JPH09123251A - フィルム厚み制御装置 - Google Patents
フィルム厚み制御装置Info
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- JPH09123251A JPH09123251A JP7281680A JP28168095A JPH09123251A JP H09123251 A JPH09123251 A JP H09123251A JP 7281680 A JP7281680 A JP 7281680A JP 28168095 A JP28168095 A JP 28168095A JP H09123251 A JPH09123251 A JP H09123251A
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】複数ヒータの発熱量とフィルム厚みとの干渉作
用を考慮し、より短時間にフィルム厚みプロファイル全
体が一様となるように安定して自動制御する。 【解決手段】円筒形ダイ2 から吐出されるフィルム6 が
一様な樹脂速度分布となるようにダイ隙間3 に一定間隔
毎に設置されたN個(N:2以上の整数)のヒータ9
と、このN個のヒータ9 に夫々対応するフィルムの厚み
プロファイルを計測する厚み計10と、上記N個のヒータ
9 中の特定のヒータに対応する上記厚み計10の計測値と
予め設定されているフィルム厚み設定値との制御偏差を
算出し、PI制御演算により上記特定のヒータに対する
発熱量指令を出力するN個のPI制御器12とを備え、上
記N個のPI制御器12がそれぞれ行なうPI制御演算
が、状態方程式(1),(2)式で表わされる制御ゲイ
ンkP ,kI を用いる。
用を考慮し、より短時間にフィルム厚みプロファイル全
体が一様となるように安定して自動制御する。 【解決手段】円筒形ダイ2 から吐出されるフィルム6 が
一様な樹脂速度分布となるようにダイ隙間3 に一定間隔
毎に設置されたN個(N:2以上の整数)のヒータ9
と、このN個のヒータ9 に夫々対応するフィルムの厚み
プロファイルを計測する厚み計10と、上記N個のヒータ
9 中の特定のヒータに対応する上記厚み計10の計測値と
予め設定されているフィルム厚み設定値との制御偏差を
算出し、PI制御演算により上記特定のヒータに対する
発熱量指令を出力するN個のPI制御器12とを備え、上
記N個のPI制御器12がそれぞれ行なうPI制御演算
が、状態方程式(1),(2)式で表わされる制御ゲイ
ンkP ,kI を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インフレーション
フィルム製品及び2軸延伸フィルムの製造装置に用いら
れるフィルム厚み制御装置に関する。
フィルム製品及び2軸延伸フィルムの製造装置に用いら
れるフィルム厚み制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8にインフレーション成形法と呼称さ
れる方法でのフィルム製造装置の構成を示す。同図で、
1は溶融樹脂を吐出する押出し機であり、この押出し機
1からの溶融樹脂を円筒形ダイ2でダイ円周方向に沿っ
て拡げられ、ダイ上端のダイ隙間3よりシート状の樹脂
として吐出される。
れる方法でのフィルム製造装置の構成を示す。同図で、
1は溶融樹脂を吐出する押出し機であり、この押出し機
1からの溶融樹脂を円筒形ダイ2でダイ円周方向に沿っ
て拡げられ、ダイ上端のダイ隙間3よりシート状の樹脂
として吐出される。
【0003】この円筒形ダイ2から吐出された樹脂シー
トは、空気供給機4からの空気によって冷却固化される
と共に、空気供給機5から供給される空気圧によって延
伸されて引張強度のあるフィルム6が成形される。この
フィルム6は、ガイドロール7及びニップロール8を介
して巻取り機11で巻取られる。
トは、空気供給機4からの空気によって冷却固化される
と共に、空気供給機5から供給される空気圧によって延
伸されて引張強度のあるフィルム6が成形される。この
フィルム6は、ガイドロール7及びニップロール8を介
して巻取り機11で巻取られる。
【0004】上記のようにして作成された広幅なフィル
ム製品の品質を決める要因の1つに、フィルム幅方向の
厚みプロファイルを均一にすることが挙げられる。そし
て、そのための高精度な厚み制御手段の1つにリップヒ
ータ方式がある。このリップヒータ方式では、多数の厚
み調整用ヒータ9を溶融樹脂をシート状にして吐出する
円筒形ダイ2の円周に沿って等間隔に埋設しておき、各
ヒータ9の発熱量を加減して樹脂粘度を変え、これによ
りダイ隙間3を通る樹脂流速を調整して、ダイ円周方向
の樹脂吐出量分布を一様にしてフィルムの厚みの均一化
を図るものである。フィルム厚みのプロファイルは、フ
ィルム円周に沿って往復動する厚み計10によって計測
される。
ム製品の品質を決める要因の1つに、フィルム幅方向の
