JPH0890462A - パラレルリンクマニピュレータ - Google Patents
パラレルリンクマニピュレータInfo
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- JPH0890462A JPH0890462A JP23290794A JP23290794A JPH0890462A JP H0890462 A JPH0890462 A JP H0890462A JP 23290794 A JP23290794 A JP 23290794A JP 23290794 A JP23290794 A JP 23290794A JP H0890462 A JPH0890462 A JP H0890462A
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- freedom
- parallel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 等方でない現場作業空間を有効に利用でき、
また、分割・再組み立てが容易で可搬性に優れたマニピ
ュレータ機構を提供する。 【構成】 複数本のリンクの一端を、回転多自由度を有
する継ぎ手を介して移動ブロックに結合し、前記リンク
の他端に、回転多自由度を有する継ぎ手を介して手先効
果器を取り付けたパラレルリンクマニピュレータにおい
て、前記移動ブロックを載置する面の1つを、前記リン
クと前記移動ブロックと前記手先効果器からなる立体多
面体の基準面として、該基準面に平行な面(固定板)内
でブロックを直線移動させることによって、該手先効果
器の3次元移動制御および3次元姿勢制御を行う構成と
する。
また、分割・再組み立てが容易で可搬性に優れたマニピ
ュレータ機構を提供する。 【構成】 複数本のリンクの一端を、回転多自由度を有
する継ぎ手を介して移動ブロックに結合し、前記リンク
の他端に、回転多自由度を有する継ぎ手を介して手先効
果器を取り付けたパラレルリンクマニピュレータにおい
て、前記移動ブロックを載置する面の1つを、前記リン
クと前記移動ブロックと前記手先効果器からなる立体多
面体の基準面として、該基準面に平行な面(固定板)内
でブロックを直線移動させることによって、該手先効果
器の3次元移動制御および3次元姿勢制御を行う構成と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業ロボット等と同様
に被作業物のハンドリングを高精度、且つ、遠隔操作お
よび/または自動操作するパラレルリンクマニピュレー
タに関するものであり、特に狭隘な場所で重量物をハン
ドリングする自動化装置に関わる。
に被作業物のハンドリングを高精度、且つ、遠隔操作お
よび/または自動操作するパラレルリンクマニピュレー
タに関するものであり、特に狭隘な場所で重量物をハン
ドリングする自動化装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】重量物のハンドリングにおいては、特開
昭58−77466号公報や特開昭61−109682
号公報に見られる揚重機と汎用ロボットを用いた技術が
従来周知のものである。しかし、この技術においてはロ
ードバランサー等を使うことを前提とするために、機器
の設置スペースが大きく、また制御的にロードランサー
等は高性能のシステムとなっていないので、高い位置精
度や姿勢精度を得ることは難しい。
昭58−77466号公報や特開昭61−109682
号公報に見られる揚重機と汎用ロボットを用いた技術が
従来周知のものである。しかし、この技術においてはロ
ードバランサー等を使うことを前提とするために、機器
の設置スペースが大きく、また制御的にロードランサー
等は高性能のシステムとなっていないので、高い位置精
度や姿勢精度を得ることは難しい。
【0003】また、重量物ハンドリングを得意とした多
自由度制御機構にパラレルリンク機構がある。パラレル
リンク機構には大きく分けて2種類の機構方式があり、
1つは回転関節型で、もう一つは直動関節型である。文
献(日本ロボット学会誌10巻6号35頁)に示される
関節回転型駆動より、直線型駆動の方が、反力を関節ト
ルクではなく軸力で支持できるので大出力には向いてい
る。この直線型駆動の代表的なものとしてスチュアート
プラットフォームがある。さらにこのパラレルリンク機
構を工夫改良した従来技術として、例えば特開昭63−
150178号公報に記載の技術が周知であり、この従
