JPH0822822A - 亜鉛アルカリ電池 - Google Patents
亜鉛アルカリ電池Info
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- JPH0822822A JPH0822822A JP15356894A JP15356894A JPH0822822A JP H0822822 A JPH0822822 A JP H0822822A JP 15356894 A JP15356894 A JP 15356894A JP 15356894 A JP15356894 A JP 15356894A JP H0822822 A JPH0822822 A JP H0822822A
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- JP
- Japan
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- zinc alloy
- alloy powder
- lead
- indium
- zinc
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-
- Y02E60/12—
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、無汞化かつ鉛無添加の亜鉛合金粉末
を用いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池を
提供することにある。 【構成】本発明の亜鉛アルカリ電池は、インジウム0.
01〜0.1重量%,ビスマス0.001〜0.01重
量%,ガリウム0.001〜0.05重量%及びマグネ
シウム,カルシウム,バリウム,ベリリウムからなる群
より選ばれた少なくとも1種類以上を合計0.001〜
0.05重量%含有する無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金
粉末を負極活物質とし、更に亜鉛合金粉末の防食剤とし
てインジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してインジウム
換算で0.005〜0.5重量%添加したゲル状負極を
有しているので、無汞化且つ鉛無添加という電池のさら
なる低公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金
粉末を使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性
能である。
を用いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池を
提供することにある。 【構成】本発明の亜鉛アルカリ電池は、インジウム0.
01〜0.1重量%,ビスマス0.001〜0.01重
量%,ガリウム0.001〜0.05重量%及びマグネ
シウム,カルシウム,バリウム,ベリリウムからなる群
より選ばれた少なくとも1種類以上を合計0.001〜
0.05重量%含有する無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金
粉末を負極活物質とし、更に亜鉛合金粉末の防食剤とし
てインジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してインジウム
換算で0.005〜0.5重量%添加したゲル状負極を
有しているので、無汞化且つ鉛無添加という電池のさら
なる低公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金
粉末を使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性
能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は亜鉛アルカリ電池に係わ
り、詳しくは無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用い
た低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池に関す
る。
り、詳しくは無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用い
た低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、亜鉛アルカリ電池の負極活物質と
しては、亜鉛の腐食によるガス発生の抑制及び電気特性
の向上を目的として、汞化亜鉛合金粉末が用いられてき
たが、近年、使用済み電池による環境汚染が問題視され