厚みプロファイルを均一にすることが挙げられる。そし
て、そのための高精度な厚み制御手段の1つにリップヒ
ータ方式がある。このリップヒータ方式では、多数の厚
み調整用ヒータ9を溶融樹脂をシート状にして吐出する
円筒形ダイ2の円周に沿って等間隔に埋設しておき、各
ヒータ9の発熱量を加減して樹脂粘度を変え、これによ
りダイ隙間3を通る樹脂流速を調整して、ダイ円周方向
の樹脂吐出量分布を一様にしてフィルムの厚みの均一化
を図るものである。フィルム厚みのプロファイルは、フ
ィルム円周に沿って往復動する厚み計10によって計測
される。
【0005】このリップヒータ方式で、1つのヒータの
発生熱は、ヒータを埋設したダイ部の熱伝導によりダイ
円周方向に拡散して、隣接するヒータに対応する位置で
のフィルム厚みまで変えてしまうという干渉作用を持
つ。
発生熱は、ヒータを埋設したダイ部の熱伝導によりダイ
円周方向に拡散して、隣接するヒータに対応する位置で
のフィルム厚みまで変えてしまうという干渉作用を持
つ。
【0006】一方、ダイ内の溶融樹脂の流速抵抗の不均
一により生じる、円周方向に沿っての樹脂流速の不均一
は、各調整用ヒータ9の発熱量を加減してその分布が一
様なものとなるように調整する。このとき、ある箇所の
フィルム厚みを調整するためには、厚み変更箇所に対応
するヒータ9の発熱量だけでなく、上述したヒータ9と
フィルム厚みの干渉作用を考慮して隣接する複数のヒー
タ9の発熱量をも同時に加減変更しなければならない。
一により生じる、円周方向に沿っての樹脂流速の不均一
は、各調整用ヒータ9の発熱量を加減してその分布が一
様なものとなるように調整する。このとき、ある箇所の
フィルム厚みを調整するためには、厚み変更箇所に対応
するヒータ9の発熱量だけでなく、上述したヒータ9と
フィルム厚みの干渉作用を考慮して隣接する複数のヒー
タ9の発熱量をも同時に加減変更しなければならない。
【0007】一般にフィルム製造装置では、ダイ円周方
向に数10個以上のヒータ9が取付けられており、ダイ
円周方向に沿って一様なフィルム厚みを実現するために
は、該数10個以上のヒータ9を同時に調整する必要が
ある。
向に数10個以上のヒータ9が取付けられており、ダイ
円周方向に沿って一様なフィルム厚みを実現するために
は、該数10個以上のヒータ9を同時に調整する必要が
ある。
【0008】従来は、ダイ円周方向に沿っての厚みプロ
ファイルの計測値を運転員が見て、試行錯誤的に複数の
ヒータ発熱量を調整する第1の運転方法か、あるヒータ
9に対応する箇所のフィルム厚みを検出し、その厚みの
設定値との偏差をPI形制御器に入力して自動制御する
第2の運転方法のいずれかを採っていた。
ファイルの計測値を運転員が見て、試行錯誤的に複数の
ヒータ発熱量を調整する第1の運転方法か、あるヒータ
9に対応する箇所のフィルム厚みを検出し、その厚みの
設定値との偏差をPI形制御器に入力して自動制御する
第2の運転方法のいずれかを採っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記第1
の運転方法では、運転員がその熟練の度合いに応じて試
行錯誤的に複数のヒータ発熱量を調整するため、どうし
ても良好なフィルム厚みプロファイルが実現するまでに
多くの時間を要していた。
の運転方法では、運転員がその熟練の度合いに応じて試
行錯誤的に複数のヒータ発熱量を調整するため、どうし
ても良好なフィルム厚みプロファイルが実現するまでに
多くの時間を要していた。
【0010】また、上記第2の運転方法でも、上述した
ヒータ発熱量とフィルム厚みとの干渉作用によってPI
形制御器が相互に干渉して、フィルム厚みプロファイル
全体が安定して制御することが困難となり、あるいは安
定してフィルム厚みが収束するのに多くの時間を要して
いた。
ヒータ発熱量とフィルム厚みとの干渉作用によってPI
形制御器が相互に干渉して、フィルム厚みプロファイル
全体が安定して制御することが困難となり、あるいは安
定してフィルム厚みが収束するのに多くの時間を要して
いた。
【0011】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、運転員での熟練度
等に関わりなく、複数の各ヒータ発熱量とフィルム厚み
との干渉作用を考慮した上で、より短時間のうちにフィ
ルム厚みプロファイル全体が一様となるように安定して
自動制御することが可能なフィルム厚み制御装置を提供
することにある。
たもので、その目的とするところは、運転員での熟練度
等に関わりなく、複数の各ヒータ発熱量とフィルム厚み
との干渉作用を考慮した上で、より短時間のうちにフィ
ルム厚みプロファイル全体が一様となるように安定して
自動制御することが可能なフィルム厚み制御装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、溶融
