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JPH0842744A - 湯水混合装置 - Google Patents

湯水混合装置

Info

Publication number
JPH0842744A
JPH0842744A JP19590194A JP19590194A JPH0842744A JP H0842744 A JPH0842744 A JP H0842744A JP 19590194 A JP19590194 A JP 19590194A JP 19590194 A JP19590194 A JP 19590194A JP H0842744 A JPH0842744 A JP H0842744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
hot
temperature
spring
valve body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19590194A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Enoki
正寿 榎
Hirobumi Takeuchi
博文 竹内
Osamu Tokunaga
修 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP19590194A priority Critical patent/JPH0842744A/ja
Publication of JPH0842744A publication Critical patent/JPH0842744A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温水と低温水との混合動作時に、不快感を
もたらすような異音を発生しない湯水混合装置10Bを
提供する。 【構成】 湯水混合装置10Bでは、可動弁体160B
が混合湯水に晒された感温ばね130とバイアスばね1
50の釣合により摺動する。このとき、感温ばね130
は、混合湯水の温度に応じたばね定数の変化により、可
動弁体160Bの位置を移動させることにより、湯側ポ
ート116と水側ポート106から流出する高温水と低
温水との混合比を変える。また、バイアスばね150を
支持するばね受け部材210Bは、湯側ポート116か
ら流路部172に導くガイド流路175Cを、バイアス
スばね150を迂回するように形成されている。これに
より、バイアスばね150の巻線間の狭い部分を高温水
が通ることがないから、急激な流路面積の増加に伴うこ
とによって生じる異音が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湯水混合装置に関し、
詳しくは、温度によってばね定数が変化する素材からな
るばねを用いて、可動弁体を付勢して湯水の混合を行な
う湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の湯水混合装置として、温
度によって形状が変化する形状記憶合金を用いて可動弁
体を付勢することにより、混合湯水の温度を一定に制御
する自動温度調節式湯水混合栓が提案されている(実公
昭61−44062)。これは、形状記憶合金が、特定
の温度下で一定の形状にセットすると、その他の温度下
で物理的に形状を変化させても当初のセット温度を与え
ると、再びセット時の形状に復元するという特徴を利用
したものである。こうした装置における形状記憶合金を
用いたばねは、ワックスサーモ等より熱容量が小さく、
温度変化に対して敏感に作動するという特長を備えてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記湯水混合装置で
は、可動弁体の一端部を感温ばねで付勢すると共に、可
動弁体の他端部を上記感温ばねの付勢方向と反対方向へ
バイアスばねで付勢し、可動弁体を可動させる。これに
より、可動弁体の両側に設けた湯側ポートと水側ポート
との開口面積の割合を変え、つまり湯側ポートから流出
する高温水と水側ポートから流出する低温水との混合比
を変えることにより、混合湯水の吐水温度を所定温度に
調節している。しかし、湯水混合装置では、高温水と低
