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JPH0879880A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

Info

Publication number
JPH0879880A
JPH0879880A JP6240693A JP24069394A JPH0879880A JP H0879880 A JPH0879880 A JP H0879880A JP 6240693 A JP6240693 A JP 6240693A JP 24069394 A JP24069394 A JP 24069394A JP H0879880 A JPH0879880 A JP H0879880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
speaker
characteristic
filters
inverse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6240693A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Udagawa
智之 宇田川
Hidetoshi Naruki
秀敏 成木
Takeo Tsubooka
健男 坪岡
Yasuo Sato
康夫 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP6240693A priority Critical patent/JPH0879880A/ja
Publication of JPH0879880A publication Critical patent/JPH0879880A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタ規模及び群遅延量を短くして小型で
かつ安価なスピーカ装置を得る。 【構成】 スピーカの所定の周波数帯域の応答特性を補
正する逆フィルタ2L及び2Rを、特定の周波数帯域で
ベル型特性を有するIIR型フィルタによって構成した
第1のフィルタ3L及び3Rと、コンボルバとして動作
するFIR型フィルタによって構成した第2のフィルタ
4L及び4Rとをそれぞれ従属接続して構成し、かつ前
記第1のフィルタ3L及び3Rの特性を前記第2のフィ
ルタ4L及び4Rのフィルタ係数長が所定の長さに最適
化するように設定したオーディオ信号処理装置を備え、
逆フィルタにより、スピーカを含む伝送系の補正を行い
伝送系の歪音が聞こえないようなオーディオ再生を行う
場合に、フィルタ規模及び群遅延量を短くして小型でか
つ安価なものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、逆フィルタによりスピ
ーカを含む伝送系の応答特性の補正を行い歪音が発生し
ないようにするスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディアにおいては、画像
に付随したオーディオ音の高品質化が求められつつあ
る。これはCD−ROMによる広いダイナミックレンジ
のオーディオが普及するにつれ、単なる音ではないHi
Fiオーディオが不可欠になったことによる。この場
合、スピーカは小型でかつ高性能のものが求められてい
る。このような目的で、一方では、HiFiオーディオ
のための音場(サラウンド)や音像(3Dバーチャルリ
アリティ)等の音場と音像とを含む立体音場の忠実な再
現が追及され、他方では、スピーカの高性能化、すなわ
ち逆フィルタによりスピーカを含む伝送系の応答特性の
補正を行い伝送系の歪音が聞こえないようなオーディオ
再生が追及されており、後者においても従来さまざまな
試みがなされている。
【0003】従来、例えば特開平3−143195号公
報には、複数の周波数帯域チャンネル毎にそれぞれ直線
位相FIR型フィルタ(FIR:Finite Impulse Respo
nse)を設け、複数の周波数帯域毎にそれぞれ対応した
スピーカユニットに適したデジタル信号処理を行うこと
によって、スピーカシステムとしての特性改善、音質の
向上を図ったいわゆるマルチウエイ方式のスピーカシス
テムが開示されている。
【0004】また、デジタルフィルタとして、FIR型
