JPH08217069A - 易突き刺し性蓋材 - Google Patents
易突き刺し性蓋材Info
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- JPH08217069A JPH08217069A JP5205295A JP5205295A JPH08217069A JP H08217069 A JPH08217069 A JP H08217069A JP 5205295 A JP5205295 A JP 5205295A JP 5205295 A JP5205295 A JP 5205295A JP H08217069 A JPH08217069 A JP H08217069A
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- JP
- Japan
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- cup
- heat
- layer
- film
- straw
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 食品、あるいは飲料用であって、ストローを
使って飲食するに際し、加熱殺菌が可能であり、ストロ
ーによる突き刺し性にすぐれ、かつ印刷適性のよい蓋材
を提供する。 【構成】 少なくとも2層の積層フィルムからなり、開
口部を熱融着により密閉するカップ状容器2の蓋材1に
おいて、熱融着層以外の層の少なくとも表層20を含む
層に微細穿孔加工等Pを施す。
使って飲食するに際し、加熱殺菌が可能であり、ストロ
ーによる突き刺し性にすぐれ、かつ印刷適性のよい蓋材
を提供する。 【構成】 少なくとも2層の積層フィルムからなり、開
口部を熱融着により密閉するカップ状容器2の蓋材1に
おいて、熱融着層以外の層の少なくとも表層20を含む
層に微細穿孔加工等Pを施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品包装分野におい
て、蓋材により密封されている容器、特にカップ状の容
器に適用され、カップ中の食品や飲料を、ストローを突
き刺して食するための技術であって、具体的には、乳飲
料、果実飲料、コーヒー、ココア、紅茶、スープ、各種
ドリンク剤等に利用できる。
て、蓋材により密封されている容器、特にカップ状の容
器に適用され、カップ中の食品や飲料を、ストローを突
き刺して食するための技術であって、具体的には、乳飲
料、果実飲料、コーヒー、ココア、紅茶、スープ、各種
ドリンク剤等に利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来のカップ入り飲料品には、カップを
密封している蓋材をカップから剥がして飲むもの、蓋材
の開口部を覆うように設けられたプルタブを除去して開
口し、その開口部から直接飲用するもの、あるいは該開
口部からストローを用いて飲用するもの、さらにカップ
の蓋材にストローを突き刺すことにより飲用するもの等
種々の容器がある。
密封している蓋材をカップから剥がして飲むもの、蓋材
の開口部を覆うように設けられたプルタブを除去して開
口し、その開口部から直接飲用するもの、あるいは該開
口部からストローを用いて飲用するもの、さらにカップ
の蓋材にストローを突き刺すことにより飲用するもの等
種々の容器がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが蓋材をカップ
から剥がして飲む方法の場合には、剥離するため力を入
れすぎたりすると、剥がす瞬間に内容物が飛び散った
り、蓋材を剥がした開口部分から内容物がこぼれ易い等
の問題があった。プルタブを設けて開口させる方法は、
飲用する際には、安全で使い易い方法といえるが、製造
工程が複雑になり、コスト高になる欠点を持つ。例え
ば、従来の包装で、ストロー突き刺しで飲用するカップ
の蓋材は、アルミ箔に、軟化点の低い樹脂を熱溶融し
て、一般的にホットメルトといわれる接着剤をロールコ
ート、グラビアコート、スリツトダイコート等の方法に
より塗布されたものであるので、密閉容器として加温す
る際に、熱融着層が、軟化溶融してシール部で剥離して
