[go: up one dir, main page]

JPH09123574A - インクフィルムカセット - Google Patents

インクフィルムカセット

Info

Publication number
JPH09123574A
JPH09123574A JP28199595A JP28199595A JPH09123574A JP H09123574 A JPH09123574 A JP H09123574A JP 28199595 A JP28199595 A JP 28199595A JP 28199595 A JP28199595 A JP 28199595A JP H09123574 A JPH09123574 A JP H09123574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink film
reel
cassette
supply
take
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28199595A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Yamamoto
順一 山本
Atsuhiko Shimoyama
淳彦 霜山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP28199595A priority Critical patent/JPH09123574A/ja
Priority to US08/740,327 priority patent/US6019529A/en
Publication of JPH09123574A publication Critical patent/JPH09123574A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクフィルムカセット装填前にインクフィ
ルムが繰り出されることを防止し、熱転写記録装置本体
の簡素化および低コスト化をも達成する。 【解決手段】 インクフィルムカセット33には、供給
側リール30と、巻取側リール31とが収容され、カセ
ット33内において供給側リール30の支軸78aに制
動力を付与する第1トルクリミッタ85(第1制動手
段)が支軸78aに着脱自在に取付けられている。ま
た、巻取側軸受81a,81b(第2の制動手段95)
は、カセット内において巻取側リール31の支軸80
a、80bに制動力を付与している。カセット33内に
はさらに、カセット内において巻取側リール31の駆動
トルクを制限する第2トルクリミッタ97(トルク制限
手段)が支軸81aに着脱自在に取付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録装置で
用いられるインクフィルムを内蔵したインクフィルムカ
セットに関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録装置は、プラテンローラとこ
れに対して圧接及び圧接解除可能となったサーマルヘッ
ドとを有し、記録紙がプラテンローラとサーマルヘッド
との間に送り込まれる。記録紙とサーマルヘッドとの間
には、一方の表面に熱溶融性あるいは熱昇華性のインク
が塗布されたインクフィルムが搬送されるようになって
いる。このインクフィルムは、供給側リールから繰り出
されて、巻取側リールに巻き取られる。1つのサーマル
ヘッドにより記録紙に対してカラー画像を再現する場合
には、薄いフィルムベース表面にイエロ、マゼンタおよ
びシアンの色のインクをこの順で塗布したインクフィル
ムが用いられる。
【0003】近年の熱転写記録装置では、インクフィル
ムの装填作業の作業性を向上させるべく、供給側リール
と巻取側リールとが収容されると共に熱転写記録装置の
本体に着脱自在に装填されるインクフィルムカセットが
用いられている。インクフィルムカセットは消耗品であ
り、内部に収容したインクフィルムを使い切ったときに
は、新たなカセットに交換される。
【0004】印字時においては、インクフィルムは、プ
ラテンローラとこれに対して圧接状態となったサーマル
ヘッドとの間を搬送される記録紙との摩擦力によって、
供給側リールから引き出されて、記録紙の移動とともに
搬送される。一方、供給側リールから繰り出されたイン
クフィルムは、熱転写記録装置の本体内に設けたモータ
によって巻取側リールを回転駆動することにより、当該
巻取側リールに巻き取られる。
【0005】ところで、熱転写記録装置の本体内には、
インクフィルムカセットが装填されると供給側リールに
接続され、当該供給側リールに制動力を付与するための
供給側トルクリミッタが設けられている。この供給側ト
ルクリミッタにより供給側リールに制動力を付与しなが
らインクフィルムを繰り出すことにより、印字時にイン
クフィルムに対してテンションを付与し、インクフィル
ムに皺が発生しないようにしてある。
【0006】さらに、熱転写記録装置の本体内には、巻
取側リールの駆動トルクを制限する巻取側トルクリミッ
タが巻取側リールとモータとの間に設けられている。こ
の巻取側トルクリミッタは、上述した印字時にインクフ
ィルムに対してテンションを付与するという理由に加え
て、以下の理由により設けられている。つまり、印字部
においては記録紙の移動速度とインクフィルムの移動速
度とを同じにする必要があるが、巻取リールの支軸を一
定速度で回転駆動したとしても、巻取径が変化するのに
伴いインクフィルムの巻取速度が変化してしまうことに
なる。そこで、印字部におけるインクフィルム移動速度
に巻取速度を追従させ、インクフィルムが弛まないよう
に巻取側リールに巻き取るために、巻取側トルクリミッ
タが設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクフィルム
カセットでは、供給側リールおよび巻取側リールは、滑
らかに回転動するようにカセット内に収容されている。
すなわち、供給側リールの支軸と当該支軸を保持するカ
セットとの間の摺動抵抗、および、巻取側リールの支軸
と当該支軸を保持するカセットとの間の摺動抵抗を小さ
くしてある。
【0008】このようにカセット内においては供給側リ
ールに対して回転負荷が付与されていないため、消耗品
であるインクフィルムカセットを出荷し輸送している途
中において、外力が加わるとインクフィルムが弛んで供
給側リールから容易に繰り出されてしまう。このため、
未使用インクフィルムの一部が皺くちゃになり、当該未
使用インクフィルムを無駄にすることがあった。
【0009】また、インクフィルムカセットの種々の使
用形態の中には、1つのインクフィルムカセット内のイ
ンクフィルムが完全に使用済みとなる前に、そのカセッ
トを装置本体から取り外し、再度その使用途中のカセッ
トを装填することもある。このようにインクフィルムカ
セットを取り外したときにも、前述したのと同様に、外
力が加わるとインクフィルムが供給側リールから容易に
繰り出されてしまい、未使用インクフィルムを無駄にす
ることがあった。
【0010】また、カセット内においては巻取側リール
に対しても回転負荷が付与されていないため、インクフ
ィルムカセットを装置本体から取り外したときには、外
力が加わると巻き取った使用済みインクフィルムが弛ん
で巻取側リールから容易に繰り出されてしまい、インク
フィルムにダメージを与えることがあった。
【0011】インクフィルムに弛みが生じた場合、イン
クフィルムカセットを装填するときには、弛んだインク
フィルムを供給側リールに巻き戻したり、巻取側リール
に巻き取ったりする作業を行わなければならず、装填時
の作業が煩雑になるという問題があった。
【0012】かかる未使用インクフィルムの供給側リー
ルからの繰り出しや、使用済みインクフィルムの巻取側
リールからの繰り出しを防止するためには、供給側リー
ルおよび巻取側リールの回転を阻止するストッパを各リ
ールの支軸に止め付けなければならず、作業が著しく煩
雑であった。
【0013】さらに、熱転写記録装置の本体内に、供給
側トルクリミッタと巻取側トルクリミッタとを設けてい
るため、装置本体の構成が複雑となって装置本体のコス
トが増加すると共に、装置本体の小型化が阻害されてい
た。
【0014】装置本体内に設けるトルクリミッタには、
装置本体内の他の部品と同等の耐久性、例えば6万画面
の画像を正常に形成し得る耐久性が要求されることか
ら、比較的高価なトルクリミッタを使用しなけれなら
ず、部品コストの増加に伴って熱転写記録装置全体のコ
ストも増加していた。
【0015】また、インクフィルムにも多数の種類があ
り、個々のフィルムによって厚みやバックコートの摩擦
係数の違いなどの物理特性が異なるものの、上記のよう
に装置本体側にトルクリミッタが設けられている構成で
は、一度設定したトルク値を変更することは容易ではな
い。このため、専用のインクフィルムカセットを使用せ
ざるを得ず、熱転写記録装置に使用できるフィルムの種
類を増やすことができないという問題があった。
【0016】また、熱転写記録装置では、サーマルヘッ
ドをプラテンローラに対して圧接解除した状態から圧接
させるときには、インクフィルムの弛みを取り除くため
に、インクフィルムを巻取側リールに若干巻き取ること
がなされている。このため、供給側リールから未使用イ
ンクフィルムが若干繰り出されることを考慮して、カラ
ー印字用のインクフィルムでは、各色のインクを塗布し
た領域を印字領域よりも余裕を取って大きくしてある。
しかしながら、各色のインク領域を小さくし、インクあ
るいはインクフィルムを節約することも、インクフィル
ムカセットに要求される事項の一つである。
【0017】しかも、インクフィルムカセットを輸送し
ているときや、インクフィルムの使用途中でインクフィ
ルムカセットを熱転写記録装置から取り外したときなど
に、インクフィルムの弛みを自動的に除去して、当該イ
ンクフィルムを緊張状態に維持することもインクフィル
ムカセットに要求されている。
【0018】また、インクフィルムの詰め替えをユーザ
が簡単にできるようにし、利便性を高めることもインク
フィルムカセットに要求されている。
【0019】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、第1の目的は、インク
フィルムカセットを輸送している場合や、インクフィル
ムの使用途中でインクフィルムカセットを熱転写記録装
置から取り外した場合などにおいて、供給側リールから
未使用インクフィルムが繰り出されることを防止し、さ
らに熱転写記録装置本体の簡素化および低コスト化をも
達成し、しかも使用できるインクフィルムの種類を増や
し、ユーザによるインクフィルムの詰め替え作業の容易
化を図り得るインクフィルムカセットを提供することを
目的とする。
【0020】また、本発明の第2の目的は、インクフィ
ルムの使用途中でインクフィルムカセットを熱転写記録
装置から取り外した場合などにおいて、巻取側リールか
ら使用済みインクフィルムが繰り出されることを防止
し、しかも使用できるインクフィルムの種類を増やし、
