JPH089637B2 - B型肝炎ウイルス抗原とその製造法 - Google Patents
B型肝炎ウイルス抗原とその製造法Info
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- JPH089637B2 JPH089637B2 JP61143412A JP14341286A JPH089637B2 JP H089637 B2 JPH089637 B2 JP H089637B2 JP 61143412 A JP61143412 A JP 61143412A JP 14341286 A JP14341286 A JP 14341286A JP H089637 B2 JPH089637 B2 JP H089637B2
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
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- C07K14/005—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
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- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C12N2730/00011—Details
- C12N2730/10011—Hepadnaviridae
- C12N2730/10111—Orthohepadnavirus, e.g. hepatitis B virus
- C12N2730/10122—New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、B形肝炎ウイルスの表面抗原(以下、「HB
s抗原」という)に関するものである。更に詳しくは、H
Bs抗原に随伴するポリペプチド、プレーHBs抗原(以下
「PreS」という)に含まれるアミノ酸10個のポリペプチ
ドを有するHBs抗原に関する、本発明の抗原は、安全
性、有効性並びに均質性を兼備した高純度のB形肝炎ワ
クチンとして優れて有用であり、しかも、安価かつ安全
に大量生産できるものである。本発明の抗原は、高度の
免疫学的特異性を有するため、抗B形肝炎ウイルスの優
れた診断剤として有用であると共に、抗ウイルス抗体の
作成にも使用できる。
s抗原」という)に関するものである。更に詳しくは、H
Bs抗原に随伴するポリペプチド、プレーHBs抗原(以下
「PreS」という)に含まれるアミノ酸10個のポリペプチ
ドを有するHBs抗原に関する、本発明の抗原は、安全
性、有効性並びに均質性を兼備した高純度のB形肝炎ワ
クチンとして優れて有用であり、しかも、安価かつ安全
に大量生産できるものである。本発明の抗原は、高度の
免疫学的特異性を有するため、抗B形肝炎ウイルスの優
れた診断剤として有用であると共に、抗ウイルス抗体の
作成にも使用できる。
「従来の技術」 急性並びに慢性のB形肝炎,及び慢性のB形肝炎に連
座して生じる肝硬変並びに肝癌は、いずれも、B形肝炎
ウイルスの感染の関与していることが知られている。ま
た、、B形肝炎の患者は、東南アジア及びアフリカ中央
部の多発地帯を中心にして全世界に分散して潜在してお
り、その数は約2億人に達し、日本での潜在的患者数
は、人口の約2.5%に当たる約300万人であると概算され
ている。従って、B形肝炎は日本のみならず、全世界の
重大感染症であり、その予防、早期診断及び治療は、世
界的な重要課題になっている。
座して生じる肝硬変並びに肝癌は、いずれも、B形肝炎
ウイルスの感染の関与していることが知られている。ま
た、、B形肝炎の患者は、東南アジア及びアフリカ中央
部の多発地帯を中心にして全世界に分散して潜在してお
り、その数は約2億人に達し、日本での潜在的患者数
は、人口の約2.5%に当たる約300万人であると概算され
ている。従って、B形肝炎は日本のみならず、全世界の
重大感染症であり、その予防、早期診断及び治療は、世
界的な重要課題になっている。
B形肝炎ウイルスの完全粒子は、デイン粒子と呼ば
れ、直径が42nmの球形の大型粒子であり、その表面はHB
s抗原で覆われており、一方、その内部には直径約7nmの
コアを有する。コアには、部分的に一本鎖からなる全体
として環状の二本鎖DNA、及びDNAポリメラーゼが存在す
る。ウイルス遺伝子としての該DNAの長さは、一本鎖の
部分を二本鎖に人工的に修復させた完全な二本鎖の状態
では、約3200塩基対に相当する。HBs抗原は226個のアミ
ノ酸のポリペプチドであり、その平均分子量は2.3×104
である。自然状態下の一部のHBsにはPreSが随伴し結合
していると考えられている。尚、PreSは、163個のアミ
ノ酸からなるポリペプチドである。また、HBs抗原は、
その抗原性についての診断学及び疫学では大概、4種の
亜形,adr,adw,ayr,及びaywの各型に分類されており、日
本を含むアジア諸国ではadr型が、一方、欧米諸国ではa
dw型が分布の主流を占めていることが知られている。
れ、直径が42nmの球形の大型粒子であり、その表面はHB
s抗原で覆われており、一方、その内部には直径約7nmの
コアを有する。コアには、部分的に一本鎖からなる全体
として環状の二本鎖DNA、及びDNAポリメラーゼが存在す
る。ウイルス遺伝子としての該DNAの長さは、一本鎖の
部分を二本鎖に人工的に修復させた完全な二本鎖の状態
では、約3200塩基対に相当する。HBs抗原は226個のアミ
ノ酸のポリペプチドであり、その平均分子量は2.3×104
である。自然状態下の一部のHBsにはPreSが随伴し結合
していると考えられている。尚、PreSは、163個のアミ
ノ酸からなるポリペプチドである。また、HBs抗原は、
その抗原性についての診断学及び疫学では大概、4種の
亜形,adr,adw,ayr,及びaywの各型に分類されており、日
本を含むアジア諸国ではadr型が、一方、欧米諸国ではa
dw型が分布の主流を占めていることが知られている。
[発明が解決しようとする問題点] B型肝炎ウイルスの宿主域は、極めて狭く、ヒト及び
チンパンジーに限られており、かつウイルスの培養宿主
として細胞培養を用いるこのウイルスの生産は未だ、達
成されていない。そのため、HBs抗原は、高濃度のB型
肝炎ウイルス粒子の保持者である無症候キャリアーの血
液から、遠心法,硫安沈澱法等により分離精製されてい
る。しかしながら、かかるヒト血液の供給量には限度が
あるため、世界の需要を満たすほどHBs抗原を大量生産
することはできない。このことが、HBs抗原が貴重かつ
高価であることの要因になっている。
チンパンジーに限られており、かつウイルスの培養宿主
として細胞培養を用いるこのウイルスの生産は未だ、達
成されていない。そのため、HBs抗原は、高濃度のB型
肝炎ウイルス粒子の保持者である無症候キャリアーの血
液から、遠心法,硫安沈澱法等により分離精製されてい
る。しかしながら、かかるヒト血液の供給量には限度が
あるため、世界の需要を満たすほどHBs抗原を大量生産
することはできない。このことが、HBs抗原が貴重かつ
高価であることの要因になっている。
上記は、当業者の衆知するところであり、これを解決
するため、すでに種々の試みがなされている。例えば、
組換えDNA技術を用いてHBs抗原を大腸菌,枯草菌,シュ
ードモナス属菌,酵母,カビ類等の形質転換体で生産
(特開昭55−104887,特開昭56−63995,特開昭57−18109
9,特開昭57−209298,特開昭59−48082,特開昭59−3179
9,特開昭59−36699,特開昭59−74988,特開昭60−89431,
公表昭56−501128);組換えDNA技術を用いてHBs抗原を
体細胞培養の形質転換体で生産(特開昭58−995);B型
肝炎ウイルスの持続感染培養細胞系でHBs抗原を生産
(特開昭56−150020);HBs抗原の化学合成(特開昭57−
136527)等をあげることができる。しかしながらこれら
の試みは、HBs抗原の生産収率や免疫原性、更には、品
質に関し、難点及び欠陥があるため、未だ実用化されて
いない。
するため、すでに種々の試みがなされている。例えば、
組換えDNA技術を用いてHBs抗原を大腸菌,枯草菌,シュ
ードモナス属菌,酵母,カビ類等の形質転換体で生産
(特開昭55−104887,特開昭56−63995,特開昭57−18109
9,特開昭57−209298,特開昭59−48082,特開昭59−3179
9,特開昭59−36699,特開昭59−74988,特開昭60−89431,
