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JPH08256906A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

Info

Publication number
JPH08256906A
JPH08256906A JP6758995A JP6758995A JPH08256906A JP H08256906 A JPH08256906 A JP H08256906A JP 6758995 A JP6758995 A JP 6758995A JP 6758995 A JP6758995 A JP 6758995A JP H08256906 A JPH08256906 A JP H08256906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner pot
lamp heater
rice cooker
lamp
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6758995A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuichi Arita
徹弌 有田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP6758995A priority Critical patent/JPH08256906A/ja
Publication of JPH08256906A publication Critical patent/JPH08256906A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ランプヒータによって効率良く均一に内釜を
加熱する。 【構成】 炊飯器本体1内に設けられた内鍋3に、内釜
5と、環状のランプヒータ6とが内装され、内釜5とラ
ンプヒータ6との間にガラス製保護体7が配設されてい
る。ランプヒータ6は内釜5の底面に対して中心部に配
置され、ランプヒータ6における環の直径dは内釜5の
底面の外径Dの35%以上45%以下にする。ランプヒ
ータ6は、内鍋3との間隔Aが15mm以上20mm以
下とし、内釜5との間隔Bが15mm以上25mm以下
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波を放射するラン
プヒータを加熱源として用いた保温機能を有する炊飯器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の炊飯器は、シーズヒータを熱源と
するものが一般的であったが、均一加熱性や速熱性、清
掃性に問題があった。そのため、磁性体の内釜を誘導コ
イルの磁束の変化によって電磁誘導加熱する炊飯器が供
されている。しかしながら、加熱効率やコスト等に問題
が残っている。
【0003】そこで、特開平6−327552号公報に
おいて、低コストで速熱性を有するランプヒータを熱源
とした炊飯器が提案されている。この炊飯器では、図8
に示すように、本体C内に、下部の直径が上部の内径に
比べて大となる内枠20を設け、その底部を塞ぐガラス
板21を固着して、アルミ製の鍋18を収容する鍋収容
部19を設けている。ガラス板21の下面側にヒータカ
バー27に覆われたヒータユニット26が設けられ、ヒ
ータユニット26は、浅底円形容器状の断熱材29内に
鍋18の外周部に対応した円環状のハロゲンランプヒー
タ30を収容して構成され、断熱材29の中心部分に円
錐状凸部31が一体に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の炊飯器では、鍋
18の外周部に対応した円環状のハロゲンランプヒータ
30で鍋を加熱するが、この構造で鍋18の底面の外周
側が強く加熱されることになり、中央部では加熱が不十
分となり、均一加熱とならず炊きむらが生じる。そのた