ユーザによるインクフィルムの詰め替え作業の容易化を
図り得るインクフィルムカセットを提供することを目的
とする。
【0021】また、本発明の第3の目的は、熱転写記録
装置本体の簡素化および低コスト化を達成し、しかも使
用できるインクフィルムの種類を増やし、ユーザによる
インクフィルムの詰め替え作業の容易化を図り得るイン
クフィルムカセットを提供することを目的とする。
【0022】また、本発明の第4の目的は、インクフィ
ルムの弛みを自動的に除去して当該インクフィルムを緊
張状態に維持し、インクあるいはインクフィルムの節約
を達成し得るインクフィルムカセットを提供することを
目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
る請求項1に記載された本発明は、プラテンローラと当
該プラテンローラに対して圧接及び圧接解除可能となっ
たサーマルヘッドとの間に記録媒体とインクフィルムと
を重ね合わせて前記サーマルヘッドで加熱することによ
り前記インクフィルムに塗布されたインクを前記記録媒
体に熱転写して記録を行う熱転写記録装置の本体に着脱
自在に装填されるインクフィルムカセットであって、前
記インクフィルムを巻回した供給側リールと、当該供給
側リールから繰り出された前記インクフィルムを巻き取
る巻取側リールと、前記供給側リールの支軸に着脱自在
に取付けられ、カセット内において当該供給側リールの
支軸に制動力を付与する第1の制動手段と、を有するこ
とを特徴とするインクフィルムカセットである。
【0024】このように構成したインクフィルムカセッ
トによれば、第1制動手段がカセット内において供給側
リールの支軸に制動力を付与しているため、インクフィ
ルムカセットを輸送している場合や、インクフィルムの
使用途中でインクフィルムカセットを熱転写記録装置か
ら取り外した場合などにおいて、外力が加わってもイン
クフィルムが供給側リールから直ぐに繰り出されること
がなく、未使用インクフィルムを無駄にすることがな
い。
【0025】また、カセット内で供給側リールの支軸に
制動力を付与するため、熱転写記録装置の本体内に供給
側トルクリミッタを設ける必要がなくなり、熱転写記録
装置本体の構成が簡素なものとなり、装置本体の低コス
ト化および小型化が達成される。さらに、第1制動手段
の耐久性は、収容されているインクフィルムの使用が完
了するまで正常に作動するだけの耐久性を有していれば
よい。このため、装置本体内に設ける供給側トルクリミ
ッタに比較して安価に第1制動手段を構成でき、部品コ
ストの低減を通して、熱転写記録装置全体のコストがよ
り一層低減されることになる。
【0026】しかも、第1制動手段が供給側リールの支
軸に着脱自在に取付けられるので、フィルムの種類に応
じて第1制動手段の種類を選択することで、カセット側
で供給側リールに加えられるトルクを適正な値に変更す
ることができ、熱転写記録装置で使用できるインクフィ
ルムの種類が豊富になる。また、供給側リールへの第1
制動手段の組み付けおよび取り外しが自在であるので、
カセットの製造工程のみならず、ユーザによる着脱も行
うことができ、もって、ユーザがインクフィルムの詰め
替えを行うことができる。
【0027】また、上記第2の目的を達成する請求項2
に記載された本発明は、前記巻取側リールの支軸に着脱
自在に取付けられ、カセット内において当該巻取側リー
ルの支軸に制動力を付与する第2の制動手段をさらに有
することを特徴とするインクフィルムカセットである。
【0028】このように構成すれば、第2制動手段がカ
セット内において巻取側リールの支軸に制動力を付与し
ているため、インクフィルムの使用途中でインクフィル
ムカセットを熱転写記録装置から取り外した場合などに
おいて、外力が加わっても使用済みのインクフィルムが
巻取側リールから直ぐに繰り出されることがなく、イン
クフィルムにダメージを与えることがない。
【0029】しかも、第2制動手段が巻取側リールの支
軸に着脱自在に取付けられるので、フィルムの種類に応
じて第2制動手段を変更することで、カセット側で巻取
側リールに加えられるトルクを適正な値に変更すること
ができ、熱転写記録装置で使用できるインクフィルムの
種類が豊富になる。また、巻取側リールへの第2制動手
段の組み付けおよび取り外しが自在であるので、カセッ
トの製造工程のみならず、ユーザによる着脱も行うこと
ができ、もって、ユーザがインクフィルムの詰め替えを
行うことができる。
【0030】また、上記第3の目的を達成する請求項3
に記載された本発明は、前記巻取側リールの支軸に着脱
自在に取付けられ、カセット内において前記巻取側リー
ルの駆動トルクを制限するトルク制限手段をさらに有す
ることを特徴とするインクフィルムカセットである。
【0031】このように構成すれば、トルク制限手段が
カセット内において巻取側リールの駆動トルクを制限し
ているため、熱転写記録装置の本体内に巻取側トルクリ
ミッタを設ける必要がなくなり、熱転写記録装置本体の
構成が簡素なものとなり、装置本体の低コスト化および
小型化が達成される。さらに、トルク制限手段の耐久性
は、収容されているインクフィルムの使用が完了するま
で正常に作動するだけの耐久性を有していればよい。こ
のため、装置本体内に設ける巻取側トルクリミッタに比
較して安価にトルク制限手段を構成でき、部品コストの
低減を通して、熱転写記録装置全体のコストがより一層
低減されることになる。
【0032】しかも、トルク制限手段が巻取側リールの
支軸に着脱自在に取付けられるので、フィルムの種類に
応じてトルク制限手段の種類を選択することで、カセッ
ト側で巻取側リールに加えられる駆動トルクを適正な値
に変更することができ、熱転写記録装置で使用できるイ
ンクフィルムの種類が豊富になる。また、巻取側リール
へのトルク制限手段の組み付けおよび取り外しが自在で
あるので、カセットの製造工程のみならず、ユーザによ
る着脱も行うことができ、もって、ユーザがインクフィ
ルムの詰め替えを行うことができる。
【0033】また、上記第4の目的を達成する請求項4
に記載された本発明は、前記供給側リールから繰り出さ
れた前記インクフィルムを前記供給側リールに巻き戻す
巻戻手段を、カセット内の前記供給側リールに着脱自在
に取付けた設けたことを特徴とするインクフィルムカセ
ットである。
【0034】このように構成すれば、カセット内に設け
た巻戻手段が供給側リールから繰り出されたインクフィ
ルムを供給側リールに巻き戻しているため、インクフィ
ルムの弛みが自動的に除去され当該インクフィルムは緊
張状態に維持されている。したがって、サーマルヘッド
がプラテンローラに対して圧接ないし圧接解除しても、
インクフィルム上の印字点がずれにくくなり、インクあ
るいはインクフィルムを節約することができる。
【0035】また、インクフィルムカセットを輸送して
いるときや、インクフィルムの使用途中でインクフィル
ムカセットを熱転写記録装置から取り外したときなどに
おいても、インクフィルムが弛んでいることはなく、当
該インクフィルムを緊張状態とすることができる。
【0036】しかも、供給側リールへの巻戻手段の組み
付けおよび取り外しが自在であるので、カセットの製造
工程のみならず、ユーザによる着脱も行うことができ、
ユーザがインクフィルムの詰め替えを行うことができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に
係るインクフィルムカセットが着脱自在に装填される熱
転写記録装置を示す外観斜視図である。なお、説明の便
宜上、記録紙を排出する際に先端側となる記録紙の縁辺
を、記録紙の先端と称する。
【0038】図示する熱転写記録装置10は、例えば、
写真の焼付を行う現像所などにおいて使用され、ネガフ
ィルムの複数駒に記録された情報を1枚の記録紙上に再
現するいわゆるインデックス・プリントなどを出力する
ために用いられる。熱転写記録装置10には、ネガフィ
ルムに記録された情報に対して種々の画像処理を行う図
示しない制御装置がインターフェースを介して接続さ
れ、制御装置からの画像信号や制御信号がインターフェ
ースを介して入力されるようになっている。
【0039】熱転写記録装置10の本体をなすハウジン
グ11の上面には蓋部材12が揺動軸12a(図2参
照)を中心に開閉自在に取り付けられ、蓋部材12を開
放した状態でインクフィルムカセットがハウジング11
内の所定位置に装填されるようになっている。図中左手
前側が装置10の前面となっており、この前面側に排紙
部が設けられ、背面側に給紙部21が設けられている。
給紙部21には、複数枚の記録紙を収納した給紙トレイ
14が傾斜して設けられている。また、この熱転写記録
装置10内には、画像を再現した後の記録紙の不要部分
(記録紙の先端部分および/または後端部分)をカット
する後述する用紙カッテイング部が設けられており、カ
ットされた用紙片を貯えるダスタ部24が装置前面側に
抜き差し自在に設けられている。不要部分をカットした
後の記録紙は、用紙排出口16を通って、ダスタ部24
の前面に一体的に設けられた排紙トレイ17上に縦方向
に排出される。このように記録紙を縦方向に排出するこ
とから、排紙トレイ17がハウジング11前面から飛び
出す寸法は比較的小さいものとなる。さらには、給紙ト
レイ14は傾斜して設けられている。したがって、熱転
写記録装置10全体の設置スペースは小さいものとな
り、作業空間の狭い場所に設置するのに適した記録装置
となっている。
【0040】本実施の形態の熱転写記録装置10では熱
昇華性のインクが塗布されたインクフィルムが用いられ
ており、昇華したインクをトラップする受像紙としての
記録紙には、印画紙のような腰の強い厚手(150〜2
50μm)の用紙が用いられている。
【0041】図2は、熱転写記録装置の内部構成を蓋部
材を開放した状態で示す概略断面図、図3は、熱転写記
録装置の内部構成をインクフィルムカセットを装填した
状態で示す概略断面図、図4(1)〜(3)、図5
(1)(2)は、それぞれ、給紙時、印字開始時、印字
終了時、先端カット時および後端カット時における熱転
写記録装置の作動状態を概略で示す断面図である。
【0042】まず、熱転写記録装置10の内部構造を概
説すれば、図2および図3に示すように、略中央部分に
位置すると共に記録紙18の搬送方式を平行搬送方式と
した印字部20と、装置背面側に位置すると共に前記印
字部20よりも上方に約45度の角度を持って傾斜して
設けられた給紙部21と、印字部20をはさんで給紙部
21の反対側に設けられた排紙部22とを有する。印字
部20を平行搬送方式とすることにより、厚手で腰のあ
る記録紙18に対する印字品位の向上が図られている。
給紙部21を傾斜させることにより、前述したように、
設置スペースの小スペース化が図られている。さらに、
排紙部22を印字部20をはさんで給紙部21の反対側
に設けることにより、ファクシミリを使用するような使
い勝手が得られ、装置形態がユーザに受け入れられ易く
なっている。また、排紙部22には、画像を再現した後
の記録紙18の不要部分をカットする用紙カッテイング
