JPH0889231A - 膜面液体培養器 - Google Patents
膜面液体培養器Info
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- JPH0889231A JPH0889231A JP22529594A JP22529594A JPH0889231A JP H0889231 A JPH0889231 A JP H0889231A JP 22529594 A JP22529594 A JP 22529594A JP 22529594 A JP22529594 A JP 22529594A JP H0889231 A JPH0889231 A JP H0889231A
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- membrane
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M25/00—Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
- C12M25/02—Membranes; Filters
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
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- Immunology (AREA)
- Clinical Laboratory Science (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡便な構造の膜面液体培養器を提供する。
【構成】 支持盤1の下面に多孔性膜5が固定され、支
持盤1の浮力で多孔性膜5が、蓋10つきシャーレ9に
添加された液体培地8上に浮くことで、多孔性膜5の一
方面側が液体培地8と、他方面側がガス体8aと接し、
液体培地8が多孔性膜5の細孔中に浸透圧で滲み込ん
で、大気などのガス体8a側の面にわずかに滲みでるよ
うになっている。
持盤1の浮力で多孔性膜5が、蓋10つきシャーレ9に
添加された液体培地8上に浮くことで、多孔性膜5の一
方面側が液体培地8と、他方面側がガス体8aと接し、
液体培地8が多孔性膜5の細孔中に浸透圧で滲み込ん
で、大気などのガス体8a側の面にわずかに滲みでるよ
うになっている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体培地上に多孔性膜
を浮かせ、膜面上に生物体を培養するための簡便な膜面
液体培養器に関する。
を浮かせ、膜面上に生物体を培養するための簡便な膜面
液体培養器に関する。
【0002】
【従来の技術】アスペルギルス・オリゼー(Asper
gillus oryzae)などの生物体の液体培養
法において、従来とは全く異なる概念の培養装置が、最
近開発された(中西一弘他、平成4年度生物工学学会大
会講演要旨集、146頁)。それは、液体培地の供給口
ならびに排出口と開口部を有する培養槽、ガス体の供給
口ならびに排出口と開口部を有するガス体槽、および平
板状に形成された多孔性膜より構成され、培養槽の開口
部とガス体槽の開口部が多孔性膜を挟圧させて連通合体
させた装置で、膜面液体培養装置と称される。そしてそ
の装置で培養する培養法は、膜面液体培養法といわれ、
培養槽に液体培地を静置し、多孔性膜の面上にアスペル
ギルス・オリゼーなどの生物体細胞を大気と直接接触さ
せながら培養して、中性プロテアーゼなどの有用物質を
培養液中または生物体細胞内に生産させるものである。
gillus oryzae)などの生物体の液体培養
法において、従来とは全く異なる概念の培養装置が、最
近開発された(中西一弘他、平成4年度生物工学学会大
会講演要旨集、146頁)。それは、液体培地の供給口
ならびに排出口と開口部を有する培養槽、ガス体の供給
口ならびに排出口と開口部を有するガス体槽、および平
板状に形成された多孔性膜より構成され、培養槽の開口
部とガス体槽の開口部が多孔性膜を挟圧させて連通合体
させた装置で、膜面液体培養装置と称される。そしてそ
の装置で培養する培養法は、膜面液体培養法といわれ、
培養槽に液体培地を静置し、多孔性膜の面上にアスペル
ギルス・オリゼーなどの生物体細胞を大気と直接接触さ
せながら培養して、中性プロテアーゼなどの有用物質を
培養液中または生物体細胞内に生産させるものである。
【0003】この膜面培養装置は、アスペルギルス・
オリゼーなどの生物体細胞を自然の状態のまま培養し
て、中性プロテアーゼなどの有用物質を生産させること
ができる、従来の静置培養装置とは異なり、酸素など
のガス体をより多く供給することができる、従来の液
体培地による通気攪拌培養装置とは異なり、細胞に攪拌
などのストレスをかけずに済む、液体通気・攪拌培養
では生育しないが、固体表面にだけ生育する特異な生物
体の培養に特に有効であるなどの利点をもつ。