温水と混合動作時に、不快感をもたらす異音が発生する
という問題があった。
【0004】本発明は、上記従来の技術の問題点を解決
することを課題とし、高温水と低温水との混合動作時
に、不快感をもたらすような異音を発生しない湯水混合
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1の発明は、高温水と低温水とを混合
して目標設定温度の混合湯水を吐水する湯水混合装置に
おいて、高温水を吐出する湯側ポートと低温水を吐出す
る水側ポートを有すると共に上記両ポートに連通する摺
動孔を有するケーシング本体と、上記摺動孔に摺動自在
に嵌合し、上記湯側ポートから吐出される高温水と水側
ポートから吐出される低温水との混合比を調節すると共
にその内側に上記高温水または低温水を通す弁体内流路
を有する可動弁体と、所定の温度範囲において温度に応
じてばね定数が変化する材料からなり、混合湯水の温度
上昇に伴い湯の割合を減少させる方向へ上記可動弁体を
付勢する感温ばねと、上記可動弁体を上記方向とは反対
方向に付勢するバイアスばねと、上記湯側ポートまたは
水側ポートの少なくとも一方に、高温水または低温水を
バイアスばねまたは感温ばねを迂回させて可動弁体の弁
体内流路に導くガイド流路を形成するガイド流路形成部
材と、を備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、請求項1において、バ
イアスばねを受けるバイアスばね受け部材を備え、該バ
イアスばね受け部材に上記ガイド流路形成部材を設けた
ものである。
【0007】請求項3の発明は、高温水と低温水とを混
合して目標設定温度の混合湯水を吐水する湯水混合装置
において、高温水を吐出する湯側ポートと低温水を吐出
する水側ポートを有すると共に上記両ポートに連通する
摺動孔を有するケーシング本体と、上記摺動孔に摺動自
在に嵌合し、上記湯側ポートから吐出される高温水と水
側ポートから吐出される低温水との混合比を調節すると
共にその内側に上記高温水または低温水を通す弁体内流
路を有する可動弁体と、所定の温度範囲において温度に
応じてばね定数が変化する材料からなり、混合湯水の温
度上昇に伴い湯の割合を減少させる方向へ上記可動弁体
を付勢する感温ばねと、上記可動弁体を上記方向とは反
対方向に付勢するバイアスばねと、を備え、上記可動弁
体は、その外周から内周にかけて、湯側ポートまたは水
側ポートの流路面積を徐々に広くして上記高温水または
低温水を上記弁体内流路に導くガイド面を有することを
特徴とする。
【0008】請求項4では、高温水及び低温水をそれぞ
れ吐出する湯側ポートまたは水側ポートに連通した混合
室と、上記両ポートから吐出される高温水及び/または
低温水の流入量を制御し、高温水と低温水との混合比を
調節すると共にその内側に上記高温水または低温水を通
す弁体内流路を有する可動弁体と、上記混合室で混合さ
れた高温水と低温水との混合湯水に晒され、該混合湯水
の温度に応じてばね定数が変化する感温ばねと、該感温
ばねの付勢力に比例して上記可動弁体を駆動する駆動手
段と、該駆動手段の駆動方向と反対方向へ可動弁体を押
圧するバイアスばねと、上記湯側ポートまたは水側ポー
トの少なくとも一方に、高温水または低温水をバイアス
ばねを迂回させて可動弁体の弁体内流路に導くガイド流
路を形成するガイド流路形成部材と、を備えることを特
徴とする。
【0009】
【作用】本発明に係る請求項1の湯水混合装置では、ケ
ーシング本体の摺動孔に可動弁体が摺動し、湯側ポート
と水側ポートから吐水される高温水と低温水との混合比
を変える。可動弁体は、感温ばねに付勢されると共にそ
の反対方向へバイアスばねで付勢されている。感温ばね
は、混合湯水の温度に応じてそのばね定数を変化して、
バイアスばねのばね力との釣合った位置まで可動弁体を
移動するので、目標温度に調節された混合湯水が吐水さ
れる。
【0010】また、ガイド流路形成部材は、湯側ポート
または水側ポートから、可動弁体の弁体内流路に接続さ
れるガイド流路を、バイアスばねまたは感温ばねを迂回
するように形成しているので、感温ばねやバイアスばね
の巻線間の狭い部分を高温水や低温水が通ることがない
から、急激な流路面積の増加に伴うことによって生じる
異音が発生しない。