公表昭56−501128);組換えDNA技術を用いてHBs抗原を
体細胞培養の形質転換体で生産(特開昭58−995);B型
肝炎ウイルスの持続感染培養細胞系でHBs抗原を生産
(特開昭56−150020);HBs抗原の化学合成(特開昭57−
136527)等をあげることができる。しかしながらこれら
の試みは、HBs抗原の生産収率や免疫原性、更には、品
質に関し、難点及び欠陥があるため、未だ実用化されて
いない。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、前記問題点を解決すべく鋭意研究を行
った結果、B型肝炎ウイルス(以下「HBV」という)の
感染防御の機能を有するHBs抗原並びにPreSをコードす
る遺伝子NDAをクローニングすることに成功した。更
に、クローニングにより得られたDNAの塩基配列を決定
すると共に、かかるクローニングされたDNAを組換え遺
伝子技術により発現させたところ、優れた免疫原性と品
質とを兼備したHBs抗原が安全かつ安価に、しかも安定
して量産できることを見出した。本発明者らは、これら
の知見に基づき、本発明を完成した。
った結果、B型肝炎ウイルス(以下「HBV」という)の
感染防御の機能を有するHBs抗原並びにPreSをコードす
る遺伝子NDAをクローニングすることに成功した。更
に、クローニングにより得られたDNAの塩基配列を決定
すると共に、かかるクローニングされたDNAを組換え遺
伝子技術により発現させたところ、優れた免疫原性と品
質とを兼備したHBs抗原が安全かつ安価に、しかも安定
して量産できることを見出した。本発明者らは、これら
の知見に基づき、本発明を完成した。
本発明によれば、次式(I): (式中Alaはアラニン,Argはアルギニン,Asnはアスパ
ラギン,Aspはアスパラギン酸,Cysはシステイン,Glnはグ
ルタミン,Gluはグルタミン酸,Glyはグリシン,Hisはヒス
チジン,Ileはイソロイシン,Lysはリジン,Leuはロイシ
ン,Metはメチオニン,Pheはフェニルアラニン,Proはプロ
リン,Serはセリン,Thrはスレオニン,Trpはトリプトファ
ン,Tyrはチロシン,Valはバリンの各残基をそれぞれ表わ
す)、で表わされるアミノ酸配列を有することを特徴と
するHBs抗原が提供される。
ラギン,Aspはアスパラギン酸,Cysはシステイン,Glnはグ
ルタミン,Gluはグルタミン酸,Glyはグリシン,Hisはヒス
チジン,Ileはイソロイシン,Lysはリジン,Leuはロイシ
ン,Metはメチオニン,Pheはフェニルアラニン,Proはプロ
リン,Serはセリン,Thrはスレオニン,Trpはトリプトファ
ン,Tyrはチロシン,Valはバリンの各残基をそれぞれ表わ
す)、で表わされるアミノ酸配列を有することを特徴と
するHBs抗原が提供される。
また、本発明によれば、前記(I)式で表されるアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAを用いて、
組換えDNA技術によりHBs抗原を生産する形質転換体を取
得し、これを培養し、これより単離精製する等によりHB
s抗原を製造する方法が提供される。
ノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAを用いて、
組換えDNA技術によりHBs抗原を生産する形質転換体を取
得し、これを培養し、これより単離精製する等によりHB
s抗原を製造する方法が提供される。
更にまた、本発明によれば、前記(I)で表されるア
ミノ酸配列を有するHBs抗原を抗体産生に有効な量含有
するワクチンが提供される。
ミノ酸配列を有するHBs抗原を抗体産生に有効な量含有
するワクチンが提供される。
本発明のHBs抗原は前記(I)式で表されるアミノ酸
配列を有するものであり、前記(I)式で表されるアミ
ノ酸配列は、HBs抗原の全アミノ酸226個,及びHBs抗原
に隣接したPreSの部分のアミノ酸10個が連係したもので
ある。
配列を有するものであり、前記(I)式で表されるアミ
ノ酸配列は、HBs抗原の全アミノ酸226個,及びHBs抗原
に隣接したPreSの部分のアミノ酸10個が連係したもので
ある。
前記(I)式で表されるアミノ酸配列を有するHBs抗
原は次のようにして製造することができる。
原は次のようにして製造することができる。
(I)デイン粒子(HBVウイルス完全粒子)の精製−−H
BVのコアに存在するHBe抗原の保有者は活動性肝炎の確
率が高いため、その血中にはデイン粒子の存在の可能性
が高い。従って、デイン粒子を取るための出発材料とし
てHBe抗原陽性血液の使用が望ましい。尚,デイン粒子
の精製は公知の常法、例えば、超遠心法等により行うこ
とができる。
BVのコアに存在するHBe抗原の保有者は活動性肝炎の確
率が高いため、その血中にはデイン粒子の存在の可能性
が高い。従って、デイン粒子を取るための出発材料とし
てHBe抗原陽性血液の使用が望ましい。尚,デイン粒子
の精製は公知の常法、例えば、超遠心法等により行うこ
とができる。
(II)内在性DNAポリメラーゼで修復したHBVDNAの回収
−−HBVの環状の二本鎖DNAは、部分的に一本鎖になって
いるので、HBV粒子に内在するDNAポリメラーゼを利用し
て全領域が二本鎖になるよう常套の術式により修復す
る。修復されたDNAの軸出並びに回収は、フェノール抽
出法等、常用の方法で行うことができる。
−−HBVの環状の二本鎖DNAは、部分的に一本鎖になって
いるので、HBV粒子に内在するDNAポリメラーゼを利用し
て全領域が二本鎖になるよう常套の術式により修復す
る。修復されたDNAの軸出並びに回収は、フェノール抽
出法等、常用の方法で行うことができる。
(III)HBVDNAのクローニング−−この工程で用いるク
ローニングベクターとしては、大腸菌,枯草菌等の原核
細胞を宿主とするプラスミド,また,λファージ,T4系
ファージ由来のベクターなど,公知のものを使用でき
る。この工程では、クローニングベクターとその宿主細
胞と組合せて選択使用することが望ましい。また、クロ
ーニングされたHBVDNAの検出及び同定は、公知の常法、
例えば、プラックハイブリタゼイションやサザンブロッ
トハイブリダイゼイション法で行うことができる。尚、
このとき用いるプローブは、公知の常法,例えば、後述
の実施例2に記載の方法により調製できる。この工程で
留意すべき点として、前記(II)工程では、通常、極め
て微量のHBVDNAしか回収できないので、かかる微量のHB
VDNAをクローニングする場合には、クローニングの確率
の高いファージベクターを用いて、予めHBVDNAのクロー
ニングを達成する必要がある。次いで、クローニングさ
れたHBVDNAを増幅するため、プラスミドベクターを用い
て再クローニングする必要がある。
ローニングベクターとしては、大腸菌,枯草菌等の原核
細胞を宿主とするプラスミド,また,λファージ,T4系
ファージ由来のベクターなど,公知のものを使用でき
る。この工程では、クローニングベクターとその宿主細
胞と組合せて選択使用することが望ましい。また、クロ
ーニングされたHBVDNAの検出及び同定は、公知の常法、
例えば、プラックハイブリタゼイションやサザンブロッ
トハイブリダイゼイション法で行うことができる。尚、
このとき用いるプローブは、公知の常法,例えば、後述
の実施例2に記載の方法により調製できる。この工程で
留意すべき点として、前記(II)工程では、通常、極め
て微量のHBVDNAしか回収できないので、かかる微量のHB
VDNAをクローニングする場合には、クローニングの確率
の高いファージベクターを用いて、予めHBVDNAのクロー
ニングを達成する必要がある。次いで、クローニングさ
れたHBVDNAを増幅するため、プラスミドベクターを用い
て再クローニングする必要がある。
(IV)HBs抗原発現プラスミドの構築と改造−−この工
程で用いるベクターとしては、大腸菌,枯草菌等の原核
細胞を宿主とする発現ベクター,酵母を含む真核細胞を
宿主とする発現ベクター,発現用シャトルベクター,ワ
クシニアウイルス,SV40等のウイルス遺伝子由来の発現
ベクターなど公知のものを使用できる。この工程では、
発現ベクターとその宿主細胞とを組合せて選択使用する
ことが望ましい。この工程で特に留意すべき困難な点と
して、HBVDNAと公知の発現ベクターとを単純に連係した
ものを宿主細胞に移入することにより得られた形質転換
体では、抗原性、免疫原性等を有するHBs抗原の生産が
ほとんど期待できないことである。従って、HBVDNAと公