オリゼーなどの生物体細胞を自然の状態のまま培養し
て、中性プロテアーゼなどの有用物質を生産させること
ができる、従来の静置培養装置とは異なり、酸素など
のガス体をより多く供給することができる、従来の液
体培地による通気攪拌培養装置とは異なり、細胞に攪拌
などのストレスをかけずに済む、液体通気・攪拌培養
では生育しないが、固体表面にだけ生育する特異な生物
体の培養に特に有効であるなどの利点をもつ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記培
養装置は多孔性膜の脱着が面倒で、培養に多大な労力と
費用を必要としていた。それで簡便な培養器の開発が待
たれていた。即ち、本発明の目的は、生物体を膜面液体
培養法で培養するにあたり、より簡便な膜面液体培養器
を提供することである。
養装置は多孔性膜の脱着が面倒で、培養に多大な労力と
費用を必要としていた。それで簡便な培養器の開発が待
たれていた。即ち、本発明の目的は、生物体を膜面液体
培養法で培養するにあたり、より簡便な膜面液体培養器
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究した結果、液体培地上に多孔
性膜を浮かせるように設計した少なくとも一枚の支持盤
で多孔性膜を固定し、支持盤の浮力で多孔性膜を液体培
地の上に浮かせればよいとの知見に基づいて本発明を完
成した。
を達成するために鋭意研究した結果、液体培地上に多孔
性膜を浮かせるように設計した少なくとも一枚の支持盤
で多孔性膜を固定し、支持盤の浮力で多孔性膜を液体培
地の上に浮かせればよいとの知見に基づいて本発明を完
成した。
【0006】
【作用】多孔性膜は少なくとも一枚の支持盤で固定さ
れ、その浮力で、液体培地上に浮く。そして、液体培地
は多孔性膜の孔を浸透圧で通り、多孔性膜の膜面上の生
物体細胞と接触し、生育と有用物質生産に必要な栄養物
を供給する。
れ、その浮力で、液体培地上に浮く。そして、液体培地
は多孔性膜の孔を浸透圧で通り、多孔性膜の膜面上の生
物体細胞と接触し、生育と有用物質生産に必要な栄養物
を供給する。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1、図2及び図3は本発明の膜面
液体培養器の断面図であり、図中5は多孔性膜である。
図1はこの多孔性膜5を支持盤2の上面に固定させたも
の、図2は支持盤1の下面に多孔性膜5を固定させたも
ので、それら支持盤1の浮力で多孔性膜5が、蓋10つ
きシャーレ9に添加された液体培地8上に浮かせるよう
にしたものである。また図3は二枚の支持盤1および支
持盤2とで多孔性膜を固定させたもので、それら支持盤
の少なくとも一枚の支持盤の浮力で多孔性膜を液体培地
上に浮かせるようにしてあるものである。
説明する。ここで、図1、図2及び図3は本発明の膜面
液体培養器の断面図であり、図中5は多孔性膜である。
図1はこの多孔性膜5を支持盤2の上面に固定させたも
の、図2は支持盤1の下面に多孔性膜5を固定させたも
ので、それら支持盤1の浮力で多孔性膜5が、蓋10つ
きシャーレ9に添加された液体培地8上に浮かせるよう
にしたものである。また図3は二枚の支持盤1および支
持盤2とで多孔性膜を固定させたもので、それら支持盤
の少なくとも一枚の支持盤の浮力で多孔性膜を液体培地
上に浮かせるようにしてあるものである。
【0008】そして、本発明は、多孔性膜5の一方面側
が液体培地8と、他方面側がガス体8aと接し、液体培
地8が多孔性膜5の細孔中に浸透圧で滲み込んで、大気
などのガス体8a側の面にわずかに滲みでるようになっ
ている。しかも液体培地がこの膜を通って膜面から溢れ
ることがないように、支持盤1と支持盤2の浮力が調整
される。しかし、その浮力は液体培地が浸透圧で多孔性
膜の孔を通り生物体細胞と接触することを阻害しない程
度になっている。そして、生物体はガス体8a側の多孔
性膜面に接種され生育する。
が液体培地8と、他方面側がガス体8aと接し、液体培
地8が多孔性膜5の細孔中に浸透圧で滲み込んで、大気
などのガス体8a側の面にわずかに滲みでるようになっ
ている。しかも液体培地がこの膜を通って膜面から溢れ
ることがないように、支持盤1と支持盤2の浮力が調整
される。しかし、その浮力は液体培地が浸透圧で多孔性
膜の孔を通り生物体細胞と接触することを阻害しない程
度になっている。そして、生物体はガス体8a側の多孔
性膜面に接種され生育する。
【0009】更に、少なくとも一枚の支持盤で多孔性膜
5を固定した前記の膜面液体培養器を液体培地8上に浮
かせ、生物体が生育してもその重量で沈まないようにな
した発明に係わる膜面液体培養器は、少なくとも一枚の
支持盤に、図1に示されるような空洞部6が設けられて
いるもの、また多孔性膜5を液体培地8上に、空洞部が
なくとも、支持体を形成する材質それ自体で浮かせるよ
うな支持体6a(図2参照)、例えば発泡スチロールな
どの発泡性樹脂などで形成された支持盤である。
5を固定した前記の膜面液体培養器を液体培地8上に浮