部23が設けられ、この下方位置に前記ダスタ部24が
配置されている。また、外部の制御装置から入力された
画像信号に対して所定の画像処理を行うと共に記録装置
10の作動の制御を司るコントロールユニット19も内
蔵されている。
【0043】熱転写記録装置10の内部構造を詳述すれ
ば、ハウジング11内には、プラテンローラ25が回転
自在に支持されており、蓋部材12の内面側には、図示
しない連動部材によって、サーマルヘッド26を有する
ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して進退移
動自在に取り付けられている。ヘッドベース27がプラ
テンローラ25に対して前進移動すると、サーマルヘッ
ド26はプラテンローラ25に圧接する位置に移動する
一方、ヘッドベース27がプラテンローラ25に対して
後退移動すると、サーマルヘッド26は圧接を解除する
位置に移動する。ヘッドベース27は、図示しないスプ
リングなどの弾発手段によって、サーマルヘッド26を
プラテンローラ25に対して後退した位置すなわち圧接
解除位置に保持するように、図2中矢印Aで示す方向に
付勢されている。
【0044】蓋部材12に回転自在に取り付けた駆動軸
28には、ヘッドベース27に当接して当該ヘッドベー
ス27を前進移動させ、サーマルヘッド26をプラテン
ローラ25に対して圧接させる圧接用偏心カム29が固
着されている。駆動軸28を回転して圧接用偏心カム2
9を回転駆動するために、パルスモータからなるサーマ
ルヘッド駆動モータM1が駆動軸28に接続されてい
る。図3に示すように、圧接用偏心カム29が回転して
カム中心がヘッドベース27に近付くと、ヘッドベース
27が前進移動し、サーマルヘッド26はプラテンロー
ラ25に圧接する。また、図4(1)に示すように、圧
接用偏心カム29が回転してカム中心がヘッドベース2
7から離反すると、スプリングの弾発力によりヘッドベ
ース27が後退移動し、サーマルヘッド26の圧接が解
除される。蓋部材12にはさらに図示しない冷却ファン
が取付けられており、ここからの冷却風によってサーマ
ルヘッド26は冷却される。なお、蓋部材12を閉じた
ときは、図示しない係合ピンなどの係合手段によって、
蓋部材12はハウジング11に対して締結されるように
なっている。
【0045】図3に示すように、サーマルヘッド26と
プラテンローラ25との間には、供給側リール30から
繰り出されて巻取側リール31に巻き取られることにな
る帯状のインクフィルム32が搬送されるようになって
いる。インクフィルム32は、イエロ、マゼンタ及びシ
アンの3色のインク層が、この順でベースフィルムに塗
布されて形成されている。また、必要に応じて白色のイ
ンクやオーバーコート剤を塗布したインクフィルムも用
いられる。インクフィルム32が未使用であれば、イン
クフィルム32は供給側リール30に巻き付けられてお
り、使用されるに伴なってインクフィルム32は巻取側
リール31に巻き取られる。
【0046】供給側および巻取側の両リール30、31
は、インクフィルムカセット33内に収容されている。
このインクフィルムカセット33は、ハウジング11に
対して着脱自在となっており、ハウジング11内に取り
付けた保持プレート34上にセットすることで所定位置
に装着される。巻取側リール31に取り付けたギア35
の一部がインクフィルムカセット33に形成した開口部
に臨んでおり、カセット装着時には、装置本体に設けた
インクフィルム巻取駆動ギア36が前記ギア35と噛み
合うようになっている。駆動ギア36は、モータM2に
より回転駆動される。インクフィルムカセット33の構
成については、後に詳細に説明する。
【0047】インクフィルム32の搬送路を形成すべ
く、カセット装着時にカセット33の内方に入り込む位
置に、インクフィルム巻取ローラ37が回転自在に設け
られている。このインクフィルム巻取ローラ37は、そ
の表面が摩擦抵抗の高いゴム材などから形成されたロー
ラであり、パルスモータからなるインクフィルム巻取モ
ータM3により回転駆動される。インクフィルム巻取モ
ータM3とインクフィルム巻取ローラ37との間には、
図示しない電磁クラッチが設けられている。電磁クラッ
チは、サーマルヘッド26がプラテンローラ25に対し
て圧接解除されている非印字時においてインクフィルム
32の頭出しを行うときにのみオンされ、その他の状
態、例えば印字時などにおいてはオフされる。
【0048】印字時においては、サーマルヘッド26が
プラテンローラ25に対して圧接しており、インクフィ
ルム32は、プラテンローラ25とサーマルヘッド26
との間を搬送される記録紙18との間の摩擦力によっ
て、供給側リール30から引き出され、記録紙18の移
動速度と同じ速度で搬送される。供給側リール30から
繰り出されたインクフィルム32は、モータM2によっ
て駆動ギア36およびギア35を介して巻取側リール3
1を回転駆動することにより、サーマルヘッド26の先
端に設けられたインクフィルムガイド板38と、インク
フィルム巻取ローラ37とに案内されて巻取側リール3
1に巻き取られる。この印字時においては電磁クラッチ
はオフされ、インクフィルム巻取ローラ37はインクフ
ィルム32の移動に伴って従動回転し、インクフィルム
32の搬送を案内するガイドローラとして機能する。
【0049】非印字時においては、サーマルヘッド26
がプラテンローラ25に対して圧接解除しており、頭出
しを行うときには、電磁クラッチがオンされ、インクフ
ィルム巻取ローラ37がインクフィルム巻取モータM3
により回転駆動される。すると、インクフィルム32
は、回転駆動されるインクフィルム巻取ローラ37との
間の摩擦力によって、供給側リール30から引き出さ
れ、巻取側リール31に巻き取られる。
【0050】記録紙18は前記給紙トレイ14の上に傾
斜した状態で保持されるが、記録紙18の幅方向を規制
するために、給紙トレイ14には幅規制板40が設けら
れている。この幅規制板40は、記録紙18のサイズに
応じて幅方向にスライド移動自在となっている。また、
給紙トレイ14には、記録紙18に埃などが付着するの
を防止するカバー41(図1参照)が、図示しないヒン
ジ部を中心として開閉自在に取り付けられている。カバ
ー41はアクリル樹脂などの透明部材より形成され、給
紙トレイ14内に収納した記録紙18の残量を目視で判
別できるようになっている。なお、図1における符号
「43」は、カバー41を開閉する際の把持部を示して
いる。
【0051】給紙トレイ14上の記録紙18は、給紙ロ
ーラ45と、この給紙ローラ45に対して微小なギャッ
プを隔てて配置された捌きローラ46とにより1枚ずつ
給紙されて、ガイド部材47に案内されながら搬送され
る。給紙ローラ45は、パルスモータからなる給紙モー
タM4により回転駆動される。
【0052】プラテンローラ25の上流側には当該プラ
テンローラ25に隣接して、グリップローラ50と、こ
のグリップローラ50に対して当接するピンチローラ5
1とが配置され、これら両ローラ50、51の間に、給
紙された記録紙18が送り込まれる。グリップローラ5
0はパルスモータからなるグリップローラ駆動モータM
5により回転駆動され、ピンチローラ51は記録紙の搬
送に伴って従動回転する。
【0053】プラテンローラ50の下流側には、記録紙
18を排紙トレイ17上に排出するために、用紙排出口
16側に位置する第1排出ローラ対53と、プラテンロ
ーラ25側に位置する第2排出ローラ対54とが所定距
離を隔てて取り付けられている。これら排出ローラ対5
3、54は、パルスモータからなる搬送モータM6によ
り回転駆動され、第2排出ローラ対54は、搬送モータ
M6により正逆両方向に回転駆動されるようになってい
る。一方、搬送モータM6の駆動力を第1排出ローラ対
53に伝達する図示しない駆動ギアには、記録紙18を
排出する方向である正回転のみを第1排出ローラ対53
に許容するワンウェイクラッチが組み込まれている。し
たがって、搬送モータM6を逆回転して第2排出ローラ
対54を逆回転させても、第1排出ローラ対53が逆回
転することはない。また、第2排出ローラ対54の逆回
転時に作業者が記録紙18を抜き取ることも可能となっ
ている。
【0054】プラテンローラ25と排出ローラ対53、
54との間には、排紙処理の際の記録紙18の搬送を案
内するガイド部材55が設けられている。このガイド部
材55の下方には、印字動作がなされるときに記録紙1
8を収容する収容スペース56が形成されている。
【0055】図示する熱転写記録装置10にあっては、
記録紙18にカラー画像を再現する際には、まず、図4
(1)に示すように、記録紙18を給紙トレイ14から
給紙して矢印Bで示す方向に前進搬送し、図4(2)に
示すように、記録紙18を収容スペース56に収容す
る。次いで、この状態から矢印Cで示す方向に記録紙1
8を戻し搬送しながらイエロの画像を形成するようにな
っている。つまり、戻し印字方式となっている。記録紙
18を戻し搬送しながらイエロの画像を転写した後に、
次のマゼンタの画像を再現する準備のために記録紙18
は前進搬送される。このように、面順次方式によって例
えば3色の画像を重ねて転写することにより、記録紙1
8にカラー画像が形成される。サーマルヘッド26がプ
ラテンローラ25に圧接するのは戻し搬送のときのみで
あり、記録紙18を前進搬送するときには、サーマルヘ
ッド26はプラテンローラ25から離れている。印字の
ために戻し搬送と前進搬送とを繰り返すときにおいて
は、グリップローラ50およびピンチローラ51は常に
記録紙18を挟持し続けている。
【0056】前記ガイド部材55の下側には、グリップ
ローラ50とピンチローラ51により搬送される記録紙
18を、排出ローラ対53、54などが設けられている
排紙部22あるいは収容スペース56のいずれか一方に
選択的に導くために、支持軸57を中心として揺動ガイ
ド58が揺動自在に設けられている。揺動ガイド58は
可撓性素材より形成されている。図4(2)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置に揺動すると、グリップ
ローラ50などにより搬送される記録紙18は収容スペ
ース56に収容される。一方、図5(1)に示すよう
に、揺動ガイド58を上方位置から下方位置まで支持軸
57を中心として時計回り方向に揺動すると、記録紙1
8は排紙部22に向けて搬送される。
【0057】印字品位の向上のためには印字時に記録紙
18が排出ローラ対53、54に挟まれないようにする
必要があるが、本実施の形態のように揺動ガイド58を
設けて排紙部22に至る搬送経路の下方位置に収容スペ
ース56を形成するようにすれば、プラテンローラ25
と排出ローラ対53、54との間の距離を小さくするこ
とができ、装置10の床面積が小さくなる。
【0058】前記第1排出ローラ対53と第2排出ロー
ラ対54との間には、用紙カッテイング部としてのカッ
タユニット23が設けられている。このカッタユニット
23は、ロータリーカッタ60と、このカッタ60との
共働により記録紙18をカットする受け台61とを有す
