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JPH0847992A - 高弾性率網状ウェブによる立体複合補強体およびその製法 - Google Patents

高弾性率網状ウェブによる立体複合補強体およびその製法

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Publication number
JPH0847992A
JPH0847992A JP6184323A JP18432394A JPH0847992A JP H0847992 A JPH0847992 A JP H0847992A JP 6184323 A JP6184323 A JP 6184323A JP 18432394 A JP18432394 A JP 18432394A JP H0847992 A JPH0847992 A JP H0847992A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
denier
web
resin
molecular weight
reticulated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6184323A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadayuki Ishiyama
貞行 石山
Yasuo Noguchi
泰雄 野口
Hiroshi Yazawa
宏 矢沢
Kazuhiko Kurihara
和彦 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polymer Processing Research Institute Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Polymer Processing Research Institute Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd, Polymer Processing Research Institute Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP6184323A priority Critical patent/JPH0847992A/ja
Publication of JPH0847992A publication Critical patent/JPH0847992A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂および/または無機構造体中に、極限粘
度(135℃デカリン溶液で測定)5dl/g以上の超
高分子量ポリオレフィンからなる12g/デニール以上
の引張強度を有しかつ引張弾性率が200g/デニール
以上を有する配向テープから製造された拡幅網状ウエブ
からなる補強体を埋没してなる立体複合補強体。 【効果】 拡幅網状ウエブを使用しているため、成形品
の立体面にウエブを自由に沿わせることができ、生産
性、作業性に優れている。また、絞り成形においても原
材料の使用量が少なく、繊維が偏在することもなく、補
強効果も著るしく、製造が簡便であるためコスト的メリ
ットも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高分子量ポリオレフィ
ンの補強体を埋没させた樹脂または無機構造体からなる
立体複合補強体およびその製造方法に関し、更に詳しく
は超高分子量ポリオレフィンの配向フィルムまたはシー
トを、スプリット(割繊)またはスリットした網状ウェ
ブを拡幅し、かくして得られる補強体を、熱可塑性樹
脂、硬化性樹脂または無機物のマトリックス中に埋没し
てなる立体複合補強体およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂または無機物の立体複合構造
体としては、ガラス繊維、炭素繊維等のプリプレグから
なるSMCやBMC等から製造された立体複合体がある
が、これらのSMC、BMCは成形性に優れるものの、
これらに使用されている繊維は、チョップドストランド
(短繊維)を使用しているため、使用ファイバー当りの
補強効果が低いこと、絞り成形後のチョップドストラン
ドが偏在するという欠点を有する。また、長繊維を使用
したものとしては、織物やユニディレクションプリプレ
グ等があるが、立体形状に沿わせて成形することが困難