知の発現ベクターとの連係には大概、次の工夫を要す
る:所望の抗原性並びに免疫原性を得るため、HBVDNAの
どの部分を発現ベクターに連係するかを決定する;HBs抗
原の生産量を可能な限り高める;発現産物の抗原性並び
に免疫原性を高める;発現ベクター及びその形質転換体
の遺伝的安定性を高める;発現産物を細胞外へ分泌させ
るなどして、精製工程を容易にする;発現産物が細胞内
の蛋白分解酵素により分解されないようにする;形質転
換体の培養条件を可能な限り単純化し、その培養を容易
にする。これらの工夫は、主に発現ベクターの改造構築
により達成できる。
程で用いるベクターとしては、大腸菌,枯草菌等の原核
細胞を宿主とする発現ベクター,酵母を含む真核細胞を
宿主とする発現ベクター,発現用シャトルベクター,ワ
クシニアウイルス,SV40等のウイルス遺伝子由来の発現
ベクターなど公知のものを使用できる。この工程では、
発現ベクターとその宿主細胞とを組合せて選択使用する
ことが望ましい。この工程で特に留意すべき困難な点と
して、HBVDNAと公知の発現ベクターとを単純に連係した
ものを宿主細胞に移入することにより得られた形質転換
体では、抗原性、免疫原性等を有するHBs抗原の生産が
ほとんど期待できないことである。従って、HBVDNAと公
知の発現ベクターとの連係には大概、次の工夫を要す
る:所望の抗原性並びに免疫原性を得るため、HBVDNAの
どの部分を発現ベクターに連係するかを決定する;HBs抗
原の生産量を可能な限り高める;発現産物の抗原性並び
に免疫原性を高める;発現ベクター及びその形質転換体
の遺伝的安定性を高める;発現産物を細胞外へ分泌させ
るなどして、精製工程を容易にする;発現産物が細胞内
の蛋白分解酵素により分解されないようにする;形質転
換体の培養条件を可能な限り単純化し、その培養を容易
にする。これらの工夫は、主に発現ベクターの改造構築
により達成できる。
(V)発現用プラスミドによる酵母の形質転換と形質転
換体酵母の単離−−発現用プラスミドの移入による酵母
の形質転換は、アルカリカチオン法等の公知の方法で行
うことができる。また、形質転換体酵母の単離は、予め
発現ベクターに組込んだ薬剤耐性,アミノ酸要求性等の
遺伝子の形質発現を指標として達成できる。指標として
は、多数のコロニーの中から所望の形質転換体を釣り上
げることになるので、形質転換体の識別又は検出が迅速
かつ容易に行える指標を選択使用する必要がある。
換体酵母の単離−−発現用プラスミドの移入による酵母
の形質転換は、アルカリカチオン法等の公知の方法で行
うことができる。また、形質転換体酵母の単離は、予め
発現ベクターに組込んだ薬剤耐性,アミノ酸要求性等の
遺伝子の形質発現を指標として達成できる。指標として
は、多数のコロニーの中から所望の形質転換体を釣り上
げることになるので、形質転換体の識別又は検出が迅速
かつ容易に行える指標を選択使用する必要がある。
(VI)形質転換体酵母の培養とHBs抗原の抽出−−形質
転換体酵母を公知の常法により培養し、HBs抗原を産出
させる。なお、HBs抗原の産生量を高めると共に、それ
を安定化するため、培地組成,培養条件,形質転換体の
継代等を適宜選択する。BHs抗原の抽出は、物理的に菌
体を破砕するなど公知の常法により行うことができる。
転換体酵母を公知の常法により培養し、HBs抗原を産出
させる。なお、HBs抗原の産生量を高めると共に、それ
を安定化するため、培地組成,培養条件,形質転換体の
継代等を適宜選択する。BHs抗原の抽出は、物理的に菌
体を破砕するなど公知の常法により行うことができる。
(VII)形質転換体酵母のHBs抗原生産量の測定−−前記
(VI)で得られた抽出物中のHBs抗原の産生量は、公知
の常法,例えば、HBs抗原測定キットにより測定でき
る。
(VI)で得られた抽出物中のHBs抗原の産生量は、公知
の常法,例えば、HBs抗原測定キットにより測定でき
る。
(VIII)HBs構造遺伝子の塩基配列の決定−−HBs抗原の
産生のあった形質転換体から発現ベクターを抽出し、そ
のベクター上に連係しているHBs構造遺伝子の塩基配列
を決定する。塩基配列の決定は、公知の常法、例えば、
ジデオキシチェインターミネーター法等により行うこと
ができる。
産生のあった形質転換体から発現ベクターを抽出し、そ
のベクター上に連係しているHBs構造遺伝子の塩基配列
を決定する。塩基配列の決定は、公知の常法、例えば、
ジデオキシチェインターミネーター法等により行うこと
ができる。
(IX)生産されたHBs抗原の分子量の測定と同定−−公
知の常用のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法等
により分子量の測定と同定とを行うことができる。ま
た、抗原性による同定は、常用の寒天ゲル内沈降反応等
で達成できる。尚、HBs抗原の同定は、後述の実施例9
にに記載のように、二つ以上の方法を組合せて用いるこ
とにより、確実に行うことが望ましい。
知の常用のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法等
により分子量の測定と同定とを行うことができる。ま
た、抗原性による同定は、常用の寒天ゲル内沈降反応等
で達成できる。尚、HBs抗原の同定は、後述の実施例9
にに記載のように、二つ以上の方法を組合せて用いるこ
とにより、確実に行うことが望ましい。
(X)生産されたHBs抗原の免疫原性の検定−−公定の
「生物学的製剤基準」(厚生省告示第159号)に準拠
し、マウスやモルモットを用いて力価試験を行う必要が
ある。
「生物学的製剤基準」(厚生省告示第159号)に準拠
し、マウスやモルモットを用いて力価試験を行う必要が
ある。
前記工程で最終的にクローニングされたHBs抗原をコ
ードするDNAは次式(II)で表される塩基配列を有す
る: (式中、Aはデオキシアデニル酸残基、Gはデオキシ
グアニル酸残基、Cはデオキシシチジル酸残基及びTは
デオキシチミジル酸残基を表わし、式(II)の左端およ
び右端はそれぞれ5′−水酸基側および3′−水酸基側
を表わす) 上記塩基配列は、前記式(I)のアミノ酸配列を変え
ない限り、遺伝子暗号の縮重に基づき、その塩基配列の
少なくとも1つの塩基を別の塩基と置換することが可能
である。本発明のHBs抗原は、上記塩基配列を有するDNA
を公知の組換えDNA技術を用いて複製可能な発現ベクタ
ーに結合して組換え体DNAを得、これを宿主細胞に移入
して形質転換体を得、この形質転換体を培養することに
より産生せしめることができる。前記式(II)で表され
る塩基配列を有するDNAは前述の工程(I)〜IX)を繰
返すことによって得ることができる。また、該DNAはそ
の一部または全部を市販のDNA合成装置等を用いること
により有機合成することもできる。
ードするDNAは次式(II)で表される塩基配列を有す
る: (式中、Aはデオキシアデニル酸残基、Gはデオキシ
グアニル酸残基、Cはデオキシシチジル酸残基及びTは
デオキシチミジル酸残基を表わし、式(II)の左端およ
び右端はそれぞれ5′−水酸基側および3′−水酸基側
を表わす) 上記塩基配列は、前記式(I)のアミノ酸配列を変え
ない限り、遺伝子暗号の縮重に基づき、その塩基配列の
少なくとも1つの塩基を別の塩基と置換することが可能
である。本発明のHBs抗原は、上記塩基配列を有するDNA
を公知の組換えDNA技術を用いて複製可能な発現ベクタ
ーに結合して組換え体DNAを得、これを宿主細胞に移入
して形質転換体を得、この形質転換体を培養することに
より産生せしめることができる。前記式(II)で表され
る塩基配列を有するDNAは前述の工程(I)〜IX)を繰
返すことによって得ることができる。また、該DNAはそ
の一部または全部を市販のDNA合成装置等を用いること
により有機合成することもできる。
組換えDNA技術で本発明のHBs抗原を製造する際に用い
る宿主及び発現ベクターとしては、前述の工程(IV)に
記載のものを用いることができる。
る宿主及び発現ベクターとしては、前述の工程(IV)に
記載のものを用いることができる。
形質転換体の培養により産生されたHBs抗原は形質転
換体の細胞を破砕するなどして抽出した後、公知の常
法、例えば、ろ過,塩析,遠心分離,カラムクロマトグ
ラフィー等を組合わせることにより精製することができ
る。
換体の細胞を破砕するなどして抽出した後、公知の常
法、例えば、ろ過,塩析,遠心分離,カラムクロマトグ
ラフィー等を組合わせることにより精製することができ
る。
また、上記塩基配列のDNAは、発現ベクターとの連係
技術に基づき、発現ベクター由来のペプチド,リンカー
由来のペプチド,10個以外のアミノ酸数からなるPreS由
