[go: up one dir, main page]

JPH08322067A - 3次元情報再生装置 - Google Patents

3次元情報再生装置

Info

Publication number
JPH08322067A
JPH08322067A JP7125346A JP12534695A JPH08322067A JP H08322067 A JPH08322067 A JP H08322067A JP 7125346 A JP7125346 A JP 7125346A JP 12534695 A JP12534695 A JP 12534695A JP H08322067 A JPH08322067 A JP H08322067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
light
dimensional information
information reproducing
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7125346A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Katagiri
眞行 片桐
Toshio Nomura
敏男 野村
Keisuke Iwasaki
圭介 岩崎
Nobutoshi Gako
宣捷 賀好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP7125346A priority Critical patent/JPH08322067A/ja
Publication of JPH08322067A publication Critical patent/JPH08322067A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 3次元情報再生装置において、表示画面に表
示される立体画像情報を含む画像から、色ずれのない鮮
明なカラー立体像を再現する。 【構成】 フラットディスプレイパネル1の表示画面上
に表示された立体画像情報を含む画像を、集光シリンド
リカルレンズアレイ3により、表示画面上の画素毎に集
光して拡散板5上に投影し、さらに、シリンドリカルレ
ンズアレイ2により、該拡散板5に投影された投影画像
から立体像を再生するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は3次元情報再生装置に
関し、特殊な眼鏡を必要とせずに立体画像を再生可能な
3次元情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、3次元空間を行き交う光線の状
態、即ち光線の進行方向及び強度を再生する方式の3次
元情報再生装置が知られている。
【0003】この3次元情報再生装置は、微小レンズを
2次元に配列したフライアイレンズあるいは2次元のピ
ンホールアレイと写真技術とを組み合わせて、立体写真
の作成技術として応用されてきた。
【0004】本件出願人は、特願平6−37336号と
して、フラットディスプレイパネルとシリンドリカルレ
ンズアレイとを組み合わせた3次元情報再生装置を出願
している。
【0005】図8は、この3次元情報再生装置の基本構
成を示す図であり、図において、100aは、フラット
ディスプレイパネル100と、その表示面上に配置され
たシリンドリカルレンズアレイ102とから構成されて
いる。
【0006】該フラットディスプレイパネル100は、
被写体のフーリエ変換像を合成した像が表示されるよう
になっている。ここで、上記被写体のフーリエ変換像
は、専用の特殊な3次元情報入力装置、あるいはビデオ
カメラを水平方向に移動しながらフーリエ変換像を撮る
撮像装置などで得ることができる。また、もちろんコン
ピュータによる演算処理により、上記のようなフーリエ
変換像に対する画像信号を作成することもできる。
【0007】また、シリンドリカルレンズアレイ102
は、各シリンドリカルレンズ102a、102b、10
2c、…を、ピッチpの間隔で、上記パネル100の表
示画面の水平方向に並べてなる構成となっている。
【0008】ここでは、例えば、各シリンドリカルレン
ズ102a、102b、102c、…に対して、フラッ
トディスプレイパネル100上の画素101を5列割リ
当てるとする。この場合、各画素から放射された光は、
その対応するシリンドリカルレンズに入射され、そのレ
ンズ中心と画素とを結ぶ方向に該光は進行する。
【0009】即ち、1つのシリンドリカルレンズに対し
て、表示画面上の垂直方向の画素列を5列割り当てる
と、5つの方向の光を再現可能となる。
【0010】このようにして、点灯する画素を選択する
ことにより、再現される光の進行方向を選び、点灯する
画素から放射される光の量を調整することにより再現さ
れる光の光量を制御する。
【0011】このような画素の点灯制御が、上記フーリ
エ変換像に対応する画像信号に基づいて全画素に対して
行われると、再現したい立体像、つまり例えば被写体の
立体像が上記3次元情報再生装置100aにより再現さ
れることとなる。
【0012】ところで、現在実用化されているフラット
ディスプレイパネルにおけるカラーフィルタの配列は、
デルタ配列とストライプ配列の2種類がある。
【0013】図9はストライプ配列のフラットディスプ
レイパネルを示しており、図中、100は、このカラー
フィルタの配列がストライプ配列であるパネルで、この
パネル100では、3色の力ラーフィルタ103a、1
03b、103cが水平方向に一定順序で繰り返し並べ
られており、3色分のカラーフィルタが1組となって画
素1つ分のカラーフィルタ部分103となっている。
【0014】また、このフラットディスプレイパネル1
00では、上記個々のカラーフィルタに対応して絵素が
設けられており、3色のカラーフィルタに対応する3つ
の絵素の組み合わせを1画素として、例えば水平方向に
640の画素が、垂直方向に480の画素が配列されて
いる。なお、通常、画素の数は水平方向の列の方が垂直
方向の列より多くしてある。
【0015】また、デルタ配列は、3色のカラーフィル
タが三角形の各頂点に配置されるものであり、この配列
のパネルでは、上記ストライプ配列のものと同様に、3
色のカラーフィルタに対応する3つの絵素により1画素
が構成されるが、水平方向には、上記1画素に対応する
3色のカラーフィルタのうちの2つのカラーフィルタが
並ぶこととなる。
【0016】このように、従来のフラットディスプレイ
パネルでは、カラーフィルタがストライプ配列であるか
デルタ配列であるかに関わらず、カラーフィルタが水平
方向に並ぶこととなる。
【0017】図10は、図8に示す3次元情報再生装置
100aにおいて、カラーフィルタが水平方向に並んだ
フラットディスプレイパネルを用いた場合の立体像への
影響について説明するための図である。
【0018】図において、100は、色の異なるカラー
フィルタが水平方向に並んだフラットディスプレイパネ
ルである。なお、この図では、フラットディスプレイパ
ネルとしては、各色のカラーフィルタに対応する絵素の
み模式的に示しており、その他の構成、例えば液晶表示
デバイスの基板や液晶層等は、説明の都合上省略してい
る。
【0019】このフラットディスプレイパネル100で
は、シリンドリカルレンズアレイ102を構成する個々
のシリンドリカルレンズ102aには、4つの垂直方向
の画素列が対応しており、1つのシリンドリカルレンズ
102aに対応する画素として、画素101があり、こ