であり、コスト高であるばかりでなく、絞り加工ができ
ないという問題がある。さらに、3次元織物も提案され
ているが、自由形状ができないばかりでなく、コスト高
でありかつ大型製品ができないという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するために鋭意検討した結果なされたものであっ
て、配向テープから製造された拡幅網状ウェブを使用し
た複雑形状の立体複合補強体を提供するもので、複雑立
体形状に馴染み易く、構成する材料の偏在がないので、
成形品の品質が優れかつ合理的な成形法で安価な製造方
法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、樹
脂および/または無機構造体中に、極限粘度(135℃
デカリン溶液で測定)5dl/g以上の超高分子量ポリ
オレフィンからなる12g/デニール以上の引張強度を
有し、かつ引張弾性率が200g/デニール以上を有す
る配向テープから製造された拡幅網状ウェブからなる補
強体を埋没してなることを特徴とする立体複合補強体で
あり、第2の発明は、極限粘度(135℃デカリン溶液
で測定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンか
らなる12g/デニール以上の引張強度を有し、かつ引
張弾性率が200g/デニール以上を有する配向テープ
から製造された拡幅網状ウェブを立体形状に沿わせて集
積した後、樹脂および/または無機物のマトリックスで
固める立体複合補強体の製法であり、第3の発明は、極
限粘度(135℃デカリン溶液で測定)5dl/g以上
の超高分子量ポリオレフィンからなる12g/デニール
以上の引張強度を有し、かつ引張弾性率が200g/デ
ニール以上を有する配向テープから製造された拡幅網状
ウェブを平面状に集積した後、樹脂および/または無機
物のマトリックスでシート状に固め、次いで立体構造に
加工する立体複合補強体の製法であり、第4の発明は、
前記網状ウェブの拡幅手段として網状ウェブを帯電化さ
せた立体複合補強体の製法であり、第5の発明は、網状
ウェブが表面にマトリックスと親和性のある接着層を有
する立体複合補強体の製法である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明の超
高分子量ポリオレフィンとは極限粘度(135℃デカリ
ン溶液で測定)5dl/g以上、極限粘度5〜50dl
/gの範囲、好ましくは5〜40dl/g、更に好まし
くは10〜30dl/gのものであり、粘度平均分子量
が50万〜1200万、好ましくは90万〜900万、
更に好ましくは120万〜600万に相当するものであ
る。
【0006】極限粘度が、5dl/g未満では延伸物の
機械的物性が低下し、50dl/gを超える場合は加工
成形性が悪くなり好ましくない。
【0007】上記超高分子量ポリオレフィンの形状は特
に限定されないが、後加工で均質なシートを得るため
に、通常、顆粒状、粉末状のものが好ましく用いられ
る。
【0008】これらの粒径は、2000μm以下、好ま
しくは1〜2000μm、更に好ましくは10〜100
0μmが望ましい。また、その粒径分布は狭い方が圧縮
成形してシート化する際に欠陥部が少ないので好まし
い。
【0009】本発明の超高分子量ポリオレフィンは、チ
タン化合物、パナジウム化合物、クロム化合物、ジルコ
ニウム化合物、ハフニウム化合物等の周期律表IV〜VI族
の遷移金属を含む化合物のうち、少なくとも1種の化合
物を含有する触媒成分と、必要に応じて有機金属化合物
とを組み合わせてなる触媒の存在下に、α−オレフィン
を単独重合または共重合することにより製造される。
【0010】α−オレフィンとしては、炭素数2〜1
2、好ましくは2〜8のものが好適に使用される。具体
的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル
−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン等が挙げられる。
【0011】これらの中、特にエチレン、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン
が好ましい。また、他のコモノマーとして、ブタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、エチ
リデン−ノルボルネンなどのジエン類等をさらに併用し
てもよい。
【0012】前記α−オレフィン共重合体のコモノマー
