【発明の詳細な説明】新規なエポキシド含有化合物 発明の技術分野
本発明は有害な、前炎症性刺激に対する細胞反応を調節するように細胞及び生
化学レベルで薬物として作用するエポキシド含有治療用化合物の種類に関する。
さらに詳しくは、本発明の化合物はコア部分に結合した側鎖に少なくとも1個の
エポキシド基を有する。発明の背景
ペントキシフィリン(1−(5−オキソヘキシル)−3,7−ジメチルキサン
チン)(PTXと略記)は血流量を増大させるために広範囲に医学的に用いられ
ているキサンチン誘導体である。PTXは米国特許第3,422,307号及び
第3,737,433号に開示される。PTXの代謝産物はデイヴィス(Davis)
等のApplied Environment Microbiol.48:3
27,1984に要約されている。PTXの代謝産物は1−(5−ヒドロキシヘ
キシル)−3,7−ジメチルキサンチン(MIと略記)である。MIも脳血流量
を増大させると米国特許第4,515,795号及び第4,576,947号に
開示されている。さらに、米国特許第4,833,146号及び第5,039,
666号は脳血流量を高めるためのキサンチンの第3級アルコール類似体の使用
を開示する。
さらに、米国特許第4,636,507号は、化学走性の刺激剤に反応して多
形核白血球における化学走性を刺激するPTX及びMIの能力を開示する。PT
Xと、関連する第3級アルコール置換キサンチンとはある種のサイトカイン(cyt
okine)の活性を阻害し、化学走性に影響を与える(米国特許第4,965,27
1号及び第5,096,906号)。PTX及びGM−CSFの投与は同種異系
(allogeneic)骨髄移植を受ける患者の腫瘍壊死因子(TNF)レベルを低下させ
る(ビアンコ(Bianco)等,Blood,76:増刊1(522A),1990)
。TNFの分析可能なレベルの低下は骨髄移植に関連する併発症の減少を伴った
。しかし、正常な志願者では、TNFレベルはPTX受容者において高かった。
それ故、TNFの高いレベルがこのような併発症の主要な原因ではない。
したがって、当該技術分野では、ヒト又は動物に投与するための安全でかつ効
果的であり、種々な炎症性又は有害な剌激にも拘わらず細胞ホメオスタシスを維
持する、効果的な治療用化合物を発見する必要がある。本発明はこのような化合
物の研究に由来する。発明の概要
本明細書に述べる化合物を用いて、種々な剌激に応じて非常に多様な標的細胞
のホメオスタシスを維持することができることが判明した。さらに、本発明の化
合物及び組成物は通常の経路の治療投与に適し、有効な適量(dosage)が供給され
ることを可能にする。
本発明は、外部の又は現場での(in situ)第1刺激(primary stimulus)に対す
る細胞反応を調節するために有用な、コア部分に結合したエポキシド含有アルキ
ル側鎖、並びに有効量でのこのような化合物の特定の投与形式に関する。
本発明の化合物は下記式:
[式中、nは約4から約16までの整数であり、jは約0から約12までの整数
である]を含む、コア部分に結合したエポキシド置換アルキル側鎖(R)を含み
、その分割された鏡像異性体及び/又はジアステレオマー、塩、溶媒和物、水和
物及びこれらの混合物を含む。コア部分は非環式、炭素環式又は複素環式部分で
あることができる。本発明は本発明の化合物を含む薬剤組成物に関する。
本発明は、本発明の化合物の有効量を投与することを含む外部の又は現場での
第1刺激に対する免疫反応又は細胞反応を調節する方法を含む。特に、細胞又は
生化学レベルで、本発明の化合物は細胞内のシグナルを増幅する特定のリン脂質
に基づく経路を阻害することが判明している。この経路は有害な又は炎症性刺激
に応じて活性化される傾向がある。
本発明の化合物は特に、I型 IL−1受容体を介して仲介されるシグナル伝
達を阻害し、それ故、IL−1アンタゴニストと考えられる。ジナレロ(Dinarel
lo)とウォルフ(Wolff),“疾患におけるインターロイキン−1の役割”,N.E
ngl.J.Med.328,106(1993年1月14日)は、“疾患の重
要な迅速かつ直接の決定因子・・・例えば、敗血症性ショックでは、IL−1は
直接血管に作用して、血小板活性化因子と酸化窒素との迅速な産生によって血管
拡張を誘導するが、自己免疫疾患では、IL−1は他の細胞を剌激して、サイト
カイン又は酵素を産生させることによって作用し、次にサイトカイン又は酵素が
標的細胞に作用する。”として、IL−1の役割を述べている。この論文は前述
の疾患の多くを含めた、IL−1によって仲介される疾患群を述べている。図面の簡単な説明
図1は3種の本発明の化合物No.1605、1808及び1906の混合リ
ンパ球反応を示す。混合リンパ球反応は二元(two-way)混合リンパ球反応で測定
される同種異系刺激(allogeneic stimulation)に対するPBMC(末梢血液単核
細胞)の増殖反応を示す。試験した本発明の化合物の各々はこの免疫調節活性の
分析方法において効果的(及びこのグラフには示さなかったがPTXよりも強力
)であった。
図2は胸腺細胞の増殖を阻害するための1808、1906の3種類の用量レ
ベル及び無薬物対照の比較を示す。胸腺細胞は正常な雌Balb/Cマウスから
入手し、コンカナバリンA(Con A)及び/又はインターロイキン−1α(
IL−1α)によって刺激した。Con A及び/又はIL−1αによって活性
化する2時間前に薬物を細胞培養に加えた。図2に示すように、両方の薬物は胸
腺細胞の増殖を用量依存式に(in dose-dependent fashion)阻害した。
図3はB細胞増殖の阻害に関して1605と1808との比較を示す。ラモス
(Ramos)C細胞腫瘍ラインを抗−mu(anti-mu)抗体又はホルボールミリスチン酸
(PMA,5nM)によって増殖を刺激する前に1時間にわたって250μMの
1808又は1605によって処理した。1日後に、トリチウム化チミジンによ
って増殖を測定した。このモデルにおいて1605と1808の両方は増殖を阻
害した。
図4はヒト間質細胞のPDGF(血小板由来成長因子)誘導増殖に対する16
05、1808及び1906の比較を示す。ヒト間質細胞を無血清培地中で24
時間飢餓させ、次に50ng/mlのPDGF−BBによって刺激した。薬物は
PDGF剌激の1時間前に種々な指定濃度で加えた。PDGF刺激の時点におい
てトリチウム化チミジンを24時間にわたって加えて、細胞増殖を測定した。バ
ックグラウンドカウントは対照レベルの約5%であった。3種類の薬物の全ては
PDGF誘導刺激を用量依存式に阻害した。
図5は活性化したヒト臍血管内皮細胞(HUVEC)へのU937細胞の付着
を阻害する1605、1808及び1906の効果を示す。HUVEC細胞は2
0ng/mlのTNFによって12時間活性化した。TNFの添加の1時間前に
薬物を各培養物(対照以外)に加えた。蛍光染料BCECFを予備負荷させたU
937細胞を各培養ウェルに加えて、洗浄した。蛍光プレートリーダー(fluores
cence plate reader)で細胞付着量(cell-adhesion)を測定した、これは3種類の
薬物の全てによって生じた細胞付着量の低下を用量依存式に示した。
図6はヒト臍血管内皮細胞(HUVEC)におけるVCAMの細胞表面発現を
阻害する,1605、1808及び1906の効果を示す。HUVEC細胞を2
0ng/mlのTNF−αによって20時間剌激してから、VCAMを認識する
モノクローナル抗体を用い、次にフィコエリトリンに結合したヤギ抗マウス抗体
を用いて免疫蛍光染色した。フローサイトメトリーを用いて、細胞を抗体結合に
関して分析した。図6はフローサイトメトリーによって分析した、10,000
細胞の平均の相対蛍光強度の分析を示す。平均蛍光レベルは3種の薬物の全てに
よって対照レベル(TNF処理,薬物なし)から減少した。発明の詳細な説明
本発明は、第2メッセンジャー経路系の特定の相によって細胞挙動を制御する
ことができる画定された種類(defined genus)の本発明の化合物に関する(バー
ステン(Bursten)等,J.Biol.Chem.266:20732,1991
)。第2メッセンジャーは脂質又はリン脂質であり、下記略号を用いる:
PE ホスファチジルエタノールアミン
LPE リゾホスホエタノールアミン
PA ホスファチジン酸
LPA リゾホスファチジン酸
DAG ジアシルグリセロール
LPLD リゾホスホリパーゼーD
LPAAT リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼ
PAPH ホスファチジン酸ホスホヒドロラーゼ
PLA2 ホスホリパーゼA−2
PLD ホスホリパーゼD
PAA ホスホアラキドン酸
PC ホスファチジルコリン
“再モデル化”PA、環状経路=指示されたsn−1及びsn−2位置におい
てL−飽和,2−リノレオイル又は1,2−ジレオリル/1,2−sn−ジリノ
レオイルによって置換されたPAA,LPA,PA及びDAG中間体。
“古典PI経路”=1−ステアロイル,2−アラキドノイル脂肪アシル側鎖に
よって置換されたPI,DAG,PA中間体。
“PLD生成PA”=例えば、1,2−sn−ジオレオイルー,1−アルキル
,2−リノレオイル−及び1−アルキル,2−ドコサヘキサンオイル側鎖によっ
て置換されたPE,PC,LPA,PA及びDAG中間体。
リゾホスファチジン酸トランスフェラーゼ(LPAAT)はアシルCoAから
のアシル基の組込みによってリゾホスファチジン酸(LPA)からホスファチジ
ン酸(PA)を合成する。PAホスホヒドロラーゼ(PAPH)によるホスフェ
ート部分の加水分解はDAGの形成を生じる。これらの態様(aspect)の経路は細
胞表面上の受容体において作用する第1剌激(例えば、インターロイキン−1又
はTNFのようなサイトカイン)による刺激時に直ちに(1分間以内)活性化さ
れるように見える。即座に検出可能な効果はPA及びDAGのレベルの上昇であ
る。本発明の化合物の投与はこの上昇を後退させる。
本発明の化合物は1,2−二不飽和及び1−アルキル,2−不飽和亜種(subsp
ecies)を有する中間体に対して基質特異性を示すPAPH酵素のLPAATの亜
種の阻害剤を含む。このような阻害剤の1つの代表的な例(本発明の化合物の範
囲内ではないが)はPTXである。PTXは、PIを含まず、むしろ、主として
1,2−二不飽和及び1−アルキル,2−不飽和亜種から成るPAに由来する特
異的活性化経路においてPAPHをブロックする。このことは、例えば、TNF
によって刺激されたヒト糸球体間質細胞が、PIからDAGを産生し、PTXの
不存在下及び存在下においてPIを再生することの実証によって判明した。後者
の系には、PA又はDAGがPI以外の供給源に由来することを示唆する証拠は
存在しない。本発明の化合物が、sn−2−位置にアラキドネート以外の不飽和
脂肪酸を有する基質に関係するPAPHとLPAATのサブセットに影響を与え
、PI経路に関与する、これらの酵素の日常(houskeeping)形に影響を与えない
ことを強調すべきである。本発明の化合物
本発明の化合物は下記式:
[式中、nは約4から約6までの整数であり、jは約0から約12までの整数で
ある]を含む、コア部分に結合したエポキシド置換アルキル側鎖(R)を含み、
その分割された鏡像異性体及び/又はジアステレオマー、塩、溶媒和物、水和物
及びこれらの混合物を含む。nは好ましくは約4から約12まで、より好ましく
は約4から約10までの整数である。jは好ましくは約0から約3までの整数で
ある。アルキル基はヒドロキシル、ハロ若しくはジメチルアミノ基によって置換
されること及び/又は酸素原子、H若しくは(C1−C4)アルキルによって中断
されることもできる。
コア部分は非環式、炭素環式又は複素環式部分であることができる。非環式部
分は例えばアミノ酸(1又は2個)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ
キシド基、スルホネート基、ホスフェート基、アミド、アミン、ケトン、単純イ
オン官能基、末端水素またはハロゲン原子である。典型的なコア部分のアミノ酸
は下記アミノ酸:アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、シス
テイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロ
イシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニ
ン、トリプトファン、チロシン及びバリンの1個以上を含むことができる。コア
部分は好ましくは上記例示的リストから選択される2個のアミノ酸を含むジペプ
チドである。例示的なハロゲン原子は、限定する訳ではなく、臭素、塩素、フッ
素及びヨウ素である。
例示的な炭素環式又は複素環式部分は置換形又は非置換形のいずれでもよく、
好ましくは、限定する訳ではなく、置換形又は非置換形のフタルイミド、ホモフ
タルイミド、キナゾリジンジオン、キナゾリン、キサンチン、グルタルイミド、
ピペリジン、ピペリドン、γ−バレロラクタム、シクロヘキサン、シクロヘキセ
ン、ベンゼン、ウラシル、チミン、ウラシル融合ナフタレン、オルトーフェノー
ル、イミダゾールアミド、ピロールアミド、ベンズアミド、テトラヒドロフタル
イミド又はスクシンイミドを含むことができる。好ましい複素環式コア部分は少
なくとも1個の環窒素原子を含み、R側鎖は環窒素に結合する。例えば、複素環
式部分はキサンチン、フタルイミド、チミン、アルキル置換(C1−C6)チミン
、ウラシル、アルキル置換(C1−C6)ウラシル、グルタルイミド、2,5,4
’−トリハロベンゾフェノン、1,4−トリハロメチルベンズアミド(好ましく
は、ハロゲン基はクロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロから選択される)及びレ
ゾルシノールであることができる。より好ましくは、複素環式コア部分は1,7
−メチルキサンチン、8−アミノ−3−メチルキサンチン、7−メチルハイポキ
サンチン、ジメチルジヒドロキシピラゾロ[4,3−d]ピリミジン、メチルピ
ロロ[2,3−d]ピリミジン、5−及び6−置換ウラシル、6−アミノウラシ
ル、2,4−ジオキソヘキサヒドロー1,3,5−トリアジン、メチルバルビツ
ル酸、イソカルボスチリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、2−
ヒドロキシピリジン、3,3−ジメチルフルタルイミド、1,3−ジヒドロキシ
ナフタレン、1,3−シクロペンタンジオン、2−ピロールアミド、3−ピロー
ルアミド、1−ピロールアミド、及び置換ベンズアミドである。キサンチンコア
部分を有する、本発明の好ましい化合物は、限定する訳ではなく、キサンチン核
の位置1において置換した単エポキシド置換アルキル側鎖(R)を有する化合物
を含む。
本発明の化合物は鏡像異性体若しくはジアステレオマーの混合物として又は分
割形若しくは部分的分割形で提供されることができる。光学異性体の分割には標
準方法が用いられる。エポキシド含有化合物の異なる鏡像異性体の変異体(enant
iomeric variant)(例えば、立体異性体及びキラル形)が、PAPH及びLPA
ATを阻害するそれらの特異的(differential)能力に基づいて、異なる薬物活性
を有することが考えられる。対応する鏡像異性体及び/又はジアステレオマーを
実質的に含まない光学異性体は少なくとも約85%の該当(relevant)光学異性体
を含み、好ましくは約90%の該当光学異性体、特に少なくとも約99%以上の
該当光学異性体を含むが、最も好ましい場合には、他の光学形の量が検出不能で
ある。
本発明はさらに、1種又は複数種の本発明の化合物と薬剤学的に受容されるキ
ャリヤー又は賦形剤とを含む薬剤組成物を包含する。本発明の化合物又は本発明
の薬剤組成物によって処置すべき細胞は生体外培養において、又は体外処置にお
いて、又はその細胞を処置すべき対象者に本発明の化合物又は本発明の薬剤組成
物を投与することによって本発明の化合物と接触させることができる。
本発明の具体的な化合物の例は、表1に示す下記化合物のラセミ混合物と、R
及びS鏡像異性体(対応して、R及びSとして略記)との両方を含む:
本発明の化合物と薬剤組成物の用途
本発明の化合物は、第1刺激の数秒以内に招来される第2シグナル発生経路に
対するこれらの第1刺激の影響を和らげることによって、第1剌激が接触する細
胞中のホメオスタシスを維持する機構を提供する。
上記生体外効果は、本発明の化合物又はその薬剤学的に受容される塩、水和物
若しくは溶媒和物の少なくとも1種の有効量と、少なくとも1種の薬剤学的に受
容される賦形剤又はキャリヤーとを含む本発明の薬剤組成物をもたらす。本発明
の化合物は特に、例えばIL−1タイプI受容体によって仲介される細胞シグナ
ル伝達(cellular signaling)を阻害し、IL−1アンタゴニストであるので、本
発明の薬剤組成物は、(1)グラム陽性又は陰性菌によって誘発される内毒素性
ショック及び敗血症の防御及び治療;(2)例えば癌のような腫瘍細胞の増殖の
阻害、治療又は予防;(3)サイトリダクティブ(cytoreductive)療法(例えば
、化学療法又は放射線療法)によって阻害される造血機能の剌激;(4)例えば
インスリン依存性真性糖尿病(IDDM)、関節炎(リウマチ様関節炎を含む)
、多発性硬化症、アルツハイマー病、糸球体腎炎、グレーブス病及びアテローム
硬化症のような自己免疫疾患の治療又は予防;(5)衰退過程(apoptotic proce
ss)プロセスの後退による毛髪成長の刺激による男性型禿頭病の治療又は予防;
(6)サイトリダクティブ療法によって惹起される抜け毛の予防;(7)外傷に
よって惹起されるARDS(急性呼吸困難症候群)の症状の予防;(8)喘息、
炎症性腸疾患、急性及び骨髄性白血病、移植組織の拒絶反応、乾せん、骨粗しょ
う症、歯周病、自己免疫性甲状腺炎、アルコール性肝炎、子宮感染症に続発する
早産及び睡眠障害さえもの治療又は予防;(9)GVHD(対宿主性移植片病)
における予防的な相乗作用性の免疫抑制、に有用である。
過剰な又は無調節のTNF(腫瘍壊死因子)産生は、リウマチ様関節炎、リウ
マチ様脊椎炎、変形性関節症、通風性関節炎及びその他の関節炎症状;敗血症、
敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性菌性敗血症、中毒性ショック
症候群、成人の呼吸困難症候群、大脳マラリア、慢性肺炎症性症候群、珪肺症、
肺サルコイドーシス、骨吸収病、リパーフュージョン(reperfusion)損傷、対宿
主性移植片反応、同種移植片の拒絶症、発熱、インフルエンザのような感染症に
よる筋肉痛、感染症、AIDS又は悪性疾患に続発する悪液質、AIDS、他の
ウイルス感染症(例えば、CMV、インフルエンザ、アデノウイルス、ヘルペス
群(herpes family))、ケロイド形成、瘢痕組織形成、クローン病、潰瘍性大腸
炎、又は発熱(pyresis)を含めた、幾つかの疾患の仲介又は悪化に関係する。本
発明の化合物又はその薬剤学的に受容される塩は、(1)細胞内のシグナルを増
幅する、特異的なリン脂質に基づくメッセンジャー経路によって及び(2)例え
ばTNF又はIL−1のようなメッセンジャー炎症性サイトカインの過剰な又は
無調整の産生によって悪化又はシグナリング(signaled)される、ヒト又は他の哺
乳動物の疾患状態の予防又は治療の処置用の薬剤の製造に使用可能である。TN
Tメッセンジャーシグナリングに関しては、過剰な又は無調整の単球/マクロフ
ァージTNF産生が疾患を悪化させるか又は誘発する幾つかの疾患状態が存在す
る。これらには、例えば、アルツハイマー病、内毒素中毒又は中毒性ショック症
候群(トラセイ(Tracey)等,Nature330:662,1987及びヒンシ
ャウ(Hinshaw)等,Circ.Shock30:279,1990);悪液質(
デズベ(Dezube)等,Lancet355:662,1990)、及び成人の呼吸
困難症候群(ミラー(Miller)等,Lancet2(8665):712,198
9)のような、神経変性疾患がある。本発明の化合物は、例えばウイルス感染症
(ヘルペス又はウイルス性結膜炎)、乾せん、真菌類又は酵母感染症(例えば、
白せん(ringworm)、水虫、膣炎、ふけのある状態)又は他の皮膚生理学的な増殖
過多障害のような、過剰なTNF又はIL−1によって仲介又は悪化される局所
的疾患状態の治療又は予防に局所的に使用可能である。高いTNFレベルは急性
マラリア発作(グラウ(Grau)等、N.Eng.J.Med.320:1585,
1989)、例えば珪肺症及びアスベストーシスのような慢性肺炎症性疾患(ピ
ギート(Piguet)等,Nature344:245,1990及びビソネッテ(Bis
sonnette)等,Inf1ammation13:329,1990)、及びリパ
ーフュージョン損傷(ヴェッダー(Vedder)等,Proc.Natl.Acad.