かせ、生物体が生育してもその重量で沈まないようにな
した発明に係わる膜面液体培養器は、少なくとも一枚の
支持盤に、図1に示されるような空洞部6が設けられて
いるもの、また多孔性膜5を液体培地8上に、空洞部が
なくとも、支持体を形成する材質それ自体で浮かせるよ
うな支持体6a(図2参照)、例えば発泡スチロールな
どの発泡性樹脂などで形成された支持盤である。
【0010】更に、支持盤1に多孔性膜5を固定するに
は、通常方法で行なってよいが、例えば好適には次のよ
うな方法で行なわれる。支持盤1または支持盤2に多
孔性膜5を接着剤またはネジで固定する。支持盤1の
水平面の一方に凸状突起ををもうけ、また支持盤2の水
平面の一方に凹状窪みを設け、この凸状突起と凹状窪み
を嵌合させて、多孔性膜を挟圧し、固定する。支持盤
1の合体面と支持盤2の合体面を接着剤で接着するか、
またはネジで支持盤1と支持盤2を一体化するかして、
多孔性膜5を挟圧し、固定する。
は、通常方法で行なってよいが、例えば好適には次のよ
うな方法で行なわれる。支持盤1または支持盤2に多
孔性膜5を接着剤またはネジで固定する。支持盤1の
水平面の一方に凸状突起ををもうけ、また支持盤2の水
平面の一方に凹状窪みを設け、この凸状突起と凹状窪み
を嵌合させて、多孔性膜を挟圧し、固定する。支持盤
1の合体面と支持盤2の合体面を接着剤で接着するか、
またはネジで支持盤1と支持盤2を一体化するかして、
多孔性膜5を挟圧し、固定する。
【0011】多孔性膜5は、公知の有機質または無機質
材質からできているもので、好適には、例えば、孔径が
0.01〜5.0μm、厚さが0.05〜10mmで、
通常の条件下でオートクレーブ殺菌ができるものであ
る。例えば、有機質材質としては、ナイロン、PTFE
(ポリテトラフロロエチレン)、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリスチレン、セルロースナイトレート、ポ
リスルホン、PVDF(ポリビニデンジクロライド)、
更にメラミン樹脂、尿素樹脂、ガアナミン樹脂、アクリ
ル系樹脂、アルキド系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ
エステル系樹脂など、またはそれらの混合系の樹脂な
ど、無気質材質として、GMF(ガラスミクロファバ
ー)、セラミックスなどを挙げることができる。またそ
れらの混合物からできているものも使用できる。
材質からできているもので、好適には、例えば、孔径が
0.01〜5.0μm、厚さが0.05〜10mmで、
通常の条件下でオートクレーブ殺菌ができるものであ
る。例えば、有機質材質としては、ナイロン、PTFE
(ポリテトラフロロエチレン)、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリスチレン、セルロースナイトレート、ポ
リスルホン、PVDF(ポリビニデンジクロライド)、
更にメラミン樹脂、尿素樹脂、ガアナミン樹脂、アクリ
ル系樹脂、アルキド系樹脂、エポキシ系樹脂、エポキシ
エステル系樹脂など、またはそれらの混合系の樹脂な
ど、無気質材質として、GMF(ガラスミクロファバ
ー)、セラミックスなどを挙げることができる。またそ
れらの混合物からできているものも使用できる。
【0012】支持盤1および支持盤2を成形する材質
は、ガス殺菌、オートクレーブ殺菌できるものであれば
よく、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン
系、ソフトオロンPP系、ポリエチレン系、メラミン
系、テフロン系、ポリスチロール系、ユリア系、アクリ
ル系の合成樹脂が好適に用いられる。
は、ガス殺菌、オートクレーブ殺菌できるものであれば
よく、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン
系、ソフトオロンPP系、ポリエチレン系、メラミン
系、テフロン系、ポリスチロール系、ユリア系、アクリ
ル系の合成樹脂が好適に用いられる。
【0013】本発明の膜面液体培養器はガス殺菌、オー
トクレーブ殺菌され、使用される。すなわち、オートク
レーブ殺菌され、シャーレ、ビーカーなどに分注された
液体培地上に直接浮かせる。そして多孔性膜5の膜面上
に生物体を接種し、シャーレなどに蓋をして所定温度
で、所定時間保持される。この際、好適には液体培地8
をスタラーなどで攪拌すると生物体の生育、各種物質の
生産が促進される。
トクレーブ殺菌され、使用される。すなわち、オートク
レーブ殺菌され、シャーレ、ビーカーなどに分注された
液体培地上に直接浮かせる。そして多孔性膜5の膜面上
に生物体を接種し、シャーレなどに蓋をして所定温度
で、所定時間保持される。この際、好適には液体培地8
をスタラーなどで攪拌すると生物体の生育、各種物質の
生産が促進される。
【0014】本発明において培養できる生物体細胞は、
微生物、植物、動物のものである。従来の固体および液