含有量は、0.001〜10モル%、好ましくは0.0
1〜5モル%、さらに好ましくは0.1〜1モル%の範
囲で用いられる。
【0013】本発明の超高分子量ポリオレフィンの拡幅
網状化ウェブとは、超高分子量ポリオレフィンの配向物
をスプリットまたはスリットして図1a,図1bに示さ
れるように網状ウェブ化し、ついで網状ウェブを拡幅
し、必要により熱固定して図1cや図1dのように経緯
積層して網状不織布とし、補強体として供給するもので
ある。補強体の物性を高めるためには、必要によりホッ
トメルト、エマルジョン等の接着剤を介して経緯積層し
て集積体とすることが望ましい。
【0014】本発明の超高分子量ポリオレフィンの配向
物を製造する方法としては、溶融押出によるインフレー
ション法およびTダイ法製膜、スカイブ法等によりフィ
ルムを製造して配向する方法、溶剤により溶解してフィ
ルムにする方法、超高分子量ポリオレフィンの粉体を固
相状態で圧縮成形し、ついで圧延成形法によりシート化
し、配向させる方法等が挙げられる。圧縮方法としては
バッチ式、連続式等のいずれでもよい。バッチ式として
はスライド式、回転式等が挙げられ、連続式圧縮方法と
しては、例えば上下に対向した一対のエンドレスベルト
の間に超高分子量ポリオレフィンの粉体を挟み、エンド
レスベルトを移動させつつ、圧縮成形する方法等が挙げ
られる。
【0015】前記の配向させる方法としては、特に限定
されないが、熱風延伸、シリンダー延伸、ロール延伸、
熱板延伸等が挙げられる。超高分子量ポリオレフィン材
料の延伸は滑り易いためニップロール間、クローバーロ
ール、多段ロール間、ネルソンロール等で延伸張力をか
けて延伸することが望ましい。
【0016】配向温度は、配向材料の融点未満の範囲
内、通常20〜160℃、好ましくは60〜150℃、
さらに好ましくは90〜145℃である。配向工程は1
段だけでなく多段で行うことが好ましい。この場合、順
次温度を高めて配向を行うことが望ましい。
【0017】配向速度は、配向方法、ポリマーの分子
量、組成比等により適宜選択可能であるが、通常1mm
〜500m/分の範囲である。より具体的には、回分式
配向の場合には、1〜500mm/分、好ましくは1〜
100mm/分、さらに好ましくは5〜50mm/分の
範囲である。一方、連続延伸の場合には、通常、0.1
〜500m/分、好ましくは1〜200m/分の範囲内
である。なお、経済性を考慮すれば、高速度の設定がよ
り好ましい。
【0018】延伸倍率は、高倍率にするほど高強度の配
向材料が得られるため、できるだけ配向倍率を高めるこ
とが望ましい。高倍率に延伸するためには、固相状態で
延伸することが望ましく、これらの方法として、圧延と
引張延伸とを併用する方法、ゲル延伸法等が挙げられ
る。
【0019】本発明においては、圧延および延伸の合計
延伸倍率であるトータル延伸倍率が、20倍以上、好ま
しくは30倍以上、より好ましくは50倍以上、さらに
好ましくは60〜200倍とすることが望ましい。
【0020】本発明においては、上記延伸後の配向材料
が、12g/デニール以上の強度で、好ましくは50g
/デニール以上、さらに好ましくは100g/デニール
以上であり、引張弾性率としては、200g/デニール
以上、好ましくは500g/デニール以上、より好まし
くは1000g/デニール以上、更に好ましくは150
0g/デニール以上である。
【0021】本発明の網状ウェブは、スリットやスプリ
ットの方式によっては、構成するフィラメントそれ自体
は充分強度があるが、そのまま測定したのでは充分な強
度を発揮できない場合がある。したがって、この網状ウ
ェブを構成するウェブの引張強度としては、撚をかけて
測定した値が12g/デニール以上あることが必要であ
る。撚をかけた後の強度は、撚数によって異なり、表示
する強度は最適撚数で示す。その最適撚数は、測定する
際のデニールによって異なり、一般に1000デニール
のフィラメントでの最適撚数は100回/m前後であ
る。
【0022】本発明の網状ウェブは、特開平3−130
116の方法により、表面に接着層を有する超延伸網状
ウェブによっても製造することができ、その場合の接着
層は立体構造体のマトリックスと親和性のある層である
ことが望ましい。具体的には不飽和ポリエステルやエポ
キシ樹脂の粉末を混入した層を有する超延伸網状ウェブ
にマトリックスに不飽和ポリエステルやエポキシ樹脂を
使用した場合である。この場合、超延伸ウェブの強度、
弾性率は、接着層の厚みを除いて算出した数値が用いら
れる。
【0023】本発明の配向テープを得る方法としては、
前記のフィルムまたはシート(以下総称してシートとい
う)を予めテープ状に裁断して、配向に供してもよい
し、配向後にテープ状に裁断してもよい。
【0024】また、超高分子量ポリオレフィンの拡幅網
状ウェブの集積体からなる補強体とは、配向用材料を網
状化し、拡幅することにより得られる。網状化する方法
として、前記配向材料を叩打する方法、捻転する方法、
摺動擦過(摩擦)する方法、ブラッシュする方法等の機
械的方法、エアージェット法、超音波法、レザー法等の
いずれか1種の方法で無数の微細な切れ目を形成するこ
とをいい、特に回転式の機械的方法の採用が好ましい。
このような回転式の機械的方法としては、タップネジ式
スプリッター、ヤスリ状粗面体スプリッター、針ロール
状スプリッター等の各種形状のスプリッターの採用が挙
げられる。例えば、図2に示したタップネジ式スプリッ
ターとしては、通常、5角や6角の角形であり、1イン
チあたり、10〜40、好ましくは15〜35のネジ山
を有するものが望ましい。また、図3に示したヤスリ状
粗面体スプリッターとしては、実公昭51−38980
号公報になるものが好適である。このヤスリ状粗面体ス
プリッターは、円形断面軸の表面を鉄工用丸ヤスリ目ま
たはこれに類似の粗面体であり、その面に2条の螺旋溝
を等ピッチに削ったものである。
【0025】本発明で採用される網状ウェブは、広巾の
ウェブであることが特に望ましい。広巾であれば、それ
だけ大きな成形品を短い時間で成形できるばかりでな
く、積層の際の拡幅が楽であり、また、積層ラップ部分
が少くないので、均一な製品ができる。
【0026】本発明における網状化方法としては、特に
限定されないが、代表例として、図4に示すようにニッ
プロール2,2’とニップロール3,3’間にスプリッ
ター4を配置し、フィルム1をスプリッター4に沿わせ
て張力をかけつつ移動し、高速で回転するスプリッター
に摺動接触させてスプリットし網状化する。
【0027】スプリッター4は、図3に示すように、ス
プリッター4の円形断面軸5の表面6をヤスリ目状に形
成された粗面体に2条の螺旋溝7,7’を等ピッチに削
ったもので、溝7,7’は表面の刃の高さ以上の深さを
持つ角溝で形成されている。図5および図6は、図3の
スプリッターにフィルム1を摺曲して割繊される時のA
−A’断面および軸方向断面の一部を示したもので、フ
ィルム1はその張力によってスプリッターの螺旋溝7,
7’に嵌り込んで、表面6のヤスリ目に接するフィルム
1は張力が集中されて大きな押圧力を受けると共に、巾
方向に引っ張られる力も受けて割繊されて図1aまたは
図1bのように網状化される。
【0028】フィルムの移動速度は、通常1〜1000
m/分、好ましくは10〜500m/分である。また、
スプリッターの回転速度(周速度)は、フィルムの物
性、移動速度、目的とする網状化フィルムの性状により
適宜選択されうるものであるが、通常、10〜3000
m/分、好ましくは50〜1000m/分である。ま
た、フィルムとスプリッターの接触角は、30〜180
度、好ましくは40〜160度であることが望ましい。
なお、フィルムは、すべりやすいため、スプリッターの
前後に設置されているニップロールにおいて、フィルム
を所定の速度に保持することが難しい場合があるので、
ニップロールとクローバーロールを併用したり、あるい
はネルソンロールを用いたり、さらにこれらを組み合わ
せるなどの滑り防止を講じることが望ましい。
【0029】ブラッシュする方法や回転式スプリッター
を用いる方法においては、その操作は配向用材料に張力
をかけて行うことが好ましい。張力はフィルムが、伸び
として0.1〜3%、好ましくは0.5〜2%変形する
程度の張力をかけて行うことが望ましい。また、スプリ
ット時にフィルムの張力を一定に保つためにダンサロー
ル等のコントローラを設置してもよい。
【0030】スプリット時の温度は、通常−20〜+1
00℃、好ましくは−5〜+50℃、さらに好ましくは
0〜20℃の範囲が望ましく、スプリット処理は1段階
で行うだけでなく、多段階で行ってもよいし、また厚み
が大きな材料に対しては表裏からスプリット処理しても
よい。
【0031】また、フィルムを樹脂の融点以上に加熱し
た回転焼刃で押圧して、千鳥掛け状等にスリットを入れ
て網状化することも可能である。
【0032】本発明のマトリックスを形成する樹脂およ
び/または無機物とは、ポリオレフィン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド樹脂、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノー
ル系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフタ
レート樹脂、ケイ素樹脂等の熱硬化性樹脂、および石
膏、コンクリート、漆喰等の無機物が挙げられる。
【0033】
【作用】本発明においては、超高分子量ポリオレフィン
の1本1本のファイバーではなく、広幅の拡幅網状ウェ
ブを使用するため、幅方向の変形が自由であり、それに
伴って、縦方向の変形もできるため、立体面にウェブを
自由に沿わせることができる。また、絞り成形において
も構成ファイバーが網目状の連続長繊維よりなっている
ので、繊維量当りのファイバー使用量が少なく、繊維が
偏在することなく、立体成形性が格段に容易になる。本
発明の網状ウェブは、拡幅、変形が自由であるため、立
体補強の特定部分を特定方向に強度アップできるように
集積することができ、少ないウェブ量で効果的な補強を
することができる。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例により詳述する。
【0035】フィルムの製造: (圧縮圧延成形装置) 1.ロール :径 500mmφ 面長 300mm 2.スチールベルト:肉厚 0.6mm 巾 200mm 3.小口径ローラー:径 12mmφ 面長 250mm 4.加圧プレート :長さ 1000mm 巾 200mm 5.油圧シリンダー:径 125mmφ 上記の装置を用いて、極限粘度14dl/g(粘度平均
分子量約200万)の超高分子量ポリエチレン粉末を1
30℃に加熱し、材料への平均圧力はおよそ6kg/c
3 で加圧し、肉厚1.1mm、巾100mmのシート
を1mm/分の速度で連続的に圧縮成形した。次にこの
シートを表面温度が140℃に調整された1m/分の上
下同一周速度で反対方向に回転する直径150mm、面
長300mm、ロール間距離30μmの一対のロール間
に供給し、圧延を行い延伸倍率7倍のフィルムを得た。
【0036】配向フィルムの製造: (延伸装置) 1.加熱体:予熱用金属ロール 3本、径 250mmφ、面長 200mm 延伸用金属ロール 1本、径 125mmφ、面長 200mm ロール内部に熱媒体用オイルを循環。 2.冷却用金属ロール:3本 径 250mmφ、面長 200mm ロール内部に水を循環。 3.ニップロール 入口側:200mmφシリコンゴムロールが予熱用金属ロール 2本に対してニップ。
【0037】 出口側:200mmφシリコンゴムロールが冷却用金属ロール 2本に対してニップ。
【0038】上記圧延シートを上記延伸装置を使用して
引張延伸を行った。引張延伸は下記条件で3回繰り返し
た。得られたテープは巾32mm、厚みは60μmであ
り、圧力と延伸の合計延伸倍率は105倍であった。 延伸回数 金属ロール温度(℃) ニップロール周速度(m/分) 延伸倍率 予熱用 延伸用 入口側 出口側 (倍) 1 135 140 1 4 4 2 140 145 4 10 2.5 3 140 150 10 15 1.5 ───── 計15倍 網状ウェブの製造:後述の実施例1の延伸テープを、図
3に示したスプリット方法により、ニップロール間で
1.2%の速度差をつけた張力下でスプリッターにより
スプリットし、網状ウェブを作成した。条件は以下の通
りである。
【0039】 フィルム速度:入口側ロール 20m/分 出口側ロール 20.24m/分 スプリッター:6角棒のエッジに32山/インチのタッ
プネジ状の突起を設けたもの(最大径25mmφ) 接触角度:90度 回転数 :800rpm(表面速度62.8m/分) 摺動比 :3.14(スプリッター回転速度/フィルム
速度) 上記網状ウェブを作成し原反巻にした。またこの網状ウ
ェブの物性を以下に示す。
【0040】 引張強度(g/d) 引張弾性率(g/d) 18 800 実施例1 上記網状ウェブを図7のように集積して補強体とし、ポ
リエステル樹脂のマトリックスに埋没させて、図8に示
すトランクの片側部品を成形した。この成形品はウェブ
の偏在もなく、物性も良好であった。
【0041】実施例2 網状ウェブを集積して補強体とし、ポリカーボネート樹
脂をマトリックスにして、プレプリグシートを作成し
た。ついでシートを絞り成形により図9に示すヘルメッ
トを作成した。この成形品はウェブの偏在もなく、物性
も良好であった。 実施例3 図10に示すように、網状ウェブの原反巻から網状ウェ
ブを繰り出して、帯電したロールに摺動接触させ、この
ウェブを拡幅しながらエポキシ樹脂をマトリックスにし
て、ボート型に直接立体成形した。
【0042】
【発明の効果】本発明の立体複合体は、超高分子量ポリ
