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JPH0847788A - アルミニウム合金のyagレーザ溶接方法 - Google Patents

アルミニウム合金のyagレーザ溶接方法

Info

Publication number
JPH0847788A
JPH0847788A JP6182208A JP18220894A JPH0847788A JP H0847788 A JPH0847788 A JP H0847788A JP 6182208 A JP6182208 A JP 6182208A JP 18220894 A JP18220894 A JP 18220894A JP H0847788 A JPH0847788 A JP H0847788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
aluminum alloy
yag laser
laser light
predetermined
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6182208A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kurosawa
隆 黒沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP6182208A priority Critical patent/JPH0847788A/ja
Publication of JPH0847788A publication Critical patent/JPH0847788A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接時の凝固割れやブローホールの発生が無
いYAGレーザによる溶接方法を提供する。 【構成】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的にアル
ミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光により
照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に隣接
する領域がオーバラップするように、被照射位置とアル
ミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動させ
て、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法にお
いて、前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記
所定周期に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割
合をd〔%〕としたとき、YAGレーザのピーク出力を
4kW以上、1周期あたりの照射熱量を20J以下と
し、v≦4300、かつ、d≧(v/100)+29の
関係を満足するようにv及びdを選択して溶接を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金のレ
ーザ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアルミニウム合金の溶接には、タ
ングステンイナートガス(TIG)溶接法やメタルイナ
ートガス(MIG)溶接法あるいはプラズマ溶接法が一
般的に用いられている。しかし、これらの溶接法では、
入熱量が大きいため熱歪の除去に要する工数が多くなっ
てしまう。一方、レーザ溶接は、局所的に集光すること
ができ、エネルギ密度を高くできることから、溶け込み
深さに対して溶接の幅(溶接ビード)が狭く、溶接後の
熱歪も低減される。このため、近年、新しい溶接法とし
て注目されるようになった。
【0003】レーザ溶接の光源としては、炭酸ガスレー
ザやYAGレーザが一般的であるが、アルミニウム合金
の溶接に関しては、YAGレーザの方が有利とされてい
る。これは、YAGレーザの波長(1.06μm)に対
するアルミニウム合金の吸収率が炭酸ガスレーザの波長
(10.6μm)に対する吸収率よりも数倍大きいため
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、YAG
レーザによるアルミニウム合金の溶接法が注目されてい
るが、YAGレーザによる溶接部での溶接欠陥、特に溶
接時の凝固割れやブローホールの多発が問題となってい
る。
【0005】本発明の目的は、溶接時の凝固割れやブロ
ーホールの発生が無いYAGレーザによるアルミニウム
合金の溶接方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ溶接方法
は、所定周期でYAGレーザ光をパルス的にアルミニウ
ム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光により照射さ
れたアルミニウム合金表面領域のうち相互に隣接する領
域がオーバラップするように、被照射位置とアルミニウ
ム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動させて、アル
ミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法において、前
記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記所定周期
に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割合をd
〔%〕としたとき、YAGレーザのピーク出力を4kW
以上、1周期あたりの照射熱量を20J以下とし、v≦
4300、かつ、d≧(v/100)+29の関係を満
