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JPH0823649B2 - 露出制御装置 - Google Patents

露出制御装置

Info

Publication number
JPH0823649B2
JPH0823649B2 JP59272542A JP27254284A JPH0823649B2 JP H0823649 B2 JPH0823649 B2 JP H0823649B2 JP 59272542 A JP59272542 A JP 59272542A JP 27254284 A JP27254284 A JP 27254284A JP H0823649 B2 JPH0823649 B2 JP H0823649B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shutter
blade
circuit
film sensitivity
shutter blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59272542A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61149935A (ja
Inventor
富男 黒須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP59272542A priority Critical patent/JPH0823649B2/ja
Publication of JPS61149935A publication Critical patent/JPS61149935A/ja
Publication of JPH0823649B2 publication Critical patent/JPH0823649B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Shutters For Cameras (AREA)
  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は絞り羽根兼用のシャッタ羽根を使用したプロ
グラムシャッタを備えるカメラの露出制御装置に関し、
更に詳しくは、フィルム感度とシャッタ羽根の開口位置
と被写界輝度とに対応して決定されるレベルを電流供給
レベルとして積分回路の充電電流を制御するとともに、
シャッタ羽根の閉鎖時における前記電流供給レベルによ
って低輝度警告をなすようにした新規な露出制御装置に
関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
周知の通り、フィルム面に対する露出量は最終的には
F値と露出時間により決定され、F値と露出時間を各々
独立して制御できるカメラの場合、F値が決定されれば
被写界輝度に対応して露出時間を決定すれば適正露出が
得られる。又、露出時間が決定されれば被写界輝度に対
応してF値を決定すれば適正露出が得られる。
しかしながらこのような露出制御を行うためには絞り
羽根とシャッタ羽根(シャッタ幕)に対して独立した駆
動装置を設ける必要上コスト的に高価なものとなるた
め、所謂コンパクトカメラの場合は一般的にシャッタ羽
根と絞り羽根を兼用したプログラムシャッタを用いてお
り、このようなシャッタ羽根と絞り羽根を兼用したプロ
グラムシャッタの場合はシャッタ羽根を、第9図に示す
様に直線近似に開口し、適正露出が得られたタイミング
で閉じる。
ところでこのようなプログラムシャッタにおいてもそ
の露出制御は基本的には被写界輝度に対応して受光素子
に流れる光電流を積分し、その積分値がある値に達した
時にシャッタ羽根を閉じる様にしているが、該種のプロ
グラムシャッタにおいて露出量が露出時間に比例するの
はシャッタ羽根が開放口径に達した後であり、シャッタ
羽根が開放口径に達するまでの所謂三角領域では、シャ
ッタ羽根の開口とともに単位時間当たりの露出量が刻々
と上昇しているので、測光回路の特性を補正しなけれ
ば、適正な露出制御をすることができない。
そしてこの補正のための手法としては従来より各種の
ものが知られているが、基本的には次の2種類に大別さ
れる。
先ず、その第1の手法は、受光素子を開閉する副絞り
羽根をシャッタ羽根と一体に形成し、シャッタ羽根の開
口と連動して受光素子の受光面積を増大させる様にした
ものであり、この手法によれば、被写界輝度が一定の場
合シャッタ羽根の開口とともに単位時間当たりの光電流
も上昇するので、実際の露出量の積分値と光電流の積分
値が概ね対応することになり、正確な露出制御をするこ
とが可能になる。
しかしながらこの手法の場合は、受光素子の配置箇所
が極めて限定されたものとなる一方、受光素子を配置す
るためにシャッタ羽根自体の形状も制限されるという問
題が指摘される。又、受光素子を任意に配置するととも
に、シャッタ羽根と副絞り羽根を連動機構で同時作動さ
せることも考えられるが、連動機構を介在させた場合
は、連動機構により露出誤差が増幅されるおそれがあ
る。
又、第2の手法としては、シャッタ羽根の開口特性を
予め予測して、光電流の積分値を電気的に補正する手法
が知られており、この手法の場合は受光部の配置箇所が
機構的に制限されることはないが、上記の予測が成立す
るためにはシャッタ羽根の走行特性が極めて安定してい
ることが前提となるので、ガバナ等の複雑な調速機構が