の画素101は、赤,緑,青のそれぞれのカラーフィル
タに対応する絵素101a、101b、101cからな
る。
【0020】また、この画素101に表示されるフーリ
エ変換像は、立体像を形成するためのある方向の光の色
を含めた強度情報をもっている。
【0021】しかし、該シリンドリカルレンズアレイ1
02のレンズ作用方向と絵素101a、101b、10
1cの並びの方向とが一致する場合には、図10に示さ
れるように、シリンドリカルレンズ102aに対する各
絵素の水平方向の位置の違いにより、赤色対応の絵素1
01aからの赤色光線104a、緑色対応の絵素101
bからの緑色光線104b、青色対応の絵素101cか
らの青色光線104cでは、その進行方向が異なったも
のとなる。
【0022】本来、3次元情報再生装置に対して所定の
位置にいる観測者に対して、上記各光線104a〜10
4cとも同じ方向の光として再現したいが、このように
色によって少しずつ、再現された光線の方向が異なり、
各色の立体像が離れて再生されると、観測者は、立体像
として色分離された像を見ることになる。
【0023】このような課題に対する対応策として、特
願平6−37336号に添付の明細書には、図11に示
すように、フラットディスプレイパネルを、その水平方
向には同一色のカラーフィルタを配列し、その垂直方向
には、異なる色のカラーフィルタ103a、103b、
103cを所定の順序で繰り返し配列した構成とするこ
とが記載されている。
【0024】そして、このような構造のパネルを実現す
るには、新たに上記のようなカラーフィルタの配列をも
つパネルを作製するか、図9で示されるパネルを90°
回転して用いるかの方法を取らなければならない。
【0025】ところが、新しいパネルを作製するという
対応案は、新しいカラーフィルタを作製することは勿論
のこと、パネルを新たに設計し直して、駆動回路等も見
直す必要があり、容易ではない。
【0026】また、現行パネルを回転する方法は容易に
実現できるが、水平画素数が減少して表示画面の縦横比
が変わり、縦長の画面となる。3次元情報再生装置とし
てはなるべく水平画素数を多くとり、横長の画面となる
のが望ましいのにも拘らず、この方法では、表示画面の
縦横比が逆になり好ましくない。
【0027】上述のような課題は、上述したフラットデ
ィスプレイパネルにフーリエ変換像を表示して、その表
示画面からの光線により立体像を再生する3次元再生方
式に限らず、レンチキュラ方式の画像表示装置にも含ま
れている。
【0028】このレンチキュラ方式とは、異なる地点か
ら撮像した2枚の2次元の視差画像を垂直方向に細長く
短冊状に刻み、該2枚の視差画像の短冊状部分を交互に
合成した2次元の実像を各短冊状部分毎に、水平方向に
配列されている各シリンドリカルレンズに対して割り当
て、シリンドリカルレンズの作用によって、ある空間上
に2枚の2次元の視差画像を再構成するものであり、こ
の方式により再構成されたそれぞれの視差画像を左右の
目で見れば、被写体の立体視ができるというものであ
る。
【0029】この方式も、上記フーリエ変換像を用いる
3次元再生方式と同様に、レンズ作用方向とカラーフィ
ルタの配列方向とが一致すれば、色ずれを含んだ立体像
が再生される。これに対して、特開昭63−24829
3号公報においても、上記レンチキュラ方式の画像表示
装置について上記図8に示す3次元情報再生装置と同
様、図12に示すようにカラーフィルタを、その色の異
なるもの、つまりカラーフィルタR1 ,R2 、G1 ,G
2 、B1 ,B2 の配列方向が、レンズLのレンズ作用が
働く方向に対して垂直になるように配列する方法が開示
されている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、現在
実用化されているフラットディスプレイパネルを3次元
情報再生装置に通常の状態で用いると、レンズ作用とカ
ラーフィルタの並び方向が一致するので、再生された像
に色分離が起こる。
【0031】これに対して、図11に示されるようなカ
ラーフィルタの配列をもったフラットディスプレイパネ
ルを用いた従来例がある。これは、新たにパネルを作製
すること、電極、トランジスタなどの能動素子、カラー
フィルタを作り直すことは勿論のこと、駆動回路も見直
す必要があり、多額の費用を必要とする。
【0032】また、カラーフィルタが水平方向に並んだ
通常のフラットディスプレイパネルを90°回転させ
て、使用する従来例がある。これは、この姿勢での水平
画素の数を減少させることになる。また、表示画面の縦
横比が変わり、縦長の画面となる。3次元情報再生装置
としては、垂直方向よりも水平方向の立体感が重要であ
り、水平画素数をなるべく多くとり、横長の画面にする
のが望ましいが、この従来例は満足できるものではな
い。
【0033】また、レンチキュラ方式においても、上記
の従来例と同様に通常のフラットディスプレイパネルを
90°回転させて用いる従来例がある。これも同様に上
記の課題を有する。
【0034】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、カラーフィルタが水平方向に並ん
だフラットディスプレイパネルを用いても、再生像に色
分離が起こらない3次元情報再生装置を得ることを目的
とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る3次元情報再生装置は、画像表示を行うための光を
発生する光源と、複数の画素からなる表示画面を有し、
該光源からの光を変調して、立体画像情報を有する画像
を該表示画面上に表示する画像表示手段とを備えてい
る。
【0036】そして、上記3次元情報再生装置は、該表
示画面上に表示された表示画像を、該表示画面上の画素
毎に分けて集光して投影する第1の光学手段と、該第1
の光学手段による投影光が照射されて、その投影面上に
各画素に対応した投影画像が形成される画像形成部と、
該画像形成部に形成された投影画像から、該立体画像情
報に対応した立体画像を再生する第2の光学手段とを備
えている。そのことにより上記目的が達成される。
【0037】この発明(請求項2)は、請求項1の3次
元情報再生装置において、前記第1の光学手段と前記画
像形成部との間に配置され、透光部と非透光部とを有す
るマスクを備え、前記表示画面上の各画素からの投影光
に絞りをかけるようにしたものである。
【0038】この発明(請求項3)は、請求項1記載の
3次元情報再生装置において、前記第1の光学手段とし
て、シリンドリカルレンズを前記表示画面における垂直
方向の各画素列に対応するよう配列してなるシリンドリ
カルレンズアレイを用いたものである。
【0039】この発明(請求項4)は、請求項1の3次
元情報再生装置において、前記第1及び第2の光学手段
の両方あるいは一方を、該光学手段を構成する所定の画
素に対応する個々のレンズ間に配置された、光を遮る遮
光部材を有する構造としたものである。
【0040】この発明(請求項5)は、請求項1の3次
元情報再生装置において、前記第1の光学手段として、
回折格子を前記表示画面における垂直方向の各画素列に
対応するよう配列してなる回折格子部材を用いたもので
ある。
【0041】この発明(請求項6)は、請求項1の3次
元情報再生装置において、前記光源と前記画像表示手段
の間に配置され、該光源から出射された画像表示用光を
平行光に変換する集光レンズを備えたものである。
【0042】
【作用】この発明(請求項1)においては、画像表示手
段の表示画面上に表示された立体画像情報を含む画像
を、第1の光学手段により、表示画面上の画素毎に集光
