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JPH0888982A - 過電流保護装置 - Google Patents

過電流保護装置

Info

Publication number
JPH0888982A
JPH0888982A JP6221813A JP22181394A JPH0888982A JP H0888982 A JPH0888982 A JP H0888982A JP 6221813 A JP6221813 A JP 6221813A JP 22181394 A JP22181394 A JP 22181394A JP H0888982 A JPH0888982 A JP H0888982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
arm
converter
circuit
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6221813A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Eguchi
吉雄 江口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6221813A priority Critical patent/JPH0888982A/ja
Publication of JPH0888982A publication Critical patent/JPH0888982A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 変換器の定格容量の低減や、装置の大型化と
コストアップをもたらすこと無く、常に的確で確実な過
電流保護が得られるようにした変換器の過電流保護装置
を提供する。 【構成】 電圧型変換器12の出力電流を検出する電流
検出器13a、14a、23と、電圧型変換器12の出
力電流の流れている方向を検出する電流方向検出器13
a〜13cと、直流電流の電流値を判定する電流検出器
22aと、電流検出器13a、14a、23、22aの
どれかが動作したことを判定するOR回路1と、このO
R回路1の出力と電流方向検出器13a〜13cの出力
から変換器12のア−ム19a〜19fのゲ−トブロッ
クの順序を決定するAND回路2a〜2fを設け、アー
ム短絡が発生したアーム対の正極側と負極側のアームの
内の流通電流が小さくなっている方のアームを選択し、
優先的にゲ−トブロックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流電力を交流電力
に、或いは交流電力を直流電力に変換する半導体電力変
換装置に係り、特に、その主回路でのアーム短絡時での
保護に好適な過電流保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体電力変換装置の主なものとして
は、直流電力を交流電力に変換する逆変換装置(インバ
ータ)と、交流電力を直流電力に変換する順変換装置(コ
ンバータ)とがあるが、例えば、変換器の主回路を構成
するスイッチング素子として、自己消去型素子であるゲ
−トターンオフサイリスタ(GTO)を使用し、直流電力
を三相交流電力に変換して出力する逆変換装置の一例を
示すと、図2のように構成されている。
【0003】この図2において、10は直流電源、11
は平滑コンデンサ、そして12が変換器(主回路)であ
り、直流電源10の直流電力は、遮断器16を介して平
滑用コンデンサ11と変換器12に入力される。なお、
このように、変換器12の直流側に平滑コンデンサを設
けた変換器は、電圧型電力変換装置と呼ばれるている。
【0004】変換器12は、それぞれがGTOとフリー
ホイールダイオードの逆並列接続回路からなる6個のア
ーム19a〜19fで構成されており、ここで、これら
のアーム19a〜19fの内、例えば直流電源10の+
側に接続されている3個のアーム19a〜19cを夫々
正極側アームと呼び、−側に接続されている3個のアー
ム19d〜19fを夫々負極側アームと呼ぶ。
【0005】そして、変換器12は、これらのアーム1
9a〜19fを適当にオン・オフ制御させることによ
り、直流電源10から平滑コンデンサ11を介して供給
された直流電力を交流電力に変換する働きをする。変換
器12により変換された交流電力は、変圧器17により
適当な交流電圧値に変換され、例えば誘導電動機などの
交流の負荷18に供給されるようになっている。