必要不可欠であるとともに、これら調速機構のために作
動部材の慣性重量が増加し、シャッタのチャージ力が上
昇するという問題が指摘される。又、経時変化やカメラ
姿勢の変化あるいは温度変化や電源電圧の変動等によっ
てシャッタ羽根の走行特性に変動が生じた場合に露出誤
差が生じるという問題も指摘されている。
又、手持ち撮影においてカメラブレをしないシャッタ
速度は、熟練者の場合で、通常1/焦点距離以上とされて
おり、たとえ広角レンズを使用したとしても1/30秒以下
のスローシャッタの場合は所謂低輝度警告をして、三脚
やストロボの使用を促すことが望ましい。
そしてプログラムシャッタのシャッタ速度はフィルム
感度と被写界輝度とによって決定されるので、この低輝
度警告をするために、従来はフィルム感度と被写界輝度
を変数としてシャッタ速度を算出するための演算回路を
露出制御回路の他に別途設ける必要が有った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はこのような問題点を解決するためになされた
ものであり、受光素子の配置箇所に自由度を持たせなが
らシャッタ羽根の走行特性の変動によって生じる露出誤
差を有効に防止し、併せて、シャッタ速度算出用の演算
回路を独立に設けることなしに低輝度警告をできる様に
した新規な露出制御装置を提供することを目的とする。
要約すれば,本発明の露出制御装置は;最大口径を限
度として連続的に開口する絞り羽根兼用のシャッタ羽根
と,被写界光への露呈面積が前記シャッタ羽根の開口位
置に影響されない受光素子と,該受光素子の受光量に対
応して流れる光電流を対数圧縮する対数圧縮手段と,該
対数圧縮手段の出力を対数伸長した電流を積分する積分
回路と,該積分回路の積分値が所定の値に達した時に前
記シャッタ羽根を閉じるシャッタ閉鎖手段とを各々具備
する露出制御装置を前提として;前記シャッタ羽根の動
作線上に列設された認識可能な識別マークと;該識別マ
ークを読み取って連続的に変化する前記シャッタ羽根の
位置を検出する羽根位置検出手段と;フィルム感度を入
力するフィルム感度入力手段と;前記羽根位置検出手段
によって検出された羽根位置と対応した電圧を前記フィ
ルム感度入力手段から入力されたフィルム感度で補正し
たレベルをバイアス電圧として前記対数圧縮手段に印加
するバイアス電圧発生手段と;前記シャッタ羽根の開口
動作以前のタイミングで前記対数圧縮手段の出力レベル
によって低輝度警告を行う低輝度警告手段とを具備する
ことにより上記目的を達成するものである。
〔作用〕
上記の様に、本発明の露出制御装置は,シャッタ羽根
の実際の位置を逐次検出し,検出された羽根に対応した
電圧をフィルム感度で補正したレベルを対数圧縮手段の
バイアス電圧としているので、機構的に所謂γ補正を加
えるための副絞り羽根が不要になり、受光素子の配設箇
所の自由度が向上するとともに、撮影レンズの開口特性
が何等かの原因によって変動しても測光用積分回路の充
電特性がこれに追従できるので、極めて高精度な露出制
御が可能となり、且つシャッタ羽根の開口動作前のタイ
ミングにおける対数圧縮手段の出力電圧はフィルム感度
と被写体輝度のみを反映しているので、フィルム感度と
被写界輝度を変数としてシャッタ速度を算出するための
演算回路を別途配置しなくても低輝度警告を行うことが
可能になる。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の1実施例を詳細に説明す
る。
本発明は絞り羽根兼用のシャッタ羽根を具備するプロ
グラムシャッタに適用されるものであり、先ず、絞り羽
根を兼用するシャッタ羽根を有するプログラムシャッタ
の基本的な構成例を第1図に示す。
第1図において1及び2は各々絞り羽根を兼用したシ
ャッタ羽根を示し、シャッタ羽根1及び2は各々軸1a及
び2aに回動自在に枢支されている。又、3は光軸を中心
にして回動自在に保持された羽根開閉リングを示し、羽
根開閉リング3はスプリング4によって常時反時計廻り
に付勢され、羽根開閉リング3に植設されたピン3a・3b
は各々シャッタ羽根1・2に形成された長溝1b・2bと係
合している。又、5は羽根開閉レバー3を時計廻りに回
動させるためのアクチュエータの1例であるソレノイド
を示す。
そして、その作用を説明すると、先ず、初期状態にお
いてソレノイド4は消磁されており、羽根開閉リング3
はスプリング4によって反時計廻りに付勢されている。
従って、羽根開閉リング3は爪3cがストッパ6に当接し
た位置で停止しており、シャッタ羽根1・2はアパーチ
ュア7を閉じている。
この状態でソレノイド5を励磁すると、羽根開閉リン
グ3はピン3a・3bが長溝1b・2bを係止したまま、スプリ
ング4の張力に抗して時計廻りに回動するので、シャッ
タ羽根1・2は各々軸1a・2aを中心にして反時計廻りに
回動してアパーチュア7を徐々に開口してゆき、羽根開
閉リング3の爪3dがストッパ6に当接した時点でアパー
チュア7は開放口径になる。そして適正露出が得られた
タイミングにおいてソレノイド5を消磁すれば、羽根開
閉リング3はスプリング4の張力によって反時計廻りに
回動して、シャッタ羽根1・2はアパーチュア7を閉じ
て露出動作を終了する。
該種のプログラムシャッタの構造・作用は従来より周
知のものであるが、本発明においては、その特徴的な点
として撮影レンズの実際の口径を検出する手段が設けら
れている。
撮影レンズの口径を検出する手段としては、シャッタ