Sci.USA87:2643,1990)に観察されている。それ故、本発明
の化合物は造血機能の刺激、敗血症性ショックの予防と治療、急性及び慢性の炎
症性疾患の治療、自己免疫疾患の治療又は予防、真菌類及び酵母感染症の治療、
ヘア成長の剌激(局所塗布の場合、ヌードマウスでの生体内試験結果で実証)に
用いられることが好ましい。
本発明の化合物は薬物の有害な副作用を抑制するための補助薬として有用であ
る。これらの副作用は、例えば、(1)インターロイキン−2(IL−2);(
2)シクロスポリンAとFK506;及び(3)アムホテリシンBの副作用を含
む。本発明の化合物は、シクロスポリン又はFK506と同様に、抗原誘導T細
胞活性化をも阻害するが、シクロスポリン又はFK506とは異なり、(1)N
KとLAK細胞の発生を防止せず;(2)T細胞からのIL−2放出を抑制せず
;又は(3)IL−8放出を抑制しない。
メタロプロテアーゼは例えば腎臓の糸球体疾患、関節炎における関節破壊、及
び気腫における肺破壊のような組織損傷を仲介し、および腫瘍の転移に関係する
。メタロプロテアーゼの3例は、TNF、IL−1及びPDGFとbFGFによ
って誘導される92kDのタイプVゼラチナーゼ(gelatinase)と、通常構成要素
であり、TNF又はIL−1によって誘導される72kDのタイプIVコラゲナ
ーゼと、TNFとIL−1とによって誘導されるストロメリシン/PUMP−1
とを含む。本発明の化合物は92kDのタイプVゼラチナーゼを誘導可能なメタ
ロプロテアーゼのTNF又はIL−1誘導を阻害することができる。さらに、本
発明の化合物は100U/mlのIL−1によって誘導されるPUMP−1活性
を低下させることができる。したがって、本発明の化合物はIL−1又はTNF
によって誘導されるある一定のメタロプロテアーゼの誘導を防止し、正常な組織
修復に関与する構成的に製産されるプロテアーゼ(例えば、72kDのタイプI
Vコラゲナーゼ)に関係しない。
例えば、本発明の化合物は、骨髄移植(BMT)を受ける患者に関して、BM
Tが適正同種異系、不適正同種異系又は自己由来のいずれであるかに関係なく、
用いられる。自己由来移植片を移植される患者は、対宿主性移植片病(GVHD
)を発現しないので必ずしも免疫抑制剤を投与される必要がないとしても、本発
明の化合物による治療によって助けられる。しかし、移植が実施される理由とな
った、対象の疾患に関連して用いられる化学療法又は放射線療法の有害な効果は
、患者の細胞に対する負の刺激を構成する。
一般に、BMTを受ける患者は全て、正常な骨髄回復のために致命的な量を越
える全身照射と共にまたはそのような照射なしに、化学療法剤の投与を必要とす
る。このことは患者を救うために貯蔵された患者骨髄又は提供者骨髄を用いるこ
とに合理的根拠を与える。一般に、化学療法および放射線は、新しい又は貯蔵さ
れた骨髄を注入する前の連続した7〜10日間患者に投与される。患者に骨髄を
投与する日は移植の0日と表される。患者が化学/放射線(chemo/radiation)を
受けるより前の日々は負数で表される。その後の日々は正数で表される。
BMT受容者にマイナスの応答が生ずる時間の中央値(median time)は移植後
の最初の100日間内である。それ故、統計的には、患者が100日目まで生存
するならば、これらの患者が生存し続けるチャンスは有意に強化される。本発明
の化合物は患者の生存率を高めることができる。許容可能と考えられる、最初の
100日間の致死率は“良好な危険性(good risk)”患者で15〜20%であり
、“高危険性”患者で30〜40%である。これらの致死率は化学/放射線の高
い投与量に直接起因するものである。さらに、GVHDが同種異系の骨髄受容者
における死亡率に寄与する。
本発明の化合物の投与が有用である他の適応症には、腫瘍苦痛(tumour burden
)の存在、ホルモン関連障害、神経障害、自己免疫疾患、炎症、再狭窄、高血圧
、好ましくない免疫応答、ウイルス性感染症、腎炎、粘膜炎(mucositis)、及び
種々なアレルギー反応がある。アレルギー反応の予防は急性アレルギー反応の予
防、従って、鼻漏、重篤な膿汁(drainage)、散在性組織浮腫及び全身化そう痒症
の緩和又は予防を含む。慢性アレルギー反応の他の症状は、上記症状の他に、め
まい感、下痢、組織充血及び、局在化白血球浸潤を伴う涙腺腫脹(lacrimal swel
ling)を含む。アレルギー反応はまた、ロイコトリエン放出とその遠位効果(dist
al effect)をも付随し、気道閉塞の発現を含む喘息症状、FEVIの減少、生体
能力の変化及び大量の粘液産生を含む。
本発明の化合物の投与に適した、他の対象は例えば化学療法剤又は照射療法の
ような、腫瘍の治療のための、毒性のある薬剤を投与され、並びに例えばIL−
2のような生物学的反応調節剤及び例えばリンホカイン活性化キラー細胞(LA
K)及び腫瘍浸潤リンパ球(TIL細胞)のような腫瘍抑制細胞による治療を受
ける患者;他の方法で治療されたか否かに拘わらず、急性及び慢性の骨髄性白血
病、ヘアリー・セル(hairy cell)白血病、リンパ腫、巨核球白血病等を含めた、
一般に新生物(neoplasia)に罹患した患者;細菌、真菌類、原生動物もしくはウ
イルス感染によって惹起される疾患状態に罹患した患者;例えば心臓手術を受け
た患者のような、例えば再狭窄としての好ましくない平滑筋細胞増殖を示す患者
;自己免疫疾患に罹患し、T細胞及びB細胞の不活化を必要とする患者;及び神
経障害を有する患者を含む。
本発明の化合物はさらに、アセチルコリン及び/又はエピネフリンによるシナ
プトソームの刺激に起因する、関連したPA及びDAGの増大したレベルを減ず
ることができる。このことは、本発明の化合物の効果が例えばドーパミンのよう
な抑制的神経伝達物質の放出を強化することと、このような神経伝達物質の遠位
の“遅い流動(slow current)”効果を調節することの両方であることを示唆する
。
したがって、本発明の薬物は発作閾値(seizure threshold)を高め、例えばス
トリキニーネのような神経毒に対してシナプスを安定化し、例えばL−ドーパの
ような抗パーキンソン病薬の効果を強化し、催眠性化合物の効果を強化し、トラ
ンキライザーの投与に起因する運動障害を軽減し、例えば発作(stroke)のような
脳血管イベント後の進行性神経死に付随するニューロン過度燃焼を軽減又は防止
するためにも有用である。さらに、本発明の化合物はノルエピネフリン欠乏うつ
病及び内因性グルココルチコイドの放出に関連したうつ病の治療に有用であり、
デキサメタゾン又はメチルプレドニゾロンの中枢神経系に対する毒性を防止し、
この薬物への嗜癖なしに慢性疼痛を治療することができる。さらに、本発明の化
合物は学習及び注意力の欠陥を有する小児の治療に有用であり、一般に、例えば
アルツハイマー病患者を含めた器質的欠陥を有する対象者における記憶を改良す
る。
投与量値は変化するが、本発明の化合物をこのような治療を必要とするヒト対
象に、患者の体重に依存して、約200mg〜約5000mg/日の、有効な経
口、非経口、又は静脈内の致死下投与量として投与する場合には、治療効果が達
せられる。白血病の治療における特に好ましい投与計画(regimen)は4〜50m
g/体重kgである。しかし、如何なる特定の対象者に対しても、個人のニーズ
と、本発明の化合物を投与するか又は本発明の化合物の投与を指図する人の専門
的判定とに合わせて、特定の投与計画を調節しなければならないことを理解すべ
きである。実施例1
この実施例はN−(5,6−オキシドヘキシル)フタルイミド(1103)の
合成を説明する。ジメチルスルホキシド50ml中のカリウムフタルイミド(7
.4g,40ミリモル)懸濁液に1−ブロモー5−ヘキセン(6.52g,40
ミリモル)を加えて、一晩撹拌した。室温において12時間撹拌した後に、反応
を水300m1を含む分液ロートに注入し、ジクロロメタン(5x200ml)
によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(100ml)とブライン(10
0ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮
した。得られた粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(溶
離剤:10%アセトン/ヘキサン)によってさらに精製して、N−(5−ヘキセ
ニル)フタルイミド(1101)9.2g(収率100%)を得た。
ジクロロメタン(30ml)中の、上述したように製造したN−(5−ヘキセ
ニル)フタルイミド(1.145g,5ミリモル)とm−クロロパーオキシ安息
香酸(2.58g,7.5ミリモル,50重量%)との溶液を5時間撹拌した。
反応混合物をジクロロメタン80mlで希釈し、20%亜硫酸ナトリウム水溶液
(20m1)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、水及びブライン溶液
によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧
下で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフ
ィー(50%ヘキサンと酢酸エチルとを溶離剤に使用)によってさらに精製して
、N−(5,6−オキシドヘキシル)フタルイミド0.918g(収率75%)
を得た。実施例2
この実施例はN−(9,8−オキシドノニル)フタルイミド(1105)の合
成を説明する。ジメチルスルホキシド50ml中のカリウムフタルイミド(7.
4g,40ミリモル)懸濁液に1−ブロモー8−ノネン(8.2g,40ミリモ
ル)を加えて、一晩撹拌した。室温において12時間撹拌した後に、反応生成物
を水300mlを含む分液ロートに注入し、ジクロロメタン(5x200ml)
によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(100ml)とブライン(10
0ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮
した。得られた粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー(1
0%アセトン/ヘキサンの溶離剤を使用)によってさらに精製して、N−(8−
ノネニル)フタルイミド(1101)7.6g(収率70.4%)を得た。
ジクロロメタン(30ml)中の、上述したように製造したN−(8−ノネニ
ル)フタルイミド(1.355g,5ミリモル)とm−クロロパーオキシ安息香
酸(2.58g,7.5ミリモル,50重量%)との溶液を5時間撹拌した。反
応混合物をジクロロメタン80mlで希釈し、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(
20ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、水及びブライン溶液に
よって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下
で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィ
ー(50%ヘキサン/酢酸エチルの溶離剤を使用)によってさらに精製して、N
−(9,8−オキシドノニル)フタルイミド1.03g(収率70%)を得た。実施例3
この実施例はN−(10,11−オキシドウンデシル)フタルイミド(110
9)の合成を説明する。ジメチルスルホキシド(30ml)中のカリウムフタル
イミド(4.17g,22.5ミリモル)の懸濁液に11−ウンデシルブロミド
(MTMから入手可能)(5.0g,21.5ミリモル)を加えて、混合物を6
0℃において16時間撹拌した。この混合物を水(80ml)中に注入し、酢酸
エチル(3x70ml)によって抽出した。一緒にした抽出有機部分を水(3x
100ml)によって洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて、ク
リーム色固体を得た。カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサンを使用
)によって精製して、N−(10−ウンデセニル)フタルイミド(−1107)
(5.50g,86%)を白色固体としてを得た。
アセトン/水(重量によって1:1)100ml中の、上述したように製造し
たN−(10−ウンデセニル)フタルイミド(4.97g,16.6ミリモル)
と、4−メチルモルホリン−N−オキシド(8.62ml,水中60重量%、5
0.0ミリモル)と、オスミウム酸カリウム2水和物(58mg,0.16ミリ
モル)との溶液を16時間撹拌した。水(100m1)と亜硫酸ナトリウム(1
0g)とを加え、得られる溶液をさらに1時間撹拌した。得られる反応混合物を
ジクロロメタン(3x80ml)によって抽出し、有機相を硫酸マグネシウム上
で乾燥させ、蒸発させて、N−(10,11−ジヒドロキシウンデシル)フタル
イミド(1108)3.93g(収率71%)を得た。
N−(10,11−ジヒドロキシウンデシル)フタルイミド(2.35g,7
.10ミリモル)をHBr(酢酸中30%溶液6.90ml,21.3ミリモル
)と共に3時間撹拌した。次に、混合物を水(50ml)、氷(25g)及びN
aHCO3(15g)の溶液に10分間にわたって加え、さらに30分間撹拌し
た。得られた反応生成物をジクロロメタン(3x70ml)によって抽出し、一
緒にした有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて、N−(10−ア
セトキシ−11−ブロモウンデシル)フタルイミドの残渣を得た。
この粗生成物をもはや精製せずにメタノール(10ml)中でナトリウムメト
キシドの溶液(ナトリウム(0.23g,10.0ミリモル)とメタノール10
mlとから製造)によって処理した。60分間後に、処理済み粗生成物を含む反
応混合物を水(30ml)に加え、ジクロロメタン(100ml,2x50ml
)によって抽出した。抽出した有機部分を一緒にして、乾燥させ、蒸発させて、
N−(10,11−オキシドウンデシル)フタルイミド(1109)2.00g
(収率89%)を白色固体として得た。実施例4
この実施例はN−(10,11−オキシドウンデシル)ホモフタルイミド(1
114)の合成を説明する。ホモフタル酸(54.0g;0.3モル)と微粉状
尿素(19.82g;0.33モル)との混合物を、pHペーパーによって実証
されるように、アンモニアがもはや発生しなくなるまで、175〜185℃に加
熱した。この粗生成物をメタノール(500ml)と共に還流させ、ホモフタル
イミドを濾過によって単離した(29g;60%)。無水ジメチルスルホキシド
(75ml)中のホモフタルイミド(3.2g,20ミリモル)の溶液に、水素
化ナトリウム(95%)(576mg,24ミリモル)を加えた。20分間撹拌
した後に、1−ブロモウンデク−10−エン(5.6g,24ミリモル)を加え
た。室温において16時間撹拌した後に、反応混合物を水500mlを含む分液
ロートに注入し、酢酸エチル(3x100ml)で抽出した。有機抽出物を一緒
にし、水(100ml)とブライン(100ml)とによって洗浄し、無水硫酸
マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を、石油エー
テル/5%酢酸エチルの溶離剤を用いて、シリカゲル上でのフラッシュクロマト
グラフィーによってさらに精製して、N−(10−ウンデセニル)ホモフタルイ
ミド2.2g(収率35.5%)を得た。
ジクロロメタン(50ml)中のオレフィンN−(10−ウンデセニル)ホモ
フタルイミド(1.4g,4.5ミリモル)とm−クロロパーオキシ安息香酸(
2.3g,6.7ミリモル)(50重量%)との溶液を5時間撹拌した。反応混
合物をジクロロメタン80mlで希釈し、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(20
ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、水(50ml)及びブライ
ン溶液(50ml)によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム
上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を、75%ヘキサン/酢酸
エチル溶離剤を用いて、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによっ
てさらに精製して、N−(10,11−オキシドウンデシル)ホモフタルイミド
1.38g(収率94%)を得た。実施例5
この実施例は1−(5,6−オキシドヘキシル)−3−メチルベンゾイレン尿
素(1206)の合成を説明する。金属ナトリウム(0.071g,3.1ミリ
モル)をメタノール(3.1ml)中に溶解し、ナトリウムメトキシドの1.0
モル溶液を製造した。1−(5−アセトキシ−6−ブロモヘキシル)−3−メチ
ルベンゾイレン尿素(1.17g,2.9ミリモル)をメタノール(25ml)
中に溶解し、ナトリウムメトキシド溶液に5分間にわたって加えた。1時間撹拌
した後に、水50mlをこの溶液に加えた。水相をジクロロメタン3x25ml
アリコートを用いて抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、
溶媒を真空下で除去して、白色固体の1−(5,6−オキシドヘキシル)−3−
メチルベンゾイレン尿素0.77g(収率97%)を得た。実施例6
この実施例は3−メチルー7−メチルピバロイルー1−(8,9−オキシドノ
ニル)キサンチン(1409)の合成を説明する。3−メチルキサンチン(アル
ドリッヒ(Aldrich),1.00g,6.0ミリモル)、水素化ナトリウム(14
5mg,6.0ミリモル)及びジメチルスルホキシド(20ml)の混合物を均
質になるまで(0.5時間)撹拌した。クロロメチルピバレート(865ml,
904mg,6.0ミリモル)を加え、反応を18時間撹拌した。反応混合物を
水(70ml)中に注入し、次に25%エタノール/ジクロロメタン(4x60
ml)によって抽出した。一緒にした有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ
、真空下で40ml量になるまで蒸発させた。この溶液を氷水中で冷却すると、
厚い白色沈殿物が形成された。固体を吸引濾過し、真空下で乾燥させて、3−メ
チル−7−(メチルピバロイル)キサンチン(1404)1.43g(収率90
%)を得た。
ジメチルスルホキシド(30ml)中の3−メチル−7−(メチルピバリル)
キサンチン(2.14g,7.6ミリモル)と水素化ナトリウム(183mg,
7.6ミリモル)との混合物を15分間撹拌し、この期間後に9−ブロモー1−
ノネン(1.56g,7.6ミリモル)を加えた。室温において2日間撹拌した
後に、反応混合物を水(50ml)中に注入し、ジクロロメタン(3x50ml
)で抽出した。一緒にした有機部分を、水(2x20ml)と飽和塩化ナトリウ
ム水溶液(30ml)とによって洗浄した。溶媒を真空下で除去して、濃厚な油