来のペプチド,HBs抗原及びPreS以外のHBV構造蛋白由来
のペプチド等が付加したペプチドとして発現させること
ができる。この場合、これらのペプチドを化学的または
酵素的に切断するか、もしくは抗原性に影響がなけれ
ば、そのまま用いることができる。
技術に基づき、発現ベクター由来のペプチド,リンカー
由来のペプチド,10個以外のアミノ酸数からなるPreS由
来のペプチド,HBs抗原及びPreS以外のHBV構造蛋白由来
のペプチド等が付加したペプチドとして発現させること
ができる。この場合、これらのペプチドを化学的または
酵素的に切断するか、もしくは抗原性に影響がなけれ
ば、そのまま用いることができる。
本発明の抗原を遺伝子工学的に製造するために用いる
DNAは、その一部または全部を市販のDNA合成装置等によ
り有機合成することができる。
DNAは、その一部または全部を市販のDNA合成装置等によ
り有機合成することができる。
また、本発明の抗原は、市販のペプチド合成装置等に
より有機合成することができる。更にまた、公知の蛋白
学工学の手法により本発明の抗原の各エピトープのデザ
イン,合成及び修飾をも容易に行うことができる。
より有機合成することができる。更にまた、公知の蛋白
学工学の手法により本発明の抗原の各エピトープのデザ
イン,合成及び修飾をも容易に行うことができる。
本発明の抗原は、B型肝炎ワクチンの有効成分として
用いることができる。ワクチンの調製は、本発明の抗原
を、滅菌剤の生理的食塩水,リン酸緩衝液等の等張液に
添加して行う。この場合、ペプトン,アミノ酸,糖類な
どを安定剤として用いることが望ましく,また、本発明
の抗原をホルマリン等であらかじめ固定化しておくこと
も可能である。更に、液状ワクチンだけではなく、免疫
原性を高めるため、アジュバントを添加した沈降ワクチ
ンやリポソームワクチン,また、高度に安定化し輸送を
容易にするため、凍結乾燥ワクチン等を調製することも
できる。更にまた、予防接種での被接種率を高め、接種
費用を節減するため、他種ワクチンとの混合ワクチンを
も調製できる。その上、分子接合法や細胞内で翻訳後の
修飾を用いて本発明の抗原に例えば、糖鎖等を導入し、
品質を高めることも可能である。尚、ワクチンのドーズ
当たりの抗原量は、通常、0.001〜1000μgである。
用いることができる。ワクチンの調製は、本発明の抗原
を、滅菌剤の生理的食塩水,リン酸緩衝液等の等張液に
添加して行う。この場合、ペプトン,アミノ酸,糖類な
どを安定剤として用いることが望ましく,また、本発明
の抗原をホルマリン等であらかじめ固定化しておくこと
も可能である。更に、液状ワクチンだけではなく、免疫
原性を高めるため、アジュバントを添加した沈降ワクチ
ンやリポソームワクチン,また、高度に安定化し輸送を
容易にするため、凍結乾燥ワクチン等を調製することも
できる。更にまた、予防接種での被接種率を高め、接種
費用を節減するため、他種ワクチンとの混合ワクチンを
も調製できる。その上、分子接合法や細胞内で翻訳後の
修飾を用いて本発明の抗原に例えば、糖鎖等を導入し、
品質を高めることも可能である。尚、ワクチンのドーズ
当たりの抗原量は、通常、0.001〜1000μgである。
また、本剤の抗原は、HBV感染や肝炎患者な対する免
疫学的診断剤として用いることができる。例えば、酵素
結合抗体免疫アッセイ,逆受身赤血球凝集反応,更に、
螢光色素,酵素及び放射性同位元素等で標識された抗原
又は抗体を用いるその他の種々の診断試験等においても
有用である。抗HBs抗体の検出及び同定用の抗原として
用いる場合には、上記の各種試験並びに反応についての
公知の術式に従って、調製かつ使用する。本発明の抗原
を用いて抗体を作成する場合には、本発明の抗原を実験
用動物等に接種し抗体を産生させた後、被接種動物の血
液又は液体を採取するか、又は公知の細胞融合技術を用
いる。これより容易に作成されるポリクローナル抗体及
びモノクロナール抗体は、HBs抗原の検出及び同定用の
抗体として、上記の各種試験並びに反応についての公知
の術式に従って調製かつ使用する。
疫学的診断剤として用いることができる。例えば、酵素
結合抗体免疫アッセイ,逆受身赤血球凝集反応,更に、
螢光色素,酵素及び放射性同位元素等で標識された抗原
又は抗体を用いるその他の種々の診断試験等においても
有用である。抗HBs抗体の検出及び同定用の抗原として
用いる場合には、上記の各種試験並びに反応についての
公知の術式に従って、調製かつ使用する。本発明の抗原
を用いて抗体を作成する場合には、本発明の抗原を実験
用動物等に接種し抗体を産生させた後、被接種動物の血
液又は液体を採取するか、又は公知の細胞融合技術を用
いる。これより容易に作成されるポリクローナル抗体及
びモノクロナール抗体は、HBs抗原の検出及び同定用の
抗体として、上記の各種試験並びに反応についての公知
の術式に従って調製かつ使用する。
更にまた、本発明の抗原又はこれを用いて作成される
抗体は、抗原抗体反応に基づくバイオセパレーター,バ
イオリアクター,並びにバイオセンサー等に用いること
ができる。この場合には、本発明の抗原又は抗体を基板
又は支持体に公知の常法により固定化する。更に、使用
目的に従い、本発明の抗原とその抗体は、螢光色素,酵
素,放射性同位元素等により公知の常法のもとで標識し
て用いることができる。
抗体は、抗原抗体反応に基づくバイオセパレーター,バ
イオリアクター,並びにバイオセンサー等に用いること
ができる。この場合には、本発明の抗原又は抗体を基板
又は支持体に公知の常法により固定化する。更に、使用
目的に従い、本発明の抗原とその抗体は、螢光色素,酵
素,放射性同位元素等により公知の常法のもとで標識し
て用いることができる。
次に本発明を実施例により説明するが、本発明は以下
の実施例に限定されるものではない。
の実施例に限定されるものではない。
実施例1 デイン粒子(HBVウイルス粒子)の精製:外来患者の
検体血液をプールして得たHBe抗原陽性血清を10,000rp
m,10分,5℃で遠心し、上清を得る、次に、これを28,000
rpm,4時間,5℃で遠心し、沈渣を得る。この沈渣を10ml
TNEMEBSA(0.01MトリスHCl,pH7.5,0.1M NaCl,0.001M ED
TA,0.1%2メルカプトエタノール,1mg/ml BSA)に再浮
遊した後,30%蔗糖を含むTNEMEBSAをクッションにして4
0,000rpm,13時間,5℃で遠心する。この沈渣を400μlの
TNEME(上記TNEMEBSAより1mg/mlBSAを除いたもの)に再
浮遊し、精製デイン粒子溶液を得た。
検体血液をプールして得たHBe抗原陽性血清を10,000rp
m,10分,5℃で遠心し、上清を得る、次に、これを28,000
rpm,4時間,5℃で遠心し、沈渣を得る。この沈渣を10ml
TNEMEBSA(0.01MトリスHCl,pH7.5,0.1M NaCl,0.001M ED
TA,0.1%2メルカプトエタノール,1mg/ml BSA)に再浮
遊した後,30%蔗糖を含むTNEMEBSAをクッションにして4
0,000rpm,13時間,5℃で遠心する。この沈渣を400μlの
TNEME(上記TNEMEBSAより1mg/mlBSAを除いたもの)に再
浮遊し、精製デイン粒子溶液を得た。
実施例2 内在性DNAポリメラーゼで修復したHBVDNAの回収:精
製デイン粒子溶液50μlに150μlのTE(10mMトリスHC
l,pH8.0,1mMEDTA)を加え、次に100μlの反応溶液(0.
33M トリスHCl pH8.0,0.125M MgCl2,0.4MNH4Cl,0.4%N
P−40,0.5%2メルカプトエタノール,2mM dATP,2mM dTT
P,0.5mM dCTP<0.5mM dGTP,3μM α[32P]dCTP,3μM
α[32P]dGTP)を加え37℃で2時間反応させる。次に
各7.5μlの10mMdCTP及びdGTPを加え,37℃でさらに3時
間反応させる。このポリメラーゼ反応によりHBVDNAの一
本鎖部分が修復され、[32P]でラベルされた材料が得
られる。このHBVDNAをウイルス粒子から取り出す為、上
記反応液に30μlの0.5M EDTA pH8.0と100μlの5mg/ml
プロテアーゼK,50μlの10%SDSを加え56℃で2時間反
応させる。さらに水泡和フェノール550μlで3回抽出
した後、セファデックスG−50カラムでボイド(void)
画分を分取し[32P]ラベルしたHBVDNAを得た。
製デイン粒子溶液50μlに150μlのTE(10mMトリスHC
l,pH8.0,1mMEDTA)を加え、次に100μlの反応溶液(0.
