JPH0882713A - 光波面形状制御装置および形状測定装置 - Google Patents
光波面形状制御装置および形状測定装置Info
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- JPH0882713A JPH0882713A JP6219076A JP21907694A JPH0882713A JP H0882713 A JPH0882713 A JP H0882713A JP 6219076 A JP6219076 A JP 6219076A JP 21907694 A JP21907694 A JP 21907694A JP H0882713 A JPH0882713 A JP H0882713A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】光の波面形状を空間的に高精度に制御できる光
波面形状制御装置を提供する。 【構成】光波面形状制御装置は、振幅制御手段10と位
相制御手段20を有している。振幅制御手段10は、光
軸28の方向に順に配置された第一の偏光子12と第一
の液晶素子14と1/2波長板16と第二の偏光子18
とで構成されている。また、位相制御手段20は、同じ
く光軸28の方向に順に配置された第二の液晶素子22
と1/4波長板24と第三の偏光子26とで構成されて
いる。液晶素子14と液晶素子22は、同じ画素の配列
パターンを有し、それぞれの画素が互いに重なるように
配置されており、各画素に通過する光の偏光方向を制御
し得る。
波面形状制御装置を提供する。 【構成】光波面形状制御装置は、振幅制御手段10と位
相制御手段20を有している。振幅制御手段10は、光
軸28の方向に順に配置された第一の偏光子12と第一
の液晶素子14と1/2波長板16と第二の偏光子18
とで構成されている。また、位相制御手段20は、同じ
く光軸28の方向に順に配置された第二の液晶素子22
と1/4波長板24と第三の偏光子26とで構成されて
いる。液晶素子14と液晶素子22は、同じ画素の配列
パターンを有し、それぞれの画素が互いに重なるように
配置されており、各画素に通過する光の偏光方向を制御
し得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光束断面各部分の相対
位相を制御して、光の波面形状を成形する光波面形状制
御装置に関する。
位相を制御して、光の波面形状を成形する光波面形状制
御装置に関する。
【0002】
【従来技術の説明】光の波面形状を制御する装置として
は、例えば「Applied Optics, vol.24, pp.1838-1843
(C.P.Wang and P.L.Smith;1985)」に記載されているよ
うな形状可変型反射鏡を使用したものが知られている。
この形状可変型反射鏡は、複数の反射鏡が二次元的に配
列されており、各々の反射鏡にはピエゾ素子等が備えら
れていて、反射鏡がその鏡面の法線方向に微動できるよ
うになっている。この構成において、ある反射鏡を他よ
りも前に繰り出すことによって、対応する光束部分の相
対位相を進めることができ、逆にその反射鏡を他よりも
後退させることによって、対応する光束部分の相対位相
を遅らせることができる。一般に、このような形状可変
型反射鏡は、例えばシャック・ハルトマンセンサ等のよ
うな、被測定波面の平面波面に対する傾き情報を検出す
るセンサと組み合わせて使用され、被測定対象からの出
力波面が平面波となるように被測定対象への照射波面を
成形した場合の波面成形量から被測定対象の光学特性を
推定したり、大気などの光学媒体による波面歪みを軽減
して系の分解能を向上させるといった技術に適用されて
いる。
は、例えば「Applied Optics, vol.24, pp.1838-1843
(C.P.Wang and P.L.Smith;1985)」に記載されているよ
うな形状可変型反射鏡を使用したものが知られている。
この形状可変型反射鏡は、複数の反射鏡が二次元的に配
列されており、各々の反射鏡にはピエゾ素子等が備えら
れていて、反射鏡がその鏡面の法線方向に微動できるよ
うになっている。この構成において、ある反射鏡を他よ
りも前に繰り出すことによって、対応する光束部分の相
対位相を進めることができ、逆にその反射鏡を他よりも
後退させることによって、対応する光束部分の相対位相
を遅らせることができる。一般に、このような形状可変
型反射鏡は、例えばシャック・ハルトマンセンサ等のよ
うな、被測定波面の平面波面に対する傾き情報を検出す
るセンサと組み合わせて使用され、被測定対象からの出
力波面が平面波となるように被測定対象への照射波面を
成形した場合の波面成形量から被測定対象の光学特性を
推定したり、大気などの光学媒体による波面歪みを軽減
して系の分解能を向上させるといった技術に適用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の形状可変反射鏡
は、反射鏡およびそれを駆動するピエゾ素子等を二次元
的に配列しているが、その配列の密度には、駆動素子の
大きさの制約や駆動素子の間のクロストークなどの製法
上や技術上の問題から自ずと限界がある。このため、光
の波面形状を空間的に制御する精度には、反射鏡の配列
密度による限界がある。
は、反射鏡およびそれを駆動するピエゾ素子等を二次元
的に配列しているが、その配列の密度には、駆動素子の
大きさの制約や駆動素子の間のクロストークなどの製法
上や技術上の問題から自ずと限界がある。このため、光
の波面形状を空間的に制御する精度には、反射鏡の配列
密度による限界がある。
【0004】最近は、光波面形状制御装置に非常に高精
度の制御が望まれているが、前述の形状可変反射鏡を用
いた装置はこの要望に応えられない。本発明の目的は、
光の波面形状を空間的に高精度に制御できる光波面形状
制御装置を提供することである。また、本発明の別の目
的は、光の位相と共に制御できる光波面形状制御装置を
提供することである。さらに、本発明の別の目的は、光
波面形状制御装置を利用した物体の形状を測る形状測定
装置を提供することである。
度の制御が望まれているが、前述の形状可変反射鏡を用
いた装置はこの要望に応えられない。本発明の目的は、
光の波面形状を空間的に高精度に制御できる光波面形状
制御装置を提供することである。また、本発明の別の目
的は、光の位相と共に制御できる光波面形状制御装置を
提供することである。さらに、本発明の別の目的は、光
波面形状制御装置を利用した物体の形状を測る形状測定
装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光波面形状制御
装置は、入射される光の特定の偏光成分を透過する第一
の偏光子と、前記第一の偏光子からの光の偏光方向を制
御するための二次元配列された多数の画素を持つ第一の
液晶素子と、この第一の液晶素子からの光の互いに直交
する二つの偏光成分の間にπ/2の位相差を与える1/
4波長板と、この1/4波長板からの光の特定の偏光成
分を透過する第二の偏光子とを有し、光束断面各部の相
対位相を制御する。
装置は、入射される光の特定の偏光成分を透過する第一
の偏光子と、前記第一の偏光子からの光の偏光方向を制
御するための二次元配列された多数の画素を持つ第一の
液晶素子と、この第一の液晶素子からの光の互いに直交
する二つの偏光成分の間にπ/2の位相差を与える1/
4波長板と、この1/4波長板からの光の特定の偏光成
分を透過する第二の偏光子とを有し、光束断面各部の相
対位相を制御する。
【0006】さらに好ましくは、前記第一の偏光子から
の光の偏光方向を制御するための二次元配列された多数
の画素を持つ第二の液晶素子と、この第二の液晶素子か
らの光の互いに直交する二つの偏光成分の間にπの位相
差を与える1/2波長板と、この1/2波長板からの光
の特定の偏光成分を透過する第三の偏光子とを有する振
幅制御手段を備え、この第三の偏光子からの光を前記第
一の液晶素子に入射することを特徴とする。
の光の偏光方向を制御するための二次元配列された多数
の画素を持つ第二の液晶素子と、この第二の液晶素子か
らの光の互いに直交する二つの偏光成分の間にπの位相
差を与える1/2波長板と、この1/2波長板からの光
の特定の偏光成分を透過する第三の偏光子とを有する振
幅制御手段を備え、この第三の偏光子からの光を前記第
一の液晶素子に入射することを特徴とする。
【0007】本発明の形状測定装置は、レーザー光を射
出するレーザー光源と、このレーザー光を平面波に変換
する平面波変換手段と、この平面波を二方向に分離する
光ビーム分離手段と、分離された一方の光ビームを被検
体に照射する対物レンズと、分離されたもう一方の光ビ
ームの位相を制御する位相制御手段と、前記被検体から
の光ビームと前記位相制御手段からの光ビームとの干渉
状態を検出する干渉検出手段と、この干渉検出手段で得
られた干渉検出信号から前記被検体の形状を算出する形
状算出手段とを有することを特徴とする。
出するレーザー光源と、このレーザー光を平面波に変換
する平面波変換手段と、この平面波を二方向に分離する
光ビーム分離手段と、分離された一方の光ビームを被検
体に照射する対物レンズと、分離されたもう一方の光ビ
ームの位相を制御する位相制御手段と、前記被検体から
の光ビームと前記位相制御手段からの光ビームとの干渉
状態を検出する干渉検出手段と、この干渉検出手段で得
られた干渉検出信号から前記被検体の形状を算出する形
状算出手段とを有することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の光波面形状制御装置では、第一の偏光
子と第一の液晶素子と1/4波長板と第二の偏光子とが
位相制御手段を構成している。第一の偏光子に入射した
光は特定の偏光成分のみがこれを透過して第一の液晶素
子に入射し、第一の液晶素子に入射した光はここで第一
の液晶素子の画素毎に偏光成分に適宜変化が与えられて
1/4波長板に入射し、1/4波長板に入射した光は互
いに直交する二つの偏光成分の間にπ/2の位相差が与
えられて第二の偏光子に入射し、第二の偏光子に入射し
た光は特定の偏光成分のみがこれを透過する。この光波
面制御装置に入射した光束は、詳しくは後述するよう