フィルタとIIR型フィルタ(IIR:Infinite Impul
se Response) を同時に用いるものとして、特開昭57
−79725号公報と特開昭63−221708号公報
がある。このうち、特開昭57−79725号公報に
は、IIR型フィルタの通過域を外れたロールオフ周波
数付近で振幅変化する共振特性をFIR型フィルタで除
去するようにすることが開示されており、さらに、特開
昭63−221708号公報には、振幅を可変調整する
FIR型フィルタと群遅延量を可変調整する全域通過型
のIIR型フィルタをそれぞれ独立に制御するものが開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報では、FIR型フィルタのみでスピーカ特性を補
正しようとすると、フィルタ規模(フィルタ係数長)を
きわめて大きなものにしなければならず、逆に、フィル
タ規模を小さくすると(小型にすると)、性能を犠牲に
する必要があり、したがって、きわめて大規模なもの
か、または性能が十分でないものにしかなり得なく、フ
ィルタ規模(係数長)及び群遅延量を短くして小型にし
スピーカエンクロージャ内に組み込む点については開示
されてない。
【0006】本発明は上述した従来例に係る問題点を解
消するためになされたもので、フィルタ規模及び群遅延
量を短くして小型でかつ安価なスピーカ装置を得ること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るスピーカ装置は、スピーカの所定の周
波数帯域の応答特性を補正する逆フィルタを、特定の周
波数帯域でベル型等の所望の特性を有するIIR型フィ
ルタによって構成した第1のフィルタと、コンボルバと
して動作するFIR型フィルタによって構成した第2の
フィルタとを縦続接続して構成し、かつ第1のフィルタ
の特性を第2のフィルタのフィルタ係数長が所定の長さ
に最適化するように設定したオーディオ信号処理装置を
有するものである。
【0008】また、本発明は前記スピーカとして、マル
チウエイ方式の複数のスピーカを備え、チャンネル毎に
分割しないで1つの逆フィルタにより全てのスピーカの
応答特性の補正を行うようにしたことを特徴とするもの
である。
【0009】さらに、本発明はかかる逆フィルタを、一
対のコンボルバからなる立体音場制御部の各系統に配し
たことを特徴とするものである。
【0010】
【実施例】
第1実施例 図1は第1実施例に係るスピーカ装置を示すシステム構
成図である。図1において、2チャンネルステレオ方式
の音源1L、1Rは所望のオーディオ信号を発生するも
のである。逆フィルタ2Lは、スピーカの出力特性を補
正して音圧特性及び位相特性の平坦なスピーカ再生を実
現するための縦続接続された第1と第2のフィルタ3L
と4Lを有し、左(L)チャンネル系のものである。第
1のフィルタ3Lは、特定の周波数帯域で中心周波数と
Q(先鋭度)の設定によって0dB基準値に対して増強
/減衰するベル型の特性を有するIIR型フィルタによ
って構成される。一方、第2のフィルタ4Lは、第1の
フィルタ3Lのベル型特性を除いた残余の振幅及び位相
特性を補正するFIR型フィルタからなる畳み込み演算
処理回路であるコンボルバによって構成される。さら
に、第2のフィルタ4Lのフィルタ係数長を所定の長さ
に最適化するように第1のフィルタ3Lの特性が設定さ
れている。また、2Rは上記左チャンネル系と同様な第
1と第2のフィルタ3Rと4Rを備える右(R)チャン
ネル系の逆フィルタである。
【0011】また、左チャンネルのコンボルバ4Lの出
力は左チャンネル系のマルチウエイ方式の各周波数帯域
のチャンネル毎に設けられるネットワークを構成する複
数のアンプ5L1〜5L3にそれぞれ接続されている。ま
た、これらのアンプ5L1〜5L3はそれぞれ対応すると
スピーカ6L1〜6L3に接続されている。5R1〜5R3
と6R1〜6R3は同じく右チャンネル系のマルチウエイ
方式の各周波数帯域のチャンネル毎に設けられるネット
ワークを構成する複数のアンプとスピーカで、これら左
チャンネル系と右チャンネル系の複数のスピーカは、各
周波数帯域毎のチャンネル毎に分割しないで上述した左
チャンネル系と右チャンネル系の1つの逆フィルタ2L
と2Rによってそれぞれ全てのスピーカの出力特性が補
正されるようになされており、音圧特性及び位相特性の
