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JPH09127817A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

Info

Publication number
JPH09127817A
JPH09127817A JP28321695A JP28321695A JPH09127817A JP H09127817 A JPH09127817 A JP H09127817A JP 28321695 A JP28321695 A JP 28321695A JP 28321695 A JP28321695 A JP 28321695A JP H09127817 A JPH09127817 A JP H09127817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power receiving
ring member
fixing device
receiving ring
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP28321695A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuro Ito
哲朗 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP28321695A priority Critical patent/JPH09127817A/ja
Priority to US08/735,539 priority patent/US5722025A/en
Publication of JPH09127817A publication Critical patent/JPH09127817A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 加熱ローラが回転時に円周振れを起こした
り、バウンドを起こしても、給電部材と受電リング部材
とからなる抵抗発熱層への通電部において電気的ノイズ
や離反が生じることがなく、また、給電部材や受電リン
グ部材が破損する恐れがなく、組立てを簡単、確実に行
える定着装置を提供する。 【解決手段】 給電部材121a、121b(又は12
2a、122b)は、受電リング部材111a、111
b(又は112a、112b)の外周面(又は内周面)
に接触する面が受電リング部材111a、111b(又
は112a、112b)の円周方向に沿うような凹曲面
(又は凸曲面)に形成されており、該凹曲面(又は凸曲
面)における受電リング部材111a、111b(又は
112a、112b)円周方向円弧の曲率半径R1と受
電リング部材111a、111b(又は112a、11
2b)の外周円(又は内周円)の半径R2とが、凹曲面
の場合はR2<R1の関係を、凸曲面の場合はR1<R
2の関係を満たしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式の複写
機、プリンタ等の画像形成装置においてトナー像等の未
定着画像を保持した記録材に該画像を加熱して定着させ
る定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機等の画像形成装置にお
ける定着装置は、一般的には、加熱ローラを備えてお
り、トナー像等の未定着画像を保持した記録材を該加熱
ローラとバックアップ部材(一般的には加圧ローラ)と
の間に挟着しつつ通過させることで該未定着画像を記録
材上に加熱、加圧して定着させる。
【0003】かかる加熱ローラにはこれまでハロゲンラ
ンプヒータ等の発熱ヒータを内蔵して、該ヒータからの
輻射熱でローラを加熱するものが多用されてきた。しか
しハロゲンランプヒータ等の内蔵発熱ヒータを熱源とす
る加熱ローラによると、該ヒータの通電開始時から加熱
ローラ表面の所定定着温度までの昇温速度が遅く、その
ため画像形成装置の電源スイッチをオンしてから定着装
置が所定温度に到達するまでの予熱時間(いわゆるウォ
ーミングアップ時間)が長くなり、それだけ装置が使い
難くなっていた。
【0004】そこで所定温度に到達するまでの昇温時間
が短く済む加熱ローラとして、例えば特開昭59−18
9381号公報に開示されているような、芯ローラに通
電により発熱する物質よりなる抵抗発熱体を該芯ローラ
