JPH08244078A - 射出成形機の射出圧力制御方法 - Google Patents
射出成形機の射出圧力制御方法Info
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- JPH08244078A JPH08244078A JP7712895A JP7712895A JPH08244078A JP H08244078 A JPH08244078 A JP H08244078A JP 7712895 A JP7712895 A JP 7712895A JP 7712895 A JP7712895 A JP 7712895A JP H08244078 A JPH08244078 A JP H08244078A
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Abstract
まで安定した圧力制御を行う。 【構成】 良品成形時にサンプリング処理を行ってi=
1〜nの各サンプリング時における樹脂反力IPiおよ
び金型内部圧力MPiを記憶する。樹脂が第2の圧力セ
ンサ7の配設位置に到達するまでの間は、樹脂反力のサ
ンプリングデータIPiとロードセル8により検出され
る樹脂反力の現在値IPR との偏差に基いて圧力のフィ
ードバック制御を行い、また、樹脂が第2の圧力センサ
7の配設位置に到達してからは、金型内部圧力のサンプ
リングデータMPiと第2の圧力センサ7により検出さ
れる金型内部圧力の現在値MPR との偏差に基いて圧力
のフィードバック制御を行う。射出開始直後はロードセ
ル8を用いて直ちに射出圧力の制御を開始することがで
き、また、樹脂が金型に充填されてからは第2の圧力セ
ンサ7により金型内の樹脂圧を直接フィードバック制御
することができる。
Description
制御方法の改良に関する。
を目標値として予め制御装置に設定しておき、射出成形
金型内に圧力センサを設け射出工程の各時点における実
圧力を該圧力センサで検出して射出圧力のフィードバッ
ク制御を行うようにした射出成形機は既に知られてい
る。しかし、射出成形金型内に圧力センサを設けた構成
においては、射出開始後、樹脂が射出成形金型に充填さ
れるまでの間は圧力センサで樹脂圧を検出できず圧力の
フィードバック制御を行うことができない。
つまり、射出開始前の段階で初めから樹脂が充填されて
いる位置に圧力センサを設け、射出開始直後から射出圧
力のフィードバック制御を行えるようにした射出成形機
も提案されている。しかし、このような構成では、射出
工程後半の保圧段階で樹脂の固化が始まってしまうと射
出成形金型内の樹脂圧力がシリンダ内に正確に伝えられ
なくなり、保圧圧力のフィードバック制御に支障をきた
す場合がある。無論、スクリューの基部にロードセル等
の圧力センサを取付けて圧力のフィードバック制御を行
う場合も、これと同様の問題が生じる。
は、前記従来技術の欠点を解消し、射出開始直後から射
出の保圧工程が完了するまでの間、圧力のフィードバッ
ク制御による射出圧力制御を継続して安定的に行うこと
のできる射出成形機の射出圧力制御方法を提供すること
にある。
作用する樹脂反力またはシリンダ内圧力を検出する第1
の圧力センサと射出成形金型内部の圧力を検出する第2
の圧力センサとを設け、スクリューに作用する樹脂反力
またはシリンダ内圧力の変化と射出成形金型内部の圧力
の変化とを制御装置に個別に設定しておき、樹脂が第2
の圧力センサに到達するまでの間は前記設定した樹脂反
力またはシリンダ内圧力と前記第1の圧力センサによっ
て検出される現在圧力とに基いて射出圧力のフィードバ
ック制御を行う一方、樹脂が第2の圧力センサに到達し
てからは前記設定した射出成形金型内部の圧力と前記第
2の圧力センサによって検出される現在圧力とに基いて
射出圧力のフィードバック制御を行うようにしたことを
特徴とする構成により前記目的を達成した。
圧力および射出成形金型内部の圧力として良品成形時の
サンプリングデータを用いることにより、射出成形金型
に適した最適の射出条件を安定して再現できるようにし
た。
毎に前記第2の圧力センサの検出値または予め制御装置
に設定した射出成形金型内部の圧力を読込み、その値が
所定値以上になっているか否かによって樹脂が第2の圧
力センサに到達しているか否かを判定することにより、
各圧力センサによるフィードバック制御の切替えを円滑
に行えるようにした。
内圧力の変化、および、射出成形金型内部の圧力の変化
を予め目標値として制御装置に個別に設定しておく。こ
の際、良品成形時の射出条件をそのまま反映させるので
あれば、目標値となる樹脂反力やシリンダ内圧力および
射出成形金型内部の圧力として良品成形時のサンプリン
グデータをそのまま用いるようにする。
達するまでの間は前記設定した樹脂反力またはシリンダ
内圧力と第1の圧力センサによって検出される現在圧力
とに基いて射出圧力のフィードバック制御を行い、ま
た、樹脂が第2の圧力センサに到達してからは、前記設
定した射出成形金型内部の圧力と第2の圧力センサによ
って検出される現在圧力とに基いて射出圧力のフィード
バック制御を行う。
は、射出工程におけるサンプリング周期毎に第2の圧力
センサの検出値または予め制御装置に設定した射出成形
金型内部の圧力を読込み、その値が所定値以上になって
いるか否かによって判定する。
する。図1は本発明を適用した一実施例の電動式射出成
形機の要部を示すブロック図である。シリンダ2,スク
リュー3,ロードセル8,動力伝達機構4,射出用サー
ボモータ5の構成は従来の電動式射出成形機と全く同様
で、射出用サーボモータ5およびモータ5の回転運動を
直線運動に変換する動力伝達機構4によってスクリュー
3が射出軸方向に駆動されるようになっている。ロード
セル8は動力伝達機構4の出力軸とスクリュー3との間
に設けられた圧力センサであり、本実施例における第1
