JPH0912840A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents
フェノール樹脂成形材料Info
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- JPH0912840A JPH0912840A JP16122595A JP16122595A JPH0912840A JP H0912840 A JPH0912840 A JP H0912840A JP 16122595 A JP16122595 A JP 16122595A JP 16122595 A JP16122595 A JP 16122595A JP H0912840 A JPH0912840 A JP H0912840A
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- molding material
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 液状レゾール型フェノール樹脂をバインダー
とした成形材料において、成形流動性付与剤としてノボ
ラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸ビニ
ル、及び難燃化剤として水酸化アルミニウムが必須成分
として配合されている。 【効果】 成形流動性が良好であり、低収縮性であるの
で、反り、変形等が改良され、かつ高難燃性のフェノー
ル樹脂成形材料を提供することができる。
とした成形材料において、成形流動性付与剤としてノボ
ラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸ビニ
ル、及び難燃化剤として水酸化アルミニウムが必須成分
として配合されている。 【効果】 成形流動性が良好であり、低収縮性であるの
で、反り、変形等が改良され、かつ高難燃性のフェノー
ル樹脂成形材料を提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築用部材、車両用部
材及び自動車用部材をはじめとする各種成形品に使用さ
れる液状レゾール型フェノール樹脂成形材料に関するも
のである。
材及び自動車用部材をはじめとする各種成形品に使用さ
れる液状レゾール型フェノール樹脂成形材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、建築用部材、車両用部材、及び自
動車用部材の軽量化の要求に対して、特に難燃性、低発
煙性に優れたフェノール樹脂をバインダーとするフェノ
ール樹脂成形材料の研究、開発が盛んに行なわれてい
る。一例として、特開昭62−96556号公報では、
(a)レゾール型フェノール樹脂、(b)アルカリ土類金属
の水酸化物又は酸化物、又は、シラン化合物、及び(c)
粘土及びタルクからなる充填剤の混合物又は微小球を含
むことを特徴とするフェノール樹脂成形材料が開示され
ている。
動車用部材の軽量化の要求に対して、特に難燃性、低発
煙性に優れたフェノール樹脂をバインダーとするフェノ
ール樹脂成形材料の研究、開発が盛んに行なわれてい
る。一例として、特開昭62−96556号公報では、
(a)レゾール型フェノール樹脂、(b)アルカリ土類金属
の水酸化物又は酸化物、又は、シラン化合物、及び(c)
粘土及びタルクからなる充填剤の混合物又は微小球を含
むことを特徴とするフェノール樹脂成形材料が開示され
ている。
【0003】しかし、フェノール樹脂成形材料の欠点と
しては、加熱加圧成形時に縮合反応によって起こる反り
及び変形等の寸法安定性の問題がある。そのため、寸法
安定性の改良としてラクトン類の使用がある。一例とし
て特開昭63−291945号公報では、(a)レゾール
型フェノール樹脂、(b)アルカリ土類金属の水酸化物又
は酸化物、又はシラン化合物の群から選ばれた硬化剤、
(c)充填剤、及び(d)ラクトン類からなることを特徴と
する低収縮性フェノール樹脂成形材料が開示されてい
る。更に近年の材料の高難燃性化の要求に伴う難燃剤や
充填剤の配合率のアップ、また成形条件の低温低圧化の
要求に伴い、従来のフェノール樹脂成形材料では複雑な
形状の成形品の場合、成形時の型内流動性が低下しこの
ため製品の外観を損なうという問題があった。
しては、加熱加圧成形時に縮合反応によって起こる反り