来技術によれば、図4に示すように、全て固定板上11
に取り付けられたアクチュエータにより、手先効果器1
0を任意方向に駆動出来るので、構造が簡単で組立が容
易であるという利点を有している。また、これの改良版
として、図5に示す特開平2−311284号公報に記
載の技術が周知であり、この技術によれば、個々のアク
チュエータの各々を関連付けながら制御することから解
放されて、機構的に簡単な計算処理ですむ利点を有す
る。
自由度制御機構にパラレルリンク機構がある。パラレル
リンク機構には大きく分けて2種類の機構方式があり、
1つは回転関節型で、もう一つは直動関節型である。文
献(日本ロボット学会誌10巻6号35頁)に示される
関節回転型駆動より、直線型駆動の方が、反力を関節ト
ルクではなく軸力で支持できるので大出力には向いてい
る。この直線型駆動の代表的なものとしてスチュアート
プラットフォームがある。さらにこのパラレルリンク機
構を工夫改良した従来技術として、例えば特開昭63−
150178号公報に記載の技術が周知であり、この従
来技術によれば、図4に示すように、全て固定板上11
に取り付けられたアクチュエータにより、手先効果器1
0を任意方向に駆動出来るので、構造が簡単で組立が容
易であるという利点を有している。また、これの改良版
として、図5に示す特開平2−311284号公報に記
載の技術が周知であり、この技術によれば、個々のアク
チュエータの各々を関連付けながら制御することから解
放されて、機構的に簡単な計算処理ですむ利点を有す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの技術
を現場に適用して重量物のハンドリングを行う場合に、
大きな問題として既存設備とのスペース取り合いがあ
る。実際の現場では立方体状の等方作業空間を機械装置
内でとることは難しく、長さ方向はスペースがあるが、
幅方向には非常に狭いといった細長い空間での設備装置
しか許されないことが殆どで、上記技術の装置の適用が
難しいことが多い。
を現場に適用して重量物のハンドリングを行う場合に、
大きな問題として既存設備とのスペース取り合いがあ
る。実際の現場では立方体状の等方作業空間を機械装置
内でとることは難しく、長さ方向はスペースがあるが、
幅方向には非常に狭いといった細長い空間での設備装置
しか許されないことが殆どで、上記技術の装置の適用が
難しいことが多い。
【0005】重量物のハンドリングに適した直動関節型
のパラレルリンクでは、駆動させるアクチュエータの移
動方向が特にスペースを要する。つまり、現場適用に当
たって許された細長い空間の長手方向にアクチュエータ
の移動方向を取って、手先効果器の移動制御を行うこと
が望ましい。また、整備作業等に使うには可搬性も重要
であり、アクチュエータを固定板上に全て取り付け、リ
ンク部分で分割して一個当たりの重量を小さくして持ち
運び、現場で容易に再組立ができれば非常に使い易いた
め、実用上この要求も強い。
のパラレルリンクでは、駆動させるアクチュエータの移
動方向が特にスペースを要する。つまり、現場適用に当
たって許された細長い空間の長手方向にアクチュエータ
の移動方向を取って、手先効果器の移動制御を行うこと
が望ましい。また、整備作業等に使うには可搬性も重要
であり、アクチュエータを固定板上に全て取り付け、リ
ンク部分で分割して一個当たりの重量を小さくして持ち
運び、現場で容易に再組立ができれば非常に使い易いた
め、実用上この要求も強い。
【0006】この発明はかかる課題を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、等方でない現
場スペースを有効に利用でき、可搬性に優れた重量物ハ
ンドリング用パラレルリンクマニピュレータを提供する
ことにある。
されたもので、その目的とするところは、等方でない現
場スペースを有効に利用でき、可搬性に優れた重量物ハ
ンドリング用パラレルリンクマニピュレータを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、複数本のリンクの一端を、回転多自由度
を有する継ぎ手を介して移動ブロックに結合し、前記リ
ンクの他端に回転多自由度を有する継ぎ手を介して手先
効果器を取り付けたパラレルリンクマニピュレータにお
いて、前記移動ブロックを載置する面の1つを、前記リ
ンクと前記移動ブロックと前記手先効果器からなる立体
多面体の基準面として、該基準面に平行な面(固定板)
内で移動ブロックを直線移動させて、該手先効果器の3
次元移動制御および3次元姿勢制御を行うことを特徴と
し、また、前記のマニピュレータにおいて、全ての移動
ブロックの移動方向を、互いに平行な線上の移動とする
ことを特徴とし、さらに、前記のマニピュレータにおい
て、総リンク本数を4本とし、内2本を台形リンク構成
としてその移動ブロックを逆方向に同期移動させると共
に、各リンクの継ぎ手の回転自由度数を2として、該継
ぎ手の1つの回転自由度の方向を、固定板に載置された
平行線上を移動する該移動ブロックの移動方向に平行な
軸の回転方向とし、もう1つの回転自由度の方向を、前
記第1の回転軸の直角方向として、移動ブロックの移動
方向と直交する平面内での、手先効果器の2次元位置と
姿勢を制御することを特徴とする。
に、本発明は、複数本のリンクの一端を、回転多自由度
を有する継ぎ手を介して移動ブロックに結合し、前記リ
ンクの他端に回転多自由度を有する継ぎ手を介して手先
効果器を取り付けたパラレルリンクマニピュレータにお
いて、前記移動ブロックを載置する面の1つを、前記リ
ンクと前記移動ブロックと前記手先効果器からなる立体
多面体の基準面として、該基準面に平行な面(固定板)
内で移動ブロックを直線移動させて、該手先効果器の3
次元移動制御および3次元姿勢制御を行うことを特徴と
し、また、前記のマニピュレータにおいて、全ての移動
ブロックの移動方向を、互いに平行な線上の移動とする
ことを特徴とし、さらに、前記のマニピュレータにおい
て、総リンク本数を4本とし、内2本を台形リンク構成
としてその移動ブロックを逆方向に同期移動させると共
に、各リンクの継ぎ手の回転自由度数を2として、該継
ぎ手の1つの回転自由度の方向を、固定板に載置された
平行線上を移動する該移動ブロックの移動方向に平行な
軸の回転方向とし、もう1つの回転自由度の方向を、前
記第1の回転軸の直角方向として、移動ブロックの移動
方向と直交する平面内での、手先効果器の2次元位置と
姿勢を制御することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明は以上の構成により、図1に示されるよ
うに、基本的には、6個のリンク2a〜2fの一端が移
動ブロック1a〜1fに回転自在に結合され、前記リン
クの他端が回転自在に手先効果器10に結合されている
ので、移動ブロック1a〜1fの位置をx−y平面の方
向に制御することで、手先効果器の立体空間の6自由度
(x,y,z位置とそれぞれの軸回りの回転)を任意に
制御することが可能である。さらに、駆動のアクチュエ
ータが固定板11の上に全て取り付けられているので、
リンク2a〜2f部での分割・再組立がアクチュエータ
を取り外すことなく実施可能である。
うに、基本的には、6個のリンク2a〜2fの一端が移
動ブロック1a〜1fに回転自在に結合され、前記リン
クの他端が回転自在に手先効果器10に結合されている
ので、移動ブロック1a〜1fの位置をx−y平面の方
向に制御することで、手先効果器の立体空間の6自由度
(x,y,z位置とそれぞれの軸回りの回転)を任意に
制御することが可能である。さらに、駆動のアクチュエ
ータが固定板11の上に全て取り付けられているので、
リンク2a〜2f部での分割・再組立がアクチュエータ
を取り外すことなく実施可能である。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好ましい実施例
を説明する。
を説明する。
【0010】図1は、本発明に係る六自由度制御パラレ
ルリンクマニピュレータのスケルトンモデルを示す。本
実施例において、6本のリンク2a〜2fの両端に3軸
回転が可能な継ぎ手(例えば球面軸受け)3a〜3fを
設け、上端が移動ブロック1a〜1fにそれぞれ接続さ
れ、下端が手先効果器10に、全てのリンクが平行にな
ることのないように手先効果器との取り付け位置を定め
て接続されている(全てのリンクが平行となると、その
直交方向の動きが制御不能、いわゆる特異状態にな
る)。この機構において、手先効果器の望ましい位置
(x,y,z)と姿勢(各軸の回転角)が与えられる
と、手先効果器10上に固定配置されている三自由度継
ぎ手3a〜3fの空間的な座標は一義的に定まり、さら
にこの点を中心としてリンク2a〜2fの長さから次の
ように上端の移動ブロック1a〜1fの位置が求められ
る。
ルリンクマニピュレータのスケルトンモデルを示す。本
実施例において、6本のリンク2a〜2fの両端に3軸
回転が可能な継ぎ手(例えば球面軸受け)3a〜3fを
設け、上端が移動ブロック1a〜1fにそれぞれ接続さ