に、第一の液晶素子の各画素を通過した光に対応する光
束断面各部の相対位相が制御される。
子と第一の液晶素子と1/4波長板と第二の偏光子とが
位相制御手段を構成している。第一の偏光子に入射した
光は特定の偏光成分のみがこれを透過して第一の液晶素
子に入射し、第一の液晶素子に入射した光はここで第一
の液晶素子の画素毎に偏光成分に適宜変化が与えられて
1/4波長板に入射し、1/4波長板に入射した光は互
いに直交する二つの偏光成分の間にπ/2の位相差が与
えられて第二の偏光子に入射し、第二の偏光子に入射し
た光は特定の偏光成分のみがこれを透過する。この光波
面制御装置に入射した光束は、詳しくは後述するよう
に、第一の液晶素子の各画素を通過した光に対応する光
束断面各部の相対位相が制御される。
【0009】本発明の光波面形状制御装置は、さらに好
ましくは第二の液晶素子と1/2波長板と第三の偏光子
とで構成された振幅制御手段を備えている。この振幅制
御手段は第一の偏光子と第一の液晶素子の間に配置され
る。したがって、第一の偏光子を通過した特定の偏光成
分だけの光は第二の液晶素子に入射し、第二の液晶素子
に入射した光はここで画素毎に偏光成分に適宜変化が与
えられて1/2波長板に入射し、1/2波長板に入射し
た光は互いに直交する二つの偏光成分の間にπの位相差
が与えられて第三の偏光子に入射し、第三の偏光子に入
射した光は特定の偏光成分のみがこれを透過して第一の
液晶素子に入射し、これ以降は前述したように、第一の
液晶素子に入射した光はここで第一の液晶素子の画素毎
に偏光成分に適宜変化が与えられて1/4波長板に入射
し、1/4波長板に入射した光は互いに直交する二つの
偏光成分の間にπ/2の位相差が与えられて第二の偏光
子に入射し、第二の偏光子に入射した光は特定の偏光成
分のみがこれを透過する。この結果、この光波面制御装
置に入射した光束は、詳しくは後述するように、液晶素
子の各画素を通過した光に対応する光束断面各部の相対
位相と振幅とが第一の液晶素子と第二の液晶素子によっ
てそれぞれ独立に制御される。
ましくは第二の液晶素子と1/2波長板と第三の偏光子
とで構成された振幅制御手段を備えている。この振幅制
御手段は第一の偏光子と第一の液晶素子の間に配置され
る。したがって、第一の偏光子を通過した特定の偏光成
分だけの光は第二の液晶素子に入射し、第二の液晶素子
に入射した光はここで画素毎に偏光成分に適宜変化が与
えられて1/2波長板に入射し、1/2波長板に入射し
た光は互いに直交する二つの偏光成分の間にπの位相差
が与えられて第三の偏光子に入射し、第三の偏光子に入
射した光は特定の偏光成分のみがこれを透過して第一の
液晶素子に入射し、これ以降は前述したように、第一の
液晶素子に入射した光はここで第一の液晶素子の画素毎
に偏光成分に適宜変化が与えられて1/4波長板に入射
し、1/4波長板に入射した光は互いに直交する二つの
偏光成分の間にπ/2の位相差が与えられて第二の偏光
子に入射し、第二の偏光子に入射した光は特定の偏光成
分のみがこれを透過する。この結果、この光波面制御装
置に入射した光束は、詳しくは後述するように、液晶素
子の各画素を通過した光に対応する光束断面各部の相対
位相と振幅とが第一の液晶素子と第二の液晶素子によっ
てそれぞれ独立に制御される。
【0010】また、本発明の形状測定装置では、レーザ
ー光源から射出されたレーザー光は平面波変換手段によ
り平面波に変換された後、光ビーム分離手段によって二
つに分けられる。一方の光ビームは対物レンズにより被
検体に照射され、他方の光ビームは位相制御手段に入射
して光束断面各部の位相が制御される。被検体からの光
ビームと位相制御手段からの光ビームは干渉され、その
干渉状態が干渉検出器により検出される。この検出結果
に基づいて、被検体の形状が形状算出手段によって算出
される。
ー光源から射出されたレーザー光は平面波変換手段によ
り平面波に変換された後、光ビーム分離手段によって二
つに分けられる。一方の光ビームは対物レンズにより被
検体に照射され、他方の光ビームは位相制御手段に入射
して光束断面各部の位相が制御される。被検体からの光
ビームと位相制御手段からの光ビームは干渉され、その
干渉状態が干渉検出器により検出される。この検出結果
に基づいて、被検体の形状が形状算出手段によって算出
される。
【0011】
【実施例】本発明の実施例について説明する前に、本発
明の原理について説明する。本発明の光波面形状制御装
置は、入射光の光束断面各部分の相対的な振幅と位相を
制御することによって出射光の波面形状を成形するもの
であり、振幅制御手段と位相制御手段とを有している。
ここでは、振幅制御手段と位相制御手段に、二次元的に
配列された光学素子アレイ、具体的には各画素を通過す
る光の偏光方向を制御することのできる液晶素子を用い
たものを例をあげて、図1と図2を参照しながら説明す
る。
明の原理について説明する。本発明の光波面形状制御装
置は、入射光の光束断面各部分の相対的な振幅と位相を
制御することによって出射光の波面形状を成形するもの
であり、振幅制御手段と位相制御手段とを有している。
ここでは、振幅制御手段と位相制御手段に、二次元的に
配列された光学素子アレイ、具体的には各画素を通過す
る光の偏光方向を制御することのできる液晶素子を用い
たものを例をあげて、図1と図2を参照しながら説明す
る。
【0012】光波面形状制御装置は、図1に示すよう
に、振幅制御手段10と位相制御手段20を有してい
る。振幅制御手段10は、光軸28の方向に順に配置さ
れた第一の偏光子12と第一の液晶素子14と1/2波
長板16と第二の偏光子18とで構成されている。ま
た、位相制御手段20は、同じく光軸28の方向に順に
配置された第二の液晶素子22と1/4波長板24と第
三の偏光子26とで構成されている。
に、振幅制御手段10と位相制御手段20を有してい
る。振幅制御手段10は、光軸28の方向に順に配置さ
れた第一の偏光子12と第一の液晶素子14と1/2波
長板16と第二の偏光子18とで構成されている。ま
た、位相制御手段20は、同じく光軸28の方向に順に
配置された第二の液晶素子22と1/4波長板24と第
三の偏光子26とで構成されている。
【0013】この光波面形状制御装置に光軸28に沿っ
て光が入射した際に上述の各光学素子から射出される光
の偏光方向成分を図2に示す。同図は1/2波長板16
の高速軸FH と低速軸SH を基準とした座標系で示して
ある。
て光が入射した際に上述の各光学素子から射出される光
の偏光方向成分を図2に示す。同図は1/2波長板16
の高速軸FH と低速軸SH を基準とした座標系で示して
ある。
【0014】入射光は、偏光子12によりその透過軸方
向P1 の偏光成分のみが選択され、直線偏光となる。透
過軸方向P1 は、1/2波長板16の低速軸SH 方向を
基準としてθ1 の角度をなしている。偏光子12からの
射出光は、液晶素子14において偏光方向がα1 だけ回
転され、その偏光方向はLCD1となり、1/2波長板
16へ入射する。ここで、光波の振幅をA、角振動数を
ωとし、液晶素子14からの射出光をA exp(-iωt)とす
ると、低速軸方向の偏光成分EsHは、1/2波長板を伝
搬する際に、高速軸方向の偏光成分EfHよりも位相がπ
だけ遅れるので、各成分はそれぞれ、
向P1 の偏光成分のみが選択され、直線偏光となる。透
過軸方向P1 は、1/2波長板16の低速軸SH 方向を
基準としてθ1 の角度をなしている。偏光子12からの
射出光は、液晶素子14において偏光方向がα1 だけ回
転され、その偏光方向はLCD1となり、1/2波長板
16へ入射する。ここで、光波の振幅をA、角振動数を
ωとし、液晶素子14からの射出光をA exp(-iωt)とす
ると、低速軸方向の偏光成分EsHは、1/2波長板を伝
搬する際に、高速軸方向の偏光成分EfHよりも位相がπ
だけ遅れるので、各成分はそれぞれ、
【0015】
【数1】
【0016】
【数2】 と表わされる。1/2波長板16から射出された光は偏
光子18に入射する。その透過軸方向P2 は1/2波長
板16の低速軸に対してθ2 の角度をなしているため、
偏光子18からの射出光の高速軸方向成分EfHと低速軸
方向成分EfSとはそれぞれ以下のようになる。
光子18に入射する。その透過軸方向P2 は1/2波長
板16の低速軸に対してθ2 の角度をなしているため、
偏光子18からの射出光の高速軸方向成分EfHと低速軸
方向成分EfSとはそれぞれ以下のようになる。
【0017】
【数3】
【0018】
【数4】
【0019】偏光子18からの出射光は液晶素子22に
入射し、これを通過する際にα2 だけ偏光方向の変化を
受け、その偏光方向はLCD2となる。ここで、1/4
波長板24の低速軸SQ が1/2波長板16の低速軸S
H に対してなす角をβとすると、上述のEfH,EsHは、
1/4波長板24を透過する際、その高速軸成分
EfHfQ,EsHfQと低速軸成分EfHsQ,EsHsQとの間にπ
/2の位相差が生じるから、
入射し、これを通過する際にα2 だけ偏光方向の変化を
受け、その偏光方向はLCD2となる。ここで、1/4
波長板24の低速軸SQ が1/2波長板16の低速軸S
H に対してなす角をβとすると、上述のEfH,EsHは、
1/4波長板24を透過する際、その高速軸成分
EfHfQ,EsHfQと低速軸成分EfHsQ,EsHsQとの間にπ
/2の位相差が生じるから、
【0020】
【数5】
【0021】
【数6】
【0022】
【数7】
【0023】
【数8】 と表わされる。1/4波長板24からの射出光は偏光子
26に入射する。その透過軸方向P3 は1/4波長板2
4の低速軸に対してθ3 の角度をなしているので、偏光
子26から射出される各成分の光EfHfQ,EsHfQ,E
fHsQ,EsHsQはそれぞれ以下のようになる。
26に入射する。その透過軸方向P3 は1/4波長板2
4の低速軸に対してθ3 の角度をなしているので、偏光
子26から射出される各成分の光EfHfQ,EsHfQ,E
fHsQ,EsHsQはそれぞれ以下のようになる。
【0024】
【数9】
【0025】
【数10】
【0026】
【数11】
【0027】
【数12】 ここで、これらの総和をとると、
【0028】