るようになってきたことから低公害化が社会的な要望と
なり、亜鉛合金粉末を無汞化(無水銀)にするための亜
鉛合金組成や防食剤(インヒビター)等の研究が進めら
れ、ついに実用上問題の無い無水銀アルカリ電池用ゲル
状負極が開発されるに至った。
しては、亜鉛の腐食によるガス発生の抑制及び電気特性
の向上を目的として、汞化亜鉛合金粉末が用いられてき
たが、近年、使用済み電池による環境汚染が問題視され
るようになってきたことから低公害化が社会的な要望と
なり、亜鉛合金粉末を無汞化(無水銀)にするための亜
鉛合金組成や防食剤(インヒビター)等の研究が進めら
れ、ついに実用上問題の無い無水銀アルカリ電池用ゲル
状負極が開発されるに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無水銀
アルカリ電池で実用化されている無汞化亜鉛合金粉末中
には、水素ガス発生を抑制するために水銀と同様に有害
物質である鉛を数百ppm添加していることから、鉛無
添加の亜鉛合金粉末を用いた無水銀アルカリ電池への要
望が高まっている。
アルカリ電池で実用化されている無汞化亜鉛合金粉末中
には、水素ガス発生を抑制するために水銀と同様に有害
物質である鉛を数百ppm添加していることから、鉛無
添加の亜鉛合金粉末を用いた無水銀アルカリ電池への要
望が高まっている。
【0004】ところで、現在までに鉛を添加していない
亜鉛アルカリ電池用亜鉛合金に関して特許公開されたも
のとしては、特開昭63−133450号公報,特開平
2−194103号公報等数多くあり、その中にはある
程度の耐食性を期待できるものもあるが、十分とは言え
ない。また、発生したガスを逃がす構造を有する電池に
は使用可能でとあるかもしれないが、円筒型アルカリマ
ンガン乾電池等、密閉構造を有する電池には亜鉛合金組
成を改善しただけでは、未放電時のガス発生は抑制でき
ても一部放電した後のガス発生までは抑制できず、実用
可能なゲル状負極とはなり得ない。このような状況か
ら、よりガス発生の少ない亜鉛合金組成の開発並びに密
閉構造を有するアルカリ電池にも適用可能なゲル状負極
の開発が急務となっていた。
亜鉛アルカリ電池用亜鉛合金に関して特許公開されたも
のとしては、特開昭63−133450号公報,特開平
2−194103号公報等数多くあり、その中にはある
程度の耐食性を期待できるものもあるが、十分とは言え
ない。また、発生したガスを逃がす構造を有する電池に
は使用可能でとあるかもしれないが、円筒型アルカリマ
ンガン乾電池等、密閉構造を有する電池には亜鉛合金組
成を改善しただけでは、未放電時のガス発生は抑制でき
ても一部放電した後のガス発生までは抑制できず、実用
可能なゲル状負極とはなり得ない。このような状況か
ら、よりガス発生の少ない亜鉛合金組成の開発並びに密
閉構造を有するアルカリ電池にも適用可能なゲル状負極
の開発が急務となっていた。
【0005】本発明は、上記状況に鑑みてなされたもの
で、その目的は無汞化かつ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用
いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池を提供
することにある。
で、その目的は無汞化かつ鉛無添加の亜鉛合金粉末を用
いた低公害且つ安全で高性能な亜鉛アルカリ電池を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1の亜鉛アルカリ電池は、インジウ
ム0.01〜0.1重量%,ビスマス0.001〜0.
01重量%,ガリウム0.001〜0.05重量%及び
マグネシウム,カルシウム,バリウム,ベリリウムから
なる群より選ばれた少なくとも1種類以上を合計0.0
01〜0.05重量%含有する無汞化且つ鉛無添加の亜
鉛合金粉末を負極活物質とし、更に亜鉛合金粉末の防食
剤としてインジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してイン
ジウム換算で0.005〜0.5重量%添加したゲル状
負極を有することを特徴とする。
め、本発明の請求項1の亜鉛アルカリ電池は、インジウ
ム0.01〜0.1重量%,ビスマス0.001〜0.
01重量%,ガリウム0.001〜0.05重量%及び
マグネシウム,カルシウム,バリウム,ベリリウムから
なる群より選ばれた少なくとも1種類以上を合計0.0
01〜0.05重量%含有する無汞化且つ鉛無添加の亜
鉛合金粉末を負極活物質とし、更に亜鉛合金粉末の防食
剤としてインジウム化合物を亜鉛合金粉末に対してイン
ジウム換算で0.005〜0.5重量%添加したゲル状
負極を有することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の亜鉛合金は、鉛の代替元素として、イ