体培養法の通常の条件下で培養できるそれらの細胞が好
適に用いられる。例えば、微生物においては細菌類、放
線菌類、糸状菌類、酵母類を、植物においては単子葉お
よび双子葉植物、そう類を、動物においては公知の正常
細胞、ガン細胞、ハイブリドーマ細胞などを挙げること
ができる。
微生物、植物、動物のものである。従来の固体および液
体培養法の通常の条件下で培養できるそれらの細胞が好
適に用いられる。例えば、微生物においては細菌類、放
線菌類、糸状菌類、酵母類を、植物においては単子葉お
よび双子葉植物、そう類を、動物においては公知の正常
細胞、ガン細胞、ハイブリドーマ細胞などを挙げること
ができる。
【0015】更に、本発明の膜面液体培養器は、前記の
ようにその構造が簡単なので、安価に量産できる、また
前記のようにその使用法が非常に簡便なので、同時に多
数の本発明膜面液体培養器を使用することができる。そ
れで、上記の生物体の多数の株から、膜面液体培養に適
した株をスクリーニングするのに有効に用いることがで
きる。例えば、土壌試料から細菌をスクリーニングし、
寒天斜面培地上にピックアップし、生育させた菌株か
ら、膜面液体培養に適した菌株をスクリーニングするこ
とができる。そして、スクリーニングされた生物体株
は、本発明者らが先に出願した膜面液体培養装置(特願
平6−121577)を用いて、スケールアップされ
る。
ようにその構造が簡単なので、安価に量産できる、また
前記のようにその使用法が非常に簡便なので、同時に多
数の本発明膜面液体培養器を使用することができる。そ
れで、上記の生物体の多数の株から、膜面液体培養に適
した株をスクリーニングするのに有効に用いることがで
きる。例えば、土壌試料から細菌をスクリーニングし、
寒天斜面培地上にピックアップし、生育させた菌株か
ら、膜面液体培養に適した菌株をスクリーニングするこ
とができる。そして、スクリーニングされた生物体株
は、本発明者らが先に出願した膜面液体培養装置(特願
平6−121577)を用いて、スケールアップされ
る。
【0016】なお、これらの細胞を培養するにあたり使
用できる多孔性膜5の孔径は前記範囲のものであるが、
培養する生物体細胞の種類により適当に選択される。例
えば、細菌類細胞では0.01〜0.4μm、放線菌細
胞、糸状菌細胞、酵母細胞では0.1〜0.5μm、そ
う類細胞、植物細胞では0.1〜10μm、動物細胞で
は0.1〜5μmのものが好適に用いられる。
用できる多孔性膜5の孔径は前記範囲のものであるが、
培養する生物体細胞の種類により適当に選択される。例
えば、細菌類細胞では0.01〜0.4μm、放線菌細
胞、糸状菌細胞、酵母細胞では0.1〜0.5μm、そ
う類細胞、植物細胞では0.1〜10μm、動物細胞で
は0.1〜5μmのものが好適に用いられる。
【0017】前記の生物体細胞を培養する液体培地は、
各種細胞の従来の培養法、例えば、静置、攪拌、連続、
流加培養において通常使用されるものが好適に使用でき
る。これらの液体培地は、シャレー、ビーカーなどに添
加される。その培地上に本発明の膜面液体培養器を直接
浮かせて使用される。その膜の一方面側は液体培地8と
直接接触する。一方、多孔性膜の他の面側は直接ガス体
8aを配置し、多孔性膜5と直接接触させる。なお、こ
の場合、生物体の培養に適したガス体8aで置換し、密
閉されるか、またはガス体8aが流通している部屋、培
養室、培養器内に前記蓋つきシャーレ、蓋つきビーカー
などを静置することが、もっとも好適な例である。この
ような状態の多孔性膜5の膜面に前記生物体の細胞が接
種され、培養される。液体培地8は多孔性膜の孔を浸透
圧で通り、多孔性膜5の膜面の生物体細胞と接触し、生
育と有用物質生産に必要な栄養成分を供給する。
各種細胞の従来の培養法、例えば、静置、攪拌、連続、
流加培養において通常使用されるものが好適に使用でき
る。これらの液体培地は、シャレー、ビーカーなどに添
加される。その培地上に本発明の膜面液体培養器を直接
浮かせて使用される。その膜の一方面側は液体培地8と
直接接触する。一方、多孔性膜の他の面側は直接ガス体
8aを配置し、多孔性膜5と直接接触させる。なお、こ
の場合、生物体の培養に適したガス体8aで置換し、密
閉されるか、またはガス体8aが流通している部屋、培
養室、培養器内に前記蓋つきシャーレ、蓋つきビーカー
などを静置することが、もっとも好適な例である。この
ような状態の多孔性膜5の膜面に前記生物体の細胞が接
種され、培養される。液体培地8は多孔性膜の孔を浸透
圧で通り、多孔性膜5の膜面の生物体細胞と接触し、生
育と有用物質生産に必要な栄養成分を供給する。
【0018】多孔性膜面5に接種された生物体細胞は直
接にガス体8aと接触する。そのガス体8aとしては、
大気、および酸素ガス、炭酸ガス、窒素ガスまたはこれ
らの混合物が用いられる。そしてそれらのガス体の種類
またはガス体の混合比は培養する生物体細胞に依存す
る。例えば好気性生物体細胞の場合は、大気、酸素ガス
またはそれらを主体とする炭酸ガス、窒素ガスとの混合