樹脂を吐出する押出し機と、この押出し機からの溶融樹
脂を拡大してダイ隙間よりシート状樹脂として吐出する
ダイと、このダイから吐出されたシート状樹脂を冷却固
化してフィルムとして成形する冷却機と、この冷却機で
成形されたフィルムを巻取る巻取り機とを有するフィル
ム製造装置に用いられるフィルム厚み制御装置であっ
て、上記ダイから吐出されるシート状樹脂が一様な樹脂
速度分布となるように上記ダイ隙間に一定間隔毎に設置
されたN個(N:2以上の整数)のヒータと、このN個
のヒータにそれぞれ対応するフィルムの厚みプロファイ
ルを計測する厚み計と、上記N個のヒータ中の特定のヒ
ータに対応する上記厚み計の計測値と予め設定されてい
るフィルム厚み設定値との制御偏差を算出し、PI制御
演算により上記特定のヒータに対する発熱量指令を出力
するN個のPI制御器とを具備し、上記N個のPI制御
器がそれぞれ行なうPI制御演算が上記状態方程式
(1),(2)式で表わされる、制御ゲインkP ,kI
を用いたものであることを特徴とする。
樹脂を吐出する押出し機と、この押出し機からの溶融樹
脂を拡大してダイ隙間よりシート状樹脂として吐出する
ダイと、このダイから吐出されたシート状樹脂を冷却固
化してフィルムとして成形する冷却機と、この冷却機で
成形されたフィルムを巻取る巻取り機とを有するフィル
ム製造装置に用いられるフィルム厚み制御装置であっ
て、上記ダイから吐出されるシート状樹脂が一様な樹脂
速度分布となるように上記ダイ隙間に一定間隔毎に設置
されたN個(N:2以上の整数)のヒータと、このN個
のヒータにそれぞれ対応するフィルムの厚みプロファイ
ルを計測する厚み計と、上記N個のヒータ中の特定のヒ
ータに対応する上記厚み計の計測値と予め設定されてい
るフィルム厚み設定値との制御偏差を算出し、PI制御
演算により上記特定のヒータに対する発熱量指令を出力
するN個のPI制御器とを具備し、上記N個のPI制御
器がそれぞれ行なうPI制御演算が上記状態方程式
(1),(2)式で表わされる、制御ゲインkP ,kI
を用いたものであることを特徴とする。
【0013】このような構成とすることで、複数の各ヒ
ータ発熱量とフィルム厚みとの干渉作用を考慮し、より
短時間のうちにフィルム厚みプロファイル全体が一様と
なるように安定して自動制御させることができるように
なる。
ータ発熱量とフィルム厚みとの干渉作用を考慮し、より
短時間のうちにフィルム厚みプロファイル全体が一様と
なるように安定して自動制御させることができるように
なる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の一形態を説明する。
の一形態を説明する。
【0015】図1は本発明をインフレーションフィルム
成形法によるフィルム製造装置に適用した場合の構成を
例示するもので、基本的には上記図8に示したものと同
様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明
は省略するものとする。
成形法によるフィルム製造装置に適用した場合の構成を
例示するもので、基本的には上記図8に示したものと同
様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明
は省略するものとする。
【0016】しかるに、上記厚み計10は厚み調整用ヒ
ータ9の個数に合わせてN(N:2以上の整数)個設
け、これら厚み計10で計測した各ヒータ9に対応する
箇所のフィルムの厚みの計測値を上記厚み調整用ヒータ
9に個々に設けられるN個のPI形制御器12にそれぞ
れ供給する。
ータ9の個数に合わせてN(N:2以上の整数)個設
け、これら厚み計10で計測した各ヒータ9に対応する
箇所のフィルムの厚みの計測値を上記厚み調整用ヒータ
9に個々に設けられるN個のPI形制御器12にそれぞ
れ供給する。
【0017】これらPI形制御器12は、図2にその制
御系統を示すように、あるヒータ9に対応する箇所のフ
ィルム厚みyiの計測値と厚み設定値riとの偏差ei
=ri−yiを算出して、ヒータ発熱量指令を当該ヒー
タ9へ入力するものである。
御系統を示すように、あるヒータ9に対応する箇所のフ
ィルム厚みyiの計測値と厚み設定値riとの偏差ei
=ri−yiを算出して、ヒータ発熱量指令を当該ヒー
タ9へ入力するものである。
【0018】このPI形制御器12の比例ゲインを
kP 、積分ゲインをkI とすると、これらゲインkP ,
kI はインフレーションフィルム厚み制御での入出力関
係での循環性から、共通した同じゲイン値kP ,kI を
用いるものとし、多数のヒータ発熱量と多数のフィルム
厚みとの干渉プロセスを図中のブロックPで表わす。
kP 、積分ゲインをkI とすると、これらゲインkP ,
kI はインフレーションフィルム厚み制御での入出力関
係での循環性から、共通した同じゲイン値kP ,kI を
