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JPH0899372A - 複合管の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

複合管の製造方法及びその製造装置

Info

Publication number
JPH0899372A
JPH0899372A JP6236277A JP23627794A JPH0899372A JP H0899372 A JPH0899372 A JP H0899372A JP 6236277 A JP6236277 A JP 6236277A JP 23627794 A JP23627794 A JP 23627794A JP H0899372 A JPH0899372 A JP H0899372A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal material
extrusion die
tubular
coating layer
joining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6236277A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Goto
靖志 五藤
Koji Matsumoto
晃治 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP6236277A priority Critical patent/JPH0899372A/ja
Publication of JPH0899372A publication Critical patent/JPH0899372A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】円管成形機5により帯状金属材を管状に成形
し、その管状成形金属材の金属材合わせ部を接合し、押
出金型7が上記円管成形機5の入口側における帯状金属
材の両側縁端部間開口を経て管状成形金属材内に導入さ
れ、該金型7の先端が接合機6の下流側に配置された押
出機のその押出金型7からの吐出樹脂を上記接合後の管
状成形金属材eの内面に被覆して内面樹脂被覆層を有す
る金属管を製造する場合、内面樹脂被覆層の偏肉の主な
原因が、押出金型の自重に基づき作用するモ−メントに
存することに着目し、かかるモ−メントの排除のもと
で、内面樹脂被覆層の偏肉防止または調整を簡易に行い
得るようにする。 【構成】押出金型7の自重に基づき上記押出機における
同押出金型7の支点箇所bに作用するモ−メントに釣合
うモ−メントを有するバランス治具8が上記押出金型後
端側に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属管内面に樹脂被覆層
を有する複合管の製造方法及びその製造装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】給水、給湯、排水、空調用等の流体を輸
送するのに使用する管材においては、耐食性、耐薬品性
等が要求され、金属管内面に樹脂層を被覆した複合管が
多用されている。
【0003】かかる複合管の製造方法として、円管成形
機により帯状金属材をその両側縁端部を縦方向に合わせ
て管状に成形し、その管状成形金属材の金属材合わせ部
を溶接機により溶接し、押出金型が上記円管成形機の入
口側における帯状金属材の両側縁端部間開口を経て管状
成形金属材内に導入され、該金型の樹脂吐出先端部が上
記接合機の下流側に配置された押出機のその金型からの
吐出樹脂を上記溶接後の管状成形金属材の内面に被覆
し、更に、定尺切断して内面樹脂被覆金属管を製造する
方法が公知である(例えば、特開平3−227218号
公報)。
【0004】上記の複合管においては、内面樹脂被覆層
の局部的な薄肉化を排除して防食性能を効果的に発揮さ
せるために、その被覆層の偏肉を極力防止することが不
可欠である。
【0005】そこで、上記した複合管の製造装置におい