る。カットされた用紙片は、その自重により、カッタユ
ニット23の下方位置に配置されたダスタ部24内に落
下し回収される。このダスタ部24は、ハウジング11
に対して抜き差し自在となっている。また、ダスタ部2
4は、その上面が開放されると共に、少なくともその前
面部はアクリル樹脂などの透明部材より形成され、内部
に貯えられた用紙片の量を、記録装置10の外部から目
視で判別できるようになっている。
【0059】なお、図1中符号「62」は、ダスタ部2
4の前面上方に形成した取っ手として機能する穴部を示
しており、作業者は、この取っ手62に指を掛けてダス
タ部24をハウジング11から抜き取り、ダスタ部24
内に堆積した用紙片を除去する。
【0060】図6にも拡大して示すように、グリップロ
ーラ50に隣接して、給紙時における記録紙先端あるい
は印字時における記録紙後端を検出するセンサS1が設
置されている。センサS1は、記録紙18の先端あるい
は後端を検出したときにオン信号を発する。なお、セン
サS1は印字時には記録紙後端を検出することから、以
下の説明においては便宜上、後端検出センサS1と称す
る。
【0061】図2に示すように、カッタユニット23に
は、記録紙先端を検出する先端検出センサS2が設置さ
れている。先端検出センサS2は、記録紙18の先端を
検出したときにオン信号を発する。先端検出センサS2
が記録紙18の先端を検出した時点を基準として、搬送
モータM6を駆動するパルスが管理され、記録紙先端か
ら所定長さだけ記録紙18をカットする先端カットと、
記録紙後端から所定長さだけ記録紙18をカットする後
端カットとが行われる。
【0062】図6にも拡大して示すように、インクフィ
ルムガイドローラ37に隣接して、インクフィルム32
に付された頭出しマークを検出するマーク検出センサS
3が設置されている。頭出しマークは、各イエロインク
層の先頭部分に写し込まれている。インクフィルム32
の頭出しは、電磁クラッチをオンしてインクフィルム巻
取ローラ37をインクフィルム巻取モータM3により回
転駆動し、インクフィルム32をインクフィルム巻取ロ
ーラ37との間の摩擦力で搬送することにより行われ
る。このような頭出しは、給紙された記録紙18の後端
を後端検出センサS1で検出するまで当該記録紙18を
前進搬送している間に行われる。なお、次ぎの色のイン
ク層の頭出しは、電磁クラッチをオンしてインクフィル
ム32をインクフィルム巻取ローラ37により摩擦搬送
しつつ、巻取ローラ31の一端に設けた図示しないエン
コーダでインクフィルム32の搬送量をパルスカウント
することにより行われる。
【0063】上記各センサS1、S2およびS3として
は、反射型フォトセンサが例示できるが、この場合に限
定されるものではなく、透過型フォトセンサより構成し
ても良い。
【0064】次ぎに、図7(A)(B)に基づき、熱転
写記録装置におけるインクフィルム32の搬送について
説明する。
【0065】図7(A)に示すように、熱転写記録装置
は、グリップローラ50とピンチローラ51とで記録紙
18を拘束し、矢印Dで示す印字方向に記録紙18を引
っ張りながら印字する。一方、インクフィルム32は、
記録紙18とサーマルヘッド26との間に挟まれてお
り、記録紙18を進めると、記録紙18との間の摩擦力
によって送り出されるようになっている。
【0066】インクフィルム32に作用する力は、同図
(B)に概念的に示すように、 (0) グリップローラ50で紙を引く力(グリップ力) (1) フィルム32を巻き取る力(巻取側リール31に作
用するトルク) (2) フィルム32を巻き戻す力(供給側リール30に作
用するトルク) (3) フィルム32が記録紙18によって送られる力(摩
擦力) (4) フィルム32がサーマルヘッド26によって送られ
るのを防止しようとする力(摩擦力)があり、 (1) +(3) >(2) +(4) を満たすことがインクフィルム送りの条件となる。
【0067】この式から明らかなように、インクフィル
ム32に作用する印字方向Dとは逆方向の力(2) +(4)
が強すぎると、インクフィルム32は送り出されない。
その結果、インクフィルム32の二度打ち印字、インク
フィルム32と記録紙18との貼り付き、インクフィル
ム32が記録紙18の送りを妨害して記録紙18の送り
不良などが発生する。
【0068】(4) の摩擦力が大きいとき、上記の式を満
たすためには、(2) のインクフィルム32を巻き戻す力
を小さくする必要があることが分かる。なお、(3) の摩
擦力は、非印字時が最小となる。
【0069】インクフィルム32のバックテンション
(トルク)(2) を小さくする手段としては、フィルム基
材の厚さを増すなどしてフィルム32に腰をもたせ、イ
ンクフィルム32のバックコートの摩擦係数を上げて、
(4) の摩擦力を大きくして対応することが考えられる。
このとき、バックコートの摩擦係数が小さ過ぎると、イ
ンクフィルム32が引っ張られ過ぎ、つまり、送られ過
ぎてしまい、この場合も不良の原因となる。
【0070】ところで、熱転写記録装置のインクフィル
ムに関する品質問題としては、 フィルムの送り不良、記録紙との剥離不良などを要因
とするバンディング フィルムの送り不良などを要因とするレジスト 記録紙との剥離不良などを要因とするペーパージャム フィルムのたるみ、送り不良などを要因とするフィル
ム皺などがある。
【0071】これらの問題を解決するのに種々の工夫が
なされているが、その有効な手段の一つとして、適正な
トルクをインクフィルムに加えることが挙げられる。例
えば、たわみ易いフィルムではそれなりの張りを与えな
ければならないし、サーマルヘッドと接触するフィルム
には、それなりの引っ張り力を与えなければフィルムは
進まない。むろん、フィルムを引っ張り過ぎてもいけな
い。
【0072】ところが、フィルムの製造メーカがたとえ
同じであっても、フィルムの厚み、バックコートの摩擦
係数、平滑度など、物理特性はフィルムの種類ごとに異
なっている。
【0073】したがって、適正なトルクをインクフィル
ムに加えることにより当該フィルムの円滑な搬送を確保
するためには、インクフィルムの種類ごとに異なる摩擦
係数に応じてトルク値を変更する必要がある。
【0074】そこで、本実施の形態のインクフィルムカ
セット33は、適正なトルクをインクフィルム32に加
えるべき点を考慮して、以下に詳述するように構成され
ている。
【0075】図8に示すように、インクフィルムカセッ
ト33は、中央のフィルム案内部70と、これの一端部
に形成された供給側リール収容部71と、他端部に形成
された巻取側リール収容部72とを有している。これら
は、それぞれ合成樹脂によって成形された上フレーム7
3と下フレーム74とを相互に突き合わせることによっ
て組立てられる。また、フィルム案内部70の図中上下
には、上方開口窓75と、下方開口窓76が形成され、
下フレーム74の側壁には、インクフィルム巻取ローラ
37を受け入れるための切り欠き部77が形成されてい
る。
【0076】図9および図10に示すように、前記供給
側リール収容部71内には、インクフィルム32を巻回
した供給側リール30が組込まれ、前記巻取側リール収
容部72内には、巻取側リール31が組込まれている。
供給側リール30の両端の支軸78a、78bのうち図
9中下側に示される支軸78bは、上下フレーム73,
74の側壁に形成した供給側軸受部79bによって回転
自在に支持されている。同様に、巻取側リール31の両
端の支軸80a、80bのうち支軸80bは、上下フレ
ーム73、74の側壁に形成した巻取側軸受部81bに
よって回転自在に支持されている。各リール30,31
の他方の支軸78a,80aは、それぞれ、後述する第
1トルクリミッタ85、第2トルクリミッタ97によっ
て回転自在に支持されている。
【0077】巻取側リール収容部72は、その外径寸法
が供給側リール収容部71の外径寸法よりも大きく形成
されており、インクフィルムカセット33を装置本体内
に装填する際に、カセット装填方向を容易に判別できる
ようにしてある。また、このカセット形状は、作業者が
持ち易い形状であり、持った際にもインクフィルム32
に手が触れ難い形状である。さらに、印字後のインクフ
ィルム32には皺が発生しているため、供給側リール3
0に巻回されていたインクフィルム32を全て巻取側リ
ール31に巻き取った場合には、巻取側リール31にお
けるインクフィルム32の巻径は、供給側リール30に
当初巻回されていた巻径よりも大きくなってしまう。こ
のような印字後のインクフィルム巻径の増加に対して、
巻取側リール収容部72の外径寸法を供給側リール収容
部71よりも大きく形成しておけば、何ら支障なく対応
することができる。
【0078】また、本実施の形態のインクフィルムカセ
ット33は上下フレーム73,74が開閉自在に構成さ
れ、図11(A)(B)にも示すように、上下フレーム
73,74の側面に係止片121,122をそれぞれ形
成し、両係止片121,122を連結または連結解除す
るスライダ123が移動自在に設けられている。上下フ
レーム73,74の両係止片121,122を突き合わ
せた後に、スライダ123を同図(A)の実線で示され
る位置に移動させることにより、両係止片が連結されて
上下フレーム73,74が相互に止め付けられる。一
方、スライダ123を二点鎖線で示される位置に移動さ
せれば、両係止片の連結が解除されて、上下フレーム7
3,74を開くことができる。上下フレーム73,74
を開いた状態を示すと図12のとおりであり、開いた状
態でもスライダ123は下フレーム74に残るようにな
っている。
【0079】なお、図示省略するが、上フレーム73と
下フレーム74とを相互に突き合わせる接合部にリブを
設ければ、両フレーム73、74が相互に接触する面積
が大きくなるので、両フレーム73、74を確実に接着
することができる。また、前記リブを、インクフィルム
カセット33を装置本体内に装填する際の位置決め部材
として使用することができる。
【0080】特に、本実施の形態のインクフィルムカセ
ット33には、供給側リール30の支軸78aとカセッ
ト33との間に、カセット33内において供給側リール
30の支軸78aに制動力を付与する第1の制動手段に
相当する第1トルクリミッタ85が着脱自在に設けられ
ている。
【0081】また、巻取側リール31の支軸80a、8
0bとカセット33との間に、カセット33内において
巻取側リール31の支軸80a、80bに制動力を付与
する第2の制動手段95が着脱自在に設けられている。
【0082】さらに、インクフィルムカセット33に
は、カセット33内において巻取側リール31の駆動ト
ルクを制限するトルク制限手段に相当する第2トルクリ
ミッタ97が着脱自在に設けられている。
【0083】以下、第1、第2トルクリミッタ85,9
7および第2の制動手段95について順に説明する。
【0084】第1トルクリミッタ85は、図13および
図14に示すように、ギア35と、このギア35に取付
けられるリミッタ87とから構成され、ギア35は、外
周面に歯が形成された円盤部88と、この円盤部88に