物、嫌気性生物体細胞の場合は、窒素および炭酸のガス
体またはそれらの混合物、植物体の場合は、大気、炭酸
ガスまたは窒素ガス、酸素ガスの混合物、動物細胞の場
合は炭酸ガスと酸素ガスまたは大気との混合物が好適に
用いられる。主成分のガス体の濃度は、ガス体の種類、
生物体細胞の種類、生産しようとする有用物質の種類に
依存するが、例えば100%までの任意の濃度、好まし
くは5〜30%である。前記の生物体細胞の培養温度
は、従来の培養法に用いられてきたもの(0〜90℃)
でよく、具体的には生物体細胞の種類に依存する。例え
ば、微生物体細胞では0〜90℃、植物体細胞では5〜
50℃、動物体細胞では10〜45℃が適当である。
接にガス体8aと接触する。そのガス体8aとしては、
大気、および酸素ガス、炭酸ガス、窒素ガスまたはこれ
らの混合物が用いられる。そしてそれらのガス体の種類
またはガス体の混合比は培養する生物体細胞に依存す
る。例えば好気性生物体細胞の場合は、大気、酸素ガス
またはそれらを主体とする炭酸ガス、窒素ガスとの混合
物、嫌気性生物体細胞の場合は、窒素および炭酸のガス
体またはそれらの混合物、植物体の場合は、大気、炭酸
ガスまたは窒素ガス、酸素ガスの混合物、動物細胞の場
合は炭酸ガスと酸素ガスまたは大気との混合物が好適に
用いられる。主成分のガス体の濃度は、ガス体の種類、
生物体細胞の種類、生産しようとする有用物質の種類に
依存するが、例えば100%までの任意の濃度、好まし
くは5〜30%である。前記の生物体細胞の培養温度
は、従来の培養法に用いられてきたもの(0〜90℃)
でよく、具体的には生物体細胞の種類に依存する。例え
ば、微生物体細胞では0〜90℃、植物体細胞では5〜
50℃、動物体細胞では10〜45℃が適当である。
【0019】多孔性膜面5上から生物体細胞を剥離する
方法は、特に限定されないが、例えば、スパーテルのよ
うなものでかきとってもよい。また、図4、5または図
6、7に示されるような、切欠部11を設けておくと、
生物体細胞が回収しやすい。そして得られたそれらの細
胞はいろいろな目的、例えば酵素類、生理活性物質類の
検出などに用いてもよい。
方法は、特に限定されないが、例えば、スパーテルのよ
うなものでかきとってもよい。また、図4、5または図
6、7に示されるような、切欠部11を設けておくと、
生物体細胞が回収しやすい。そして得られたそれらの細
胞はいろいろな目的、例えば酵素類、生理活性物質類の
検出などに用いてもよい。
【0020】また本発明によって液体培地中に生産され
得る有用物質としては、プロテアーゼ類、ペプチダーゼ
類などの蛋白質関連物質分解酵素類、アミラーゼ類など
の澱粉質関連物質分解酵素類、キチン質関連物質分解酵
素類、ペクチナーゼ類、セルラーゼ類、グルコシダーゼ
類、各種臨床検査に用いられるクレアチナーゼなどの酵
素類、および核酸分解酵素類などの酵素類、アミノ酸
類、有機酸類、糖類、ビタミン類、核酸関連物質類、ア
ルコール類、脂肪酸類、アルカロイド類、抗生物質類、
抗菌物質類などの各種物質を挙げることができる。また
多孔性膜上に生育した各種生物体細胞内にこれら各種有
用物質を生産させることもできる。なお、前記の生物体
細胞、有用物質の生産において、一つの培養でその目的
を同時に達成してもよいが、各々単独で達成してもよ
い。
得る有用物質としては、プロテアーゼ類、ペプチダーゼ
類などの蛋白質関連物質分解酵素類、アミラーゼ類など
の澱粉質関連物質分解酵素類、キチン質関連物質分解酵
素類、ペクチナーゼ類、セルラーゼ類、グルコシダーゼ
類、各種臨床検査に用いられるクレアチナーゼなどの酵
素類、および核酸分解酵素類などの酵素類、アミノ酸
類、有機酸類、糖類、ビタミン類、核酸関連物質類、ア
ルコール類、脂肪酸類、アルカロイド類、抗生物質類、
抗菌物質類などの各種物質を挙げることができる。また
多孔性膜上に生育した各種生物体細胞内にこれら各種有
用物質を生産させることもできる。なお、前記の生物体
細胞、有用物質の生産において、一つの培養でその目的
を同時に達成してもよいが、各々単独で達成してもよ
い。
【0021】図9乃至図14は別実施例を示すものであ
り、このうち図9の実施例は、ドーナツ状の支持盤1お
よび支持盤2の形状が、断面図において、互に半月状を
有し、また互に半月状の空洞部を有し、更に嵌合部が支
持盤1において凸状突起3を、支持盤2においては凹状
くぼみ4を有し、および支持盤の材質としてポリスチレ
ンが用いられた膜面液体培養器である。
り、このうち図9の実施例は、ドーナツ状の支持盤1お
よび支持盤2の形状が、断面図において、互に半月状を
有し、また互に半月状の空洞部を有し、更に嵌合部が支
持盤1において凸状突起3を、支持盤2においては凹状
くぼみ4を有し、および支持盤の材質としてポリスチレ
ンが用いられた膜面液体培養器である。
【0022】図10の実施例は、ドーナツ状の支持盤1
が板状である以外は、図9の実施例と同様の形状、大き
さと材質をもつ膜面液体培養器である。