しまうことがあり、たとえば加温された湯漕のなかで転
倒して内容物がこぼれ出てしまう危険があつた。また、
アルミ箔表面のためフィルムの表層に比較して、美麗な
印刷が施せない等の問題があった。本発明は、以上の如
き問題点に鑑み、容易にストローを突き刺す事のできる
蓋材を提供して、内容物をこぼすことなく内容物を飲む
ことができ、かつ蓋材の材質に汎用性を付与する事で殺
菌等内容物充填後の処理を実施できる様にすると共に、
意匠性も持たせることを目的とする。
から剥がして飲む方法の場合には、剥離するため力を入
れすぎたりすると、剥がす瞬間に内容物が飛び散った
り、蓋材を剥がした開口部分から内容物がこぼれ易い等
の問題があった。プルタブを設けて開口させる方法は、
飲用する際には、安全で使い易い方法といえるが、製造
工程が複雑になり、コスト高になる欠点を持つ。例え
ば、従来の包装で、ストロー突き刺しで飲用するカップ
の蓋材は、アルミ箔に、軟化点の低い樹脂を熱溶融し
て、一般的にホットメルトといわれる接着剤をロールコ
ート、グラビアコート、スリツトダイコート等の方法に
より塗布されたものであるので、密閉容器として加温す
る際に、熱融着層が、軟化溶融してシール部で剥離して
しまうことがあり、たとえば加温された湯漕のなかで転
倒して内容物がこぼれ出てしまう危険があつた。また、
アルミ箔表面のためフィルムの表層に比較して、美麗な
印刷が施せない等の問題があった。本発明は、以上の如
き問題点に鑑み、容易にストローを突き刺す事のできる
蓋材を提供して、内容物をこぼすことなく内容物を飲む
ことができ、かつ蓋材の材質に汎用性を付与する事で殺
菌等内容物充填後の処理を実施できる様にすると共に、
意匠性も持たせることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る易突き刺し性蓋材は、紙、セロハン、
金属箔あるいはプラスチックフィルム等を組み合わせた
少なくとも2層以上の積層フィルムからなり、容器の開
口部を熱融着により密封する蓋材において、熱融着層以
外の層の少なくとも表層を含む層に微細穿孔加工等を施
したことを特徴とする構成からなる。
に、本発明に係る易突き刺し性蓋材は、紙、セロハン、
金属箔あるいはプラスチックフィルム等を組み合わせた
少なくとも2層以上の積層フィルムからなり、容器の開
口部を熱融着により密封する蓋材において、熱融着層以
外の層の少なくとも表層を含む層に微細穿孔加工等を施
したことを特徴とする構成からなる。
【0005】
【作用】上述の構成からなる本発明の易突き刺し性蓋材
では、カップ状容器の開口部を密封している蓋材にスト
ローを突き刺すと、蓋材の表層に加工された微細孔ある
いは微細な傷痕に前記ストローの先端が、該微細孔ある
いは傷痕部分に合致し、突き刺しの力により、突き破ら
れて、更に容易にストローの外径まで押し広げられ、カ
ップの中にまで入り、内容物を飲食出来る。このとき、
蓋材の周縁のシール部は、カップに接着されたままであ
るので、カップを傾けても、内容物がこぼれることは殆
どない。また蓋材は、表面素材として各種フィルムが使
用できるので、美麗な印刷を施すことができる。
では、カップ状容器の開口部を密封している蓋材にスト
ローを突き刺すと、蓋材の表層に加工された微細孔ある
いは微細な傷痕に前記ストローの先端が、該微細孔ある
いは傷痕部分に合致し、突き刺しの力により、突き破ら
れて、更に容易にストローの外径まで押し広げられ、カ
ップの中にまで入り、内容物を飲食出来る。このとき、
蓋材の周縁のシール部は、カップに接着されたままであ
るので、カップを傾けても、内容物がこぼれることは殆
どない。また蓋材は、表面素材として各種フィルムが使
用できるので、美麗な印刷を施すことができる。
【0006】
【実施例】図1は本発明における蓋材1をカップ容器2
にシールした状態の外観斜視図とその断面図である。蓋
材1は、表層20と、カップ容器2の周縁部で熱融着さ
れるための熱融着層10とで形成され、表層20の一部
領域には微細穿孔加工或いは傷痕加工(以下微細穿孔加
工等Pという)が施されている。表層20として使用で
きる材質は、紙、セロハン、金属箔あるいは各種のプラ
スチックフィルム等であって、本発明の微細穿孔加工等
Pが可能な材質であればよい。紙としては、薄葉紙の各
