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JPH0829089B2 - フアクタ−▲viii▼凝固因子ポリペプチド類 - Google Patents

フアクタ−▲viii▼凝固因子ポリペプチド類

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JPH0829089B2
JPH0829089B2 JP6503884A JP6503884A JPH0829089B2 JP H0829089 B2 JPH0829089 B2 JP H0829089B2 JP 6503884 A JP6503884 A JP 6503884A JP 6503884 A JP6503884 A JP 6503884A JP H0829089 B2 JPH0829089 B2 JP H0829089B2
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viii
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polypeptides
coagulation factor
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JP6503884A
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キヤロル・エイ・フルチヤ−
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スクリツプス・クリニツク・アンド・リサ−チ・フアンデ−シヨン
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、新規なファクターVIIIポリペプチド類、
即ち、凝固活性を有するタンパク類に関するものであ
る。さらに詳しくは、本発明は、古典的な血友病の治
療、並びにヒトおよび哺乳類の血液に対して望ましい凝
固挙動を示す様なポリペプチドまたはポリペプチド複合
体のさらに進んだ研究、および確認を行なう上で有用な
ものである。
古くから、血漿フアクターVIIIが血液の凝固に重要な
役割を果していること、並びにトロンビンがこのフアク
ターVIIIの凝固作用を活性化すること、は知られてい
た。最近のフアクターVIII確認作業において、フアクタ
ーVIIIは少なくとも2個のポリペプチド、即ちVIII:Cお
よびVIII:Rと称するもの、の複合体であるとの仮定がな
され、しかもこのVIII:C部分に凝固活性が存在すること
が見出された。フアクターVIII:Cに対するトロンビンの
作用が研究され、トロンビンは、該フアクターを数個の
小ペプチドに分解することにより活性化する、という結
論が導き出された。しかしながら、これまでどの研究に
おいても、ヒトにおけるトロンビン−誘発性フアクター
VIII活性化作用と、ヒトのフアクターVII:Cから形成さ
れた、はつきりと決定されたポリペプチドのいずれかと
を関連づけることはできなかつた。
例えば、HoyerおよびTraboldは、「ヒトのフアクター
VIIIに対するトロンビンの影響」J.Lab.Clin.Med.97:50
−64(1981)、において、ウサギ由来のフアクターVII
I:Rに対する多クローン性抗体を用いた免疫吸着剤クロ
マトグラフイーにより、ヒトのフアクターVIII:Cを精製
することを追求している。次いで、彼らはフアクターVI
II:Cを精製ヒトα−トロンビンと共にインキユベート
し、トロンビンは、少量ではフアクターVIII:Cを活性化
するが、大量の場合には該フアクターを殆んど、または
全く活性化しないと結論している。彼らはまた、トロン
ビンの活性化作用はタンパクサイズの減少による、と結
論づけると共に、活性化されたフアクターVIII:Cの分子
量は約116,000であると提示した。しかし重要なこと
は、彼らはフアクターVIII:C活性を保持している特定の
ポリペプチド類、およびVIII:C抗原決定基を同定するこ
とができなかつた、という点である。
Fulcher,C.A.およびZimmerman,T.S.は、「ヘテロロー
ガスな沈降抗体によるヒトのフアクターVIII凝固促進性
タンパクの確認」Proc.Natl.Acad.of Sci.USA,79:1648
−1652(1982)において、血漿濃縮物をフアクターVII
I:Rに対するモノクローナル抗体を含有するカラムに通
し、吸着されたVIII:C/VIII:R複合体からVIII:Cを溶離
し、次いでフアクターVIII:Cを第2のカラムで濃縮する
ことにより、ヒト血漿濃縮物から精製度の高いヒト、フ
アクターVIII:Cを得た、と述べている。次いで、この純
化フアクターVIII:Cを、これにトロンビンを加える前、
および後に、ドデシル硫酸ナトリウム/ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動(以下「SDS−PAGE」と呼称)により
分析した。純化フアクターVIII:Cは、トロンビン添加前
には、分子量(Mr)80,000および79,000の位置に比較的
強い二重線(ダブレツト)で示されるもの、並びにこれ
に加えてMr約92,000の1個をはじめ、少なくとも6個の
より大きいMrを有し僅かに染色されるポリペプチドなど
を含めて、様々な分子量のポリペプチドに対応する、広
範なバンド配列をSDS−PAGE上に示した。純化フアクタ
ーVIII:Cにトロンビンを加えると、トロンビン添加前に
認められたポリペプチド全てに、その減少または消失が
起きた。
血漿濃縮物の凝固活性はトロンビン添加に伴つて上昇
し、トロンビン添加前の該物質に対し最高3倍に達した
後、減少した。純化フアクターVIII:Cの凝固活性もま
た、活性化前の物質の最高3倍に上昇した。このこと
は、トロンビンがこれらの各場合において、本質的に同
じフアクターVIII:C活性化作用を有することを意味す
る。この様に、純化フアクターVIII:Cは出発物質の約32
80倍の比活性を持つていたと報告されているので、当該
技術分野の人ならば、比活性のこの様な増加は高度に達
成された精製度に起因するものと断定するであろう。こ
の論文には、賦活化された凝固活性をトロンビンによる
活性化前の純化フアクターVIIIについて観察されたバン
ド中の特定の1、または1以上の数のポリペプチドに帰
属する根拠となるものは一切含まれていない。
本発明は、以下の特徴を有する、1または1以上のポ
リペプチドを含有するフアクターVIII:C凝固因子に関す
るものである: (i)1または1以上のポリペプチドは、Mr約92,000に
相当する位置にバンドを示す;あるいはMr値約92,000、
約80,000、および約79,000に相当する位置;あるいは約
92,000、約72,000および約71,000に相当する位置;ある
いは約92,000、約80,000、約79,000、約72,000および約
71,000に相当する位置にバンドを示す(但し、Mrはドデ
シル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドケル電機泳動
法で測定したものである); (ii)該凝固因子は1800単位/mg以上の凝固比活性を示
す; (iii)該凝固因子は少なくとも10分間以上、持続した
期間中、第(ii)ステツプの活性を示す;そして (iv)該凝固因子はヒト、フアクターVIII:C抗体結合能
力を示す。
本発明はまた、該凝固因子を含有する生物学的製剤、
並びに該凝固因子またはその製剤を投与することによ
り、血友病における凝血異常を治療する方法に関するも
のでもある。さらにまた本発明は、ヒトのフアクターVI
II:Cをα−トロンビンで消化し、該消化作用を前述の凝
固因子の存在下に中断し、この凝固因子を回収すること
により凝固因子を調製する、あるいはその濃縮製剤を製
造することに関する。さらに進んで、本発明は、フアク
ターVIII:Cに対するモノクローナル抗体を含有している
免疫吸着剤から、凝固活性を喪失することなくVIII:Cポ
リペプチド類を回収する方法に関するものである。
加うるに、本発明はヒトのフアクターVIII:Cで予め免
疫化したマウスの脾臓細胞とマウスの骨髄腫からの細胞
を融合させることにより得られるハイブリドーマによつ
て調製されたIgGクラスのモノクローナル抗体であつ
て、ヒトのフアクターVIII:Cと反応し、該ヒトのフアク
ターVIII:Cから導かれるポリペプチド類との間で下記の
反応挙動のうちのいずれか1つを示す抗体を提供するも
のである: (A)Mr=92,000;Mr=180,000およびそれ以上;並びに
54,000の、その様に導かれたポリペプチドとは反応し、
他方Mr=44,00;71,000;72,000;79,000;並びに80,000
の、その様に導かれたポリペプチドとは反応しない; (B)Mr=92,000;Mr=108,000およびそれ以上;並びに
44,000の、その様に導かれたポリペプチドとは反応し、
他方Mr=54,000;71,000;72,000;79,000;並びに80,000
の、その様に導かれたポリペプチドとは反応しない; (C)Mr=79,000および80,000;並びにMr=108,000およ
