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JPH088458A - 面発光型発光ダイオード - Google Patents

面発光型発光ダイオード

Info

Publication number
JPH088458A
JPH088458A JP14035794A JP14035794A JPH088458A JP H088458 A JPH088458 A JP H088458A JP 14035794 A JP14035794 A JP 14035794A JP 14035794 A JP14035794 A JP 14035794A JP H088458 A JPH088458 A JP H088458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
upper electrode
layer
resistance value
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14035794A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Kato
俊宏 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP14035794A priority Critical patent/JPH088458A/ja
Publication of JPH088458A publication Critical patent/JPH088458A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面発光型LEDにおいて光の強度分布を制御
する。 【構成】 点光源LED10は、光放出部28における
不純物の拡散深さが上部電極26から離隔するに従って
連続的に大きくされ、第2クラッド層18およびキャッ
プ層22のドーピング濃度を高くされた部分が光放出部
28の中央部ほど深くされている。ドーピング濃度を高
くされた部分は、他の部分に比べて抵抗値が低くなるた
め、点光源LED10の厚さ方向の抵抗値は、光放出部
28においては上部電極26から離隔するに従って連続
的に低くされ、中央部で最も低くされている。そのた
め、電流経路が比較的短い光放出部28の周縁部のその
経路に沿った抵抗値は比較的高く、電流経路が比較的長
い光放出部28の中央部のその経路に沿った抵抗値は比
較的低くなり、その変化が連続的であることから電流密
度が光放出部28全体に亘って略均一となって、放出さ
れる光強度が略均一となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面発光型発光ダイオー
ドに関し、特に輝度分布の改善を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に発光層を含む半導体層が積層さ
れると共に、その基板の裏面および積層された半導体層
のうち最上部に位置するものの表面(すなわち、上記裏
面とは反対側の光取出面)に下部電極および上部電極を
それぞれ備え、それら下部電極および上部電極間に通電
することにより発光層で発生した光を、上記光取出面の
うち上部電極が設けられていない部分である光放出部か
ら放出する形式の面発光型発光ダイオード(以下、LE
Dという)が知られている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来の面発光
型LEDでは、光取出面に設けられている電極から離隔
するほど放出される光強度が低くなるという問題があっ
た。例えば、光取出面の周縁部に電極が設けられて中央
部の光放出部から光を放出する点光源LEDにおいて
は、電極の近傍では高い光強度が得られるが中央部では
低い光強度となって、光強度分布は凹状を成す。また、
光取出面の中央部に電極を備えた全面発光LEDにおい
ても、電極の近傍では高い光強度となるが周縁部では低
い光強度となって、光強度分布は略凸状を成す。そのた
め、例えば、上記点光源LEDがオートフォーカスカメ
ラの測距センサ等の光源として用いられた場合、発光源
が等価的に複数となり、距離測定誤差の原因となる。ま
た、全面発光LEDの場合には、輝度ムラが生じるとい
う問題がある。
【0004】すなわち、従来の面発光型LEDにおいて
は、厚さ方向(すなわち、基板底面から光取出面に向か
う方向)の抵抗値は、光放出部の範囲内では全体に等し
くされていたが、光放出部を通る電流の経路は光取出面
側の電極から離隔するほど長くなる。そのため、厚さ方
向に同抵抗とされていると、上記経路の長さの差に起因
して、その経路に沿った抵抗値は電極から離隔するほど
高くなり、比較的低抵抗の経路すなわち電極の近傍に電
