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JPH0823715B2 - コロナ発生装置 - Google Patents

コロナ発生装置

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Publication number
JPH0823715B2
JPH0823715B2 JP60278874A JP27887485A JPH0823715B2 JP H0823715 B2 JPH0823715 B2 JP H0823715B2 JP 60278874 A JP60278874 A JP 60278874A JP 27887485 A JP27887485 A JP 27887485A JP H0823715 B2 JPH0823715 B2 JP H0823715B2
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JP
Japan
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corona
generating device
shield
alkali metal
corona generating
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60278874A
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English (en)
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JPS61192358A (ja
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リアル ルイス
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Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
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Filing date
Publication date
Priority claimed from US06/703,971 external-priority patent/US4585322A/en
Application filed by Xerox Corp filed Critical Xerox Corp
Publication of JPS61192358A publication Critical patent/JPS61192358A/ja
Publication of JPH0823715B2 publication Critical patent/JPH0823715B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一般には帯電装置、詳細には負のコロナを
発生する装置に関するものである。
(従来の技術) 今日広く使用されている静電写真式複写装置において
は、光導電性絶縁部材は負電位に帯電させることがで
き、そのあと複写する原稿の光像に対し露光される。こ
の露光で、露光された、すなわち背景領域内の光導電性
絶縁表面が放電し、部材の上に原稿に含まれた像領域に
対応する静電潜像が生じる。続いて、光導電性表面の静
電潜像は、この分野ではトナーと呼ばれる現像粉末で現
像することによって可視化される。現像の際、トナー粒
子は光導電性絶縁表面の像領域の電荷パターンによって
キャリヤ粒子から光導電性表面の上に引きつけられ粉末
像を形成する。この像は、次に支持表面たとえばコピー
シートへ転写され、続いて加熱または加圧することによ
ってコピーシートへ永久的に定着される。支持表面へト
ナー像が転写されたあと、光導電性絶縁表面は、次の像
形成サイクルの準備として、放電され、残留トナーが清
掃される。
光導電性絶縁層の帯電または前帯電のため、いろいろ
な形式の帯電装置が使用されてきた。市販品としては、
たとえばいろいろな形式のコロナ帯電装置があり、それ
らは、5,000〜8,000ボルトの高電圧をコロナ線に加える
ことによりコロナ放電を起し、感光体の表面に静電荷を
散布するものである。最近開発されたコロナ帯電装置