【0011】請求項2では、バイアスばねを受けるため
のバイアスばね受け部材を設けると共に、そのバイアス
ばね受け部材に請求項1に記載のガイド流路形成部材を
設けることにより、ガイド流路形成部材をバイアスばね
に近接した位置にコンパクトに構成している。
【0012】請求項3では、可動弁体にガイド面を設け
ることにより、該ガイド面が湯側ポートまたは水側ポー
トの流路面積を弁体内流路に向けて徐々に大きくしてい
るので、流路面積の急激な変化がなく、これに伴う不快
感をもたらす異音が発生しない。
【0013】また、請求項4の発明では、湯水混合装置
として、感温ばねのばね定数の変化を電磁ソレノイドや
モータ等で構成した駆動手段により可動弁体の移動力と
して変換することで、可動弁体の摺動により高温水と低
温水との混合比を変えるものに適用したものである。こ
の場合において、感温ばねは、混合湯水の温度に対して
敏感であるので、混合湯水の温度制御の応答性に優れた
特性を示す。
【0014】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
【0015】図1は本発明の一実施例に係る湯水混合装
置10を示す断面図である。同図において、湯水混合装
置10は、外側ケーシング20と、この外側ケーシング
20内に収納された内側ケーシング30と、外側ケーシ
ング20の端部に取り付けられた操作ハンドル40と、
内側ケーシング30内に収納されたケーシング本体50
と、を備えている。
【0016】ケーシング本体50は、後述する弁機構な
どを収納する室を備えており、つまり、図示の右側から
順に、湯水混合室80、湯流入室90、スライド室96
を備えている。湯水混合室80には、Oリングでシール
された水側弁座部材70が嵌合されている。水側弁座部
材70には、水側ポート106を有する水側弁座108
が形成されている。上記水側ポート106は、外側ケー
シング20と内側ケーシング30との間に形成された水
導入流路102に接続されている。一方、ケーシング本
体50には、図示しない給湯機に接続された湯流路11
4が形成されると共に、この湯流路114に接続される
湯側ポート116を有する湯側弁座118が形成されて
いる。
【0017】湯流入室90には、上記水側弁座108お
よび湯側弁座118に着脱または離反する可動弁体16
0が摺動自在に嵌合されている。この可動弁体160
は、湯水混合室80内に収納された感温ばね130のば
ね力を受けると共に、バイアスばね150によるばね力
を受け、これらのばね力の釣合いにより、その位置が定
まる。感温ばね130は、水側弁座部材70に支持され
たばね受け部材180とスペーサ190との間に架設さ
れている。この感温ばね130は、温度に応じてばね定
数が変化する金属によって形成されており、バイアスば
ね150は、温度に関して一定のばね定数を有する通常
のばね材料によって形成されている。
【0018】予荷重調節機構200は、バイアスばね1
50の予荷重を調節することにより、混合湯水の目標温
度を変更するものであり、操作ハンドル40を回転する
ことにより、スライド機構250を介してばね受け部材
210が進退し、これによりバイアスばね150の予荷
重が増減する。予荷重の増減により、バイアスばね15
0のばね力と感温ばね130のばね力とが釣り合う位置
まで可動弁体160が変位して、目標温度が変更され
る。
【0019】次に、上記湯水混合装置10の湯水の温度
調節動作について説明する。いま、給湯機からの給湯温
度、水道水温度または流量などの条件が定常状態にあ
り、混合湯水が目標温度で吐水しているときには、可動
弁体160は、湯水混合室80内の混合湯水により感温
ばね130に発生する力と、バイアスばね150のばね
力との釣合により位置が決定されて静止している。この
状態から、給湯機からの給湯温度、水道水温または流量
などの条件が外乱により変動すると、この変動に応じて
湯水混合室80内の混合湯水温度が目標温度からずれて
温度偏差を生じる。感温ばね130は、この温度変化に
応じてばね定数を変化させ、その結果、感温ばね130
のばね力が変化する。このとき、混合湯水温度が目標温
度より高い場合には、感温ばね130のばね力が増大
し、バイアスばね150の予荷重を増加させながら可動
弁体160を図1の右方向へ変位させるので、湯の割合
