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JPH08262624A - 映画フィルム及びその被覆方法 - Google Patents

映画フィルム及びその被覆方法

Info

Publication number
JPH08262624A
JPH08262624A JP6642795A JP6642795A JPH08262624A JP H08262624 A JPH08262624 A JP H08262624A JP 6642795 A JP6642795 A JP 6642795A JP 6642795 A JP6642795 A JP 6642795A JP H08262624 A JPH08262624 A JP H08262624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
motion picture
ceramics
picture film
protective film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6642795A
Other languages
English (en)
Inventor
Etsuro Saito
悦朗 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP6642795A priority Critical patent/JPH08262624A/ja
Publication of JPH08262624A publication Critical patent/JPH08262624A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性に優れた保護膜で被覆した映画フィル
ム及びその被覆方法を提供する。 【構成】 ベースフィルム11の表面に酸化珪素系セラ
ミックス層SiOX や窒化珪素系セラミックス層SiN
Y などのセラミックスからなる保護膜12を成膜してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保護層で被覆された映
画フィルム及びその被覆方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の映画フィルムは、該フィルムの略
々中央部に映像記録領域がコマ状に配設されており、こ
の映像記録領域の両脇にフィルム巻き取り用のフィルム
巻き取り孔(パーフォレーション)が設けられている。
また、上記映像記録領域と何れか一方のパーフォレーシ
ョンとの間に、該フィルムの巻き取り方向に沿って直線
的にアナログサウンドトラックが設けられており、この
アナログサウンドトラックにオーディオ信号がアナログ
記録されるようになっていた。
【0003】しかし、近年におけるデジタル技術の発達
にともない、上記オーディオ情報をデジタル記録する動
きがでてきた。上記映像記録領域やアナログサウンドト
ラック等の記録位置は、アメリカにおける映画及びテレ
ビジョン技術者の協会であるSMPTE(Society of M
otion Picture and Television Engneers )により規格
化されているため、上記デジタル化したオーディオ情報
は、上記映像記録領域やアナログサウンドトラック等の
記録位置以外の位置に記録される。
【0004】具体的には、上記オーディオデータとし
て、右チャンネル用のオーディオデータ及び左チャンネ
ル用のオーディオデータが形成され、これらが、例えば
上記各パーフォレーションと映画フィルムの各エッジと
の間に、該映画フィルムの進行方向に沿って設けられて
いる各デジタルサウンドトラックにそれぞれ直線的に記
録される。
【0005】上記デジタルサウンドトラックは、映写機
のフィルムガイドが接触する部分に設けられているの
で、フィルム走行により擦り傷が付き易い。
【0006】また、映写機のピクチャゲートと呼ばれる
フィルム投射機構部においては、フィルムを移送させた
後のフィルムの微小振動を抑制して映写画像を安定にす
るために、常にフィルムの両エッジを挿圧しており、こ
れによってもデジタルサウンドに傷が付き易い。そし
て、上記デジタルサウンドトラックについた擦り傷は、
オーディオ再生系におけるエラーの発生原因となる。
【0007】そこで、従来、上記デジタルサウンドトラ
ックの表面に例えばエポキシ系塗料を塗布することによ
り保護膜を形成するようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記エポキ
シ系塗料を塗布することにより保護膜を形成した映画フ
ィルムでは、上記保護膜の強度が十分でなく、耐久性を
確保することができないという問題点があった。
【0009】そこで、上述の如き従来の映画フィルムに
おける問題点に鑑み、本発明の目的は、耐久性に優れた
映画フィルムを提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、十分な強度の
保護膜で映画フィルムを被覆することができる映画フィ
ルムの被覆方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る映画フィル
ムは、セラミックスからなる保護膜により被覆されてな
