JPH08277191A - 緩効性粒状肥料及びその製造方法 - Google Patents
緩効性粒状肥料及びその製造方法Info
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- JPH08277191A JPH08277191A JP7104579A JP10457995A JPH08277191A JP H08277191 A JPH08277191 A JP H08277191A JP 7104579 A JP7104579 A JP 7104579A JP 10457995 A JP10457995 A JP 10457995A JP H08277191 A JPH08277191 A JP H08277191A
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C05—FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
- C05G—MIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
- C05G5/00—Fertilisers characterised by their form
- C05G5/30—Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings
- C05G5/37—Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings layered or coated with a polymer
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Pest Control & Pesticides (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 肥料粒子中の有効成分の水中又は土壌中への
溶出速度を調節した緩効性肥料を提供すること。 【構成】 水不溶化した水溶性ポリマーにより表面被覆
された、又は該水不溶化した水溶性ポリマーを含有する
ことを特徴とする緩効性粒状肥料。
溶出速度を調節した緩効性肥料を提供すること。 【構成】 水不溶化した水溶性ポリマーにより表面被覆
された、又は該水不溶化した水溶性ポリマーを含有する
ことを特徴とする緩効性粒状肥料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に農業、林業、水産
業あるいは園芸等に利用される肥料に関するものであ
り、詳しくは長期間にわたり有効成分が緩やかに放出さ
れる緩効性粒状肥料及びその製造方法に関するものであ
る。
業あるいは園芸等に利用される肥料に関するものであ
り、詳しくは長期間にわたり有効成分が緩やかに放出さ
れる緩効性粒状肥料及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】農業、林業、水産業あるいは園芸等に利
用される肥料は堆肥、鶏糞等の有機肥料、及び、化学的
に製造される、アンモニア、燐酸、硝酸カリ等を配合し
た化学肥料等が一般的に使用されている。近代の大規模
農業等においては、施肥の簡便性、有効成分の高濃度等
の為、化学肥料が一般的に用いられてきた。
用される肥料は堆肥、鶏糞等の有機肥料、及び、化学的
に製造される、アンモニア、燐酸、硝酸カリ等を配合し
た化学肥料等が一般的に使用されている。近代の大規模
農業等においては、施肥の簡便性、有効成分の高濃度等
の為、化学肥料が一般的に用いられてきた。
【0003】一方、これらの化学肥料は有効成分が高濃
度である反面、水中、及び/又は、土中への有効成分の
溶出速度が調節されておらず、短時間に有効成分が溶出
し、植物に吸収されない成分の系外への流出があり、過
剰の肥料を施肥する必要がある。又、施肥回数を増やさ
なければならない等の問題点があった。又、これらの過
剰の有効成分は田畑以外の周辺環境に流出し、地下水の
汚染、赤潮等の富栄養による環境破壊が問題となってい
る。これらの問題を解決するために、長期間にわたり有
効成分が緩やかに放出される緩効性肥料が提案されてい
る。
度である反面、水中、及び/又は、土中への有効成分の
溶出速度が調節されておらず、短時間に有効成分が溶出
し、植物に吸収されない成分の系外への流出があり、過
剰の肥料を施肥する必要がある。又、施肥回数を増やさ
なければならない等の問題点があった。又、これらの過
剰の有効成分は田畑以外の周辺環境に流出し、地下水の
汚染、赤潮等の富栄養による環境破壊が問題となってい
る。これらの問題を解決するために、長期間にわたり有
効成分が緩やかに放出される緩効性肥料が提案されてい
る。
【0004】具体的な例としては、例えば、ジイソブチ
リデン尿素のように、土中にて加水分解をうけて始めて
水に有効成分が溶解するように設計された緩効性肥料、
又は、通常製造される肥料粒子の表面を高分子化合物等
の皮膜で覆い、有効成分の溶解を抑制するように設計さ
れた被覆肥料等が市販されている。しかし、前記のタイ
プでは有効成分以外の高価な助剤、高価な製造方法が必
要等の問題点があり、又、後記のタイプではポリマー皮
膜をコーティングする際、一般には有機媒体を必要と
し、製造時の火災や爆発等の危険性、有機媒体の蒸気の
環境への散逸による環境への問題等もあり、十分満足の
いく方法は提案されていなかった。
リデン尿素のように、土中にて加水分解をうけて始めて
水に有効成分が溶解するように設計された緩効性肥料、
又は、通常製造される肥料粒子の表面を高分子化合物等
の皮膜で覆い、有効成分の溶解を抑制するように設計さ
れた被覆肥料等が市販されている。しかし、前記のタイ
プでは有効成分以外の高価な助剤、高価な製造方法が必
要等の問題点があり、又、後記のタイプではポリマー皮
膜をコーティングする際、一般には有機媒体を必要と
し、製造時の火災や爆発等の危険性、有機媒体の蒸気の
環境への散逸による環境への問題等もあり、十分満足の
いく方法は提案されていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の背景に鑑み、従来知られていた方法等では完全に満足
できなかったものを、新規な材料設計概念を導入するこ
とにより上記問題点を解決させようとするものである。
の背景に鑑み、従来知られていた方法等では完全に満足
できなかったものを、新規な材料設計概念を導入するこ
とにより上記問題点を解決させようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために種々検討を重ねた結果、水不溶化した水溶性ポ
リマーを用いることにより目的を達成することができる
ことを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明の要旨
は、水不溶化した水溶性ポリマーにより表面被覆され
た、又は該水不溶化した水溶性ポリマーを含有すること
を特徴とする緩効性粒状肥料及びその製造方法にある。
るために種々検討を重ねた結果、水不溶化した水溶性ポ
リマーを用いることにより目的を達成することができる
ことを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明の要旨
は、水不溶化した水溶性ポリマーにより表面被覆され
た、又は該水不溶化した水溶性ポリマーを含有すること
を特徴とする緩効性粒状肥料及びその製造方法にある。
【0007】以下に本発明の内容につき詳細に説明す
る。なお、以後、文中の%はすべて重量%を意味する。
本発明で使用される肥料は、特に限定されない。尿素、
硫安、塩安、塩化加里、硫酸加里、燐酸アンモニア等の
粒状の単肥の他に、N,K2 O,P2 O5 等の多成分を
含む粒状の肥料が本発明品の原肥に使用される。肥料の
粒径、形状は特に限定されないが、一般に1〜4mmの
大きさの粒状のものが適用されるが、角張った形態や不
規則な形態のものより、球状または球状に近い形態の粒
子の方が好ましい。又、これらの粒子等を製造する際に
は、バインダー成分として、タルク、ケイソウ土、粘土
等の無機成分等を、又、上記成分の他、マグネシウム等
の微量金属肥料成分を添加することもできる。
る。なお、以後、文中の%はすべて重量%を意味する。
本発明で使用される肥料は、特に限定されない。尿素、
硫安、塩安、塩化加里、硫酸加里、燐酸アンモニア等の
粒状の単肥の他に、N,K2 O,P2 O5 等の多成分を
含む粒状の肥料が本発明品の原肥に使用される。肥料の
粒径、形状は特に限定されないが、一般に1〜4mmの
大きさの粒状のものが適用されるが、角張った形態や不
規則な形態のものより、球状または球状に近い形態の粒
子の方が好ましい。又、これらの粒子等を製造する際に
は、バインダー成分として、タルク、ケイソウ土、粘土
等の無機成分等を、又、上記成分の他、マグネシウム等
の微量金属肥料成分を添加することもできる。
【0008】又、土質改良、有効成分の土中での保持の
ため、油粕、木粉等の有機性の成分を添加することもで
きる。本発明は、これら肥料粒子が表面を水不溶化した
水溶性のポリマーにより被覆され、又は該水不溶化した
水溶性ポリマーを含有することを特徴とするものである
が、その製造方法としては、これらの粒子の表面に水溶
性ポリマーを塗布し、又は肥料成分に水溶性ポリマーを
配合し、造粒するか、あるいは更に粒子表面に水溶性ポ
リマーを塗布し、後に水溶性ポリマーを水不溶化する方
法が採られる。
ため、油粕、木粉等の有機性の成分を添加することもで
きる。本発明は、これら肥料粒子が表面を水不溶化した
水溶性のポリマーにより被覆され、又は該水不溶化した
水溶性ポリマーを含有することを特徴とするものである
が、その製造方法としては、これらの粒子の表面に水溶
性ポリマーを塗布し、又は肥料成分に水溶性ポリマーを
配合し、造粒するか、あるいは更に粒子表面に水溶性ポ
リマーを塗布し、後に水溶性ポリマーを水不溶化する方
法が採られる。
【0009】該水溶性ポリマーの具体例としてはポリビ
ニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸、ポリビニルアミン、ポリビニ
ルピロリドン及び無水マレイン酸含有ポリマー等の水溶
性ポリマーをあげることができる。これらのポリマーは
単独でも、2種以上の混合物として用いることも可能で
これらの水溶性ポリマーは本発明の趣旨に反しない限り
上記の母体モノマーを含有する例えば、ビニルアルコー
ル−酢酸ビニル、ビニルアルコール−エチレン、無水マ
レイン酸−イソブチレン等の共重合体であり、水溶性で
あるポリマーも包含するものである。
ニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸、ポリビニルアミン、ポリビニ
ルピロリドン及び無水マレイン酸含有ポリマー等の水溶
性ポリマーをあげることができる。これらのポリマーは
単独でも、2種以上の混合物として用いることも可能で
これらの水溶性ポリマーは本発明の趣旨に反しない限り
上記の母体モノマーを含有する例えば、ビニルアルコー
ル−酢酸ビニル、ビニルアルコール−エチレン、無水マ
レイン酸−イソブチレン等の共重合体であり、水溶性で
あるポリマーも包含するものである。
【0010】また、本発明における水溶性ポリマーは、
被覆する目的を損なわなければ、水溶性ポリマーに加え
て他の無機物や有機物を共存させて使用しても構わな
い。例えば、溶出性の調整やポリマーの増量等の目的
で、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、ケイソウ土、シ
リカ、金属酸化物、イオウ等の無機質の他、界面活性
剤、ワックス等の有機物質を加えても構わない。
被覆する目的を損なわなければ、水溶性ポリマーに加え
て他の無機物や有機物を共存させて使用しても構わな
い。例えば、溶出性の調整やポリマーの増量等の目的
で、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、ケイソウ土、シ
リカ、金属酸化物、イオウ等の無機質の他、界面活性
剤、ワックス等の有機物質を加えても構わない。
【0011】水溶性ポリマーを肥料粒子表面に塗布する
方法としては例えば、水溶性ポリマーの水溶液を、例え
ば、スプレー塗布、短時間の浸漬等の方法により、塗布
することができる。又、含有させる場合には、上記肥料
成分を配合混合する際に、例えば、水溶性ポリマーの水
溶液をブレンド混合し、次いで造粒する等の方法により
含有させることができる。
方法としては例えば、水溶性ポリマーの水溶液を、例え
ば、スプレー塗布、短時間の浸漬等の方法により、塗布
することができる。又、含有させる場合には、上記肥料
成分を配合混合する際に、例えば、水溶性ポリマーの水
溶液をブレンド混合し、次いで造粒する等の方法により
含有させることができる。
【0012】スプレー塗布の場合工業的に適している装
置としては、一般的なヘンシェルミキサーやナウターミ
キサーの他に、回転ドラム式コーター(特開昭52−6
1216号公報参照)、回転パン式コーター(特開平5
−85873号公報参照)、回転落下式コーター(特願
平5−139376、5−185612、5−3425
27各号公報参照)、振動流動装置(特開平1−245
847号公報参照)、ワースター型コーター、流動層型
コーター(特公平4−61840号公報参照)などが挙
げられる。
置としては、一般的なヘンシェルミキサーやナウターミ
キサーの他に、回転ドラム式コーター(特開昭52−6
1216号公報参照)、回転パン式コーター(特開平5
−85873号公報参照)、回転落下式コーター(特願
平5−139376、5−185612、5−3425
27各号公報参照)、振動流動装置(特開平1−245
847号公報参照)、ワースター型コーター、流動層型
コーター(特公平4−61840号公報参照)などが挙
げられる。
【0013】水溶性ポリマーの濃度は、塗布方法により
適宜選択されるが、スプレー塗布する場合、具体的な例
を挙げるとポリマーとしてポリビニルアルコールを用い
た場合は0.1〜30%、好ましくは、1〜10%であ
る。水溶性ポリマーを水不溶化させる方法としては例え
ば、加熱による熱硬化、結晶化等により、又、水溶性ポ
リマーの水溶液等に架橋剤、架橋触媒等を配合してお
き、乾燥等の加熱時に熱架橋反応を起こさせることによ
り、又、表面を水不溶化させる場合には架橋反応を起こ
させる、架橋剤、架橋触媒等を水溶性ポリマーを塗布し
た後の粒子にガス状態にて、又は水溶液にしてスプレー
等の方法によ塗布膜中に拡散させ、前記と同様、乾燥等
の加熱時に熱架橋反応を起こさせること等により、実施
することができる。
適宜選択されるが、スプレー塗布する場合、具体的な例
を挙げるとポリマーとしてポリビニルアルコールを用い
た場合は0.1〜30%、好ましくは、1〜10%であ
る。水溶性ポリマーを水不溶化させる方法としては例え
ば、加熱による熱硬化、結晶化等により、又、水溶性ポ
リマーの水溶液等に架橋剤、架橋触媒等を配合してお
き、乾燥等の加熱時に熱架橋反応を起こさせることによ
り、又、表面を水不溶化させる場合には架橋反応を起こ
させる、架橋剤、架橋触媒等を水溶性ポリマーを塗布し
た後の粒子にガス状態にて、又は水溶液にしてスプレー
等の方法によ塗布膜中に拡散させ、前記と同様、乾燥等
の加熱時に熱架橋反応を起こさせること等により、実施
することができる。
【0014】この水不溶化条件を適宜選択することによ
り、有効成分の放出する速度を調節することができるの
で、工業的には好ましい。架橋剤等の具体例としては、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二水塩、
2,2′−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕二水塩、4−ジアゾジフェニルアミン硫
酸塩とホルムアルデヒドとの重縮合物等のラジカル発生
剤、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアル
デヒド等のアルデヒド類、アセトン等のケトン類が挙げ
られる。
り、有効成分の放出する速度を調節することができるの
で、工業的には好ましい。架橋剤等の具体例としては、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二水塩、
2,2′−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イ
ル)プロパン〕二水塩、4−ジアゾジフェニルアミン硫
酸塩とホルムアルデヒドとの重縮合物等のラジカル発生
剤、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアル
デヒド等のアルデヒド類、アセトン等のケトン類が挙げ
られる。
【0015】架橋触媒等の具体例としては、塩酸、硫
酸、アンモニア、ほう酸ナトリウム等の無機酸、アルカ
リ等が挙げられる。架橋剤、架橋触媒等は水溶性ポリマ
ーの水不溶化反応を考慮し、適宜、使用され、全く使用
しない場合もあるし、双方とも使用する場合もある。加
熱により水溶性ポリマーを水不溶化する場合、温度は通
常50〜300℃、好ましくは100〜250℃であ
る。加熱時間は0.001〜10時間、好ましくは0.
01〜1時間である。高温の場合は比較的短時間の加熱
で水不溶化するが、低温の場合は比較的長時間の加熱が
必要である。必要とする温度及び時間は、用いるポリマ
ーの種類で異なるので、適宜選択、決定される。加熱装
置は通常の乾燥器、もしくは前記のスプレー塗布装置が
そのまま使用できる。
酸、アンモニア、ほう酸ナトリウム等の無機酸、アルカ
リ等が挙げられる。架橋剤、架橋触媒等は水溶性ポリマ
ーの水不溶化反応を考慮し、適宜、使用され、全く使用
しない場合もあるし、双方とも使用する場合もある。加
熱により水溶性ポリマーを水不溶化する場合、温度は通
常50〜300℃、好ましくは100〜250℃であ
る。加熱時間は0.001〜10時間、好ましくは0.
01〜1時間である。高温の場合は比較的短時間の加熱
で水不溶化するが、低温の場合は比較的長時間の加熱が
必要である。必要とする温度及び時間は、用いるポリマ
ーの種類で異なるので、適宜選択、決定される。加熱装
置は通常の乾燥器、もしくは前記のスプレー塗布装置が
そのまま使用できる。
【0016】架橋剤、架橋触媒の添加量は、通常水溶性
ポリマーに対して0.001〜10%、好ましくは0.
1〜2%の範囲である。ホルムアルデヒド等の架橋剤に
ついては、水溶性ポリマーに対して1〜90%、好まし
くは10〜50%である。本方法では緩効性肥料粒子の
製造時に種々問題のある有機媒体等を使用することなく
安価に緩効性肥料粒子が製造でき好ましい。又、水不溶
化条件を選択すれば、有効成分の放出速度も調節でき好
ましい。
ポリマーに対して0.001〜10%、好ましくは0.
1〜2%の範囲である。ホルムアルデヒド等の架橋剤に
ついては、水溶性ポリマーに対して1〜90%、好まし
くは10〜50%である。本方法では緩効性肥料粒子の
製造時に種々問題のある有機媒体等を使用することなく
安価に緩効性肥料粒子が製造でき好ましい。又、水不溶
化条件を選択すれば、有効成分の放出速度も調節でき好
ましい。
【0017】
【実施例】次に具体例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はその要旨を越えないかぎりは実施例
によりなんら制限を受けないことは言うまでもない。 実施例1 常法に従い、燐酸アンモニウム、塩化カリ、尿素、ケイ
ソウ土を原料にし、有効成分が窒素、燐、カリ各8%、
平均粒径約3mmの球状の肥料粒子を製造した。この肥
料粒子にポリビニルアルコール(和光純薬(株)社製、
重量平均分子量:88,000)の4%水溶液をスプレ
ー塗布した。
明するが、本発明はその要旨を越えないかぎりは実施例
によりなんら制限を受けないことは言うまでもない。 実施例1 常法に従い、燐酸アンモニウム、塩化カリ、尿素、ケイ
ソウ土を原料にし、有効成分が窒素、燐、カリ各8%、
平均粒径約3mmの球状の肥料粒子を製造した。この肥
料粒子にポリビニルアルコール(和光純薬(株)社製、
重量平均分子量:88,000)の4%水溶液をスプレ
ー塗布した。
【0018】塗布方法の詳細は次の通り。 塗布溶液:ポリビニルアルコール 4%溶液 液温 25℃ 塗布量 20kg/肥料粒子 8kg <装置及び条件> 装置:回転通気コーティング装置(大川原製作所製SR
TA2−型) 回転数 19rpm 乾燥条件:乾燥ガス流量 335m3 /h(120
℃)、温度 120℃ 風向き;塗布溶液の噴霧方向に対して逆方向 塗布溶液噴霧速度:400g/min 塗布時品温:60℃(回転、噴霧中の肥料粒子に直接温
度センサーを挿入して測定した)
TA2−型) 回転数 19rpm 乾燥条件:乾燥ガス流量 335m3 /h(120
℃)、温度 120℃ 風向き;塗布溶液の噴霧方向に対して逆方向 塗布溶液噴霧速度:400g/min 塗布時品温:60℃(回転、噴霧中の肥料粒子に直接温
度センサーを挿入して測定した)
【0019】塗布終了後、乾燥ガスの温度を上げ、品温
を90℃にして5分、さらに品温を200℃にして5分
間加熱して、水不溶化処理を行なった。この粒子10g
を200mlの水に入れ、25℃の恒温器中で変化を調
べた。その結果、24時間後も粒子はすべて原形状を保
っており、水中への有効成分の溶出率は5%以下であっ
た。その後、有効成分の溶出率は、7日目で10%、1
4日目で25%、49日目で80%であった。
を90℃にして5分、さらに品温を200℃にして5分
間加熱して、水不溶化処理を行なった。この粒子10g
を200mlの水に入れ、25℃の恒温器中で変化を調
べた。その結果、24時間後も粒子はすべて原形状を保
っており、水中への有効成分の溶出率は5%以下であっ
た。その後、有効成分の溶出率は、7日目で10%、1
4日目で25%、49日目で80%であった。
【0020】比較例1 実施例1においてポリビニルアルコールの塗布を省略し
た以外は同様にして肥料粒子を製造し、水への浸漬テス
トを行った。浸漬後は粒子はすべて崩壊し、原形状を保
っておらず、水中への有効成分の溶出率は90%以上で
あった。
た以外は同様にして肥料粒子を製造し、水への浸漬テス
トを行った。浸漬後は粒子はすべて崩壊し、原形状を保
っておらず、水中への有効成分の溶出率は90%以上で
あった。
【0021】参考例1 実施例1においてポリビニルアルコールの塗布後の加熱
処理条件を、品温80℃−20分とした以外は同様にし
て肥料粒子を製造し、水への浸漬テストを行った。この
場合にはポリビニルアルコールは不溶化が十分に行われ
てなく、浸漬後は粒子はすべて崩壊し、原形状を保って
おらず、水中への有効成分の溶出率は90%以上であっ
た。
処理条件を、品温80℃−20分とした以外は同様にし
て肥料粒子を製造し、水への浸漬テストを行った。この
場合にはポリビニルアルコールは不溶化が十分に行われ
てなく、浸漬後は粒子はすべて崩壊し、原形状を保って
おらず、水中への有効成分の溶出率は90%以上であっ
た。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、高価な溶剤を使用せ
ず、製造時の火災や爆発の危険をともなうことなく、製
造環境の悪化の恐れなく、安価に緩効性粒状肥料を製造
することができる。
ず、製造時の火災や爆発の危険をともなうことなく、製
造環境の悪化の恐れなく、安価に緩効性粒状肥料を製造
することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 水不溶化した水溶性ポリマーにより表面
被覆された、又は水不溶化した水溶性ポリマーを含有す
ることを特徴とする緩効性粒状肥料。 - 【請求項2】 水溶性ポリマーがポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタク
リル酸、ポリビニルアミン、ポリビニルピロリドン及び
無水マレイン酸含有ポリマーの中から選ばれた1種又は
2種以上である請求項1記載の緩効性粒状肥料。 - 【請求項3】 水溶性ポリマーを肥料粒子表面に塗布
し、後に前記水溶性ポリマーを水不溶化することを特徴
とする請求項1又は2記載の緩効性粒状肥料の製造方
法。 - 【請求項4】 水溶性ポリマーを肥料成分に配合し、粒
状化し、後に該水溶性ポリマーを水不溶化することを特
徴とする請求項1又は2記載の緩効性粒状肥料の製造方
法。 - 【請求項5】 水溶性ポリマーを肥料成分に配合し、粒
状化し、更に水溶性ポリマーを塗布し、後に該水溶性ポ
リマーを水不溶化することを特徴とする請求項1又は2
記載の緩効性粒状肥料の製造方法。 - 【請求項6】 水溶性ポリマーを水溶液として用いる請
求項3乃至5のいずれかに記載の緩効性粒状肥料の製造
方法。 - 【請求項7】 水溶性ポリマーを加熱することにより水
不溶化する請求項3乃至5のいずれかに記載の緩効性粒
状肥料の製造方法。 - 【請求項8】 水溶性ポリマーを架橋することにより水
不溶化する請求項3乃至5のいずれかに記載の緩効性粒
状肥料の製造方法。 - 【請求項9】 水溶性ポリマーの肥料粒子表面への塗布
をスプレー法により行う請求項3又は5記載の緩効性粒
状肥料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7104579A JPH08277191A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 緩効性粒状肥料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7104579A JPH08277191A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 緩効性粒状肥料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08277191A true JPH08277191A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=14384353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7104579A Pending JPH08277191A (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | 緩効性粒状肥料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08277191A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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NL1028019C2 (nl) * | 2005-01-14 | 2006-07-17 | Holland Novochem B V | Werkwijze ter vervaardiging van minerale olie-vrije, vrijvloeiende granulaatdeeltjes van een plantenhulpstof. |
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