て、上記管状成形金属材を管軸方向に直交する2次元方
向に移動させ、同管状成形金属材内面と押出金型先端部
とのクリアランスを調整して上記被覆層の偏肉を防止す
ることが提案されている(例えば、特開昭62−198
447号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この偏
肉調整手段では、管状成形金属材を強制的に移動させる
ために、その曲げモ−メントにより金属管の断面形状が
変形し、かえって偏肉が助長されたり、製品の品質低下
が招来されたりする畏れがある。
【0007】ところで、上記複合管の製造方法における
金属管内面の樹脂被覆層の厚みの均一性は、金型先端部
外周のサイジング面と管状成形金属材内周面との間のク
リアランスを周方向に一様に保持させ得れば、上記内面
樹脂被覆層の偏肉を実質上排除、若しくは著しく軽減す
ることが可能である。
【0008】しかしながら、上記の樹脂押出金型では、
図1の(ロ)において、成形中の帯状金属材aの両側縁
端部間開口に通す金型7の垂直部分72の厚みは、樹脂
流路抵抗の制限上、余り薄くし得ず、従って、帯状金属
材の成形途上中、帯状金属材の両側縁端部間の開口巾が
比較的広い箇所に金型7の垂直部分72を通す必要があ
り、而して、金型7の垂直部分72の挿通箇所から溶接
機6手前の管状成形終了箇所a’までの距離が相当に長
くなり、また、金型垂直部分72から流入された樹脂を
平行流にしてメルトフラクチャを防止するために水平部
71の長さを相当に長くする必要があり、更に、溶接箇
所から内面樹脂被覆箇所までの間も溶接熱の冷却のため
にある程度の距離を隔てる必要があるから、金型7の水
平部71の長さをかなり長くする必要がある。而して、
片持ち支持の押出金型の自重に基づき押出機における同
押出金型7の支点箇所bに作用するモ−メントが大とな
り、押出金型を押出機のバレルに連結するボルトにこの
モ−メントが作用し、押出金型7が傾き、この傾きが微
小角であっても、金型水平部71の長さが長いために、
押出金型先端の変位量が大となって、上記内面樹脂被覆
層の偏肉が余儀なくされる。
【0009】本発明の目的は、円管成形機により帯状金
属材をその両側縁端部を縦方向に合わせて管状に成形
し、その管状成形金属材の金属材合わせ部を接合し、押
出金型が上記円管成形機の入口側における帯状金属材の
両側縁端部間開口を経て管状成形金属材内に導入され、
該金型の先端が上記接合機の下流側に配置された押出機
のその押出金型からの吐出樹脂を上記接合後の管状成形
金属材の内面に被覆して内面樹脂被覆層を有する金属管
を製造する場合、内面樹脂被覆層の偏肉の主な原因が、
押出金型の自重に基づき作用するモ−メントに存するこ
とに着目し、かかるモ−メントの排除のもとで、内面樹
脂被覆層の偏肉防止または調整を簡易に行い得る複合管
の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る複合管の製
造方法は、円管成形機により帯状金属材をその両側縁端
部を縦方向に合わせて管状に成形し、その管状成形金属
材の金属材合わせ部を接合し、押出金型が上記円管成形
機の入口側における帯状金属材の両側縁端部間開口を経
て管状成形金属材内に導入され、該金型の先端が上記接
合機の下流側に配置された押出機のその押出金型からの
吐出樹脂を上記接合後の管状成形金属材の内面に被覆し
て内面樹脂被覆層を有する金属管を製造する方法におい
て、上記押出金型の自重に基づき上記押出機における同
押出金型の支点箇所に作用するモ−メントに釣合うモ−
メントを上記押出金型の後端側に作用させ、該モ−メン
トの釣合い下、上記押出金型先端の上記管状成形金属材
に対する位置を上記押出金型後端側より調節することに
よって、上記内面樹脂被覆層の偏肉を防止することを特
徴とする構成である。
【0011】本発明に係る複合管の製造装置は、帯状金
属材をその両側縁端部を縦方向に合わせて管状に成形す
る円管成形機と、その管状成形金属材の金属材合わせ部
を接合する接合機と、押出金型が上記円管成形機の入口
側における帯状金属材の両側縁端部間開口を経て管状成