用いるものとし、多数のヒータ発熱量と多数のフィルム
厚みとの干渉プロセスを図中のブロックPで表わす。
【0019】上記のような構成にあって、各PI形制御
器12での比例ゲインkP 、積分ゲインkI を求める過
程を説明する。
器12での比例ゲインkP 、積分ゲインkI を求める過
程を説明する。
【0020】N組の厚み調整用ヒータ9がダイ円周に沿
って等間隔に配置されている場合、あるヒータ9の発生
熱は、上述した如く隣接するヒータ9に対応する箇所の
フィルム厚みまで変えてしまう干渉作用を有するもの
で、厚み制御を高い精度で行なうためにはヒータ9の間
隔を狭くすることとなるが、これは同時に上記干渉作用
が発生し易くなるものと考えられる。しかしながら、通
常、あるヒータ9の発生熱は、せいぜいその両隣り各2
個のヒータに対応するフィルム上の箇所の厚みまで変化
を及ぼす程度のものと考えることができる。したがっ
て、任意の厚み計測点に影響を与えるヒータは、対応す
る位置のヒータを含む5個だけである。
って等間隔に配置されている場合、あるヒータ9の発生
熱は、上述した如く隣接するヒータ9に対応する箇所の
フィルム厚みまで変えてしまう干渉作用を有するもの
で、厚み制御を高い精度で行なうためにはヒータ9の間
隔を狭くすることとなるが、これは同時に上記干渉作用
が発生し易くなるものと考えられる。しかしながら、通
常、あるヒータ9の発生熱は、せいぜいその両隣り各2
個のヒータに対応するフィルム上の箇所の厚みまで変化
を及ぼす程度のものと考えることができる。したがっ
て、任意の厚み計測点に影響を与えるヒータは、対応す
る位置のヒータを含む5個だけである。
【0021】以上述べたことから、N組のヒータ発熱量
u1 ,u2 ,…,uN を入力とし、N組のフィルム厚み
計測値y1 ,y2 ,…,yN を出力とする制御モデルの
動特性は、次のような伝達関数行列で表わすことができ
る。すなわち、
u1 ,u2 ,…,uN を入力とし、N組のフィルム厚み
計測値y1 ,y2 ,…,yN を出力とする制御モデルの
動特性は、次のような伝達関数行列で表わすことができ
る。すなわち、
【数7】
【0022】伝達関数g1 (s)は発熱量変化のあった
ヒータに対応するフィルム位置での厚み変化を与え、g
2 (s)は発熱量変化のあったヒータの隣のヒータに対
応するフィルム位置での厚み変化を与える。上記(8)
式の伝達関数行列の1行目の0要素は、厚み計測値y1
がヒータ発熱量u4 ,…,uN-2 の影響を受けないとい
う制御モデルの過程によるものであり、他の行の0要素
も同じ意味である。
ヒータに対応するフィルム位置での厚み変化を与え、g
2 (s)は発熱量変化のあったヒータの隣のヒータに対
応するフィルム位置での厚み変化を与える。上記(8)
式の伝達関数行列の1行目の0要素は、厚み計測値y1
がヒータ発熱量u4 ,…,uN-2 の影響を受けないとい
う制御モデルの過程によるものであり、他の行の0要素
も同じ意味である。
【0023】上記(8)式の伝達関数行列は、伝達関数
g1 ,g2 ,g3 の循環になっているので、まず1入力
3出力のシステム[g1 ,g2 ,g3 ]t (t:転値)
の最小実現状態方程式表現を求め、以下のように表わ
す。すなわち、
g1 ,g2 ,g3 の循環になっているので、まず1入力
3出力のシステム[g1 ,g2 ,g3 ]t (t:転値)
の最小実現状態方程式表現を求め、以下のように表わ
す。すなわち、
【数8】
【0024】このとき、上記(8)式で表わされるN入
力N出力システムの状態方程式は、行列A,B,Cを基
本にして次のように表わすことかできる。すなわち、
力N出力システムの状態方程式は、行列A,B,Cを基
本にして次のように表わすことかできる。すなわち、
【数9】
【0025】
【数10】
【0026】図2に示した制御系に対し、制御入力
u1 ,u2 ,…,uN は次式で表わすことができる。す
なわち、
u1 ,u2 ,…,uN は次式で表わすことができる。す
なわち、
【数11】
【0027】さらに、簡単さと実用性を考慮し、PI形
制御器12が入力毎に同じPI制御規律のコントローラ
とすると、積分ゲインkI は次のような対角形構造をと
る。すなわち、
制御器12が入力毎に同じPI制御規律のコントローラ
とすると、積分ゲインkI は次のような対角形構造をと
る。すなわち、
【数12】
【0028】そのため、次の2次形式評価関数を採用す
るものとする。すなわち、
るものとする。すなわち、
【数13】
【0029】次に上記(23)式の評価関数Jを最小と
するようなPI形制御器12の最適制御ゲインkP ,k
I を求める。
するようなPI形制御器12の最適制御ゲインkP ,k
I を求める。
【0030】制御対象は、上記(11),(12)式で
表わされており、一方制御入力は上記(22)式で決め
られているから、PI形制御器12の積分要素に対して