流が集中することとなって電流密度に分布が生じる。面
発光型LEDにおいて発光層で生じる光の強度は電流密
度の増大に応じて高くなることから、上記のような光強
度分布が形成されるのである。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、面発光型LEDにおい
て、光放出部から放出される光の強度分布を制御するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、前記のような面発光
型LEDであって、前記基板の裏面と前記光取出面との
間の抵抗値が、前記光放出部において前記上部電極から
離隔するほど低くされていることにある。
【0007】
【作用および発明の効果】このようにすれば、光放出部
における厚さ方向の抵抗値が上部電極から離隔するほど
低くされているため、光放出部においては、上部電極か
ら離隔している部分すなわち電流の経路が比較的長い部
分の、その経路に沿った抵抗値が比較的低くされる。そ
のため、上部電極の近傍での電流の集中がなくなって、
その上部電極の近傍での光強度が比較的低くされる一
方、上部電極から比較的離隔した部分での光強度が比較
的高くされる。したがって、例えば点光源LEDにおい
ては、前述のような発光源が等価的に複数になることに
起因する測距センサ等における測定誤差が緩和され、ま
た、全面発光LEDにおいても、輝度ムラが解消され
る。なお、上記抵抗値は、光放出部における光強度が上
部電極の近傍において特に高くならないように設定され
れば良く、例えば光放出部全体に略均一な光強度が得ら
れるように設定されても良い。
【0008】ここで、好適には、上記面発光型LEDは
光取出面の中央部に光放出部を備えた点光源LEDであ
り、その光放出部における厚さ方向の抵抗値は、その光
放出部の中央部における値が上部電極の近傍における値
よりも極めて低くされる。このようにすれば、光放出部
の中央部に電流が集中してその中央部においては極めて
高い光強度となり、実質的に発光径が極めて小さい点光
源LEDが得られる。そのため、例えば、光学系の設計
を容易とするために発光径が可及的に小さいことが望ま
れる測距センサ等に好適な点光源LEDが容易に得られ
る。従来、発光径を小さくするためには光放出部の面積
を極めて小さくする必要があったが、そのためには上部
電極の間隔を極めて小さくする必要があって製造が困難
であった。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0010】(第1実施例)図1は、本発明の面発光型
LED(発光ダイオード)の一実施例である点光源LE
D10の構成を示す図である。この点光源LED10
は、例えば液相エピタキシー(LPE:Liquid Phase E
pitaxy)法等によって、基板12上に順次結晶成長させ
られた第1クラッド層14、活性層16、第2クラッド
層18、ブロック層20、およびキャップ層22と、基
板12の下面およびキャップ層22の上面にそれぞれ蒸
着された下部電極24および上部電極26から構成され
ている。なお、本実施例においては、上記活性層16が
発光層に、第1クラッド層14,第2クラッド層18,
ブロック層20,およびキャップ層22が半導体層にそ
れぞれ相当し、キャップ層22の表面が光取出面に相当
する。
【0011】上記基板12は例えば350μm程度の厚
さのn−AlGaAs単結晶から成る化合物半導体、第
1クラッド層14は例えば2μm程度の厚さのn−Al
GaAs単結晶から成る化合物半導体、活性層16は例
えば0.5μm程度の厚さのp−GaAs単結晶から成
る化合物半導体、第2クラッド層18は例えば2μm程
度の厚さのp−AlGaAs単結晶から成る化合物半導
体、ブロック層20は例えば0.5μm程度の厚さのn
−AlGaAs単結晶から成る化合物半導体、キャップ
層22は例えば2μm程度の厚さのp−AlGaAs単
結晶から成る化合部半導体である。また、下部電極24
は例えば基板12の下面全面にその基板12側から順に
Au−Ge合金、NiおよびAuが積層形成されたもの
である。また、上部電極26は、図2に示されるよう
に、例えば中央部の直径100μm程度の円形の光放出
部28を除く全面に、キャップ層22側から順にAu−
Zn合金およびAuが積層形成されたものであり、下部
電極24および上部電極26は何れもオーミック電極で
ある。
【0012】上記点光源LED10には、図1において
斜線で示される領域にはp型のドーパントである不純
物、例えばZnが拡散させられている。すなわち、上部
電極26が設けられている部分においては、キャップ層
22の表面からその厚さよりも小さい深さまで不純物が
拡散されている。一方、上部電極26が設けられていな
い光放出部28においては、キャップ層22の表面か
ら、光放出部28の中央部ではブロック層20を透過し
て第2クラッド層18に達する深さまで、光放出部28
の周縁部ではキャップ層22の厚さよりも小さい深さま
で不純物が拡散されることにより、上部電極26から離
隔するに従って連続的に拡散深さが大きくされている。
これにより図の斜線の範囲では、第2クラッド層18お
よびキャップ層22のドーピング濃度が高くされると共
に、ブロック層20の導電型が反転されてp型半導体す
なわち第2クラッド18およびキャップ層22と同じ導
電型にされている。なお、基板12、および各層14,
16,18,20,22、および電極24,26等の大
きさは必ずしも正確な比率で示されていない。
【0013】以上のように構成された点光源LED10
は、下部電極24および上部電極26間に所定の動作電
圧が印加されることにより、活性層16を通る経路で両
電極24,26間に通電される。このとき、ブロック層
20のうちZnが拡散されていない部分すなわち図1の
斜線以外の部分は、第2クラッド層18およびキャップ
層22とは異なる導電型とされているため、電流経路は
ブロック層20の導電型が反転されている斜線部分のみ
を通ることとなり、専ら活性層16のその通電部分の直
下に位置する部分のみで光が発生し、光放出部28から
放出される。したがって、活性層16で発生した光が上
部電極26に遮蔽されることなく効率的に取り出されて
高い発光効率が得られることとなる。
【0014】図3は、上記のように点光源LED10に
電圧を印加した場合に放出される光の強度分布を図2の
III −III 断面について示す図である。実線が本実施例
の点光源LED10の光強度分布を示し、破線が従来の
点光源LEDの光強度分布を示す。上述のように光は光
放出部28のみから放出されるが、図から明らかなよう
に、本実施例の場合には、電極24,26間に低電流が
通電されたときも高電流が通電されたときも、光強度は
その光放出部28内の全面で略均一となっている。これ
に対して、従来の場合には、光放出部28の周縁部すな
わち上部電極26の近傍で光強度が高く中央部で低くな
り、この傾向は通電されるのが高電流となるほど著しく
なる。
【0015】ここで、本実施例によれば、点光源LED
10は、光放出部28における不純物の拡散深さが上部
電極26から離隔するに従って連続的に大きくされ、第
2クラッド層18およびキャップ層22のドーピング濃
度を高くされた部分が光放出部28の中央部ほど深くさ
れている。ドーピング濃度を高くされた部分は、他の部
分に比べて抵抗値が低くなるため、点光源LED10の
厚さ方向(すなわち、基板12の裏面から光取出面に向
かう方向)の抵抗値は、光放出部28においては上部電
極26から離隔するに従って連続的に低くされ、中央部
で最も低くされている。そのため、電流経路が比較的短
い光放出部28の周縁部のその経路に沿った抵抗値は比
較的高く、電流経路が比較的長い光放出部28の中央部
のその経路に沿った抵抗値は比較的低くなり、その変化
が連続的であることから電流密度が光放出部28全体に
亘って略均一となって、放出される光強度が略均一とな
るのである。
【0016】ところで、上記の点光源LED10は、例
えば以下のように作製される。図4(a) 〜(c) は点光源
LED10の作製工程を説明する図である。先ず、例え
ばLPE法によって、基板12上に第1クラッド層14
〜キャップ層22を順次結晶成長させ、図4(a) に示す
半導体ウェハ30を作製する。次いで、キャップ層22
上の全面にZnを含む拡散用塗布膜を、例えばSOG
(Spin On Glass )法によって4μm程度の厚さに形成
する。SOG法は、例えばSiO2 およびZnが有機溶
媒中に溶けた溶液をスピンコーティングによってキャッ
プ層22上に塗布し、焼成してガラス質の膜とするもの
である。この拡散用塗布膜を例えばフォトリソグラフィ
によってエッチング処理することにより、図4(b) に示
すように厚さ2μmの全面を覆う層と、例えば300μ
m程度の間隔で設けられた直径100μm程度の円形の
凸部31とから成る拡散制御膜32が得られる。この拡
散制御膜32が設けられた状態で、例えばN2 ガス中で
700℃×60分間のアニール処理を行い、その後拡散
制御膜32を除去することにより、図4(c) に示すよう
に、上記凸部31が設けられていた部分の直下はZnが
深く拡散し、凸部から離隔するほど拡散深さが小さいZ
n拡散部34が得られる。このZn拡散部34が形成さ
れた半導体ウェハ30に下部電極24および上部電極2
6を設けた後、図4(c) の破線位置で400×400μ
mの大きさにダイシングすることにより、図1に示され
る点光源LED10が得られる。
【0017】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0018】(第2実施例)図5は、光放出部28の直
下における不純物の拡散深さが、その中央部において前
述の実施例の点光源LED10よりも深くされた、他の
点光源LED36を示す図である。この点光源LED3
6は、基板38上に、例えば有機金属気相成長(MOC
VD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition )法
等によって、第1クラッド層40、活性層42、第2ク
ラッド層44、ブロック層46、コンダクティブ層4
8、キャップ層50が順次結晶成長させられ、前述の実
施例と同様な下部電極24および上部電極26が蒸着さ
れることにより構成されている。
【0019】上記基板38は例えば厚さ350μm程度
のn−GaAs単結晶から成る化合物半導体、第1クラ
ッド層40は例えば厚さ2μm程度のn−AlGaIn
P単結晶から成る化合物半導体、活性層42は例えば厚
さ0.5μm程度のp−GaInP単結晶から成る化合
物半導体、第2クラッド層44は例えば厚さ2μm程度
のp−AlGaInから成る化合物半導体、ブロック層
46は例えば厚さ0.5μm程度のn−AlGaInP
から成る化合物半導体、コンダクティブ層48は例えば
厚さ1μm程度のp−AlGaInPから成る化合物半
導体、キャップ層50は例えば厚さ0.2μm程度のp
−GaAsから成る化合物半導体である。
【0020】上記の点光源LED36は、上部電極26
の中央部に丸穴が設けられることにより形成された光放
出部28の大きさが、例えば直径50μm程度とされて
いる。そして、図の斜線で示される部分にはp型のドー
パントである不純物、例えばZnが拡散させられてい
る。すなわち、上部電極26に遮蔽された部分において
は、キャップ層50の表面からコンダクティブ層48の
途中まで到達する深さまで不純物が拡散させられてい
る。一方、光放出部28においては、キャップ層50の
表面から、光放出部28の中央部ではブロック層46を
透過して第2クラッド層44に達する深さまで、光放出
部28の周縁部ではコンダクティブ層48の途中まで到
達する深さまで不純物が拡散されることにより、上部電
極26から離隔するに従って連続的に拡散深さが大きく
されている。これにより、図の斜線の範囲では第2クラ
ッド層44、コンダクティブ層48、キャップ層50の
ドーピング濃度が高くされると共に、ブロック層46の
導電型が反転されてp型とされている。
【0021】図6は、上記の点光源LED36から放出
される光強度分布を、前述の第1実施例と同様な断面に
ついて示す図である。本実施例においては、光放出部2
8の中央部における不純物の拡散深さが前述の実施例に
比較して深くされているため、その中央部における厚さ
方向の抵抗値が一層低くされている。そのため、図に示
されるように光放出部28の中央部において比較的高い
光強度が得られ、周縁部に向かうに従って光強度が徐々
に低くされている。
【0022】したがって、本実施例の点光源LED36
は、発光径の一層小さい点光源として用いることが可能
であり、例えば、測距センサ等に用いられた場合には一
層高い測定精度が得られると共に、光学系の設計が容易
となる利点がある。
【0023】これに対して、従来の点光源LEDでは、
発光径を一層小さくするためには光放出部28の直径を
小さくしなければならず、上部電極26に設けられる丸
穴を極めて小さくする必要があって、製造が困難であっ
た。
【0024】上記の点光源LED36は、例えば以下の
方法で製造される。先ず、例えばMOCVD法によって
図7(a) に示すような半導体ウェハ52を作製する。こ
の半導体ウェハ52のキャップ層50側の表面から、例
えば集束イオンビーム(FIB)を光放出部28の中央
部となる部分に照射し、イオン注入させることによって
Znを拡散させる。このようにすることにより、集束イ
オンビームの集束径に応じた直径の円形の範囲で集束イ
オンビームの加速電圧(加速エネルギ)に応じた深さ、
電流値に応じた濃度で、光放出部28の中央部ほど深
く、その周縁部に向かうに従って浅くZnが拡散され
る。更に、イオンビームを集束させず半導体ウェハ52
の全面に照射することにより、半導体ウェハ52の表面
の所定の深さ、例えばコンダクティブ層48の途中の深
さまでZnが拡散され、図7(b) に示すようにZn拡散
部54が得られる。その後、例えば850℃×2分の条
件でキャップアニールすることにより、イオン注入され
た部分を再結晶化し、図7(b)の破線の位置で例えば4
00×400μmの大きさにダイシングすることによ
り、図5に示される点光源LED36が得られる。
【0025】本実施例の場合には、集束イオンビームの
加速電圧、電流値、および集束径を適宜変更することに
より、拡散深さ、濃度、拡散径を変更することが容易で
あるため、極めて小さい発光径の点光源を得ることが可
能であると共に、図6に示されるような光強度分布を自
由に設定できる。
【0026】(第3実施例)図8および図9は面発光型