【0006】ところで、このような半導体電力変換装置
では、変換器12に過電流が発生すると、それを構成し
ているスイッチング素子が破壊される虞れがあるので、
過電流保護機能を設けるのが通例であり、そして、この
保護方式としては各種の方式のものが提案されている
が、その一例として特公平 4−63630号公報によ
る提案がある。そこで、この従来の保護方式について、
同じく図2により説明する。
【0007】図2に示されているように、変換器12に
は、変流器13、14が設けられており、これらによっ
て交流出力電流が検出され、電流検出器13a、14a
に供給されるようになっている。一方、直流側では、平
滑コンデンサ11の充放電電流を検出する変流器(直流
変流器)15が設けられており、この検出出力が電流検
出器15aに入力されるようになっている。
【0008】電流検出器13a〜15aには、夫々過電
流を検出するための検出レベルが設定されており、変流
器13〜15により検出された電流値が、前記の検出レ
ベルを超過した場合に、所定の検出信号が出力されるよ
うになっている。そして、これら電流検出器13a〜1
5aの出力はゲ−ト信号回路20に供給され、電流検出
器13a〜15aのうち、何れか1個にでも過電流検出
レベルを超過した信号が存在した場合には、ゲ−ト信号
回路20は直に変換器12の19a〜19fの各アーム
のGTOにゲ−トブロック信号を出力し、オフするよう
に構成されている。
【0009】従って、この場合、まず、変換器12の交
流側の事故、例えば負荷18の短絡事故や変圧器17の
事故に対しては、変流器13、14及び電流検出器13
a、14aによって変換器12の過電流状態を検出する
ことができ、この結果、変換器12のアーム19a〜1
9fをゲ−トブロックして変換器12を過電流から保護
することができる。
【0010】次に、変換器12内でのアーム短絡事故、
例えばアーム19aとアーム19dが同時に点弧した場
合などのアーム短絡事故に際しては、平滑コンデンサ1
1からの放電電流が過大になるので、変流器15及び電
流検出器15aにより変換器12の過電流状態を検出す
ることができ、これによる検出信号によって変換器12
の19a〜19fの各アームにゲ−トブロック信号を出
力することによって変換器12を過電流から保護してい
る。
【0011】ところで、この図2の構成では、上記の説
明から判るように、アーム短絡事故が発生した場合、短
絡したアームを流れる短絡電流としては、平滑コンデン
サ11の放電電流による他に、交流回路側から供給され
る短絡電流がある。
【0012】しかし、この図2に示すような、負荷に電
力を供給するための変換器では、通例、交流側のインピ
ーダンスが高く、アーム短絡が発生した場合でも、交流
側からの短絡電流の値及び短絡電流の上昇率は、平滑コ
ンデンサ11からの放電電流に比べ小さい。
【0013】従って、この従来技術のように、平滑コン
デンサ11の充放電電流の値で過電流を検出し、アーム
19a〜19fのスイッチング素子をゲ−トブロックす
る方法でも、充分に変換器12を過電流から保護するこ
とができた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、変換
器を電力系統に連系して運転を行なうようにしたシステ
ム構成の場合について配慮がされておらず、充分な保護
機能が得られないという問題があった。
【0015】すなわち、変換器が電力系統と連系運転を
行っているシステムにおいて、変換器内でアーム短絡が
発生したときには、交流側からの短絡電流が大きくな
り、過電流を検出した時点で既にアームには自己遮断能
力以上の電流が流れていることがあり、従って、この時
点でゲ−トブロックするとスイッチング素子が破壊され
てしまい、保護機能が得られないのである。
【0016】更に詳しく説明すると、例えば、図3に示
すように、変換器12が電力系統21と連系しており、
変換器12と電力系統21の間で電力の授受を行ってい
るものとする。
【0017】ここで、いま、変換器12のアーム19a
と19dが同時に点弧し、アーム短絡を起こしたしたと
する。まず、アーム19aと19dの短絡が発生する前
の各アームの点弧状態及び交流電流の方向は、図4(a)
の状態であったとする。つまり19a、19b、19f
のアームがオン状態、19c、19d及び19eの各ア
ームがオフ状態で、交流電流iu〜iwは、図示の矢印
方向になっていたとする。
【0018】次に、この状態で、アーム19dが何らか
の理由により誤点弧したとすると、誤点弧直後の各部の
電流の状態は、図4(b)に示す状態となる。そして、こ