羽根1(あるいは2)の回動量を検出する手法や羽根開
閉リング3の回動量を検出する手法等種々の態様が考え
られるが、本実施例ではシャッタ羽根1にその回動量を
検出するための光電式のエンコーダ8が形成された例を
採用している。
光電式のエンコーダ8の詳細に関しては第2図・第3
図を参照して説明するが、その基本的な構成及び作用を
説明すると、シャッタ羽根1には他の機構部材の作動の
妨げとならない箇所に軸1aを中心とした円周上に多数の
スリット8aが形成され、該スリット8aが発光素子8bから
受光素子8cに至る光路を開閉する毎に発生するパルスを
カウントすることによってシャッタ羽根1の回動量を数
値化して検出する様になされている。
第2図はこのエンコーダ8の要部拡大図であり、第3
図は第1図及び第2図におけるA視断面図である。シャ
ッタ羽根1は地板8dと地板8eの間隙に浮遊する様に支持
されており、地板8eに形成された貫通孔には本実施例の
特徴となる反射率及び透過率が極めて低いライトガイド
8fが埋設されている。このライトガイド8fの概ね中央に
は、シャッタ羽根1に形成されたスリット8aよりも十分
に面積の小さいライトガイドスリット8gが形成されてお
り、発光素子8bから照射された光束はライトガイドスリ
ット8gを通過して、地板8d或いは地板8dと反射率が異な
るシャッタ羽根1で反射されて、受光素子8cに至る様に
なされている。そして本実施例においてエンコーダ8の
特徴的な点は、ライトガイド8fの反射率が地板8dやシ
ャッタ羽根1の反射率と比較して十分に小さいこと、
ライトガイドスリット8gの面積がシャッタ羽根1に形成
されたスリット8aの面積と比較して十分に小さいこと、
発光素子8bと受光素子8cを結ぶ線分がシャッタ羽根1
に形成されたスリット8aの進行方向に対して直交してい
ること等である。このため本実施例では発光素子8bから
照射された光束の内あたかもピンホール的なライトガイ
ドスリット8gを通過した光のみが受光素子8cに至り、し
かもシャッタ羽根1とスリット8aの境界線はライトガイ
ドスリット8gを瞬時に横切るので、受光素子8cが発生す
る光電流は急激な立ち下がり及び立ち上がりを示すの
で、正確なパルス化が可能になる。又、カメラ姿勢の変
化等によってシャッタ羽根1が不安定な走行をした場合
について考えても、通常この様な場合は、シャッタ羽根
1はスリット8aの進行方向の前後に傾斜するが、本実施
例では上記の様に発光素子8bと受光素子8cを結ぶ線分が
シャッタ羽根1に形成されたスリット8aの進行方向に対
して直交しているので、発光素子8bから照射された光の
シャッタ羽根1に対する入射角度はシャッタ羽根1の傾
斜には殆ど影響されず、スリット8aの通過を高精度で検
出することができる。
そしてスリット8aがライトガイドスリット8gを通過す
る毎に生じる受光素子8cの光電流の変化をパルス化し
て、このパルスをカウントすれば、時々刻々と変化する
シャッタ羽根1の開口位置(即ち、現時点のF値)を知
ることができる。
そして本実施例ではこの様にして検出したシャッタ羽
根1の開口位置とフィルム感度と被写界輝度とに対応し
てその電流供給レベルを決定して、積分回路の充電電流
を制御する様になされているので、測光用の受光素子を
シャッタ羽根1・2の動作とは無関係な箇所に配置して
も、積分回路の充電特性をシャッタ羽根1・2の開口特
性に追従させることが可能となり、又、シャッタ羽根1
・2が開口を開始する以前における前記電流供給レベル
はフィルム感度と被写界輝度のみによって決定されるの
で、このシャッタ羽根1・2の開口開始以前における電
流供給レベルによって低輝度警告を行う様にしている。
次に第4図を参照して、シャッタ羽根1の開口位置と
フィルム感度と被写界輝度とに対応してその電流供給レ
ベルを決定して、積分回路の充電電流を制御する回路、
及び、このシャッタ羽根1・2の開口開始以前における
電流供給レベルによって低輝度警告を行う回路を含む露
出制御回路例を説明する。
先ず、第4図において、8b及び8cは既に説明した発光
素子及び受光素子を各々示し、又、10は発光素子8cの出
力をパルス化する波形整形回路を、20は波形整形回路10
の出力パルスを計数するカウンタを各々示す。又、30は
被写界輝度に対応して露出時間を決定する測光回路を、
40はシャッタ羽根を駆動する駆動回路を、50は各種のシ
ーケンス制御をするシーケンス回路を、60はDXフィルム
のパトローネの所定箇所に設けれた導電性のパターンに
対応してメーク・ブレークする接点群を、70は接点群60
のメーク・ブレークにより得られるパターンに対応して
フィルム感度をコード化するDX回路を、83はカウンタ20
及びDX回路70からの出力を供給される演算回路を、84は
演算回路83の出力を電圧値変換するためのデジタル−ア
ナログ変換回路を各々示す。
尚、本実施例ではDXフィルムに対応したカメラを想定
しているが、フィルム感度は例えば可変抵抗の端子レベ
ルとして手動で入力し、これをデジタルコード化する様
にしてもよい。
次ぎに、本実施例のより具体的な構成及び作用を説明
しよう。
先ず、測光回路30に関して説明する。
本実施例では、暗電流の影響を除去するために受光素
子であるSPD31を無バイアスで使用するとともに広汎な
輝度域に対応するためにログダイオード32をオペアンプ
33の帰還抵抗として使用している。具体的には、SPD31
は、そのアノード側をオペアンプ33の非反転入力に、そ