とともに回転するように形成した加熱ローラが提案され
ている。このタイプの加熱ローラは電気・熱変換効率が
良く、該抵抗発熱体への通電開始後速やかに加熱ローラ
表面温度を所定温度まで上昇させることができ、これに
より定着装置の予熱時間を短縮することができる。
【0005】このような加熱ローラを採用する定着装置
では、抵抗発熱体に通電するために、一般的には、抵抗
発熱体に電気的に接続形成され、抵抗発熱体と共に回転
する円形リング形状の受電リング部材及び該受電リング
部材に接触せしめられる給電部材を介して該抵抗発熱体
へ通電できるにようにした通電部が採用される。このよ
うな通電部では、給電部材の受電リング部材周面に接触
する面は平坦でもよいが、そうすると両部材間の接触面
積が著しく小さくなり、そのため接触抵抗が大きくなっ
て発熱し易くなり、それにより両部材が損傷する。従っ
て、一般的には、例えば特開平4−213480号公報
に示されているように、給電部材の受電リング部材に接
触する面を受電リング部材周面に倣って曲面に形成し、
この曲面を受電リング部材に接触させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、給電部材の
受電リング部材に接触する面を受電リング部材周面に倣
って曲面に形成し、この曲面を受電リング部材に接触さ
せる場合、例えば前記特開平4−213480号公報に
示されているように、給電部材の該接触曲面における受
電リング部材円周方向と同方向の円弧の曲率半径は該受
電リング部材の被接触周面の曲率半径と同一に融通の無
い状態に形成されるため、加熱ローラ自体の初期的な偏
心、使用を重ねるうちに発生してくる偏心により加熱ロ
ーラ回転時に円周振れを起こしたたり、加熱ローラとバ
ックアップ部材との加圧下の相互接触状態で加熱ローラ
が回転駆動されて両者間に記録材が突入し、挟持搬送さ
れるときの負荷の変動により加熱ローラがバウンドを起
こしたりすると、給電部材の受電リング部材への接触圧
が変動したり、図4に例示するように給電部材120が
揺動してしまって加熱ローラ100における受電リング
部材110とうまく接触できずに不安定な接触状態にな
り、これらにより電気的なノイズが発生したり、両部材
間の離反が生じたりする。
【0007】また、給電部材の受電リング部材への接触
圧が十分な場合にも加熱ローラの円周振れやバウンドに
より、受電リング部材の給電部材への本来の接触方向と
違う方向への瞬間的な力が生じることにより給電部材の
一部分に一時的に応力が集中し、これが給電部材の破損
につながることがある。また、加熱ローラの定着装置本
体への取付け時において、受電リング部材の半径と給電
部材の接触曲面の曲率半径が同等だと、受電リング部材
と給電部材を適切に接触させるために微調整が必要とな
り、定着装置の組み立て作業効率が悪くなってしまう。
【0008】そこで本発明は、未定着画像を保持した記
録材に該画像を加熱定着させる定着装置であって、芯ロ
ーラ及び該芯ローラの外周面又は内周面に沿って形成さ
れて該芯ローラとともに回転可能の通電により発熱する
抵抗発熱体を有する加熱ローラと、該加熱ローラとの間
に前記記録材を挟みつつ通過させるバックアップ部材と
を備えており、該抵抗発熱体に電気的に接続され、該抵
抗発熱体とともに回転する円形リング形状の受電リング
部材及び該受電リング部材に接触せしめられる給電部材
を介して該抵抗発熱体へ通電できるにように構成した定
着装置であって、加熱ローラが回転時に円周振れを起こ
したり、バウンドを起こしても、給電部材と受電リング
部材とからなる抵抗発熱体への通電部において電気的ノ
イズや離反が生じることがなく、また、給電部材や受電
リング部材が破損する恐れがなく、さらに加熱ローラ及
び給電部材を所定の相互関係を保って定着装置本体へ簡
単、確実に取り付けることができ、それだけ装置組立て
を簡単、確実に行える定着装置を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、未定着画像を保持した記録材に該画像を加熱
定着させる定着装置であって、芯ローラ及び該芯ローラ
の外周面(又は内周面)に沿って形成されて該芯ローラ
とともに回転可能の通電により発熱する抵抗発熱体を有
する加熱ローラと、該加熱ローラとの間に前記記録材を
挟みつつ通過させるバックアップ部材とを備えており、
該抵抗発熱体に電気的に接続され、該抵抗発熱体ととも
に回転する円形リング形状の受電リング部材及び該受電