33M トリスHCl pH8.0,0.125M MgCl2,0.4MNH4Cl,0.4%N
P−40,0.5%2メルカプトエタノール,2mM dATP,2mM dTT
P,0.5mM dCTP<0.5mM dGTP,3μM α[32P]dCTP,3μM
α[32P]dGTP)を加え37℃で2時間反応させる。次に
各7.5μlの10mMdCTP及びdGTPを加え,37℃でさらに3時
間反応させる。このポリメラーゼ反応によりHBVDNAの一
本鎖部分が修復され、[32P]でラベルされた材料が得
られる。このHBVDNAをウイルス粒子から取り出す為、上
記反応液に30μlの0.5M EDTA pH8.0と100μlの5mg/ml
プロテアーゼK,50μlの10%SDSを加え56℃で2時間反
応させる。さらに水泡和フェノール550μlで3回抽出
した後、セファデックスG−50カラムでボイド(void)
画分を分取し[32P]ラベルしたHBVDNAを得た。
実施例3 HBVDNAのクローニング:32Pラベルをせずに実施例2
と同様にして得られたHBVを各種制限酵素により消化す
ると、XhoIとBamHIの切断部位をそれぞれ1カ所もつこ
とがわかり、これらの制限酵素により、クローニングで
きることが分った。そこで、まず、λファージシャロン
28(ベセスダリサーチラボラトリーズ社製)のXhoI部位
にクローニングし、さらに、プラスミドpBR322のBamHI
サイトにクローニングする。
と同様にして得られたHBVを各種制限酵素により消化す
ると、XhoIとBamHIの切断部位をそれぞれ1カ所もつこ
とがわかり、これらの制限酵素により、クローニングで
きることが分った。そこで、まず、λファージシャロン
28(ベセスダリサーチラボラトリーズ社製)のXhoI部位
にクローニングし、さらに、プラスミドpBR322のBamHI
サイトにクローニングする。
(A)λファージシャロン28のXhoI部位へのクローニン
グ:前記HBVDNAを10mMトリスHCl,7mMMgC12,100mMNaCl,7
mM2−メルカプトエタノール混液50μlに溶解し、制限
酵素XhoIにより、37℃,1時間処理する。次に、等量の水
泡和フェノールで抽出し、2倍量の冷エタノールと1/10
量の3M酢酸カリウムpH4.8を加え−20℃に1時間静置
し、DNAを沈澱させる。10000rpm,10分間遠心分離し、沈
澱するDNAを回収する。またλファージシャロン28DNA
(XhoI認識部位を1カ所有する)も同様の方法でXhoIに
より開裂し、前記のHBV−DNA(XhoIで開裂)と混合し、
67mMトリスHClpH7.6,6.7mMMgCl2,100ug/mlゲラチン,10m
Mジチオスレイトール,1mMATP条件下で12℃,12時間T4−D
NAリガーゼを働かせる。この混合液を前記と同様にフェ
ノール抽出、エタノール沈澱し、得られた沈渣を10μl
のTEに溶解する。
グ:前記HBVDNAを10mMトリスHCl,7mMMgC12,100mMNaCl,7
mM2−メルカプトエタノール混液50μlに溶解し、制限
酵素XhoIにより、37℃,1時間処理する。次に、等量の水
泡和フェノールで抽出し、2倍量の冷エタノールと1/10
量の3M酢酸カリウムpH4.8を加え−20℃に1時間静置
し、DNAを沈澱させる。10000rpm,10分間遠心分離し、沈
澱するDNAを回収する。またλファージシャロン28DNA
(XhoI認識部位を1カ所有する)も同様の方法でXhoIに
より開裂し、前記のHBV−DNA(XhoIで開裂)と混合し、
67mMトリスHClpH7.6,6.7mMMgCl2,100ug/mlゲラチン,10m
Mジチオスレイトール,1mMATP条件下で12℃,12時間T4−D
NAリガーゼを働かせる。この混合液を前記と同様にフェ
ノール抽出、エタノール沈澱し、得られた沈渣を10μl
のTEに溶解する。
この様にして得たDNAを市販のλ−DNA in vitro pack
aging kit(TAKARA Co.Ltd.)を用い、常法通り(Metho
ds in Enzymology(1978)68,299−309)in vitro pack
agingを行い、大腸菌DP50SUPF株に吸着させ、L−寒天
培地(バクトトリプトン1%,イーストエキストラクト
0.5%,塩化ナトリウム0.5%,寒天1.5%,pH7.2〜7.4)
に拡げ、37℃で6時間培養する。プラークが形成の後、
「遺伝子操作マニュアル」(p68〜73,講談社サイエンテ
ィフィック,1982年9月20日発行)に記載の方法によ
り、プラークハイブリダイゼイションを、実施例2で得
た32PラベルのHBV−DNAをプローブとして用いて行い、H
BV−DNAが組み込まれたクローンを多分分離した(第1
図)。(B)プラスミドpBR322のBamHIサイトへの再ク
ローニング:前記(A)で得られたHBV−DNAが組み込ま
れたファージを大腸菌DP50supF株に感染させ、遺伝子操
作マニュアル、P11−20の方法にしたがって、ファージ
を大量に調製、さらに、ファージDNAを得る。得られた
ファージDNAを前記と同様の方法でXhoI開裂し、この反
応液を1%低融点アガロース電気泳動にかけ分離した約
3.2kbのHBV−DNA断片を含むゲルを5倍容量のTEと共
に、65℃に加温し溶解する。この溶解を前記と同様の方
法でフェノール抽出、エタノール沈澱した後、得られた
沈渣を前記と同様の条件でT4リガーゼで反応させ直鎖状
DNAを環状DNAとする。反応液を前記と同様の方法でフェ
ノル抽出、エタノール沈澱し、得られた沈渣を、10mMト
リスHClpH8.0,7mMMgCl2,100mMMaCl,2mM2−メルカプトエ
タノール,0.01%ウシ血清アルブミン混液に溶解し、制
限酵素BamHIで開裂し、さらに、フェノール抽出、エタ
ノール沈澱し、両端がBamHIとなったHBV−DNAを得る。
aging kit(TAKARA Co.Ltd.)を用い、常法通り(Metho
ds in Enzymology(1978)68,299−309)in vitro pack
agingを行い、大腸菌DP50SUPF株に吸着させ、L−寒天
培地(バクトトリプトン1%,イーストエキストラクト
0.5%,塩化ナトリウム0.5%,寒天1.5%,pH7.2〜7.4)
に拡げ、37℃で6時間培養する。プラークが形成の後、
「遺伝子操作マニュアル」(p68〜73,講談社サイエンテ
ィフィック,1982年9月20日発行)に記載の方法によ
り、プラークハイブリダイゼイションを、実施例2で得
た32PラベルのHBV−DNAをプローブとして用いて行い、H
BV−DNAが組み込まれたクローンを多分分離した(第1
図)。(B)プラスミドpBR322のBamHIサイトへの再ク
ローニング:前記(A)で得られたHBV−DNAが組み込ま
れたファージを大腸菌DP50supF株に感染させ、遺伝子操
作マニュアル、P11−20の方法にしたがって、ファージ
を大量に調製、さらに、ファージDNAを得る。得られた
ファージDNAを前記と同様の方法でXhoI開裂し、この反
応液を1%低融点アガロース電気泳動にかけ分離した約
3.2kbのHBV−DNA断片を含むゲルを5倍容量のTEと共
に、65℃に加温し溶解する。この溶解を前記と同様の方
法でフェノール抽出、エタノール沈澱した後、得られた
沈渣を前記と同様の条件でT4リガーゼで反応させ直鎖状
DNAを環状DNAとする。反応液を前記と同様の方法でフェ
ノル抽出、エタノール沈澱し、得られた沈渣を、10mMト
リスHClpH8.0,7mMMgCl2,100mMMaCl,2mM2−メルカプトエ
タノール,0.01%ウシ血清アルブミン混液に溶解し、制
限酵素BamHIで開裂し、さらに、フェノール抽出、エタ
ノール沈澱し、両端がBamHIとなったHBV−DNAを得る。
つぎに、プラスミドpBr322を同様にBamHIで開裂し、
先に得たBamHIで開裂したHBV−DNAと混合し、前記と同
様の条件でT4リガーゼと反応させ、得られたDNAを用
い、「Molecular cloning」(p254〜255,Cold Spring H
arbor Laborotory,1982年発行)に記載の方法に従い、
大腸菌x1776株を形質転換し、アンピシリンを25μg/ml
を含む抗菌試験用培地3(Difco社製)プレート上に拡
げる。pBR322のBamHI切断部位にHBV−DNAをクローニン
グすることにより、このプラスミドを持つ大腸菌は、ア
ンピシリン耐性、テトラサイクリン感受性の性質を示
す。この性質を示す大腸菌より、前述の「Molecularclo
ning」(p368〜369)に記載の方法に従い、プラスミドD
NAを抽出する。このプラスミドDNAを前記と同様の方法
でBamHIを開裂し、前述の「遺伝子操作マニュアル」(p
73〜80)に記載の方法でサザーン・ハイブリダイゼイシ
ョンを、実施例2でで得た32PラベルのHBV−DNAをプロ
ーブに用いて行い、約3.2kbのHBV−DNAがクローニング
されていることを確認するとともに、pM1B11(微工研条
寄第1081号)を得た(第1図)。
先に得たBamHIで開裂したHBV−DNAと混合し、前記と同
様の条件でT4リガーゼと反応させ、得られたDNAを用
い、「Molecular cloning」(p254〜255,Cold Spring H
arbor Laborotory,1982年発行)に記載の方法に従い、
大腸菌x1776株を形質転換し、アンピシリンを25μg/ml
を含む抗菌試験用培地3(Difco社製)プレート上に拡
げる。pBR322のBamHI切断部位にHBV−DNAをクローニン
グすることにより、このプラスミドを持つ大腸菌は、ア
ンピシリン耐性、テトラサイクリン感受性の性質を示
す。この性質を示す大腸菌より、前述の「Molecularclo
