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JPH08243822A - 切削工具用素材及び切削工具用素材の製造方法 - Google Patents

切削工具用素材及び切削工具用素材の製造方法

Info

Publication number
JPH08243822A
JPH08243822A JP8179295A JP8179295A JPH08243822A JP H08243822 A JPH08243822 A JP H08243822A JP 8179295 A JP8179295 A JP 8179295A JP 8179295 A JP8179295 A JP 8179295A JP H08243822 A JPH08243822 A JP H08243822A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting tool
sintered body
superhard
super
hard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8179295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Tsuji
勇二 辻
Hiroshi Nakai
博司 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dijet Industrial Co Ltd
Original Assignee
Dijet Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dijet Industrial Co Ltd filed Critical Dijet Industrial Co Ltd
Priority to JP8179295A priority Critical patent/JPH08243822A/ja
Publication of JPH08243822A publication Critical patent/JPH08243822A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイヤモンド等の超硬質材料を含有した超硬
質焼結体が設けられた切削工具を何度も再研磨して利用
できるようにすると共に、この切削工具の製造も簡単に
行なえ、さらに数多くの刃の部分に超硬質焼結体を持つ
切削工具が簡単に得られるようにする。 【構成】 基材11間に超硬質焼結体層12が形成さ
れ、さらに必要に応じて基材の外面に積層方向と直交す
る方向に沿って超硬質焼結体14の溝13が設けられた
切削工具用積層体Aを製造し、この切削工具用積層体を
積層方向と直交する方向に順々に切断し、基材間に超硬
質焼結体層が軸方向に連続して形成された切削工具用素
材10や、さらに基材の外面に軸方向に連続した超硬質
焼結体の溝が形成された切削工具用素材を複数製造する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドリル,リーマ,エ
ンドミル,バイト等の各種の切削工具を得るのに使用す
る切削工具用素材及びこのような切削工具用素材を製造
する切削工具用素材の製造方法に係り、特に、ダイヤモ
ンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質
焼結体が設けられた切削工具用素材及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ドリル,リーマ,エンドミ
ル,バイト等の各種の切削工具においては、一般に超硬
合金等で構成されたものが多く利用されている。
【0003】しかし、このような超硬合金で構成された
切削工具を用いて、例えば、ガラス繊維にエポキシ樹脂
を含浸させた強化プラスチック等のプリント基板を切削
加工した場合、この切削工具における摩耗が激しくて寿
命が短くなり、切削工具を頻繁に取り替えなければなら
ず、加工効率が悪くなり、またコストも高く付く等の問
題があった。
【0004】このため、近年においては、硬度が非常に
高くて耐摩耗性に優れた切削工具として、ダイヤモンド
や立方晶窒化硼素等の超硬質材料等を含有する超硬質焼
結体を用いた切削工具が使用されるようになった。
【0005】そして、このような超硬質焼結体を用いた
切削工具として、従来においては、一般に特公平2−1
0843号公報や特公平4−9754号公報や特公昭6
4−6882号公報等に示されるものが用いられてい
た。
【0006】ここで、上記の特公平2−10843号公
報や特公平4−9754号公報に示される切削工具にお
いては、図1の(A)に示すように、超硬合金等で構成