LEDの他の例である、全面発光LED56を示す図で
ある。全面発光LED56は、上述の第2実施例と同様
な基板38上に、例えばMOCVD法によって反射層5
8、前述の第1実施例と同様な第1クラッド層14、活
性層16、第2クラッド層18、およびキャップ層60
が順次結晶成長させられ、基板38の裏面に下部電極2
4が設けられると共にキャップ層60の表面中央部62
に上部電極64が設けられて構成されている。
【0027】上記反射層58は、例えば厚さ74μm程
度のn−AlAs単結晶から成る化合物半導体と、厚さ
63μm程度のn−AlGaAs単結晶から成る化合物
半導体とが、前者が基板38側となるように交互に例え
ば30組み積層されて成る所謂分布反射型半導体多層膜
反射層(DBR)である。上記の両半導体層の厚さは、
活性層16で発生して基板38側に向かう光が光取出面
側に向かって反射されて効率的に光が取り出されるよう
に設定されている。また、キャップ層60は例えばp−
AlGaAs単結晶から成る化合物半導体であり、例え
ば直径100μm程度の中央部62における厚さが4μ
m程度、周縁部における厚さが1μm程度となるよう
に、角柱状の底部を備えた円錐台状を成している。な
お、上部電極64は、前述の第1実施例の上部電極26
と同様に構成されている。
【0028】上記全面発光LED56には、p型のドー
パントである不純物、例えばZnが、図の斜線の範囲す
なわちキャップ層60の表面から例えば2μm程度の深
さまで拡散させられている。上述のように、キャップ層
60は円錐台状を成しているため、中央部62およびそ
の近傍の直下においてはキャップ層60の途中まで、周
縁部においては第2クラッド層18の途中までZnが拡
散されており、基板38の裏面からその拡散部分までの
距離は、中央部62すなわち上部電極64から離隔する
ほど連続的に短くされている。このZnの拡散部分は他
の部分と比較して低抵抗とされており、これにより、全
面発光LED56の厚さ方向の抵抗値は、上部電極64
から離隔するほど連続的に低くされている。
【0029】図10は、上記全面発光LED56の光強
度分布を図9のX−X断面について示す図である。実線
が本実施例を、破線が従来の全面発光LEDの場合を示
す。図から明らかなように、本実施例の全面発光LED
56では、上部電極64が設けられている部分を除き、
全面に略均一な光強度が得られる。すなわち、上述のよ
うに厚さ方向の抵抗値が上部電極64から離隔するほど
低くされているため、電流経路が比較的長い周縁部のそ
の経路に沿った抵抗値が比較的低くされて上部電極64
の近傍と略同様な抵抗値となり、電流密度が略均一とな
って略同様な光強度が得られるのである。
【0030】これに対して、従来の全面発光LEDにお
いては、一般に厚さ方向の抵抗値が上部電極64からの
距離に無関係に同様とされていたため、電流経路が長く
なる周縁部においてはその経路に沿った抵抗値が高くさ
れて光強度が低くなり、図の破線に示されるような光強
度分布となっていた。
【0031】上記の全面発光LED56は、例えば以下
のように作製される。先ず、例えばMOCVD法によっ
て基板38上に反射層58等を順次結晶成長させて積層
し、図11(a) に示す半導体ウェハ66を得る。このと
き、キャップ層60の厚さは例えば4μm程度の厚さ
(すなわち、全面発光LED56のキャップ層60の中
央部62の厚さ)とされている。この半導体ウェハ66
のキャップ層60を例えばフォトリソグラフィ等の良く
知られた方法でエッチング処理して、図11(b)に示さ
れるようにキャップ層60に凹凸を設ける。この凹凸形
状は、キャップ層60が最も薄い所で1μm程度、最も
厚い所で4μm程度(すなわち、結晶成長後の厚さ)で
あり、厚さ4μm程度の凸部は直径100μm程度の円
形とされている。この円形の凸部が前記中央部62とな
る。また、隣接する凸部の中央間の距離は例えば400
μm程度とされている。このエッチング処理された半導
体ウェハ66を、例えば拡散ソースであるZnAs2
共に石英管内に真空封入し、例えば590℃で16時間
加熱処理すること(すなわち封管法)によって、拡散ソ
ースのZnが半導体ウェハ66のキャップ層60表面か
ら拡散させられ、図11(c) に示されるようにZn拡散
部68が形成される。このZn拡散部68の厚さすなわ
ちキャップ層60表面からの距離は全面で同様となって
いる。この後、下部電極24および上部電極64を設
け、図11(c) の破線の位置で例えば400×400μ
mの大きさにダイシングすることにより、図8に示す全
面発光LED56が得られる。
【0032】(第4実施例)図12は、更に他の例であ
る全面発光LED70を示す図である。この全面発光L
ED70は、各半導体層の構成は上述の第3実施例と同
様であるが、キャップ層72は4μmの均一な厚さに形
成されており、p型のドーパントである不純物、例えば
Zn等の拡散範囲は斜線に示されるように、上部電極6
4から離隔するに従って連続的に深くされて、周縁部の
近傍においては第2クラッド層18の途中まで拡散され
ている。なお、上部電極64の直下にはZn等は拡散さ
れていない。このようにしても、Zn等が拡散されてい
る部分の抵抗値は他の部分よりも低くされるため、厚さ
方向の抵抗値は上部電極64から離隔するに従って連続
的に低くされる。したがって、上記第3実施例の場合と
同様に、略均一な光強度分布が得られる。
【0033】なお、上記全面発光LED70は、例えば
前述の点光源LED10と同様な製造工程において、S
OG法等によって形成された拡散用塗布膜を、図4(b)
の場合と反転したパターンで、例えばフォトリソグラフ
ィ等によってエッチング処理して、凸部31に対応する
部分をキャップ層60が露出させられた凹部とした状態
(すなわち拡散用塗布膜に丸穴が設けられた状態)で、
アニール処理等によって表面からZnを拡散させ、図4
(c) と同じ位置で切断することにより製造される。
【0034】(第5実施例)図13は、更に別の例であ
る点光源LED74の構成を示す図である。この点光源
LED74は、図1に示される点光源LED10におい
て、キャップ層22に代えて上部電極26とオーミック
コンタクトをとるためのコンタクト層76が設けられ、
そのコンタクト層76上に上部電極26が設けられてた
ものである。このコンタクト層76は中央部が円形に除
去されており、不純物拡散時に中央部のみ拡散深さが深
くなって、不純物拡散部がブロック層20を確実に通過
させられるようになっている。また、基板12の裏面に
備えられている下部電極24は、中央部が上記コンタク
ト層76の除去部分よりも大径の円形に除去されて、基
板12の裏面中央部が露出させられてミラー面とされて
いる。この点光源LED74においては、上部電極26
が設けられていない中央部が光放出部28となり、その
他の部分については、点光源LED10と略同様であ
る。なお、上記コンタクト層76は、例えば厚さが2μ
m程度のp−GaAs単結晶から成る化合物半導体であ
る。
【0035】上記点光源LED74においても、図の斜
線の部分にはp型のドーパントである不純物、例えばZ
n等が拡散させられている。すなわち、上部電極26の
直下の部分においては、表面からコンタクト層76の厚
さよりも小さい深さまで、光放出部28においては、上
部電極26から離隔するほど深い位置まで、例えば光放
出部28の中央部においては、第2クラッド層18の途
中まで、Zn等が拡散させられている。これにより、点
光源LED74においても、厚さ方向の抵抗値は、上部
電極26から離隔するほど低くされる。したがって、電
流経路の長い中央部のその経路に沿った抵抗値が比較的
低くされて、電流経路の短い光放出部28の周縁部のそ
の経路に沿った抵抗値と同様とされることにより、光放
出部28内での光強度分布が略均一とされている。
【0036】(第6実施例)図14は、更に他の点光源
LED78の構成の要部を示す図であって、不純物が拡
散させられたキャップ層80,ブロック層82,第2ク
ラッド層84を示すものである。この点光源LED78
においては、キャップ層80の上面中央部が例えばエッ
チング処理により略半球状に除去された後、例えば第3
実施例と同様な封管法によって表面から略均一な深さま
でZn等の不純物が拡散させられる。そのため、厚さ方
向の抵抗値は、光放出部28においては上部電極26か
ら離隔するほど低くされ、前述の他の点光源LED10
等の場合と同様に略均一な光強度分布が得られる。な
お、上記キャップ層80の除去部の形状を適宜変更し
て、光放出部28の中央部の抵抗値を一層低く、或いは
高くすることにより、光強度分布を適宜変更することが
可能である。また、上記キャップ層80等は、前述の第
1実施例の点光源LED10等に備えられているものと
同様な化合物半導体から成るものである。
【0037】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0038】例えば、前述の実施例においては、厚さ方
向の抵抗値が光放出部28内において連続的に変化させ
られていたが、抵抗値は段階的に変化させられても良
い。すなわち、不純物の拡散深さが連続的に変化させら
れず、段階的に変化させられても良いのである。
【0039】また、実施例においては、AlGaAs/
GaAsダブルヘテロ構造やAlGaInP/GaIn
Pダブルヘテロ構造の面発光型LED10等について説
明したが、これらの半導体の混晶比は適宜設定されるも
のである。また、例えばGaP,InP等から成るダブ
ルヘテロ構造のLEDや、単なるpn接合から成るLE
Dにも本発明は適用され得る。また、基板12,38等
やブロック層20、キャップ層22等の組成も適宜変更