ning」(p368〜369)に記載の方法に従い、プラスミドD
NAを抽出する。このプラスミドDNAを前記と同様の方法
でBamHIを開裂し、前述の「遺伝子操作マニュアル」(p
73〜80)に記載の方法でサザーン・ハイブリダイゼイシ
ョンを、実施例2でで得た32PラベルのHBV−DNAをプロ
ーブに用いて行い、約3.2kbのHBV−DNAがクローニング
されていることを確認するとともに、pM1B11(微工研条
寄第1081号)を得た(第1図)。
実施例4 HBs抗原発現プラスミドの構築と改造:実施例3で得
たプラスミドpM1B11を制限酵素XhoI及びBamHI消化し、H
Bs遺伝子を含む約1.3kbの断片を得る。また、プラスミ
ドpPH05(Kenji A.,et al.,Nucl.Acid Res.11,1657,198
3)を制限酵素BamHI、SalI消化し、PH05プロモーター遺
伝子を含む約0.6kbのDNA断片を得る。更に、かかる2つ
のDNA断片をT4DNAリガーゼを用いて連係させた後、制限
酵素BamHIで開裂し、約1.9kbのPH05プロモーターとHBs
遺伝子とを持つDNA断片を得た。次いで、該DNA断片を、
プラスミドpBR325を制限酵素BamHI及びアルカリホスフ
ァターゼで消化したDNA断片と混合し、T4リガーゼで反
応させ、pBR325のBamHI部位にPH05プロモーター下流にH
Bs遺伝子が同一方向にクローニングされたプラスミドを
得る。このプラスミドを制限酵素KpnIで消化し、さら
に、エキソヌクレアーゼBal31で消化することにより、P
H05の構造遺伝子の開始コドンATGを欠失したプラスミド
pHB103が多数得られる。このプラスミドを各クローン毎
にBamHIで消化し、プラスミドYEp13(ATCC No.37115)
のBamHIサイトにクローニングし、発現用プラスミドpBH
103系列(第2図)を得た。
たプラスミドpM1B11を制限酵素XhoI及びBamHI消化し、H
Bs遺伝子を含む約1.3kbの断片を得る。また、プラスミ
ドpPH05(Kenji A.,et al.,Nucl.Acid Res.11,1657,198
3)を制限酵素BamHI、SalI消化し、PH05プロモーター遺
伝子を含む約0.6kbのDNA断片を得る。更に、かかる2つ
のDNA断片をT4DNAリガーゼを用いて連係させた後、制限
酵素BamHIで開裂し、約1.9kbのPH05プロモーターとHBs
遺伝子とを持つDNA断片を得た。次いで、該DNA断片を、
プラスミドpBR325を制限酵素BamHI及びアルカリホスフ
ァターゼで消化したDNA断片と混合し、T4リガーゼで反
応させ、pBR325のBamHI部位にPH05プロモーター下流にH
Bs遺伝子が同一方向にクローニングされたプラスミドを
得る。このプラスミドを制限酵素KpnIで消化し、さら
に、エキソヌクレアーゼBal31で消化することにより、P
H05の構造遺伝子の開始コドンATGを欠失したプラスミド
pHB103が多数得られる。このプラスミドを各クローン毎
にBamHIで消化し、プラスミドYEp13(ATCC No.37115)
のBamHIサイトにクローニングし、発現用プラスミドpBH
103系列(第2図)を得た。
実施例5 発現用プラスミドによる酵母の形質転換と形質転換体
酵母の単離:発現用プラスミドを用いて、酵母(Sacchr
omyces cerevisias)SHY4株(ATCC No.44772)をアルカ
リカチオン法で形質転換するため、酵母をYPD培地(バ
クトペプトン2%,イーストエキストラクト1%,デキ
ストロース2%)にて培養する。培養液を5mlとり、250
0rpm,5分間遠心し菌体を5mlのTEに浮遊し、さらに、遠
心して得られた菌体を0.6mlのTEに再浮遊する。この内
の0.5mlに等量の0.2M酢酸リチウム液を加え、30℃で60
分間インキュベートする。次いで、0.1mlをとり、これ
に前述の発現用プラスミドを5〜10μl加え、30℃で30
分間再びインキュベートする。0.1mlの70%ポリエチレ
ングライコール4000液を加え、更に30℃で60分間インキ
ュベートしたのち、蒸留水2mlを加え、2500rpmで5分間
遠心し、菌体を少量の蒸留水に再浮遊した後にロイシン
を含まない選択培地であるSD寒天培地(0.67%バクトイ
ーストナイトロジェンベースアミノ酸フリー(Difco社
製)、2%デキストロース、各々20ug/mlのウラシル、
L−トリプトファン、L−ヒスチジン、2%寒天)に拡
げ、30℃で培養し、出現したコロニーを単離した。
酵母の単離:発現用プラスミドを用いて、酵母(Sacchr
omyces cerevisias)SHY4株(ATCC No.44772)をアルカ
リカチオン法で形質転換するため、酵母をYPD培地(バ
クトペプトン2%,イーストエキストラクト1%,デキ
ストロース2%)にて培養する。培養液を5mlとり、250
0rpm,5分間遠心し菌体を5mlのTEに浮遊し、さらに、遠
心して得られた菌体を0.6mlのTEに再浮遊する。この内
の0.5mlに等量の0.2M酢酸リチウム液を加え、30℃で60
分間インキュベートする。次いで、0.1mlをとり、これ
に前述の発現用プラスミドを5〜10μl加え、30℃で30
分間再びインキュベートする。0.1mlの70%ポリエチレ
ングライコール4000液を加え、更に30℃で60分間インキ
ュベートしたのち、蒸留水2mlを加え、2500rpmで5分間
遠心し、菌体を少量の蒸留水に再浮遊した後にロイシン
を含まない選択培地であるSD寒天培地(0.67%バクトイ
ーストナイトロジェンベースアミノ酸フリー(Difco社
製)、2%デキストロース、各々20ug/mlのウラシル、
L−トリプトファン、L−ヒスチジン、2%寒天)に拡
げ、30℃で培養し、出現したコロニーを単離した。
実施例6 形質転換体酵母の培養とHBs抗原の抽出:実施例5で
得た形質転換体酵母を、第1リン酸カリ1.5g/lを含む完
全合成培地バルクホルダー培地(Burkholder,P.R.,eta
l.,Am.J.Botany,30,206,1943:各々20μg/mlのウラシル,
L−トリプトファン,L−ヒスチジンを含む)に接種し、3
0℃で24時間振とう培養後、2500rpmで5分間遠心して集
菌する。一度、菌体を蒸留水で洗浄後、第1リン酸カリ
の代りに塩化カリ1.5g/lを含むバイクホルダー培地に植
込み、更に30℃で24時間振とう培養する。菌体を遠心操
作により集め、洗浄後50mMリン酸バッファーpH7.2に再
浮遊し、ガラスビーズ(φ0.45−0.55mm)を加え、強く
振とうして菌体を破砕し、10,000rpmで10分間遠心し
て、上清を分離して酵母抽出液を得た。
得た形質転換体酵母を、第1リン酸カリ1.5g/lを含む完
全合成培地バルクホルダー培地(Burkholder,P.R.,eta
l.,Am.J.Botany,30,206,1943:各々20μg/mlのウラシル,
L−トリプトファン,L−ヒスチジンを含む)に接種し、3
0℃で24時間振とう培養後、2500rpmで5分間遠心して集
菌する。一度、菌体を蒸留水で洗浄後、第1リン酸カリ
の代りに塩化カリ1.5g/lを含むバイクホルダー培地に植
込み、更に30℃で24時間振とう培養する。菌体を遠心操
作により集め、洗浄後50mMリン酸バッファーpH7.2に再
浮遊し、ガラスビーズ(φ0.45−0.55mm)を加え、強く
振とうして菌体を破砕し、10,000rpmで10分間遠心し
て、上清を分離して酵母抽出液を得た。
実施例7 形質転換体酵母のHBs抗原産生量の測定:酵母抽出液
中のHBs蛋白の定量は市販のHBs抗原測定キット(オース
リアII,アポット社製)を使用し、実施例5で得た形質
転換体酵母クローンのHBs抗原産生量を測定したとこ
ろ、プラスミドpBH103−ME5を持つクローンによる産生
量が最も高かった。また、pBH103−CTと命名したプラス
ミドを有するクローンもHBs抗原産生を示した。その結
果を第1表に示す。
中のHBs蛋白の定量は市販のHBs抗原測定キット(オース
リアII,アポット社製)を使用し、実施例5で得た形質
転換体酵母クローンのHBs抗原産生量を測定したとこ
ろ、プラスミドpBH103−ME5を持つクローンによる産生
量が最も高かった。また、pBH103−CTと命名したプラス
ミドを有するクローンもHBs抗原産生を示した。その結
果を第1表に示す。
実施例8 プラスミドpBH103−ME5のPH05プロモーター及びHBs構
造遺伝子のDNA塩基配列の決定:プラスミドpBH103−ME5
を各種制限酵素で切断し、プラスミドpUC12(Messing,
J.(1983)Methods in Enzymology,101,partC,20)にク
ローニングし、ジデオキシチェーンターミネーター法
(Sanger,F.,et al.,Proc.Natal.Acad.Sci.USA,74,546
3,1977;Hattori,M.,et al.,Anal.Biol.,152,232,1986)
にてDNA塩基配列を決定した。
造遺伝子のDNA塩基配列の決定:プラスミドpBH103−ME5
を各種制限酵素で切断し、プラスミドpUC12(Messing,
J.(1983)Methods in Enzymology,101,partC,20)にク
ローニングし、ジデオキシチェーンターミネーター法
(Sanger,F.,et al.,Proc.Natal.Acad.Sci.USA,74,546
3,1977;Hattori,M.,et al.,Anal.Biol.,152,232,1986)
にてDNA塩基配列を決定した。
その結果、プラスミドpBH103−ME5のHBs構造遺伝子
は、本来の226個のアミノ酸のN末にPreS由来の9個の
アミノ酸と開始コドンATG由来のメチオニンの計10個の