平坦なスピーカ再生を実現する。
【0012】さらに、制御部7は逆フィルタ2L、2R
の特性を制御するものであり、ROM等の係数メモリ8
が制御部7に接続されている。この係数メモリ8には、
第2のフィルタ4(4Lと4Rの総称)により畳み込み
演算を行う際のスピーカの出力特性と相補的な特性に係
る係数が予め記憶され、制御部7は第1のフィルタ3
(3Lと3Rの総称)にベル型特性の中心周波数及びQ
を設定するとともに、メモリ8から係数を読み出すこと
によりその係数に基づいて時間軸上で畳み込み演算処理
を行い、スピーカ6L1〜6L3、6R1〜6R3の出力特
性をその逆特性で補正して音圧特性及び位相特性の平坦
なスピーカの再生を実現するようになされている。
【0013】すなわち、図1に示すように、本発明によ
るスピーカ補正システム(オーディオ信号処理装置)
は、2チャンネルステレオ方式のスピーカシステムであ
り、左右チャンネル系の逆フィルタ2Lと2R、制御部
7、メモリ8から構成される。左(L)チャンネル系の
スピーカ補正システム(オーディオ信号処理装置)は、
音源1L、逆フィルタ2L、アンプ5L1〜5L3及びス
ピーカ6L1〜6L3から構成され、また、右(R)チャ
ンネル系のスピーカ補正システムは、音源1R、逆フィ
ルタ2R、アンプ5R1〜5R3及びスピーカ6R1〜6
R3から構成される。
【0014】ところで、上記構成において、逆フィルタ
としては、FIR型フィルタを用いるのが一般的である
が、FIR型フィルタのみで逆フィルタ2L及び2Rを
構成すると、例えば本発明者らが実験で行った例(後述
する図3に示す特性)ではサンプリング周波数32KH
zにおいて、タップ数(フィルタ係数長)が約1200
以上(遅延時間=1200×(1/3200)×1/2
=0.1875秒)必要となる。これに加え、立体音場
制御で同規模のFIR型フィルタを用いると、さらに
0.1875秒必要であり、結局0.375秒遅れるこ
とになる。これは、許容される1コマ0.33秒より大
きくなる。
【0015】しかし、画像との時間的ずれ(遅れ)を少
なくするにはフィルタ規模(係数長)を短くする必要が
あり、また、小型にすればスピーカ内に組み込むことが
できるようになるメリットもある。そこで、時間的ずれ
がまったくないIIR型フィルタを補助的に用いてフィ
ルタ規模を大幅に低減させることが考えられ、このよう
にすれば、HiFiオーディオ音をマルチメディアでも
楽しめるようになる。この実施例においては、逆フィル
タとして、FIR型フィルタとIIR型フィルタを縦続
接続し、その際、IIR型フィルタとしてベル型特性の
ものを採用し、そのフィルタ特性をFIR型フィルタの
フィルタ係数長が所定の長さに最適化するように設定す
る。なお、ベル型特性はバンドパス特性のような鋭いロ
ールオフを持たずにQ(尖鋭度)に依存する緩やかなス
ロープを持つためそのスロープを適応的に設定しやす
い。
【0016】次に、上記IIR型フィルタに係るベル型
特性の算出法について説明する。図2は図1において逆
フィルタを設けてない場合の伝送系の補正前の振幅特性
(A)、図3は逆フィルタ2(2L、2Rの総称)とし
て第2のフィルタ4のみを設けた場合の伝送系の補正さ
れた振幅特性(B)、(C)をそれぞれ示し、図3にお
いて、振幅特性(B)はタップ数(フィルタ係数長)1
200の逆フィルタで実現したときの振幅特性、振幅特
性(C)は同300で実現した場合の特性を示す。ま
た、図4はベル型特性、図5は補正のターゲット特性A
と新たな補正のターゲット特性B、図6はタップ数(フ
ィルタ係数長)1200の第2のフィルタ4のみを設け
た場合の振幅特性(B)と比較して示すタップ数(フィ
ルタ係数長)300の第2のフィルタ4と図4に示すベ
ル型特性の第1のフィルタ3とを有する逆フィルタ2に
より補正された振幅特性Cをそれぞれ示している。
【0017】今、図3に示すように、逆フィルタ2とし
て第2のフィルタ4のみを設けた場合の伝送系の補正さ
れた振幅特性として、タップ数(フィルタ係数長)12
00の場合の振幅特性(B)に比較して、タップ数(フ
ィルタ係数長)300の場合の振幅特性(C)のように
タップ数が少ない場合は、例えば周波数が150Hz付
近でタップ数(フィルタ係数長)1200の場合の振幅
特性(B)及び図5に示すターゲット特性Aとの誤差が
大きくなり、十分な性能がでないことがわかる。すなわ
ち、タップ数(フィルタ係数長)を低減してフィルタ規
模を小さくすると(小型にすると)、逆に性能を犠牲に
することになる。
【0018】そこで、図3に示すタップ数(フィルタ係
数長)300の場合の振幅特性(C)から図4に示すよ
うな中心周波数が150Hzで5dBダウンするベル型
特性を取り出し、これと相反する特性のIIR型フィル
タとして設定した第1のフィルタ3で最初の補正を行
い、次に図5に示す補正のターゲット特性Aから上記ベ
ル特性を除いた特性である新たな補正のターゲット特性
Bを求め、タップ数300の第2のフィルタで補正する
と、図6に示す振幅特性Cを得ることになる。特に、こ
の振幅特性Cは図3に示す振幅特性(C)と比べターゲ
ット特性との誤差が低減されたことがわかる。すなわ
ち、第2のフィルタ4のフィルタ係数長を所定の長さに
最適化するように第1のフィルタ3の特性を設定するこ
とにより、フィルタ規模を小型にし、スピーカ内に組み
込みマルチメディアのHiFiオーディオを快適に楽し
むことを可能にすることができる。
【0019】また、詳しくは述べないが、他のベル型特
性の特性算出法としては、例えば図2に示すように、振
幅特性(A)からベル・ターゲットBTを直接求めるよ
うにしてもよい。また、ここで、振幅特性によって、ベ
ル・ターゲットBTは1つに限らず2つまたはそれ以上
の複数であってもよい。このようなベル型の中心周波数
およびQ(先鋭度)の特定には、ベル解析ルーチン(所
定帯域内の各パラメータのスイープによる)がワークス
テーション上で稼働され、IIR型フィルタとFIR型
フィルタの合成特性を最終的に所定の偏差以内になるま
で繰り返し求められる。
【0020】従って、第1実施例によれば、スピーカの
所定の周波数帯域の応答特性を補正する逆フィルタ2
を、特定の周波数帯域でベル型特性を有するIIR型フ
ィルタによって構成した第1のフィルタ3と、コンボル
バとして動作するFIR型フィルタによって構成した第
2のフィルタ4とを縦続接続して構成し、かつ第1のフ
ィルタ3の特性を第2のフィルタ4のフィルタ係数長が
所定の長さに最適化するように設定するオーディオ信号
処理装置を構成することにより、逆フィルタ2により、
スピーカを含む伝送系の応答特性の補正を行い伝送系の
歪音が聞こえないようなオーディオ再生を行う場合に、
フィルタ規模を小型にし、例えばスピーカエンクロージ
ャ内に組み込みマルチメディアのHiFiオーディオを
快適に楽しむことができる。
【0021】また、スピーカとして、マルチウエイ方式
の複数のスピーカ6L1〜6L3、6R1〜6R3を備え、
チャンネル毎に分割しないで1つの逆フィルタ2L、2
Rにより全てのスピーカの補正を行うようにしたので、
スピーカの補正を行うオーディオ信号処理装置をスピー
カ内に組み込むことが可能となり、処理装置部が安価な
ものとなり、スピーカ装置を小型化することができる。
【0022】第2実施例 次に、図7は第2実施例に係るスピーカ装置を説明する
もので、(a)は外観構造図、(b)は内部のオーディ
オ信号処理装置の回路構成図である。この第2実施例で
は、図7の(a)の外観構造で示すように、図1に示す
第1実施例の構成と同様にマルチウェイスピーカシステ
ムを採用しているが、例えば左チャンネル系の各スピー
カ6L1〜6L3は、それぞれ個別のアンプによって駆動
するのではなく、単一のアンプ5Lで駆動するようにし
て、アンプ5Lと逆フィルタ等を処理回路部9によって
一体化してスピーカ装置内に組み込むようにしている。
また、プレーヤやディスプレイ等の本体20からの赤外
線による音源及びリモコン(音量/オンオフ)指令を受
光するための赤外線受光部10を備えている。なお、1
1は赤外線受光部10により受光された赤外線を受信信
号に変換する変換部、12は変換された受信信号を制御
部7と逆フィルタ2Lに分配する分配器、13はアンプ
5Lを介した駆動信号を各スピーカ6L1〜6L3に分配
する分配器を示す。また、左チャンネル系と同様な構成
が右チャンネル系にも備えられる。
【0023】従って、この第2実施例によれば、マルチ
ウェイスピーカシステムの各スピーカをそれぞれ個別の
アンプによって駆動するのではなく、単一のアンプ5L
で駆動するようにして、アンプ5Lと逆フィルタ等を処
理回路部9によって一体化してスピーカ装置内に組み込
むようにしたので、処理回路部9を安価に構成できると
共に、スピーカ装置の高性能化及び小型化を達成でき
る。また、赤外線によって指令を与えるようにしたの
で、スピーカ装置をステレオ定位させやすい最適距離に
移動性よく配置でき、プレーヤやディスプレイ等の本体
と離隔して設けられるので、放熱性よく、本体に対しフ
ラックスのリーケージはなく、本体のコンピュータ等に
振動等の悪影響を与えない等のビューティフルな特長を
持たせることができる。特に、マルチメディア用オーデ
ィオシステムに最適である。
【0024】第3実施例 次に、図9は立体音場制御と組み合わせた第3実施例に
係るスピーカ装置のブロック構成図を示す。図9に示す
第3実施例に係るスピーカ装置は、一対のコンボルバか
らなる音像定位フィルタ14Lと14Rを備える立体音
場制御部の各系統に、第1実施例に係る逆フィルタ2L
と2Rを設けたもので、制御部7により、一対の音像定
位フィルタ14Lと14Rを調整することにより、2個
のスピーカ6Lと6Rで任意の位置に仮想のスピーカ6
Iがあるように再生することができる。なお、15はC
D−ROM、16aないし16cはCDーROM15の
音源データと定位データ及び映像データ、17は映像デ
ータを表示するディスプレイである。
【0025】このように構成することにより、合計の時
間遅延は少なくなり、立体音場制御と組み合わせても時
間遅れが画像の1コマ未満の時間に押さえ込ませること
ができ、マルチメディア再生に支障を与えることがな
い。なお、ここでは詳細に述べないが、上記各実施例に
おいて、一般に小型スピーカで不足しがちである低音を
補うため、例えば60〜200Hzの低域周波数におい
てNFB(負帰還)技術を採用してさらに音質を改善す
るようにしても良いことはいうまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればス
ピーカの所定の周波数帯域の応答特性を補正する逆フィ
ルタを、特定の周波数帯域でベル型特性を有するIIR
型フィルタによって構成した第1のフィルタと、コンボ
ルバとして動作するFIR型フィルタによって構成した
第2のフィルタとを縦続接続して構成し、かつ第1のフ
ィルタの特性を第2のフィルタのフィルタ係数長が所定
の長さに最適化するように設定したオーディオ信号処理
装置を備えたので、逆フィルタにより、スピーカを含む
伝送系の応答特性の補正を行い伝送系の歪音が聞こえな
いようなオーディオ再生を行う場合に、フィルタ規模及
び群遅延量を短くして小型でかつ安価なスピーカ装置を
得ることができる。
【0027】また、スピーカとして、マルチウエイ方式
の複数のスピーカを備え、チャンネル毎に分割しないで
1つの逆フィルタにより全てのスピーカの補正を行うよ
うにすることにより、スピーカの補正を行うオーディオ
信号処理装置を小型で安価なものとし、スピーカ内に組
み込むことが可能となり、マルチメディアのHiFiオ
ーディオを快適に楽しむことができる。
【0028】さらに、逆フィルタを、一対のコンボルバ
からなる立体音場制御部の各系統に設けることにより、
立体音場制御と組み合わせても時間遅れが画像の1コマ
未満の時間に押さえ込ませることができ、マルチメディ
ア再生に支障を与えることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ装置の第1実施例を示す全体
ブロック図である。
【図2】図1において、逆フィルタを設けてない場合の
伝送系の補正前の振幅特性(A)を示す特性図である。
【図3】図1において、逆フィルタ2(2L、2Rの総
称)として第2のフィルタ4のみを設けた場合の伝送系
の補正された振幅特性(B)、(C)をそれぞれ示す特
性図で、振幅特性(B)はタップ数(フィルタ係数長)
1200の逆フィルタで実現したときの特性、振幅特性
(C)は同300で実現した場合の特性を示す。
【図4】ベル型特性の特性図である。
【図5】補正のターゲット特性Aと新たな補正のターゲ
ット特性Bを示す特性図である。
【図6】タップ数(フィルタ係数長)1200の第2の
フィルタ4のみを設けた場合の振幅特性(B)と比較し
て示すタップ数(フィルタ係数長)300の第2のフィ
ルタ4と図4に示すベル型特性の第1のフィルタ3とを
有する逆フィルタ2により補正された振幅特性Cをそれ
