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JPH09116264A - プリント配線板における導体回路形成用金属材料の貼り付け方法 - Google Patents

プリント配線板における導体回路形成用金属材料の貼り付け方法

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Publication number
JPH09116264A
JPH09116264A JP26747595A JP26747595A JPH09116264A JP H09116264 A JPH09116264 A JP H09116264A JP 26747595 A JP26747595 A JP 26747595A JP 26747595 A JP26747595 A JP 26747595A JP H09116264 A JPH09116264 A JP H09116264A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor circuit
metal
forming
wiring board
printed wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26747595A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Naganuma
伸幸 長沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP26747595A priority Critical patent/JPH09116264A/ja
Publication of JPH09116264A publication Critical patent/JPH09116264A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打痕の発生を防止でき、かつ生産効率を向上
できるプリント配線板における導体回路形成用金属材料
の貼り付け方法を提供する。 【解決手段】導体回路2を備えるコア基板3をプリプレ
グ7で挟持してなるものを複数段に重ね合わせて配置す
る。その際、コア基板3の凹凸を解消する均平化処理を
あらかじめ実施しておく。各段の間には、導体回路形成
用金属材料として、2枚の同種の金属箔10を接着して
なる多層金属箔9が配置される。これらの金属箔10
は、少なくとも鏡面板形成用金属よりも熱伝導性が高く
かつ電気抵抗が小さい。この状態で加圧加熱を行うこと
により、金属箔10をプリプレグ7を介してコア基板3
に貼り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板に
おける導体回路形成用金属材料の貼り付け方法(いわゆ
る積層プレス方法)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度化・高集積化する傾向にあ
る電子部品を実装するための好適なプリント配線板とし
て、基板における複数の層に導体回路を備えた多層プリ
ント配線板が主流になりつつある。この種のプリント配
線板は、大まかにいって、i)コア基板の作製、ii) 積層
プレス、iii)ドリリングによる貫通孔の形成、iv) 無電
解銅めっきによるスルーホールの形成、v)外層導体回路
の形成、というプロセスを経ることによって製造され
る。
【0003】ここで、図5に基づいて従来における積層
プレスの方法を説明する。積層プレスにおいては、一対
の熱板21を有する積層プレス機が使用される。これら
の熱板21間には、コア基板22、プリプレグ23及び
銅箔24からなる被積層物が重ね合わせて複数段に配置
される。そのとき、コア基板22は2枚のプリプレグ2
3によって挟持され、さらにそれらは2枚の銅箔24に
よって挟持される。このようにしてレイアップされた被
積層物の各段の間には、厚さ1mm程度の鏡面板(例えば
ステンレス板やアルミニウム板等)25が配置される。
熱板21と被積層物との間にも、同様に鏡面板25が配
置される。この状態で加圧加熱を行うと、半硬化状態で
あったプリプレグ23が完全に硬化し、その硬化したプ
リプレグ23を介して銅箔24がコア基板22に貼り付
けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
では、鏡面板25を繰り返し使用しているうちにその表
面に傷ができ、それが原因となって銅箔24に打痕が発