アミノ酸を余分に持つ蛋白をコードしていた(第3
図)。
は、本来の226個のアミノ酸のN末にPreS由来の9個の
アミノ酸と開始コドンATG由来のメチオニンの計10個の
アミノ酸を余分に持つ蛋白をコードしていた(第3
図)。
また、pBH103−CTについても同様の方法で塩基配列を
決定した。その結果、該HBs構造遺伝子は、HBV本来の22
6個のアミノ酸のみからなっていることが判明した(第
3図)。
決定した。その結果、該HBs構造遺伝子は、HBV本来の22
6個のアミノ酸のみからなっていることが判明した(第
3図)。
実施例9 形質転換体酵母SHYA4/pBH103−ME5により産生されるH
Bs抗原の分子量測定及び同定:実施例6に記載の方法で
組換え体酵母SHY4/pBH103−ME5を培養し抽出液を得る。
この抽出液に活性炭2%(W/W)を加え、室温で30分撹
拌する。次に3000rpm10分間遠心し、上清を得る。この
上清を膜濃縮した後、20〜50%(W/W)の蔗糖密度勾配
に重層し、20,000rpm20時間遠心したところHBs抗原は蔗
糖35%付近に活性のピークを示した、この画分を50mMリ
ン酸バッファーpH7.2に透析し、比重1.2になる様CsClを
加え42,000rpm40時間遠心すると比重1.21にHBs抗原活性
のpeakを示す。この精製HBs溶液をSDS−ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動し、ニトロセルロース膜ヘゲル上の蛋
白をブロッティングし、市販の抗ヒトHBsヤギ血清[ダ
コ(DAKO)社]をHRPO(西洋ワサビ・ペルオキシダー
ゼ)標識したものと反応させ、4−クロロ−インドナフ
トールを発色させることによりHBs抗原を同定した。そ
の結果、分子量24Kdの位置にバンドが検出された(第4
図)。
Bs抗原の分子量測定及び同定:実施例6に記載の方法で
組換え体酵母SHY4/pBH103−ME5を培養し抽出液を得る。
この抽出液に活性炭2%(W/W)を加え、室温で30分撹
拌する。次に3000rpm10分間遠心し、上清を得る。この
上清を膜濃縮した後、20〜50%(W/W)の蔗糖密度勾配
に重層し、20,000rpm20時間遠心したところHBs抗原は蔗
糖35%付近に活性のピークを示した、この画分を50mMリ
ン酸バッファーpH7.2に透析し、比重1.2になる様CsClを
加え42,000rpm40時間遠心すると比重1.21にHBs抗原活性
のpeakを示す。この精製HBs溶液をSDS−ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動し、ニトロセルロース膜ヘゲル上の蛋
白をブロッティングし、市販の抗ヒトHBsヤギ血清[ダ
コ(DAKO)社]をHRPO(西洋ワサビ・ペルオキシダー
ゼ)標識したものと反応させ、4−クロロ−インドナフ
トールを発色させることによりHBs抗原を同定した。そ
の結果、分子量24Kdの位置にバンドが検出された(第4
図)。
更に、抗ヒトHBsヤギ血清(ダコ社製)、ヒト血液由
来HBs抗原,及び上記の精製HBs抗原を用いて寒天ゲル内
沈降反応を行う:0.8w/v%アガロースゲル上の三つの穴
(各穴は三角形の頂点の位置関係にある)のそれぞれ
に、上記血清または抗原を50μl加え、室温で一夜反応
させて、出現する沈降線を観察する。上記血清とヒト血
液由来HBs抗原との間の沈降線は、上記血清と本発明の
精製HBs抗原との間の沈降線と完全に融合していた。従
って、本発明の精製HBs抗原は、ヒト血液由来HBs抗原と
抗原性が同一であると判定された。
来HBs抗原,及び上記の精製HBs抗原を用いて寒天ゲル内
沈降反応を行う:0.8w/v%アガロースゲル上の三つの穴
(各穴は三角形の頂点の位置関係にある)のそれぞれ
に、上記血清または抗原を50μl加え、室温で一夜反応
させて、出現する沈降線を観察する。上記血清とヒト血
液由来HBs抗原との間の沈降線は、上記血清と本発明の
精製HBs抗原との間の沈降線と完全に融合していた。従
って、本発明の精製HBs抗原は、ヒト血液由来HBs抗原と
抗原性が同一であると判定された。
実施例10 形質転換体酵母SHY4/pBH103−ME5により産生されるHB
s抗原の免疫原性の検定:実施例9に記載の方法によ
り、精製HBs抗原を得る。次いで、「生物学的製剤基
準」(厚生省告示第159号)に定められた沈降B型肝炎
ワクチン製剤基準に準拠して、ワクチンの調製とマウス
力価試験を行う:生理的食塩水を用いて、上記精製抗原
40μg/ml及び水酸化アルミニウム0.4mg/mlを調製後、か
かる両液を等量重合し、アルミ沈降B型肝炎ワクチンを
試作する。該ワクチンを生後5週のBALB/cマウス10匹の
背部にそれぞれ1mlずつ皮下接種する。接種から5週間
後に採血し、血中抗体価を受身赤血球凝集反応により測
定する。その結果を第2表に示す。
s抗原の免疫原性の検定:実施例9に記載の方法によ
り、精製HBs抗原を得る。次いで、「生物学的製剤基
準」(厚生省告示第159号)に定められた沈降B型肝炎
ワクチン製剤基準に準拠して、ワクチンの調製とマウス
力価試験を行う:生理的食塩水を用いて、上記精製抗原
40μg/ml及び水酸化アルミニウム0.4mg/mlを調製後、か
かる両液を等量重合し、アルミ沈降B型肝炎ワクチンを
試作する。該ワクチンを生後5週のBALB/cマウス10匹の
背部にそれぞれ1mlずつ皮下接種する。接種から5週間
後に採血し、血中抗体価を受身赤血球凝集反応により測
定する。その結果を第2表に示す。
[発明の効果] 本発明のHBs抗原はクローニングされたHBs抗原遺伝子
を遺伝子工学技術により発現させて製造するため、HBV
が感染したヒトの血液を取扱う従来技術に比べ、生産工
程下でのバイオハザードの確率は実施的に皆無になる。
また、生産コストが大幅に低減されると共に、世界の需
要を満たし得るだけのHBs抗原の量産が可能になる。更
に、培地を含む培養系の組成と構成がすべて既知である
ため、精製が容易になり、高純度の製品が得られる。そ
の上、製品の分子製造が明確であるため、有効性並びに
安全性が優れて高くかつ均質な生物学的製剤、及び極め
て特異性の高い高性能の診断剤の提供が可能になる。
尚、この発明の優れた抗原性と免疫原性は実施例9及び
10に記載の通りである。
を遺伝子工学技術により発現させて製造するため、HBV
が感染したヒトの血液を取扱う従来技術に比べ、生産工
程下でのバイオハザードの確率は実施的に皆無になる。
また、生産コストが大幅に低減されると共に、世界の需
要を満たし得るだけのHBs抗原の量産が可能になる。更
に、培地を含む培養系の組成と構成がすべて既知である
ため、精製が容易になり、高純度の製品が得られる。そ
の上、製品の分子製造が明確であるため、有効性並びに
安全性が優れて高くかつ均質な生物学的製剤、及び極め
て特異性の高い高性能の診断剤の提供が可能になる。
尚、この発明の優れた抗原性と免疫原性は実施例9及び
10に記載の通りである。
第1図は、HBVDNAのクローニング、及びプラスミドpM1B
11作成のフローチャート;第2図は、プラスミドpBH103
系列作成のプローチャート;第3図は、本発明のHBs抗
原の遺伝子DNAの塩基配列及びアミノ酸配列;第4図
は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による本発
明のHBs抗原の同定と分子量測定の結果;をそれぞれ示
す。
11作成のフローチャート;第2図は、プラスミドpBH103
系列作成のプローチャート;第3図は、本発明のHBs抗
原の遺伝子DNAの塩基配列及びアミノ酸配列;第4図
は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による本発
明のHBs抗原の同定と分子量測定の結果;をそれぞれ示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:865) (72)発明者 吉田 巌 香川県観音寺市八幡町2丁目9番41号 (72)発明者 高延 壮男 香川県観音寺市八幡町2丁目9番41号 (72)発明者 高久 慶典 香川県観音寺市八幡町2丁目9番41号 (56)参考文献 特開 昭58−77823(JP,A) 特開 昭59−74985(JP,A) Nucleic Acids Rese arch,Vol.11,No.13, (1983)P.4601−4610
Claims (3)
- 【請求項1】次式(I): (式中Alaはアラニン,Argはアルギニン,Asnはアスパラ
ギン,Aspはアスパラギン酸,Cysはシステイン,Glnはグル
タミン,Gluはグルタミン酸,Glyはグリシン,Hisはヒスチ
ジン,Ileはイソロイシン,Lysはリジン,Leuはロイシン,M
etはメチオニン,Pheはフェニルアラニン,Proはプロリ
ン,Serはセリン,Thrはスレオニン,Trpはトリプトファ
ン,Tyrはチロシン,Valはバリンの各残基をそれぞれ表わ
す)、で表わされるアミノ酸配列を有するヒトB形肝炎
ウイルス抗原。 - 【請求項2】次式(I): (式中Alaはアラニン,Argはアルギニン,Asnはアスパラ
ギン,Aspはアスパラギン酸,Cysはシステイン,Glnはグル
タミン,Gluはグルタミン酸,Glyはグリシン,Hisはヒスチ
ジン,Ileはイソロイシン,Lysはリジン,Leuはロイシン,M
etはメチオニン,Pheはフェニルアラニン,Proはプロリ
ン,Serはセリン,Thrはスレオニン,Trpはトリプトファ
ン、Tyrはチロシン,Valはバリンの各残基をそれぞれ表
わす)、で表わされるアミノ酸配列を有するヒトB形肝
炎ウイルス抗原の製造方法にして、 プラスミドpM1B11(微工研条寄第1081号)が保有のB形
肝炎ウイルス遺伝子から得られるDNA断片であって、そ