して投影するようにしたから、1つの画素における各色
のカラーフィルタに対応する絵素での表示画像が上記投
影領域上ではほぼ同じ位置に合成されることとなる。
【0043】このため、上記投影領域上の投影画像から
は、第2の光学手段により、各色のカラーフィルタに対
応する立体像が、これらがずれることなくほぼ重なるよ
う再生されることとなり、再生像における色ずれを回避
することができる。
【0044】この発明(請求項2)においては、第1の
光学手段と画像形成部の間に、透光部と非透光部を有す
るマスクを配置し、前記表示画面上の各画素からの投影
光に絞りをかけるようにしたので、画像形成部に投影さ
れる、各色の絵素に対応する投影画像が重なっている投
影領域を抽出して、色ずれのない鮮明な再生像を得るこ
とが可能となる。
【0045】この発明(請求項3)においては、第1の
光学手段をシリンドリカルレンズアレイで構成したの
で、各画素に対応する表示画像の投影光を効率よく集め
ることができ、明るい再生像を得ることができる。
【0046】この発明(請求項4)においては、前記第
1及び第2の光学手段の両方あるいは一方を、該光学手
段を構成する所定の画素に対応する個々のレンズ間に配
置された、光を遮る遮光部材を有する構造としたので、
該各レンズ間での光の交差を防ぎ、色ずれのない鮮明な
再生像を得ることができる。
【0047】この発明(請求項5)においては、第1の
光学手段を、回折格子を複数配列してなる回折格子部材
から構成したので、第1の光学手段としてレンズアレイ
を用いたものと比べて、光学系の軽量化、薄型化を図る
ことができる。
【0048】この発明(請求項6)においては、光源と
画像表示手段の間に、該光源から出射された光を平行光
に変換するレンズを配置したので、各画素に対応する表
示画像の投影光の交差を防ぎ、色ずれのない鮮明な再生
像を得ることができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。 (実施例1)図1は本発明の第1の実施例による3次元
情報再生装置の基本構成を示す断面図である。
【0050】図において、110は本実施例の3次元情
報再生装置で、画像表示を行うための光を発生する光源
6と、複数の画素からなる表示画面を有し、該光源から
の光を変調して、立体画像情報を有する画像を該表示画
面上に表示するフラットディスプレイパネル(画像表示
手段)1とを備えており、上記光源6と該パネル1の間
には、該光源6から出射された画像表示用光を平行光に
変換する集光レンズ4が配置されている。
【0051】そして、さらに上記3次元情報再生装置1
10は、該表示画面上に表示された表示画像を、該表示
画面上の画素毎に分けて集光して投影する集光シリンド
リカルレンズアレイ(第1の光学手段)3と、該レンズ
アレイ3による投影光が照射されて、その投影面上に各
画素に対応した投影画像が形成される拡散板(画像形成
部)5と、該拡散板5に形成された投影画像から、該立
体画像情報に対応した立体像を再生するシリンドリカル
レンズアレイ(第2の光学手段)2とを備えている。
【0052】ここで、上記フラットディスプレイパネル
1には液晶パネル、EL(エレクトロルミネッセンス)
パネル、プラズマディスプレイ、微小真空管を用いた真
空マイクロデバイス、あるいは平板CRTなど、表示面
が平面であるディスプレイが用いられる。
【0053】また、このフラットディスプレイパネル1
は、カラーフィルタが水平方向に並んだ現行用いられる
カラー表示パネルである。カラーフィルタは通常3色で
構成されていて、赤(R)、緑(G)、青(B)あるい
はシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の組
み合わせが用いられる。例えば、絵素1a、絵素1b、
絵素1cをそれぞれ、赤(R)、緑(G)、青(B)の
カラーフィルタに対応する絵素とすると、これらの1組
の3つの絵素1a〜1cにより1画素が構成される。な
お図1では、このパネル1については、絵素の構成のみ
示しており、その他の具体的な構成は、説明の都合上省
略している。
【0054】上記シリンドリカルレンズアレイ2と集光
用シリンドリカルレンズアレイ3は、アクリル、塩化ビ
ニル等の透明なプラスチック材料の表面に凹凸をつけ、
かまぼこ状の細長いレンズ2a,3aを並べて構成した
ものであり、それぞれのレンズアレイ2,3において、
各レンズ2a,3aの焦点距離は同一となっている。ま
たこれらは、ガラス、プラスチックの透明平板に屈折率
分布を持たせることにより、形成することもできる。な
お、上記第1及び第2の光学手段は、表示画面の水平方
向にレンズ作用を有するものであればよく、シリンドリ
カルレンズアレイに限定されるものではなく、通常のレ
ンズアレイでもよい。
【0055】ここで、上記集光用シリンドリカルレンズ
アレイ3では、その各シリンドリカルレンズ3aは、上
記表示画面における垂直方向の各画素列に対応するよう
配列されており、またシリンドリカルレンズアレイ2で
は、その各シリンドリカルレンズ2aは、4つの画素に
対応するよう配列されている。
【0056】また、上記拡散板5は、集光用シリンドリ
カルレンズアレイ3の各レンズ3aの焦点距離の近傍に
置かれている。
【0057】上記集光レンズ4はフラットディスプレイ
パネル1全体に光を照射させなければならないため、大
口径のものとなる。そこで、該集光レンズ4はプラスチ
ック材料からなる薄型のフレネルレンズが適している。
また、レンズ作用は紙面と平行な平面内だけにあればよ
いので、この集光レンズ4はシリンドリカルレンズでよ
い。
【0058】また上記光源6は点光源、あるいは紙面に
垂直な方向に細長い線光源を用いている。
【0059】次に作用効果について説明する。集光レン
ズ4の焦点距離にある光源6から出射された光は、レン
ズ4の作用により平行光に変換される。その平行光は垂
直にフラットディスプレイパネル1に入射される。フラ
ットディスプレイパネル1では、入射されてきた光に対
して、立体像形成用の画像データに基づいて色変調と強
度変調を行う。これによって、パネル1の表示画面上に
は、再生されるべき画像のフーリエ変換像が各画素領域
に表示される。
【0060】そうすると、集光用シリンドリカルレンズ
アレイ3の各レンズ3aの焦点距離近傍に拡散板5が配
置されているため、フラットディスプレイパネル1を透
過した平行光は、集光用シリンドリカルレンズアレイ3
の作用によって、拡散板5上に画素毎に集光させて投影
される。この時、拡散板5上の集光点5aでは、R、
G、Bの各色の投影光が混色して、1点あるいは小さな
領域に集中した状態となっている。
【0061】そして、該拡散板5上に投影された各画素
に対応する投影画像は、シリンドリカルレンズ2の作用
により、立体像として再生される。
【0062】次に、本実施例における3次元画像情報再
生の原理を図2を用いて説明する。図2は前記フラット
ディスプレイパネル1の情報が投影された拡散板5と、
シリンドリカルレンズアレイ2の断面図を示し、図1に
示されているその他のものは省略されている。
【0063】図1に示したように、フラットディスプレ
イパネル1上の1組の絵素1a、1b、1cから出た光
は例えば、図2の拡散板5上の輝点5a1 に集光され
る。すなわち、フラットディスプレイパネル1の各画素
の位置と透過度を反映して、拡散板5上に1点1点明る
さの異なる輝点が並んで生成される。
【0064】図1と同様に、拡散板5上に形成される輝
点4個に対して、シリンドリカルレンズアレイ2の1つ
のレンズが対応するとする。輝点5a1 から5a4 には
レンズ2aが、輝点5a5 から5a8 にはレンズ2b
