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JPH09119723A - 蓄熱装置及び空調システム - Google Patents

蓄熱装置及び空調システム

Info

Publication number
JPH09119723A
JPH09119723A JP27774495A JP27774495A JPH09119723A JP H09119723 A JPH09119723 A JP H09119723A JP 27774495 A JP27774495 A JP 27774495A JP 27774495 A JP27774495 A JP 27774495A JP H09119723 A JPH09119723 A JP H09119723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat exchanger
indoor unit
pipe
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27774495A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Hashimoto
信行 橋本
Yoshiyuki Kamiya
是行 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP27774495A priority Critical patent/JPH09119723A/ja
Publication of JPH09119723A publication Critical patent/JPH09119723A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱効率がより高く、蓄熱を利用する場合の
エネルギー消費がより小さく、かつ、システムへ熱を供
給するための熱源の設置スペースがより小さい蓄熱装
置、及び空調システムを提供すること。 【解決手段】 上下のヘッダー31a,31bへ連通さ
れた多数の伝熱管31cを有する熱交換器31が内部に
設置され、蓄熱媒体が充填されている蓄熱槽30と、凝
縮器20又は蒸発器40とを有し、前記熱交換器31と
凝縮器20又は蒸発器40とを内部に封入されている冷
媒が相変化しつつ自然循環する状態に接続した蓄熱装
置。前記蓄熱装置を室内ユニット21より高所に設置
し、前記蓄熱装置と室内ユニット21とを、液管及び蒸
気管により接続し、内部に冷媒を封入した重力式ヒート
パイプ回路を有する空調システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般的には冷熱
や温熱を蓄える蓄熱装置、及びこの蓄熱装置を使用した
冷房又は暖房のための空調システムに関するものであ
り、さらに特別には、冷媒の相変化による自然循環を利
用して、消費エネルギーをより少なく、かつ平準化した
蓄熱装置及び空調システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】蓄熱装置を利用した空調システムの一例
として、ビルの各階に配置した室内ユニットと、ビルの
屋上等の高所に設置した冷熱源装置とを接続して重力式
ヒートパイプを構成し、内部に封入された冷媒を循環さ
せる空調システムが提案されている(例えば、特開昭6
4−3447号公報)。
【0003】図17は、前途のような重力式ヒートパイ
プを用いた従来の空調システムの一例を示す模式図であ
る。なお、この図では建物の構造については詳述してい
ないが、図の上部が建物の高所を表している。図17は
冷房専用の空調システムであって、ビルの屋上には、熱
交換器9bと圧縮機9cを有するヒートポンプ冷凍機
(室外ユニット)9aが設置され、冷凍機9aのヒート
ポンプ回路は、それぞれ弁96a及び91aを介して氷
蓄熱槽96及び凝縮器91へ接続されている。氷蓄熱槽
96は、途中にポンプ97aが設置された冷水配管97
により凝縮器90と接続されている。
【0004】システムを構成する重力式ヒートパイプ回
路9は、前記凝縮器90,91,ビルの各階に設置され
ている各室内ユニット94とを備えている。前記凝縮器
91の下部と各室内ユニット94のコイル94aの下部
は、受液器95及び各弁94bを介して液管92によっ
て接続され、凝縮器91の上部と各室内ユニット94の
コイル94aの上部は、弁93aを介して蒸気管93に
よって接続されている。液管92の上部は、受液器9の
部分において分岐液管92aにより他の凝縮器90の下
部と接続され、蒸気管93の上部は、弁93cを有する
分岐蒸気管93bにより前記凝縮器90の上部と接続さ
れている。
【0005】図17の空調システムによれば、夜間その
他電力消費が少ない時間帯では、弁91aを閉じて弁9
6aを開き、圧縮機9cを作動させて、ヒートポンプ冷
凍機から氷蓄熱槽96に冷熱を供給し、冷熱を蓄熱す
る。昼間その他各階を冷却する必要がある場合には、弁
93aを閉じ、弁93c及び各弁94bを開いてポンプ
97aを作動させ、氷蓄熱槽96に蓄熱された冷熱を利
用して、冷房運転を行なう。氷蓄熱槽96に蓄えられた
冷熱のみでは冷房負荷に対応できない場合は、弁93
a、弁91aを開き、圧縮機9cを作動させ、凝縮器9
0と凝縮器91とでヒートパイプ回路9内の冷媒を凝縮
させることにより冷房運転(追いかけ運転)を行う。ま
た、氷蓄熱槽96に蓄えられた冷熱がなくなった場合
は、凝縮器91のみで冷媒を凝縮させることにより冷房
運転を行なう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前途の従来の空調シス
テムによれば、以下のような課題があった。その第1
は、氷蓄熱槽96の蓄熱を利用してシステムを冷房運転
する場合には、必ずポンプ97aを作動させなければな
らないため、ポンプを作動させるためのエネルギーが必
要になることである。特に、追いかけ運転を行う必要が
ある場合には、ヒートポンプ回路9と冷水循環用のポン
プ97aとの両方を使用して運転しなければならないた
め、エネルギー消費量の多い時間帯と少ない時間帯とで
エネルギー消費を平準化するという目的に沿わない。そ
の第2は、蓄熱した冷熱によって冷房運転を行うための
冷水配管97が必要であることと、熱負荷が大きくなっ
た場合に使用する特別な凝縮器91が必要であることと
によって、冷熱源装置が大型化してより広い設置スペー
スを要することである。その第3は、氷蓄熱槽96から
凝縮器90へ冷熱を供給するとき、氷蓄熱槽内には内部
で効率的に冷水を循環させるための余分なスペースが必
要であるから、それだけ氷蓄熱槽の容量が大きくなり、
製氷効率ないし蓄熱効率(蓄熱の際の空間効率)が低下
することである。これらの課題は、蓄熱した温熱を利用
した重力式ヒートパイプ回路によって暖房運転を行うシ
ステムについても、ほぼそのまま妥当する。
【0007】この発明の目的は、前途のような課題に鑑
み、蓄熱効率がより高い蓄熱装置を提供することにあ
る。この発明の他の目的は、蓄熱槽で蓄えられた熱を利
用して空調を行う際に、ポンプその他の動力を必要とせ
ず、エネルギー消費より平準化させ得る蓄熱装置及び空
調システムを提供することにある。この発明のさらに他
の目的は、システムへ熱を供給するための熱源の設置ス
ペースがより小さい蓄熱装置及び空調システムを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による蓄熱装置
は、前途の課題を解決するため以下のように構成したも
のである。すなわち、請求項1の発明による蓄熱装置
は、上下のヘッダー31a,31b及び上下のヘッダー
31,31bへ連通された多数の伝熱管31cからなる
熱交換器31が内部に設置され、かつ蓄熱媒体が充填さ
れている氷蓄熱槽30と、凝縮器20とを備え、前記熱
交換器31と凝縮器20とを、内部に封入された冷媒が
相変化しつつ自然に循環する状態に接続したことを特徴
としている。
【0009】請求項2の発明による蓄熱装置は、上下の
ヘッダー35a,35b及び上下のヘッダー35a,3
5bへ連通された多数の伝熱管35cからなり、かつ内
部に冷媒が封入されている熱交換器35と、内部に前記
熱交換器35が設置されるとともに蓄熱媒体が充填され
ている氷蓄熱槽34とを備え、前記伝熱管35cの上方
部分には熱交換可能な状態に凝縮器20を設置したこと
を特徴としている。
【0010】請求項3の発明による蓄熱装置は、上下の
ヘッダー51a,51b及び上下のヘッダー51a,5
1bへ接続された多数の伝熱管51cからなる熱交換器
51が内部に設置され、かつ蓄熱媒体が充填されている
蓄熱槽50と、蒸発器40とを備え、前記熱交換器51
と蒸発器40とを、内部に封入された冷媒が相変化しつ
つ自然に循環する状態に接続したことを特徴としてい
る。
【0011】請求項4の発明による蓄熱装置は、上下の
ヘッダー55a,55b及び上下のヘッダー55a,5
5bへ連通された多数の伝熱管55cからなり、かつ内
部に冷媒が封入されている熱交換器55と、内部に前記
熱交換器55が設置されるとともに蓄熱媒体が充填され
ている蓄熱槽54とを備え、前記伝熱管55cの下方部
分には熱交換可能な状態に蒸発器40が設置したことを
特徴としている。
【0012】請求項5の発明は、請求項3又は4に規制
の蓄熱装置において、前記蓄熱媒体には、蓄熱温度にお
いて固液相変化する媒体が使用されていることを特徴と
している。
【0013】請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれ
かの蓄熱装置において、前記熱交換器31c,35c,
51c又は55cの伝熱管には多数のフィンを設けたこ
とを特徴としている。
【0014】この発明による空調システムは、前述の課
題を解決するためそれぞれ以下のように構成したもので
ある。すなわち、請求項7の空調システムは、内部に適
量の冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット2
1、前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求
項1に記載の蓄熱装置3、前記蓄熱装置3の熱交換器3
1と凝縮器20を接続している液管部32と前記室内ユ
ニット21を接続する液管22、前記熱交換器31と前
記凝縮器20を接続している気管部33と前記室内ユニ
ット21とを接続する蒸気管23、前記凝縮器20から
の冷媒液を、前記熱交換器31と前記室内ユニット21
へ選択的に流すべく制御するとともに、熱交換器31か
らの冷媒液を前記室内ユニット21へ流すべく制御する
第1の切換え手段26、及び、前記室内ユニット21か
らの冷媒蒸気を、前記凝縮器20と前記熱交換器31へ
選択的に又は同時に流すべく制御するとともに、前記熱
交換器31からの冷媒蒸気を前記凝縮器20へ流すべく
制御する第2の切換え手段27を含む重力式ヒートパイ
プ回路2を備え、前記凝縮器20を冷熱源1と接続した
ことを特徴といている。
【0015】請求項8の空調システムは、内部に適量の
冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット21、
前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項2
に記載の蓄熱装置3a、前記蓄熱装置3aにおける熱交
換器35の下部ヘッダー35bと前記室内ユニット21
とを制御弁22aを介して接続する液管22、及び、前
記室内ユニット21と前記熱交換器35の上部ヘッダー