リング部材の外周面(又は内周面)に接触せしめられる
給電部材を介して該抵抗発熱体へ通電できるにように構
成した定着装置において、前記給電部材は、前記受電リ
ング部材の外周面(又は内周面)に接触する面が該受電
リング部材の円周方向に沿う凹曲面(又は凸曲面)に形
成されており、該凹曲面(又は凸曲面)における前記受
電リング部材円周方向と同方向の円弧の曲率半径R1と
前記受電リング部材の外周円(又は内周円)の半径R2
とが、凹曲面の場合はR2<R1の関係を、凸曲面の場
合はR1<R2の関係を満たしている定着装置を提供す
る。
【0010】この定着装置において、受電リング部材は
加熱ローラの回転に伴って回転するが、給電部材は、通
常、一定の位置に配置される。また、給電部材は、普通
には、バネ等による適当な押圧手段により受電リング部
材に押圧接触せしめられる。給電部材の受電リング部材
への接触面が凹曲面に形成される場合において前記関係
R2<R1を満足させるとき、凹曲面の曲率半径R1が
あまり大きくなりすぎると、平坦面に近づき、給電部材
・受電リング部材間の相互接触面積が低下してしまうか
ら、それには限定されないが、R1はR2の1.1〜
2.0倍程度、より好ましくは1.2〜1.5倍程度に
することが考えられる。
【0011】また、給電部材の受電リング部材への接触
面が凸曲面に形成される場合において前記関係R1<R
2を満足させるとき、凸曲面の曲率半径R1があまり小
さくなりすぎると、鋭くなりすぎて給電部材・受電リン
グ部材間の相互接触面積が低下するから、それには限定
されないが、R1はR2の1.1分の1〜2.0分の1
程度、より好ましくは1.2分の1〜1.5分の1程度
にすることが考えられる。
【0012】本発明の定着装置によると、給電部材の受
電リング部材周面に接触する面を該受電リング部材の被
接触周面が凸曲面か、凹曲面かに応じて、凹曲面又は凸
曲面に形成するとともに、該給電部材の凹曲面(又は凸
曲面)における受電リング部材円周方向と同方向の円弧
の曲率半径R1と受電リング部材の外周円(又は内周
円)の半径R2とが、凹曲面の場合はR2<R1の関係
を、凸曲面の場合はR1<R2の関係を満たすように設
定したから、受電リング部材と給電部材の相互接触可能
な領域が受電リング部材の円周面上に沿って存在するこ
とになり、加熱ローラ自体の円周振れやバウンドが起き
た場合でも、受電リング部材と給電部材は少なくとも受
電リング部材円周方向の1部分で接したまま、該接触部
分が受電リング部材の円周上に沿って応力のかかる方向
に変動することが可能になる。
【0013】これらにより、加熱ローラ自体の円周振れ
やバウンドなどが生じても、受電リング部材と給電リン
グ部材相互の接触が不完全な状態にはならずに、電気的
ノイズの発生や離反現象を防止することができる。ま
た、接触している部分のみに常に適当な応力がかかるこ
とになるから、他の部分に無理な荷重がかかって給電部
材等が破損してしまうことが防止される。
【0014】また、定着装置本体に加熱ローラを取り付
ける場合においても、受電リング部材と給電部材の相互
接触面が前記R2<R1(又はR1<R2)の関係を保
って余裕を持っているから、加熱ローラと給電部材の位
置関係を容易、確実に調整することができ、それだけ定
着装置の組み立てを簡単、確実に行える。前記給電部材
の前記加熱ローラ回転軸線方向の幅は前記受電リング部
材の同方向の幅より大きくてもよいが、該受電リング部
材の幅以下にすると、加熱ローラの回転軸線方向の振れ
に対しても、給電部材の受電リング部材からの脱落を防
止して両部材間の接触を安定化できる。この場合給電部
材は受電リング部材幅の中央部に接触させることが望ま
しい。
【0015】なお、一般的には、受電リング部材の材質
は、真鍮、銅、銀、ステンレススチール等の金属であ
り、給電部材の材質は、炭素質、炭素黒鉛質、電気黒鉛
質、天然黒鉛質、或いは銀系、銅系等の金属黒鉛質であ
るが、本発明定着装置においては、受電リング部材の材
質と給電部材の材質を一般的な組み合わせに対し置き換
え、給電部材を真鍮、銅、銀、ステンレススチール等の
金属製導電性物質で構成し、受電リング部材を前記の炭
素質物質等の導電性物質で構成し、これにより、普通に
は、炭素質材料等で構成されている故に使用を重ねるこ
とで早く摩耗してしまう給電部材を、加熱ローラの交換
時に、炭素質等で形成して摩耗し易くなった受電リング
部材を一緒に交換してしまうことで、給電部材の交換が