【数13】 となる。この式から分かるように、射出光の位相は、s
in(α2 +θ2 −β)sinθ3 −icos(α2 +
θ2 −β)cosθ3 で決まり、射出光の振幅は、−A
cos(α1 +θ1 +θ2 )で決まる。この振幅の項
は、第3式と第4式の和として表されるものであるか
ら、第一の偏光子12により入射光の偏光方向が選択さ
れた後、第一の液晶素子14と1/2波長板16と第二
の偏光子18とで振幅が、また、第二の液晶素子22と
1/4波長板24と第三の偏光子26とで位相が、それ
ぞれ独立に制御されることを意味する。θ1 ,θ2 ,θ
3 は、それぞれの偏光子12,18,26の透過軸の向
きで決まるパラメーターであり、βは、1/2波長板1
6と1/4波長板24の相対的な光学軸の向きで決まる
パラメーターであり、これらは装置として一旦設定され
ると固定値をとる。したがって、液晶素子14と液晶素
子22で生成される偏光角α1 とα2 によって、射出光
の振幅と位相が決まる。すなわち、二つの液晶素子14
と22によって、振幅と位相の両方が独立に制御できる
ことになる。
in(α2 +θ2 −β)sinθ3 −icos(α2 +
θ2 −β)cosθ3 で決まり、射出光の振幅は、−A
cos(α1 +θ1 +θ2 )で決まる。この振幅の項
は、第3式と第4式の和として表されるものであるか
ら、第一の偏光子12により入射光の偏光方向が選択さ
れた後、第一の液晶素子14と1/2波長板16と第二
の偏光子18とで振幅が、また、第二の液晶素子22と
1/4波長板24と第三の偏光子26とで位相が、それ
ぞれ独立に制御されることを意味する。θ1 ,θ2 ,θ
3 は、それぞれの偏光子12,18,26の透過軸の向
きで決まるパラメーターであり、βは、1/2波長板1
6と1/4波長板24の相対的な光学軸の向きで決まる
パラメーターであり、これらは装置として一旦設定され
ると固定値をとる。したがって、液晶素子14と液晶素
子22で生成される偏光角α1 とα2 によって、射出光
の振幅と位相が決まる。すなわち、二つの液晶素子14
と22によって、振幅と位相の両方が独立に制御できる
ことになる。
【0029】このように、本発明の光波面形状制御装置
は振幅と位相の両方を制御できるという利点を有してい
る。この利点により、たとえば、本発明の装置および併
用する光学系や撮像系の透光率や吸光率にムラがある場
合に、振幅成分を調節することによって、その影響を相
殺することができる。
は振幅と位相の両方を制御できるという利点を有してい
る。この利点により、たとえば、本発明の装置および併
用する光学系や撮像系の透光率や吸光率にムラがある場
合に、振幅成分を調節することによって、その影響を相
殺することができる。
【0030】ここで、第一の液晶素子14としてTNタ
イプの液晶素子を用いると、α1 は0〜π/2の範囲で
制御できるから、θ1 +θ2 =π/4となるように設定
することにより、振幅成分−Acos(α1 +θ1 +θ
2 )を正負に同量だけ変化させることができる。つま
り、TNタイプの液晶素子によって、±A/21/2 の範
囲内で振幅成分を制御することができる。また、簡単の
ため、θ3 =π/4、θ2 −β=π/2と設定すると、
上記の式はさらに簡潔になり、以下のように表わせる。
イプの液晶素子を用いると、α1 は0〜π/2の範囲で
制御できるから、θ1 +θ2 =π/4となるように設定
することにより、振幅成分−Acos(α1 +θ1 +θ
2 )を正負に同量だけ変化させることができる。つま
り、TNタイプの液晶素子によって、±A/21/2 の範
囲内で振幅成分を制御することができる。また、簡単の
ため、θ3 =π/4、θ2 −β=π/2と設定すると、
上記の式はさらに簡潔になり、以下のように表わせる。
【0031】
【数14】
【0032】本発明に使用する二つの液晶素子14と2
2として、素子が二次元的に配列され、かつ互いに同じ
素子配列を有するものを使用することによって、入射光
の光束断面各部分の位相と振幅をそれぞれ独立に制御し
て波面形状制御の精度を高めることができる。このと
き、液晶素子では、数十万画素あるいはそれ以上の二次
元的な素子配列を高精度に生成することが可能なため、
従来技術である形状可変反射鏡と比べて空間的な解像度
が飛躍的に向上し、より詳細な波面形状制御が可能とな
る。
2として、素子が二次元的に配列され、かつ互いに同じ
素子配列を有するものを使用することによって、入射光
の光束断面各部分の位相と振幅をそれぞれ独立に制御し
て波面形状制御の精度を高めることができる。このと
き、液晶素子では、数十万画素あるいはそれ以上の二次
元的な素子配列を高精度に生成することが可能なため、
従来技術である形状可変反射鏡と比べて空間的な解像度
が飛躍的に向上し、より詳細な波面形状制御が可能とな
る。
【0033】なお、上述のように、本発明では入射光束
の振幅成分と位相成分とを独立に制御できるため、入射
光束の位相成分を制御するという目的に限るならば、第
一の液晶素子14と1/2波長板16と第二の偏光子1
8を省略して、第一の偏光子12と第二の液晶素子22
と1/4波長板34と第三の偏光子26の四つの光学素
子で光学系を構成することができる。液晶素子22に
は、たとえば、STNタイプの液晶素子などの比較的大
きな偏光方向可変範囲を有する液晶素子を使用すること
ができる。また、複数の液晶素子を重ねて使用すること
によって大きな偏光方向可変範囲を得て、波面形状の制
御範囲を拡大することが可能である。
の振幅成分と位相成分とを独立に制御できるため、入射
光束の位相成分を制御するという目的に限るならば、第
一の液晶素子14と1/2波長板16と第二の偏光子1
8を省略して、第一の偏光子12と第二の液晶素子22
と1/4波長板34と第三の偏光子26の四つの光学素
子で光学系を構成することができる。液晶素子22に
は、たとえば、STNタイプの液晶素子などの比較的大
きな偏光方向可変範囲を有する液晶素子を使用すること
ができる。また、複数の液晶素子を重ねて使用すること
によって大きな偏光方向可変範囲を得て、波面形状の制
御範囲を拡大することが可能である。
【0034】この第一の偏光子12と第二の液晶素子2
2と1/4波長板24と第三の偏光子26の四つの光学
素子で構成される光学系に、第一の液晶素子14と第二
の偏光子18を図1に示す配置に基づいて追加すること
によって、入射光束の位相成分と振幅成分の両方の制御
が可能となる。これにより、たとえば、本発明の装置お
よび併用する光学系や撮像系の透光率や吸光率にムラが
ある場合に、振幅成分を調整することによって、その影
響を相殺することができる。さらに、第一の液晶素子1
4と第二の偏光子18との間に1/2波長板16を設置
することにより、第一の液晶素子14として約90°し
か偏光方向の制御ができないTNタイプの液晶素子を使
用したとしても、上述のように、±A/21/2 の範囲内
で振幅成分を制御することができるようになる。つま
り、1/2波長板16を追加することによって、負の方
向の振幅制御も可能となったわけで、これは、πだけ位
相制御範囲が増したことを意味する。したがって、たと
えば、第一の液晶素子14としてTNタイプの液晶素子
を、そして第二の液晶素子22として、第一の液晶素子
14と同じ素子配列を有するSTNタイプの液晶素子を
使用することによって、2π以上の位相制御が実現さ
れ、これいより、一波長分以上の波面形状変化を生成す
ることができる。また、さらに大きな偏光方向可変範囲
を有する液晶素子を使用したり、複数の液晶素子を重ね
て使用したりすることによって、波面形状の制御範囲を
拡大することも可能である。
2と1/4波長板24と第三の偏光子26の四つの光学
素子で構成される光学系に、第一の液晶素子14と第二
の偏光子18を図1に示す配置に基づいて追加すること
によって、入射光束の位相成分と振幅成分の両方の制御
が可能となる。これにより、たとえば、本発明の装置お
よび併用する光学系や撮像系の透光率や吸光率にムラが
ある場合に、振幅成分を調整することによって、その影
響を相殺することができる。さらに、第一の液晶素子1
4と第二の偏光子18との間に1/2波長板16を設置
することにより、第一の液晶素子14として約90°し
か偏光方向の制御ができないTNタイプの液晶素子を使
用したとしても、上述のように、±A/21/2 の範囲内
で振幅成分を制御することができるようになる。つま
り、1/2波長板16を追加することによって、負の方
向の振幅制御も可能となったわけで、これは、πだけ位
相制御範囲が増したことを意味する。したがって、たと
えば、第一の液晶素子14としてTNタイプの液晶素子
を、そして第二の液晶素子22として、第一の液晶素子
14と同じ素子配列を有するSTNタイプの液晶素子を
使用することによって、2π以上の位相制御が実現さ
れ、これいより、一波長分以上の波面形状変化を生成す
ることができる。また、さらに大きな偏光方向可変範囲
を有する液晶素子を使用したり、複数の液晶素子を重ね
て使用したりすることによって、波面形状の制御範囲を
拡大することも可能である。
【0035】このように、本発明では、液晶素子の適用
により、容易に入手できる光学素子を用いて従来技術の
形状可変反射鏡よりはるかに高い空間解像度を獲得する
ことができ、したがって詳細な波面形状制御が可能とな
るという利点がある。
により、容易に入手できる光学素子を用いて従来技術の
形状可変反射鏡よりはるかに高い空間解像度を獲得する
ことができ、したがって詳細な波面形状制御が可能とな
るという利点がある。
【0036】[第一実施例]本発明の第一実施例として
液晶素子を用いた光波面形状制御器を図3に示す。本実
施例の光波面形状制御器100は、図1に示した各光学
素子を、概略円筒形状の支持部材110に取り付けたも
のである。組み立てを容易にするため、支持部材110
は、四つのリング状部材112、114、116、11
8により構成されており、これらは互いにビス(図示せ
ず)等により固定されて支持部材110となる。リング
状部材112には液晶素子14が、リング状部材114
には液晶素子22が互いに対応する画素位置が一致する
ように固定されている。偏光子12と偏光子18はそれ
