JPH08283367A - 湿分硬化性樹脂組成物 - Google Patents
湿分硬化性樹脂組成物Info
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- JPH08283367A JPH08283367A JP7087033A JP8703395A JPH08283367A JP H08283367 A JPH08283367 A JP H08283367A JP 7087033 A JP7087033 A JP 7087033A JP 8703395 A JP8703395 A JP 8703395A JP H08283367 A JPH08283367 A JP H08283367A
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- moisture
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 アルコキシシリル基及び遊離イソシアネート
基を含有してなるウレタンプレポリマー系に、遊離イソ
シアネート基の重合阻害剤を配合してなる湿分硬化性樹
脂組成物。 【効果】 接着力、硬化速度、表皮形成速度(タックフ
リータイム)、粘度、耐加水分解性、貯蔵安定性等の特
性に優れ、硬化後はその弾性及び硬度が大きな樹脂組成
物となる。また、本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物
は、特に貯蔵安定性に優れる。
基を含有してなるウレタンプレポリマー系に、遊離イソ
シアネート基の重合阻害剤を配合してなる湿分硬化性樹
脂組成物。 【効果】 接着力、硬化速度、表皮形成速度(タックフ
リータイム)、粘度、耐加水分解性、貯蔵安定性等の特
性に優れ、硬化後はその弾性及び硬度が大きな樹脂組成
物となる。また、本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物
は、特に貯蔵安定性に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿分硬化性樹脂組成物に
関し、より詳細にはシーリング剤、接着剤、封止剤、ポ
ッティング剤、あるいはこれらの用途に用いられるコン
パウンドのベース樹脂として優れた特性を有する湿分硬
化性樹脂組成物に関する。
関し、より詳細にはシーリング剤、接着剤、封止剤、ポ
ッティング剤、あるいはこれらの用途に用いられるコン
パウンドのベース樹脂として優れた特性を有する湿分硬
化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコキシシリル基を末端に含有する湿
分硬化性樹脂は、通常イソシアネート基を末端に有する
ウレタンプレポリマーと活性水素基を有するアルコキシ
シランとを反応させることにより得られ、この湿分硬化
性樹脂を湿気等の水分を含む環境下に置くと前記湿分硬
化性樹脂中に架橋化三次元網状構造が形成され、硬化す
る。硬化の機構は、加水分解性基が水酸基で置換され、
次いでSiOH基同士が縮合して架橋が生じ、シロキサ
ン結合(Si−O−Si)が形成されるか、あるいはS
iOH基とSiX基との反応によって前記シロキサン結
合とHXが形成されることによる。このような湿分硬化
性樹脂は、建設関連産業・自動車産業・電気産業におけ
る被覆組成物、隙間充填材、密封組成物等として広い範
囲に使用されている。これらの分野で使用されるアルコ
キシシリル基を含有する湿分硬化性樹脂あるいは該湿分
硬化性樹脂を含有するコンパウンドは、弾性・硬度・接
着力・硬化速度・表皮形成速度(タックフリータイム)
・粘度・耐加水分解性・貯蔵安定性等、使用者の幅広い
要求特性に合致したものでなければならない。
分硬化性樹脂は、通常イソシアネート基を末端に有する
ウレタンプレポリマーと活性水素基を有するアルコキシ
シランとを反応させることにより得られ、この湿分硬化
性樹脂を湿気等の水分を含む環境下に置くと前記湿分硬
化性樹脂中に架橋化三次元網状構造が形成され、硬化す
る。硬化の機構は、加水分解性基が水酸基で置換され、
次いでSiOH基同士が縮合して架橋が生じ、シロキサ
ン結合(Si−O−Si)が形成されるか、あるいはS
iOH基とSiX基との反応によって前記シロキサン結
合とHXが形成されることによる。このような湿分硬化
性樹脂は、建設関連産業・自動車産業・電気産業におけ
る被覆組成物、隙間充填材、密封組成物等として広い範
囲に使用されている。これらの分野で使用されるアルコ
キシシリル基を含有する湿分硬化性樹脂あるいは該湿分
硬化性樹脂を含有するコンパウンドは、弾性・硬度・接
着力・硬化速度・表皮形成速度(タックフリータイム)
・粘度・耐加水分解性・貯蔵安定性等、使用者の幅広い
要求特性に合致したものでなければならない。
【0003】このようなアルコキシシリル基を有する湿
気硬化型ウレタン変性シリコーン樹脂は、特公昭46−
30711号公報や特表平6−500585号公報等に
記載されている。
気硬化型ウレタン変性シリコーン樹脂は、特公昭46−
30711号公報や特表平6−500585号公報等に
記載されている。
【0004】すなわち、特公平46−30711号公報
には、1分子当たり少なくとも2つのウレタン結合を有
するイソシアネート基末端ポリウレタンと活性水素基を
有するアルコキシシランとを反応させて、重合体1分子
当たり平均して少なくとも2以上の加水分解性末端基を
有する加硫性重合体を製造する該加硫性重合体の製造法
が記載されており、該加硫性珪素末端重合体は建造物、
航空機、浴室設備、自動車装置等用の被覆組成物、隙間
の充填材、密封組成物として有用であることが記載され
ている。
には、1分子当たり少なくとも2つのウレタン結合を有
するイソシアネート基末端ポリウレタンと活性水素基を
有するアルコキシシランとを反応させて、重合体1分子
当たり平均して少なくとも2以上の加水分解性末端基を
有する加硫性重合体を製造する該加硫性重合体の製造法
が記載されており、該加硫性珪素末端重合体は建造物、
航空機、浴室設備、自動車装置等用の被覆組成物、隙間
の充填材、密封組成物として有用であることが記載され
ている。
【0005】しかし、前記公報に開示されている加硫性
珪素末端重合体は、硬化速度が遅かったり貯蔵安定性が
余り良好でないため、長期貯蔵後に硬化速度・表皮形成
速度が低下するなどの問題点を有していた。
珪素末端重合体は、硬化速度が遅かったり貯蔵安定性が
余り良好でないため、長期貯蔵後に硬化速度・表皮形成
速度が低下するなどの問題点を有していた。
【0006】これらの問題を解決するために、例えば2
個のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと
ポリプロピレングリコールモノブチルエーテルのような
1官能性アルコールとを反応させ、イソシアネート官能
基数(f)が1≦f<2であるイソシアネート基末端プ
レポリマーを調製し、第2段階で残存のイソシアネート
基の全てを例えばアミノプロピルトリメトキシシランの
ようなアルコキシシランと反応させる湿分硬化性アルコ
キシシラン末端ポリウレタンの製造方法が提案されてい
る(特表平6−500585号公報)。
個のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと
ポリプロピレングリコールモノブチルエーテルのような
1官能性アルコールとを反応させ、イソシアネート官能
基数(f)が1≦f<2であるイソシアネート基末端プ
レポリマーを調製し、第2段階で残存のイソシアネート
基の全てを例えばアミノプロピルトリメトキシシランの
ようなアルコキシシランと反応させる湿分硬化性アルコ
キシシラン末端ポリウレタンの製造方法が提案されてい
る(特表平6−500585号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した特表
平6−500585号公報に記載されているアルコキシ
シリル基末端ウレタン変性シリコーン樹脂においても、
アルコキシシラン化合物と反応させる前のイソシアネー
ト基末端ウレタンプレポリマーの官能基数が1≦f<2
に限定されているためアルコキシシリル基末端ウレタン
変性シリコーン樹脂の性能に大きな影響を与えるイソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーの設計の自由度が
小さい。従って、得られた湿分硬化性アルコキシシラン
末端ポリウレタンの表皮形成速度、耐加水分解性、接着
性、湿気硬化後の硬度等の特性が必ずしも満足できるも
のではないという課題があった。
平6−500585号公報に記載されているアルコキシ
シリル基末端ウレタン変性シリコーン樹脂においても、
アルコキシシラン化合物と反応させる前のイソシアネー
ト基末端ウレタンプレポリマーの官能基数が1≦f<2
に限定されているためアルコキシシリル基末端ウレタン
変性シリコーン樹脂の性能に大きな影響を与えるイソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーの設計の自由度が
小さい。従って、得られた湿分硬化性アルコキシシラン
末端ポリウレタンの表皮形成速度、耐加水分解性、接着
性、湿気硬化後の硬度等の特性が必ずしも満足できるも
のではないという課題があった。
【0008】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、接着力、硬化速度、表皮形成速度(タックフ
リータイム)、粘度、耐加水分解性、貯蔵安定性等の特
性に優れ、硬化後はその弾性及び硬度が大きい湿分硬化
性樹脂組成物を提供することを目的としている。
のであり、接着力、硬化速度、表皮形成速度(タックフ
リータイム)、粘度、耐加水分解性、貯蔵安定性等の特
性に優れ、硬化後はその弾性及び硬度が大きい湿分硬化
性樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物は、アルコキシシ
リル基及び遊離イソシアネート基を含有してなるウレタ
ンプレポリマー系に、前記遊離イソシアネート基の重合
阻害剤を配合してなることを特徴としている。
に本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物は、アルコキシシ
リル基及び遊離イソシアネート基を含有してなるウレタ
ンプレポリマー系に、前記遊離イソシアネート基の重合
阻害剤を配合してなることを特徴としている。
【0010】本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物に配合
されるアルコキシシリル基及び遊離イソシアネート基を
含有してなるウレタンプレポリマー系は、通常、2種以
上のプレポリマーの混合物であり、アルコキシシリル基
のみを有するプレポリマーとイソシアネート基のみを有