され得る。
【0040】また、拡散させられる不純物の種類は、実
施例で示したZnの他にも、点光源LED10等を構成
する半導体の種類に応じて適宜変更される。
【0041】また、実施例においては、基板12,38
側にn型半導体が、第2クラッド層18等にp型半導体
が用いられ、上部電極26から下部電極24に向かって
動作電流が流れるように構成されていたが、導電型を反
対にして動作電流の流れる方向を反対にしても良い。な
お、この場合は、拡散される不純物としては反対にn型
のドーパントが用いられる。
【0042】また、第1実施例等においては光放出部2
8内における光強度分布が略均一とされていたが、この
光強度分布は適宜変更され得る。例えば、点光源LED
においては、光放出部28の中央部の抵抗値を一層低く
することにより、第2実施例で示したように中央部の光
強度が高くされていても良い。或いは、略均一な光強度
分布を得る場合には、光放出部28の中央部の抵抗値が
やや高く或いはやや低くされることにより、中央部の光
強度がやや低く或いはやや高くされていても良い。ま
た、全面発光LEDにおいては、第3実施例に示したよ
うに上部電極64の近傍においてやや光強度が低く(全
体としては略均一)されても、反対に上部電極64の近
傍においてやや光強度が高くされていても問題ない。
【0043】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の点光源LEDの構成を示す
図である。
【図2】図1の点光源LEDの平面図である。
【図3】図1の点光源LEDの光強度分布を示す図であ
る。
【図4】図1の点光源LEDの製造方法を説明する図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例の点光源LEDの構成を示
す図である。
【図6】図5の点光源LEDの光強度分布を示す図であ
る。
【図7】図5の点光源LEDの製造方法を説明する図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例の全面発光LEDの構成を
示す図である。
【図9】図9の全面発光LEDの平面図である。
【図10】図9の全面発光LEDの光強度分布を示す図
である。
【図11】図9の全面発光LEDの製造方法を説明する
図である。
【図12】本発明の他の実施例の全面発光LEDの構成
を示す図である。
【図13】本発明の他の実施例の点光源LEDの構成を
示す図である。
【図14】本発明の他の実施例の点光源LEDの要部構
成を示す図である。
【符号の説明】
10:点光源LED(面発光型発光ダイオード) 12:基板 {14:第1クラッド層,18:第2クラッド層,2
0:ブロック層,22:キャップ層}(半導体層) 16:活性層(発光層)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に発光層を含む半導体層が積層さ
    れると共に、該基板の裏面および該裏面とは反対側の光
    取出面に下部電極および上部電極がそれぞれ備えられ、
    該下部電極および該上部電極間に通電することにより前
    記発光層で発生した光を、該光取出面のうち該上部電極
    が設けられていない部分である光放出部から放出する形
    式の面発光型発光ダイオードであって、 前記基板の裏面と前記光取出面との間の抵抗値が、前記
    光放出部において前記上部電極から離隔するほど低くさ
    れていることを特徴とする面発光型発光ダイオード。
JP14035794A 1994-06-22 1994-06-22 面発光型発光ダイオード Pending JPH088458A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008060227A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Fuji Xerox Co Ltd 面発光素子、面発光素子を用いた画像読取装置及び画像書込装置、並びに面発光素子の製造方法
EP2341557A3 (en) * 2009-12-29 2014-01-08 LG Innotek Co., Ltd. Light emitting device, light emitting device package and lighting system
EP2262014A3 (en) * 2009-06-08 2014-01-15 LG Innotek Co., Ltd. Light emitting device, light emitting device package and lighting system having the same

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