JPH08268299A - チルト式ステアリング装置のステアリングコラム支持構造 - Google Patents
チルト式ステアリング装置のステアリングコラム支持構造Info
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- JPH08268299A JPH08268299A JP9993095A JP9993095A JPH08268299A JP H08268299 A JPH08268299 A JP H08268299A JP 9993095 A JP9993095 A JP 9993095A JP 9993095 A JP9993095 A JP 9993095A JP H08268299 A JPH08268299 A JP H08268299A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 前面衝突時における、構成部品の欠損を防止
したチルト式ステアリング装置のステアリングコラム支
持構造を提供する。 【構成】 車体側に設けられたマウント部1には、ガイ
ドプレート20とマウントブラケット2とが固定されて
おり、ガイドプレート20には、ガイド面27が形成さ
れている。マウントブラケット2は、所定以上の荷重に
よりマウント部1から離脱するように支持されていると
ともに、ガイド面27の上端部付近に対向する位置には
圧接部33が形成されている。また、マウントブラケッ
ト2には、アッパコラム9が上下方向へ回動可能な状態
で支持されている。該アッパコラム9には、コラムブラ
ケット10が固着されており、コラムブラケット10に
は、係止部材11が枢支されている。係止部材11に
は、係止歯3と係合する複数の歯からなる歯部12が設
けられている。
したチルト式ステアリング装置のステアリングコラム支
持構造を提供する。 【構成】 車体側に設けられたマウント部1には、ガイ
ドプレート20とマウントブラケット2とが固定されて
おり、ガイドプレート20には、ガイド面27が形成さ
れている。マウントブラケット2は、所定以上の荷重に
よりマウント部1から離脱するように支持されていると
ともに、ガイド面27の上端部付近に対向する位置には
圧接部33が形成されている。また、マウントブラケッ
ト2には、アッパコラム9が上下方向へ回動可能な状態
で支持されている。該アッパコラム9には、コラムブラ
ケット10が固着されており、コラムブラケット10に
は、係止部材11が枢支されている。係止部材11に
は、係止歯3と係合する複数の歯からなる歯部12が設
けられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マウントブラケットの
下縁部に設けられた複数の係合歯に対する係合位置に応
じて、アッパコラムの角度を調整可能なチルト式ステア
リング装置のステアリングコラム支持構造に関する。
下縁部に設けられた複数の係合歯に対する係合位置に応
じて、アッパコラムの角度を調整可能なチルト式ステア
リング装置のステアリングコラム支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチルト式ステアリング装置として
は、図4、5に示したものが知られている(実開平6−
1107号公報参照)。すなわち、車体側に設けられた
マウント部1には、マウントブラケット2が固着されて
おり、該マウントブラケット2の下縁部には、複数の係
止歯3が形成されている。また、マウントブラケット2
の側面には、レバー部5と該レバー部5に直交する方向
に設けられたアーム部6とを一体的に有する、チルトレ
バー4が枢支されており、前記アーム部6の先端部に
は、ローラ7が回転自在に支持されている。
は、図4、5に示したものが知られている(実開平6−
1107号公報参照)。すなわち、車体側に設けられた
マウント部1には、マウントブラケット2が固着されて
おり、該マウントブラケット2の下縁部には、複数の係
止歯3が形成されている。また、マウントブラケット2
の側面には、レバー部5と該レバー部5に直交する方向
に設けられたアーム部6とを一体的に有する、チルトレ
バー4が枢支されており、前記アーム部6の先端部に
は、ローラ7が回転自在に支持されている。
【0003】さらに、マウントブラケット2には、その
下端部側にロアコラム8が結合されており、上端部側に
アッパコラム9が上下方向に回動可能な状態で支持され
ている。該アッパコラム9には、コラムブラケット10