するプレポリマーの混合物である場合と、前記2種のプ
レポリマーとアルコキシシリル基及びイソシアネート基
を有するプレポリマーとの混合物である場合とがある。
また、アルコキシシリル基及びイソシアネート基を有す
るプレポリマーのみが存在する場合もあり得る。
されるアルコキシシリル基及び遊離イソシアネート基を
含有してなるウレタンプレポリマー系は、通常、2種以
上のプレポリマーの混合物であり、アルコキシシリル基
のみを有するプレポリマーとイソシアネート基のみを有
するプレポリマーの混合物である場合と、前記2種のプ
レポリマーとアルコキシシリル基及びイソシアネート基
を有するプレポリマーとの混合物である場合とがある。
また、アルコキシシリル基及びイソシアネート基を有す
るプレポリマーのみが存在する場合もあり得る。
【0011】この湿分硬化性樹脂組成物中の遊離イソシ
アネート基の含有量は、貯蔵安定性を保持し、発泡等を
防止するため、0.01〜1重量%が好ましく、0.0
2〜0.5重量%がより好ましい。前記遊離イソシアネ
ート基の含有量が0.01重量%未満であると貯蔵安定
性を維持できない場合が生じ、他方前記遊離イソシアネ
ート基の含有量が1重量%を超えるとイソシアネート基
を有するプレポリマーの性質が強くなり、硬化時に発泡
等の好ましくない現象が生じる場合がある。
アネート基の含有量は、貯蔵安定性を保持し、発泡等を
防止するため、0.01〜1重量%が好ましく、0.0
2〜0.5重量%がより好ましい。前記遊離イソシアネ
ート基の含有量が0.01重量%未満であると貯蔵安定
性を維持できない場合が生じ、他方前記遊離イソシアネ
ート基の含有量が1重量%を超えるとイソシアネート基
を有するプレポリマーの性質が強くなり、硬化時に発泡
等の好ましくない現象が生じる場合がある。
【0012】また、前記湿分硬化性樹脂組成物中のウレ
タンプレポリマー系の含有量は、硬化物の凝集力を維持
する点から、15〜99.9重量%程度が好ましい。前
記湿分硬化性樹脂組成物中のウレタンプレポリマーの含
有量が15重量%未満であると、凝集力不足の傾向が表
われる。
タンプレポリマー系の含有量は、硬化物の凝集力を維持
する点から、15〜99.9重量%程度が好ましい。前
記湿分硬化性樹脂組成物中のウレタンプレポリマーの含
有量が15重量%未満であると、凝集力不足の傾向が表
われる。
【0013】前記ウレタンプレポリマー系は、イソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーと分子中にイソシ
アネート基と反応可能な活性水素基を少なくとも1個含
有するアルコキシシランとの反応、あるいは末端にイ
ソシアネート基と反応可能な活性水素基を少なくとも1
個有するプレポリマーとイソシアネート基を少なくとも
1個有するアルコキシシランとの反応によって得られ
る。
アネート基末端ウレタンプレポリマーと分子中にイソシ
アネート基と反応可能な活性水素基を少なくとも1個含
有するアルコキシシランとの反応、あるいは末端にイ
ソシアネート基と反応可能な活性水素基を少なくとも1
個有するプレポリマーとイソシアネート基を少なくとも
1個有するアルコキシシランとの反応によって得られ
る。
【0014】まず、イソシアネート基末端ウレタンプ
レポリマーと分子中にイソシアネート基と反応可能な活
性水素基を少なくとも1個含有するアルコキシシランと
の反応について説明する。
レポリマーと分子中にイソシアネート基と反応可能な活
性水素基を少なくとも1個含有するアルコキシシランと
の反応について説明する。
【0015】前記イソシアネート基末端ウレタンプレポ
リマーは、ジイソシアネート及びポリイソシアネート
(以下、両者を含めてイソシアネート化合物と記す)の
うちの少なくとも一種と、モノオール及びポリオール
(以下、両者を含めてアルコール化合物と記す)のうち
の少なくとも1種とを(イソシアネート化合物中のNC
O基)/(アルコール化合物中のOH基)のモル比が1
を超える割合で反応させることにより得られる。
リマーは、ジイソシアネート及びポリイソシアネート
(以下、両者を含めてイソシアネート化合物と記す)の
うちの少なくとも一種と、モノオール及びポリオール
(以下、両者を含めてアルコール化合物と記す)のうち
の少なくとも1種とを(イソシアネート化合物中のNC
O基)/(アルコール化合物中のOH基)のモル比が1
を超える割合で反応させることにより得られる。
【0016】前記反応の際に使用するジイソシアネート
としては、例えば脂肪族、脂環族、芳香脂肪族、芳香族
ジイソシアネート化合物等が挙げられる。
としては、例えば脂肪族、脂環族、芳香脂肪族、芳香族
ジイソシアネート化合物等が挙げられる。
【0017】脂肪族ジイソシアネート化合物としては、
例えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレン
ジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネー
ト、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチ
レンジイソシアネート、2,4,4−又は、2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6
−ジイソシアネートメチルカプロエート等が挙げられ
る。
例えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレン
ジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネー
ト、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチ
レンジイソシアネート、2,4,4−又は、2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6
−ジイソシアネートメチルカプロエート等が挙げられ
る。
【0018】脂環族ジイソシアネート化合物としては、
例えば1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,
4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロ
ヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル
−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
ト、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシア
ネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン等が挙げられる。
例えば1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,
4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロ
ヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル
−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
ト、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシア
ネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン等が挙げられる。
【0019】芳香脂肪族ジイソシアネート化合物として
は、例えば1,3−又は1,4−キシリレンジイソシア
ネート、もしくはその混合物、ω,ω’−ジイソシアネ
ート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は、1,
4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベ
ンゼンもしくはその混合物等が挙げられる。
は、例えば1,3−又は1,4−キシリレンジイソシア
ネート、もしくはその混合物、ω,ω’−ジイソシアネ
ート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は、1,
4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベ
ンゼンもしくはその混合物等が挙げられる。
【0020】芳香族ジイソシアネート化合物としては、
例えばm−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシア
ネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又
は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トル
イジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテ
ルジイソシアネート等が挙げられる。
例えばm−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシア
ネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又
は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トル
イジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテ
ルジイソシアネート等が挙げられる。
【0021】また、本発明で使用するポリイソシアネー
ト化合物としては、例えば脂肪族、脂環族、芳香脂肪
族、芳香族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
ト化合物としては、例えば脂肪族、脂環族、芳香脂肪
族、芳香族ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
【0022】脂肪族ポリイソシアネート化合物として
は、例えばリジンエステルトリイソシアネート、1,
4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−
トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネ
ート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6
−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチ
ル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメ
チルオクタン等が挙げられる。
は、例えばリジンエステルトリイソシアネート、1,
4,8−トリイソシアネートオクタン、1,6,11−
トリイソシアネートウンデカン、1,8−ジイソシアネ
ート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6
−トリイソシアネートヘキサン、2,5,7−トリメチ
ル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアネートメ
チルオクタン等が挙げられる。
【0023】脂環族ポリイソシアネート化合物としては
例えば、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサ
ン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキ
サン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−
ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,
6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピル)−
2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)
−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネー
トプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−
(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメ
チル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエ
チル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシ
アネートプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシア
ネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
例えば、1,3,5−トリイソシアネートシクロヘキサ
ン、1,3,5−トリメチルイソシアネートシクロヘキ
サン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,5−
ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタン、2−(3−イソシアネートプロピル)−2,
6−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタン、3−(3−イソシアネートプロピル)−
2,5−ジ(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエチル)
−2−イソシアネートメチル−3−(3−イソシアネー
トプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−
(2−イソシアネートエチル)−2−イソシアネートメ
チル−3−(3−イソシアネートプロピル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタン、5−(2−イソシアネートエ
チル)−2−イソシアネートメチル−2−(3−イソシ
アネートプロピル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン、6−(2−イソシアネートエチル)−2−イソシア
ネートメチル−2−(3−イソシアネートプロピル)−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
【0024】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えば1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン
等が挙げられる。
例えば1,3,5−トリイソシアネートメチルベンゼン
等が挙げられる。
【0025】芳香族ポリイソシアネートとしては、例え
ばトリフェニルメタン−4,4’,4’−トリイソシア
ネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、
2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4’−
ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシ
アネート等が挙げられる。
ばトリフェニルメタン−4,4’,4’−トリイソシア
ネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、
2,4,6−トリイソシアネートトルエン、4,4’−
ジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシ
アネート等が挙げられる。
【0026】これらイソシアネート化合物の中では、黄
変性を防止する観点から、脂肪族、脂環族、及び芳香脂
肪族のジイソシアネートやポリイソシアネートが好まし
く、また湿分硬化性樹脂組成物の粘度を低下させる必要
がある場合には、ヘキサメチレンジイソシアネート、
1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチ
ル)ベンゼンが特に好ましい。
変性を防止する観点から、脂肪族、脂環族、及び芳香脂
肪族のジイソシアネートやポリイソシアネートが好まし
く、また湿分硬化性樹脂組成物の粘度を低下させる必要
がある場合には、ヘキサメチレンジイソシアネート、
1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチ
ル)ベンゼンが特に好ましい。
【0027】前記反応の際に使用するモノオールとして
は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、その他のアルカノール(C(炭素数、以下同
様)5〜38)、及び脂肪族不飽和アルコール(C9〜
24)、アルケニルアルコール(C3〜36)、2−プ
ロペン−1−オール、アルカジエノール(C6〜8)、
3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オ−
ル、ポリオキシアルキレンモノオール等が挙げられる。
は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、その他のアルカノール(C(炭素数、以下同
様)5〜38)、及び脂肪族不飽和アルコール(C9〜
24)、アルケニルアルコール(C3〜36)、2−プ
ロペン−1−オール、アルカジエノール(C6〜8)、
3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オ−
ル、ポリオキシアルキレンモノオール等が挙げられる。
【0028】前記反応の際に使用するポリオールは、2
価のアルコール、3価のアルコール及び4価以上のアル
コールに分類される。
価のアルコール、3価のアルコール及び4価以上のアル
コールに分類される。
【0029】前記2価のアルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−
ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、アルカンジオール(C7〜2
2)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜20)、
水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−
ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジ
オール、ビスフェノールA等が挙げられる。
チレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−
ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、アルカンジオール(C7〜2
2)、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜20)、
水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−
ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジ
オール、ビスフェノールA等が挙げられる。
【0030】前記3価のアルコールとしては、例えばグ
リセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3
−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒド
ロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノー
ル、及びその他の脂肪族トリオール(C8〜24)等が
挙げられる。
リセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3
−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒド
ロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノー
ル、及びその他の脂肪族トリオール(C8〜24)等が
挙げられる。
【0031】前記4価以上のアルコールとしては、例え
ばポリブタジエンポリオール、ひまし油、テトラメチロ
ールメタン、D−ソルビトール、キシリトール、D−マ
ンニトール、D−マンニット、ポリオキシアルキレンポ
リオール等が挙げられる。
ばポリブタジエンポリオール、ひまし油、テトラメチロ
ールメタン、D−ソルビトール、キシリトール、D−マ
ンニトール、D−マンニット、ポリオキシアルキレンポ
リオール等が挙げられる。
【0032】これらアルコール化合物の中では、ポリオ
キシアルキレンモノオール、ポリオキシアルキレンポリ
オール、ポリラクトン系ポリエステルポリオール、ポリ
ブタジエンポリオール、ひまし油が好ましい。また、湿
分硬化性樹脂組成物を低粘度化する必要がある場合、又
は硬化組成物を低弾性化する必要がある場合にはポリオ
キシアルキレンポリオールが特に好ましい。