の圧力センサを構成している。第1の圧力センサとして
はスクリュー3に作用する樹脂反力を検出するロードセ
ル8の他、シリンダ2の先端内部に取り付ける圧力セン
サ、つまり、シリンダ内圧力を検出する圧力センサを以
て代替することも可能である。スクリュー3に作用する
樹脂反力を検出するロードセル8とシリンダ2の先端内
部に取り付ける圧力センサとでは、厳密にいってその検
出対象が異なるが、いずれも射出開始直後から樹脂圧力
の検出が可能である点では同一であり、共に本発明にお
ける第1の圧力センサとして利用することができる。
型内部の樹脂圧力を検出するための第2の圧力センサ7
が設けられている。第2の圧力センサ7を設ける位置と
しては、スプルー近傍のコールドスラグウェル(一般に
Zピンのある位置),ランナー部,製品部,その他の湯
溜り等が考える。射出成形金型の設計および製造はユー
ザーサイドの問題であり、その射出成形金型を用いて射
出成形作業を行う際にどのような圧力制御を行うべきか
等により、第2の圧力センサ7を設ける位置は、ユーザ
ー各自が任意に決定するようにする。
て金型内の樹脂に焼けが発生するのを防止する必要上、
射出成形金型1にはガスベント等を設けるのが普通で、
また、格別のガスベントを設けないまでも、パーティン
グラインやコアの合せ目等からガスの排出を可能とする
必要がある。この結果、射出が開始されても、樹脂が射
出成形金型1に完全に充填されるか、または、少なくと
も第2の圧力センサ7の配設位置に樹脂が到達するまで
の間は、該第2の圧力センサ7によって圧力が検出され
ることはない。
ルドスラグウェル,ランナー部等に設けた場合、つま
り、第2の圧力センサ7を樹脂の充填過程の経路上に設
けた場合では、樹脂が射出成形金型1に完全に充填され
る前から第2の圧力センサ7による圧力のフィードバッ
ク制御が開始される。このとき第2の圧力センサ7によ
って検出されるのは、少なくとも初めのうちは、射出成
形金型1の内圧というよりは、流動する樹脂のサージ圧
または第2の圧力センサ7の位置を通過した樹脂の粘性
抵抗の総和である。従って、第2の圧力センサ7をスプ
ルー近傍のコールドスラグウェル,ランナー部等に設け
た場合、第2の圧力センサ7が流動する樹脂のサージ圧
や樹脂の粘性抵抗の総和を検出するという点に限ってみ
れば、第2の圧力センサ7はロードセル8(第1の圧力
センサ)と同様の機能を有することになるが、第2の圧
力センサ7は射出成形金型1の内部、つまり、射出開始
時点において樹脂が存在していない位置に設けられたも
のであり、しかも、樹脂の充填完了後には樹脂の固化に
よる圧力検出の悪化を受けずに射出成形金型1の内部圧
力を精密に検出することができるものであって、射出開
始時点から機能する半面、樹脂の充填完了後には圧力の
伝播経路の長さや該経路の複雑さによる圧力降下等の影
響を受けて射出成形金型1の内部圧力を精密に検出する
ことが困難となるロードセル8(第1の圧力センサ)と
では、全く、その性格が異なる。
けた場合、つまり、一般的にいって樹脂が最後に充填さ
れる位置に第2の圧力センサ7を設けた場合では、ほぼ
完全に樹脂が射出成形金型1に充填されてから、要する
に、実質的な保圧工程に移行してから第2の圧力センサ
7による圧力のフィードバック制御が開始されることに
なる。このとき第2の圧力センサ7によって検出される
のは、初めから、射出成形金型1の各部にほぼ等しく作
用する樹脂の内圧である。
は、これらの点を考慮し、圧力制御の目的を明確にし
て、第2の圧力センサ7の配備位置を決める必要があ
る。
は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNC用C
PU25、プログラマブルマシンコントローラ用のマイ
クロプロセッサであるPMC用CPU18、サーボ制御
用のマイクロプロセッサであるサーボCPU20と、A
/D変換器16を介してロードセル8および第2の圧力
センサ7から射出圧力および金型内圧を検出してサンプ
リング処理を行うための圧力モニタ用CPU17とを有
し、バス22を介して相互の入出力を選択することによ
り各マイクロプロセッサ間での情報伝達が行えるように
なっている。
ケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶し
たROM13および演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM14が接続され、CNC用CPU25には、射
出成形機を全体的に制御する制御プログラム等を記憶し
たROM27および演算データの一時記憶等に用いられ
るRAM28が接続されている。
用CPU17の各々には、サーボ制御専用の制御プログ
ラムを格納したROM21やデータの一時記憶に用いら
れるRAM19、および、射出圧力や金型内圧のサンプ
リング処理等に関する制御プログラムを格納したROM
11やデータの一時記憶に用いられるRAM12が接続
されている。更に、サーボCPU20には、該CPU2
0からの指令に基いて型締め用,射出用,スクリュー回
転用,エジェクタ用等の各軸のサーボモータを駆動する
サーボアンプが接続され、各軸のサーボモータに取付け
られたパルスコーダからの出力がサーボCPU20に帰
還されるようになっている。そして、各軸の現在位置お
よびその移動速度等がパルスコーダからのフィードバッ
クパルスに基いてサーボCPU20により算出される。
図1においては射出軸用のサーボアンプ15と射出用サ
ーボモータ5および該モータ5のパルスコーダ6につい
てのみ示しているが、型締め用,エジェクタ用等の各軸
の構成は皆これと同様である。但し、スクリュー回転用
のものに関しては現在位置を検出する必要はなく、速度
のみを検出すればよい。
各部に配備したリミットスイッチや操作盤からの信号を
受信したり射出成形機の周辺機器等に各種の指令を伝達
したりするための入出力インターフェイスである。