オレフィンの1本1本のファイバーではなく、広幅の拡
幅網状ウェブを使用するため、幅方向の変形が自由であ
り、それに伴って、縦方向の変形もできるため、立体面
にウェブを自由に沿わせることができ、織物、一軸配向
プリプレグを使用した従来法より格段に生産性、作業性
に優れている。また、絞り成形においても構成ファイバ
ーが網目状の連続長繊維よりなっているので、繊維量当
りのファイバー使用量が少なく、繊維が偏在することも
なく、立体成形性が格段によく、使用ファイバー当りの
補強効果も著しい。また、製造工程が簡便であるためコ
スト的にもメリットを有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)超高分子量ポリオレフィン配向網状ウェ
ブの概略図。 (b)他の超高分子量ポリオレフィン配向網状ウェブの
概略図。 (c)超高分子量ポリオレフィン配向網状ウェブからな
る不織布の概略図。 (d)他の超高分子量ポリオレフィン配向網状ウェブか
らなる不織布の概略図。
【図2】タップネジ式スプリッターの概略図。
【図3】ヤスリ状粗面体スプリッターの概略図。
【図4】網状化工程の主要概略図。
【図5】図3のヤスリ状粗面体スプリッターのA−A’
切線断面図。
【図6】図3のヤスリ状粗面体スプリッターの横断面
図。
【図7】拡幅網状ウェブの製造概略図。
【図8】本発明の一実施例であるトランク部品の斜視
図。
【図9】本発明の一実施例である絞り成形によるヘルメ
ットの工程断面図。
【図10】本発明の一実施例であるボートの直接立体複
合成形品の成形概略図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2,2’ 入口側ニップロール 3,3’ 出口側ニップロール 4 スプリッター 5 軸 6 表面 7,7’ 溝 8 拡幅網状ウェブ 9 ベルト・コンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 Z 8413−4F 31/12 7148−4F // B29K 105:10 (72)発明者 栗原 和彦 東京都板橋区高島平3−11−5−1002

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂および/または無機構造体中に、極
    限粘度(135℃デカリン溶液で測定)5dl/g以上
    の超高分子量ポリオレフィンからなる12g/デニール
    以上の引張強度を有しかつ引張弾性率が200g/デニ
    ール以上を有する配向テープから製造された拡幅網状ウ
    ェブからなる補強体を埋没してなることを特徴とする立
    体複合補強体。
  2. 【請求項2】 極限粘度(135℃デカリン溶液で測
    定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンからな
    る12g/デニール以上の引張強度を有し、かつ引張弾
    性率が200g/デニール以上を有する配向テープから
    製造された拡幅網状ウェブを立体形状に沿わせて集積し
    た後、樹脂および/または無機物のマトリックスで固め
    ることを特徴とする立体複合補強体の製法。
  3. 【請求項3】 極限粘度(135℃デカリン溶液で測
    定)5dl/g以上の超高分子量ポリオレフィンからな
    る12g/デニール以上の引張強度を有し、かつ引張弾
    性率が200g/デニール以上を有する配向テープから
    製造された拡幅網状ウェブを平面状に集積後、樹脂およ
    び/または無機物のマトリックスでシート状に固め、次
    いで立体構造に加工することを特徴とする立体複合補強
    体の製法。
  4. 【請求項4】 前記網状ウェブの拡幅手段として該網状
    ウェブを帯電化させたことを特徴とする請求項2または
    3に記載の立体複合補強体の製法。
  5. 【請求項5】 網状ウェブが、表面にマトリックスと親
    和性のある接着層を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の立体複合補強体の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100759744B1 (ko) * 2002-12-10 2007-10-04 에프. 호프만-라 로슈 아게 약제로서 아릴렌-카르복시산(2-아미노-페닐)-아미드 유도체

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