キシアルキレンモノオール、ポリオキシアルキレンポリ
オール、ポリラクトン系ポリエステルポリオール、ポリ
ブタジエンポリオール、ひまし油が好ましい。また、湿
分硬化性樹脂組成物を低粘度化する必要がある場合、又
は硬化組成物を低弾性化する必要がある場合にはポリオ
キシアルキレンポリオールが特に好ましい。
【0033】上記した分子中にイソシアネート基と反応
可能な活性水素基を少なくとも1個含有するアルコキシ
シランは、下記の化1式
可能な活性水素基を少なくとも1個含有するアルコキシ
シランは、下記の化1式
【0034】
【化1】
【0035】(式中、Xは2価の有機基、YはS又はN
R2 (R2 はH又は1価の有機基)、nは0〜2、R1
は炭素数1〜8のアルキル基、R3 は炭素数1〜4のア
ルキル基である。)で表される。
R2 (R2 はH又は1価の有機基)、nは0〜2、R1
は炭素数1〜8のアルキル基、R3 は炭素数1〜4のア
ルキル基である。)で表される。
【0036】前記化1式中のXは2価の有機基であり、
例えばCH2 、CH2 −CH2 、CH2 −CH2 −CH
2 等の炭素数1〜6のアルキレン基等が挙げられる。Y
はS又はNR2 (R2 はH又は1価の有機基)であり、
NR2 の具体例としては、例えばNH、NCH3 、NC
6 H5 、NCH2 CH2 NH2 等のR2 がアミノ基で置
換されていてもよいアルキル基、フェニル基等が挙げら
れる。R1 は炭素数1〜8のアルキル基であり、その具
体例としては、例えばCH3 、C2 H5 、C3H7 等が
挙げられる。R3 は炭素数1〜4のアルキル基であり、
その具体例としては、例えばCH3 、C2 H5 、C3 H
7 等が挙げられる。
例えばCH2 、CH2 −CH2 、CH2 −CH2 −CH
2 等の炭素数1〜6のアルキレン基等が挙げられる。Y
はS又はNR2 (R2 はH又は1価の有機基)であり、
NR2 の具体例としては、例えばNH、NCH3 、NC
6 H5 、NCH2 CH2 NH2 等のR2 がアミノ基で置
換されていてもよいアルキル基、フェニル基等が挙げら
れる。R1 は炭素数1〜8のアルキル基であり、その具
体例としては、例えばCH3 、C2 H5 、C3H7 等が
挙げられる。R3 は炭素数1〜4のアルキル基であり、
その具体例としては、例えばCH3 、C2 H5 、C3 H
7 等が挙げられる。
【0037】前記アルコキシシランとしては、まず前記
化1式中のYがS、すなわちメルカプト基を有するアル
コキシシランが挙げられ、その具体例としては、例えば
γ−トリメトキシシリルプロピルメルカプタン、γ−メ
チルジメトキシシリルプロピルメルカプタン、γ−トリ
エトキシシリルプロピルメルカプタン、γ−メルカプト
プロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられ、YがN
R2 の場合の具体例としては、例えばγ−トリメトキシ
シリルプロピルアミン、γ−メチルジメトキシシリルプ
ロピルアミン、γ−トリメトキシシリルプロピルアミノ
エチルアミン、γ−トリエトキシシリルプロピルアミン
等が挙げられる。また、その他のアルコキシシランの具
体例としては、例えばγ−N−メチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−N−フェニルアミノプロピルト
リメトキシシラン等が挙げられる。
化1式中のYがS、すなわちメルカプト基を有するアル
コキシシランが挙げられ、その具体例としては、例えば
γ−トリメトキシシリルプロピルメルカプタン、γ−メ
チルジメトキシシリルプロピルメルカプタン、γ−トリ
エトキシシリルプロピルメルカプタン、γ−メルカプト
プロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられ、YがN
R2 の場合の具体例としては、例えばγ−トリメトキシ
シリルプロピルアミン、γ−メチルジメトキシシリルプ
ロピルアミン、γ−トリメトキシシリルプロピルアミノ
エチルアミン、γ−トリエトキシシリルプロピルアミン
等が挙げられる。また、その他のアルコキシシランの具
体例としては、例えばγ−N−メチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−N−フェニルアミノプロピルト
リメトキシシラン等が挙げられる。
【0038】これらアルコキシシランの中では樹脂粘
度、着色性の観点からγ−トリメトキシシリルプロピル
メルカプタン、γ−メチルジメトキシシリルプロピルメ
ルカプタンが好ましい。
度、着色性の観点からγ−トリメトキシシリルプロピル
メルカプタン、γ−メチルジメトキシシリルプロピルメ
ルカプタンが好ましい。
【0039】上記したイソシアネート基末端ウレタンプ
レポリマーと分子中にイソシアネート基と反応可能な活
性水素基を少なくとも1個含有するアルコキシシランと
の反応は、有機金属化合物や第3級アミン化合物等のウ
レタン化触媒の存在下又は非存在下、窒素雰囲気中、2
0〜100℃程度の温度で、1〜24時間行うのが好ま
しく、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー中の
イソシアネート基と分子中にイソシアネート基のモル数
が反応可能な活性水素基を少なくとも1個含有するアル
コキシシラン中の活性水素基のモル数よりも多くなるよ
うな割合で反応させるのが好ましい。しかし、イソシア
ネート基末端ウレタンプレポリマー中のイソシアネート
基が完全に消費されるような割合で反応させた後、イソ
シアネート基を有する化合物を添加してもよい。
レポリマーと分子中にイソシアネート基と反応可能な活
性水素基を少なくとも1個含有するアルコキシシランと
の反応は、有機金属化合物や第3級アミン化合物等のウ
レタン化触媒の存在下又は非存在下、窒素雰囲気中、2
0〜100℃程度の温度で、1〜24時間行うのが好ま
しく、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー中の
イソシアネート基と分子中にイソシアネート基のモル数
が反応可能な活性水素基を少なくとも1個含有するアル
コキシシラン中の活性水素基のモル数よりも多くなるよ
うな割合で反応させるのが好ましい。しかし、イソシア
ネート基末端ウレタンプレポリマー中のイソシアネート
基が完全に消費されるような割合で反応させた後、イソ
シアネート基を有する化合物を添加してもよい。
【0040】次に、末端にイソシアネート基と反応可
能な活性水素基を少なくとも1個有するプレポリマーと
イソシアネート基を少なくとも1個有するアルコキシシ
ランとの反応について説明する。
能な活性水素基を少なくとも1個有するプレポリマーと
イソシアネート基を少なくとも1個有するアルコキシシ
ランとの反応について説明する。
【0041】末端にイソシアネート基と反応可能な活性
水素基を少なくとも1個有するプレポリマー中の活性水
素基の種類は限定されるものではないが、例えば水酸
基、アミノ基、メルカプト基等が挙げられる。それらの
中では、前記水酸基を少なくとも1個有するプレポリマ
ーが好ましい。その理由は、イソシアネート化合物のう
ちの少なくとも一種と、アルコール化合物のうちの少な
くとも1種とを(イソシアネート化合物中のNCO基)
/(アルコール化合物中のOH基)のモル比が1未満の
割合で反応させることにより容易に得られるからであ
る。使用するイソシアネート化合物及びアルコール化合
物の種類は上記反応の場合と同様である。
水素基を少なくとも1個有するプレポリマー中の活性水
素基の種類は限定されるものではないが、例えば水酸
基、アミノ基、メルカプト基等が挙げられる。それらの
中では、前記水酸基を少なくとも1個有するプレポリマ
ーが好ましい。その理由は、イソシアネート化合物のう
ちの少なくとも一種と、アルコール化合物のうちの少な
くとも1種とを(イソシアネート化合物中のNCO基)
/(アルコール化合物中のOH基)のモル比が1未満の
割合で反応させることにより容易に得られるからであ
る。使用するイソシアネート化合物及びアルコール化合
物の種類は上記反応の場合と同様である。
【0042】イソシアネート基を少なくとも1個有する
アルコキシシラン化合物は、ポリイソシアネート化合物
と上記化1式で表されるアルコキシシランとの反応によ
り得られるものが挙げられるが、その他にもγ−トリメ
トキシシリルプロピルイソシアネート、γ−トリエトキ
シシリルプロピルイソシアネート等が挙げられる。
アルコキシシラン化合物は、ポリイソシアネート化合物
と上記化1式で表されるアルコキシシランとの反応によ
り得られるものが挙げられるが、その他にもγ−トリメ
トキシシリルプロピルイソシアネート、γ−トリエトキ
シシリルプロピルイソシアネート等が挙げられる。
【0043】末端にイソシアネート基と反応可能な活性
水素基を少なくとも1個有するプレポリマーとイソシア
ネート基を少なくとも1個有するアルコキシシランとの
反応は、有機金属化合物や第3級アミン化合物等のウレ
タン化触媒の存在下又は非存在下、窒素雰囲気中、20
〜100℃で1〜24時間程度行うのが好ましく、イソ
シアネート基を少なくとも1個有するアルコキシシラン
中のイソシアネート基のモル数が末端にイソシアネート
基と反応可能な活性水素基を少なくとも1個有するプレ
ポリマー中の活性水素基のモル数よりも多くなるような
割合で反応させるのが好ましい。
水素基を少なくとも1個有するプレポリマーとイソシア
ネート基を少なくとも1個有するアルコキシシランとの
反応は、有機金属化合物や第3級アミン化合物等のウレ
タン化触媒の存在下又は非存在下、窒素雰囲気中、20
〜100℃で1〜24時間程度行うのが好ましく、イソ
シアネート基を少なくとも1個有するアルコキシシラン
中のイソシアネート基のモル数が末端にイソシアネート
基と反応可能な活性水素基を少なくとも1個有するプレ
ポリマー中の活性水素基のモル数よりも多くなるような
割合で反応させるのが好ましい。
【0044】前記湿分硬化性樹脂組成物には、遊離イソ
シアネート基の重合阻害剤が配合されているが、その含
有量は貯蔵安定性を保持し、硬化速度の低下を防止する
観点から0.01〜0.5重量%が好ましく、0.02
〜0.2重量%がより好ましい。重合阻害剤の含有量が
0.01重量%未満では、貯蔵安定性が低下する傾向が
表われ、他方重合阻害剤の含有量が0.5重量%を超え
ると硬化速度が低下する傾向が表われる。
シアネート基の重合阻害剤が配合されているが、その含
有量は貯蔵安定性を保持し、硬化速度の低下を防止する
観点から0.01〜0.5重量%が好ましく、0.02
〜0.2重量%がより好ましい。重合阻害剤の含有量が
0.01重量%未満では、貯蔵安定性が低下する傾向が
表われ、他方重合阻害剤の含有量が0.5重量%を超え
ると硬化速度が低下する傾向が表われる。
【0045】前記遊離イソシアネート基の重合阻害剤と
