JPH088380Y2 - 管継手構造 - Google Patents
管継手構造Info
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- JPH088380Y2 JPH088380Y2 JP1991101118U JP10111891U JPH088380Y2 JP H088380 Y2 JPH088380 Y2 JP H088380Y2 JP 1991101118 U JP1991101118 U JP 1991101118U JP 10111891 U JP10111891 U JP 10111891U JP H088380 Y2 JPH088380 Y2 JP H088380Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、各種のバルブやフィル
タ、ポンプ、流量計、タンク等の流体機器に、たとえば
半導体製造用の高純度薬液や超純水の送給用配管などの
流体管を接続するための管継手構造に関するものであ
る。
タ、ポンプ、流量計、タンク等の流体機器に、たとえば
半導体製造用の高純度薬液や超純水の送給用配管などの
流体管を接続するための管継手構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の管継手構造として、本出願人
は、実願平1−69378号(実開平2−117494
号公報)に示すような構成の樹脂製管継手を先に提案し
ている。
は、実願平1−69378号(実開平2−117494
号公報)に示すような構成の樹脂製管継手を先に提案し
ている。
【0003】図9は、この先に提案した従来の流体機器
へ接続するための管継手構造を示すものである。図9に
おいて、基端側が流体機器本体(図示せず)に接続され
る継手本体部91の先端側には、流体管92の一端押し
込み部92Aが挿入される受口93が形成されている。
94は上記継手本体部91に対して別体もしくは図10
のように一体形成されて、上記流体管92の一端押し込
み部92Aに圧入されるインナリングとしてのスリーブ
部であり、その先端部には、上記一端押し込み部92A
に圧入されたとき該一端押し込み部92Aを拡径させる
断面山形の膨出部94Aが形成されている。95は上記
受口93の外周面に形成されている雄ねじ部96に螺合
する雌ねじ部97を有する押輪である。98,99は上
記受口93の奥部および入口部に軸線に対して傾斜して
形成された一次および二次シール部、100,101は
上記一次および二次シール部98,99に対応して上記
インナリング94の内端部および外端部にそれぞれ形成
されたシール部である。なお、図10に示すスリーブ部
94を継手本体部91に一体形成したものでは、シール
部98は必要としない。
へ接続するための管継手構造を示すものである。図9に
おいて、基端側が流体機器本体(図示せず)に接続され
る継手本体部91の先端側には、流体管92の一端押し
込み部92Aが挿入される受口93が形成されている。
94は上記継手本体部91に対して別体もしくは図10
のように一体形成されて、上記流体管92の一端押し込
み部92Aに圧入されるインナリングとしてのスリーブ
部であり、その先端部には、上記一端押し込み部92A
に圧入されたとき該一端押し込み部92Aを拡径させる
断面山形の膨出部94Aが形成されている。95は上記
受口93の外周面に形成されている雄ねじ部96に螺合
する雌ねじ部97を有する押輪である。98,99は上
記受口93の奥部および入口部に軸線に対して傾斜して
形成された一次および二次シール部、100,101は
上記一次および二次シール部98,99に対応して上記
インナリング94の内端部および外端部にそれぞれ形成
されたシール部である。なお、図10に示すスリーブ部
94を継手本体部91に一体形成したものでは、シール
部98は必要としない。
【0004】上記構成のものにおいて、押輪95の流体
管挿通孔102に挿通した流体管92の一端押し込み部
92Aに、スリーブ部94を圧入すると、断面山形の膨
出部94Aにより、流体管92の一端押し込み部92A
に山形環状の拡径部103が形成される。押輪95の雌
ねじ部97を継手本体部91側の雄ねじ部96に螺合し
て螺進させることにより、押輪95の内端エッジ95A
で流体管92の外周面が押圧され、上記受口93の奥部
および入口部に軸線に対して傾斜させて形成された一次
および二次シール部98,99とこれらに対応してスリ
ーブ部94の内端部および外端部にそれぞれに形成され
たシール部100,101とに密封力が与えられ、継手
本体部91と流体管92とが液密に接続される。
管挿通孔102に挿通した流体管92の一端押し込み部
92Aに、スリーブ部94を圧入すると、断面山形の膨
出部94Aにより、流体管92の一端押し込み部92A
に山形環状の拡径部103が形成される。押輪95の雌
ねじ部97を継手本体部91側の雄ねじ部96に螺合し
て螺進させることにより、押輪95の内端エッジ95A
で流体管92の外周面が押圧され、上記受口93の奥部
および入口部に軸線に対して傾斜させて形成された一次
および二次シール部98,99とこれらに対応してスリ
ーブ部94の内端部および外端部にそれぞれに形成され
たシール部100,101とに密封力が与えられ、継手
本体部91と流体管92とが液密に接続される。
【0005】
【考案を解決しようとする課題】上記したような構成の
従来の管継手構造は、流体管92内にスリーブ部94を
圧入するため、スリーブ部94の内径を流体管92の内
径より小径にする必要がある。そのため、上記スリーブ
部94の先端と流体管92における拡径部103のつけ
根104の内周との間に段差Hを生じ、ここに液溜りが
生じる傾向にある。
従来の管継手構造は、流体管92内にスリーブ部94を
圧入するため、スリーブ部94の内径を流体管92の内
径より小径にする必要がある。そのため、上記スリーブ
部94の先端と流体管92における拡径部103のつけ