形金属材内に導入され、該金型の先端が上記接合機の下
流側に配置された押出機を備え、上記接合機を通過した
管状成形金属材の内面に金型からの吐出樹脂を被覆して
内面樹脂被覆を有する金属管を製造する装置において、
上記押出金型の自重に基づき上記押出機における同押出
金型の支点箇所に作用するモ−メントに釣合うモ−メン
トを有するバランス治具が上記押出金型後端側に取り付
けられていることを特徴とする構成である。
【0012】以下、図面により本発明の構成を図面を参
照しつつ説明する。図1の(イ)は本発明に係る製造装
置の一例を示す説明図である。図1の(ロ)は図1の
(イ)における部分Aの拡大説明図でり、図1の(ハ)
は図1の(イ)における部分Bの拡大説明図でる。
【0013】図1の(イ)乃至図1の(ハ)において、
2は帯状金属材1の供給ドラムであり、帯状金属材1に
は、鋼板、ステンレス板、アルミニウム板、銅板、メッ
キ鋼板等を使用できる。3は帯状金属材の前処理槽若し
くは装置であり、サンドブラスト等の機械的処理、アル
カリ等による脱脂処理、塩酸、硫酸、硝酸等による酸処
理、リン酸亜鉛、リン酸鉄、シュウ酸等による防錆処
理、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有
機チタネ−ト等のプライマ−処理等を行うことができ
る。4はフォ−ミング機であり、帯状金属材1が横断面
U字形を経て開口円筒状へと複数段のフォ−ミングロ−
ル対により成形されていく。
【0014】5は円管成形機であり、フォ−ミング機4
からの開口円筒状金属材が複数段のフォ−ミングロ−ル
対により両側縁端の突き合わせ、または重ね合わせのも
とで円管状に成形されていく。6は溶接機であり、円管
成形機5の前記の成形形態に応じ管状金属材の両側縁端
の突き合せ溶接または重ね溶接を行うものを使用でき、
例えば、イナ−トガスア−ク(TIGまたはMIG)溶
接機、アクティブガスア−ク(MAG)溶接機、プラズ
マ溶接機、レ−ザ−溶接機、高周波溶接機等を用いるこ
とができる。溶接以外の接合方式、例えば、はぜ折り接
合を使用することも可能である。
【0015】70は押出機本体である。7は押出機本体
70のバレルにボルトで連結された押出金型であり、図
1の(ロ)に示すように、水平部71と垂直部72とを
備え、前記フォ−ミング機4と円管成形機5との間の開
口円筒状金属材の開口への垂直部72の挿入により水平
部71が円管内に導入され、水平部71の先端が溶接機
6を越えた位置に配置されている。この水平部71は、
外筒711とコア712を備え、これらの間に円筒状の
樹脂流路713を有し、外筒先端部とコア先端部との間
に、水平部外周に開口した樹脂吐出口714を有し、コ
ア最先端部の外周面がサイジング面715とされ、吐出
口714からの樹脂がコア最先端部のサイジング面71
5と管状金属管eの内面との間で層状に成形される。
【0016】8は押出金型7の後端側に取付けられたバ
ランス治具であり、押出金型後端に溶接等により連結さ
れた軸部81と該軸部81に支着された重鎮82とを有
し、上記押出機70における同押出金型7の支点箇所
(押出機本体70のバレルと押出金型7とのボルト連結
箇所)bに、重鎮82に基づき作用するモ−メントと上
記押出金型7の水平部71の自重に基づき作用するモ−
メントとが釣合うように、重鎮82の位置、重量が設定
されている。
【0017】この重鎮82の支着構造は、図2の(イ)
に示す挿通方式、あるいは図2の(ロ)に示す吊支方式
とすることができる。上記バランス治具8においては、
重鎮82に代え、軸棒と押出機基礎との間に、所定のバ
ネ定数のバネを張架することもできる。
【0018】図1の(イ)において、9は冷却装置を、
10は定尺切断装置をそれぞれ示している。本発明に係
る複合管の製造装置においては、押出金型7の管状成形
金属材eに対する位置を一旦、内面樹脂被覆層を均一厚
さで被覆し得る正常位置に設定しさえすれば、押出機本
体70と押出金型7とのボルト連結箇所bでのモ−メン
トの作用が実質上ないから、ボルトの締め緩みによる押
出金型7の変位を排除でき、その正常位置を保持させ