一体的に形成された軸部89とを有し、リミッタ87
は、本体部90と、この本体部90に形成した通孔92
内に回転自在に保持された内軸91とを有する。内軸9
1およびギア35には、供給側リール30の支軸78a
としてのボビンが挿通される通孔93,94が形成され
ている。ボビン78aは供給側リール30よりも小径に
形成され、リール30の端面30aには、径方向に伸び
る凸部95が形成されている。この凸部95に係合する
凹部96が内軸の先端に形成され、凸部95と凹部96
(以下、総称して係合部とも言う)とが係合することに
より、供給側リール30と内軸91とが一体となって回
転するようになっている。
【0085】リミッタ87の本体部90には、図14
(B)に示すように、径方向に伸びる2つの通孔124
が貫通して形成されている。この通孔124内にスプリ
ング125が組み込まれ、通孔124の開口端部には、
セットビス126がねじ込まれている。両通孔124は
互いに向かい合う位置に形成されており、スプリング1
25の弾発力は、内軸91に径方向両側から作用してい
る。
【0086】第1トルクリミッタ85を供給側リール3
0に取付ける場合には、内軸91側からボビン78aに
挿入し、凸部95と凹部96とを位置合わせして係合
し、この係合部を介して、供給側リール30と内軸91
とを連結する。ボビン78aに挿入した第1トルクリミ
ッタ85は、カセット33に対して非回転の状態に組み
付けられる。この状態においては、スプリング125の
弾発力が内軸91に径方向両側から作用して、係合部9
5,96を介して連結された供給側リール30にもスプ
リング125の弾発力が作用している。したがって、ス
プリング125の弾発力に抗したトルクが供給側リール
30に作用しない限り、供給側リール30は回転しな
い。つまり、第1トルクリミッタ85は、カセット33
内において供給側リール30の支軸78aに制動力を付
与して供給側リール30に対して回転負荷を与えてい
る。
【0087】第1トルクリミッタ85による制動力の調
整は、セットビス126の捩じ込み量を調整するだけで
簡単に行うことができる。また、セットビス126が設
けられておらず制動力を調整できないタイプのトルクリ
ミッタの場合にあっては、所定の制動力に応じた弾発力
を付勢するスプリングを組み込んだものを複数個用意し
ておき、それらのうちから所望のトルクリミッタを選択
することで、供給側リール30に対する回転負荷を適宜
変更することができる。
【0088】なお、第1トルクリミッタ85をカセット
33に対して非回転に組み付けることができれば、ギア
35ではなく単なる円板部材であってもよいが、後述す
る第2トルクリミッタ97を構成するギア35を流用
し、図15に示すようにカセット33内面にギア歯型に
応じた形状を有する突起109を設け、両者の噛み合わ
せによりギア35の回転を抑止してある。このようにす
れば、供給側および巻取側とで、トルクリミッタ85、
97を構成する部品を共通化でき、部品コストを下げる
ことができる。
【0089】第2トルクリミッタ97は、上記第1トル
クリミッタ85と同様に構成されているので詳細な説明
は省略するが、図13に括弧を付して示すように、巻取
側リール31の支軸80aとしてのボビンは巻取側リー
ル30よりも小径に形成され、リール端面31aには、
凸部95が形成されている。この凸部95が内軸91先
端の凹部96に係合することにより、巻取側リール31
と内軸91とが一体となって回転するようになってい
る。
【0090】第2トルクリミッタ97のギア35は、下
フレーム74に形成した開口部100(図9および図1
0参照)に臨むように配置され、前述したように、カセ
ット33を装置本体内に装填すると、開口部100を介
してインクフィルム巻取駆動ギア36と噛み合う。
【0091】第2トルクリミッタ97を巻取側リール3
1に取付ける場合には、内軸91側からボビン80aに
挿入し、係合部95,96を介して、巻取側リール31
と内軸91とを連結する。ボビン80aに挿入した第2
トルクリミッタ97は、カセット33に対して回転自在
な状態で組み付けられる。この状態においては、スプリ
ング125の弾発力が内軸に径方向両側から作用して、
係合部95,96を介して連結された巻取側リール31
にもスプリング125の弾発力が作用している。したが
って、スプリング125の弾発力に応じた力よりも大き
い駆動トルクがギア35に作用すると、巻取側リール3
1にはギア35からの回転力が伝達されずに、ギア35
のみが空転することになる。
【0092】第2トルクリミッタ97による駆動トルク
の調整は、セットビス126の捩じ込み量を調整するだ
けで簡単に行うことができる。また、セットビス126
が設けられておらず駆動トルクを調整できないタイプの
トルクリミッタの場合にあっては、所定の駆動トルクに
応じた弾発力を付勢するスプリングを組み込んだものを
複数個用意しておき、それらのうちから所望のトルクリ
ミッタを選択することで、巻取側リール31の駆動トル
クを適宜値に制限することができる。
【0093】第1と第2のトルクリミッタ85、97
は、ギア35とリミッタ87とが予め一体となってお
り、ボビン78a,80aへの挿入作業を1回行うだけ
で、リール30,31に容易に取付けることができる。
また、組み立てに際して、差し込むだけの作業であるた
め、組み立てのライン化ないし自動化を図ることも簡単
である。また、リール30,31から取り外す場合に
は、ボビン78a,80aから引き抜くだけでよく、容
易に行い得る。したがって、第1、第2トルクリミッタ
85、97は、ボビン78a,80aに簡単に着脱する
ことができる。
【0094】本実施の形態における第2制動手段95
は、図16に拡大して示すように、巻取側リール31の
ボビン80bを支持する巻取側軸受部81bおよびボビ
ン80aが挿通されたギア軸部89を支持する巻取側軸
受部81aから構成されている。巻取側軸受部81bと
ボビン80bとの間のクリアランスおよび巻取側軸受部
81aとギア軸部89との間のクリアランスを、巻取側
リール31のボビン80bやギア軸部89に制動力を付
与して巻取側リール31に対して回転負荷を与える所定
寸法に設定してある。
【0095】なお、供給側リール30のボビン78bを
保持する供給側軸受部79bおよびボビン78aが挿通
されたギア軸部89を支持する供給側軸受部79aは、
当該ボビン78bやギア軸部89との摺動抵抗が可及的
に小さくなるように形成されている。
【0096】このように巻取側リール31には第2制動
手段95により回転負荷が付与されていることから、巻
取側である第2トルクリミッタ97の設定トルク値は、
巻取側リール31の回転負荷を考慮した値に設定されて
おり、供給側である第1トルクリミッタ85の値は、第
2トルクリミッタ97の値よりも大きく設定されてい
る。
【0097】また、トルクリミッタ85,97を構成す
る種々の部材の材質は両者85,97とも同じものを使
用し、セットビス126の捩じ込み量のみを変えるよう
にしてある。このようにすれば、インクフィルムカセッ
ト33の使用温度が変化した場合でも、両トルクリミッ
タ85,97とも同様の挙動を示すので、供給側と巻取
側とのトルク差を容易に維持することができる。なお、
使用温度が変化しても前記トルク差の変化を許容範囲に
抑えることができれば、供給側の部材と巻取側の部材と
を異なる材質から形成することも可能である。
【0098】なお、第1トルクリミッタ85を例えば黒
色とし、第2トルクリミッタ97を例えば白色とするこ
とにより、リール30,31への組み付け間違いを防止
してある。また、各トルクリミッタ85、97のギア軸
部89の形状などを変え、それに応じて供給側および巻
取側の軸受部79a,81aの形状を変えることによ
り、供給側および巻取側のトルクリミッタ85、97の
付け間違いを根本的に防止するようにしてもよい。
【0099】本実施の形態のインクフィルムカセット3
3では、第1と第2のトルクリミッタ85、97をカセ
ット内に設けたため、当該インクフィルムカセット33
を使用する熱転写記録装置10では、供給側トルクリミ
ッタや巻取側トルクリミッタを記録装置10の本体内に
設ける必要がない。装置本体側のトルクリミッタを廃止
できるのに伴い、装置本体の構成を簡素化でき、装置本
体のコストの低減を図ることができる。さらに、装置本
体の小型化も達成することができる。
【0100】また、インクフィルムカセット33内に設
ける第1、第2トルクリミッタ85、97には、装置本
体内の他の部品と同等の耐久性は必要ではなく、収容さ
れているインクフィルム32の使用が完了する例えば1
00画面の画像を形成するまで正常に作動するだけの耐
久性を有していればよい。このため、従来のトルクリミ
ッタよりも比較的安価に第1、第2トルクリミッタ8
5、97を形成することができ、部品コストの低減を通
して、装置全体のコスト低減をより一層図ることができ
る。
【0101】また、カセット33内において供給側リー
ル30の支軸78aに制動力を付与する第1トルクリミ
ッタ85を設けたため、消耗品であるインクフィルムカ
セット33を出荷し輸送している途中に、外力が加わっ
てもインクフィルム32が弛んで供給側リール30から
直ぐに繰り出されることはなく、未使用インクフィルム
32を無駄にすることがなくなる。さらに、インクフィ
ルム32の使用途中でインクフィルムカセット33を熱
転写記録装置10から取り外したときにも同様に、外力
が加わっても供給側リール30から未使用インクフィル
ム32が直ぐに繰り出されることはなく、未使用インク
フィルム32を無駄にすることがなくなる。
【0102】しかも、巻取側軸受部81a,81bから
なる第2制動手段95により、カセット33内において
巻取側リール31にも回転負荷を付与しているため、イ
ンクフィルム32の使用途中でインクフィルムカセット
33を熱転写記録装置から取り外した場合などにおい
て、外力が加わっても、使用済みインクフィルム32が
巻取側リール31から直ぐに繰り出されることがなく、
インクフィルム32がダメージを受けることもない。
【0103】また、カセット33内に設けた第1トルク
リミッタ85および巻取側軸受部81a,81bが、イ
ンクフィルムカセット33を輸送しているときなどにお
いては供給側および巻取側リール30、31の回転を阻
止するストッパ機能を兼ね備えるため、専用のストッパ
機構を別途設ける必要がなく、インクフィルムカセット
33の構成が複雑にならない。また、ストッパを支軸に
止め付けるなど、繰り出し防止のための専用の作業も不
要となる。
【0104】また、供給側である第1トルクリミッタ8
5の値を、巻取側である第2トルクリミッタ97の値よ
りも大きく設定してあるので、巻取側リール31を回転
させると、弛んだインクフィルム32が巻取側リール3
1に巻き取られるのに伴って張り状態となる。その後さ
らに巻取側リール31を回転させても、ギア35に作用
する駆動トルクがスプリング125の弾発力に応じた力
以上になってギア35のみが空転することとなり、イン
クフィルム32は供給側リール30から引き出されな