れ、下端が手先効果器10に、全てのリンクが平行にな
ることのないように手先効果器との取り付け位置を定め
て接続されている(全てのリンクが平行となると、その
直交方向の動きが制御不能、いわゆる特異状態にな
る)。この機構において、手先効果器の望ましい位置
(x,y,z)と姿勢(各軸の回転角)が与えられる
と、手先効果器10上に固定配置されている三自由度継
ぎ手3a〜3fの空間的な座標は一義的に定まり、さら
にこの点を中心としてリンク2a〜2fの長さから次の
ように上端の移動ブロック1a〜1fの位置が求められ
る。
【0011】手先効果器10上の三自由度継ぎ手3aの
座標をX3a,Y3a,Z3a、移動ブロック1a継ぎ手の座
標をX1a,Y1a,Z1a リンク2aの長さをlaとすると、 la ={(X1a−X3a)2 +(Y1a−Y3a)2 +(Z1a−Z3a)2 }1/2 …(1) ここで、固定板11の上の移動ブロック1aの移動方向
(スライドレールの敷設方向)をX軸に平行とすると、
Y1aおよびZ1aは定数となるので変数はX1aのみとな
り、 X1a=±{la 2 −(Y1a−Y3a)2 −(Z1a−Z3a)2 }1/2 +X3a …(2) なお、±符号はX1aの初期状態の符号に合わせて選択す
る(0を飛び越して構造的な状態が変わることを防
ぐ)。
座標をX3a,Y3a,Z3a、移動ブロック1a継ぎ手の座
標をX1a,Y1a,Z1a リンク2aの長さをlaとすると、 la ={(X1a−X3a)2 +(Y1a−Y3a)2 +(Z1a−Z3a)2 }1/2 …(1) ここで、固定板11の上の移動ブロック1aの移動方向
(スライドレールの敷設方向)をX軸に平行とすると、
Y1aおよびZ1aは定数となるので変数はX1aのみとな
り、 X1a=±{la 2 −(Y1a−Y3a)2 −(Z1a−Z3a)2 }1/2 +X3a …(2) なお、±符号はX1aの初期状態の符号に合わせて選択す
る(0を飛び越して構造的な状態が変わることを防
ぐ)。
【0012】同様にして、移動ブロック1a〜1fのX
座標も求められる。このようにして得られたX座標値
に、図示しない駆動装置と制御装置を用いて移動ブロッ
ク1a〜1fを位置制御すれば、任意の位置と姿勢に手
先効果器10が動かせるので、六自由度を持つマニピュ
レータとしての作用を成すことができる。
座標も求められる。このようにして得られたX座標値
に、図示しない駆動装置と制御装置を用いて移動ブロッ
ク1a〜1fを位置制御すれば、任意の位置と姿勢に手
先効果器10が動かせるので、六自由度を持つマニピュ
レータとしての作用を成すことができる。
【0013】本実施例において、全体機構を幾何的にみ
ると、移動ブロック1a〜1fが載置される面を基準面
として、リンク2a〜2fと手先効果器10からなる立
体多面体が形成されているが、移動ブロック1a〜1f
の移動方向を、基準面に平行な面内で、かつ、全てX軸
方向に平行な方向とすることで、機器の設置スペースを
X軸方向には長いが、Y軸方向には小さな空間とするこ
とができ、等方でない現場での設置空間に合わせること
が可能となる。
ると、移動ブロック1a〜1fが載置される面を基準面
として、リンク2a〜2fと手先効果器10からなる立
体多面体が形成されているが、移動ブロック1a〜1f
の移動方向を、基準面に平行な面内で、かつ、全てX軸
方向に平行な方向とすることで、機器の設置スペースを
X軸方向には長いが、Y軸方向には小さな空間とするこ
とができ、等方でない現場での設置空間に合わせること
が可能となる。
【0014】さらに、駆動装置類はすべて固定板11側
に搭載されており、リンク2a〜2fまたは三自由度継
ぎ手3a〜3fは、単に力を伝達する部材なので、分解
・組み立てが容易な構造とすることが簡単にでき、本パ
ラレルリンクマニピュレータ装置の移動において、駆動
装置が一式搭載された固定板11と、リンク2a〜2f
と、手先効果器10に分解(あるいは、さらに手先効果
器10も分解)でき、単一部品としては軽量・短小化が
され、使用現場までの搬入・搬出も非常に容易である。
に搭載されており、リンク2a〜2fまたは三自由度継
ぎ手3a〜3fは、単に力を伝達する部材なので、分解
・組み立てが容易な構造とすることが簡単にでき、本パ
ラレルリンクマニピュレータ装置の移動において、駆動
装置が一式搭載された固定板11と、リンク2a〜2f
と、手先効果器10に分解(あるいは、さらに手先効果
器10も分解)でき、単一部品としては軽量・短小化が
され、使用現場までの搬入・搬出も非常に容易である。