が減少し、混合湯水温度が低下する。
【0020】一方、混合湯水温度が目標温度より低い場
合には、感温ばね130のばね力が減少し、バイアスば
ね150の作用により可動弁体160が図1の左方向へ
変位するのを許容するので、湯の割合が増加すると同時
に水の割合が減少し、混合湯水温度が上昇する。こうし
た感温ばね130の作用により混合湯水温度は、目標温
度に向かうよう調節される。
【0021】こうした構成の湯水混合装置10におい
て、その目標温度を変更するには、予荷重調節機構20
0の一部を構成する操作ハンドル40を所定方向へ回転
することにより行なう。すなわち、操作ハンドル40を
所定方向へ回転すると、スライド機構250を介してば
ね受け部材210が図1の左方向へ移動してバイアスば
ね150が圧縮変位し、バイアスばね150による可動
弁体160に対する予荷重が増大する。一方、操作ハン
ドル40を反対方向へ回転すると、スライド機構250
を介して図1の右方向へ移動してバイアスばね150が
伸張変位し、バイアスばね150による可動弁体160
に対する予荷重が減少する。
【0022】このようなバイアスばね150の予荷重の
増加により、可動弁体160は、湯側弁座118の流路
を広げると同時に水側弁座108の流路を狭める位置で
釣合うよう調節されて、湯量の増加と水の減少による湯
水混合比を変更することにより、混合湯水の吐水温度が
高くなり、逆に、予荷重の減少により、可動弁体160
は、湯側弁座118の流路を狭めると同時に水側弁座1
08の流路を広げる位置で釣合うように調節されて、混
合湯水の吐水温度が低くなる。
【0023】次に湯水混合装置10の各部の構成および
その動作についてさらに詳細に説明する。まず、可動弁
体160の構成について説明する。図2において、可動
弁体160は、筒状部162と、この筒状部162の両
端部に設けられた水側着座部164および湯側着座部1
66と、筒状部162の内周部に形成されかつ流路部1
72を有する環状係止部168と、を備えている。上記
環状係止部168は、その端部でバイアスばね150を
支持し、また他端部で感温ばね130を受けるスペーサ
190を支持している。また、可動弁体160の湯側着
座部166から流路部172との間の面は、ガイド面1
74となっている。ガイド面174は、湯流路114か
ら流路部172に向かうにしたがって環状係止部168
側に傾斜した湾曲状に形成されている。
【0024】上記可動弁体160は、感温ばね130と
バイアスばね150との釣合で可動して、その水側着座
部164が水側弁座108に着座したときには(図1の
状態)、給湯機の高温水だけが吐水され、一方、湯側着
座部166が湯側弁座118に着座したときには、水道
水(低温水)だけが吐水され、両着座部164,166
のいずれも着座していないときには、その水側ポート1
06と湯側ポート116の流路開口に応じた量の低温水
または高温水が吐水されて湯水混合室80にて混合され
る。
【0025】次に、感温ばね130について説明する。
感温ばね130の金属材料としては、NiTi合金から
なる形状記憶合金(SMA)の範疇に属する合金を用い
ることができる。この種のSMAは、温度に応じて弾性
係数が変化し、その結果、SMAからなる感温ばね13
0のばね定数が温度に応じて変化する。上記湯水混合装
置10に適用できる感温ばね130は、使用温度範囲
内、例えば、10〜70℃の範囲内にて、目標設定温度
との温度差に比例してばね荷重と歪とが比例する特性を
有している。
【0026】こうした感温ばね130は、バイアスばね
150により予荷重を与えられた歪状態で伸縮され、可
動弁体160を所定範囲のストロークで摺動させる。図
3は感温ばね130の荷重と歪との関係を示し、実線が
感温ばね130の各温度に対する歪特性、一点鎖線が本
実施例に係るバイアスばね150による荷重特性、破線
が従来のバイアスばねによる荷重特性である。図3から
明かなように、従来では、ばね定数の小さいバイアスば
ねを用いて感温ばね130を歪の小さい範囲で可動させ
て、大きなストロークSTAを確保しているが、本実施
例では、ばね定数の大きなバイアスばね150を用いて
感温ばね130を常時歪状態にて短いストロークSTに
て伸縮させる。すなわち、感温ばね130の歪rは、次
式(1)で与えられるが、その範囲を0.6%から1.