ぞれ液晶素子14と液晶素子22に接着されている。1
/2波長板16、1/4波長板24、偏光子26はそれ
ぞれ回動部材120、122、124に装着されてい
る。回動部材120、122、124はそれぞれ二つの
リング状部材112と114,114と116、116
と118の間に潤滑剤を介して挟まれており、光軸28
を軸として数度程度の回動ができるようになっている。
それぞれの回動部材120、122、124には共にレ
バー126が取り付けられていて、レバー126を操作
することにより支持部材110の外側から回動部材を回
動でき、さらにレバーと回動部材を連結しているねじを
締め付けることにより回動部材を支持部材に固定できる
ようになっている。この構成により、1/2波長板1
6、1/4波長板24、偏光子26は、それぞれの光学
軸や透過軸の方向を微調整できるため、常に最適な状態
での使用できる。リング状部材112とリング状部材1
14にはそれぞれ、液晶素子14と液晶素子22に駆動
信号を入力するための入力端子128と130が設けら
れている。これらの入力端子128と130には、前述
の原理に基づいて、液晶素子14と液晶素子22を駆動
するための信号が入力される。
液晶素子を用いた光波面形状制御器を図3に示す。本実
施例の光波面形状制御器100は、図1に示した各光学
素子を、概略円筒形状の支持部材110に取り付けたも
のである。組み立てを容易にするため、支持部材110
は、四つのリング状部材112、114、116、11
8により構成されており、これらは互いにビス(図示せ
ず)等により固定されて支持部材110となる。リング
状部材112には液晶素子14が、リング状部材114
には液晶素子22が互いに対応する画素位置が一致する
ように固定されている。偏光子12と偏光子18はそれ
ぞれ液晶素子14と液晶素子22に接着されている。1
/2波長板16、1/4波長板24、偏光子26はそれ
ぞれ回動部材120、122、124に装着されてい
る。回動部材120、122、124はそれぞれ二つの
リング状部材112と114,114と116、116
と118の間に潤滑剤を介して挟まれており、光軸28
を軸として数度程度の回動ができるようになっている。
それぞれの回動部材120、122、124には共にレ
バー126が取り付けられていて、レバー126を操作
することにより支持部材110の外側から回動部材を回
動でき、さらにレバーと回動部材を連結しているねじを
締め付けることにより回動部材を支持部材に固定できる
ようになっている。この構成により、1/2波長板1
6、1/4波長板24、偏光子26は、それぞれの光学
軸や透過軸の方向を微調整できるため、常に最適な状態
での使用できる。リング状部材112とリング状部材1
14にはそれぞれ、液晶素子14と液晶素子22に駆動
信号を入力するための入力端子128と130が設けら
れている。これらの入力端子128と130には、前述
の原理に基づいて、液晶素子14と液晶素子22を駆動
するための信号が入力される。
【0037】[第二実施例]本発明の第二実施例とし
て、第一実施例の光波面形状制御器100を用いた、レ
ンズやレンズ金型等の被検体の形状測定装置について、
図4を参照しながら説明する。
て、第一実施例の光波面形状制御器100を用いた、レ
ンズやレンズ金型等の被検体の形状測定装置について、
図4を参照しながら説明する。
【0038】レーザー202から射出された光束は、二
枚の平面鏡204と206で順に反射され、ビームエキ
スタパンダ208により拡大され、平面波となる。この
平面波は、プリズム210とプリズム212の境界面で
二つに分岐される。境界面を直進した光束は、対物レン
ズ218によって球面波に変換され、被検面220に照
射される。被検面220からの反射光は、対物レンズ2
18によって集められ、プリズム212と214の境界
面で反射され、プリズム216に入射し、プリズム21
6のR面で反射され、プリズム214と216の境界面
で反射され、平面鏡222で反射された後、CCDカメ
ラ224に取り込まれる。一方、プリズム210と21
2の境界面で反射された光束は、第一実施例の光波面形
状制御器100を通過する際に波面形状が制御され、平
面鏡222で反射された後、CCDカメラ224に取り
込まれる。CCDカメラ224では、上記二つの光束に
よって生成された干渉縞が観測され、その画像はCCD
カメラコントローラー226によって縞解析手段228
に伝送される。
枚の平面鏡204と206で順に反射され、ビームエキ
スタパンダ208により拡大され、平面波となる。この
平面波は、プリズム210とプリズム212の境界面で
二つに分岐される。境界面を直進した光束は、対物レン
ズ218によって球面波に変換され、被検面220に照
射される。被検面220からの反射光は、対物レンズ2
18によって集められ、プリズム212と214の境界
面で反射され、プリズム216に入射し、プリズム21
6のR面で反射され、プリズム214と216の境界面
で反射され、平面鏡222で反射された後、CCDカメ
ラ224に取り込まれる。一方、プリズム210と21
2の境界面で反射された光束は、第一実施例の光波面形
状制御器100を通過する際に波面形状が制御され、平
面鏡222で反射された後、CCDカメラ224に取り
込まれる。CCDカメラ224では、上記二つの光束に
よって生成された干渉縞が観測され、その画像はCCD
カメラコントローラー226によって縞解析手段228
に伝送される。
【0039】一方、波面形状算出手段232は、光波面
形状制御器100で生成すべき光波面形状を算出し、液
晶素子制御回路230に制御信号を送る。液晶素子制御
回路230は送られた制御信号に従って光波面形状制御
器100を駆動し、所望の光波面を発生させる。
形状制御器100で生成すべき光波面形状を算出し、液
晶素子制御回路230に制御信号を送る。液晶素子制御
回路230は送られた制御信号に従って光波面形状制御
器100を駆動し、所望の光波面を発生させる。
【0040】波面形状算出手段232が算出する光波面
形状は、測定しようとする被検面220が同じであって
も、被検面220の設計形状が既知であるか、未知であ
るかにより異なる。
形状は、測定しようとする被検面220が同じであって
も、被検面220の設計形状が既知であるか、未知であ
るかにより異なる。
【0041】設計形状が既知である場合は、設計形状ど
おりの理想的な被検面で球面波が反射したときに得られ
る光波面形状を算出する。具体的には、被検面220の
設計形状と完全な球面との乖離量をもとにして算出され
る。算出においては、被検面220として完全な球面を
想定した場合に、完全な球面で反射された波が平面波に
再変換されてCCDカメラ224に入射することから、
CCDカメラ224に入射するもう一つの光も平面波と
なるような制御を想定している。この実施例では光波面
形状制御器100で生成される光波面形状を平面波とす
れば良いが、制御器100への入射波が平面波なので、
液晶素子制御回路230からの制御量はゼロとされ制御
器100は位相変化を与えることなく、入射波をそのま
まの状態で透過させるように制御すれば良い。
おりの理想的な被検面で球面波が反射したときに得られ
る光波面形状を算出する。具体的には、被検面220の
設計形状と完全な球面との乖離量をもとにして算出され
る。算出においては、被検面220として完全な球面を
想定した場合に、完全な球面で反射された波が平面波に
再変換されてCCDカメラ224に入射することから、
CCDカメラ224に入射するもう一つの光も平面波と
なるような制御を想定している。この実施例では光波面
形状制御器100で生成される光波面形状を平面波とす
れば良いが、制御器100への入射波が平面波なので、
液晶素子制御回路230からの制御量はゼロとされ制御
器100は位相変化を与えることなく、入射波をそのま
まの状態で透過させるように制御すれば良い。
【0042】そこで、平面波が設計形状どおりの理想的
な被検面で反射したときに得られる光波面形状を、光波
面制御器100により得るためには、完全な球面を想定
した場合に制御器100に与えられる制御量がゼロであ
ることから、被検面の設計値と完全な球面とのずれ量を
算出し、そのずれ量に基づいて制御量を決定し、光波面
形状制御器100を駆動すれば良い。そのため、装置の
外部から被検面で設計値が波面形状算出手段232に入
力され、波面形状算出手段232内には被検面の設計形
状と完全な球面とのずれ量を算出する形状誤差演算手段
が含まれており、算出されたずれ量に基づいて、設計形
状どおりの理想的な被検面で球面波が反射したときに得
られる光波面形状が光波面形状制御器100として得ら
れるような制御信号を液晶制御回路230に出力する。
な被検面で反射したときに得られる光波面形状を、光波
面制御器100により得るためには、完全な球面を想定
した場合に制御器100に与えられる制御量がゼロであ
ることから、被検面の設計値と完全な球面とのずれ量を
算出し、そのずれ量に基づいて制御量を決定し、光波面
形状制御器100を駆動すれば良い。そのため、装置の
外部から被検面で設計値が波面形状算出手段232に入
力され、波面形状算出手段232内には被検面の設計形
状と完全な球面とのずれ量を算出する形状誤差演算手段
が含まれており、算出されたずれ量に基づいて、設計形
状どおりの理想的な被検面で球面波が反射したときに得
られる光波面形状が光波面形状制御器100として得ら
れるような制御信号を液晶制御回路230に出力する。
【0043】このようにすれば、光波面形状制御器10
0が設計形状どおりの被検面で球面波が反射したときに
得られる光波面を持つ波をCCDカメラ224に入射し
ているときに、現実の被検面220からの反射波もCC
Dカメラ224に入射する。したがって、CCDカメラ
224では、現実の形状と設計形状との乖離量を表した
干渉縞が観察される。この干渉縞は縞解析手段228に
おいて形状分析され、装置の外部から入力される被検面
の設計値に基づいて、現実の被検面220の形状を知る
ことができる。本実施例によれば、光波面形状測定器を
球面原器で一度較正しておけば、従来のレンズや金型の
形状測定器のように常に参照面や球面原器を使用して比
較測定する必要がなく、簡単でかつ高精度な球面測定が