得、押出金型7の変位による内面樹脂被覆層の偏肉は防
止できる。
【0019】本発明に係る複合管の製造装置において
は、押出金型の正常位置への設定作業の容易化、押出量
の変動や金型の温度調整の不調等に起因する偏肉の修正
等のために、偏肉調整手段を付設しておくことができ
る。
【0020】而して、図3に示すように、押出金型先端
に固定した支持軸731に膜厚計732を取り付けた
(互いに900の角度を隔てた2箇所、互いに1200
角度を隔てた3箇所、互いに900の角度を隔てた4箇
所等に取り付けられる)偏肉検出器73を使用すること
ができ、膜厚計732は内面樹脂被覆層pの充分に冷却
固化されたに部分に接触させることが安全である。膜厚
計732には、電磁膜厚計、渦電流式膜厚計、静電容量
測定型膜厚計、あるいは超音波式膜厚計等を使用でき
る。
【0021】または、図1の(ロ)に示すように、金型
の水平部外周面710と管状成形金属材eとの間のクリ
アランスの周方向に沿った不均一さの程度を検出する検
出手段74を設けることができる。例えば、金型水平部
71の中心に対する同クリアランスの放射線方向の変位
を検出する変位計74を、金型水平部71の樹脂吐出口
714近傍に同一円周上の異なる2箇所以上(互いに9
0の角度を隔てた2箇所、互いに1200の角度を隔て
た3箇所、互いに900の角度を隔てた4箇所等に設定
する場合が多い。)において取り付けることができる。
上記変位計74には、例えば、レ−ザ−光や音波等を利
用した無接触式の変位計、またはバネの変位を気体等の
圧力変化で測定したり圧電素子のように電気量で測定す
る接触式の変位計を使用することができる。
【0022】上記押出金型7の後端側には、上記検出量
に応じ、押出金型先端の位置・角度を調整して、内面樹
脂被覆層の偏肉を修正する金型位置調整手段75を付設
することができる。例えば、図1の(ハ)並びに図4に
示すように、バランス治具の軸部後端811を、横スク
リュ−軸751と縦スクリュ−軸752とにより上下・
左右に移動自在に支持することができる。図1の(ハ)
並びに図4において、753はフレ−ム、754は横ス
クリュ−軸回動用モ−タ、755は横スクリュ−軸75
1並びに回動用モ−タ754をフレ−ム753に上下摺
動自在に支持するスライダ−、756は縦スクリュ−軸
回動用モ−タ、757は縦スクリュ−軸752並びに回
動用モ−タ756をフレ−ム753に左右摺動自在に支
持するスライダ−、76は横スクリュ−軸751並びに
縦スクリュ−軸752が螺挿されたヘッダ−であり、バ
ランス治具の軸部後端側が上向きに直角に折曲げられ、
その折曲げ上端811が前記のヘッダ−76に回動自在
に結着されている。
【0023】而して、横スクリュ−軸751の回転によ
るヘッダ−76の横方向移動によりバランス治具の軸部
後端811が横方向に移動され(同時に、縦スクリュ−
軸752もスライダ−757のために横方向移動す
る)、縦スクリュ−軸752の回転によるヘッダ−76
の縦方向移動によりバランス治具の軸部後端811が縦
方向に移動される(同時に、横スクリュ−軸751もス
ライダ−755のために縦方向移動する)。
【0024】上記スクリュ−軸によるバランス治具の軸
部後端の可動支持に代え、油圧シリンダ−又はエア−シ
リンダ−のプランジャ−で同軸部後端の可動支持を行う
ことも可能である。
【0025】上記複合管の製造装置において、円管成形
機5の長さは、該成形機5に送入されてくる開口円筒状
金属材aの開口巾が広いほど長くする必要がある(開口
円の開口巾が広いほど、円管に成形するための成形量が
大となり、成形機の単位長さ当りの成形量、即ち成形率
が同一のもとでは、成形量が大であるほど、成形機を長
くする必要がある)。而るに、図1の(イ)において、
金型7の垂直部72の厚みは、樹脂流動抵抗を低くする
ために充分に厚くする必要があり、従って、開口円状金
属材の開口巾を広くする必要があり、図1の(イ)にお
いて、円管成形機5の長さは相当に長尺とされる。ま
た、溶接機6から金型の樹脂吐出口714までの距離に
ついては、この距離の間で溶接箇所を充分に自然冷却し