ンジウム,ビスマス,ガリウム及びマグネシウム,カル
シウム,バリウム,ベリリウム等を添加することによ
り、無汞化・鉛添加亜鉛合金よりも未放電時の耐食性を
高めることができる。この場合の各添加元素の作用機構
の詳細は十分明らかになってはいないが、各元素を単独
で添加した場合には水素ガス発生を実用可能なレベルに
抑制できないことを確認していることから、複数元素添
加の相乗効果によって亜鉛合金表面の水素過電圧が高め
られたり、表面が平滑化されて表面積が減少することに
より、耐食性が向上するものと考えられる。なお、ここ
で鉛無添加と表現しているのは、現在の一般的な亜鉛精
練技術では、純亜鉛と言われるものでも鉛が30ppm
程度不純物として混入することは避けられず、30pp
m以下とするのは技術的には可能であるが、コスト的に
不利であると考えられるからである。
ンジウム,ビスマス,ガリウム及びマグネシウム,カル
シウム,バリウム,ベリリウム等を添加することによ
り、無汞化・鉛添加亜鉛合金よりも未放電時の耐食性を
高めることができる。この場合の各添加元素の作用機構
の詳細は十分明らかになってはいないが、各元素を単独
で添加した場合には水素ガス発生を実用可能なレベルに
抑制できないことを確認していることから、複数元素添
加の相乗効果によって亜鉛合金表面の水素過電圧が高め
られたり、表面が平滑化されて表面積が減少することに
より、耐食性が向上するものと考えられる。なお、ここ
で鉛無添加と表現しているのは、現在の一般的な亜鉛精
練技術では、純亜鉛と言われるものでも鉛が30ppm
程度不純物として混入することは避けられず、30pp
m以下とするのは技術的には可能であるが、コスト的に
不利であると考えられるからである。
【0008】また、本発明の亜鉛合金粉末は、鉛添加亜
鉛合金粉末よりもガス発生量が少なく、発生したガスを
逃がす構造を有する電池にはそのまま使用できるが、密
閉構造を有する円筒型アルカリマンガン電池等では、本
発明のような亜鉛合金組成の改善だけでは、漏液を引き
起こさない実用可能なレベルのガス発生の抑制はできな
い。そこで、防食剤(インヒビター)としてインジウム
化合物を添加することにより、密閉構造を有する電池で
も実用可能なゲル状負極を得ることができる。インジウ
ム化合物は、そのガス発生抑制機構の詳細は明らかでな
いが、特に電池を一部放電した場合のガス発生に多大な
効果がある。
鉛合金粉末よりもガス発生量が少なく、発生したガスを
逃がす構造を有する電池にはそのまま使用できるが、密
閉構造を有する円筒型アルカリマンガン電池等では、本
発明のような亜鉛合金組成の改善だけでは、漏液を引き
起こさない実用可能なレベルのガス発生の抑制はできな
い。そこで、防食剤(インヒビター)としてインジウム
化合物を添加することにより、密閉構造を有する電池で
も実用可能なゲル状負極を得ることができる。インジウ
ム化合物は、そのガス発生抑制機構の詳細は明らかでな
いが、特に電池を一部放電した場合のガス発生に多大な
効果がある。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例について詳
細に説明する。 (実施例1)まず、ゲル化剤としてのポリアクリル酸
0.4重量部に、試薬特級相当以上の酸化インジウム
(In2 O3 )を0.039重量部(In換算として亜
鉛合金粉末に対して0.05重量%)加え、ポットミル
で10分間均一に混合した後、これをIn:0.05重
量%,Bi:0.005重量%,Ga:0.01重量%
及びMg:0.01重量%を含む粒径100〜300μ
mの亜鉛合金粉末65重量部に加え、汎用混合機で5分
間撹拌し、均一に混合した。次いで、酸化亜鉛を3.5
重量%溶解した35重量%濃度の苛性カリ水溶液35重
量部に、前記亜鉛合金粉末の混合物を4分間かけて徐々
に添加するとともに、150mmHg以下の減圧状態で
撹拌・混合し、更に、10mmHg以下の減圧状態にし
て5分間撹拌して、均一なゲル状負極を製造した。
細に説明する。 (実施例1)まず、ゲル化剤としてのポリアクリル酸
0.4重量部に、試薬特級相当以上の酸化インジウム
(In2 O3 )を0.039重量部(In換算として亜
鉛合金粉末に対して0.05重量%)加え、ポットミル
で10分間均一に混合した後、これをIn:0.05重
量%,Bi:0.005重量%,Ga:0.01重量%
及びMg:0.01重量%を含む粒径100〜300μ
mの亜鉛合金粉末65重量部に加え、汎用混合機で5分
間撹拌し、均一に混合した。次いで、酸化亜鉛を3.5
重量%溶解した35重量%濃度の苛性カリ水溶液35重
量部に、前記亜鉛合金粉末の混合物を4分間かけて徐々
に添加するとともに、150mmHg以下の減圧状態で