が板状である以外は、図9の実施例と同様の形状、大き
さと材質をもつ膜面液体培養器である。
【0023】図11の実施例は、ドーナツ状の支持盤2
を図の如くに板状とする以外は図9の実施例と同様の形
状、大きさと材質をもつ膜面液体培養器である。
を図の如くに板状とする以外は図9の実施例と同様の形
状、大きさと材質をもつ膜面液体培養器である。
【0024】図12の実施例は、ドーナツ状の支持盤2
を図11の実施例と同じにすること以外は図10の実施
例と同様な膜面液体培養器である。なお、各支持体の材
質は発泡スチロールとした。
を図11の実施例と同じにすること以外は図10の実施
例と同様な膜面液体培養器である。なお、各支持体の材
質は発泡スチロールとした。
【0025】図13の実施例は、ドーナツ状の支持盤2
を図に示すように凹状くぼみ4が支持盤の下にでる形状
にすること以外は図12の実施例と同じにした膜面液体
培養器である。
を図に示すように凹状くぼみ4が支持盤の下にでる形状
にすること以外は図12の実施例と同じにした膜面液体
培養器である。
【0026】図14の実施例は、ドーナツ状の支持盤1
および支持盤2の形状を図の如くに、断面図において、
互に長方形を有するものとして、支持盤1および支持盤
2の合体面7に接着剤セメダインをぬり、更に各支持盤
で多孔性膜5を挟圧して、接着剤の効果で支持盤1およ
び支持盤2を一体化してなる膜面液体培養器である。な
お、各支持盤の材質は図9の実施例と同じである。
および支持盤2の形状を図の如くに、断面図において、
互に長方形を有するものとして、支持盤1および支持盤
2の合体面7に接着剤セメダインをぬり、更に各支持盤
で多孔性膜5を挟圧して、接着剤の効果で支持盤1およ
び支持盤2を一体化してなる膜面液体培養器である。な
お、各支持盤の材質は図9の実施例と同じである。
【0027】以下に具体的な実験例を挙げる。 (実験例1)本発明の膜面液体培養器を作製した。糸状
菌Aspergillus oryzae ATCC2
086を培養して、中性プロテアーゼを生産した例を以
下に記す。 1)膜面液体培養器の作製 支持盤1および支持盤2の外径が8cm、内径が5c
m、各々の支持盤の厚さが1cmで、支持盤1と支持盤
2の嵌合部は図8のように、支持盤1に凸状突起3を設
け、かつ支持盤2に凹状くぼみ4を設け、更に多孔性膜
を浮かせるために、各支持盤に図4のような断面図を有
する空洞部6を設けた支持盤1および支持盤2を製作し
た。材質としてポリプロピリンを用いて、各支持盤を成
形した。多孔性膜5として多孔性膜SE22(孔径、
0.22μm;厚さ、1mm;直径、9cm;材質、ポ
ルスルホン;富士写真フィルム株式会製)を外径6cm
にカットした。上記の支持盤1と支持盤2で多孔性膜5
を挟圧固定し、エチレンオキサイドで殺菌した。
菌Aspergillus oryzae ATCC2
086を培養して、中性プロテアーゼを生産した例を以
下に記す。 1)膜面液体培養器の作製 支持盤1および支持盤2の外径が8cm、内径が5c
m、各々の支持盤の厚さが1cmで、支持盤1と支持盤
2の嵌合部は図8のように、支持盤1に凸状突起3を設
け、かつ支持盤2に凹状くぼみ4を設け、更に多孔性膜
を浮かせるために、各支持盤に図4のような断面図を有
する空洞部6を設けた支持盤1および支持盤2を製作し
た。材質としてポリプロピリンを用いて、各支持盤を成
形した。多孔性膜5として多孔性膜SE22(孔径、
0.22μm;厚さ、1mm;直径、9cm;材質、ポ
ルスルホン;富士写真フィルム株式会製)を外径6cm
にカットした。上記の支持盤1と支持盤2で多孔性膜5
を挟圧固定し、エチレンオキサイドで殺菌した。
【0028】2)中性プロテアーゼの測定法 基質0.6%カゼイン(0.05M リン酸カリウムバ
ッファー、pH7.0)1.25mlにサンプル0.2
5mlを加え、30℃にて60分または120分間の反
応をおこなった。なお反応前に0.44MのTCA(ト
リクロロ酢酸)溶液1.25mlを予め加えることによ
り反応させなかったサンプルをコントロールとして用い
た。反応液に0.44MのTCA(トリクロロ酢酸)溶
液1.25mlを加えることにより反応を停止させた。
室温で30分静置した後、濾紙で濾過し、濾液中の小断
片化したペプチドをLowry−Folin法によって
測定した。
ッファー、pH7.0)1.25mlにサンプル0.2
5mlを加え、30℃にて60分または120分間の反
応をおこなった。なお反応前に0.44MのTCA(ト
リクロロ酢酸)溶液1.25mlを予め加えることによ
り反応させなかったサンプルをコントロールとして用い
た。反応液に0.44MのTCA(トリクロロ酢酸)溶
液1.25mlを加えることにより反応を停止させた。
室温で30分静置した後、濾紙で濾過し、濾液中の小断
片化したペプチドをLowry−Folin法によって
測定した。
【0029】3)培地組成 グルコース、0.2%(w/v);カゼイン、0.4
%;K2HPO4、0.1%(w/v);NaCl、0.