しては、例えばp−トルエンスルホン酸メチル、p−ト
ルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸、メ
タンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ノナフ
ルオロブタンスルホン酸、ベンゾイルクロライド、アセ
チルクロライド、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、モノフルオロ酢酸、リン酸、硫酸、塩酸、
亜リン酸、亜リン酸ジブチル、リン酸ジブチル、リン酸
ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
しては、例えばp−トルエンスルホン酸メチル、p−ト
ルエンスルホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸、メ
タンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ノナフ
ルオロブタンスルホン酸、ベンゾイルクロライド、アセ
チルクロライド、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、モノフルオロ酢酸、リン酸、硫酸、塩酸、
亜リン酸、亜リン酸ジブチル、リン酸ジブチル、リン酸
ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
【0046】前記重合阻害剤の中でも湿分硬化性樹脂組
成物の貯蔵安定化効果が大きいこと、及び着色を防止で
きる等の点から、p−トルエンスルホン酸メチル、p−
トルエンスルホン酸エチルが好ましい。
成物の貯蔵安定化効果が大きいこと、及び着色を防止で
きる等の点から、p−トルエンスルホン酸メチル、p−
トルエンスルホン酸エチルが好ましい。
【0047】本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物中に
は、前記ウレタンプレポリマー系及び遊離イソシアネー
ト基の重合阻害剤の他に、例えば例えば溶剤、充填剤、
可塑剤、添加剤、アルコキシシラン類等を添加すること
ができる。
は、前記ウレタンプレポリマー系及び遊離イソシアネー
ト基の重合阻害剤の他に、例えば例えば溶剤、充填剤、
可塑剤、添加剤、アルコキシシラン類等を添加すること
ができる。
【0048】前記溶剤としては、例えば酢酸エチル等の
エステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶
剤、トルエン等の芳香族系溶剤等、遊離イソシアネート
基と反応可能な活性水素基を有さない溶剤が挙げられ
る。
エステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶
剤、トルエン等の芳香族系溶剤等、遊離イソシアネート
基と反応可能な活性水素基を有さない溶剤が挙げられ
る。
【0049】前記充填剤としては、例えばフュームシリ
カ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボン
ブラック、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソ
ウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベン
トナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、
活性亜鉛華、水添ヒマシ油、シラスバルーンのような液
状、粉状、塊状等の充填剤、例えば石綿、ガラス繊維、
フィラメントのような繊維状充填剤が挙げられる。
カ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボン
ブラック、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソ
ウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベン
トナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、
活性亜鉛華、水添ヒマシ油、シラスバルーンのような液
状、粉状、塊状等の充填剤、例えば石綿、ガラス繊維、
フィラメントのような繊維状充填剤が挙げられる。
【0050】前記可塑剤としては、ジオクチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等
のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハク
酸イソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル
等の脂肪族カルボン酸エステル、ペンタエリスリトール
エステル等のグリコールエステル類、リン酸トリオクチ
ル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、エポキ
シ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキ
シ可塑剤、塩素化パラフィン等が挙げられ、これらは単
独で、又は2以上の混合物で使用することができる。
ト、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレート等
のフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハク
酸イソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル
等の脂肪族カルボン酸エステル、ペンタエリスリトール
エステル等のグリコールエステル類、リン酸トリオクチ
ル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、エポキ
シ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキ
シ可塑剤、塩素化パラフィン等が挙げられ、これらは単
独で、又は2以上の混合物で使用することができる。
【0051】その他の添加剤としては、例えばフェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂等の接着付与剤、顔料、各種の老
化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
ル樹脂、エポキシ樹脂等の接着付与剤、顔料、各種の老
化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0052】前記アルコキシシラン類としては、例えば
メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメト
キシシラン等のアルキルアルコシキシラン類、ジメチル
ジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロ
ペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン
類、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン等の官能基を有するアルコシキシラン類が挙げられ
る。
メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメト
キシシラン等のアルキルアルコシキシラン類、ジメチル
ジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロ
ペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン
類、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラ
ン等の官能基を有するアルコシキシラン類が挙げられ
る。
【0053】
【作用】本発明に係る湿分硬化性樹脂組成物によれば、
アルコキシシリル基及び遊離イソシアネート基を含有し
てなるウレタンプレポリマー系に、前記遊離イソシアネ
ート基の重合阻害剤を配合してなるので、接着力、硬化
速度、表皮形成速度(タックフリータイム)、粘度、耐
加水分解性、貯蔵安定性等の特性に優れ、硬化後はその
弾性及び硬度が大きい樹脂組成物となる。また、本発明
に係る湿分硬化性樹脂組成物は、特に貯蔵安定性に優れ
る。
アルコキシシリル基及び遊離イソシアネート基を含有し
てなるウレタンプレポリマー系に、前記遊離イソシアネ
ート基の重合阻害剤を配合してなるので、接着力、硬化
速度、表皮形成速度(タックフリータイム)、粘度、耐
加水分解性、貯蔵安定性等の特性に優れ、硬化後はその
弾性及び硬度が大きい樹脂組成物となる。また、本発明
に係る湿分硬化性樹脂組成物は、特に貯蔵安定性に優れ
る。
【0054】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る湿分硬化性樹
脂組成物の実施例を説明する。
脂組成物の実施例を説明する。
【0055】実施例1 反応容器内に平均分子量3000のポリプロピレングリ
コール1500重量部(1当量)及びヘキサメチレンジ
イソシアネート168.2重量部(2当量)を投入し、
窒素雰囲気下で撹拌しながら1,1,3,3−テトラ−
n−ブチル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン(T
BDAS)0.17重量部を添加し、80℃で5時間反
応させることにより遊離イソシアネート基の含有量が
2.51重量%の反応物を含む反応溶液を得た。
コール1500重量部(1当量)及びヘキサメチレンジ
イソシアネート168.2重量部(2当量)を投入し、
窒素雰囲気下で撹拌しながら1,1,3,3−テトラ−
n−ブチル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン(T
BDAS)0.17重量部を添加し、80℃で5時間反
応させることにより遊離イソシアネート基の含有量が
2.51重量%の反応物を含む反応溶液を得た。
【0056】続いて、前記反応溶液にγ−トリメトキシ
シリルプロピルメルカプタン186.5重量部(0.9
5当量)及びTBDAS0.17重量部を添加し、95
℃で15時間反応させて遊離イソシアネート基の含有量
が0.11重量%のイソシアネート基残存チオウレタン
基含有アルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー
(A)を得た。この反応液を50℃に冷却し、p−トル
エンスルホン酸メチル(PTM)1.86重量部(0.
