JPH0858043A - 通気性複合フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
通気性複合フィルムおよびその製造方法Info
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- JPH0858043A JPH0858043A JP21532594A JP21532594A JPH0858043A JP H0858043 A JPH0858043 A JP H0858043A JP 21532594 A JP21532594 A JP 21532594A JP 21532594 A JP21532594 A JP 21532594A JP H0858043 A JPH0858043 A JP H0858043A
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- Japan
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- resin
- organopolysiloxane
- film
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- breathable
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- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】ポリオレフィン30〜70%、平均粒径1〜1
0μmの無機充填剤10〜60%、吸湿剤0〜10%、
オルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび/ま
たはオルガノポリシロキサン2〜30重量%からなる組
成物を押出機のTダイから樹脂温度280〜340℃、
樹脂膜厚10〜100μm、加工速度30〜100m/
分で押出し、溶融薄膜とし、通気性基材に圧着ラミネー
トする通気性複合フィルムの製造方法、該方法により得
られる通気度100〜50000秒/100cc、透湿
度3〜1000g/m2 /1日の通気性複合フィルム。 【効果】通気性フィルムの成形と通気性基材との接着が
押出コーティングの一工程で行われるため、製造工程が
簡略化される。製造された通気性複合フィルムは柔軟
性、感触、強度、通気性、透湿性に優れ、衣料材料や包
装材料など広範囲の用途を有する。
0μmの無機充填剤10〜60%、吸湿剤0〜10%、
オルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび/ま
たはオルガノポリシロキサン2〜30重量%からなる組
成物を押出機のTダイから樹脂温度280〜340℃、
樹脂膜厚10〜100μm、加工速度30〜100m/
分で押出し、溶融薄膜とし、通気性基材に圧着ラミネー
トする通気性複合フィルムの製造方法、該方法により得
られる通気度100〜50000秒/100cc、透湿
度3〜1000g/m2 /1日の通気性複合フィルム。 【効果】通気性フィルムの成形と通気性基材との接着が
押出コーティングの一工程で行われるため、製造工程が
簡略化される。製造された通気性複合フィルムは柔軟
性、感触、強度、通気性、透湿性に優れ、衣料材料や包
装材料など広範囲の用途を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通気性複合フィルムおよ
びその製造方法に関する。更に詳しくは、非常に柔軟性
があり、感触がよく、強度にすぐれ、しかも通気性およ
び透湿性が非常に高い複合フィルムおよびその製法に関
する。本発明の通気性複合フィルムは、衣料材料、包装
材料、土木建築材料、農業用資材、食品製造用資材、化
学製品製造用資材、医療用材料、衛生用材料および水処
理用材料などとして利用される。
びその製造方法に関する。更に詳しくは、非常に柔軟性
があり、感触がよく、強度にすぐれ、しかも通気性およ
び透湿性が非常に高い複合フィルムおよびその製法に関
する。本発明の通気性複合フィルムは、衣料材料、包装
材料、土木建築材料、農業用資材、食品製造用資材、化
学製品製造用資材、医療用材料、衛生用材料および水処
理用材料などとして利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、通気性複合フィルムは多孔質の通
気性フィルムと不織布などの通気性を有する基材とを貼
り合わせて製造されてきた。通気性フィルムの製造方法
としては、ポリオレフィン系樹脂に有機または無機の非
相溶性材料を混合した組成物を公知の方法で成膜した
後、次に挙げる二次工程によって有孔化する方法が知ら
れている。その方法とは、フィルムを一軸または二軸
に延伸する方法(特開昭58−149925号公報な
ど)、非相溶性材料として可溶物質を選び、成膜後、
酸・アルカリまたは水などで抽出する方法(特開昭54
−43982号公報など)、樹脂の融点付近まで加熱
したエンボスローラーにより押圧する方法(特開昭48
−67347号公報など)などである。通気性フィルム
と基材との貼り合わせ方法としてはドライラミネート、
ウェットラミネート、ホットメルトラミネート法などが
用いられている。このように、従来の通気性複合フィル
ムの製造方法は複数の工程よりなっており、品質管理、
製造管理上不利であるばかりでなく、製造コストが割高
となる問題があった。
気性フィルムと不織布などの通気性を有する基材とを貼
り合わせて製造されてきた。通気性フィルムの製造方法
としては、ポリオレフィン系樹脂に有機または無機の非
相溶性材料を混合した組成物を公知の方法で成膜した
後、次に挙げる二次工程によって有孔化する方法が知ら
れている。その方法とは、フィルムを一軸または二軸
に延伸する方法(特開昭58−149925号公報な
ど)、非相溶性材料として可溶物質を選び、成膜後、
酸・アルカリまたは水などで抽出する方法(特開昭54
−43982号公報など)、樹脂の融点付近まで加熱
したエンボスローラーにより押圧する方法(特開昭48
−67347号公報など)などである。通気性フィルム
と基材との貼り合わせ方法としてはドライラミネート、
ウェットラミネート、ホットメルトラミネート法などが
用いられている。このように、従来の通気性複合フィル