足するようにv及びdを選択して溶接を行う。
【0007】また、パルス的にYAGレーザ光を照射す
る周波数をf〔Hz〕としたとき、YAGレーザのピー
ク出力を4kW以下、1周期あたりの照射熱量を20J
以下とし、v≦4300、かつ、f≧(v/50)+5
7の関係を満足するようにv及びfを選択して溶接を行
ってもよい。
【0008】さらに、前記所定の溶接速度、周波数、1
周期あたりの照射熱量、YAGレーザのピーク出力、1
周期あたりのレーザ光照射時間の割合と変化させて良好
な溶接が行える種々の条件で溶接を行ってもよい。
【0009】
【作用】上記の適正条件でYAGレーザを使用してアル
ミニウム合金の溶接を行うことにより、割れ及びブロー
ホールの無い良好な溶接を行うことができる。これは、
溶融池が冷却される速さが緩やかになるため、凝固時の
割れ等が発生しにくいためと考えられる。また、割れ等
が発生しても、凝固した溶融池のうちの多くの部分が再
溶融されるため、割れ等が除去できるためと考えられ
る。
【0010】
【実施例】まず、図1を参照してYAGレーザを使用し
たレーザ溶接装置の一例を説明する。
【0011】図1は、YAGレーザ溶接装置の斜視図を
示す。上面に処理対象物を載せてX及びY方向に平行移
動可能なXYステージ10の上方にノズル11が配置さ
れている。ノズル11は、アーム12で保持されてお
り、アーム12は、リニアモータ13で上下に移動する
ことができる。
【0012】また、ノズル11は、光ファイバ14でY
AGレーザ発生装置15に接続されている。YAGレー
ザ発生装置から出力されたレーザ光は光ファイバ14を
通ってノズル11まで伝搬し、XYステージ10上に載
置されている処理対象物上に照射される。
【0013】XYステージ10で処理対象物を移動しつ
つノズル11からパルス的に発生するYAGレーザを処
理対象物上に照射することにより、溶接することができ
る。なお、図1では、ノズルを固定して処理対象物を移
動する場合を示したが、処理対象物を固定してノズルを
移動してもよい。
【0014】アルミニウム合金を溶接する場合は、一般
鉄鋼材に比べて溶接時の欠陥が発生しやすいという問題
がある。アルミニウム合金の熱伝導率は、一般鉄鋼材の
約4倍、熱収縮率は約1.5倍である。レーザビームの
ようにエネルギ密度の高い熱源で局所的な溶融を行った
場合、レーザビームを照射した場所にアルミニウム合金
が融けてできた溶融池が形成される。レーザビームの照
射を停止したり、あるいはレーザビーム照射箇所を移動
すると、この溶融池は急速に冷却され、凝固する。特
に、YAGレーザは発振形態がパルス発振であるため、
レーザビーム照射が停止した期間に溶融池が急速に冷却
される。
【0015】さらに、アルミニウム合金の熱収縮率は、
一般鉄鋼材の約1.5倍であるため、凝固時に凝固部の
内部に割れが発生しやすい。また、固相と液相の水素溶
解度の大きな差から空孔(ブローホール)が生じやす
い。凝固時の割れや、ブローホールの発生を防止するた
めには、溶融池の凝固速度を遅くすればよいと考えられ
る。
【0016】図2は、アルミニウム合金を溶接する際
に、YAGレーザが照射される表面領域を示す。円形の
YAGレーザのビームスポットがアルミニウム合金表面
上を移動する。YAGレーザは、パルス的に断続して照
射されるため、1回のパルス照射時に照射される領域
は、円形領域が平行移動して走査した長円領域となる。
【0017】図2の長円領域C1は、1回目のパルス照
射により照射された領域を示す。点P1s、P1eは、それ
ぞれパルス照射の開始時及び終了時のビームスポットの
中心点を表す。
【0018】YAGレーザが照射されない期間も被加工
材(例えばアルミニウム合金等)は移動しているため、
2回目のパルス照射開始位置は、1回目のパルス照射に
より照射された長円領域C1の最終照射位置よりも所定
距離移動した位置となる。図2の長円領域C2は、2回
目のパルス照射により照射された領域を示し、点P2s
2eは、それぞれ2回目のパルス照射の開始時及び終了
時のビームスポットの中心点を表す。
【0019】1回目及び2回目のパルス照射で照射され
た長円領域C1及びC2と同様の長円領域が、通常所定
の重なりを以て一方向に連続することにより、被加工材
を線状に溶接することができる。この長円領域の重なり
度合いをラップ率と呼び、 w=(b−v/(60*f))/b*100 ・・・(1) と定義する。ここで、ラップ率をw〔%〕、レーザビー
ムスポット径をb〔mm〕、被加工材とビームスポット
の相対速度(以下、溶接速度と呼ぶ)をv〔mm/mi
n〕、パルス照射の周波数をf〔Hz〕と表している。
【0020】v/(60*f)は、1周期でビームスポ
ットが移動する距離、すなわち図2の線分P1s2sの長
さを表している。このことから、ラップ率wは、1回目
及び2回目のパルス照射の最初に照射される円形領域同
士の重なり度合いに対応しているといえる。従って、正
確には、長円領域C1、C2の重なり度合いとは異な
る。ただし、1回のパルス照射時間に移動する距離がビ
ームスポット径に比べて比較的短いため、ラップ率w
は、近似的に長円領域C1、C2の重なり度合いに対応
していると考えることができる。
【0021】レーザ溶接における割れやブローホールの
発生を防止するためには、ラップ率を大きくすればよい
と考えられる。ラップ率を大きくすれば1回目のパルス
照射で発生した割れやブローホールを2回目のパルス照
射で再溶融して除去することができる。
【0022】また、溶融池を徐冷するためには、1回目
のパルス照射から2回目のパルス照射までの時間を短く
すればよい。すなわち、なるべく1周期あたりのパルス
照射時間の割合(デューティ比)を大きくし、周波数を
高くすればよい。1周期あたりのパルス照射時間(オン
タイム)をa〔s〕とすると、デューティ比d〔%〕
は、 d=a*f*100 ・・・(2) と表される。
【0023】さらに、溶接欠陥の有無に影響を与えるパ
ラメータとしてYAGレーザのピーク出力P〔W〕、1