て溶接熱で樹脂を劣化させることのないように、相当に
長くされる。従って、金型7の水平部71の長さは、相
当に長尺とされ(例えば、金属材として厚み2.8m
m、巾359mmの熱間圧延鋼板を使用し、円管内径を
108.7mmとし、TIG溶接機を用いる場合、金型
水平部71はほぼ600mmとされる)、この長さは、
垂直部72からの樹脂を水平部71で完全な平行流にし
てメルトフラクチャも確実に防止し得るに足る長さであ
る。
【0026】本発明に係る複合管の製造装置において
は、上記押出金型7の水平部71の自重に基づき上記押
出機における同押出金型の支点箇所(金型垂直部と押出
機本体のバレルとのボルト連結箇所)bに作用するモ−
メントとバランス治具8に基づき同支点箇所bに作用す
るモ−メントとが釣り合っている。上記したようにバラ
ンス治具8の軸部後端を金型位置調整手段75で支持す
る場合(可動支点による支持)、図1の(ハ)におい
て、押出金型7の水平部71の重量をm1、バランス治
具8の軸部81の長さをL3、バランス治具8の重鎮8
2の重量をm2、押出金型後端から重鎮82までの距離
をL4とすると、バランス治具8により支点箇所bに作
用するモ−メントMは、一端固定・他端可動の梁の公式
より、 M=m2(L3−L4)L4(L4+2L3)/(2L3 2) で与えられ、 M=Lm1/2 を満たすように、バランス治具8の重鎮重量m2、軸部
の長さL3、押出金型後端から重鎮までの距離L4が設定
されている。而して、重鎮重量をm2を小(大)とすれ
ば、軸部の長さL3が長く(短く)なり、通常、L3を長
くすれば、重鎮重量を小にでき、また、後述する偏肉調
整においても、微妙な調整ができるのでL3を長くする
ことが好ましい。
【0027】本発明に係る複合管の製造方法は上記の製
造装置を使用して実施でき、図1の(イ)乃至(ハ)に
おいて、まず、金型先端を越える位置まで円管を製作
し、この時点で金型先端部外周面710と円管eの内周
との間のクリアランスの周方向の不均一性を検出手段7
4で検出し、その検出値をフィ−ドバックしつつ、金型
位置調整手段75を操作して、同クリアランスを周方向
に一様にし、而るのち、金型7の樹脂吐出口714から
樹脂を押出して円管の内面に樹脂被覆層を被着してい
く。而るに、押出金型7の支点箇所bでモ−メントがバ
ランスされており、同支点箇所bに作用するモ−メント
が実質上零であるから、支点箇所bの押出熱による加熱
にもかかわらず、その支点箇所bでのボルトの緩みを排
除でき、上記クリアランスの周方向一様性を確保でき、
実質的に偏肉なく内面樹脂被覆を施すことができる。
【0028】たとえ、複合管の製造中に、押出量の変動
や押出金型ヒ−タの不調等で、押出金型の先端位置が変
位しても、金型先端部外周710と円管e内周との間の
クリアランスが周方向に不均一になり、内面樹脂被覆層
に偏肉が生じ、その不均一性が検出手段74または偏肉
検出手段(図3の732)で検出できる。そこで、この
検出値に応じ、金型の位置調整手段75を操作してその
検出値を減じれば、同クリアランスの周方向に沿った不
均一さの程度を所定限度内にとどめて内面樹脂被覆の偏
肉を抑制し得、その厚みを実質上一様にできる。
【0029】この場合、金型先端位置の変位は、上記支
点箇所から変位計までの距離を長くするほど、変位計が
受ける変位、従って検出感度を高くできるから、変位計
74はできるだけ金型の先端側に配設することが望まし
く、通常、吐出口714の上流50〜200mmの範囲
に配設される。
【0030】上記の内面被覆に用いる樹脂としては公知
の合成樹脂を使用できる。特に、金属との接着性に優れ
た合成樹脂を使用することが望ましく、例えば、シラン
グラフトポリエチレン、カルボン酸変性ポリエチレン、
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタ−ル、ポリビニルア
ルコ−ル、ポリアミド等が好適である。
【0031】
【作用】長い押出金型7の支点箇所bに作用するモ−メ
ントが、押出金型の後端に取り付けられたバランス治具
8のモ−メントに釣り合い、その支点箇所bでのモ−メ