種例えば、グラシン紙、純白ロール、模造紙、パーチメ
ント紙(硫酸紙)等の、100g/m2 以下のものが好まし
く、セロハンは 300〜400 番(20〜30μm) 程度、金属
箔は例えばアルミ箔では20μm以下、好ましくは10μm
以下が良い。またプラスチックフィルムとしては各種の
材質のものが使用できるが、おおよそ30μm程度以下の
厚さのフィルムであって、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩
化ビニール、ポリビニルアルコール ( PVA)等の特に延
伸されたフィルムが好ましい。また表層20は単層であ
っても複合層であってもよい。複合層の表層20として
は図2(a)に示すように、OPP 21( 厚さ20μm)/PE
22(厚さ15μm)/アルミ箔23( 厚さ9 μm) 、或い
は図2(b)に示すように、OPP 21( 厚さ20μm)/PV
A 24( 厚さ20μm) があり、本発明における微細穿孔
加工等Pは、前記複合層の例では、 OPP21あるいは O
PP21/PVA24に施す。更に詳細に説明すれば、 OPP2
1 /PE22/ アルミ箔23の例では、ストロー突き刺し
の際に前記構成中のOPP フィルムが突き刺し抵抗が大き
く、該OPP フィルムに微細穿孔加工等Pを施すことによ
り、他の構成層のアルミ箔およびラミネートのためのPE
層には、微細穿孔加工等Pを施すことなく易突き刺し性
が得られる。 図2(b)に示すOPP 21/PVA24の場
合には、前記OPP と同様に、PVAもストロー突き刺し抵
抗が大きいので、ラミネートされた表層(OPP/PVA )に
微細穿孔加工等Pをするのが望ましい。
にシールした状態の外観斜視図とその断面図である。蓋
材1は、表層20と、カップ容器2の周縁部で熱融着さ
れるための熱融着層10とで形成され、表層20の一部
領域には微細穿孔加工或いは傷痕加工(以下微細穿孔加
工等Pという)が施されている。表層20として使用で
きる材質は、紙、セロハン、金属箔あるいは各種のプラ
スチックフィルム等であって、本発明の微細穿孔加工等
Pが可能な材質であればよい。紙としては、薄葉紙の各
種例えば、グラシン紙、純白ロール、模造紙、パーチメ
ント紙(硫酸紙)等の、100g/m2 以下のものが好まし
く、セロハンは 300〜400 番(20〜30μm) 程度、金属
箔は例えばアルミ箔では20μm以下、好ましくは10μm
以下が良い。またプラスチックフィルムとしては各種の
材質のものが使用できるが、おおよそ30μm程度以下の
厚さのフィルムであって、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩
化ビニール、ポリビニルアルコール ( PVA)等の特に延
伸されたフィルムが好ましい。また表層20は単層であ
っても複合層であってもよい。複合層の表層20として
は図2(a)に示すように、OPP 21( 厚さ20μm)/PE
22(厚さ15μm)/アルミ箔23( 厚さ9 μm) 、或い
は図2(b)に示すように、OPP 21( 厚さ20μm)/PV
A 24( 厚さ20μm) があり、本発明における微細穿孔
加工等Pは、前記複合層の例では、 OPP21あるいは O
PP21/PVA24に施す。更に詳細に説明すれば、 OPP2
1 /PE22/ アルミ箔23の例では、ストロー突き刺し
の際に前記構成中のOPP フィルムが突き刺し抵抗が大き
く、該OPP フィルムに微細穿孔加工等Pを施すことによ
り、他の構成層のアルミ箔およびラミネートのためのPE
層には、微細穿孔加工等Pを施すことなく易突き刺し性
が得られる。 図2(b)に示すOPP 21/PVA24の場
合には、前記OPP と同様に、PVAもストロー突き刺し抵
抗が大きいので、ラミネートされた表層(OPP/PVA )に
微細穿孔加工等Pをするのが望ましい。
【0007】熱融着層10として用いられるフィルムと
しては、容器本体であるカップの材質により、また、製
造工程の熱的条件、流通条件等により設計するが、従来
はイージーピール性のために、限定された材質を使わざ
るを得なかった。本発明においては、カップの周縁部へ
の接着は完全接着であればよく、熱融着層10の材質の
選定がし易くなつた。即ち、少なくともそのシール部が