新しい状態変数xIiを導入すると、上記(11),(1
2)式から次の状態方程式が得られる。すなわち、
表わされており、一方制御入力は上記(22)式で決め
られているから、PI形制御器12の積分要素に対して
新しい状態変数xIiを導入すると、上記(11),(1
2)式から次の状態方程式が得られる。すなわち、
【数14】
【0031】以上の記号を用いると、N入力N出力制御
系の状態方程式表現は上記(24)〜(28)式により
次のように表わすことができる。すなわち、
系の状態方程式表現は上記(24)〜(28)式により
次のように表わすことができる。すなわち、
【数15】
【0032】
【数16】
【0033】上記(32),(33)式を(31)式に
代入すると、閉ループ系の状態方程式は次のようにな
る。すなわち、
代入すると、閉ループ系の状態方程式は次のようにな
る。すなわち、
【数17】
【0034】このとき、上記(23)式の評価関数Jは
次式で表わされる。すなわち、
次式で表わされる。すなわち、
【数18】
【0035】この(45)式に上記(43),(44)
式を代入すると、
式を代入すると、
【数19】
【0036】
【数20】
【0037】
【数21】
【0038】このとき、行列T-1STは次式で表わされ
るブロック対角行列に変換される。すなわち、
るブロック対角行列に変換される。すなわち、
【数22】
【0039】上記(54)式の変換行列Tにより、上記
(56)式が得られることを次に示す。ここでは簡略化
のために上記(53)式のAiはスカラー、すなわちn
=1と仮定し、Nは偶数とする。行列Sは次式で表わす
ことができる。すなわち、
(56)式が得られることを次に示す。ここでは簡略化
のために上記(53)式のAiはスカラー、すなわちn
=1と仮定し、Nは偶数とする。行列Sは次式で表わす
ことができる。すなわち、
【数23】
【0040】
【数24】
【0041】しかるに、上記(58),(63),(6
5)式により、次式が成立つ。すなわち、
5)式により、次式が成立つ。すなわち、
【数25】
【0042】ところで、次のN個のベクトルが独立であ
ることを示すことは難しくない。すなわち、
ることを示すことは難しくない。すなわち、
【数26】
【0043】
【数27】
【0044】Aiがn×n次行列のときは、変換行列T
は上記(54),(55)式で与えられることは既述し
た。さらに、上記(54)式での変換行列Tは制御対象
のブロック行列Aiに依存しないで決めることが判る。
は上記(54),(55)式で与えられることは既述し
た。さらに、上記(54)式での変換行列Tは制御対象
のブロック行列Aiに依存しないで決めることが判る。
【0045】以上により、制御ゲインkP ,kI を決め
る手順は次の通りとなる。すなわち、 (S1) 変換行列Tを上記(54)式により求める。
る手順は次の通りとなる。すなわち、 (S1) 変換行列Tを上記(54)式により求める。
【0046】(S2) 制御ゲインkP ,kI の初期
値を決める。
値を決める。
【0047】(S3) 変換行列Tにより、上記(3
9)式の行列をブロック対角行列に分解し、ブロック対
角行列毎に上記(49)式を解いて、ブロック対角行列
解Pdを得る。
9)式の行列をブロック対角行列に分解し、ブロック対
角行列毎に上記(49)式を解いて、ブロック対角行列
解Pdを得る。
【0048】(S4) 変換行列Tにより、解Pd=
(P-1)t ・Pd・P-1を得る。
(P-1)t ・Pd・P-1を得る。
【0049】(S5) 上記(S3)で得られたブロッ
ク対角行列毎に逆行列を求め、ブロック対角行列形の逆
行列を得る。
ク対角行列毎に逆行列を求め、ブロック対角行列形の逆
行列を得る。
【0050】(S6) 変換行列Tにより逆行列解
【数28】
【0051】を得る。
【0052】(S7) 上記(50),(51)式によ
り評価関数Jを求める。
り評価関数Jを求める。
【0053】(S8) シンプレックス法により評価関
数Jをより小さくするゲインkP ,kI を求める。
数Jをより小さくするゲインkP ,kI を求める。
【0054】(S9) 上記(S2)に戻り、繰返し計
算により評価関数Jを最小とするゲインkP ,kI を決
める。
算により評価関数Jを最小とするゲインkP ,kI を決
める。
【0055】(S10) 得られた解Pの正定性を確認
することにより、決めたゲインkP,kI を用いた閉ル
ープ系全体の安定性を確認する。
することにより、決めたゲインkP,kI を用いた閉ル
ープ系全体の安定性を確認する。
【0056】以上のような手順で制御ゲインkP ,kI
を決定することにより、PI形制御器12の最適制御ゲ
インkP ,kI をより短時間のうちに確実に得ることが
できるものである。
を決定することにより、PI形制御器12の最適制御ゲ
インkP ,kI をより短時間のうちに確実に得ることが
できるものである。