め、断熱材29の上面中央部に円錐状凸部31を設ける
ことによって、均一加熱性と加熱効率を高めている。し
かしながら、このような反射部材を別に設けなければな
らず、生産コストが高くなるといった問題が残されてい
る。さらに、鍋18の下部側面側を輻射熱によって加熱
させるため、内枠20の下部内周部と鍋18の下部外周
部との間に光が反射する空間を形成しており、内枠20
の構造が複雑になり、生産コストの上昇につながる。
【0005】本発明は、上記に鑑み、簡単な構造で加熱
効率と均一加熱性を高めた炊飯器の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、図1に示すように、炊飯器本体1に、外表面に電
磁波を吸収する選択吸収膜を有し底面が平坦に形成され
た内釜5と、環状に曲成されたランプヒータ6と、内釜
5とランプヒータ6との間に配された保護体7と、内釜
5とランプヒータ6を囲む内鍋3とが内装され、ランプ
ヒータ6は内釜5の底面に対して中心部に配置され、ラ
ンプヒータ6における環の直径dは、内釜5の外径Dの
35%〜45%の範囲とし、ランプヒータ6は、内鍋3
との間隔Aが15mm以上20mm以下、内釜5との間
隔Bが15mm以上25mm以下となるように配置され
ている。保護体7は、厚みが2mm以上4.5mm以下
とされ、その下面に電磁波を透過するレジスト12が被
覆されている。
【0007】また、図4に示すように、内釜5の下面外
周部は断面形状寸法でR50mm〜R80mmの曲面部
13aまたはC50mm〜C80mmのテーパ13bと
して、内鍋3と内釜5外周部との間に電磁波を受ける空
間14を形成してもよい。
【0008】さらに、図5に示すように、環状のランプ
ヒータ6を複数のランプヒータに分割し、通電開始初期
において各ヒータへの通電開始時刻に時間差(1秒程
度)をもたせる制御を行ってもよい。
【0009】
【作用】上記課題解決手段において、炊飯を開始すると
ランプヒータ6が点灯し、ランプヒータ6からの電磁波
が保護体7を透過して内釜5を加熱する。このとき、ラ
ンプヒータ6を平坦な内釜5底面に対して中心部に配置
し、ランプヒータ6における環の直径dと内釜5の外径
Dとの比率を35%〜45%の範囲内に設定することに
より、最大限の加熱効率で内釜5を加熱できる。
【0010】そして、ランプヒータ6は内釜5との間隔
Bが15mm〜25mmの範囲内に設定されているの
で、内釜5を均一に加熱できる。また、内鍋3はランプ
ヒータ6との間隔Aが15mm〜20mmに設定されて
いるので、ランプヒータ6からの電磁波を効率良く内釜
5に向かって反射できる。さらに、保護体7は、厚みが
2mm以上4.5mm以下とされているので、ランプヒ
ータ6の電磁波は効率良く透過する。
【0011】炊飯が終わって内釜5を炊飯器本体1から
取り外しても、保護体7によって内鍋3内への煮汁や異
物の侵入が阻止され、水滴や煮汁などがランプヒータ6
に付着することはない。しかも、炊飯器本体1の内部
は、レジスト12によってマスクされているので、のぞ
くことはできない。
【0012】また、内釜5の底面外周部に曲面部13a
またはテーパ13bを設け、内釜5と内鍋3との間に空
間14を形成することで、内鍋3から反射した電磁波を
活用して効率良く内釜5を加熱できるとともに、内釜5
の底面を広く均一に加熱できる。
【0013】さらに、環状のランプヒータ6を消費電力
の合計が等しくなるような複数のランプヒータで構成す
ることで、単一の環状のランプヒータ6を用いた時と同
等の加熱効率を得るとともに、通電開始初期に時間差を
もたせることによってランプヒータ6への通電開始初期
のラッシュ電流によるブレーカーの動作を防止できる。
【0014】
【実施例】
(第一実施例)本実施例の炊飯器は、図1の如く、有底
短円筒状の炊飯器本体1と、その上面開口を覆う開閉自
在な上蓋2とを備え、炊飯器本体1内には、内鍋3とこ
の内鍋3を覆うように空隙をあけて外鍋4とが設けられ
ている。内鍋3には、挿脱自在に平坦な底面を有する内