プラスチックであるカップにおいては基本的には、前記
カップのシール部と同じ材質の熱融着層を選定すれば良
く、接着強度調整成分等の配合をすることもできる。前
記熱融着層10の材質として、イージーピール等の条件
が要求されないために、広い範囲から選択される熱融着
層を利用できることになり、製造工程における殺菌、飲
用時の加熱がやりやすくなる等の利点がある。例えば、
従来の包装では、蓋にストローを突き刺して飲用する方
式の容器の蓋材としては、アルミ箔に、軟化点の低い樹
脂を熱溶融した接着剤をロールコート、グラビアコー
ト、スリツトダイコート等の方法により塗布されたもの
であるので、飲用する際に密閉容器ごと加温すると、時
として熱融着層が軟化溶融してシール部で剥離してしま
うことがあり、たとえば加温された湯漕のなかで転倒し
て内容物がこぼれ出てしまう危険があつた。本発明にお
ける熱融着層は、すくなくとも、周縁部のシールは強固
にかつ耐熱性のある材質を選択できるので、前記のよう
な問題は発生しない。
しては、容器本体であるカップの材質により、また、製
造工程の熱的条件、流通条件等により設計するが、従来
はイージーピール性のために、限定された材質を使わざ
るを得なかった。本発明においては、カップの周縁部へ
の接着は完全接着であればよく、熱融着層10の材質の
選定がし易くなつた。即ち、少なくともそのシール部が
プラスチックであるカップにおいては基本的には、前記
カップのシール部と同じ材質の熱融着層を選定すれば良
く、接着強度調整成分等の配合をすることもできる。前
記熱融着層10の材質として、イージーピール等の条件
が要求されないために、広い範囲から選択される熱融着
層を利用できることになり、製造工程における殺菌、飲
用時の加熱がやりやすくなる等の利点がある。例えば、
従来の包装では、蓋にストローを突き刺して飲用する方
式の容器の蓋材としては、アルミ箔に、軟化点の低い樹
脂を熱溶融した接着剤をロールコート、グラビアコー
ト、スリツトダイコート等の方法により塗布されたもの
であるので、飲用する際に密閉容器ごと加温すると、時
として熱融着層が軟化溶融してシール部で剥離してしま
うことがあり、たとえば加温された湯漕のなかで転倒し
て内容物がこぼれ出てしまう危険があつた。本発明にお
ける熱融着層は、すくなくとも、周縁部のシールは強固
にかつ耐熱性のある材質を選択できるので、前記のよう
な問題は発生しない。
【0008】本発明における微細穿孔加工等Pは、表層
20を構成する材質構成の全てを貫通した孔であるのが
好ましいが、必ずしも貫通していなくても良いし、フィ
ルムによっては、本発明において傷痕加工と表現する方
法は、フィルム、紙等の表面を研磨し傷痕を形成する方
法で、易突き刺し性を得ることができる。微細穿孔加工
等Pの機能は、まさに易突き刺し性の向上にあり、表層
を構成するフィルムのうち、突き刺しに対する抵抗の大
きいフィルムに、前記微細穿孔加工、あるいは微細傷痕
加工を施すことにより、突き刺し抵抗値の低下を狙うと
ころにある。例えば、前に挙げた例として、OPP/PE/ ア
ルミ箔の表層であれば、OPP の単体フィルムに微細穿孔
加工等Pを施し、その後印刷およびラミネートすること
により、OPP フィルムにのみ、微細穿孔加工され、PE、
アルミ箔には、微細穿孔加工等Pをしない構成の熱融着
層10であっても、ストローによる突き刺しは支障なく
できることを確認した。
20を構成する材質構成の全てを貫通した孔であるのが
好ましいが、必ずしも貫通していなくても良いし、フィ
ルムによっては、本発明において傷痕加工と表現する方
法は、フィルム、紙等の表面を研磨し傷痕を形成する方
法で、易突き刺し性を得ることができる。微細穿孔加工
等Pの機能は、まさに易突き刺し性の向上にあり、表層
を構成するフィルムのうち、突き刺しに対する抵抗の大
きいフィルムに、前記微細穿孔加工、あるいは微細傷痕
加工を施すことにより、突き刺し抵抗値の低下を狙うと
ころにある。例えば、前に挙げた例として、OPP/PE/ ア
ルミ箔の表層であれば、OPP の単体フィルムに微細穿孔
加工等Pを施し、その後印刷およびラミネートすること
により、OPP フィルムにのみ、微細穿孔加工され、PE、
アルミ箔には、微細穿孔加工等Pをしない構成の熱融着