びそれ以上の、その様に導かれたポリペプチドとは反応
し、他方Mr=44,000;54,000;71,000;72,000;並びに92,0
00の、その様に導かれたポリペプチドとは反応しない; (D)Mr=108,000およびそれ以上の、その様に導かれ
たポリペプチドとは反応し、他方、Mr108,000以下の、
その様に導かれたポリペプチドとは反応しない(但し、
ここで示したMr値はポリペプチド類をドデシル硫酸ナト
リウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけること
により得られた値である)。
既述した如く、本発明はフアクターVIII:C凝固活性お
よびフアクターVIII:C免疫学的挙動、を示すと共に、ド
デシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動(以下「SDS−PAGE」と呼称)法で分析した際に特徴
的なMr値を示すポリペプチド凝血因子群を包含するもの
である。本明細書において、以後「ポリペプチド複合
物」という語句は、物理的にはつきりと区別できるポリ
ペプチド類の2またはそれ以上の組合わせからなる凝固
因子を意味するものとする、が、唯一個の識別可能なポ
リペプチド、即ち、Mr=92,000にバンドを示すポリペプ
チドだけを含有する製剤をも意味するものとする。
また、本明細書において使用している「ファクターVI
II」なる用語は、天然に存在するいわゆる第VIII因子を
意味し、「ファクターVIII:C」および「ファクターVII
I:R」と称するものはこの第VIII因子の構成因子を意味
する。他方、本発明の目的とするポリペプチド類を表す
ためには、「ファクターVIII:C凝固因子」または単に
「凝固因子」なる用語を使用しており、上記天然のファ
クターVIII:Cと明確に区別している。
以下の記述はヒト、フアクターVIII:Cを用いた本発明
の特許請求に係る凝固因子の製造方法を示すものであつ
て、該フアクターVIII:Cは新規な生成物の同定並びに確
認を、余分なポリペプチドの影響を受けることなく、行
なうために高度に精製されている。しかしながら、特に
指示しない限り、本発明そのものは、それ以前に出発物
質がどの様に処理されたか、を問題にしないということ
を強調しておく必要がある。本発明に係る活性なフアク
ターVIII:Cポリペプチド群は、後に非常に詳しく述べる
如く、トロンビンによる消化、あるいは、同様の作用を
有するプロテアーゼ類、例えばファクターXa、フアクタ
ーIXa、またはラツセルのマムシ毒−Vなどによる消化
によつて製造される、のみならず、DNA組換え技術、即
ち、当該技術分野で通常の知識を有する人々にとつては
自明の方法により、所望のポリペプチドを製造するため
の1または1以上の遺伝子を導入された細菌、酵母また
はその他の細胞によつて所望のポリペプチドを製造する
ことによつても調製することができる。所望の複合物を
得るためのいずれの工程においても、1または1以上の
他のポリペプチド類を含んだ複合物が生成されることが
予測される。
ヒトのフアクターVIII:Cを含有するあらゆる血漿また
血漿濃縮物を利用することができる。新規な凝固因子
は、本明細書中に参考として引用したアメリカ特許第4,
361,509号、1982年11月30日発行、に記載されている方
法に従つて極めて高度に精製されたヒトのフアクターVI
II:Cから調製することができる。この方法においては、
血漿または血漿濃縮物の如きフアクターVIII:C源を、フ
アクターVIII:Rに対するモノクローナル抗体類の結合し
た免疫吸着剤カラムに通している。フアクターVIII:R/V
III:C複合体がカラムに吸着され、次いでフアクターVII
I:Cを溶離し、これをアミノヘキシルアガロースの如き
第2のカラムに通す。第2のカラムもまた、フアクター
VIII:Cに対する抗体を含有する免疫吸着剤であつてもよ
い、ということは注目すべきである。フアクターVIII:C
は、α−トロンビンおよび他のプロテアーゼ類を伴なう
ものであつてはならない。このフアクターVIII:Cは、例
えば0.3M塩化カルシウムを含有するpH約6.8〜約7.4の緩
衝化された食塩中で都合良く保存することができる。
次いで、ヒトのフアクターVIII:Cを、後述するような
ポリペプチド複合体の生成に有効な条件下でα−トロン
ビンにより消化する。純化α−トロンビンは、Fenton,
J.W.II;Fasco,M.J.;Stackrow,A.B.;Aronson,D.L.;Youn
g,A.M.;および Finlayson,J.S.著、「ヒトトロンビン。α−トロンビン
の製造、評価、並びに性質。」J.Biol.Chem.252:3587−
3598(1977)、に記載されている方法によつて得ること
ができる。
α−トロンビンおよびフアクターVIII:Cを水性の系、
好ましくはpH約6.8〜約7.4に緩衝化された系において一
緒にする。トロンビンは、フアクターVIII:Cと反応させ
るに充分な様、フアクターVIII:Cに相当するだけの量で
あつて、しかも所望の活性なポリペプチド複合物を回収
し得るよりも以前に、該フアクターVIII:Cが不活性なポ
リペプチドに分解されてしまう程には多くない量、存在
させる必要がある。例示の如く、1ml中にフアクターVII
I:C200−400単位を含む製剤(0.2mg/ml)は、α−トロ
ンビン約0.1〜約0.5単位/mlにより消化させる必要があ
る。消化は室温で行うことができる;温度が高すぎると
タンパクが変性し、低すぎると消化の進行が抑制され
る。
所望のポリペプチド複合体の生成に充分な長さの時
間、消化させておく。適当な時間は、0.1〜約60分、好
ましくは0.1〜30分である。1〜10分の間の時間が特に
適当であることが見出された。しかしながら、至適時間
は、処理されているフアクターVIII:C出発物質の一部を
用いて行う最小の実験により確認することができる、と
いうことは理解されるであろう。至適時間は、Mr約92,0
00を示すポリペプチドの最大量、およびこれに付随し
て、該Mr92,000ポリペプチドを著しく分解することな
く、約79,000および約80,000のMrタブレツトを示すタン
パク複合物、の各々を生成する時間である。このMr79,0
00−80,000ダブレツト複合物は、Mr値71,000−72,000に
ダブレツトを示す複合物に分解された後、作用を現わす
のかもしれない。しかし71,000−72,000ダブレツトは、
単独ではフアクターVIII:C活性を示さない。
次いで、反応混合物に有効量の(P−アミノフエニ
ル)メタンスルホニルフルオライド(以下「p−APMS
F」と略す)または他のトロンビン阻害剤を加えること
により消化を中断する。p−APMSFはα−トロンビンが
さらにフアクターVIII:Cタンパク類と反応することを阻
止するが、これらのタンパク類を分解するものではな
い。p−APMSF添加量は、反応混合中に当初存在してい
たα−トロン活性1単位につき、約1.5〜約2.5ミリモル
であることが必要である。
p−APMSFはCalifornia Medicinal Chemistry Compan
y,San Francisco,Californiaを通じて入手し得るが、そ
の製造方法は、Laura,R.;Robinson,D.J.;およびBing,D.
H.著「(p−アミノフエニル)メタンスルホニルフルオ
ライド、セリンプロテアーゼの不可逆性阻害剤」 Biochemistry(1980)19,4859−4864,4861頁に記載され
ている。
次にこの反応混合物を、本発明に係るポリペプチド複
合物を濃縮するための処理に付すことができる。ポリペ
プチド複合物は、純化型複合体の有する非常に高い活性
を与える形で複合体を得るために、他のフアクターVIII
およびフアクターVIII以外のタンパク様物質に関して濃
縮することが好ましい。精製法としては、例えば限界
過法、超遠心分離法、イオン交換法、ゲル透過クロマト
グラフイー法、プレパラテイブ電気泳動法、等電点分画
電気泳動法、並びにゲルおよびアフイニテイクロマトグ
ラフイー法などを挙げることができる。
所望の複合物はまた、反応混合物(これは他の方法で
予め濃縮されていてもよい)を複合物のポリペプチド
(類)と反応しうる抗−ヒトVIII:C抗体あるいはヒト以
外のVIII:Cに対する同等の抗体を含有する免疫吸着剤カ
ラムに通すことにより、濃縮および/または回収するこ
とができる。抗体類はアガロースに結合している(実施
例1の下欄参照)。複合物の濃縮および/またはその中
のあるポリペプチドの分離に用いることのできる抗体類
については後述する。活性VIII:C複合物は優先的にカラ
ムに吸着し、次にカルシウムイオンを含む溶液(例、Ca
Cl2)(所望により非イオン性界面活性剤をも含有して
よい)によつて溶離される。適当な界面活性剤には、ア
ルキルフエニルポリオキシエチレン類、例えばTriton−
X−100、−N−101、または−X−405(Eastman Chemi
cal Co.);Tween−20、−60または−80(Sigma Chemica
l Co.);およびNonidet P−40(Sigma Chemical Co.)