された基材1上にダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超
硬質材料を含有した超硬質焼結体層2を設けた切削工具
用積層体aを製造した後、この切削工具用積層体aを積
層方向に沿って順々に円柱状に切断し、同図(B)に示
すように、基材1上に超硬質焼結体層2が設けられた円
柱状の切削工具用素材3を製造し、このようにして得た
切削工具用素材3における超硬質焼結体層2の部分に刃
付け加工を行なって切削工具を得るようにしていた。
【0007】しかし、上記のように硬度が非常に高い超
硬質焼結体だけで構成された超硬質焼結体層2の部分に
対して刃付け加工を行なうことは非常に面倒であると共
に、多くの超硬質焼結体が無駄になり、またこのように
先端部にだけ超硬質焼結体層2が形成されたものにおい
ては、この切削工具の使用により刃付け加工された超硬
質焼結体の部分が摩耗した場合、これを何度も再研磨し
て使用するということができず、切削工具自体の寿命が
短く、使用効率が悪くて、コストが高く付く等の問題が
あった。
【0008】また、特公昭64−6882号公報に示さ
れる超硬質焼結体を用いた切削工具においては、高密度
層窒化硼素やダイヤモンド等の超硬質材料を含有する超
硬質焼結体を2枚の超硬合金等の基材の間に接着させた
チップを用い、このチップを切削工具先端の刃先部分に
ろう付けするようにしていた。
【0009】しかし、この切削工具においても、ダイヤ
モンド等の超硬質焼結体を用いたチップが切削工具の先
端部分に設けられているだけであるため、この切削工具
におけるチップが摩耗した場合に、再研磨して使用する
ことができず、またチップを切削工具にろう付けして取
り付けているため、その取付強度が十分ではなく、チッ
プが切削工具から外れたりする等の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、ダイヤモ
ンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有した超硬質
焼結体が設けられた切削工具における上記のような様々
な問題を解決することを課題とするものである。
【0011】すなわち、この発明においては、上記のよ
うにダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含
有した超硬質焼結体が設けられた切削工具が使用により
摩耗した場合であっても、何度も再研磨して利用するこ
とができると共に、このような切削工具の製造も簡単に
行なえ、さらに数多くの刃先の部分に超硬質焼結体を持
つ切削工具が簡単に得られる切削工具用素材を提供する
と共に、このような切削工具用素材を簡単に製造できる
切削工具用素材の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明における第1の
切削工具用素材においては、上記のような課題を解決す
るため、基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化硼素等
の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12を少なくと
も2層形成し、各超硬質焼結体層12を軸方向に連続し
て設けるようにしたのである。
【0013】また、この発明の第2の切削工具用素材に
おいては、基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化硼素
等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12を形成
し、この超硬質焼結体層12を軸方向に連続して設ける
と共に、上記の基材11の外面に軸方向に連続した溝1
3を形成し、この溝13内に超硬質焼結体14を設ける
ようにしたのである。
【0014】また、この発明における第1の切削工具用
素材の製造方法においては、基材11間にダイヤモンド
や立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結
体層12が形成された切削工具用積層体Aを製造した
後、この切削工具用積層体Aを積層方向と直交する方向
に切断して、超硬質焼結体層12が軸方向に連続した切
削工具用素材10を複数製造するようにしたのである。
【0015】また、この発明における第2の切削工具用
素材の製造方法においては、基材11間にダイヤモンド
や立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結
体層12が形成されると共に、上記の基材11の外面に
おいて積層方向と直交する方向に沿って設けられた溝1