不要、又は交換するにしてもそのサイクルを長くできる
ようになり、定着装置の部品交換に必要な時間をそれだ
け削減することができる。
【0016】なお、前記抵抗発熱体は、それには限定さ
れないが一般的には、層状に芯ローラの外周面又は内周
面上に形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1に示す定着装置は、未定着画
像であるトナー像を保持する記録材である記録紙上に、
該トナー像を加熱定着させる定着装置である。図1
(A)は該装置の概略断面図、図1(B)は図1(A)
に示すY−Y線に沿う断面図、図1(C)は加熱ローラ
が円周振れを起こしたときの給電部材の接触状態を示す
図である。
【0018】この定着装置は、加熱ローラ1及びこれに
図示しない押圧手段にて押圧される加圧ローラ2を有す
る。加熱ローラ1及び加圧ローラ2はそれぞれ図示しな
い支持手段により回転可能に支持されており、図示しな
い駆動手段により回転駆動される。前記加熱ローラ1
は、空芯円筒状のアルミニウム製芯ローラ10を有し、
芯ローラ10の外周面には、電気絶縁層15、層状の抵
抗発熱体(以下、抵抗発熱層という。)13及び離型層
14が順に形成されている。
【0019】離型層14は、記録紙が前記加熱ローラ1
と該加熱ローラ1に対向する加圧ローラ2との間に挟持
されつつ通過するときに、加熱されるトナー像が加熱ロ
ーラ1から剥がれやすくするために形成してあり、該記
録紙の最大幅以上の幅をもつ。この離型層14は、離型
性がある耐熱性樹脂のポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)で形成されている。
【0020】抵抗発熱層13は、チタン酸バリウム系セ
ラミックにより形成されており、通電により自らジュー
ル発熱をする。電気絶縁層15は、抵抗発熱層13と芯
ローラ10との電気絶縁性を保つため、両者の間に形成
されており、耐熱絶縁性樹脂のポリイミドからなる。抵
抗発熱層13、離型層14及び電気絶縁層15は芯ロー
ラ10と一体的に回転する。
【0021】抵抗発熱層13の両端外周部分には、導電
性の銅系黒鉛質材料からなる一対のリング状受電部材1
11a、111bが嵌装され、抵抗発熱層13に固定さ
れている。この受電部材111a、111bは、図1
(B)に示すようにその外周半径R2=30〔mm〕で
ある。受電部材111a、111bも芯ローラ10と一
体的に回転する。
【0022】前記受電部材111a、111bの外周面
には、該受電部材111a、111bの外周面に沿うよ
うな円弧状の凹曲面を有する、一対の導電性の給電部材
121a、121bが、該外周面と該凹曲面を接触させ
てそれぞれ配置されている。該凹曲面の曲率半径R1、
より正確には該凹曲面における、受電部材円周方向と同
方向の円弧の曲率半径R1は45〔mm〕であり、該凹
曲面の広がり中心角度θ=60°である。また、図1
(A)において矢印Xで示す加熱ローラ1の回転軸線方
向の給電部材121a、121bの幅は、受電部材11
1a、111bの同方向の幅より小さく形成してある。
給電部材121a、121bは、前記銅系黒鉛質の受電
部材111a、111bよりも硬質の真鍮により形成さ
れており、押圧手段であるバネ16a、16bによって
それぞれ受電部材111a、111bを押圧しており、
受電部材111a、111bが芯ローラ10と一体的に
回転しても、両者の接触面で電気的な接続が保たれるよ
うになっている。
【0023】前記給電部材121aは、図示しない電源
の一端に、給電部材121bは該電源の他端に接続され
ており、該電源により抵抗発熱層13に電圧が印加され
る。本発明に係るこの定着装置によると、図示しない電
源により給電部材121a、121b及び受電部材11
1a、111bを介して抵抗発熱層13に電圧が印加さ
れ、抵抗発熱層13が自らジュール発熱して加熱ローラ
1全体を昇温させる。なお、図示しないが、加熱ローラ
1の温度を検出する温度検出手段及び該温度検出手段に
より検出される温度に基づいて該電源の電圧印加を制御
する制御手段により、加熱ローラ1は所定の定着温度に
保たれる。そして、未定着トナー像を保持した記録紙が
定着温度にある加熱ローラ1と加圧ローラ2との間に通
され、その間にトナー像が記録紙上に加熱、加圧下に定
着される。
【0024】この定着装置においては、給電部材121
a(121b)の受電部材111a(111b)外周面
に接触する面を凹曲面に形成するとともに、給電部材1