は、コロナ放電電極を通る伝導電流の流れを実質上阻止
するため放電電極が比較的厚い誘電体たとえばガラスで
被覆されており、この分野では、一般に2層式コロトロ
ン(ジコロトロン)と呼ばれ、米国特許第4,086,650号
に記載されている。光導電性表面への電荷の散布は、変
位電流、すなわち誘電体による容量カップリングによっ
て行なわれる。帯電される表面に対する電荷の流れは、
コロナシールドに加える直流バイアスによって調節され
る。動作中、電圧約5,000〜7,000ボルト、周波数約4キ
ロHzの交流電圧により1〜2ミリアンペアの真コロナ電
流、すなわちイオン電流が発生する。この装置は感光体
に一様な負電荷を与えるという利点を有し、加えて、ほ
こりによる汚染に敏感でなく、したがってひんぱんに清
掃しなくてもよいので、比較的維持費の安い帯電装置で
ある。
上述の2層式コロトロンにおいて、誘電体で被覆され
たコロナ放電電極は、絶縁エンド・ブロックの間に支持
された被覆線であり、装置は、さらに電荷が散布される
像形成表面に向い合って置かれた導電性補助直流電極を
有する。通常のコロナ放電装置の場合、導電性コロナ電
極は、コロナ発生電源に接続され、エンド・ブロックで
支持された細線形式であり、細線は一般に電気的に接地
された導電性シールドで部分的に取り囲まれている。帯
電される表面は、シールドの反対側に細線から間隔を置
いて導電性基層に支持されている。
ある形式の感光体では、負に帯電させることは望まし
いことであるほか、セレン合金など別形式の感光体で
は、実際に正に帯電させる前に負に前帯電させることが
望ましいことが多い。負の前帯電は、現像されたトナー
像をコピーシートへ転写し清掃したあと、感光体上に残
っている正電荷を中和して次の複写サイクルのため感光
体を準備するために用いられる。一般に、上述の前帯電
コロトロンでは、4,500〜6000V(実効値)、400〜600Hz
の交流電圧を加えることができる。この種の典型的な通
常のコロナ放電装置が米国特許第2,836,725号に一般的
に記載されており、その装置では、細線の形式の導電性
コロナ電極がコロナ発生用交流電源に接続されている。
負のコロナを発生するコロナ放電装置を使用した場合
は、いくつかの難点が生じることが判った。コロナによ
って各種の窒素酸化物が発生するが、それらの窒素酸化
物は固体表面に吸収されるものと考えられる。詳述する
と、これらの窒素酸化物は、コロナ発生装置のハウジン
グばかりでなく導電性シールドにも吸収されると考えら
れる。シールドは、原則として、どの導電体からでも作
れるが、一般にはアルミニウムから作られる。また、ハ
ウジングはたくさんある構造用プラスチックのどれか、
たとえばガラス繊維入りポリカーボネートから作ること
ができる。この窒素酸化物の吸収は、動作中、窒素酸化
物やオゾンを除去するためコロナ発生装置に導入した空
気流を供給しても起る。実際に、オゾンを集めるプロセ
スにおいて、空気流が窒素酸化物を帯電装置の被影響領
域やその他一部の機械部品へ向けることがある。また、
露光のあと、長い休止期間複写機をオフにしておくと、
吸収された窒素酸化物が次第に脱離する、すなわち吸収
は物理的に可逆プロセスであることが判った。そのあ
と、複写機の動作を再開すると、休止期間の間コロナ発
生装置にずっと向い合っていた感光体表面の部分に、感
光体の全幅にわたって、線像の欠如や濃度の薄い像が生
じるため、作成されたコピーの画質に欠陥が見られた。
脱離した窒素酸化物と感光層との相互作用のメカニズム
は完全にわかっていないが、それらは、いずれにせよ、
感光体の表面と相互に作用して側方導電率を増加させる
ので、電荷を次にトナーで現像される像の形態に保持す
ることができないためと考えられる。この結果、細い線
像はぼやけたり、あるいは消えてしまってトナー像とし
て現像されない。この欠点は、一般に導電性ドラム基層
の表面に像形成表面としてセレンまたはその合金の薄い
層が真空蒸着された通常のセレン感光体について見られ
た。さらに、支持基層内に一層またはそれ以上の光導電
性層を含むことができるプレート、可撓ベルト等の感光
体構造についても難点が認められる。支持基層は導電性
にすることができ、あるいは導電層で被覆し、その上に
光導電層の被膜を付けることができる。代りに、多層導
電性像形成感光体を、少なくとも2つ電気作用層、光電
層、すなわち電荷発生層と、一般に導電層に付着させた