釜5が収納され、内釜5の底面に対して中心部に図2に
示すような環状のランプヒータ6が内釜5の下方に配設
され、ランプヒータ6と内釜5との間に保護体7が設け
られている。なお、上蓋2は、中空状に形成されてお
り、下面に内釜5の上面開口を開閉自在に覆う内蓋が若
干上下に動くように取り付けられている。そして、その
中空内部には保温ヒータが装着されており、保温機能を
果たしている。
【0015】内鍋3は、少なくとも内面に反射効率のよ
い光輝平滑表面仕上げを施した鏡面光沢を有するアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金、あるいは光輝アルミニ
ウムめっき鋼板等からなる円形の容器であり、その上縁
が炊飯器本体1に取り付けられている。さらに鏡面光沢
を有する内面には、耐久性のある耐熱、耐食性のSiO
2ゾルゲル塗料による透明薄膜コートが1〜10μm程
度の膜厚で施されており、熱回収効果を高めている。
【0016】また、内鍋3の下部内周は、保護体7を載
せるために上部内周よりも若干小さめにして段差8が形
成されている。さらに、保護体7より下部の内面は特に
良好な鏡面仕上げにして電磁波の反射効率の向上を図っ
ている。
【0017】外鍋4は、内鍋3からの外方向への輻射を
阻止する仕切り板の役割をしており、素材としては、熱
反射効率のよい耐熱性の鏡面光沢のあるSUS430な
どのステンレス鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミ
ニウムが適している。そして、外鍋4は、内鍋3よりも
大径の容器とされ炊飯器本体1に固定されており、この
外鍋4と内鍋3との空隙が断熱層となり、炊飯器本体1
の外表面が高温化するのを防いでいる。ところで、この
空隙が空気でなく真空になるように外鍋4と内鍋3を真
空構造にすることにより、断熱効果が高まって内釜5へ
の加熱効率が向上し、炊飯器本体1の外表面の高温化防
止もより一層顕著になる。なお、外鍋4の下方には、図
示しない冷却ファン、コードリールが内装されている。
【0018】内釜5は、アルミニウムまたはアルミニウ
ム合金等の高熱伝導性、耐熱性および耐衝撃性を有する
金属を母材とするもので、底面は平坦に形成されてお
り、保護体7の上方で内鍋3の上縁により支持されてい
る。そして、この内釜5底面に当接するように温度検知
器9が保護体7を貫通して設けられている。なお、検知
された温度はマイコン等からなる制御部に伝えられ、ラ
ンプヒータ6、保温ヒータの通電制御が行われる。
【0019】内釜5の内面には、清掃性の向上を図るた
めにフッ素樹脂系のコーティング層が形成されており、
これによって内釜5に付着した炊飯米も容易に洗い落と
すことができ、炊き上がり米飯の掻き混ぜも楽にでき
る。なお、フッ素樹脂コーティング層の代わりに非粘着
性と熱放射性に優れた遠赤外線輻射皮膜を施してもよ
い。これは、金属酸化物の耐熱性微粉末、カーボンブラ
ック、マイカ顔料と四ふっ化フッ素樹脂を主成分とする
塗料をコーティングしたもので、波長5.6〜25μm
の電磁波を輻射するとともに調理物の焦げ付き防止、清
掃性の向上が図られる。
【0020】また、内釜5の外面には、波長0.3〜
5.6μmまでの可視光線から遠赤外線の電磁波を吸収
するとともに波長5.6〜25μmの電磁波を反射する
特性を備えた黒色の選択吸収膜が形成されている。選択
吸収膜は、酸化ニッケル、酸化銅、酸化クローム、酸化
コバルト、酸化鉄等の薄膜の半導体皮膜を10μm以下
に仕上げたアルマイト二次電解着色または塗料塗装仕上
げを行って形成する。選択吸収膜は、300℃以上の温
度に耐える組成になっており、これによって、ランプヒ
ータ6から照射された電磁波を吸収する効率が90%以
上になり、吸収した電磁波で内釜5内の水と米を効率よ
く加熱する。
【0021】ところで、上記の選択吸収膜以外に、選択
吸収塗料を用いた黒色の皮膜、また母材にアルミニウム
以外の金属を用いた場合に選択吸収性能を有するコバル