3内にダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材料を
含有する超硬質焼結体14が設けられた切削工具用積層
体Aを製造した後、この切削工具用積層体Aを上記溝1
3の方向に沿って切断し、基材11間に超硬質焼結体層
12が軸方向に連続して設けられると共に、基材11の
外面において軸方向に連続した溝13内に超硬質焼結体
14が設けられた切削工具用素材10を複数製造するよ
うにしたのである。
【0016】ここで、上記の基材11を構成する材料と
しては、従来より一般に切削工具に使用されているWC
−Co系超硬合金やサーメット等を用いることができ
る。
【0017】一方、超硬質焼結体層12や超硬質焼結体
14に使用する超硬質材料は、上記のようにダイヤモン
ド粒子と立方晶窒化硼素粒子との何れか一方又は双方を
含有するものであればよく、硬度が非常に高くて耐摩耗
性に優れた切削工具を得る点からは、ダイヤモンド粒子
や立方晶窒化硼素粒子の含有量が50%以上であること
が好ましい。
【0018】ここで、超硬質焼結体層12や超硬質焼結
体14における超硬質材料に、ダイヤモンドを主成分と
して使用する場合には、ダイヤモンドを単独で用いる他
に、鉄,コバルト又はニッケル等の結合材を添加させる
ことが好ましく、また立方晶窒化硼素を主成分として使
用する場合には、この立方晶窒化硼素を単独で用いる他
に、周期律表第4a,5a,6a族元素の炭化物,窒化
物及び炭窒化物や、アルミニウム,シリコン,コバルト
等の結合材を添加させるようにする。
【0019】また、上記のように基材11間に超硬質焼
結体層12が形成された切削工具用積層体Aを製造する
にあたっては、予め焼結されて板状に形成された基材1
1の間に上記のような超硬質材料の粉末を挾み、この状
態で焼結を行なって切削工具用積層体Aを製造する他、
基材11を構成する材料の粉末と上記の超硬質材料の粉
末とを順々に積層させ、この状態でこれらをまとめて焼
結させて切削工具用積層体Aを製造することも可能であ
る。なお、上記のように焼結させて切削工具用積層体A
を製造する場合、上記の基材11や超硬質材料にコバル
ト等の結合材を含有させておくと、この結合材が基材1
1と超硬質焼結体層12との間で移行し合い、基材11
と超硬質焼結体層12との結合が強固になる。
【0020】また、上記のようにして製造した切削工具
用積層体Aを積層方向と直交する方向に切断して切削工
具用素材10を製造するにあたっては、切削工具用素材
Aの用途に応じて適当な形状に切断させるようにし、例
えば、ドリルやエンドミル等の切削工具に用いる場合に
は、上記の切削工具用積層体Aを切断して円柱状になっ
た切削工具用素材10を得るようにする。
【0021】そして、このようにして得た切削工具用素
材10については、刃先の部分に超硬質焼結体層12や
超硬質焼結体14が位置するように、それぞれの用途に
応じた刃付け加工を行ない、各種の切削工具を得るよう
にする。
【0022】
【作用】この発明における第1の切削工具用素材におい
ては、基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の
超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が軸方向に連
続して少なくとも2層形成されているため、この切削工
具用素材を刃付け加工することにより、少なくとも4つ
の刃先の部分が超硬質焼結体で構成された切削工具が得
られると共に、各超硬質焼結体層12が軸方向に連続し
て形成されているため、この切削工具が使用により摩耗
した場合であっても、この切削工具を何度も再研磨して
使用することができるようになる。
【0023】また、この発明の第2の切削工具用素材に
おいても、基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化硼素
等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が軸方向
に連続して形成されると共に、基材11の外面において
軸方向に連続した溝13内に超硬質焼結体14が形成さ
れているため、この切削工具用素材を刃付け加工するこ
とによって、少なくとも3つの刃先の部分が超硬質焼結
体で構成された切削工具が得られ、また超硬質焼結体層
12及び溝13内の超硬質焼結体14が軸方向に連続し
て形成されているため、この切削工具が使用により摩耗
した場合であっても、この切削工具を何度も再研磨して
使用することができるようになる。
【0024】また、この発明における第1の切削工具用
素材の製造方法においては、基材11間にダイヤモンド
や立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結
体層12が形成された切削工具用積層体Aを製造し、こ
の切削工具用積層体Aを積層方向と直交する方向に切断
するようにしたため、超硬質焼結体層12が軸方向に連
続した切削工具用素材10を簡単に複数製造できるよう
になる。
【0025】また、この発明における第2の切削工具用
素材の製造方法においては、基材11間にダイヤモンド
や立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結
体層12が形成されると共に、上記の基材11の外面に
おいて積層方向と直交する方向に沿って設けられた溝1
3内にダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材料を
含有する超硬質焼結体14が設けられた切削工具用積層
体Aを製造し、この切削工具用積層体Aを上記溝13の
方向に沿って切断させるようにしたため、基材11間に
超硬質焼結体層12が軸方向に連続して設けられると共
に、基材11の外面において軸方向に連続した溝13内
に超硬質焼結体14が設けられた切削工具用素材10を
簡単に複数製造できるようになる。
【0026】
【実施例】以下、この発明の実施例について具体的に説
明する。
【0027】(実施例1)この実施例においては、図2
に示すように、超硬合金で構成された板状の一対の基材
11間に、ダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材
料を含有する超硬質焼結体層12が設けられた切削工具
用積層体A1を製造するようにした。
【0028】ここで、上記の基材11を構成する材料に
は、例えば、WC−8%Coからなる超硬合金を用いる
一方、超硬質焼結体層12を構成する超硬質材料には、
例えば、ダイヤモンド粉末を50%含み残部がTiC−
30%Coからなるものを用いるようにした。
【0029】また、上記のように板状になった一対の基
材11間に超硬質焼結体層12が設けられた切削工具用
積層体A1を製造するにあたっては、予め焼結させて板
状に形成した一対の基材11間に超硬質材料の粉末を挾
み、この状態で超硬質材料を焼結させるようにした。但
し、切削工具用積層体A1を製造する方法は、特にこの
ような方法に限定されず、例えば、基材11を構成する
超硬合金の粉末と、超硬質材料の粉末とを順々に積層さ
せて3層構造にし、この状態で上記の各粉末を焼結させ
て切削工具用積層体A1を製造することも可能である。
【0030】次に、上記のようにして製造した切削工具
用積層体A1を、放電ワイヤーカッティング等の方法に
より積層方向と直交する方向に順々に切断して円柱状に
なった切削工具用素材10を複数製造するようにした。
【0031】ここで、このようにして製造した円柱状の
切削工具用素材10は、図3に示すように、その円形状
になった端面の中央部において基材11間に超硬質焼結
体層12が形成され、この超硬質焼結体層12がその軸
方向に連続した構造になっていた。
【0032】そして、この切削工具用素材10に対し、
上記の超硬質焼結体層12が刃先の部分に位置するよう
に適当な刃付け加工を行ない、ドリル,エンドミル,バ
イト等の切削工具を得るようにした。
【0033】ここで、上記のように切削工具用素材10
に対して刃付け加工を行なう場合、超硬質焼結体層12
を挟む基材11の部分が超硬合金で構成されているた
め、超硬質焼結体だけで構成されたものに刃付け加工を
行なう場合に比べて、その刃付け加工が簡単に行なえ
た。
【0034】また、このようにして製造した切削工具に
おいては、刃先に使用する超硬質焼結体層12が軸方向
に沿って連続して形成されているため、この切削工具の
使用により刃付けされた超硬質焼結体層12の部分が摩
耗したとしても、これを何度も再研磨して使用すること
ができた。
【0035】(実施例2)この実施例においては、図4
に示すように、超硬合金で構成された3枚の板状になっ
た基材11間に、ダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超
硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が2層設けられ
た切削工具用積層体A2を製造するようにした。
【0036】ここで、この切削工具用積層体A2におけ
る基材11や超硬質焼結体層12を構成する材料には、
上記実施例1の場合と同じ材料を用いるようにし、ま
た、この切削工具用積層体A2を製造するにあたって
は、上記の実施例1の場合と同様に、予め焼結させて板
状に形成した3枚の基材11間にそれぞれ超硬質材料の
粉末を挾み、この状態で超硬質材料を焼結させるように
した。しかし、この場合においても、基材11を構成す
る超硬合金の粉末と超硬質材料の粉末とを順々に積層さ
せて5層構造にし、この状態で上記の各粉末を焼結させ
て、切削工具用積層体A2を製造することも可能であ
る。
【0037】次に、上記のようにして得た切削工具用積
層体A2を、上記実施例1の場合と同様に放電ワイヤー
カッティング等の方法により積層方向と直交する方向に
順々に切断して円柱状になった切削工具用素材10を複
数製造するようにした。
【0038】ここで、このようにして製造した円柱状の
切削工具用素材10は、図5に示すように、その円形状
になった端面において3つの基材11間に超硬質焼結体
層12が2層形成され、各超硬質焼結体層12がその軸
方向に連続した構造になっていた。
【0039】そして、この切削工具用素材10に対して
も、上記実施例1の場合と同様に各超硬質焼結体層12
が刃先の部分に位置するように適当な刃付け加工を行な
い、リーマやエンドミル等の切削工具を得るようにし
た。
【0040】このようにした場合、各超硬質焼結体層1
2を挟む基材11の部分が超硬合金で構成されているた
め、上記実施例1の場合と同様に、その刃付け加工を簡
単に行なうことができると共に、上記実施例1の場合よ
り多くの刃先部分が超硬質焼結体で構成された切削工具
が得られるようになり、また刃先に使用する各超硬質焼
結体層12が軸方向に沿って連続して形成されているた
め、この切削工具の使用により刃付けされた超硬質焼結
体層12の部分が摩耗したとしても、これを何度も再研
磨して使用することができた。
【0041】なお、この実施例のものにおいては、基材
11と超硬質焼結体層12とを順々に積層させて、3枚
の板状になった基材11間に超硬質焼結体層12を2層
設けるようにしたが、更に多くの基材11と超硬質焼結
体層12とを積層させて、超硬質焼結体層12を3層以
上設けるようにし、さらに多くの刃先の部分が超硬質焼
結体で構成された切削工具を得るようにしたり、また、
この切削工具用素材10における上,下の層を超硬質焼
結体層12で構成するようにすることも可能である。
【0042】(実施例3)この実施例においては、図6
に示すように、超硬合金で構成された一対の板状になっ
た基材11間に、ダイヤモンドや立方晶窒化硼素等の超
硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が形成されると
共に、板状になった各基材11の表面に積層方向と直交
する方向に沿って形成された溝13内にダイヤモンドや
立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体
14が設けられた切削工具用積層体A3を製造するよう
にした。
【0043】ここで、この切削工具用積層体A3におけ
る基材11や超硬質焼結体層12には上記実施例1と同
じ材料を用いるようにした。
【0044】また、上記のような切削工具用積層体A3
を製造するにあたっては、予め焼結させて板状に形成し
た一対の基材11間にダイヤモンド等の超硬質材料を含
む粉体を挾むと共に、上記の各基材11の表面にそれぞ
れ複数本の溝13を形成し、この溝13内に上記の超硬
質材料の粉体を充填し、この状態で焼結させて、上記の
切削工具用積層体A3を得るようにした。但し、切削工
具用積層体A3を製造する方法は、特にこのような方法
に限定されず、実施例1における切削工具用積層体A1
を製造した後、この切削工具用積層体A1における各基
材11の表面にそれぞれ複数本の溝13を形成し、この
溝13内に上記の超硬質材料の粉体を充填し、この状態
で焼結させて、切削工具用積層体A3を得るようにする
ことも可能である。
【0045】そして、この実施例においては、上記のよ
うにして得た切削工具用積層体A3を、上記実施例1の
場合と同様に放電ワイヤーカッティング等の方法により
積層方向と直交する上記溝13の方向に順々に切断して
円柱状になった切削工具用素材10を複数製造するよう
にした。
【0046】ここで、上記のように切削工具用積層体A
3を切断するにあたっては、図6に示すように、上下の
各基材11表面の溝13内に設けられた超硬質焼結体1
4がそれぞれ各切削工具用素材10に含まれるようにし
て円柱状に切断し、図7に示すように、その円形状にな
った端面の中央部において基材11間に超硬質焼結体層
12が軸方向に連続して形成されると共に、外周面にお
いて軸方向に連続して形成された一対の溝13内にそれ
ぞれ超硬質焼結体14が設けられた切削工具用素材10
を複数製造するようにした。
【0047】そして、この実施例の切削工具用素材10
に対しても、上記の超硬質焼結体層12及び溝13内に
設けられた超硬質焼結体14が刃先の部分に位置するよ
うに適当な刃付け加工を行ない、ドリル,エンドミル,
バイト等の切削工具を得るようにした。
【0048】なお、この場合も、多くの刃先の部分が超
硬質焼結体で構成された切削工具が得られると共に、超
硬質焼結体層12を挟む基材11部分が超硬合金で構成
されているため、その刃付け加工も簡単に行なえ、さら
に刃先に使用する超硬質焼結体層12や超硬質焼結体1
4が軸方向に沿って連続して形成されているため、この
切削工具の使用により刃付けされた超硬質焼結体層12
や溝13内の超硬質焼結体14の部分が摩耗したとして
も、これを何度も再研磨して使用することができた。
【0049】また、この実施例の切削工具用素材10に
おいては、基材11に形成された溝13内に超硬質焼結
体14を設けているため、この超硬質焼結体14が基材
11に強く結合し、切削時等に超硬質焼結体14が基材
11から外れたりするということもなかった。
【0050】なお、この実施例の切削工具用素材10に
おいては、上記のように一対の基材11間に超硬質焼結
体層12を軸方向に連続して形成すると共に、その外周
面において軸方向に連続した一対の溝13内に超硬質焼
結体14を設けるようにしただけであるが、基材11間
に形成する超硬質焼結体層12の数や、その外周面に設
ける超硬質焼結体14の溝13の数は、特にこの実施例
に示したものに限定されるものではない。
【0051】ここで、図8及び図9に示す実施例4のも
のにおいては、切削工具用積層体A4を製造するにあた
り、図8に示すように、一対の基材11間に超硬質焼結
体層12を設けると共に、各基材11の表面に形成する
溝13の間隔を変更させて、上記実施例3の切削工具用
積層体A3よりも溝13内に設けられた超硬質焼結体1
4の間隔を狭くした。そして、この切削工具用積層体A
4を積層方向と直交する溝13の方向に順々に切断して
円柱状になった切削工具用素材10を製造するにあた
り、図9に示すように、超硬質焼結体14が設けられた
溝13が各切削工具用素材10の外周面にそれぞれ4本
形成されるようにした。なお、この実施例4の切削工具
用素材10を用いた場合、上記実施例3のものよりさら
に多くの刃先部分が超硬質焼結体で構成された切削工具
が得られるようになった。
【0052】また、図10及び図11に示す実施例5の
ものにおいては、切削工具用積層体A5を製造するにあ
たり、図10に示すように、上記実施例2の場合と同様
に、板状になった3つの基材11間に、超硬質焼結体層
12を2層設けるようにすると共に、上及び下における
基材11の表面に、上記実施例3の場合と同様に、積層
方向と直交する方向に沿って超硬質焼結体14が設けら
れた溝13を複数形成した。そして、この切削工具用積
層体A5を積層方向と直交する溝13の方向に沿って順
々に円柱状に切断し、図11に示すように、その円形状
になった端面において3つの基材11間に2層の超硬質
焼結体層12が軸方向に連続して形成されると共に、そ
の外周面において軸方向に連続して形成された一対の溝
13内にそれぞれ超硬質焼結体14が設けられた切削工
具用素材10を得るようにした。なお、この実施例5の
切削工具用素材10を用いた場合も、上記実施例3の場
合よりさらに多くの刃先部分が超硬質焼結体で構成され
た切削工具が得られるようになった。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
各切削工具用素材においては、基材間に少なくとも2層
の超硬質焼結体層を軸方向に連続して形成するように
し、或は基材間に超硬質焼結体層を軸方向に連続して形
成すると共に、基材の外面において軸方向に連続した溝
内に超硬質焼結体を形成するようにしたため、この切削
工具用素材を刃付け加工することにより、多くの刃先の
部分が超硬質焼結体で構成された切削工具が得られるよ
うになると共に、その刃付け加工も超硬質焼結体だけで
構成された部分に行なう場合に比べて容易になり、さら
に上記の各切削工具用素材においては超硬質焼結体層や
超硬質焼結体の溝が軸方向に連続して形成されているた
め、この切削工具の使用により超硬質焼結体で構成され
た刃先が摩耗した場合であっても、この切削工具を何度
も再研磨して使用することができ、また超硬質焼結体層
が基材と一体に形成されているため、刃先が形成された
超硬質焼結体層の部分が外れるということもなく、長期
にわたって安定した切削が行なえる切削工具が得られる
ようになった。
【0054】また、この発明における切削工具用素材の
製造方法においては、基材間に超硬質焼結体層が形成さ
れた切削工具用積層体や、さらにこの基材の外面に積層
方向と直交する方向に沿って超硬質焼結体の溝が設けら
れた切削工具用積層体を製造し、このような切削工具用
積層体を積層方向と直交する方向に順々に切断して、切
削工具用素材を製造するようにしたため、超硬質焼結体
層や超硬質焼結体の溝が軸方向に連続した切削工具用素
材を簡単に複数製造できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】超硬質焼結体を用いた切削工具を得るのに使用
する従来の切削工具用積層体及び切削工具用素材の斜視
図である。
【図2】この発明の実施例1において、切削工具用積層
体を切断して切削工具用素材を製造する状態を示した斜
視図である。
【図3】実施例1の切削工具用素材の斜視図である。
【図4】この発明の実施例2において、切削工具用積層
体を切断して切削工具用素材を製造する状態を示した斜
視図である。
【図5】実施例2の切削工具用素材の斜視図である。
【図6】この発明の実施例3において、切削工具用積層
体を切断して切削工具用素材を製造する状態を示した斜
視図である。
【図7】実施例3の切削工具用素材の斜視図である。
【図8】この発明の実施例4において、切削工具用積層
体を切断して切削工具用素材を製造する状態を示した斜
視図である。
【図9】実施例4の切削工具用素材の斜視図である。
【図10】この発明の実施例5において、切削工具用積
層体を切断して切削工具用素材を製造する状態を示した
斜視図である。
【図11】実施例5の切削工具用素材の斜視図である。
【符号の説明】
A,A1,A2,A3,A4,A5 切削工具用積層体 10 切削工具用素材 11 基材 12 超硬質焼結体層 13 溝 14 超硬質焼結体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化
    硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が少
    なくとも2層形成され、各超硬質焼結体層12が軸方向
    に連続して設けられていることを特徴とする切削工具用
    素材。
  2. 【請求項2】 基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化
    硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が形
    成され、この超硬質焼結体層12が軸方向に連続して設
    けられると共に、上記の基材11の外面に軸方向に連続
    した溝13が形成され、この溝13内にダイヤモンドや
    立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体
    14が設けられていることを特徴とする切削工具用素
    材。
  3. 【請求項3】 基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化
    硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が形
    成された切削工具用積層体Aを製造した後、この切削工
    具用積層体Aを積層方向と直交する方向に切断して、超
    硬質焼結体層12が軸方向に連続した切削工具用素材1
    0を複数製造することを特徴とする切削工具用素材の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 基材11間にダイヤモンドや立方晶窒化
    硼素等の超硬質材料を含有する超硬質焼結体層12が形
    成されると共に、上記の基材11の外面において積層方
    向と直交する方向に沿って設けられた溝13内にダイヤ
    モンドや立方晶窒化硼素等の超硬質材料を含有する超硬
    質焼結体14が設けられた切削工具用積層体Aを製造し
    た後、この切削工具用積層体Aを積層方向と直交する上
    記溝13の方向に沿って切断し、基材11間に超硬質焼
    結体層12が軸方向に連続して設けられると共に、基材
    11の外面において軸方向に連続した溝13内に超硬質
    焼結体14が設けられた切削工具用素材10を複数製造
    することを特徴とする切削工具用素材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0865864A1 (en) * 1997-03-17 1998-09-23 De Beers Industrial Diamond Division (Proprietary) Limited Drill blank

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0865864A1 (en) * 1997-03-17 1998-09-23 De Beers Industrial Diamond Division (Proprietary) Limited Drill blank

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