行なえる。
0が設計形状どおりの被検面で球面波が反射したときに
得られる光波面を持つ波をCCDカメラ224に入射し
ているときに、現実の被検面220からの反射波もCC
Dカメラ224に入射する。したがって、CCDカメラ
224では、現実の形状と設計形状との乖離量を表した
干渉縞が観察される。この干渉縞は縞解析手段228に
おいて形状分析され、装置の外部から入力される被検面
の設計値に基づいて、現実の被検面220の形状を知る
ことができる。本実施例によれば、光波面形状測定器を
球面原器で一度較正しておけば、従来のレンズや金型の
形状測定器のように常に参照面や球面原器を使用して比
較測定する必要がなく、簡単でかつ高精度な球面測定が
行なえる。
【0044】また、被検面220の形状の設計値が未知
の場合には、CCDカメラ224で得られた干渉縞をも
とに、縞解析手段228により被検面220により生成
された波面形状と光波面形状制御器100により生成さ
れた波面形状との差異を算出する。この波面形状差異情
報は波面形状算出手段232に転送され、二つの波面形
状の差異を減少させるために光波面形状制御器100で
生成すべき波面形状を算出し、液晶素子制御回路230
を介して光波面形状制御器100を制御する。この手順
を繰り返してCCDカメラ224で取り込まれる干渉縞
の縞間隔が最も粗くなるように光波面形状制御器100
による制御量を制御させたときに要した波面形状制御パ
ターンから被検面220の形状を算出することができ
る。
の場合には、CCDカメラ224で得られた干渉縞をも
とに、縞解析手段228により被検面220により生成
された波面形状と光波面形状制御器100により生成さ
れた波面形状との差異を算出する。この波面形状差異情
報は波面形状算出手段232に転送され、二つの波面形
状の差異を減少させるために光波面形状制御器100で
生成すべき波面形状を算出し、液晶素子制御回路230
を介して光波面形状制御器100を制御する。この手順
を繰り返してCCDカメラ224で取り込まれる干渉縞
の縞間隔が最も粗くなるように光波面形状制御器100
による制御量を制御させたときに要した波面形状制御パ
ターンから被検面220の形状を算出することができ
る。
【0045】以上の場合に、光学系により生じる球面誤
差の影響を除くようにすれば、より正確な形状測定が可
能となる。光学系の較正方法としては、例えば、被検面
220として球面原器を設置し、CCDカメラ224に
取り込まれる干渉縞の縞間隔が最も短くなるように、縞
解析手段228と波面形状算出手段232によって光波
面形状制御器100で制御すべき相対位相制御量を算出
し、光波面形状制御器100で波面形状を制御するとい
う方法が掲げられる。このような方法で算出された相対
位相制御量をもって、二つの光束が伝搬する光学系にお
ける波面誤差を相殺するための波面形状制御器100の
較正が実現される。
差の影響を除くようにすれば、より正確な形状測定が可
能となる。光学系の較正方法としては、例えば、被検面
220として球面原器を設置し、CCDカメラ224に
取り込まれる干渉縞の縞間隔が最も短くなるように、縞
解析手段228と波面形状算出手段232によって光波
面形状制御器100で制御すべき相対位相制御量を算出
し、光波面形状制御器100で波面形状を制御するとい
う方法が掲げられる。このような方法で算出された相対
位相制御量をもって、二つの光束が伝搬する光学系にお
ける波面誤差を相殺するための波面形状制御器100の
較正が実現される。
【0046】なお、干渉縞を計測する場合には、高い計
測精度を維持するために、干渉縞のコントラストをでき
るだけ高く保つことが望ましい。干渉縞のコントラスト
を高く保つための手法の一つとして、干渉する二つの光
束の輝度を等しくすることが掲げられる。そのために
は、光波面形状制御器100において、位相だけでなく
振幅の制御も行なうようにすれば良い。振幅の制御方法
としては、制御信号を手動で変化させながら干渉縞を直
接観察し、コントラストが最も高い所で制御信号を固定
するようにすれば良い。あるいは、被検面220からの
反射光路と、光波面形状制御器100を通過した後の光
路とに光センサーを配設し、両センサーの出力をコンパ
レータなどで比較し、両出力が等しくなるまで光波面形
状制御器100への振幅制御信号を自動的に変化させて
もよい。なお、本実施例のように、被検面220として
ガラスあるいはプラスティック製のレンズや金属製のレ
ンズ金型を使用する場合には、被検面220からの反射
光量が大きく異なるため、二つの光束の輝度を等しくす
る処置を行なうことが望まれる。二つの光束の輝度を等
しくする方法の一例としては、たとえば、一方の光路中
に濃度フィルターを設ける構成が考えられる。なお、濃
度フィルターを用いて輝度調整の粗調整を行ない、光波
面形状制御器100を制御することにより輝度調整の微
調整を行なうようにしても良い。また、別の方法として
は、プリズム210とプリズム212の間に例えば誘電
体多層偏光膜等を設けて偏光成分に従って光束を分岐す
る構成が考えられる。この場合、紙面に平行な振動成分
を有する偏光成分(p偏光成分)は、プリズム210と
プリズム212の境界を直進し、被検面220で反射し
て、CCDカメラ224に取り込まれ、紙面に直交する
振動成分を有する偏光成分(s偏光成分)は、プリズム
210とプリズム212の境界で反射され、光波面形状
制御器100を通り、CCDカメラ224に取り込まれ
る。このような光学系においては、レーザー202とし
て直線偏光を出力するものを使用し、レーザー202と
プリズム210の間に1/2波長板を設置して、その光
軸の周りの回動により二つの光束の相対光量の調節を行
なえるようにして、さらにプリズム216とCCDカメ
ラ224の間に検光子を設置してCCDカメラ224で
干渉縞が観察できるようにすればよい。
測精度を維持するために、干渉縞のコントラストをでき
るだけ高く保つことが望ましい。干渉縞のコントラスト
を高く保つための手法の一つとして、干渉する二つの光
束の輝度を等しくすることが掲げられる。そのために
は、光波面形状制御器100において、位相だけでなく
振幅の制御も行なうようにすれば良い。振幅の制御方法
としては、制御信号を手動で変化させながら干渉縞を直
接観察し、コントラストが最も高い所で制御信号を固定
するようにすれば良い。あるいは、被検面220からの
反射光路と、光波面形状制御器100を通過した後の光
路とに光センサーを配設し、両センサーの出力をコンパ
レータなどで比較し、両出力が等しくなるまで光波面形
状制御器100への振幅制御信号を自動的に変化させて
もよい。なお、本実施例のように、被検面220として
ガラスあるいはプラスティック製のレンズや金属製のレ
ンズ金型を使用する場合には、被検面220からの反射
光量が大きく異なるため、二つの光束の輝度を等しくす
る処置を行なうことが望まれる。二つの光束の輝度を等
しくする方法の一例としては、たとえば、一方の光路中
に濃度フィルターを設ける構成が考えられる。なお、濃
度フィルターを用いて輝度調整の粗調整を行ない、光波
面形状制御器100を制御することにより輝度調整の微
調整を行なうようにしても良い。また、別の方法として
は、プリズム210とプリズム212の間に例えば誘電
体多層偏光膜等を設けて偏光成分に従って光束を分岐す
る構成が考えられる。この場合、紙面に平行な振動成分
を有する偏光成分(p偏光成分)は、プリズム210と
プリズム212の境界を直進し、被検面220で反射し
て、CCDカメラ224に取り込まれ、紙面に直交する
振動成分を有する偏光成分(s偏光成分)は、プリズム
210とプリズム212の境界で反射され、光波面形状
制御器100を通り、CCDカメラ224に取り込まれ
る。このような光学系においては、レーザー202とし
て直線偏光を出力するものを使用し、レーザー202と
プリズム210の間に1/2波長板を設置して、その光
軸の周りの回動により二つの光束の相対光量の調節を行
なえるようにして、さらにプリズム216とCCDカメ
ラ224の間に検光子を設置してCCDカメラ224で
干渉縞が観察できるようにすればよい。
【0047】[実施例3]次に、本発明の第三実施例と
して、第一実施例の光波面形状制御器を用いた、レンズ
やレンズ金型の形状測定装置について、図5と図6を参
照しながら説明する。
して、第一実施例の光波面形状制御器を用いた、レンズ
やレンズ金型の形状測定装置について、図5と図6を参
照しながら説明する。
【0048】レーザー302から射出された光束は、二
枚の平面鏡304と306で反射された後、ビームエキ
スパンダ308により拡大され、平面波が生成される。
この光束は、光波面形状制御器100により成形された
後、対物レンズ312を介して、被検面314に照射さ
れる。被検面314からの反射光は、対物レンズ312
で集められた後、ビームスプリッタ310で反射され、
波面誤差検出器316に取り込まれる。この波面誤差検
出器316は、特定形状の波面たとえば平面波に対する
波面の各点での傾き情報を求めてこれを補正量算出手段
322に出力する。傾き情報を得る原理については後述
する。補正量算出手段322は、波面誤差検出器316
で捕えられる波面形状信号が特定形状の波面たとえば平
面波となるようにするために、光波面形状制御器100
で制御する制御量を算出し出力する。補正量算出手段3
22の出力はコンピューター326を介して液晶素子ド
ライバー324に入力される。液晶素子ドライバー32
4は、補正量算出手段322の出力に基づいて、光波面
形状制御器100の液晶素子を駆動する。これにより波
面形状は、波面誤差検出器316において特定形状の波
面たとえば平面波となるように制御される。コンピュー
ター326は、このように被検面314からの反射光が
特定形状の波面たとえば平面波となるように光波面形状
制御器100を制御する際に要した波面形状制御パター
ンから被検面314の形状を算出する。
枚の平面鏡304と306で反射された後、ビームエキ
スパンダ308により拡大され、平面波が生成される。
この光束は、光波面形状制御器100により成形された
後、対物レンズ312を介して、被検面314に照射さ
れる。被検面314からの反射光は、対物レンズ312