21a(121b)の凹曲面の曲率半径R1=45〔m
m〕と受電部材111a(111b)の外周円の半径R
2=30〔mm〕とが、R2<R1の関係にあるため、
受電部材111a(111b)と給電部材121a(1
21b)の相互接触可能な領域が受電部材111a(1
11b)の円周面上に沿って存在することになり、加熱
ローラ1自体の円周振れやバウンドが起きた場合でも、
図1(C)に示すように受電部材111a(111b)
と給電部材121a(121b)は少なくとも受電部材
111a(111b)円周方向の一部分で接したまま、
該接触部分が受電部材111a(111b)の円周上に
沿って応力のかかる方向に変動することが可能になる。
【0025】これらにより、加熱ローラ1自体の円周振
れやバウンドなどが生じても、受電部材111a(11
1b)と給電部材121a(121b)相互の接触が不
完全な状態にはならずに、図3に示すように、受電部材
と給電部材の接触面の曲率半径が従来のように同一とし
た場合(図3のA点付近で両部材の離反発生)に比べ
て、加熱ローラ1の変位量が大きくても両部材の離反が
発生しにくく(図3のB点付近で両部材の離反発生)、
電気的ノイズの発生や離反現象を防止することができ
る。また、接触している部分のみに常に適当な応力がか
かることになるから、他の部分に無理な荷重がかかって
給電部材121a(121b)等が破損してしまうこと
が防止される。
【0026】なお、給電部材121a(121b)の凹
曲面の曲率半径R1、給電部材121a(121b)の
広がり中心角度θ及び受電部材111a(111b)の
外周円の半径R2は、本例のようにR1=45〔m
m〕、θ=60°及びR2=30〔mm〕に限定される
ものではない。例えば表1のようにR1、R2及びθの
値を適当に選択して、電気的ノイズの発生や給電部材・
受電部材間の離反の防止に効果のあるR1、R2及びθ
の組み合わせから、要求される定着装置の性能、サイズ
等やこの定着装置を含む複写機等の性能、サイズ等に応
じて選べばよい。
【0027】表1は、図1の装置においてR1、R2、
θの値を種々変化させたときの電気的ノイズ発生や給電
・受電部材間離反の防止効果を調べた結果を示してい
る。表1中、両部材間距離δは、給電部材121a(1
21b)の凹曲面をその中央で受電部材111a(11
1b)の外周面に接触させたときの、給電部材121a
(121b)端部における両部材間の距離である(図1
(B)参照)。また、効果の欄において「○」は効果あ
り、「△」は効果があまりないことを意味する。
【0028】表1から、両部材間距離δが2〔mm〕程
度以下を示す給電部材121a(121b)と受電部材
111a(111b)の組み合わせに、電気的ノイズの
発生や給電・受電部材間離反の防止効果があることがわ
かる。
【0029】
【表1】
【0030】また、定着装置本体に加熱ローラ1を取り
付ける場合においても、受電部材111a(111b)
と給電部材121a(121b)の相互接触面が前記R
2<R1の関係を保って余裕を持っているから、加熱ロ
ーラ1と給電部材121a(121b)の位置関係を容
易、確実に調整することができ、それだけ定着装置の組
み立てを簡単、確実に行える。
【0031】さらに、給電部材121a(121b)の
加熱ローラ1の回転軸線方向(図1(A)において、X
方向)の幅は受電部材111a(111b)の同方向の
幅より小さいので、加熱ローラ1の回転軸線方向の振れ
に対しても、給電部材121a(121b)の受電部材
111a(111b)からの脱落を防止して両部材間の
接触を安定化できる。この場合給電部材121a(12
1b)は受電部材111a(111b)幅の中央部に接
触させることが望ましい。
【0032】また、受電部材111a(111b)を銅
系黒鉛質で、給電部材121a(121b)を真鍮で構
成したため、炭素質材料で構成されている故に使用を重
ねることで早く摩耗してしまう受電部材111a(11
1b)を、記録紙の通紙により削られる離型層14が有
るために定期的に交換しなければいけない加熱ローラ1
の交換時に一緒に交換してしまうことで、受電部材11
1a(111b)よりも硬い材質で構成されている給電
部材121a(121b)の交換が不要、又は交換する
にしてもそのサイクルを長くできるようになり、定着装
置の部品交換に必要な時間をそれだけ削減することがで
きる。
【0033】次に、本発明の他の実施形態である定着装