を得た。この残渣のクロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/20%ヘキサン
)は白色固体の3−メチルー7−メチルピバロイルー1−(8−ノネニル)キサ
ンチン(1411)1.46g(収率48%)を生ずる。
ジクロロメタン(15ml)と水(10ml)中の3−メチルー7−メチルピ
バロイルー1−(8−ノネニル)キサンチン(910mg,2.3ミリモル)と
、3−クロロ過安息香酸(50%混合物1.16g,3.4ミリモル)と、炭酸
水素ナトリウム(857mg,10ミリモル)との混合物を周囲温度において1
8時間撹拌した。亜硫酸水素ナトリウムの飽和水溶液を加え(15ml)、撹拌
を30分間続けた。層を分離し、水層をジクロロメタン(3x30ml)によっ
て抽出した。得られた有機層を一緒にして、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20
ml)、水(20ml)及び飽和塩化ナトリウム水溶液(20ml)によって洗
浄し、次に硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させた。シリカ
及びジクロロメタン/5%エタノール溶離剤を用いる、この残渣のクロマトグラ
フィーは、3−メチルー7−メチルピバロイルー1−(8,9−オキシドノニル
)キサンチン(1409)660mg(収率68%)を生じた。実施例7
この実施例は1−(8,9−オキシドヘキシル)−3−メチル−7−メチルピ
バロイルキサンチン(1410)の合成を説明する。3−メチルキサンチン(ア
ルドリッヒ,1.00g,6.0ミリモル)、水素化ナトリウム(145mg,
6.0ミリモル)及びジメチルスルホキシド(20ml)の混合物を均質になる
まで(0.5時間)撹拌した。クロロメチルピバレート(865ml,904m
g,6.0ミリモル)を加え、反応を18時間撹拌した。反応混合物を水(70
ml)中に注入し、次に25%エタノール/ジクロロメタン(4x60ml)に
よって抽出した。一緒にした有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下
で40ml量になるまで蒸発させた。この溶液を氷水中で冷却すると、厚い白色
沈殿物が形成された。固体を吸引濾過し、真空下で乾燥させて、3−メチルー7
−(メチルピバロイル)キサンチン(1404)1.43g(収率90%)を得
た。
ジメチルスルホキシド(25ml)中の3−メチルー7−(メチルピバロイル
)キサンチン(1404)(1.00g,3.6ミリモル)の撹拌溶液に、水素
化ナトリウム(86mg,3.6ミリモル)を加えた。15分間後に、6−ブロ
モ−1−ヘキセン(589mg,3.6ミリモル)を加え、撹拌を72時間続け
た。反応混合物を次に水(70ml)中に注入し、ジクロロメタン(2x100
ml)と20%エタノール/ジクロロメタン(1x100ml)によって抽出し
た。一緒にした有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)によって洗浄し
、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で除去して、濃厚な油を得た
。この得られた油の、シリカと酢酸エチルとを用いる、クロマトグラフィーは1
−(5−ヘキセニル)−3−メチル−7−(メチルピバロイル)キサンチン(1
441)870mg(収率67%)を生じた。
ジクロロメタン(10ml)中の1−(5−ヘキセニル)−3−メチルー7−
(メチルピバロイル)キサンチン(440mg,1.2ミリモル)及びm−クロ
ロパーオキシ安息香酸(50重量%m−クロロパーオキシ安息香酸,828mg
,2.4ミリモル)と、水(10ml)中の炭酸水素ナトリウム(807mg,
9.2ミリモル)との混合物を20時間撹拌した。メタ亜硫酸水素ナトリウム(
1.0g,5.3ミリモル)を加えた。30分間後に、反応混合物をジクロロメ
タン(3x10ml)によって抽出した。一緒にした有機層を、飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液(10ml)によって洗浄し、溶媒を真空下で蒸発させた。この残
渣の、10%石油エーテル(pet ether)/酢酸エチル溶離剤を用いる、シリカ上
のクロマトグラフィーは、1−メチルー7−(メチルピバロイル)ー3−(5,
6−オキシドヘキシル)キサンチン(1410)146mg(収率32%)を生
じた。実施例8
この実施例は1−(11,10−オキシドウンデカニル)−3−メチルー7−
メチルピバリルキサンチン(1412)の合成を説明する。3−メチルキサンチ
ン(アルドリッヒ,1.00g,6.0ミリモル)、水素化ナトリウム(145
mg,6.0ミリモル)及びジメチルスルホキシド(20ml)の混合物を均質
になるまで(0.5時間)撹拌した。クロロメチルピバレート(865ml,9
04mg,6.0ミリモル)を加え、反応を18時間撹拌した。反応混合物を水
(70ml)中に注入し、次に25%エタノール/ジクロロメタン(4x60m
l)によって抽出した。一緒にした有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、
真空下で40ml量になるまで蒸発させた。この溶液を氷水中で冷却すると、厚
い白色沈殿物が形成された。固体を吸引濾過し、真空下で乾燥させて、3−メチ
ルー7−(メチルピバロイル)キサンチン(1404)1.43g(収率90%
)を得た。
ジメチルスルホキシド(15ml)中の3−メチル−7−ピバロイルキサンチ
ン(0.84g;3ミリモル)と11−ブロモウンデクー10−エン(0.74
5g;3.2ミリモル)との溶液に、水素化ナトリウム(76.8mg,3.2
ミリモル)を加え、一晩撹拌した。室温において12時間撹拌した後に、この反
応を水30mlを含む分液ロート中に注入し、ジクロロメタン(5x50ml)
によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(30ml)と飽和塩化ナトリウ
ム水溶液(30ml)によって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減
圧下で濃縮した。得られた粗生成物を50%ヘキサン/酢酸エチル溶離剤を用い
る、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、1
−(10−ウンデセニル)−7−メチルピバロイルー3−メチルキサンチン(1
403)1.05g(収率73.8%)を得た。
ジクロロメタン(10ml)中の1−(10−ウンデセニル)−7−メチルピ
バロイルー3−メチルキサンチン(0.60g,1.39ミリモル)とm−クロ
ロパーオキシ安息香酸(0.359g,2ミリモル,50重量%)との溶液を5
時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン40mlで希釈し、20%亜硫酸ナ
トリウム水溶液(20ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、水及
び飽和塩化ナトリウム溶液によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を、50%ヘキサン
/酢酸エチル溶離剤を用いて、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー
によってさらに精製して、1−(11,10−オキシドウンデカニル)ー3−メ
チル−7−メチルピバリルキサンチン0.443g(収率72%)を得た。実施例9
この実施例は1−(11,10−オキシドウンデカニル)ー3−メチルキサン
チン(1413)の合成を説明する。メタノール(3ml)中のナトリウムメト
キシド(15.1mg;0.28ミリモル)の溶液に、上述したように製造した
1−(11,10−オキシドウンデカニル)ー3−メチル−7−メチルピバリル
キサンチン(1412)(104mg:0.23ミリモル)の溶液を加えて、4
時間撹拌した。この反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(5ml)によって
反応を停止させ、20%エタノール/ジクロロメタン(3x30ml)によって
抽出した。一緒にした有機抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下
で濃縮した。得られた粗生成物を10%メタノール/酢酸エチル溶離剤を用いる
、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、(1
1,10−オキシドウンデカニル)−3−メチルキサンチン(1413)75m
g(96.7%)を得た。実施例10
この実施例は7−(11,10−オキシドウンデシル)ー1,3−ジメチルキ
サンチン(1423)の合成を説明する。ジメチルスルホキシド(100ml)
中のテオフィリン(3.6g,20ミリモル)の溶液に、水素化ナトリウム(9
5%)(0.575g,24ミリモル)を加えた。20分間撹拌した後に、1−
ブロモウンデクー10−エン(4.66g,20ミリモル)を加え、室温におい
て12時間撹拌した。この反応混合物を次に水(300ml)を含む分液ロート
中に注入し、ジクロロメタン(5x100ml)によって抽出した。有機抽出物
を一緒にして、水(100ml)とブライン(100ml)とによって洗浄し、
無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を5
0%ヘキサン/酢酸エチル溶離剤を用いる、シリカゲル上のフラッシュクロマト
グラフィーによってさらに精製して、7−(10−ウンデセニル)−1,3−ジ
メチルキサンチン(1420)6.26g(収率94%)を得た。
ジクロロメタン(100ml)中の7−(10−ウンデセニル)−1,3−ジ
メチルキサンチン(4.98g,15ミリモル)とm−クロロパーオキシ安息香
酸(7.704g;22.5ミリモル)(50重量%)との溶液を5時間撹拌し
た。反応混合物をジクロロメタン80mlで希釈し、20%亜硫酸ナトリウム水
溶液(100ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100ml)、水(100
ml)及びブライン溶液(100ml)によって連続的に洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を、5
0%石油エーテル/酢酸エチル溶離剤を用いて、シリカゲル上でのフラッシュク
ロマトグラフィーによってさらに精製して、7−(11,10−オキシドウンデ
シル)−1,3−ジメチルキサンチン3.13g(収率60%)を得た。実施例11
この実施例は7−(11,10−オキシドウンデシル)−1−メチルー2,4
−ジオキソテトラヒドロプテリジン(1426)の合成を説明する。1−メチル
−4,5−ジアミノウラシル(13.6g;59.4ミリモル)を水(150m
l)中に懸濁させ、溶液が強酸性になるまで、濃塩酸を滴加することによってそ
の塩酸塩に転化させた。次にグリオキサン亜硫酸水素ナトリウム(20.4g;
71.8ミリモル)を加え、反応混合物を30分間還流させた。この反応混合物
を室温に冷却し、沈殿した1−メチル−2,4−ジオキソテトラヒドロプテリジ
ンを濾別し、6.5g(62%)を得た。ジメチルスルホキシド(100ml)
中の1−メチル−2,4−ジオキソテトラヒドロプテリジン(3.56g,20
ミリモル)の溶液に、水素化ナトリウム(95%)(0.575g,24ミリモ
ル)を加えた。20分間撹拌した後に、1−ブロモウンデク−10−エン(4.
66g,20ミリモル)を加え、室温において12時間撹拌した。この反応混合
物を次に水(300ml)を含む分液ロート中に注入し、酢酸エチル(5x10
0ml)によって抽出した。有機抽出物を一緒にして、水(100ml)とブラ
イン(100ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減
圧下で濃縮した。得られた粗生成物を50%ヘキサン/酢酸エチル溶離剤を用い
る、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、3
−(10−ウンデセニル)−1−メチル−2,4−ジオキソテトラヒドロプテリ
ジン(1421)5g(収率94%)を得た。ジクロロメタン(50ml)中の
3−(10−ウンデセニル)−1−メチル−2,4−ジオキソテトラヒドロプテ
リジン(3.3g,10ミリモル)とm−クロロパーオキシ安息香酸(5.13
g;15ミリモル)(50重量%)との溶液を5時間撹拌した。反応混合物をジ
クロロメタン40mlで希釈し、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(20ml)、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、水(30ml)及びブライン溶液(
30ml)によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥
させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を、40%石油エーテル/酢酸エチ
ル溶離剤を用いて、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさ
らに精製して、7−(11,10−オキシドウンデシル)−1−メチル−2,4
−ジオキソテトラヒドロプテリジン2.61g(収率75%)を得た。実施例12
この実施例は1−メチル−3−(5,6−オキシドヘキシル)キサンチン(1
439)の合成を説明する。メタノール(5ml)中の上述したように製造した
1−メチル−7−(メチルピバロイル)−3−(5,6−オキシドヘキシル)キ
サンチン(120mg,0.3ミリモル)の溶液をナトリウムメトキシドの1M
メタノール溶液(0.33ml)によって処理した。15分間撹拌した後に、水
(5ml)を加え、反応生成物を25%エタノール/ジクロロメタン(4x25
ml)によって抽出した。水層を真空下で蒸発させて、固体残渣を得て、これを
次にジクロロメタン(4x25ml)によって洗浄した。一緒にした有機洗液を
真空下で蒸発させて、固体の黄色残渣を得た。シリカと50%酢酸エチル/メタ
ノールとを用いる、この残渣のクロマトグラフィーは固体1−メチル−3−(5
,6−オキシドヘキシル)キサンチン55mg(収率69%)を生じる。実施例13
この実施例は1−(6,7−シスーオキシドノニル)−3,7−ジメチルキサ
ンチン(1509)の合成を説明する。0℃のジクロロメタン(100ml)中
のシス−6−ノネン−1−オール(TCI,3.00g,21.1ミリモル)と
メタンスルホニルクロリド(1.6ml,2.4g,21ミリモル)との混合物
をトリエチルアミン(4.4ml,3.2g,32ミリモル)によって処理した
。1時間後に、氷浴を溶融させた。周囲温度に達した後に、反応を水(50ml
)とジクロロメタン(50ml)とを含む分液ロートに注入した。層を分離し、
水層をジクロロメタン(2x50ml)によって洗浄した。一緒にした有機層を
硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を除去して、6−シスーノネン−1−メタン
スルホネート4.14g,18.8ミリモル(収率89%)を黄色油として得た
。 ジメチルスルホキシド(40ml)中のテオブロミン(3.36g,18.
8ミリモル)と水素化ナトリウム(451mg,18.8ミリモル)とを40分
間撹拌した後に、メシレート(4.14g,18.8ミリモル)を加えた。反応
物を25℃において3日間撹拌した後に、80℃において1時間加熱し、冷却し
た。この反応混合物を水(100ml)中に注入し、ジクロロメタン(3x60
ml)によって抽出した。一緒にした有機層を飽和塩水溶液(2x50ml)に
よって洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去した。残渣の、シリ
カと酢酸エチルとを用いる、クロマトグラフィーは、1−(6−シス−ノネニル
)−3,7−ジメチルキサンチン(1508)4.54g(収率79%)を生じ
る。
ジクロロメタン(10ml)中の上述したように製造した1−(6−シス−ノ
ネニル)−3,7−ジメチルキサンチンの混合物を、水(20ml)中の炭酸水
素ナトリウム(2.62g,31ミリモル)及び4−クロロパーオキシ安息香酸
(2.0g,又は50%混合物4.0g)と共に15時間撹拌した。亜硫酸ナト
リウム(1.82g,14.5ミリモル)を加え、この混合物を水(50ml)
に加え、ジクロロメタン(2x50ml)によって抽出した。一緒にした有機層
を水(40ml)と飽和塩水溶液(40ml)とによって洗浄した。溶媒を除去
して、黄色油状残渣を得て、次にこれをシリカと酢酸エチルとを用いるクロマト
グラフィーによって単離させて、白色固体の1−(6,7−シスーオキシドノニ
ル)−3,7−ジメチルキサンチン520mg(収率42%)を得た。実施例14
この実施例は1−(5,6−オキシドヘキシル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(1541)の合成を説明する。ジメチルスルホキシド(100ml)中のブ
ロモヘキセン(10.7g,66ミリモル,アルドリッヒ)と水素化ナトリウム
(1.58g,66ミリモル)との混合物に、テオブロミン(11.9g,66
ミリモル,シグマ(Sigma)から入手可能)を加え、43時間撹拌した。この溶液
を水(200ml)によって処理し、ジクロロメタン(3x80ml)によって
抽出した。一緒にした抽出物を水(3x100ml)によって洗浄し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥させ、真空下で溶媒を除去して、白色粉末1−(5−ヘキセニ
ル)−3,7−ジメチルキサンチン(1539)17g(65ミリモル,収率9
8%)を得た。
水(20ml)とアセトン(10ml)中の1−(5−ヘキセニル)−3,7
−ジメチルキサンチン(1.07g,4.1ミリモル)とN−メチルモルホリン
−N−オキシド(1.44g,12.3ミリモル)との混合物に、t−ブタノー
ル中の2.5%四酸化オスミウム(6滴)を加えた。48時間撹拌した後に、こ
の混合物を20%亜ジチオン酸ナトリウム水溶液(20ml)によって処理した
。2分間後に、この混合物を25%エタノール−ジクロロメタン溶液(3x30
ml)によって抽出した。一緒にした抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、
真空下で溶媒を留去して、1−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)−3,7−ジ
メチルキサンチン(1502)750mg,2.53ミリモル(62%収率)を
白色粉末として得た。
1−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)−3,7−ジメチルキサンチン(1.