が固着されており、該コラムブラケット10には、係止
部材11が枢支されている。該係止部材11は、前記ロ
ーラ7と係止歯3間に介挿され、自由端部の上面側に
は、係止歯3と係合可能な複数の歯からなる歯部12が
設けられ、下面側にはチルトレバー4の操作に伴って前
記ローラ7が圧接する受圧面13が設けられている。
下端部側にロアコラム8が結合されており、上端部側に
アッパコラム9が上下方向に回動可能な状態で支持され
ている。該アッパコラム9には、コラムブラケット10
が固着されており、該コラムブラケット10には、係止
部材11が枢支されている。該係止部材11は、前記ロ
ーラ7と係止歯3間に介挿され、自由端部の上面側に
は、係止歯3と係合可能な複数の歯からなる歯部12が
設けられ、下面側にはチルトレバー4の操作に伴って前
記ローラ7が圧接する受圧面13が設けられている。
【0004】なお、両コラム8,9内には、ステアリン
グシャフト14が回転自在に挿通されており、該ステア
リングシャフト14の上端部にはステアリングホイール
15が固着されている。
グシャフト14が回転自在に挿通されており、該ステア
リングシャフト14の上端部にはステアリングホイール
15が固着されている。
【0005】かかる構成において、チルトレバー4のレ
バー部5を時計方向(矢印a方向)に回動操作すると、
アーム部6も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧
面12から離間する方向に移動する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられていた係止部材11の自由端部
は、この圧接力を失ってローラ7に支持されながら自重
により下方へ回動する。その結果、係止歯3と歯部12
との係合が解除されて、アッパコラム9を上下方向に角
度変化させることが可能となる。
バー部5を時計方向(矢印a方向)に回動操作すると、
アーム部6も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧
面12から離間する方向に移動する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられていた係止部材11の自由端部
は、この圧接力を失ってローラ7に支持されながら自重
により下方へ回動する。その結果、係止歯3と歯部12
との係合が解除されて、アッパコラム9を上下方向に角
度変化させることが可能となる。
【0006】そして、ステアリングホイール15が所望
の高さ位置となるように、アッパコラム10の上下角度
を調整した後、チルトレバー4のレバー部5を反時計方
向(矢印b方向)に回動操作する。すると、アーム部6
も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧面13上を
転動しつつ該受圧面13に圧接する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられた係止部材11の自由端部は上
方に回動し、その結果、係止歯3と歯部12とが係合す
る。これにより、アッパコラム9は調節した所望の角度
に固持され、該アッパコラム9及びステアリングシャフ
ト13を介して、ステアリングホイール15が所望の角
度及び高さに位置決めされることとなる。
の高さ位置となるように、アッパコラム10の上下角度
を調整した後、チルトレバー4のレバー部5を反時計方
向(矢印b方向)に回動操作する。すると、アーム部6
も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧面13上を
転動しつつ該受圧面13に圧接する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられた係止部材11の自由端部は上
方に回動し、その結果、係止歯3と歯部12とが係合す
る。これにより、アッパコラム9は調節した所望の角度
に固持され、該アッパコラム9及びステアリングシャフ
ト13を介して、ステアリングホイール15が所望の角
度及び高さに位置決めされることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、所謂ワンボ
ックスカー等のように車室前部の空間容積が少ない車両
においては、図6に示すように、ステアリング装置の軸
角度θを大きくせざるを得ない場合がある。このように
ステアリング装置の軸角度θが大きい車両において、前
面衝突時に乗員の身体Bが前方移動してステアリングホ
イール15に当接し、衝撃荷重Fが入力されると、その
入力はステアリング装置を起立させる方向に作用する。
ックスカー等のように車室前部の空間容積が少ない車両
においては、図6に示すように、ステアリング装置の軸
角度θを大きくせざるを得ない場合がある。このように
ステアリング装置の軸角度θが大きい車両において、前
面衝突時に乗員の身体Bが前方移動してステアリングホ
イール15に当接し、衝撃荷重Fが入力されると、その
入力はステアリング装置を起立させる方向に作用する。
【0008】このとき、このステアリング装置が前述し
たチルト式ステアリング装置であるとすると、図5に示
すように、前記入力はアッパコラム9を押し上げる方向
に作用する。したがって、このアッパコラム9にコラム
ブラケット10を介して支持されている係止部材11に
も、同方向の入力が作用する。その結果、係止部材11
の歯部12とマウントブラケット2の係止歯3とが、各
々の歯をせん断する方向で圧接し、歯部12及び係止歯
3を構成する歯が欠損してしまう。このため、前面衝突
後に係止部材11やマウントブラケット2の交換を余儀
なくされてしまい、補修コストが増大する一因となって
しまうものであった。
たチルト式ステアリング装置であるとすると、図5に示
すように、前記入力はアッパコラム9を押し上げる方向
に作用する。したがって、このアッパコラム9にコラム
ブラケット10を介して支持されている係止部材11に
も、同方向の入力が作用する。その結果、係止部材11
の歯部12とマウントブラケット2の係止歯3とが、各
々の歯をせん断する方向で圧接し、歯部12及び係止歯
3を構成する歯が欠損してしまう。このため、前面衝突
後に係止部材11やマウントブラケット2の交換を余儀
なくされてしまい、補修コストが増大する一因となって
しまうものであった。
【0009】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、前面衝突時における、構成部品の
欠損を防止したチルト式ステアリング装置のステアリン
グコラム支持構造を提供することを目的とするものであ
る。
なされたものであり、前面衝突時における、構成部品の
欠損を防止したチルト式ステアリング装置のステアリン
グコラム支持構造を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、車体側に設けられたマウント部に
支持されるマウントブラケットの下縁部に複数の係合歯
を設ける一方、前記マウントブラケットに支持されて上
下方向に回動可能なアッパコラムに、歯部を有する係止
部材を枢設し、前記マウントブラケットに枢支されたチ
ルトレバーの操作に伴って前記係止部材を駆動し、前記
歯部を前記係合歯の任意の位置に係合させて、前記アッ
パコラムを任意の角度に設定するチルト式ステアリング
装置において、前記マウント部に、前下がり斜状のガイ
ド面を有するガイプレートを固定するとともに、前記マ
ウントブラケットに前記ガイド面よりも後方に位置して
該ガイド面の上端部付近と対向する圧接部を設け、この
マウントブラケットを所定以上の衝撃荷重により、前方
移動可能な状態で前記マウント部に支持してある。ま
た、前記ガイドプレートは、前記マウント部に支持され
る平面部と、前記ガイド面が形成された斜面部、及びこ
の平面部の縁部と斜面部の縁部とに亙って形成された補
強部とを一体的に有してなる。
に本発明にあっては、車体側に設けられたマウント部に
支持されるマウントブラケットの下縁部に複数の係合歯
を設ける一方、前記マウントブラケットに支持されて上
下方向に回動可能なアッパコラムに、歯部を有する係止
部材を枢設し、前記マウントブラケットに枢支されたチ
ルトレバーの操作に伴って前記係止部材を駆動し、前記
歯部を前記係合歯の任意の位置に係合させて、前記アッ
パコラムを任意の角度に設定するチルト式ステアリング
装置において、前記マウント部に、前下がり斜状のガイ
ド面を有するガイプレートを固定するとともに、前記マ
ウントブラケットに前記ガイド面よりも後方に位置して
該ガイド面の上端部付近と対向する圧接部を設け、この
マウントブラケットを所定以上の衝撃荷重により、前方
移動可能な状態で前記マウント部に支持してある。ま
た、前記ガイドプレートは、前記マウント部に支持され
る平面部と、前記ガイド面が形成された斜面部、及びこ
の平面部の縁部と斜面部の縁部とに亙って形成された補
強部とを一体的に有してなる。
【0011】
【作用】前記構成において、車両の前面衝突時に慣性に
より乗員の身体がステアリング装置に当接すると、該ス
テアリング装置には車体前方に向かう衝撃荷重が入力さ
れる。そして、この衝撃荷重が所定以上であると、マウ
ントブラケットはマウント部から離脱してアッパコラム
とともに前方移動する。すると、マウントブラケットに
設けられている圧接部が、対向しているガイド面の上端
部付近に圧接する。このガイド面にあっては、前下がり
斜状であることから、圧接部はこの前下がり斜状のガイ
ド面に沿って斜め下方へ案内されて行く。
より乗員の身体がステアリング装置に当接すると、該ス
テアリング装置には車体前方に向かう衝撃荷重が入力さ
れる。そして、この衝撃荷重が所定以上であると、マウ
ントブラケットはマウント部から離脱してアッパコラム
とともに前方移動する。すると、マウントブラケットに
設けられている圧接部が、対向しているガイド面の上端
部付近に圧接する。このガイド面にあっては、前下がり
斜状であることから、圧接部はこの前下がり斜状のガイ
ド面に沿って斜め下方へ案内されて行く。
【0012】したがって、この圧接部が設けられている
マウントブラケット、及び該マウントブラケットの係止
歯と係合している係止部材、さらにはこの係止部材が枢
設されているアッパコラムも一体的に斜め下方へ案内さ
れる。よって、アッパコラムには、これを起立させる方
向の応力が作用することがなく、相係合している係止部
材の歯部とマウントブラケットの係止歯とが、各々の歯
をせん断する方向で圧接することもない。
マウントブラケット、及び該マウントブラケットの係止
歯と係合している係止部材、さらにはこの係止部材が枢
設されているアッパコラムも一体的に斜め下方へ案内さ
れる。よって、アッパコラムには、これを起立させる方
向の応力が作用することがなく、相係合している係止部
材の歯部とマウントブラケットの係止歯とが、各々の歯
をせん断する方向で圧接することもない。
【0013】また、ガイドプレートが、前記平面部と斜
面部、及びこの平面部と斜面部の縁部に連結された補強
部とを一体的に有してなる構成によれば、ガイドプレー
トに充分な強度を確保することができ、斜面部に形成さ
れているガイド面に前記圧接部が激突した際の、ガイド
プレートの変形を防止し得る。
面部、及びこの平面部と斜面部の縁部に連結された補強
部とを一体的に有してなる構成によれば、ガイドプレー
トに充分な強度を確保することができ、斜面部に形成さ
れているガイド面に前記圧接部が激突した際の、ガイド
プレートの変形を防止し得る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図にしたがって説
明する。すなわち、図1に示すように、車体側に設けら
れたマウント部1には、ガイドプレート20とマウント
ブラケット2とが、ボルト21及びナット22により共
絞固着されている。ガイドプレート20は、図2に示す
ように、マウント部1に沿った平面部23と、前下がり
斜状の斜面部24、及びこの平面部23と斜面部24の
縁部に亙って設けられた補強部25とを一体的に有して
いる。そして、前記平面部23には前記ボルト21が挿
通された長孔26が形成され、前記斜面部24の裏面に
よりガイド面27が形成されている。
明する。すなわち、図1に示すように、車体側に設けら
れたマウント部1には、ガイドプレート20とマウント
ブラケット2とが、ボルト21及びナット22により共
絞固着されている。ガイドプレート20は、図2に示す
ように、マウント部1に沿った平面部23と、前下がり
斜状の斜面部24、及びこの平面部23と斜面部24の
縁部に亙って設けられた補強部25とを一体的に有して
いる。そして、前記平面部23には前記ボルト21が挿
通された長孔26が形成され、前記斜面部24の裏面に
よりガイド面27が形成されている。
【0015】また、前記マウントブラケット2の上端部
には、図2に示すように、支持部28が形成されてお
り、該支持部28には後端が開放状の切欠部29が設け
られている。この支持部28に嵌合されるスライドブロ
ック30は、断面コ字状であって、相対向する挾持片3
1,31を有し、両挾持片31,31には前端が開放状
の切欠部32が設けられている。そして、両切欠部2
9,32が合致するように、支持部28にスライドブロ
ック30を外嵌し、この外嵌させた状態で両切欠部2
9,32間に残存する空間部に、前記ボルト21が挿通
されている。
には、図2に示すように、支持部28が形成されてお
り、該支持部28には後端が開放状の切欠部29が設け
られている。この支持部28に嵌合されるスライドブロ
ック30は、断面コ字状であって、相対向する挾持片3
1,31を有し、両挾持片31,31には前端が開放状
の切欠部32が設けられている。そして、両切欠部2
9,32が合致するように、支持部28にスライドブロ
ック30を外嵌し、この外嵌させた状態で両切欠部2
9,32間に残存する空間部に、前記ボルト21が挿通
されている。
【0016】また、マウントブラケット2の上端部に
は、前記支持部28の基端部に圧接部33が形成されて
いる。この圧接部33は湾曲状であって、図1に示した
取り付け状態において、前記ガイド面27の上端部付近
に対向する位置に形成されている。
は、前記支持部28の基端部に圧接部33が形成されて
いる。この圧接部33は湾曲状であって、図1に示した
取り付け状態において、前記ガイド面27の上端部付近
に対向する位置に形成されている。
【0017】一方、マウントブラケット2の下縁部に
は、複数の係止歯3が形成されており、側面にはチルト
レバー4が枢支されている。該チルトレバー4は、レバ
ー部5と該レバー部5に直交する方向に設けられたアー
ム部6とを一体的に有し、アーム部6の先端部には、ロ
ーラ7が回転自在に支持されている。
は、複数の係止歯3が形成されており、側面にはチルト
レバー4が枢支されている。該チルトレバー4は、レバ
ー部5と該レバー部5に直交する方向に設けられたアー
ム部6とを一体的に有し、アーム部6の先端部には、ロ
ーラ7が回転自在に支持されている。
【0018】さらに、マウントブラケット2には、その
下端部側にロアコラム8が結合されており、上端部側に
アッパコラム9が上下方向に回動可能な状態で支持され
ている。該アッパコラム9には、コラムブラケット10
が固着されており、該コラムブラケット10には、係止
部材11が枢支されている。該係止部材11は、前記ロ
ーラ7と係止歯3間に介挿され、自由端部の上面側に
は、係止歯3と係合可能な複数の歯からなる歯部12が
設けられ、下面側にはチルトレバー4の操作に伴って前
記ローラ7が圧接する受圧面13が設けられている。
下端部側にロアコラム8が結合されており、上端部側に
アッパコラム9が上下方向に回動可能な状態で支持され
ている。該アッパコラム9には、コラムブラケット10
が固着されており、該コラムブラケット10には、係止
部材11が枢支されている。該係止部材11は、前記ロ
ーラ7と係止歯3間に介挿され、自由端部の上面側に
は、係止歯3と係合可能な複数の歯からなる歯部12が
設けられ、下面側にはチルトレバー4の操作に伴って前
記ローラ7が圧接する受圧面13が設けられている。
【0019】なお、両コラム8,9内には、ステアリン
グシャフト14が回転自在に挿通されており、該ステア
リングシャフト14の上端部にはステアリングホイール
15(図3参照)が固着されている。さらに、ロアコラ
ム8の下部には、所定以上の軸方向への入力があった場
合にロアコラム8を軸に沿って収縮させる周知のコラプ
シブル機構が設けられている。
グシャフト14が回転自在に挿通されており、該ステア
リングシャフト14の上端部にはステアリングホイール
15(図3参照)が固着されている。さらに、ロアコラ
ム8の下部には、所定以上の軸方向への入力があった場
合にロアコラム8を軸に沿って収縮させる周知のコラプ
シブル機構が設けられている。
【0020】かかる構成において、チルトレバー4のレ
バー部5を時計方向(矢印a方向)に回動操作すると、
アーム部6も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧
面12から離間する方向に移動する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられていた係止部材11の自由端部
は、この圧接力を失ってローラ7に支持されながら下方
に回動する。その結果、係止歯3と歯部12との係合が
解除されて、アッパコラム9を上下方向に角度変化させ
ることが可能となる。
バー部5を時計方向(矢印a方向)に回動操作すると、
アーム部6も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧
面12から離間する方向に移動する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられていた係止部材11の自由端部
は、この圧接力を失ってローラ7に支持されながら下方
に回動する。その結果、係止歯3と歯部12との係合が
解除されて、アッパコラム9を上下方向に角度変化させ
ることが可能となる。
【0021】そして、ステアリングホイール15が所望
の高さ位置となるように、アッパコラム10の上下角度
を調整した後、チルトレバー4のレバー部5を反時計方
向(矢印b方向)に回動操作する。すると、アーム部6
も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧面13上を
転動しつつ該受圧面13に圧接する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられた係止部材11の自由端部は上
方に回動し、その結果、係止歯3と歯部12とが係合す
る。これにより、アッパコラム9は調節した所望の角度
に固持され、該アッパコラム9及びステアリングシャフ
ト13を介して、ステアリングホイール15が所望の角
度及び高さに位置決めされる。
の高さ位置となるように、アッパコラム10の上下角度
を調整した後、チルトレバー4のレバー部5を反時計方
向(矢印b方向)に回動操作する。すると、アーム部6
も一体的に同方向へ回動し、ローラ7が受圧面13上を
転動しつつ該受圧面13に圧接する。すると、ローラ7
により圧接力を加えられた係止部材11の自由端部は上
方に回動し、その結果、係止歯3と歯部12とが係合す
る。これにより、アッパコラム9は調節した所望の角度
に固持され、該アッパコラム9及びステアリングシャフ
ト13を介して、ステアリングホイール15が所望の角
度及び高さに位置決めされる。
【0022】このようにステアリングホイール15が所
望の角度及び高さに位置決めされている状態において、
車両に前面衝突が発生すると、慣性により乗員の身体が
前進移動して、ステアリングホイール15に当接する。
すると、図3(A)に示すように、ステアリングホイー
ル15には、車体前方に向かう衝撃荷重Fが入力され
る。この衝撃荷重Fは、ステアリングホイール15、ス
テアリングシャフト14、アッパコラム9を介して、マ
ウントブラケット2に伝達される。
望の角度及び高さに位置決めされている状態において、
車両に前面衝突が発生すると、慣性により乗員の身体が
前進移動して、ステアリングホイール15に当接する。
すると、図3(A)に示すように、ステアリングホイー
ル15には、車体前方に向かう衝撃荷重Fが入力され
る。この衝撃荷重Fは、ステアリングホイール15、ス
テアリングシャフト14、アッパコラム9を介して、マ
ウントブラケット2に伝達される。
【0023】そして、この伝達された衝撃荷重Fが所定
以上であると、マウントブラケット2に形成されている
支持部28は、スライドブロック30をボルト21側に
残したまま、該スライドブロック30の挾持片31,3
1間から抜け出す。これにより、ロアコラム8に設けら
れているコラプシブル機構が収縮を開始するとともに、
マウントブラケット2はマウント部1から離脱して、ア
ッパコラム9とともに前方移動を開始する。
以上であると、マウントブラケット2に形成されている
支持部28は、スライドブロック30をボルト21側に
残したまま、該スライドブロック30の挾持片31,3
1間から抜け出す。これにより、ロアコラム8に設けら
れているコラプシブル機構が収縮を開始するとともに、
マウントブラケット2はマウント部1から離脱して、ア
ッパコラム9とともに前方移動を開始する。
【0024】すると、マウントブラケット2に設けられ
ている圧接部33は、対向しているガイド面27の上端
部付近に圧接する。このガイド面27にあっては、前下
がり斜状であることから、図3(B)に示すように、圧
接部33はこの前下がり斜状のガイド面27に沿って斜
め下方へ案内されて行く。したがって、この圧接部33
が設けられているマウントブラケット2、及び該マウン
トブラケット2に設けられている係止歯3と係合してい
る係止部材11、さらにはこの係止部材11が枢設され
ているアッパコラム9も一体的に斜め下方へ案内され
る。
ている圧接部33は、対向しているガイド面27の上端
部付近に圧接する。このガイド面27にあっては、前下
がり斜状であることから、図3(B)に示すように、圧
接部33はこの前下がり斜状のガイド面27に沿って斜
め下方へ案内されて行く。したがって、この圧接部33
が設けられているマウントブラケット2、及び該マウン
トブラケット2に設けられている係止歯3と係合してい
る係止部材11、さらにはこの係止部材11が枢設され
ているアッパコラム9も一体的に斜め下方へ案内され
る。
【0025】このため、アッパコラム9には、これを起
立させる方向の応力が作用することがなく、相係合して
いる係止部材11の歯部12とマウントブラケット2の
係止歯3とが、各々歯をせん断する方向で圧接すること
もない。よって、係止部材11の歯部12及び係止歯3
を構成する歯が欠損してしまうこともなく、前面衝突後
に係止部材10やマウントブラケット2を交換する必要
性を解消して、補修コストの低減を図ることができる。
立させる方向の応力が作用することがなく、相係合して
いる係止部材11の歯部12とマウントブラケット2の
係止歯3とが、各々歯をせん断する方向で圧接すること
もない。よって、係止部材11の歯部12及び係止歯3
を構成する歯が欠損してしまうこともなく、前面衝突後
に係止部材10やマウントブラケット2を交換する必要
性を解消して、補修コストの低減を図ることができる。
【0026】しかも、ガイドプレート20には前記補強
部25が設けられていることから、圧接部33がガイド
面27に激突しても、該ガイド面27が形成されている
斜面部24が角度変形してしまうようなことはなく、ガ
イドプレート20を交換する必要もない。
部25が設けられていることから、圧接部33がガイド
面27に激突しても、該ガイド面27が形成されている
斜面部24が角度変形してしまうようなことはなく、ガ
イドプレート20を交換する必要もない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、所定以上
の入力荷重によりマウントブラケットとアッパコラムが
前進移動した際には、車体側のマウント部に固定したガ
イドプレートのガイド面により、これらの部材を斜め下
方に案内するようにしたことから、アッパコラムを起立
させる方向に作用する応力の発生を抑制することができ
る。よって、ステアリングコラムの下縁部に形成されて
いる係止歯と、アッパコラムに枢設され、この係止歯に
係合している係合部材の歯部とが、前面衝突時にせん断
方向で圧接する現象の発生を防止することができる。こ
れにより、係止部材の歯部及び係止歯を構成する歯が欠
損してしまう不都合を解消して、前面衝突後における補
修コストの低減を図ることが可能となる。
の入力荷重によりマウントブラケットとアッパコラムが
前進移動した際には、車体側のマウント部に固定したガ
イドプレートのガイド面により、これらの部材を斜め下
方に案内するようにしたことから、アッパコラムを起立
させる方向に作用する応力の発生を抑制することができ
る。よって、ステアリングコラムの下縁部に形成されて
いる係止歯と、アッパコラムに枢設され、この係止歯に
係合している係合部材の歯部とが、前面衝突時にせん断
方向で圧接する現象の発生を防止することができる。こ
れにより、係止部材の歯部及び係止歯を構成する歯が欠
損してしまう不都合を解消して、前面衝突後における補
修コストの低減を図ることが可能となる。
【0028】また、本発明は、前記ガイドプレートを、
マウント部に支持される平面部と、前記ガイド面が形成
された斜面部、及びこの平面部と斜面部との縁部に亙っ
て形成された補強部とを一体的に有してなる構成とし
た。よって、圧接部がガイド面に激突しても、該ガイド
面が形成されている斜面部が角度変形してしまうような
ことはなく、前面衝突後にガイドプレートを交換する必
要性もない。よって、ガイドプレートの交換による補修
コストの増大を、未然に防止することもできる。
マウント部に支持される平面部と、前記ガイド面が形成
された斜面部、及びこの平面部と斜面部との縁部に亙っ
て形成された補強部とを一体的に有してなる構成とし
た。よって、圧接部がガイド面に激突しても、該ガイド
面が形成されている斜面部が角度変形してしまうような
ことはなく、前面衝突後にガイドプレートを交換する必
要性もない。よって、ガイドプレートの交換による補修
コストの増大を、未然に防止することもできる。
【図1】本発明の一実施例を示す一部断面図である。
【図2】同実施例の要部分解斜視図である。
【図3】同実施例の作用を示す説明図である。
【図4】従来のチルト式ステアリング装置を示す概略側
面図である。
面図である。
【図5】図4の一部破断要部拡大図である。
【図6】前面衝突時の入力荷重を示す図である。
1 マウント部 2 マウントブラケット 3 係止歯 4 チルトレバー 9 アッパコラム 10 コラムブラケット 11 係止部材 12 歯部 20 ガイドプレート 23 平面部 24 斜面部 25 補強部 27 ガイド面 33 圧接部
Claims (2)
- 【請求項1】 車体側のマウント部に支持されるマウン
トブラケットの下縁部に、複数の係合歯を設ける一方、
前記マウントブラケットに下端部を支持されて上下方向
に回動可能なアッパコラムに、歯部を有する係止部材を
枢設し、前記マウントブラケットに枢支されたチルトレ
バーの操作に伴って、前記係止部材を駆動し、前記歯部
を前記係合歯の任意の位置に係合させて、前記アッパコ
ラムを任意の角度に設定するチルト式ステアリング装置
において、 前記マウント部に、前下がり斜状のガイド面を有するガ
イプレートを固定するとともに、前記マウントブラケッ
トに前記ガイド面よりも後方に位置して該ガイド面の上
端部付近と対向する圧接部を設け、このマウントブラケ
ットを所定以上の衝撃荷重により、前方移動可能な状態
で前記マウント部に支持したことを特徴とするチルト式
ステアリング装置のステアリングコラム支持構造。 - 【請求項2】 前記ガイドプレートは、前記マウント部
に支持される平面部と、前記ガイド面が形成された斜面
部、及びこの平面部の縁部と斜面部の縁部とに亙って形
成された補強部とを一体的に有してなること特徴とする
請求項1記載のチルト式ステアリング装置のステアリン
グコラム支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9993095A JPH08268299A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | チルト式ステアリング装置のステアリングコラム支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9993095A JPH08268299A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | チルト式ステアリング装置のステアリングコラム支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08268299A true JPH08268299A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=14260466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9993095A Pending JPH08268299A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | チルト式ステアリング装置のステアリングコラム支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08268299A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100440281B1 (ko) * | 2001-07-05 | 2004-07-15 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 조향장치 |
JPWO2006120968A1 (ja) * | 2005-05-06 | 2008-12-18 | 日本精工株式会社 | ステアリングコラム装置 |
JP2021075205A (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 日本精工株式会社 | ステアリング装置 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP9993095A patent/JPH08268299A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100440281B1 (ko) * | 2001-07-05 | 2004-07-15 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 조향장치 |
JPWO2006120968A1 (ja) * | 2005-05-06 | 2008-12-18 | 日本精工株式会社 | ステアリングコラム装置 |
JP5061900B2 (ja) * | 2005-05-06 | 2012-10-31 | 日本精工株式会社 | ステアリングコラム装置 |
JP2021075205A (ja) * | 2019-11-12 | 2021-05-20 | 日本精工株式会社 | ステアリング装置 |
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