置を図2を参照して説明する。図2に示す定着装置も、
図1に示す定着装置と同様に未定着画像であるトナー像
を保持する記録材である記録紙上に、該トナー像を加熱
定着させる定着装置である。図2(A)は該装置の概略
断面図、図2(B)は図2(A)に示すY−Y線に沿う
断面図、図2(C)は加熱ローラが円周振れを起こした
ときの給電部材の接触状態を示す図である。なお、図1
に示す定着装置の部品と実質的に同じ構造、効果を有す
る図2の定着装置の部品には、同じ参照符号を付してあ
る。
【0034】この定着装置も、加熱ローラ1及びこれに
図示しない押圧手段にて押圧される加圧ローラ2を有す
る。加熱ローラ1及び加圧ローラ2はそれぞれ図示しな
い支持手段により回転可能に支持されており、図示しな
い駆動手段にて回転駆動される。前記加熱ローラ1は、
空芯円筒状のアルミニウム製芯ローラ10を有し、芯ロ
ーラ10の外周面には離型層14が、内周面には電気絶
縁層15及び抵抗発熱層13が順に形成されている。
【0035】離型層14、抵抗発熱層13及び電気絶縁
層15は、図1に示す定着装置と同じ材料で形成されて
いる。抵抗発熱層13、離型層14及び電気絶縁層15
は芯ローラ10と一体的に回転する。抵抗発熱層13の
両端内周部分には、導電性の銅系黒鉛質材料からなる一
対のリング状受電部材112a、112bが嵌装され、
抵抗発熱層13に固定されている。この受電部材112
a、112bの内周半径R2=28〔mm〕である。受
電部材112a、112bも芯ローラ10と一体的に回
転する。
【0036】前記受電部材112a、112bの内周面
には、受電部材112a、112bの内周面に沿うよう
な円弧状の凸曲面を有する、一対の導電性の給電部材1
22a、122bが、該内周面と該凸曲面を接触させて
それぞれ配置されている。該凸曲面の曲率半径R1、よ
り正確には該凸曲面における、受電部材円周方向と同方
向の円弧の曲率半径R1は16〔mm〕であり、広がり
中心角度θ=90°である。また、給電部材122a、
122bの図2(A)において矢印Xで示す加熱ローラ
1の回転軸線方向の幅は、受電部材112a、112b
の同方向の幅より小さく形成してある。給電部材122
a、122bは、前記銅系黒鉛質製受電部材112a、
112bよりも硬質の真鍮により形成されており、押圧
手段であるバネ16a、16bによってそれぞれ受電部
材112a、112bを押圧しており、受電部材112
a、112bが芯ローラ10と一体的に回転しても、両
者の接触面で電気的な接続が保たれるようになってい
る。
【0037】前記給電部材122aは、図示しない電源
の一端に、給電部材122bは該電源の他端に接続され
ており、該電源により抵抗発熱層13に電圧が印加され
る。図2に示す定着装置によっても、図1に示す定着装
置と同様にしてトナー像は記録紙に加熱、加圧下に定着
される。この定着装置においては、給電部材122a
(122b)の受電部材112a(112b)内周面に
接触する面を凸曲面に形成するとともに、該給電部材1
22a(122b)の凸曲面の曲率半径R1と受電部材
112a(112b)の内周円の半径R2とが、R1<
R2の関係にあるため、受電部材112a(112b)
と給電部材122a(122b)の相互接触可能な領域
が受電部材112a(112b)の円周面上に沿って存
在することになり、加熱ローラ1自体の円周振れやバウ
ンドが起きた場合でも、図1(C)に示すように受電部
材112a(112b)と給電部材122a(122
b)は少なくとも受電部材112a(112b)円周方
向の一部分で接したまま、該接触部分が受電部材112
a(112b)の円周上に沿って応力のかかる方向に変
動することが可能になる。
【0038】これらにより、加熱ローラ1自体の円周振
れやバウンドなどが生じても、受電部材112a(11
2b)と給電部材122a(122b)相互の接触が不
完全な状態にはならずに、図1に示す定着装置と同様
に、電気的ノイズの発生や給電・受電部材間の離反現象
を防止することができる。また、接触している部分のみ
に常に適当な応力がかかることになるから、他の部分に
無理な荷重がかかって給電部材122a(122b)等
が破損してしまうことが防止される。
【0039】なお、この定着装置においても給電部材1
22a(122b)の凸曲面の曲率半径R1、給電部材
122a(122b)の広がり中心角度θ及び受電部材
112a(112b)の内周円の半径R2は、本例のよ