層10であっても、ストローによる突き刺しは支障なく
できることを確認した。
【0009】微細穿孔加工あるいは傷痕加工の方法およ
び装置については公知の種々の方法および装置を用いる
ことができる。例えば、積層フィルム製の袋に易開封性
を付与する方法として、公知である、表面に微細針状構
造を有するローラーで連続的に加工する方法、微細針状
構造を有するスタンプで部分的に加工する方法、炭酸ガ
スレーザーによる微多孔加工や熱針による溶融開口等が
ある。また、本発明における微細穿孔加工等Pは、蓋材
の全面に加工しても、部分的に加工してもよい。前記部
分的な微細穿孔加工等Pを施す場合は印刷により、スト
ロー突き刺し位置を表示するのが望ましい。
び装置については公知の種々の方法および装置を用いる
ことができる。例えば、積層フィルム製の袋に易開封性
を付与する方法として、公知である、表面に微細針状構
造を有するローラーで連続的に加工する方法、微細針状
構造を有するスタンプで部分的に加工する方法、炭酸ガ
スレーザーによる微多孔加工や熱針による溶融開口等が
ある。また、本発明における微細穿孔加工等Pは、蓋材
の全面に加工しても、部分的に加工してもよい。前記部
分的な微細穿孔加工等Pを施す場合は印刷により、スト
ロー突き刺し位置を表示するのが望ましい。
【0010】微細穿孔加工等Pを施した表層20に印刷
をして、熱融着層10をラミネートするか、予め印刷を
してから微細穿孔加工を施し、ラミネートするか、いず
れの工程を採用しても良い。従来のカップ蓋材として用
いられているアルミ箔を基材とした場合は、カラー印刷
の仕上がりが良くないので、通常は、階調のない、ある
いは階調の少ない絵柄の印刷が殆どであったが本発明に
よる表層には、軟包装に使用されるセロハンやプラスチ
ックフィルムを自由に選択使用することができるので、
フィルムの裏刷りが可能であり、多色刷りの美麗な印刷
がし易い。
をして、熱融着層10をラミネートするか、予め印刷を
してから微細穿孔加工を施し、ラミネートするか、いず
れの工程を採用しても良い。従来のカップ蓋材として用
いられているアルミ箔を基材とした場合は、カラー印刷
の仕上がりが良くないので、通常は、階調のない、ある
いは階調の少ない絵柄の印刷が殆どであったが本発明に
よる表層には、軟包装に使用されるセロハンやプラスチ
ックフィルムを自由に選択使用することができるので、
フィルムの裏刷りが可能であり、多色刷りの美麗な印刷
がし易い。
【0011】カップとの熱融着は、カップシーラーによ
って行われるが、前記カップ2の材質により、蓋材1の
熱融着層10の材質は選択される。例えば、ポリエチレ
ンを内面に積層された紙カップを容器とする場合、その
蓋材1の熱融着層10は、ポリエチレンフィルムをラミ
ネートする。またカップがポリプロピレンの射出容器で
あれば、蓋材1の熱融着層10には、ヒートシール性を
有する未延伸ポリプロピレンフィルムを用いればよい。
従来技術ではイージーピール性の蓋材とするために、カ
ップ材質と異なる特殊な熱融着層を形成することもあっ
たが、本発明においては、接着強度のあるものを選択す
ることができるのであって、易剥離性のための材質選定
は不要である。
って行われるが、前記カップ2の材質により、蓋材1の
熱融着層10の材質は選択される。例えば、ポリエチレ
ンを内面に積層された紙カップを容器とする場合、その
蓋材1の熱融着層10は、ポリエチレンフィルムをラミ
ネートする。またカップがポリプロピレンの射出容器で
あれば、蓋材1の熱融着層10には、ヒートシール性を
有する未延伸ポリプロピレンフィルムを用いればよい。
従来技術ではイージーピール性の蓋材とするために、カ
ップ材質と異なる特殊な熱融着層を形成することもあっ
たが、本発明においては、接着強度のあるものを選択す
ることができるのであって、易剥離性のための材質選定
は不要である。
【0012】次に、本発明の好適な実施例を図3
(a)、図3(b)を用いて説明する。図3(a)に示
すように、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(PET)25に、特開昭62-52065号公報に記載の方
法、すなわち、表面に硬質の突起を有する加工ロールと
押さえロールの間にPET 25を通し、押圧しながら回転