が、輝点5a9 から5a12にはレンズ2cが対応する。
ここで、輝点から発せられた光は散乱光と考えてよい。
シリンドリカルレンズアレイ2の各レンズ2a、2b、
2cの焦点距離は同じ、ほぼ焦点位置に拡散板5が置か
れているので、このような配置から、例えば輝点5a3
から発せられた光は、輝点5a3とレンズ2aの主点1
2aを結ぶ方向にレンズ2aの幅のもつ平行光7(図1
参照)になって出射される。なお、図2ではその平行光
を実線11aで代表させて表している。図2では光線を
描きやすくするために、縦横の縮尺率を変えて表してお
り、このため、再生される光は幅の広い光という印象を
与えるが、実際はそれ程ではない。
【0065】このように輝点とレンズの主点の相対的な
位置関係から、出射される光の出射方向が規定される。
同様に、輝点5a6 とレンズ2bの主点12bの相対位
置関係から光線11bが再生される。このような光線の
再生が複数のレンズについて行われる。
【0066】図2に示すC側から観察者がこれらの光線
群11を観察すると、実際には拡散板5から手前にしか
光は出ていないが、観察者はその認識はなく、光線が交
わる再生点Aから出てきた光と感じ、奥行き感を感じ
る。そして多数のレンズにより再生点が無数に再現され
ることにより、立体像が観察されることとなる。
【0067】このような構成の本実施例では、フラット
ディスプレイパネル1の表示画面上に表示された立体画
像情報を含む画像を、集光シリンドリカルレンズアレイ
3により、表示画面上の画素毎に集光して拡散板5上に
投影するようにしたので、1つの画素における各色のカ
ラーフィルタに対応する絵素1a,1b,1cでの表示
画像が上記拡散板5上ではほぼ同じ位置に合成されるこ
ととなる。
【0068】このため、上記拡散板5上の投影画像から
は、シリンドリカルレンズアレイ2により、各色の絵素
に対応する立体像がずれることなくほぼ重なるよう再生
されることとなり、再生像における色ずれを回避するこ
とができる。
【0069】また、フラットディスプレイパネル1によ
る表示画像を投影する第1の光学手段として、シリンド
リカルレンズアレイを用いているので、各画素に対応す
る表示画像の投影光を効率よく集めることができ、明る
い再生像を得ることができる。
【0070】さらに、光源6とフラットディスプレイパ
ネル1の間に、該光源6から出射された光を平行光に変
換する集光レンズ4を配置しているので、各画素に対応
する表示画像の投影光の交差を防ぐことができる。
【0071】なお、このようなフラットディスプレイパ
ネル1に表示される立体情報をもった画像データは、コ
ンピュータで作成することができる。また、専用の特殊
カメラを用意すれば、実物の被写体から立体情報をもっ
た画像データを得ることができる。
【0072】また、上記シリンドリカルレンズアレイ2
の1つのレンズに割り当てる画素の数は4つに限定され
るものでない。
【0073】さらに、集光用シリンドリカルレンズアレ
イ3やシリンドリカルレンズアレイ2は、個々のシリン
ドリカルレンズに対応するスリットを有する部材に置き
換えることができる。但し、いずれもレンズアレイの方
が光の利用効率がよく、クロストークが少ないので、明
るく鮮明な画像が得られる。
【0074】(実施例2)図3は本発明の第2の実施例
による3次元情報再生装置の基本構成を示す断面図であ
り、図において、図1と同一符号は第1の実施例の3次
元情報再生装置110と同じ構成要素を示す。
【0075】120は本実施例の3次元情報再生装置
で、上記第1の実施例と同様、光源6と、該光源からの
光を用いて立体画像情報を有する画像を表示するフラッ
トディスプレイパネル1と、該表示画面上に表示された
表示画像を投影する集光シリンドリカルレンズアレイ3
と、該投影光により投影画像が形成される拡散板5と、
該投影画像から、該立体画像情報に対応した立体像を再
生するシリンドリカルレンズアレイ2とを備えている。
【0076】ここで、上記フラットディスプレイパネル
1には、第1の実施例のものと同様、3色の絵素1a、
1b、1cが水平方向に並んだ現行のカラー表示パネル
を用いている。
【0077】本実施例では、光源6とフラットディスプ
レイパネル1との間には、第1実施例の集光レンズ4は
配置しておらず、フラットディスプレイパネル1には、
平行光ではなく、通常のランダムな方向をもつ光源6か
らの光を投射するようにしている。
【0078】そして、本実施例では、上記拡散板5のフ
ラットディスプレイパネル1側に、該拡散板5に近接さ
せて、各画素に対応する透光部21aとそれ以外の非透
光部21bからなるブラックマスク121を配置し、該
集光シリンドリカルレンズアレイ1からの各画素に対応
した投影光に絞りがかかるようにしている。
【0079】次に作用効果について説明する。
【0080】上記フラットディスプレイパネル1により
その表示画面上に表示されたフーリエ変換像の合成像
が、上記集光シリンドリカルレンズアレイ3、拡散板5
及びシリンドリカルレンズアレイ2により立体像として
再生される基本的な動作は、上記第1の実施例と同様に
行われるので、ここではその詳細な説明は省略する。
【0081】次に、上記マスクの作用について説明す
る。
【0082】図4は本実施例において、1つの画素の各
絵素から出射された光線が混ざる様子を模式的に示して
いる。
【0083】図において、23a,23b,23cは、
フラットディスプレイパネル1の表示画面上での、各絵
素1a,1b,1cを代表する発光点である。そして、
集光用シリンドリカルレンズアレイ3の1つのレンズ3
aが上記3つの発光点23a〜23cに対応しており、
各発光点23a,23b,23cはレンズ3aにより結
像面23に結像されるとする。また、該レンズ3aとこ
の結像面23との間には、上記拡散板5の投影面20が
位置している。
【0084】上記絵素1aに対応する発光点23aから
出た光は放射状に広がり、レンズ3aにより投影面20
上を広い領域にわたって照射する。これと同様に、絵素
1b,1cに対応する発光点23b及び23cから出た
光も同様に、投影面20上を広い領域にわたって照射す
る。
【0085】これにより、投影面20の中央部で、上記
3つの発光点から出た光が混じることとなる。
【0086】このため、上記マスクの開口部(透光部)
21aを、上記3つの発光点から出た光が重なる領域に
合わせて配置しておくと、拡散板5上の投影面に投影さ
れる各画素の投影光は、各画素を構成する3つの絵素1
a〜1cに対応する投影光,つまり各色の投影光が完全
に重なったものとなる。
【0087】つまり、図に示すように開口部21aでは
3色の光が完全に混合しており、開口部21a以外の部
分の光は、非透光部21bにより遮光される。
【0088】なお、図4では発光点を各絵素の代表点と
したが、各絵素全体にわたって考えても基本的に同じ
で、3色の光が混合する投影面20上の領域の大きさが
変わるだけである。また、上記投影面20上で3色の光
が重なる領域の大きさはレンズ3aと投影面20の間の
距離で調整することができる。
【0089】このように本実施例では、拡散板5のフラ
ットディスプレイパネル1側に透光部21aと非透光部
21bを有するマスク121を配置したので、フラット
ディスプレイパネル1に平行光を投射しなくても、各絵
素1a〜1cから出た3色の光を拡散板5の投影面20
上で完全に混合させることができ、上記第1の実施例に
おける集光レンズ4を不要とでき、これにより装置の軽
量化,薄型化を図ることも可能となる。
【0090】なお、上記ブラックマスク121は、拡散
板5上に形成することができ、該拡散板5と一体とする
ことができる。
【0091】また、本実施例の3次元情報再生装置にお
いても、上記第1の実施例と同様、上記集光用シリンド
リカルレンズアレイ3及びシリンドリカルレンズアレイ
2は、スリットアレイに置き換えることができることは
言うまでもない。
【0092】(実施例3)図5は本発明の第3の実施例
による3次元情報再生装置の基本構成を示す断面であ
る。図において、図1及び図3と同一符号は、上記第1
及び第2の実施例の3次元情報再生装置と同じ構成要素
を示している。
【0093】130は本実施例の3次元情報再生装置
で、上記第2の実施例と同様、フラットディスプレイパ
ネル1と、シリンドリカルレンズアレイ132と、集光
用シリンドリカルレンズアレイ133と、拡散板5と、
ブラックマスク121と、光源6とから構成される。
【0094】そして、本実施例では、上記集光用シリン
ドリカルレンズアレイ133は、これを構成する各レン
ズ133aの間に遮光部材133bを配置した構造とな
っており、またシリンドリカルレンズアレイ132も、
該レンズアレイ133と同様、これを構成する各レンズ
132aの間に遮光部材132bを配置した構造となっ
ている。
【0095】該遮光部材133b,132bは、光を透
過させない材料からなり、上記各レンズアレイ133,
132は、細長い柱状のレンズ133a,132aの側
面に遮光材料を膜状に形成して、各レンズを貼り合わせ
ることにより得ることができる。
【0096】次に作用効果について説明する。
【0097】各絵素1a、1b、1cから出た異なる色
成分をもった光が混合される原理は図3に示す第2の実
施例の3次元情報再生装置120と同じであるので、そ
の説明は省略する。
【0098】次に本実施例の特有の作用効果について説
明する。
【0099】特に、図3に示す3次元情報再生装置12
0では、フラットディスプレイパネル1に対して、光源
6からのランダムな光を照射しているために、集光用シ
リンドリカルレンズアレイ3やシリンドリカルレンズア
レイ2では、隣接するシリンドリカルレンズ間で、投影
光が入り乱れる。
【0100】すなわち、ある画素を透過した光がこれに
対応するレンズを通らずに、隣のレンズを通ることがあ
り、クロストークが発生する。この結果、再生された像
の鮮明さが損なわれるという課題がある。
【0101】これに対し本実施例では、集光用シリンド
リカルレンズアレイ3及びシリンドリカルレンズアレイ
2の各レンズ間に遮光部材133b,132bを介在さ
せているので、これらのレンズアレイの各レンズには、
対応した画素の投影光だけが入射されるようになる。こ
のため、上記第2実施例の3次元情報再生装置における
クロストークを回避することができ、再生像が不鮮明に
なるのを防ぐことができる。
【0102】(実施例4)図6は本発明の第4の実施例
による3次元情報再生装置の基本構成を示す断面図であ
り、図において、図1と同一符号は、第1の実施例の3
次元情報再生装置110と同じ構成要素を示す。
【0103】140は本実施例の3次元情報再生装置
で、これは、上記第1の実施例における集光用シリンド
リカルレンズアレイ3に代えて、フラットディスプレイ
パネル1の表示画面上に表示された表示画像を投影する
集光用回折格子板141を用い、拡散板5のフラットデ
ィスプレイパネル1側にブラックマスク142を配置し
たものである。
【0104】上記回折格子板141では、フラットディ
スプレイパネル1の個々の画素毎に、これを構成する絵
素1a、1b、1cに対応して、回折格子41a、減光
フィルタ41b、及び回折格子41cが並べられてい
る。
【0105】また、上記ブラックマスク142は、上記
各画素に対応する、画素領域に比べて十分小さい面積の
透光部42aを有しており、該透光部以外の領域は非透
光部42bとなっている。
【0106】次に作用効果について説明する。集光レン
ズ4の焦点距離にある光源6から出射された光は、レン
ズ4の作用により平行光に変換される。その平行光は垂
直にフラットディスプレイパネル1に入射される。フラ
ットディスプレイパネル1では、入射されてきた光に対
して、立体像形成用の画像データに基づいて色変調と強
度変調を行う。これによって、パネル1の表示画面上に
は、再生されるべき画像のフーリエ変換像が各画素領域
に表示される。
【0107】そうすると、フラットディスプレイパネル
1を透過した平行光は、フラットディスプレイパネル1
の表示画面側に配置した回折格子板141と、上記拡散
板5の手前に配置したブラックマスク142の作用によ
り、拡散板5上に画素毎に集光して投影される。この
時、拡散板5上の、上記各透光部42aに対応する領域
では、R、G、Bの各色の投影光が混色して小さな領域
に集中した状態となっている。
【0108】そして、該拡散板5上に投影された各画素
に対応する投影画像は、シリンドリカルレンズ2の作用
により、立体像として再生される。
【0109】次に、本実施例における3次元情報再生の
原理を図7を用いて説明する。図7は、フラットディス
プレイパネル1の各絵素を透過した光が混合される様子
を説明するための図であり、フラットディスプレイパネ
ル1と、回折格子板141と、ブラックマスク142の
1部を示している。
【0110】図中、10は、フラットディスプレイパネ
ル1における1つの画素に対応する部分であり、該画素
を構成する1組の絵素、つまり赤色,緑色,青色に対応
する絵素1a、1b、1cが配置されている。
【0111】41は、上記回折格子板141の1画素に
対応する部分であり、上記1画素を構成する3つの絵素
のうち中央に位置するもの,つまり緑色の絵素1bに対
応する部分には減光フィルタ41bが、その両側にはそ
れぞれ、赤色の絵素1a,青色の絵素1cに対向して回
折格子41a,41cが配置されている。
【0112】42は、上記ブラックマスク142の1画
素に対応する部分であり、上記緑色の絵素1bに対応す
る部分が透光部42aとなっており、その両側の、赤色
の絵素1a,青色の絵素1cに対向する部分は非透光部
42bとなっている。
【0113】このような構成では、フラットディスプレ
イパネル1の各絵素で変調を受けた平行な光が、回折格
子板141に垂直に入射すると、上記回折格子41a,
41cでの光の偏向作用により、各絵素を通過した光が
混合されることとなる。
【0114】すなわち、赤色の絵素1a,及び青色の絵
素1cからの光は、回折格子41a、及び回折格子41
cの偏向作用によって偏向されて、ブラックマスク14
2の開口部(透光部)42aに導かれる。また、減光フ
ィルタ41を通過した緑色の絵素1bからの光はそのま
ま直進して上記ブラックマスク142の開口部42aに
至る。これにより拡散板5上には、上記各絵素1a〜1
cからの光が混合されて照射されることとなる。
【0115】また、上記回折格子41a,41cでは、
偏向される1次光と、直進する0次光が存在するので、
直進する0次光は、上記ブラックマスク142の非透光
部(遮光部)にて遮断されることとなる。
【0116】なお、上記回折格子41a,41cでは、
入射された光の全てが1次光となるわけではなく、0次
光及びその他の光になるので、入射光に対して1次光の
光量は減少している。そのため、回折格子41a及び4
1cによる回折光と、減光フィルタ41bの透過光の強
度が等しくなるように、減光フィルタ41bの減光率を
設定する必要がある。
【0117】また、回折格子の回折角には波長特性があ
るので、回折格子41aは、入射される赤色の絵素1a
からの光に応じたものとし、回折格子41cは、入射さ
れる青色の絵素1cからの光に応じたものとしており、
回折格子41aと41cでは特性が異なっている。厳密
に言えば、赤色の光にしても波長分布をもっているの
で、回折格子41aによって、開口部41a上で波長分
離が見られる。しかし、それは実用上問題とならない程
度である。
【0118】さらに、上記回折格子41a、41cとし
ては、表面に凹凸をつけた位相型の回折格子が回折効率
が高く適している。また、回折格子は透明プラスチック
材料に凹凸を形成して構成できるので、大量生産が可能
で、安価に作製することができる。しかも回折格子は厚
さを必要としないので、薄くすることができ、装置の軽
量化にも有効である。
【0119】このように本実施例では、フラットディス
プレイパネル1の各絵素を透過した色成分の異なる光を
集光用の回折格子板141及びブラックマスク142を
通して拡散板5上で混合させるようにしたので、上記表
示画面上の表示画像を投影する光学手段としてレンズア
レイを用いた上記第1〜第3の実施例のものと比べて、
光学系の軽量化、薄型化を図ることができる効果があ
る。
【0120】なお、上記各実施例では、フラットディス
プレイパネル1にて表示されたフーリエ変換像から、図
2に示す原理により立体像を再生する3次元情報再生装
置について説明したが、本発明は、その他の原理に基づ
く3次元情報再生装置、例えば視差画像方式の3次元情
報再生装置にも適応することができる。
【0121】(実施例5)図13は本発明の第5の実施
例による視差画像(レンチキュラ)方式の3次元情報再
生装置の基本構成を示す断面図、図14は、該3次元情
報再生装置におけるフラットディスプレイパネル1を駆
動する方式を説明するための図である。
【0122】図において、図1と同一符号は、第1の実
施例の3次元情報再生装置110と同じ構成要素を示
し、150は本実施例のレンチキュラ方式の3次元情報
再生装置である。この3次元情報再生装置150は、上
記第1の実施例におけるシリンドリカルレンズアレイ2
に代えて、これとは各シリンドリカルレンズと画素との
対応関係が異なるシリンドリカルレンズアレイ152を
用い、フラットディスプレイパネル1に、右目用の画像
と左目用の画像を1画素ずつ交互に表示するようにした
ものである。
【0123】すなわち、151aは左目用の画像信号を
供給するL駆動回路、151bは右目用の画像信号を供
給するR駆動回路であり、フラットディスプレイパネル
1の表示画面上に水平方向に並ぶ画素10a,10bに
は、上記L駆動回路の出力と上記R駆動回路の出力を交
互に接続している。
【0124】また上記シリンドリカルレンズアレイ15
2では、フラットディスプレイパネル1の表示画面の隣
接する2つの画素に対して、1つのシリンドリカルレン
ズ152aが対応するよう構成されている。
【0125】このような構成のレンチキュラ方式の3次
元情報再生装置では、図1と同じ構成をもつフラットデ
ィスプレイパネル1に右目用の画像と左目用の画像が1
画素ずつ交互に表示画面上に表示されると、それぞれの
画像は、集光用シリンドリカルレンズアレイ3の作用に
よって、拡散板5上に画素毎に集光させて投影される。
この時、拡散板5上の集光点5aでは、R、G、Bの各
色の投影光が混色して、1点あるいは小さな領域に集中
した状態となっている。
【0126】そして、該拡散板5上に投影された各画素
に対応する投影画像は、シリンドリカルレンズアレイ2
の作用によって、ある空間に右目用の画像と左目用の画
像が隣り合って投影される。そこに観察者が右目、左目
をもってくると、観察者は立体像を観察することができ
る。
【0127】この方式においても、フラットディスプレ
イパネル1の表示画面上に表示された左目用画像及び右
目用画像を集光用シリンドリカルレンズアレイ3により
拡散板に1度投影させるようにしているため、1つの画
素における各色のカラーフィルタに対応する絵素1a,
1b,1cでの表示画像が上記拡散板5上ではほぼ同じ
位置に合成されることとなり、これにより色分離の起こ
らない立体像を再生することができる。
【0128】なお、この実施例では、フラットディスプ
レイパネル1の表示画面上に表示された画像を、集光用
シリンドリカルレンズアレイ3により拡散板5上に投影
するようにしたが、この投影には、上記第4の実施例に
おける回折格子板を用いてもよい。
【0129】
【発明の効果】以上のように、本発明(請求項1)の3
次元情報再生装置によれば、画像表示手段の表示画面上
に表示された立体画像情報を含む画像を、第1の光学手
段により、表示画面上の画素毎に集光して投影するよう
にしたので、1つの画素における各色のカラーフィルタ
に対応する絵素での表示画像が上記投影領域上ではほぼ
同じ位置に合成されることとなり、これにより上記表示
画面に表示される立体画像情報を含む画像から、色ずれ
のない立体像を再現することができる。
【0130】本発明(請求項2)の3次元情報再生装置
によれば、第1の光学手段と画像形成部の間に、透光部
と非透光部を有するマスクを配置し、前記表示画面上の
各画素からの投影光に絞りをかけるようにしたので、画
像形成部に投影される、各色の絵素に対応する投影画像
が重なっている投影領域を抽出して、色ずれのない鮮明
な再生像を得ることが可能となる。このため、フラット
ディスプレイパネルに平行光を照射させる必要がなくな
り、該平行光を形成するための集光レンズを省くことが
できる効果がある。
【0131】本発明(請求項3)の3次元情報再生装置
によれば、画像表示手段の表示画面上に表示された立体
画像情報を含む画像を、シリンドリカルレンズアレイに
より表示画面上の画素毎に集光して投影するようにした
ので、各画素に対応する表示画像の投影光を効率よく集
めることができ、明るい再生像を再現することができる
効果がある。
【0132】本発明(請求項4)の3次元情報再生装置
によれば、表示画像の投影光を集光する前記第1及び第
2の光学手段の両方あるいは一方を、該光学手段を構成
する所定の画素に対応する個々のレンズ間に配置され
た、光を遮る遮光部材を有する構造としたので、各レン
ズ間での光の交差を防ぎ、鮮明で色ずれの発生しない再
生像を再現することができる効果がある。
【0133】本発明(請求項5)の3次元情報再生装置
によれば、画像表示手段の表示画面上に表示された立体
画像情報を含む画像を、回折格子板により表示画面上の
画素毎に集光して投影するようにしたので、光学系を軽
量化でき、また本装置を安価に作製することができると
いう効果がある。
【0134】本発明(請求項6)の3次元情報再生装置
によれば、光源から出射された光を平行光に変換するレ
ンズを備えたので、光源からの光を変調する画像形成手
段,該画像形成手段を通過した光を投影する光学系等
で、各画素に対応する表示画像の投影光が交差するのを
防ぐことができ、これにより鮮明な再生像を再現するこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による3次元情報再生装
置の基本構成を模式的に示す断面図である。
【図2】上記第1の実施例の3次元情報再生装置におけ
る立体像再生の原理を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施例による3次元情報再生装
置の基本構成を模式的に示す断面図である。
【図4】上記第2の実施例による3次元情報再生装置に
おいて、光線が混合する様子を表す図である。
【図5】本発明の第3の実施例による3次元情報再生装
置の基本構成を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例による3次元情報再生装
置の基本構成を模式的に示す断面図である。
【図7】上記第4の実施例の3次元情報再生装置におい
て、光線が混合する様子を表す図である。
【図8】従来の3次元情報再生装置の基本構成を模式的
に示す断面図である。
【図9】図8に示す3次元情報再生装置に用いられるフ
ラットディスプレイパネルのカラーフィルタの配列パタ
ーンを示す図である。
【図10】図8に示す3次元情報入力装置において、再
生される光線の様子を表す図である。
【図11】従来の別の3次元情報再生装置に用いられる
フラットディスプレィパネルのカラーフィルタの配列パ
ターンを示す図である。
【図12】従来のさらに別の3次元情報再生装置に用い
られるフラットディスプレイパネルのカラーフィルタの
配列パターンを示す図である。
【図13】本発明の第5の実施例による3次元情報再生
装置の基本構成を模式的に示す断面図である。
【図14】上記第5の実施例の3次元情報再生装置に用
いられるフラットディスプレイパネルの駆動方式を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 フラットディスプレイパネル 1a,1b,1c 絵素 2,132 シリンドリカルレンズアレイ 2a,3a,132a,133a シリンドリカルレン
ズ 3,133 集光用シリンドリカルレンズアレイ 4 集光レンズ 5 拡散板 5a 集光点 6 光源 12a 主点 20 投影面 21a,42a 透光部 21b,42b 非透光部 23 結像面 23a,23b,23c 発光点 41a,41c 回折格子 41b 減光フィルタ 110,120,130,140,150 3次元情報
再生装置 121,142 ブラックマスク 132b,133b 遮光部材 141 回折格子板 151a 左目用の駆動回路 151b 右目用の駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 賀好 宣捷 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像表示を行うための光を発生する光源
    と、 複数の画素からなる表示画面を有し、該光源からの光を
    変調して、立体画像情報を有する画像を該表示画面上に
    表示する画像表示手段と、 該表示画面上に表示された表示画像を、該表示画面上の
    画素毎に分けて集光して投影する第1の光学手段と、 該第1の光学手段による投影光が照射されて、その投影
    面上に各画素に対応した投影画像が形成される画像形成
    部と、 該画像形成部に形成された投影画像から、該立体画像情
    報に対応した立体像を再生する第2の光学手段とを備え
    た3次元情報再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の3次元情報再生装置にお
    いて、 前記第1の光学手段と前記画像形成部との間に配置さ
    れ、透光部と非透光部とを有するマスクを備え、 前記表示画面上の各画素からの投影光に絞りをかけるよ
    うにした3次元情報再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の3次元情報再生装置にお
    いて、 前記第1の光学手段は、シリンドリカルレンズを、前記
    表示画面における垂直方向の各画素列に対応するよう配
    列してなるシリンドリカルレンズアレイである3次元情
    報再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の3次元情報再生装置にお
    いて、 前記第1及び第2の光学手段の両方あるいは一方は、該
    光学手段を構成する所定の画素に対応する個々のレンズ
    の間に配置された、光を遮る遮光部材を有している3次
    元情報再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の3次元情報再生装置にお
    いて、 前記第1の光学手段は、回折格子を、前記表示画面にお
    ける垂直方向の各画素列に対応するよう配列してなる回
    折格子部材である3次元情報再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の3次元情報再生装置にお
    いて、 前記光源と前記画像表示手段の間に配置され、該光源か
    ら出射された画像表示用光を平行光に変換する集光レン
    ズを備えた3次元情報再生装置。
JP7125346A 1995-05-24 1995-05-24 3次元情報再生装置 Withdrawn JPH08322067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7125346A JPH08322067A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 3次元情報再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7125346A JPH08322067A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 3次元情報再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08322067A true JPH08322067A (ja) 1996-12-03

Family

ID=14907849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7125346A Withdrawn JPH08322067A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 3次元情報再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08322067A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1185085A (ja) * 1997-09-02 1999-03-30 Fujitsu Ltd 画像表示装置
WO2001020386A3 (en) * 1999-09-17 2001-09-27 Mems Optical Inc An autostereoscopic display and method of displaying three-dimensional images, especially color images
US6859240B1 (en) 2000-01-27 2005-02-22 Mems Optical Inc. Autostereoscopic display
JP2005062626A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Seiko Epson Corp 投射型表示装置
JP2005077437A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Olympus Corp 映像表示装置及び立体映像表示装置並びに車載用映像表示装置
US6980176B2 (en) * 2001-09-13 2005-12-27 Hitdesign Ltd. Three-dimensional image display apparatus and color reproducing method for three-dimensional image display
US7064895B2 (en) 2000-08-09 2006-06-20 Canon Kabushiki Kaisha Stereoscopic image display method and stereoscopic image display apparatus using it
KR100667740B1 (ko) * 2000-06-19 2007-01-12 삼성전자주식회사 입체투영장치
US7684126B2 (en) * 2006-02-24 2010-03-23 3M Innovative Properties Company Fresnel field lens
JP2010092006A (ja) * 2008-10-09 2010-04-22 Samsung Electronics Co Ltd 2dと3dの映像転換が可能な映像表示装置およびその方法
JP2011164637A (ja) * 2003-11-06 2011-08-25 Nec Lcd Technologies Ltd 立体画像表示装置、及び表示パネル
CN103091854A (zh) * 2013-02-17 2013-05-08 深圳超多维光电子有限公司 一种立体显示装置
CN109166537A (zh) * 2018-11-07 2019-01-08 惠科股份有限公司 显示系统的亮度调节方法、亮度调节系统及显示系统
CN110998416A (zh) * 2017-08-09 2020-04-10 株式会社电装 立体显示装置
CN114839792A (zh) * 2022-04-25 2022-08-02 四川大学 基于精准控光的高分辨率3d显示装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1185085A (ja) * 1997-09-02 1999-03-30 Fujitsu Ltd 画像表示装置
WO2001020386A3 (en) * 1999-09-17 2001-09-27 Mems Optical Inc An autostereoscopic display and method of displaying three-dimensional images, especially color images
US6859240B1 (en) 2000-01-27 2005-02-22 Mems Optical Inc. Autostereoscopic display
KR100667740B1 (ko) * 2000-06-19 2007-01-12 삼성전자주식회사 입체투영장치
US7064895B2 (en) 2000-08-09 2006-06-20 Canon Kabushiki Kaisha Stereoscopic image display method and stereoscopic image display apparatus using it
US6980176B2 (en) * 2001-09-13 2005-12-27 Hitdesign Ltd. Three-dimensional image display apparatus and color reproducing method for three-dimensional image display
JP2005062626A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Seiko Epson Corp 投射型表示装置
JP2005077437A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Olympus Corp 映像表示装置及び立体映像表示装置並びに車載用映像表示装置
US9516298B2 (en) 2003-11-06 2016-12-06 Nlt Technologies, Ltd. Three-dimensional image display device, portable terminal device, display panel and fly eye lens
JP2011164637A (ja) * 2003-11-06 2011-08-25 Nec Lcd Technologies Ltd 立体画像表示装置、及び表示パネル
US7684126B2 (en) * 2006-02-24 2010-03-23 3M Innovative Properties Company Fresnel field lens
JP2010092006A (ja) * 2008-10-09 2010-04-22 Samsung Electronics Co Ltd 2dと3dの映像転換が可能な映像表示装置およびその方法
CN103091854A (zh) * 2013-02-17 2013-05-08 深圳超多维光电子有限公司 一种立体显示装置
CN110998416A (zh) * 2017-08-09 2020-04-10 株式会社电装 立体显示装置
CN109166537A (zh) * 2018-11-07 2019-01-08 惠科股份有限公司 显示系统的亮度调节方法、亮度调节系统及显示系统
CN114839792A (zh) * 2022-04-25 2022-08-02 四川大学 基于精准控光的高分辨率3d显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3035117B2 (ja) 光学装置
JP3192298B2 (ja) ディスプレイ
JP2891177B2 (ja) 立体表示装置
JP3576521B2 (ja) 立体表示方法及びその装置
KR100560529B1 (ko) 자동입체 디스플레이 장치
US6101008A (en) Autostereoscopic display based on electrically switchable holograms
JP4450076B2 (ja) 三次元画像再生装置
JPH0918897A (ja) 立体画像表示装置
US7660024B2 (en) 3-D HLCD system and method of making
JP2007188097A (ja) 自動立体ディスプレー装置
JP2005533291A (ja) 自動立体視投影装置
JPH11285030A (ja) 立体画像表示方法及び立体画像表示装置
JPH08322067A (ja) 3次元情報再生装置
JPH08237691A (ja) 観察者追跡型自動立体表示装置および観察者追跡方法
JP5367046B2 (ja) 自動立体ディスプレー装置
US9766471B2 (en) Stereoscopic image display apparatus
JP2012508394A (ja) 有色ホログラム表示装置
JPH05273675A (ja) 立体像の記録および再生方式
CN208805627U (zh) 用于实现三维图像近眼显示的装置
WO2003050611A1 (en) Searchable lightfield display
JP3341342B2 (ja) 回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置
JP4045347B2 (ja) 立体ディスプレイ装置
JP5424342B2 (ja) 立体画像表示装置
JPH11174376A (ja) 3次元画像表示装置
JP2020148871A (ja) 三次元映像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020806