うにR1=16〔mm〕、θ=90°及びR2=28
〔mm〕に限定されるものではない。図1に示す定着装
置と同様にR1、R2及びθの値を適当に選択して、電
気的ノイズの発生や離反現象の防止に効果のあるR1、
R2及びθの組み合わせから、要求される定着装置の性
能、サイズ等やこの定着装置を含む複写機等の性能、サ
イズ等に応じて選べばよい。
【0040】また、定着装置本体に加熱ローラ1を取り
付ける場合においても、受電部材112a(112b)
と給電部材122a(122b)の相互接触面が前記R
1<R2の関係を保って余裕を持っているから、加熱ロ
ーラ1と給電部材122a(122b)の位置関係を容
易、確実に調整することができ、それだけ定着装置の組
み立てを簡単、確実に行える。
【0041】さらに、給電部材122a(122b)の
加熱ローラ1の回転軸線方向(図2(A)において、X
方向)の幅は受電部材112a(112b)の同方向の
幅より小さいので、図1に示す定着装置と同様に、加熱
ローラ1の回転軸線方向の振れに対しても、給電部材1
22a(122b)の受電部材112a(112b)か
らの脱落を防止して両部材間の接触を安定化できる。こ
の場合も給電部材122a(122b)は受電部材11
2a(112b)幅の中央部に接触させることが望まし
い。
【0042】また、受電部材112a(112b)を銅
系黒鉛質で、給電部材122a(122b)を真鍮で構
成したため、図1に示す定着装置と同様に、給電部材1
22a(122b)の交換が不要、又は交換するにして
もそのサイクルを長くできるようになり、定着装置の部
品交換に必要な時間をそれだけ削減することができる。
【0043】なお、前記各実施形態で示した定着装置の
各部の材質は、前記のものに限定される必要はない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、未
定着画像を保持した記録材に該画像を加熱定着させる定
着装置であって、芯ローラ及び該芯ローラの外周面又は
内周面に沿って形成されて該芯ローラとともに回転可能
の通電により発熱する抵抗発熱体を有する加熱ローラ
と、該加熱ローラとの間に前記記録材を挟みつつ通過さ
せるバックアップ部材とを備えており、該抵抗発熱体に
電気的に接続され、該抵抗発熱体とともに回転する円形
リング形状の受電リング部材及び該受電リング部材に接
触せしめられる給電部材を介して該抵抗発熱体へ通電で
きるにように構成した定着装置であって、加熱ローラが
回転時に円周振れを起こしたり、バウンドを起こして
も、給電部材と受電リング部材とからなる抵抗発熱体へ
の通電部において電気的ノイズや離反が生じることがな
く、また、給電部材や受電リング部材が破損する恐れが
なく、さらに加熱ローラ及び給電部材を所定の相互関係
を保って定着装置本体へ簡単、確実に取り付けることが
でき、それだけ装置組立てを簡単、確実に行える定着装
置を提供することができる。
【0045】また、給電部材の加熱ローラ回転軸線方向
の幅を受電リング部材の同方向の幅以下にするときは、
加熱ローラの回転軸線方向の振れに対しても、給電部材
の受電リング部材からの脱落を防止して両部材間の接触
を安定化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明の一実施形態である抵抗発
熱層を芯ローラの外周面に形成した定着装置の概略断面
図、図1(B)は図1(A)に示すY−Y線に沿う断面
図、図1(C)は加熱ローラが円周振れを起こしたとき
の給電部材の接触状態を示す図である。
【図2】図2(A)は本発明の他の実施形態である抵抗
発熱層を芯ローラの内周面に形成した定着装置の概略断
面図、図2(B)は図2(A)に示すY−Y線に沿う断
面図、図2(C)は加熱ローラが円周振れを起こしたと
きの給電部材の接触状態を示す図である。
【図3】加熱ローラの変位量の時間的推移、給電部材と
受電部材の接触面が同じ曲率半径の場合の離反発生箇所
A及び本発明に係る給電部材と受電部材の場合の離反発
生箇所Bを示す図である。
【図4】従来の定着装置における給電部材と受電部材と
の離反が発生したときの両部材の接触状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱ローラ 10 芯ローラ 111a、111b、112a、112b 受電部材 121a、121b、122a、122b 給電部材 13 抵抗発熱層 14 離型層 15 電気絶縁層 16a、16b バネ 2 加圧ローラ 100 加熱ローラ 110 受電リング部材 120 給電部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着画像を保持した記録材に該画像を