ることを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る映画フィルムの被覆方
法は、低温プラズマ化学的気相成長法によりセラミック
スを析出させ、映画フィルムの表面に上記セラミックス
からなる保護膜を成膜することを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に係る映画フィルムでは、例えば酸化珪
素系セラミックス層や窒化珪素系セラミックス層などの
セラミックスからなる保護膜により表面が保護される。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る映画フィルム及びその被
覆方法の好ましい実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0015】本発明に係る映画フィルム1は、例えば図
1に示すように、ベースフィルム11の表面に成膜され
たセラミックスからなる保護膜12により被覆されてな
る。上記保護膜12は例えば酸化珪素系セラミックス層
SiOX や窒化珪素系セラミックス層SiNY などのセ
ラミックスからなる。
【0016】上記酸化珪素系セラミックス層SiOX
窒化珪素系セラミックス層SiNYなどのセラミックス
からなる保護膜12は、従来のエポキシ系塗料による保
護膜と比較して、強度が高く、耐磨耗性や耐擦傷性に優
れる。また、上記酸化珪素系セラミックス層SiOX
窒化珪素系セラミックス層SiNY などのセラミックス
からなる保護膜12は、透明であり、映像に影響を与え
ることがない。
【0017】このように、本発明に係る映画フィルム1
では、例えば酸化珪素系セラミックス層SiOX や窒化
珪素系セラミックス層SiNY などのセラミックスから
なる保護膜12によりベースフィルム11の表面が保護
されることによって、耐久性が改善され、多数回の上映
が可能となる。
【0018】なお、上記ベースフィルム11とは、保護
膜12を形成する前の映画フィルムである。
【0019】そして、この実施例における映画フィルム
1は、図2に示すように、映写される画像が記録される
映像記録領域2と、当該映画フィルム1を巻き取るため
に上記映像記録領域2の両脇にそれぞれ設けられたフィ
ルム巻き取り用孔(パーフォレーション部)3L,3R
と、上記映像記録領域2及び各パーフォレーション部3
L,3Rの間に存在する2つの間隙部のうち何れか一方
の間隙部にフィルムの進行方向に沿って直線的に設けら
れたアナログサウンドトラック4L,4Rと、上記各パ
ーフォレーション部3L,3R及びフィルムの両エッジ
の間に、フィルムの進行方向に沿って直線的に設けられ
たデジタルサウンドトラック5L,5Rとを有してい
る。上記アナログサウンドトラック4Lには、左チャン
ネル用のアナログのオーディオ信号が記録され、上記ア
ナログサウンドトラック4Rには、右チャンネル用のア
ナログのオーディオ信号が記録されている。また、上記
デジタルサウンドトラック5Lには、デジタル化された
左チャンネル用のオーディオデータが記録され、上記デ
ジタルサウンドトラック5Rには、デジタル化された右
チャンネル用のオーディオデータが記録されている。
【0020】そして、この実施例の映画フィルム1で
は、ベースフィルム11の全表面がセラミックからなる
保護膜12により被覆されることにより保護されてい
る。なお、耐磨耗性や耐擦傷性が問題となるデジタルサ
ウンドトラック5L,5Rの部分だけを上記保護膜12
により被覆するようにしてもよい。
【0021】また、本発明に係る映画フィルムの被覆方
法は、上述の図1に示した本発明に係る映画フィルム1
のようにベースフィルム11の表面をセラミックスから
なる保護膜12により被覆するためのものであって、低
温プラズマ化学的気相成長(CVD: Chemical Vapor Depo
sition)法によりベースフィルム11の表面にセラミッ
クを析出させることによって、上記セラミックからなる
保護膜12を上記ベースフィルム11の表面に成膜す
る。
【0022】本発明に係る映画フィルムの被覆方法で
は、例えば図3に示すような構成の低温プラズマ化CV
D装置20を用いて、例えば酸化珪素系セラミックス層
SiOX や窒化珪素系セラミックス層SiNY などのセ
ラミックスからなる保護膜12をベースフィルム11の
表面に成膜する。
【0023】上記図3に示した低温プラズマ化CVD装
置20は、ロール状のベースフィルム11を1方向に走
行させて巻き取る機構を設けた真空反応容器21を備え
る。この真空反応容器21は、図示しない吸引ポンプに
より吸引口22を介して真空状態に吸引されるようにな
っている。また、この真空反応容器21には、上記ベー
スフィルム11の直線的な走行部分において、フィルム
表面と対向するように石英放電管23が取り付けられて
いるとともに、フィルム裏面に近接してヒータ24が設
置されている。
【0024】上記石英放電管23には、放電用コイル2
5が巻装されているとともに、その端部に反応性ガスの
導入口26が設けられている。上記放電用コイル25
は、高周波電源装置27に接続されており、この高周波
電源装置27から例えば13.5MHzの高周波電力が
供給されるようになっている。また、上記ヒータ24
は、図示しないヒータ電源にヒータ端子24Aを介して
接続されている。
【0025】このような構成の低温プラズマCVD装置
20では、上記石英放電管23の端部に設けられた導入
口26から例えばモノシランSiH4 ガスと酸素O2
スからなる反応性ガスを真空反応容器21内に導入し、
この反応性ガスを上記放電用コイル25によるプラズマ
で活性化させて、次の反応式に従って酸化珪素SiO2
を析出させ、 SiH4 + O2 → SiOX 上記酸化珪素系セラミックス層SiOX からなる保護膜
12をベースフィルム11の表面に成膜することができ
る。
【0026】また、モノシランSiH4 ガスと窒素N2
ガスからなる反応性ガスを導入すると、次の反応式に従
って窒化珪素SiN4 を析出させ、 SiH4 + N2 → SiNY 上記窒化珪素系セラミックス層SiNY からなる保護膜
12をベースフィルム11の表面に成膜することができ
る。
【0027】なお、成膜される各セラミックス層の厚さ
は、約50オングストオロームである。
【0028】このようにモノシランSiH4 ガスを低温
プラズマCVD法によりセラミックス化して形成した酸
化珪素系セラミックス層SiOX や窒化珪素系セラミッ
クス層SiNY などのセラミックスからなる保護膜12
は、硬くて緻密、すなわち、強度が高く、耐磨耗性や耐
擦傷性に優れ、しかも透明である。従って、上記保護膜
12によりベースフィルム11の表面を保護することよ
って、映画フィルム1の耐久性を向上させ、多数回の上
映を可能にすることができる。
【0029】なお、上記酸化珪素系セラミックス層Si
X や窒化珪素系セラミックス層SiNY は、上述した
ように硬くて緻密という性質を持っているので可撓性に
欠けると見られるが、可撓性ににおいて問題となるのは
各セラミック層が約200オングストローム以上の場合
であり、上述の実地例における保護膜のように厚さを約
50オングストロームとした場合は、保護層の変形は映
画フィルムの捩れに十分追従するので、可撓性の問題は
ない。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る映画フィル
ムでは、例えば酸化珪素系セラミックス層SiOX や窒
化珪素系セラミックス層SiNY などのセラミックスか
らなる保護膜により表面が保護されるので、耐久性に優
れ、多数回の上映が可能となる。従って、本発明によれ
ば、耐久性に優れた映画フィルムを提供することができ
る。
【0031】また、本発明に係る映画フィルムの被覆方
法では、低温プラズマ化学的気相成長法により酸化珪素
系セラミックス層SiOX や窒化珪素系セラミックス層
SiNY などのセラミックスを析出させ、映画フィルム
の表面に上記セラミックスからなる保護膜を成膜するこ
とによって、十分な強度の保護膜で映画フィルムを被覆
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る映画フィルムの構成を示す模式
的な断面図である。
【図2】 上記映画フィルムの記録フォーマットを示す
模式的な平面図である。
【図3】 本発明に係る映画フィルムの被覆方法を実施
するための低温プラズマCVD装置の構成を示す模式的
な断面図である。
【符号の説明】
1 映画フィルム 11 ベースフィルム 12 保護膜 20 低温プラズマCVD装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスからなる保護膜により被覆
    されてなることを特徴とする映画フィルム。
  2. 【請求項2】 上記保護膜は酸化珪素系セラミック層か
    らなることを特徴とする請求項1記載の映画フィルム。
  3. 【請求項3】 上記保護膜は窒化珪素系セラミック層か
    らなることを特徴とする請求項1記載の映画フィルム。
  4. 【請求項4】 低温プラズマ化学的気相成長法によりセ
    ラミックスを析出させ、映画フィルムの表面に上記セラ
    ミックスからなる保護膜を成膜することを特徴とする映
    画フィルムの被覆方法。
JP6642795A 1995-03-24 1995-03-24 映画フィルム及びその被覆方法 Withdrawn JPH08262624A (ja)

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JP6642795A JPH08262624A (ja) 1995-03-24 1995-03-24 映画フィルム及びその被覆方法

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JPH08262624A true JPH08262624A (ja) 1996-10-11

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009084639A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 窒化シリコン膜の形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009084639A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 窒化シリコン膜の形成方法

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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20020604