い。
【0105】また、第1トルクリミッタ85の値を第2
トルクリミッタ97の値よりも大きく設定してあるの
で、印字のためにサーマルヘッド26を下降してプラテ
ンローラ25に圧接させるときには、供給側リール30
から未使用インクフィルム32は引き出されず、巻取側
リール31から使用済みインクフィルム32が引き出さ
れることになり、未使用インクフィルム32を無駄に使
用することがない。このため各色のインク領域を小さく
することができることから、同じ長さのインクフィルム
32であっても塗布できるインク領域の数を増やすこと
ができ、形成できる画像数を増やすことが可能となる。
【0106】しかも、第1トルクリミッタ85および第
2トルクリミッタ97をボビン78a,80aに差し込
むだけで、これらトルクリミッタ85,97を各リール
30,31に組み付けることができるので、製造工程に
おけるトルクリミッタ85,97の組み付け作業が容易
になる。また、第2制動手段95は巻取側軸受部81
a,81bからなり、専用の部材を必要としない構成と
したので、巻取側リール31をカセット33内に収納す
る際の作業も容易になる。
【0107】各トルクリミッタ85,97は、リール3
0,31と一緒にカセット33内に組み込んだり、カセ
ット33から取り出したりでき、しかもボビン78a,
80aに対して容易に着脱できることから、図17
(A)に示すように、使用済みの供給側リール30から
第1トルクリミッタ85を取り外し、同図(B)に示す
ように、この第1トルクリミッタ85を新たな供給側リ
ール30に付け替えてカセット33内に簡単に組み込み
得る。図示省略するが、第2トルクリミッタ97につい
ても同様にして、新たな巻取側リール31に付け替え
て、カセット33内に簡単に組み込むことができる。し
たがって、ユーザ自身が、インクフィルム32のみの交
換ないし詰め替え作業を簡単に行うことができる。ま
た、インクフィルムカセット33が消耗品であっても、
トルクリミッタ85,97の再利用や回収を図ることが
でき、廃棄となる部材を可及的に減少できる。
【0108】また、インクフィルムカセット33側にお
いて、セットビス126の調整によりトルクリミッタ8
5,97のトルク値を変更したり、現在セットされてい
るトルクリミッタ85,97を他の別個のトルクリミッ
タに交換することにより他のトルク値に変更したりでき
る。このようにカセット33側でトルク値を変更できる
ことは、使用するインクフィルム32の種類に応じてカ
セット33側でトルク値を変更できることを意味してお
り、1台の熱転写記録装置に使用できるフィルムの種類
を豊富にすることが可能となる。例えば、バックコート
の摩擦係数が大きいフィルムのように、供給リール30
に制動力を付与する必要がない、あるいはほとんど必要
としないフィルムも使用できる。
【0109】トルク値を変更するに際し、トルクリミッ
タがカセットに一体となるタイプの場合には、トルク値
の変更は困難であり、仮に変更するとなると、トルクリ
ミッタの中のスプリングの長さを可変にする機構をカセ
ットに設けなければならず、カセットのコストの上昇を
招いてしまう。
【0110】これに対して本実施の形態のように、トル
クリミッタ85,97がリール30,31に一体となる
タイプの場合には、リール30,31と一緒にトルクリ
ミッタ85,97をカセット33から外に出すことがで
き、違う設定値のトルクリミッタを付け替えればよいの
で、変更操作が簡単で、カセット33のコストが上がる
虞もない。トルクリミッタ85,97の中のスプリング
125の長さを可変にする機構、例えばセットビス12
6をトルクリミッタ85,97に持たせても、トルクリ
ミッタ85,97はカセット33の外にあるため、変更
操作を簡単に行い得る。
【0111】なお、第1トルクリミッタ85、第2トル
クリミッタ97および第2制動手段95は,上述した構
成に限定されるものではなく、リール30,31の支軸
78a,80aに対して容易に着脱し得る範囲内のもの
であれば、種々変形可能である。
【0112】例えば、第1トルクリミッタ85は、供給
側リール30のボビン78aの外周面に摺接するスポン
ジなどの弾性体をカセット33内面に着脱自在に取付
け、当該スポンジによって、供給側リール30に回転負
荷を与えるように構成してもよい。また、巻取側リール
31の支軸80aを第2トルクリミッタ97から突出さ
せ、第2制動手段95としての巻取側軸受部81aがボ
ビン80aを直接支持して、巻取側リール31に回転負
荷を与えるようにしてもよい。また、巻取側のギア軸部
89やボビン80aの外周面に摺接するスポンジなどの
弾性体をカセット33内面に着脱自在に取付け、当該ス
ポンジによって巻取側リール31に回転負荷を与えても
よい。
【0113】図18は、他の実施の形態に係るインクフ
ィルムカセットの要部を示す断面図である。この実施の
形態のインクフィルムカセット33は、上述した実施の
形態1のインクフィルムカセット33の構成に加えてさ
らに、供給側リール30から繰り出されたインクフィル
ム32を供給側リール30に強制的に巻き戻す巻戻手段
105が、カセット33内の供給側リール30に着脱自
在に取付けられている。
【0114】巻戻手段105は、繰り出されたインクフ
ィルム32を巻き戻す方向に供給側リール30を回転さ
せる力を当該供給側リール30に付勢するものであり、
図示例のように例えばキックスプリング106より構成
されている。このキックスプリング106の一端はギア
35に係止され、他端は供給側リール30に設けたリブ
107に係止されている。インクフィルム32を供給側
リール30から繰り出すとキックスプリング106に弾
発力が貯えられ、インクフィルム32の繰り出しを止め
ると、前記弾発力によって供給側リール30がインクフ
ィルム32を巻き戻す方向に回転するようになってい
る。
【0115】熱転写記録装置10では、ある色の印字が
終了した後、次色印字の準備のために記録紙18を前進
搬送するときには、プラテンローラ25に対するサーマ
ルヘッド26の圧接が一旦解除される。このとき、イン
クフィルム32は弛んだ状態のままであるため、この弛
みを取るために、通常、インクフィルム32は巻取側リ
ール31に若干巻き取られるようになっている。しかし
ながら、この実施の形態のようにキックスプリング10
6を供給側リール30に設けることにより、弛んだイン
クフィルム32は供給側リール30に強制的に巻き戻さ
れ、インクフィルム32は緊張状態に維持されている。
したがって、サーマルヘッド26がプラテンローラ25
に対して圧接ないし圧接解除しても、インクフィルム3
2上の印字点がずれにくくなるので、インクフィルム3
2のインク領域を節約して使用できる。このため各色の
インク領域を小さくすることができることから、同じ長
さのインクフィルム32であっても塗布できるインク領
域の数を増やすことができ、形成できる画像数を増やす
ことが可能となる。
【0116】また、供給側リール30にキックスプリン
グ106を設け、さらに巻取側リール31にキックスプ
リング力より大きな回転負荷を与えたときには、巻取側
リール31に高負荷を掛けていることから、インクフィ
ルム32を供給側リール30に巻き戻す際に、キックス
プリング106に貯えられたエネルギーの全てを使っい
切ってしまうことがない。したがって、インクフィルム
カセット33を装置10から取り出した状態において
は、供給側リール30に設けたキックスプリング106
の付勢力と巻取側リール31に与えられた回転負荷とに
よってインクフィルム32が弛むことはなく、当該イン
クフィルム32を緊張状態に維持ないし保存することが
できる。
【0117】次ぎに、図示した熱転写記録装置10の作
動を図4(1)〜(3)、図5(1)(2)に基づいて
説明する。
【0118】《給紙(図4(1))》イニシャル状態、
すなわち記録紙18およびインクフィルムカセット33
がセットされた状態において、図示しない制御装置から
印字指令が出力されると、給紙モータM4により給紙ロ
ーラ45が回転駆動され、捌きローラ46との間の微小
ギャップを通って記録紙18が1枚だけ給紙される。
【0119】給紙ローラ45の回転により記録紙18が
矢印B方向に前進搬送され、さらに後端検出センサS1
により記録紙先端を検出すると、給紙モータM4が停止
される。このとき、記録紙18の先端は、グリップロー
ラ50とピンチローラ51との間で挟まれている。次い
で、グリップローラ駆動モータM5によりグリップロー
ラ50が回転駆動され、記録紙18が矢印B方向にさら
に前進搬送され、記録紙18の後端を後端検出センサS
1で検出すると、グリップローラ駆動モータM5が停止
される。記録紙18の前進搬送は、サーマルヘッド26
がプラテンローラ25から離れた状態でなされる。ま
た、揺動ガイド58は上方位置に揺動しており、記録紙
18は収容スペース56に案内される。
【0120】このような給紙と同時に、モータM2およ
びインクフィルム巻取モータM3が回転駆動され、イン
クフィルム巻取ローラ37でインクフィルム32を供給
側リールから引き出しつつ巻取側リール31にインクフ
ィルム32を巻き取り、インクフィルム32の弛みの除
去と、インクフィルム32の頭出しとが行われる。マー
ク検出センサS3がインクフィルム32に付された頭出
しマークを検出すると、モータM2およびインクフィル
ム巻取モータM3が停止される。
【0121】《印字開始(図4(2))》サーマルヘッ
ド駆動モータM1により圧接用偏心カム29が回転さ
れ、サーマルヘッド26がプラテンローラ25に対して
圧接される。次いで、グリップローラ駆動モータM5に
よりグリップローラ50が回転されて記録紙18が矢印
C方向に戻し搬送され、後端検出センサS1により記録
紙後端を検出した直後から印字が開始され、記録紙18
にはイエロ画像が形成される。印字中に記録紙を戻し搬
送する搬送系は、グリップローラ50のみである。
【0122】《印字終了(図4(3))》記録紙先端縁
まで印字するとプラテンローラ25にインクが転写され
てしまう可能性があるため、プラテンローラ25とイン
クフィルム32との間に記録紙18が残ったままの状態
で印字が停止され、記録紙18の戻し搬送も停止され
る。サーマルヘッド駆動モータM1により圧接用偏心カ
ム29が回転され、サーマルヘッド26のプラテンロー
ラ25に対する圧接が解除される。
【0123】次色の印字、あるいはオーバーコートの印
字が必要な場合には、記録紙18は、図4(2)に示し
たように、グリップローラ50により前進搬送されて収
容スペース56に案内される。印字開始位置への前進搬
送は、グリップローラ駆動モータM5を所定パルス数だ
け回転させることによりなされる。
【0124】このような次色印字の準備と同時に、モー
タM2およびインクフィルム巻取モータM3が回転駆動
され、巻取ローラ31の一端に設けたエンコーダでイン
クフィルム32の搬送量をパルスカウントしつつ、次の
インク層の頭出しが行われる。そして、前述した印字動
作が実行されて、次色が印字される。この動作を、全て
の色について繰り返し、あるいはオーバーコートを印字