    加熱定着させる定着装置であって、芯ローラ及び該芯ロ
    ーラの外周面に沿って形成されて該芯ローラとともに回
    転可能の通電により発熱する抵抗発熱体を有する加熱ロ
    ーラと、該加熱ローラとの間に前記記録材を挟みつつ通
    過させるバックアップ部材とを備えており、該抵抗発熱
    体に電気的に接続され、該抵抗発熱体とともに回転する
    円形リング形状の受電リング部材及び該受電リング部材
    外周面に接触せしめられる給電部材を介して該抵抗発熱
    体へ通電できるにように構成した定着装置において、前
    記給電部材は、前記受電リング部材の外周面に接触する
    面が該受電リング部材の円周方向に沿う凹曲面に形成さ
    れており、該凹曲面における前記受電リング部材円周方
    向と同方向の円弧の曲率半径R1と前記受電リング部材
    の外周円の半径R2とがR2<R1の関係を満たしてい
    ることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記給電部材の前記加熱ローラ回転軸線
    方向の幅が前記受電リング部材の同方向の幅以下である
    請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 未定着画像を保持した記録材に該画像を
    加熱定着させる定着装置であって、芯ローラ及び該芯ロ
    ーラの内周面に沿って形成されて該芯ローラとともに回
    転可能の通電により発熱する抵抗発熱体を有する加熱ロ
    ーラと、該加熱ローラとの間に前記記録材を挟みつつ通
    過させるバックアップ部材とを備えており、該抵抗発熱
    体に電気的に接続され、該抵抗発熱体とともに回転する
    円形リング形状の受電リング部材及び該受電リング部材
    内周面に接触せしめられる給電部材を介して該抵抗発熱
    体へ通電できるにように構成した定着装置において、前
    記給電部材は、前記受電リング部材の内周面に接触する
    面が該受電リング部材の円周方向に沿う凸曲面に形成さ
    れており、該凸曲面における前記受電リング部材円周方
    向と同方向の円弧の曲率半径R1と前記受電リング部材
    の内周円の半径R2とがR1<R2の関係を満たしてい
    ることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 前記給電部材の前記加熱ローラ回転軸線
    方向の幅が前記受電リング部材の同方向の幅以下である
    請求項3記載の定着装置。
JP28321695A 1995-10-24 1995-10-31 定着装置 Withdrawn JPH09127817A (ja)

Priority Applications (2)

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JP28321695A JPH09127817A (ja) 1995-10-31 1995-10-31 定着装置
US08/735,539 US5722025A (en) 1995-10-24 1996-10-23 Fixing device

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JP28321695A JPH09127817A (ja) 1995-10-31 1995-10-31 定着装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012168234A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置
JP2012194482A (ja) * 2011-03-17 2012-10-11 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012168234A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置
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