及び変形等の寸法安定性の問題がある。そのため、寸法
安定性の改良としてラクトン類の使用がある。一例とし
て特開昭63−291945号公報では、(a)レゾール
型フェノール樹脂、(b)アルカリ土類金属の水酸化物又
は酸化物、又はシラン化合物の群から選ばれた硬化剤、
(c)充填剤、及び(d)ラクトン類からなることを特徴と
する低収縮性フェノール樹脂成形材料が開示されてい
る。更に近年の材料の高難燃性化の要求に伴う難燃剤や
充填剤の配合率のアップ、また成形条件の低温低圧化の
要求に伴い、従来のフェノール樹脂成形材料では複雑な
形状の成形品の場合、成形時の型内流動性が低下しこの
ため製品の外観を損なうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフェ
ノール樹脂成形材料の欠点であった、加熱加圧成形時の
型内流動性不良、更に反り及び変形不良の問題点を解決
するため、種々の検討の結果なされたものである。その
目的とするところは成形時の型内流動性、作業性を損わ
ず、成形後の成形品の反り及び変形等が少ない、成形流
動性が優れ低収縮性で、かつ高難燃性のフェノール樹脂
成形材料を提供することにある。
ノール樹脂成形材料の欠点であった、加熱加圧成形時の
型内流動性不良、更に反り及び変形不良の問題点を解決
するため、種々の検討の結果なされたものである。その
目的とするところは成形時の型内流動性、作業性を損わ
ず、成形後の成形品の反り及び変形等が少ない、成形流
動性が優れ低収縮性で、かつ高難燃性のフェノール樹脂
成形材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の成形流動性が優
れ低収縮性で、かつ高難燃性のフェノール樹脂成形材料
の必須成分は、成形流動性付与剤としてのノボラック型
フェノール樹脂、低収縮剤としてのポリ酢酸ビニル、及
び難燃化剤としての水酸化アルミニウムである。
れ低収縮性で、かつ高難燃性のフェノール樹脂成形材料
の必須成分は、成形流動性付与剤としてのノボラック型
フェノール樹脂、低収縮剤としてのポリ酢酸ビニル、及
び難燃化剤としての水酸化アルミニウムである。
【0006】本発明において成形流動性付与剤として使
用されるノボラック型フェノール樹脂の配合量は、液状
レゾール型フェノール樹脂の不揮発分量に対し、2〜3
0重量%であり、好ましくは5〜20重量%で使用され
る。ここに記載する不揮発分量とはJIS K 6833
に規定する方法で得られる。ここで配合量が2重量%未
満では成形流動性付与としての効果が充分得られず、3
0重量%を超えると硬化性が損なわれるようになる。ノ
ボラック型フェノール樹脂の数平均分子量は200〜7
00のものを使用することが好ましい。ここで数平均分
子量が200未満では難燃性が損なわれるようになり、
数平均分子量が700を超えると樹脂ペースト混合時の
粘性が上がり作業性の低下をきたす。またノボラック型
フェノール樹脂は、速硬化性が要求される場合オルソ−
オルソ結合の多いタイプも使用できる。
用されるノボラック型フェノール樹脂の配合量は、液状
レゾール型フェノール樹脂の不揮発分量に対し、2〜3
0重量%であり、好ましくは5〜20重量%で使用され
る。ここに記載する不揮発分量とはJIS K 6833
に規定する方法で得られる。ここで配合量が2重量%未
満では成形流動性付与としての効果が充分得られず、3
0重量%を超えると硬化性が損なわれるようになる。ノ
ボラック型フェノール樹脂の数平均分子量は200〜7
00のものを使用することが好ましい。ここで数平均分
子量が200未満では難燃性が損なわれるようになり、
数平均分子量が700を超えると樹脂ペースト混合時の
粘性が上がり作業性の低下をきたす。またノボラック型
フェノール樹脂は、速硬化性が要求される場合オルソ−
オルソ結合の多いタイプも使用できる。
【0007】更にノボラック型フェノール樹脂は一般に
メタノール等の溶剤に溶解して使用されるが、硬化性を
改良するため硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを
ノボラック型フェノール樹脂に対して、2〜10重量%
配合することができる。ここでヘキサメチレンテトラミ
ンは予めノボラック型フェノール樹脂とのメタノール溶
液として供給されるが、経時化学変化を抑えるために、
樹脂ペースト混合時に粉状で添加しても良い。
メタノール等の溶剤に溶解して使用されるが、硬化性を