撹拌・混合し、更に、10mmHg以下の減圧状態にし
て5分間撹拌して、均一なゲル状負極を製造した。
【0010】得られたゲル状負極を用いて図1に示すJ
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。この図1において、1は正極端子を兼ねる有底円筒
形の金属缶であり、この金属缶1内には円筒状に加圧成
型した正極合剤2が充填されている。正極合剤2は、二
酸化マンガン粉末とカーボン粉末を混合し、これを金属
缶1内に収納し所定の圧力で中空円筒状に加圧成型した
ものである。また、正極合剤2の中空部には、アセター
ル化ポリビニルアルコール繊維の不織布からなる有底円
筒状のセパレータ3を介して前記方法で製造したゲル状
負極4が充填されている。ゲル状負極4内には真鍮製の
負極集電棒5が、その上端部をゲル状負極4より突出す
るように挿着されている。負極集電棒5の突出部外周面
及び金属缶1の上部内周面には二重環状のポリアミド樹
脂からなる絶縁ガスケット6が配設されている。また、
ガスケット6の二重環状部の間にはリング状の金属板7
が配設され、かつ金属板7には負極端子を兼ねる帽子形
の金属封口板8が集電棒5の頭部に当接するように配設
されている。そして、金属缶1の開口縁を内方に屈曲さ
せることによりガスケット6及び金属封口板8で金属缶
1内を密封口している。
IS規格LR6形(単3形)アルカリ電池を組み立て
た。この図1において、1は正極端子を兼ねる有底円筒
形の金属缶であり、この金属缶1内には円筒状に加圧成
型した正極合剤2が充填されている。正極合剤2は、二
酸化マンガン粉末とカーボン粉末を混合し、これを金属
缶1内に収納し所定の圧力で中空円筒状に加圧成型した
ものである。また、正極合剤2の中空部には、アセター
ル化ポリビニルアルコール繊維の不織布からなる有底円
筒状のセパレータ3を介して前記方法で製造したゲル状
負極4が充填されている。ゲル状負極4内には真鍮製の
負極集電棒5が、その上端部をゲル状負極4より突出す
るように挿着されている。負極集電棒5の突出部外周面
及び金属缶1の上部内周面には二重環状のポリアミド樹
脂からなる絶縁ガスケット6が配設されている。また、
ガスケット6の二重環状部の間にはリング状の金属板7
が配設され、かつ金属板7には負極端子を兼ねる帽子形
の金属封口板8が集電棒5の頭部に当接するように配設
されている。そして、金属缶1の開口縁を内方に屈曲さ
せることによりガスケット6及び金属封口板8で金属缶
1内を密封口している。
【0011】(実施例2〜11)亜鉛粉の合金組成が表
1の実施例2〜11に示す通りであること以外、実施例
1と同様にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ
電池を組み立てた。
1の実施例2〜11に示す通りであること以外、実施例
1と同様にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ
電池を組み立てた。
【0012】(実施例12〜13)酸化インジウムの添
加量が表1の実施例12,13に示す通りであること以
外、実施例1と同様にしてJIS規格LR6形(単3
形)アルカリ電池を組み立てた。
加量が表1の実施例12,13に示す通りであること以
外、実施例1と同様にしてJIS規格LR6形(単3
形)アルカリ電池を組み立てた。
【0013】(比較例1〜12)亜鉛粉の合金組成が表
2の比較例1〜12に示す通りであること以外、実施例
1と同様にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ
電池を組み立てた。
2の比較例1〜12に示す通りであること以外、実施例
1と同様にしてJIS規格LR6形(単3形)アルカリ
電池を組み立てた。
【0014】(比較例13,14)酸化インジウムの添
加量が表2の比較例13,14に示す通りであること以
外、実施例1と同様にしてJIS規格LR6形(単3
形)アルカリ電池を組み立てた。
加量が表2の比較例13,14に示す通りであること以
外、実施例1と同様にしてJIS規格LR6形(単3
形)アルカリ電池を組み立てた。
【0015】以上のようにして組み立てた各LR6電池
について、未放電及び一部放電(2Ω30分放電)後の
電池を60℃で40日間貯蔵した後、水中で分解して電
池内部のガスを捕集した結果(n=10個の平均値),
2Ω連続放電持続時間(0.9Vまで、n=6個の平均
値)を調べた。表1,表2にこれら電池の試験結果を示
す。
について、未放電及び一部放電(2Ω30分放電)後の
電池を60℃で40日間貯蔵した後、水中で分解して電
池内部のガスを捕集した結果(n=10個の平均値),
2Ω連続放電持続時間(0.9Vまで、n=6個の平均
値)を調べた。表1,表2にこれら電池の試験結果を示
す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1,表2より明らかなように、比較例
4,7及び10によると、インジウム,ビスマス,ガリ
ウムを単独で添加しても、未放電・一部放電ともに60
℃40日間貯蔵で漏液してしまい、ガス発生抑制に効果
がないことがわかるが、実施例1〜13のように複数元
素系になると相乗効果によって、比較例1の鉛を含有し
た亜鉛合金よりもガス発生が抑制される。
4,7及び10によると、インジウム,ビスマス,ガリ
ウムを単独で添加しても、未放電・一部放電ともに60
℃40日間貯蔵で漏液してしまい、ガス発生抑制に効果
がないことがわかるが、実施例1〜13のように複数元
素系になると相乗効果によって、比較例1の鉛を含有し
た亜鉛合金よりもガス発生が抑制される。
【0019】実施例1〜3及び比較例2,3によると、
亜鉛合金中の添加元素としてのインジウムは鉛無添加の
場合、非常にガス発生抑制に効果があり、インジウムを
添加しない(比較例2)と、ビスマス,ガリウム等を添
加しても実用可能なレベルにはならない。また、インジ
ウムを0.1重量%より多く添加しても(比較例3)、
際立った効果はなく、コストの面から考えるとインジウ
ムは0.1重量%以下がよい。
亜鉛合金中の添加元素としてのインジウムは鉛無添加の
場合、非常にガス発生抑制に効果があり、インジウムを
添加しない(比較例2)と、ビスマス,ガリウム等を添
加しても実用可能なレベルにはならない。また、インジ
ウムを0.1重量%より多く添加しても(比較例3)、
際立った効果はなく、コストの面から考えるとインジウ
ムは0.1重量%以下がよい。
【0020】亜鉛合金中の添加元素としてのビスマスは
表面を平滑化し、表面積を減少させることによりガス発
生を抑制すると考えられる。実施例1,4,5及び比較
例5,6によると、ビスマスはガス発生抑制効果は大き
いが、その反面、添加量が多くなると重負荷放電特性に
悪影響を及ぼすようであるので、ガス発生抑制と重負荷
放電特性のバランスを考えると、0.001〜0.01
重量%の範囲で添加することが望ましい。
表面を平滑化し、表面積を減少させることによりガス発
生を抑制すると考えられる。実施例1,4,5及び比較
例5,6によると、ビスマスはガス発生抑制効果は大き
いが、その反面、添加量が多くなると重負荷放電特性に
悪影響を及ぼすようであるので、ガス発生抑制と重負荷
放電特性のバランスを考えると、0.001〜0.01
重量%の範囲で添加することが望ましい。
【0021】実施例1,6,7及び比較例8,9による
と、ガリウムを添加することによるガス発生抑制効果は
明らかであるが、0.01重量%より多く添加しても
(比較例9)際立った効果はなく、コストの面から考え
るとガリウムは0.01重量%以下がよい。
と、ガリウムを添加することによるガス発生抑制効果は
明らかであるが、0.01重量%より多く添加しても
(比較例9)際立った効果はなく、コストの面から考え
るとガリウムは0.01重量%以下がよい。
【0022】実施例1,8〜11及び比較例11,12
によると、マグネシウム等の元素を添加すると、インジ
ウム,ビスマス,ガリウムの3元素を添加した場合より
も一部放電後のガス発生がより少ない,より安全なアル
カリ電池が得られることが分る。但し、マグネシウム等
の添加量が多すぎると、かえってガス発生が多くなる傾
向があるので、合計0.05重量%以下であることが望
ましい。
によると、マグネシウム等の元素を添加すると、インジ
ウム,ビスマス,ガリウムの3元素を添加した場合より
も一部放電後のガス発生がより少ない,より安全なアル
カリ電池が得られることが分る。但し、マグネシウム等
の添加量が多すぎると、かえってガス発生が多くなる傾
向があるので、合計0.05重量%以下であることが望
ましい。
【0023】実施例1,12,13及び比較例13,1
4によると、酸化インジウムの添加は、一部放電後のガ
ス発生を、密閉構造を有するアルカリ電池で実用可能な
レベルに抑制するために必要であることは明白である。
しかし、インジウム換算で0.5重量%より多く添加し
ても際立った効果はなく、コストの面から考えると、イ
ンジウム換算で0.5重量%以下の添加量でよい。な
お、本実施例には記載していないが、酸化インジウムの
代わりに水酸化インジウム,硝酸インジウム,塩化イン
ジウム,硫酸インジウム等のインジウム化合物を添加し
ても本実施例と同様に良好な結果が得られた。
4によると、酸化インジウムの添加は、一部放電後のガ
ス発生を、密閉構造を有するアルカリ電池で実用可能な
レベルに抑制するために必要であることは明白である。
しかし、インジウム換算で0.5重量%より多く添加し
ても際立った効果はなく、コストの面から考えると、イ
ンジウム換算で0.5重量%以下の添加量でよい。な
お、本実施例には記載していないが、酸化インジウムの
代わりに水酸化インジウム,硝酸インジウム,塩化イン
ジウム,硫酸インジウム等のインジウム化合物を添加し
ても本実施例と同様に良好な結果が得られた。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の亜鉛合金
粉末の防食剤を使用したゲル状負極を有する亜鉛アルカ
リ電池は、無汞化且つ鉛無添加という電池のさらなる低
公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金粉末を
使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性能であ
るという優れた効果を奏する。
粉末の防食剤を使用したゲル状負極を有する亜鉛アルカ
リ電池は、無汞化且つ鉛無添加という電池のさらなる低
公害化を達成し、しかも無汞化・鉛添加亜鉛合金粉末を
使用した場合よりもガス発生が少なく安全で高性能であ
るという優れた効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例のアルカリ電池の断面図。
1…金属缶、2…正極合剤、3…セパレータ、4…ゲル
状負極、5…負極集電棒、6…絶縁ガスケット、7…リ
ング状金属板、8…金属封口板。
状負極、5…負極集電棒、6…絶縁ガスケット、7…リ
ング状金属板、8…金属封口板。
Claims (1)
- 【請求項1】 インジウム0.01〜0.1重量%,ビ
スマス0.001〜0.01重量%,ガリウム0.00
1〜0.05重量%及びマグネシウム,カルシウム,バ
リウム,ベリリウムからなる群より選ばれた少なくとも
1種類以上を合計0.001〜0.05重量%含有する
無汞化且つ鉛無添加の亜鉛合金粉末を負極活物質とし、
更に亜鉛合金粉末の防食剤としてインジウム化合物を亜
鉛合金粉末に対してインジウム換算で0.005〜0.
5重量%添加したゲル状負極を有することを特徴とする
亜鉛アルカリ電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15356894A JPH0822822A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 亜鉛アルカリ電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15356894A JPH0822822A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 亜鉛アルカリ電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0822822A true JPH0822822A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15565347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15356894A Pending JPH0822822A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 亜鉛アルカリ電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822822A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652676B1 (en) * | 1999-10-18 | 2003-11-25 | Big River Zinc Corporation | Zinc alloy containing a bismuth-indium intermetallic compound for use in alkaline batteries |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP15356894A patent/JPH0822822A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6652676B1 (en) * | 1999-10-18 | 2003-11-25 | Big River Zinc Corporation | Zinc alloy containing a bismuth-indium intermetallic compound for use in alkaline batteries |
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