させることにより、PET 25に帯状の微細穿孔あるいは
傷痕を設けた後、PET 25にアルミ蒸着層26が形成さ
れた厚さ12μmのアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(VMPET)を貼り合わせ、さらにこの積層され
たフィルムに熱融着層10となる熱融着性フィルムを貼
り合わせて蓋材イを作成した。また、図3(b)に示す
ように、蓋材イにおいて微細穿孔あるいは傷痕を設けた
PET 25に代えて厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレン
フィルム(OPP) 21に微細穿孔あるいは傷痕を設けた他
は蓋材イと同様な構成で蓋材ハを作成した。比較例とし
て、上記の蓋材イのPET 25又は蓋材ハのOPP 21に微
細穿孔あるいは傷痕を施さない他は蓋材イ又はハと同様
な構成で蓋材ロ及びニを作成した。 イ PET 12μm( 微細穿孔加工) /VMPET 12μm/熱融
着性フィルム30μm ロ PET 12μm/VMPET 12μm/熱融着性フィルム30μ
m ハ OPP 20μm( 微細穿孔加工) /VMPET12 μm/熱融
着性フィルム30μm ニ OPP 20μm/VMPET12 μm/熱融着性フィルム30μ
m
(a)、図3(b)を用いて説明する。図3(a)に示
すように、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(PET)25に、特開昭62-52065号公報に記載の方
法、すなわち、表面に硬質の突起を有する加工ロールと
押さえロールの間にPET 25を通し、押圧しながら回転
させることにより、PET 25に帯状の微細穿孔あるいは
傷痕を設けた後、PET 25にアルミ蒸着層26が形成さ
れた厚さ12μmのアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(VMPET)を貼り合わせ、さらにこの積層され
たフィルムに熱融着層10となる熱融着性フィルムを貼
り合わせて蓋材イを作成した。また、図3(b)に示す
ように、蓋材イにおいて微細穿孔あるいは傷痕を設けた
PET 25に代えて厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレン
フィルム(OPP) 21に微細穿孔あるいは傷痕を設けた他
は蓋材イと同様な構成で蓋材ハを作成した。比較例とし
て、上記の蓋材イのPET 25又は蓋材ハのOPP 21に微
細穿孔あるいは傷痕を施さない他は蓋材イ又はハと同様
な構成で蓋材ロ及びニを作成した。 イ PET 12μm( 微細穿孔加工) /VMPET 12μm/熱融
着性フィルム30μm ロ PET 12μm/VMPET 12μm/熱融着性フィルム30μ
m ハ OPP 20μm( 微細穿孔加工) /VMPET12 μm/熱融
着性フィルム30μm ニ OPP 20μm/VMPET12 μm/熱融着性フィルム30μ
m
【0013】これらの蓋材を用いて内容物を充填したカ
ップを熱融着により密封し、90℃で30分ボイル殺菌した
後、先端の尖った肉厚0.3mm のポリエチレン(PE)製スト
ローを突き刺すテストを実施した。テスト結果を表ー1
に示す。その結果、ボイル殺菌後の外観はいずれの蓋材
にも問題は無かったが、微細穿孔加工を施した蓋材イ、
ハはその微細穿孔部において容易にストローを突き刺す
事が可能であったのに対し、微細穿孔加工を施していな
い蓋材ではストローを突き刺すためには大きな力を必要
とし、場合によってはストローが曲がることもあった。 ここではフィルムへの穿孔を帯状に実施したが、全面に
穿孔した場合も同様の効果が得られた。
ップを熱融着により密封し、90℃で30分ボイル殺菌した
後、先端の尖った肉厚0.3mm のポリエチレン(PE)製スト
ローを突き刺すテストを実施した。テスト結果を表ー1
に示す。その結果、ボイル殺菌後の外観はいずれの蓋材
にも問題は無かったが、微細穿孔加工を施した蓋材イ、
ハはその微細穿孔部において容易にストローを突き刺す
事が可能であったのに対し、微細穿孔加工を施していな
い蓋材ではストローを突き刺すためには大きな力を必要
とし、場合によってはストローが曲がることもあった。 ここではフィルムへの穿孔を帯状に実施したが、全面に
穿孔した場合も同様の効果が得られた。
【0014】
【発明の効果】微細穿孔加工等が施された蓋材を用いた
カップ食品あるいはカップ飲料は幼児を含めた子供が、
簡単にストローを突き刺すことが出来、容器を傾けても
内容物がこぼれることなく、乗物の中でも安心して飲食
できるものである。また、各種プラスチックフィルムを
表層材として使用できるために、美麗に装飾(印刷)す
ることができるので、商品として目立ち、販売促進的効
果を示す。アルミ箔を基材とした従来の蓋材の接着層
が、低融点のホットメルト系の熱融着層であって、ボイ
ル、レトルト等の加熱殺菌が不可能であったのに対し、
本発明の表層は各種のフィルムを使用できるので、前記
加熱殺菌も可能となり、従来よりも多くの種類の内容物
への応用が可能となった。
カップ食品あるいはカップ飲料は幼児を含めた子供が、
簡単にストローを突き刺すことが出来、容器を傾けても
内容物がこぼれることなく、乗物の中でも安心して飲食
できるものである。また、各種プラスチックフィルムを
表層材として使用できるために、美麗に装飾(印刷)す
ることができるので、商品として目立ち、販売促進的効
果を示す。アルミ箔を基材とした従来の蓋材の接着層
が、低融点のホットメルト系の熱融着層であって、ボイ
ル、レトルト等の加熱殺菌が不可能であったのに対し、
本発明の表層は各種のフィルムを使用できるので、前記
加熱殺菌も可能となり、従来よりも多くの種類の内容物
への応用が可能となった。
【図1】本発明の実施例におけるカップ及び蓋材の外観
と断面
と断面
【図2】本発明における蓋材の構成断面図
【図3】本発明の実施例における蓋材イおよびハの断面
図
図
【図4】本発明の実施例において使用したストローの外
観
観
1.蓋材 2.カップ 3.内容物 10.熱融着層 20.蓋材の表層 21.延伸ポリプロピレンフィルム 22.ポリエチレン層 23.アルミ箔 24.延伸 PVAフィルム 25.延伸ポリエステルフィルム 26.アルミ蒸着層 P.微細穿孔加工等
Claims (1)
- 【請求項1】 紙、セロハン、プラスチックフィルム、
金属箔等を組み合わせて貼り合わせた少なくとも2層以
上の積層フィルムからなり、容器の開口部を熱融着によ
り密封する蓋材において、熱融着層以外の層の少なくと
も表層を含む層に微細穿孔加工あるいは傷痕加工が施し
てあることを特徴とする易突き刺し性蓋材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205295A JPH08217069A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 易突き刺し性蓋材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205295A JPH08217069A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 易突き刺し性蓋材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08217069A true JPH08217069A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12904052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5205295A Withdrawn JPH08217069A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | 易突き刺し性蓋材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08217069A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-02-17 JP JP5205295A patent/JPH08217069A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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