35aとを、制御弁23aを介して接続する蒸気管23
を含む重力式ヒートパイプ回路2を備え、前記凝縮器2
0を冷熱源1と接続したことを特徴としている。
【0016】請求項9の空調システムは、内部に適量の
冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット41、
前記室内ユニット41よりも低所に設置された請求項3
に記載の蓄熱装置5、前記蓄熱装置5の熱交換器51と
蒸発器40を接続している液管部52と前記室内ユニッ
ト41とを接続する液管42、前記熱交換器51と前記
蒸発器40を接続している気管部53と前記室内ユニッ
ト41とを接続する蒸気管43、前記室内ユニット41
からの冷媒液を、前記熱交換器51と前記蒸発器40へ
選択的に又は同時に流すべく制御するとともに、前記熱
交換器51からの冷媒液を前記蒸発器40へ流すべく制
御する第1の切換え手段44、及び、前記蒸発器40か
らの冷媒蒸気を、前記熱交換器51と前記室内ユニット
41へ選択的に流すべく制御するとともに、前記蒸発器
40及び前記熱交換器51からの冷媒蒸気を前記室内ユ
ニット41へ流すべく制御する第2の切換え手段45を
含む重力式ヒートパイプ回路4を備え、前記蒸発器40
を温熱源19と接続したことを特徴としている。
【0017】請求項10の空調システムは、内部に適量
の冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット4
1、前記室内ユニット41よりも低所に設置された請求
項4に記載の蓄熱装置5a、前記蓄熱装置5aにおける
熱交換器55の下部ヘッダー55bと前記室内ユニット
41とを制御弁42aを介して接続する液管42、及
び、前記室内ユニット41と前記熱交換器55の上部ヘ
ッダー55aとを、制御弁43aを介して接続する蒸気
管43を含む重力式ヒートパイプ回路4を備え、前記蒸
発器40を温熱源19と接続したことを特徴としてい
る。
【0018】請求項11の空調システムは、内部に適量
の冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット2
1、前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求
項1に記載の蓄熱装置3、前記蓄熱装置3の熱交換器3
1と凝縮器20を接続している液管部32と前記室内ユ
ニット21とを接続する液管22、前記熱交換器31と
前記凝縮器20を接続している気管部33と前記室内ユ
ニット21とを接続する蒸気管23、前記凝縮器20か
らの冷媒液を、前記熱交換器31と前記室内ユニット2
1へ選択的に流すべく制御するとともに、熱交換器31
からの冷媒液を前記室内ユニット21へ流すべく制御す
る第1の切換え手段26、及び、前記室内ユニット21
からの冷媒蒸気を、前記凝縮器20と前記熱交換器31
へ選択的に又は同時に流すべく制御するとともに、前記
熱交換器31からの冷媒蒸気を前記凝縮器20へ流すべ
く制御する第2の切換え手段27を含む重力式ヒートパ
イプ回路2と、内部に適量の冷媒が封入され、熱交換器
61と圧縮機62を有する室外ユニット60、一台又は
複数台の室内ユニット69、前記室外ユニット60の熱
交換器61と前記室内ユニット69とを、前記熱交換器
61側に位置する第1の制御弁67及び前記室内ユニッ
ト69側に位置する第2の制御弁68を介して接続する
液管65、前記圧縮機62からの冷媒蒸気を室外ユニッ
ト60の熱交換器61と前記室内ユニット69へ選択的
に流す切換え弁63を介して、前記室外ユニット60の
熱交換器61と前記室内ユニット69とを接続する蒸気
管66、及び、前記切換え弁63と前記圧縮機62の吸
入側とを接続する切換え配管64を含むヒートポンプ回
路6とを備え、前記重力式ヒートパイプ回路2の凝縮器
20へ前記ヒートパイプ回路6から冷熱を供給し得る状
態に、凝縮器20を第3の制御弁65bを介して前記液
管65へ接続するとともに前記凝縮器20を前記切換え
配管64へ接続したことを特徴としている。
【0019】請求項12の空調システムは、内部に適量
の冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット2
1、前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求
項1に記載の蓄熱装置3、前記蓄熱装置3の熱交換器3
1と凝縮器20を接続している液管部32と前記室内ユ
ニット21とを接続する液管22、前記熱交換器31と
前記凝縮器20を接続している気管部33と前記室内ユ
ニット21とを特徴とする蒸気管23、前記凝縮器20
からの冷媒液を、前記熱交換器31と前記室内ユニット
21へ選択的に流すべく制御するとともに、熱交換器3
1からの冷媒液を前記室内ユニット21へ流すべく制御
する第1の切換え手段26、及び、前記室内ユニット2
1からの冷媒蒸気を、前記凝縮器20と前記熱交換器3
1へ選択的な又は同時に流すべく制御するとともに、前
記熱交換器31からの冷媒蒸気を前記凝縮器20へ流す
べく制御する第2の切換え手段27を含む重力式ヒート
パイプ回路2と、内部に適量の冷媒が封入され、熱交換
器61と圧縮機62を有する室外ユニット60、一台又
は複数台の室内ユニット69、前記室外ユニット60の
熱交換器61と前記室内ユニット69とを、前記熱交換
器61側に位置する第1の制御弁67及び前記室内ユニ
ット69側に位置する第2の制御弁68を介して接続す
る液管65、前記圧縮機62からの冷媒蒸気を室外ユニ
ット60の熱交換器61と前記室内ユニット69へ選択
的に又は並行して流す切換え弁63を介して、前記圧縮
機62の吐き出し側と前記室内ユニット69とを接続す
る高圧蒸気管66b、前記圧縮機62の吸入側と前記室
内ユニット69とを接続する低圧蒸気管66c、前記切
換え弁63と前記圧縮機62の吸入側とを接続する切換
え配管64、冷媒蒸気の流れを前記高圧蒸気管66b側
と前記低圧蒸気管66c側へ選択的に切り換える制御弁
66d,66eを含むヒートポンプ回路6とを備え、前
記重力式ヒートパイプ回路2の凝縮器20へ前記ヒート
ポンプ回路6の熱交換器61から冷熱を供給し得る状態
に、凝縮器20を第3の制御弁65bを介して前記液管
65へ接続するとともに、前記凝縮器20を前記低圧蒸
気管66cへ接続したことを特徴としている。
【0020】請求項13の空調システムは、内部に適量
の冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット2
1、前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求
項2に記載の蓄熱装置3a、前記蓄熱装置3aにおける
熱交換器35の下部ヘッダー35bと前記室内ユニット
21とを制御弁22aを介して接続する液管22、及
び、前記室内ユニット21と前記熱交換器35の上部ヘ
ッダー35aとを制御弁23aを介して接続する蒸気管
23を含む重力式ヒートパイプ回路2と、内部に適量の
冷媒が封入され、熱交換器61と圧縮機62を有する室
外ユニット60、一台又は複数台の室内ユニット69、
前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユニッ
ト69とを、前記熱交換器61側に位置する第1の制御
弁67及び前記室内ユニット69側に位置する第2の制
御弁68を介して接続する液管65、前記圧縮機62か
らの冷媒蒸気を室外ユニット60の熱交換器61と前記
室内ユニット69へ選択的に流す切換え弁63を介し
て、前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユ
ニット69とを接続する蒸気管66、及び、前記切換え
弁63と前記圧縮機62の吸入側とを接続する切換え配
管64を含むヒートパイプ回路6とを備え、前記重力式
ヒートパイプ回路2の凝縮器20へ前記ヒートパイプ回
路6から冷熱を供給し得る状態に、凝縮器20を第3の
制御弁65bを介して前記液管65へ接続するととも
に、前記凝縮器20を前記切換え配管64へ接続したこ
とを特徴としている。
【0021】請求項14の空調システムは、内部に適量
の冷媒が封入され、一台又は複数台の室内ユニット2
1、前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求
項2に記載の蓄熱装置3a、前記蓄熱装置3aにおける
熱交換器35の下部ヘッダー35bと前記室内ユニット
21とを制御弁22aを介して接続する液管22、及
び、前記室内ユニット21と前記熱交換器35の上部ヘ
ッダー35aとを制御弁23aを介して接続する蒸気管
23を含む重力式ヒートパイプ回路2と、内部に適量の
冷媒が封入され、熱交換器61と圧縮機62を有する室
外ユニット60、一台又は複数台の室内ユニット69、
前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユニッ
ト69とを、前記熱交換器61側に位置する第1の制御
弁67及び前記室内ユニット69側に位置する第2の制
御弁68を介して接続する液管65、前記圧縮機62か
らの冷媒蒸気を室外ユニット60の熱交換器61と前記
室内ユニット69へ選択的に又は並行して流す切換え弁
63を介して、前記圧縮機62の吐き出し側と前記室内
ユニット69とを接続する高圧蒸気管66b、前記圧縮
機62の吸入側と前記室内ユニット69とを接続する低
圧蒸気管66c、前記切換え弁63と前記圧縮機62の
吸入側とを接続する切換え配管64、及び、冷媒蒸気の
流れを前記高圧蒸気管66b側と前記低圧蒸気管66c
側へ選択的に切り換える制御弁66d,66eを含むヒ
ートポンプ回路6とを備え、前記重力式ヒートパイプ回
路2の凝縮器20へ前記ヒートポンプ回路6の熱交換器
61から冷熱を供給し得る状態に、凝縮器20を第3の
制御弁65bを介して前記液管65へ接続するととも
に、前記凝縮器20を前記低圧蒸気管66cへ接続した
ことを特徴としている。
【0022】請求項15の空調システムは、請求項7〜
14のいずれかに記載の空調システムにおいて、前記熱
交換器31c,35c,51c又は55cの伝熱管に、
多数のフィンを設けたことを特徴としている。
【0023】請求項16の空調システムは、請求項7〜
15のいずれかに記載の空調システムにおいて、重力式
ヒートパイプ回路2内の室内ユニット21へ供給する冷
媒液液量を調節する液面調節器27を備えたことを特徴
としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明による蓄熱装置と
空調システムの実施形態を、好ましい実施例とともに説
明する。 第1実施例 図1はこの発明による蓄熱装置と空調システムの第1実
施例を示す部分模式図である。この実施例で示すシステ
ムは、冷媒運転と冷熱を蓄熱する蓄熱運転とを選択的に
行う空調システムであり、1は熱交換器12と圧縮機1
3とを備えたヒートポンプ式冷凍気10からなる冷熱源
である。この冷凍気10は、例えばビルの屋上aなどの
高所に設置され、そのヒートポンプ回路14は、膨張弁
15を介してビルの屋上に設置された凝縮器20内を経
由している。
【0025】2は重力式ヒートパイプ回路である。この
重力式ヒートパイプ回路2は、ビルの屋上aなどの高所
に設置された蓄熱装置3、ビルの各階bに設置され、前
記蓄熱装置3と接続された各室内ユニット21とから構
成されており、回路内には適量の冷媒が封入されてい
る。
【0026】この実施例の蓄熱装置3は、前記凝縮器2
0及びこの凝縮器20と並列的に設置された氷蓄熱槽3
0とから構成されている。この実施例の氷蓄熱槽30の
内部には図示しない適量の蓄熱媒体(水)が重点されて
おり、図2で拡大して示すように、前記蓄熱媒体と接触
する状態に熱交換器31が設置されている。この熱交換
器31は、上下のヘッダー31a,31bと、ヘッダー
31a,31bに連通されたほぼ垂直な多数の伝熱管3
1cと、伝熱管31cへ取り付けられた多数のプレート
状のフィン31dとから構成されている。前記熱交換器
31は、液管部32と気管部33とにより、内部の冷媒
が自然に循環する状態に前記凝縮器20と接続されてい
る。
【0027】前記蓄熱装置3は、その液管部32の途中
が、液管22により各室内ユニット21のコイル21a
の下部と接続され、その気管部33の途中が、蒸気管2
3により各室内ユニット21のコイル21aの上部と接
続されている。液管22の途中には、各室内ユニット2
1よりも高所に位置する受液器24が設置され、各室内
ユニット21のコイル21aの入口側に弁25がそれぞ
れ設置されている。各室内ユニット21は、それぞれフ
ァン21bを備えている。
【0028】重力式ヒートパイプ回路2内において、液
管22と蓄熱装置3の液管部32との接続部分と、蒸気
管23と気管部33との接続部分には、冷媒を前記凝縮
器20側と前記熱交換器31側の一方又は双方へ選択的
に通過させるように、第1の切換え手段26及び第2の
切換え手段27が設けられている。液管22と液管部3
2との接続部における第1の切換え手段26は、冷媒の
流れを制御する各制御弁であって、前記接続部よりも凝
縮器20側に位置する制御弁26a、接続部よりも熱交
換器31側に位置する制御弁26b、及び接続部よりも
下流側に位置する制御弁26cとから構成されている。
他方、蒸気管23と気管部33との接続部における第2
の切換え手段27は、接続部よりも上流側に位置する制
御弁27a、接続部よりも熱交換器31側に位置する制
御弁27b、及び接続部よりも凝縮器20側に位置する
制御弁27cとから構成されている。
【0029】第1実施例の蓄熱装置と空調システムの作
用及び効果について以下説明する。 蓄熱運転 夜間や休日など、電力消費量が少ない時間帯において
は、制御弁26cと27aを閉じ、制御弁26a,26
bと制御弁27b,27cを開いて、冷凍機10を作動
させ、図3の矢印で示すように、冷媒を凝縮機20と氷
蓄熱槽30との管で循環させることにより、蓄熱装置3
を蓄熱運転する。蓄熱運転の際には、氷蓄熱槽30の熱
交換器31は蒸発器として機能し、冷凍機10の作動に
よって凝縮機20内で凝縮した冷媒が、熱交換器31の
伝熱管31c内で蒸発するので、氷蓄熱槽31内で製氷
されて冷熱が蓄熱される。
【0030】蓄熱による冷房運転 氷蓄熱槽30に蓄えられた冷熱を利用して冷房運転する
場合には、冷凍機10の運転は停止し、制御弁26aと
制御弁27cを閉じ、他の制御弁と必要な弁25とを開
き、図1の実線の矢印のように、冷媒を熱交換器31と
各室内ユニット21との間で循環させる。この際、氷蓄
熱槽3内の熱交換器31は凝縮器として機能するので、
熱交換器31で凝縮した冷媒は重力により液管22を流
下し、室内ユニット21のコイル21a内で室内の熱を
奪って蒸発し、蒸気管23を経て熱交換器31に戻る。
【0031】追いかけ冷房運転 前述の冷房運転中において、室内の冷房負荷の増大によ
り、氷蓄熱槽30に蓄熱されている冷熱のみでは十分な
冷熱が供給できない場合には、制御弁26a,26b,
26c及び制御弁27a,27b,27cを全て開き、
冷凍機10を運転する。これにより、図1の実線の矢印
及び点線の矢印のように冷媒を循環させて、いわゆる追
いかけ運転を行うことができる。この追いかけ運転中、
冷媒は熱交換機31と凝縮機20とで平行して凝縮され
る。
【0032】その他の冷房運転 氷蓄熱槽30に蓄えられた冷熱を使用し尽くした場合に
は、制御弁26b,27bのみを閉じ、冷凍機10を運
転し、凝縮器20のみで冷媒を凝縮させることによって
冷房運転を行う。
【0033】第1実施例の蓄熱装置を利用した空調シス
テムによれば、前述のように蓄熱利用の冷房運転の際に
は、氷蓄熱槽30内の熱交換器31が、重力式ヒートパ
イプ回路2内において凝縮器としての機能を果たす。し
たがって、従来の空調システムとは異なり、氷蓄熱槽で
蓄えた冷熱を利用するためのポンプを必要としないの
で、ランニングコストがより低廉であって、エネルギー
消費が少なく、かつ従来のシステムより平準化された冷
房システムを構成することができる。
【0034】第1実施例の空調システムによれば、前述
のように、氷蓄熱槽30で蓄えた冷熱を利用するための
特別な凝縮器や、氷蓄熱槽から前記凝縮器に冷熱を輸送
するためのポンプや配管などの輸送手段を必要としない
ので、設置費用がより低廉になるとともに、それだけ設
置スペースが小さくて済む。
【0035】第1実施例の空調システムによれば、冷熱
源1としてヒートポンプ式冷凍機10を使用する場合に
おいても、重力式ヒートポンプ回路2はヒートポンプ回
路14とは完全に独立した構成になっていて、ヒートポ
ンプ回路14中の冷凍機油などの不純物が重力式ヒート
ポンプ回路2中の冷媒に混ざることがない。したがっ
て、ほとんどメンテナンスを行うことなく、長期にわた
ってその性能を維持することができる。
【0036】得熱装置3における氷蓄熱槽30は、従来
のシステムにおける氷蓄熱槽のように、内部の水を全て
凍結させずに一部残し、その水を他の凝縮器との間で循
環させる構造ではなく、槽内の水が全て凍結するまで蓄
熱可能な構造であるから、製氷効率(IPF)がより高
いとともに、より小型化することができる。したがって
また、設置スペースを一層小さくすることができる。
【0037】蓄熱装置3はヒートパイプ構造であり、蓄
熱運転において熱交換器31内は均熱化されるので、氷
蓄熱槽30内の製氷は全体としてほぼ均一に進行する。
蓄熱装置3における氷蓄熱槽30は、熱交換器31の伝
熱管31cにフィン31dを取り付けたので、氷の製氷
速度や解氷速度がより上昇し、システムをより効率よく
運転することができる。
【0038】なお、第1実施例の空調システムにおい
て、氷蓄熱槽30で蓄熱された冷熱を利用して冷房運転
を行った後に蓄熱運転を行う場合には、凝縮された冷媒
液の多くが受液器24,室内ユニット21及び液管22
内に残っていて、蓄熱装置3の循環系内に十分な冷媒が
供給されていないことがあり得る。このような場合に
は、蓄熱運転に当たり、液管22側の制御弁26cを閉
じ、他の制御弁26a,26b,27a,27b,27
cを開いた状態にし、室内ユニット21側から上昇した
冷媒蒸気が凝縮器20で凝縮して、その冷媒液が熱交換
器31内に適度に蓄えられた後に制御弁27aを閉じる
ように操作する。
【0039】第2実施例 図4はこの発明による空調システムの第2実施例を示す
部分模式図である。第2実施例は、冷房運転と冷熱の蓄
熱運転とを選択的に行う空調システムである。この実施
例において、冷熱源1を構成する冷凍機10には、熱交
換器12,膨張弁15,蒸発器16及び圧縮機13から
なるヒートポンプ式冷凍器が使用される。そして、冷凍
機10における蒸発機16と、重力式ヒートパイプ回路
2中の凝縮機20とを、ポンプ18を有するブライン回
路17によりループ状に接続している。前記冷熱源1に
は、バックアップとして例えば地域的熱源11を使用す
ることができる。
【0040】重力式ヒートパイプ回路2の中の液管22
と、蓄熱装置3の液管部32との接続部には、冷媒液を
一時的に蓄える蓄液タンク29を設置し、この蓄液タン
ク29には、フロート式液面計その他の図示しない液位
検出手段を用いている。そして、複数の階bに室内ユニ
ット21を設置するとともに、液管22の各階の分岐部
にそれぞれバルブ25aを設置し、各室内ユニット21
に対応して冷媒液の供給量を調整するための液面調節器
28を設置している。その他の構成は、第1実施例の空
調システムとほぼ同様である。
【0041】第2実施例の空調システムによれば、液管
22と蓄熱装置3の液管部32との接続部に蓄液タンク
29を設置したので、蓄熱運転時における熱交換器31
内の冷媒液位の変動を少なくすることができる。また、
冷房運転を行った後に蓄熱運転を行う際には、前記液位
検出手段の検出液位(検出信号)に応じて、蒸気管23
と気管部32との接続部における上流側の制御弁27a
を制御する(蓄液タンク29内の液位が適切になってか
ら制御弁27aを閉じる。)ことにより、前記熱交換器
31内の冷媒液量を調整することができる。なお、蓄液
タンク29は、図4のように液管22と蓄熱装置3との
液管部32との接続部に設置するのに代えて、図5のよ
うに、前記接続部よりも上流側の制御弁26aと凝縮器
20との間に設置してもよい。第2実施例の空調システ
ムにおける他の作用や効果は、第1実施例の空調システ
ムとほぼ同様であるので、それらの説明は省力する。
【0042】第3実施例 図6は、この発明による空調システムの第3実施例を示
す部分模式図である。この実施例では、蓄熱装置3の液
管部32の途中において、液管部22との接続部よりも
高位置で、かつ制御弁26aよりも下流位置に前記タン
ク29を設置している。そして、液管22の上端部を前
記蓄液タンク29の側分へ接続し、蓄液タンク29より
も下流側の液管部32と、前記液管22における前記下
部ヘッダー31b以下の下位部分とを接続する連通管2
9aを設置し、この連通管29aにもう一つの制御弁2
6dをさらに設置している。他の構成部分は,前記第1
実施例や第2実施例の空調システムと同様に構成されて
いる。
【0043】第3実施例の空調システムによれば、冷房
運転の後に蓄熱運転を行う場合において、冷房運転の終
了前に前記制御弁26dを閉じて、蓄液タンク29内へ
適量の冷媒液を蓄えさせることにより、冷媒の液位検出
手段を蓄液タンク29内に設置しなくても、蓄熱運転時
における冷媒の量を適量に調節することができる。
【0044】この実施例においては、蓄液タンク29よ
りも下流側の液管部32と、前記下部ヘッダー31bと
が制御弁26bを介して接続されていれば、前記連通管
29a及び制御弁26dはなくても、冷房運転後に蓄熱
運転する場合に、蓄熱運転の循環系内に適量の冷媒液を
確保することができる。ただし、連通管29a及び制御
弁26dがない場合、熱交換器30の下部には常に冷媒
液が蓄えられているので、氷蓄熱槽30の蓄熱を利用し
た冷房運転時(追いかけ運転の場合を含む)にこの部分
の冷却能力が上部に比べて低下することがある。したが
って、これを防止するために、前述のような連通管29
a及び制御弁26dを設けるのが好ましい。その他の作
用及び効果は、第2実施例の場合とほぼ同様である。な
お、前記連通管29a及び制御弁26dは、例えば図7
のように配置しても差し支えない。
【0045】第4実施例 図8は、この発明による他の蓄熱装置と、それを利用し
た空調システムの第4の実施例を示す部分模式図であ
る。この実施例は、暖房運転と温熱を蓄熱する蓄熱運転
とを選択的に行う空調システムであり、例えばビルの地
下室cなどの低所には、図示しないヒートポンプ又は地
域暖房等の温熱源19と接続された蒸発器40が設置さ
れている。
【0046】4は重力式ヒートパイプ回路である。この
重力式ヒートパイプ回路4は、ビルの地下cなどの低所
に設置された蓄熱装置5、ビルの各階bに設置され、前
記蓄熱装置5と接続された各室内ユニット41とから構
成されており、回路内には適量の冷媒が封入されてい
る。
【0047】この実施例の蓄熱装置5は、前記蒸発器4
0及びこの蒸発器40と並列的に設置された温熱の蓄熱
槽50とから構成されている。この実施例の蓄熱槽50
の内部には、図示しない適量の蓄熱媒体が充填されてお
り、前記蓄熱媒体と接触する状態に熱交換器51が設置
されている。この熱交換器51は、図2の蓄熱装置3に
おける熱交換機3とほぼ同様に、上下のヘッダー51
a,51bと、ヘッダー51a,51bに連通されたほ
ぼ垂直な多数の伝熱管51cと、伝熱管51cへ取り付
けられた多数のプレート状のフィン51dとから構成さ
れている。前記熱交換器51は、液管部52と気管部5
3とにより、内部の冷媒が自然に循環する状態に前記蒸
発器40と接続されている。槽51内に充填される蓄熱
媒体には、例えば苛性ソーダ水溶液その他比較的高温で
相変化する熱媒体や、このように比較的高温で相変化す
る熱媒体を封入したカプセルを混ぜた水を使用するのが
好ましい。
【0048】前記蓄熱装置5は、その液管部52の途中
が、液管42により各室内ユニット41のコイル41a
の下部と接続され、その気管部53の途中が、蒸気管4
3により各室内ユニット41のコイル41aの上部と接
続されている。各室内ユニット21は、それぞれファン
21bを備えている。
【0049】重力式ヒートパイプ回路4内において、液
管42と蓄熱装置5の液管部52との接続部分と、蒸気
管43と気管部53との接続部分には、冷媒を前記蒸発
器40側と前記熱交換器51側の一方又は双方へ選択的
に通過させるように、第1の切換え手段44及び第2の
切換え手段45が設けられている。液管42と液管部5
2との接続部における第1の切換え手段44は、冷媒の
流れを制御する各制御弁であって、前記接続部よりも上
流側に位置する制御弁44a、接続部よりも熱交換機5
1側に位置する制御弁44b、及び接続部よりも蒸発器
40側に位置する制御弁44cとから構成されている。
他方、蒸気管43と気管部53との接続部における第2
の切換え手段45は、前記接続部よりも蒸発器40側に
位置する制御弁45a、接続部よりも熱交換器51側に
位置する制御弁45b、及び接続部よりも下流側に位置
する制御弁45cとから構成されている。
【0050】第4実施例の蓄熱装置と空調システムの作
用と効果について以下説明する。 蓄熱運転 夜間や休日など、空調を行わず電力消費量が少ない時間
帯においては、制御弁44aと45cを閉じ、制御弁4
4b,44cと制御弁45a,45bとを開いて、ヒー
トポンプなどの温熱源19から温熱の供給を受け、冷媒
を蒸発器40と熱交換器51との間で循環させることに
より蓄熱運転を行う。蓄熱運転の際には、蓄熱槽50の
熱交換器51は凝縮器として機能し、温熱源19によっ
て蒸発器40内で蒸発した冷媒が、熱交換器51の伝熱
管51c内で凝縮することにより熱を放出し、蓄熱槽5
0内の蓄熱媒体に温熱が蓄熱される。
【0051】蓄熱による暖房運転 蓄熱槽50に蓄えられた温熱を利用して暖房運転する場
合には、温熱源19からの温熱の供給を停止し、制御弁
44cと制御弁45cを閉じて他の制御弁を開き、図8
の実線の矢印のように、重力式ヒートパイプ回路4内に
おいて冷媒を熱交換器51と各室内ユニット41との間
で循環させる。この際、蓄熱槽50内の熱交換器51は
蒸発器として機能するので、熱交換器51で蒸発した冷
媒は、蒸気管43を経て、室内ユニット41のコイル4
1aで室内に熱を放出して凝縮し、冷媒液は蒸気管43
を経て熱交換器51に戻って蒸発する。
【0052】追いかけ冷房運転 前述の暖房運転中において、室内の暖房負荷の増大によ
り、蓄熱槽50に蓄熱されている温熱のみでは充分な温
熱が供給できない場合には、制御弁44a,44b,4
4c及び制御弁45a,45b,45cを全て開き、温
熱源19から蒸発器40へ温熱を供給して、熱交換器5
1と蒸発器40とにより冷媒を蒸発させる。これによ
り、重力式ヒートパイプ回路4内においては、図8の実
線の矢印及び点線の矢印のように冷媒が循環するので、
いはゆる追いかけ運転が行われる。
【0053】その他の暖房運転 蓄熱槽50に蓄えられた温熱を使用し尽くした場合に
は、制御弁44b,45bのみを閉じ、温熱源19から
温熱が付与される蒸発器40のみにより冷媒を蒸発させ
て暖房運転を行う。
【0054】第4実施例の空調システムによれば、前述
のように蓄熱利用の暖房運転の際には、蓄熱槽50内の
熱交換器51が、重力式ヒートパイプ回路4内において
蒸発器としての機能を果たす。したがって、従来の空調
システムとは異なり、蓄熱槽で蓄えた温熱を利用するた
めのポンプなどを必要としないので、ランニングコスト
がより低廉であって、エネルギー消費が少なく、かつよ
り平準化された暖房システムを構成することができる。
【0055】第4実施例の空調システムによれば、前途
のように、蓄熱槽で蓄えた温熱を利用するための特別な
蒸発器や、蓄熱槽から前記蒸発器に温熱を輸送するため
のポンプや配管などの輸送手段を必要としないので、設
置費用がより低廉になるとともに、それだけ設置スペー
スが小さくて済む。
【0056】第4実施例の空調システムによれば、温熱
源19として図示しないヒートポンプを使用する場合に
おいても、重力式ヒートパイプ回路4はヒートポンプ回
路とは完全に独立した構成になっていて、ヒートポイプ
回路中の油その他の不純物が重力式ヒートパイプ回路4
中の冷媒に混ざることがない。したがって、ほとんどメ
ンテナンスを行うことなく、長期間にわたってその性能
を維持することができる。
【0057】第4実施例の空調システムにおける蓄熱槽
50は、従来のシステムにおける蓄熱槽とは異なり、槽
内の蓄熱媒体を相変化させて蓄熱することが可能な構造
であるから、前述のように比較的高温で相変化する熱媒
体を使用すれば、蓄熱効率がよく、それだけ小型化する
ことが可能になる。したがってまた、設置スペースを一
層小さくすることができる。
【0058】蓄熱装置5はヒートパイプ構造であり、蓄
熱運転のときに熱交換器51内は均熱化し易いので、蓄
熱槽50内の蓄熱はその全域においてほぼ均一に進行す
る。第4実施例の空調システムにおける蓄熱槽50の熱
交換器51は、伝熱管51cにフィン51dを取り付け
たので、蓄熱速度が上昇してシステムをより効率よく運
転することができる。
【0059】なお、第4実施例の空調システムでも、液
管42と液管部52との接続部分において、熱交換器5
1の下部ヘッダー51bと同レベル位置か又はそれより
高いレベルに位置する状態に、図4〜図7におけるよう
に、熱交換器51内の冷媒液量を安定させるための蓄液
タンク29を設置するのが好ましい。
【0060】第5実施例 図9には、この発明による空調システムの第5実施例が
示されている。この実施例は、冷房運転、暖房運転及び
冷熱を蓄熱する蓄熱運転とを選択的に行う空調システム
である。図9において、60は熱交換器61と圧縮機6
2とを備えた室外ユニット、20は凝縮器であり、室外
ユニット60及び凝縮器20は、ビルの屋上aなどの高
所に設置されている。
【0061】2は重力式ヒートパイプ回路である。この
重力式ヒートパイプ回路2は、前記凝縮器20と氷蓄熱
槽30からなる蓄熱装置3、ビルの各階bに設置された
各室内ユニット21、前記蓄熱装置3の液管部32と各
室内ユニット21の第1コイル21cとを接続する液管
22、及び、各第1コイル21cと前記蓄熱装置3の気
管部33とを接続する蒸気管23とから構成されてお
り、この回路内には適量の冷媒が封入されている。液管
22の各階bへの分配部分には弁25aが設置され、各
室内ユニット21における第1コイル21cに対応する
位置には、液面調節器28が設置されている。
【0062】重力式ヒートパイプ回路2において、氷蓄
熱槽30の接続位置や構成、第1及び第2の切換え手段
26、27の構成や設置位置、及びその他の構成は、そ
れぞれ第1実施例とほぼ同様であるのでそれらの説明は
省略する。
【0063】6はヒートポンプ回路であり、この回路6
は、前記室外ユニット60の熱交換器61、各室内ユニ
ット21の第2コイル21d、熱交換器61と前記第2
コイル21dとを接続する液管65、前記第2コイル2
1dと前記熱交換器61とを前記圧縮機62を介して接
続する蒸気管66とから構成されている。
【0064】前記液管65の途中において、前記熱交換
器61側には第1の制御弁67が、各室内ユニット21
の第2コイル21d側には第2の制御弁68がそれぞれ
設けられている。前記蒸気管66の途中において、圧縮
機62の吐き出し側には、熱交換器61を凝縮器(放熱
器)又は蒸発器(吸熱器)として選択的に機能させるた
め、四方弁からなる切換え弁63と切換配管64とが設
けられている。
【0065】前記液管65は、第3の制御弁65bを有
する分岐管65aを介して前記凝縮器20内の管の一端
部と接続し、前記蒸気管66は、分岐管66aを介して
前記凝縮器20内の管の他端部と接続して、室外ユニッ
ト60を重力式ヒートパイプ回路2内の凝縮器20の冷
熱源1として利用できるように構成している。
【0066】第1、第2及び第3の制御弁67、68、
65bは、それぞれ膨張弁としての機能を兼ねているの
で、これらは、図示しない通常の開閉弁と膨張弁とを併
設した構造のものを使用しても差し支えない。この点
は、以下の各実施例においても同様である。第5実施例
の空調システムにおいても、蓄熱装置3の液管部32と
液管22との接続部分に、図4〜図7のように、冷媒液
を一時的に蓄える蓄液タンク29を設置することができ
る。この実施例のその他の構成は、第1実施例の空調シ
ステムとほぼ同様である。
【0067】第5実施例の空調システムの作用及び効果
について以下説明する。 蓄熱運転 夜間その他空調を要しないために余剰電力が豊富である
時間帯においては、切換え弁63を図示の状態とし、第
1の切換え手段26における制御弁26cと、第2の切
換え手段27における制御弁27aと、制御弁68を閉
じ、他の制御弁を開き、制御弁65bを膨張弁として機
能させるとともに、圧縮機62を作動させて蓄熱運転を
行い、氷蓄熱槽30へ冷熱を蓄える。このとき、氷蓄熱
槽30の熱交換器31が蒸発器として作用することは第
1実施例と同様である。
【0068】蓄熱した冷熱による冷房運転の要領は、第
1実施例の空調システムとほぼ同様であるので、その説
明は省略する。 追いかけ冷房運転 氷蓄熱槽30における蓄熱量が少なくなった場合には、
切換え手段26、27の各弁をすべて開き、回路2内の
冷媒を氷蓄熱槽30の熱交換器31と凝縮器20とで並
行して凝縮されることにより運転する。
【0069】冷房運転 氷蓄熱槽30の蓄熱量がなくなってなお冷房運転を必要
とする場合には、室外ユニット60を作動させて、これ
を凝縮器20の冷熱源として利用し、重力式ヒートパイ
プ回路2の凝縮器20のみにより、当該回路2内の冷媒
を凝縮させる要領で冷房運転することができる。あるい
は、第3の制御弁65bを閉じ、冷房を要する領域の室
内ユニット21の第2の制御弁68を開いてこれを膨張
弁として機能させ、圧縮機62を作動させて必要な空間
の冷房運転を行うこともできる。
【0070】暖房運転 ビル内で全部又は一部の室内ユニット21の設置空間に
ついて暖房が必要な場合には、第3の制御弁65bを閉
じ、暖房を要する領域における室内ユニット21の制御
弁68を開き、切換え弁63を図9の逆に操作し、圧縮
機62を通過した冷媒蒸気を蒸気管66に通じて室内ユ
ニット21の第2コイル21dへ供給する。このとき、
第1の制御弁67は膨張弁として機能する。
【0071】冷暖房並行運転 凝縮器20を利用して、重力式ヒートパイプ回路2によ
り冷房運転を行いながら、必要な領域の室内ユニット2
1を暖房運転する場合には、切換え弁63を図9の逆に
なるように操作し、第1の制御弁67を閉じ、暖房を要
する室内ユニット21の第2の制御弁68と第3の制御
弁65bを開いて、当該室内ユニット21の第2コイル
21dで凝縮して冷媒を凝縮器20へ供給するように操
作する。このとき、第3の制御弁65bは膨張弁として
機能する。このような冷暖房並行運転の際、暖房負荷が
冷房負荷よりも大きくなった場合には、第2コイル21
dで凝縮した冷媒を、凝縮器20と熱交換器62とへ並
行して供給し、不足する温熱を熱交換器61で補うこと
ができる。
【0072】暖房・蓄熱並行運転 ヒートポンプ回路6の冷媒を、第2コイル21d−凝縮
器20−圧縮機62−第2コイル21dへと循環させて
暖房運転を行いながら、重力式ヒートパイプ回路2の制
御弁26c、27aを閉じて、重力式ヒートパイプ回路
2内の蓄熱装置3により冷熱の蓄熱運転を行うことがで
きる。
【0073】第5実施例の空調システムによれば、前述
にように、同一の室内ユニットを冷房運転と暖房運転と
に選択的に切り換えて使用することができるほか、一部
の室内ユニットを冷房運転しながら他の室内ユニットを
暖房運転する、いわゆる冷暖房並行運転を行うことがで
きる。また、冷暖房並行運転及び暖房・蓄熱並行運転の
場合には、暖房運転によって生じた熱を冷房又は蓄熱に
利用して熱回収しながら運転することができるから、消
費電力をさらに節約することができる。第5実施例の空
調システムの他の効果は、第1実施例の空調システムと
ほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。
【0074】第6実施例 図10は第6実施例の空調システムを示す部分模式図で
ある。この実施例の空調システムも、第5実施例の空調
システムと同様に、重力式ヒートパイプ回路2と、ヒー
トポンプ回路6とから構成されている。第5実施例の空
調システムと異なるところは、重力式ヒートパイプ回路
2が第2実施例の空調システムにおける重力式ヒートパ
イプ回路2とほぼ同様に構成されている点と、ヒートポ
ンプ回路6における各室内ユニット69が、一つのコイ
ル69aのみを有している点である。
【0075】第6実施例の空調システムでは、切換え弁
63の操作により、ヒートポンプ回路6における室内ユ
ニット69を冷房と暖房とに選択的に運転を切り換える
ことができる。また、第6実施例の空調システムによれ
ば、蓄熱装置3の液管部32と液管22の接続部分に、
冷媒液を一時的に蓄える蓄液タンク29を設置したの
で、蓄熱運転時における熱交換器31内の冷媒液位の変
動を少なくすることができる。また、冷房運転を行った
後に蓄熱運転を行う際には、蓄液タンク29内の図示し
ない液位検出手段の検出液位(検出信号)に応じて、蓄
熱装置3の気管部33と蒸気管22との接続部分におけ
る上流側の制御弁27aを制御する(蓄液タンク29内
の液位が適切になってから制御弁27aを閉じる。)こ
とにより、前記熱交換器31内の冷媒液量を適切に調整
することができる。前記蓄液タンク29は、図5〜図7
のような状態に設置することができる。その他の作用及
び効果は、第5実施例の空調システムとほぼ同様である
のでそれらの説明は省略する。
【0076】第7実施例 図11は第7実施例の空調システムを示す模式図であ
る。この実施例の空調システムも、第5実施例の空調シ
ステムと同様に、重力式ヒートパイプ回路2と、ヒート
ポンプ回路6とから構成されている。
【0077】この実施例の空調システムにおいて、ヒー
トポンプ回路6の蒸気管66は、圧縮機62の吐き出し
側へ接続された高圧蒸気管66bと、圧縮機62の吸い
込み側に排出された低圧蒸気管66cとに分かれてい
る。高圧蒸気管66b及び低圧蒸気管66cは、それぞ
れ制御弁66d、66eを介して各室内ユニット69の
コイル69aの上部と接続されている。圧縮機62の吸
入側は、切換配管64と切換え弁63を介して熱交換器
61と接続され、切換え弁63の操作により、熱交換器
61を蒸発器又は凝縮器として選択的に機能させ得るよ
うに構成されている。その他の構成は、第6実施例の空
調システムとほぼ同様である。
【0078】第7実施例の空調システムにおいて、ヒー
トポンプ回路6により各室内ユニット69全部を冷房運
転するときは、切換え弁63を図示の状態に操作して熱
交換器61を凝縮器として機能させ、制御弁65b及び
制御弁66dを閉じ、制御弁67,66eを開き、制御
弁68を開いて膨張弁として機能させる。そして、圧縮
機62を作動させることにより、熱交換器61で凝縮し
た液を各室内ユニット69のコイル69aへ供給し、各
コイル69aで蒸発した冷媒蒸気を低圧蒸気管66cを
通じて回収する。各室内ユニット69全部を暖房運転す
る場合には、熱交換器61が蒸発器として機能するよう
に切換え弁63を操作し、回路内の冷媒が圧縮機62か
ら高圧蒸気管66bを通じて各室内ユニット69へ供給
され、液管65で回収されるようにする。
【0079】第7実施例の空調システムによれば、以下
のように操作して、ヒートポンプ回路6のみのより、一
部の室内ユニット69では暖房運転し、他の室内ユニッ
ト69では冷房運転する要領で、冷暖房同時運転をする
ことができる。
【0080】例えば、システムを冷房主体で運転(冷房
負荷が暖房負荷より大きい状態の運転)する場合には、
基本的には前述の冷房運転の場合と同様に操作するとと
もに、暖房運転をしようとする室内ユニット69の高圧
蒸気管66b側の制御弁66dを開き、低圧蒸気管66
c側の制御弁66eを閉じて運転する。この冷房主体の
運転の場合には、暖房運転をしている室内ユニット69
で凝縮した冷媒は、冷房運転をいている室内ユニット6
9の一部に供給される。したがって、いわゆる熱回収運
転が行われるので、圧縮機62の動力を少なくすること
ができ、消費電力をさらに節約することができる。
【0081】他方、システムを暖房主体で運転する場合
には、基本的には前述の暖房運転の場合と同様に操作す
るとともに、冷房運転をしようとする室内ユニット69
の高圧蒸気管66b側の制御弁66dを閉じ、低圧蒸気
管66c側の制御弁66eを開いて運転する。
【0082】システムを暖房主体で運転している場合、
又は前述の暖房運転を行っている場合には、制御弁65
bを開いてこれを膨張弁として機能させ、暖房運転中の
室内ユニット69で凝縮した冷媒を、凝縮器20へ供給
することによって、ヒートポンプ回路6で暖房運転しな
がら、重力式ヒートパイプ回路2で蓄熱運転あるいは冷
房運転をすることができる。この場合、暖房によって室
内ユニット69で生じた冷熱は、重力式ヒートパイプ回
路2へ回収されるので、消費電力をさらに節約すること
ができる。
【0083】第7実施例の空調システムにおいて、制御
弁66d、66eは、これに代えて、冷媒の流れを高圧
蒸気管66b側と低圧蒸気管66c側へ選択的に切り換
える一個の三方弁を使用することができる。また、切換
弁63は、図11のPの二箇所に通常の開閉弁を設置し
てこれに代えることができる。この実施例の空調システ
ムにおいても、重力式ヒートパイプ回路2内に、図4〜
図7のような状態に蓄液タンクを設置することができ
る。第7実施例の空調システムの他の作用及び効果は、
第5実施例の場合と同様であるのでこれらの説明は省略
する。
【0084】第8実施例 図12には、他の実施例の蓄熱装置3aを利用した空調
システムが示されている。この実施例の空調システム
は、第1実施例の空調システムと同様に冷房専用の空調
システムであり、ビルの屋上aには第1実施例と同様な
冷熱源1と、この実施例の蓄熱装置3aが設けられてい
る。
【0085】この実施例の蓄熱装置3aは、図14で拡
大して示すように、内部に蓄熱媒体(水)が充填された
氷蓄熱槽34、冷熱源1から冷熱を受ける各凝縮器2
0、及び、上部を除く部分が氷蓄熱槽34内の蓄熱媒体
と接触する状態に設置された熱交換器35とを備えてい
る。
【0086】熱交換器35は、上下のヘッダー35a,
35bと、ヘッダー35a,35bへ連通されたほぼ垂
直な多数の伝熱管35cとら構成されている。伝熱管3
5cの上部を除く部分は氷蓄熱槽34内の蓄熱媒体と接
触しており、伝熱管35cの蓄熱媒体との接触部分に
は、多数のプレート状のフィン35dが取り付けられて
いる。伝熱管35cの蓄熱媒体との非接触部分である上
部には、各伝熱管35c毎に又は各列(図14において
奥行き方向に沿う列)毎に、それぞれ凝縮器20が熱交
換可能な状態に設置ないし接続されている。
【0087】蓄熱装置3aは前述のように構成されてい
るため、熱交換器35内に図示しない冷媒を封入し、ヘ
ッダー35a,35bの端部の後述する制御弁23a,
22aを封じた状態で各凝縮器20へ冷熱を供給する
と、各伝熱管35cの凝縮器20が設置されている部分
は凝縮部として機能し、蓄熱媒体との接触部分は蒸発部
として機能する。36は氷蓄熱槽34の蓋板又は隔壁板
である。
【0088】重力式ヒートパイプ回路2は、前述の蓄熱
装置3aと、ビルの各階bに設置された複数の室内ユニ
ット21とを備えており、回路2内には適量の冷媒が封
入されている。蓄熱装置3aにおける熱交換器35の下
部ヘッダー35bは、液管22により制御弁22aを介
して各室内ユニット21のコイル21aの下部と接続さ
れ、前記熱交換器35の上部ヘッダー35aは、蒸気管
23により制御弁23aを介して各室内ユニット21の
コイル21aの上部と接続されている。ヒートパイプ回
路2には、各室内ユニット21に対応して液面調節器2
8が設置されている。その他の構成は、第1実施例の空
調システムとほぼ同様である。
【0089】第8実施例の空調システムにおいて、蓄熱
装置3aを蓄熱運転する場合には、制御弁22a,23
aを閉じ、ヒートパイプ冷凍機10の圧縮機13を作動
させて各凝縮器20へ冷熱を供給し、熱交換器35にお
ける伝熱管35cの下方部分の蓄熱媒体と接触している
部分を蒸発部として機能させ、氷蓄熱槽34内で製氷さ
せることにより冷熱を蓄熱する。すなわち、各伝熱管3
5cの前記凝縮器20が設置されている部分(凝縮部)
の内部では冷媒が凝縮し、各伝熱管35cの蓄熱媒体と
の接触部分(蒸発部)の内部では、冷媒液が蒸発するた
め、蓄熱媒体から熱が奪われ、その蓄熱媒体は管35c
の表面及びフィン35dの表面にそれぞれ接触している
部分から順次氷結する。蓄熱運転の初期において、熱交
換器35内に充分な量の冷媒液が溜まっていないとき
は、熱交換器35内に冷媒液が充分確保されるまで、制
御弁23aを開いた状態で圧縮機13を作動させ、その
後制御弁23aを閉じる。
【0090】氷蓄熱槽34の蓄熱を利用して冷房運転を
する場合には、圧縮機13の作動を停止し、制御弁22
a,23a及び各弁25aを開いて運転することによ
り、熱交換器35を凝縮器として機能させ、各室内ユニ
ット21で蒸発した冷媒を熱交換器35で凝縮させる。
氷蓄熱槽34の蓄熱量では冷却負荷を賄えない場合に
は、圧縮機13を作動させ、各凝縮器20と熱交換器3
5とでヒートパイプ回路2内の冷媒を凝縮させることに
より、いわゆる追いかけ運転をする。氷蓄熱槽34の蓄
熱量がなくなってなお冷却運転を必要とする場合にも、
ほぼ同様な要領で運転すればよい。
【0091】この実施例の蓄熱装置3aは、第1実施例
の空調システムにおける蓄熱装置3と比較すると、重力
式ヒートパイプ回路2に組み込んだ場合、蓄熱装置3a
と液管22及び蒸気管23との接続部における制御弁2
2a,23aの構成が簡単であり、かつ、その操作もよ
り簡単である。この実施例の蓄熱装置3a及び空調シス
テムの他の作用や効果は、第1実施例の場合と同様であ
るのでそれらの説明は省略する。
【0092】第9実施例 図13には、この発明による第9実施例の空調システム
が示されている。この実施例の空調システムは、第6実
施例の空調システムと同様に、冷房運転,暖房運転,冷
暖房運転及び蓄熱運転を選択的に、又は並行して行える
ようにしたシステムである。重力式ヒートパイプ回路2
は、各凝縮器20への冷熱の供給が、第6実施例のシス
テムにおける室外ユニットとほぼ同様な構成の室外ユニ
ット60によって行われる点を除けば、第8実施例のも
のとほぼ同様に構成されている。また、ヒートポンプ回
路6の構成は第6実施例の空調システムとほぼ同様に構
成されている。
【0093】第9実施例の空調システムにおいて、重力
式ヒートパイプ回路2の作用や効果は第8実施例の場合
とほぼ同様であり、その他の作用及び効果は第6実施例
の場合とほぼ同様であるので、それらの説明は省略す
る。
【0094】第8実施例及び第9実施例で使用されてい
る蓄熱装置3aの凝縮器20は、その内部を冷熱源1の
冷媒が通過し、熱交換器35の伝熱管35cが、凝縮器
20を貫通する状態で当該凝縮器20と接続されてい
る。このような構成に代えて、例えば図15のように、
冷熱源1の冷媒が凝縮器20内の管を通過し、重力式ヒ
ートパイプ回路2内の冷媒が、前記凝縮器20内の管と
接触しつつ通過するように、伝熱管35cを凝縮器20
へ接続しても実施することができる。
【0095】第8実施例及び第9実施例の空調システム
における重力式ヒートパイプ回路2には、制御弁22a
の近傍において、冷媒液を一時的に蓄えて熱交換器35
内の冷媒液量を安定させるため、蓄液タンクを設置する
ことができる。第8実施例及び第9実施例の空調システ
ムにおける重力式ヒートパイプ回路2の構成は、第2実
施例,第5実施例及び第7実施例の空調システムの重力
式ヒートパイプ回路2と置き換えて実施することができ
る。
【0096】第10実施例 図16には、暖房専用の第10実施例の空調システムに
おける蓄熱装置5aが示されている。この蓄熱装置5a
は、温熱を蓄熱する装置であって、第4実施例の空調シ
ステムの蓄熱装置5と置き換えて使用することができる
ものである。
【0097】この実施例の蓄熱装置5aは、内部に蓄熱
媒体が充填された蓄熱槽54、それぞれ温熱源19と接
続された各蒸発器40、及び、下部を除く部分が蓄熱槽
54内の蓄熱媒体と接触する状態に設置された熱交換器
55とを備えている。
【0098】熱交換器55は、上限のヘッダー55a,
55bと、ヘッダー55a,55bへ連通されたほぼ垂
直な多数の伝熱管55cとから構成されている。伝熱管
55cの下部を除く部分は蓄熱槽54内の蓄熱媒体と接
触しており、伝熱管55cの蓄熱媒体との接触部分に
は、多数のプレート状のフィン55dが取り付けられて
いる。伝熱管55cの蓄熱媒体との非接触部分である下
部には、各伝熱管55c毎に又は各列(図16において
奥行き方向に沿う列)毎に、それぞれ蒸発器40が熱交
換可能な状態に接続されている。この伝熱管55cと蒸
発器40との接続構造は、図15における蓄熱装置3a
の伝熱管35cと凝縮器20との接続構造を採用するこ
とができる。
【0099】蓄熱装置5aは前述のように構成されてい
るため、熱交換器55内に図示しない冷媒を封入し、ヘ
ッダー55a,55bの端部の後述する制御弁43a,
42aを封じた状態で各蒸発器40へ温熱源19から温
熱を供給すると、各伝熱管55cの蒸発器40が設置さ
れている部分は蒸発部として機能し、蓄熱媒体との接触
部分は凝縮部として機能する。56は蓄熱槽54の底板
又は隔壁板である。
【0100】前記蓄熱装置5aは、例えば図8で示した
第4実施例の空調システムの蓄熱装置5に代えた使用さ
れるもので、空調システムへ組み込む際には、上部ヘッ
ダー55aは制御弁43aを介して重力式ヒートパイプ
回路4の蒸気管43と接続され、下部ヘッダー55bは
制御弁42aを介して重力式ヒートパイプの液管42と
接続される。
【0101】蓄熱装置5aを蓄熱運転するときは、制御
弁42a,43aを閉じ、熱交換器55における伝熱管
55cの蓄熱媒体との接触部分を凝縮部として機能さ
せ、各蒸発器40が設置されている部分(蒸発部)にお
いて、温熱源19から受ける温熱により内部の冷媒を蒸
発させるとともに、熱交換器55の蓄熱媒体との接触部
分で内部の冷媒を凝縮させて温熱を蓄熱させる。蓄熱を
利用した暖房運転の場合には、制御弁42a,43aを
開き、温熱源19からの温熱の供給を停止し、熱交換器
55で重力式ヒートパイプ回路2内の冷媒液を蒸発させ
て運転する。
【0102】蓄熱槽54に蓄熱された温熱のみでは暖房
負荷を賄えない場合には、温熱源19から蒸発器40へ
の温熱の供給を開始し、重力式ヒートパイプ回路内の冷
媒液を、熱交換器55と各蒸発器40とで蒸発させて、
いわゆる暖房の追いかけ運転を行うことができる。蓄熱
槽54の温熱がなくたってなお暖房を要する場合にも、
前述の追いかけ運転とほぼ同じ要領で運転する。
【0103】この蓄熱装置5aは重力式ヒートパイプ回
路に組み込んだ場合、第4実施例の空調システムにおけ
る蓄熱装置5と較べると、制御弁42a,43aの構成
が簡単であり、かつその操作も簡単である。その他の作
用や効果は、第4実施例の場合とほぼ同様であるから、
それらの説明は省略する。第10実施例における制御弁
42aの近傍には、冷媒液を一時的に蓄えて熱交換器5
5内の冷媒液量を安定させるための蓄熱タンクを設置す
ることができる。
【0104】
【発明の効果】請求項1の蓄熱装置は以下のような効果
を奏する。先ず、従来の蓄熱装置とは異なり、氷蓄熱槽
内の熱交換器はヒートポンプ冷凍機などの冷熱源の循環
系の一部を構成していないので、氷蓄熱槽で蓄えられた
冷熱を利用する際、前記熱交換器を凝縮器として使用す
ることができる。したがって、蓄熱利用時に熱交換器を
凝縮器として使用することにより、冷熱を取り出すため
の媒体を流通させる氷蓄熱槽内の空間は不要になり、そ
の分氷蓄熱槽の容量を最大限蓄熱空間として利用できる
ので、氷蓄熱槽をより小型にすることができ、省スペー
ス化に役立つ。また、凝縮器と氷蓄熱槽内の熱交換器と
は内部に封入された冷媒が相変化しつつ自然に循環する
状態に接続されていて、全体がヒートパイプ構造である
ため、蓄熱運転の際に熱交換器内が均熱化し、氷蓄熱槽
内での製氷は全体としてより均一に進行する。したがっ
て、蓄熱を利用する際に、熱交換器を凝縮器として使用
するときもより均一に解氷し、熱交換器内の熱交換もよ
り均一になるから、従来の蓄熱装置と比較すると性能の
安定性が高まる。
【0105】請求項2の蓄熱装置は、請求項1の蓄熱装
置とほぼ同様な効果を奏する。ただし、この蓄熱装置
は、熱交換器と凝縮器とを接続するための配管を必要と
しない点と、蓄熱を利用する際に前記熱交換器における
伝熱管の蓄熱媒体との接触部のみを凝縮部として使用す
ることができる点で、請求項1の蓄熱装置とは若干異な
る。
【0106】請求項3の蓄熱装置によれば、蓄熱槽内の
熱交換器はヒートポンプ回路などの温熱源の循環系の一
部を構成していないので、蓄熱槽で蓄えられた温熱を利
用する際、前記熱交換器を蒸発器として使用することが
できる。また、蒸発器と蓄熱槽内の熱交換器とは内部に
封入された冷媒が相変化しつつ自然に循環する状態に接
続されていて、全体がヒートパイプ構造であるため、蓄
熱運転の際に熱交換器内が均熱化し、蓄熱槽内での蓄熱
は全体としてより均一に進行する。したがって、蓄熱を
利用する際、熱交換器を蒸発器として使用するときも熱
交換がより均一になるから、従来の蓄熱装置と比較する
と性能の安定性が高まる。
【0107】請求項4の蓄熱装置は、請求項3の蓄熱装
置とほぼ同様の効果を奏する。ただし、この蓄熱装置
は、熱交換器と蒸発器とを接続するための配管を必要と
しない点と、蓄熱を利用する際にその熱交換器における
伝熱管の蓄熱媒体との接触部のみを蒸発部として使用す
ることができる点で、請求項5の蓄熱装置とは若干異な
る。
【0108】請求項5の蓄熱装置によれば、蓄熱利用時
に熱交換器を蒸発器として使用することにより、温熱を
取り出すための媒体を流通させる蓄熱槽内の空間は不要
になり、槽内の蓄熱媒体をほとんど凝固させることがで
きるから、その分蓄熱槽の容量を最大限蓄熱空間として
利用でき、蓄熱槽をより小型にすることができるととも
に、省スペース化に役立つ。
【0109】請求項6の蓄熱装置によれば、熱交換器内
の伝熱管に多数のフィンが設けられているので、熱交換
器の熱交換効率がより向上するという効果を奏する。
【0110】請求項7の空調システムは以下のような効
果を奏する。先ず、重力式ヒートパイプ回路における蓄
熱装置の熱交換器は、蓄熱運転の際は蒸発器として機能
するが、蓄熱を利用して冷房運転する際には、第1及び
第2の切替え手段の操作により、凝縮器として機能す
る。したがって、蓄熱を利用した冷房運転の際に、氷蓄
熱槽で加えた冷熱を利用するための動力を必要としない
ので、ランニングコストがより低廉になり、エネルギー
消費が少なくなるとともにより平準化される。前述のよ
うに、蓄熱利用のための特別な凝縮器や、氷蓄熱槽あら
冷熱を取り出すためのポンプや配管などの輸送手段を必
要としないので、設置費用がより低廉になるとともに、
設置スペースがそれだけ小さくて済む。冷熱源としてヒ
ートポンプ冷凍機を使用する場合でも、重力式ヒートパ
イプ回路はヒートポンプ回路とは完全に独立した構成に
なっているので、ヒートポンプ回路中の冷凍機油などの
不純物が重力式ヒートパイプ回路中に混ざることがな
く、したがって、ほとんどメンテナンスを必要としない
で長期にわたってその性能を維持させることができる。
また、第1及び第2の切替え手段の操作により、蓄熱運
転,蓄熱を利用した冷房運転,及び冷熱源を利用した冷
房運転をそれぞれ独立して行えるほか、冷熱源と蓄熱と
を利用した冷房の追いかけ運転を行うことができる。
【0111】請求項8の空調システムは、請求項7の空
調システムとほぼ同様な効果を奏するが、蓄熱運転,蓄
熱利用の冷房運転及び他の冷房運転との切替えが非常に
簡単である点で異なる。
【0112】請求項9の空調システムは以下のような効
果を奏する。重力式ヒートパイプ回路における蓄熱装置
の熱交換器は、蓄熱運転の際は凝縮器として機能する
が、蓄熱を利用して暖房運転する際には、第1及び第2
の切替え手段の操作により、蒸発器として機能する。し
たがって、蓄熱を利用した暖房運転の際に、蓄熱槽で蓄
えた温熱を利用するための動力を必要としないので、ラ
ンニングコストがより低廉になり、エネルギー消費が少
なくなるとともにより平準化される。前述のように、蓄
熱利用のための特別な蒸発器や、蓄熱槽から温熱を取り
出すためのポンプや配管などの輸送手段を必要としない
ので、設置費用がより低廉になるとともに、設置スペー
スそれだけ小さくて済む。温熱源としてヒートポンプ冷
凍機を使用する場合でも、重力式ヒートパイプ回路はヒ
ートポンプ回路とは完全に独立した構成になっているの
で、ヒートポンプ回路中の冷凍機油などの不純物が重力
式ヒートパイプ回路中に混ざることがなく、したがっ
て、ほとんどメンテナンスを必要としないで長期にわた
ってその性能を維持させることができる。また、第1及
び第2の切替え手段の操作により、蓄熱運転,蓄熱を利
用した暖房運転,及び温熱源を利用した暖房運転をそれ
ぞれ独立して行えるほか、温熱源と蓄熱とを利用した暖
房の追いかけ運転を行うことができる。
【0113】請求項10の空調システムは、請求項9の
空調システムとほぼ同様な効果を奏するが、蓄熱運転,
蓄熱利用の暖房運転及び他の暖房運転との切替えが非常
に簡単である点で異なる。
【0114】請求項11の空調システムは以下のような
効果を奏する。先ず、ヒートポンプ回路の切替え弁の操
作により、ヒートポンプ回路における室内ユニットを冷
房と暖房とに選択的に切り換えて運転することができ
る。重力式ヒートパイプ回路による蓄熱利用の冷房運転
と、ヒートポンプ回路による暖房運転とを並行して行う
ことができるため、各部屋ないし各ゾーン毎の個別空調
が可能である。凝縮器を利用して、重力式ヒートパイプ
回路により必要領域の室内ユニットを冷房運転しなが
ら、ヒートポンプ回路により必要な領域の室内ユニット
を暖房運転する要領で、冷房と暖房の並行運転を行うこ
とができる。ヒートポンプ回路により必要な領域の室内
ユニットを暖房運転しながら、重力式ヒートパイプの蓄
熱装置を蓄熱運転する要領で、暖房と冷熱の蓄熱運転を
並行して行うことができる。前述のように、冷暖房並行
運転及び暖房・冷熱蓄熱並行運転の場合には、暖房運転
によって生じた冷熱を冷房又は蓄熱に利用して熱回収し
ながら運転することができるから、消費電力をさに節約
することができる。請求項11の空調システムにおい
て、重力式ヒートパイプ回路による効果は、請求項7の
空調システムとほぼ同様である。
【0115】請求項12の空調システムによれば以下の
ような効果を奏する。まず、ヒートポンプ回路における
各制御弁を操作することにより、ヒートポンプ回路のみ
により、一部の室内ユニットでは暖房運転し、他の室内
ユニットでは冷房運転をする要領で、冷暖房同時運転を
することができる。ヒートポンプ回路のみにより、シス
テムを冷房主体で運転する場合には、暖房運転をしてい
る室内ユニットで凝縮した冷媒は、冷房運転をしている
室内ユニットの一部に供給される。したがって、いわゆ
る熱回収運転が行われるので、圧縮機の動力を少なくす
ることができ、消費電力をさらに節約することができ
る。ヒートポンプ回路により、システムを暖房運転又は
暖房主体で運転している場合、第3の制御弁を開いてこ
れを膨張弁として機能させ、暖房運転中の室内ユニット
で凝縮した冷媒を、重力式ヒートパイプ回路の凝縮器へ
供給することによって、ヒートポンプ回路の室内ユニッ
トを暖房運転しながら、重力式ヒートパイプ回路で蓄熱
運転あるいは冷房運転をすることができる。この場合、
暖房によて室内ユニットで生じた冷熱は、重力式ヒート
パイプ回路への回収されので、消費電力をさらに節約す
ることができる。請求項12の発明のその他の効果は、
請求項11の空調システムの効果とほぼ同様である。
【0116】請求項13の空調システムによれば、請求
項11の空調システムとほぼ同様な効果を奏するが、重
圧式ヒートパイプ回路における蓄熱運転,蓄熱利用の冷
房運転及び他の冷房運転の切換えが非常に簡単である点
で異なる。
【0117】請求項14の空調システムによれば、請求
項12の空調システムとほぼ同様な効果を奏するが、重
圧式ヒートパイプ回路における蓄熱運転、蓄熱利用の冷
房運転及び他の冷房運転の切換えが非常に簡単である点
で異なる。
【0118】請求項15の空調システムによれば、請求
項7〜14のいずれかに記載の空調システムにおいて、
蓄熱槽における熱交換器の伝熱管に多数のフィンが設け
られているので、当該熱交換器の熱交換効率がより向上
する。
【0119】請求項16の空調システムは、請求項7〜
15のいずれかに記載の空調システムとほぼ同様な効果
を奏するほか、重圧式ヒートパイプ回路における室内ユ
ニットに対応して液面調節器が設置されているので、前
記室内ユニットの冷媒液が運転中均一になり易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による蓄熱装置の実施例と、それを利
用した空調システムの第1実施例を示す部分模式図であ
る。
【図2】前記実施例の蓄熱装置における氷蓄熱槽の部分
概略図である。
【図3】図1の空調システムで蓄熱運転を行っている状
態の模式図である。
【図4】この発明による空調システムの第2実施例を示
す部分模式図である。
【図5】この発明による空調システムの第3実施例を示
す部分模式図である。
【図6】蓄液タンクの配置構造の変形例を示す部分模式
図である。
【図7】蓄液タンクの配置構造の他の変形例を示す部分
模式図である。
【図8】この発明による蓄熱装置の他の実施例と、それ
を利用した空調システムの第4実施例を示す部分模式図
である。
【図9】この発明による空調システムの第5実施例を示
す部分模式図である。
【図10】この発明による空調システムの第6実施例を
示す部分模式図である。
【図11】この発明による空調システムの第7実施例を
示す部分模式図である。
【図12】この発明による蓄熱装置のさらに他の実施例
と、それを利用した空調システムの第8実施例を示す部
分模式図である。
【図13】この発明による空調システムの第9実施例を
示す部分模式図である。
【図14】図12及び図13の空調システムにおける蓄
熱装置の部分概略図である。
【図15】この発明による蓄熱装置のさらに他の実施例
を示す部分概略図である。
【図16】この発明による蓄熱装置のさらに他の実施例
と空調システムの第10実施例を示す部分模式図であ
る。
【図17】従来の空調システムの一例を示す部分模式図
である。
【符号の説明】
a ビルの屋上 b ビルの各階 c ビルの地下室 1 冷熱源 10 ヒートンプ冷凍機 11 地域的熱源 12 熱交換器 13 圧縮機 14 ヒートポンプの回路 15 膨張弁 2 重力式ヒートパイプ回路 20 凝縮器 21 室内ユニット 21a コイル 21b ファン 21c 第1コイル 21d 第2コイル 22 液管 22a 制御弁 23 蒸気管 23a 制御弁 24 受液器 25,25a 弁 26 第1の切換え手段 27 第2の切換え手段 26a,26b,26c,26d,27a,27b,2
7c 制御弁 28 液面調節器 29 蓄液タンク 29a 連通管 3,3a 蓄熱装置 30,34 氷蓄熱槽 31,35 熱交換器 32 液管部 33 気管部 31a,35a 上部ヘッダー 31b,35b 下部ヘッダー 31c,35c 伝熱管 31d,35d フィン 36 隔壁又は氷蓄熱槽の蓋板 4 重力式ヒートパイプ回路 40 蒸発気 41 室内ユニット 41a コイル 41b ファン 42 液管 42a 制御弁 43 蒸気管 43a 制御弁 44 第1の切換え手段 45 第2の切換え手段 44a,44b,44c,45a,45c 制御弁 5,5a 蓄熱装置 50,54 蓄熱槽 51,55 熱交換器 51a,55a 上部ヘッダー 51b,55b 下部ヘッダー 51c,51c 伝熱管 51d,51d フィン 56 蓄熱槽の底板 52 液管部 53 気管部 6 ヒートポンプ回路 60 室外ユニット 61 熱交換器 62 圧縮機 63 切換え弁 64 切換え配管 65 液管 65a 分岐液管 65b 第3の制御弁 66 蒸気管 66a 分岐蒸気管 66b 高圧蒸気管 66c 低圧蒸気管 66d,66e 制御弁 67 第1の制御弁 68 第2の制御弁 69 室内ユニット 69a コイル 69b ファン 9 重力式ヒートパイプ回路 9a ヒートポンプ冷凍機 9b 熱交換器 9c 圧縮機 90 凝縮器 91 凝縮器 91a 弁 92 液管 92a 分岐液管 93 蒸気管 93a 弁 93b 分岐蒸気管 93c 弁 94 室内ユニット 94a コイル 94b 弁 95 受液器 96 氷蓄熱槽 96a 弁 97 冷水配管 97a ポンプ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のヘッダー31a,31b及び上下
    のヘッダー31a,31bへ連通された多数の伝熱管3
    1cからなる熱交換器31が内部に設置され、かつ蓄熱
    媒体が充填されている氷蓄熱槽30と、 凝縮器20とを備え、 前記熱交換器31と凝縮器20とは、内部に封入された
    冷媒が相変化しつつ自然に循環する状態に接続されてい
    ることを特徴とする、 蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 上下のヘッダー35a,35b及び上下
    のヘッダー35a,35bへ連通された多数の伝熱管3
    5cからなり、かつ内部に冷媒が封入されている熱交換
    器35と、 内部に前記熱交換器35が設置されるとともに蓄熱媒体
    が充填されている氷蓄熱槽34とを備え、 前記伝熱管35cの上方部分には熱交換可能な状態に凝
    縮器20が設置されていることを特徴とする、 蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 上下のヘッダー51a,51b及び上下
    のヘッダー51a,51bへ接続された多数の伝熱管5
    1cからなる熱交換器51が内部に設置され、かつ蓄熱
    媒体が充填されている蓄熱槽50と、 蒸発器40とを備え、 前記熱交換器51と蒸発器40とは、内部に封入された
    冷媒が相変化しつつ自然に循環する状態に接続されてい
    ることを特徴とする、 蓄熱装置。
  4. 【請求項4】 上下のヘッダー55a,55b及び上下
    のヘッダー55a,55bへ連通された多数の伝熱管5
    5cからなり、かつ内部に冷媒が封入されている熱交換
    器55と、 内部に前記熱交換器55が設置されるとともに蓄熱媒体
    が充填されている蓄熱槽54とを備え、 前記伝熱管55cの下方部分には熱交換可能な状態に蒸
    発器40が設置されていることを特徴とする、 蓄熱装置。
  5. 【請求項5】 前記蓄熱媒体には、蓄熱温度において固
    液相変化する媒体が使用されている、請求項3又は4に
    記載の蓄熱装置。
  6. 【請求項6】 前記熱交換器31c,35c,51c又
    は55cの伝熱管には多数のフィンを設けたことを特徴
    とする、請求項1〜5のいずれかに記載の蓄熱装置。
  7. 【請求項7】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット21、 前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項1
    に記載の蓄熱装置3、 前記蓄熱装置3の熱交換器31と凝縮器20を接続して
    いる液管部32と前記室内ユニット21を接続する液管
    22、 前記熱交換器31と前記凝縮器20を接続している気管
    部33と前記室内ユニット21とを接続する蒸気管2
    3、 前記凝縮器20からの冷媒液を、前記熱交換器31と前
    記室内ユニット21へ選択的に流すべく制御するととも
    に、熱交換器31からの冷媒液を前記室内ユニット21
    へ流すべく制御する第1の切換え手段26、 及び、前記室内ユニット21からの冷媒蒸気を、前記凝
    縮器20と前記熱交換器31へ選択的に又は同時に流す
    べく制御するとともに、前記熱交換器31からの冷媒蒸
    気を前記凝縮器20へ流すべく制御する第2の切換え手
    段27を含む重力式ヒートパイプ回路2を備え、 前記凝縮器20を冷熱源1と接続したことを特徴とす
    る、 空調システム。
  8. 【請求項8】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット21、 前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項2
    に記載の蓄熱装置3a、 前記蓄熱装置3aにおける熱交換器35の下部ヘッダー
    35bと前記室内ユニット21とを制御弁22aを介し
    て接続する液管22、 及び、前記室内ユニット21と前記熱交換器35の上部
    ヘッダー35aとを、制御弁23aを介して接続する蒸
    気管23を含む重力式ヒートパイプ回路2を備え、 前記凝縮器20を冷熱源1と接続したことを特徴とす
    る、 空調システム。
  9. 【請求項9】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット41、 前記室内ユニット41よりも低所に設置された請求項3
    に記載の蓄熱装置5、 前記蓄熱装置5の熱交換器51と蒸発器40を接続して
    いる液管部52と前記室内ユニット41とを接続する液
    管42、 前記熱交換器51と前記蒸発器40を接続している気管
    部53と前記室内ユニット41とを接続する蒸気管4
    3、 前記室内ユニット41からの冷媒液を、前記熱交換器5
    1と前記蒸発器40へ選択的に又は同時に流すべく制御
    するとともに、前記熱交換器51からの冷媒液を前記蒸
    発器40へ流すべく制御する第1の切換え手段44、 及び、前記蒸発器40からの冷媒蒸気を、前記熱交換器
    51と前記室内ユニット41へ選択的に流すべく制御す
    るとともに、前記蒸発器40及び前記熱交換器51から
    の冷媒蒸気を前記室内ユニット41へ流すべく制御する
    第2の切換え手段45を含む重力式ヒートパイプ回路4
    を備え、 前記蒸発器40を温熱源19と接続したことを特徴とす
    る、 空調システム。
  10. 【請求項10】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット41、 前記室内ユニット41よりも低所に設置された請求項4
    に記載の蓄熱装置5a、 前記蓄熱装置5aにおける熱交換器55の下部ヘッダー
    55bと前記室内ユニット41とを制御弁42aを介し
    て接続する液管42、 及び、前記室内ユニット41と前記熱交換器55の上部
    ヘッダー55aとを、制御弁43aを介して接続する蒸
    気管43を含む重力式ヒートパイプ回路4を備え、 前記蒸発器40を温熱源19と接続したことを特徴とす
    る、 空調システム。
  11. 【請求項11】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット21、 前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項1
    に記載の蓄熱装置3、 前記蓄熱装置3の熱交換器31と凝縮器20を接続して
    いる液管部32と前記室内ユニット21とを接続する液
    管22、 前記熱交換器31と前記凝縮器20を接続している気管
    部33と前記室内ユニット21とを接続する蒸気管2
    3、 前記凝縮器20からの冷媒液を、前記熱交換器31と前
    記室内ユニット21へ選択的に流すべく制御するととも
    に、熱交換器31からの冷媒液を前記室内ユニット21
    へ流すべく制御する第1の切換え手段26、 及び、前記室内ユニット21からの冷媒蒸気を、前記凝
    縮器20と前記熱交換器31へ選択的に又は同時に流す
    べく制御するとともに、前記熱交換器31からの冷媒蒸
    気を前記凝縮器20へ流すべく制御する第2の切換え手
    段27を含む重力式ヒートパイプ回路2と、 内部に適量の冷媒が封入され、 熱交換器61と圧縮機62を有する室外ユニット60、 一台又は複数台の室内ユニット69、 前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユニッ
    ト69とを、前記熱交換器61側に位置する第1の制御
    弁67及び前記室内ユニット69側に位置する第2の制
    御弁68を介して接続する液管65、 前記圧縮機62からの冷媒蒸気を室外ユニット60の熱
    交換器61と前記室内ユニット69へ選択的に流す切換
    え弁63を介して、前記室外ユニット60の熱交換器6
    1と前記室内ユニット69とを接続する蒸気管66、 及び、前記切換え弁63と前記圧縮機62の吸入側とを
    接続する切換え配管64を含むヒートポンプ回路6とを
    備え、 前記重力式ヒートパイプ回路2の凝縮器20へ前記ヒー
    トパイプ回路6から冷熱を供給し得る状態に、凝縮器2
    0を第3の制御弁65bを介して前記液管65へ接続す
    るとともに前記凝縮器20を前記切換え配管64へ接続
    したことを特徴とする、 空調システム。
  12. 【請求項12】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット21、 前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項1
    に記載の蓄熱装置3、 前記蓄熱装置3の熱交換器31と凝縮器20を接続して
    いる液管部32と前記室内ユニット21とを接続する液
    管22、 前記熱交換器31と前記凝縮器20を接続している気管
    部33と前記室内ユニット21とを特徴とする蒸気管2
    3、 前記凝縮器20からの冷媒液を、前記熱交換器31と前
    記室内ユニット21へ選択的に流すべく制御するととも
    に、熱交換器31からの冷媒液を前記室内ユニット21
    へ流すべく制御する第1の切換え手段26、 及び、前記室内ユニット21からの冷媒蒸気を、前記凝
    縮器20と前記熱交換器31へ選択的な又は同時に流す
    べく制御するとともに、前記熱交換器31からの冷媒蒸
    気を前記凝縮器20へ流すべく制御する第2の切換え手
    段27を含む重力式ヒートパイプ回路2と、 内部に適量の冷媒が封入され、 熱交換器61と圧縮機62を有する室外ユニット60、 一台又は複数台の室内ユニット69、 前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユニッ
    ト69とを、前記熱交換器61側に位置する第1の制御
    弁67及び前記室内ユニット69側に位置する第2の制
    御弁68を介して接続する液管65、 前記圧縮機62からの冷媒蒸気を室外ユニット60の熱
    交換器61と前記室内ユニット69へ選択的に又は並行
    して流す切換え弁63を介して、前記圧縮機62の吐き
    出し側と前記室内ユニット69とを接続する高圧蒸気管
    66b、 前記圧縮機62の吸入側と前記室内ユニット69とを接
    続する低圧蒸気管66c、 前記切換え弁63と前記圧縮機62の吸入側とを接続す
    る切換え配管64、 冷媒蒸気の流れを前記高圧蒸気管66b側と前記低圧蒸
    気管66c側へ選択的に切り換える制御弁66d,66
    eを含むヒートポンプ回路6とを備え、 前記重力式ヒートパイプ回路2の凝縮器20へ前記ヒー
    トポンプ回路6の熱交換器61から冷熱を供給し得る状
    態に、凝縮器20を第3の制御弁65bを介して前記液
    管65へ接続するとともに、前記凝縮器20を前記低圧
    蒸気管66cへ接続したことを特徴とする、 空調システム。
  13. 【請求項13】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット21、 前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項2
    に記載の蓄熱装置3a、 前記蓄熱装置3aにおける熱交換器35の下部ヘッダー
    35bと前記室内ユニット21とを制御弁22aを介し
    て接続する液管22、 及び、前記室内ユニット21と前記熱交換器35の上部
    ヘッダー35aとを制御弁23aを介して接続する蒸気
    管23を含む重力式ヒートパイプ回路2と、 内部に適量の冷媒が封入され、 熱交換器61と圧縮機62を有する室外ユニット60、 一台又は複数台の室内ユニット69、 前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユニッ
    ト69とを、前記熱交換器61側に位置する第1の制御
    弁67及び前記室内ユニット69側に位置する第2の制
    御弁68を介して接続する液管65、 前記圧縮機62からの冷媒蒸気を室外ユニット60の熱
    交換器61と前記室内ユニット69へ選択的に流す切換
    え弁63を介して、前記室外ユニット60の熱交換器6
    1と前記室内ユニット69とを接続する蒸気管66、 及び、前記切換え弁63と前記圧縮機62の吸入側とを
    接続する切換え配管64を含むヒートパイプ回路6とを
    備え、 前記重力式ヒートパイプ回路2の凝縮器20へ前記ヒー
    トパイプ回路6から冷熱を供給し得る状態に、凝縮器2
    0を第3の制御弁65bを介して前記液管65へ接続す
    るとともに、前記凝縮器20を前記切換え配管64へ接
    続したことを特徴とする、 空調システム。
  14. 【請求項14】 内部に適量の冷媒が封入され、 一台又は複数台の室内ユニット21、 前記室内ユニット21よりも高所に設置された請求項2
    に記載の蓄熱装置3a、 前記蓄熱装置3aにおける熱交換器35の下部ヘッダー
    35bと前記室内ユニット21とを制御弁22aを介し
    て接続する液管22、 及び、前記室内ユニット21と前記熱交換器35の上部
    ヘッダー35aとを制御弁23aを介して接続する蒸気
    管23を含む重力式ヒートパイプ回路2と、 内部に適量の冷媒が封入され、 熱交換器61と圧縮機62を有する室外ユニット60、 一台又は複数台の室内ユニット69、 前記室外ユニット60の熱交換器61と前記室内ユニッ
    ト69とを、前記熱交換器61側に位置する第1の制御
    弁67及び前記室内ユニット69側に位置する第2の制
    御弁68を介して接続する液管65、 前記圧縮機62からの冷媒蒸気を室外ユニット60の熱
    交換器61と前記室内ユニット69へ選択的に又は並行
    して流す切換え弁63を介して、前記圧縮機62の吐き
    出し側と前記室内ユニット69とを接続する高圧蒸気管
    66b、 前記圧縮機62の吸入側と前記室内ユニット69とを接
    続する低圧蒸気管66c、 前記切換え弁63と前記圧縮機62の吸入側とを接続す
    る切換え配管64、 及び、冷媒蒸気の流れを前記高圧蒸気管66b側と前記
    低圧蒸気管66c側へ選択的に切り換える制御弁66
    d,66eを含むヒートポンプ回路6とを備え、 前記重力式ヒートパイプ回路2の凝縮器20へ前記ヒー
    トポンプ回路6の熱交換器61から冷熱を供給し得る状
    態に、凝縮器20を第3の制御弁65bを介して前記液
    管65へ接続するとともに、前記凝縮器20を前記低圧
    蒸気管66cへ接続したことを特徴とする、 空調システム。
  15. 【請求項15】 請求項7〜14のいずれかに記載の空
    調システムにおいて、前記熱交換器31c,35c,5
    1c又は55cの伝熱管には多数のフィンを設けたこと
    を特徴とする、空調システム。
  16. 【請求項16】 請求項7〜15のいずれかに記載の空
    調システムにおいて、重力式ヒートパイプ回路2内に
    は、当該重力式ヒートパイプ回路2内の室内ユニット2
    1へ供給する冷媒液液量を調節する液面調節器28を備
    えたことを特徴とする、空調システム。
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