改良するため硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを
ノボラック型フェノール樹脂に対して、2〜10重量%
配合することができる。ここでヘキサメチレンテトラミ
ンは予めノボラック型フェノール樹脂とのメタノール溶
液として供給されるが、経時化学変化を抑えるために、
樹脂ペースト混合時に粉状で添加しても良い。
【0008】ここで、低収縮性でかつ高難燃性のフェノ
ール樹脂成形材料を得る例は特願平7−70085号明
細書に記載されているが、複雑な深絞り成形品の加熱加
圧成形時の型内流動性に問題があった。かかる欠点を解
決するため鋭意検討した結果、流動性付与剤としてノボ
ラック型フェノール樹脂を配合することにおいて成形品
の外観不良が改善できた。この流動性付与剤を配合する
点に本発明の主たる特徴がある。
ール樹脂成形材料を得る例は特願平7−70085号明
細書に記載されているが、複雑な深絞り成形品の加熱加
圧成形時の型内流動性に問題があった。かかる欠点を解
決するため鋭意検討した結果、流動性付与剤としてノボ
ラック型フェノール樹脂を配合することにおいて成形品
の外観不良が改善できた。この流動性付与剤を配合する
点に本発明の主たる特徴がある。
【0009】本発明において低収縮剤として使用される
ポリ酢酸ビニルの配合量は液状レゾール型フェノール樹
脂の不揮発分量に対し、2〜30重量%であり、好まし
くは5〜20重量%で使用される。ここで配合量が2重
量%未満では低収縮性の効果が充分得られず、30重量
%を超えると難燃性が損なわれるようになる。またポリ
酢酸ビニルは重合度600以上のものを使用することが
好ましい。重合度が600未満の場合、成形材料の熟成
に長時間を要する。また末端基については末端に一部カ
ルボン酸基を有するものと、有さないものを比較した場
合、双方とも低収縮性において効果が認められるが、末
端基に一部カルボン酸基を有するものの方がより効果的
である。
ポリ酢酸ビニルの配合量は液状レゾール型フェノール樹
脂の不揮発分量に対し、2〜30重量%であり、好まし
くは5〜20重量%で使用される。ここで配合量が2重
量%未満では低収縮性の効果が充分得られず、30重量
%を超えると難燃性が損なわれるようになる。またポリ
酢酸ビニルは重合度600以上のものを使用することが
好ましい。重合度が600未満の場合、成形材料の熟成
に長時間を要する。また末端基については末端に一部カ
ルボン酸基を有するものと、有さないものを比較した場
合、双方とも低収縮性において効果が認められるが、末
端基に一部カルボン酸基を有するものの方がより効果的
である。
【0010】低収縮剤としてポリ酢酸ビニルを添加する
ことは不飽和ポリエステル樹脂成形材料の場合において
既に公知である。一方フェノール樹脂成形材料の場合に
おいては特開平3−174465号公報に例がみられる
が、不飽和ポリエステル樹脂成形材料の場合と同様に難
燃性が低下する。このため水酸化アルミニウムと併用す
ることにおいてのみ、低収縮性かつ高難燃性のフェノー
ル樹脂成形材料を得ることができる。
ことは不飽和ポリエステル樹脂成形材料の場合において
既に公知である。一方フェノール樹脂成形材料の場合に
おいては特開平3−174465号公報に例がみられる
が、不飽和ポリエステル樹脂成形材料の場合と同様に難
燃性が低下する。このため水酸化アルミニウムと併用す
ることにおいてのみ、低収縮性かつ高難燃性のフェノー
ル樹脂成形材料を得ることができる。
【0011】本発明において難燃化剤・充填剤として使
用される水酸化アルミニウムの配合量は液状レゾール型
フェノール樹脂の不揮発分量に対し、100〜450重
量%である。配合量が100重量%未満では良好な難燃
性が得られにくく、450重量%を超えると成形材料の
製造時の樹脂ペーストの粘性が高すぎ、均一化しにくい
ため、平滑でかつ充分な強度を有する成形品を得ること
が困難となる。ここで、水酸化アルミニウムは充填剤と
しての役割りもある。水酸化アルミニウムを配合して不
燃性複合材を得る例として、特開昭50−3156号公
報、特開昭50−3183号公報、特開昭50−345
1号公報、特開昭50−5471号公報、特開昭50−
26852号公報、特開昭58−149939号公報、
及び特開平3−189110号公報等があるが、いずれ
も低収縮性と高難燃性を両立する成形品を得ることがで
きなかった。