【0057】次いで、上記S1〜S10で示した手順を
実際のダイに適用した場合について説明する。
実際のダイに適用した場合について説明する。
【0058】(I)円筒形ダイへの適用例 まず、図1に示したような円筒形ダイ2に適用した場合
について述べる。
について述べる。
【0059】リップヒータ式での適用を想定した場合、
ヒータ発熱量を入力とし、フィルム厚みを出力とする上
記(8)式による伝達関数行列の要素となる伝達関数g
1 (s),g2 (s),g3 (s)は次式で与えられ
る。すなわち、
ヒータ発熱量を入力とし、フィルム厚みを出力とする上
記(8)式による伝達関数行列の要素となる伝達関数g
1 (s),g2 (s),g3 (s)は次式で与えられ
る。すなわち、
【数29】
【0060】このときの上記(9)式の状態方程式の次
数n=6であり、上記(31)式及び(34)式の行列
「A(ここでは都合上このように示す)」は56×56
次となる。したがって、重み行列
数n=6であり、上記(31)式及び(34)式の行列
「A(ここでは都合上このように示す)」は56×56
次となる。したがって、重み行列
【数30】
【0061】に対して上記S1〜S10で示した手順で
求めた最適な制御ゲインkP ,kI は kP =14.13,kI =0.21 …(79) となる。
求めた最適な制御ゲインkP ,kI は kP =14.13,kI =0.21 …(79) となる。
【0062】これら制御ゲインkP ,kI のパラメータ
値を用いた場合でのシミュレーション結果を図3に示
す。図3はすべての厚み設定値をステップ状に1μm単
位で増加させていったときのフィルム厚み及びヒータ発
熱量の時間応答を示すものである。ヒータ発熱量及びフ
ィルム厚みの入出力関係はすべての厚み点で循環的に同
様となることから、すべての厚み制御系でフィルム厚み
及びヒータ発熱量の時間応答は同じとなる。
値を用いた場合でのシミュレーション結果を図3に示
す。図3はすべての厚み設定値をステップ状に1μm単
位で増加させていったときのフィルム厚み及びヒータ発
熱量の時間応答を示すものである。ヒータ発熱量及びフ
ィルム厚みの入出力関係はすべての厚み点で循環的に同
様となることから、すべての厚み制御系でフィルム厚み
及びヒータ発熱量の時間応答は同じとなる。
【0063】また、厚み制御点数Nを増加しても、得ら
れた制御ゲインkP ,kI の値はほとんど変化しないこ
とが判った。したがって、厚み制御点数Nがどんなに多
くても、本手法でフィルム厚みとヒータ発熱量の入出力
関係の循環性が得られる最低の入出力点数N=6とし
て、厚み制御のための制御ゲインkP ,kI を非常に短
時間で算出できることが確認できた。
れた制御ゲインkP ,kI の値はほとんど変化しないこ
とが判った。したがって、厚み制御点数Nがどんなに多
くても、本手法でフィルム厚みとヒータ発熱量の入出力
関係の循環性が得られる最低の入出力点数N=6とし
て、厚み制御のための制御ゲインkP ,kI を非常に短
時間で算出できることが確認できた。
【0064】(II)T形ダイへの適用例 2軸延伸フィルム製造装置あるいは無延伸フィルム製造
装置では、図4に構成を示すようなT形ダイ20が使用
される。同図(A)はそのダイリップ部の構成を、同図
(B)は調整用ヒータの配置状態を示すもので、21が
ダイ本体、22がダイ用ヒータ、23がマニホールド、
24a,24bが左側及び右側リップ、25a,25b
が左側及び右側調整用ヒータ、26が樹脂シート、27
がキャスティングローラである。
装置では、図4に構成を示すようなT形ダイ20が使用
される。同図(A)はそのダイリップ部の構成を、同図
(B)は調整用ヒータの配置状態を示すもので、21が
ダイ本体、22がダイ用ヒータ、23がマニホールド、
24a,24bが左側及び右側リップ、25a,25b
が左側及び右側調整用ヒータ、26が樹脂シート、27
がキャスティングローラである。
【0065】このような構成のT形ダイ20では、図4
(B)に示した如く調整用ヒータ25a,25bが直線
状に配置されており、ダイ20からは平面状となって樹
脂シート26が吐出される。
(B)に示した如く調整用ヒータ25a,25bが直線
状に配置されており、ダイ20からは平面状となって樹
脂シート26が吐出される。
【0066】T形ダイ20でのフィルム厚み制御モデル
は、上記(16)式の行列で右上及び左下の行列要素C
2 ,C3 が零行列になることに相当する。したがって、
上記S1〜S10で述べたゲイン計算の手法の適用条件
が成立せず、最適ゲインの計算法は適用できない。しか
し、T形ダイ20の場合にも敢えて上記(16)式の右
上及び左下の行列要素C2 ,C3 を付加して本手法で最
適な制御ゲインkP ,kI を求めた。この制御ゲインk
P ,kI を使ってT形ダイ20での厚み制御シミュレー
ション計算を行なった。