生するという問題がある。また、銅箔24と鏡面板25
とは接着されているわけではないので、それらの界面に
塵等の異物が混入することによって、同様に打痕が発生
してしまう。
【0005】さらに、熱板21間のスペースはある程度
決まっているため、それらの間にセットできる被積層物
の数は当該スペースに制約を受けることになる。しか
し、被積層物の間には1mmという厚い鏡面板25を介在
させる必要があることから、最大セット数を増やすこと
は容易ではない。よって、従来においては、1回に処理
できる被積層物の数を多くして、生産効率の向上を図り
たいという要請が強かった。また、被積層物の間に鏡面
板25が介在されていると、熱板21から遠い位置にあ
る被積層物まで熱が充分に伝導せず、処理ムラ等が生じ
る場合がある。従って、これを避けるためには、加熱加
圧工程の時間を長く設定したり、温度を高く設定したり
する必要がある。このことも生産効率の観点からみると
不利であったため、従来より改善が要望されていた。
【0006】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その目的は、打痕の発生を防止すること
ができ、かつ生産効率を向上させることができるプリン
ト配線板における導体回路形成用金属材料の貼り付け方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、導体回路を備えるコ
ア基板をプリプレグで挟持してなるものを複数段重ね合
わせて配置するとともに、それらの各段の間に導体回路
形成用金属材料を配置し、この状態で加圧加熱を行うこ
とにより、前記金属材料を前記プリプレグを介して前記
コア基板に貼り付ける方法において、前記コア基板の凹
凸を解消する均平化処理を必要に応じて前記加圧加熱工
程の前に実施するとともに、少なくとも鏡面板形成用金
属よりも熱伝導性が高くかつ電気抵抗の小さい同種の金
属からなる2枚の金属箔を接着してなる多層金属箔を前
記金属材料として用いて、前記加圧加熱工程を実施する
プリント配線板における導体回路形成用金属材料の貼り
付け方法をその要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記多層金属箔を構成する金属箔は、厚さの等しい
銅箔であることをその要旨とする。請求項3に記載の発
明は、請求項2において、前記2枚の銅箔は、熱可塑性
樹脂製の接着剤を介して接着されていることをその要旨
とする。
【0009】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明では、導体回路形成用金属材
料として、従来の1枚からなる金属箔の代わりに、同種
の金属からなる2枚の金属箔を接着してなる多層金属箔
が使用されている。この多層金属箔は、コア基板をプリ
プレグで挟持してなるもの(被積層物)を複数段重ね合
わせて配置したとき、それらの各段の間に配置される。
そして、この状態で加圧加熱を行うことにより、多層金
属箔がプリプレグを介してコア基板に貼り付けられる。
従って、この方法によると、被積層物間にステンレス板
等のような厚い鏡面板を介在することなしに、加熱加圧
工程が実施されることになる。よって、その分だけ熱板
間におけるスペースが確保され、ひいては被積層物の最
大セット数の増加につながる。それゆえ、1回に加圧加
熱処理できる数が従来に比較して確実に多くなり、生産
効率の向上が図られる。なお、このような多層金属箔を
構成している2枚の金属箔は、どちらかが一方の支持体
というわけではなく、いずれも隣接する被積層物と一体
化する。
【0010】また、2枚の金属箔は互いに接着された状
態になっているため、接着されていない1枚ずつの状態
になっている場合に比べてレイアップの際に変形等が起
こりにくく、取扱性も向上する。さらに、金属箔が接着
されていると、そうでない場合に比べて両者の界面に塵
等の異物が混入しにくくなる。よって、打痕の発生が確
実に防止される。
【0011】また、多層金属箔を構成する金属箔の材料
は、少なくとも鏡面板形成用金属であるステンレスやア
ルミニウム等よりも熱伝導性が高いので、熱板から遠い
位置まで熱がムラなく確実に伝導する。よって、従来と
は異なり、加熱加圧工程の時間を長く設定したり、温度
を高く設定したりする必要がなくなる。また、プレス圧
も小さくすることが可能となる。その結果、プリプレグ
の樹脂フローが少なくなり、得られるプリント配線板の
板厚が均一になる。なお、加圧加熱工程に要する温度や
時間が少なくて済むことにより、生産効率の向上が図ら
れる。
【0012】さらに、金属箔の材料は、少なくとも前記
鏡面板形成用金属よりも電気抵抗が小さいものであるた
め、形成される導体回路は電気的特性に優れたものとな
る。そして、本発明では、必要に応じて均平化処理が実
施されるので、コア基板に大きな凹凸が存在していたと
しても、その凹凸は加圧加熱工程の前に解消されてしま
う。このため、樹脂フローが少なくても、内層における
ボイドの発生が極力抑えられる。
【0013】請求項2に記載の発明によると、銅は、鏡
面板形成用金属よりも熱伝導性が高くかつ電気抵抗が小
さいという条件を満たす金属のなかでもとりわけ安価で
あるため、低コスト化を達成することができる。
【0014】請求項3に記載の発明によると、熱可塑性
樹脂製の接着剤を介して銅箔同士が接着されていると、
両者の界面によりいっそう異物が混入しにくくなる。ま
た、熱可塑性樹脂製の接着剤が加圧加熱工程の際に加熱
されると、軟化することによって接着剤の接着力が弱く
なる。ゆえに、各被積層物を加圧加熱工程後に容易に分
離することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を多層プリント配線
板の製造方法に具体化した一実施形態を図1〜図4に基
づき詳細に説明する。
【0016】まず、図1に示されるように、絶縁基材1
の表裏両面に内層導体回路2を備えるコア基板3を、例
えば従来公知のアディティブプロセス等に従って作製す
る。図2に示されるように、コア基板3の表裏面に大き
な凹凸が存在している場合、次の積層プレス工程に移行
する前に、凹凸を解消するための均平化処理を必要に応
じて実施する。この処理を行う理由は、内層導体回路2
間の窪み4を埋めることによって、内層におけるボイド
の発生を未然に防止するためである。この場合、上記の
窪み4は樹脂等のような絶縁材料によって埋められる必
要がある。非絶縁材料を使用してこのような処理を行う
と、内層導体回路2が短絡してしまうからである。本実
施形態では、エポキシ樹脂系の熱硬化性樹脂5を絶縁材
料として使用し、その熱硬化性樹脂5をスキージで印刷
した後に光硬化することによって、窪み4を埋めること
としている。熱硬化性樹脂を使用したこの方法である
と、均平化処理の時点では樹脂の粘度が低いため、流動
性が高く凹凸を埋めることが可能であり、気泡が残るこ
とがないので、ボイドの発生が極力抑えられる。ゆえ
に、コア基板3の凹凸をより確実にかつ容易に解消する
ことができるからである。また、熱硬化性樹脂を選択し
た理由は、かかる性質を持つ樹脂であると凹凸を埋めや
すく、光硬化後には必要な硬度があり、絶縁性も充分で
あるからである。
【0017】なお、コア基板3がアディティブプロセス
によって作製されたものである場合には、永久レジスト
の存在によって殆ど凹凸がない状態になっていることか
ら、上記の均平化処理を省略することができる。
【0018】次に、均平化処理が施されたコア基板3を
用いて積層プレスが行われる。積層プレスにおいては、
図4に示されるように、一対の熱板6を有する積層プレ
ス機が使用される。これらの熱板6間には、コア基板3
を2枚のプリプレグ7で挟持してなる被積層物が重ね合
わせて複数段に配置される。また、被積層物の各段の間
には、外層導体回路を形成するための金属材料が配置さ
れる。なお、熱板6と被積層物との間には、従来と同様
に厚さ1mm程度のステンレス板が鏡面板8として配置さ
れる。また、被積層物のうち最も上段にあるもの及び最
も下段にあるものと、前記鏡面板8との間には、1枚の
みからなる通常の銅箔12が外層導体回路形成用の金属
材料として配置される。
【0019】本実施形態においては、被積層物同士の間
に配置される外層導体回路形成用の金属材料として、図
3に示されるような多層金属箔9が使用される。この多
層金属箔9は、同種の金属からなる2枚の金属箔10を
接着してなるものである。
【0020】多層金属箔9を構成する金属箔10は、少
なくとも鏡面板形成用金属(例えばステンレス等の鉄合
金やアルミニウム)よりも熱伝導性が高いものである必
要がある。その理由は、熱伝導性が低いと、遠い位置に
ある被積層物まで熱板6の熱が充分に伝導せず、処理ム
ラ等が生じる場合があるからである。そして、この場合
には加圧加熱工程において温度を高く設定したり、時間
を長く設定しなければならなくなる。
【0021】また、前記金属箔10は、少なくとも前記
鏡面板形成用金属よりも電気抵抗の小さいものである必
要がある。その理由は、電気抵抗が大きいものである
と、電気的特性に優れた外層導体回路を得ることができ
ないからである。上記の事情を考慮して、本実施形態で
は、厚さの等しい銅箔を金属箔10として選択してい
る。なお、銅以外に上記の2つの条件を満たす金属とし
ては、例えば金、銀、はんだ等がある。これらの金属な
かでも、特に銅は安価であるため望ましい材料であると
いえる。なお、銅に準ずるものとしては、はんだが好ま
しいと考えられる。
【0022】金属箔10の厚さは、12μm〜70μ
m、好ましくは18μm〜35μmであることがよい。
また、多層金属箔9の全体の厚さは、24μm〜140
μmであることがよい。即ち、多層金属箔9は、一般的
な鏡面板8よりもいくぶん肉薄となる。
【0023】金属箔10及び多層金属箔9が厚すぎる
と、熱板6間のスペースに多くの被積層物をセットする
ことが難しくなり、1回に処理できる被積層物の数を多
くすることができなくなる。このため、生産効率の向上
を充分に図ることができなくなるおそれがある。一方、
金属箔10及び多層金属箔9が薄すぎると、上記の問題
は起こらない反面、機械的強度が弱くなること等によっ
て取り扱いが困難になるおそれがある。本実施形態で
は、上記の事情を考慮して、銅箔10の厚さを18μm
に設定し、全体厚を約36μmに設定している。
【0024】多層金属箔9を構成する2枚の銅箔10
は、図3に示されるように、熱可塑性接着剤11を介し
て接着されていることが好ましい。銅箔10同士を接着
させる理由は、このようにすると銅箔10の界面への異
物の混入が未然にかつ確実に防止されるからである。ま
た、熱可塑性樹脂を選択した理由は、かかる樹脂である
と、加圧加熱工程の熱によって軟化することにより接着
剤11の接着力が弱くなるからである。よって、この場
合には銅箔10同士が互いに分離されやすくなる。な
お、本実施形態では具体的にはエポキシ樹脂製の接着剤
11が使用されている。
【0025】また、熱可塑性接着剤11は、銅箔10の
外周部全体にわたって塗布されていることが好ましい。
仮に熱可塑性接着剤11が全面にベタ状に設けられてい
ると、接着力が強くなりすぎて、銅箔10の分離が困難
になるおそれがある。加えて、製品部分に熱可塑性接着
剤11が付着したままであると、後にそれを剥離する工
程等が必要になり、生産効率の向上にとって不利になる
場合がある。逆に、熱可塑性接着剤11が散点的に設け
られていると、接着力が弱くなることによって、異物が
混入したり取扱性が低下したりするおそれがある。
【0026】図4に示されるように、コア基板3、プリ
プレグ7、鏡面板8及び多層金属箔9を熱板6間におい
てレイアップした後、この状態で加熱加圧を行う。する
と、半硬化状態であったプリプレグ7が完全に硬化し、
その硬化したプリプレグ7を介して多層金属箔9がコア
基板3に貼り付けられる。ここで、本実施形態における
加圧加熱処理の際の設定圧力は30kgf/cm2 ,設定温度
は170℃,時間は3時間である。なお、設定圧力及び
時間については、従来の積層プレスの際の一般的な条件
に比べて少なくて足りる。
【0027】この後、ドリリングによる貫通孔の形成、
無電解銅めっきによるスルーホールの形成、外層導体回
路の形成等を実施することによって、所望の多層プリン
ト配線板が製造される。
【0028】さて、本実施形態において特徴的な作用効
果を以下に列挙する。 (イ)本実施形態の貼り付け方法では、導体回路形成用
金属材料として、従来の1枚からなる金属箔の代わり
に、同種の金属(ここでは銅)からなる2枚の金属箔1
0を接着してなる多層金属箔9が使用されている。この
多層金属箔9は、被積層物の各段の間に配置されるもの
であり、この状態で加圧加熱を行うことによりプリプレ
グ7を介してコア基板3に貼り付けられる。従って、こ
の方法によると、被積層物間にステンレス板等のような
厚い鏡面板8を介在することなしに、加熱加圧工程が実
施されることになる。よって、その分だけ熱板6間にお
けるスペースが確保され、ひいては被積層物の最大セッ
ト数の増加につながる。それゆえ、1回に加圧加熱処理
できる数が従来に比較して確実に多くなり、生産効率の
向上が図られる。ちなみに、従来では最大セット数が1
8段程度であったものが、本実施形態では25段と増え
ることになる。なお、このような多層金属箔9を構成し
ている2枚の銅箔10は、どちらかが一方の支持体とい
うわけでなはく、いずれも隣接する被積層物と一体化す
るという特徴を有する。
【0029】(ロ)本実施形態では、2枚の銅箔10は
互いに接着された状態になっている。このため、接着さ
れていない1枚ずつの状態になっている場合に比べて、
レイアップの際に変形等が起こりにくく、取扱性も向上
する。さらに、銅箔10が接着されていると、そうでな
い場合に比べて両者の界面に塵等の異物が混入しにくく
なる。よって、打痕の発生を確実に防止することができ
る。
【0030】(ハ)本実施形態では、多層金属箔9を構
成する金属箔10の材料は、少なくとも鏡面板形成用金
属であるステンレスやアルミニウム等よりも熱伝導性が
高いものとなっている。従って、このようなものが被積
層物の間に介在されていたとしても、熱板6の熱は、遠
い位置までムラなく確実に伝導する。よって、鏡面板8
を配置していた従来とは異なり、加熱加圧工程の時間を
長く設定したり、圧力や温度を高く設定したりする必要
がなくなる。以上の結果、プレス圧を小さくすることが
できるため、プリプレグ7の樹脂フローが少なくなり、
得られる多層プリント配線板の板厚が均一になる。な
お、加圧加熱工程に要する温度や時間が少なくて済むこ
とにより、生産効率の向上を図ることができる。さら
に、金属箔10の材料は、少なくとも前記鏡面板形成用
金属よりも電気抵抗が小さいものであるため、形成され
る導体回路は電気的特性に優れたものとなる。また、本
実施形態において使用した銅は、鏡面板形成用金属より
も熱伝導性が高くかつ電気抵抗が小さいという条件を満
たす金属のなかでもとりわけ安価である。従って、多層
プリント配線板の低コスト化を達成するうえで好都合で
ある。
【0031】(ニ)本実施形態では、必要に応じて均平
化処理が実施されるので、コア基板3に窪み4が存在し
ていたとしても、その窪み4は加圧加熱工程の前に埋め
られてしまう。このため、プリプレグ7中に気泡が残る
可能性が少なくなり、プリプレグ7からの樹脂フローが
少なくなったとしても、内層におけるボイドの発生を極
力抑えることができる。よって、プレスをごく小さい圧
力で行うことが可能となる。
【0032】(ヘ)本実施形態によると、熱可塑性樹脂
製の接着剤11を介して銅箔10同士が接着されている
と、両者の界面によりいっそう異物が混入しにくくな
る。従って、打痕の発生をより確実に防止することがで
きる。また、熱可塑性樹脂製の接着剤11が加圧加熱工
程の際に加熱されると、軟化することによって接着剤1
1の接着力が弱くなる。ゆえに、各被積層物を加圧加熱
工程後に容易に分離することができる。なお、前記接着
剤11が銅箔10の外周部のみに塗布されていると、よ
りいっそう望ましい。
【0033】(ト)この製造方法によって製造された多
層プリント配線板には、外層導体回路に打痕が発生しな
いという利点がある。このため、同製造方法によると、
信頼性に優れた多層プリント配線板を得ることができ
る。
【0034】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)本発明は前記実施形態のように4層板を製造する
場合のみに限定されることはなく、例えば6層板、8層
板、10層板等を製造する場合に適用されても勿論よ
い。
【0035】(2)銅箔10は接着剤11で接着されて
いなくてもよく、例えば静電気的に接着されているもの
でもよい。また、オイル等の粘着性物質の粘着力で接着
されているものでもよい。ただし、取り扱いの便宜等を
考えると、銅箔10は前記実施形態のように接着剤11
を介して接着されていることが好ましい。
【0036】(3)ピンラミネーション方式により積層
プレスを行う場合の便宜を考えて、多層金属箔9の外周
部に複数個の位置合わせ用孔をあらかじめ透設しておい
てもよい。
【0037】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項2,3のいずれかにおいて、前記多層金
属箔の全体の厚さは24μm〜140mmであること。こ
の方法であると、多層金属箔が一般的な鏡面板よりもい
くぶん肉薄であるので、さらなる最大セット数の増加及
び熱伝導性の向上を達成することができる。ただし、機
械的強度が弱くなるほど肉薄ではないので、取り扱い性
の低下を回避することができる。
【0038】(2) 請求項1〜3,技術的思想1のい
ずれかにおいて、前記コア基板はサブトラクティブプロ
セスによって作製されたものであり、前記均平化処理
は、前記導体回路間の窪みを絶縁材料で埋める処理であ
ること。この方法であると、絶縁材料を使用しているこ
とから、内層導体回路の短絡を防止できる。
【0039】(3) 請求項1〜3、技術的思想1のい
ずれかにおいて、前記コア基板はサブトラクティブプロ
セスによって作製されたものであり、前記均平化処理
は、熱硬化性樹脂をスキージで印刷することにより、前
記導体回路間の窪みをその熱硬化性樹脂で埋める処理で
あること。この方法であると、流動性の高い樹脂を使用