ト選膜やブラッククローム選膜処理等、また選択吸収性
はないが、熱吸収性の優れた黒色アルマイトや黒色耐熱
性コーティング、セラミックコーティングでもよい。
【0022】そして、内釜5の表面処理は次のようにし
て行われる。すなわち、内釜5の母材であるアルミニウ
ム製の内釜成形品の内面にブラスト加工等によって粗面
化を行う前処理を施し、その前処理層上にフッ素樹脂系
塗料を塗布してフッ素樹脂コーティング層を形成してい
る。また、内釜成形品の外面は光沢を有する平滑面とな
るように処理され、この平滑仕上げされた外面に前処理
として脱脂処理を行った後、酸洗い処理面にアルマイト
処理を施した上で、アルマイト処理層上にニッケル等の
塩類で二次電解着色の黒色系選択吸収膜を形成してい
る。
【0023】ランプヒータ6は、両端が近接した環状に
曲成されたものであり、その環の中心が内釜5の底面の
中心を通る垂線上にあって、内釜5に対して平行になる
ように配置され、端子部10が内鍋3の外側に突出する
ように内鍋3の底部に支持具等を介して装着されてい
る。炊飯器のヒータとしては、可視光線から遠赤外線領
域の波長を含む電磁波、具体的には波長0.3〜5.6
μmまでの電磁波を発生する発熱体からなるもので、ハ
ロゲンヒータ、石英ガラス管ヒータ、カンタルスーパー
(カンタル株式会社製の電気抵抗発熱体の商品名、二ケ
イ化モリブデンMoSi2とガラス相を主とするセラミ
ック成分で構成された緻密なサーメット材)等の瞬間発
熱または比較的早い発熱ができるものが適している。ハ
ロゲンヒータを使用した場合、炊飯容量が1.0lない
し1.8lのときはAC100Vで800W〜1200
W定格のものを用いるのが一般的である。
【0024】すなわち、これらの瞬間発熱体は、熱容量
が小さく早く発熱し、電源を切ったときの蓄熱も少ない
ので早く冷えて内釜5を早く冷却することになり、内釜
5および保護体7に与える熱影響が少ないということ
で、美味しい理想炊飯プロセス条件に結び付くことにな
る。
【0025】保護体7は、電磁波を透過する高耐熱衝撃
性を有する結晶化ガラスからなるガラス板で、内釜5と
ほぼ同径の平板とされ、中央に小孔11が形成されてお
り、下方より温度検知器9のセンサー部分が貫通されて
いる。また、保護体7の外周縁が内鍋3の段差8に載置
され、着脱可能となっている。このように、ランプヒー
タ6と内釜5との間に位置することにより、異物落下に
よるランプヒータ6の破損を防止するとともに、水滴や
煮汁がランプヒータ6に付着するのを防いでいる。
【0026】保護体7の材質は、耐熱ガラスでも冷熱サ
ーモショックの温度差300℃の長時間に耐える耐熱衝
撃性のあるものが必要である。そのため、結晶化ガラス
でないと使用に耐えない。実際に、耐熱性があるとされ
ているパイレックスガラスをテストしたが2〜3回の使
用でクラックが入り割れてしまった。その理由は、使用
する前に熱歪を除去する焼きなましをしていても使用中
に生じる温度差で歪みが入るためである。その点、結晶
化ガラスは、使用前の成形時には結晶化熱処理を経て完
成するので、歪みがなく、サーモショックでの温度差も
800℃なので、使用時の歪みも発生しない利点があ
る。
【0027】保護体7の下面には、着色透明の釉薬印刷
を施して耐熱性のレジスト12が形成されている。すな
わち、電磁波を透過するシルクスクリーン印刷による印
刷仕上げのコーティング被膜材で、例えばガラス質フリ
ットのバインダをインク化したものが印刷されて焼成さ
れている。印刷を下面にするのは、異物の落下や清掃時
による傷を防ぐためである。これによって、カラフルな
模様を形成しランプヒータ6を見えにくくしてデザイン
性を高めるといった効果がある。なお、保護体7の色調
は、透明色でもよいが、炊飯器内部、即ち、内釜5を取
り外した内部の意匠性を考えると、保護体7の下方に設
置したランプヒータ6や内鍋3の底部が見えないように
するために、赤、茶、紫、白等の着色透明のガラスにす
るとよい。
【0028】また、保護体7のガラスの色調を透明色に