周期あたりの熱量C〔J〕が考えられる。なお、ピーク
出力P〔W〕と1周期あたりの熱量C〔J〕との間に
は、 C=a*P ・・・(3) の関係がある。
【0024】上記考察を基に、溶接速度v、周波数f、
デューティ比d、ラップ率w、オンタイムa、ピーク出
力P、1周期あたりの熱量Cを種々変化させて、アルミ
ニウム合金の溶接を行い、溶接部の割れやブローホール
の発生状況を調べた。なお、ビームスポット径bは、1
mm固定とした。ただし、上記パラメータの間には式
(1)〜(3)の関係があるため、8個のパラメータの
うち独立に選択できるのは5個である。
【0025】図3は、溶接条件を変化させた場合の溶接
欠陥の発生状況を示す。図3(A)の横軸は溶接速度を
単位mm/minで表し、縦軸はデューティ比を単位%
で表す。図中の記号△、−、×、□はそれぞれラップ率
を90%、70%、50%、30%とした場合を示す。
なお、1回のパルス照射あたりの熱量を20J、ピーク
出力を4kWとした。熱量20J、ピーク出力4kWで
あるため、式(3)の関係から照射時間は5msとな
る。
【0026】上記の各種条件でパルス照射を2回行った
場合の代表的な溶接部の断面写真のスケッチを図4に示
す。図4(A)は、溶接欠陥の無い場合、図4(B)
は、溶接欠陥が残った場合を示す。
【0027】図4(A)に示すように、1回目のパルス
照射による溶融池の跡21に一部重なるように2回目の
パルス照射による溶融池の跡22が形成されている。溶
融池の跡21の中に溶接欠陥は見られない。図4(B)
の場合には、溶融池の跡23の中に溶接欠陥25が発生
している。
【0028】図3(A)において、溶接欠陥が発生しな
かった溶接条件を白丸で囲んで示している。図の折れ線
L1よりも上の条件で良好な溶接を行うことができる。
折れ線L1は、溶接速度が4300mm/min以下の
ときは右上がりの直線となっており、溶接速度を速くす
るとデューティ比を大きくしなければならないことを示
している。
【0029】すなわち、ラップ率によらず、溶接速度が
4300mm/min以下のときは、 d≧(v/100)+29 ・・・(4) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができる。
【0030】また、溶接速度が4300〜6000mm
/minのときは、折れ線L1はほぼ水平になり、溶接
速度によらず、 d≧70 ・・・(5) の条件で良好な溶接を行うことができる。
【0031】図3(B)は、図3(A)のデューティ比
の代わりに周波数を変化させた場合の溶接欠陥の発生状
況を示す。図3(A)では、1回あたりのオンタイムa
を5×10-3sに固定して溶接を行ったため、式(2)
からf=2*dの関係が導かれる。この関係を用いて、
図3(A)の縦軸のデューティ比を周波数に変換するこ
とにより図3(B)が得られる。図の折れ線L2よりも
上の領域で良好な溶接を行うことができる。
【0032】図3(B)から、ラップ率によらず溶接速
度が4300mm/min以下では、 f≧v/50+57 ・・・(6) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができる。
【0033】また、溶接速度が4300〜6000mm
/minでは、 f≧140 ・・・(7) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができる。
【0034】式(4)〜(7)は、ラップ率wが30%
〜90%の範囲で成り立つ。図3に示す実験はビームス
ポット径を1mm固定として行ったが、ビームスポット
径を変化させてもラップ率がこの範囲であれば式(4)
〜(7)の条件で良好な溶接を行うことができると考え
られる。
【0035】次に、1回のパルス照射あたりの熱量を2
0Jと一定にしたまま、ピーク出力を変化させて同様の
実験を行った結果について説明する。図5(A)は、溶
接速度とデューティ比に関する適正条件、図5(B)
は、溶接速度と周波数に関する適正条件を示す。図中の
記号●、■、▲を付して示す折れ線は、それぞれピーク
出力を4kW、5kW、7kWとしたときの適正条件の
境界線を示す。それぞれ折れ線より上の領域で溶接欠陥
の発生しない良好な溶接を行うことができる。
【0036】なお、1回のパルス照射あたりの熱量が2
0J一定であるため、ピーク出力が4kW、5kW、7
kWのときのオンタイムはそれぞれ5ms、4ms、
2.9msとなる。ピーク出力が4kWの場合は、図3
(A)、(B)に示した折れ線L1、L2を再掲する。
【0037】図5(A)に示すように溶接速度が430
0mm/min以下の領域では、デューティ比に関する
適正条件の差は少ない。溶接速度が4300mm/mi
n以上の領域では、ピーク出力が大きくなるに従い、適
正なデューティ比の下限は小さくなる。ピーク出力が5
kWのときは、デューティ比の下限は約67%、ピーク
出力が7kWのときのデューティ比の下限は約59%で
ある。このように、ピーク出力を大きくするに従って、
適正なデューティ比の下限が小さくなる。
【0038】図5(B)に示すように、ピーク出力が5
kWのときは、溶接速度が5000mm/min以下の
範囲で、 f≧(3/100)*v+57 ・・・(8) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができ、溶
接速度が5000〜7000mm/minの範囲では、 f≧170 ・・・(9) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができる。
【0039】ピーク出力が7kWのときは、溶接速度が
3600mm/min以下の範囲で、 f≧(3.3/100)*v+90 ・・・(10) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができ、溶