電荷輸送層とで構成することができる。上述の層のこれ
以上の詳細は、米国特許第4,265,990号を参照された
い。以上の種々の構造において、いくつかの層は、真空
蒸着を用いて非常に薄い層で付着させることができる。
また、長い休止期間、感光体が脱離する窒素酸化物に
長くさらされると、線の欠如または線のぼやけの度合が
ひどくなる。メカニズムは完全にわかっていないが、比
較的短い使用時間(15分間)と休止期間(数時間)のあ
とであっても、軽い線の欠如や並行像の抹消が起ること
が観察された。感光体と窒素酸化物との反応は、純粋に
表面で起るので、脱離する窒素酸化物に感光体がさらさ
れる初期段階に、アルコール洗浄すれば感光体を元通り
にすることができる。しかしながら、長い時間が経過す
ると、反応は感光体層に深く入り込み、溶剤で洗い落す
ことはできない。したがって、たとえば、複写機を約1
0,000枚のコピー作成のため作動させ一晩休止させたあ
と、翌朝複写機を作動させると、線の欠如が現われると
いう問題が生じる。上述のように、欠如は休止期間によ
ってある程度取り返しがきくが、その期間は数日程度に
なることがあり、オペレータには受け入れられない。
同様な難点は、負の直流電位が加えられる前帯電コロ
トロンにおいても見られる。コロトロンのシールドをニ
ッケル−メッキすることによってこの問題を解決する試
みは、ニッケルが窒素酸化物と結合して潮解性塩である
硝酸ニッケルを作り、連続使用中大気中の水分を吸収し
て湿り、最後にはかなりの水となり、水滴を作って感光
体の上に落ちることがあるので、あまり成功とは言えな
い。さらに、その硝酸ニッケル塩は凝集力の強い耐久膜
というよりは未成熟の結晶体で結合が弱い。負に帯電さ
せる交流2層コロトロン装置における同様な問題を解決
するもう1つの試みでは、シールドを最初ニッケルメッ
キし、そのあと金メッキしている。しかし、金が極めて
高価であるため、金メッキ層は非常に薄く、したがっ
て、層に無数の孔があり、層は連続していない。金メッ
キは窒素酸化物を吸収しない比較的不活性表面が得られ
るという学説が立てられているが、金が薄い多孔層なた
め、金の下にあるニッケル基層が腐食し、前帯電コロト
ロンの場合と同様に硝酸ニッケルが生じ、同様な問題が
起って使用寿命が制限される。
リサーチ・ディスクロージャー・ジャーナル(Resear
ch Disclosure Journal)No.19957 1980年11月508頁
は、コロナ放電から生じたイオンが光導電性部材や導電
性ハウジングと相互に作用して塩たとえば硝酸塩を生じ
ることがあり、それが一晩の休止期間の間に、コロナ帯
電装置の開口にずっと向い合っていた光導電性部材の部
分に有害な影響を与えるおそれがことを、コロナ発生装
置を有する電子写真式複写機について述べている。
米国特許第2,574,225号は、金属および合金に酸化皮
膜を作る方法を開示している。詳述すると、アルミニウ
ム、マグネシュウム、スズ、亜鉛、およびそれらの合金
に8−キノリノールまたはその塩で酸化皮膜を作る処理
によって微生物の成長後の酸化に対する抵抗性を与える
ことができる。
米国特許第2,813,804号は、金属表面を腐食から保護
する鉛皮膜処理を開示している。詳述すると、鉛は、pH
7以下の1またはそれ以上の脂肪族第一ヒドロキシ酸を
含む浴から金属合金に沈着する。
米国特許第3,392,039号はケイ酸リチウム水溶液とそ
の製造方法を開示している。
米国特許第3,862,420号は、コロナ帯電装置内で特定
物質の生成を防止する装置を開示している。この特定物
質は、特に硝酸アンモニウム化合物を含む。この装置
は、空気中からアンモニヤをろ過して窒素酸化物の反応
を防止し、コロナ帯電装置内に最大濃度で存在すると思
われる硝酸アンモニウム粒子の生成を防止するものであ
る。
論文“最近の無電解メッキ”、著者E.B.Sanbestre,Me
tal Finishing、1962年8月、45-49頁、52頁は、ニッケ
ル・メッキ、鉛メッキの使用、および熱電素子の整流器
について述べており、46頁では、これに関連して無電解
鉛メッキにはほとんど関心がないことを示唆している。
米国防衛公開特許第T940022号(1975年11月4日公
開)は、セレン合金感光体に像欠如を生じさせるアミン
の汚染物を活性炭やホップカライト(Hopcalite)など
のろ過物質で除去する加圧ろ過式ゼログラフィー装置を
開示している。
従って、本発明の目的は、負のコロナ放電を用いた場
合に生じる窒素酸化物のシールド等への付着に伴う問題
すなわち複写物に細い線像のぼやけや消失が生じる問題
を解決するコロナ発生装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) かかる目的を達成するため、本発明によれば、基準電
位に保たれた導電性基層に支持された像形成表面に負電
荷を付与するコロナ発生装置であって、絶縁性エンド・
ブロックの間に張られた少なくとも1本の細長い導電性
コロナ放電電極と、前記電極をコロナ発生電位源へ接続
する手段と、前記コロナ放電電極に近接して配置され、
前記電極が励起されたとき発生する窒素酸化物を中和す
るアルカリ金属珪酸塩の実質上連続する薄い脱水された
アルカリ性皮膜で被覆されている、少なくとも1個の構
成要素とから成ることを特徴とするコロナ発生装置が提
供される。
(作用) コロナ発生装置の構成要素(例えば、シールド)が窒
素酸化物を中和するアルカリ金属珪酸塩の連続する薄い
脱水されたアルカリ性皮膜で被覆されているので、負の
コロナを発生するコロナ発生装置において窒素酸化物が
発生してもその窒素酸化物がアルカリ金属珪酸塩皮膜に
吸収されてしまい、これにより、複写機の休止期間の後
に、コロナ発生装置が対面していた感光体表面の線状の
部分に像の欠如像が薄くなったりするという問題が解消
される。
(実施例) 第1図を参照すると、本発明のコロナ発生装置10は、
誘電物質の比較的厚い被膜13をもつ導電性細線12の形式
のコロナ放電電極11を備えていることがわかる。
図示されている帯電すべき表面14は、通常のゼログラ
フィー処理装置の光導電性表面であってもよい。帯電す
べき表面14は、基準電位、通常は複写機のアース電位に
維持された導電性基層15の上に支持されている。基層15
とコロナ線12の間に交流電圧源18が接続されており、交
流電圧の大きさは、コロナ線の近くでコロナ放電が起る
ように選定される。帯電可能な表面の反対側に、コロナ
線に隣接して導電性シールド20が配置されている。
シールド20に接続されたスイッチ22は、その位置に従
って、コロナ発生装置を電荷中和モードまたは電荷散布
モードのどちらかで動作させることができる。スイッチ
22を図示の位置におくと、コロナ発生装置のシールド20
は、リード線24を介してアースに接続される。この位置
では、表面14とシールド20の間には直流電場は発生せ
ず、コロナ発生装置は多数の交流サイクルの間、表面14
に存在する全ての電荷を中和する作用を行なう。
スイッチ22を破線で示したどちらかの位置におくと、
シールドが直流電源23または27の一方の端子に接続さ
れ、電源の他方の端子がリード線26を介してアースに接
続されるので、表面14とシールド20の間に直流電場が生
じる。この位置では、コロナ発生装置は、表面14の上に
正味電荷を散布するよう動作し、この電荷の極性と量
は、シールド20に加えられた直流バイアスの極性と大き
さによって決まる。
コロナ線12は、シールド構造20の両端に取り付けられ
た絶縁用エンド・ブロック(図示せず)により、その両
端を通常のやり方で支持することができる。コロナ線12
は、通常の導電フィラメント物質、たとえばステンレス
鋼、金、アルミニウム、銅、タングステン、プラチナ、
等で作ることができる。コロナ線12の直径は、それ自体
重要でなく、一般に0.5-15ミルの範囲にすることがで
き、約9ミルが好ましい。
被膜13として適当な誘電物質を使用することができる
が、それは加えられた交流電圧の下で絶縁破壊せず、コ
ロナ発生装置内に存在する条件の下で化学的侵食に耐え
られるものである。非有機誘電体は、高い絶縁破壊強度
とコロナ発生環境における化学反応に対し強い抵抗生を
有しているのて、有機誘電体よりも満足できる性能を発
揮することが判った。
本発明のコロナ発生装置に使用した誘電体被膜13の厚
さは、伝導電流、すなわち直流帯電用電流が実質上そこ
を通ることができない程度の厚さである。一般に、その
厚さは、線と誘電体の組合せの厚さが7〜30ミルの範囲
であり、そのうち誘電体の厚さは2〜10ミルである。4H
zにおいて約2KV/ミル以上の絶縁破壊強度を有し、2〜
5ミルの範囲の厚さを有するガラスは、誘電体被膜物質
として満足できる性能を発揮することが実験で判った。
周波数または厚さを下げていくと、絶縁破壊強度(ボル
ト)は、通常増加する。選択したガラス被膜は気孔や混
