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JPH09104798A - 壁装飾用熱膨張性被覆組成物および凹凸模様を有する壁紙 - Google Patents

壁装飾用熱膨張性被覆組成物および凹凸模様を有する壁紙

Info

Publication number
JPH09104798A
JPH09104798A JP28782595A JP28782595A JPH09104798A JP H09104798 A JPH09104798 A JP H09104798A JP 28782595 A JP28782595 A JP 28782595A JP 28782595 A JP28782595 A JP 28782595A JP H09104798 A JPH09104798 A JP H09104798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
coating composition
monomer
expandable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP28782595A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Nomura
順治 野村
Nobuyuki Murakami
信幸 村上
Tsutomu Yamatsu
勉 山津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAIDEN KAGAKU KK
Original Assignee
SAIDEN KAGAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAIDEN KAGAKU KK filed Critical SAIDEN KAGAKU KK
Priority to JP28782595A priority Critical patent/JPH09104798A/ja
Publication of JPH09104798A publication Critical patent/JPH09104798A/ja
Ceased legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 有害なガスの発生が無く、従来の塩化ビニル
壁紙に匹敵する優れた難燃性と、耐久性、特に耐寒性、
耐ブロッキング性、および意匠性、経済性を兼ね備えた
壁装飾用被覆組成物を提供する。 【構成】 −45℃〜−15℃のガラス転移温度および
70重量%以上のゲル分率を有するアクリル系共重合体
水性エマルジョン100重量部(固形分換算)、水酸化
アルミニュウム200〜400重量部、その他の無機充
填剤0〜150重量部、および熱膨張性中空微小球体5
〜40重量部から成る壁装飾用熱膨張性被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱膨張性被覆組成物に
関し、より詳しくはアクリル系共重合体水性エマルジョ
ンをバインダーとし、無機充填剤および熱膨張性微小球
体を用いた壁装飾用、特に壁紙を製造するのに適した熱
膨張性被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の壁紙としては、紙基材の
上に塩化ビニル樹脂を形成したいわゆる塩ビ壁紙が広く
使用されている。しかし、塩化ビニルを含有する重合体
を用いた壁紙は、火災時や、焼却処理時に有害な塩素ガ
スを発生し、安全性、環境保全上不都合な点を有してい
た。
【0003】これに対して、アクリル系樹脂、エチレン
−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系樹脂、ウ
レタン系樹脂をバインダーとする被覆組成物、およびこ
れら樹脂をバインダーとする壁紙が特開昭53−597
28号公報、特開昭53−86817号公報、特開平3
ー251452号公報、特開平6−33380号公報、
特開平6−33399号公報、特開平7−179788
号公報、および特開平7−188502号公報等に開示
されている。また、被覆組成物として、上記の樹脂バイ
ンダーと共に無機充填剤、および熱膨張性微小球体を使
用した難燃性で、表面に凹凸模様を形成させた壁紙は知
られている。
【0004】特に、特開平7ー179788号公報にお
いて、−20℃〜60℃のガラス転移温度および20,
000〜500,000の重量平均分子量を有するコポ
リマーラテックスと熱可塑性のシェル内に含まれている
液体発泡剤を含む発泡性粒子とから成る発泡性水性被覆
組成物が開示されている。該水性被覆組成物は、固形分
としてラテックス粒子30〜90重量部、発泡性粒子約
1〜約8重量部及び、無機顔料約2〜約30重量部、更
にレオロジー改良剤約0.001〜約2重量部からな
る。
【0005】しかし、これらの方法によって製造される
壁紙は、従来の塩ビ壁紙と比較し、難燃性、および耐寒
性に劣るという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、有
害なガスの発生が無く、従来の塩化ビニル壁紙に匹敵す
る優れた難燃性と、耐久性、意匠性、経済性を兼ね備え
た壁紙用被覆組成物を提供することを目的とし、特有の
条件を充たすアクリル系水性エマルジョンに従来試みら
れなかった多量の無機充填剤、特に水酸化アルミニュウ
ムを配合することで、発泡性粒子を使用した際の気泡の
安定化、難燃性、表面の引掻抵抗性、低温時の耐屈曲
性、耐ブロッキング性に優れた経済性の高い壁紙を製造
できることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の熱膨張性被覆組
成物は、極めて柔軟であり無機充填剤に対するバインデ
ィング力に優れるアクリル系共重合体からなる水性樹脂
バインダーと、水性媒体中に分散されている無機充填剤
と熱膨張性中空微小球体を含んでいる。即ち、本発明
は、−45℃〜−15℃のガラス転移温度および70重
量%以上のゲル分率を有するアクリル系共重合体水性エ
マルジョン100重量部(固形分換算)、水酸化アルミ
ニュウムを主成分とする無機充填剤200〜550重量
部、および熱膨張性中空微小球体5〜40重量部から成
る壁装飾用熱膨張性被覆組成物である。
【0008】本発明のアクリル系共重合体のガラス転移
温度は、−45℃〜−15℃、好ましくは、−40℃〜
−20℃である。ガラス転移温度が低すぎる場合は、壁
紙製品の耐ブロッキング性、表面の引掻抵抗性に劣り、
一方該温度が高すぎる場合は、無機充填剤および熱膨張
性粒子のバインディング力が不足するため引掻抵抗性が
低下し、また低温時の耐屈曲性が低下する。共重合体の
ガラス転移温度は、例えば示差走査熱量計によって測定
することができる。また、特定のコポリマー組成物のガ
ラス転移温度(Tg)の逆数は、通常、式1に従って、
コポリマーが形成されるそれぞれのモノマー、M1,M
2,・・Miの重量分率を、それぞれのモノマ−から誘
導されるホモポリマ−のTg(K:ケルビンで表す)値
で割ることによって得られるそれぞれの商の合計を算出
することによって見積もることができる。
【0009】
【式1】
【0010】本発明のアクリル系共重合体のゲル分率
は、70重量%以上、好ましくは95〜75重量%であ
る。70重量%以下では、壁紙製品の温度依存性が大き
くなり耐ブロッキング性、低温耐屈曲性が低下し、ま
た、耐水、耐溶剤性、摩擦抵抗性が低下する。ゲル分率
の測定は、共重合体皮膜1gを100ccの酢酸エチル
を用いて70℃で1時間抽出した後、300メッシュの
金網で濾過して回収された不溶分の量を測定することに
より求める。
【0011】本発明のアクリル系共重合体の好ましい実
施態様は、炭素数2〜9個のアルキル基を有するアクリ
ル酸エステル単量体を99〜55重量%および重合中に
架橋を形成する単量体0.5〜6重量%、カルボキシル
基含有不飽和単量体0.5〜6重量%、およびその他の
重合性不飽和単量体0〜44重量%からなり、該共重合
体のガラス転移温度が−45℃〜−15℃、好ましく
は、−40℃〜−20℃となりうる単量体混合物を乳化
共重合して得られる共重合体エマルジョンである。
【0012】炭素数2〜9個のアルキル基を有するアク
リル酸エステル単量体としては、例えば、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸ノニルなどが挙げられ
る。これらから選ばれた一種または二種以上の単量体を
99〜55重量%、好ましくは95重量%〜60重量%
用いる。55重量%以下では、本発明の被覆組成物にお
ける無機充填剤のバインディング力が低下し、壁紙製品
の耐磨耗性が劣る。
【0013】重合中に架橋を形成する不飽和単量体とし
ては、1分子中に2個以上のラジカル重合性二重結合を
有する単量体、または重合反応中に高分子間に架橋を形
成する反応基を有するラジカル重合性単量体から選ばれ
る。1分子中に2個以上のラジカル重合性二重結合を有
する単量体の例としては、ジビニルベンゼン、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、重合
反応中に高分子間に架橋を形成する反応基を有する単量
体としては、後述するカルボキシル基含有不飽和単量体
と重合時の温度にて反応する反応基を有する単量体から
選ばれ、例えばイソシアネート基、N−アルキロール置
換アミド基、グリシジル基、アルコキシシリル基等の反
応基を含有する単量体が挙げられる。これらの単量体の
例としては、(メタ)アクリロイルイソシアネート、2
−イソシアネートエチルメタクリレート、m−及び/又
はp−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジルイ
ソシアネート、N−メチロ−ル(メタ)アクリレート、
グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、テトラメトキシシリル
プロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら
の単量体から選ばれた1種または2種以上を用いる。共
重合するこれらの単量体の割合は、得られた共重合体の
ゲル分率が70%以上となるのに必要な量であり、0.
5〜6重量%、好ましくは1.0〜5重量%使用する。
0.5重量%以下では、ゲル分率が低く、またゲルの架
橋密度が低くなることから、壁紙製品の耐ブロッキング
性が低下し、また、6重量%以上では、ゲルの架橋密度
が高くなりすぎることから、無機充填剤および熱膨張性
中空微小球体のバインディング力が弱くなり、表面の耐
引掻性が劣る。
【0014】カルボキシル基含有ビニル単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等から選ばれた1
種または2種以上を用いることができ、共重合する単量
体の量は0.5〜6重量%、好ましくは、上記架橋形成
単量体として1分子中に2個以上のラジカル重合性二重
結合を有する単量体を使用する場合は1〜4重量%、ま
たカルボキシル基との架橋反応性を有する単量体を使用
した場合は、2〜6重量%である。0.5重量%以下で
は、無機充填剤を配合する場合の分散安定性が劣り、ま
た6重量%以上では、製品の耐水性、耐アルカリ性が劣
る。
【0015】その他の重合性不飽和単量体としては、ラ
ジカル重合性を有し、かつ炭素数2〜9個のアルキル基
を有するアクリル酸エステルと共重合性の単量体から選
ばれ、具体的には、スチレン、ビニルトルエン、α−メ
チルスチレン等の芳香族ビニル単量体:メチル(メタ)
アクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリ
レート、イソブチルメタクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類:および
(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテ
ル、ブタジエン、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキキシプ
ロピル(メタ)アクリレート等から選ばれた1種または
2種以上の混合物が挙げられる。共重合するこれらの単
量体の割合は0〜44重量%、好ましくは2〜40重量
%である。
【0016】上記の単量体混合物からの乳化重合は、単
量体の混合物を少なくとも水、乳化剤、重合開始剤の存
在下で乳化重合する通常の方法で行う。本発明に使用す
る乳化剤は、特に限定されるものではなく、通常の乳化
重合に使用される乳化剤、例えばアニオン系乳化剤、ノ
ニオン系乳化剤、反応性乳化剤、高分子系分散安定剤等
から選ばれた1種または2種以上の組合せで使用する。
更に、重合反応において窒素置換は、重合速度を高め、
重合率を向上させるのに効果的であり、また必要に応じ
て重合度調整剤、粒子径調整剤等を使用することもでき
る。
【0017】本発明の共重合体は、共重合体ラテックス
粒子の形態であり、約30〜65重量%、好ましくは約
40〜60重量%のポリマー固形分を含む。また、共重
合体粒子は、約100ナノメーター(nm)〜約500
(nm)の平均粒子径を有する。
【0018】本発明の被覆組成物に用いる無機充填剤
は、水酸化アルミニュウムを主成分とし、その他の無機
充填剤を併用しても良い。その他の無機充填剤として
は、水酸化バリウム、水酸化マグネシュウム、炭酸マグ
ネシュウム、炭酸カルシュウム、硫酸カルシュウム、硫
酸バリュウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、
クレー、タルク、シリカ化合物、二酸化チタン、三酸化
アンチモン等が挙げられる。これらの無機充填剤は、本
発明のアクリル系共重合体水性エマルジョンの100重
量部(固形分換算)当たり、200〜550重量部用い
る。好ましい実施態様は、水酸化アルミニュウム200
〜400重量部、さらに好ましくは250重量部〜40
0重量部、およびその他の無機充填剤から選ばれた1種
または2種以上を0〜150重量部用いる。好ましい実
施態様においては、本発明の被覆組成物は難燃性が付与