ムの製造方法は複数の工程よりなっており、品質管理、
製造管理上不利であるばかりでなく、製造コストが割高
となる問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点を解決するためになされたものであり、従来の
方法では不可能であった、通気性フィルムの成形と通気
性を有する基材との接着を、押出コーティングの一工程
で行うための樹脂組成物、製造方法および該方法によっ
て製造される通気性複合フィルムの提供を課題とするも
のである。
の問題点を解決するためになされたものであり、従来の
方法では不可能であった、通気性フィルムの成形と通気
性を有する基材との接着を、押出コーティングの一工程
で行うための樹脂組成物、製造方法および該方法によっ
て製造される通気性複合フィルムの提供を課題とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来の二次
工程を要する加工方法を改良するために、押出コーティ
ングの一工程で通気性を有するフィルムを製造するため
の樹脂組成を検討した結果、特定の樹脂組成物を特定の
樹脂温度で成形加工することにより、押出コーティング
加工時の巻取り張力に起因する延伸力の効果によりフィ
ルム中に微細な通気孔を生じることを見出し、さらに検
討を重ね本発明を完成させた。
工程を要する加工方法を改良するために、押出コーティ
ングの一工程で通気性を有するフィルムを製造するため
の樹脂組成を検討した結果、特定の樹脂組成物を特定の
樹脂温度で成形加工することにより、押出コーティング
加工時の巻取り張力に起因する延伸力の効果によりフィ
ルム中に微細な通気孔を生じることを見出し、さらに検
討を重ね本発明を完成させた。
【0005】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹
脂30〜70重量%、平均粒径1〜10μmの無機充填
剤10〜60重量%、吸湿剤0〜10重量%、およびオ
ルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよびオルガ
ノポリシロキサンの一方または両方2〜30重量%から
なる樹脂組成物を押出機のTダイから樹脂温度280〜
340℃、樹脂膜厚10〜100μm、加工速度30〜
100m/分で押出し、溶融薄膜とし、通気性基材に圧
着ラミネートすることを特徴とする通気性複合フィルム
の製造方法に関する。
脂30〜70重量%、平均粒径1〜10μmの無機充填
剤10〜60重量%、吸湿剤0〜10重量%、およびオ
ルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよびオルガ
ノポリシロキサンの一方または両方2〜30重量%から
なる樹脂組成物を押出機のTダイから樹脂温度280〜
340℃、樹脂膜厚10〜100μm、加工速度30〜
100m/分で押出し、溶融薄膜とし、通気性基材に圧
着ラミネートすることを特徴とする通気性複合フィルム
の製造方法に関する。
【0006】本発明において、ポリオレフィン系樹脂と
は、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリブテンなど
の単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸エチ
ル共重合体などの共重合体およびこれらのブレンド物で
ある。ポリオレフィン系樹脂は所望の通気性複合フィル
ムを得るため、用いられるその他のフィルム材料の種類
および量ならびに通気性基材の種類に応じて、30〜7
0重量%の範囲で使用される。
は、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリブテンなど
の単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸エチ
ル共重合体などの共重合体およびこれらのブレンド物で
ある。ポリオレフィン系樹脂は所望の通気性複合フィル
ムを得るため、用いられるその他のフィルム材料の種類
および量ならびに通気性基材の種類に応じて、30〜7
0重量%の範囲で使用される。
【0007】本発明において、無機充填剤としては炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸マグ
ネシウム、炭酸バリウム、カオリン、シリカ、珪藻土、
硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫化亜鉛、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム、マイカ、ガラス
粉、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土などを挙げ
ることができる。これらは単独で、または混合物として
用いることができる。無機充填剤の平均粒径は1〜10
μmであるが、好ましくは2〜6μmである。平均粒径
が10μmを越えるものは押出機のフィルターの目詰ま
りを生じるなど加工上問題があり、平均粒径が1μm未
満のものは二次凝集を生じることがあり、分散性などに
問題がある。分散性向上のため、有機または無機化合物
により表面処理を施した無機充填剤を用いることも可能
である。無機充填剤は10〜60重量%使用する。10
重量%未満であると、通気性、透湿性が不十分であり、
60重量%を越えると均一な品質の通気性フィルムが得
られず望ましくない。
カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、炭酸マグ
ネシウム、炭酸バリウム、カオリン、シリカ、珪藻土、
硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫化亜鉛、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム、マイカ、ガラス
粉、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土などを挙げ
ることができる。これらは単独で、または混合物として
用いることができる。無機充填剤の平均粒径は1〜10
μmであるが、好ましくは2〜6μmである。平均粒径
が10μmを越えるものは押出機のフィルターの目詰ま
りを生じるなど加工上問題があり、平均粒径が1μm未
満のものは二次凝集を生じることがあり、分散性などに
問題がある。分散性向上のため、有機または無機化合物
により表面処理を施した無機充填剤を用いることも可能
である。無機充填剤は10〜60重量%使用する。10
重量%未満であると、通気性、透湿性が不十分であり、
60重量%を越えると均一な品質の通気性フィルムが得
られず望ましくない。
【0008】本発明において、吸湿剤としては酸化カル
シウム、酸化マグネシウム、塩化カルシウム、酸化バリ
ウム、硫酸ナトリウムなどの吸湿性無機粉末を単独で、
または混合物で使用することができる。吸湿剤は樹脂組
成物中に直接添加しても、前記吸湿性無機粉末をポリオ
レフィン系樹脂に予め分散させたマスターバッチとして
樹脂組成物に添加してもよい。吸湿剤の添加量は樹脂組
成物中の無機充填剤添加量に対して10重量%程度が好
ましい。しかし、吸湿剤を添加しない場合でも、成膜が
多少不安定になり、押出コーティング時の最高加工速度
が低下する低度の影響があるだけで、通気性フィルムは
問題なく製造可能である。このため、本発明において吸
湿剤は0〜10重量%の範囲で使用される。
シウム、酸化マグネシウム、塩化カルシウム、酸化バリ
ウム、硫酸ナトリウムなどの吸湿性無機粉末を単独で、
または混合物で使用することができる。吸湿剤は樹脂組
成物中に直接添加しても、前記吸湿性無機粉末をポリオ
レフィン系樹脂に予め分散させたマスターバッチとして
樹脂組成物に添加してもよい。吸湿剤の添加量は樹脂組
成物中の無機充填剤添加量に対して10重量%程度が好
ましい。しかし、吸湿剤を添加しない場合でも、成膜が
多少不安定になり、押出コーティング時の最高加工速度
が低下する低度の影響があるだけで、通気性フィルムは
問題なく製造可能である。このため、本発明において吸
湿剤は0〜10重量%の範囲で使用される。
【0009】本発明において、オルガノポリシロキサン
変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィン100重量部
と次式(A): R1 a R2 b SiO(4-a-b)/2 (A) (式中、R1 は脂肪族不飽和基を表し、R2 は脂肪族不
飽和基を含まない非置換または置換1価炭化水素基を表
し、そしてaおよびbは次の条件:0≦a<1、0.5
<b<3、1<a+b<3を満たす数値を表す)で表さ
れるオルガノポリシロキサン10〜900重量部を加熱
混練して得たゲル含量10%以上の混練物である。
変性ポリオレフィンとは、ポリオレフィン100重量部
と次式(A): R1 a R2 b SiO(4-a-b)/2 (A) (式中、R1 は脂肪族不飽和基を表し、R2 は脂肪族不
飽和基を含まない非置換または置換1価炭化水素基を表
し、そしてaおよびbは次の条件:0≦a<1、0.5
<b<3、1<a+b<3を満たす数値を表す)で表さ
れるオルガノポリシロキサン10〜900重量部を加熱
混練して得たゲル含量10%以上の混練物である。
【0010】オルガノポリシロキサン変性ポリオレフィ
ンを製造するためのポリオレフィンとしては、上記のポ
リオレフィン系樹脂を用いることができる。
ンを製造するためのポリオレフィンとしては、上記のポ
リオレフィン系樹脂を用いることができる。
【0011】上記式(A)中、R1 基としては、ビニル
基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが例示さ
れ、R2 基としては、メチル基、エチル基、プロピル基
などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリー
ル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基などのシクロ
アルキル基およびこれら炭化水素基の炭素原子に結合し
た水素原子を部分的にハロゲン原子、シアノ基、メルカ
プト基などで置換した基などが例示されるが、これらは
その同種または異種の組合せでもよい。また、aは0ま
たは0より大で、かつ1未満であり、1以上であると、
本発明における樹脂組成物から製造されるフィルムが硬
くなりすぎ望ましくない。aは好適には0.0004〜
0.06である。bは0.5より大で、かつ3未満であ
り、0.5以下であるとポリオレフィンとの混練が難し
く、加工性が劣り、3以上であると本発明における樹脂
組成物から製造されるフィルムが硬くなりすぎ望ましく
ない。bは好適には1〜2である。
基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが例示さ
れ、R2 基としては、メチル基、エチル基、プロピル基
などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリー
ル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基などのシクロ
アルキル基およびこれら炭化水素基の炭素原子に結合し
た水素原子を部分的にハロゲン原子、シアノ基、メルカ
プト基などで置換した基などが例示されるが、これらは
その同種または異種の組合せでもよい。また、aは0ま
たは0より大で、かつ1未満であり、1以上であると、
本発明における樹脂組成物から製造されるフィルムが硬
くなりすぎ望ましくない。aは好適には0.0004〜
0.06である。bは0.5より大で、かつ3未満であ
り、0.5以下であるとポリオレフィンとの混練が難し
く、加工性が劣り、3以上であると本発明における樹脂
組成物から製造されるフィルムが硬くなりすぎ望ましく
ない。bは好適には1〜2である。
【0012】上記オルガノポリシロキサンの分子構造
は、式(A)で表されるものであれば、鎖状、分岐鎖
状、環状、網状、立体網状などのいずれのものであって
もよい。このオルガノポリシロキサンとしては、例え
ば、シリコーンゴムの引裂強度改良剤として市販されて
いる、いわゆるシリコーンガムストックを挙げることが
できる。また、直鎖状のオルガノポリシロキサンとして
は、一般式:
は、式(A)で表されるものであれば、鎖状、分岐鎖
状、環状、網状、立体網状などのいずれのものであって
もよい。このオルガノポリシロキサンとしては、例え