などが含まれるが、これらは全て化学式のわかつた周知
の商品である。
用いられるカルシウムイオンおよび界面活性剤の濃度
はポリペプチド複合物を脱着するに充分な濃度であるべ
きだが、溶離剤がポリペプチドを不活性化してしまう
程、高くないことを要する。カルシウムイオンの濃度は
約0.5Mまたは約1.0Mまで高めることができるが、0.25M
が好ましい。界面活性剤濃度は、約1重量%まで高める
ことができるが0.1重量%が好ましい。溶離剤を免疫吸
着剤カラムに約1〜約8床容量/時、好ましくは約3〜
約4床容量/時の速度で適用する。流速が高すぎるとカ
ラムが破壊され、ポリペプチド複合物の吸着が起こらな
い危険性がある。熟練した実施者ならば、これらの指示
を固定床カラム以外の免疫吸着工程に容易に適応させる
ことができるであろう。
VIII:Cポリペプチド複合物は、pH約6.8〜7.4において
適当な緩衝液中に回収され、この中には溶離溶液からの
カルシウムイオン並びに界面活性剤も含まれている。実
施例1において用いる様に、より低濃度のカルシウムイ
オンを含有するVIII:C緩衝液、等の緩衝液に対して上記
の溶液を透析することにより、カルシウム並びに界面活
性剤の濃度を下げ、好ましくは界面活性剤を除去するこ
とができる。本発明の複合物はこの溶液中に、あるいは
凍結乾燥して保持することができる。この複合物は血友
病性凝血異常の患者に対し、カルシウム濃度を生理学的
に許容し得る様に調節して投与することができ、その滅
菌食塩水溶液を注射投与することができる。
次に示す如くSDS−SPGEで分析すると、本発明の凝固
因子は、Mr約92,000を示し、正常な状態で約79,000およ
び約80,000のMrダブレツトを示す物質(その内の幾分か
は分解して約71,000および約72,000のMrダブレツトを示
す)を含むこともある。その純化型においては、このバ
ンドあるいはこれら一群のバンドが、本来、現われる唯
一のバンドである。しかしながら、本発明はまた、本発
明に係る凝固因子を含有することを示すタンパク性物質
を100%以下、即ち、95%、90%、または80%、70%、6
0%、さらに少量の30%、20%、10%、あるいは1%、
含有する生物学的製剤をも包含するものであることを認
識しておくことが必要である。本発明は従つて、そのフ
アクターVIII:C活性が本発明の凝固因子の存在に起因し
ている様な製剤をも包含するものである。
本発明に係るタンパク複合物は、精製したヒトのフア
クターVIII:C、前述のアメリカ特許第4,361,509号で開
示され請求されている方法で精製されたヒトのフアクタ
ーVIII:Cなど、よりも高いVIII:C凝固比活性(活性/総
タンパク量、mg)を有する。実際、純化複合物の活性は
数倍であり、例えば、精製したヒトのフアクターVIII:C
の3〜5倍、さらに好都合には少なくとも10倍、あるい
は50倍もの活性を示す。同様に、本発明の複合物を、1
または1以上の他のタンパク類と一緒に含有した、従来
知られている凝血剤製剤が与えるより高い比活性を有す
る生物学的製剤を得ることができる。複合物、並びにそ
れを含有する生物学的製剤の比活性は、1800単位/mg以
上、好都合には5,400単位/mg、より好都合な態様では7,
500、さらには10,000単位/mg以上にも達する。好ましい
のは、本発明製剤の比活性が本発明で用いた精製したヒ
トのフアクターVIII:Cの3〜5倍、好都合には少なくと
も10倍、50倍、あるいは100倍にも達することである。
本発明に係るタンパク複合物、およびその生物学的製
剤は、上記の優れた活性が少なくとも約10分間、好まし
くは少なくとも約30分間、持続的に存在することを特徴
とする。勿論、活性は一般にもつと長時間安定である。
複合物はまた、フアクターVIII:Cタンパクの免疫学的特
性、即ち、ヒトのフアクターVIII:Cに対する抗体と結合
する性質、を有している。このことは、例えば、以下に
述べる様にフアクターVIII:Cに対するモノクローナル抗
体を増大させ、この抗体をアガロースカラムに結合さ
せ、このカラムに複合物の水溶液を通し、得られた溶液
のフアクターVIII:C活性を分析することにより確認する
ことができる。
本発明は、Mr=92,000およびMr=79,000−80,000のポ
リペプチドは、タンパク分解および破壊され易く、結果
的に凝血剤活性を喪失し易いことで有名な、天然のヒト
のフアクターVIII:Cに比べて安定である、という点にお
いても望ましい寄与を果すものである。この安定性はこ
の明細書で述べる処理段階を経てもポリペプチドの活性
が残存している、ということで証明される。
実施例1 この実施例は、フアクターVIII:Cの市販濃縮物からの
精製並びに精製α−トロンビンによる消化の方法に関す
るものである。フアクターVIII:Cに対するモノクローナ
ル抗体を製造し、VIII:Cポリペプチドの同定に用いた。
消化過程において数回、消化混合物の一部分に関してVI
II:C(凝血)活性、並びにSDS−PAGEに基くタンパクの
バンドを分析した。
VIII:Cの精製 全工程は室温で行なつた。化学薬品は全て試薬用であ
つた。市販のフアクターVIII濃縮物(Armour Pharmaceu
tical提供)をVIII:C緩衝液(0.02Mイミダゾール/0.15M
塩化ナトリウム/0.1ML−リジンHCl/0.02%ナトリウムア
ジド、pH6.8)中に入れて復元した。合計17,000単位のV
III:C活性を有するこの試料を床容量2.5−3.0lの免疫吸
着剤カラムに入れた。カラムは臭化シアン−活性化アガ
ロース(セフアロース4B、Pharmacia、Piscataway、New
Jersey)であり、これにVIII:Rに対するモノクローナ
ル抗体が共有結合で結合している。前述のアメリカ特許
第4,361,509号に記載されている方法に従つて抗体を調
製し、カラムに吸着させた。抗体は、50%硫酸アンモニ
ウムで腹水から沈殿させ、さらに2回再沈殿させた後、
セフアロースに対して密度2〜4mg/mlでカラムに吸着さ
せた。免疫吸着剤を、3Mチオシアン酸ナトリウムによつ
て予め溶離処理し、VIII:C緩衝液(0.02MインダゾールH
Cl pH7.0、0.15M NaCl、0.1ML−リジン−HCl、0.02%ナ
トリウムアジド)で洗浄し、2mMジ−イソプロピルフル
オロホスフエートで2回処理した後、濃縮物を加えた。
カラムを0.15M塩化ナトリウム含有VIII:C緩衝液20lで
洗浄し、0.35M塩化カルシウムを含有するVIII:C緩衝液
でVIII:RからVIII:Cを溶離した。活性な画分を集め、YM
−10膜を備えたAmicon攪拌室内で、窒素圧下100倍に濃
縮した。次いで、この濃縮物をVIII:C緩衝液で1:10に希
釈し、0.025M塩化カルシウム含有VIII:C緩衝液で平衡さ
せたアミノヘキシル−セフアロースの4mlカラムに適用
し、0.3M塩化カルシウム含有VIII:C緩衝液で流速10ml/
時で溶離すると、VIII:Cが高濃度で得られる。濃縮され
た免疫吸着剤プールを0.25M塩化カルシウムに調節し、
モノクローナル抗−フイブリノーゲン、抗−フイブロネ
クチンおよび抗−VWF抗体(これらは臭化シアン活性化
セフアアースに結合されている)の混合物に対し1/10
(V/V)の割合で、1時間づつ、2回吸着させた。
VIII:Cに対するモノクローナル抗体の製造 モノクローナル抗体類は、アメリカ特許第4,361,509
号に記載されている如くにして、精製VIII:Cを抗原とし
て製造した。抗体類をLinbro−Titertek(Flow Laborat
ories、Inglewood、CA)プレート類、および、Engvall,
E.およびPerlmann,P.著「酵素結合免疫吸着剤分析(ELI
SA)、免疫グロブリンGの定量分析」 Immunochemistry8:871−874(1971)に、記載の検出系
内において、共役ペルオキシダーゼ抗体(Zymed Labora
tories,Burlingame,CA)を使用し、固相分析法によつて
選別した。プレート類を、くぼみごとに精製VIII:C100n
gで被覆した。この研究に用いるために選別したクロー
ンのELISA−陽性培養上澄み液もまた血漿VIII:C活性を
阻害した。
精製VIII:Cのトロンビン活性化経時分析 精製ヒトα−トロンビン(比活性2534U/mg、最終濃度0.
5U/ml)を、0、04MCaCl2含有イミダゾール生理食塩水
緩衝液中に入れた精製VIII:C(最終濃度167μg/ml)に
加えた。対照部分には緩衝液のみを加えた。溶液を室温
でインキユベートし、種々の時間間隔をあけて,VIII:C
−トロンビン混合物試料を、トロンビンを迅速かつ非可
逆的に不活性化するためにp−APMSE(California Medi
cal Chemistry Co.)の入つた試験管に採取した。p−A
PMSFに加水分解を最少限度に止めるため、ストツク溶液
(100mM/メタノール溶液)を、イミダゾール生理食塩水
緩衝液によりVIII:C−トロンビン試料との反応の60秒前
に、1/10の比率で希釈した。最終的なp−APMSF濃度は1
mMであつた。対照部分も、実験の初めにp−APMSFで同
様に処理した。60分間の時間的経過を終えた時点で全て
のVIII:C試料を文献記載の如く、活性化部分的トロンボ
プラスチン時間分析方法でVIII:C活性に関して分析し、
その後SDS−PAGEの調製に備えた。
SDS−PAGA「方法A」 不連続なSDSポリアクリルアミドスラブゲル電気泳動
法は、Laemmli,U.K.,Nature227,680−685,1970の方法に
基いて行なつた。「方法A」を次に示す: I.試料の調製 (1)タンパク試料(理想的にはタンパク5−60μgを
含有するもの50−100μl)を試料緩衝液に対して一
夜、室温で透析する。試料がカルシウムイオンを含有す
る場合には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)10mMを試
料緩衝液中に含有させる。
(2)透析した試料を試験管に入れ、1/10容量の10%SD
Sを加える。試験管をアルミニウム箔で被う。試料を沸
騰中の水浴中で10分間加熱する。
(3)試料を水浴から出し、500mMジチオトレイツトを1
/10容量、加える。これを56℃で4時間、インキユベー
トする。
(4)試料を室温まで放冷し、グリセリンストツク溶液
およびブロムフエノールブルーストツク染料溶液を最終
濃度がそれぞれ10%および0.05%になる様に加え、ゲル
上に重層するため調製する。
II.ゲル溶液の調製(脱イオン化した蒸留水使用) (1)グリセリンストツク溶液: 50%グリセリン (2)ブロムフエノールブルーストツク染料溶液: 0.
5%ブロムフエノールブルー (3)下層ゲルストツク溶液: トリス塩基18.2g、10
%SDS4ml、最終容量を100mlにする。濃塩酸でpH8.8に調
節し、過する。
(4)上層ゲルストツク溶液: トリス塩基6.1g、10%
SDS4ml、最終容量を100mlにする。濃塩酸でpHを6.8に調
節し、過する。
(5)試料緩衝液: 0.01Mりん酸ナトリウム、1.0%SD
S、10mM二ナトリウムEDTA、最終容量を1にする。水
酸化ナトリウムまたはりん酸を加えてpHを7.0に調節す
る。
(6)アクリルアミドストツク溶液: アクリルアミド
30gを水50mlに溶かし、ビスアクリルアミド0.8mgを加え
て溶解させる。最終容量を100mlに調製する。この溶液
を過し、4℃で暗所に貯蔵する。
(7)ストツク用電極緩衝液: トリス塩基30.3g、グ
リシン144.1g、最終容量を1にする。
(8)電極緩衝液: ストツク用電極緩衝液100ml、水8
90ml、10%SDS10ml。
(9)ストツク用クマシーブルー染料溶液: 1%クマ
シーブルーR250を水中に入れたものを少なくとも約30分
間室温で攪拌して溶解させ、過する。
(10)アンモニウムパーサルフエート溶液: 10%アン
モニウムパーサルフエート、暗所に保管する。毎週新ら
たに調製する。
III.ゲルの調製並びに操作:アクリルアミドの最濃縮度
=7.5% (1)下層ゲル溶液 下層ゲル、20ml 下層ゲルストツク溶液 5.0ml アクリルアミドストツク溶液 5.0ml 水 10.0ml N,N,N′,N′−テトラメチレンジアミン(TEMED)0.005m
l 10%アンモニウムパーサルフエート 0.1ml 上層ゲル溶液 上層ゲル10ml 上層ゲルストツク溶液 2.5ml アクリルアミドストツク溶液 1.0ml 水 6.5ml N,N,N′,N′−テトラメチレンジアミン(TEMED)0.01ml
10%アンモニウムパーサルフエート 0.03ml (3)方法: a)14.5cm×9.0cm×0.8mmスラブゲルのためのスラブゲ
ル装置を調製する。この装置は標準的な電気泳動装置で
あつて、例えば、Hoeffer Scientific Instruments,San
Francisco、Californiaから入手可能である。
b)TEMEDおよびアンモニウムパーサルフエート以外の
下層ゲル成分を50mlの耐圧フラスコに入れ、脱気する。
次いでTEMEDおよびアンモニウムパーサルフエートを加
えて静かに混合し、即座に下層ゲルを加える。下層ゲル
に水−飽和ブタノールを重層し少なくとも1時間、好ま
しくは2〜6時間、そのままにして重合させる。c)ブ
タノール層を流し去り、下層ゲルの上面を完全な上層ゲ
ル混合物で洗浄する。(上層ゲル混合物は、上記の下層
ゲルと同様に、脱気し、TEMEDおよびアンモニウムパー
サルフエートを加えて調製する。) d)上層ゲルを注ぎ入れ、くしを上層ゲル内に、そのく
しの歯の底部と上層ゲル−下層ゲル界面との間隔が少く
とも1.0cmとなる深さまで入れる。上層ゲル溶液で可能
な限り一杯に満す。このゲルに通す前、少なくとも1時
間上層ゲルを重合させる。
e)くしを取除くには、電極緩衝液を上層ゲルの上面に
ピペット注入した後、しくを静かに取去る。上層ゲル上
面のくぼみを電極緩衝液を用いて数回洗浄する。
f)作業のために装置を組立て、電極緩衝液を加える。
試料(類)を緩衝液層の下方の上層ゲルのくぼみに重層
して適用する。
g)このゲルを定電流で作動させる: 試料が上層ゲルにある間は8ミリアンペア、試料が下
層ゲルにある間は15ミリアンペアである。ブロムフエノ
ールブルー染料の先端が下層ゲルの底面から1.0cmにな
つた時点で電気泳動を止める。
IV.ゲルの固定および染色 参考文献:Fairbanks,G.,Steck,T.L.,およびWallach,
D.F.N.,Biochemistry10,2606〜2617,1971。
(1)ゲルを少なくとも1夜、密閉容器内で、25%イソ
プロパノール、10%酢酸、1%クームシーブルーストツ
ク溶液10mlを含有する最終容量を400mlに調節した溶液
中で固定化する。
(2)次いで、ゲルを少なくとも1時間、10%イソプロ
パノール、10%酢酸および1%クームシーブルーストツ
ク溶液1.0mlを含有する最終容量を400mlに調節した液中
に浸す。
(3)このゲルを変化が現われるか、あるいは完全に脱
染色されるまで約4時間、10%酢酸中に浸漬する。
(4)この脱染色ゲルを、対照を明確にするためにゲル
乾燥機を用いて紙上で乾燥させることができる。
このゲルに5−20gのタンパクを適用した。VIII:CのM
r値は還元フイブリノーゲン(Mr200,000)、ホスホリラ
ーゼb(Mr95,000)、ウシ血清アルブミニン(Mr68,00
0)、IgGのH鎖(Mr50,000)およびオバルミン(Mr43,0
00)を標準とし、移動距離に対してMr値を片対数表にプ
ロツトすることにより、還元試料に関して算出した。
最終的なゲルの写真プリントによる走査並びに積分
は、Zeineh軟レーザースキヤニング濃度計を用いて行な
つた。
結果 純化フアクターVIII:Cの比活性は2000単位/mg
であつた。トロンビンによる純化VIII:C活性に対する賦
活作用を60分間のタイム・コースで分析した。トロンビ
ンを作用させる前の非処理VIII:C試料は、Mr=79,000−
80,000におけるダブレツト、ないしMr=188,000におけ
るバンドに至る特徴的なVIII:C型配列を示していた。Mr
=188,000以上の1個のバンド、並びにMr=79,000以下
の2個のバンドはモノクローナル抗−VIII:C抗体免疫吸
着剤と結合しなかつた。また、Mr=79,000およびMr=18
8,000の間のバンドは抗−VIII:C抗体と結合しなかつ
た。
トロンビンによる賦活化タイム・コースの最初の5分
間で、Mrが92,000以上であるモノクローナル抗−VIII:C
抗体反応性バンドは、1個を除き全てが徐々に消失し、
5分後にVIII:C活性が最高に達した時点で検出されなく
なつた。
Mr=122,000におけるバンドはいくつかの実験におい
てのみトロンビン抵抗性を示したが、過剰なトロンビン
処理の後には、このバンドも、他のいかなるバンドも固
定化モノクローナル抗−VIII:C抗体とは反応しなかつ
た。
Mr=92,000におけるバンドは、VIII:C活性が増すにつ
れて強くなつた。Mr=79,000および80,000におけるダブ
レツトは、Mr=71,000−72,000ダブレツトに変換される
と思われ、VIII:C活性の減少する5〜60分の間では、後
者の形態が優勢であつた。Mr=54,000およびMr=44,000
の2個のバンドは5〜60分の間に明確に認め得る様にな
つた。いくつかの実験では、Mr=44,000バンドもまたダ
ブレツトのように見えた。Mr=71,000−72,000ダブレツ
ト、Mr=54,000バンド並びにMr=44,000バンドは固定化
モノクローナル抗−VIII:C抗体によつては有意な程度に
除去されなかつた。
上で議論したゲルの走査および積分の結果から、ポリ
ペプチド濃度とVIII:C活性における変化との関連性が考
慮される。結果は表に示されている。表からわかる様
に、Mr=92,000バンドはその濃度が増加した後、VIII:C
活性と並行して減少した。このことは、Mr=92,000バン
ドが、トロンビンの賦活化作用でその濃度が増大された
活性型VIII:Cに相当することを示唆している。Mr=54,0
00およびMr=44,000バンドの濃度は、いずれも、1〜40
分の間、混合物の活性が減少した後でさえも定常的に増
加した。
Mr=79,000−80,000ダブレツトの大部分は、VIII:C活
性がピークに達する最初の0.1〜10分間の間に失なわ
れ、他方、Mr=71,000−72,000ダブレツトの大部分はこ
の期間に現われ、VIII:C活性が減少した際にも優勢であ
つた。これらのデーターは、Mr=71,000−72,000ダブレ
ツトがMr=79,000−80,000ダブレツトから導かれたもの
であること、並びにMr=71,000−72,000ダブルレツト自
身は不活性であることを示唆するものである。また、こ
の様なデーターは、Mr=71,000−72,000ダブレツトのMr
=92,000ポリペプチドと複合体を形成する能力が保持さ
れている、ということと矛盾しないものである:この複
合体もまた活性を有するであろう。
Mr=92,000ポリペプチドがMr=79,000−80,000ダブレ
ツト複合体を形成していることの直接的な証拠は、抗−
VIII:Cモノクローナル免疫吸着剤を用いた実験から導か
れる。モノクローナル抗体はMr=92,000ポリペプチドで
なく、Mr=79,000−80,000ダブレツトと優先的に反応す
るということが初めて示された。即ち、このことは電気
泳動転移実験において明らかにされた。次いで、モノク
ローナル抗−免疫吸着剤は、Mr=79,000−80,000ダブレ
ツトおよびMr=92,000ポリペプチドを共に溶液中から除
去するとが示された。Mr=92,000ポリペプチドは、Mr7
9,000−80,000ダブレツトを結合させたままで、10mM ED
TAにより抗−VIII:C免疫吸着剤カラムから溶離すること
ができた。このダブレツトは、続いて3Mチオシアン酸ナ
トリウムにより溶離された。以上の実験の結果は、Mr
92,000ポリペプチドはMr=79,000−80,000ダブレツトと
複合体を形成していたために免疫吸着剤と結合したので
あり、免疫吸着剤と直接に結合していたのは、該ダブレ
ツトであつた、ということを証明している。
実施例II この実施例では、純化したヒトのフアクターVIII:C
を、既知の抗凝固酵素である純化したヒトの活性化蛋白
質C(以下、「APC」という)で処理した結果について
記述する。ヒトのフアクターVIII:Cを既述した様にして
純化した。APCは、トロンビンからAPCを分離するのにフ
アルマシア(Pharmacia)のFPLC系のモノSカラムを使
用した以外はMarlar,R.A.らの方法(Blood、59巻、1067
(1982)、「トロンビン依存性抗凝固酵素、ヒトの活性
化蛋白質Cの作用機構」)に従つて純化した。
アツセイ 血友病A血漿基質を用いた活性化部分的トロンボプラ
スチン・タイムアツセイを使用して、前記の方法で試料
のVIII:C活性を分析した。
電気泳動のための試料の調製 APC活性にはカルシウムイオンが必要であるので、10
μMのDAPAを含有している100mMEDTAの1/10容量を、VII
I:C+APC部分、対照VIII:CおよびAPC部分に加えること
により、種々の時間にAPCを停止させた。これらの部分
標本に1/10容量の10%ドデシル硫酸ナトリウムを添加し
た。次いで沸騰水浴中でそれらを5分間加熱し、次いで
前記した様にSDS−PAGEで透析した。
還元したVIII:Cの非連続ドデシル硫酸ナトリウム7.5
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)、Coomassi
eブルーR250による染色、ゲルの走査および積分は既述
した様に行なつた。
試料調製 0.3M塩化カルシウムを含有しているVIII:C緩衝液0.3m
l中のVIII:Cの試料339μgを緩衝液(50mMトリス−クロ
リド、0.15M塩化ナトリウム、5mM塩化カルシウム、0.02
%ナトリウムアジド、pH7.4)に対して一夜透析した。
この透析したVIII:C試料に、緩衝液1.095ml、ウサギ脳
ケフアリン90μl(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MD,
製造業者の指示通り復元し、貯蔵し、融解した)、およ
び1mMダンシルアルギニンN−(3−エチル−1,5−ペン
タンジイル)アミド(DAPA)15μlを加え、最終DAPA濃
度を10μMとした。10μMのDAPAはAPCを有意に阻害し
ないので、このDAPAはAPCに存在する痕跡量のトロンビ
ンを阻害するために含ませた。試料の最終容量は1.5m
l、最終VIII:C濃度は226μg/mlであつた。この1.5mlのV
III:C試料から400μlを取り、対照とした(VIII:Cと呼
ぶ)。残りの1.1mlにAPC20μl(10μg)を加え、最終
APC濃度を9μg/mlとした(VIII:C+APCと呼ぶ)。VII
I:Cを除いて全ての成分を同じ濃度で含有している第2
図の対照試料を調製した(APCと呼ぶ)。
タイム・ポイント VIII:C単独、VIII:CおよびAPCの混合物、APC単独を37
℃の水浴に入れ、一定のタイム・ポイントで試料の一部
を取り、SDS−PAGEおよび/またはVIII:C活性を分析し
た。また、長時間37℃でインキユベートした後、合成基
質S−2238の加水分解で活性を保持したAPCを、対照に
おいて測定した。
結果 純化VIII:CをAPCを消化すると、対照のVIII:C活性の
ほぼ85%が失なわれた。VIII:C活性のAPC非活性化によ
り、Mrが92,000〜188,000の全てのVIII:Cポリペプチド
が減退し、Mr=45,000のポリペプチドが生成し、一方Mr
=79−80,000のダブレツトはそのまま残つた。
APCによる、純化VIII:Cの一定時間経過の非活性化に
より、360分間に渡つてVIII:C活性が減少するに従つ
て、特異なVIII:Cポリペプチドが次第に減少することが
わかつた。ゲルを走査および積分することにより、Mr
188,000のポリペプチドおよびMr=92,000のポリペプチ
ドがVIII:C活性と平行して減少していくことがわかつ
た。
中間的なMrのもう1つのポリペプチドはAPCにより開
裂されたが、ゲル走査により容易に定量されなかつた。
この実験では、APCによる消化らしくなく、Mr=92,000
〜188,000のある種のVIII:CポリペプチドはAPC消化に抵
抗した。しかし、Mr=79−80,000のダブレツトポリペプ
チドは、APCよる消化の場合の様に、APCにより蛋白質分
解を受けなかつた。
Mr=45,000ポリペプチドは、Mr=188,000および92,00
0のポリペプチドの減少につれてその濃度が増加する様
であり、これは前者のポリペプチドが後者のポリペプチ
ドの分解フラグメントであることを暗示している。Coom
assieブルーの染色では、その他の消化生成物は観察さ
れなかつた。
実施例Iに示した様に、VIII:Cのトロンビン活性化の
間、Mr=92,000のポリペプチドは、VIII:C活性と平行し
て増減した。Mr=92,000のポリペプチドの蛋白分解とVI
II:C活性の消失との間に直線関係が存在するかどうかを
調べるために、この時間経過による非活性化実験のデー
タを再プロツトし、VIII:C活性%対Mr=92,000のポリペ
プチド%を調べた。VIII:C活性の量は、Mr=92,000のポ
リペプチドの量に比例している様であつた。
本発明のもう1つの目的は、フアクターVIII:Cと、α
トロンビンの様なプロテアーゼとの反応によつて形成さ
れる各種のポリペプチドに対して、予想し得ないことで
あるが、特異なモノクローナル抗体を提供することにあ
る。それぞれの抗体は、トロンビンまたは等価なプロテ
アーゼで活性化も消化もされていないヒトのフアクター
VIII:Cと反応する。これらの抗体は、以下に述べる様な
個々の性質によつて特徴づけられる。
(A)1つは、ここに記載したMr=92,000のポリペプチ
ド、Mr=108,000およびそれ以上のポリペプチド、およ
び終末−トロンビン消化物中に存在するMr=44,000のポ
リペプチドと反応する。それは、ここに記載したMr=7
9,000−80,000のダブレツトを示すポリペプチドとも、
ここに記載したMr=71,000−72,000のダブレツトを示す
ポリペプチドとも反応しない。
(B)1つは、ここに記載したMr=92,00のポリペプチ
ド、Mr=108,000およびそれ以上のポリペプチド、およ
び終末トロンビン消化物中に存在するMr=54,000のポリ
ペプチドと反応する。それは、ここに記載したMr=79,0
00−80,000のダブレツトを示すポリペプチドとも、ここ
に記載したMr=71,000〜72,000のダブレツトを示すポリ
ペプチドとも反応しない。
(C)1つは、Mr=79,000−80,000のダブレツトおよび
Mr=108,000およびそれ以上のポリペプチドと反応する
が、Mr=92,000のポリペプチド、Mr=71,000−72,000、
Mr=54,000、Mr=44,000のポリペプチドとは反応しな
い。
(D)1つは、Mr=108,000およびそれ以上のポリペプ
チドとのみ反応する。
これらの抗体はそれぞれ、他のポリペプチドをも含ん
でいる混合物から、前記の複合体を濃縮するために使用
することができる。この様な混合物の1つは、ヒトのフ
アクターVIII:Cをα−トロンビンまたは等価なプロテア
ーゼで部分的に消化することにより製造される。もう1
つのこの様な混合物は、組み換えDNA技術によつて製造
されるものであり、この場合、所望のポリペプチドまた
は複合体は微生物によつて発現され、混合物から他の蛋
白質様化合物で回収されなければならない。抗体
(A)、(B)、(C)または(D)、あるいはこれら
の2つ、3つまたは全てを組み合せたものを実施例1に
記載した様にして免疫吸着剤に付着させることができ、
複合物を含んでいるポリペプチド含有している混合物の
充填液をカラムに通す。充填溶液中に存在するMrが92,0
00、79,000,〜80,000および71,000−72,000であるポリ
ペプチドがカラムに吸着され、このカラムから、もとの
溶液をカラムから洗い流した後、前記した様にしてこれ
らのポリペプチドを溶出させることができる。得られた
溶出液は、所望の活性化VIII:C複合物について、充填液
とくらべて濃縮されている。
この新規な抗体は、ヒトのVIII:Cとトロンビンまたは
他のプロテアーゼとの反応があつたかどうかを検出する
ための、分析の目的にも有用である。というのは、これ
らの抗体は、その反応の生成物と反応する能力はあるか
らである。挙動(B)を持つた抗体および挙動(C)を
持つた抗体は、いづれかがフアクターVIII:Cと結合する
と、VIII:C凝固活性化を中和することがわかつた。この
性質は、血友病関連障害の診断に有用である。
これらの抗体の発見により、ここに記載したポリペプ
チド複合物の成分を更に特性化することができる。即
ち、Mr=92,000のバンドを示すポリペプチドは、トロン
ビン消化によつて破壊されず、Mr=79,000−80,000のダ
ブレツトを示すあるいはMr=71,000−72,000のダブレツ
トを示すポリペプチドには存在しない(少なくとも)2
つのエピトープ(即ち抗体結合部位)を含んでいる。こ
れらのエピトープの内の1つはMr=44,000のポリペプチ
ドの上にも存在し、他方はMr=54,000のポリペプチドに
存在する。即ち、Mr=54,000およびMr=44,000のポリペ
プチドはMr=92,000のポリペプチドから誘導される。ま
た、Mr=92,000およびMr=79,000−80,000のポリペプチ
ドは、共通の前駆体(群)から誘導される。フアクター
VIII:C凝固活性を中和する挙動(B)および(C)を示
す抗体の発見は、Mr=92,000およびMr=79,000−80,000
のポリペプチドが凝固機能に重要であることを支持して
いる。Mr=79,000−80,000のダブレツトを示すポリペプ
チドは、トロンビン消化によつて破壊される。そしてMr
=92,000のポリペプチドには存在しないエピトープを含
んでいる。
これらのモノクローナル抗体は、ヒトのフアクターVI
II:Cの一般的な精製工程によつて製造することができ
る:即ち、純化VIII:Cに対するモノクローナル抗体を生
成させ、純化VIII:Cを部分的に消化、活性化して前記の
ポリペプチド複合物を生成せしめ、特異なポリペプチド
を同定し、抗−VIII:C抗体を活性化生成物と反応させ、
それが反応したポリペプチド(群)を同定することによ
りその抗体を特性化する。この一連の操作は実施例III
で詳細に述べる。あるいはまた、部分的トロンビン消化
生成物から、所望の特定のポリペプチドを分離すること
により抗体を製造することもできる。例えば、所望のポ
リペプチドと反応することが知られているモノクローナ
ル抗体をカツプリングさせたアガロースを入れたカラム
に免疫吸着させ、次いで溶出し、実施例IIIに記載の方
法でそのペプチドに対するモノクローナル抗体を高め
る。
実施例III ヒトのフアクターVIII:Cに対するモノクローナル抗体
は、米国特許第4,361,509号に記載の方法によつて製造
された高純化VIII:Cを用いて、以下の手法によつて生成
させた。
以下の方法に従つて、高純化フアクターVIII:Cをマウ
スに注射した。初日に、0.05Mトリス、0.15M塩化ナトリ
ウム、0.02%アジ化ナトリウム、1mMフエニルメチルス
ルホニルフルオライド、トラシロール10単位/mlを含ん
でいるpH7.3の緩衝液0.1mlにこの蛋白質10μgを溶解
(または懸濁)し、同容量のフロインドの完全アジユバ
ンドを加えて振盪することにより調製した組成物をマウ
スに腹腔内注射した。14日目に、フロインドの完全アジ
ユバンドに代りにフロインドの不完全アジユバントを用
いるほかは上に記載したものと同じものを再びマウスに
注射した。21日目には、14日目の注射をもう1度行なつ
た。38日目に、純化VIII:Cだけを注射した。42日目に、
マウスの脾臓を摘出し、J.P.Brownらの標準的手法(Jou
rnal of Biological Chemistry、225巻、pp4980−4983
(1980)、「モノクローナル抗体による免疫沈殿によつ
て同定される正常および悪性のヒト細胞の蛋白質抗
原」)に従つて融合した。この標準的手法に於いて、50
%ポリエチレングリコールの代りに35%ポリエチレング
リコール1000を用いたことが唯一の変更点であった。
実施例Iの「VIII:Cに対するモノクローナル抗体の製
造」の項に記載した分析法を使つて抗体を選択した。た
だし、VIII:C活性を中和しなかつた抗体もサブクローン
し、以下の如く処理した。
陽性であつたクローンを2回サブクローンし、VIII:C
に対する抗体を産生する安定なクローンを、細胞の注射
を行なう少なくとも4日前にプリスタン0.5mlを腹腔内
に入れて予め処置したBalb/Cマウスの腹膜腔に注射し
た。ハイブリドーマ細胞を、牛胎児血清を含まないDelb
eccoの改良イーグル培地0.5ml中、マウス当たり約5×1
06細胞の濃度で注射した。むくんできたらマウスを穿刺
し、腹水を約10単位/mlでヘパリン中に集めた。複数の
マウスからの腹水を合わせ、モノクローナルIgGの単離
に都合の良い量とした。50%硫酸アンモニウムを使つて
腹水から抗体を沈殿させ、更に2回再沈殿させた。この
様にして生成せしめた前記の(B)、(C)および
(D)に相当する抗−VIII:C抗体はアガロースビーズに
結合され、溶液からの純化VIII:Cと結合することが示さ
れた。
VIII:Cの別のバッチ、1つは非処理、1つはトロンビ
ン蛋白分解にかけたものを実施例Iに記載したSDS−PAG
E工程で分析した。次いで各バンドを電気泳動法的に
(ウエスタン転移)、ゲルからニトロセルロース片に転
移させた。使用した装置はBio−Rad「Trans−Blot」cel
lおよびBio−Redモデル160.1.6動力供給(Bio−Red Lab
oratories,Richmond,California)であつた。転移緩衝
液は、pH8.3、20%メタノールに加えたグリシンを含む2
5mMトリスであつた。転移は90ボルト、10ミリアンペア
で16−24時間行なつた。
抗体のそれぞれと反応させた特定のポリペプチドは、
W.M.Burnetteの採用した方法、「ウエスタン・ブロツテ
イング」(Analytical Biochemistry、112巻、195−203
頁(1981)、「ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルア
ミドゲルから非改良ニトロセルロースへの電気泳動法に
よる蛋白質の転移および抗体並びに放射性沃素化蛋白質
Aを用いたX線撮影」)を用いて決定した。
「緩衝液D」は10mMトリス・クロライド、0.15M NaC
l、0.02%アジ化ナトリウム、pH7.4であつた。
1.緩衝液D100mlと0.25%ゼラチンを含んでいる皿に、転
移した蛋白質を持つたニトロセルロール片を入れる。こ
の皿を回転振盪器の上に置き、ゆつくりと30分間振盪さ
せる。
2.この皿にモノクローナル抗体を添加する(0.1〜1%
の腹水または純化IgG1mg)。120分間振盪する。
3.ニトロセルロース片を次の様にして洗浄する (a)緩衝液D100mlで10分間。
(b)緩衝液D100mlおよび0.05%のNonidet−P−40で3
0分間、10および20分でかえる。
(c)緩衝液D100mlで10分。
4.緩衝液D+0.25%ゼラチンおよびI125標識純化ウサギ
抗−マウスIgG中にニトロセルロース片を30分間浸す。
5.ニトロセルロース片を次の様にして洗浄する (a)緩衝液D100mlで10分間。
(b)緩衝液D+0.1%Nonidet P−40および0.5M NaCl
100mlで16−24時間。
(c)緩衝液D100mlで10分間。
6.ニトロセルロース片を2枚の紙にはさんで吸い取
り、このニトロセルロース片を密封プラスチツク袋に入
れて保存する。
7.どの抗体とポリペプチド類が反応したかを調べるため
に、 (a)文献に記載されている既知の標準的手法により、
ニトロセルロース片のオートラジオグラフを調製する。
(b)このオートラジオグラフを、VIII:Cを移転させた
がモノクローナル抗体と反応させる代りに、Coomassie
ブルーR250で染色したニトロセルロール片と比較する。
これらの手順により、以下の個々の抗体が生成したこ
とがわかつた。
Mr=92,000のポリペプチド、Mr=108,000およびそれ
より大きいポリペプチド類、終末トロンビン消化物中に
存在するMr=54,000または44,000のポリペプチド類の一
方または他方、と反応した4つの抗体、その他のポリペ
プチドはなし。このことは、後者の2つのポリペプチド
類の起源は、Mr=92,000のポリペプチドのトロンビン開
裂から来ていることを示している。これはまた、Mr=9
2,000のポリペプチド上の2つのエピトープはその開裂
に生き残つたこと、およびこれらのエピトープはMr=7
9,000−80,000ダブレツト上に存在しないことを示して
いる。
5番目の抗体はMr=79,000−80,000のダブレツトおよ
びMr=108,000およびそれ以上のポリペプチド類と反応
したが、Mr=92,000のポリペプチドおよび終末トロンビ
ン消化物中に存在するポリペプチドのいずれとも反応し
なかつた。このことは、Mr=79,000−80,000のダブレツ
トはMr=92,000のポリペプチド上に存在しないエピトー
プを持つていること、およびそのエピトープはMr=79,0
00−80,000のダブレツトのトロンビン消化により破壊さ
れることを示している。
これら5つの抗体の反応挙動は、Mr=92,000およびMr
=79,000−80,000のポリペプチドが、共通の前駆体
(群)から導かれることを示している。
第6番目の抗体は、Mr=108,000およびそれ以上のポ
リペプチド類とだけ反応した。これは、終末トロンビン
消化物中に存在するいずれのポリペプチドとも反応しな
かつたので、それが反応したエピトープはトロンビン消
化によつて破壊されることがわかる。
これらの抗体の1つまたはそれ以上の生物学的製剤を
調製または貯蔵するには、相当するモノクロナールIgG
を、ヘパリン化した収集腹水から、収集後直ちに分離し
てもよいし、あるいは、その貯蔵溶液の冷凍部分を融解
してもよい。新しい試料であるか冷凍した試料であるか
に関係なく、この溶液は4℃にして、同容量の燐酸緩衝
食塩溶液(PBS)(PBS:1.6g燐酸ナトリウム、一塩基一
水和物;8.4g燐酸ナトリウム、二塩基無水物;61.4g塩化
ナトリウム;水を加えて7l;pH7.2)で処理する。この希
釈した腹水は、4℃で攪拌下に適加することにより沈殿
する。遠心分離は、好ましくは14,000rpmで60分間(30,
000×g)で行なう。腹水の上澄液を更にSASで2回沈殿
させ、沈殿と上澄液の混合物を攪拌して、第1回目のサ
イクルと同様にして遠心分離する。3回目の沈殿から得
たペレットを希釈した腹水と同じ量のPBSに再懸濁し、P
BSに対して徹底的に透析する。透析袋中に現れた凝固物
は20℃で遠心分離して除去する。透析したIgGを、室温
で、5%水酸化アルミニウム水溶液と共に攪拌して吸着
させ、吸着後20℃で遠心分離する。この吸着処理を、第
1回目以降は2.5%水酸化アルミニウム溶液を用いて少
なくとも更に3回くり返す。この吸着させたIgGを4℃
にし、上記した様にSASで1回再沈殿させる。この沈殿
させたペレットは、使用するまで−20℃で貯蔵すること
ができる。
モノクローナル抗体類を精製し、それらを含有してい
る生物学的製剤を保持するための2つの好ましい方法が
P.L.Eyら(Immunochemistry、15巻、429−436頁、「蛋
白質A−セフアロースを用いたマウス血清からの純化Ig
G1、IgG2aおよびIgG2b免疫グロブリン類の分離」および
C.Bruckら(J.Immunological Methods,53巻、313−319
頁(1982)、「DEAE Affi−Gel Blueクロマトグラフイ
ーによる腹水からのマウスモノクローナル抗体の一工程
精製法」)によつて記載されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/00 C 9282−4B (56)参考文献 J.Lad.Clin.Med.,97 (1981),P.50−64 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,79(1982),P.1648−1652

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量92,000のペプチド及び分子量79,000
    −80,000のペプチドの複合体、分子量92,000のペプチド
    及び分子量71,000−72,000のペプチドの複合体及びこれ
    らの複合体の組み合わせからなる群から選択される物質
    から実質上なることを特徴とするファクターVIII:C凝固
    因子。
  2. 【請求項2】該ペプチドがEDTAによってキレート化され
    得る物質によって複合体を形成する第1項に記載のファ
    クターVIII:C凝固因子。
  3. 【請求項3】該複合体のポリペプチドの少なくとも1つ
    がα−トロンビン処理により得ることができる第1項に
    記載のファクターVIII:C凝固因子。
  4. 【請求項4】凝固因子が1800単位/mgより高い凝固活性
    を少なくとも10分間持続して示し、該ポリペプチドがヒ
    トファクターVIII:C凝固因子抗体結合能力を有する第1
    項から第3項までのいずれかに記載の凝固因子。
  5. 【請求項5】比活性が5400単位/mg以上である第1項か
    ら第4項までのいずれかに記載の凝固因子。
  6. 【請求項6】比活性が6000単位/mg以上である第1項か
    ら第5項までのいずれかに記載の凝固因子。
  7. 【請求項7】比活性が7500単位/mg以上である第1項か
    ら第6項までのいずれかに記載の凝固因子。
  8. 【請求項8】比活性が10000単位/mg以上である第1項か
    ら第7項までのいずれかに記載の凝固因子。
  9. 【請求項9】活性型のα−トロンビンおよび等価なプロ
    テアーゼを含んでいない第1項から第8項までのいずれ
    かに記載の凝固因子。
  10. 【請求項10】該凝固因子が凍結乾燥されている第1項
    から第9項までのいずれかに記載の凝固因子。
  11. 【請求項11】分子量が約92,000よりも高いポリペプチ
    ドを実質的に含んでいない第1項〜第10項のいずれかに
    記載の凝固因子。
  12. 【請求項12】薬学的に許容し得る食塩溶液に溶解され
    ている状態の第1項〜第11項のいずれかに記載の凝固因
    子。
  13. 【請求項13】(a)トロンビン又は同様の活性を有す
    るプロテアーゼを用い、適切な条件下、消化混合物中で
    ヒトのファクターVIII:Cを消化して凝固因子を生成せし
    め、 (b)該凝固因子が消化混合物中に存在する間に工程
    (a)の消化を中止し、次いで (c)得られた凝固因子を回収する ことを特徴とする分子量92,000のペプチド及び分子量7
    9,000−80,000のペプチドの複合体、分子量92,000のペ
    プチド及び分子量71,000−72,000のペプチドの複合体及
    びこれらの複合体の組み合わせからなる群から選択され
    る物質から実質上なることを特徴とするファクターVII
    I:C凝固因子の調製法。
  14. 【請求項14】該ファクターVIII:Cを予め精製しておく
    第13項に記載の調製法。
  15. 【請求項15】分子量92,000のペプチド及び分子量79,0
    00−80,000のペプチドの複合体、分子量92,000のペプチ
    ド及び分子量71,000−72,000のペプチドの複合体及びこ
    れらの複合体の組み合わせからなる群から選択される物
    質から実質上なることを特徴とするファクターVIII:C凝
    固因子に記載の凝固因子の回収方法であって、ファクタ
    ーVIII:Cに対するモノクローナル抗体を含んでいる免疫
    吸着剤に活性型の該凝固因子を吸着させ、次いでその凝
    固因子を変性させることのない、免疫吸着剤から凝固因
    子を脱着させるに有効な溶離条件下でカルシウムイオン
    を含有する溶液で免疫吸着剤から凝固因子を遊離させる
    ことを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】該溶液が約1.0Mまでのカルシウムイオン
    を含んでおり、該溶液を1時間当たり約8ベッド容量ま
    での容量で免疫吸着剤に適用する第15項に記載の回収方
    法。
  17. 【請求項17】モノクローナル抗体がヒトのファクター
    VIII:Cと結合し、かつヒトのファクターVIII:Cから誘導
    されるポリペプチドとの結合プロフィルが以下の(A)
    から(D)の中から選ばれる1つである第15項または第
    16項に記載の回収方法: (A)ヒトのファクターVIII:Cから誘導される分子量9
    2,000、分子量108,000およびそれ以上、ならびに分子量
    44,000のポリペプチドと結合し、ヒトのファクターVII
    I:Cから誘導される分子量79,000−80,000の二量体、分
    子量71,000−72,000の二量体のポリペプチドとはいずれ
    とも結合しない、 (B)ヒトのファクターVIII:Cから誘導される分子量9
    2,000、分子量108,000およびそれ以上、ならびに分子量
    54,000のポリペプチドと結合し、ヒトのファクターVII
    I:Cから誘導される分子量79,000−80,000の二量体、分
    子量71,000−72,000の二量体のポリペプチドとはいずれ
    とも結合しない、 (C)ヒトのファクターVIII:Cから誘導される分子量7
    9,000−80,000の二量体ならびに分子量108,000およびそ
    れ以上のポリペプチドと結合し、ヒトのファクターVII
    I:Cから誘導される分子量44,000、54,000、92,000及び
    分子量71,000−72,000の二量体のポリペプチドとはいず
    れとも結合しない、および (D)ヒトのファクターVIII:Cから誘導される分子量10
    8,000およびそれ以上のポリペプチドと結合し、ヒトの
    ファクターVIII:Cから誘導される分子量が108,000より
    も小さなポリペプチドとは反応しない、 (ただし、上記分子量はポリペプチドを還元条件下、ド
    デシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳
    動にかけて測定した値である)。
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