する。
【0125】《先端カット(図5(1))》全色印字あ
るいはオーバーコート印字が終了すると、サーマルヘッ
ド26のプラテンローラ25に対する圧接が解除され、
揺動ガイド58が下方位置に揺動される。グリップロー
ラ50により前進搬送される記録紙18が排紙部22に
向けて案内される。また、搬送モータM6も所定のタイ
ミングで回転駆動され、第2排出ローラ対54により、
記録紙18が前進搬送される。そして、先端検出センサ
S2が記録紙18の先端を検出すると、グリップローラ
駆動モータM5および搬送モータM6が停止される。
【0126】次いで、記録紙先端から所定長さに対応し
たパルス数だけ搬送モータM6を駆動し、第2排出ロー
ラ対54により記録紙18をカッタユニット23に向け
て送る。記録紙18の搬送が停止すると、ロータリーカ
ッタ60と受け台61との共働によって、記録紙18
は、その先端から所定長さだけ先端カットされる。カッ
トされた用紙片は、その自重によりダスタ部24内に落
下して回収される。
【0127】《後端カット(図5(2))》先端カット
が終了すると、所定長さに対応したパルス数だけ搬送モ
ータM6を駆動し、第1排出ローラ対53および第2排
出ローラ対54により記録紙18を搬送する。その後、
ロータリーカッタ60が作動され、記録紙18は、その
後端から所定長さだけ後端カットされる。
【0128】後端カットが終了した時点では、カラー画
像を再現した製品となる記録紙18は第1排出ローラ対
53で挟持され、カットされた不要な用紙片は第2排出
ローラ対54で挟持されたままの状態となっている。そ
こで、まず、搬送モータM6を所定パルス数だけ逆回転
駆動して第2排出ローラ対54を逆回転駆動し、用紙片
を印字部20に向けて戻すように搬送する。これによ
り、用紙片は、第2排出ローラ対54から離れて落下
し、ダスタ部24内に回収される。搬送モータM6を逆
回転駆動しても、第1排出ローラ対53はワンウェイク
ラッチの作用により逆回転することはなく、記録紙18
は第1排出ローラ対53で挟持されたままの状態となっ
ている。搬送モータM6が逆回転駆動していても、作業
者は、記録紙18を第1排出ローラ対53から引き抜く
こともできる。
【0129】用紙片の回収が終了すると搬送モータM6
は所定パルス数だけ正回転駆動され、記録紙18は、第
1排出ローラ対53により搬送されて、排紙トレイ17
の上に排出される。
【0130】
【発明の効果】請求項1に記載のインクフィルムカセッ
トによれば、第1制動手段がカセット内において供給側
リールの支軸に制動力を付与しているため、インクフィ
ルムカセットを輸送している場合や、インクフィルムの
使用途中でインクフィルムカセットを熱転写記録装置か
ら取り外した場合などにおいて、外力が加わってもイン
クフィルムが供給側リールから直ぐに繰り出されること
を防止でき、未使用インクフィルムの無駄をなくすこと
ができる。
【0131】また、カセット内で供給側リールの支軸に
制動力を付与するため、熱転写記録装置の本体内に供給
側トルクリミッタを設ける必要がなくなり、熱転写記録
装置本体の構成が簡素なものとなり、装置本体の低コス
ト化および小型化を達成することができる。さらに、第
1制動手段の耐久性は、収容されているインクフィルム
の使用が完了するまで正常に作動するだけの耐久性を有
していればよいため、装置本体内に設ける供給側トルク
リミッタに比較して安価に第1制動手段を構成でき、部
品コストの低減を通して、熱転写記録装置全体のコスト
をより一層低減することができる。
【0132】しかも、第1制動手段が供給側リールの支
軸に着脱自在に取付けられるので、フィルムの種類に応
じて第1制動手段の種類を選択することで、カセット側
で供給側リールに加えられるトルクを適正な値に変更す
ることができ、熱転写記録装置で使用できるインクフィ
ルムの種類が豊富になる。また、供給側リールへの第1
制動手段の組み付けおよび取り外しが自在であるので、
カセットの製造工程のみならず、ユーザによる着脱も簡
単に行うことができ、もって、ユーザがインクフィルム
の詰め替えを行うことが可能となる。
【0133】請求項2に記載のインクフィルムカセット
によれば、第2制動手段がカセット内において巻取側リ
ールの支軸に制動力を付与しているため、インクフィル
ムの使用途中でインクフィルムカセットを熱転写記録装
置から取り外した場合などにおいて、外力が加わっても
使用済みのインクフィルムが巻取側リールから直ぐに繰
り出されることを防止でき、インクフィルムがダメージ
を受けることをなくすことができる。
【0134】しかも、第2制動手段が巻取側リールの支
軸に着脱自在に取付けられるので、フィルムの種類に応
じて第2制動手段を変更することで、カセット側で巻取
側リールに加えられるトルクを適正な値に変更すること
ができ、熱転写記録装置で使用できるインクフィルムの
種類が豊富になる。また、巻取側リールへの第2制動手
段の組み付けおよび取り外しが自在であるので、カセッ
トの製造工程のみならず、ユーザによる着脱も簡単に行
うことができ、もって、ユーザがインクフィルムの詰め
替えを行うことが可能となる。
【0135】請求項3に記載のインクフィルムカセット
によれば、トルク制限手段がカセット内において巻取側
リールの駆動トルクを制限しているため、熱転写記録装
置の本体内に巻取側トルクリミッタを設ける必要がなく
なり、熱転写記録装置本体の構成が簡素なものとなり、
装置本体の低コスト化および小型化を達成することがで
きる。さらに、トルク制限手段の耐久性は、収容されて
いるインクフィルムの使用が完了するまで正常に作動す
るだけの耐久性を有していればよいため、装置本体内に
設ける巻取側トルクリミッタに比較して安価にトルク制
限手段を構成でき、部品コストの低減を通して、熱転写
記録装置全体のコストをより一層低減することができ
る。
【0136】しかも、トルク制限手段が巻取側リールの
支軸に着脱自在に取付けられるので、フィルムの種類に
応じてトルク制限手段の種類を選択することで、カセッ
ト側で巻取側リールに加えられる駆動トルクを適正な値
に変更することができ、熱転写記録装置で使用できるイ
ンクフィルムの種類が豊富になる。また、巻取側リール
へのトルク制限手段の組み付けおよび取り外しが自在で
あるので、カセットの製造工程のみならず、ユーザによ
る着脱も簡単に行うことができ、もって、ユーザがイン
クフィルムの詰め替えを行うことが可能となる。
【0137】請求項4に記載のインクフィルムカセット
によれば、カセット内に設けた巻戻手段が供給側リール
から繰り出されたインクフィルムを供給側リールに巻き
戻しているため、インクフィルムの弛みが自動的に除去
され当該インクフィルムは緊張状態に維持されている。
したがって、サーマルヘッドがプラテンローラに対して
圧接ないし圧接解除しても、インクフィルム上の印字点
がずれにくくなり、インクあるいはインクフィルムを節
約することができ、インク領域を小さくすることができ
る。
【0138】また、インクフィルムカセットを輸送して
いるときや、インクフィルムの使用途中でインクフィル
ムカセットを熱転写記録装置から取り外したときなどに
おいても、インクフィルムが弛んでいることはなく、当
該インクフィルムを緊張状態に維持することができる。
【0139】しかも、供給側リールへの巻戻手段の組み
付けおよび取り外しが自在であるので、カセットの製造
工程のみならず、ユーザによる着脱も簡単に行うことが
でき、ユーザがインクフィルムの詰め替えを行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るインクフィルムカ
セットが着脱自在に装填される熱転写記録装置を示す外
観斜視図である。
【図2】 熱転写記録装置の内部構成を蓋部材を開放し
た状態で示す概略断面図である。
【図3】 熱転写記録装置の内部構成をインクフィルム
カセットを装填した状態で示す概略断面図である。
【図4】 熱転写記録装置の作動状態を概略で示す断面
図であり、(1)は給紙時、(2)は印字開始時、
(3)は印字終了時をそれぞれ示している。
【図5】 熱転写記録装置の作動状態を概略で示す断面
図であり、(1)は先端カット時、(2)は後端カット
時をそれぞれ示している。
【図6】 熱転写記録装置の印字部の要部を拡大して示
す断面図である。
【図7】 図7(A)(B)は、熱転写記録装置におけ
るインクフィルムの搬送の説明に供する概念図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係るインクフィルムカ
セットを示す外観斜視図である。
【図9】 インクフィルムカセットの下フレームに各リ
ールを組み付けた状態を示す平面図である。
【図10】 インクフィルムカセットを示す側面図であ
る。
【図11】 図11(A)(B)は、上下フレームの側
面に設けられた係止片を示す拡大図および断面図であ
る。
【図12】 インクフィルムカセットの上下フレームを
開いてインクフィルムを取り出した状態を示す側面図で
ある。
【図13】 第1トルクリミッタ(第1の制動手段)お
よび第2トルクリミッタ(トルク制限手段)の一例を示
す斜視図である。
【図14】 図14(A)(B)は、第1トルクリミッ
タおよび第2トルクリミッタを示す断面図である。
【図15】 第1トルクリミッタをカセットに対して非
回転に組み付ける構成を示す断面図である。
【図16】 巻取側軸受部(第2の制動手段)近傍を拡
大して示す平面図である。
【図17】 図17(A)(B)は、新たなリールへの
トルクリミッタの付け替え作業手順を示す概念図であ
る。
【図18】 他の実施の形態に係るインクフィルムカセ
ットの要部を示す横断面図である。
【符号の説明】
10…熱転写記録装置 18…記録紙(記録媒体) 25…プラテンローラ 26…サーマルヘッド 30…供給側リール 31…巻取側リール 32…インクフィルム 33…インクフィルムカセット 78a、78b…供給側リールのボビン(支軸) 80a、80b…巻取側リールのボビン(支軸) 81…巻取側軸受部(95…第2の制動手段) 85…第1トルクリミッタ(第1の制動手段) 97…第2トルクリミッタ(トルク制限手段) 106…キックスプリング(105…巻戻手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンローラと当該プラテンローラに
    対して圧接及び圧接解除可能となったサーマルヘッドと
    の間に記録媒体とインクフィルムとを重ね合わせて前記
    サーマルヘッドで加熱することにより前記インクフィル
    ムに塗布されたインクを前記記録媒体に熱転写して記録
    を行う熱転写記録装置の本体に着脱自在に装填されるイ
    ンクフィルムカセットであって、 前記インクフィルムを巻回した供給側リールと、 当該供給側リールから繰り出された前記インクフィルム
    を巻き取る巻取側リールと、 前記供給側リールの支軸に着脱自在に取付けられ、カセ
    ット内において当該供給側リールの支軸に制動力を付与
    する第1の制動手段と、を有することを特徴とするイン