CRT表示回路26を介してバス22に接続され、グラ
フ画面の表示や機能メニューの選択および各種データの
入力操作等が行えるようになっており、数値データ入力
用のテンキーおよび各種のファンクションキー等が設け
られている。
る成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を
記憶する成形データ保存用のメモリである。また、本実
施例においては、これらのデータに加え、更に、スクリ
ュー3に作用する樹脂反力の変化と射出成形金型1内部
の圧力の変化の設定値が、所定のデータ形式(図6参
照)で設定記憶されるようになっている。
射出成形機全体のシーケンス動作を制御し、CNC用C
PU25がROM27の制御プログラムや不揮発性メモ
リ24の成形条件等に基いて各軸のサーボモータに対し
て移動指令、若しくは速度指令を出力し、サーボCPU
20は各軸に対して指令された移動指令若しくは速度指
令とパルスコーダ等の検出器で検出された位置および速
度のフィードバック信号に基いて、位置ループ制御,速
度ループ制御さらには電流ループ制御等のサーボ制御を
行い、いわゆるディジタルサーボ処理を実行する。
置を基準として射出/保圧切替位置を設定することによ
り射出速度の優先制御を行った後射出圧力の制御に切替
えて行う射出速度/圧力切替制御モードを実行すること
も可能であり、条件出し等の射出成形作業の段階では、
該射出速度/圧力切替制御モードにより射出段数および
保圧段数を複数設定して各段毎に射出速度や射出圧力
(保圧圧力)を様々に変化させ、従来と同様にして、使
用対象となる射出成形金型1に見合った最適の成形条件
を求めるようにしている。また、射出速度の優先制御を
行いながらロードセル8の出力を検知して、その値が所
定値に達したときに射出速度の優先制御を打ち切って予
め決めておいた圧力で射出圧力(保圧圧力)の制御を開
始するようにした射出制御方法も本出願人らによって提
案されているが、このような方法を利用して条件出し等
の射出成形作業を行うことも可能である。
おけるスクリュー3に作用する樹脂反力の変化と射出成
形金型1内部の圧力の変化とを制御装置10に設定記憶
するための「目標値設定処理」の概略を示すフローチャ
ートである。この処理は、射出成形機の稼働中、圧力モ
ニタ用CPU17によりサーボ用CPU20における速
度ループの処理と同期して所定周期毎に繰り返し実行さ
れている。
用CPU17は、まず、「基準登録モード」の機能メニ
ューが選択されているか否かを判別し(ステップa
1)、この機能メニューが選択されている場合に限り、
ステップa2以降の処理を継続して行う。従って、実質
的な「目標値設定処理」が実施されるのは「基準登録モ
ード」の機能メニューが選択されている場合のみであ
る。「目標値設定処理」は、良品成形時の射出工程にお
ける樹脂反力の変化および金型内部圧力の変化をサンプ
リングし、これを圧力制御の目標値として不揮発性メモ
リ24に設定するためのものであるから、オペレータ
は、条件出しのための射出成形作業を完了させてから
「基準登録モード」の機能メニューを選択する必要があ
る。なお、「基準登録モード」の選択は、連続成形作業
中にオペレータがディスプレイ付手動データ入力装置2
9のファンクションキー9を操作して行うようになって
いる。また、圧力モニタ用CPU17によるサンプリン
グ処理が行われる間、ディスプレイ付手動データ入力装
置29の表示画面には、通常のモニタ表示の場合と同様
にしてサンプリングデータを示す線図が表示されるよう
になっている。図7の例ではサンプリング処理終了時点
におけるディスプレイ付手動データ入力装置29の表示
状態を示しており、V,IP,MPの各線図は夫々射出
速度,樹脂反力,射出成形金型1の内部圧力のサンプリ
ングデータに対応する線図である。従来のモニタ表示で
は射出成形金型1の内部圧力MPの線図は表示されず
(そもそも第2の圧力センサ7がない)、この点で本実
施例のモニタ表示と従来のモニタ表示とでは差異がある
が、内部圧力MPの表示自体に関しては技術的に格別の
困難性はないので(樹脂反力IPの表示と同様であ
る)、この新規事項に関しては詳細な説明はしない。
されている場合、つまり、ステップa1の判別結果が真
となった場合、圧力モニタ用CPU17は、次いで、サ
ンプリング実行フラグF′がセットされているか否かを
判別する(ステップa2)。「基準登録モード」の機能
メニューを選択した直後の段階ではサンプリング実行フ
ラグF′が未設定の状態にあるので、圧力モニタ用CP
U17は、更に、射出開始検出フラグF″がセットされ
ているか否かを判別する(ステップa3)。「基準登録
モード」の機能メニューを選択した直後の段階では射出
開始検出フラグF″も未設定の状態にあり、圧力モニタ
用CPU17は、更に、PMC用CPU18のRAM1
4にアクセスし、射出実行フラグFがセットされている
か否かを判別する(ステップa4)。射出実行フラグF
は、全体のシーケンス制御を司るPMC用CPU18に
より射出工程の開始指令が出力された時にセットされる
フラグであるから、この時点においても、射出実行フラ
グFがセットされている場合とセットされていない場合
とがある。つまり、オペレータが「基準登録モード」の
機能メニューを選択した時点で既に或る成形サイクルの
射出工程が開始されていれば射出実行フラグFがセット
されており、また、オペレータが「基準登録モード」の
機能メニューを選択した時点で射出工程の処理が行われ
ていなければ、射出実行フラグFがセットされていない
ことになる。なお、ここでいう射出工程とは、射出速度
/圧力切替制御モードにおけるスクリュー位置を基準と
して射出/保圧切替位置を設定することにより射出速度
の優先制御と射出圧力の優先制御との切替えを行うよう
にした従来と同様の射出工程、または、射出速度の優先
制御を行いながらロードセル8の出力を検知して、その
値が所定値に達したときに射出速度の優先制御を打ち切
って予め決めておいた圧力で射出圧力(保圧圧力)の優
先制御を開始するようにした従来と同様の射出工程等
(要するに条件出し完了後に良品成形時のサンプリング
データを抽出するために行われる射出制御に過ぎない)
のことであって、本発明の要旨に沿って行われる圧力の
フィードバック制御を含むものではない。
場合、この時点でサンプリングデータの抽出を開始して
しまうと射出開始直後からこの時点までのデータが抽出
されないことになるので、圧力モニタ用CPU17は、
この時点でサンプリングデータの抽出を開始することは
せず、この成形サイクルにおけるサンプリング処理の実
施を見送って当該処理周期の処理を終わらせ、次の成形
サイクルにおける射出工程の開始を待機することにな
る。また、射出実行フラグFがセットされていなけれ
ば、オペレータが「基準登録モード」の機能メニューを
選択した時点で射出工程の処理が行われていなかったこ
とを意味するので、当然、射出工程におけるサンプリン
グ処理を行うことはできず、圧力モニタ用CPU17
は、射出開始検出フラグF″をセットして(ステップa
5)、次の成形サイクルにおける射出工程の開始を待機
することになる。つまり、このようにして射出開始検出
フラグF″のセットが完了した後、以降の処理周期にお
いて射出実行フラグFのセットが検出されれば、射出実
行フラグFがOFFからONに変化する瞬間、要する
に、射出工程の立上りを検出できるのである。
ド」の機能メニューを選択した時点で既に射出工程が開
始されていた場合では、この射出工程が完了するまでの
間ステップa1〜ステップa4の判別処理のみが繰り返
し実行され、更に、この射出工程が完了してステップa
5の処理で射出開始検出フラグF″がセットされた後
は、次の射出工程の処理が開始されるまでの間、ステッ
プa1〜ステップa3およびステップa6の判別処理の
みが繰り返し実行されることになる。また、オペレータ
が「基準登録モード」の機能メニューを選択した時点で
射出工程の処理が行われていなかった場合には、既に述
べた通り、ステップa5の処理によりその時点で射出開
始検出フラグF″をセットし、以下、前記と同様にして
ステップa1〜ステップa3およびステップa6の判別
処理のみを繰り返し実行することになる。なお、ステッ
プa6の処理の内容は実質的にステップa4の処理と同
一である。
プa1〜ステップa3およびステップa6の判別処理を
繰り返し実行する間に次の射出工程が開始されると、P
MC用CPU18によって射出実行フラグFがセットさ
れ、圧力モニタ用CPU17はステップa6の判別処理
でこれを検出する。つまり、前述した射出工程の立上り
の検出である。そこで、圧力モニタ用CPU17は、射
出開始検出フラグF″をリセットしてサンプリング実行
フラグF′をセットし、サンプリングデータの記憶領域
を決めるアドレス指標iを零に初期化して(ステップa
7)、射出速度現在値VR ,樹脂反力現在値IPR ,射
出成形金型1の内部圧力の現在値MPRのサンプリング
処理を開始することになる。なお、各サンプリングデー
タを記憶するためにRAM12内に設けられたテーブル
の一例を図6に示すので参照されたい。
CPU17は、まず、アドレス指標iの値を1インクリ
メントし(ステップa8)、ロードセル8および第2の
圧力センサ7からの圧力データと、サーボCPU20で
算出された該時点における射出速度のデータとを読み込
み、その各々をアドレス指標iの値に対応させ、RAM
12内のテーブルの記憶領域Vi,IPi,MPiに記
憶する(ステップa9)。次いで、圧力モニタ用CPU
17は、射出実行フラグFがリセットされているか否
か、即ち、或る成形サイクルの一射出工程が完了してい
るか否かを判別するが(ステップa10)、完了してい
なければ、この処理周期における「目標値設定処理」を
このまま終了する。なお、射出実行フラグFのリセット
操作は、そのセット時の操作と同様、PMC用CPU1
8によって行われるものであって、圧力モニタ用CPU
17の動作とは直接の関係はない。
7の処理によって既にサンプリング実行フラグF′がセ
ットされているので、ステップa1およびステップa2
の判別処理とステップa8〜ステップa10の処理のみ
が繰り返し実行され、順次インクリメントされるアドレ
ス指標iの値に基いて、各サンプリング周期毎の射出速
度現在値VR ,樹脂反力現在値IPR ,金型内部圧力現
在値MPR の各値が前記RAM12内のテーブルの記憶
領域Vi,IPi,MPiに次々と記憶されてゆくこと
になる。
実行フラグFがリセットされ、当該一射出工程の射出お
よび保圧制御が終了したことがステップa10の判別処
理によって検出されると、圧力モニタ用CPU17は
「基準登録モード」の機能メニューの選択を解除してサ
ンプリング実行フラグF′をリセットし、アドレス指標
iの最終値、即ち、サンプリングデータの総数をレジス
タnに移しかえた後、アドレス指標iの値を初期化し
て、サンプリングデータの総数nの値と前記テーブルの
記憶内容の全てを不揮発性メモリ24に転送して記憶さ
せ、RAM12内のデータを消去する(ステップa1
1)。因みに、この一射出工程(保圧を含む)の所要時
間は、「基準登録モード」の処理周期(速度ループの処
理周期)にnを乗じた時間に等しい。「基準登録モー
ド」の機能メニューの選択が解除されてもディスプレイ
付手動データ入力装置29の表示画面における線図の表
示は消されないが、この表示は、改めて別の機能メニュ
ーが選択された時点で自動的に消去される。
工程で得られた樹脂反力,金型内部圧力の各サンプリン
グデータIP1〜IPn,MP1〜MPnの各値を樹脂
反力の変化および射出成形金型1の内部圧力の変化とし
てそのまま制御装置10に設定記憶するようにしたもの
について述べたが、更に、これらのデータに修正や編集
等の作業を加え、該修正後または編集後のデータを改め
て制御装置10の不揮発性メモリ24に記憶させるよう
にしてもよい。修正や編集等の作業方法としては、不揮
発性メモリ24に転送されたテーブルのデータに対して
テンキー等による直接の数値入力操作で書き替えを行う
方法や、図7に示されるような線図をディスプレイ付手
動データ入力装置29に表示させてグラフィックカーソ
ルを用いた操作で線図の形状を変え、これを改めて数値
化して前記テーブルの対応位置にデータとして自動的に
書き込ませる等の方法があるが、いずれもデータの編集
方法それ自体は従来技術に属するものでり、詳細な説明
は省略する。
程で得られた樹脂反力のサンプリングデータIP1〜I
Pnおよび金型内部圧力のサンプリングデータMP1〜
MPnと共に射出速度のサンプリングデータV1〜Vn
が不揮発性メモリ24に記憶されるようになっている
が、V1〜Vnは、本実施例における圧力のフィードバ
ック制御と共に速度のフィードバック制御が重畳して行
われるために必要となる指令データである。従って、速
度のフィードバック制御を行わず、圧力のフィードバッ
ク制御のみを実施するような場合では、射出速度のサン
プリングデータV1〜Vnの記憶は必要ではない。
ドバック制御モードにおいて実行する射出速度のフィー
ドバック制御と、圧力のフィードバック制御を重畳した
射出制御の概略を示す機能ブロック図である。ViはC
NC用CPU25からサーボCPU20に与えられる所
定周期毎の速度指令、つまり、前述のようにして抽出さ
れた射出速度のサンプリングデータVi(但しi=1〜
n)の値である。また、ΔViはCNC用CPU25か
らサーボCPU20に与えられる所定周期毎の圧力偏差
補正指令であり、前述のようにして抽出された樹脂反力
のサンプリングデータIPi(但しi=1〜n)の値か
らその時点における樹脂反力の現在値IPR を減じた偏
差に所定のゲインを乗じた値A、または、金型内部圧力
のサンプリングデータMPi(但しi=1〜n)の値か
らその時点における金型内部圧力の現在値MPR を減じ
た偏差に所定のゲインを乗じた値Bのいずれかである。
結果的に、樹脂が第2の圧力センサ7の配設位置に到達
するまでの間は、樹脂反力のサンプリングデータIPi
とロードセル8(第1の圧力センサ)により検出される
樹脂反力の現在値IPR との偏差に基きΔVi=Aとし
て圧力のフィードバック制御が行われ、また、樹脂が第
2の圧力センサ7の配設位置に到達してからは、金型内
部圧力のサンプリングデータMPiと第2の圧力センサ
7により検出される金型内部圧力の現在値MPR との偏
差に基きΔVi=Bとして圧力のフィードバック制御が
行われることになる。なお、ここでいう所定周期とは前
述のサンプリング周期、つまり、ディジタルサーボ制御
における速度ループの処理周期と同一である。
と前述の圧力偏差補正指令ΔViを加算してサーボCP
U20へ速度指令として出力する。サーボCPU20は
この速度指令Vi+ΔViと射出用サーボモータ5のパ
ルスコーダ6からの速度帰還信号とに基いて速度ループ
処理を行いトルク指令(電流指令)を求め、さらに従来
と同様に電流ループ処理を行ってサーボアンプ15を介
して射出用サーボモータ5を駆動し、速度のフィードバ
ック制御と共に、ロードセル8で検出される樹脂反力の
現在値IPR や第2の圧力センサ7で検出される金型内
部圧力の現在値MPR が良品成形時における樹脂反力の
サンプリングデータIPiや良品成形時における金型内
部圧力のサンプリングデータMPiに一致するように圧
力のフィードバック制御を重畳して行う。この方法によ
れば、基準となる速度指令Viが常に存在するので、第
2の圧力センサ7の配設位置に樹脂が到達してΔVi=
AからΔVi=Bへと圧力偏差補正指令の切替えを行う
際にも不用意な変動が生じにくいという利点がある。ま
た、既に述べた通り、圧力のフィードバック制御のみを
実施することも可能であり、その場合は、基本となる速
度指令Viは用いず、圧力偏差補正指令ΔViをトルク
指令値として直に電流ループへと入力するようにする。
ボCPU20が実行する速度ループ処理への速度指令
(Vi+ΔVi)を求める処理を図4に示す。この処理
は、射出圧力フィードバック制御モード時におけるCN
C用CPU25により射出用サーボモータ5に関する速
度ループの処理周期毎に繰り返し実行される処理であ
る。
ラグFがセットされているか否かを判別する(ステップ
b1)。フラグFがセットされていない場合は、この時
点では射出工程の処理が行われていないことを意味する
ので、ステップb2以降の処理は非実行とされ、当該周
期の処理はこれで終了する。
25は、不揮発性メモリ24に記憶されているサンプリ
ングデータ(図6と同様の構成)を検索するためのアド
レス指標iの値を1インクリメント(ステップb2)
し、当該処理周期に対応するサンプリングデータの読込
みに備える。アドレス指標iの初期値は初期設定で零に
セットされているから、射出実行フラグFがセットされ
た直後、即ち、射出工程の開始直後に実施される処理で
は、ステップb2の処理でiの値が1に設定されことに
なる。
切替えフラグMFがセットされているか否かを判別する
(ステップb3)。このフラグMFは第2の圧力センサ
7が樹脂の到達を検出した時点で該CPU25によって
セットされるフラグである。従って、このフラグがセッ
トされていなければ樹脂反力のサンプリングデータIP
iと樹脂反力の現在値IPR とに基いて圧力のフィード
バック制御を行う必要があり、また、圧力制御切替えフ
ラグMFがセットされていれば金型内部圧力のサンプリ
ングデータMPiと金型内部圧力の現在値MPR とに基
いて圧力のフィードバック制御を行う必要があることを
意味する。
トされていなければ、CNC用CPU25は、金型内部
圧力の現在値MPR と樹脂反力の現在値IPR とを圧力
モニタ用CPU17を介して読込み(ステップb4)、
金型内部圧力の現在値MPRが零(設定値以下)である
か否か、即ち、第2の圧力センサ7の配設位置に樹脂が
到達しているか否かを判別する(ステップb5)。
第2の圧力センサ7の配設位置まで樹脂が到達していな
ければ、CNC用CPU25はアドレス指標iの値に基
いて不揮発性メモリ24のサンプリングデータからこの
時点での目標値となる樹脂反力のサンプリングデータI
Piを読込み、樹脂反力の現在値IPR と樹脂反力のサ
ンプリングデータIPiとの偏差を求め、この偏差に所
定のゲインを乗じて圧力偏差補正指令ΔViを求める
(ステップb6)。これが図2に示したブロック100
に対応する処理である。そして、CNC用CPU25
は、更に、不揮発性メモリ24のサンプリングデータか
らアドレス指標iに対応する射出速度のサンプリングデ
ータViを読込み、基準となる速度指令ViにΔViを
加算した値を速度指令としてサーボCPU20(の速度
ループ)に出力する(ステップb7)。これが図2に示
したブロック103に対応する処理である。
指標iの値がサンプリングデータの総数nに達している
か否か、即ち、保圧を含む射出工程の処理を終了させて
も良いか否を判別し(ステップb8)、達していなけれ
ばこの周期の処理を終了する。
零が検出され続ける限り、CNC用CPU25は前記と
同様にしてステップb1〜ステップb8の処理を所定周
期毎に繰り返し実行し、その時点での目標値となる樹脂
反力のサンプリングデータIPiと樹脂反力の現在値I
PR の偏差に基く圧力偏差補正指令ΔViに、その時点
における目標となる速度指令Viを加算して、サーボC
PU20に速度指令(Vi+ΔVi)として出力する。
サーボCPU20では、該速度指令(Vi+ΔVi)と
パルスコーダ6で検出される現在速度に基いて従来と同
様に速度ループ処理を行いトルク指令を求め、さらに、
従来と同様に電流ループ処理を行って射出用サーボモー
タ5を駆動制御し、スクリュー3による射出動作を行わ
せる。これにより、射出速度のフィードバック制御と射
出圧力のフィードバック制御が重畳に行われることとな
る。
脂が到達して第2の圧力センサ7がその圧力を検出する
とステップb5の判別結果が偽となり、CNC用CPU
25は圧力制御切替えフラグMFをセットして(ステッ
プb9)、金型内部圧力のサンプリングデータMPiと
金型内部圧力の現在値MPR とに基く圧力のフィードバ
ック制御を開始することになる。これが図2に示したブ
ロック102に対応する切替えの処理である。
と金型内部圧力の現在値MPR とに基く圧力のフィード
バック制御においては、アドレス指標iの値に基いてC
NC用CPU25が不揮発性メモリ24から金型内部圧
力のサンプリングデータMPiを読込み、金型内部圧力
の現在値MPR とその時点での目標値となる金型内部圧
力のサンプリングデータMPiとの偏差を求め、この偏
差に所定のゲインを乗じて圧力偏差補正指令ΔViを求
める処理が行われる(ステップb11)。これが図2に
示したブロック101に対応する処理である。アドレス
指標iの値に対応する射出速度のサンプリングデータV
iにΔViを加算して速度指令として出力する点は前記
と同様である(ステップb7)。
結果、以下の処理周期ではステップb1〜ステップb
3,ステップb10(ステップb4に代わるMPR の読
込み処理)〜ステップb11およびステップb7〜ステ
ップb8の処理が所定周期毎に繰り返し実行され、金型
内部圧力の現在値MPR とその時点での目標値である金
型内部圧力のサンプリングデータMPiとに基く圧力の
フィードバック制御と速度のフィードバック制御を重畳
して行いながら射出用サーボモータ5の駆動制御が行わ
れることになる。
処理でアドレス指標iの値がサンプリングデータの総数
nに達したことが確認されると、CNC用CPU25
は、圧力制御切替えフラグMFをリセットしてアドレス
指標iを零に初期化し(ステップb12)、PMC用C
PU18に射出完了指令を出力して(ステップb1
3)、その周期の処理を終了する。
行フラグFをリセットする結果、新たな成形サイクルの
射出工程が開始されて射出実行フラグFが再びセットさ
れるまでの間、前述した圧力のフィードバック制御は実
質的な休止状態に入る。そして、再び次の成形サイクル
の射出工程が開始されると、初期化されたアドレス指標
iの値を初期値として(データを読み出すアドレスの初
期値は1である)、前記と同様の処理が繰り返し実行さ
れることになる。
が第2の圧力センサ7の配設位置に到達するまでの間
は、良品成形時等の樹脂反力を目標値としロードセル8
を圧力センサとした樹脂反力のフィードバック制御が行
われ、更に、樹脂が第2の圧力センサ7の配設位置に到
達してから射出工程の保圧が完了するまでの間は、良品
成形時等の金型内圧力を目標値とし金型内に設けられた
第2の圧力検出センサ7を圧力センサとした金型内圧力
のフィードバック制御が行われるようになっているの
で、保圧を含む射出の全工程に亘って圧力の制御を確実
に行うことができる。
サを設けた従来の射出成形機においても射出の全工程に
亘って圧力制御を行うことは可能であるが、樹脂の充填
が完了して実質的な保圧状態に入ると金型の内部やシリ
ンダの先端部で樹脂の固化が始まり金型内部の樹脂圧が
シリンダ先端内部の圧力センサに適確に伝達されなくな
るので、金型内部の樹脂圧を正確に検出して圧力のフィ
ードバック制御を行うことは不可能である。また、樹脂
の固化状態等はシリンダや金型の温度等によっても相当
に変動するので、シリンダの先端内部にのみ圧力センサ
を設けた構成では、圧力の降下分を見込んでフィードバ
ック制御のゲイン調整を行うといったことも不可能であ
る。これに対し、本実施例のものでは樹脂反力を検出す
るロードセル8(無論、従来のようなシリンダ先端内部
の圧力センサをロードセル8に代えて用いてもよい)と
金型内部の樹脂圧を検出する第2の圧力センサ7とを独
立して設け、その各々に対して目標値を設定して樹脂の
充填状態に応じた圧力のフィードバック制御を行うよう
にしているので、金型の内部やシリンダの先端部での樹
脂圧力の降下や、その温度変化によって生じる変動等に
は殆ど影響されない精密な圧力制御を行うことができ
る。
を速度指令とし、更に、これに圧力偏差補正指令を重畳
することにより速度のフィードバック制御と圧力のフィ
ードバック制御を重畳して行うようにしているので、樹
脂反力を基準とした圧力制御から金型内圧力を基準とし
た圧力制御への切替えに際しても不用意な変動を生じる
ことなく、これを安定して行うことができる。
MPR を実際に検出することによって樹脂が第2の圧力
センサ7の配設位置に到達しているか否かを判定して圧
力制御を切り替えるようにした実施例について説明した
が、不揮発性メモリ24に記憶されたサンプリングデー
タを参照することによってこれを判定することも可能で
ある。
7への樹脂の到達を判定するようにした実施例の処理を
図5に示す。なお、図5に示すステップc1〜ステップ
c3,ステップc6〜ステップc8,ステップc10〜
ステップc13の各処理は既に図4で説明したステップ
b1〜ステップb3,ステップb6〜ステップb8,ス
テップb10〜ステップb13の各処理と全く同一であ
るので説明は省略する。
と相違するのは、まず、図4の実施例では射出成形金型
1の内部圧力の現在値MPR を実際に読込んでその値が
零であるか否かを判別することにより第2の圧力センサ
7に樹脂が到達しているか否かを判定しているのに対し
(図4:ステップb4〜ステップb5)、図5の実施例
では、不揮発性メモリ24に記憶した射出成形金型1の
内部圧力のサンプリングデータから1周期先の射出成形
金型1の内部圧力のサンプリングデータMPi+1 を読込
み、その値が零であるか否かによって、次の速度ループ
の処理周期で第2の圧力センサ7に樹脂が到達するか否
かを予測している点である(図5:ステップc5)。
であれば、当然、その1周期手前である当該処理周期に
おける射出成形金型1の内部圧力のサンプリングデータ
MPiの値も零である。従って、この時点では樹脂が第
2の圧力センサ7に到達していないことを意味し、当該
処理周期においては樹脂反力のサンプリングデータIP
iと樹脂反力の現在値IPR とに基いて圧力のフィード
バック制御を行うための処理が適用される(図5:ステ
ップc6)。
なくても、圧力制御切替えフラグMFがセットされてい
ない限りは、その1周期手前の当該処理周期における射
出成形金型1の内部圧力のサンプリングデータMPiの
値は零であるから(後述の理由による)、当該処理周期
においては樹脂反力のサンプリングデータIPiと樹脂
反力の現在値IPR とに基いて圧力のフィードバック制
御を行うための処理を適用する必要がある。但し、この
場合、次の処理周期で第2の圧力センサ7に樹脂が到達
することは明らかであるから、圧力制御切替えフラグM
Fをこの時点でセットしておき(図5:ステップc
9)、前記と同様にして樹脂反力のサンプリングデータ
IPiと樹脂反力の現在値IPR とに基いて圧力のフィ
ードバック制御を行う(図5:ステップc6)。つま
り、良品成形時のサンプリング時においても第2の圧力
センサ7は樹脂が始めて到達するまでは常に零を検出
し、また、一旦樹脂が到達してしまってからは常に零以
上の値を検出し続けるので、図5のステップc5に示す
ようにしてサンプリング完了後の圧力のフィードバック
制御時においてサンプリング周期を基準に常に1周期先
の内部圧力のサンプリングデータMPi+1 を先読みして
ゆき、零以上の値を有するサンプリングデータMPi+1
が検出された最初の処理周期、つまり、i番目の処理周
期でフラグMFをセットし、当該処理周期で樹脂反力の
サンプリングデータIPiと樹脂反力の現在値IPR と
に基く最後の圧力のフィードバック制御を行って、i+
1番目である次の処理周期から金型内部圧力の現在値M
PR とその時点での目標値である金型内部圧力のサンプ
リングデータMPi+1 とに基く圧力のフィードバック制
御を開始すればよいのである。図4におけるステップb
9実行後の分岐先と図5におけるステップc9実行後の
分岐先とが異なるのは、このような理由によるものであ
る。
く同様であり、作用効果の点でも、ほぼこれと同じであ
る。
リューに作用する樹脂反力またはシリンダ内圧力を検出
する第1の圧力センサと射出成形金型内部の圧力を検出
する第2の圧力センサとを設け、スクリューに作用する
樹脂反力またはシリンダ内圧力の変化と射出成形金型内
部の圧力の変化とを制御装置に個別に設定しておき、樹
脂が第2の圧力センサに到達するまでの間は設定した樹
脂反力またはシリンダ内圧力と第1の圧力センサによっ
て検出される現在圧力とに基いて射出圧力のフィードバ
ック制御を行う一方、樹脂が第2の圧力センサに到達し
てからは設定した射出成形金型内部の圧力と第2の圧力
センサによって検出される現在圧力とに基いて射出圧力
のフィードバック制御を行うようにしたので、射出開始
直後から射出の保圧工程が完了するまでの間、圧力のフ
ィードバック制御による射出圧力制御を継続して安定的
に行うことができる。
圧力および射出成形金型内部の圧力として良品成形時の
サンプリングデータを用い、しかも、樹脂が第2の圧力
センサに到達したか否は、射出工程におけるサンプリン
グ周期毎に第2の圧力センサの検出値または予め制御装
置に設定した射出成形金型内部の圧力を読込み、その値
が所定値以上になるっているか否かによって判定するよ
うにしたので、良品成形時と同じ状態の圧力変化を正確
に再現することができる。
サと射出成形金型内部の樹脂圧を検出する第2の圧力セ
ンサとを独立して設け、その各々に対して目標値を設定
して樹脂の充填状態に応じた圧力のフィードバック制御
を行うようにしているので、金型の内部やシリンダの先
端部での樹脂経路の狭小化や樹脂の固化状態の変化等で
差を生じる射出成形金型内部の検出樹脂圧力とシリンダ
内の検出樹脂圧力の相違による影響を受けることなく、
射出成形金型内部の樹脂に対して精密な圧力制御を行う
ことができる。
の電動式射出成形機の要部を示すブロック図である。
概略を示す機能ブロック図である。
設定処理の概略を示すフローチャートである。
御を実施するための速度ループ処理の一例を示すフロー
チャートである。
の例を示すフローチャートである。
を概念的に示す図である。
を示す図である。
指令) IPi 樹脂反力のサンプリングデータ(樹脂反力の目
標値) MPi 射出成形金型の内部圧力のサンプリングデータ
(内部圧力の目標値) n サンプリングデータの総数 ΔVi 圧力偏差補正指令 A 樹脂反力に基く圧力偏差補正指令 B 金型内部圧力に基く圧力偏差補正指令 1 射出成形金型 2 シリンダ 3 スクリュー 4 動力伝達機構 5 射出用サーボモータ 6 パルスコーダ 7 第2の圧力センサ 8 ロードセル(第1の圧力センサ) 9 ファンクションキー 10 制御装置 16 A/D変換器 17 圧力モニタ用CPU 24 不揮発性メモリ 25 CNC用CPU 29 ディスプレイ付手動データ入力装置
Claims (4)
- 【請求項1】 スクリューに作用する樹脂反力またはシ
リンダ内圧力を検出する第1の圧力センサと射出成形金
型内部の圧力を検出する第2の圧力センサとを設け、ス
クリューに作用する樹脂反力またはシリンダ内圧力の変
化と射出成形金型内部の圧力の変化とを制御装置に個別
に設定しておき、樹脂が第2の圧力センサに到達するま
での間は前記設定した樹脂反力またはシリンダ内圧力と
前記第1の圧力センサによって検出される現在圧力とに
基いて射出圧力のフィードバック制御を行う一方、樹脂
が第2の圧力センサに到達してからは前記設定した射出
成形金型内部の圧力と前記第2の圧力センサによって検
出される現在圧力とに基いて射出圧力のフィードバック
制御を行うようにしたことを特徴とする射出成形機の射
出圧力制御方法。 - 【請求項2】 前記設定した樹脂反力またはシリンダ内
圧力、および、前記設定した射出成形金型内部の圧力が
良品成形時のサンプリングデータである請求項1記載の
射出成形機の射出圧力制御方法。 - 【請求項3】 射出工程におけるサンプリング周期毎に
前記第2の圧力センサの検出値を読み込み、その値が所
定値以上になると樹脂が第2の圧力センサに到達したも
のと見做すようにした請求項1または2記載の射出成形
機の射出圧力制御方法。 - 【請求項4】 射出工程におけるサンプリング周期毎に
前記設定した射出成形金型内部の圧力を読込み、その値
が所定値以上になると樹脂が第2の圧力センサに到達し
たものと見做すようにした請求項1または2記載の射出
成形機の射出圧力制御方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP07712895A JP3626785B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 射出成形機の射出圧力制御装置 |
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JPH08244078A true JPH08244078A (ja) | 1996-09-24 |
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Family Applications (1)
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JP07712895A Expired - Fee Related JP3626785B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 射出成形機の射出圧力制御装置 |
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JP (1) | JP3626785B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102016002521A1 (de) | 2015-03-04 | 2016-09-08 | Fanuc Corporation | Druckregelvorrichtung für Spritzgießmaschine |
JP2020535990A (ja) * | 2017-10-05 | 2020-12-10 | アイエムフラックス インコーポレイテッド | 成形システムにおけるリアルタイム材料および速度制御 |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP07712895A patent/JP3626785B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE102016002521B4 (de) * | 2015-03-04 | 2020-10-01 | Fanuc Corporation | Druckregelvorrichtung für eine Spritzgießmaschine |
US11623378B2 (en) | 2017-06-29 | 2023-04-11 | iMFLUX Inc. | Real time material and velocity control in a molding system |
JP2020535990A (ja) * | 2017-10-05 | 2020-12-10 | アイエムフラックス インコーポレイテッド | 成形システムにおけるリアルタイム材料および速度制御 |
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