のカソード側をオペアンプ33の反転入力に各々接続され
るとともに、望ましくはその受光面が被写界に正対して
カメラボディーの任意箇所に配置されている。
そしてその作用を説明すると、被写界輝度に対応した
光がSPD31に入射すると、SPD31には光電流が逆方向に流
れ、ログダイオード32の両端にはこの光電流による電圧
降下V2が発生する。従って、オペアンプ33の出力端には
バイアス電圧V1に光電流によるログダイオード32の電圧
降下V2を重畳したレベルが発生する。そしてオペアンプ
33の出力電圧は対数伸長用のトランジスタ36のベースに
電流供給レベルとして加えられ、そのコレクタ電流を制
御し、トランジスタ36のコレクタ電流によってコンデン
サ37は充電されるので、積分用のコンデンサ37の充電特
性はSPD31に流れる光電流及びバイアス電圧V1によって
決定されることになる。
そしてこのコンデンサ37の充電レベルはコンパレータ
38の反転入力に加えられ、これがコンパレータ38の非反
転入力に電源39から加えられている基準レベルと一致し
た時にコンパレータ38が発生するシャッタ閉じ信号はシ
ーケンス回路50に加えられ、シャッタ閉鎖動作を実行さ
せる様になされている。尚、コンデンサ37と並列接続さ
れたトランジスタ310はシャッタレリーズと連動して遮
断され、トランジスタ310が遮断されることによってコ
ンデンサ37の充電動作が開始される様になされている。
ところで、周知の通りフィルムに対する適正な露出量
はフィルム感度比に反比例するので、被写界輝度を一定
とした場合、フィルム感度が高い程コンデンサ37の充電
電流を増大せしめ、シャッタ羽根1・2の閉鎖タイミン
グを早めることが要求される。そして既に説明した様
に、コンデンサ37の充電電流はオペアンプ33の出力レベ
ルによって制御され、オペアンプ33の出力には被写界輝
度に対応して決定される電圧V2とバイアス電圧V1を重畳
したレベルが現れるので、フィルム感度に対応してバイ
アス電圧V1決定すれば、フィルム感度に対応してコンデ
ンサ37の充電特性を決定することが可能になる。
又、既に説明した様に、絞り羽根兼用のシャッタ羽根
1・2を使用したプログラムシャッタの場合、シャッタ
羽根1・2が開放口径に達するまでは、シャッタ羽根1
・2の開口とともに単位時間当たりの露出量が刻々と上
昇するので、この単位時間当たりの露出量の上昇カーブ
に合わせてコンデンサ37の充電電流を上昇させなけれ
ば、シャッタ羽根1・2が全開するまでの所謂三角領域
において適正な露出制御をすることができない。そして
既に説明した様に、コンデンサ37の充電電流はオペアン
プ33の出力レベルによって制御され、オペアンプ33の出
力には被写界輝度に対応して決定される電圧V2とバイア
ス電圧V1を重畳したレベルが現れるので、シャッタ羽根
1・2の開口位置に対応してバイアス電圧V1決定すれ
ば、シャッタ羽根1・2の開口特性にコンデンサ37の充
電特性を追従させることができ、シャッタ羽根1・2が
全開するまでの所謂三角領域においても適正な露出制御
をすることができる。
そこで本実施例では、フィルム感度に対応してバイア
ス電圧V1を基本的に決定するとともに、シャッタ羽根1
・2が全開するまでの三角領域ではシャッタ羽根1・2
の開口位置に対応してバイアス電圧V1を補正し、シャッ
タ羽根1・2の開口に伴ってバイアス電圧V1を上昇させ
ることにより、シャッタ羽根1・2の開口特性にコンデ
ンサ37の充電特性が追従できる様にしている。
そこで、以下において、フィルム感度に対応してバイ
アス電圧V1を決定するための回路及びシャッタ羽根1・
2の開口位置に対応してバイアス電圧V1を上昇させるた
めの回路に関して説明する。
先ず、本実施例はDXフィルム対応型のカメラを想定し
ているので、フィルム感度はパトローネに設けられた導
電性のパターンに接触する接点群60のオン・オフパター
ンとして入力され、このオン・オフパターンはDX回路70
でコード化されて、演算回路83に加えられる様になされ
ている。
又、シャッタ羽根1・2の開口位置は光電式のエンコ
ーダ8によって入力される。
より具体的には、発光素子8bの一例である発光ダイオ
ードから照射された光はライトガイドスリット8gを通過
し、地板8d或いはシャッタ羽根1で反射されて、受光素
子8cの一例であるフォトトランジスタに至る。そして、
地板8dとシャッタ羽根1の反射率は異なるので、スリッ
ト8aがライトガイドスリット8gを横切る毎に受光素子8c
に入射する光エネルギは変動し、抵抗R1の端子レベルと
して波形整形回路10に加えられる。
第5図は波形整形回路10の具体的な構成例を示してお
り、抵抗R1の端子レベルは、受光素子8cの暗電流相当分
が直流カットコンデンサ11で除去された後、オペアンプ
12で増幅されて、コンパレータ13の反転入力に加えられ
ている。そしてコンパレータ13の非反転入力には電源14
から基準レベルが加えられており、コンパレータ13はオ
ペアンプ12の出力を基準レベルと比較してパルス化する
ので、コンパレータ13からはスリット8aがライトガイド
スリット8gを通過する毎にパルスが発生され、このパル
スはカウンタ20のクロック端子に加えられ、カウンタ20
をカウントアップ(カウントダウンでも可)するので、
シャッタ羽根1・2の開口位置はカウンタ20の計数値と
して数値化されて演算回路83に加えられる。
そして演算回路83はこの様にして数値化されたシャッ
タ羽根1・2の開口位置とフィルム感度とを変数とした
演算処理を行ってその解答をデジタル−アナログ変換回
路84に与え、デジタル−アナログ変換回路84はこれを電
圧に変換して、バイアス電圧V1を発生する。
尚、演算回路83が実行する具体的な演算内容は測光回
路30の特性やその他の機構的な特性によって異なるが、
フィルム感度が高い程コンデンサ37の充電速度を上昇さ
せる必要があり、又、アパーチュア7の開口につれてカ
ウンタ20の計数値が上昇する程コンデンサ37の充電速度
を上昇させる必要があるので、演算回路83はDX回路70か
ら加えられるフィルム感度情報にカウンタ20の計数値を
乗じ、これに測光回路30の特性やその他の機構的な特性
によって決定される定数を乗じた演算を行えばよい。
尚、この演算内容を(式−1)に示す。
解=定数×(ISO/ISO100)×計数値(式−1) ところで、既に説明した様に、フィルム感度に対して
被写界輝度が低いとシャッタ速度は遅くなり、このシャ
ッタ速度がある値より低くなると低輝度警告を行うこと
が望ましい。そして本実施例ではシャッタ速度はコンデ
ンサ37に対する電流供給レベルとなるオペアンプ33の出
力レベルによって決定され、オペアンプ33の出力レベル
は既に説明した様に被写界輝度に対応して定まるログダ
イオード32の電圧降下V2とフィルム感度とシャッタ羽根
1・2開口位置(即ち、カウンタ20の計数値)に対応し
て定まるバイアス電圧V1とを反映して決定されるが、図
示せぬシャッタボタンのハーフストローク時にはシャッ
タ羽根1・2は完全に閉鎖しており、カウンタ20の計数
値は定数として扱うことができるので、バイアス電圧V1
はフィルム感度のみを反映し、従って、オペアンプ33の
出力レベルはフィルム感度と被写界輝度のみを反映する
ことになる。そして最終的なシャッタ速度はこの初期時
におけるオペアンプ33の出力レベルにカウンタ20の計数
値として導入されたシャッタ羽根1・2の開口特性を反
映させたものとなり、シャッタ羽根1・2の開口特性に
は若干の変動が予想されても、低輝度警告としては十分
な精度をもっている。
そこで、本実施例ではシャッタボタンのハーフストロ
ーク時におけるオペアンプ33の出力レベルによって制御
されるトランジスタ311の出力電流と定電流源313の電流
値を比較する電流コンパレータによって低輝度警告を行
う様にしている。
より具体的にはトランジスタ311は電流源313とグラン
ド間に接続され、トランジスタ311のベースにはオペア
ンプ33の出力が接続されており、オペアンプ33の出力レ
ベルによって定電流源313からトランジスタ311のコレク
タ−エミッタ間に注入される電流量が制御される様にな
されている。又、シーケンス回路50とグランド間に接続
されたトランジスタ314のベースは定電流源313に接続さ
れ、トランジスタ314のベースへの電流供給レベルはベ
ース・エミッタが接続されてダイオードとして機能する
トランジスタ312のベース−エミッタ間電圧によって決
定される様になされている。従って、シャッタボタンの
ハーフストローク時に、フィルム感度と被写界輝度に対
応して変動するオペアンプ33の出力レベルにより定電流
源313からトランジスタ311に流れる電流量を制御すれ
ば、定電流源313からトランジスタ314のベースに供給さ
れる電流が制御されてトランジスタ314がオン・オフす
ることになり、シーケンス回路50がトランジスタ314の
オン・オフを監視することによってシャッタ速度が手持
ち限界速度以上か以下かを知る様にしている。
ところで、ストロボの発光量を示す数値であるガイド
ナンバはフィルム感度がISO100の場合に撮影距離とF値
の積と定義され、フィルム感度が変更されると撮影距離
はフィルム感度比の平方根に比例する。
従って、ガイドナンバが固定されたストロボを使用す
る場合は、撮影距離とフィルム感度が決定すれば使用す
べきF値は決定され、このF値が得られたタイミングで
ストロボ同調すれば適正露出が得られることになる。
本実施例ではカウンタ20の計数値はF値を示すことに
なるので、DX回路70が出力するフィルム感度情報と測距
回路90が出力する撮影距離情報を演算回路100に加え、
この演算回路100においてフィルム感度と撮影距離とガ
イドナンバから適正露出が得られるF値を算出して、デ
ジタルコンパレータ110に与えるとともに、デジタルコ
ンパレータ110はカウンタ20の計数出力が演算回路100の
出力と一致したタイミングでEFU回路120(エレクトロニ
クス−フラッシュ−ユニット回路の略であり、公知であ
る。)にトリガパルスを与え、ストロボを発光させる様
にしている。
尚、演算回路100が実行する演算内容は次の(式−
2)で示される。
但し、(式−2)においてFはF値を、GNoはガイド
ナンバを、Lは撮影距離を各々示し、kはシャッタ羽根
1・2の特性によって定まる定数である。
又、測距回路90はヘリコイドの繰り出し量を検出する
様にしてもよいし、例えば、近赤外光を使用したオート
フォーカス用の測距機構を流用してもよい。
次ぎに上記事項を参照して本実施例の動作を説明す
る。
先ず、通常の自動露出モード時の動作を説明する。
初期状態において、シーケンス回路50が駆動回路40を
構成するトランジスタ41のベースに加える信号のレベル
はローで、トランジスタ41は遮断されているので、ソレ
ノイド5は消磁されている。従って、羽根開閉リング3
はスプリング4の張力によって反時計廻りに回動し、爪