で集められた後、ビームスプリッタ310で反射され、
波面誤差検出器316に取り込まれる。この波面誤差検
出器316は、特定形状の波面たとえば平面波に対する
波面の各点での傾き情報を求めてこれを補正量算出手段
322に出力する。傾き情報を得る原理については後述
する。補正量算出手段322は、波面誤差検出器316
で捕えられる波面形状信号が特定形状の波面たとえば平
面波となるようにするために、光波面形状制御器100
で制御する制御量を算出し出力する。補正量算出手段3
22の出力はコンピューター326を介して液晶素子ド
ライバー324に入力される。液晶素子ドライバー32
4は、補正量算出手段322の出力に基づいて、光波面
形状制御器100の液晶素子を駆動する。これにより波
面形状は、波面誤差検出器316において特定形状の波
面たとえば平面波となるように制御される。コンピュー
ター326は、このように被検面314からの反射光が
特定形状の波面たとえば平面波となるように光波面形状
制御器100を制御する際に要した波面形状制御パター
ンから被検面314の形状を算出する。
【0049】ここで、波面誤差検出器316の構成と動
作原理について図6を用いて説明する。図6に示すよう
に、波面形状検出器316は、複数のレンズを一つの平
面上に並べたレンズアレイ318と、その焦点面320
に配置された撮像素子たとえばCCDアレイ等とにより
構成されるもので、一般にシャック・ハルトマンセンサ
として知られている。(A)に示すように、平面波(そ
の波面は波線で示される)がレンズアレイ318に、そ
の波面がレンズ配列面に平行に入射した場合、各レンズ
で集光される光は、焦点面320上において、そのレン
ズの光軸上に焦点を結ぶ。一方、(B)に示すように、
球面波(その光波面は波線で示される)がレンズアレイ
318に入射した場合、各レンズによる集光点は、レン
ズ中心を通り、光波面の接平面の法線と焦点面320の
交点となる。したがって、各レンズによる集光位置と各
レンズの光軸位置との乖離を求めることにより、この波
面形状検出手段316に入射した波面の形状が求められ
る。このとき、各レンズによる集光位置と各レンズの光
軸位置との乖離信号が、前述したように、波面の各点で
の傾き情報として、位相補正量算出手段322に供給さ
れ、乖離信号が零となるように光波面形状制御器100
により波面形状が制御される。
作原理について図6を用いて説明する。図6に示すよう
に、波面形状検出器316は、複数のレンズを一つの平
面上に並べたレンズアレイ318と、その焦点面320
に配置された撮像素子たとえばCCDアレイ等とにより
構成されるもので、一般にシャック・ハルトマンセンサ
として知られている。(A)に示すように、平面波(そ
の波面は波線で示される)がレンズアレイ318に、そ
の波面がレンズ配列面に平行に入射した場合、各レンズ
で集光される光は、焦点面320上において、そのレン
ズの光軸上に焦点を結ぶ。一方、(B)に示すように、
球面波(その光波面は波線で示される)がレンズアレイ
318に入射した場合、各レンズによる集光点は、レン
ズ中心を通り、光波面の接平面の法線と焦点面320の
交点となる。したがって、各レンズによる集光位置と各
レンズの光軸位置との乖離を求めることにより、この波
面形状検出手段316に入射した波面の形状が求められ
る。このとき、各レンズによる集光位置と各レンズの光
軸位置との乖離信号が、前述したように、波面の各点で
の傾き情報として、位相補正量算出手段322に供給さ
れ、乖離信号が零となるように光波面形状制御器100
により波面形状が制御される。
【0050】本実施例の場合でも第二実施例の場合と同
様に、あらかじめ光学系によって生成される波面誤差を
較正しておく必要がある。光学系の較正の一つの方法と
しては、被検面314として球面原器を設置し、波面誤
差検出器316に取り込まれる波面が平面波となるよう
に光波面形状制御器100を制御するという方法が掲げ
られる。このような方法で算出された制御量をもって、
光学系を伝搬する際に生じる波面誤差を相殺するための
光波面形状制御器100の較正が実現される。
様に、あらかじめ光学系によって生成される波面誤差を
較正しておく必要がある。光学系の較正の一つの方法と
しては、被検面314として球面原器を設置し、波面誤
差検出器316に取り込まれる波面が平面波となるよう
に光波面形状制御器100を制御するという方法が掲げ
られる。このような方法で算出された制御量をもって、
光学系を伝搬する際に生じる波面誤差を相殺するための
光波面形状制御器100の較正が実現される。
【0051】本実施例によれば、従来のレンズやレンズ
金型の形状測定装置のように参照面や球面原器を使用し
て比較測定する必要がないので、簡便で高精度な形状測
定が行なえる。さらに、被検面314の形状の設計値が
未知の場合でも、波面誤差検出器316に取り込まれる
波面が例えば平面波のような特定形状の波面となるよう
に光波面形状制御器100により制御量を制御して、そ
の制御量から被検面314の形状を算出することができ
る。また、第三実施例のような縞解析の必要もなく、よ
りスピーディーに形状計測を行なうことができる。
金型の形状測定装置のように参照面や球面原器を使用し
て比較測定する必要がないので、簡便で高精度な形状測
定が行なえる。さらに、被検面314の形状の設計値が
未知の場合でも、波面誤差検出器316に取り込まれる
波面が例えば平面波のような特定形状の波面となるよう
に光波面形状制御器100により制御量を制御して、そ
の制御量から被検面314の形状を算出することができ
る。また、第三実施例のような縞解析の必要もなく、よ
りスピーディーに形状計測を行なうことができる。
【0052】[実施例4]次に、本発明の第四実施例と
して、第一実施例の光波面形状制御器を用いた、形状測
定装置について、図7を参照しながら説明する。第三実
施例では被検体に照射する前の段階で波面の成形が行な
われるのに対して、本実施例では既に被検体の情報と光
学媒体における擾乱の影響との両方を含んだ光束から波
面を整形して、被検体の情報を割り出す。
して、第一実施例の光波面形状制御器を用いた、形状測
定装置について、図7を参照しながら説明する。第三実
施例では被検体に照射する前の段階で波面の成形が行な
われるのに対して、本実施例では既に被検体の情報と光
学媒体における擾乱の影響との両方を含んだ光束から波
面を整形して、被検体の情報を割り出す。
【0053】被検体の情報を含んだ光波面Wは、光波面
形状制御器100に入射し、ビームスプリッタ402に
よって分岐される。一方の光束は、波面誤差検出手段4
08に取り込まれ、他方の光束は、平面鏡404で反射
された後にCCDカメラ406に取り込まれる。本実施
例では、波面誤差検出手段408に取り込まれた波面誤
差情報のうち、時間的に変化する成分のみを除去して、
制御量として光波面形状制御器100にフィードバック
する。時間的に変化する波面誤差成分を除去する方法と
しては、例えば、一定時間の間にシャック・ハルトマン
センサなどの波面誤差検出器408によって取り込まれ
た光パターンをすべて加算し、その結果から、擾乱によ
り発生した光パターンの確率分布関数に関してデコンボ
リューションを行なうことが掲げられる。この方法によ
れば、時間的に変化する波面誤差成分を軽減して、被検
体によって生成された光波面情報を抽出することができ
る。また、別の方法としては、例えば、一定時間の間に
シャック・ハルトマンセンサなどの波面誤差検出器40
8によって取り込まれた光パターンの各々の分布から平
均あるいはメディアンの位置を算出し、それを被検体に
よって生成された光波面情報を仮定して、それからの乖
離量が最小となるように光波面形状制御器100による
制御量を補正量算出手段410で算出して光波面形状制
御器100にフィードバックする。このような構成によ
れば、CCDカメラ406では、時間的に変化しない波
面形状成分を種として観測することが可能となるため、
被検体によって生成された波面形状が外部の擾乱などで
乱された場合でも、リアルタイムで修復がなされ、常に
鮮明な画像が得られることになる。
形状制御器100に入射し、ビームスプリッタ402に
よって分岐される。一方の光束は、波面誤差検出手段4
08に取り込まれ、他方の光束は、平面鏡404で反射
された後にCCDカメラ406に取り込まれる。本実施
例では、波面誤差検出手段408に取り込まれた波面誤
差情報のうち、時間的に変化する成分のみを除去して、
制御量として光波面形状制御器100にフィードバック
する。時間的に変化する波面誤差成分を除去する方法と
しては、例えば、一定時間の間にシャック・ハルトマン
センサなどの波面誤差検出器408によって取り込まれ
た光パターンをすべて加算し、その結果から、擾乱によ
り発生した光パターンの確率分布関数に関してデコンボ
リューションを行なうことが掲げられる。この方法によ
れば、時間的に変化する波面誤差成分を軽減して、被検
体によって生成された光波面情報を抽出することができ
る。また、別の方法としては、例えば、一定時間の間に
シャック・ハルトマンセンサなどの波面誤差検出器40
8によって取り込まれた光パターンの各々の分布から平
均あるいはメディアンの位置を算出し、それを被検体に
よって生成された光波面情報を仮定して、それからの乖
離量が最小となるように光波面形状制御器100による
制御量を補正量算出手段410で算出して光波面形状制
御器100にフィードバックする。このような構成によ
れば、CCDカメラ406では、時間的に変化しない波
面形状成分を種として観測することが可能となるため、
被検体によって生成された波面形状が外部の擾乱などで
乱された場合でも、リアルタイムで修復がなされ、常に
鮮明な画像が得られることになる。
【0054】例えば、本実施例を天体観測に使用される
望遠鏡(図示しない)に接続し、図中Wと記載されてい
る箇所に被検体(星など)の情報を含んだ光波面を入射
することにより、被検体の微弱な光信号を大気の擾乱な
どで歪められた波面から抽出して鮮明な画像を再現する
ことが可能である。その他にも本実施例は、補償光学と
いわれる研究分野でのさまざまな応用が可能である。
望遠鏡(図示しない)に接続し、図中Wと記載されてい
る箇所に被検体(星など)の情報を含んだ光波面を入射
することにより、被検体の微弱な光信号を大気の擾乱な
どで歪められた波面から抽出して鮮明な画像を再現する
ことが可能である。その他にも本実施例は、補償光学と
いわれる研究分野でのさまざまな応用が可能である。
【0055】以上、実施例に基づいて本発明を説明した
が、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲内において種々の変形や応用が
可能である。
が、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲内において種々の変形や応用が
可能である。
【0056】ここで、本発明の要旨をまとめると以下の
ようになる。 1.入射される光の特定の偏光成分を透過する第一の偏
光子と、前記第一の偏光子からの光の偏光方向を制御す
るための二次元配列された多数の画素を持つ第一の液晶
素子と、この第一の液晶素子からの光の互いに直交する
二つの偏光成分の間にπ/2の位相差を与える1/4波
長板と、この1/4波長板からの光の特定の偏光成分を
透過する第二の偏光子とを有し、光束断面各部の相対位
相を制御する光波面形状制御装置。
ようになる。 1.入射される光の特定の偏光成分を透過する第一の偏
光子と、前記第一の偏光子からの光の偏光方向を制御す
るための二次元配列された多数の画素を持つ第一の液晶
素子と、この第一の液晶素子からの光の互いに直交する
二つの偏光成分の間にπ/2の位相差を与える1/4波
長板と、この1/4波長板からの光の特定の偏光成分を
透過する第二の偏光子とを有し、光束断面各部の相対位
相を制御する光波面形状制御装置。
【0057】2.前項1において、さらに、前記第一の
偏光子からの光の偏光方向を制御するための二次元配列
された多数の画素を持つ第二の液晶素子と、この第二の
液晶素子からの光の互いに直交する二つの偏光成分の間
にπの位相差を与える1/2波長板と、この1/2波長
板からの光の特定の偏光成分を透過する第三の偏光子と
を有する振幅制御手段を備え、この第三の偏光子からの
光を前記第一の液晶素子に入射することを特徴とする光
波面形状制御装置。
偏光子からの光の偏光方向を制御するための二次元配列
された多数の画素を持つ第二の液晶素子と、この第二の
液晶素子からの光の互いに直交する二つの偏光成分の間
にπの位相差を与える1/2波長板と、この1/2波長
板からの光の特定の偏光成分を透過する第三の偏光子と
を有する振幅制御手段を備え、この第三の偏光子からの
光を前記第一の液晶素子に入射することを特徴とする光
波面形状制御装置。
【0058】3.レーザー光を射出するレーザー光源
と、このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段
と、この平面波を二方向に分離する光ビーム分離手段
と、分離された一方の光ビームを被検体に照射する対物
レンズと、分離されたもう一方の光ビームの位相を制御
する位相制御手段と、前記被検体からの光ビームと前記
位相制御手段からの光ビームとの干渉状態を検出する干
渉検出手段と、この干渉検出手段で得られた干渉検出信
号から前記被検体の形状を算出する形状算出手段とを有
することを特徴とする形状測定装置。
と、このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段
と、この平面波を二方向に分離する光ビーム分離手段
と、分離された一方の光ビームを被検体に照射する対物
レンズと、分離されたもう一方の光ビームの位相を制御
する位相制御手段と、前記被検体からの光ビームと前記
位相制御手段からの光ビームとの干渉状態を検出する干
渉検出手段と、この干渉検出手段で得られた干渉検出信
号から前記被検体の形状を算出する形状算出手段とを有
することを特徴とする形状測定装置。
【0059】4.前項3において、前記位相制御手段
は、前記分離されたもう一方の光ビームの位置を制御し
て、前記被検体の設計形状の物体で反射した平面波の波
面形状と同じ波面を作り出すことを特徴とする形状測定
装置。
は、前記分離されたもう一方の光ビームの位置を制御し
て、前記被検体の設計形状の物体で反射した平面波の波
面形状と同じ波面を作り出すことを特徴とする形状測定
装置。
【0060】5.前項3において、前記位相制御手段
は、前記分離されたもう一方の光ビームの位相を制御し
て、前記被検体で反射した平面波の波面形状とほぼ同じ
波面を作り出すことを特徴とする形状測定装置。
は、前記分離されたもう一方の光ビームの位相を制御し
て、前記被検体で反射した平面波の波面形状とほぼ同じ
波面を作り出すことを特徴とする形状測定装置。
【0061】6.レーザー光を射出するレーザー光源
と、このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段
と、この平面波の位相を制御する位相制御手段と、前記
位相を制御した平面波を被検体に照射する対物レンズ
と、前記被検体からの光ビームの波面の、基準となる所
定の波面形状からの誤差を検出する波面誤差検出手段
と、この検出された波面誤差情報に基づいて波面誤差が
なくなるように、前記光波面形状制御手段への制御信号
を調整する制御信号発生手段と、波面誤差がなくなると
きの前記制御信号に基づいて、前記被検体の形状を算出
する形状算出手段とを有することを特徴とする形状測定
装置。
と、このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段
と、この平面波の位相を制御する位相制御手段と、前記
位相を制御した平面波を被検体に照射する対物レンズ
と、前記被検体からの光ビームの波面の、基準となる所
定の波面形状からの誤差を検出する波面誤差検出手段
と、この検出された波面誤差情報に基づいて波面誤差が
なくなるように、前記光波面形状制御手段への制御信号
を調整する制御信号発生手段と、波面誤差がなくなると
きの前記制御信号に基づいて、前記被検体の形状を算出
する形状算出手段とを有することを特徴とする形状測定
装置。
【0062】7.レーザー光を射出するレーザー光源
と、このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段
と、この平面波を被検体に照射する対物レンズと、この
被検体からの光ビームの位相を制御する位相制御手段
と、前記位相を制御した光ビームを二方向に分離する光
分離手段と、前記分離された片方の光ビームの波面の、
基準となる所定の波面形状からの誤差を検出する波面誤
差検出手段と、この検出された波面誤差情報に基づいて
時間的に変化する波面誤差がなくなるように、前記光波
面形状制御手段への制御信号を調整する制御信号発生手
段と、前記分離されたもう片方の光ビームを検出して可
視情報として表示する画像変換手段とを有することを特
徴とする形状測定装置。
と、このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段
と、この平面波を被検体に照射する対物レンズと、この
被検体からの光ビームの位相を制御する位相制御手段
と、前記位相を制御した光ビームを二方向に分離する光
分離手段と、前記分離された片方の光ビームの波面の、
基準となる所定の波面形状からの誤差を検出する波面誤
差検出手段と、この検出された波面誤差情報に基づいて
時間的に変化する波面誤差がなくなるように、前記光波
面形状制御手段への制御信号を調整する制御信号発生手
段と、前記分離されたもう片方の光ビームを検出して可
視情報として表示する画像変換手段とを有することを特
徴とする形状測定装置。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、光の波面形状を空間的
に高精度に制御できる光波面形状制御装置が提供され
る。また、光の位相と共に振幅も制御できる光波面形状
制御装置を提供することができるので、この制御装置と
共に利用される光学系や撮像系などの透光率や吸光率に
ばらつきがある場合に、振幅を制御することにより、そ
の影響を取り除くことができる。また、従来のように常
に参照面や球面原器を使用して比較測定する必要がな
い、簡単でかつ高精度な形状測定装置を提供できる。
に高精度に制御できる光波面形状制御装置が提供され
る。また、光の位相と共に振幅も制御できる光波面形状
制御装置を提供することができるので、この制御装置と
共に利用される光学系や撮像系などの透光率や吸光率に
ばらつきがある場合に、振幅を制御することにより、そ
の影響を取り除くことができる。また、従来のように常
に参照面や球面原器を使用して比較測定する必要がな
い、簡単でかつ高精度な形状測定装置を提供できる。
【図1】本発明の光波面形状制御装置の基本的構成を示
す図である。
す図である。
【図2】図1の各光学素子から射出される光の偏光方向
を示す図である。
を示す図である。
【図3】本発明の第一実施例である光波面形状制御器の
構成を示す断面図である。
構成を示す断面図である。
【図4】図3の光波面形状測定器を用いた、本発明の第
二実施例である形状測定装置の構成を示す図である。
二実施例である形状測定装置の構成を示す図である。
【図5】図3の光波面形状測定器を用いた、本発明の第
三実施例である形状測定装置の構成を示す図である。
三実施例である形状測定装置の構成を示す図である。
【図6】図5に示した波面誤差検出器の動作原理を説明
するための図である。
するための図である。
【図7】図3の光波面形状測定器を用いた、本発明の第
四実施例である形状測定装置の構成を示す図である。
四実施例である形状測定装置の構成を示す図である。
10…振幅制御手段、12…第一の偏光子、14…第一
の液晶素子、16…1/2波長板、18…第二の偏光
子、20…位相制御手段、22…第二の液晶素子、24
…1/4波長板、26…第三の偏光子。
の液晶素子、16…1/2波長板、18…第二の偏光
子、20…位相制御手段、22…第二の液晶素子、24
…1/4波長板、26…第三の偏光子。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】最近は、光波面形状制御装置に非常に高精
度の制御が望まれているが、前述の形状可変反射鏡を用
いた装置はこの要望に応えられない。本発明の目的は、
光の波面形状を空間的に高精度に制御できる光波面形状
制御装置を提供することである。また、本発明の別の目
的は、光の位相と共に振幅も制御できる光波面形状制御
装置を提供することである。さらに、本発明の別の目的
は、光波面形状制御装置を利用した物体の形状を測る形
状測定装置を提供することである。
度の制御が望まれているが、前述の形状可変反射鏡を用
いた装置はこの要望に応えられない。本発明の目的は、
光の波面形状を空間的に高精度に制御できる光波面形状
制御装置を提供することである。また、本発明の別の目
的は、光の位相と共に振幅も制御できる光波面形状制御
装置を提供することである。さらに、本発明の別の目的
は、光波面形状制御装置を利用した物体の形状を測る形
状測定装置を提供することである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【数2】 と表わされる。1/2波長板16から射出された光は偏
光子18に入射する。その透過軸方向P2 は1/2波長
板16の低速軸に対してθ2 の角度をなしているため、
偏光子18からの射出光の高速軸方向成分EfHと低速軸
方向成分EfSとはそれぞれ以下のようになる。
光子18に入射する。その透過軸方向P2 は1/2波長
板16の低速軸に対してθ2 の角度をなしているため、
偏光子18からの射出光の高速軸方向成分EfHと低速軸
方向成分EfSとはそれぞれ以下のようになる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】そこで、平面波が設計形状どおりの理想的
な被検面で反射したときに得られる光波面形状を、光波
面制御器100により得るためには、完全な球面を想定
した場合に制御器100に与えられる制御量がゼロであ
ることから、被検面の設計値と完全な球面とのずれ量を
算出し、そのずれ量に基づいて制御量を決定し、光波面
形状制御器100を駆動すれば良い。そのため、装置の
外部から被検面の設計値が波面形状算出手段232に入
力され、波面形状算出手段232内には被検面の設計形
状と完全な球面とのずれ量を算出する形状誤差演算手段
が含まれており、算出されたずれ量に基づいて、設計形
状どおりの理想的な被検面で球面波が反射したときに得
られる光波面形状が光波面形状制御器100として得ら
れるような制御信号を液晶制御回路230に出力する。
な被検面で反射したときに得られる光波面形状を、光波
面制御器100により得るためには、完全な球面を想定
した場合に制御器100に与えられる制御量がゼロであ
ることから、被検面の設計値と完全な球面とのずれ量を
算出し、そのずれ量に基づいて制御量を決定し、光波面
形状制御器100を駆動すれば良い。そのため、装置の
外部から被検面の設計値が波面形状算出手段232に入
力され、波面形状算出手段232内には被検面の設計形
状と完全な球面とのずれ量を算出する形状誤差演算手段
が含まれており、算出されたずれ量に基づいて、設計形
状どおりの理想的な被検面で球面波が反射したときに得
られる光波面形状が光波面形状制御器100として得ら
れるような制御信号を液晶制御回路230に出力する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】このようにすれば、光波面形状制御器10
0が設計形状どおりの被検面で球面波が反射したときに
得られる光波面を持つ波をCCDカメラ224に入射し
ているときに、現実の被検面220からの反射波もCC
Dカメラ224に入射する。したがって、CCDカメラ
224では、現実の形状と設計形状との乖離量を表した
干渉縞が観察される。この干渉縞は縞解析手段228に
おいて形状分析され、装置の外部から入力される被検面
の設計値に基づいて、現実の被検面220の形状を知る
ことができる。本実施例によれば、後述のように光波面
形状測定器を球面原器で一度較正しておけば、従来のレ
ンズや金型の形状測定器のように常に参照面や球面原器
を使用して比較測定する必要がなく、簡単でかつ高精度
な球面測定が行なえる。
0が設計形状どおりの被検面で球面波が反射したときに
得られる光波面を持つ波をCCDカメラ224に入射し
ているときに、現実の被検面220からの反射波もCC
Dカメラ224に入射する。したがって、CCDカメラ
224では、現実の形状と設計形状との乖離量を表した
干渉縞が観察される。この干渉縞は縞解析手段228に
おいて形状分析され、装置の外部から入力される被検面
の設計値に基づいて、現実の被検面220の形状を知る
ことができる。本実施例によれば、後述のように光波面
形状測定器を球面原器で一度較正しておけば、従来のレ
ンズや金型の形状測定器のように常に参照面や球面原器
を使用して比較測定する必要がなく、簡単でかつ高精度
な球面測定が行なえる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】4.前項3において、前記位相制御手段
は、前記分離されたもう一方の光ビームの位相を制御し
て、前記被検体の設計形状の物体で反射した平面波の波
面形状と同じ波面を作り出すことを特徴とする形状測定
装置。
は、前記分離されたもう一方の光ビームの位相を制御し
て、前記被検体の設計形状の物体で反射した平面波の波
面形状と同じ波面を作り出すことを特徴とする形状測定
装置。
Claims (3)
- 【請求項1】入射される光の特定の偏光成分を透過する
第一の偏光子と、 前記第一の偏光子からの光の偏光方向を制御するための
二次元配列された多数の画素を持つ第一の液晶素子と、 この第一の液晶素子からの光の互いに直交する二つの偏
光成分の間にπ/2の位相差を与える1/4波長板と、 この1/4波長板からの光の特定の偏光成分を透過する
第二の偏光子とを有し、光束断面各部の相対位相を制御
する光波面形状制御装置。 - 【請求項2】請求項1において、さらに、前記第一の偏
光子からの光の偏光方向を制御するための二次元配列さ
れた多数の画素を持つ第二の液晶素子と、 この第二の液晶素子からの光の互いに直交する二つの偏
光成分の間にπの位相差を与える1/2波長板と、 この1/2波長板からの光の特定の偏光成分を透過する
第三の偏光子とを有する振幅制御手段を備え、この第三
の偏光子からの光を前記第一の液晶素子に入射すること
を特徴とする光波面形状制御装置。 - 【請求項3】レーザー光を射出するレーザー光源と、 このレーザー光を平面波に変換する平面波変換手段と、 この平面波を二方向に分離する光ビーム分離手段と、 分離された一方の光ビームを被検体に照射する対物レン
ズと、 分離されたもう一方の光ビームの位相を制御する位相制
御手段と、 前記被検体からの光ビームと前記位相制御手段からの光
ビームとの干渉状態を検出する干渉検出手段と、 この干渉検出手段で得られた干渉検出信号から前記被検
体の形状を算出する形状算出手段とを有することを特徴
とする形状測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6219076A JPH0882713A (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 光波面形状制御装置および形状測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6219076A JPH0882713A (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 光波面形状制御装置および形状測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0882713A true JPH0882713A (ja) | 1996-03-26 |
Family
ID=16729890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6219076A Pending JPH0882713A (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | 光波面形状制御装置および形状測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0882713A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1243893A1 (en) * | 2001-03-20 | 2002-09-25 | Ford Global Technologies, Inc. | A crystal based fringe generator system |
US12235549B1 (en) * | 2023-12-29 | 2025-02-25 | Shanghai Tianma Micro-electronics Co., Ltd. | Spatial light modulator and holographic three-dimensional display device |
-
1994
- 1994-09-13 JP JP6219076A patent/JPH0882713A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1243893A1 (en) * | 2001-03-20 | 2002-09-25 | Ford Global Technologies, Inc. | A crystal based fringe generator system |
US12235549B1 (en) * | 2023-12-29 | 2025-02-25 | Shanghai Tianma Micro-electronics Co., Ltd. | Spatial light modulator and holographic three-dimensional display device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040713 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041109 |