するかあるいは光の透過に影響の少ない耐熱性のフリッ
トカラー模様印刷、釉薬(フリット)と着色顔料を主成
分とするカラークリアの薄膜透明印刷を施すことによ
り、ランプヒータ6から照射される電磁波を90%以上
の透過効率で透過させることができる。
【0029】本実施例では、均一加熱および加熱効率の
向上のために、内釜5、内鍋3に対するランプヒータ6
の大きさや相対位置関係が、ランプヒータ6における環
の直径d寸法と内釜5の外径D寸法、ランプヒータ6と
内鍋3との間隔A、ランプヒータ6と内釜5との間隔B
をパラメータとして最大限の加熱効率を得て均一な加熱
ができるように調整されている。
【0030】ランプヒータ6と内釜5との間隔Bは、1
5mm〜25mmとする。ランプヒータ6が収まるスペ
ースは熱蓄積を小さくするためにできるだけ小さいほう
がよく、内釜5の底面と内鍋3の底面との間隔もできる
だけ小さいほうがよいが、ランプヒータ6と内釜5との
間隔Bが小さすぎると(15mm以下であれば)内釜5
を局部加熱してしまい均一加熱できない。また、この間
隔Bが大きいと熱効率も低下し、効率よく加熱するには
25mm以下がよい。
【0031】ランプヒータ6と内鍋3との間隔Aは、1
5mm〜20mm以内にする。この間隔Aが小さすぎる
と(15mm以下であれば)反射板でもある内鍋3の底
面を局部加熱して反射効率を劣化させていき、大きすぎ
ると熱効率も低下する。ランプヒータ6の光を均一に反
射するには20mm以下がよい。ただし、ランプヒータ
6の石英管の外径は10mmとしている。
【0032】さらにまた、ランプヒータ6における環の
直径dは、内釜5の底面の外径Dの35%〜45%の範
囲内とする。図3は、内釜5の外径D寸法に対するラン
プヒータ6における環の直径d寸法の比率を変化させた
ときの加熱効率の変化を表したグラフであり、ランプヒ
ータ6における環の直径d寸法が内釜5の外径D寸法の
35%〜45%において高い加熱効率になることがわか
る。内釜5の外径D寸法は各種の理由で約10%程度大
小変更する場合があるが、そのときでも比率がこのよう
な値に収まる。
【0033】例えば、五合炊き(炊飯容量1.0l)の
とき内釜5の外径Dは204mmでランプヒータ6にお
ける環の径dは80mmとし、一升炊き(炊飯容量1.
8l)のとき内釜5の外径Dは234mmでランプヒー
タ6における環の径dは100mmとする。
【0034】また、保護体7の板厚が薄くなるほど加熱
効率は向上するが、1.9mm以下では炊飯器に使用す
るには強度不足で問題がある。図3に示すように、板厚
をパラメータとして、(イ)2mm、(ロ)3mm、
(ハ)4.5mmとした場合、板厚が厚くなるほど加熱
効率が低下している。そのため、保護体7の板厚が4.
6mm以上の厚みになると加熱効率は著しく低下し、炊
飯能力が落ちて美味しい炊飯米を炊飯することが困難と
なる。また、板厚2mmの保護体7に上記の印刷仕上げ
を施したとき、図中の曲線(ニ)を見れば明らかなよう
に、印刷仕上げをしても熱効率が僅かに低下するだけで
炊飯性能にほとんど影響はない。
【0035】上記構成において、内釜5に洗米した米と
水を投入した上で操作パネルの炊飯操作ボタンを押すと
炊飯が開始され、ランプヒータ6が内釜5を加熱する。
このとき、ランプヒータ6から上方に照射された電磁波
は、保護体7に到達する。また、下方に照射された電磁
波は、内鍋3の底面により反射されて保護体7に到達す
る。そして、保護体7の下面において、電磁波は、保護
体7を透過または若干吸収されて熱に変換され、保護体
7上面から放射される。そして、上面から放射された熱
または透過電磁波が内釜5の選択吸収膜に吸収され、熱
を内釜5内部の炊飯水に伝える。
【0036】内釜5の温度が温度検知器9によって検知
されて、制御部によって設定温度と比較される。内釜5
の温度が設定温度に達すると、全てのランプヒータ6が
断電される。そして、炊飯時に高温となった内釜5の外
面や内鍋3の内面が冷却される。内釜5の温度が設定温