0g,3.38ミリモル)に、30%臭化水素−酢酸(3.4ml)を30秒間
にわたって加え、次に、全ての固体が溶解するまで、2.5時間撹拌した。この
溶液を炭酸水素ナトリウム(12g)と氷水(50ml)との混合物上に注意深
く注入した。二酸化炭素発生が停止した後に、この混合物をジクロロメタン(3
x25ml)によって抽出した。一緒にした抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥
させ、真空下で溶媒を蒸発させ、1−(5−アセトキシ−6−ブロモヘキシル)
−3,7−ジメチルキサンチン(1.3g,3.24ミリモル,96%)をメタ
ノール(5ml)に溶解した、粘稠な油として得た。メタノール溶液としての1
Mナトリウムメトキシド(3.9ml)を30秒間にわたって加えた。20分間
撹拌した後に、溶液を水(20ml)によって処理し、ジクロロメタン(3x1
5ml)によって抽出した。一緒にした抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ
、真空下で溶媒を蒸発させ、1−(5,6−オキシドヘキシル)−3,7−ジメ
チルキサンチン(900g,3.24ミリモル,100%)を白色結晶として得
た。実施例15
この実施例は1−(8,9−オキシドオクチル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(1553)の合成を説明する。ジメチルスルホキシド(100ml)中の水
素化ナトリウム(580mg,24.2ミリモル)の懸濁液に、テオブロミン(
3.96g,22.0ミリモル)を加えた。30分間後に、8−ブロモ−1−オ
クテン(3.96g,22.0ミリモル)を加え、反応物を25℃において16
時間撹拌した。この混合物を次に水(200ml)中に注入し、ジクロロメタン
(3x50ml)によって抽出した。一緒にした有機部分をブライン(50ml
)によって洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。真空下で溶媒を除去して、
濃厚な白色油1−(7−オクテニル)−3,7−メチルキサンチン(1535)
6.22g(収率97%)を得た、これは放置中に凝固した。
アセトン(25ml)と水(20ml)中に1−(7−オクテニル)−3,7
−ジメチルキサンチン(1.00g,4.5ミリモル)と、4−メチルモルホリ
ン−N−オキシド(533mg4.7ミリモル)と、t−ブタノール中の2.5
%四酸化オスミウム(3滴)との溶液を4日間撹拌した。飽和ナトリウムハイド
ロサルファイト水溶液(10ml)を加え、30分間連続的に撹拌した後に、反
応混合物を水(50ml)に加え、20%エタノール−ジクロロメタン溶液(3
x50ml)によって抽出した。真空下で溶媒を留去して、乳白色残渣を得た。
この残渣をエタノール中で再結晶して、1−(7,8−ジヒドロキシオクチル)
−3,7−ジメチルキサンチン(1538)726mg(収率63%)を白色固
体として得た。
上述のように製造した、1−(7,8−ジヒドロキシオクチル)−3,7−ジ
メチルキサンチン(2.11g,6ミリモル)の混合物を酢酸中の臭化水素の3
0%溶液(3.58m1,18ミリモル)と共に90分間撹拌した。この混合物
を次に、炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml中4g)とジクロロメタン(30
ml)とを含むフラスコに加えた。10分間激しく撹拌した後に、層を分離させ
、水性部分をジクロロメタン(2x50ml)で洗浄した。一緒にした有機部分
を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させて、1−(7−アセト
キシ−8−ブロモオクチル)−3,7ジメチルキサンチン(1514)2.51
g(94%)を黄色油として得た。
メタノール(10ml)中の1−(7−アセトキシ−8−ブロモオクチル)−
3,7ジメチルキサンチンの溶液をナトリウムメトキシドの1M溶液(1.4m
l)によって処理した。30分間後に、反応を水(20ml)に加え、ジクロロ
メタン(2x30ml)によって抽出した。一緒にした有機部分を乾燥させて、
乳白色残渣を得て、ジクロロメタン/石油エーテルから再結晶して、1−(8,
9−オキシドオクチル)−3,7−ジメチルキサンチン(1553)1.42g
(収率75%)を得た。実施例16
この実施例は1−(4,5−オキシドヘキシル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(1555)の合成を説明する。氷浴中で冷却した、ジクロロメタン(15m
l)中の4−ヘキセン−1−オール(1.22g,12.2ミリモル)とメタン
スルホニルクロリド(1.04ml,13.4ミリモル)との溶液に、トリエチ
ルアミン(2.55ml,18.3ミリモル)を滴加した。5分間後に、冷却浴
を除去し、混合物をさらに45分間撹拌し、次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(25ml)によって処理した。層を分離し、水層をジクロロメタン(20ml
)によって抽出した。一緒にした有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒
を真空下で蒸発させて、1−メタンスルホニルオキシ−4−ヘキセンを粘稠な油
として得た。
ジメチルスルホキシド(10ml)中のテオブロミン(2.16g,12ミリ
モル)と水素化ナトリウム(288mg,12ミリ当量)との混合物を30分間
撹拌した後に、ジメチルスルホキシド(10ml)中の1−メタンスルホニルオ
キシ−4−ヘキセンの溶液を加えた。84時間撹拌した後に、水(70ml)を
加え、混合物をエーテル(3x50ml)によって抽出した。一緒にした抽出物
を水(50ml)によって洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。次に、溶
媒を真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル2
2g、酢酸エチル溶離剤500mlを使用)によって精製して、1−(4−ヘキ
セニル)−3,7−ジメチルキサンチン2.1g(67%)を得た。ジクロロメ
タン(10ml)中の1−(4−ヘキセニル)−3,7−ジメチルキサンチンの
溶液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加え、次にジクロロメタ
ン(5ml)中の50〜60%の3−クロロパーオキシ安息香酸(889mg,
2.58ミリモル)の溶液を1分間にわたって加えた。20分間撹拌した後に、
20%メタ亜硫酸ナトリウム水溶液(15ml)を1分間にわたって加えた。こ
の混合物をジクロロメタン(3x15ml)によって抽出した。一緒にした抽出
物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3x20ml)によって洗浄し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲル14g
を用いるフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、酢酸エチル(100m
l)によって溶出させ、次に8%メタノールージクロロメタン(60ml)によ
って溶出させ、1−(4,5−オキソヘキシル)−3,7−ジメチルキサンチン
80mg(収率28%)を白色粉末として得た。実施例17
この実施例は1−(8,9−オキシドノニル)−3,7−ジメチルキサンチン
(1560)の合成を説明する。ジメチルスルホキシド(250ml)中のテオ
ブロミン(17.64g,98ミリモル)と水素化ナトリウム(2.35g,9
8ミリモル)との混合物を15分間撹拌した。9−ブロモ−1−ノネン(アルフ
ェブロ(Alfebro),20.0g,98ミリモル)の添加後、撹拌を周囲温度にお
いて3日間続けた。反応混合物を次に水(300ml)に注入し、ジクロロメタ
ン(4x200ml)によって抽出した。一緒にした有機層を飽和塩水溶液(2
x150ml)によって洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空下
で蒸発させて、濃厚な油を得た。最少量のジクロロメタン及びエーテル中のこの
油状物の溶液を冷却した後に、1−(8−ノネニル)−3,7−ジメチルキサン
チン(1550)(24.34g,77.5ミリモル,99%収率)が白色結晶
として形成された。
アセトン(20ml)と水(20ml)中に1−(8−ノネニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(810mg,2.7ミリモル)と、4−メチルモルホリン
−N−オキシド(340mg,2.9ミリモル)と、t−ブタノール中の2.5
%四酸化オスミウム(3滴)との溶液を24時間撹拌した。飽和亜ジチオン酸ナ
トリウム水溶液(5ml)を加えた。15分間撹拌した後に、反応物を25%エ
タノール−ジクロロメタン(4x50ml)によって抽出した。一緒にした有機
部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させた。固体残渣を再
結晶して(エタノール−クロロホルム)、1−(8,9−ジヒドロキシノニル)
−3,7−ジメチルキサンチン(1561)490mg(54%)を得た。
1−(8,9−ジヒドロキシノニル)−3,7−ジメチルキサンチンと酢酸中
30%臭化水素(0.8ml,3.90ミリモル)との混合物を90分間撹拌し
た。この溶液を水(10ml)と、炭酸水素ナトリウム(1.35g)と、ジク
ロロメタン(10ml)との混合物中に注入した。10分間激しく撹拌した後に
、層を分離し、水性部分をジクロロメタン(3x15ml)によって抽出した。
一緒にした有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させて、
1−(8−アセトキシ−9−ブロモノニル)−3,7−ジメチルキサンチン55
0mg(96%)を黄色油として得た。この油をもはや精製せずにメタノール(
5ml)中に溶解し、次にメタノール中のナトリウムメトキシドの1M溶液(1
.4ml)を加えた。30分間後に、反応混合物を水(30ml)中に注入し、
ジクロロメタン(3x40ml)によって抽出した。一緒にした有機部分を硫酸
ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させた。固体残渣を再結晶して(
ジクロロメタン−石油エーテル)、1−(8,9−オキシドノニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(1560)380mg(収率91%)を得た。実施例18
この実施例は1−(9,10−オキシドデシル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(1565)の合成を説明する。0℃のジクロロメタン(100ml)中の9
−デセン−1−オール(アルドリッヒ,3.00g,19.2ミリモル)の溶液
に、メタンスルホニルクロリド(2.20g,1.5ml,19.2ミリモル)
を加え、次にトリエチルアミン(2.91g,28.8ミリモル)を加えた。0
℃において15分間撹拌した後に、反応を室温に温度上昇させた。2時間後に、
反応混合物を水(100ml)中に注入し、ジクロロメタン(3x60ml)に
よって抽出した。一緒にした有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真
空下で蒸発させて、メシレート4.52g(100%)を黄色油状物として得た
。この油状物をもはや精製せずに用いた。
ジメチルスルホキシド(30ml)中の水素化ナトリウム(461mg,19
.2ミリモル)の懸濁液に、テオブロミン(3.45g,19.2ミリモル)を
加えた。15分間後に、9−デセニルメシレート(2.25g,11ミリモル)
を加え、反応を25℃において18時間、次に100℃において40分間撹拌し
た。次に混合物を水(100ml)中に注入し、ジクロロメタン(3x50ml
)によって抽出した。一緒にした有機部分を飽和塩溶液(60ml)によって洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体
残渣を得た。エーテルからの再結晶は1−(9−デセニル)−3,7−ジメチル
キサンチン(1563)3.40g(収率56%)を生じる。
アセトン(40ml)と水(10ml)中の1−(9−デセニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(3.2g,10.1ミリモル)と、4−メチルモルホリン
−N−オキシド(1.41g,12ミリモル)と、四酸化オスミウムの2.5%
t−ブタノール溶液(3滴)との溶液を24時間撹拌した。飽和亜ジチオン酸ナ
トリウム溶液(5ml)を加え、さらに15分間撹拌した後に、反応生成物を2
5%エタノール/ジクロロメタン(4x50ml)によって抽出した。一緒にし
た有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、白色固体残渣
を得た。残渣のエタノールからの再結晶時に、1−(9,10−ジヒドロキシデ
シル)−3,7−ジメチルキサンチン(1564)3.30g(収率93%)が
得られた。
1−(5,6−ジヒドロキシデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(2.1
1g,6ミリモル)と酢酸中30%臭化水素(3.58ml,18ミリモル)と
の混合物を90分間撹拌した。次に、この混合物を、炭酸水素ナトリウム水溶液
(40ml中5g)と、ジクロロメタン(50ml)とを含むフラスコに加えた
。10分間激しく撹拌した後に、層を分離し、水性部分をジクロロメタン(2x
50ml)によって抽出した。一緒にした有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ
た。溶媒を蒸発させて、1−(9−アセトキシ−10−ブロモデシル)−3,7
−ジメチルキサンチン2.72g(100%)を黄色油として得た。この油をも
はや精製せずにメタノール(30ml)中に溶解し、次にナトリウムメトキシド
の1M溶液(6ml)を加えた。30分間後に、反応混合物を水(30ml)に
加え、ジクロロメタン(3x50ml)によって抽出した。有機部分を一緒にし
、硫酸ナトリウム上で乾燥させて、乳白色固体残渣を得た。ジクロロメタンー石
油エーテルからの固体残渣の再結晶は、1−(9,10−オキシドデシル)−3
,7−ジメチルキサンチン380mg(収率91%)を生じる。実施例19
この実施例は3,7−ジメチル−1−(6,7−トランスーオキシドノニル)
キサンチン(1569)の合成を説明する。6−シスーノネン−1−オール(T
CI,990mg,7.0ミリモル)とチオフェノール(60mg)との混合物
をアルゴン下で4時間105〜110℃に加熱して、6−ノネン−1−オール8
72mg(収率88%)を4:1のトランス:シス異性体比で得た。この混合物
をもはや精製せずに、0℃のジクロロメタン(20ml)中のメタンスルホニル
クロリド(694mg,6.1ミリモル)と共に撹拌した。トリエチルアミン(
925mg,9.2mg)を滴加し、1時間絶えず撹拌した。反応混合物を炭酸
水素ナトリウム飽和水溶液(10ml)に加え、層を分離した。水層をジクロロ
メタン(2x15ml)によって抽出した。一緒にした有機層を5%塩化水素溶
液(10ml)、水(10m1)及び塩化ナトリウム飽和水溶液(10m1)に
よって洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で除去して、メシ
レートを得て、これを精製せずに次の工程に用いた。
メシレート、ナトリウムテオブロミン(1.21g,6.0ミリモル)の混合
物をジメチルスルホキシド(10ml)中で24時間撹拌した。この反応混合物
を水(10ml)中に注入して、ジクロロメタン(3x25ml)によって抽出
した。一緒にした有機抽出物を水(15ml)と飽和塩水溶液(15ml)とに
よって洗浄した。溶媒を真空下で留去した後に、残渣をシリカ/酢酸エチルクロ
マトグラフィーによって精製して、1−(6−トランスーノネイル)−3,7−
ジメチルキサンチン(2512)827mg(収率67%)(20%はシス異性
体によって汚染)を得た。
1−(6−トランスーノネイル)−3,7−ジメチルキサンチン(110mg
,0.4ミリモル)、m−クロロ過安息香酸(75mg,0.4ミリモル)及び
炭酸水素ナトリウム(150mg,1.8ミリモル)をジクロロメタン(6ml
)と水(5ml)中で室温において5時間撹拌した。亜硫酸ナトリウムの飽和溶
液を加えた(10ml)。層を分離し、水層をジクロロメタン(2x20ml)
によって洗浄した。有機層を一緒にし、飽和炭酸水素溶液(10ml)、水(1
0ml)及びブライン(15ml)によって洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥さ
せた。溶媒を留去し、残渣をエーテルから再結晶して、1−(6,7−オキシド
ヘプチル)−3,7−ジメチルキサンチン70mg(収率54%)を得た。実施例20
この実施例は1−(6,7−オキシドヘプチル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(1586)の合成を説明する。0℃のジクロロメタン(120ml)中の6
−ヘプテン−1−オール(6.00g,52.6ミリモル)の溶液に、メタンス
ルホニルクロリド(6.07g,4.0ml,53.0ミリモル)と、次にトリ
エチルアミン(7.79g,77.0ミリモル)とを加えた。0℃において10
分間撹拌した後に、反応物を25℃に温度上昇させ、2時間撹拌した。次に反応
物を水(100ml)中に注入し、ジクロロメタン(2x100ml)によって
抽出した。有機部分を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発さ
せて、7−メタンスルホニル−1−ヘプテンを黄色油(9.30g,93%)と
して得て、これをもはや精製せずに用いた。
ジメチルスルホキシド(90ml)中のナトリウムテオブロミン(9.05g
,50.0ミリモル)の懸濁液に、7−メタンスルホニル−1−ヘプテン(9.
30g,48.2ミリモル)を加えた。反応を60℃において16時間撹拌した
。次に混合物を水(100ml)中に注入し、酢酸エチル(3x100ml)に
よって抽出した。有機部分を一緒にし、乾燥させ、蒸発させて、橙色固体を得た
。クロマトグラフィー(シリカ、酢酸エチル/ヘキサン)によって、1−(6−
ヘプテニル)−3,7−ジメチルキサンチン(1534)6.50g(収率47
%)を白色固体として得た。
アセトン/水1:2(120ml)中の1−4(6−ヘプテニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(6.00g,21.7ミリモル)と、4−メチルモルホリ
ン−N−オキシド(6.82g,58.0ミリモル)と、オスミウム酸カリウム
2水和物(70mg,0.19ミリモル)との溶液を16時間撹拌した。水(1
00ml)と亜硫酸ナトリウム(5g)とを加え、反応混合物を1時間、撹拌し
た。この反応混合物を25%エタノール/ジクロロメタン(3x120ml)に
よって抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させて、クリーム色
固体を得た。この固体を熱メタノール/酢酸エチル1:1から再結晶すると、1
−(6,7−ジヒドロキシヘプチル)−3,7−ジメチルキサンチン(1585
)6.45g(96%収率)が白色固体として得られた。
1−(6,7−ジヒドロキシヘプチル)−テオブロミン(4.00g,12.
9ミリモル)を臭化水素(酢酸中30%溶液12.53g,38.7ミリモル)
と共に2時間撹拌した。次にこの混合物を水(50ml)、氷(50g)及び炭
酸水素ナトリウム(30g)に10分間にわたって加え、30分間撹拌した。反
応混合物をジクロロメタン(3x100ml)によって抽出した。一緒にした有
機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させて、1−(6−アセトキ
シ−7−ブロモヘプチル)−3,7−ジメチルキサンチンの残渣(4.90g,
収率91%)を得た。
この粗生成物をもはや精製せずにメタノール(10ml)中に入れ、ナトリウ
ムメトキシドの溶液(ナトリウム(0.285g,12.4ミリモル)とメタノ
ール20mlとから製造)によって処理した。60分間後に、反応を水(50m
l)に加え、ジクロロメタン(3x50ml)によって抽出した。有機部分を一
緒にし、乾燥させて、乳白色固体を得た。ジクロロメタン/石油エーテルからの
再結晶は1−(6,7−オキシドヘプチル)−3,7−ジメチルキサンチン3.
30mg(収率96%)を生じた。実施例21
この実施例は1−(3−(R)−メチル−7−メチル−6,7−オキシドオク
チル)−3,7−ジメチルキサンチン(1588R)の合成を説明する。水素化
ナトリウム(95%)(631mg,25ミリモル)をジメチルスルホキシド(
75ml)中のテオブロミン(4.14g,23ミリモル)の溶液に加えた。2
0分間撹拌した後に、(R)(−)シトロネリルブロミド(5.0g,22.8
ミリモル)を加えた。室温において16時間撹拌した後に、反応物を水500m
lを含む分液ロートに加え、ジクロロメタン(3x100ml)によって抽出し
た。有機抽出物を一緒にし、水(100ml)とブライン(100ml)とによ
って洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた
粗生成物を溶離剤として30%石油エーテル/酢酸エチルを用いて、シリカゲル
上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、1−(3−(R
)−メチル−7−メチルオクト−6−エニル)−3,7−ジメチルキサンチン(
596R)5.9g(収率81.5%)を黄色油として得た。ジクロメタン(7
ml)中の1−(3−(R)−メチル−7−メチルオクト−6−エニル)−3,
7−ジメチルキサンチン(318mg,1ミリモル)とm−クロロパーオキシ安
息香酸(0.52g;1.5ミリモル)(50重量%)との溶液を5時間撹拌し
た。この反応混合物をジクロロメタン40mlによって希釈し、20%亜硫酸ナ
トリウム水溶液(10ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml)、水及
びブライン溶液によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で
乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を溶離剤として5%石油エーテ
ル/酢酸エチルを用いて、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによ
ってさらに精製して、1−(3−(R)−メチル−7−メチル−6,7−オキシ
ドオクチル)−3,7−ジメチルキサンチン0.253g(収率76%)を得た
。実施例22
この実施例は1−(3−(S)−メチル−7−メチル−6,7−オキシドオク
チル)−3,7−ジメチルキサンチン(1588S)の合成を説明する。水素化
ナトリウム(95%)(631mg,25ミリモル)をジメチルスルホキシド(
75ml)中のテオブロミン(4.14g,23ミリモル)の溶液に加えた。2
0分間撹拌した後に、(S)(−)シトロネリルブロミド(5.0g,22.8
ミリモル)を加えた。室温において16時間撹拌した後に、反応混合物を水50
0mlを含む分液ロートに加え、ジクロロメタン(3x100ml)によって抽
出した。有機抽出物を一緒にし、水(100ml)とブライン(100ml)と
によって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得ら
れた粗生成物を溶離剤として30%石油エーテル/酢酸エチルを用いて、シリカ
ゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、1−(3−
(S)−メチル−7−メチルオクト−6−エニル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(1596S)5.7g(収率80%)を黄色油として得た。
ジクロメタン(15ml)中の1−(3−(S)−メチル−7−メチルオクト
−6−エニル)−3,7−ジメチルキサンチン(636mg,2ミリモル)とm
−クロロパーオキシ安息香酸(1.04g;3ミリモル)(50重量%)との溶
液を5時間撹拌した。この反応混合物をジクロロメタン80mlによって希釈し
、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(20ml)、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(
20ml)、水及びブライン溶液によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸
マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を溶離剤とし
て5%石油エーテル/酢酸エチルを用いて、シリカゲル上でのフラッシュクロマ
トグラフィーによってさらに精製して、1−(3−(S)−メチル−7−メチル
オクト−6−エニル)−3,7−ジメチルキサンチン0.56g(収率83%)
を得た。実施例23
この実施例は1−(4,5−オキシペンチル)−3,7−ジメチルキサンチン
の合成を説明する。水素化ナトリウム(95%)(1.38g,55ミリモル)
をジメチルスルホキシド(300ml)中のテオブロミン(9.0g,50ミリ
モル)の溶液に加えた。20分間撹拌した後に、1−ブロモ−4−ペンテン(7
.45g,50ミリモル)を加えた。室温において16時間撹拌した後に、反応
を水 1リットルを含む分液ロートに加え、ジクロロメタン(5x200ml)
によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(100ml)とブライン(10
0ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮
した。得られた粗生成物を溶離剤として20%石油エーテル/酢酸エチルを用い
て、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、
1−(4−ペンテニル)−3,7−ジメチルキサンチン(1575)9.67g
(収率92%)を得た。
アセトン(20ml)と水(5ml)中の1−(4−ペンテニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(2.48g,10ミリモル)と、4−メチルモルホリンー
N−オキシド(1.49g,12.7ミリモル)と、オスミウム酸カリウム2水
和物(7.3mg,0.02ミリモル)との溶液を6時間撹拌した。20%亜硫
酸ナトリウム水溶液(10ml)を加え、30分間撹拌した。この反応混合物を
25%エタノール/ジクロロメタン(4x250ml)によって抽出した。一緒
にした有機抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得
られた粗生成物を溶離剤として酢酸エチルを用いて、シリカゲル上でのフラッシ
ュクロマトグラフィーによってさらに精製して、1−(4,5−ジヒドロキシペ
ンチル)−3,7−ジメチルキサンチン(1584)2.5g(収率88%)を
得た。
1−(4,5−ジヒドロキシペンチル)−3,7−ジメチルキサンチン(2.
13g,7.6ミリモル)を臭化水素(4.74ml、酢酸中30%溶液6.1
5g,22.8ミリモル)と共に90分間撹拌した。次にこの混合物を炭酸水素
ナトリウム水溶液50mlとジクロロメタン50mlとを含むフラスコに加えた
。10分間激しく撹拌した後に、層を分離し、水性部分をジクロロメタン(3x
50ml)によって洗浄した。有機部分を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥
させ、溶媒を蒸発させて、1−(4−アセトキシ−5−ブロモペンチル)−3,
7−ジメチルキサンチン3.4g(96%)を黄色油として得た。この油をもは
や精製せずにメタノール(25ml)中に入れ、ナトリウムメトキシドの溶液(
ナトリウム(0.2g,8.7ミリモル)とメタノール25mlとから製造)に
よって処理した。30分間後に、溶媒の大部分を減圧下で除去し、残渣をジクロ
ロメタン(3x50ml)によって抽出した。有機部分を一緒にし、硫酸マグネ
シウム上で乾燥させて、乳白色固体を得、酢酸エチル/(15%)アセトン溶離
剤を用いる、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、1
−(4,5−オキシペンチル)−3,7−ジメチルキサンチン1.0g(収率5
0%)を得た。実施例24
この実施例は1−(10,11−オキシドウンデカニル)−3,7−ジメチル
キサンチン(1594)の合成を説明する。水素化ナトリウム(95%)(1.
26g,50ミリモル)をジメチルスルホキシド(300ml)中のテオブロミ
ン(7.2g,40ミリモル)の溶液に加えた。20分間撹拌した後に、ウンデ
シルメシレート(7.95g,30ミリモル)を加え、室温において12時間撹
拌した。反応を70〜800℃に温度上昇させ、4時間撹拌した。次に、反応混
合物を水 1リットルを含む分液ロートに加え、ジクロロメタン(5x200m
l)によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(100ml)とブライン(
100ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で
濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー
(溶離剤:20%ヘキサン/ジクロロメタン)によってさらに精製して、1−(
10−ウンデセニル)−3,7−ジメチルキサンチン(2501)4.6g(収
率46.3%)を得た。
アセトン(45ml)と水(10ml)中の1−(10−ウンデセニル)−3
,7−ジメチルキサンチン(4.3g,13ミリモル)と、4−メチルモルホリ
ン−N−オキシド(1.942g,16.6ミリモル)と、オスミウム酸カリウ
ム2水和物(9.5mg,0.026ミリモル)との溶液を6時間撹拌した。2
0%亜硫酸ナトリウム水溶液(12ml)を加え、30分間撹拌した。この反応
混合物を25%エタノール/ジクロロメタン(4x100ml)によって抽出し
た。一緒にした有機抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮
し、溶離剤としてメタノール(5%)/酢酸エチルを用いて、シリカゲル上での
フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、1−(10,11−ジ
ヒドロキシウンデカニル)−3,7−ジメチルキサンチン(1592)3.6g
(収率76%)を得た。
1−(10,11−ジヒドロキシウンデカニル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(3.6g,10ミリモル)を臭化水素(6.2ml、酢酸中30%溶液8.
4g,31.1ミリモル)と共に90分間撹拌した。次にこの混合物を炭酸水素
ナトリウム水溶液100mlとジクロロメタン75mlとを含むフラスコに加え
た。10分間激しく撹拌した後に、層を分離し、水性部分をジクロロメタン(3
x75ml)によって洗浄した。有機部分を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾
燥させ、蒸発させて、1−(10−アセトキシ−11−ブロモウンデカニル)−
3,7−ジメチルキサンチン(3.6g)を得た。このブロモアセテートをもは
や精製せずにメタノール(25ml)中に入れ、ナトリウムメトキシドの溶液(
ナトリウム(0.28g,12.2ミリモル)とメタノール25mlとから製造
)によって処理した。30分間後に、溶媒の大部分を減圧下で除去し、残渣をジ
クロロメタン(3x75ml)によって抽出した。有機部分を一緒にし、硫酸マ
グネシウム上で乾燥させて、減圧下で濃縮して、乳白色固体を得、これをジクロ
ロメタン/(3%)メタノール溶離剤を用いる、シリカゲル上でのカラムクロマ
トグラフィーによって精製して、1−(10,11−オキシドウンデカニル)−
3,7−ジメチルキサンチン2.0g(収率57%)を得た。実施例25
この実施例は1−(5,6−オキシドヘキシル)グルタルイミド(1605M
)の合成を説明する。水素化ナトリウム(425mg,17.7ミリモル)をジ
メチルスルホキシド(40ml)中のグルタルイミド(2.00g,7.7ミリ
モル)の溶液に加えた。20分間撹拌した後に、6−ブロモ−1−ヘキセン(2
.90g,17.7ミリモル)を加える。20時間撹拌した後に、反応物を水1
00mlを含む分液ロートに注入し、ジクロロメタン(4x50ml)によって
抽出した。有機部分を一緒にし、水(50ml)とブライン(50ml)とによ
って洗浄し、乾燥させて、1−(5−ヘキセニル)グルタルイミド(1600)
2.92g(収率85%)を無色油状物として得た。
1−(5−ヘキセニル)グルタルイミド(630mg,3.2ミリモル)をジ
クロロメタン(10ml)中に溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液(水10ml
中の2.20g,26ミリモル)を加え、次にm−クロロパーオキシ安息香酸(
50重量%MCPBA,2.5g,7.2ミリモル)を加えた。17時間後に、
メタ亜硫酸水素ナトリウム(1.7g,9.0ミリモル)を加えた。30分間後
に、反応混合物をジクロロメタン(3x10ml)によって抽出した。有機部分
を一緒にし、炭酸水素ナトリウム(飽和溶液,10ml)によって洗浄した。1
0%エタノール/ジクロロメタンを用いる、シリカ上でのクロマトグラフィーに
よる精製によって、1−(5,6−オキシドヘキシル)グルタルイミド(160
5)180mg(0.9ミリモル,27%収率)を得た。実施例26
この実施例はN−(8,9−オキシドノニル)グルタルイミド(1606)の
合成を説明する。水素化ナトリウム(1.02g,44ミリモル)をジメチルス
ルホキシド(150ml)中のグルタルイミド(5.00g,44ミリモル)の
溶液に加えた。20分間撹拌した後に、6−ブロモ−1−ノネン(9.02g,
44ミリモル)を加えた。さらに室温において16時間撹拌した後に、反応を水
100mlを含む分液ロートに注入し、ジクロロメタン(3x70ml)によっ
て抽出した。有機部分を一緒にし、水(2x40ml)とブライン(50ml)
とによって洗浄し、乾燥させて、1−(8−ノネニル)グルタルイミド(160
4)10.09g(97%)を無色油状物として得た。
1−(8−ノネニル)グルタルイミド(2.00g,8ミリモル)をジクロロ
メタン(15ml)中に溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液(水20ml中の3
.20g,38ミリモル)を加え、次にm−クロロパーオキシ安息香酸(50重
量%MCPBA,4.5g,13ミリモル)を加えた。17時間後に、メタ亜硫
酸水素ナトリウムを、泡立ちが観察されなくなるまで、徐々に加えた。30分間
撹拌した後に、層を分離し、水層をジクロロメタン(3x30ml)によって抽
出した。有機層を一緒にし、炭酸水素ナトリウム(飽和溶液,30ml)、水(
20ml)及びブライン(20ml)によって洗浄した。残渣を、エーテルを用
いるシリカ上でのクロマトグラフィーによって精製し、N−(8,9−オキシド
ノニル)グルタルイミド756mg(36%収率)を無色液体を得た。実施例27
この実施例はN−(11,10−オキシドウンデシル)グルタルイミド(16
11)の合成を説明する。水素化ナトリウム(95%)(168mg,7ミリモ
ル)をジメチルスルホキシド(15ml)中のグルタルイミド(565.6mg
,5ミリモル)の溶液に加えた。20分間撹拌した後に、1−ブロモウンデクー
10−エン(1.165g,5ミリモル)を加え、室温において12時間撹拌し
た。反応混合物を水100mlを含む分液ロートに注入し、ジクロロメタン(5
x75ml)によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(50ml)とブラ
イン(50ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧
下で濃縮した。得られた粗生成物を、20%酢酸エチル/ヘキサン溶離剤を用い
るシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、N
−(10−ウンデセニル)グルタルイミド(1610)0.777g(収率58
.6%)を得た。
ジクロロメタン(15ml)中のN−(10−ウンデセニル)グルタルイミド
(0.6g,2.24ミリモル)とm−クロロパーオキシ安息香酸(1.16g
;3.37ミリモル)との溶液を5時間撹拌した。この反応混合物をジクロロメ
タン20mlによって希釈し、20%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(10ml)
、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml)、水(10ml)及びブライン溶液
(10ml)によって連続的に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾
燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を80%石油エーテル/アセトン
溶離剤を用いる、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさら
に精製して、N−(11,10−オキシドウンデシル)グルタルイミド0.6g
(94%収率)を得た。実施例28
この実施例はN−(10,11−オキシドウンデシル)−2−ピペリドン(1
618)の合成を説明する。水素化カリウム(1.55g,25ミリモル,乳鉢
と乳棒で磨砕したペレット)とテトラブチルアンモニウムブロミド(1.61g
,5.0ミリモル)との混合物を乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中で撹拌
した。テトラヒドロフラン(15ml)中のd−バレロラクタム(2.5g,2
5ミリモル)と1−ブロモ−10−ウンデセン(ランカスター(Lancaster),5
.9g,25ミリモル)を注射器ポンプによって1時間にわたって加えた。さら
に6時間撹拌した後に、水(60ml)とジクロロメタン(60ml)とを反応
混合物に加えた。層を分離し、水層をジクロロメタン(2x50ml)によって
抽出した。一緒にした有機層を水(50ml)と飽和塩溶液(50ml)とによ
って洗浄し、硫酸ナトリウムによって乾燥させた。残渣をシリカと、30%ヘキ
サン、酢酸エチルとを用いるクロマトグラフィーによってさらに精製して、N−
(
10−ウンデセニル)−2−ピペリドン(1616)2.88g(収率46%)
を無色油として得た。
水(10ml)とアセトン(20ml)中のN−(10−ウンデセニル)−2
−ピペリドン(4.00g,16ミリモル)とN−メチルモルホリン−N−オキ
シド(5ml,29ミリモル)との混合物に、オスミウム酸カリウム2水和物(
12mg,0.03ミリモル)を加えた。3日間撹拌した後に、混合物を亜ジチ
オン酸ナトリウム(100mg)によって処理した。30分間後に、ジクロロメ
タン(50ml)と水(30ml)とを加え、有機層を分離した。水層をジクロ
ロメタン/10%メタノール(2x70ml)によって抽出した。一緒にした有
機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をシ
リカと、0〜20%傾斜での酢酸エチル/メタノールとを用いるクロマトグラフ
ィーによって精製して、N−(10,11−ジヒドロキシウンデシル)−2−ピ
ペリドン(1617)4.21g(93%)を無色油状物として得た。
N−(10,11−ジヒドロキシウンデシル)−2−ピペリドン(4.21g
,14.8ミリモル)に、30%臭化水素−酢酸(8.7ml)を加えて、混合
物を1時間撹拌した。この溶液を炭酸水素ナトリウム(15g)と、氷水(15
0ml)と、ジクロロメタン(100ml)との混合物に、この溶液を細心に注
入した。二酸化炭素発生が停止した後に、有機層を分離し、水層をジクロロメタ
ン(2x80ml)によって抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で
乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させて、1−(10−アセトキシ−11−ブロモ
ウンデシル)−2−ピペリドン(4.9g,89%収率)を、メタノール(10
ml)中に溶解する粘稠な油として得た。メタノール溶液中の1Mナトリウムメ
トキシド(15ml,15ミリモル)を全て一度に加えた。1時間撹拌した後に
、溶液を水(50ml)で処理した後に、ジクロロメタン(3x50ml)によ
って抽出した。一緒にした抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空下
で蒸発させた。残渣を酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーによって精製して
、N−(10,11−オキシドウンデシル)−2−ピペリドン2.40g(収率
61%)を無色油状物として得た。実施例29
この実施例はN−(9,10−オキシドデシル)ピペリジン(1619)の合
成を説明する。水素化ナトリウム(95%)(864mg,36ミリモル)を、
ジメチルスルホキシド(75ml)中のピペリジン(2.554g,30ミリモ
ル)の溶液に加えた。20分間撹拌した後に、1−ブロモウンデクー10−エン
(6.99g,5ミリモル)を加え、室温において12時間撹拌した。この反応
混合物を水100mlを含む分液ロート中に注入し、ジクロロメタン(5x75
ml)によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(50ml)とブライン(
50ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濃
縮した。得られた粗生成物を5%メタノール/ジクロロメタン溶離剤を用いる、
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製して、N−
(10−ウンデセニル)ピペリジン(1615)(3.12g,44%収率)を
得た。
アセトン(64ml)と水(16ml)中のN−(10−ウンデセニル)ピペ
リジン(3.1g,13ミリモル)と、4−メチルモルホリン−N−オキシド(
1.84g,15.7ミリモル)と、オスミウム酸カリウム2水和物(13mg
)との溶液を6時間撹拌した。この反応を亜硫酸ナトリウム飽和溶液25mlの
添加によって反応を停止させた。この反応混合物を酢酸エチル(4x100ml
)によって抽出し、一緒にした有機抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ
、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を10%メタノール/酢酸エチル溶離剤
を用いる、シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製
して、N−(11,10−ジヒドロキシウンデシル)ピペリジン(1622)(
2.5g,83.4%収率)を得た。
N−(11,10−ジヒドロキシウンデシル)ピペリジン(2.0g,7.4
ミリモル)と酢酸中の臭化水素の30%溶液(4.45ml,22ミリモル)と
の混合物を90分間撹拌した。この混合物を次に、炭酸水素ナトリウム水溶液(
40ml中15g)とジクロロメタン(50ml)とを含むフラスコに加えた。
10分間激しく撹拌した後に、層を分離し、水性部分をジクロロメタン(2x5
0ml)によって抽出した。一緒にした有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ
た。溶媒を蒸発させて、1−(10−アセトキシ−11−ブロモウンデシル)ピ
ペリジンを得て、これをもはや精製せずに用いた。ブロモアセテートをメタノー
ル(10ml)中に溶解し、ナトリウムメトキシドの1M溶液(8ml)で処理
した。30分後に、反応混合物を水(30ml)に加え、ジクロロメタン(3x
50ml)によって抽出した。有機抽出物を一緒にし、水(25ml)とブライ
ン溶液(25ml)とによって洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減
圧下で濃縮した。得られた粗生成物を10%メタノール/酢酸エチル溶離剤を用
いる、アルミナ(グレードII)上でのカラムクロマトグラフィーによってさら
に精製して、N−(9,10−オキシドデシル)ピペリジン(1.5g,80.
6%収率)を得た。実施例30
この実施例は1−メチル−3−(8,9−オキシドノニル)ウラシル(180
4)の合成を説明する。水素化ナトリウム(365mg,16ミリモル)を、ジ
メチルスルホキシド(40ml)中の1−メチルウラシル(2.00g,16ミ
リモル)の撹拌溶液に加えた。15分間後に、6−ブロモー1−ノネン(3.2
6g,16ミリモル)を加え、混合物を3日間撹拌した。次に、この反応を水(
50ml)中に注入し、ジクロロメタン(3x60ml)によって抽出した。一
緒にした有機抽出物を、水(50ml)と飽和塩水溶液(30ml)とによって
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させて、1−メチ
ル−3−(8−ノネニル)ウラシル(1817)3.72g(94%)を、放置
すると凝固する無色油状物として得た。
アセトン(20ml)と水(10ml)中の1−メチル−3−(8,9−ノネ
ニル)ウラシル(3.72g,15ミリモル)と、4−メチルモルホリン−N−
オキシド(2.10g,18ミリモル)と、オスミウム酸(IV)カリウム2水
和物(11mg,3.0x10-5ミリモル)との溶液を2日間撹拌した。触媒を
反応停止させるためにナトリウムハイドロサルファイト(100mg)を添加し
た後に、この反応混合物をジクロロメタン(4x50ml)によって抽出した。
一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させて、
油状残渣を得た。エーテル/ジクロロメタンからの残渣の結晶化によって、3−
(8,9−ジヒドロキシノニル)−1−メチルウラシル(1818)2.66g
(収率63%)を白色結晶として得た。
3−(8,9−ジヒドロキシノニル)ー1−メチルウラシル(2.15g,7
6ミリモル)と酢酸中の臭化水素の30%溶液(4.5ml,23ミリモル)と
の混合物を6時間撹拌した。この反応混合物を次に、炭酸水素ナトリウム(8.