のアーム19aと19dが短絡したことにより、平滑コ
ンデンサ11からの短絡電流isが、これらのアーム1
9a、19dに流れる。
【0019】一方、これと同時に交流電流iuの経路も
変わり、アーム19dには短絡電流(iw+is)が流れ
ることになる。
【0020】このとき、図2に示した従来技術の場合に
は、上記したように、交流側のインピーダンスが大きい
ため、交流側からの短絡電流の電流上昇率は小さく、ア
ーム19dに流れる短絡電流の大部分は、平滑コンデン
サ11からの短絡電流isの値で決まるので、この電流
isの値を変流器15で検出し、ゲ−トブロックするこ
とにより、上記したように、過電流保護を行なうことが
できる。
【0021】これに対して、図3のように、電力系統2
1と連系している場合には、電流系統21のインピーダ
ンスが小さい場合が多く、交流短絡電流iuの電流上昇
率は図2の場合より遥かに大きくなる。
【0022】このため、アーム19dに流れる短絡電流
(is+iw)の値は、平滑コンデンサ11からの短絡電
流isよりも、かなり大きな値となっている場合があ
り、この結果、上記したように、保護機能が得られなく
なってしまうのである。
【0023】ところで、これを避けるためには、電流検
出器の過電流検出レベルを下げて協調をとる方法や、或
いは電流検出器を各アーム毎に個別に設置する方法など
が考えられる。
【0024】しかしながら、前者の方法では、交流側か
らの短絡電流の最大値を考慮し、その分だけ過電流検出
器のレベルを低く設定する必要があり、これは等価的に
変換器の出力を低減して使うことになるので、変換器の
出力を有効に利用できないという問題があり、他方、後
者の方法では、電流検出に必要な変流器や電流検出器の
個数が増加してしまうので、変換器が大型化し、且つコ
ストが増加してしまうという問題がある。
【0025】本発明の目的は、変換器の定格容量の低減
や、装置の大型化とコストアップをもたらすこと無く、
常に的確で確実な過電流保護が得られるようにした変換
器の過電流保護装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的は、正極側アー
ムを形成するスイッチング素子と、負極側アームを形成
するスイッチング素子の直列回路からなるアーム対を複
数個、直流端子間に備え、各アーム対の正極側アームと
負極側アームの接続点を交流端子に接続した電圧型電力
変換装置において、アーム短絡が発生したアーム対の上
記接続点と上記交流端子間に流れる電流の通流方向を、
アーム短絡が発生した時点で検出し、その検出結果に応
じて、上記アーム短絡が発生したアーム対の正極側と負
極側のアームの内の流通電流が小さくなっている方のア
ームを選択し、優先的にゲ−トブロックすることにより
達成される。
【0027】
【作用】アーム短絡が発生したアーム対の各アームに流
れる短絡電流は、直流回路の正極から負極に流れる直流
電流と、そのアーム対の接続点と交流端子の間に流れる
交流電流の和となる。そして、このとき、直流電流の流
通方向は変らないが、交流電流は、その流通方向が出力
周波数の半サイクル毎に反転するので、各半サイクル毎
に正極側アームと負極側アームの一方だけを流れる。
【0028】そこで、アーム短絡発生時点で交流電流の
流れている方向を知ることにより、そのアーム対の正極
側アームと負極側アームの内、直流短絡電流だけが流れ
る方のアームを知ることができるので、このアームを優
先的にゲートブロックすることができ、この結果、今ま
でより大きな短絡電流を遮断できることになり、従来よ
り大きな過電流耐量を変換器にもたせることができるよ
うになる。
【0029】
【実施例】以下、本発明による過電流保護装置につい
て、図示の実施例により詳細に説明する。図1は本発明
の一実施例で、この図1において、図2、図3で説明し
た従来技術と同一番号のものは同一機能を有している。
【0030】変換器12は、直流電源10の+側に接続
されている3個の正極側アーム19a〜19cと、−側
に接続されている3個の負極側アーム19d〜19fと
で構成されているが、ここで、夫々の正極側アーム19
a〜19cと負極側アーム19d〜19fの直列回路を
アーム対と呼び、これらアーム対の接続点をA、B、C
とし、これらが三相の交流出力端子U、V、Wに接続さ
れている。
【0031】変換器12の出力電流は変流器13、14
により検出され、これによる電流検出値iU、iWが各々
電流検出器13a、14aに入力されると共に、加算器
24にも入力され、ここでベクトル的に加算され、変換
器12の出力電流の残りの一相分の電流の検出値iV
演算で求められ、電流検出器23に入力される。一方、
変換器12の直流側の電流は変流器(直流変流器)22に
より検出され、同じく電流検出値iDが電流検出器22
aに入力される。
【0032】電流検出器13a、14a、23及び22
aには、予め決めてある所定の過電流検出レベルが設定
されており、これにより、入力された検出電流値がこの
レベル値以下の場合には何も信号を出力しないが、検出
電流値がこのレベル値以上となった場合には直ちに過電
流検出信号iを発生するように構成されており、この過
電流検出信号iはOR回路1に入力される。従って、こ
のOR回路1からは、電流検出器13a、14a、23
及び22aの何れか1個からでも過電流検出信号iが出
力された場合、出力論理が“1”に信号が出力されるこ
とになる。
【0033】次に、変流器13、14により検出された
二相分の電流検出値iU、iWと、加算器24で演算され
た残りの一相分の電流検出値iVは、電流方向検出器3
a〜3cにも入力される。
【0034】これら電流方向検出器3a〜3cは、変換
器12の各アーム対の接続点A、B、Cと、交流出力端
子U、V、Wとの間での交流電流の流通方向を検出し
て、(+)出力と(−)出力の何れかに信号を発生する働き
をするもので、交流電流が変換器12から変圧器17の
方向に流れているとき、つまり、各アーム対の接続点
A、B、Cから交流出力端子U、V、Wに向かって流れ
ているときには、(+)出力に信号を発生し、反対に、交
流電流が変圧器17から変換器12に向って流れている
とき、つまり、交流出力端子U、V、Wから各アーム対
の接続点A、B、Cに向かって電流が流れているときに
は、(−)出力に信号を発生するように構成されている。
【0035】これらOR回路1からの過電流検出信号
と、電流方向検出器3a〜3cの出力信号は、夫々図示
のように、6個のAND回路2a〜2fに入力され、こ
れらのAND回2a〜2fにより、OR回路1の出力信
号と、夫々電流方向検出器3a〜3cの出力信号のAN
Dがとられるように構成されている。
【0036】AND回路2a〜2fの出力は夫々対応す
る6個のOR回路4a〜4fに入力され、これらOR回
路4a〜4fを介して、夫々、図示のように、対応する
アームの各GTOにゲートブロック信号が供給されるよ
うになっている。
【0037】従って、いま、OR回路1から過電流検出
信号が出力された時点で、電流方向検出器3a〜3cの
出力信号が(−)出力から出力されていたとすると、この
ときには、対応するアーム対の正極側のアームをゲ−ト
ブロックするための信号がOR回路4a、4c、4eか
ら出力される。
【0038】次に、OR回路1から過電流検出信号が出
力された時点で、電流方向検出器3a〜3cから(+)出
力信号が出力されていたときには、対応するアーム対の
負極側のアームをゲ−トブロックするための信号がOR
回路4b、4d、4fから出力されることになる。
【0039】従って、この実施例によれば、アーム短絡
が発生したとき、そのアーム対の正極側のアームと負極
側のアームの内、流れている短絡電流が少ない方のアー
ムから電流が遮断されるようになり、交流側短絡電流の
最大値を考慮する必要が無くなり、充分に変換器の過電
流耐量を増加させることができるのであるが、以下、そ
の動作について説明する。
【0040】上記したように、この実施例では、OR回
路1の出力と電流方向検出器3a〜3cの出力信号によ
り、各アーム対でのゲ−トブロックすべきアームを選択
することを特徴としているが、このためには、アーム短
絡時に流れる短絡電流がどのようになるかを把握してお
く必要がある。
【0041】まず、説明の簡略化のため、変換器12の
アームを構成しているスイッチング素子(GTO)を、図
5に示すように、スイッチ接点で置き換えて表示する。
ここで、各スイッチのオン状態は、そのアームが点弧状
態にあることを表わし、オフは、非点弧状態を表わして
いる。
【0042】そして、以下、この図5をもとにして、変
換器12のアームの点弧状態及び交流電流の流通方向の
組合せについて、各アーム短絡が発生した場合の短絡電
流の状態を以下に説明する。まず、図5の変換器では、
その各アームの点弧状態と交流電流方向の組合せがかな
り多数存在するが、基本となる運転パターンは、図6に
示すように、16パターンに分類することができる。な
お、この図5のアームの点弧状態が、図6のパターンと
異なった場合でも、相電流を読み変えることによって、
アーム短絡時の事故電流の通流ルートは図6のパターン
と等価となるので、この図6の各モードについて検討す
れば十分である。
【0043】次に、この図6の各モードにおいて、い
ま、非点弧状態にあるべきアームが、誤点弧、或いは故
障などによって点弧し、アーム短絡が発生したときに故
障アームに流れる故障電流の値を示すと、図7のように
なる。
【0044】そして、この図7から、明らかなように、
誤点弧、或いは素子の故障などによってアーム短絡が発
生した場合に、短絡したアームには平滑コンデンサ11
からの短絡電流isと、交流側からの短絡電流が重畳す
る場合もあれば、短絡電流isと同一の場合もあり、従
って、一律にはまらないことが判る。
【0045】しかしながら、アーム短絡が発生した時点
で交流電流が流れている方向と、アームの短絡電流との
関係をみた場合には、交流電流が変換器12から流れ出
している方向の相に対応するアーム対の負極側アーム
(19d、19e、19f)の短絡電流は、常に正極側ア
ーム(19a、19b、19c)よりも少なくなっている
ことが判る。
【0046】また、変換器の交流電流が変換器側へ流れ
込んでいる相に対応するアーム対の正極側アーム(19
a、19b、19c)の短絡電流は、常に負極側のアー
ム(19d、19e、19f)よりも少なくなっているこ
とが判る。
【0047】これは、交流電流が変換器12から変圧器
17の方向に電流が流れている場合には、この電流は負
極側アームの短絡電流を打ち消すように動作し、また交
流電流の方向が反対の場合には、交流電流が正極側アー
ムの短絡電流を打ち消すように動作するためである。
【0048】そこで、この図7の結果から、アーム短絡
が発生して電流検出器13a、14a、22a、23の
何れかが過電流を検出した時点での交流電流の方向か
ら、上記で説明したようにして、短絡電流が小さくなっ
ている方のアームを選択し、これから優先的にゲートブ
ロックしてやれば、アームの遮断電流は、ほとんどの場
合、直流短絡電流isと同じ値になる。
【0049】アームの短絡電流が直流短絡電流isの値
以下にならないという最悪の条件の場合(図6中のNo.
7、No.9、No.10、No.14〜No.16)においても、
直流短絡電流isの値に重畳する交流電流の値として
は、三相電流の中で最小のものを考慮するだけでよい。
【0050】従って、この実施例によれば、電流検出器
13a、14a、22a、23の家電流検出レベルの設
定値としては、従来技術のように、交流電流の最大値を
考える必要がなくなり、この結果、変換器の過電流耐量
を増加させることができることになるのである。
【0051】なお、上記したようにして、アーム対の各
アームの内、一方のアームにより電流が遮断されてしま
えば、短絡状態はすでに回避されているため、残りのア
ームについての電流遮断は、特に緊急を要しない。
【0052】そこで、この実施例では、図1に示すよう
に遅延回路5を設け、これにより残りのアームがゲート
ブロックされるようになっており、以下、この点につい
て説明する。すなわち、この遅延回路5は、AND回路
2a〜2fの内、何れか1個からでも信号が出力された
場合、この信号から一定時間遅れてOR回路4a〜4f
の全てに信号を供給し、これにより、全てのアームにゲ
−トブロック信号を出力させるようになっている。
【0053】そこで、この遅延回路5の遅延時間を、各
アームが電流を遮断するのに要する値に設定しておけ
ば、電流方向検出器3a〜3c及びAND回路2で先に
ゲ−トブロックされたアームが電流を遮断した後に、残
りのアームのゲ−トブロック信号が出力されることにな
り、短絡発生にさいしても何ら問題なく変換器12を停
止させることができる。
【0054】次に、本発明の他の実施例について、図1
4により説明する。この図14の実施例は、変換器12
の直流側の電流を検出するため、図2で説明した従来技
術と同じく、平滑コンデンサ11の充放電電流を電流検
出器15で検出するようにしたものでり、その他の構成
は、図1の実施例と同じである。
【0055】回路構成から明らかなように、変換器12
のアームに短絡が発生した場合、直流側からの短絡電流
は、直流電源10から供給される電流と、平滑コンデン
サ11から供給される放電電流の合計となるので、この
ときの直流側からの短絡電流を検出する方法としては、
図1の実施例のように、変流器22により検出する方法
が最も正確な検出方法となる。
【0056】しかしながら、直流電源10は、交流電源
を整流して作られることが多く、この場合には、出力イ
ンピーダンスがかなりある。また、変換器12から離れ
て設置される場合が多く、このときは配線によるインピ
ーダンスもかなり大きくなり、このため、アーム短絡時
での直流短絡電流の大部分は、平滑コンデンサ11から
の放電電流によるものとなるので、直流側からの短絡電
流は、平滑コンデンサ11からの放電電流と実質的には
等価な場合が多い。従って、この図14の実施例によっ
ても、充分に正確に直流側の過電流の検出が可能にな
り、図1の実施例と同等の効果を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、過電流検出用の検出器
の個数を増加させることなく、変換器のアーム短絡時で
の過電流を、スイッチング素子の電流遮断能力以内で確
実に遮断することができるので、過電流によるスイッチ
ング素子の破壊をローコストで充分に防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による過電流保護装置の一実施例を示す
ブロック構成図である。
【図2】過電流保護装置の従来技術の一例を示すブロッ
ク構成図である。
【図3】過電流保護装置の従来技術の他の一例を示すブ
ロック構成図である。
【図4】アーム短絡の説明図である。
【図5】変換器のアームのオン・オフ状態をスイッチで
表示した説明図である。
【図6】本発明の一実施例の動作を説明するための短絡
パターンのモード図である。
【図7】本発明の一実施例の動作を説明するための短絡
パターンのモード図である。
【図8】本発明の一実施例の動作を説明するための短絡
パターンのモード図である。
【図9】本発明の一実施例の動作を説明するための短絡
パターンのモード図である。
【図10】各短絡パターンモードでの電流値の説明図で
ある。
【図11】各短絡パターンモードでの電流値の説明図で
ある。
【図12】各短絡パターンモードでの電流値の説明図で
ある。
【図13】各短絡パターンモードでの電流値の説明図で
ある。
【図14】本発明による過電流保護装置の他の一実施例
を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
10 直流電源 11 平滑コンデンサ 12 変換器 13、14、22 変流器 16 遮断器 17 変圧器 19a〜19f ア−ム 21 電力系統 24 加算器 22a、13a、14a、23 電流検出器 1 OR回路(OR論理回路) 3a、3b、3c 電流方向検出器 2a〜2f AND回路(AND論理回路) 5 遅延回路 4a〜4f OR回路(OR論理回路)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極側アームを形成するスイッチング素
    子と、負極側アームを形成するスイッチング素子の直列
    回路からなるアーム対を複数個、直流端子間に備え、各
    アーム対の正極側アームと負極側アームの接続点を交流
    端子に接続した電圧型電力変換装置において、 上記接続点と上記交流端子間に流れる電流の通流方向を
    検出する電流方向検出手段と、 アーム短絡が発生した時点で、上記電流方向検出手段の
    検出結果に応じて、上記正極側と負極側のアームの内、
    通流電流が少なくなっている方のアームを選択する演算
    手段を設け、 該演算手段により選択されたアームを優先的にゲ−トブ
    ロックするように構成したことを特徴とする過電流保護
    装置。
JP6221813A 1994-09-16 1994-09-16 過電流保護装置 Pending JPH0888982A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005304260A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Fuji Electric Systems Co Ltd 直並列コンバータの保護回路
US10644614B2 (en) 2015-03-05 2020-05-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Conversion device having a control unit for detecting arm short-circuit

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005304260A (ja) * 2004-04-15 2005-10-27 Fuji Electric Systems Co Ltd 直並列コンバータの保護回路
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