1phr)、ジブチルスズジアセテート(DBTDA)
18.6重量部(1.0phr)を添加し、30分間撹
拌混合し、湿分硬化性樹脂組成物とした。
シリルプロピルメルカプタン186.5重量部(0.9
5当量)及びTBDAS0.17重量部を添加し、95
℃で15時間反応させて遊離イソシアネート基の含有量
が0.11重量%のイソシアネート基残存チオウレタン
基含有アルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー
(A)を得た。この反応液を50℃に冷却し、p−トル
エンスルホン酸メチル(PTM)1.86重量部(0.
1phr)、ジブチルスズジアセテート(DBTDA)
18.6重量部(1.0phr)を添加し、30分間撹
拌混合し、湿分硬化性樹脂組成物とした。
【0057】実施例2 反応容器内に平均分子量3000のポリプロピレングリ
コール1500重量部(1当量)及びヘキサメチレンジ
イソシアネート168.2重量部(2当量)を投入し、
窒素雰囲気下で撹拌しながらTBDAS0.17重量部
を添加して80℃で5時間反応させ、遊離イソシアネー
ト基の含有量が2.51重量%の反応物を含む反応溶液
を得た。
コール1500重量部(1当量)及びヘキサメチレンジ
イソシアネート168.2重量部(2当量)を投入し、
窒素雰囲気下で撹拌しながらTBDAS0.17重量部
を添加して80℃で5時間反応させ、遊離イソシアネー
ト基の含有量が2.51重量%の反応物を含む反応溶液
を得た。
【0058】続いて前記反応溶液に、γ−トリメトキシ
シリルプロピルメルカプタン196.3重量部(1当
量)及びTBDAS0.17重量部を添加し、95℃で
15時間反応させて遊離イソシアネート基の含有量が
0.01重量%以下のチオウレタン基含有アルコキシシ
ラン末端ウレタンプレポリマー(B)を得た。この反応
液を50℃に冷却し、PTM1.86重量部(0.1p
hr)、DBTDA18.6重量部(1.0phr)及
びヘキサメチレンジイソシアネート4.2重量部(0.
05当量)を添加し、30分間撹拌混合し、湿分硬化性
樹脂組成物とした。該湿分硬化性樹脂組成物の遊離イソ
シアネート基の含有量は0.11重量%であった。
シリルプロピルメルカプタン196.3重量部(1当
量)及びTBDAS0.17重量部を添加し、95℃で
15時間反応させて遊離イソシアネート基の含有量が
0.01重量%以下のチオウレタン基含有アルコキシシ
ラン末端ウレタンプレポリマー(B)を得た。この反応
液を50℃に冷却し、PTM1.86重量部(0.1p
hr)、DBTDA18.6重量部(1.0phr)及
びヘキサメチレンジイソシアネート4.2重量部(0.
05当量)を添加し、30分間撹拌混合し、湿分硬化性
樹脂組成物とした。該湿分硬化性樹脂組成物の遊離イソ
シアネート基の含有量は0.11重量%であった。
【0059】比較例1 反応容器内に実施例2で得られたチオウレタン基含有ア
ルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー(B)100
0重量部を投入し、次にPTM1重量部(0.1ph
r)、DBTDA10重量部(1.0phr)を添加
し、30分間撹拌混合して樹脂組成物を調製した。
ルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー(B)100
0重量部を投入し、次にPTM1重量部(0.1ph
r)、DBTDA10重量部(1.0phr)を添加
し、30分間撹拌混合して樹脂組成物を調製した。
【0060】比較例2 反応容器内に実施例1で得られたイソシアネート残存チ
オウレタン基含有アルコキシシラン末端ウレタンプレポ
リマー(A)1000重量部を投入し、次にDBTDA
10重量部(1.0phr)を添加し、30分間撹拌混
合して樹脂組成物を調製した。
オウレタン基含有アルコキシシラン末端ウレタンプレポ
リマー(A)1000重量部を投入し、次にDBTDA
10重量部(1.0phr)を添加し、30分間撹拌混
合して樹脂組成物を調製した。
【0061】実施例1、実施例2、比較例1及び比較例
2に係る樹脂組成物を調整した直後、60℃で1週間保
存した後、及び室温で6カ月間保存した後のタックフリ
ータイム、粘度、硬化速度、弾性率、硬度を測定した結
果を下記の表1に示している。測定は23℃、相対湿度
50%の環境下で行った。タックフリータイムは、ポリ
エチレン性スポイトを軽く樹脂面に触れ、ゆっくり引き
離した際に樹脂がスポイトに付着しなくなる時間とし
た。また、硬化速度の評価は上記環境下で24時間静置
後に測定した硬化膜の厚みにより行い、弾性率は、10
%伸張時の応力(kg/cm2 )を測定値を用いた。粘
度はB型粘度計を用い、25℃で測定した。硬度はJI
S K−6301に従って測定した。
2に係る樹脂組成物を調整した直後、60℃で1週間保
存した後、及び室温で6カ月間保存した後のタックフリ
ータイム、粘度、硬化速度、弾性率、硬度を測定した結
果を下記の表1に示している。測定は23℃、相対湿度
50%の環境下で行った。タックフリータイムは、ポリ
エチレン性スポイトを軽く樹脂面に触れ、ゆっくり引き
離した際に樹脂がスポイトに付着しなくなる時間とし
た。また、硬化速度の評価は上記環境下で24時間静置
後に測定した硬化膜の厚みにより行い、弾性率は、10
%伸張時の応力(kg/cm2 )を測定値を用いた。粘
度はB型粘度計を用い、25℃で測定した。硬度はJI
S K−6301に従って測定した。
【0062】
【表1】
【0063】比較例1に係る樹脂組成物は遊離イソシア
ネート基を有するプレポリマーを含有しておらず、比較
例2に係る樹脂組成物は遊離イソシアネート基の重合阻
害剤を含有していない。その結果、上記表1に示したよ
うに比較例1及び比較例2の場合には、タックフリータ
イムが長くなっている。一方イソシアネート基及び遊離
イソシアネート基の重合阻害剤の両方を含有する実施例
に係る樹脂組成物においては、60℃で1週間保存した
後も、室温で6カ月間保存した後も、そのタックフリー
タイムが殆ど変化していない。このように、アルコキシ
シリル基及び遊離イソシアネート基を含有してなるウレ
タンプレポリマー系には、遊離イソシアネート基の重合
阻害剤の共存が必須であることがわかる。
ネート基を有するプレポリマーを含有しておらず、比較
例2に係る樹脂組成物は遊離イソシアネート基の重合阻
害剤を含有していない。その結果、上記表1に示したよ
うに比較例1及び比較例2の場合には、タックフリータ
イムが長くなっている。一方イソシアネート基及び遊離
イソシアネート基の重合阻害剤の両方を含有する実施例
に係る樹脂組成物においては、60℃で1週間保存した
後も、室温で6カ月間保存した後も、そのタックフリー
タイムが殆ど変化していない。このように、アルコキシ
シリル基及び遊離イソシアネート基を含有してなるウレ
タンプレポリマー系には、遊離イソシアネート基の重合
阻害剤の共存が必須であることがわかる。
【0064】また、上記表1の記載より明らかなよう
に、実施例に係る湿分硬化性樹脂組成物は、粘度、硬化
速度、弾性率、硬度等の特性においても優れている。
に、実施例に係る湿分硬化性樹脂組成物は、粘度、硬化
速度、弾性率、硬度等の特性においても優れている。
【0065】実施例3 反応容器内に平均分子量5000のポリプロピレントリ
オール1666.7重量部(1当量)及びヘキサメチレ
ンジイソシアネート841重量部(10当量)を投入
し、窒素雰囲気下で撹拌しながら、TBDAS0.13
重量部を添加し、80℃で4時間反応させることにより
遊離イソシアネート基の含有量が15.1重量%の反応
物を含む反応溶液を得た。
オール1666.7重量部(1当量)及びヘキサメチレ
ンジイソシアネート841重量部(10当量)を投入
し、窒素雰囲気下で撹拌しながら、TBDAS0.13
重量部を添加し、80℃で4時間反応させることにより
遊離イソシアネート基の含有量が15.1重量%の反応
物を含む反応溶液を得た。
【0066】続いて薄膜蒸留機を用い、前記反応溶液か
ら未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去し、
遊離イソシアネート基の含有量が2.33重量%のイソ
シアネート基末端ウレタンプレポリマー1800重量部
を得た。次いで、この溶液にγ−トリメトキシシリルプ
ロピルメルカプタン186.5重量部(0.95当量)
及びTBDAS0.17重量部を添加し、95℃で15
時間反応させることにより遊離イソシアネート基の含有
量が0.11重量%の反応溶液を得た。次に、この反応
溶液を50℃に冷却し、PTM2.0重量部(0.1p
hr)、DBTDA19.9重量部(1.0phr)を
添加し、30分間撹拌混合して、湿分硬化性樹脂組成物
を調製した。
ら未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去し、
遊離イソシアネート基の含有量が2.33重量%のイソ
シアネート基末端ウレタンプレポリマー1800重量部
を得た。次いで、この溶液にγ−トリメトキシシリルプ
ロピルメルカプタン186.5重量部(0.95当量)
及びTBDAS0.17重量部を添加し、95℃で15
時間反応させることにより遊離イソシアネート基の含有
量が0.11重量%の反応溶液を得た。次に、この反応
溶液を50℃に冷却し、PTM2.0重量部(0.1p
hr)、DBTDA19.9重量部(1.0phr)を
添加し、30分間撹拌混合して、湿分硬化性樹脂組成物
を調製した。
【0067】実施例4 反応容器内にγ−トリメトキシシリルプロピルメルカプ
タン196.3重量部(1当量)及びヘキサメチレンジ
イソシアネート841重量部(10当量)を投入し、窒
素雰囲気下で撹拌しながらTBDAS0.10重量部を
添加し、90℃で15時間反応させることにより遊離イ
ソシアネート基の含有量が36.5重量%の反応物を含
む反応溶液を得た。薄膜蒸留機を用い、この反応溶液か
ら未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去し、
遊離イソシアネート基の含有量が10.5重量%のイソ
シアネート基末端チオウレタン基含有シランカップリン
グ剤(C)400重量部を得た。次いで、前記シランカ
ップリング剤に平均分子量2000のポリカプロラクト
ンジオール950重量部(0.95当量)を添加し、7
5℃で4時間反応させることにより遊離イソシアネート
基の含有量が0.16重量%の反応物を含む反応溶液を
得た。この反応溶液を50℃に冷却し、PTM1.35
重量部(0.1phr)、DBTDA13.5重量部
(1.0phr)を添加し、30分間撹拌混合し、湿分
硬化性樹脂組成物を調製した。
タン196.3重量部(1当量)及びヘキサメチレンジ
イソシアネート841重量部(10当量)を投入し、窒
素雰囲気下で撹拌しながらTBDAS0.10重量部を
添加し、90℃で15時間反応させることにより遊離イ
ソシアネート基の含有量が36.5重量%の反応物を含
む反応溶液を得た。薄膜蒸留機を用い、この反応溶液か
ら未反応のヘキサメチレンジイソシアネートを除去し、
遊離イソシアネート基の含有量が10.5重量%のイソ
シアネート基末端チオウレタン基含有シランカップリン
グ剤(C)400重量部を得た。次いで、前記シランカ
ップリング剤に平均分子量2000のポリカプロラクト
ンジオール950重量部(0.95当量)を添加し、7
5℃で4時間反応させることにより遊離イソシアネート
基の含有量が0.16重量%の反応物を含む反応溶液を
得た。この反応溶液を50℃に冷却し、PTM1.35
重量部(0.1phr)、DBTDA13.5重量部
(1.0phr)を添加し、30分間撹拌混合し、湿分
硬化性樹脂組成物を調製した。
【0068】実施例5 反応容器に実施例4で得られたイソシアネート基末端チ
オウレタン含有シランカップリング剤(C)400重量
部と、平均分子量2760、平均官能基数2.3のポリ
ブタジエンポリオール1140重量部(0.95当量)
とを投入、混合し、75℃で5時間反応させて遊離イソ
シアネート基の含有量が0.14重量%の反応物を含む
反応溶液を得た。この反応溶液を50℃に冷却し、PT
M1.54重量部(0.1phr)、DBTDA15.
4重量部(1.0phr)を添加し、30分間撹拌混合
して、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。
オウレタン含有シランカップリング剤(C)400重量
部と、平均分子量2760、平均官能基数2.3のポリ
ブタジエンポリオール1140重量部(0.95当量)
とを投入、混合し、75℃で5時間反応させて遊離イソ
シアネート基の含有量が0.14重量%の反応物を含む
反応溶液を得た。この反応溶液を50℃に冷却し、PT
M1.54重量部(0.1phr)、DBTDA15.
4重量部(1.0phr)を添加し、30分間撹拌混合
して、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。
【0069】実施例6 反応容器内に、実施例1で得られたイソシアネート残存
チオウレタン基含有アルコキシシラン末端ウレタンプレ
ポリマー(A)1000重量部を投入し、続いてp−ト
ルエンスルホン酸1重量部(0.1phr)及びDBT
DA10重量部(1.0phr)を添加して30分間撹
拌混合し、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。この湿分
硬化性樹脂組成物の遊離イソシアネート基の含有量は
0.11重量%であった。
チオウレタン基含有アルコキシシラン末端ウレタンプレ
ポリマー(A)1000重量部を投入し、続いてp−ト
ルエンスルホン酸1重量部(0.1phr)及びDBT
DA10重量部(1.0phr)を添加して30分間撹
拌混合し、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。この湿分
硬化性樹脂組成物の遊離イソシアネート基の含有量は
0.11重量%であった。
【0070】実施例7 反応容器内に、実施例2で得られたチオウレタン基含有
アルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー(B)10
00重量部を投入し、続いてPTM1重量部(0.1p
hr)、イソホロンジイソシアネート2.9重量部及び
DBTDA10重量部(1.0phr)を添加して30
分間撹拌混合し、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。こ
の湿分硬化性樹脂組成物の遊離イソシアネート基の含有
量は0.11重量%であった。
アルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー(B)10
00重量部を投入し、続いてPTM1重量部(0.1p
hr)、イソホロンジイソシアネート2.9重量部及び
DBTDA10重量部(1.0phr)を添加して30
分間撹拌混合し、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。こ
の湿分硬化性樹脂組成物の遊離イソシアネート基の含有
量は0.11重量%であった。
【0071】実施例8 反応容器内に、実施例2で得られたチオウレタン基含有
アルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー(B)10
00重量部を投入し、続いてPTM1重量部(0.1p
hr)、フェニルイソシアネート5重量部及びDBTD
A10重量部(1.0phr)を添加して30分間撹拌
混合し、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。この湿分硬
化性樹脂組成物の遊離イソシアネート基の含有量は0.
11重量%であった。
アルコキシシラン末端ウレタンプレポリマー(B)10
00重量部を投入し、続いてPTM1重量部(0.1p
hr)、フェニルイソシアネート5重量部及びDBTD
A10重量部(1.0phr)を添加して30分間撹拌
混合し、湿分硬化性樹脂組成物を調製した。この湿分硬
化性樹脂組成物の遊離イソシアネート基の含有量は0.
11重量%であった。
【0072】実施例3〜8に係る樹脂組成物を調整した
直後、及び60℃で1週間保存した後のタックフリータ
イム、粘度、硬化速度、弾性率、硬度を測定した結果を
下記の表2に示している。
直後、及び60℃で1週間保存した後のタックフリータ
イム、粘度、硬化速度、弾性率、硬度を測定した結果を
下記の表2に示している。
【0073】
【表2】
【0074】上記表2より明らかなように、実施例に係
る湿分硬化性樹脂組成物は、60℃で1週間経過した後
もタックフリータイムが殆ど変化しておらず、貯蔵安定
性に優れている。また、粘度、硬化速度、弾性率、硬度
等の特性においても優れている。
る湿分硬化性樹脂組成物は、60℃で1週間経過した後
もタックフリータイムが殆ど変化しておらず、貯蔵安定
性に優れている。また、粘度、硬化速度、弾性率、硬度
等の特性においても優れている。
【0075】以上説明したように実施例に係る湿分硬化
性樹脂組成物にあっては、貯蔵安定性に優れ、高温に保
持する過酷な環境下で長時間経過させた後も表皮形成速
度(タックフリータイム)が変わらず、その他の接着
力、硬化速度、粘度等の特性に優れ、硬化後はその弾性
及び硬度が大きな樹脂組成物となる。
性樹脂組成物にあっては、貯蔵安定性に優れ、高温に保
持する過酷な環境下で長時間経過させた後も表皮形成速
度(タックフリータイム)が変わらず、その他の接着
力、硬化速度、粘度等の特性に優れ、硬化後はその弾性
及び硬度が大きな樹脂組成物となる。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る貯蔵安
定性の良い湿分硬化性樹脂組成物にあっては、アルコキ
シシリル基及び遊離イソシアネート基を含有してなるウ
レタンプレポリマー系に、前記遊離イソシアネート基の
重合阻害剤を配合してなるので、接着力、硬化速度、表
皮形成速度(タックフリータイム)、粘度、耐加水分解
性、貯蔵安定性等の特性に優れ、硬化後はその弾性及び
硬度が大きな樹脂組成物となる。また、本発明に係る湿
分硬化性樹脂組成物は、特に貯蔵安定性に優れる。
定性の良い湿分硬化性樹脂組成物にあっては、アルコキ
シシリル基及び遊離イソシアネート基を含有してなるウ
レタンプレポリマー系に、前記遊離イソシアネート基の
重合阻害剤を配合してなるので、接着力、硬化速度、表
皮形成速度(タックフリータイム)、粘度、耐加水分解
性、貯蔵安定性等の特性に優れ、硬化後はその弾性及び
硬度が大きな樹脂組成物となる。また、本発明に係る湿
分硬化性樹脂組成物は、特に貯蔵安定性に優れる。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルコキシシリル基及び遊離イソシアネ
ート基を含有してなるウレタンプレポリマー系に、前記
遊離イソシアネート基の重合阻害剤を配合してなる湿分
硬化性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7087033A JPH08283367A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 湿分硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7087033A JPH08283367A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 湿分硬化性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08283367A true JPH08283367A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=13903647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7087033A Pending JPH08283367A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 湿分硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08283367A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001077216A1 (en) * | 2000-04-11 | 2001-10-18 | Rhodia, Inc. | Method for scavenging moisture in polyisocyanates and formulations thereof |
EP1997842A2 (en) | 1997-06-17 | 2008-12-03 | Konishi Co., Ltd. | Process for the preparation of urethane resins and urethan resin compositions |
JP2009529096A (ja) * | 2006-03-08 | 2009-08-13 | ケムチュア コーポレイション | 改良された貯蔵安定性一成分ポリウレタン系 |
JP2009256619A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-11-05 | Hitachi Chem Co Ltd | 接着剤組成物、回路接続用接着剤、接続体及び半導体装置 |
-
1995
- 1995-04-12 JP JP7087033A patent/JPH08283367A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1997842A2 (en) | 1997-06-17 | 2008-12-03 | Konishi Co., Ltd. | Process for the preparation of urethane resins and urethan resin compositions |
WO2001077216A1 (en) * | 2000-04-11 | 2001-10-18 | Rhodia, Inc. | Method for scavenging moisture in polyisocyanates and formulations thereof |
JP2009529096A (ja) * | 2006-03-08 | 2009-08-13 | ケムチュア コーポレイション | 改良された貯蔵安定性一成分ポリウレタン系 |
JP2009256619A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-11-05 | Hitachi Chem Co Ltd | 接着剤組成物、回路接続用接着剤、接続体及び半導体装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040419 |