4g,0.1モル)と、水(30ml)と、ジクロロメタン(30ml)との混
合物に徐々に加えた。層を分離し、水層をジクロロメタン(3x40ml)によ
って抽出した。一緒にした有機層を飽和塩水溶液(20ml)によって洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で除去して、3−(8−アセトキ
シー9−ブロモノニル)ー1−メチルウラシル2.89g(収率97%)を濃厚
な淡橙色油として得た。
メタノール(10ml)中の3−(8−アセトキシ−9−ブロモノニル)ー1
−メチルウラシル(2.89g,7.4ミリモル)の溶液に、3時間後に、反応
混合物を水(30ml)中に注入し、ジクロロメタン(3x60ml)によって
抽出した。一緒にした有機層を水(30ml)と飽和塩水溶液(30ml)で洗
浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させて、残渣をエー
テルから結晶化させて、1−メチルー3−(8,9−オキシドノニル)ウラシル
1.61(収率82%)を得た。実施例31
この実施例は3−(5,6−オキシドヘキシル)−1−メチルウラシル(18
08)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(86mg,3.6mmol
)をジメチルスルホキシド(25mL)中の1−メチルウラシル(500mg,
4mmol)の攪拌溶液に添加した。15分後、6−ブロモ−1−ヘキセン(647
mg,4mmol)を添加してこの混合液を更に20時間攪拌した。次いで、この反
応混合液を水(50mL)中に注いで20%エタノール/ジクロロメタン(3×
50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄して硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残渣を得、これをシリカ及び酢酸
エチルでクロマトグラフィーにより精製して、598g(72%収率)の3−ヘ
キセニル−1−メチルウラシル(1800)を得た。
3−(5−ヘキセニル)−1−メチルウラシル(598mg,2.9mmol)、
4−メチルモルホリン−N−オキシド(408mg,3.5mmol)及び2.5%
四酸化オスミウムのt−ブタノール溶液(3滴)のアセトン(15mL)と水(
5mL)中の溶液を3日間攪拌した。ヒドロ亜硫酸ナトリウムの飽和溶液(10
mL)を添加して15分間攪拌した後、この反応混合液を水(15mL)に添加
して20%エタノール/ジクロロメタン(4×40mL)で抽出した。合わせた
有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して、461mg(66%)
の3−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)−1−メチルウラシル(1811)を
無色オイルとして得た。
3−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)−1−メチルウラシル(350mg,
1.4mmol)と酢酸中の臭化水素の30%溶液(0.87mL,4.3mmol)の
混合液を45分間攪拌した。次いで、この混合液を炭酸水素ナトリウム(1.6
g)、水(10mL)及びジクロロメタン(20mL)の混合液に添加した。1
5分間激しく攪拌した後、分液して水層をジクロロメタン(3×40mL)で抽
出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥してから溶媒を減圧留去して、
3−(5−アセトキシ−6−ブロモヘキシル)−1−メチルウラシル(500m
g,100%収率)を得た。
次工程ではブロモアセテート体を更に精製しないで用いた。メタノール(5m
L)中の3−(5−アセトキシ−6−ブロモヘキシル)−1−メチルウラシル(
360mg,1.0mmol)の溶液をナトリウムメトキシドの1Mメタノール溶液
(1.3mL)で処理した。15分後、この反応溶液を水(10mL)中に注い
でジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥して溶媒を減圧留去し、150mg(67%収率)の3−(5,6−オ
キシドヘキシル)−1−メチルウラシルを無色オイルとして得た。実施例32
この実施例は3−(5,6−オキシドヘキシル)−2−メチルジヒドロウラシ
ル(1820)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(288mg,
12mmol)を20mLのジメチルスルホキシド中のN−メチルヒドロウラシル(
1.54g,12mmol)と1−ブロモ−5−ヘキセン(1.63g,10mmol)
の溶液に室温で添加して12時間攪拌した。次いで、この反応混合液の反応を水
(80mL)で停止させてジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わ
せた有機抽出液を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を20%アセトン/ヘキサン溶離液を用
いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより更に精製して、2.0
g(79%)の3−(5−ヘキセニル)−1−メチルヒドロウラシル(1812
)を得た。
ジクロロメタン(60mL)中の3−(5−ヘキセニル)−1−メチルヒドロ
ウラシル(1.5g,7.1mmol)とm−クロロ過安息香酸(3.68g,10
.7mmol)(50重量%)の溶液を5時間攪拌した。この反応混合液の反応を2
0%亜硫酸ナトリウム水溶液(75mL)で停止させてジクロロメタン(3×1
00mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を飽和食塩水(50mL)、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、水(50mL)、飽和食塩水(50mL
)で連続洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生
成物を30%アセトン/ヘキサン溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロ
マトグラフィーにより更に精製して、1.27g(78.8%収率)の3−(5
,6−オキシドヘキシル)−2−メチルジヒドロウラシル(1820)を得た。実施例33
この実施例は3−(10,11−オキシドウンデカニル)−1−メチルヒドロウ
ラシル(1822)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(288m
g,12mmol)を20mLのジメチルスルホキシド中のN−メチルヒドロウラシ
ル(1.54g,12mmol)と1−ブロモ−10−ウンデセン(2.33g,10
mmol)の溶液に室温で添加して12時間攪拌した。次いで、この反応混合液の反
応を水(80mL)で停止させてジクロロメタン(3×100mL)で抽出した
。合わせた有機抽出液を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を20%アセトン/ヘキサン溶離
液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより更に精製して、
2.04g(61.8%収率)の3−(10−ウンデセニル)−1−メチルヒドロ
ウラシル(1819)を得た。
ジクロロメタン(6mL)中の3−(10−ウンデセニル)−1−メチルヒドロ
ウラシル(0.28g,1mmol)とm−クロロ過安息香酸(0.517g,1.
5mmol)(50重量%)の溶液を5時間攪拌した。この反応混合液を75mLの
ジクロロメタンで希釈して、20%亜硫酸ナトリウム(25mL)、飽和NaH
CO3溶液(25mL)、水(25mL)、飽和食塩水(25mL)で連続洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を20%
アセトン/ヘキサン溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ
ーにより更に精製して、0.22g(74.3%)の3−(10,11−オキシ
ドウンデカニル)−1−メチルヒドロウラシルを得た。実施例34
この実施例は3−(5,6−オキシドヘキシル)−1−メチルチミン(190
6)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(343mg,14mmol)
をジメチルスルホキシド(30mL)中の1−メチルチミン(Sigma,2.00
g,14mmol)の攪拌溶液に添加した。15分後、6−ブロモ−1−ヘキセン(
Lancaster,2.30g,14mmol)を添加して69時間攪拌し続けた。次いで
、この反応混合液を水(100mL)中に注いでジクロロメタン(4×50mL
)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(40mL)で洗浄して硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をジクロロメタン/エチルエ
ーテル中
で結晶化させて、2.80g(88%収率)の3−(5−ヘキセニル)−1−メ
チルチミン(1905)を得た。
3−(5−ヘキセニル)−1−メチルチミン(2.00g,9mmol)、4−メチ
ルモルホリン−N−オキシド(1.17mg,10mmol)及びt−ブタノール中の
四酸化オスミウムの2.5%溶液(0.15mL)のアセトン(15mL)と水(1
0mL)中の溶液を20時間攪拌した。ヒドロ亜硫酸ナトリウムの飽和溶液(1
0mL)を添加して15分間攪拌した後、この反応混合液を20%エタノール/
ジクロロメタン(4×40mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去して白色固体残渣を得た。この固体をエタノール中で
再結晶して、2.00g(89%)の3−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)−1−
メチルチミン(1907)を得た。
3−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)−1−メチルチミン(1.65g,6.4mm
ol)と酢酸中の臭化水素の30%溶液(3.8mL,19.3mmol)の水(5mL)
及びアセトン(10mL)中の混合液を1.5時間攪拌した。次いで、この混合液
を、炭酸水素ナトリウム(6.7g)、水(40mL)及びジクロロメタン(50
mL)を入れたフラスコに添加した。15分間激しく攪拌した後、分液して水層
をジクロロメタン(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去して2.30g(100%)の3−(5−アセトキ
シ−6−ブロモヘキシル)−1−メチルチミンを黄色オイルとして得た。このブ
ロモアセテート体を更に精製しないで次工程に用いた。メタノール(10mL)
中の3−(5−アセトキシ−6−ブロモヘキシル)−1−メチルチミン(2.30
g,6.4mmol)の溶液をナトリウムメトキシドの1Mメタノール溶液(7mL)
で処理した。15分間攪拌した後、この溶液を水(60mL)中に注いで20%
エタノール/ジクロロメタン(2×70mL)で抽出した。合わせた有機層を硫
酸ナトリウムで乾燥して溶媒を減圧留去し、1.30g(85%)の3−(5,6
−オキシドヘキシル)−1−メチルチミンを白色固体として得た。実施例35
この実施例は1−メチル−3−(8,9−オキシドノニル)チミン(1910)
の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(343mg,14mmol)をジ
メチルスルホキシド(40mL)中の1−メチルチミン(2.00g,14mmol)
の攪拌溶液に添加した。15分後、9−ブロモ−1−ノネン(2.93g,14mm
ol)を添加してこの混合液を20時間攪拌した。この反応液を40mL水中に注
いでジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせて、水(40
mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
留去して、2.76g(73%収率)の1−メチル−3−(8−ノネニル)チミン
(1917)を無色オイルとして得、これは放置すると固体化した。
1−メチル−3−(8−ノネニル)チミン(2.63g,9.9mmol)、4−メチ
ルモルホリン−N−オキシド(1.39g,12mmol)及びオスミウム酸(IV)カ
リウム・2水和物(7mg,2×10-5mol)のアセトン(20mL)と水(1
0mL)中の溶液を18時間攪拌した。ヒドロ亜硫酸ナトリウムの飽和溶液(1
0mL)を添加して15分間攪拌した後、この反応混合液をジクロロメタン(5
0mL)及びジクロロメタン/20%メタノール(2×50mL)で抽出した。
合わせた有機層を水(15mL)及び飽和食塩水(15mL)で洗浄してから硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して白色固体残渣を得た。この固体を
エタノール中で再結晶して、2.68g(91%収率)の3−(8,9−ジヒドロキ
シノニル)−1−メチルチミン(1918)を得た。
3−(8,9−ジヒドロキシノニル)−1−メチルチミン(2.16g,7.6mmol
)と酢酸中の臭化水素の30%溶液(4.5mL,23mmol)の混合液を1時間攪
拌した。この反応液を、炭酸水素ナトリウム(8.4g,0.1mol)、氷水(30
mL)及びジクロロメタン(30mL)を入れたビーカーにゆっくり添加した。
分液して水層をジクロロメタン(2×60mL)で洗浄した。合わせた有機層を
水(30mL)、飽和食塩水(30mL)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去して2.59g(85%収率)の3−(8−アセトキシ−9−ブロ
モノニル)−1−メチルチミン(1908)を半固体帯橙色オイルとして得た。
メタノール(15mL)中の3−(8−アセトキシ−9−ブロモノニル)−1
−メチルチミン(2.04g,5.1mmol)の溶液に、ナトリウムメトキシドの1M
溶液(6mL)を添加した。3時間後、この反応液を水(20mL)中に注いで
ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を水(20mL)
及び飽和食塩水(20mL)で洗浄してから硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去して、その残渣をジクロロメタン−エーテル中で結晶化させて、1.09
g(76%収率)の1−メチル−3−(8,9−オキシドノニル)チミンの白色結
晶を得た。実施例36
この実施例は3−(11,10−オキシドウンデシル)−1−メチルチミン(1
932)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(95%)(168m
g,7mmol)をジメチルスルホキシド(15mL)中の1−メチルチミン(70
0.5mg,5mmol)の溶液に添加した。20分間攪拌した後、1−ブロム−10−
ウンデセン(1.165g,5mmol)を添加して室温で12時間攪拌した。ついで
、この反応混合液を100mLの水を入れた分液ロートに注ぎ入れてジクロロメ
タン(5×75mL)で抽出した。有機抽出液を合わせて、水(50mL)及び
飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮し
た。得られた粗生成物を20%酢酸エチル/ヘキサン溶離液を用いるシリカゲル
でのフラッシュクロマトグラフィーにより更に精製して1.22g(83.7%収率
)の3−(10−ウンデセニル)−1−メチルチミン(1931)を得た。
ジクロロメタン(50mL)中の3−(10−ウンデセニル)−1−メチルチミ
ン(2g,6.8mmol)及びm−クロロ過安息香酸(3.5g,10.2mmol)(50
重量%)の溶液を5時間攪拌した。この反応混合液を80mLのジクロロメタン
で希釈して、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(30mL)、飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液(30mL)、水(30mL)及び食塩水(30mL)で連続洗浄した
。この有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成
物を70%ヘキサン/酢酸エチル溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロ
マトグラフィーにより更に精製して、1.73g(82%収率)の3−(11,10−
オキシドウンデシル)−1−メチルチミン(1932)を得た。実施例37
この実施例は1−(3,4−オキシドブチル)−3,7−ジメチルキサンチン(2
513)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(95%)(1.26g
,
50mmol)をジメチルスルホキシド(300mL)中のテオブロミン(7.2g,
40mmol)の溶液に添加した。20分間攪拌した後、4−ブロモブテン(5.4
g,40mmol)を添加した。室温で16時間攪拌した後、この反応液を1Lの水
を入れた分液ロートに注ぎ入れてジクロロメタン(5×200mL)で抽出した
。有機抽出液を合わせて、水(100mL)及び食塩水(100mL)で洗浄し
、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を20%石
油エーテル/酢酸エチル溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラ
フィーにより更に精製して、6.3g(67.7%収率)の1−(3−ブテニル)−
3,7−ジメチルキサンチン(2503)を白色固体として得た。
1−(3−ブテニル)−3,7−ジメチルキサンチン(5.8g,24.8mmol)、
4−メチルモルホリン−N−オキシド(3.63g,31mmol)及びオスミウム酸
カリウム・2水和物(18.3mg,0.05mmol)のアセトン(40mL)と水(
10mL)中の溶液を6時間攪拌した。20%亜硫酸ナトリウムの溶液(20m
L)を添加して30分間攪拌した。この反応混合液を25%エタノール/ジクロ
ロメタン(4×250mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物をアセトン溶離液を用いるシ
リカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより更に精製して、4.5g(67.
7%収率)の1−(3,4−ジヒドロキシブチル)−3,7−ジメチルキサンチン(
2509)を得た。
1−(3,4−ジヒドロキシブチル)−3,7−ジメチルキサンチン(3.98g,
14.9mmol)を臭化水素(9.2mL,酢酸中30%溶液12.06g,44.7mmol
)と90分間攪拌した。次いで、この混合液を200mLの飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液と75mLのジクロロメタンを入れたフラスコに添加した。10分間激
しく攪拌した後、分液して水層をジクロロメタン(3×150mL)で洗浄した
。有機層を合わせて乾燥(硫酸マグネシウム)し、溶媒を留去して、1−(3−
アセトキシ−4−ブロモブチル)−3,7−ジメチルキサンチン(5.6g)を得た
。更に精製することなく、このブロモアセテート体をメタノール(50mL)中
に転溶してナトリウムメトキシドの溶液(0.141g,12.2mmolのナトリウム
及び25mLのメタノールから調製した)で処理した。30分後、殆どの溶媒を
減
圧留去して残渣を25%エタノール/ジクロロメタン(3×150mL)で抽出
した。有機層を合わせて乾燥(硫酸マグネシウム)し、減圧濃縮して、くすんだ
白色固体を得た。これを酢酸エチル溶離液を用いるシリカゲルでのカラムクロマ
トグラフィーにより精製して、2.2g(58%収率)の1−(3,4−オキシドブ
チル)−3,7−ジメチルキサンチンを得た。実施例38
この実施例は1−(11,12−オキシドドデシル)−3,7−ジメチルキサンチン
(2518)の合成を説明するものである。テトラヒドロフラン(40mL)中
のマグネシウム(6.4g,265mmol)とヨウ素結晶の懸濁液にテトラヒドロフ
ラン(30mL)中の臭化10−ウンデセニル(12.25g,53.0mmol,MT
Mから入手可能)を30分間かけて添加し、添加終了後この反応液を更に30分
間攪拌した。この溶液をカニューレから5分間かけてテトラヒドロフラン(40
mL)中のパラホルムアルデヒド(1.80g,60.0mmol)の懸濁液に添加して
25℃で16時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム(80mL)を添加してジエ
チルエーテル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を硫酸マグネ
シウムを用いて乾燥し、溶媒を留去して残渣を得た。これを2mmHgで蒸留し
て、6.53g(67%収率,b.p.105〜107℃)の11−ドデセニルアルコー
ルを透明液体として得た。
ジクロロメタン(70mL)中の11−ドデセン−1−オール(5.5g,29.9
mmol)の溶液に℃で塩化メタンスルホニル(3.55g,2.40mL,31.0mmol
)を添加してからトリエチルアミン(4.38g,46.0mmol)を添加した。0℃
で10分間攪拌した後、この反応液を25℃まで温まらせて2時間攪拌した。
この反応液を水(60mL)中に注ぎ、分液してジクロロメタン(50mL)で
洗浄した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去して
12−メタンスルホニル−1−ドデセンを黄色オイルとして得、更に精製すること
なく用いた。
ジメチルスルホキシド(60mL)中のナトリウム・テオブロミン(6.00g
,30.0mmol)の懸濁液に12−メタンスルホニル−1−ドデセンを添加してこの
反応液を60℃で16時間攪拌した。次いで、この混合液を水(120mL)中
に
注いでジエチルエーテル(2×100mL)で抽出した。有機層を合わせて硫酸
マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去してクリーム状固体を得た。酢酸エチ
ル/ヘキサン1:1から再結晶して、6.97g(67%収率)の1−(11−ドデ
セニル)−3,7−ジメチルキサンチン(2516)を白色固体として得た。
1−(11−ドデセニル)−3,7−ジメチルキサンチン(4.70g,13.6mmol
)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(4.79g,40.7mmol)及びオスミ
ウム酸カリウム・2水和物(52mg,0.14mmol)のアセトン/水1:2(7
5mL)中の溶液を16時間攪拌した。水(50mL)と亜硫酸ナトリウム(5
g)を添加してこの混合液を1時間攪拌した。この反応混合液をジクロロメタン
(3×100mL)で抽出し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去し
て淡緑色固体を得た。熱酢酸エチルから再結晶して、4.32g(84%収率)の
1−(11,12−ジヒドロキシドデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(251
7)を白色固体として得た。
1−(11,12−ジヒドロキシドデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(2.5
0g,6.58mmol)を臭化水素(酢酸中30%溶液6.39mL,19.73mmol)
と2時間攪拌した。次いで、この混合液を水(25mL)、氷(30g)及び水
素化ナトリウムCO3(15g)に10分間かけて添加して30分間攪拌した。
この反応混合液をジクロロメタン(3×50mL)で抽出して、合わせた有機層
を硫酸マグネシウムを用いて乾燥して溶媒を留去し、3.18g(99%収率)の
1−(11−アセトキシ−12−ブロモドデシル)−3,7−ジメチルキサンチンを得
た。更に精製することなく、この粗生成物をメタノール(10mL)中に転溶し
てナトリウムメトキシドの溶液(0.160g,6.90mmolのナトリウム及び20
mLのメタノールから調製した)で処理した。60分後、この反応液を水(30
mL)に添加してジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ
て乾燥し、溶媒を留去して、2.20g(93%収率)の1−(11,12−オキシ
ドドデシル)−3,7−ジメチルキサンチンを白色固体として得た。実施例39
この実施例は1−(9,10−オキシドオクタデシル)−3,7−ジメチルキサ
ンチン(2541)の合成を説明するものである。トリフェニルホスフィン(5.
2
4g,20mmol)を400mLのジクロロメタン中のオレイルアルコール(5.3
7g,20mmol)及び四臭化炭素(6.63g,20mmol)の溶液に分割して添加
し室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧留去して残渣をヘキサン(3×200mL
)で抽出した。ヘキサンを溶離液として用いるシリカゲルでのフラッシュクロマ
トグラフィーにより更に精製して、5.82g(88%収率)の1−ブロモ−9−
オクタデセンを得た。
水素化ナトリウム(95%)(84mg,3.5mmol)をジメチルスルホキシド
(15mL)のテオブロミン(0.595g,3.2mmol)の溶液に添加した。20
分間攪拌後、1−ブロモ−9−オクタデセン(0.995g,3mmol)を添加した
。室温で6時間攪拌した後、この反応混合液を60℃に3時間温めてから50m
Lの水を入れた分液ロートに注ぎ入れてジクロロメタン(5×40mL)で抽出
した。有機抽出液を合わせて、水(50mL)及び食塩水(50mL)で洗浄し
、無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を30%ア
セトン/石油エーテル溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフ
ィーにより更に精製して、0.44g(34%収率)の1−(9−オクタデセニル
)−3,7−ジメチルキサンチン(2539)を得た。
ジクロロメタン(7mL)中の1−(9−オクタデセニル)−3,7−ジメチル
キサンチン(0.15g,0.35mmol)及びm−クロロ過安息香酸(0.15g,0.
43mmol)(50重量%)の溶液を5時間攪拌した。この反応混合液を40mL
のジクロロメタンで希釈して、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(10mL)、飽
和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)、水及び食塩水で連続洗浄した。この有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を30
%アセトン/ヘキサン溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフ
ィーにより更に精製して、0.73g(48.4%収率)の1−(9,10−オキシド
オクタデシル)−3,7−ジメチルキサンチンを得た。実施例40
この実施例は1−(4−(S)−メチル−7,8−オキシド−8−メチルノニル)
−3,7−ジメチルキサンチン(2548S)の合成を説明するものである。テト
ラヒドロフラン(15mL)中のマグネシウム(2.74g,140mmol)とヨウ
素
結晶の懸濁液にテトラヒドロフラン(10mL)中の臭化(S)−シトロネリル(5
.0g,22.8mmolを30分間かけて添加し、添加終了後この反応液を更に3
0分間攪拌した。この溶液をカニューレから5分間かけてテトラヒドロフラン(
15mL)中のパラホルムアルデヒド(1.80g,60.0mmol)の懸濁液に添加
して25℃で6時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム(40mL)を添加してジ
エチルエーテル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥(硫酸
マグネシウム)し溶媒を留去して、3.25g(84%収率)の4−(S)−メチル
−8−メチル−7−ノネニルアルコールを透明液体として得た。
ジクロロメタン(50mL)中の4−(S)−メチル−8−メチル−7−ノネニ
ルアルコール(3.25g,19.1mmol)の溶液に0℃で塩化メタンスルホニル(
2.29g,20.0mmol)を添加してからトリエチルアミン(3.04g,30.0mm
ol)を添加した。0℃で10分間攪拌した後、この反応液を25℃まで温まらせ
て3時間攪拌した。この反応液を水(50mL)中に注ぎ、分液してジクロロメ
タン(50mL)で洗浄した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムを用いて乾燥
し、溶媒を留去して1−メタンスルホニル−4−(S)−メチル−8−メチル−7
−ノネンを黄色オイルとして得、更に精製することなく用いた。
ジメチルスルホキシド(50mL)中のナトリウム・テオブロミン(4.05g
,20.0mmol)の懸濁液に1−メタンスルホニル−4−(S)−メチル−8−メチ
ル−7−ノネンを添加してこの反応液を60℃で16時間攪拌した。次いで、こ
の混合液を水(100mL)中に注いで酢酸エチル(100mL,2×50mL
)で抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去
して残渣を得た。これをカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)に
より精製して、1.83g(30%収率)の1−(4−(S)−メチル−8−メチル
−7−ノネニル)−3,7−ジメチルキサンチン(2536S)を白色固体として
得た。
1−(4−(S)−メチル−8−メチル−7−ノネニル)−3,7−ジメチルキ
サンチン(0.65g,1.96mmol)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(0.
69g,5.87mmol)及びオスミウム酸カリウム・2水和物(7mg,0.021
mmol)のアセトン/水1:2(12mL)中の溶液を16時間攪拌した。水(1
0mL)
と亜硫酸ナトリウム(1g)を添加してこの反応混合液を1時間攪拌した。この
反応混合液をジクロロメタン(3×30mL)で抽出し、硫酸マグネシウムを用
いて乾燥して溶媒を留去し、0.675g(94%)の1−(4−(S)−メチル−7
,8−ジヒドロキシ−8−メチルノニル)−3,7−ジメチルキサンチン(253
7S)を無色オイルとして得た。
1−(4−(S)−メチル−7,8−ジヒドロキシ−8−メチルノニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(0.37g,1.00mmol)を臭化水素(酢酸中30%溶液1.
25mL,3.00mmol)と4時間攪拌した。次いで、この混合液を水(10mL
)、氷(5g)及び炭酸水素ナトリウム(2g)に10分間かけて添加して30
分間攪拌した。この反応混合液をジクロロメタン(2×15mL)で抽出して、
合わせた有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥して溶媒を留去し、1−(4−
(S)−メチル−7−アセトキシ−8−ブロモ−8−メチルノニル)−3,7−ジメ
チルキサンチンの残渣を得た。
更に精製することなく、この粗製残渣をメタノール(5mL)中に転溶してナ
トリウムメトキシドの溶液(ナトリウム(0.025g,1.09mmol)及び5mL
メタノールから調製した)で処理した。40分後、この反応混合液を水(10m
L)に添加してジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。有機層を合わせて
乾燥し溶媒を留去して、0.32g(92%)の1−(4−(S)−メチル−7,8−
オキシド−8−メチルノニル)−3,7−ジメチルキサンチンを白色固体として得
た。実施例41
この実施例は1−(4−(R)−メチル−7,8−オキシド−8−メチルノニル)
−3,7−ジメチルキサンチン(2548R)の合成を説明するものである。テト
ラヒドロフラン(15mL)中のマグネシウム(2.74g,140mmol)とヨウ
素結晶の懸濁液にテトラヒドロフラン(10mL)中の臭化(R)−シトロネリル
(5.0g,22.8mmol)を30分間かけて添加し、添加終了後この反応液を更に
30分間攪拌した。この溶液をカニューレから5分間かけてテトラヒドロフラン
(15mL)中のパラホルムアルデヒド(1.80g,60.0mmol)の懸濁液に添
加して25℃で6時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム(40mL)を添加して
ジエチルエーテル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥(硫
酸マグネシウム)し溶媒を留去して、3.25g(84%収率)の4−(R)−メチ
ル−8−メチル−7−ノネニルアルコールを透明液体として得た。
ジクロロメタン(50mL)中の4−(R)−メチル−8−メチル−7−ノネニ
ルアルコール(3.25g,19.1mmol)の溶液に0℃で塩化メタンスルホニル(2
.29g,20.0mmol)を添加してからトリエチルアミン(3.04g,30.0mmo
l)を添加した。0℃で10分間攪拌した後、この反応液を25℃まで温まらせ
て3時間攪拌した。この反応液を水(50mL)中に注ぎ、分液してジクロロメ
タン(50mL)で洗浄した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムを用いて乾燥
し、溶媒を留去して1−メタンスルホニル−4−(R)−メチル−8−メチル−7
−ノネンを黄色オイルとして得、更に精製することなく用いた。
ジメチルスルホキシド(50mL)中のナトリウム・テオブロミン(4.05g
,20.0mmol)の懸濁液に1−メタンスルホニル−4−(R)−メチル−8−メチ
ル−7−ノネンを添加してこの反応液を60℃で16時間攪拌した。次いで、こ
の混合液を水(100mL)中に注いで酢酸エチル(100mL,2×50mL
)で抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去
して残渣を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン溶離液を用いるカラムクロマトグ
ラフィーにより精製して、1.70g(28%収率)の1−(4−(R)−メチル−
8−メチル−7−ノネニル)−3,7−ジメチルキサンチン(2536R)を白色
固体として得た。
1−(4−(R)−メチル−8−メチル−7−ノネニル)−3,7−ジメチルキサ
ンチン(0.48g,1.44mmol)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(0.
51g,4.38mmol)及びオスミウム酸カリウム・2水和物(5mg,0.015
mmol)のアセトン/水1:2(9mL)中の溶液を16時間攪拌した。水(10
mL)と亜硫酸ナトリウム(1g)を添加してこの反応混合液を1時間攪拌した
。この反応混合液をジクロロメタン(3×30mL)で抽出し、硫酸マグネシウ
ムを用いて乾燥して溶媒を留去し、0.51g(97%収率)の1−(4−(R)−
メチル−7,8−ジヒドロキシ−8−メチルノニル)−3,7−ジメチルキサンチン
(2537R)を無色オイルとして得た。
1−(4−(R)−メチル−7,8−ジヒドロキシ−8−メチルノニル)−3,7−
ジメチルキサンチン(0.29g,0.80mmol)を臭化水素(酢酸中30%溶液
1.00mL,2.40mmol)と4時間攪拌した。次いで、この混合液を水(10m
L)、氷(5g)及び炭酸水素ナトリウム(2g)に10分間かけて添加して3
0分間攪拌した。この反応混合液をジクロロメタン(2×15mL)で抽出して
、合わせた有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥して溶媒を留去し、1−(4
−(R)-メチル−7−アセトキシ−8−ブロモ−8−メチルノニル)−3,7−ジメ
チルキサンチンの残渣を得た。
更に精製することなく、この粗製残渣をメタノール(5mL)中に転溶してナ
トリウムメトキシドの溶液(ナトリウム(0.020g,0.85mmol)及び5mL
メタノールから調製した)で処理した。40分後、この反応液を水(10mL)
に添加してジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥
し溶媒を留去して、0.24g(86%収率)の1−(4−(R)−メチル−7,8−
オキシド−8−メチルノニル)−3,7−ジメチルキサンチン(2548R)を白
色固体として得た。実施例42
この実施例は1−(3,7−ジメチル−2,3,6,7−ジオキシドオクチル)−3,7
−ジメチルキサンチン(2552)の合成を説明するものである。ジメチルスル
ホキシド(50mL)中のテオブロミン(2.16g,12mmol)の溶液に水素化
ナトリウム(95%)(0.28g,12mmol)を添加した。20分間攪拌した後
、臭化ゲラニル(2.17g,10mmolを添加した。室温で6時間攪拌した後、こ
の反応混合液を60℃に3時間温めてから、150mLの水を入れた分液ロート
に注ぎ入れてジクロロメタン(5×75mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ
て、水(50mL)及び食塩水(50mL)で洗浄して、無水硫酸マグネシウム
を用いて乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を30%アセトン/石油エー
テル溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより更に精
製して、2.1g(66.5%収率)の1−(ゲラニル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(2545)を得た。
ジクロロメタン(15mL)中の1−(ゲラニル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(0.316g,1mmol)及びm−クロロ過安息香酸(1.035g,3mmol)(
50重量%)の溶液を6時間攪拌した。この反応混合液を80mLのジクロロメ
タンで希釈して、20%亜硫酸ナトリウム水溶液(20mL)、飽和水素化ナト
リウムCO3溶液(20mL)、水及び食塩水で連続洗浄した。この有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた粗生成物を30%アセト
ン/ヘキサン溶離液を用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによ
り更に精製して、0.25g(72%収率)の1−(3,7−ジメチル−2,3,6,7−
ジオキシドオクチル)−3,7−ジメチルキサンチンを得た。実施例43
この実施例は1−(12,13−オキシドトリデシル)−3,7−ジメチルキサン
チン(2562)の合成を説明するものである。テトラヒドロフラン(40mL
)中のマグネシウム(4.12g,172mmol)とヨウ素結晶の懸濁液にテトラヒ
ドロフラン(30mL)中の臭化10−ウンデセニル(8.00g,34.3mmol)
を30分間かけて添加し、添加終了後この反応液を更に30分間攪拌した。この
溶液をカニューレから5分間かけてテトラヒドロフラン(30mL)中のエチレ
ンオキシド(2.65g,60.0mmol)の溶液に添加して25℃で16時間攪拌し
た。飽和塩化アンモニウム(100mL)及びIM塩化水素(200mL)を添
加してジエチルエーテル(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を
乾燥(硫酸マグネシウム)し溶媒を留去して残渣を得た。これを1.5mmHgで
蒸留して、12−トリデセニルアルコールを透明液体として得た(4.11g,6
1%,b.p.98〜101℃)。
ジクロロメタン(15mL)中の12−トリデセン−1−オール(2.11g,
10.7mmol)及び四臭化炭素(4.37g,13.1mmol)の溶液に0℃でトリフ
ェニルホスフィン(3.45g,13.1mmol)を5分間かけて分割添加した。25
℃で1.5時間攪拌した後に溶媒を留去して残渣をヘキサン(3×30mL)で抽
出してあらゆる固形物を濾去した。溶媒を留去して臭化12−トリデセニルを透
明オイルとして得、更に精製することなく用いた。
ジメチルスルホキシド(25mL)中のナトリウム・テオブロミン(2.22
g,11.0mmol)の懸濁液に臭化12−トリデセニルを添加してこの反応液を
60℃
で16時間攪拌した。次いで、この混合液を水(80mL)中に注いでジクロロ
メタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×100mL)で
洗浄し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去してガム状残渣を得た。
酢酸エチル/ヘキサン溶離液を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製して
、1.89g(50%収率)の1−(12−トリデセニル)−3,7−ジメチルキサン
チン(2555)を白色固体として得た。
1−(12−トリデセニル)−3,7−ジメチルキサンチン(1.39g,3.86mm
ol)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(1.36g,11.6mmol)及びオス
ミウム酸カリウム・2水和物(14mg,0.040mmol)のアセトン/水1:2
(25mL)中の溶液を16時間攪拌した。水(25mL)と亜硫酸ナトリウム
(2g)を添加してこの反応混合液を1時間攪拌した。この反応混合液をジクロ
ロメタン(3×50mL)で抽出し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を
留去して、1.25g(82%収率)の1−(12,13−ジヒドロキシトリデシル
)−3,7−ジメチルキサンチン(2556)を白色固体として得た。
1−(12,13−ジヒドロキシトリデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(1.
15g,2.92mmol)を臭化水素(酢酸中30%溶液2.84mL,8.76mmol)
と2時間攪拌した。次いで、この混合液を水(20mL)、氷(15g)及び炭
酸水素ナトリウム(5g)に10分間かけて添加して30分間攪拌した。この反
応混合液をジクロロメタン(2×50mL)で抽出して、合わせた有機層を硫酸
マグネシウムを用いて乾燥して溶媒を留去し、1−(12−アセトキシ−13−ブロ
モトリデシル)−3,7−ジメチルキサンチンの残渣を得た。更に精製することな
く、この粗製残渣をメタノール(5mL)中に転溶してナトリウムメトキシドの
溶液(0.069g,3.00mmolのナトリウム及び5mLのメタノールから調製
した)で処理した。40分後、この反応混合液を水(15mL)に添加してジク
ロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥し溶媒を留去し
て、1.00g(91%収率)の1−(12,13−オキシドトリデシル)−3,7−ジ
メチルキサンチン(2562)を白色固体として得た。実施例44
この実施例は1−(7,8−cis−オキシドデシル)−3,7−ジメチルキサンチ
ン(2563)の合成を説明するものである。7−cis−デセナール(JohnsonMat
they Catalog Co.,10.00g,6.5mmol)を、エタノール(100mL)中の水
素化ホウ素ナトリウム(2.45g,65mmol)の攪拌懸濁液に0℃で滴下した。
氷浴中の氷が融けた後、攪拌を3時間継続した。塩化アンモニウム溶液(飽和,
60mL)を水(50mL)と共に添加してこの混合液をジクロロメタン(3×
100mL)で抽出した。有機抽出液を合わせて、水(50mL)と食塩水(5
0mL)で洗浄して乾燥(硫酸ナトリウム)した。溶媒を留去して、アルコール
である7−cis−デセン−1−オールを無色オイルとして得た(9.19g,91
%収率)。
ジクロロメタン(150mL)中の7−cis−デセン−1−オール(5.00g
,32.1mmol)及び塩化メタンスルホニル(2.5mL,3.70g,32.3mmol)
に0℃でトリエチルアミン(6.7mL,4.9g,48mmol)を滴下した後、氷浴
中の氷が融けるままにした。室温で3時間攪拌した後、この反応液を飽和炭酸水
素ナトリウム溶液(50mL)及びジクロロメタン(50mL)を入れた分液ロ
ートに注ぎ入れた。分液して水層をジクロロメタン(2×50mL)で洗浄した
。有機層を合わせて、塩化水素溶液(50mL,1%)、水(50mL)及び食
塩水(40mL)で洗浄してから乾燥(硫酸ナトリウム)した。溶媒を留去して
、6.97g(92%)の7−cis−デセン−1−メタンスルホネートを黄色オイ
ルとして得た。このメシレートを更に精製することなく次工程に用いた。
テオブロミン・1位ナトリウム塩(6.00g,29.7mmol)と7−cis−デセ
ン−1−メタンスルホネート(6.97g,29.7mmol)をジメチルスルホキシド
(60mL)中で15時間攪拌してから80℃で3時間攪拌して冷却した。この
反応混合液を水(100mL)中に注いでジクロロメタン(3×60mL)で抽
出した。有機層を合わせて、水(60mL)と食塩水(50mL)で洗浄して硫
酸ナトリウムを用いて乾燥した。この残渣にエーテルと石油エーテルを添加する
と白色固体が析出し、3.25g(32%収率)の1−(7−cis−デセニル)−3
,7−ジメチルキサンチン(2560)を得た。
ジクロロメタン(25mL)中の1−(7−cis−デセニル)−3,7−ジメチ
ルキサンチン(0.50g,1.6mmol)を水(20mL)中の炭酸水素ナトリウ
ム(1.30g,16mmol)の溶液に添加した。4−クロロ過安息香酸(326m
g又は50%混合物652mg,1.9mmol)を添加してこの反応混合液を室温で
20時間攪拌した。亜硫酸ナトリウム(100mg)を添加して残存MCPBA
をつぶした。この反応混合液にジクロロメタン(30mL)と水(20mL)を
添加した。有機層を分液して水層をジクロロメタン(3×30mL)で洗浄した
。有機層を合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)及び食塩水(2
0mL)で洗浄してから硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。溶媒を留去するとオ
イルが得られ、これは放置すると固体化した。この白色固体をエーテルで洗浄し
てから乾燥して、460mg(86%収率)の1−(7,8−cis−オキシドデシ
ル)−3,7−ジメチルキサンチンを得た。実施例45
この実施例は1−(13,14−オキシドテトラデシル)−3,7−ジメチルキサ
ンチン(3503)の合成を説明するものである。THF(20mL)中のマグ
ネシウム(1.86g,77.2mmol)とヨウ素結晶の懸濁液にTHF(14mL
)中の臭化10−ウンデセニル(6.00g,25.8mmol)を40分間かけて添加
し、添加終了後この反応液を更に30分間攪拌した。この溶液をカニューレから
50分間かけてTHF(20mL)中のヨウ化銅(0.50g,2.58mmol)
と1−ブロモ−3−クロロプロパン(3.84mg,38.7mmol)の懸濁液に
添加して25℃で6時間攪拌した。硫酸(1.0M,50mL)を添加してジエチ
ルエーテル(2×60mL)で抽出し、有機溶媒を硫酸マグネシウムを用いて乾
燥して溶媒を留去した。残渣を0.25mmHgで蒸留して、3.06g(51%収
率,b.p.98〜100℃の塩化13−テトラデセニルを無色液体として得た。
ジメチルスルホキシド(20mL)中のナトリウム・テオブロミン(1.82g
,8.68mmol)の懸濁液に塩化13−トリデセニルを添加してその反応液を50
℃で48時間攪拌した。次いで、この混合液を水(60mL)中に注いで酢酸エ
チル(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせて硫酸マグネシウムを用いて
乾燥し、溶媒を留去してクリーム状固体を得た。熱ヘキサンから再結晶して、2.
3
8g(73%収率)の1−(13−テトラデセニル)−3,7−ジメチルキサンチン
を白色固体として得た。
1−(13−テトラデセニル)−3,7−ジメチルキサンチン(2.00g,5.3
5mmol)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(2.72mL,水中60重量%
,15.8mmol)及びオスミウム酸カリウム・2水和物(21mg,0.05mmol)
のアセトン/水3:1(80mL)中の溶液を16時間攪拌した。水(100m
L)と亜硫酸ナトリウム(1g)を添加して1時間攪拌した。この反応混合液を
ジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、有機層を乾燥(硫酸マグネシウム
)して溶媒を留去し、2.10g(96%収率)の1−(13,14−ジヒドロキシ
テトラデシル)−3,7−ジメチルキサンチンを白色固体として得た。
1−(13,14−ジヒドロキシテトラデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(0.
80g,1.96mmol)をHBr(酢酸中30%溶液1.94mL,5.88mmol)と
2時間攪拌した。次いで、この混合液を水(20mL)、氷(15g)及びNa
HCO3(3.5g)に10分間かけて添加して30分間攪拌した。この反応混合
液をジクロロメタン(2×50mL)で抽出して、合わせた有機層を硫酸マグネ
シウムを用いて乾燥して溶媒を留去し、1−(13−アセトキシ−14−ブロモテト
ラデシル)−3,7−ジメチルキサンチンの残渣を得た。
更に精製することなく、この粗製残渣をメタノール(5mL)中に転溶してナ
トリウムメトキシドの溶液(ナトリウム(0.069g,3.00mmol)及び5mL
メタノールから調製した)で処理した。40分後、この反応液を水(15mL)
に添加してジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥
し溶媒を留去して、0.71g(93%収率)の1−(13,14−オキシドテトラデ
シル)−3,7−ジメチルキサンチンを白色固体として得た。実施例46
この実施例は1−(16,17−オキシドヘプタデシル)−3,7−ジメチルキサン
チン(3516)の合成を説明するものである。THF(10mL)中のマグネ
シウム(3.10g,129mmol)とヨウ素結晶の懸濁液にTHF(20mL)中
の臭化10−ウンデセニル(6.00g,25.8mmol,MTMから入手可能)を4
0分間かけて添加し、添加終了後この反応液を更に30分間攪拌した。この溶液
をカニューレから50分間かけてTHF(20mL)中のヨウ化銅(0.50g,
2.58mmol)と1−ブロモ−6−クロロヘキサン(6.00mL,40.0mmol)の
懸濁液に添加して25℃で16時間攪拌した。硫酸(1.0M,50mL)を添加
してジエチルエーテル(2×60mL)で抽出し、有機溶媒を硫酸マグネシウム
を用いて乾燥し、続いて溶媒を留去した。残渣を0.75mmHgで蒸留して、1.
78g(25%収率,b.p.130〜135℃)の塩化16−ヘプタデセニルを無
色液体として得た。
ジメチルスルホキシド/テトラヒドロフラン(2:1,30mL)中のナトリウ
ム・テオブロミン(2.02g,10.0mmol)の懸濁液に塩化16−ヘプタデセニ
ルを添加してこの反応液を60℃で16時間攪拌した。この混合液を水(75m
L)中に注いで酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。有機層を合わせて硫酸
マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を留去してクリーム状固体を得た。熱ヘキサ
ンから再結晶して、2.31g(85%収率)の1−(16−ヘプタデセニル)−3,
7−ジメチルキサンチンを白色固体として得た。
1−(16−ヘプタデセニル)−3,7−ジメチルキサンチン(1.50g,3.6
0mmol)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(1.83mL,水中60重量%
,10.6mmol)及びオスミウム酸カリウム・2水和物(16mg,0.04mmol)
のアセトン/水/テトラヒドロフラン(10:7:5,110mL)中の溶液を
60時間攪拌した。水(100mL)と亜硫酸ナトリウム(1g)を添加してこ
の反応混合液を1時間攪拌した。この反応混合液をジクロロメタン(2×100
mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥して溶媒を留去し、ク
リーム状固体を得た。熱酢酸エチルから再結晶して、1.31g(81%収率)の
1−(16,17−ジヒドロキシヘプタデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(35
14)を得た。
1−(16,17−ジヒドロキシヘプタデシル)−3,7−ジメチルキサンチン(1.
10g,2.44mmol)をHBr(酢酸中30%溶液3.50mL,17.1mmol)と
4時間攪拌した。次いで、この混合液を水(50mL)及びNaHCO3(10
g)に10分間かけて添加して30分間攪拌した。この反応混合液をジクロロメ
タン(3×30mL)で抽出して、合わせた有機層を硫酸マグネシウムを用いて
乾燥して溶媒を留去し、1−(16−アセトキシ−17−ブロモヘプタデシル)−3,
7−ジメチルキサンチンの残渣を得た。
更に精製することなく、1−(16−アセトキシ−17−ブロモヘプタデシル)−
3,7−ジメチルキサンチンをメタノール(5mL)中に転溶してナトリウムメト
キシドの溶液(ナトリウム(0.074g,3.20mmol)及び5mLメタノール
から調製した)で処理した。40分後、この反応混合液を水(15mL)に添加
してジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥し溶媒
を留去して、1.00g(95%収率)の1−(16,17−オキシドヘプタデシル)
−3,7−ジメチルキサンチンを白色固体として得た。実施例47
この実施例はN−(5,6−オキシドヘキシルアミド)グルタル酸メチルエステ
ル(1301)の合成を説明するものである。水素化ナトリウム(425mg,
17.7mmol)をジメチルスルホキシド(40mL)中のグルタルイミド(2.00
g,7.7mmol)の溶液に添加した。20分間攪拌した後、6−ブロモ−1−ヘキ
セン(2.90g,17.7mmol)を添加した。20時間攪拌した後、この反応混合
液を100mLの水を入れた分液ロートに注ぎ入れてジクロロメタン(4×50
mL)で抽出した。有機層を合わせて、水(50mL)及び食塩水(50mL)
で洗浄し乾燥して、2.92g(85%収率)の1−(5−ヘキセニル)グルタル
イミド(1600)を無色オイルとして得た。
1−(5−ヘキセニル)グルタルイミド(1.50g,7.7mmol)、4−メチル
モルホリン−N−オキシド(1.08g,9.2mmol)及び四酸化オスミウム(tert
−ブタノール中の2.5重量%溶液3滴)のアセトン(10mL)と水(10mL
)中の溶液を69時間攪拌した。10mLのヒドロ亜硫酸ナトリウムの飽和溶液
を添加して更に15分間攪拌した後、この反応液を25%エタノール/ジクロロ
メタン(4×50mL)で抽出した。有機層を合わせて乾燥(硫酸ナトリウム)
し、溶媒を留去して半固体オイルを得、これをシリカ及び酢酸エチル溶離液を用
いるクロマトグラフィーにより精製して、1.29g(73%収率)のN−(5,6
−ジヒドロキシヘキシル)グルタルイミド(1603)を無色オイルとして得た
。
1−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)グルタルイミド(1.29g,5.6mmol)
に30%臭化水素−酢酸溶液(3.4mL)を添加して、生成した混合液を固体全
部が溶解するまで(45分間)攪拌した。この溶液を注意して、炭酸水素ナトリ
ウム(6.5g)、氷水(40mL)及びジクロロメタン(40mL)の混合液に
注いだ。二酸化炭素発生が止んだ後、有機層を分液し、水層をジクロロメタン(
2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒
を減圧留去して、1.73(92%収率)の1−(5−アセトキシ−6−ブロモヘ
キシル)グルタルイミドを粘稠なオイルとして得、これをメタノール(5mL)
に溶かした。0.7Mナトリウムメトキシド・メタノール溶液(6mL)を一度に
添加した。15分間攪拌した後、この溶液を水(20mL)で処理してジクロロ
メタン(3×15mL)で抽出した。合わせた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥
して溶媒を減圧留去した。残渣をクロマトグラフィー(80%酢酸エチル/20
%石油エーテル)に付して256mg(18%収率)のN−(5,6−オキシドヘ
キシルアミド)グルタル酸メチルエステルを無色オイルとして得た。実施例48
この実施例は、毛髪成長剌激剤としての1541のヌードマウスにおける効果
を示すものである。ミノキシジルのヒト毛髪成長能力を予測するための商業的モ
デルに用いられる操作と類似の操作で、滅菌アプリケーターを用いてnu/nu(ヌ
ード)マウスの右脇腹に1541を毎日2回16日間塗布した。研究者は顔面マ
スクと滅菌手袋を身に着けて層流フード下でアプリケーターでマウスを取り扱っ
た。
16日後、頚部脱臼によって1匹のマウスを死なせて肩/脇腹の処理領域及び
背側骨盤(尻部)の未処理領域から生検材料を採取した。試験片は10%緩衝ホ
ルマリン溶液中に入れた。
この皮膚生検材料の顕微鏡分析により、処理領域における毛嚢にはその表面に
突き出たりもしている毛幹があることが確認された。この真皮内には混合炎症細
胞の軽い蓄積があった。対照的に、未処理皮膚生検材料からの毛嚢は、より小さ
く/より短くかつ皮下組織内に延びることも少なかった。毛幹は殆ど見られなか
った。僅かな混合炎症細胞が未処理領域の真皮にもあった。
処理片には、未処理片よりも多くの正常らしい毛嚢があった。加えて、非常に
多くの毛幹が処理片の毛嚢を突き出ているのが見られた。
処理後6週間で、2匹目のマウスを死なせて先の16日後のマウスと同じ生検
材料を採取した。
6週間後に採取した皮膚生検材料の顕微鏡検査により体毛の減少が確認された
。これら生検材料には、処理領域において僅かにより多くの表皮肥厚(表皮過増
殖)と、毛幹があまり渦巻いていない僅かによりまっすぐな毛嚢の浅部が見られ
た。処理片では、皮下組織には皮下組織内の深い所に位置する活性な発育相球が
含まれていた。その毛嚢は僅かに拡がっていた。マスト細胞、リンパ球及び僅か
な好中球が散在していた。1片では、皮下組織内に細胞が僅かに増加していた。
これらデータは、1541は、局所に適用する場合には、禿又はアロペシア(a
llopecia)を治療又は予防するのに用いることができることを示している。実施例49
この実施例は、胸腺細胞のIL−2誘発増殖の有効な阻害剤としての1105
、1114、1413、1439、1594、2518、2548R、2548
S、2562及び3503の効果を示すものである。4〜6週齢マウスから得ら
れた胸腺細胞の単細胞懸濁液を調製した。200,000の細胞を平底96ウェ
ルプレート内の個々のウェル内のRPMI−1640−10%FCS培地中にプ
レートした。次いで、本発明の化合物を種々の濃度でそれらウェルに添加して細
胞を37時間で1〜2時間インキュベートした。
この予備インキュベーション後に、コンカナバリンA(ConA)及びインタ
−ロイキン−2(IL−2)の混合物を(0.25μg/mlConA)/(20
ng/mlIL−2)の最終濃度でこの実験ウェルに添加した。各プレートに適
当な正及び負のコントロールを配した。各変動値を4重に配した。
これらプレートを加湿CO2インキュベーター内で37℃で4日間インキュベ
ートした。4日目に1μCiのトリチウム標識チミジン(3H−TdR)でこれ
らウェルをパルスしてこれらプレートを更に4時間インキュベートした。次いで
、プレートを採取して3H−TdRの取り込みを液体シンチレーションカウンタ
ーで測定した。各実験ウェルから得たCPMから、試験した各発明化合物につい
てのIC−50を決定した。従って、より低いIC−50記録値は、胸腺細胞の
I
L−2誘発増殖のより大きな阻害を示す。表IIは、非常に低い化合物濃度で増殖
を阻害する発明化合物についてのIC−50値(μM)を示している。
これらデータは、示した本発明化合物が自己免疫障害又は炎症性疾患の治療又
は予防に有効な治療剤であることを示している。実施例50
この実施例は、血小板由来成長因子BB(PDGF B)及びIL−1α(そ
れぞれ50及び10ng/ml)に応答する正常ヒト骨髄間質細胞(MSC)増
殖の有効な阻害剤としての1114、1413、1560、1565、1594
、2518、2548RN 2548S及び3503の効果を示すものである。
PDGF BとIL−1αの両方が存在するときに最大の増殖が起こったことか
ら、次の検査では両方の組み合わせを用いた。
MSCを対数増殖期に得て維持し、トリプシンで増殖プレートから解放して9
6ウェル組織培養プレート内に線維芽細胞増殖因子(FHFβ)の存在下で48
時間プレートした。増殖培地を取り除いて細胞を無血清培地で1回洗浄した。次
いで、これら細胞を無血清培地中で20〜24時間インキュベートした。
インキュベーション後、発明化合物をこれら細胞に適当な濃度で添加し、次い
でこれら細胞を再度1時間インキュベートした。PDGF B及びIL−1αを3
H−チミジンと一緒にこれら細胞に添加して、これら細胞を再度24時間イン
キュベートした。
24時間のインキュベーション後、これら細胞を採取してDNA内への3H−
チミジンの取り込み(増殖)を評価した。各採取細胞培養物から、試験した各発
明化合物についてのIC−50を測定した。従って、より低いIC−50記録値
は、MSC増殖の阻害において本発明化合物のより大きな活性を示す。表IIIは
、非常に低い化合物濃度でMSC増殖を阻害する発明化合物についてのIC−5
0値(μM)を示している。
これらデータは、示した本発明化合物が再狭窄及びアテローム硬化症の治療又
は予防に有用であることを示している。実施例51
この実施例は、混合リンパ球反応における免疫調節剤としての1605、18
08及び1906の効果を示すものである。図1は、3つの発明化合物、160
5(N−(5,6−オキシドヘキシル)グルタルイミド)、1808(N3−(5,
6−オキシドヘキシル)−N1−メチルウラシル)、及び1906(N3−(5,6
−オキシドヘキシル)−N1−メチルチミン)の効果を示すものである。この混
合リンパ球反応は、2方向混合リンパ球反応で測定した同種刺激に対するPBM
C(末
梢血単核細胞)の増殖応答を示している。試験した各発明化合物は、この免疫調
節活性検査操作において活性を示した。実施例52
この実施例は、胸腺細胞増殖を阻害する1808及び1906及び無薬剤コン
トロールの3種の供与量レベルの比較を示すものである。胸腺細胞は、正常メス
Balb/Cマウスから得て、コンカナバリンA(ConA.)及び/又はIL
−1α(インターロイキン−1α)で刺激した。胸腺細胞を解離させて2×105
細胞/ウェルの密度で96ウェルプレートにプレートした。ConA及び/又
はIL−1αの希釈液をウェルに添加して細胞を37℃で4日間インキュベート
した。薬剤はConA及び/又はIL−1αでの活性化の2時間前に細胞培養物
に添加した。4日目にこれら細胞をトリチウム標識チミジンでパルスして更に4
時間インキュベートした。細胞を採取して計数した。図2に示すように、胸腺細
胞増殖を阻害した両薬剤は供与量依存性である。実施例53
この実施例は、B細胞増殖の阻害についての1605及び1808の比較を示
すものである。ラモス(Ramos)C細胞腫瘍株を、抗mu抗体又はPMA(5nM
)での増殖の刺激の1時間前に250μMの1808又は1605で処理した。
1日経過後、トリチウム標識チミジンで増殖を測定した。図3に示すように、1
808及び1605のいずれもこのモデルで増殖を阻害した。実施例54
この実施例は、ヒト間質細胞のPDGF誘発(血小板由来成長因子)増殖に関
する1605、1808及び1906の比較を示すものである。ヒト間質細胞を
無血清培地内で24時間飢えさせてから50ng/mlのPDGF−BBで刺激
した。薬剤を示した種々の濃度でPDGF刺激の1時間前に添加した。トリチウ
ム標識チミジンをPDGF刺激の時に24時間で添加して、細胞性増殖を測定し
た。バックグランドの計数値は、コントロールレベルの約5%であった。図4に
示すように、3種全ての薬剤は、供与量に応答してPDGF誘発刺激を阻害した
。実施例55
この実施例は、活性化ヒト肺静脈内皮細胞(HUVEC)へのU937細胞の
接着を阻害する1605、1808及び1906の効果の比較を示すものである
。HUVEC細胞(4000/ウェル,前もって72時間接種しておいた)を2
0ng/mlのTNFで12時間活性化させた。薬剤を各培養物(コントロール
を除く)にTNF添加の1時間前に添加した。蛍光性色素BCECFを前もって
担持させたU937細胞を各培養ウェルに添加してPBSで2回洗浄した。蛍光
プレートリーダー上で蛍光を測定することによって細胞接着を測定した。図5に
示すように、3種全ての薬剤は、供与量に依存して細胞接着の減少を起こした。実施例56
この実施例は、ヒト請静脈内皮細胞(HUVEC)内でのVCAMの細胞表面
発現を阻害する1605、1808及び1906の効果を示すものである。HU
VEC細胞を20ng/mlのTNF−αで20時間刺激してから、VCAMを
認識するモノクローナル抗体に続いてフィコエリトリンと結合したヤギ抗マウス
抗体を用いて免疫蛍光測定法用に染色した。これら細胞をフロー・サイトメトリ
を用いて抗体結合につき分析した。図6は、フロー・サイトメトリにより分析し
た10,000細胞の平均相対的蛍光強度の分析を示す。これら平均蛍光レベル
は、3種全ての薬剤によりコントロールレベル(TNF処理,薬剤なし)から減
少した。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A61K 31/52 ABB 9454−4C
ABF
ACV
C07D 405/06 211 7602−4C
239 7602−4C
413/06 303 7602−4C
473/06 9360−4C
475/02 9360−4C
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,CA,JP
(72)発明者 クレイン,ジェイ・ピーター
アメリカ合衆国ワシントン州98070,ヴァ
ション,サウス・ウエスト,リッジ・ロー
ド 18822
(72)発明者 ミッチニック,ジョン
アメリカ合衆国ワシントン州98117,ノー
ス・ウエスト,シアトル,サーティファー
スト・アベニュー 7517
(72)発明者 リー,アリステア
アメリカ合衆国ワシントン州98036,ブリ
アー,サウス・ウエスト,ツーハンドレッ
ドツェンティファースト・プレイス 3504
(72)発明者 クマー,アニル
アメリカ合衆国ワシントン州98105,シア
トル,ノース・イースト,フィフティーン
ス・アベニュー 5035,ナンバー 201