4%の範囲で利用して、可動弁体160の駆動を安定化
させると共に、感温ばね130のヒステリシスに伴う劣
化を防止している。 r=(d・ST/πnD)・100(%) …(1) d:感温ばね130の線径 ST:ストローク(たわみ量) n:コイル巻数 D:感温ばね130の中心径
【0027】上記可動弁体160と感温ばね130との
間には、スペーサ190が介在している。このスペーサ
190は、高温水と低温水とを十分に混合させてから感
温ばね130に接触させるための作用を果たすものであ
り、図2に示すように感温ばね130の右支持端部13
4を受けるばね受け部192と、このばね受け部192
から複数本平行に突設された脚部194とを備え、脚部
194間が水側ポート106からの水を流通させる脚間
流路196に、ばね受け部192の中央部が貫通流路1
98にそれぞれ形成されている。また、図1に示す感温
ばね130の左支持端部132は、ばね受け部材180
を介して水側弁座部材70のフランジ部74に支持され
ている。
【0028】次に、予荷重調節機構200について説明
する。図1に示すように、予荷重調節機構200は、バ
イアスばね150の右支持端部154を支持するばね受
け部材210と、ばね受け部材210を軸方向へ移動す
るためのスライド機構250とを備えている。スライド
機構250は、操作ハンドル40の取付凹所42にラッ
チ機構やクリック機構を介して固定されかつ他端外周部
に雄ネジ部262を設けたライナ260と、を備えてい
る。ばね受け部材210は、本体部212と、本体部2
12と一体形成されかつ上記雄ネジ部262に螺合する
雌ネジ部217を有する外周支持部214とを備え、本
体部212と外周支持部214との間にバイアスばね1
50を支持するばね受け部216を設け、さらに、外周
支持部214の外周部とケーシング本体50との間でス
プライン218を形成している。
【0029】こうした予荷重調節機構200の構成によ
り、混合湯水の目標温度を変更するには、操作ハンドル
40の外周部に設けた設置温度表示を指標として、操作
ハンドル40を所定方向へ回転する。この操作ハンドル
40の回転により、ライナ260が操作ハンドル40と
一体になって回転する。これにより、ライナ260の外
周部の雄ネジ部262がばね受け部材210の雌ネジ部
217と螺合しているから、ばね受け部材210には回
転駆動力が伝達されるが、ばね受け部材210は、スプ
ライン218により回転が規制されているので、軸方向
へ移動する。ばね受け部材210の軸方向への移動によ
り、そのばね受け部216がバイアスばね150を変位
させる。バイアスばね150の変位により、可動弁体1
60を移動させ、感温ばね130との釣合位置まで感温
ばね130が変位して、目標温度が変更される。
【0030】上記湯水混合装置10において、湯流路1
14からの高温水は、湯側ポート116を通って湯流入
室90に流入する。このとき、可動弁体160のガイド
面174は、その流路面積を徐々に増大するように湾曲
して形成され、湯側ポート116から流路部172へ流
入する高温水をスムーズに導入するから、高温水は、急
激な流路面積の増大を伴うこともなく、その内に気泡な
どが発生したり、乱流とならないで流路部172内に流
入する。したがって、高温水が湯側ポート116から湯
流入室90に流入する際に不快感をもたらすような異音
が生じない。
【0031】図4は他の実施例に係る湯水混合装置10
Bを示す断面図であり、バイアスばね150間への高温
水の流入を避けて、異音の発生を防止した実施例であ
る。図4に示すように、ばね受け部材210Bは、バイ
アスばね150の左端を受ける左バイアスばね受け部材
212Bと、バイアスばね150の右端を受ける右バイ
アスばね受け部材214Bとから構成されている。左バ
イアスばね受け部材212Bは、左ばね受け本体部21
2Baと、左ばね受け本体部212Baの外周から突出
した傘状部212Bbと、左ばね受け本体部212Ba
から突設し上記可動弁体160Bに当接するフィン21
2Bcを備え、左ばね受け本体部212Baの内側と傘