用される水酸化アルミニウムの配合量は液状レゾール型
フェノール樹脂の不揮発分量に対し、100〜450重
量%である。配合量が100重量%未満では良好な難燃
性が得られにくく、450重量%を超えると成形材料の
製造時の樹脂ペーストの粘性が高すぎ、均一化しにくい
ため、平滑でかつ充分な強度を有する成形品を得ること
が困難となる。ここで、水酸化アルミニウムは充填剤と
しての役割りもある。水酸化アルミニウムを配合して不
燃性複合材を得る例として、特開昭50−3156号公
報、特開昭50−3183号公報、特開昭50−345
1号公報、特開昭50−5471号公報、特開昭50−
26852号公報、特開昭58−149939号公報、
及び特開平3−189110号公報等があるが、いずれ
も低収縮性と高難燃性を両立する成形品を得ることがで
きなかった。
【0012】本発明において使用されるマトリックスで
ある液状レゾール型フェノール樹脂は、アルカリ性触媒
の存在下でフェノール類を過剰のモル比のアルデヒド類
と反応させることにより調製される。アルデヒド類のフ
ェノール類に対するモル比は通常0.8〜3.0であり、
好ましくは1.1〜2.5の範囲内である。アルカリ性触
媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモ
ニア、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が使用され
るが、特に限定されるものではない。その液状レゾール
型フェノール樹脂は通常、粘度1〜60ポイズ/25
℃、分子量(数平均分子量)140〜400、pH5〜
11、水分量1〜30重量%、また不揮発分量はJIS
K 6833に規定する方法で50〜85%重量の範囲
のものが使用される。
ある液状レゾール型フェノール樹脂は、アルカリ性触媒
の存在下でフェノール類を過剰のモル比のアルデヒド類
と反応させることにより調製される。アルデヒド類のフ
ェノール類に対するモル比は通常0.8〜3.0であり、
好ましくは1.1〜2.5の範囲内である。アルカリ性触
媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモ
ニア、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が使用され
るが、特に限定されるものではない。その液状レゾール
型フェノール樹脂は通常、粘度1〜60ポイズ/25
℃、分子量(数平均分子量)140〜400、pH5〜
11、水分量1〜30重量%、また不揮発分量はJIS
K 6833に規定する方法で50〜85%重量の範囲
のものが使用される。
【0013】本発明において使用される充填剤は、前述
の水酸化アルミニウムの他、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、タルク、クレー、酸化ケイ素等があり、水酸化ア
ルミニウムとともに使用される。本発明におけるフェノ
ール樹脂成形材料には硬化性調整剤として、水酸化カル
シウムや酸化マグネシウム等が使用され、内部離型剤と
しては一般に使用されるステアリン酸亜鉛等が使用され
る。
の水酸化アルミニウムの他、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、タルク、クレー、酸化ケイ素等があり、水酸化ア
ルミニウムとともに使用される。本発明におけるフェノ
ール樹脂成形材料には硬化性調整剤として、水酸化カル
シウムや酸化マグネシウム等が使用され、内部離型剤と
しては一般に使用されるステアリン酸亜鉛等が使用され
る。
【0014】本発明において使用される繊維強化材は、
ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等であり、そ
の繊維長さは通常、1.5〜51mmのものが使用され
る。特にシート状成形材料にした場合は約10〜30m
m、バルク状成形材料にした場合は 約1.5〜15mm
が好ましい。繊維強化材の使用量は成形材料全体の5〜
70重量%である。
ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等であり、そ
の繊維長さは通常、1.5〜51mmのものが使用され
る。特にシート状成形材料にした場合は約10〜30m
m、バルク状成形材料にした場合は 約1.5〜15mm