ントの作用が排除されているから、支点箇所bが加熱に
曝されるにもかかわらず、その支点箇所bのボルトの緩
みが防止され、金型先端部外周のサイジング面715と
管状成形金属材e内周面との間のクリアランスを周方向
に一様に設定してさえおけば、その後も、このクリアラ
ンスの一定状態がよく保持され、管状成形金属材内周面
に樹脂を偏肉をよく排除して被覆できる。この場合、金
型先端部側に設けたクリアランス検出手段74の検出値
をフィ−ドバックしつつ、押出金型後端部に設けた押出
金型位置調整手段75を操作して、その検出手段74の
配設箇所のクリアランスを周方向に一様にすることによ
り、金型先端部外周のサイジング面715と管状成形金
属材e内周面との間のクリアランスを周方向に一様に設
定することができるから、クリアランス設定作業も容易
である。
【0032】たとえ、押出量の変動や金型ヒ−タの不調
等のために、金型先端部外周のサイジング面715と管
状成形金属材e内周面との間のクリアランスが変動し、
偏肉が生じても、押出金型先端部側のクリアランス検出
手段74の検出値または偏肉検出手段732(図3)の
検出値をフィ−ドバックしつつ、押出金型後端部に設け
た押出金型位置調整手段75を操作して、その検出手段
74の配設箇所のクリアランスを周方向に一様にするこ
とにより、金型先端部外周のサイジング面715と管状
成形金属材e内周面との間のクリアランスを周方向に一
様に調整して、または、偏肉を減じる方向に金型先端位
置を調整して内面樹脂被覆層の偏肉を防止できる。従っ
て、サンプルカットや管状成形金属材の変形等の不利な
く、容易に、且つ確実に内面樹脂被覆の偏肉調整を行い
得る。
【0033】
【実施例】帯状金属材には、巾359mm、厚み2.8
mmの熱間圧延板を使用し、前処理は、アルカリによる
脱脂処理並びに硝酸による酸化膜除去処理とした。溶接
はTIG溶接機による突き合わせ溶接とした。内面樹脂
被覆材には、シラングラフトポリエチレン(ポリエチレ
ン100重量部に対し、ビニルトリメトキシシラン1重
量部とジ−t−ブチルパ−オキサイド0.04重量部配
合)を使用し、押出温度は190℃、内面樹脂被覆層の
設計厚みは2.3mmとした。
【0034】使用した押出金型の水平部長さは1000
mm、同水平部重量は8kgであり、バランス治具の軸
部には長さ1000mm、直径30mmの鋼棒を使用
し、押出金型後端から800mmの位置に、重量5kg
の重鎮を取付けた。
【0035】検出器には、押出金型の先端面に支持した
長さ300mmの支持棒の先端に4箇の静電容量型の膜
厚計を、上下左右に相互に90°の角度を隔てて取付け
た偏肉検出器を使用した。
【0036】押出金型位置調整手段には、バランス治具
の軸棒後端を縦油圧シリンダ−及び横油圧シリンダ−の
それぞれの作動で上下方向及び左右方向に可動的に支持
するものを使用した。
【0037】まず、金型先端を越える位置まで円管を製
作し、ゲ−ジを使用して金型先端部外周のサイジング面
と管状成形金属材内周面との間のクリアランスを周方向
に一様とするように押出金型位置調整手段を操作し、次
いで、偏肉検出器の検出値をフィ−ドバックしつつ、押
出金型位置調整手段を操作し、定尺切断長さ4mにて複
合管を20本製造した。
【0038】このようにして製造した各定尺複合管の一
端において、内面樹脂被覆層の周方向16等分箇所の厚
みを測定し、そのバラツキを測定したところ、周方向及
び長手方向ともに、10%以内であり、絶対値にして±
0.25mmに過ぎなかった。
【0039】この実施例に対し、バランス治具、偏肉検
出器並びに押出金型位置調整手段を用いず、定尺切断ご
とに、その切断面から内面樹脂被覆層の偏肉状態を測定
し、その測定結果に応じ押出金型の押出機本体への連結
ボルトの締付け加減を調節して押出金型位置を調整する
従来法により複合管を製造し、実施例と同様に、内面樹
脂被覆層の厚みのバラツキを測定したところ、周方向の
バラツキは25%で、絶対値にして±0.6mm、長さ
方向のバラツキは20%で、絶対値にして±0.5mm