根104の内周との間に段差Hを生じ、ここに液溜りが
生じる傾向にある。
【0006】この液溜りが多いと、半導体製造設備など
の配管ラインに使用されている場合に、薬液や純水の液
の置換性が悪くなったり、パーティクルの発生要因とな
り、流体として、たとえばレジスト液などのように粘度
がウェハの膜厚に影響を及ぼすようなものでは、上記液
溜り部Hにレジスト液が滞留することで、その液が変質
してウェハの膜厚管理が正しくできなくなり、不良発生
の要因となる。また液の交換の際にも、液溜まりで置換
性が悪くなった残液が新しい液に混入し、たとえば超純
水では、純度が保証されなくなる。さらにまた、配管ラ
イン最後のフィルタの後で上記のような液溜まりの多い
フィッティングが存在すると、ここに滞留していたパー
ティクルが長時間にわたって出てくることになり、ウェ
ハの歩留りを低下させる可能性がある。
の配管ラインに使用されている場合に、薬液や純水の液
の置換性が悪くなったり、パーティクルの発生要因とな
り、流体として、たとえばレジスト液などのように粘度
がウェハの膜厚に影響を及ぼすようなものでは、上記液
溜り部Hにレジスト液が滞留することで、その液が変質
してウェハの膜厚管理が正しくできなくなり、不良発生
の要因となる。また液の交換の際にも、液溜まりで置換
性が悪くなった残液が新しい液に混入し、たとえば超純
水では、純度が保証されなくなる。さらにまた、配管ラ
イン最後のフィルタの後で上記のような液溜まりの多い
フィッティングが存在すると、ここに滞留していたパー
ティクルが長時間にわたって出てくることになり、ウェ
ハの歩留りを低下させる可能性がある。
【0007】このような観点から、図11に示すように
上記スリーブ部94の膨出部94Aの先端側斜面94B
の傾斜を大きくして上記液溜り部Hを体積上、小さくさ
せたものも考えたが、実際には、上記液溜り部Hをあま
り小さくすることができず、液の置換特性などを大きく
改善できるものではなかった。
上記スリーブ部94の膨出部94Aの先端側斜面94B
の傾斜を大きくして上記液溜り部Hを体積上、小さくさ
せたものも考えたが、実際には、上記液溜り部Hをあま
り小さくすることができず、液の置換特性などを大きく
改善できるものではなかった。
【0008】本考案は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、流体の温度変動にかかわらず優れたシール性
を確保できるのみならず、簡単な改良によって、スリー
ブ部の先端部と流体管における拡径部のつけ根の内周と
の間に段差が発生することに 伴う流体滞留による純度の
低下等のトラブル発生を確実に防止できるとともに、流
体管に対する強力な抜け止め機能を発揮させることがで
きる管継手構造を提供することを目的としている。
たもので、流体の温度変動にかかわらず優れたシール性
を確保できるのみならず、簡単な改良によって、スリー
ブ部の先端部と流体管における拡径部のつけ根の内周と
の間に段差が発生することに 伴う流体滞留による純度の
低下等のトラブル発生を確実に防止できるとともに、流
体管に対する強力な抜け止め機能を発揮させることがで
きる管継手構造を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の請求項1に係る管継手構造は、内周面に流
体管の一端押し込み部が挿入される受口を有するととも
に、外周面に雄ねじ部を有する筒状の継手本体部と、こ
の継手本体部の受口に形成された樹脂製スリーブ部と、
上記継手本体部の外周雄ねじ部に螺合可能で、螺進によ
り密封力を与える押輪とを備えた管継手構造であって、
上記スリーブ部の先端側の内周端縁に、上記流体管の内
周面まで傾斜した環状の面取り部を形成した管継手構造
において、上記面取り部の傾斜角度を10°〜48°の
範囲内に設定し、上記スリーブ部に径方向へ膨出する膨
出部を形成すると共に、上記押輪に流体管の外周面から
該流体管を直接押圧する内端エッジ部を形成し、この内
端エッジ部と上記スリーブ部の先端側の端縁とにより上
記流体管を抜け止め状態に保持するように構成したもの
である。
め、本考案の請求項1に係る管継手構造は、内周面に流
体管の一端押し込み部が挿入される受口を有するととも
に、外周面に雄ねじ部を有する筒状の継手本体部と、こ
の継手本体部の受口に形成された樹脂製スリーブ部と、
上記継手本体部の外周雄ねじ部に螺合可能で、螺進によ
り密封力を与える押輪とを備えた管継手構造であって、
上記スリーブ部の先端側の内周端縁に、上記流体管の内
周面まで傾斜した環状の面取り部を形成した管継手構造
において、上記面取り部の傾斜角度を10°〜48°の
範囲内に設定し、上記スリーブ部に径方向へ膨出する膨
出部を形成すると共に、上記押輪に流体管の外周面から
該流体管を直接押圧する内端エッジ部を形成し、この内
端エッジ部と上記スリーブ部の先端側の端縁とにより上
記流体管を抜け止め状態に保持するように構成したもの
である。
【0010】また、本考案の請求項2に係る管継手構造
は、内周面に流体管の一端押し込み部が挿入される受口
を有するとともに、外周面に雄ねじ部を有し、流体機器
本体と一体形成された筒状の継手本体部と、この継手本
体部の受口に形成された樹脂製スリーブ部と、上記継手
本体部の外周雄ねじ部に螺合可能で、螺進により密封力
を与える押輪とを備えた管継手構造であって、上記スリ
ーブ部の先端側の内周端縁に、上記流体管の内周面まで
傾斜した環状の面取り部を形成した管継手構造におい
て、上記面取り部の傾斜角度を10°〜48°の範囲内
に設定し、上記スリーブ部に径方向へ膨出する膨出部を
形成すると共に、上記押輪に流体管の外周面から該流体
管を直接押圧する内端エッジ部を形成し、この内端エッ
ジ部と上記スリーブ部の先端側の端縁とにより上記流体
管を抜け止め状態に保持するように構成したものであ
る。
は、内周面に流体管の一端押し込み部が挿入される受口
を有するとともに、外周面に雄ねじ部を有し、流体機器