が好ましい。繊維強化材の使用量は成形材料全体の5〜
70重量%である。
【0015】このようにして得られる本発明の成形材料
を用いて例えばシート状成形材料を製造するには、液状
レゾール型フェノール樹脂に成形流動性付与剤としてノ
ボラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸ビ
ニル、難燃化剤・充填剤として水酸化アルミニウム、更
に硬化性調整剤、内部離型剤を添加混合して樹脂ペース
トを得る。次に、一般の不飽和ポリエステル樹脂シート
状成形材料の製造方法と同様に、シート含浸機により一
定の長さに裁断されたガラスロービング等の繊維を散布
し、樹脂ペーストを含浸させ、シート状としロール状に
巻取る。得られたシート状物を熟成炉にて常温〜50℃
で2〜5日、必要ならばそれ以上熟成することによって
取扱いやすい成形材料とする。
を用いて例えばシート状成形材料を製造するには、液状
レゾール型フェノール樹脂に成形流動性付与剤としてノ
ボラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸ビ
ニル、難燃化剤・充填剤として水酸化アルミニウム、更
に硬化性調整剤、内部離型剤を添加混合して樹脂ペース
トを得る。次に、一般の不飽和ポリエステル樹脂シート
状成形材料の製造方法と同様に、シート含浸機により一
定の長さに裁断されたガラスロービング等の繊維を散布
し、樹脂ペーストを含浸させ、シート状としロール状に
巻取る。得られたシート状物を熟成炉にて常温〜50℃
で2〜5日、必要ならばそれ以上熟成することによって
取扱いやすい成形材料とする。
【0016】本発明の成形材料を用いて例えばバルク状
成形材料を製造するには、通常の混練装置(例えばニー
ダー、プラネタリーミキサー等)が用いられ、液状レゾ
ール型フェノール樹脂に成形流動性付与剤としてノボラ
ック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸ビニ
ル、難燃化剤・充填剤として水酸化アルミニウム、更に
必要に応じて硬化性調整剤、内部離型剤等を混合し、次
いで繊維強化材を添加、混合後、袋詰めする。
成形材料を製造するには、通常の混練装置(例えばニー
ダー、プラネタリーミキサー等)が用いられ、液状レゾ
ール型フェノール樹脂に成形流動性付与剤としてノボラ
ック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸ビニ
ル、難燃化剤・充填剤として水酸化アルミニウム、更に
必要に応じて硬化性調整剤、内部離型剤等を混合し、次
いで繊維強化材を添加、混合後、袋詰めする。
【0017】このようにして得られたフェノール樹脂成
形材料は高温で加圧することにより容易に成形でき、建
築用部材、車両用部材及び、自動車用部材等として使用
される種々の成形品を製造することができる。
形材料は高温で加圧することにより容易に成形でき、建
築用部材、車両用部材及び、自動車用部材等として使用
される種々の成形品を製造することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。また、ここに記載されている「部」、「%」
は特にことわらない限り、すべて「重量部」、「重量
%」を示す。
する。本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。また、ここに記載されている「部」、「%」
は特にことわらない限り、すべて「重量部」、「重量
%」を示す。
【0019】《実施例1〜5》以下のようにして、各種
のフェノール樹脂シート状成形材料を調整し成形品を得
た。まず、液状レゾール型フェノール樹脂(不揮発分7
5重量%)に、表1に示す割合で成形流動性付与剤とし
てノボラック型フェノール樹脂(数平均分子量40
0)、低収縮剤としてポリ酢酸ビニル、難燃化剤・充填
剤として水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、更に硬化性調整剤として水酸化カルシウ
ム、内部離型剤としてステアリン酸亜鉛を添加し、また
必要に応じて低粘性とするためのメタノールを添加し
て、混合機で約30分間均一となるまで混合し樹脂ペー
スト混合物を得た。得られた樹脂ペースト混合物に、シ
ート含浸機により樹脂ペースト混合物との重量比が7
2:28となるように調整しつつ繊維長さ25mmのガ
ラス繊維を散布し、樹脂ペースト混合物をガラス繊維に
含浸させ、2枚のポリマーフィルムでサンドイッチ型の
シート状に成形した。このフィルムを剥離可能となるま
で、45℃で3日間熟成した。次に金型温度150℃、
圧力100kg/cm2 の条件下で15秒間圧縮した
後、ガス抜きを1回行なった。引続き同温度、同圧力の
条件下で5分間圧縮成形し、30×30×3mmの平板
成形品を得た。
のフェノール樹脂シート状成形材料を調整し成形品を得
た。まず、液状レゾール型フェノール樹脂(不揮発分7
5重量%)に、表1に示す割合で成形流動性付与剤とし
てノボラック型フェノール樹脂(数平均分子量40
0)、低収縮剤としてポリ酢酸ビニル、難燃化剤・充填
剤として水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、更に硬化性調整剤として水酸化カルシウ
ム、内部離型剤としてステアリン酸亜鉛を添加し、また
必要に応じて低粘性とするためのメタノールを添加し
て、混合機で約30分間均一となるまで混合し樹脂ペー
スト混合物を得た。得られた樹脂ペースト混合物に、シ
ート含浸機により樹脂ペースト混合物との重量比が7
2:28となるように調整しつつ繊維長さ25mmのガ
ラス繊維を散布し、樹脂ペースト混合物をガラス繊維に
含浸させ、2枚のポリマーフィルムでサンドイッチ型の
シート状に成形した。このフィルムを剥離可能となるま
で、45℃で3日間熟成した。次に金型温度150℃、
圧力100kg/cm2 の条件下で15秒間圧縮した
後、ガス抜きを1回行なった。引続き同温度、同圧力の
条件下で5分間圧縮成形し、30×30×3mmの平板
成形品を得た。
【0020】《比較例1〜3》以下のようにして、各種
のフェノール樹脂シート状成形材料を調製し成形品を得
た。まず、液状レゾール型フェノール樹脂(不揮発分7
5重量%)に、表1に示す割合で成形流動性付与剤とし
てノボラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢
酸ビニル、充填剤として水酸化アルミニウム、タルク、
硬化性調整剤として水酸化カルシウム、内部離型剤とし
てステアリン酸亜鉛を添加し、また必要に応じて低粘性
とするためのメタノールを添加して、混合機で約30分
間混合して樹脂ペースト混合物を得た。以下、実施例と
同様にして30×30×3mmの平板成形品を得た。
のフェノール樹脂シート状成形材料を調製し成形品を得
た。まず、液状レゾール型フェノール樹脂(不揮発分7
5重量%)に、表1に示す割合で成形流動性付与剤とし
てノボラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢
酸ビニル、充填剤として水酸化アルミニウム、タルク、
硬化性調整剤として水酸化カルシウム、内部離型剤とし
てステアリン酸亜鉛を添加し、また必要に応じて低粘性
とするためのメタノールを添加して、混合機で約30分
間混合して樹脂ペースト混合物を得た。以下、実施例と
同様にして30×30×3mmの平板成形品を得た。
【0021】<成形流動性の測定評価方法>成形流動性
は、22cm角にSMCを裁断し、成形前のSMC重量
W0 を一定とする。次に実施例に記載した条件で30×
30×3mmの平板成形品を得る。ここで30cm角よ
りはみ出したバリ部分の重量W1としたとき、 (W1/W0)×100(%) で定義した。得られた結果を表1に、○(良い)〜△〜
×(悪い)で示した。これらのデータにより明らかなよ
うに、ノボラック型フェノール樹脂を添加品した成形品
は添加しない成形品と比較して、成形流動性が向上した
ことが認められた。
は、22cm角にSMCを裁断し、成形前のSMC重量
W0 を一定とする。次に実施例に記載した条件で30×
30×3mmの平板成形品を得る。ここで30cm角よ
りはみ出したバリ部分の重量W1としたとき、 (W1/W0)×100(%) で定義した。得られた結果を表1に、○(良い)〜△〜
×(悪い)で示した。これらのデータにより明らかなよ
うに、ノボラック型フェノール樹脂を添加品した成形品
は添加しない成形品と比較して、成形流動性が向上した
ことが認められた。
【0022】<反りの測定評価方法>反りはJIS K
6911に準じて測定した。得られた結果を表1に示
す。これらのデータにより明らかなように、ポリ酢酸ビ
ニルを添加品した成形品は添加しない成形品と比較し
て、反り及び変形が低下し、低収縮性が向上したことが
認められた。
6911に準じて測定した。得られた結果を表1に示
す。これらのデータにより明らかなように、ポリ酢酸ビ
ニルを添加品した成形品は添加しない成形品と比較し
て、反り及び変形が低下し、低収縮性が向上したことが
認められた。
【0023】<難燃性の評価方法>難燃性は運輸省鉄運
81号に定める「運輸省法」に準じて測定した。得られ
た結果を表1に示す。これらのデータにより明らかなよ
うに、水酸化アルミニウムを添加した成形品は添加しな
い成形品と比較して、難燃性が向上したことが認められ
た。
81号に定める「運輸省法」に準じて測定した。得られ
た結果を表1に示す。これらのデータにより明らかなよ
うに、水酸化アルミニウムを添加した成形品は添加しな
い成形品と比較して、難燃性が向上したことが認められ
た。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明に従うと、従来のフェノール樹脂
成形材料の欠点である成形流動性不良、反り、変形等が
改良され、低収縮性で、かつ高難燃性のフェノール樹脂
成形材料を提供することができる。
成形材料の欠点である成形流動性不良、反り、変形等が
改良され、低収縮性で、かつ高難燃性のフェノール樹脂
成形材料を提供することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 液状レゾール型フェノール樹脂をバイン
ダーとした成形材料において、成形流動性付与剤として
ノボラック型フェノール樹脂、低収縮剤としてポリ酢酸
ビニル、及び難燃化剤として水酸化アルミニウムが必須
成分として配合されていることを特徴とするフェノール
樹脂成形材料。 - 【請求項2】 ノボラック型フェノール樹脂の配合量
が、液状レゾール型フェノール樹脂の不揮発分量に対
し、2〜30重量%である請求項1記載のフェノール樹
脂成形材料。 - 【請求項3】 ノボラック型フェノール樹脂の数平均分
子量が200〜700である請求項1又は2記載のフェ
ノール樹脂成形材料。 - 【請求項4】 ポリ酢酸ビニルの配合量が、液状レゾー
ル型フェノール樹脂の不揮発分量に対し、2〜30重量
%である請求項1、2又は3記載のフェノール樹脂成形
材料。 - 【請求項5】 ポリ酢酸ビニルの平均重合度が600以
上である請求項1、2、3又は4記載のフェノール樹脂
成形材料。 - 【請求項6】 水酸化アルミニウムの配合量が、液状レ
ゾール型フェノール樹脂の不揮発分量に対し、100〜
450重量%である請求項1、2、3、4又は5記載の
フェノール樹脂成形材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16122595A JPH0912840A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | フェノール樹脂成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16122595A JPH0912840A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | フェノール樹脂成形材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0912840A true JPH0912840A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15731012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16122595A Pending JPH0912840A (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | フェノール樹脂成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0912840A (ja) |
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-
1995
- 1995-06-27 JP JP16122595A patent/JPH0912840A/ja active Pending
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