【0015】なお、本実施例では説明を容易にするため
にリンク2a〜2fの両端の継ぎ手を共に三自由度の継
ぎ手としたが、厳密には両端併せて五自由度有ればよく
(リンク自身の軸回転は手先効果器10の位置や姿勢に
変化を与えず、無駄な自由度である)、下端側の継ぎ手
に三自由度を持たせれば、上端側の継ぎ手の自由度は2
でよい。
にリンク2a〜2fの両端の継ぎ手を共に三自由度の継
ぎ手としたが、厳密には両端併せて五自由度有ればよく
(リンク自身の軸回転は手先効果器10の位置や姿勢に
変化を与えず、無駄な自由度である)、下端側の継ぎ手
に三自由度を持たせれば、上端側の継ぎ手の自由度は2
でよい。
【0016】次に、図2は本発明に係る三自由度制御パ
ラレルリンクマニピュレータのスケルトンモデルを示
す。本実施例において、4本のリンク2a〜2dの両端
に、2軸回転が可能な二自由度継ぎ手(例えばジンバ
ル)4a〜4dを設け、上端が移動ブロック1a〜1d
にそれぞれ接続され、下端が手先効果器10に、全ての
リンクが平行となることのないように手先効果器への取
り付け位置を定めて接続されている。二自由継ぎ手4a
〜4dの第1の回転軸方向は図のX軸方向としてあり、
第2の回転軸方向はその直交方向すなわちY−Z平面に
平行な方向としている。
ラレルリンクマニピュレータのスケルトンモデルを示
す。本実施例において、4本のリンク2a〜2dの両端
に、2軸回転が可能な二自由度継ぎ手(例えばジンバ
ル)4a〜4dを設け、上端が移動ブロック1a〜1d
にそれぞれ接続され、下端が手先効果器10に、全ての
リンクが平行となることのないように手先効果器への取
り付け位置を定めて接続されている。二自由継ぎ手4a
〜4dの第1の回転軸方向は図のX軸方向としてあり、
第2の回転軸方向はその直交方向すなわちY−Z平面に
平行な方向としている。
【0017】この構成で、移動ブロック1a〜1dの制
御は前述の第一の実施例と同様に行うが、移動ブロック
1aと1bは、一つの駆動機構で逆向きに同量を同期し
て移動するようにしてあり、またリンク2aと2bを同
寸法としているので、固定板11とリンク2a,2bと
手先効果器10で左右対称の台形リンク構造が形成され
て、手先効果器10のX軸方向の動きおよびY軸回転が
拘束され、手先効果器10が支持される。また、リンク
2a〜2dに取り付けてある軸継ぎ手4a〜4dが、X
軸回転とY軸回転しか許容していないので、手先効果器
10のZ軸方向回転が拘束される。結局本機構において
は、X方向に移動ブロック1a〜1dを移動制御するこ
とで、その直交方向のY−Z面内における、手先効果器
10の位置制御(Y,Z)と姿勢制御(X軸回転)の三
自由度を、制御できるパラレルリンクマニピュレータと
なる。なお、二自由度回転継ぎ手4dと4cの第2軸の
回転中心を結ぶ線が、Y軸に平行になるように配置(好
ましくは、台形リンクを生成する二自由度回転継ぎ手4
aと4bの2等分線上に配置)すると、手先効果器10
の姿勢回転軸をX軸方向に一致させることができ、制御
が容易になる。
御は前述の第一の実施例と同様に行うが、移動ブロック
1aと1bは、一つの駆動機構で逆向きに同量を同期し
て移動するようにしてあり、またリンク2aと2bを同
寸法としているので、固定板11とリンク2a,2bと
手先効果器10で左右対称の台形リンク構造が形成され
て、手先効果器10のX軸方向の動きおよびY軸回転が
拘束され、手先効果器10が支持される。また、リンク
2a〜2dに取り付けてある軸継ぎ手4a〜4dが、X
軸回転とY軸回転しか許容していないので、手先効果器
10のZ軸方向回転が拘束される。結局本機構において
は、X方向に移動ブロック1a〜1dを移動制御するこ
とで、その直交方向のY−Z面内における、手先効果器
10の位置制御(Y,Z)と姿勢制御(X軸回転)の三
自由度を、制御できるパラレルリンクマニピュレータと
なる。なお、二自由度回転継ぎ手4dと4cの第2軸の
回転中心を結ぶ線が、Y軸に平行になるように配置(好
ましくは、台形リンクを生成する二自由度回転継ぎ手4
aと4bの2等分線上に配置)すると、手先効果器10
の姿勢回転軸をX軸方向に一致させることができ、制御
が容易になる。
【0018】製鉄作業における圧延機やピンチロールな
どの回転駆動軸の整備作業においては、ライン方向(X
方向)の位置は定位置であり、回転駆動軸のハンドリン
グは軸方向(Y方向)の移動と重力方向(Z方向)の移
動、およびその面内での姿勢(X軸回転)調整のみ行え
ば、機械の分解・組み立てなどの整備が行えることが多
く、それ以外のマニピュレータの自由度は不要であるこ
とが多い。また、作業スペースとしてピンチロールの駆
動モータとピンチロール間(Y方向)が狭く、空間的な
マニピュレータの寸法配置の制約があることが多く、こ
のような作業に適用する重量物ハンドリングのマニピュ
レータとして本機構は最適である。
どの回転駆動軸の整備作業においては、ライン方向(X
方向)の位置は定位置であり、回転駆動軸のハンドリン
グは軸方向(Y方向)の移動と重力方向(Z方向)の移
動、およびその面内での姿勢(X軸回転)調整のみ行え
ば、機械の分解・組み立てなどの整備が行えることが多
く、それ以外のマニピュレータの自由度は不要であるこ
とが多い。また、作業スペースとしてピンチロールの駆
動モータとピンチロール間(Y方向)が狭く、空間的な
マニピュレータの寸法配置の制約があることが多く、こ
のような作業に適用する重量物ハンドリングのマニピュ
レータとして本機構は最適である。
【0019】なお、本実施例において、図3に示すよう
に、リンク2cおよび/またはリンク2dを平行リンク
構成として、固定板11と手先効果器10との平行剛性
を高め、リンク一本あたりの軸力負荷を軽減することも
有効であるし、台形リンク構成を2組以上として全体剛
性を高めるのも有効である。
に、リンク2cおよび/またはリンク2dを平行リンク
構成として、固定板11と手先効果器10との平行剛性
を高め、リンク一本あたりの軸力負荷を軽減することも
有効であるし、台形リンク構成を2組以上として全体剛
性を高めるのも有効である。
【0020】また、これらのパラレルリンクマニピュレ
ータの使用において、通常のロボット操作のように、予
め運動軌跡を定めてその軌跡を現場で再現させてもよい
し、現場での遠隔操作によってマニピュレータ動作をさ
せてもよい。
ータの使用において、通常のロボット操作のように、予
め運動軌跡を定めてその軌跡を現場で再現させてもよい
し、現場での遠隔操作によってマニピュレータ動作をさ
せてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は複数本のリ
ンクの一端を、回転多自由度を有する継ぎ手を介して移
動ブロックに結合し、前記リンクの他端に、回転多自由
度を有する継ぎ手を介して手先効果器を取り付け、前記
移動ブロックを載置する面を、前記リンクと前記移動ブ
ロックと前記手先効果器からなる立体多面体の基準面と
して、該基準面の平行面内で前記移動ブロックを直線移
動することによって、該手先効果器の3次元移動制御、
および、3次元姿勢制御ができるパラレルリンクマニピ
ュレータとなっている。さらに、用途によっては必要自
由度を削減して、構成要素を少なくすることもでき、狭
隘な現場スペースでの重量物のハンドリングを自動、も
しくは遠隔に行うことを可能にし、かつ、分割・組み立
てが容易なため可搬性にも優れ、起重機やロードバラン
サーによるハンドリングでは不可能であった対象物の姿
勢制御を行いながらの高精度ハンドリングができるの
で、作業能率が格段に向上し、作業の安全性からも大き
な効果が発揮できるものである。
ンクの一端を、回転多自由度を有する継ぎ手を介して移
動ブロックに結合し、前記リンクの他端に、回転多自由
度を有する継ぎ手を介して手先効果器を取り付け、前記
移動ブロックを載置する面を、前記リンクと前記移動ブ
ロックと前記手先効果器からなる立体多面体の基準面と
して、該基準面の平行面内で前記移動ブロックを直線移
動することによって、該手先効果器の3次元移動制御、
および、3次元姿勢制御ができるパラレルリンクマニピ
ュレータとなっている。さらに、用途によっては必要自
由度を削減して、構成要素を少なくすることもでき、狭
隘な現場スペースでの重量物のハンドリングを自動、も
しくは遠隔に行うことを可能にし、かつ、分割・組み立
てが容易なため可搬性にも優れ、起重機やロードバラン
サーによるハンドリングでは不可能であった対象物の姿
勢制御を行いながらの高精度ハンドリングができるの
で、作業能率が格段に向上し、作業の安全性からも大き
な効果が発揮できるものである。
【図1】本発明の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の別の実施例の全体構成を示す図であ
る。
る。
【図3】本発明におけるリンクの別の態様を示す図であ
る。
る。
【図4】従来技術を示す図である。
【図5】別の従来技術を示す図である。
1 移動ブロック 2 リンク 3 三自由度回転継ぎ手 4 二自由度回転継ぎ手 10 手先効果器 11 固定板
Claims (3)
- 【請求項1】 複数本のリンクの一端を、回転多自由度
を有する継ぎ手を介して移動ブロックに結合し、前記リ
ンクの他端に、回転多自由度を有する継ぎ手を介して手
先効果器を取り付けたパラレルリンクマニピュレータに
おいて、前記移動ブロックを載置する面の1つを、前記
リンクと前記移動ブロックと前記手先効果器からなる立
体多面体の基準面として、該基準面に平行な面(固定
板)内で移動ブロックを直線移動させて、該手先効果器
の3次元移動制御および3次元姿勢制御を行うことを特
徴としたパラレルリンクマニピュレータ。 - 【請求項2】 請求項1記載のパラレルリンクマニピュ
レータにおいて、全ての移動ブロックの移動方向を、互
いに平行な線上の移動とすることを特徴とするパラレル
リンクマニピュレータ。 - 【請求項3】 請求項2記載のパラレルリンクマニピュ
レータにおいて、総リンク本数を4本とし、内2本を台
形リンク構成としてその移動ブロックを逆方向に同期移
動させると共に、各リンクの継ぎ手の回転自由度数を2
として、該継ぎ手の1つの回転自由度の方向を、固定板
に載置された平行線上を移動する該移動ブロックの移動
方向に平行な軸の回転方向とし、もう1つの回転自由度
の方向を、前記第1の回転軸の直角方向として、移動ブ
ロックの移動方向と直交する平面内での、手先効果器の
2次元位置と姿勢を制御することを特徴とするパラレル
リンクマニピュレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23290794A JPH0890462A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | パラレルリンクマニピュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23290794A JPH0890462A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | パラレルリンクマニピュレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0890462A true JPH0890462A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16946716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23290794A Withdrawn JPH0890462A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | パラレルリンクマニピュレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0890462A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102431028A (zh) * | 2011-10-30 | 2012-05-02 | 燕山大学 | 一种一移两转三自由度解耦并联机器人机构 |
CN103072133A (zh) * | 2013-01-14 | 2013-05-01 | 燕山大学 | 一种三自由度移动解耦并联机器人机构 |
US11548142B2 (en) | 2015-11-25 | 2023-01-10 | Mitsubishi Electric Corporation | Parallel link device |
-
1994
- 1994-09-28 JP JP23290794A patent/JPH0890462A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102431028A (zh) * | 2011-10-30 | 2012-05-02 | 燕山大学 | 一种一移两转三自由度解耦并联机器人机构 |
CN103072133A (zh) * | 2013-01-14 | 2013-05-01 | 燕山大学 | 一种三自由度移动解耦并联机器人机构 |
US11548142B2 (en) | 2015-11-25 | 2023-01-10 | Mitsubishi Electric Corporation | Parallel link device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |