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JPH082848B2 - 4−ニトロソジフェニルアミン類の製造法 - Google Patents

4−ニトロソジフェニルアミン類の製造法

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Publication number
JPH082848B2
JPH082848B2 JP63153333A JP15333388A JPH082848B2 JP H082848 B2 JPH082848 B2 JP H082848B2 JP 63153333 A JP63153333 A JP 63153333A JP 15333388 A JP15333388 A JP 15333388A JP H082848 B2 JPH082848 B2 JP H082848B2
Authority
JP
Japan
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group
reaction
hydrogen chloride
present
formula
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP63153333A
Other languages
English (en)
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JPH023631A (ja
Inventor
一明 西村
孝衛 大野
芳久 松隅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP63153333A priority Critical patent/JPH082848B2/ja
Publication of JPH023631A publication Critical patent/JPH023631A/ja
Publication of JPH082848B2 publication Critical patent/JPH082848B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ジフェニルアミン類をニトロソ化して、4
−ニトロソジフェニルアミン類を製造する方法に関す
る。
本発明により得られる4−ニトロソジフェニルアミン
類は、ゴム老化防止剤、アゾ染料などの中間体として重
要な化合物である。
<従来の技術> ジフェニルアミンから4−ニトロソジフェニルアミン
を製造する方法としては、水系溶媒で亜硝酸塩などのニ
トロソ化剤を用いてジフェニルアミンをN−ニトロソ化
して、N−ニトロソジフェニルアミンを単離したり、有
機溶媒で抽出分離するなどしたのち、新たに無水条件で
アルコールおよび塩化水素を添加することによりFische
r−Hepp転位を行い、目的物を得る方法が一般的に知ら
れていた(特公昭60−42232号公報、U.S.P.3,728,392な
ど)。
これに対して、N−ニトロソジフェニルアミンの単離
あるいは抽出分離操作を不要にして、ジフェニルアミン
から直接、目的物を得るために、できるだけ含水量を少
なくしたアルコール系溶媒で、N−ニトロソ化と転位を
同時に行う一段法が提案されている。
一段法には、わずかに水を含有する芳香族溶媒、亜硝
酸ナトリウムなどの亜硝酸塩およびジフェニルアミンの
混合物に、塩化水素のアルコール溶液を添加する方法
(U.S.P.4,362,893)、また、芳香族溶媒を含まない炭
素数5〜10の実質上、無水の脂肪酸アルコール溶媒中
で、ジフェニルアミンに亜硝酸アルキルおよび無水塩化
水素を反応させる方法(特公昭60−42233号公報)など
が知られている。
<発明が解決しようとする課題> 上述の一段法は、4−ニトロソジフェニルアミンを収
率よく得ている点では優れているが、工業的に実施する
には必ずしも満足なものとはいえない。すなわち、U.S.
P.4,362,893による方法では、少量の水の存在下で亜硝
酸塩を用いるために、常時、亜硝酸塩などの無機塩が分
散性の悪いスラリー状態となり、ニトロソ化剤が固−液
反応を余儀なくされる。また、二成分の溶媒系で、極少
量の水を一定範囲に制御しなければならないため、溶媒
を回収し、再使用しようとすると、含水量の調節が必要
になる。一方、特公昭60−42233号公報による方法につ
いては、ニトロソ化剤として用いる亜硝酸アルキルが、
爆発性および分散性を有し保存および貯蔵が容易でない
ために、工業的に実施しようとすると種々の困難を伴
う。
本発明の目的は、ジフェニルアミンをニトロソ化して
4−ニトロソジフェニルアミンを製造するにあたって、
固−液反応や含水量の調節のような反応条件および操作
上の制約がなく、しかもニトロソ化剤の使用に再して取
扱上の問題のない、実用性の高い一段法を提供すること
にある。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、種々のニトロソ化剤のうち、有機溶媒
中で均一となりニトロソ化に際しても水の存在が不要
で、しかも爆発性あるいは分解性のないものについて、
鋭意検討した結果、塩化ニトロシルが上述の目的を満足
する優れたニトロソ化剤であることを見い出し、本発明
に到達した。すなわち、本発明は、一般式(I) (式中、R1、R2は各々水素原子、メチル基、エチル基、
シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、塩素原子
および臭素原子からなる群から選ばれた基を示す。) で表わされるジフェニルアミン類に、炭素数1〜10のア
ルキルアルコールあるいはシクロアルキルアルコールを
含有する溶媒中で、塩化ニトロシルおよび塩化水素を反
応させることを特徴とする、一般式(II) (式中、R1、R2は上記と同様のものを示す。) で表わされる4−ニトロソジフェニルアミン類の製造法
である。
以下、本発明の構成を詳細に説明する。
本発明において用いるジフェニルアミン類は、前記の
式(I)で表わされる化合物であり、具体例としては、
たとえば、ジフェニルアミン、4−メチルジフェニルア
ミン、4−エチルジフェニルアミン、2−シクロヘキシ
ルジフェニルアミン、4−シクロヘキシルジフェニルア
ミン、2−メトキシジフェニルアミン、3−メトキシジ
フェニルアミン、4−メトキシジフェニルアミン、4−
エトキシジフェニルアミン、4−クロロジフェニルアミ
ン、4−ブロモジフェニルアミンなどが挙げられる。好
ましくは、ジフェニルアミン、4−シクロヘキシルアミ
ン、3−メトキシジフェニルアミン、4−メトキシジフ
ェニルアミンなどが挙げられる。
本発明には、炭素数1〜10のアルキルアルコールある
いはシクロアルキルアルコールを含有する溶媒を用い
る。このようなアルコールの具体例としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノ
ール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサ
ノールなどが挙げられる。好ましくは、炭素数4〜8の
アルキルアルコールが用いられ、具体例としてブタノー
ル、イソブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オ
クタノール、2−エチルヘキサノールなどが挙げられ
る。また、上記の数種のアルコールの混合物を用いた
り、ニトロソ化および転位反応条件で反応しないトルエ
ンやクロロホルムなどの溶媒と上記のアルコールを本発
明の効果を阻害しない範囲で混合して用いることもでき
る。溶媒の使用量は任意であるが、通常はジフェニルア
ミン類に対して1〜20重量倍である。本発明に用いる塩
化ニトロシルは、通常、爆発性あるいは分散性がないた
め、腐食性にさえ注意を払えば、扱いやすいガス(沸点
−5.5℃)である。したがって、耐食性の耐圧容器など
に貯蔵し、随時に必要量を使用することができる。ま
た、ニトロシル硫酸に塩化水素ガスを吹き込むだけで、
定量的にガスとして発生させることができるため、塩化
ニトロシル発生装置を併設して、塩化水素ガスの吹込量
で発生量を調節しながら、反応に使用することも可能で
ある。この場合に副生する硫酸は、ニトロシル硫酸の製
造に再利用できる。塩化ニトロシルの使用量は、ジフェ
ニルアミンに対して、通常0.90〜2.0モル倍である。好
ましくは、0.95〜1.2モル倍である。
本発明に用いる塩化水素は、ガスとして反応混合物に
直接導入してもよいし、反応に用いる溶媒に溶解してか
ら仕込んでもよい。また、原料ジフェニルアミンと予め
混合して、塩酸塩として仕込むことも可能である。塩化
水素の使用量については、塩化ニトロシルが反応して、
等モル分の塩化水素を生成し、これも反応に使われるた
め、その分、従来法と比べて少量でよく、通常、ジフェ
ニルアミン類に対して、0.5〜3倍モル、好ましくは0.7
〜1.5倍モルである。
本発明における反応温度は、通常5〜60℃、好ましく
は10〜40℃である。
本発明における反応圧力は、常圧でも加圧でもよい
が、常圧で十分な結果が得られる。
本発明における反応時間は、ジフェニルアミン類に対
する塩化ニトロシルや塩化水素の使用量、反応温度など
により変わるが、通常、塩化ニトロシルと塩化水素の添
加に合計0.5〜3時間、反応の完結のために0.5〜6時間
を要する。
本発明における反応方法は任意である。たとえば、ア
ルキルあるいはシクロアルキルアルコールを含有する溶
媒に、ジフェニルアミン類を仕込んでおき、所定の温度
に保ちながら、所定量の塩化ニトロシルをガス導入管で
反応混合物中に吹き込み、次いで塩化水素ガスを同様に
して吹き込む。あるいは、塩化ニトロシルと塩化水素を
同時に吹き込んでもよい。吹き込みが終わったあとは、
反応を完結させるために所定の温度を維持し攪拌を続け
る。
単離操作についても種々の方法が可能である。たとえ
ば、反応終了後、p−ニトロソジフェニルアミンの塩酸
塩がスラリーになっている場合には、そのまま過し、
目的物を塩酸塩として取得することもできるし、常法に
従いアルカリ水溶液で中和したあと、晶析などによりフ
リーの4−ニトロシジフェニルアミンを得ることもでき
る。また、場合によっては、目的物を単離せずスラリー
か溶液のままN−アルキル−N′−フェニル−p−フェ
ニレンジアミンのようなゴム老化防止剤などの原料とし
て使用することが可能である。
<実施例> 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 ジフェニルアミン8.46g(50.0mmol)をイソブタノー
ル40mlに加え、約20℃に保持し攪拌しながら、塩化ニト
ロシルガス3.21g(49.0mmol)をガラスボンベからガス
導入管を通して反応混合物中へ約1時間かけて吹き込ん
だ。次いで、同温度で塩化水素ガス1.40g(38.4mmol)
を同様にして約30分間かけて吹き込んだ。20〜30℃で約
4時間反応を続けた。反応混合物は、赤色のスラリーか
ら赤煉瓦色のスラリーへと変化した。
スラリーを過し、ヘキサンで2回洗浄し、減圧乾燥
して、4−ニトロソジフェニルアミンの塩酸塩の赤煉瓦
色パウダー10.63g(45.3mmol、収率91%)を得た。
実施例2 ジフェニルアミン8.46g(50.0mmol)をトルエン10ml
およびヘキサノール40mlの混合溶媒に加え、20〜25℃に
保持し攪拌しながら、塩化ニトロシルガス3.26g(50.0m
mol)をガラスボンベからガス導入管を通して反応混合
物中へ約1時間かけて吹き込んだ。次いで、同温度で塩
化水素ガス2.28g(62.5mmol)を同様にして、約1時間
かけて吹き込んだ。25〜35℃で約2.5時間反応を続け
た。
生成した赤煉瓦色スラリーに水酸化ナトリウム水溶液
をを加えて中和し、加熱溶解後、冷却して有機層から4
−ニトロソジフェニルアミンの結晶を析出させた。結晶
を過し、ヘキサンで2回洗浄して目的物の結晶9.30g
(47.0mmol、収率94%)を得た。
実施例3 4−メトキシジフェニルアミン9.96g(50.0mmol)を
ヘキサノール40mlの溶媒に加えた以外は、実施例2を同
様にして反応を行った。
実施例1と同様にして単離精製を行い、4−メトキシ
−4′−ニトロソジフェニルアミンの塩酸塩10.84g(4
0.9mmol、収率82%)を得た。
<発明の効果> 本発明によれば、ジフェニルアミン類をニトロソ化し
て4−ニトロソジフェニルアミンを製造するにあたっ
て、中間体のN−ニトロソジフェニルアミンを単離ある
いは抽出分離することなく、一段の操作で直接、目的物
を得ることができる。また、ニトロソ化剤として使用す
る塩化ニトロシルが、有機溶媒に可溶で、ニトロソ化に
際しても水の存在が不要であるため、反応条件および操
作上の制約がほとんどない。しかも、塩化ニトロシルは
爆発性あるいは分解性がなく、取り扱い上の問題もほと
んどない。
さらに、塩化ニトロシルから生成する塩化水素がその
まま反応に有効に使用できるため、塩化水素の供給量が
少量でよい。
したがって、本発明はジフェニルアミンから4−ニト
ロソジフェニルアミンを一段の操作で、容易に製造でき
る実用性の高い方法である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1、R2は各々水素原子、メチル基、エチル基、
    シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、塩素原子
    および臭素原子からなる群から選ばれた基を示す。) で表わされるジフェニルアミン類に、炭素数1〜10のア
    ルキルアルコールあるいはシクロアルキルアルコールを
    含有する溶媒中で、塩化ニトロシルおよび塩化水素を反
    応させることを特徴とする、一般式(II) (式中、R1、R2は上記と同様のものを示す。) で表わされる4−ニトロソジフェニルアミン類の製造
    法。
JP63153333A 1988-06-20 1988-06-20 4−ニトロソジフェニルアミン類の製造法 Expired - Lifetime JPH082848B2 (ja)

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JPH023631A JPH023631A (ja) 1990-01-09
JPH082848B2 true JPH082848B2 (ja) 1996-01-17

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JPH0574927A (ja) * 1991-09-13 1993-03-26 Nec Corp 半導体装置の製造方法
JPH05217481A (ja) * 1992-01-31 1993-08-27 Mitsubishi Electric Corp 始動電動機の電磁スイッチ
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