度より低下すると、ランプヒータ6に通電され内釜5が
加熱されるとともに、保温ヒータが上蓋2を加熱して炊
き上げられた炊飯米を一定の保温温度に保持する。
【0037】このように、ランプヒータ6における環の
直径dと内釜5の外径Dとの比率を最大限の加熱効率が
得られるように設定しているので、炊飯時間のスピード
アップを図ることができる。また、ランプヒータ6が1
5mm〜25mmの間隔をおいて内釜5を加熱するた
め、均一な炊飯加熱が行え炊きむらがなくなる。さら
に、ランプヒータ6と内鍋3との間隔Dを15mm〜2
0mmとしているため、内鍋3はランプヒータ6からの
電磁波を効率良く内釜5に向けて反射して、内釜5は効
率良く加熱される。
【0038】以上のことから、炊飯時の吸水領域への昇
温立ち上がりが早くなり、吸水領域での温度の均一化に
よって、米に十分な吸水を行える。そして、炊飯領域へ
の昇温立ち上がりを早くして、均一な加熱によって米飯
を炊き上げ、デンプンをα化させて、むらし領域におい
てデンプンを完全にα化させ、炊きむらのない美味しい
炊飯米を得ることができる。
【0039】そして、炊飯が終わって内釜5を炊飯器本
体1から取り外すと、保護体7によってランプヒータ6
は隠され、内鍋3内への煮汁や異物の侵入が阻止され
る。さらに、水滴や煮汁などがランプヒータ6に付着す
ることはない。したがって、ランプヒータ6の破損や異
物の付着による腐食劣化を防止でき、耐久性が向上して
長寿命化を図ることができる。しかも、炊飯器本体1の
内部がカラフルなレジスト12によってマスクされるの
で、外見上の見苦しさがなくなり、すっきりしたデザイ
ンとなって、商品性の優れた炊飯器を提供することがで
きる。そして、保護体7を着脱自在とすることによっ
て、清掃しやすく、部品交換も行いやすくできるととも
に製品の組立性も向上させることができる。
【0040】(第二実施例)第一実施例の炊飯器では、
内鍋3の内側面が内釜5の外側面に密接しているので電
磁波が内釜5の外側面を照らすことはない。つまり、電
磁波は内釜5の底面のみを加熱しているため均一加熱性
に対して改善の余地が残されている。
【0041】そこで、第二実施例の炊飯器は、図4
(a)に示すように、内釜5の底面外周部に断面が半径
R50mm〜R80mmの円弧をなす曲面部13aを形
成することによって、内鍋3底部上面との間に電磁波を
受ける空間14が設けられている。あるいは、図4
(b)に示すように、内釜5の底面外周部に面取り寸法
がC50mm〜C80mmのテーパ13bを形成して空
間14を設けてもよい。ただし、断面がR50mm以下
の円弧をなす曲面部13aまたは面取り寸法がC50m
m以下のテーパ13bを設けると、内鍋3の下部側面か
ら電磁波を受ける量が少なくなり均一加熱ができなくな
る。断面がR80mm以上の円弧をなす曲面部13aま
たは面取り寸法がC80mm以上のテーパ13bを設け
ると、内釜5を流し台等に置いた場合、不安定な置き方
になる等の不具合が生じる。
【0042】また、図5(a)に示すように、ランプヒ
ータ6は、半円状に曲成された2個のランプヒータ6
a,6bを組み合わせて、円環状に配列したものであ
る。ランプヒータ6a,6bは、両端に直線部が残され
その先端に端子部10が設けられている。端子部10
は、短円筒状の端子カバーと、ランプヒータ6内部の発
熱体に接し端子カバーの外側へ貫通した電極とを有して
いる。そして、各ランプヒータ6a,6bは支持具によ
って内鍋3内に保持されている。
【0043】さらにまた、ランプヒータ6a,6bへの
通電開始初期におけるラッシュ電流を抑制するために、
図6に示すように、各ランプヒータ6a,6bが交流電
源17に対して並列に接続され、各ランプヒータ6a,
6bにリレー15a,15bが直列に接続されている。
そして、各リレー15a,15bは制御部16に接続さ
れており、制御部16は、通電開始初期において各ラン
プヒータ6a,6bへの通電開始時刻に時間差(1秒程
度)をもたせるような制御を行っている。
【0044】すなわち、2本のランプヒータ6a,6b
を使用することにより1本当たり2分の1の消費電力と
なり、各ランプヒータ6a,6bへの通電開始初期の入
力電流に時間差を1秒程度与えると、ラッシュ電流を抑
制するために電力抑制回路を設けて駆動制御を行う必要
がなくなり、電気回路を単純化できて、誤作動や故障が
少なく、回路およびランプヒータ6の寿命が長くなり、
電気回路の製造コストが下がるといった利点がある。
【0045】上記構成において、図7に示すように、炊
飯加熱を始めると、制御部16により一方のリレー15
aがオンされ、対応するランプヒータ16aだけが1秒
間発熱する。1秒後には、一方のリレー15aがオフさ
れ他方のリレー15bがオンされて、対応するランプヒ
ータ6bだけが1秒間発熱する。1秒経過すると、再び
一方のリレー15aがオンされて100%通電となる。
【0046】炊飯中において、保護体7を透過した電磁
波は、直接内釜5に達したり、内鍋3の内面に反射され
て空間14を通って内釜5の曲面部13aまたはテーパ
13bに達する。
【0047】このように、内釜5の底面に曲面部13a
またはテーパ13bを設けることで空間14が形成さ
れ、内鍋3に向かった電磁波も有効に活用されるので、
効率良く内釜5を加熱できるとともに、内釜5の下方を
広く加熱するため均一な加熱が可能となり、むらのない
美味しい炊飯米を炊飯することができる。さらに、1本
のランプヒータと消費電力の合計が等しくなるように2
本のランプヒータ6a,6bを環状に配列することで、
単一の環状のランプヒータを用いた時と同等の加熱効率
を得るとともに、速熱性が高まり、なおかつランプヒー
タへの通電開始初期のラッシュ電流が抑えられ、ブレー
カーが動作することを簡易な回路構成で防止することが
できる。
【0048】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。例えば、図
5(b)に示すように、円弧状に曲成された3本のラン
プヒータ6c,6d,6eを円環状に配列して、各ラン
プヒータに対応した3個のリレーを設け、通電開始初期
のラッシュ電流を抑える制御を行ってもよい。また、ラ
ンプヒータにおける環の直径が異なる複数のランプヒー
タを同心円状に配設してランプヒータを形成してもよ
い。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、請求項1
および2の発明によると、内釜の外径寸法とランプヒー
タにおける環の径寸法のマッチング部分を見出してラン
プヒータにおける環の径寸法を内釜の底面外径寸法の3
5%〜45%の範囲内とすることによって、最大限の加
熱効率が得られ、炊飯時間のスピードアップを達成でき
る。
【0050】請求項3の発明によると、複数のランプヒ
ータを環状に配列することにより、内釜の底面を均一に
加熱できるとともに、通電開始初期におけるラッシュ電
流を簡単な回路によって抑えることが可能となる。
【0051】請求項4の発明によると、ランプヒータが
15mm〜25mmの間隔をおいて内釜を加熱するた
め、均一な炊飯加熱が行える。さらに、ランプヒータが
内鍋と15mm〜20mmの間隔をおいているため、ラ
ンプヒータからの電磁波を効率良く内釜に向かって反射
でき、加熱効率が高まる。
【0052】請求項5の発明によると、炊飯器に使用で
きる強度を維持する範囲内で保護体の板厚を薄く、すな
わち2.0mm以上4.5mm以下にしているので、加
熱効率を向上させることができる。さらに、保護体の下
面側に電磁波を透過するレジストを被覆することによ
り、ランプヒータが見え難いデザイン性にして意匠性を
高めている。
【0053】請求項6の発明によると、内釜の底面外周
部を曲面部またはテーパ形状にして電磁波を受ける空間
が設けられているので、内鍋に向かう電磁波を活用し
て、より一層均一に加熱することが可能となり、なおか
つ加熱効率を高め、むらのない美味しい炊飯米を炊飯す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の炊飯器の構成図
【図2】ランプヒータの平面図
【図3】ランプヒータにおける環の直径と内釜の外径と
の比率に対する加熱効率の変化を示す図
【図4】(a)第二実施例の底面に曲面部を設けた炊飯
器の構成図、(b)同じくテーパを設けた炊飯器の構成
【図5】(a)2本で構成されたランプヒータの平面
図、(b)3本で構成されたランプヒータの平面図
【図6】ランプヒータの電気回路図
【図7】通電開始初期におけるランプヒータ制御のフロ
ーチャート
【図8】従来の炊飯器の構成図
【符号の説明】
1 炊飯器本体 3 内鍋 4 外鍋 5 内釜 6 ランプヒータ 7 保護体 12 レジスト 13a 曲面部 13b テーパ 14 空間 A ランプヒータと内鍋との間隔 B ランプヒータと内釜との間隔 d ランプヒータの環の直径 D 内釜の外径

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炊飯器本体内に設けられた内鍋に、内釜
    と、該内釜の下方に配され環状に曲成されたランプヒー
    タとが内装され、該ランプヒータと前記内釜との間にガ
    ラス製の保護体が配設された炊飯器において、前記内釜
    の外径に対して前記ランプヒータにおける環の径が35
    %以上45%以下とされ、前記ランプヒータは前記内釜
    の底面に対して中心部に配置したことを特徴とする炊飯
    器。
  2. 【請求項2】 ランプヒータと対向する内釜の底面が平
    面状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の炊飯
    器。
  3. 【請求項3】 炊飯器本体内に設けられた内鍋に、内釜
    と、該内釜の下方に配され環状に曲成されたランプヒー
    タとが内装され、該ランプヒータと前記内釜との間にガ
    ラス製の保護体が配設された炊飯器において、前記ラン
    プヒータは、円弧状に形成された複数のランプヒータを
    組み合わせて環状に配列したことを特徴とする炊飯器。
  4. 【請求項4】 ランプヒータは、内鍋底面との間隔が1
    5mm以上20mm以下とされ、内釜底面との間隔が1
    5mm以上25mm以下とされたことを特徴とする請求
    項1または3記載の炊飯器。
  5. 【請求項5】 保護体は、厚みが2mm以上4.5mm
    以下とされ、下面に電磁波を透過するレジストが被覆さ
    れたことを特徴とする請求項1または3記載の炊飯器。
  6. 【請求項6】 内釜の底面外周部は、曲面状あるいはテ
    ーパ状に形成され、該内釜の底面外周部と内鍋との間に
    ランプヒータからの電磁波を受けるための空間が形成さ
    れたことを特徴とする請求項1または3記載の炊飯器。
JP6758995A 1995-03-27 1995-03-27 炊飯器 Pending JPH08256906A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013542826A (ja) * 2010-11-19 2013-11-28 セブ ソシエテ アノニム 着色された、硬質陽極酸化された外面を有する調理用容器を得るための方法
JP2015517353A (ja) * 2012-05-16 2015-06-22 セブ ソシエテ アノニム 陽極処理され電気化学的に着色された外面を備える調理容器を得る方法
CN107536442A (zh) * 2016-06-28 2018-01-05 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 一种辐射式加热的红外线盘电热食品加工器具
CN111281115A (zh) * 2018-12-10 2020-06-16 浙江苏泊尔家电制造有限公司 用于烹饪器具的烹饪方法和烹饪器具

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