3cがストッパ6に当接した状態にあり、羽根開閉リング
3に植設されたピン3a・3bは各々長溝1b・2bを係止しつ
つシャッタ羽根1・2を反時計廻りに回動させるので、
シャッタ羽根1・2によってアパーチュア7は閉鎖され
た状態にある。
又、初期状態ではシーケンス回路50が測光回路30のト
ランジスタ310のベースに加える信号のレベルもローで
あり、トランジスタ310は導通しているので、コンデン
サ37の端子レベルは電源レベルまでプルアップされ、コ
ンデンサ37の充電はなされない。
電源スイッチが投入されると、セットされているフィ
ルムのパトローネにマークされたDXパターンに対応して
接点群60がオン・オフし、DX回路70は接点群60のオン・
オフパターンをコード化したフィルム感度情報を発生
し、このフィルム感度情報は演算回路83と演算回路100
に加えられる。
又、カウンタ20の計数値も演算回路83に加えられ、演
算回路83はフィルム感度とカウンタ20の計数値を変数と
して(式−1)に示す演算処理を実行し、デジタル−ア
ナログ変換回路84は演算回路83の演算結果を電圧に変換
してバイアス電圧V1を発生するが、シャッタボタンのハ
ーフストローク時にはカウンタ20の計数値は定数と見な
すことができるので、バイアス電圧V1はフィルム感度の
みを反映していることになる。
一方、SPD31にはログダイオード32を介して被写界輝
度に対応した光電流が流れ、ログダイオード32の両端に
はこの光電流に対応した電圧降下V2が発生するので、オ
ペアンプ33の出力電圧はフィルム感度のみを反映した電
圧V1と被写界輝度を反映した電圧V2とを重畳したレベル
になる。そして最終的なシャッタ速度はこの初期時にお
けるオペアンプ33の出力レベルにカウンタ20の計数値と
して導入されたシャッタ羽根1の開口特性を反映させた
ものとなり、シャッタ羽根1の開口特性は若干変動が予
想されるが、低輝度警告としては十分な精度を持ってい
る。
そして、既に説明した様に、オペアンプ33の出力レベ
ルに対応して定電流源313からトランジスタ311のコレク
タ−エミッタ間に供給される電流量が制御されるので、
シャッタボタンのハーフストローク時に、オペアンプ33
の出力レベルが手持ち限界シャッタ速度に対応して決定
されるレベルよりも低いと、定電流源313の電流は一部
トランジスタ311に流れるのみで、残りはトランジスタ3
14のベースに流れるため、トランジスタ314は導通状態
となる。そしてシーケンス回路50はトランジスタ314が
導通するとフィルム感度に対して被写界輝度が低いもの
と判断して図示せぬファインダ内のLED等に低輝度警告
を行う。
又、シャッタボタンのハーフストローク時に、オペア
ンプ33の出力レベルが手持ち限界シャッタ速度に対応し
て決定されるレベルよりも高いと、定電流源313の電流
は全てトランジスタ311のコレクタへ流入し、定電流源3
13からトランジスタ314のベースへの電流供給が行われ
ないため、トランジスタ314は遮断される。そしてシー
ケンス回路50はトランジスタ314が遮断されるとフィル
ム感度に対して被写界輝度が十分であると判断して低輝
度警告は行わない。
その後、シャッタボタンが押されて、レリーズ信号が
シーケンス回路50に加えられると、シーケンス回路50
は、駆動回路40のトランジスタ41及び測光回路30のトラ
ンジスタ310のベース入力を各々ハイレベルにするとと
もに、発光素子8bに駆動電圧を印加する。
先ず、トランジスタ41はベースがハイレベルになるこ
とにより導通し、応じてソレノイド5が励磁される。従
って、羽根開閉リング3はスプリング4の張力に抗して
時計廻りに回動するので、羽根開閉リング3に植設され
たピン3a・3bは各々長溝1b・2bを係止しつつシャッタ羽
根1・2を時計廻りに回動させるので、シャッタ羽根1
・2はアパーチュア7を第6図のカーブaに示す様な特
性で開口してゆき、フィルム面に対する露出が開始され
る。
尚、第6図において横軸は露出時間を示し、縦軸はF
値を示している。
又、測光回路30においてはトランジスタ310のベース
がハイレベルになることによりトランジスタ310は遮断
されて、コンデンサ37の充電が可能になる。
該種のプログラムシャッタの場合、開放口径に達する
以前の三角領域ではシャッタ羽根1・2の開口に伴って
単位時間当たりの露出量が刻々と変動するので、絞り口
径の変動に伴って、コンデンサ37の充電特性を補正する
ことが要求される。
そこで、本実施例ではシャッタ羽根1の開口位置をカ
ウンタ20の計数値として数値化し、カウンタ20の計数値
の上昇に対応してバイアス電圧V1を上昇せしめ、コンデ
ンサ37の充電速度を上昇させる様にしている。
より詳細には、上記の如くして羽根開閉リング3が時
計廻りに回動することによってシャッタ羽根1・2がア
パーチュア7の開口を開始すると、シャッタ羽根1に形
成されたスリット8aはライトガイドスリット8gを順次横
切る。この時点ではシーケンス回路50は発光素子8bに駆
動電圧を印加しているので発光素子8bから照射された光
束はライトガイドスリット8gを通過して受光素子8cに入
射しており、シャッタ羽根1の反射率と地板8dとの反射
率は異なるので、スリット8aがライトガイドスリット8g
を横切る毎に受光素子8cに対する入射光量が変動し、抵
抗R1の端子レベルも変動する。そして波形整形回路10は
抵抗す1の端子レベルを基準レベルと比較して第7図a
に示す様なパルスを発生する。このパルスがカウンタ20
に加えられてカウンタ20をカウントアップさせるので、
シャッタ羽根1の開口位置はカウンタ20の計数値として
数値化され、このカウンタ20の計数値は演算回路83に加
えられる。
そして、演算回路83はDX回路70から加えられるフィル
ム感度情報と、カウンタ20の計数値に対応して(式−
1)の演算を行い、デジタル−アナログ変換回路84は演
算回路83の演算結果をバイアス電圧V1に変換するので、
バイアス電圧V1はステップ状に上昇し、オペアンプ33の
出力はこのバイアス電圧V1に被写界輝度に対応して決定
されるログダイオード32の電圧降下V2を重畳したものと
なるので、オペアンプ33の出力レベルも第8図に示す様
にステップ状に上昇する。
そしてコンデンサ37はトランジスタ36のコレクタ−エ
ミッタ間に流れる電流により充電され、トランジスタ36
のコレクタ−エミッタ間電流はオペアンプ33の出力レベ
ルに対応して制御されるので、シャッタ羽根1・2の開
口に伴ってオペアンプ33の出力レベルがステップ状に上
昇することに対応してコンデンサ37の充電速度も上昇す
る。
そして、コンデンサ37の充電レベルがコンパレータ38
の非反転入力に加えられている基準レベルと一致する
と、コンパレータ38の出力は反転する。
そしてシーケンス回路50はこの様にしてコンパレータ
38の出力が反転すると、トランジスタ41のベースをロー
レベルに落とすので、ソレノイド5は消磁されて、羽根
開閉リング3はスプリング4の張力によって反時計廻り
に回動し、シャッタ羽根1・2はアパーチュア7を閉じ
て露出動作を終了する。
尚、この時シーケンス回路50は測光回路30のトランジ
スタ310のベースレベル及び発光素子8bの駆動電圧を落
とすので、測光回路30及びエンコーダ8も動作を終了す
る。
ところで、上記においても説明した様に、ソレノイド
5が励磁されることによってシャッタ羽根1・2はアパ
ーチュアを開口してゆくが、シャッタ羽根1・2の開口
特性は経時変化やカメラ位置の変化或いは電磁シャッタ
の場合は電源電圧の変動等によって変動する可能性があ
ることは否定できない。
例えば、第6図を参照して既に説明した曲線aがシャ
ッタ羽根1・2の設計上の理想的な開口特性であるとし
た場合、上記した様な理由によってシャッタ羽根1・2
が第6図の曲線bに示す様な特性で開口することも十分
に考えられる。
そしてフィルム面に対して適正露出を与えるためには
露出量の積分値がフィルム感度に対応して決定される値
に達した時に露出を打ち切ることが要求されるので、シ
ャッタ羽根1・2が曲線bの様な開口特性を示す場合は
曲線aに示す様な理想的な開口特性の場合よりも露出時
間を長くしなければ、適正な露出を与えることはできな
い。
しかしながら、本実施例ではシャッタ羽根1・2の現
実の開口特性をカウンタ20の計数値としてフィードバッ
クしてバイアス電圧V1を決定しているので、シャッタ羽
根1・2の開口特性の変動によってフィルム面に対する
露出量の積分特性が変動しても測光回路30の充電特性を
フィルム面に対する露出量の積分特性に追従させること
が可能になり、シャッタ羽根1・2の開口特性が変動し
ても正確な露出制御を行うことが可能となっている。
即ち、シャッタ羽根1・2の開口に伴って波形整形回
路10はパルスを発生し、このパルスがカウンタ20にカウ
ントアップクロックとして加えられるが、波形整形回路
10が発生するパルスはシャッタ羽根1の現実の開口位置
に対応しているので、シャッタ羽根1が第6図の曲線b
の様な開口特性を示す時は波形整形回路10は第7図のb
に示す様に若干遅延したパルスを発生するので、カウン
タ20の計数値の上昇速度も低下する。そして、デジタル
−アナログ変換回路84が発生するバイアス電圧V1はカウ
ンタ20がカウントアップする毎にステップ状に上昇する
ので、カウンタ20の計数値の上昇速度が低下すると、バ
イアス電圧V1の上昇速度は低下し。コンデンサ37の充電
電流の上昇速度も低下するので、コンデンサ37の充電レ
ベルが基準レベルと一致するのに要する時間も遅延する
ことになり、露出時間が延長される。
この様に、本実施例では何等かの原因によってシャッ
タ羽根1・2の開口特性が変動しても、この開口特性の
変動に追従して測光回路の充電特性も変動するので、シ
ャッタ羽根1・2の開口特性の変動にかかわりなく適正
な露出を与えることが可能になる。
次ぎに、ストロボ撮影時の動作を説明する。
撮影者がストロボモードを指定すると、シーケンス回
路50はEFU回路120を作動させて図示せぬメインコンデン
サの充電を開始する。
同時にシーケンス回路50は測距回路90、演算回路100
及びデジタルコンパレータ110を起動する。
先ず、測距回路90は起動されることにより、対象とな
る被写界までの距離を示す撮影距離情報を演算回路100
に与える。又、演算回路100にはDX回路70からフィルム
感度情報が与えられている。
そしてガイドナンバが固定されたストロボの場合、撮
影距離とフィルム感度が決定されれば適正露出を得られ
るF値は一義的に決定されるので、演算回路100はフィ
ルム感度情報と撮影距離情報によって(式−2)に示す
演算を行い、適正F値を示すF値情報を算出して、この
F値情報をデジタルコンパレータ110に与える。
EFU回路120の充電が完了した後に撮影者がシャッタボ
タンを押すと、通常の撮影時と同様にしてシャッタ羽根
1・2がアパーチュア7を開口してゆき、シャッタ羽根
1の開口位置に対応してカウンタ20の計数値は更新され
てゆく。従って、カウンタ20の計数値は、シャッタ羽根
の開口特性にかかわらず常に現実のF値と1対1に対応
している。そこで、カウンタ20の計数値をデジタルコン
パレータ110によって演算回路100が発生するF値情報と
比較し、両者が一致したタイミングにおいて、デジタル
コンパレータ110がEFU回路120にトリガ信号を与えれ
ば、適正なF値がえられたタイミングにおいてストロボ
を同調させることができる。
尚、この時のデジタルコンパレータ110が発生するト
リガ信号はシーケンス回路50に与えられ、シーケンス回
路50はこのトリガ信号によって露出動作を中止させる。
尚、ストロボを使用するケースとしては上記の様に被
写界輝度が低い時の主光源として使用する場合の他に、
所謂日中シンクロの様に被写界輝度比とフィルムの露光
域とのマッチングをとるための補助光源として使用する
場合が考えられる。
そしてこの様なケースで背景が十分に明るい場合は、
背景に対して適正露出が与えられたタイミングにおいて
コンパレータ38の出力が反転すると、コンパレータ38の
出力はEFU回路120に対してオアゲート130を介してトリ
ガ信号として与えられストロボを発光させるので、背景
が露出オーバーになることはない。
尚、上記では電流コンパレータによって低輝度警告を
する様にした例を説明したが、オペアンプ33の出力レベ
ルを比較する様にすることも可能である。
〔効果〕
以上説明した様に本発明によれば、シャッタ羽根の開
口位置に対応して測光回路の充電特性を変動させること
ができるので、測光用の受光素子の配設箇所の自由度
や、全体としてデザイン設計の自由度を著しく向上させ
ることができる。
又、本発明の場合、シャッタ羽根の実際の開口位置を
検出して測光回路の充電特性を変動させているので、シ
ャッタ羽根の開口特性が経時変化・電源電圧の変動・撮
影姿勢の変化等によって変動してもシャッタ羽根の開口
特性の変動に測光回路の充電特性が追従するので、正確
な露出制御を行うことが可能になる。
又、本発明ではコンデンサ37に対する電流供給レベル
となるオペアンプ33の出力レベルはシャッタボタンのハ
ーフストローク時にはフィルム感度と被写界輝度のみを
反映することになるので、専用回路を設けずにオペアン
プ33の出力によって低輝度警告をすることが可能にな
る。
又、本発明によれば、シャッタ羽根の開口位置がカウ
ンタの計数値として数値化されるので、近年特に普及し
てきているマイクロコンピュータの導入が容易になる。
又、本発明ではカウンタの計数値はその時点における
F値と1対1に対応しているので、フラッシュマチック
モードにおけるストロボ同調タイミングの決定基準とし
ても使用することができ、シャッタ羽根の開口位置を制
限するための機構を別途設けなくとも、フラッシュマチ
ックモードにおいて正確な露出制御をすることが可能に
なる。
又、ファインダ内に低輝度警告をすべき時にストロボ
撮影モードを自動的に選択する様にすれば、不慮の手ぶ
れを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例にかかるシャッタ機構の機構
図、第2図は第1図の要部拡大図、第3図は第1図及び
第2図のA視断面図、第4図は本発明の1実施例の回路
図、第5図は波形整形回路の回路例を示す回路図、第6
図は第1図に示すシャッタ機構の開口特性図、第7図は
波形整形回路の出力パルスを示す特性図、第8図はデジ
タル−アナログ変換回路の出力波形を示す特性図、第9
図は一般的なプログラムシャッタの開口特性図。 1・2…シャッタ羽根、5…ソレノイド 8…エンコーダ、8f…ライトガイド 8g…ライトガイドスリット 20…カウンタ、30…測光回路 31…SPD、35…トランジスタ 37…コンデンサ、311…トランジスタ 312…トランジスタ、313…定電流源 314…トランジスタ、83…演算回路 84…デジタル−アナログ変換回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最大口径を限度として連続的に開口する絞
    り羽根兼用のシャッタ羽根と,被写界光への露呈面積が
    前記シャッタ羽根の開口位置に影響されない受光素子
    と,該受光素子の受光量に対応して流れる光電流を対数
    圧縮する対数圧縮手段と,該対数圧縮手段の出力を対数
    伸長した電流を積分する積分回路と,該積分回路の積分
    値が所定の値に達した時に前記シャッタ羽根を閉じるシ
    ャッタ閉鎖手段とを各々具備する露出制御装置におい
    て, 前記シャッタ羽根の動作線上に列設された認識可能な識
    別マークと, 該識別マークを読み取って連続的に変化する前記シャッ
    タ羽根の位置を検出する羽根位置検出手段と, フィルム感度を入力するフィルム感度入力手段と, 前記羽根位置検出手段によって検出された羽根位置と対
    応した電圧を前記フィルム感度入力手段から入力された
    フィルム感度で補正したレベルをバイアス電圧として前
    記対数圧縮手段に印加するバイアス電圧発生手段と, 前記シャッタ羽根の開口動作以前のタイミングで前記対
    数圧縮手段の出力レベルによって低輝度警告を行う低輝
    度警告手段と, を具備することを特徴とする露出制御装置。
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