ば、シリコーンゴムの引裂強度改良剤として市販されて
いる、いわゆるシリコーンガムストックを挙げることが
できる。また、直鎖状のオルガノポリシロキサンとして
は、一般式:
【化1】 (式中、Rは非置換または置換1価炭化水素基を表し、
そしてnは10以上の数を表す)で表され、一般にシリ
コーンオイルと呼称されるものがある。
そしてnは10以上の数を表す)で表され、一般にシリ
コーンオイルと呼称されるものがある。
【0013】上記一般式中のRはアルキル基、アリール
基および水素原子から選ばれる基であり、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基、水素原
子が代表的なものである。分子中の全てのRが同一であ
っても、一部のRが別の基であってもよく、Rの一部が
ビニル基、水酸基であってもよい。nは10以上、例え
ば10〜10000であり、そして100〜1000が
好適である。これはnが10未満であると、ポリオレフ
ィンとの混練が困難であり、望ましくない。
基および水素原子から選ばれる基であり、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基、水素原
子が代表的なものである。分子中の全てのRが同一であ
っても、一部のRが別の基であってもよく、Rの一部が
ビニル基、水酸基であってもよい。nは10以上、例え
ば10〜10000であり、そして100〜1000が
好適である。これはnが10未満であると、ポリオレフ
ィンとの混練が困難であり、望ましくない。
【0014】本発明において使用される上記式(A)で
表されるオルガノポリシロキサン系重合体の23℃にお
ける粘度は10CS以上、好ましくは1000〜100
0000CSのものが望ましい。10CSより低い粘度
の場合、加熱混練が難しく、また、混練物の表面からオ
ルガノポリシロキサン系重合体が滲み出す場合がある。
表されるオルガノポリシロキサン系重合体の23℃にお
ける粘度は10CS以上、好ましくは1000〜100
0000CSのものが望ましい。10CSより低い粘度
の場合、加熱混練が難しく、また、混練物の表面からオ
ルガノポリシロキサン系重合体が滲み出す場合がある。
【0015】本発明において使用される上記式(A)で
表わされるオルガノポリシロキサンは、ポリオレフィン
100重量部に対し、10〜900重量部必要であり、
好ましくは50〜600重量部必要である。10重量部
より少ないと、通気性、柔軟性が現われにくい。また、
900重量部より多いと、成膜などが困難になることが
ある。
表わされるオルガノポリシロキサンは、ポリオレフィン
100重量部に対し、10〜900重量部必要であり、
好ましくは50〜600重量部必要である。10重量部
より少ないと、通気性、柔軟性が現われにくい。また、
900重量部より多いと、成膜などが困難になることが
ある。
【0016】上記オルガノポリシロキサン変性ポリオレ
フィンを製造する際の混練は、160℃以上で行うこと
が望ましい。混練は、ゲル含量が10%以上になるまで
行う必要がある。10%未満であると、未反応のオルガ
ノポリシロキサンが滲み出す場合があり、また、押出機
内でスリップ現象が発生するなどして、成形ができない
ことがある。また、この混練は、バンバリーミキサー、
二軸押出機その他、通常の混練機で行うことができる。
フィンを製造する際の混練は、160℃以上で行うこと
が望ましい。混練は、ゲル含量が10%以上になるまで
行う必要がある。10%未満であると、未反応のオルガ
ノポリシロキサンが滲み出す場合があり、また、押出機
内でスリップ現象が発生するなどして、成形ができない
ことがある。また、この混練は、バンバリーミキサー、
二軸押出機その他、通常の混練機で行うことができる。
【0017】上記混練において、ポリオレフィンとオル
ガノポリシロキサンからなる組成物に有機過酸化物を添
加することにより、混練時間を短縮することができる。
この際に用い得る有機過酸化物は、分解温度が半減期1
0分間で100〜220℃のもの、すなわち10分間半
減温度(Tp)が100〜220℃のものが好ましく、
このようなものとしては、例えば次のものを挙げること
ができる。ただし、括弧内は分解温度(℃)である:コ
ハク酸ペルオキシド(110)、ベンゾイルペルオキシ
ド(110)、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキ
サノエート(113)、p−クロロベンゾイルペルオキ
シド(115)、t−ブチルペルオキシイソプロピルカ
ーボネート(135)、t−ブチルペルオキシラウレー
ト(140)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾ
イルペルオキシ)ヘキサン(140)、t−ブチルペル
オキシアセテート(140)、ジ−t−ブチルペルオキ
シフタレート(140)、t−ブチルペルオキシマレイ
ン酸(140)、シクロヘキサノンペルオキシド(14
5)、t−ブチルペルオキシベンゾエート(145)、
ジクミルペルオキシド(150)、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(15
5)、t−ブチルクミルペルオキシド(155)、t−
ブチルヒドロペルオキシド(158)、ジ−t−ブチル
ペルオキシド(160)、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(170)、
ジ−イソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(17
0)、p−メンタンヒドロペルオキシド(180)、
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキ
シド(213)。
ガノポリシロキサンからなる組成物に有機過酸化物を添
加することにより、混練時間を短縮することができる。
この際に用い得る有機過酸化物は、分解温度が半減期1
0分間で100〜220℃のもの、すなわち10分間半
減温度(Tp)が100〜220℃のものが好ましく、
このようなものとしては、例えば次のものを挙げること
ができる。ただし、括弧内は分解温度(℃)である:コ
ハク酸ペルオキシド(110)、ベンゾイルペルオキシ
ド(110)、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキ
サノエート(113)、p−クロロベンゾイルペルオキ
シド(115)、t−ブチルペルオキシイソプロピルカ
ーボネート(135)、t−ブチルペルオキシラウレー
ト(140)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾ
イルペルオキシ)ヘキサン(140)、t−ブチルペル
オキシアセテート(140)、ジ−t−ブチルペルオキ
シフタレート(140)、t−ブチルペルオキシマレイ
ン酸(140)、シクロヘキサノンペルオキシド(14
5)、t−ブチルペルオキシベンゾエート(145)、
ジクミルペルオキシド(150)、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(15
5)、t−ブチルクミルペルオキシド(155)、t−
ブチルヒドロペルオキシド(158)、ジ−t−ブチル
ペルオキシド(160)、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(170)、
ジ−イソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(17
0)、p−メンタンヒドロペルオキシド(180)、
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキ
シド(213)。
【0018】また、本発明において使用されるオルガノ
ポリシロキサンは、上でポリオレフィンを変性するもの
として用いた式(A)で表される重合体である。そし
て、上記式(A)に対して好ましいとされたものを、こ
こでも好ましいものとして挙げることができる。なお、
本発明において、上記オルガノポリシロキサン変性ポリ
オレフィンおよびオルガノポリシロキサンはいずれか一
方または両方が用いられ、その使用量は2〜30重量%
である。2重量%未満では、柔軟で、感触がよく、通気
性や透湿性があるフィルムが得られず、30重量%を越
えると、成膜性が不十分となり望ましくない。
ポリシロキサンは、上でポリオレフィンを変性するもの
として用いた式(A)で表される重合体である。そし
て、上記式(A)に対して好ましいとされたものを、こ
こでも好ましいものとして挙げることができる。なお、
本発明において、上記オルガノポリシロキサン変性ポリ
オレフィンおよびオルガノポリシロキサンはいずれか一
方または両方が用いられ、その使用量は2〜30重量%
である。2重量%未満では、柔軟で、感触がよく、通気
性や透湿性があるフィルムが得られず、30重量%を越
えると、成膜性が不十分となり望ましくない。
【0019】また、本発明における通気性フィルム製造
のための樹脂組成物には、その他の添加剤、例えば酸化
防止剤、スリップ剤などを必要に応じて添加してもよ
い。
のための樹脂組成物には、その他の添加剤、例えば酸化
防止剤、スリップ剤などを必要に応じて添加してもよ
い。
【0020】ポリオレフィン系樹脂、無機充填剤、吸湿
剤、オルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび
/またはオルガノポリシロキサン、および所望によるそ
の他の添加剤の混合は通常用いられるバンバリーミキサ
ー、二軸押出機などによって行われ、次いでペレット化
される。通気性複合フィルムを得るには通常の押出コー
ティングで用いられている加工機を用いて上記樹脂組成
物のペレットを溶融、成膜し、基材と接着させつつ冷却
するだけでよい。
剤、オルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび
/またはオルガノポリシロキサン、および所望によるそ
の他の添加剤の混合は通常用いられるバンバリーミキサ
ー、二軸押出機などによって行われ、次いでペレット化
される。通気性複合フィルムを得るには通常の押出コー
ティングで用いられている加工機を用いて上記樹脂組成
物のペレットを溶融、成膜し、基材と接着させつつ冷却
するだけでよい。
【0021】本発明において、通気性複合フィルム製造
の際のラミネーションは樹脂温度280〜340℃で行
う。溶融温度280℃以上で樹脂組成物を溶融成膜する
ことにより通気性フィルムが得られる。310℃未満の
場合は発泡が比較的少ないため、フィルム厚みが比較的
薄い(30μm以下の)製品でないと目標とする通気度
が得られないことがあり、一方、330℃を越えた場合
は発泡が生じすぎて樹脂溶融膜に穴があくことがあるの
で、ラミネーション時の樹脂温度は310〜330℃が
特に好ましい。
の際のラミネーションは樹脂温度280〜340℃で行
う。溶融温度280℃以上で樹脂組成物を溶融成膜する
ことにより通気性フィルムが得られる。310℃未満の
場合は発泡が比較的少ないため、フィルム厚みが比較的
薄い(30μm以下の)製品でないと目標とする通気度
が得られないことがあり、一方、330℃を越えた場合
は発泡が生じすぎて樹脂溶融膜に穴があくことがあるの
で、ラミネーション時の樹脂温度は310〜330℃が
特に好ましい。
【0022】本発明において、樹脂膜厚は10〜100
μmでラミネーションを行う。10μm未満であると機
械的強度が低く、均一な通気性および透湿性を有するフ
ィルムが得られず、100μmを越えると、通気性およ
び透湿性が発現せず望ましくない。
μmでラミネーションを行う。10μm未満であると機
械的強度が低く、均一な通気性および透湿性を有するフ
ィルムが得られず、100μmを越えると、通気性およ
び透湿性が発現せず望ましくない。
【0023】なお、ダイス開口長は各々の加工機の仕様
または目的の製品のフィルム幅に応じて任意に変えるこ
とができるが、広いより狭い方が樹脂溶融膜の温度およ
び圧力の均一性の点から有利である。
または目的の製品のフィルム幅に応じて任意に変えるこ
とができるが、広いより狭い方が樹脂溶融膜の温度およ
び圧力の均一性の点から有利である。
【0024】本発明において、樹脂組成物を押出す際の
加工速度(ラミネーション速度)は、30〜100m/
分である。これは30m/分未満では通気性や透湿性が
不十分となり、100m/分を越えると均一な品質のフ
ィルムが得られないことによる。
加工速度(ラミネーション速度)は、30〜100m/
分である。これは30m/分未満では通気性や透湿性が
不十分となり、100m/分を越えると均一な品質のフ
ィルムが得られないことによる。
【0025】本発明において、通気性基材とは、ポリオ
レフィン、ビニル系ポリマー、縮重合ポリマー、開環重
合ポリマー、重付加ポリマー、付加縮合ポリマー、天然
ポリマー、無機物および金属などからなる群から選択さ
れる素材から製造された織布、不織布、編物、紙、合成
紙、網状物、割り布および穴あき膜状物等である。これ
らの通気性基材は上記素材からなるモノフィラメント、
マルチフィラメント、ステープルファイバー、フラット
ヤーン、スプリットヤーンまたは膜状物等から製造する
ことができる。代表的なものとしては、ナイロン不織
布、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布、セル
ロース系繊維不織布、ガラス繊維不織布、薄葉紙などが
挙げられる。
レフィン、ビニル系ポリマー、縮重合ポリマー、開環重
合ポリマー、重付加ポリマー、付加縮合ポリマー、天然
ポリマー、無機物および金属などからなる群から選択さ
れる素材から製造された織布、不織布、編物、紙、合成
紙、網状物、割り布および穴あき膜状物等である。これ
らの通気性基材は上記素材からなるモノフィラメント、
マルチフィラメント、ステープルファイバー、フラット
ヤーン、スプリットヤーンまたは膜状物等から製造する
ことができる。代表的なものとしては、ナイロン不織
布、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布、セル
ロース系繊維不織布、ガラス繊維不織布、薄葉紙などが
挙げられる。
【0026】本発明はまた、上記の方法で製造された通
気度100〜50000秒/100cc、透湿度3〜1
000g/m2 /1日である通気性複合フィルムに関す
る。本明細書において通気度および透湿度とは、それぞ
れJIS P8117およびJIS Z0208に準拠
して測定される値である。通気度が100秒/100c
c未満であると細孔径が大きくなりすぎており、通気性
はよくなるものの、水分まで通過させるので、防水性が
なくなり、50000秒/100ccを越えると細孔径
が小さくなりすぎており、気体を通過させることが困難
となり、フィルター機能がなくなり、望ましくない。ま
た、透湿度が3g/m2 /1日未満であると湿分を透過
させないので、例えば衣料用とした場合、蒸れを生じ、
1000g/m2 /1日を越えると水蒸気だけでなく、
水まで通過させるので、防水性がなくなり、望ましくな
い。
気度100〜50000秒/100cc、透湿度3〜1
000g/m2 /1日である通気性複合フィルムに関す
る。本明細書において通気度および透湿度とは、それぞ
れJIS P8117およびJIS Z0208に準拠
して測定される値である。通気度が100秒/100c
c未満であると細孔径が大きくなりすぎており、通気性
はよくなるものの、水分まで通過させるので、防水性が
なくなり、50000秒/100ccを越えると細孔径
が小さくなりすぎており、気体を通過させることが困難
となり、フィルター機能がなくなり、望ましくない。ま
た、透湿度が3g/m2 /1日未満であると湿分を透過
させないので、例えば衣料用とした場合、蒸れを生じ、
1000g/m2 /1日を越えると水蒸気だけでなく、
水まで通過させるので、防水性がなくなり、望ましくな
い。
【0027】本発明はさらに、不織布などの通気性基材
上に押出しコーティングすることにより、一工程で通気
性複合フィルムを製造することができる、ポリオレフィ
ン系樹脂30〜70重量%、平均粒径1〜10μmの無
機充填剤10〜60重量%、吸湿剤0〜10重量%、お
よびオルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび
オルガノポリシロキサンの一方または両方2〜30重量
%からなる樹脂組成物を提供する。
上に押出しコーティングすることにより、一工程で通気
性複合フィルムを製造することができる、ポリオレフィ
ン系樹脂30〜70重量%、平均粒径1〜10μmの無
機充填剤10〜60重量%、吸湿剤0〜10重量%、お
よびオルガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび
オルガノポリシロキサンの一方または両方2〜30重量
%からなる樹脂組成物を提供する。
【0028】
【実施例】以下に本発明のより詳細な説明のために実施
例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、特記しない限り%は重量%を表す。
例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、特記しない限り%は重量%を表す。
【0029】低密度ポリエチレン〔以下LDPEと略
す,日本ユニカー製NUC−8005(商品名),メル
トインデックス6.0g/10分,密度0.918g/
cm3〕、直鎖状低密度ポリエチレン〔以下LLDPE
と略す,日本ユニカー製NUCG−5471(商品
名),メルトインデックス10.0g/10分,密度
0.925g/cm3 〕、エチレン−アクリル酸エチル
コポリマー(以下EEAと略す,メルトインデックス
1.5g/10分,モノマー濃度15%)、炭酸カルシ
ウム(竹原化学製,平均粒径5μm)、オルガノポリシ
ロキサン(以下シリコンガムと略す,信越化学製)、オ
ルガノポリシロキサン変性ポリオレフィン〔以下シルグ
ラフトと略す,日本ユニカー製SG−250(商品
名),シリコンガム添加量50%〕、吸湿剤マスターバ
ッチ(酸化カルシウム添加量80%)、酸化防止剤マス
ターバッチなどを表1に示す割合でバンバリーミキサー
により均一に溶融混合し、ペレット化した。
す,日本ユニカー製NUC−8005(商品名),メル
トインデックス6.0g/10分,密度0.918g/
cm3〕、直鎖状低密度ポリエチレン〔以下LLDPE
と略す,日本ユニカー製NUCG−5471(商品
名),メルトインデックス10.0g/10分,密度
0.925g/cm3 〕、エチレン−アクリル酸エチル
コポリマー(以下EEAと略す,メルトインデックス
1.5g/10分,モノマー濃度15%)、炭酸カルシ
ウム(竹原化学製,平均粒径5μm)、オルガノポリシ
ロキサン(以下シリコンガムと略す,信越化学製)、オ
ルガノポリシロキサン変性ポリオレフィン〔以下シルグ
ラフトと略す,日本ユニカー製SG−250(商品
名),シリコンガム添加量50%〕、吸湿剤マスターバ
ッチ(酸化カルシウム添加量80%)、酸化防止剤マス
ターバッチなどを表1に示す割合でバンバリーミキサー
により均一に溶融混合し、ペレット化した。
【0030】このようにして製造した樹脂組成物をモダ
ンマシナリー製65mmφ押出機でナイロン不織布(旭
化成製スパンボンド)およびクラフト紙に押出加工を行
った。加工温度は330℃、樹脂膜厚は約50μm、加
工速度は50m/分であった。得られた複合フィルムは
JIS P8117に基づいて通気度を、JIS Z0
208に基づいて透湿度を測定した。結果を表1にまと
めて示す。
ンマシナリー製65mmφ押出機でナイロン不織布(旭
化成製スパンボンド)およびクラフト紙に押出加工を行
った。加工温度は330℃、樹脂膜厚は約50μm、加
工速度は50m/分であった。得られた複合フィルムは
JIS P8117に基づいて通気度を、JIS Z0
208に基づいて透湿度を測定した。結果を表1にまと
めて示す。
【0031】
【表1】 ─────────────────────────────────── 実 施 例 比 較 例 ─────────────────── ─────── 1 2 3 4 5 1 2 ─────────────────────────────────── LDPE 51.9 39.9 51.9 − 41.9 63.9 42.4 LLDPE − − − 51.9 − − − EEA − − − − 10.0 − 25.0 シルグラフト 12.0 24.0 − − − − 24.0 シリコンガム − − 12.0 12.0 12.0 − − 炭酸カルシウム 32.0 32.0 32.0 32.0 32.0 32.0 7.0 吸湿剤1) 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 − 酸化防止剤1) 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 ─────────────────────────────────── 評価結果 ナイロン不織布コート試料 通気度2) 27000 1000 4900 7000 6400 ∞ 200000 透湿度3) 7.8 750 680 590 650 0 0.8 クラフト紙コート試料 通気度2) 43000 15000 21000 31000 29500 ∞ 320000 透湿度3) 5.3 390 190 110 70 0 0.5 ─────────────────────────────────── (表脚注) 1)吸湿剤および酸化防止剤は共にマスターバッチで添加。 2)通気度の単位は秒/100cc。 3)透湿度の単位はg/m2 /1日。
【0032】表1の結果から、本発明によれば、通気性
フィルムとしての通気度および透湿度がともに好ましい
範囲であり実用性を十分に有する通気性複合フィルムが
得られることがわかる。また、具体的な数値は示さなか
ったが、実施例1〜5において吸湿剤を添加しなかった
場合には、押出コーティング時の速度の低下が認められ
たものの、得られた複合フィルムの通気度および透湿度
は吸湿剤を加えなかったものとほぼ同等であった。
フィルムとしての通気度および透湿度がともに好ましい
範囲であり実用性を十分に有する通気性複合フィルムが
得られることがわかる。また、具体的な数値は示さなか
ったが、実施例1〜5において吸湿剤を添加しなかった
場合には、押出コーティング時の速度の低下が認められ
たものの、得られた複合フィルムの通気度および透湿度
は吸湿剤を加えなかったものとほぼ同等であった。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に述べたように、本発明は、ポ
リオレフィン系樹脂、無機充填剤、吸湿剤、およびオル
ガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび/または
オルガノポリシロキサンからなる樹脂組成物を、不織布
などの通気性基材の上に押出コーティングすることによ
る一工程で通気性複合フィルムを製造する方法を提供す
るものである。従って、本発明の通気性複合フィルムの
製造方法は、フィルム原反の延伸、抽出、エンボス化な
どの有孔化工程と、この有孔化フィルムを基材に貼り合
わせる工程とを必要とする従来の製造法に比べて製造工
程が簡略化でき、品質管理、製造管理上有利であり、製
造コストの削減を可能にする。また、本発明の方法によ
り製造された通気性複合フィルムは、非常に柔軟性があ
り、感触がよく、強度にすぐれ、通気性および透湿性を
有し、衣料材料、包装材料、土木建築材、農業用資材、
食品製造用資材、化学製品製造用資材、医療用材料、衛
生用材料および水処理用材料など広範囲に使用できる。
リオレフィン系樹脂、無機充填剤、吸湿剤、およびオル
ガノポリシロキサン変性ポリオレフィンおよび/または
オルガノポリシロキサンからなる樹脂組成物を、不織布
などの通気性基材の上に押出コーティングすることによ
る一工程で通気性複合フィルムを製造する方法を提供す
るものである。従って、本発明の通気性複合フィルムの
製造方法は、フィルム原反の延伸、抽出、エンボス化な
どの有孔化工程と、この有孔化フィルムを基材に貼り合
わせる工程とを必要とする従来の製造法に比べて製造工
程が簡略化でき、品質管理、製造管理上有利であり、製
造コストの削減を可能にする。また、本発明の方法によ
り製造された通気性複合フィルムは、非常に柔軟性があ
り、感触がよく、強度にすぐれ、通気性および透湿性を
有し、衣料材料、包装材料、土木建築材、農業用資材、
食品製造用資材、化学製品製造用資材、医療用材料、衛
生用材料および水処理用材料など広範囲に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/00 LCQ
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂30〜70重量
%、平均粒径1〜10μmの無機充填剤10〜60重量
%、吸湿剤0〜10重量%、およびオルガノポリシロキ
サン変性ポリオレフィンおよびオルガノポリシロキサン
の一方または両方2〜30重量%からなる樹脂組成物を
押出機のTダイから樹脂温度280〜340℃、樹脂膜
厚10〜100μm、加工速度30〜100m/分で押
出し、溶融薄膜とし、通気性基材に圧着ラミネートする
ことを特徴とする通気性複合フィルムの製造方法。 - 【請求項2】 通気性基材が織布、不織布、編物、紙、
合成紙、網状物、割り布および穴あき膜状物である請求
項1記載の通気性複合フィルムの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の方法で製造された通気度
100〜50000秒/100cc、透湿度3〜100
0g/m2 /1日である通気性複合フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21532594A JPH0858043A (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 通気性複合フィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21532594A JPH0858043A (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 通気性複合フィルムおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0858043A true JPH0858043A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16670437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21532594A Pending JPH0858043A (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 通気性複合フィルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0858043A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004037919A1 (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-06 | Toppan Printing Co., Ltd. | 樹脂組成物およびそれを用いた積層体 |
WO2011052433A1 (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-05 | 日本クラウンコルク株式会社 | 吸湿性樹脂組成物及びその成形体 |
US8034440B2 (en) * | 2002-10-31 | 2011-10-11 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Elastomeric film and laminates thereof |
JP2012185205A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Fuji Xerox Co Ltd | 消耗品パックおよび消耗品パックの製造方法 |
CN103101267A (zh) * | 2012-12-10 | 2013-05-15 | 苏州尊元纺织有限公司 | 一种新型轻便户外服装面料 |
KR101720537B1 (ko) * | 2015-09-21 | 2017-03-28 | 주식회사 한국지러스트 | 제습필름 조성물 및 이를 이용한 제습 수축필름 |
CN107973956A (zh) * | 2016-10-21 | 2018-05-01 | 合肥杰事杰新材料股份有限公司 | 一种低含水率防水透气膜用复合材料及其制备方法 |
JP2021533014A (ja) * | 2018-08-14 | 2021-12-02 | サムプ テック カンパニー リミテッド | 気化性防錆コーティング紙及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-08-17 JP JP21532594A patent/JPH0858043A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004037919A1 (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-06 | Toppan Printing Co., Ltd. | 樹脂組成物およびそれを用いた積層体 |
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US9205960B2 (en) | 2009-10-26 | 2015-12-08 | Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. | Moisture-absorbing resin composition and molded product thereof |
JP2012185205A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Fuji Xerox Co Ltd | 消耗品パックおよび消耗品パックの製造方法 |
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KR101720537B1 (ko) * | 2015-09-21 | 2017-03-28 | 주식회사 한국지러스트 | 제습필름 조성물 및 이를 이용한 제습 수축필름 |
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JP2021533014A (ja) * | 2018-08-14 | 2021-12-02 | サムプ テック カンパニー リミテッド | 気化性防錆コーティング紙及びその製造方法 |
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