される。ここで、難燃性は大気中において、バーナーの
炎を5秒当てて燃焼しないか、または10秒間当てて着
火した被覆物が炎を取り去った際5秒以内に消火し、燃
焼が拡大しないことを云う。水酸化アルミニュウムの割
合が200重量部以下では難燃性が充分ではなく、また
無機充填剤の総量が550重量部以上では、壁紙製品の
耐屈曲性、耐引掻性が劣る。
【0019】本発明の熱膨張性被覆組成物に用いる熱膨
張性中空微小球体とは、加熱により膨張・発泡させるこ
とができる微小球体からなる発泡剤であり、たとえばポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンとアクリロニトリル
の共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル
とアクリル酸エステル共重合体等からなる殻部分の内部
にブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
等の低沸点炭化水素系溶剤がマイクロカプセル化された
粒子径1〜50μの球体である。かかる熱膨張性微小球
体は、市販品(たとえば日本フィライト株式会社製 商
品名「エクスパンセル」)を用いることができる。熱膨
張性微小球体は、本発明のアクリル系共重合体水性エマ
ルジョン100重量部(固形分換算)当たり、5〜40
重量部好ましくは、5〜30重量部用いる。5重量部以
下では、壁紙製品の凹凸性が乏しく、意匠性、耐ブロッ
キング性に劣り、また40重量部以上では、表面の耐磨
耗性、強度が劣る。
【0020】本発明の被覆組成物には、上記の熱膨張性
微少球体と組合せて公知の発泡剤を使用することができ
る。その代表的な発泡剤の例としては、アゾジカルボン
アミド、アゾビスイソブチロニトリル、N, N'−ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジン、p,p'−オキシビス(ベンゼンスルホ
ヒドラジド)などが挙げられる。
【0021】また、本発明の被覆組成物には、 被覆に
適した粘度に調整するための増粘剤を用いることができ
る。増粘剤としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキ
シセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアク
リル酸ソーダ等通常市販されている増粘剤が使用でき
る。
【0022】更に、被覆組成物には場合によって、アク
リル系共重合体水性エマルジョン100重量部(固形分
換算)当たり5重量部以下の外部架橋剤を使用すること
ができる。好ましい外部架橋剤としては、アクリルポリ
マーのカルボキシル基と反応する多官能性反応基を有す
る架橋剤であり、例えば、メチロール化メラミン樹脂、
尿素−ホルムアルデヒド樹脂、多官能性イソシアネート
化合物、エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0023】更にまた、被覆組成物は、例えば消泡剤、
吸湿剤、分散剤、防黴剤、着色剤、増白剤、紫外線吸収
剤、老化防止剤等の当該技術分野で知られている添加剤
を使用することができる。
【0024】本発明の被覆組成物を用いて壁紙を製造す
るには、例えば、該組成物をロールコーター、リバース
ロールコーター、ドクターコーター等のコーティング方
式、またはスクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印
刷等の印刷方式を用いて壁紙用基材に塗布、または印刷
して乾燥・発泡させればよい。また、必要に応じてエン
ボスロールを通過させて、模様を施すこともできる。ま
た、基材上に本発明の被覆組成物を模様印刷して加熱・
発泡させることで、装飾的な凹凸模様を形成させ、壁紙
以外の用途に供することもできる。
【0025】乾燥・発泡の条件は任意に選ぶことができ
る。50〜80℃で乾燥後、100〜160℃で0.1
〜3分程度暴露することで発泡させる方法、または12
0〜160℃で1〜5分程度加熱して乾燥と発泡を同時
に行うこともできる。
【0026】
【実施例】以下に、本発明を実施例において詳しく説明
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。なお、実施例および比較例における部もしくは%と
あるのは、特にことわりのない限り重量部または重量%
を示す。
【0027】実施例1〜7、比較例1〜4 (アクリル系共重合体水性エマルジョンの製造)攪拌
機、環流冷却器、及び滴下ロートを付した反応装置に、
水70部、ネオゲンT(第一工業製薬(株)製)0.1
5部、および過硫酸アンモニュウム0.1部を仕込み、
予め下記表1に示す単量体組成物106部、水53部、
レベノールWZ(花王(株)製)4部、ノニオンNSー
230(日本油脂(株)製)3部、および過硫酸アンモ
ニュウム0.2部を計量し、ホモミキサーを用いて乳化
した単量体乳化液の7%を用いて初期仕込みを行った。
その後、80℃に昇温し30分間初期重合を行い、引き
続いて前記単量体乳化液の93%を2時間かけて滴下し
た。更に、80℃で2時間保って後重合を行い室温に冷
却した。その後、反応物を100メッシュのスクリーン
を通し濾過し、25%アンモニア水で、PHを8.5に
調節すると共に、水で固形分濃度を45%に調節した。
得られたエマルジョンのTg(示差走査熱量計によって
測定)とゲル分率の結果を表1に併せて示す。
【0028】
【表1】
【0029】 *1 EA:エチルアクリレート BA:ブチルアクリレート 2−EHA:2ーエチルヘキシルアクリレート MMA:メチルメタクリレート AN:アクリロニトリル MAA:メタクリル酸 MAM:メタクリルアミド N−mAM:N−メチロールアクリルアミド EDMA:エチレングリコールヂメタアクリレート Tg:ガラス転移温度
【0030】(無機充填剤ペーストの調製)水39部、
分散剤(ポイズ−520:花王(株)製)1部、消泡剤
(ホーマスターVL:サンノプコ社製)0.6部、水酸
化アルミ(ハイジライトHー32:昭和電工(株)製)
85部、酸化チタン(R−630:石原産業(株)製)
15部をボールミルにて24時間混合し、無機充填剤ペ
ースト(固形分濃度70%)を調製した。 (熱膨張性中空微小球体スラリーの調製)エクスパンセ
ルー053(日本フィライト(株)製、固形分濃度75
%)50部および水33部ををホモミキサーで攪拌し、
固形分濃度40%のスラリーを調製した。
【0031】上記のアクリル系共重合体エマルジョン
(実施例1〜7、比較例1〜4)100部(固形分換算
45部)、上記の無機充填剤ペースト200部(固形分
換算140部)、および上記の熱膨張性中空微小球体ス
ラリー30部(固形分換算12部)を配合し均一に混合
後、所定量の増粘剤(ASEー60:ローム&ハース社
製)とアンモニア水を添加し、粘度を約5000cps
に調製して被覆組成物を得た。
【0032】この被覆組成物を水酸化アルミニュウム紙
(防火1級、120g/m2)にナイフコート法で、被
覆体の乾燥時重量120g/m2となるように塗布し、
80℃4分乾燥後、140℃50秒発泡させた。得られ
た発泡被覆体について下記の方法で評価を行い結果を表
2に示した。
【0033】試験方法 発泡倍率:(発泡後の厚さ−基材紙の厚さ)/(発泡前
の厚さ−基材紙の厚さ)
【0034】耐引掻性:親指の爪で引掻いて外観を観察
し、○(全く異常なし)、△(擦傷が付き表面に擦れ跡
が残る)、×(擦傷が付き一部剥がれ)の基準で判定し
た。
【0035】耐ブロッキング性:発泡面同志を重ね合わ
せ、40℃、90%RH(相対湿度)の条件下、5kg
/cm2の加重をかけて24時間放置した。その後、重
ね合わせた面を剥がし、○(抵抗なし)、△(抵抗あ