は、上記(16)式の行列で右上及び左下の行列要素C
2 ,C3 が零行列になることに相当する。したがって、
上記S1〜S10で述べたゲイン計算の手法の適用条件
が成立せず、最適ゲインの計算法は適用できない。しか
し、T形ダイ20の場合にも敢えて上記(16)式の右
上及び左下の行列要素C2 ,C3 を付加して本手法で最
適な制御ゲインkP ,kI を求めた。この制御ゲインk
P ,kI を使ってT形ダイ20での厚み制御シミュレー
ション計算を行なった。
【0067】図5及び図6は厚み制御点数N=8とした
T形ダイ20でのシミュレーション結果であり、すべて
の厚み設定値をステップ状に1μm単位で増加させてい
ったときのフィルム厚み(図5)及びヒータ発熱量(図
6)の各時間応答を示すものである。対称性から、時間
応答は厚み制御点数N=1〜4の場合を示す。厚み制御
点数N=5〜8での応答は、N=4〜1での応答に等し
い。
T形ダイ20でのシミュレーション結果であり、すべて
の厚み設定値をステップ状に1μm単位で増加させてい
ったときのフィルム厚み(図5)及びヒータ発熱量(図
6)の各時間応答を示すものである。対称性から、時間
応答は厚み制御点数N=1〜4の場合を示す。厚み制御
点数N=5〜8での応答は、N=4〜1での応答に等し
い。
【0068】制御周期Ts=20秒とした離散時間制御
で、制御ゲインkP ,kI は kP =19.36,kI =0.36 …(80) を用いた。T形ダイ20両端の厚み制御点にPI形制御
器を用いると、対応するダイ両端の2点の厚み制御点
(N=1,2、N=7,8)に対してはP制御器とし
た。ダイ両端2点の厚み制御点ではオフセットが生じて
いるが、中間点(N=3〜6)での厚み制御は良好に行
なわれている。
で、制御ゲインkP ,kI は kP =19.36,kI =0.36 …(80) を用いた。T形ダイ20両端の厚み制御点にPI形制御
器を用いると、対応するダイ両端の2点の厚み制御点
(N=1,2、N=7,8)に対してはP制御器とし
た。ダイ両端2点の厚み制御点ではオフセットが生じて
いるが、中間点(N=3〜6)での厚み制御は良好に行
なわれている。
【0069】図7は上記(80)式で示した上記図5及
び図6と同じ制御ゲインのパラメータ値を用いた場合で
の円筒形ダイでの離散時間制御での時間応答特性を示
す。
び図6と同じ制御ゲインのパラメータ値を用いた場合で
の円筒形ダイでの離散時間制御での時間応答特性を示
す。
【0070】図6の中間点(N=3〜6)でのフィルム
厚み時間応答は、円筒形ダイでの時間応答にほとんど等
しい。このことから、上記S1〜S10で総括して述べ
た制御ゲインは、モデル化誤差を克服してT形ダイでの
厚み制御にも有効であることが判る。
厚み時間応答は、円筒形ダイでの時間応答にほとんど等
しい。このことから、上記S1〜S10で総括して述べ
た制御ゲインは、モデル化誤差を克服してT形ダイでの
厚み制御にも有効であることが判る。
【0071】なお、上記実施の形態ではインフレーショ
ン成形フィルムの製造装置に適用した場合を例示した
が、本発明はこれに限定するものではなく、2軸延伸フ
ィルム製造装置等でも適用可能であることは勿論であ
る。
ン成形フィルムの製造装置に適用した場合を例示した
が、本発明はこれに限定するものではなく、2軸延伸フ
ィルム製造装置等でも適用可能であることは勿論であ
る。
【0072】
【発明の効果】以上詳記した如く本発明によれば、運転
員での熟練度等に関わりなく、複数の各ヒータ発熱量と
フィルム厚みとの干渉作用を考慮した上で、より短時間
のうちにフィルム厚みプロファイル全体が一様となるよ
うに安定して自動制御することが可能なフィルム厚み制
御装置を提供することができる。
員での熟練度等に関わりなく、複数の各ヒータ発熱量と
フィルム厚みとの干渉作用を考慮した上で、より短時間
のうちにフィルム厚みプロファイル全体が一様となるよ
うに安定して自動制御することが可能なフィルム厚み制
御装置を提供することができる。
【図1】本発明の実施の一形態に係るフィルム製造装置
の構成を示す図。
の構成を示す図。
【図2】図1の各PI形制御器の系統構成を示す図。
【図3】同実施の形態に係る円筒形ダイでのフィルム厚
み制御性能のシミュレーション結果を例示する図。
み制御性能のシミュレーション結果を例示する図。
【図4】同実施の形態に係るT形ダイの構成を示す図。
【図5】同実施の形態に係るT形ダイでのフィルム厚み
制御性能のシミュレーション結果を例示する図。
制御性能のシミュレーション結果を例示する図。
【図6】同実施の形態に係るT形ダイでのフィルム厚み
制御性能のシミュレーション結果を例示する図。
制御性能のシミュレーション結果を例示する図。
【図7】同実施の形態に係る図5及び図6と同様の制御
ゲインを用いた円筒形ダイでのフィルム厚み制御性能の
シミュレーション結果を例示する図。
ゲインを用いた円筒形ダイでのフィルム厚み制御性能の