本体と一体形成された筒状の継手本体部と、この継手本
体部の受口に形成された樹脂製スリーブ部と、上記継手
本体部の外周雄ねじ部に螺合可能で、螺進により密封力
を与える押輪とを備えた管継手構造であって、上記スリ
ーブ部の先端側の内周端縁に、上記流体管の内周面まで
傾斜した環状の面取り部を形成した管継手構造におい
て、上記面取り部の傾斜角度を10°〜48°の範囲内
に設定し、上記スリーブ部に径方向へ膨出する膨出部を
形成すると共に、上記押輪に流体管の外周面から該流体
管を直接押圧する内端エッジ部を形成し、この内端エッ
ジ部と上記スリーブ部の先端側の端縁とにより上記流体
管を抜け止め状態に保持するように構成したものであ
る。
【0011】
【作用】上記構成の本考案の請求項1および請求項2に
記載の管継手構造によれば、流体管の一端押し込み部を
継手本体部の受口に挿入させた状態で、その継手本体部
の外周雄ねじ部に押輪を螺合し螺進させることによっ
て、継手本体部の受口と流体管との間に強い密封力を発
生させて、温度の変動にともなう応力緩和を抑制し、継
手本体部と流体管との間のシール性を良好に保持するこ
とができる。また、継手本体部の受口に形成されたスリ
ーブ部の先端側の内周端縁に10°〜48°の範囲内の
傾斜角度に設定された面取り部を形成することによっ
て、スリーブ部の内径が流体管の内径より小径に形成さ
れていても、そこに大きな段差を発生することがないの
はもちろん、押輪の螺進に伴いその内端エッジ部がスリ
ーブ部の先端部外周側に位置したとき、該スリーブ部の
先端側の端縁と押輪の内端エッジ部とにより流体管が挟
み保持されることになるので、押輪の内端エッジ部がス
リーブ部の先端部に乗り上げて該スリーブの先端部が流
体管の内径側に倒れ込み、それが原因で新たな段差を発
生することもない。それゆえに、段差の発生による流体
の液溜りが形成されず、流体を円滑に流動させて純度の
低下等の不都合をなくすることができる。また、上述の
ように、上記面取り部の形成にともなって尖鋭になった
スリーブ部の先端側の端縁と押輪に形成され流体管の外
周面から該流体管を直接押圧する内端エッジ部とにより
流体管を挟み保持させることと、スリーブ部に形成され
た膨出部により流体管の周壁を拡径作用とで、流体管を
強力に抜け止めすることができる。
記載の管継手構造によれば、流体管の一端押し込み部を
継手本体部の受口に挿入させた状態で、その継手本体部
の外周雄ねじ部に押輪を螺合し螺進させることによっ
て、継手本体部の受口と流体管との間に強い密封力を発
生させて、温度の変動にともなう応力緩和を抑制し、継
手本体部と流体管との間のシール性を良好に保持するこ
とができる。また、継手本体部の受口に形成されたスリ
ーブ部の先端側の内周端縁に10°〜48°の範囲内の
傾斜角度に設定された面取り部を形成することによっ
て、スリーブ部の内径が流体管の内径より小径に形成さ
れていても、そこに大きな段差を発生することがないの
はもちろん、押輪の螺進に伴いその内端エッジ部がスリ
ーブ部の先端部外周側に位置したとき、該スリーブ部の
先端側の端縁と押輪の内端エッジ部とにより流体管が挟
み保持されることになるので、押輪の内端エッジ部がス
リーブ部の先端部に乗り上げて該スリーブの先端部が流
体管の内径側に倒れ込み、それが原因で新たな段差を発
生することもない。それゆえに、段差の発生による流体
の液溜りが形成されず、流体を円滑に流動させて純度の
低下等の不都合をなくすることができる。また、上述の
ように、上記面取り部の形成にともなって尖鋭になった
スリーブ部の先端側の端縁と押輪に形成され流体管の外
周面から該流体管を直接押圧する内端エッジ部とにより
流体管を挟み保持させることと、スリーブ部に形成され
た膨出部により流体管の周壁を拡径作用とで、流体管を
強力に抜け止めすることができる。
【0012】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本考案を適用する流体機器の一例として
の手動式ストップバルブの縦断面であり、同図におい
て、1はバルブ本体で、このバルブ本体1は、たとえば
PTEF、PFA、ETFE、CTFE、ECTFE等
の耐薬品性および耐熱性に優れた特性を有する樹脂によ
り形成されており、その両側に内部の流体流路1Aの軸
線Cと同心状態で筒状の継手本体部2,2が一体に形成
されているとともに、軸線方向の中央立上り部1Bには
アウターリング3およびプッシャリング4を介して軸状
の弁体5が昇降・開閉可能に嵌合支持され、この軸状弁
体5の上端部にリフト軸7を介して開閉操作用摘み6を
固定して、手動式ストップバルブが構成されている。
明する。図1は本考案を適用する流体機器の一例として
の手動式ストップバルブの縦断面であり、同図におい
て、1はバルブ本体で、このバルブ本体1は、たとえば
PTEF、PFA、ETFE、CTFE、ECTFE等
の耐薬品性および耐熱性に優れた特性を有する樹脂によ
り形成されており、その両側に内部の流体流路1Aの軸
線Cと同心状態で筒状の継手本体部2,2が一体に形成
されているとともに、軸線方向の中央立上り部1Bには
アウターリング3およびプッシャリング4を介して軸状
の弁体5が昇降・開閉可能に嵌合支持され、この軸状弁
体5の上端部にリフト軸7を介して開閉操作用摘み6を
固定して、手動式ストップバルブが構成されている。
【0013】上記筒状の継手本体部2は、その内周面に
後述する流体管8の一端押し込み部8Aが挿入される受
口9が形成されているとともに、その外周面には雄ねじ
部10が形成されている。上記受口9の内径は、図2に
示すように上記流体流路1Aの内径よりも大径で、その
奥端から軸方向の外方に向けて漸次縮径させて流体流路
1Aの内面に至るようなテーパ面を形成することで受口
9の奥部に一次シール部11が形成されており、また、
上記受口9の外端近傍の径内面から軸方向の外方に向け
て漸次拡径させて雄ねじ部10の先端部に至るようなテ
ーパ面を形成することで、受口9の入口部に二次シール
部12が形成されている。
後述する流体管8の一端押し込み部8Aが挿入される受
口9が形成されているとともに、その外周面には雄ねじ
部10が形成されている。上記受口9の内径は、図2に
示すように上記流体流路1Aの内径よりも大径で、その
奥端から軸方向の外方に向けて漸次縮径させて流体流路
1Aの内面に至るようなテーパ面を形成することで受口
9の奥部に一次シール部11が形成されており、また、
上記受口9の外端近傍の径内面から軸方向の外方に向け
て漸次拡径させて雄ねじ部10の先端部に至るようなテ
ーパ面を形成することで、受口9の入口部に二次シール
部12が形成されている。
【0014】13はスリーブ部としてのインナリング
で、このインナリング13は、図2および図3に示すよ
うに、その内端部にあって上記継手本体2における受口
9の奥部に嵌合部13Aと、この嵌合部13Aに対して
流体管8の肉厚相当分だけ小径の圧入部13Bと、その
軸線方向の外端部にあってその外端から軸方向の内方に
向けて漸次拡径したのち漸次縮径する断面山形の膨出部
13Cとを連続的に形成して、全体としてスリーブ形状
に形成されており、上記嵌合部13Aの内端に上記継手
本体部2における受口9の奥部の一次シール部11に当
接する内端シール部14が形成され、さらに、上記膨出
部13Cの頂部からインナリング13の内端側に向けて
漸次縮径し上記受口9の入口部の二次シール部12に流
体管8の一端部を介して当接する外端シール部15が形
成されている。
で、このインナリング13は、図2および図3に示すよ
うに、その内端部にあって上記継手本体2における受口
9の奥部に嵌合部13Aと、この嵌合部13Aに対して
流体管8の肉厚相当分だけ小径の圧入部13Bと、その
軸線方向の外端部にあってその外端から軸方向の内方に
向けて漸次拡径したのち漸次縮径する断面山形の膨出部
13Cとを連続的に形成して、全体としてスリーブ形状
に形成されており、上記嵌合部13Aの内端に上記継手
本体部2における受口9の奥部の一次シール部11に当
接する内端シール部14が形成され、さらに、上記膨出
部13Cの頂部からインナリング13の内端側に向けて
漸次縮径し上記受口9の入口部の二次シール部12に流
体管8の一端部を介して当接する外端シール部15が形
成されている。
【0015】上記のようなインナリング13(スリーブ
部)は、図2に明示したように、その圧入部13Bおよ
び膨出部13Cを流体管8の一端部に圧入して流体管8
の周壁を拡径させることにより、流体管8に対して抜け
止め状態に一体結合され、これにより、継手本体部2の
受口9に挿入可能な一端押し込み部8Aに山形環状部8
Cが形成されている。また、このとき、上記インナリン
グ13の頂部から外端側に向けて漸次縮径するテーパ面
部13Dが上記流体管8の傾斜部8Bの内面に当接し
て、流体管8とインナリング13との間のシール部が形
成される。
部)は、図2に明示したように、その圧入部13Bおよ
び膨出部13Cを流体管8の一端部に圧入して流体管8
の周壁を拡径させることにより、流体管8に対して抜け
止め状態に一体結合され、これにより、継手本体部2の
受口9に挿入可能な一端押し込み部8Aに山形環状部8
Cが形成されている。また、このとき、上記インナリン
グ13の頂部から外端側に向けて漸次縮径するテーパ面
部13Dが上記流体管8の傾斜部8Bの内面に当接し
て、流体管8とインナリング13との間のシール部が形
成される。
【0016】16は押輪で、上記継手本体部2の雄ねじ
部10に螺合可能な雌ねじ部17を形成している筒状部
16Aと流体管挿通孔18を有する環状の押圧部16B
とからなり、その環状の押圧部16Bの内周面の内端部
に流体管8の外径とほぼ等しい径を有する内端エッジ部
16Cが形成されており、この押輪16を上記雌ねじ部
17を介して上記継手本体部2の雄ねじ部10に螺合さ
せて軸線C方向の内方へ螺進させることにより、インナ
リング13を継手本体部2側に押し付けるとともに、流
体管8を継手本体部2側に押し付けて、押輪16の内端
エッジ部16Cを流体管8の外周面の一部に喰い込ま
せ、継手本体部2、インナリング13および流体管8を
一体結合させ、一次シール部11と内端シール部14と
に密封力を与えるとともに、二次シール部12と流体管
8の一端部と外端シール部15とにも密封力を与えるよ
うに構成している。
部10に螺合可能な雌ねじ部17を形成している筒状部
16Aと流体管挿通孔18を有する環状の押圧部16B
とからなり、その環状の押圧部16Bの内周面の内端部
に流体管8の外径とほぼ等しい径を有する内端エッジ部
16Cが形成されており、この押輪16を上記雌ねじ部
17を介して上記継手本体部2の雄ねじ部10に螺合さ
せて軸線C方向の内方へ螺進させることにより、インナ
リング13を継手本体部2側に押し付けるとともに、流
体管8を継手本体部2側に押し付けて、押輪16の内端
エッジ部16Cを流体管8の外周面の一部に喰い込ま
せ、継手本体部2、インナリング13および流体管8を
一体結合させ、一次シール部11と内端シール部14と
に密封力を与えるとともに、二次シール部12と流体管
8の一端部と外端シール部15とにも密封力を与えるよ
うに構成している。
【0017】上記インナリング13の先端側の内周端縁
には、図2および図3に示すように流体管8における拡
径部8cのつけ根部8Dの内周に向って傾斜した環状の
面取り部19が形成されている。この面取り部19の傾
斜角度θは、10°未満や48°を越えると、引抜き強
度が著しく低下するので、10°〜48°の範囲内、望
ましくは20°〜45°の範囲に設定されており、この
面取り部19の形成にともない尖鋭になった該インナリ
ング13の先端側の内周端縁13Eと上記押輪16の内
端エッジ部16Cとにより流体管8を抜け止め状態に挟
み保持するようにしている。
には、図2および図3に示すように流体管8における拡
径部8cのつけ根部8Dの内周に向って傾斜した環状の
面取り部19が形成されている。この面取り部19の傾
斜角度θは、10°未満や48°を越えると、引抜き強
度が著しく低下するので、10°〜48°の範囲内、望
ましくは20°〜45°の範囲に設定されており、この
面取り部19の形成にともない尖鋭になった該インナリ
ング13の先端側の内周端縁13Eと上記押輪16の内
端エッジ部16Cとにより流体管8を抜け止め状態に挟
み保持するようにしている。
【0018】つぎに、上記構成の動作、すなわち、手動
式ストップバルブに流体管を接続する要領について説明
する。まず、流体管8の一端部を押輪16の流体管挿通
孔18に通したのち、その通した流体管8の一端部にイ
ンナリング13の圧入部13Bおよび膨出部13Cを圧
入して流体管8の周壁を拡径させることにより、そのイ
ンナリング13を流体管8に対して抜け止め状態に一体
結合して、継手本体部2の受口9に挿入可能な一端押し
込み部8Aを形成させる。このとき、上記インナリング
13の頂部から外端側に向けて漸次縮径するテーパ面部
13Dが流体管8の傾斜部8Bの内面に当接して、流体
管8とインナリング13との間がシールされる。
式ストップバルブに流体管を接続する要領について説明
する。まず、流体管8の一端部を押輪16の流体管挿通
孔18に通したのち、その通した流体管8の一端部にイ
ンナリング13の圧入部13Bおよび膨出部13Cを圧
入して流体管8の周壁を拡径させることにより、そのイ
ンナリング13を流体管8に対して抜け止め状態に一体
結合して、継手本体部2の受口9に挿入可能な一端押し
込み部8Aを形成させる。このとき、上記インナリング
13の頂部から外端側に向けて漸次縮径するテーパ面部
13Dが流体管8の傾斜部8Bの内面に当接して、流体
管8とインナリング13との間がシールされる。
【0019】ついで、上記流体管8の一端押し込み部8
Aを、バルブ本体1に一体形成された筒状の継手本体部
2の受口9に挿入して内端シール部14を一次シール部
11に当接させるとともに、外端シール部15を流体管
8の一端部を介して二次シール部12に当接させる。こ
の状態で、押輪16の雌ねじ部17を上記継手本体部2
の雄ねじ部10に螺合させ、かつ軸線C方向の内方へ螺
進させて締め付けることにより、上記インナリング13
を継手本体部2側に押し付けて、押輪16の内端エッジ
16Cが上記インナリング13の先端部外周に位置した
とき、該インナリング13の先端側の内周端縁13Eと
押輪16の内端エッジ16Cとにより流体管8を挟み保
持することにより、内端エッジ16Cおよび内周端縁1
3Eをそれぞれ流体管8の外周面および内周面の一部に
喰い込ませる。これによって、上記インナリング13の
先端部が流体管8の内径側に倒れ込むことがないととも
に、流体管8を非常に強力な抜け止め状態に保持するこ
とができる。
Aを、バルブ本体1に一体形成された筒状の継手本体部
2の受口9に挿入して内端シール部14を一次シール部
11に当接させるとともに、外端シール部15を流体管
8の一端部を介して二次シール部12に当接させる。こ
の状態で、押輪16の雌ねじ部17を上記継手本体部2
の雄ねじ部10に螺合させ、かつ軸線C方向の内方へ螺
進させて締め付けることにより、上記インナリング13
を継手本体部2側に押し付けて、押輪16の内端エッジ
16Cが上記インナリング13の先端部外周に位置した
とき、該インナリング13の先端側の内周端縁13Eと
押輪16の内端エッジ16Cとにより流体管8を挟み保
持することにより、内端エッジ16Cおよび内周端縁1
3Eをそれぞれ流体管8の外周面および内周面の一部に
喰い込ませる。これによって、上記インナリング13の
先端部が流体管8の内径側に倒れ込むことがないととも
に、流体管8を非常に強力な抜け止め状態に保持するこ
とができる。
【0020】また、上記押輪16の螺進により流体管8
を継手本体部2側に押し付けて、一次シール部11と内
端シール部14ならびに二次シール部12と流体管8の
一端部と外端シール部15とをそれぞれ圧接させて、そ
れらの間に強い密封力が発生し、流体管8の外周および
内周の両面で信頼性の高いシールがなされて流体の温度
変動にかかわらず応力緩和にるシール性の低下を極力抑
制して長期にわたり優れたシール性を確保することがで
きる。
を継手本体部2側に押し付けて、一次シール部11と内
端シール部14ならびに二次シール部12と流体管8の
一端部と外端シール部15とをそれぞれ圧接させて、そ
れらの間に強い密封力が発生し、流体管8の外周および
内周の両面で信頼性の高いシールがなされて流体の温度
変動にかかわらず応力緩和にるシール性の低下を極力抑
制して長期にわたり優れたシール性を確保することがで
きる。
【0021】特に、上記インナリング13の先端側の内
周端縁に環状の面取り部19を形成したことによって、
流体管8における拡径部8Cのつけ根部8Dの内周とイ
ンナリング13の先端との間に段差を発生しないのはも
ちろん、押輪16の内端エッジ16Cが上記インナリン
グ13の先端部に乗り上げるといった位置関係によっ て
該インナリング13の先端部が流体管8の内径側に倒れ
込んで新たな段差を発生することもない。すなわち、液
溜り部が形成されることが全くなくなり、流体を滞留さ
せることなく円滑に流動させ得るといった流路特性を確
保して、高純度液を流動させる場合の純度の低下等のト
ラブル発生をなくすることができると同時に、インナリ
ング13の先端側の内周端縁を尖鋭にして、その尖鋭内
周端縁13Eと押輪16の内端エッジ16Cとによる流
体管8の挟み保持によって流体管8に対する抜け止め機
能を非常に強力なものにすることができる。
周端縁に環状の面取り部19を形成したことによって、
流体管8における拡径部8Cのつけ根部8Dの内周とイ
ンナリング13の先端との間に段差を発生しないのはも
ちろん、押輪16の内端エッジ16Cが上記インナリン
グ13の先端部に乗り上げるといった位置関係によっ て
該インナリング13の先端部が流体管8の内径側に倒れ
込んで新たな段差を発生することもない。すなわち、液
溜り部が形成されることが全くなくなり、流体を滞留さ
せることなく円滑に流動させ得るといった流路特性を確
保して、高純度液を流動させる場合の純度の低下等のト
ラブル発生をなくすることができると同時に、インナリ
ング13の先端側の内周端縁を尖鋭にして、その尖鋭内
周端縁13Eと押輪16の内端エッジ16Cとによる流
体管8の挟み保持によって流体管8に対する抜け止め機
能を非常に強力なものにすることができる。
【0022】なお、上記実施例は、バルブ本体1などの
流体機器に筒状の継手本体部2,2が一体に形成されて
いるものであるため、流体管8を流体機器に直接接続す
る場合について説明したが、勿論この管継手構造は、筒
状の継手本体部2が一体に形成されたソケット型,エル
ボ型,T型等の管継手に適用して、この管継手を介して
流体管8を流体機器に接続する場合にも適用できること
はいうまでもない。
流体機器に筒状の継手本体部2,2が一体に形成されて
いるものであるため、流体管8を流体機器に直接接続す
る場合について説明したが、勿論この管継手構造は、筒
状の継手本体部2が一体に形成されたソケット型,エル
ボ型,T型等の管継手に適用して、この管継手を介して
流体管8を流体機器に接続する場合にも適用できること
はいうまでもない。
【0023】つぎに、上記構成の管継手構造に対して液
の置換特性を評価するために上記管継手構造を採用した
エルボ型の管継手の試料を用意し、液溜り予備試験を行
なった。これを図4で説明する。
の置換特性を評価するために上記管継手構造を採用した
エルボ型の管継手の試料を用意し、液溜り予備試験を行
なった。これを図4で説明する。
【0024】図4において、1対のエルボ型の管継手の
試料M間を液体管8で接続し、各試料Mにそれぞれフィ
ッティング40,40を接続する。この状態で、各フィ
ッティング40を介して98%硫酸を80ml封入し、
5分間放置した後、すべてを抜き取る。この後、純水8
0mlを入れて、1分間放置した後、これを容器に移
す。これを1回目の洗浄とし、さらに純水での洗浄を合
計10回繰り返して各回毎の洗浄水の硫酸濃度を測定し
た。試験温度は25°Cとし、濃度の測定には、イオン
クロマトグラフィーを用いた。上記実施例のものの他
に、図9に示す従来構造の管継手と図11に示すものを
それぞれ比較例として同様の測定を行なった。
試料M間を液体管8で接続し、各試料Mにそれぞれフィ
ッティング40,40を接続する。この状態で、各フィ
ッティング40を介して98%硫酸を80ml封入し、
5分間放置した後、すべてを抜き取る。この後、純水8
0mlを入れて、1分間放置した後、これを容器に移
す。これを1回目の洗浄とし、さらに純水での洗浄を合
計10回繰り返して各回毎の洗浄水の硫酸濃度を測定し
た。試験温度は25°Cとし、濃度の測定には、イオン
クロマトグラフィーを用いた。上記実施例のものの他
に、図9に示す従来構造の管継手と図11に示すものを
それぞれ比較例として同様の測定を行なった。
【0025】上記液溜り予備試験の測定結果を示す図6
からも明らかなように、特性bで示す従来品と特性cで
示す比較品Cとは洗浄回数が増しても硫酸濃度があまり
低下していないのに対し、特性aで示す実施例品のもの
は、洗浄回数の増大に対して硫酸濃度が大きく低下して
おり、液溜りが少ないことが判った。
からも明らかなように、特性bで示す従来品と特性cで
示す比較品Cとは洗浄回数が増しても硫酸濃度があまり
低下していないのに対し、特性aで示す実施例品のもの
は、洗浄回数の増大に対して硫酸濃度が大きく低下して
おり、液溜りが少ないことが判った。
【0026】上記液溜り予備試験結果において、実施例
品が良好な特性を有することが確認されたので、つぎ
に、純水置換特性の試験を行なった。これを図5で説明
する。
品が良好な特性を有することが確認されたので、つぎ
に、純水置換特性の試験を行なった。これを図5で説明
する。
【0027】図5に示すように、5個の実施例品MをP
FA管8で接続し、一端から98%硫酸を注入し、5分
間放置した後に排出して超純水装置(図示せず)に接続
し、1.7l/分の超純水を流し、他端で比抵抗値を連
続的に測定してその回復速度を評価した。従来品につい
ても同様の測定を行なった。その試験結果を図7に示
す。
FA管8で接続し、一端から98%硫酸を注入し、5分
間放置した後に排出して超純水装置(図示せず)に接続
し、1.7l/分の超純水を流し、他端で比抵抗値を連
続的に測定してその回復速度を評価した。従来品につい
ても同様の測定を行なった。その試験結果を図7に示
す。
【0028】図7の特性βで示すように従来品のもの
が、一定の比抵抗値になるまでに時間を要しているのに
対して、実施例品は、特性αで示すように短時間のうち
に一定の比抵抗値になり、良好な純水置換特性を示すこ
とが確認できた。
が、一定の比抵抗値になるまでに時間を要しているのに
対して、実施例品は、特性αで示すように短時間のうち
に一定の比抵抗値になり、良好な純水置換特性を示すこ
とが確認できた。
【0029】ところで、前記液溜りがインナリング13
の先端側で生じているか否かを実証するために、従来品
のほかに、図10に示すように継手本体部2にインナリ
ング13を一体化したものを用意し、両者の純水置換特
性試験を行なったところ、図10に示すような一体化し
たものは、図12の特性γで示すように従来品のものと
大差は見られず、インナリング13の先端側で液溜りが
存在していることを確認することができた。換言すれ
ば、実施例品のものにおいて、面取り部19を設けた効
果が確実に発揮されることが判った。
の先端側で生じているか否かを実証するために、従来品
のほかに、図10に示すように継手本体部2にインナリ
ング13を一体化したものを用意し、両者の純水置換特
性試験を行なったところ、図10に示すような一体化し
たものは、図12の特性γで示すように従来品のものと
大差は見られず、インナリング13の先端側で液溜りが
存在していることを確認することができた。換言すれ
ば、実施例品のものにおいて、面取り部19を設けた効
果が確実に発揮されることが判った。
【0030】純水置換特性試験に引き続いて、引抜き強
度などの基本性能に関する試験を行なったが、いずれ
も、好ましい結果を得ることができた。
度などの基本性能に関する試験を行なったが、いずれ
も、好ましい結果を得ることができた。
【0031】なお、上記の実施例では、インナリング1
3を継手本体部2に対して別体としたもので示したが、
このインナリングに相当する部分13を図8に示すよう
に、継手本体部2と一体化したものであっても、そのイ
ンナリング相当部分13に上記実施例と同様の面取り部
19を形成することにより、同様の効果が得られること
は勿論である。
3を継手本体部2に対して別体としたもので示したが、
このインナリングに相当する部分13を図8に示すよう
に、継手本体部2と一体化したものであっても、そのイ
ンナリング相当部分13に上記実施例と同様の面取り部
19を形成することにより、同様の効果が得られること
は勿論である。
【0032】また、上記実施例では、バルブ本体1およ
び継手本体部2を耐薬品製および耐熱製に優れた特性を
有する樹脂により一体成型したものについて説明した
が、バルブ本体1を金属製とし、継手本体部2を切削に
より一体に形成したものであってもよい。
び継手本体部2を耐薬品製および耐熱製に優れた特性を
有する樹脂により一体成型したものについて説明した
が、バルブ本体1を金属製とし、継手本体部2を切削に
より一体に形成したものであってもよい。
【0033】
【考案の効果】以上述べたように、請求項1および請求
項2に記載の考案によれば、流体管の一端押し込み部を
継手本体部の受口に挿入させた状態で、その継手本体部
の外周ねじ部に押輪を螺合し螺進させることによって、
継手本体部と流体管の一端押し込み部との間に強い密封
力を発生させて、温度の変動にともなう応力緩和を抑制
し、流体の温度変動にかかわらず継手本体部と流体管と
の間のシール性を良好に確保することができる。しか
も、継手本体部の受口に形成されたスリーブ部の先端側
の内周端縁に10°〜48°の範囲内の傾斜角度に設定
された面取り部を形成しているので、スリーブ部の内径
が流体管の内径より小径に形成されていても、そこに大
きな段差を発生することがないのはもちろん、押輪の螺
進に伴いその内端エッジ部がスリーブ部の先端部外周側
に位置したとき、該スリーブ部の先端側の端縁と押輪の
内端エッジ部とにより流体管を挟み保持させるようにし
て、押輪の内端エッジ部がスリーブ部の先端部に乗り上
げて該スリーブの先端部を流体管の内径側に倒れ込ま
せ、それが原因で新たな段差を発生することもない。そ
れゆえに、段差の発生による流体の滞留を確実に防止さ
せ、流体を円滑に流動させて純度の低下等の不都合をな
くすることができて、特に、高純度液や超純水用配管と
流体機器との接続用継手として有効に使用することがで
きる。加えて、上記面取り部の形成にともなって尖鋭に
なったスリーブ部の先端側の端縁と押輪に形成され流体
管の外周面から該流体管を直接押圧する内端エッジ部と
により流体管を挟み保持させることと、スリーブ部に形
成された膨出部による流体管周壁の拡径作用との相乗に
より、流体管を極めて強力に抜け止めすることができる
項2に記載の考案によれば、流体管の一端押し込み部を
継手本体部の受口に挿入させた状態で、その継手本体部
の外周ねじ部に押輪を螺合し螺進させることによって、
継手本体部と流体管の一端押し込み部との間に強い密封
力を発生させて、温度の変動にともなう応力緩和を抑制
し、流体の温度変動にかかわらず継手本体部と流体管と
の間のシール性を良好に確保することができる。しか
も、継手本体部の受口に形成されたスリーブ部の先端側
の内周端縁に10°〜48°の範囲内の傾斜角度に設定
された面取り部を形成しているので、スリーブ部の内径
が流体管の内径より小径に形成されていても、そこに大
きな段差を発生することがないのはもちろん、押輪の螺
進に伴いその内端エッジ部がスリーブ部の先端部外周側
に位置したとき、該スリーブ部の先端側の端縁と押輪の
内端エッジ部とにより流体管を挟み保持させるようにし
て、押輪の内端エッジ部がスリーブ部の先端部に乗り上
げて該スリーブの先端部を流体管の内径側に倒れ込ま
せ、それが原因で新たな段差を発生することもない。そ
れゆえに、段差の発生による流体の滞留を確実に防止さ
せ、流体を円滑に流動させて純度の低下等の不都合をな
くすることができて、特に、高純度液や超純水用配管と
流体機器との接続用継手として有効に使用することがで
きる。加えて、上記面取り部の形成にともなって尖鋭に
なったスリーブ部の先端側の端縁と押輪に形成され流体
管の外周面から該流体管を直接押圧する内端エッジ部と
により流体管を挟み保持させることと、スリーブ部に形
成された膨出部による流体管周壁の拡径作用との相乗に
より、流体管を極めて強力に抜け止めすることができる
【図1】本考案を適用する流体機器の一例としての手動
式ストップバルブの縦断面図である。
式ストップバルブの縦断面図である。
【図2】図1の要部の縦断面図である。
【図3】図1のものに用いたインナリング(スリーブ
部)を示す一部破断拡大側面図である。
部)を示す一部破断拡大側面図である。
【図4】図1の管継手構造の液溜り予備試験のための配
管を示す図である。
管を示す図である。
【図5】同管継手構造の純水置換特性試験のための配管
を示す図である。
を示す図である。
【図6】同管継手構造の液溜り予備試験結果を、従来品
および比較例品のそれと対比して示す特性図である。
および比較例品のそれと対比して示す特性図である。
【図7】同管継手構造の純水置換特性試験結果を、従来
品のそれと対比して示す特性図である。
品のそれと対比して示す特性図である。
【図8】本考案の他の実施例を示す管継手構造の縦断面
図である。
図である。
【図9】本出願人が先に提案した従来の管継手構造を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図10】シールリングが継手本体部に一体化されたも
のの従来の管継手構造を示す縦断面図である。
のの従来の管継手構造を示す縦断面図である。
【図11】従来の管継手構造の改良案を示す縦断面図で
ある。
ある。
【図12】シールリングを継手本体部に一体化したもの
の純水置換特性試験結果を、従来品のそれとともに示す
特性図である。
の純水置換特性試験結果を、従来品のそれとともに示す
特性図である。
1 バルブ本体(流体機器本体) 2 継手本体部 8 流体管 8A 一端押し込み部 8C 拡径部 9 受口 10 雄ねじ部 11,12,14,15 シール部 13 インナリング(スリーブ部) 13C 膨出部 13E 尖鋭な先端側端縁 16 押輪 16C 内端エッジ部 17 雌ねじ部 19 面取り部
フロントページの続き (72)考案者 平川 伸仁 兵庫県三田市下内神字打場541番地の1 日本ピラー工業株式会社三田工場内 (56)参考文献 特開 昭58−28086(JP,A) 実開 平2−117494(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】 内周面に流体管の一端押し込み部が挿入
される受口を有するとともに、外周面に雄ねじ部を有す
る筒状の継手本体部と、この継手本体部の受口に形成さ
れた樹脂製スリーブ部と、上記継手本体部の外周雄ねじ
部に螺合可能で、螺進により密封力を与える押輪とを備
えた管継手構造であって、上記スリーブ部の先端側の内
周端縁に、上記流体管の内周面まで傾斜した環状の面取
り部を形成した管継手構造において、上記面取り部の傾
斜角度を10°〜48°の範囲内に設定し、上記スリー
ブ部に径方向へ膨出する膨出部を形成すると共に、上記
押輪に流体管の外周面から該流体管を直接押圧する内端
エッジ部を形成し、この内端エッジ部と上記スリーブ部
の先端側の端縁とにより上記流体管を抜け止め状態に保
持するように構成したことを特徴とする管継手構造。 - 【請求項2】 内周面に流体管の一端押し込み部が挿入
される受口を有するとともに、外周面に雄ねじ部を有
し、流体機器本体と一体形成された筒状の継手本体部
と、この継手本体部の受口に形成された樹脂製スリーブ
部と、上記継手本体部の外周雄ねじ部に螺合可能で、螺
進により密封力を与える押輪とを備えた管継手構造であ
って、上記スリーブ部の先端側の内周端縁に、上記流体
管の内周面まで傾斜した環状の面取り部を形成した管継
手構造において、上記面取り部の傾斜角度を10°〜4
8°の範囲内に設定し、上記スリーブ部に径方向へ膨出
する膨出部を形成すると共に、上記押輪に流体管の外周
面から該流体管を直接押圧する内端エッジ部を形成し、
この内端エッジ部と上記スリーブ部の先端側の端縁とに
より上記流体管を抜け止め状態に保持するように構成し
たことを特徴とする管継手構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991101118U JPH088380Y2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 管継手構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991101118U JPH088380Y2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 管継手構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624287U JPH0624287U (ja) | 1994-03-29 |
JPH088380Y2 true JPH088380Y2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=14292165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991101118U Expired - Lifetime JPH088380Y2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | 管継手構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH088380Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014066275A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Toyoda Gosei Co Ltd | ホース接続構造体 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3130922C1 (de) * | 1981-08-05 | 1982-12-09 | Ermeto Armaturen Gmbh, 4800 Bielefeld | Verschraubungssystem |
JPS6293399U (ja) * | 1985-11-29 | 1987-06-15 | ||
JPH0240193U (ja) * | 1988-09-09 | 1990-03-19 | ||
JPH0452556Y2 (ja) * | 1988-10-26 | 1992-12-10 |
-
1991
- 1991-12-09 JP JP1991101118U patent/JPH088380Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0624287U (ja) | 1994-03-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |