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JPH0863784A - 光記録媒体及び光記録媒体の使用方法 - Google Patents

光記録媒体及び光記録媒体の使用方法

Info

Publication number
JPH0863784A
JPH0863784A JP7135537A JP13553795A JPH0863784A JP H0863784 A JPH0863784 A JP H0863784A JP 7135537 A JP7135537 A JP 7135537A JP 13553795 A JP13553795 A JP 13553795A JP H0863784 A JPH0863784 A JP H0863784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording medium
dielectric layer
optical recording
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7135537A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Yoshioka
一己 吉岡
Takeo Ota
威夫 太田
Tetsuya Akiyama
哲也 秋山
Hidemi Isomura
秀己 磯村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7135537A priority Critical patent/JPH0863784A/ja
Publication of JPH0863784A publication Critical patent/JPH0863784A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスク基板1の一方の面に第1の誘電体層
2、記録薄膜層3、第2の誘電体層4、反射層5を順次
形成し、これらの4層の膜厚を光学的、熱的観点から特
定なものとすることにより、記録感度が高く、記録・消
去の繰り返し特性に優れたディスクと記録方法を提供す
る。 【構成】 この光記録媒体は第1の誘電体層2より第2
の誘電体層4の膜厚を薄くし、かつ第2の誘電体層4の
膜厚を35〜70nm の範囲に、反射層5の膜厚を70〜120nm
の範囲にする。これにより、選び記録感度を向上させる
と共に、その膜厚の総和を250〜430nmの範囲にする。薄
膜の圧縮応力を引っ張り応力を発生するオーバーコート
樹脂保護層6で相殺させる。こうしてチルトの発生を小
さくし、又記録開始位置を変化させて記録するようにし
てオーバライトのサイクル特性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザビーム等により、
情報を高密度、大容量で記録再生、及び消去できる光記
録媒体(以下単にディスクと称す)の構造と記録方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より円盤状の透明基板からなるディ
スク基板の一方の面に記録媒体層を形成し、ディスク基
板側よりレーザ光を照射することにより、記録薄膜層の
光学的濃度を可逆的に変化させて繰り返し記録・消去が
可能な書換可能ディスクが実用化されている。この書換
可能ディスクは、あらかじめ薄膜を結晶化させておき、
円盤状のディスクを回転せしめて、これに約1μmに絞
ったレーザ光を記録情報に対応させて強度変調を施して
照射することにより薄膜を加熱し、溶融し、急冷するこ
とにより非晶質化して情報を記録し、又非晶質の状態を
結晶化温度以上融点以下に昇温して徐冷することにより
結晶化させて消去するものである。
【0003】このように書換可能ディスクでは、例えば
ディスク基板に樹脂基板を使用し直接記録薄膜を形成し
た場合には、1μm程度の微小な領域ではあるが高温と
なるので、記録・消去の熱によりディスク基板が変形し
て記録・消去の繰り返し特性が制限を受ける。このため
一般的にはディスク基板と記録薄膜の間、或いは記録薄
膜とこの記録薄膜を保護する保護層の間に熱変形を防止
するための断熱層として誘電体層を形成している。従っ
て、かかる保護層の熱伝導特性によって記録薄膜におけ
る昇温、急冷・徐冷特性が変化するため、その材質や層
構成を選ぶことにより記録・消去特性を向上させること
ができるものである。更にこの保護層側の誘電体層の上
に反射層を設けてレーザ光の多重干渉を利用して、記録
・消去の感度を向上させるようにした4層のディスク構
造が一般的に知られている。
【0004】この4層のディスク構造で記録薄膜と反射
層の間の誘電体層(以下第2の誘電体層と称す)の膜厚
を薄くして反射層に近づけ記録・消去時の熱を速やかに
反射層に逃がす急冷ディスク構造が提案されている。こ
の急冷ディスク構造は記録膜の熱が広い範囲に拡散して
記録膜の両側の誘電体層を昇温させるため消去率及び消
去パワーのマージンが向上するという利点がある。又、
記録薄膜は急冷されるため非晶質化させる上で有利にな
るものである。この急冷ディスク構造の技術として特開
平2−56746号公報が提案されている。この出願で
はディスク基板と記録薄膜との間の誘電体層(以下第1
の誘電体層と称す)より第2の誘電体層の膜厚を薄く
し、その膜厚を30nm以下にするというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら第2の誘
電体層の膜厚を30nm以下にした場合、記録・消去感
度が低くなり、高価な高出力半導体レーザを使用しなけ
ればならないという問題があった。又第1,第2の誘電
体層は記録・消去の繰り返しに伴う400℃以上の急速
な加熱、及び冷却のため膨張、収縮による熱ストレスを
受けるものである。第1の誘電体に比べて第2の誘電体
の熱負荷は比較的小さいが熱ストレスは繰り返し受ける
ものであり適切な膜厚が必要である。又第2の誘電体層
の膜厚は光学的な特性にも影響を与えるため、その膜厚
は熱伝導以外に光学的特性も考慮して選ぶ必要がある。
【0006】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、記録感度が高く、記録・消去の繰り返し特性に優れ
た光記録媒体及びその記録方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の光記録媒体は、透明基板の一方の面に形成
された第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層の上面に
形成され、レーザ光の照射によりそのエネルギーを吸収
して昇温、溶融し、急冷して非晶質化する性質と非晶質
の状態を昇温することにより結晶化する性質を有する記
録薄膜層と、前記記録薄膜層の上面に形成された第2の
誘電体層と、前記第2の誘電体層の上面に形成された反
射層とを有する光記録媒体であって、前記第1の誘電体
層より前記第2の誘電体層の膜厚を薄くし、かつ前記第
2の誘電体層の膜厚を35nm〜70nmの範囲に、前
記反射層の膜厚を70nm〜120nmの範囲にしたこ
とを特徴とする。
【0008】前記構成においては、記録薄膜層の膜厚を
18nm〜30nmの範囲にしたことが好ましい。また
前記構成においては、第1の誘電体層の膜厚を140n
m〜210nmの範囲にしたことが好ましい。
【0009】また前記構成においては、第1,第2の誘
電体層が、ZnSとSiO2の混合体であって、SiO2
の存在量が5〜40mol %、ZnSの存在量が60〜9
5mol%であることが好ましい。
【0010】また前記構成においては、反射層が、主成
分のAlにTi,Ni,Cr,Cu,Ag,Au、P
t、Mg、Si及びMoから選ばれる少なくとも1つの
金属を含有することが好ましい。
【0011】また前記構成においては、記録薄膜層が、
Te,Ge及びSbを含むことが好ましい。また前記構
成においては、記録薄膜層が、さらに窒素を含むことが
好ましい。
【0012】また前記構成においては、記録薄膜層が、
GeTe,Sb2Te3,Sb及び窒素を含んでなること
が好ましい。また前記構成においては、記録薄膜層の組
成が、Sb/Sb2 Te3 のモル比をbとしたとき、
0.2≦b≦0.5であることが好ましい。
【0013】また前記構成においては、反射層の上面
に、引っ張り応力を発生する3〜15μmの範囲の膜厚
のオーバーコート樹脂保護層をさらに備えたことが好ま
しい。また前記構成においては、オーバーコート樹脂保
護層形成後、応力緩和のためにアニール処理することが
好ましい。
【0014】また前記構成においては、第1の誘電体
層、記録薄膜層、第2の誘電体層、及び反射層の膜厚の
総和を250〜430nmの範囲にし、前記4層の薄膜
の圧縮応力を0.5×109dyn/cm2 以下にしたことが
好ましい。前記4層の薄膜の圧縮応力は0.1×109d
yn/cm2 以上が好ましい。
【0015】また前記構成においては、光記録媒体の一
方の面に情報が記録され、前記光記録媒体の水平基準面
に対して前記情報が記録される側が凸形状となるように
その円周部の接線と水平基準面とのなす角が1〜2mr
adであることが好ましい。
【0016】また前記構成においては、透明基板は単板
構造で、前記透明基板の一方の面に情報が記録され、そ
の基板の水平基準面に対して情報が記録される面が凸形
状となるようにその円周部の接線と水平基準面とのなす
角が1〜2mradで、前記透明基板の情報が記録され
る面に第1の誘電体層、記録薄膜層、第2の誘電体層、
及び反射層を順次形成してなることが好ましい。
【0017】次に本発明の光記録媒体の使用方法は、線
速に応じて記録周波数を変化させて記録を行うMCAV
(モディファイド コンスタント アンギュラー ベロ
シティ)記録方式を用いて、透明基板の一方の面に形成
された第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層の上面に
形成され、レーザ光の照射によりそのエネルギーを吸収
して昇温、溶融し、急冷して非晶質化する性質と非晶質
の状態を昇温することにより結晶化する性質を有する記
録薄膜層と、前記記録薄膜層の上面に形成された第2の
誘電体層と、前記第2の誘電体層の上面に形成された反
射層と、前記第1の誘電体層より前記第2の誘電体層の
膜厚を薄くし、かつ前記第2の誘電体層の膜厚を35n
m〜70nmの範囲に、前記反射層の膜厚を70nm〜
120nmの範囲にした光記録媒体に記録する方法であ
って、線速度を5m/s〜12m/sとし、記録パルス
幅を内周>外周に選び、内周及び外周のパルス幅の比を
1.2以上とすることを特徴とする。ここで光記録媒体
の使用方法とは、記録、再生、消去等をいう。
【0018】前記構成においては、記録パルス幅が線速
5m/sの領域で記録パルス幅を40〜60nsに、線
速12m/sの領域で30〜40nsとすることが好ま
しい。
【0019】また前記構成においては、線速に応じて記
録周波数を変化させて記録を行うMCAV記録方式の線
速5m/s〜12m/sの範囲において、記録開始点を
最大7.75μm変化させて記録することが好ましい。
【0020】また前記構成においては、記録薄膜層の膜
厚を18nm〜30nmの範囲にしたことが好ましい。
また前記構成においては、第1の誘電体層の膜厚を14
0nm〜210nmの範囲にしたことが好ましい。
【0021】また前記構成においては、第1,第2の誘
電体層が、ZnSとSiO2の混合体であって、SiO2
の存在量が5〜40mol %、ZnSの存在量が60〜9
5mol%であることが好ましい。
【0022】また前記構成においては、反射層が、主成
分のAlにTi,Ni,Cr,Cu,Ag,Au、P
t、Mg、Si及びMoから選ばれる少なくとも1つの
金属を含有することが好ましい。
【0023】また前記構成においては、記録薄膜層が、
Te,Ge及びSbを含むことが好ましい。また前記構
成においては、記録薄膜層が、さらに窒素を含むことが
好ましい。
【0024】また前記構成においては、記録薄膜層が、
GeTe,Sb2Te3,Sb及び窒素を含んでなること
が好ましい。また前記構成においては、記録薄膜層の組
成が、Sb/Sb2 Te3 のモル比をbとしたとき、
0.2≦b≦0.5であることが好ましい。
【0025】また前記構成においては、反射層の上面
に、引っ張り応力を発生する3〜15μmの範囲の膜厚
のオーバーコート樹脂保護層をさらに備えたことが好ま
しい。
【0026】
【作用】前記した本発明の構成によれば、透明基板の一
方の面に形成された第1の誘電体層と、前記第1の誘電
体層の上面に形成され、レーザ光の照射によりそのエネ
ルギーを吸収して昇温、溶融し、急冷して非晶質化する
性質と非晶質の状態を昇温することにより結晶化する性
質を有する記録薄膜層と、前記記録薄膜層の上面に形成
された第2の誘電体層と、前記第2の誘電体層の上面に
形成された反射層とを有する光記録媒体であって、前記
第1の誘電体層より前記第2の誘電体層の膜厚を薄く
し、かつ前記第2の誘電体層の膜厚を35nm〜70n
mの範囲に、前記反射層の膜厚を70nm〜120nm
の範囲にしたことにより、記録感度が高く、記録・消去
の繰り返し特性に優れた光記録媒体が実現できる。
【0027】また、第1,第2の誘電体層には耐熱性に
優れ、ZnSとSiO2 の混合体からなる、熱伝導率の
比較的小さい材料を用い、第2の誘電体層の膜厚を35
〜70nmにして、光学的な役目のほかに機械的強度も
もたせ、記録膜と反射層との距離を遠ざけ、やや徐冷に
して記録膜からの熱伝導、即ち冷却速度を遅くしてする
ことにより記録感度が向上できる。
【0028】更に反射層は機械的強度と光学特性は維持
したままで膜厚を薄くし熱容量を小さくして記録感度を
向上させるものである。このように夫々の膜厚を最適に
選ぶことにより熱特性、即ち記録感度を調整できる。ま
た反射層は、レーザ光の多重干渉を利用するため、Al
にTi、Ni、Cr、Cu、Ag、Au、Pt、Mg、
Si、Moの中の少なくとも1種類の元素を添加するこ
とにより、高温高湿の環境下での結晶成長もなく劣化を
防止することができる。
【0029】また、記録膜としてTe、Ge、Sbまた
はGeTe、Sb2 Te3 、Sbとし、またはこれらに
窒素を含ませた材料を用い、Sb/Sb2 Te3 のモル
比をbとして、0.2≦b≦0.5の範囲し、記録膜に
は窒素を含ませることにより熱伝導率を小さくすること
ができ、又Sb量を増やすことにより結晶化速度を下げ
ることができるので、記録感度を向上させることができ
る。
【0030】次に、本発明の記録方法によれば、線速度
に応じて記録周波数を変化させて記録を行うMCAV記
録方式において、前記記録媒体を用いて、線速度5m/
s〜12m/sで記録パルス幅を、内周>外周に選び、
記録時の内外周の到達温度を略等価になるようにしてい
る。このためほぼ同じ大きさのマークが形成され、オー
バライト時の重なりマークによる記録膜の物質移動を抑
制できオーバライトのサイクル特性を向上させることが
できる。
【0031】また、4層の薄膜の総和を250〜430
nmの範囲にし、反射層の上に引っ張り応力を発生する
オーバーコート樹脂層を3〜15μmの膜厚で形成する
ことによりディスクのチルトを殆どなくすことができ
る。ここでチルトとは、ディスク基板の水平基準面と基
板上の各点での接線とのなす角をいう。又ディスク基板
の信号面側を予め凸に成形して4層の膜を形成すること
によりディスクのチルトは更に小さくすることができ
る。
【0032】また、オーバーコート樹脂保護層が、応力
緩和のためのアニール処理されていると、熱に対して安
定となり、経時変化せず基板全体に反りなどが生じな
い。また、前記構成において、線速に応じて記録周波数
を変化させて記録を行うMCAV記録方式の線速5m/
s〜12m/sの範囲で、記録開始点を最大7.75μ
m変化させて記録するという好ましい例によれば、記録
膜の物質移動が均一化し、オーバライトのサイクル特性
を向上することができる。
【0033】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例の光記録媒体は、図1に示すように透明
のディスク基板1の上面に第1の誘電体層2,記録薄膜
層3,第2の誘電体層4,反射層5及びオーバーコート
保護膜層6を順次形成している。そして第1の誘電体層
より第2の誘電体層の膜厚を薄くし、第2の誘電体層の
膜厚を35〜70nm、反射層の膜厚を70〜120n
mに選択することにより、記録感度が上昇しオーバーラ
イト特性が向上する。また記録薄膜層を18〜30nm
と薄くすることにより熱容量を小さくすることができ、
小さいパワーで記録可能となる。図1においてディスク
基板1はポリカーボネート等の透明樹脂基板、またはガ
ラス基板からなっている。このディスク基板1上には第
1の誘電体層2が形成される。第1の誘電体層2は例え
ば耐熱性に優れたZnSとSiO2 の混合体からなって
おり、膜厚は140〜210nmにしている。第1の誘
電体層2の上面には記録薄膜層3が形成される。記録薄
膜3は例えばGeTeとSb2 Te3 とSbとの混合組
成物に窒素を含ませた材料からなっており、膜厚は18
nmから30nmである。又記録膜層3は、Sb/Sb
2 Te3 のモル比をbとして、0.2≦b≦0.5の範
囲としている。Sbは結晶化速度と関係があり、bが
0.5を越えると結晶化速度が遅くなるため消去率が低
下し好ましくなかった。bが0.2未満では線速度の遅
い内周面で記録振幅が低下するため好ましくない。記録
薄膜層3の上面には第2の誘電体層4が形成される。第
2の誘電体層4は第1の誘電体層2と同一材料からな
り、膜厚は35nm〜70nmである。この第2の誘電
体層4の上面には反射層5が形成される。反射層5はレ
ーザ光の多重干渉を利用するための反射層で、Alを主
成分とする材料からなり、膜厚は70nm〜120nm
である。反射層材料としてAl単体の場合には、高温高
湿の環境下では結晶粒径が成長し粒界腐食をおこして劣
化する。そこでAlにTi、Ni、Cr、Cu、Ag、
Au、Pt、Mg、Si、Moの中の少なくとも1種類
の元素を添加することにより、高温高湿の環境下での結
晶成長もなく劣化を防止することができる。この反射層
5の上面にはオーバーコート樹脂保護層6が形成され
る。オーバーコート樹脂保護層6は硬化収縮して引っ張
り応力を発生する層であり、紫外線硬化樹脂からなり、
3〜15μmの膜厚にスピンコート法で形成されてい
る。これらの第1の誘電体層2、第2の誘電体層4、記
録薄膜層3、反射層5の形成には、真空蒸着法か或いは
スパッタリング法が用いられる。
【0034】相変化光ディスクで35mWの半導体レー
ザを使用して記録する場合には、光ピックアップの伝送
効率を40%とするとディスク上での出力は最大で14
mWとなる。光ピックアップのバラツキを考慮するとデ
ィスクとしては12mW以下で記録ができる必要があ
る。ディスクの記録感度を上げて繰り返し書換え特性を
伸ばすには、光学特性のほかに熱特性、機械的強度も考
慮する必要があるものである。
【0035】以下各層の膜厚範囲を限定した理由につい
て説明する。 (1)第1の誘電体層2の膜厚について説明する。記録
薄膜層2、第2の誘電体層4、反射層5の膜厚を固定し
て第1の誘電体層2の膜厚を変化させた場合に、光学特
性の結晶の吸収Ad、非晶質の吸収Aw、信号の大きさ
を現す結晶と非晶質の反射率差△Rは140nm〜21
0nmの範囲でほとんど同じであった。又記録パワー
(C/N比>50dBのパワー)も同じであった。前記
膜厚以外のところでは△Rが小さく、即ち信号振幅が小
さくなるため好ましくなかった。 (2)次に記録薄膜層3の膜厚について説明する。図2
(a)に第1の誘電体層2、第2の誘電体層4、反射層
5を夫々170nm、40nm、70nmに固定して、
記録膜の膜厚を変化させたときの記録パワーのグラフを
示す。このグラフより記録パワー12mW以下で振幅±
2dB以内の膜厚は18〜30nmである。30nm以
上では熱容量が大きくなり感度が下がり、18nm未満
では振幅が小さいため好ましくなかった。 (3)次に第2の誘電体層4の膜厚について説明する。
第2の誘電体層4の膜厚は光学特性と熱的な冷却速度を
考慮して決める必要がある。図2(b)に第1の誘電体
層2、記録薄膜層3、反射層5を夫々170nm、23
nm、70nmに固定して、第2の誘電体層4の膜厚を
変化させたときの記録パワーと信号振幅の関係のグラフ
を示す。第2の誘電体層4の膜厚が70nm以下では、
信号振幅は膜厚30nmの場合の−3dB以内である。
70nmを越えるとでは信号振幅が小さくなるため好ま
しくない。記録パワーは膜厚30nm以上で12mW以
下が得られた。膜厚30nm以下では記録薄膜層3が反
射層5に近づき、熱が逃げ易くなって感度が低下するた
め好ましくない。 (4)次に反射層5の膜厚について説明する。反射層5
は光学特性のほかに熱容量、機械的強度を考慮して決め
る必要がある。図2(c)に第1の誘電体層2、記録薄
膜層3、第2の誘電体層4の膜厚を夫々170nm、2
3nm、40nmに固定して、反射層5の膜厚を変化さ
せたときの記録パワーとの関係のグラフを示す。膜厚1
20nm以下で記録パワー12mW以下の記録感度を得
ることができる。また70nm以下の膜厚で記録パワー
は9mW以下となり、反射層5の膜厚変化に対して記録
感度の変化が小さくなる。それぞれの膜厚のディスクに
ついてオーバライトのサイクル特性の実験を行った。オ
ーバライトの実験は、PPM(ピットポジションモジュ
レーション)記録で「2−7」変調されたランダム信号
を用いた。線速度5m/sのところでは最も高い記録周
波数として4.03MHzを、線速度12m/sのとこ
ろでは最も高い記録周波数として8.87MHzを用い
た。半導体レーザーの波長は780nm、NA(NAは
Numerical Apertureの略でレンズの開口数を表す)は
0.5である。ジッター(Jitter:記録信号に対する記録
された信号のズレ)をタイムインターバルアナライザー
で測定した。その結果、60nm未満の膜厚では機械的
強度が弱く劣化する傾向が観測された。膜厚60nm以
上では10万回以上の特性が得られた。上記のような理
由により各層の膜厚は70nm〜120nmの範囲に選
択することが好ましい。
【0036】第1,第2の誘電体層2,4を構成するZ
nS−SiO2 の混合体におけるSiO2 の配合比率
は、5mol%以下にした場合には結晶粒径を小さくす
る効果が薄れ、又40mol%以上にした場合にはSi
2 膜の性質が大きくなり膜強度が十分ではなかった。
従って、SiO2 のモル分率については5〜40mol
%の範囲にするのが適切であった。
【0037】また、本発明では内周の記録パルス幅>外
周の記録パルス幅になるように選んで内周、外周での記
録時の到達温度を略等価になるようにしている。このた
め記録マークは内外周でほぼ同じ大きさとなり、重なり
マークによる記録膜の物質移動が抑制され信号劣化が小
さかった。そのときの内周のパルス幅は40〜60ns
で外周のパルス幅は30〜40nsが適当であった。パ
ルス幅をこの様な範囲に選ぶことにより内周、外周の5
m/s〜12m/sの範囲でオーバライトの実験を行っ
たが10万回以上ジッターの劣化は見られなかった。こ
のように内外周のパルス幅の比は1.2以上となる。
【0038】また本発明では、ZnSとSiO2 の混合
体からなる第1,第2の誘電体層2,4と、Te、G
e、Sbに窒素を含ませた記録薄膜層3と、Alを主成
分とする反射層5とをディスク直径120mmで厚みt
=1.2mmの基板に形成し、各層の膜厚の総和を25
0〜430nmの範囲に形成する。4層の薄膜をディス
ク基板の信号面側に形成した場合は薄膜側が凸に変形
し、圧縮応力が発生する。そのとき約3mrad程度の
チルトが発生する。そこで反射層の上に引っ張り応力を
発生するオーバーコート樹脂保護層6を3〜15μmの
範囲に形成することにより、4層薄膜で発生した圧縮応
力を相殺することができ、ディスク基板の外周部でも1
〜2mrad程度のチルトの殆どないディスクを得るこ
とができた。オーバーコート樹脂保護層6は3μm未満
の膜厚では4層薄膜で発生した圧縮応力を相殺すること
はできず、オーバーコート層としての強度も不十分であ
った。また、15μm以上の膜厚では硬化収縮が大きく
なるため、即ち、引っ張り応力が大きくなるために、デ
ィスク基板の薄膜形成面が凹形状になるように変形しチ
ルトが大きくなった。このような理由により、オーバー
コート樹脂保護層6の膜厚は5〜15μmの範囲にする
のが適当であった。このオーバーコート樹脂保護層6の
材料としては、アクリル系の紫外線硬化樹脂、例えばウ
レタンアクリレートとアクリル酸エステルモノマーの混
合物を用いたときに上記のような効果を得ることができ
た。オーバーコート樹脂保護層の材料はこれに限定され
るものでなく、硬化による収縮率が10%程度のもので
あれば同様の効果を得ることができるものである。オー
バーコート樹脂保護層6としてアクリル酸エステルの混
合物樹脂を用いたときはアニール(応力緩和)処理条件
は100℃、1時間程度が好ましい。
【0039】また、基板の内周基準面に対して、あらか
じめ情報が記録される側の面のチルトを1〜2mrad
の凸形状に成形した基板を用い、情報が記録される側の
面に第1の誘電体層2、記録薄膜層3、第2の誘電体層
4、反射層5を形成し、4層の薄膜の総和を250〜4
30nmの範囲にし、4層の薄膜の圧縮応力を0.5×
109 dyn/cm2 以下になるよう成膜して、反射層
5の上に引っ張り応力を発生するオーバーコート保護層
6の前記紫外線硬化樹脂を膜厚3〜15μmに形成する
ことにより更にチルトは小さくすることができた。ま
た、前記4層の薄膜の上にオーバーコート保護層を形成
した後、形成時の基板の応力、薄膜の応力、オーバーコ
ート保護層の応力を緩和するために、100℃、1時間
程度熱処理すれば経時変化に対しても効果があった。こ
れによりチルトによるオフトラック等の記録特性への影
響を小さくすることができた。ここでディスク基板1の
内周基準面に対して情報が記録される面を1〜2mra
dの凸形状に成形した基板は、インジェクション法で金
型の温度分布を変えることにより容易に得ることができ
るものである。このような製造方法により単板構成のデ
ィスクでもチルトを5mrad以下にすることができ
る。このようにしてできたディスクを90℃、相対湿度
80%の環境に20時間入れ取り出し室温に放置し、経
過時間ごとにチルトを測定した。取り出した直後から数
時間は膜側が凸に大きく反るが、放置後48時間経過す
ると安定し、その時のチルトは、光ディスクテスター:
LM−110(小野測器社製)で測定した結果、図3に
示すように加速試験前に対して外周部で僅かに増加する
が、5mrad以下の良好な結果が得られた。
【0040】また、本発明では線速度に応じて記録周波
数を変化させて記録を行うMCAV(Modified Constan
t Angular Velocity)記録方式の線速度5m/s〜12
m/sにおいて、情報がセクタに納まる範囲で記録開始
点を変化させて記録し、セクタの中を略均一にオーバラ
イトする。こうすれば既に記録されているマークに次の
マークが重なって記録された時に発生する物質移動を均
一化することができる。従ってリシンク部のように常に
同一信号が記録される所に記録膜が移動してきて堆積
し、記録感度が低下し記録できなくなる現象をなくする
ことができるものである。この効果はマークとマークの
重なりが小さい低パワー側で大きいものであった。その
ため、オーバライト特性のパワーマージンが拡大するも
のである。ここで記録開始点は最大7.75μm変化さ
せ、この間を0.484μm刻みで移動させたときに、
10万回以上オーバライトしても図4(波形写真のトレ
ース図)に示すように劣化はみられず、その効果が大き
かった。
【0041】以下具体的実施例を説明する。 (実施例1)直径120mm、厚さ1.2mmのポリカ
ーボネート基板の信号面にZnSとSiO2の混合体で
SiO2の量が20mol %の第1の誘電体層を170m
m、前記第1の誘電体層の上にTe、Ge、Sbに窒素
を含ませた材料で記録薄膜層を26nm、前記記録薄膜
層の上に第1の誘電体層と同一材料からなる第2の誘電
体層を44nm、前記第2の誘電体層の上にAl合金の
反射層を95nmスパッタリング法でインラインで順次
形成した。
【0042】第1、第2の誘電体層はスパッタ時の圧力
が2mTorrでArガスを用いて高周波スパッタ法で
形成した。記録薄膜層はスパッタ時の圧力が1mTor
rでArとN2 の混合ガスを用いて直流スパッタ法で形
成した。反射層はスパッタ時の圧力が2mTorrでA
rガスを用いて直流スパッタ法で形成した。更に、前記
反射層の上に前記4層の薄膜を保護する為に、アクリル
系の紫外線硬化樹脂、例えばその組成がウレタンアクリ
レートとアクリル酸エステルモノマーの混合体からなる
SD101(DAINIPPON INK&CHEMI
CALS)をスピンコート法により5μmの厚さにコー
トして単板ディスクを得た。この様にして得られたディ
スクを光ディスクテスター:LM110(小野測器社
製)でディスクのチルトを評価した結果3mradとい
う値が得られた。
【0043】またこのディスクを回転数が2026rp
mで、半導体レーザー波長:780nm、対物レンズN
A:0.5の光学ピックアップを組み込んだ光ディスク
ドライプを用いて記録・消去特性を測定した。最外周の
線速度12m/sのところで記録周波数8.87MHz
の信号をパルス幅32nsの発光時間で記録して、スペ
クトラムアナライザーでC/N比を測定した結果、C/
N比は50dB以上が得られた。その時のC/N比の立
ち上がりパワーは12mWであった。また消去比の測定
は8.87MHzの信号を記録した後、3.32MHz
の信号をオーバライトして、スペクトラムアナライザー
で8.87MHz記録時のスペクトルから3.32MH
zの信号をオーバライトしたときのスペクトルを引いた
値とした。消去比として25dBが得られた。
【0044】次にオーバライトのサイクル特性の実験を
行った。オーバライトの実験はPPM(ピット ポジシ
ョン モジュレーション)記録で「2−7」変調された
ランダム信号を用いた。
【0045】更に、記録情報がセクタに納まる範囲で記
録開始点を変化させて記録する方法を用いた。その時の
記録開始点は最大7.75μm変化させ、この間を0.
484μm刻みでランダムに移動させた。
【0046】内周の線速度5m/sの所では最も高い記
録周波数として、4.03MHzを、外周の12m/s
の線速度のところでは最も高い記録周波数として8.8
7MHzを用いた。ジッターをタイムインタバルアナラ
イザーで測定した。その結果、5m/s、12m/sの
両線速において、初期から10万回以上劣化は見られな
かった。
【0047】(実施例2)実施例1と同様な手段を用い
て、第1の誘電体層と第2の誘電体層と反射膜の膜厚さ
を変えて実験を行った。条件と結果を下記表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】以上表1に示した通り、第1の誘電体層よ
り前記第2の誘電体層の膜厚を薄くし、かつ第2の誘電
体層の膜厚を35nm〜70nmの範囲に、反射層の膜
厚を70nm〜120nmの範囲にしたことにより、記
録感度が高く、記録・消去の繰り返し特性に優れた光記
録媒体が得られることが確認できた。
【0050】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、透
明基板の一方の面に形成された第1の誘電体層と、前記
第1の誘電体層の上面に形成され、レーザ光の照射によ
りそのエネルギーを吸収して昇温、溶融し、急冷して非
晶質化する性質と非晶質の状態を昇温することにより結
晶化する性質を有する記録薄膜層と、前記記録薄膜層の
上面に形成された第2の誘電体層と、前記第2の誘電体
層の上面に形成された反射層とを有する光記録媒体であ
って、前記第1の誘電体層より前記第2の誘電体層の膜
厚を薄くし、かつ前記第2の誘電体層の膜厚を35nm
〜70nmの範囲に、前記反射層の膜厚を70nm〜1
20nmの範囲にしたことにより、記録感度が高く、記
録・消去の繰り返し特性に優れた光記録媒体が実現でき
る。
【0051】次に、本発明の記録方法によれば、線速度
に応じて記録周波数を変化させて記録を行うMCAV記
録方式において、前記記録媒体を用いて、線速度5m/
s〜12m/sで記録パルス幅を、内周>外周に選び、
記録時の内外周の到達温度を略等価になるようにしてい
る。このためほぼ同じ大きさのマークが形成され、オー
バライト時の重なりマークによる記録膜の物質移動を抑
制できオーバライトのサイクル特性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光記録媒体の構成を示す一実施
例の縦断面図。
【図2】 (a)は記録膜の膜厚と振幅及び記録パワー
の関係を示す図、(b)は第2の誘電体層の膜厚と振幅
の関係を示す図、(c)は反射層の膜厚と記録パワーの
関係を示す図。
【図3】 本発明の一実施例の光記録媒体の加速試験前
と加速試験後のチルト測定結果を示す図。
【図4】 本発明の一実施例の光記録媒体の10万回オ
ーバーライトした後の波形写真である。
【符号の説明】 1 ディスク基板 2 第1の誘電体層 3 記録薄膜層 4 第2の誘電体層 5 反射層 6 オーバーコート樹脂保護層
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光記録媒体の構成を示す一実施
例の縦断面図。
【図2】 (a)は記録膜の膜厚と振幅及び記録パワー
の関係を示す図、(b)は第2の誘電体層の膜厚と振幅
の関係を示す図、(c)は反射層の膜厚と記録パワーの
関係を示す図。
【図3】 本発明の一実施例の光記録媒体の加速試験前
と加速試験後のチルト測定結果を示す図。
【図4】 本発明の一実施例の光記録媒体の10万回オ
ーバーライトした後の波形写真のトレース図である。
【符号の説明】 1 ディスク基板 2 第1の誘電体層 3 記録薄膜層 4 第2の誘電体層 5 反射層 6 オーバーコート樹脂保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/24 538 E 7215−5D F 7215−5D B41M 5/26 G11B 7/00 L 9464−5D F 9464−5D (72)発明者 磯村 秀己 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の一方の面に形成された第1の
    誘電体層と、前記第1の誘電体層の上面に形成され、レ
    ーザ光の照射によりそのエネルギーを吸収して昇温、溶
    融し、急冷して非晶質化する性質と非晶質の状態を昇温
    することにより結晶化する性質を有する記録薄膜層と、
    前記記録薄膜層の上面に形成された第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層の上面に形成された反射層とを有す
    る光記録媒体であって、前記第1の誘電体層より前記第
    2の誘電体層の膜厚を薄くし、かつ前記第2の誘電体層
    の膜厚を35nm〜70nmの範囲に、前記反射層の膜
    厚を70nm〜120nmの範囲にしたことを特徴とす
    る光記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録薄膜層の膜厚を18nm〜30nm
    の範囲にした請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 第1の誘電体層の膜厚を140nm〜2
    10nmの範囲にした請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 第1,第2の誘電体層が、ZnSとSi
    2 の混合体であって、SiO2 の存在量が5〜40mo
    l %の範囲、ZnSの存在量が60〜95mol%の範囲
    である請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 反射層が、主成分のAlにTi,Ni,
    Cr,Cu,Ag,Au、Pt、Mg、Si及びMoか
    ら選ばれる少なくとも1つの金属を含有する請求項1に
    記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 記録薄膜層が、Te,Ge及びSbを含
    む請求項1に記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 記録薄膜層が、さらに窒素を含む請求項
    6に記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 記録薄膜層が、GeTe,Sb2Te3
    Sb及び窒素を含んでなる請求項1に記載の光記録媒
    体。
  9. 【請求項9】 記録薄膜層の組成が、Sb/Sb2 Te
    3 のモル比をbとしたとき、0.2≦b≦0.5の範囲
    である請求項8に記載の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 反射層の上面に、引っ張り応力を発生
    する3〜15μmの範囲の膜厚のオーバーコート樹脂保
    護層をさらに備えた請求項1に記載の光記録媒体。
  11. 【請求項11】 オーバーコート樹脂保護層が、応力緩
    和のためのアニール処理されてなる請求項10に記載の
    光記録媒体。
  12. 【請求項12】 第1の誘電体層、記録薄膜層、第2の
    誘電体層、及び反射層の膜厚の総和を250〜430n
    mの範囲にし、前記4層の薄膜の圧縮応力を0.5×1
    9dyn/cm2以下にした請求項1に記載の光記録媒体。
  13. 【請求項13】 光記録媒体の一方の面に情報が記録さ
    れ、前記光記録媒体の水平基準面に対して前記情報が記
    録される側が凸形状となるようにその円周部の接線と水
    平基準面とのなす角が1〜2mradである請求項1に
    記載の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 透明基板は単板構造で、前記透明基板
    の一方の面に情報が記録され、その基板の水平基準面に
    対して情報が記録される面が凸形状となるようにその円
    周部の接線と水平基準面とのなす角が1〜2mrad
    で、前記透明基板の情報が記録される面に第1の誘電体
    層、記録薄膜層、第2の誘電体層、及び反射層を順次形
    成してなる請求項1に記載の光記録媒体。
  15. 【請求項15】 線速に応じて記録周波数を変化させて
    記録を行うMCAV(モディファイド コンスタント
    アンギュラー ベロシティ)記録方式を用いて、透明基
    板の一方の面に形成された第1の誘電体層と、前記第1
    の誘電体層の上面に形成され、レーザ光の照射によりそ
    のエネルギーを吸収して昇温、溶融し、急冷して非晶質
    化する性質と非晶質の状態を昇温することにより結晶化
    する性質を有する記録薄膜層と、前記記録薄膜層の上面
    に形成された第2の誘電体層と、前記第2の誘電体層の
    上面に形成された反射層と、前記第1の誘電体層より前
    記第2の誘電体層の膜厚を薄くし、かつ前記第2の誘電
    体層の膜厚を35nm〜70nmの範囲に、前記反射層
    の膜厚を70nm〜120nmの範囲にした光記録媒体
    に記録する方法であって、線速度を5m/s〜12m/
    sとし、記録パルス幅を内周>外周に選び、内周及び外
    周のパルス幅の比を1.2以上とすることを特徴とする
    光記録媒体の使用方法。
  16. 【請求項16】 記録パルス幅が線速5m/sの領域で
    記録パルス幅を40〜60nsに、線速12m/sの領
    域で30〜40nsとする請求項15に記載の光記録媒
    体の使用方法。
  17. 【請求項17】 線速に応じて記録周波数を変化させて
    記録を行うMCAV記録方式の線速5m/s〜12m/
    sの範囲において、記録開始点を最大7.75μm変化
    させて記録する請求項15に記載の光記録媒体の使用方
    法。
  18. 【請求項18】 記録薄膜層の膜厚を18nm〜30n
    mの範囲にした請求項15に記載の光記録媒体の使用方
    法。
  19. 【請求項19】 第1の誘電体層の膜厚を140nm〜
    210nmの範囲にした請求項15に記載の光記録媒体
    の使用方法。
  20. 【請求項20】 第1,第2の誘電体層が、ZnSとS
    iO2の混合体であって、SiO2の存在量が5〜40mo
    l %、ZnSの存在量が60〜95mol %である請求項
    15に記載の光記録媒体の使用方法。
  21. 【請求項21】 反射層が、主成分のAlにTi,N
    i,Cr,Cu,Ag,Au、Pt、Mg、Si及びM
    oから選ばれる少なくとも1つの金属を含有する請求項
    15に記載の光記録媒体の使用方法。
  22. 【請求項22】 記録薄膜層が、Te,Ge及びSbを
    含む請求項15に記載の光記録媒体の使用方法。
  23. 【請求項23】 記録薄膜層が、さらに窒素を含む請求
    項22に記載の光記録媒体の使用方法。
  24. 【請求項24】 記録薄膜層が、GeTe,Sb2
    3,Sb及び窒素を含んでなる請求項15に記載の光
    記録媒体の使用方法。
  25. 【請求項25】 記録薄膜層の組成が、Sb/Sb2
    3 のモル比をbとしたとき、0.2≦b≦0.5であ
    る請求項15に記載の光記録媒体の使用方法。
  26. 【請求項26】 反射層の上面に、引っ張り応力を発生
    する3〜15μmの範囲の膜厚のオーバーコート樹脂保
    護層をさらに備えた請求項15に記載の光記録媒体の使
    用方法。
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