05%(w/v);FeSO4・7H2O、0.05%
(w/v);MgSO4・7H2O、0.001%(w/
v);pH、7.0(1N NaOHで調整);蒸留
水;120℃、12分オートクレーブ殺菌.
%;K2HPO4、0.1%(w/v);NaCl、0.
05%(w/v);FeSO4・7H2O、0.05%
(w/v);MgSO4・7H2O、0.001%(w/
v);pH、7.0(1N NaOHで調整);蒸留
水;120℃、12分オートクレーブ殺菌.
【0030】4)培養 エチレンオキサイドで殺菌されたポリスチレン製の外径
12cm、深さ5cmの蓋付シャレーを用意し、それに
オートクレーブ殺菌された前記組成の培地50mlを添
加し、前記の膜面液体培養器を浮かせた。前記糸状菌株
の胞子を膜面液体培養器の多孔性膜面5上に接種し、3
0℃で4日間静置培養した。培養液の中性プロテアーゼ
活性を前記方法で測定した。活性は25×103単位で
あった。
12cm、深さ5cmの蓋付シャレーを用意し、それに
オートクレーブ殺菌された前記組成の培地50mlを添
加し、前記の膜面液体培養器を浮かせた。前記糸状菌株
の胞子を膜面液体培養器の多孔性膜面5上に接種し、3
0℃で4日間静置培養した。培養液の中性プロテアーゼ
活性を前記方法で測定した。活性は25×103単位で
あった。
【0031】(実験例2)実験例1と同様な膜面培養器
を使用して、中性プロテアーゼ活性が高く、かつ従来の
液体通気・攪拌培養では生育しないが、膜面液体培養で
生育する特異な糸状菌をスクリーニングした実験例を以
下に記す。なお、膜面液体培養器を70個用意した。
を使用して、中性プロテアーゼ活性が高く、かつ従来の
液体通気・攪拌培養では生育しないが、膜面液体培養で
生育する特異な糸状菌をスクリーニングした実験例を以
下に記す。なお、膜面液体培養器を70個用意した。
【0032】5)培地 培地1 寒天20%(w/w)含有米麹汁培地、120℃、15
分オートクレーブ殺菌。 培地2 実験例1と同様
分オートクレーブ殺菌。 培地2 実験例1と同様
【0033】6)スクリーニング 岡山市内の10か所の畑から採取した土壌約1g各々
を、オートクレーブ殺菌した蒸留水10mlに懸濁し
た。その上澄み100μlを前記培地1の組成の平板培
地上に塗抹した。次に30℃で7日間培養した。出現す
る糸状菌を、前記培地1の組成の斜面培地に、一か所の
土壌より、100菌株づつピックアップし、30℃で7
日間培養した。前記培地2の10mlを試験管(1.8
×20cm)に分注し、オートクレーブ殺菌した。この
培地で前記菌株の1000株の各々を30℃で7日間賑
とう培養した。そして、この液体培養で生育してこない
菌株70株をスクリーニングした。
を、オートクレーブ殺菌した蒸留水10mlに懸濁し
た。その上澄み100μlを前記培地1の組成の平板培
地上に塗抹した。次に30℃で7日間培養した。出現す
る糸状菌を、前記培地1の組成の斜面培地に、一か所の
土壌より、100菌株づつピックアップし、30℃で7
日間培養した。前記培地2の10mlを試験管(1.8
×20cm)に分注し、オートクレーブ殺菌した。この
培地で前記菌株の1000株の各々を30℃で7日間賑
とう培養した。そして、この液体培養で生育してこない
菌株70株をスクリーニングした。
【0034】エチレンオキサイドで殺菌されたポリスチ
レン製の外径12cm、深さ5cmの蓋付シャレーを7
0個用意し、それにオートクレーブ殺菌された前記培地
2の200mlを添加し、前記の膜面液体培養器各々を
浮かせた。前記スクリーニングした70菌株を各々の膜
面液体培養器の多孔性膜面5上に接種し、30℃で5日
間静置培養した。菌が生育した50菌株の培養液の中性
プロテアーゼ活性を実験例1と同じ方法で測定した。そ
の結果、活性が72×103単位を示した菌株no.2
0を選択した。コントロールとして、実験例1で用いた
糸状菌菌株を前記と同じ培地、同じ培養器で、同じ条件
で培養した結果、活性は24×103単位で、前記n
o.50菌株の1/3であった。このように本発明の膜
面液体培養器を用いると、液体振とう培養で生育できな
いが膜面液体培養で始めて生育できる特異な生物体株を
簡単にスクリーニングできる。しかもそれらは中性プロ
テアーゼを高収率で生産する菌株である。
レン製の外径12cm、深さ5cmの蓋付シャレーを7
0個用意し、それにオートクレーブ殺菌された前記培地
2の200mlを添加し、前記の膜面液体培養器各々を
浮かせた。前記スクリーニングした70菌株を各々の膜
面液体培養器の多孔性膜面5上に接種し、30℃で5日
間静置培養した。菌が生育した50菌株の培養液の中性
プロテアーゼ活性を実験例1と同じ方法で測定した。そ
の結果、活性が72×103単位を示した菌株no.2
0を選択した。コントロールとして、実験例1で用いた
糸状菌菌株を前記と同じ培地、同じ培養器で、同じ条件
で培養した結果、活性は24×103単位で、前記n
o.50菌株の1/3であった。このように本発明の膜
面液体培養器を用いると、液体振とう培養で生育できな
いが膜面液体培養で始めて生育できる特異な生物体株を
簡単にスクリーニングできる。しかもそれらは中性プロ
テアーゼを高収率で生産する菌株である。
【0035】
【発明の効果】本発明の膜面液体培養器は前記のように
構成されるので、非常に簡便な膜面液体培養器である。
シャレーやビーカーに液体培地を入れ、その培地の上に
簡単に浮かせ、膜面液体培養法で生物体を容易に培養で
きる。またそれは安価に製作できるので、多数の膜面液
体培養器を同時に使うことができる。その結果として、
通常の液体深部培養や液体攪拌ないし液体振とう培養で
は生育できないが、膜面液体培養において始めて生育で
きるような特異な生物体株をスクリーニングすることが
できる。
構成されるので、非常に簡便な膜面液体培養器である。
シャレーやビーカーに液体培地を入れ、その培地の上に
簡単に浮かせ、膜面液体培養法で生物体を容易に培養で
きる。またそれは安価に製作できるので、多数の膜面液
体培養器を同時に使うことができる。その結果として、
通常の液体深部培養や液体攪拌ないし液体振とう培養で
は生育できないが、膜面液体培養において始めて生育で