にも達していた。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述した通りの構成であり、帯
状金属材を管状に成形し、この管状金属材の合わせ部を
接合し、この接合金属管の内面に樹脂を押出し被覆する
場合、押出金型が長いにもかかわらず、バランス治具に
より押出金型の支点箇所においてモ−メントを釣り合わ
せているから、その支点箇所のボルトの締め付け状態を
安定に保持し得、押出金型の変位を防止でき、内面樹脂
被覆層の偏肉をよく防止できる。
【0041】従って、偏肉が押出量の変動や金型ヒ−タ
の不調等によるものに限られ、かかる偏肉も、押出金型
先端部のクリアランス検出手段または偏肉検出手段の検
出値をフィ−ドバックしつつ、押出金型後端の押出金型
位置調整手段を自動作動させることにより修正でき、複
合管をオンラインで偏肉調整しつつ高い生産性で製造す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(イ)は本発明に係る製造装置の実施例
を示す説明図、図1の(ロ)は図1の(イ)におけるA
部分の拡大説明図、図1の(ハ)は図1の(イ)におけ
るB部分の拡大説明図である。
【図2】本発明において使用するバランス治具の重鎮の
異なる支着構造を示す説明図である。
【図3】本発明において使用する偏肉検出手段を示す説
明図である。
【図4】本発明において使用する金型位置調整手段を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 帯状金属材 5 円管成形機 6 接合機 70 押出機本体 7 押出金型 714 吐出口 710 金型外周面 b 金型の支点箇所 e 管状成形金属材 73 偏肉検出手段 74 クリアランス検出手段 75 金型位置調整手段 8 バランス治具 81 軸部 82 重鎮

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円管成形機により帯状金属材をその両側縁
    端部を縦方向に合わせて管状に成形し、その管状成形金
    属材の金属材合わせ部を接合し、押出金型が上記円管成
    形機の入口側における帯状金属材の両側縁端部間開口を
    経て管状成形金属材内に導入され、該金型の先端が上記
    接合機の下流側に配置された押出機のその押出金型から
    の吐出樹脂を上記接合後の管状成形金属材の内面に被覆
    して内面樹脂被覆層を有する金属管を製造する方法にお
    いて、上記押出金型の自重に基づき上記押出機における
    同押出金型の支点箇所に作用するモ−メントに釣合うモ
    −メントを上記押出金型の後端側に作用させ、該モ−メ
    ントの釣合い下、上記押出金型先端の上記管状成形金属
    材に対する位置を上記押出金型後端側より調整すること
    によって、上記内面樹脂被覆層の偏肉を防止することを
    特徴とする複合管の製造方法。
  2. 【請求項2】帯状金属材をその両側縁端部を縦方向に合
    わせて管状に成形する円管成形機と、その管状成形金属
    材の金属材合わせ部を接合する接合機と、押出金型が上
    記円管成形機の入口側における帯状金属材の両側縁端部
    間開口を経て管状成形金属材内に導入され、該金型の先
    端が上記接合機の下流側に配置された押出機を備え、上
    記接合機を通過した管状成形金属材の内面に金型からの
    吐出樹脂を被覆して内面樹脂被覆層を有する金属管を製
    造する装置において、上記押出金型の自重に基づき上記
    押出機における同押出金型の支点箇所に作用するモ−メ
    ントに釣合うモ−メントを有するバランス治具が上記押
    出金型後端側に取付けられていることを特徴とする複合
    管の製造装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1124926C (zh) * 2000-12-01 2003-10-22 甘国工 制造金属骨架增强复合塑料管材的方法及装置

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