状部212Bbとの内側とでバイアスばね150の左端
を支持している。一方、右バイアスばね受け部材214
Bは、図1のばね受け部材210とほぼ同様な構成を備
えている。なお、上記傘状部212Bは、その一部が切
欠きされており、スライド室96側へ高温水が入り込む
ようになっている。
【0032】予荷重調節機構200Bの動作によりライ
ナ260を移動させると、バイアスばね150を介して
左バイアスばね受け部材212Bが進退する。これによ
り、可動弁体160Bは、環状係止部168Bがばね受
け部材210Bのフィン212Bcで押されて摺動する
ことになる。
【0033】また、左バイアスばね受け部材212B
は、傘状部212Bbを有しているから、傘状部212
Bbと可動弁体160Bのガイド面174Bとの間でガ
イド流路175Bを構成し、該ガイド流路175Bを介
して湯側ポート116からの高温水を流路部172Bへ
導く。したがって、高温水は、バイアスばね150の巻
線間を通らないから、巻線の狭い部分を通ったことに起
因する流路面積の急激な増加に伴う異音が発生しない。
【0034】図5は他の実施例に係る湯水混合装置10
Cを示す断面図である。図5に示すように、可動弁体1
60Cの係止支持部160Caには、中央基部160C
b及びこの中央基部160Cbを囲むように係止流路孔
160Ccが周方向へ等間隔に3つ形成されている。ま
た、バイアスばね150の左支持端部152は、左ばね
受け部材210Cにより支持されている。左ばね受け部
材210Cは、傘状部210Caと、傘状部210Ca
の先端に設けられかつ上記可動弁体160Cの中央基部
160Cbを押圧する先端支持突起210Cbと、ケー
シング本体50の内周面を摺動する円筒部210Cc
と、円筒部210Ccの内周側に形成されたばね受け環
状凹所210Cdとを備えている。また、可動弁体16
0Cの傘状部210Caは、可動弁体160Cのガイド
面174Cとの間で湯側ポート116に連通するガイド
流路175Cを構成している。つまりガイド流路175
Cは、バイアスばね150との間には傘状部210Ca
が介在し、湯側ポート116からの高温水はバイアスば
ね150の巻線間に達しないように設けられている。
【0035】上記実施例に係る湯水混合装置10Cで
は、バイアスばね150が左ばね受け部材210Cの傘
状部210Caを介して湯側ポート116に対して隔て
られているから、湯側ポート116から流入する高温水
は、バイアスばね150の巻線間を通ることがない。し
たがって、巻線の狭い部分を通った際に、流路面積の急
激な増加に伴う異音が発生しない。
【0036】また、左ばね受け部材210Cは、その傘
状部210Caの先端に先端支持突起210Cbを備
え、該先端支持突起210Cbにより可動弁体160C
の中央基部160Cbを押しているので、可動弁体16
0Cは、バイアスばね150から偏心した力を加えられ
ることもなく、傾いて摺動することもないという効果も
奏する。
【0037】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0038】(1) 上記実施例では、バイアスばね受
け部材にガイド通路形成部材としての傘状部を形成し、
バイアスばねの巻線間に高温水が流入しないように構成
したが、ガイド通路形成部材の位置としては、これに限
らず、ケーシング本体側に形成しもよく、その位置は特
に限定されない。
【0039】(2) 上記実施例におけるガイド通路形
成部材は、湯側ポートから流出する高温水を迂回させて
バイアスばねの巻線間に流れ込まないように構成した
が、コイル巻線間から発生する異音を防止するのであれ
ば、感温ばねに対応した位置に水側ポートを設けた構成
の場合には、その水側ポートに対応した位置に低温水を
迂回させる構成であってもよい。
【0040】(3) 上記実施例では、可動弁体に対し
て湯側ポートを上流側に、水側ポートを下流側に配置し
たが、その動作に支障がないかぎり、その配置が逆であ
ってもよく、これに対応した位置であってかつコイル巻
線間に高温水または低温水が入り込まないようにガイド