り)、×(材破)の基準で判定した。
【0036】低温屈曲性:発泡被覆体を−10℃のチャ
ンバーに24時間放置し、チャンバー内で発泡面を外側
に二つ折りにして折り目の状態を観察し、○(異常な
し)、△(一部ひび割れ)、×(全面ひび割れ)の基準
で判定した。
【0037】難燃性:長さ300mm、巾40mmの発泡被
覆体を垂直に吊るし、下部からバーナーにて5秒間あぶ
り、火炎を取り去った後の燃焼時間を観察し、○(燃焼
せず)△(燃焼して、5秒以下の残炎)、×(燃焼し
て、5秒以上の残炎)の基準で判定した。
【0038】
【表2】
【0039】実施例8〜10、比較例5〜7 上記の実施例1に用いたアクリル系共重合体エマルジョ
ンと、上記の無機充填剤ペーストの水酸化アルミニュウ
ムと酸化チタンの量的割合を変える以外は同様にして調
製した無機充填剤ペースト、および上記の熱膨張性中空
微小球体スラリーを固形分換算で表3に記載の割合で配
合し、実施例1と同様にして被覆組成物を調製した。な
を実施例9、10および比較例6、7に於いては有機発
泡剤としてジニトロソペンタメチレンテトラミン系発泡
剤であるセルマイクAN(三協化学(株)製)を所定量
配合した。それぞれの被覆組成物を実施例1と同様に水
酸化アルミニュウム紙に塗布して、乾燥、発泡させ発泡
被覆体を調製した。得られた発泡被覆体の試験結果を表
3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】以上説明したとうり、本発明は、火災時
や焼却処理時に有害な塩素ガスを発生させる塩化ビニル
を用いることなく、難燃性に優れ、しかも発泡壁紙に必
須の要件として求められる引掻抵抗性、耐磨耗性、耐ブ
ロッキング性、低温時の耐屈曲性、発泡性などに良好な
物理特性を示す壁紙の製造に適した壁装飾用熱膨張性被
覆組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06N 3/08 D06N 3/08 D21H 27/00 D21H 5/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −45℃〜−15℃のガラス転移温度お
    よび70重量%以上のゲル分率を有するアクリル系共重
    合体水性エマルジョン100重量部(固形分換算)、無
    機充填剤200〜550重量部、および熱膨張性中空微
    小球体5〜40重量部から成る壁装飾用熱膨張性被覆組
    成物。
  2. 【請求項2】 アクリル系共重合体が、炭素数2〜9個
    のアルキル基を有するアクリル酸エステル単量体99〜
    55重量%および重合中に架橋を形成する不飽和単量体
    0.5〜6重量%、カルボキシル基含有不飽和単量体
    0.5〜6重量%、およびその他の重合性不飽和単量体
    0〜44重量%からなる単量体混合物を乳化共重合して
    成る請求項1記載の壁装飾用熱膨張性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 無機充填剤が、水酸化アルミニュウム2
    00〜400重量部と、その他の無機充填剤0〜150
    重量部から成る請求項1および2記載の壁装飾用熱膨張
    性被覆組成物。
  4. 【請求項4】 −45℃〜−15℃のガラス転移温度お
    よび70重量%以上のゲル分率を有するアクリル系共重
    合体水性エマルジョン100重量部(固形分換算)、無
    機充填剤200〜550重量部、および熱膨張性中空微
    小球体5〜40重量部から成る請求項1、2および3記
    載の被覆組成物を壁紙用基材上に印刷または塗布し、つ
    いで加熱することにより前記被覆組成物を膨張させるこ
    とにより得られる凹凸模様を有する壁紙。
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