きるような特異な生物体株をスクリーニングすることが
できる。
【図1】本発明の膜面液体培養器の断面図
【図2】本発明の膜面液体培養器の断面図
【図3】本発明の膜面液体培養器の断面図
【図4】本発明の膜面液体培養器の平面図
【図5】図4の膜面液体培養器の正面図
【図6】本発明の膜面液体培養器の平面図
【図7】図6のA−A視断面図
【図8】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示す
断面図およびその空洞部および嵌合部の断面図
断面図およびその空洞部および嵌合部の断面図
【図9】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示す
断面図およびその空洞部および嵌合部の断面図
断面図およびその空洞部および嵌合部の断面図
【図10】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示
す断面図およびその空洞部および嵌合部の断面図
す断面図およびその空洞部および嵌合部の断面図
【図11】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示
す断面図および嵌合部の断面図
す断面図および嵌合部の断面図
【図12】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示
す断面図および嵌合部の断面図
す断面図および嵌合部の断面図
【図13】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示
す断面図および嵌合部の断面図
す断面図および嵌合部の断面図
【図14】本発明の膜面液体培養器の支持盤の形状を示
す断面図およびその空洞部および支持盤の接着面を示す
断面図
す断面図およびその空洞部および支持盤の接着面を示す
断面図
1…ドーナツ状の支持盤 2…ドーナツ状の支持盤 3…凸状突起 4…凹状くぼみ 5…多孔性膜 6…空洞 7…接着面 8…液体培地 8a…ガス体 9…シャーレ 10…シャーレの蓋
Claims (2)
- 【請求項1】 多孔性膜の周縁を少なくとも1枚の支持
盤で固定し、支持盤の浮力で多孔性膜をシャーレ内の液
体培地上に浮かせ、多孔性膜の一方面側を液体培地と他
方面側をガス体と直接接触させガス体と接する膜面上に
生物体を生育させるようにした膜面液体培養器。 - 【請求項2】 請求項1に記載の膜面液体培養器におい
て、前記支持盤には空洞部が設けられ、この空洞部によ
り生ずる浮力で膜面液体培養器を液体培地上に浮かせる
ことを特徴とする膜面液体培養器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22529594A JPH0889231A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 膜面液体培養器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22529594A JPH0889231A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 膜面液体培養器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0889231A true JPH0889231A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16827104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22529594A Pending JPH0889231A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 膜面液体培養器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0889231A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000055297A1 (en) * | 1999-03-17 | 2000-09-21 | Biodiversity Limited | Biochemical synthesis apparatus |
DE102005002938A1 (de) * | 2004-11-08 | 2006-05-11 | Minuth, Will, Prof. Dr. | Schwimmfähige Zell- oder Gewebeträgeranordnung sowie Perfusionscontainer |
KR102454415B1 (ko) * | 2022-05-17 | 2022-10-17 | 주식회사 천지인바이오텍 | 곰팡이 배양 및 포자 회수 장치 |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP22529594A patent/JPH0889231A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000055297A1 (en) * | 1999-03-17 | 2000-09-21 | Biodiversity Limited | Biochemical synthesis apparatus |
DE102005002938A1 (de) * | 2004-11-08 | 2006-05-11 | Minuth, Will, Prof. Dr. | Schwimmfähige Zell- oder Gewebeträgeranordnung sowie Perfusionscontainer |
KR102454415B1 (ko) * | 2022-05-17 | 2022-10-17 | 주식회사 천지인바이오텍 | 곰팡이 배양 및 포자 회수 장치 |
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