通路形成部材を設けてもよい。
【0041】(4) 感温ばねを混合湯水の主たる流路
中に配置する必要はなく、例えば、温度センサとして利
用し、これを電磁ソレノイド等により可動弁体を駆動す
るように構成してもよい。この場合には、感温ばねが混
合湯水の水圧変化を直接受けないので、外乱に対して安
定した作動を行わせることができ、しかも、感温ばね自
体の量も少なくてすみ、安価なものを使用することがで
きる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る請求項
1の湯水混合装置によれば、可動弁体を感温ばねとバイ
アスばねとの釣り合いにより、湯側ポートと水側ポート
との流路面積を変えるように摺動させることにより、高
温水と低温水との混合比を変更して目標温度で吐水する
と共に、湯側ポートまたは水側ポートから可動弁体内の
弁体内流路へ高温水または低温水を導くガイド流路形成
部材を設けることにより、感温ばねまたはバイアスばね
の巻線間に高温水または低温水が流れないから、巻線間
を通る際に発生する不快感をもたらす異音が発生しな
い。
【0043】請求項2によれば、バイアスばねを受ける
ためのバイアスばね受け部材を設けると共に、そのバイ
アスばね受け部材に請求項1のガイド流路形成部材を設
けることにより、ガイド流路形成部材をコンパクトに構
成することができる。
【0044】請求項3によれば、可動弁体にガイド面を
形成することにより、該ガイド面が湯側ポートまたは水
側ポートの流路面積を徐々に大きくするように弁体内流
路に高温水または低温水を導くので、流路面積の急激な
変化がなく、これに伴う不快感をもたらす異音が発生し
ない。
【0045】また、請求項4の発明によれば、湯水混合
装置として、感温ばねのばね定数の変化を電磁ソレノイ
ドやモータ等で構成した駆動手段により可動弁体の移動
力として変換することで、可動弁体を摺動させる構成を
好適に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る湯水混合装置を示す断
面図。
【図2】同実施例の可動弁体及びその周辺部を示す断面
図。
【図3】感温ばねの歪に対する荷重特性を示すグラフ。
【図4】他の実施例に係る湯水混合装置を示す断面図。
【図5】さらに他の実施例に係る湯水混合装置を示す断
面図。
【符号の説明】
10…湯水混合装置 10C…湯水混合装置 20…外側ケーシング 30…内側ケーシング 40…操作ハンドル 42…取付凹所 50…ケーシング本体 70…水側弁座部材 74…フランジ部 80…湯水混合室 90…湯流入室 96…スライド室 102…水導入流路 106…水側ポート 108…水側弁座 114…湯流路 116…湯側ポート 118…湯側弁座 130…感温ばね 132…左支持端部 134…右支持端部 150…バイアスばね 152…左支持端部 154…右支持端部 160…可動弁体 160B…可動弁体 160C…可動弁体 160Ca…係止支持部 160Cb…中央基部 160Cc…係止流路孔 162…筒状部 164,166…着座部 164…水側着座部 166…湯側着座部 168…環状係止部 168B…環状係止部 172…流路部 172B…流路部 174…ガイド面 174B…ガイド面 174C…ガイド面 175B…ガイド流路 175C…ガイド流路 180…ばね受け部材 190…スペーサ 192…ばね受け部 194…脚部 196…脚間流路 198…貫通流路 200…予荷重調節機構 200B…予荷重調節機構 210…ばね受け部材 210B…ばね受け部材 210C…左ばね受け部材 210Ca…傘状部 210Cb…先端支持突起 210Cc…円筒部 210Cd…ばね受け環状凹所 212…本体部 212B…左バイアスばね受け部材 212Ba…左ばね受け本体部 212Bb…傘状部 214…外周支持部 214B…右バイアスばね受け部材 216…ばね受け部 217…雌ネジ部 218…スプライン 250…スライド機構 260…ライナ 262…雄ネジ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温水と低温水とを混合して目標設定温
    度の混合湯水を吐水する湯水混合装置において、 高温水を吐出する湯側ポートと低温水を吐出する水側ポ
    ートを有すると共に上記両ポートに連通する摺動孔を有
    するケーシング本体と、 上記摺動孔に摺動自在に嵌合し、上記湯側ポートから吐
    出される高温水と水側ポートから吐出される低温水との
    混合比を調節すると共にその内側に上記高温水または低
    温水を通す弁体内流路を有する可動弁体と、 所定の温度範囲において温度に応じてばね定数が変化す
    る材料からなり、混合湯水の温度上昇に伴い湯の割合を
    減少させる方向へ上記可動弁体を付勢する感温ばねと、 上記可動弁体を上記方向とは反対方向に付勢するバイア
    スばねと、 上記湯側ポートまたは水側ポートの少なくとも一方に、
    高温水または低温水をバイアスばねまたは感温ばねを迂
    回させて可動弁体の弁体内流路に導くガイド流路を形成
    するガイド流路形成部材と、 を備えたことを特徴とする湯水混合装置。
  2. 【請求項2】 上記バイアスばねを受けるバイアスばね
    受け部材を備え、該バイアスばね受け部材に上記ガイド
    流路形成部材を設けた請求項1に記載の湯水混合装置。
  3. 【請求項3】 高温水と低温水とを混合して目標設定温
    度の混合湯水を吐水する湯水混合装置において、 高温水を吐出する湯側ポートと低温水を吐出する水側ポ
    ートを有すると共に上記両ポートに連通する摺動孔を有
    するケーシング本体と、 上記摺動孔に摺動自在に嵌合し、上記湯側ポートから吐
    出される高温水と水側ポートから吐出される低温水との
    混合比を調節すると共にその内側に上記高温水または低
    温水を通す弁体内流路を有する可動弁体と、 所定の温度範囲において温度に応じてばね定数が変化す
    る材料からなり、混合湯水の温度上昇に伴い湯の割合を
    減少させる方向へ上記可動弁体を付勢する感温ばねと、 上記可動弁体を上記方向とは反対方向に付勢するバイア
    スばねと、 を備え、 上記可動弁体は、その外周から内周にかけて、湯側ポー
    トまたは水側ポートの流路面積を徐々に広くして上記高
    温水または低温水を上記弁体内流路に導くガイド面を有
    することを特徴とする湯水混合装置。
  4. 【請求項4】 高温水及び低温水をそれぞれ吐出する湯
    側ポートまたは水側ポートに連通した混合室と、 上記両ポートから吐出される高温水及び/または低温水
    の流入量を制御し、高温水と低温水との混合比を調節す
    ると共にその内側に上記高温水または低温水を通す弁体
    内流路を有する可動弁体と、 上記混合室で混合された高温水と低温水との混合湯水に
    晒され、該混合湯水の温度に応じてばね定数が変化する
    感温ばねと、 該感温ばねの付勢力に比例して上記可動弁体を駆動する
    駆動手段と、 該駆動手段の駆動方向と反対方向へ可動弁体を押圧する
    バイアスばねと、 上記湯側ポートまたは水側ポートの少なくとも一方に、
    高温水または低温水をバイアスばねを迂回させて可動弁
    体の弁体内流路に導くガイド流路を形成するガイド流路
    形成部材と、 を備える湯水混合装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000002360A (ja) * 1998-06-17 2000-01-07 Inax Corp 湯水混合弁
JP2000028031A (ja) * 1998-07-10 2000-01-25 Inax Corp 湯水混合弁
WO2001020210A1 (fr) * 1999-09-10 2001-03-22 Inax Corporation Melangeur d'eau chaude et froide

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