在物があってはならず、被覆する線によく密着する、す
なわち浸潤性を有していなければならない。その他の可
能性のある被膜として、アルミナ、ジルコニア、窒化ボ
ロン、酸化ベリリウム、窒化シリコンなどのセラミック
物質がある。また、コロナの中で十分に安定な有機誘導
電体も使用することができる。
交流電源18の周波数は、60Hzの通常電源から数MHzま
で広範囲に変えることができる。コロナ発生装置は、4K
Hzで動作させて実験したが満足に動作することが判っ
た。
シールド20は、半円形の形状で図示してあるが、ゼロ
グラフィー帯電においてコロナシールドに使用される通
常の形状のうちどれを用いてもよい。実際に、シールド
20の機能は、コロナ線に近接して置かれたどの導電性部
材でも、たとえばベース線で遂行させることが可能であ
り、コロナ発生装置の満足できる動作を得るのに、その
正確な配置は重要ではない。
スイッチ22が、図示のように、シールド20がアースさ
れるように接続されると、コロナ発生装置は、表面14の
上に存在する全ての電荷を本質的に中和する作用をす
る。これは、厚い誘電体被膜13と線12のために、正味直
流帯電電流が電極11を通過しないという事実によるもの
である。
第1図を参照すると、特定の正味電荷を像形成表面に
散布する本発明のコロナ発生装置の作用は、スイッチ22
を破線で示したどちらかの位置に動かすことによって遂
行され、これにより、正または負の極性の直流電位を表
面14とシールド20の間に加えることができる。
帯電作用において、コロナ電極に加えられる典型的な
交流電圧は、1KHz〜10KHzの周波数で4KV〜7KVの範囲で
ある。像形成部材の導電性基層はアース電位に保たれ、
シールドには約800V〜4KVの負の直流バイアスが加えら
れる。2層式コロトロンの動作についてのこれ以上の詳
細は、米国特許第4,086,650号を参照されたい。
再び第1図を参照すると、シールド20は、2層式コロ
トロンを励起したとき発生することがある窒素酸化物を
中和するため、少なくともその上面がアルカリ金属珪酸
塩の実質上連続する薄い脱水アルカリ性皮膜28で被覆さ
れている。アルカリ金属珪酸塩が窒素酸化物を中和する
正確なメカニズムは完全にはわかっていないが、アルカ
リ金属珪酸塩の皮膜の陽イオンが窒素酸化物と非可逆反
応で化合してアルカリ金属硝酸塩を作るので、感光体が
窒素酸化物にさらされる可能性が完全に除かれるからで
あると考えられる。また、存在する珪酸塩の陰イオン
は、脱水された窒素酸化物内に存在するヒドロニウムイ
オンと化合してヒドロニウムイオンを中和すると考えら
れる。生じるアルカリ金属硝酸塩は、水に全く溶解しな
い訳でなく、したがって高湿度環境においては大気中の
水分によって部分的に溶解するが、このメカニズムの厳
しさは、前述の線像の欠如を防止する都合のよい作用を
妨げるほどのことはない。この窒素酸化物の非可逆的中
和を遂行するために、一定の期間以内にアルカリ性皮膜
が消耗して装置の動作を制限することがないように、ア
ルカリ性皮膜は十分な厚さにしなければならない。した
がって、脱水アルカリ性皮膜は、許容できる使用寿命が
得られるよう、少なくとも5ミクロンの厚さにすること
が好ましい。窒素酸化物がシールドによって吸収され、
そのあと脱離することがないようにするため、一般に皮
膜は約1ミル以上の厚さまで堆積されるが、アルカリ性
皮膜は、気孔がなく、実質上連続していなければならな
い。
脱水アルカ金属珪酸塩の皮膜は、アルカリ金属珪酸塩
水溶液を薄膜状にシールドに塗布すれば、シールド上に
形成することができる。加熱すると、液皮膜は、脱水し
て基材に対し強く、かつ堅い非有機接着層になる。一般
に、皮膜は、シールドに密着した皮膜になるように、塗
料と同様、吹付けまたは刷毛塗りで塗布することができ
る。珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウムの皮
膜は、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウムの
適当な市販の水溶液から作ることができる。一般に、市
販の珪酸ナトリウム水溶液は、シリカとアルカリ金属酸
物の重量比が約1.6〜3.75、密度が約35-59°Be′(20
℃)、固形分が約30〜55%重量、そして粘度が約200〜8
00センチポアズである。また一般に、市販の珪酸カリウ
ム水溶液は、シリカとアルカリ金属酸物の重量比が約2.
1〜2.5、密度が約30〜40°Be′(20℃)、固形分が約25
〜40%重量、そして粘度が約7〜1050センチポアズであ
る。シリカとアルカリ金属酸物の重量比は、高い耐水性
を示するので、2.5が好ましい。一般に、珪酸リチウム
水溶液は、シリカとアルカリ金属酸物の重量比が約4.6
〜5.9、密度が約18〜36°Be′、粘度が約180センチポア
ズ、そして固形分が約22%重量である。第1図に示すよ
うなシールド20の上の連続する薄い層など、導電性皮膜
が所望される利用においては、珪酸ナトリウムまたは珪
酸カリウム水溶液に導電性添加剤、すなわち顔料を添加
することが好ましい。適当な粒状導電性添加剤、すなわ
ち顔料はどれを使用してもよい。典型的な導電性添加剤
は、黒鉛などの導電性炭素を含んでいる。また、所望で
あれば、重金属の酸化物、カーボネート不溶化剤、有機
ポリマー、またはマイカなどの増量剤を添加することに
よって、耐水性を増すことができる。
第2図は、本発明による2層式コロトロンの好ましい
実施例を示す。第2図において、2層式コロトロン線30
は、その両端がエンド・ブロック35にしっかり固定され
た固定部材31の間に張られている。導電性シールド34
は、ハンドル36でハウジング39の底に滑らせて取り付け
られるように筒状に作られている。シールド34は、直流
ピン・コネクタ(図示せず)に連結された板ばねとその
内面との滑り接触を通じて電源に接続されている。電源
の電位は、装置の機能に従って、正、負、またはゼロ
(アース)にすることができる。シールド34は、ハウジ
ング39に挿入されると、ばね保持部材38で所定の位置に
固定される。高電圧接触ピン33は、複写機に挿入され、
交流電源に対する必要な接点になる。ハウジング39は、
導電性シールド34のほかに、2層式コロトロン線の全長
に延びた2つの垂直側方パネル32を有する。シールド34
の上側表面と内側表面は、アルカリ金属珪酸塩の実質上
連続する薄い脱水アルカリ性皮膜で被覆されている。さ
らに、ハウジング39の垂直側方パネル32も、アルカリ金
属珪酸塩の実質上連続する薄い脱水アルカリ性皮膜40で
被覆されている。ハウジング39と側方パネル32は、適当
な材料、たとえばガラス繊維入りポリカーボネートから
一体成形することができる。もし所望であれば、親水性
のアルカリ金属珪酸塩皮膜と疎水性のポリカーボネート
との間の接着を強めるために、ガラス繊維入りポリカー
ボネート製側方パネルに適当なプラスチック下塗剤で下
塗りしてもよい。好ましいことに、その下塗剤は、ボー
デン・インコーポレーション(Borden Inc.)から販売
されているクライロン(Krylon)多目的木炭ブラック13
16など、大量のシリカまたは珪酸塩を含んでいるはずで
ある。
第2図に示した装置で比較試験を実施した。最初のサ
ンプルでは、ガラス繊維入りポリカーボネートから一体
成形されたハウジングと、アルミニウム製の導電性シー
ルドを使用し、アルカリ金属珪酸塩皮膜を施していない
2層式コロトロン装置を、ゼロックス1075複写機に帯電
放置として使用し、約10,000枚のコピーを作成した。作
成後、複写機を停止し、一晩休止させ、翌朝動作を再開
したところ、休止中帯電装置に向い合っていた感光体の
狭い部分を横切って線の欠如や線像の濃度の低下が観察
された。これは、表面電荷密度が低く、それに対応して
現像された単位面積当りのトナーの質量が少ないために
生じたものである。この像の欠如は、感光体の各回転に
ついて繰返し生じた。
本発明によるアルカリ金属珪酸塩のアルカリ性皮膜の
効果を試験するために、アルミニウム片の半分を珪酸ナ
トリウム溶液で被覆し、残りの半分は皮膜を付けずに2
層式コロトロン帯電装置の細長いスロットの上に置い
て、約1000時間作動させた。そのあと、アルミ片を取り
出し、同じ感光体に近くに約0.06インチ離して1時間放
置した。次に、感光体を帯電させ、像パターンに対し露
光させたところ、珪酸ナトリウム溶液で被覆されたアル
ミニウム片の部分の近くに位置した感光体の部分につい
ては、欠如問題は起らなかった。しかし、アルミニウム
片の被覆されていない部分に向い合っていた感光体の部
分は、線像がその領域だけぼやけていることから欠如問
題の徴候が見られた。この試験に使用した珪酸ナトリウ
ム溶液は、アチソンコロイドカンパニー(Acheson Coll
oid Company,Port Huron,Michigan)から販売されてい
るElectrodag181であり、珪酸ナトリウム結合剤とセミ
コロイド状黒鉛の水性分散液で、400℃において1時間
で硬化し、表面に堅い層を作る。Electrodag181は、シ
リカとアルカリ金属酸物の重量比が2.0、密度11ポンド
/ガロン、黒鉛を含む固形分が36.0%重量、粘度が18セ
ンチポアズである。最初にアルミニウム片を洗浄して油
や化学的沈着物などの汚染物を除き、乾燥させたあと、
この液を塗布した。珪酸ナトリウム溶液は、刷毛塗りで
塗布し、余分の水分を除くため100℃で約1時間乾燥さ
せた。アルカリ金属珪酸塩溶液の塗布は、刷毛塗装のほ
か、通常の吹付け塗装や浸積塗装でも行なうことができ
る。
第3図は、本発明による代替実施例、詳述すると、線
44が絶縁エンドブロック組立42、43の間に張られている
単線コロトロン装置を示す。アースされた導電性シール
ド46は伝導のため利用可能なイオン密度を増加させる。
シールドには電荷が堆積しないので、シールドと線の間
の電圧は一定のままであり、一定密度のイオンが線によ
って発生する。アースされたシールドの効果は、プレー
トへ流れる電流の量を増加させることである。コロナ線
44の一端は、エンド・ブロック組立のポート52に固定さ
れ、他端は第2のエンド・ブロック組立のポート50に固
定されている。線44は、コロナ発生装置の第2のエンド
ブロック組立からリード線55を介してコロナ電位発生源
48に接続されている。この装置は、交流前帯電用コロナ
発生装置として利用することができるが、その場合に
は、コロトロン・シールド46をアルカリ金属珪酸塩の薄
い脱水アルカリ性皮膜で被覆される。
2層式コロトロン帯電装置、特に第2図に示したもの
は、たとえば米国特許第4,318,610号に開示されている
複写機の構想に帯電装置として利用することができる。
(発明の効果) 上述のように、本発明による負帯電装置は、帯電動作
の間に生じた窒素酸化物をうまく中和するという優れた
点を有している。完全にわかっている訳でないが、アル
カリ金属珪酸塩のイオンは、非可逆反応で窒素酸化物と
化合してアルカリ金属硝酸塩を作るものと考えられる。
本発明によれば、珪酸ナトリウムと珪酸カリウムは、水
溶液で容易に購入することができるという特別な利点が
あり、高価な、長い塗布装置を使用しなくても、刷毛塗
り、吹付け、浸積など簡単な方法で必要な表面に容易に
塗布することができ、さらに、塗布された表面に比較的
耐久性があり、耐食性があり、耐水性があり、堅牢性が
あり、かつよく反応する皮膜が提供される。もし必要で
あれば、黒鉛などの導電性添加剤すなわち顔料を添加し
て、導電性にすることができる。これは、水溶液から塗
布されると、皮膜を作らず、それどころか晶化し、その
上その結晶は比較的水に溶け易いため、高湿度になるこ
とはあり得ない用途に使用される硼酸ナトリウム、炭酸
ナトリウム、燐酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、均等
メタ珪酸ナトリウム(シリカとアルカリ金属酸物の比が
1:1)のような物質から作られる保護皮膜とは対照的で
ある。その上、それらは薄い連続する皮膜を作らないの
で、耐久性がない。
以上、発明をその特別の実施例について説明したが、
この分野の専門家には、多くの代替、修正、変更をなし
得ることは明らかであろう。たとえば、通常のスコロト
ロンに負の直流電位または交流電位を加える場合には、
スコロトロンのグリッドをアルカリ金属珪酸塩で被覆す
ることができる。したがって、特許請求の範囲に記載し
た発明の精神と範囲に入る修正物や代替物は、本発明に
包含されるものと考える。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるコロナ発生装置の断面図、 第2図は、本発明による2層式コロトロンの好ましい実
施例の斜視図、および 第3図は、本発明によるコロトロンの別の好ましい実施
例の斜視図である。 10……コロナ発生装置、11……コロナ放電電極、12……
線(コロナ線)、13……誘電物質の被膜、14……帯電す
べき表面(光導電性表面)、15……導電性基層、18……
交流電源、20……導電性シールド、22……スイッチ、23
……直流電源、24……リード線、26……リード線、27…
…直流電源、30……2層式コロトロン線、31……固定
材、32……側方パネル、33……高電圧接触ピン、34……
導電性シールド、35……エンド・ブロック、36……ハン
ドル、38……ばね保持部材、39……ハウジング、40……
塗料、42、43……エンド・ブロック組立、44……線(コ
ロナ線)、46……導電性シールド、48……コロナ電位発
生源、50、52……ポート、55……リード線。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準電位に保たれた導電性基層に支持され
    た像形成表面に負電荷を付与するコロナ発生装置におい
    て、 絶縁性エンド・ブロックの間に張られた少なくとも1本
    の細長い導電性コロナ放電電極と、 前記電極をコロナ発生電位源へ接続する手段と、 前記コロナ放電電極に近接して配置され、前記電極が励
    起されたとき発生する窒素酸化物を中和するアルカリ金
    属珪酸塩の実質上連続する薄い脱水されたアルカリ性皮
    膜で被覆されている、少なくとも1個の構成要素とから
    成る ことを特徴とするコロナ発生装置。
  2. 【請求項2】前記脱水アルカリ性皮膜は、シリカとアル
    カリ金属酸化物の重量比が約1.6〜3.75、密度が約35〜6
    0°Be′(20℃)、粘度が約200〜800センチポアズの珪
    酸ナトリウム水溶液の脱水生成物であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のコロナ発生装置。
  3. 【請求項3】前記脱水アルカリ性皮膜は、シリカとアル
    カリ金属酸化物の重量比が約2.1〜2.5、密度が約30〜40
    °Be′(20℃)、粘度が約7〜1050センチポアズの珪酸
    カリウム水溶液の脱水生成物であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のコロナ発生装置。
  4. 【請求項4】前記シリカとアルカリ金属酸化物の重量比
    が2.5であることを特徴とする特許請求の範囲第3項記
    載のコロナ発生装置。
  5. 【請求項5】前記シリカとアルカリ金属酸化物の重量比
    が2であることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載
    のコロナ発生装置。
  6. 【請求項6】前記珪酸塩の皮膜の厚さは、少なくとも5
    ミクロンであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のコロナ発生装置。
  7. 【請求項7】前記少なくとも1個の構成要素は、前記コ
    ロナ放電電極の大部分を包囲し、電極から発生したイオ
    ンが帯電すべき表面へ向かうことができるように長手方
    向に開口が設けられた導電性シールドから成ることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載のコロナ発生装置。
  8. 【請求項8】前記コロナ放電電極は、少なくとも放電領
    域が誘電物質で被覆された細線から成り、前記導電性シ
    ールドは電位源へ接続するように結合された手段を有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のコロナ
    発生装置。
  9. 【請求項9】前記シールドは、コロナ放電電極のある側
    が平坦であり、さらに、電極から出たイオンが帯電すべ
    き表面へ向かうことができるように縦開口を形成するよ
    う前記シールドに隣接する2つの側面をもつ絶縁ハウジ
    ングを有しており、前記絶縁ハウジングの前記2つの側
    面はアルカリ金属珪酸塩の実質上連続する薄い脱水アル
    カリ性皮膜で被覆されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第7項記載のコロナ発生装置。
  10. 【請求項10】前記絶縁ハウジングは、2つの平坦な側
    面部を有し、前記2つの側面部と前記平坦なシールドは
    コロナ放電電極を3つの面で包囲していることを特徴と
    する特許請求の範囲第9項記載のコロナ発生装置。
JP60278874A 1985-02-21 1985-12-11 コロナ発生装置 Expired - Lifetime JPH0823715B2 (ja)

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