シミュレーション結果を例示する図。
【図8】従来のインフレーション成形法によるフィルム
製造装置の構成を示す図。
製造装置の構成を示す図。
1…押出し機 2…円筒形ダイ 3…ダイ隙間 4,5…空気供給機 6…フィルム 7…ガイドロール 8…ニップロール 9…厚み調整用ヒータ 10…厚み計 11…巻取り機 12…PI形制御器 20…T形ダイ 21…ダイ本体 22…ダイ用ヒータ 23…マニホールド 24a,24b…リップ、 25a,25b…調整用ヒータ 26…樹脂シート 27…キャスティングローラ
Claims (1)
- 【請求項1】 溶融樹脂を吐出する押出し機と、この押
出し機からの溶融樹脂を拡大してダイ隙間よりシート状
樹脂として吐出するダイと、このダイから吐出されたシ
ート状樹脂を冷却固化してフィルムとして成形する冷却
機と、この冷却機で成形されたフィルムを巻取る巻取り
機とを有するフィルム製造装置に用いられるフィルム厚
み制御装置であって、 上記ダイから吐出されるシート状樹脂が一様な樹脂速度
分布となるように上記ダイ隙間に一定間隔毎に設置され
たN個(N:2以上の整数)のヒータと、 このN個のヒータにそれぞれ対応するフィルムの厚みプ
ロファイルを計測する厚み計と、 上記N個のヒータ中の特定のヒータに対応する上記厚み
計の計測値と予め設定されているフィルム厚み設定値と
の制御偏差を算出し、PI制御演算により上記特定のヒ
ータに対する発熱量指令を出力するN個のPI制御器と
を具備し、上記N個のPI制御器がそれぞれ行なうPI
制御演算は、次の状態方程式(1),(2)式で表わさ
れることを特徴とするフィルム厚み制御装置。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7281680A JPH09123251A (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | フィルム厚み制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7281680A JPH09123251A (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | フィルム厚み制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123251A true JPH09123251A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17642494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7281680A Withdrawn JPH09123251A (ja) | 1995-10-30 | 1995-10-30 | フィルム厚み制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09123251A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100460735B1 (ko) * | 1999-09-13 | 2004-12-09 | 에스케이씨 주식회사 | 압출 다이 및 용융 고분자 압출 방법 |
KR20180125448A (ko) * | 2016-03-28 | 2018-11-23 | 스미도모쥬기가이 모던 가부시키가이샤 | 필름성형장치 |
EP3938731A1 (en) * | 2019-03-15 | 2022-01-19 | Dow Global Technologies LLC | Film thickness gauge by near-infrared hyperspectral imaging |
-
1995
- 1995-10-30 JP JP7281680A patent/JPH09123251A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100460735B1 (ko) * | 1999-09-13 | 2004-12-09 | 에스케이씨 주식회사 | 압출 다이 및 용융 고분자 압출 방법 |
KR20180125448A (ko) * | 2016-03-28 | 2018-11-23 | 스미도모쥬기가이 모던 가부시키가이샤 | 필름성형장치 |
EP3938731A1 (en) * | 2019-03-15 | 2022-01-19 | Dow Global Technologies LLC | Film thickness gauge by near-infrared hyperspectral imaging |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040706 |