    クフィルムカセット。
  2. 【請求項2】 前記巻取側リールの支軸に着脱自在に取
    付けられ、カセット内において当該巻取側リールの支軸
    に制動力を付与する第2の制動手段をさらに有すること
    を特徴とする請求項1に記載のインクフィルムカセッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記巻取側リールの支軸に着脱自在に取
    付けられ、カセット内において前記巻取側リールの駆動
    トルクを制限するトルク制限手段をさらに有することを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクフィ
    ルムカセット。
  4. 【請求項4】 前記供給側リールから繰り出された前記
    インクフィルムを前記供給側リールに巻き戻す巻戻手段
    を、カセット内の前記供給側リールに着脱自在に取付け
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載のインクフィルムカセット。
JP28199595A 1995-10-30 1995-10-30 インクフィルムカセット Pending JPH09123574A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28199595A JPH09123574A (ja) 1995-10-30 1995-10-30 インクフィルムカセット
US08/740,327 US6019529A (en) 1995-10-30 1996-10-28 Ink film cassette and reel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28199595A JPH09123574A (ja) 1995-10-30 1995-10-30 インクフィルムカセット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09123574A true JPH09123574A (ja) 1997-05-13

Family

ID=17646768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28199595A Pending JPH09123574A (ja) 1995-10-30 1995-10-30 インクフィルムカセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09123574A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6595710B2 (en) 2000-03-31 2003-07-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming device and ink sheet cartridge mounted on the image forming device
US6623192B1 (en) 1998-01-06 2003-09-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge having protrusion and recessed portion
US6715946B2 (en) * 1998-01-06 2004-04-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge and printing device
US6991388B2 (en) 1998-01-06 2006-01-31 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge having takeup-side cover with opening positioned beneath protrusion in cover
JP2007230028A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sato Corp リボン巻き取り装置
JP2019059223A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 シチズン時計株式会社 インクリボン送り機構及びプリンタ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6623192B1 (en) 1998-01-06 2003-09-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge having protrusion and recessed portion
US6715946B2 (en) * 1998-01-06 2004-04-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge and printing device
US6991388B2 (en) 1998-01-06 2006-01-31 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge having takeup-side cover with opening positioned beneath protrusion in cover
US6595710B2 (en) 2000-03-31 2003-07-22 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming device and ink sheet cartridge mounted on the image forming device
US6621510B2 (en) 2000-03-31 2003-09-16 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink sheet cartridge and exchangeable ink-sheet set mounted on the ink sheet cartridge
US6827510B2 (en) 2000-03-31 2004-12-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink sheet cartridge having partitioning plate including at least two symmetrically positioned recesses
US7079167B2 (en) 2000-03-31 2006-07-18 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink sheet cartridge and exchangeable ink-sheet set mounted on the ink sheet cartridge
US7102659B2 (en) 2000-03-31 2006-09-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink sheet cartridge and exchangeable ink-sheet set mounted on the ink sheet cartridge
US7367727B2 (en) 2000-03-31 2008-05-06 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink sheet cartridge having paper guide
US7758263B2 (en) 2000-03-31 2010-07-20 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink ribbon cartridge having projections extending from connecting members
JP2007230028A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sato Corp リボン巻き取り装置
JP2019059223A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 シチズン時計株式会社 インクリボン送り機構及びプリンタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07329385A (ja) インクフィルムカセット
JPH1191144A (ja) テープ印字装置及び感熱光応答性印字媒体収納カセット
JPH01235678A (ja) 熱転写記録装置
JPH09123574A (ja) インクフィルムカセット
US6019529A (en) Ink film cassette and reel
US20110129281A1 (en) Recording device and recording medium supply mechanism for a recording device
JP2006306511A (ja) ロール紙頭出し機構、給紙カセット、及びプリンタ
US20110127310A1 (en) Recording Device And Recording Medium Supply Mechanism For A Recording Device
US5560722A (en) Tape unit having ribbon end tape
JP3334516B2 (ja) インクフィルムカセットおよびインクフィルムカセットに用いられるリール
JPH10129063A (ja) 熱転写記録装置
JPH07329372A (ja) 記録装置
JPH10129065A (ja) インクフィルム用リール及びカセット並びに熱転写記録装置
JPS6221566A (ja) 画像記録装置
JP2016193570A (ja) カセットヘッドクリーナ、及び熱転写型プリンタ
JPH0413151B2 (ja)
JP2004209807A (ja) 画像形成装置
JPH0541534B2 (ja)
JPH06143722A (ja) 回転検出装置及び記録装置
JP3424462B2 (ja) 記録装置
JP2000263821A (ja) 中間転写媒体フィルムを使用したプリント方法及びプリンター
JPH10129066A (ja) 熱転写記録装置
JPH10181134A (ja) インクフィルムカセット
JP3473320B2 (ja) 画像プリンタ
JPH1134451A (ja) インクフィルムカセットならびにそれに用いられるインクフィルムおよびリール部

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20011218