接速度が3600〜6000mm/minの範囲では、 f≧210 ・・・(11) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができる。
【0040】このように、ピーク出力を小さくすると、
適正な周波数の下限は低くなる。図6は、1回のパルス
照射あたりの熱量を30Jとした場合の図5と同様の適
正条件を示す。
【0041】図6(A)及び図6(B)に示すように、
ピーク出力が4kW、5kWのときは、デューティ比及
び周波数の適正条件の下限は、ほぼ同様の傾向を示す。
すなわち、溶接速度が2000mm/min以下の範囲
で、 d≧(2.2/100)*v+35 ・・・(12) f≧(2.5/100)*v+50 ・・・(13) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができ、溶
接速度が2000〜5000mm/minの範囲では、 d≧79 ・・・(14) f≧120 ・・・(15) の条件を満たす場合に良好な溶接を行うことができる。
【0042】ピーク出力が7kWの場合には、溶接速度
を2000mm/min以上とするとデューティ比が7
0%以下あるいは周波数が160Hz以下の範囲では良
好な溶接を行うことができなかった。溶接速度が100
0mm/min以下では、 d≧40 ・・・(16) f≧100 ・・・(17) のときに良好な溶接を行うことができると考えられる。
【0043】以上の実験結果のとおり、YAGレーザを
使用してアルミニウム合金を溶接する場合には、適切な
溶接速度、デューティ比あるいは周波数、1回あたりの
パルス照射の熱量、ピーク出力を選択することにより、
割れ及びブローホールが発生しない良好な溶接を行うこ
とができる。
【0044】また、図5、図6では1回のパルス照射の
熱量をそれぞれ20J、30Jとして実験した。図5と
図6とを比較すると、1回のパルス照射の熱量を大きく
すると、デューティ比あるいは周波数を大きくする必要
があることがわかる。このことから、1回のパルス照射
の熱量が20J以下のときは、図5に示す適正条件で良
好な溶接を行うことができると考えられる。また、1回
のパルス照射の熱量が30J以下のときは、図6に示す
適正条件で良好な溶接を行うことができると考えられ
る。
【0045】生産性の点から、溶接速度は速い方が好ま
しい。より具体的には溶接速度が1000mm/min
以上であることが好ましい。以上実施例に沿って本発明
を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではな
い。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能な
ことは当業者に自明であろう。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
YAGレーザを使用して割れ及びブローホールを発生す
ることなく良好にアルミニウム合金を溶接することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ溶接装置の斜視図である。
【図2】YAGレーザを使用して溶接する場合のレーザ
照射領域の平面図である。
【図3】YAGレーザを使用した溶接の溶接条件に対す
る溶接欠陥の発生状況を示すグラフである。
【図4】溶接部の断面を示す写真のスケッチである。
【図5】1回のパルス照射の熱量を20Jとしたときの
適正な溶接条件を示すグラフである。
【図6】1回のパルス照射の熱量を30Jとしたときの
適正な溶接条件を示すグラフである。
【符号の説明】
10 XYステージ 11 ノズル 12 アーム 13 リニアモータ 14 光ファイバ 15 YAGレーザ発生装置 21〜24 溶融池の跡 25 溶接欠陥

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記所定周
    期に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割合をd
    〔%〕としたとき、 YAGレーザのピーク出力を4kW以上、1周期あたり
    の照射熱量を20J以下とし、 v≦4300、かつ、d≧(v/100)+29の関係
    を満足するようにv及びdを選択して溶接を行うレーザ
    溶接方法。
  2. 【請求項2】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記所定周
    期に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割合をd
    〔%〕としたとき、 YAGレーザのピーク出力を4kW以上、1周期あたり
    の照射熱量を20J以下とし、 v≦6000、かつ、d≧70の関係を満足するように
    v及びdを選択して溶接を行うレーザ溶接方法。
  3. 【請求項3】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記所定周
    期に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割合をd
    〔%〕としたとき、 YAGレーザのピーク出力を4〜7kW以上、1周期あ
    たりの照射熱量を20J以下とし、 v≦6000、かつ、d≧59の関係を満足するように
    v及びdを選択して溶接を行うレーザ溶接方法。
  4. 【請求項4】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、パルス的に
    YAGレーザ光を照射する周波数をf〔Hz〕としたと
    き、 YAGレーザのピーク出力を4kW以下、1周期あたり
    の照射熱量を20J以下とし、 v≦4300、かつ、f≧(v/50)+57の関係を
    満足するようにv及びfを選択して溶接を行うレーザ溶
    接方法。