ぞれ示す特性図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るスピーカ装置の外観
図と内部処理回路のブロック図である。
【図8】本発明の第2実施例に係るスピーカ装置の外観
図と内部処理回路のブロック図である。
【図9】本発明のスピーカ装置の第3実施例を示す全体
ブロック図である。
【符号の説明】
1L、1R 音源 2L、2R 逆フィルタ 3L、3R 第1のフィルタ(IIR型フィルタ) 4L、4R 第2のフィルタ(FIR型フィルタ、コ
ンボルバ) 5L1〜5L3、5R1〜5R3 アンプ 6L1〜6L3、6R1〜6R3 アンプ 7 制御部 8 メモリ 14L、14R コンボルバ(音像定位フィルタ)
フロントページの続き (72)発明者 坪岡 健男 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 佐藤 康夫 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカの所定の周波数帯域の応答特性
    を補正する逆フィルタを、特定の周波数帯域で所望の特
    性を有するIIR型フィルタによって構成した第1のフ
    ィルタと、コンボルバとして動作するFIR型フィルタ
    によって構成した第2のフィルタとを縦続接続して構成
    し、かつ前記第1のフィルタの特性を前記第2のフィル
    タのフィルタ係数長が所定の長さに最適化するように設
    定してなるオーディオ信号処理装置を有するスピーカ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記スピーカとして、マルチウエイ方式
    の複数のスピーカが備えられて、チャンネル毎に分割し
    ないで1つの逆フィルタにより全てのスピーカの補正を
    行うようにしたことを特徴とする請求項1記載のスピー
    カ装置。
  3. 【請求項3】 前記逆フィルタを、一対のコンボルバか
    らなり音場と音像とを含む立体音場を制御する立体音場
    制御部の各系統に配したことを特徴とする請求項2記載
    のスピーカ装置。
JP6240693A 1994-09-08 1994-09-08 スピーカ装置 Pending JPH0879880A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6240693A JPH0879880A (ja) 1994-09-08 1994-09-08 スピーカ装置

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JP6240693A JPH0879880A (ja) 1994-09-08 1994-09-08 スピーカ装置

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JPH0879880A true JPH0879880A (ja) 1996-03-22

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ID=17063303

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JP6240693A Pending JPH0879880A (ja) 1994-09-08 1994-09-08 スピーカ装置

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JP (1) JPH0879880A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7215787B2 (en) 2002-04-17 2007-05-08 Dirac Research Ab Digital audio precompensation

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7215787B2 (en) 2002-04-17 2007-05-08 Dirac Research Ab Digital audio precompensation

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