できるので、より確実に凹凸を解消することができる。
【0040】(4) 導体回路を備えるコア基板をプリ
プレグで挟持してなるものを複数段重ね合わせて配置し
た状態で加圧加熱を行うとき、それらの各段の間に配置
される導体回路形成用の多層金属箔であって、前記多層
金属箔は、厚さの等しい2枚の銅箔を熱可塑性樹脂製の
接着剤を介して接着してなるものであることを特徴とす
る多層金属箔。この構成の多層金属箔を用いれば、本発
明の貼り付け方法を確実に実施することができる。
【0041】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「鏡面板: 積層プレス工程において被積層物間に介在
されるステンレス板やアルミニウム板等のような金属板
をいう。」
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、打痕の発生を防止することができ、かつ
生産効率を向上させることができる。請求項2に記載の
発明によれば、銅箔を金属箔として使用していることか
ら、低コスト化を達成することができる。請求項3に記
載の発明によれば、異物の混入が確実に防止されるため
打痕の発生をより確実に防止することができるととも
に、接着剤が軟化することによって各被積層物を加圧加
熱工程後に容易に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態における多層プリント配線板の製造
方法において、コア基板を示す部分拡大断面図。
【図2】コア基板に均平化処理を施した状態を示す部分
拡大断面図。
【図3】積層プレスにおいて使用される多層金属箔を示
す概略分解斜視図。
【図4】本実施形態の積層プレス方法を説明するための
部分概略断面図。
【図5】従来の積層プレス方法の問題点を説明するため
の概略断面図。
【符号の説明】
2…(内層)導体回路、3…コア基板、7…プリプレ
グ、9…導体回路形成用金属材料としての多層金属箔、
10…金属箔としての銅箔、11…熱可塑性樹脂製の接
着剤。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体回路を備えるコア基板をプリプレグで
    挟持してなるものを複数段重ね合わせて配置するととも
    に、それらの各段の間に導体回路形成用金属材料を配置
    し、この状態で加圧加熱を行うことにより、前記金属材
    料を前記プリプレグを介して前記コア基板に貼り付ける
    方法において、 前記コア基板の凹凸を解消する均平化処理を必要に応じ
    て前記加圧加熱工程の前に実施するとともに、少なくと
    も鏡面板形成用金属よりも熱伝導性が高くかつ電気抵抗
    の小さい同種の金属からなる2枚の金属箔を接着してな
    る多層金属箔を前記金属材料として用いて、前記加圧加
    熱工程を実施するプリント配線板における導体回路形成
    用金属材料の貼り付け方法。
  2. 【請求項2】前記多層金属箔を構成する金属箔は、厚さ
    の等しい銅箔である請求項1に記載のプリント配線板に
    おける導体回路形成用金属材料の貼り付け方法。
  3. 【請求項3】前記2枚の銅箔は、熱可塑性樹脂製の接着
    剤を介して接着されている請求項2に記載のプリント配
    線板における導体回路形成用金属材料の貼り付け方法。
JP26747595A 1995-10-16 1995-10-16 プリント配線板における導体回路形成用金属材料の貼り付け方法 Pending JPH09116264A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7172925B2 (en) 2002-12-09 2007-02-06 Noda Screen Co., Ltd. Method for manufacturing printed wiring board
CN102014590A (zh) * 2010-12-18 2011-04-13 广东生益科技股份有限公司 多层印制电路板的生产方法及该多层印制电路板
CN102469690A (zh) * 2010-11-05 2012-05-23 三星电机株式会社 用于制造印刷电路板的装置和用其制造印刷电路板的方法
JP2016100390A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 凸版印刷株式会社 ピーラブル金属箔とその製造方法、及び印刷配線板の製造方法

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