  5. 【請求項5】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、パルス的に
    YAGレーザ光を照射する周波数をf〔Hz〕としたと
    き、 YAGレーザのピーク出力を4kW以下、1周期あたり
    の照射熱量を20J以下とし、 v≦6000、かつ、f≧140の関係を満足するよう
    にv及びfを選択して溶接を行うレーザ溶接方法。
  6. 【請求項6】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、パルス的に
    YAGレーザ光を照射する周波数をf〔Hz〕としたと
    き、 YAGレーザのピーク出力を4〜7kW以下、1周期あ
    たりの照射熱量を20J以下とし、 v≦3600、かつ、f≧(3.3/100)*v+9
    0の関係を満足するようにv及びfを選択して溶接を行
    うレーザ溶接方法。
  7. 【請求項7】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、パルス的に
    YAGレーザ光を照射する周波数をf〔Hz〕としたと
    き、 YAGレーザのピーク出力を4〜7kW以下、1周期あ
    たりの照射熱量を20J以下とし、 v≦6000、かつ、f≧210の関係を満足するよう
    にv及びfを選択して溶接を行うレーザ溶接方法。
  8. 【請求項8】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記所定周
    期に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割合をd
    〔%〕としたとき、 YAGレーザのピーク出力を4〜5kW、1周期あたり
    の照射熱量を30J以下とし、 v≦2000、かつ、d≧(2.2/100)*v+3
    5の関係を満足するようにv及びdを選択して溶接を行
    うレーザ溶接方法。
  9. 【請求項9】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的に
    アルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光に
    より照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互に
    隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置と
    アルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動さ
    せて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法に
    おいて、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、前記所定周
    期に対する1周期あたりのレーザ光照射時間の割合をd
    〔%〕としたとき、 YAGレーザのピーク出力を4〜5kW以下、1周期あ
    たりの照射熱量を30J以下とし、 v≦5000、かつ、d≧79の関係を満足するように
    v及びdを選択して溶接を行うレーザ溶接方法。
  10. 【請求項10】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的
    にアルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光
    により照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互
    に隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置
    とアルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動
    させて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法
    において、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、パルス的に
    YAGレーザ光を照射する周波数をf〔Hz〕としたと
    き、 YAGレーザのピーク出力を4〜5kW以下、1周期あ
    たりの照射熱量を30J以下とし、 v≦2000、かつ、f≧(2.5/100)*v+5
    0の関係を満足するようにv及びfを選択して溶接を行
    うレーザ溶接方法。
  11. 【請求項11】 所定周期でYAGレーザ光をパルス的
    にアルミニウム合金表面に照射しつつ、YAGレーザ光
    により照射されたアルミニウム合金表面領域のうち相互
    に隣接する領域がオーバラップするように、被照射位置
    とアルミニウム合金とを相対的に所定の溶接速度で移動
    させて、アルミニウム合金の溶接を行うレーザ溶接方法
    において、 前記所定の溶接速度をv〔mm/min〕、パルス的に
    YAGレーザ光を照射する周波数をf〔Hz〕としたと
    き、 YAGレーザのピーク出力を4〜5kW以下、1周期あ
    たりの照射熱量を30J以下とし、 v≦5000、かつ、f≧120の関係を満足するよう
    にv及びfを選択して溶接を行うレーザ溶接方法。
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WO2022038954A1 (ja) * 2020-08-21 2022-02-24 日本軽金属株式会社 アルミニウム合金溶加材、アルミニウム合金製溶接構造体及びアルミニウム材の溶接方法

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