の5′末端から3′末端方向に開示コドンATG、プレS
タンパクC末端側の9個の連続したアミノ酸配列をコー
ドする遺伝子、及び226個のアミノ酸からなる表面抗原
タンパクをコードする遺伝子が順に接続した上記DNA断
片を挿入連係し構築した発現プラスミドpBH103−ME5を
酵母、Saccharomyces cerevisiae SHY株(ATCC No.4477
2)に移入し得られる形質転換体酵母を培養することを
特徴とするB形肝炎ウイルス抗原の製造方法。 - 【請求項3】次式(I): (式中Alaはアラニン,Argはアルギニン,Asnはアスパラ
ギン、Aspはアスパラギン酸,Cysはシステイン,Glnはグ
ルタミン,Gluはグルタミン酸,Glyはグリシン,Hisはヒス
チジン,Ileはイソロイシン,Lysはリジン,Leuはロイシ
ン,Metはメチオニン,pheはフェニルアラニン,Proはプロ
リン,Serはセリン,Thrはスレオニン,Trpはトリプトファ
ン,Tyrはチロシン,Valはバリンの各残基をそれぞれ表わ
す)、で表わされるアミノ酸配列を有するヒトB形肝炎
ウイルス抗原を抗体産生に有効な量含有するワクチン。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61143412A JPH089637B2 (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | B型肝炎ウイルス抗原とその製造法 |
BE8700666A BE1000167A4 (fr) | 1986-06-18 | 1987-06-17 | Antigene du virus de l'hepatite b et procede pour sa production. |
FR878708469A FR2606281B1 (fr) | 1986-06-18 | 1987-06-17 | Antigene du virus de l'hepatite b et procede pour sa production |
CA000539862A CA1340521C (en) | 1986-06-18 | 1987-06-17 | Hepatitis b virus antigen and a process for producing the same |
US08/378,011 US5693497A (en) | 1986-06-18 | 1995-01-25 | Process for expressing the hepatitis B virus antigen using a Saccharomyces cerevisiae transformant |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61143412A JPH089637B2 (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | B型肝炎ウイルス抗原とその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6322098A JPS6322098A (ja) | 1988-01-29 |
JPH089637B2 true JPH089637B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=15338168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61143412A Expired - Lifetime JPH089637B2 (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | B型肝炎ウイルス抗原とその製造法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5693497A (ja) |
JP (1) | JPH089637B2 (ja) |
BE (1) | BE1000167A4 (ja) |
CA (1) | CA1340521C (ja) |
FR (1) | FR2606281B1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
WO1993012815A1 (en) * | 1991-12-27 | 1993-07-08 | Gensci Limited | Method for obtaining recombinant surface antigen of hepatitis b, antigen and vaccine based on it |
US7109292B2 (en) * | 1999-03-08 | 2006-09-19 | Genentech, Inc. | Secreted and transmembrane polypeptides and nucleic acids encoding the same |
JP2000270876A (ja) * | 1999-03-26 | 2000-10-03 | Genome Science Laboratories Co Ltd | B型肝炎ウイルス遺伝子の変異検出方法および検出キット |
KR100423614B1 (ko) * | 2001-05-16 | 2004-03-22 | 주식회사유한양행 | 비형간염바이러스의 에스-표면항원을 인식하는단일클론항체의 가변영역 및 이를 코딩하는 유전자 |
WO2006033368A1 (ja) * | 2004-09-22 | 2006-03-30 | Advanced Life Science Institute, Inc. | B型肝炎ウイルスs抗原の検出法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0182442B2 (en) * | 1978-12-22 | 1996-04-03 | Biogen, Inc. | Recombinant DNA molecules and their method of production |
IE52036B1 (en) * | 1979-05-24 | 1987-05-27 | Univ California | Non-passageable viruses |
US4935235A (en) * | 1979-05-24 | 1990-06-19 | The Regents Of The University Of California | Non-passageable viruses |
GR76274B (ja) * | 1981-08-04 | 1984-08-04 | Univ California | |
DE3381619D1 (de) * | 1982-08-16 | 1990-07-05 | Chemo Sero Therapeut Res Inst | Pendelvektor. |
JPS5974985A (ja) * | 1982-10-19 | 1984-04-27 | Takeda Chem Ind Ltd | 新規dna |
DE3585578D1 (de) * | 1984-06-18 | 1992-04-16 | Chiron Corp | Hepatitisoberflaechenantigenpartikelvakzin. |
EP0401941A3 (en) * | 1984-07-11 | 1991-04-17 | Takeda Chemical Industries, Ltd. | Hepatitis b virus surface antigen and production thereof |
US4722840A (en) * | 1984-09-12 | 1988-02-02 | Chiron Corporation | Hybrid particle immunogens |
-
1986
- 1986-06-18 JP JP61143412A patent/JPH089637B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1987
- 1987-06-17 BE BE8700666A patent/BE1000167A4/fr not_active IP Right Cessation
- 1987-06-17 CA CA000539862A patent/CA1340521C/en not_active Expired - Fee Related
- 1987-06-17 FR FR878708469A patent/FR2606281B1/fr not_active Expired - Lifetime
-
1995
- 1995-01-25 US US08/378,011 patent/US5693497A/en not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
NucleicAcidsResearch,Vol.11,No.13,(1983)P.4601−4610 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6322098A (ja) | 1988-01-29 |
FR2606281B1 (fr) | 1990-10-12 |
CA1340521C (en) | 1999-05-04 |
US5693497A (en) | 1997-12-02 |
BE1000167A4 (fr) | 1988-07-05 |
FR2606281A1 (fr) | 1988-05-13 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |