JPH08204796A - 無線装置の電源制御回路 - Google Patents
無線装置の電源制御回路Info
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- JPH08204796A JPH08204796A JP7008785A JP878595A JPH08204796A JP H08204796 A JPH08204796 A JP H08204796A JP 7008785 A JP7008785 A JP 7008785A JP 878595 A JP878595 A JP 878595A JP H08204796 A JPH08204796 A JP H08204796A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電池1及び外部別電源2の供給される無線装
置18の電源制御回路において、電源電圧が低い場合に
も、送信時に送信用電力増幅器13の出力電力の低下や
歪の発生しないもの。 【構成】 電池1と無線装置18の負荷との間に設けら
れその導通状態が制御される半導体スイッチ素子7,1
4と、無線装置18の送信回路が作動状態になったか否
かに対応して、半導体スイッチ素子7,14の導通状態
を変更させる制御信号を出力する制御部17と、半導体
スイッチ素子7,14を駆動するバイアス電圧又はバイ
アス電流を供給すると共に、制御部17の出力する制御
信号に基づき、半導体スイッチ素子7,14を駆動する
バイアス電圧又はバイアス電流を変更してその導通状態
を制御する半導体スイッチ制御手段5,6,15及び1
6とを備えたもの。
置18の電源制御回路において、電源電圧が低い場合に
も、送信時に送信用電力増幅器13の出力電力の低下や
歪の発生しないもの。 【構成】 電池1と無線装置18の負荷との間に設けら
れその導通状態が制御される半導体スイッチ素子7,1
4と、無線装置18の送信回路が作動状態になったか否
かに対応して、半導体スイッチ素子7,14の導通状態
を変更させる制御信号を出力する制御部17と、半導体
スイッチ素子7,14を駆動するバイアス電圧又はバイ
アス電流を供給すると共に、制御部17の出力する制御
信号に基づき、半導体スイッチ素子7,14を駆動する
バイアス電圧又はバイアス電流を変更してその導通状態
を制御する半導体スイッチ制御手段5,6,15及び1
6とを備えたもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電池及びその他の外部電
源の供給される無線装置の電源制御回路に関するもので
ある。
源の供給される無線装置の電源制御回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、セルラ方式(小ゾーン方式)の自
動車電話等においても、デジタル化が進んでいる。当
然、電池駆動による携帯型の無線装置においても同様の
傾向にある。例えばデジタル方式の携帯電話機について
考えると、一般に、デジタル化に伴って、その多重化方
法としてTDMA(Time Division Mu
lti Access、時分割多元接続)方式が採用さ
れることが多い。TDMA方式は、時間軸上で、自局に
指定されたタイムスロット(以下TSと略称する)のみ
に送信及び受信を行う方式である。
動車電話等においても、デジタル化が進んでいる。当
然、電池駆動による携帯型の無線装置においても同様の
傾向にある。例えばデジタル方式の携帯電話機について
考えると、一般に、デジタル化に伴って、その多重化方
法としてTDMA(Time Division Mu
lti Access、時分割多元接続)方式が採用さ
れることが多い。TDMA方式は、時間軸上で、自局に
指定されたタイムスロット(以下TSと略称する)のみ
に送信及び受信を行う方式である。
【0003】図3はTDMAの多重通信を説明する図で
あり、図4は携帯電話機の送信時のバースト性負荷電流
を説明する図である。例えば北米のデジタルセルラで
は、図3に示すように3チャンネルのTDMA方式を採
用しており、TS1〜TS6のうち、携帯電話機Aは自
局に指定されたタイムスロットであるTS1とTS4の
時間にのみ送受信を行い、携帯電話機Bは同様に指定さ
れたTS2とTS5の時間にのみ送受信を行い、携帯電
話機CはTS3とTS6の時間にのみ送受信を行う。即
ち時分割による3チャネルの同時通話が可能となる。
あり、図4は携帯電話機の送信時のバースト性負荷電流
を説明する図である。例えば北米のデジタルセルラで
は、図3に示すように3チャンネルのTDMA方式を採
用しており、TS1〜TS6のうち、携帯電話機Aは自
局に指定されたタイムスロットであるTS1とTS4の
時間にのみ送受信を行い、携帯電話機Bは同様に指定さ
れたTS2とTS5の時間にのみ送受信を行い、携帯電
話機CはTS3とTS6の時間にのみ送受信を行う。即
ち時分割による3チャネルの同時通話が可能となる。
【0004】このように3チャネルのTDMA方式の各
携帯電話機では、3つのTS時間(20msec)のう
ち1つのTS時間(6.66msec)だけ電力増幅器
を駆動して送信を行い、残りの2つのTS時間は送信を
休止する。その結果電源より携帯電話機に流れる負荷電
流は、図4に示すようにバースト的に激しく変動する。
例えば、0.6Wの出力のクラス3移動機の場合、電池
電圧が6V、電力増幅器の電力付加効率が40%とする
と、概算で送信オン時の負荷電流は800mA、送信オ
フ時の負荷電流は300mAとなる。
携帯電話機では、3つのTS時間(20msec)のう
ち1つのTS時間(6.66msec)だけ電力増幅器
を駆動して送信を行い、残りの2つのTS時間は送信を
休止する。その結果電源より携帯電話機に流れる負荷電
流は、図4に示すようにバースト的に激しく変動する。
例えば、0.6Wの出力のクラス3移動機の場合、電池
電圧が6V、電力増幅器の電力付加効率が40%とする
と、概算で送信オン時の負荷電流は800mA、送信オ
フ時の負荷電流は300mAとなる。
【0005】図5は従来の携帯電話機の電源制御回路の
構成例を示す図である。図5において、1は電池、2は
外部別電源、3a,3bはフューズ、4は電圧検出器、
5はFETドライバ、7は電源切換用FET、8はダイ
オード、9は送信回路を含むバースト性負荷、10は非
バースト性負荷、11は携帯電話機である。一般に携帯
電話機では電源として電池で駆動されるばかりでなく、
外部の別電源より供給されることが多く、2種類以上の
電源で使用可能とするため、装置電源端子は複数の電源
端子を有しており図5に示すような構成が一般的であ
る。そして例えば、携帯電話機に2つの電源が同時に接
続された場合においても、電池等の安全性や事故回避等
のため、内部の負荷には、外部別電源からの電源ライン
が接続され、電池からの電源ラインは開放(オープン)
とされる。
構成例を示す図である。図5において、1は電池、2は
外部別電源、3a,3bはフューズ、4は電圧検出器、
5はFETドライバ、7は電源切換用FET、8はダイ
オード、9は送信回路を含むバースト性負荷、10は非
バースト性負荷、11は携帯電話機である。一般に携帯
電話機では電源として電池で駆動されるばかりでなく、
外部の別電源より供給されることが多く、2種類以上の
電源で使用可能とするため、装置電源端子は複数の電源
端子を有しており図5に示すような構成が一般的であ
る。そして例えば、携帯電話機に2つの電源が同時に接
続された場合においても、電池等の安全性や事故回避等
のため、内部の負荷には、外部別電源からの電源ライン
が接続され、電池からの電源ラインは開放(オープン)
とされる。
【0006】まず図5の回路構成を説明する。携帯電話
機11は、電池1と外部別電源2に接続される構成とな
っており、これら2つの電源はそれぞれフューズ3a,
3bを介して電源ライン1、電源ライン2の2つの電源
ラインを経てバースト性負荷9と非バースト性負荷10
に接続される。フューズ3aの出力側は電源切換用FE
T7のソースSに接続され、そのドレインDが前記2つ
の負荷9,10に接続される。フューズ3bの出力側は
2つに分岐され、その一方はダイオード8のアノードに
接続され、そのカソードは前記2つの負荷に接続され
る。フューズ3bから分岐された他方は電圧検出器4に
接続され、その出力はFETドライバ5に接続される。
そしてこのFETドライバ5の出力が電源切換用FET
7のゲートGに供給され、FET7をオン又はオフさせ
る2つの導通状態の制御を行う。
機11は、電池1と外部別電源2に接続される構成とな
っており、これら2つの電源はそれぞれフューズ3a,
3bを介して電源ライン1、電源ライン2の2つの電源
ラインを経てバースト性負荷9と非バースト性負荷10
に接続される。フューズ3aの出力側は電源切換用FE
T7のソースSに接続され、そのドレインDが前記2つ
の負荷9,10に接続される。フューズ3bの出力側は
2つに分岐され、その一方はダイオード8のアノードに
接続され、そのカソードは前記2つの負荷に接続され
る。フューズ3bから分岐された他方は電圧検出器4に
接続され、その出力はFETドライバ5に接続される。
そしてこのFETドライバ5の出力が電源切換用FET
7のゲートGに供給され、FET7をオン又はオフさせ
る2つの導通状態の制御を行う。
【0007】図6はPチャネルFETの動作特性を説明
する図であり、図5の電源切換用FET7として、例え
ばこのPチャネルFETが使用される。このPチャネル
FETは、図6に示すようにゲートGに対するソースS
の正電圧、即ちゲートソース間電圧VGSがある境界値よ
り大きくなるとオン領域に入り、VGSが前記境界値より
小さくなるとオフ領域に入る。そしてこのFETはスイ
ッチング素子として使用した場合、オン及びオフ時にF
ET内部での電力損失がきわめて少ないことや、形状が
小型であること等から広く使用されている。
する図であり、図5の電源切換用FET7として、例え
ばこのPチャネルFETが使用される。このPチャネル
FETは、図6に示すようにゲートGに対するソースS
の正電圧、即ちゲートソース間電圧VGSがある境界値よ
り大きくなるとオン領域に入り、VGSが前記境界値より
小さくなるとオフ領域に入る。そしてこのFETはスイ
ッチング素子として使用した場合、オン及びオフ時にF
ET内部での電力損失がきわめて少ないことや、形状が
小型であること等から広く使用されている。
【0008】次に図6を参照し、図5の動作を説明す
る。携帯電話機11に電池1のみが接続されている時
は、電圧検出器4は、その入力端に電圧が存在しないこ
とを検出して、FETドライバ5の出力をLowレベル
(ほぼ接地電位)とするように動作する。このLowレ
ベル信号が電源切換用FET7のゲートGに供給される
と、FET7のソースSは電池1の電源電圧であり、ゲ
ートGはほぼ接地電圧なので、図6で説明したように、
ほぼ電源電圧(例えば6V)分のゲートソース間電圧V
GSの印加によりFET7はオンになる。その結果電池1
の出力が電源切換用FET7を介して2つの負荷、即ち
その負荷電流がバースト的に変化するバースト性負荷9
と、その負荷電流がバースト的には変化しない非バース
ト性負荷10に供給される。
る。携帯電話機11に電池1のみが接続されている時
は、電圧検出器4は、その入力端に電圧が存在しないこ
とを検出して、FETドライバ5の出力をLowレベル
(ほぼ接地電位)とするように動作する。このLowレ
ベル信号が電源切換用FET7のゲートGに供給される
と、FET7のソースSは電池1の電源電圧であり、ゲ
ートGはほぼ接地電圧なので、図6で説明したように、
ほぼ電源電圧(例えば6V)分のゲートソース間電圧V
GSの印加によりFET7はオンになる。その結果電池1
の出力が電源切換用FET7を介して2つの負荷、即ち
その負荷電流がバースト的に変化するバースト性負荷9
と、その負荷電流がバースト的には変化しない非バース
ト性負荷10に供給される。
【0009】また外部別電源2が接続された時は、その
出力が逆流防止ダイオード8を通じて、前記2つの負荷
9,10に供給されるとともに、電圧検出器4がその入
力端に電圧の存在することを検出し、FETドライバ5
の出力をHighレベル(例えば電池1の電源電圧とほ
ぼ等しい電圧)とするように動作する。このHighレ
ベル信号が電源切換用FET7のゲートGに供給される
と、FET7のソースSは電池1の電源電圧であり、ゲ
ートGも電池1の電源電圧とほぼ等しい電圧なので、図
6で説明したように、ゲートソース間電圧VGSがほぼ0
となりFET7はオフになる。その結果、外部別電源2
からの電源ライン2の系統に電池1からの電源ライン1
の系統が接続されないように動作する。
出力が逆流防止ダイオード8を通じて、前記2つの負荷
9,10に供給されるとともに、電圧検出器4がその入
力端に電圧の存在することを検出し、FETドライバ5
の出力をHighレベル(例えば電池1の電源電圧とほ
ぼ等しい電圧)とするように動作する。このHighレ
ベル信号が電源切換用FET7のゲートGに供給される
と、FET7のソースSは電池1の電源電圧であり、ゲ
ートGも電池1の電源電圧とほぼ等しい電圧なので、図
6で説明したように、ゲートソース間電圧VGSがほぼ0
となりFET7はオフになる。その結果、外部別電源2
からの電源ライン2の系統に電池1からの電源ライン1
の系統が接続されないように動作する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5の
ような従来の電源制御回路では、次に述べるような問題
があった。近年は、移動端末の低消費電力化の動向よ
り、電池電圧は例えば、6Vから3V程度に低下してい
る。これに伴い、消費電力としては低下しても、消費電
流としてはむしろ増加している。即ち携帯電話機等の移
動端末の消費電力の大部分を消費する電力増幅器(PA
とも記す)においては、電力増幅が必要なので電源電圧
低下に反比例して消費電流は増加するからである。図7
は電力増幅器(PA)の電源電圧と消費電流との関係を
説明する図であり、同図は、電源電圧VD のみを6Vか
ら3Vに変更し、両者共にPAの電力付加効率ηを40
%、PAの出力P0 を1.2Wとした場合に、それらの
消費電流ID は500mAから1000mAに増加する
ことを示している。従って、前述したバースト的な電流
変化はさらに大きくなり、例えば、前述の0.6W出力
クラス3の移動機で、電源電圧を3V、電力増幅器の効
率40%とすると、消費電流は送信オン時に1200m
A、送信オフ時に300mAとなる。
ような従来の電源制御回路では、次に述べるような問題
があった。近年は、移動端末の低消費電力化の動向よ
り、電池電圧は例えば、6Vから3V程度に低下してい
る。これに伴い、消費電力としては低下しても、消費電
流としてはむしろ増加している。即ち携帯電話機等の移
動端末の消費電力の大部分を消費する電力増幅器(PA
とも記す)においては、電力増幅が必要なので電源電圧
低下に反比例して消費電流は増加するからである。図7
は電力増幅器(PA)の電源電圧と消費電流との関係を
説明する図であり、同図は、電源電圧VD のみを6Vか
ら3Vに変更し、両者共にPAの電力付加効率ηを40
%、PAの出力P0 を1.2Wとした場合に、それらの
消費電流ID は500mAから1000mAに増加する
ことを示している。従って、前述したバースト的な電流
変化はさらに大きくなり、例えば、前述の0.6W出力
クラス3の移動機で、電源電圧を3V、電力増幅器の効
率40%とすると、消費電流は送信オン時に1200m
A、送信オフ時に300mAとなる。
【0011】図8は電源ラインに存在する各種インピー
ダンスを説明する図であり、図9は負荷電流と負荷電圧
の変動を説明する図である。上記のように電源電圧が低
下し、消費電流が増加することにより次のような問題が
発生した。即ち電源ラインには図8に示すような各種イ
ンピーダンスが存在し、これらのインピーダンスを介し
て2つの負荷に負荷電流を供給するため、図9に示すよ
うに、携帯電話機等の送信時と受信時との間で、負荷電
流IB が大きく変動すると、電源ラインの各種インピー
ダンスにおける電圧低下により、負荷に印加される負荷
電圧VB にも変動分ΔVが発生する。図8のZbat は電
池1の保護回路の抵抗及び内部抵抗の和であり、通常は
0.1Ω程度である。Zfuseはフューズ3の残留抵抗で
通常は0.1Ω程度である。ZFET は電源切換用FET
7のオン時のドレインソース間抵抗であり、この抵抗値
はFET7のゲートソース間電圧VGSの値により大きく
変化する。
ダンスを説明する図であり、図9は負荷電流と負荷電圧
の変動を説明する図である。上記のように電源電圧が低
下し、消費電流が増加することにより次のような問題が
発生した。即ち電源ラインには図8に示すような各種イ
ンピーダンスが存在し、これらのインピーダンスを介し
て2つの負荷に負荷電流を供給するため、図9に示すよ
うに、携帯電話機等の送信時と受信時との間で、負荷電
流IB が大きく変動すると、電源ラインの各種インピー
ダンスにおける電圧低下により、負荷に印加される負荷
電圧VB にも変動分ΔVが発生する。図8のZbat は電
池1の保護回路の抵抗及び内部抵抗の和であり、通常は
0.1Ω程度である。Zfuseはフューズ3の残留抵抗で
通常は0.1Ω程度である。ZFET は電源切換用FET
7のオン時のドレインソース間抵抗であり、この抵抗値
はFET7のゲートソース間電圧VGSの値により大きく
変化する。
【0012】図10はPチャネルFETのゲートソース
間電圧VGSとオン時のドレーンソース間抵抗rDS(O
N)の特性例を示す図である。電源電圧が低下した場
合、PチャネルFETのゲートソース間電圧VGSは最大
でもほぼ電源電圧である。そしてPチャネルFETは、
通常ゲートソース間電圧VGSが低下すると急激にオン抵
抗rDS(ON)が増大する。図10のドレイン電流ID
=2.3Aの場合の例において、VGS=6Vにおけるオ
ン抵抗は0.18Ω程度であるが、VGS=3Vにおける
オン抵抗は0.6Ωを越える。この場合、電源ラインに
存在するインピーダンスZbat ,Zfuse及びZFET の総
和は0.8Ωに達し、これらのインピーダンスを介して
1200mAの負荷電流を流すと約1V程度の電圧低下
を生じる。
間電圧VGSとオン時のドレーンソース間抵抗rDS(O
N)の特性例を示す図である。電源電圧が低下した場
合、PチャネルFETのゲートソース間電圧VGSは最大
でもほぼ電源電圧である。そしてPチャネルFETは、
通常ゲートソース間電圧VGSが低下すると急激にオン抵
抗rDS(ON)が増大する。図10のドレイン電流ID
=2.3Aの場合の例において、VGS=6Vにおけるオ
ン抵抗は0.18Ω程度であるが、VGS=3Vにおける
オン抵抗は0.6Ωを越える。この場合、電源ラインに
存在するインピーダンスZbat ,Zfuse及びZFET の総
和は0.8Ωに達し、これらのインピーダンスを介して
1200mAの負荷電流を流すと約1V程度の電圧低下
を生じる。
【0013】従って電源電圧が3Vの場合、携帯電話機
の送信時には電源ラインに約1Vの電圧低下を生じ、バ
ースト性負荷9へ印加する負荷電圧VB は約2Vに低下
し、この電圧低下による誤動作や、最悪の場合には動作
不能の状態が発生する。また図9に示したように、携帯
電話機の送信時と受信時とでは、負荷電流IBの変動に
基づく負荷電圧VB の変動分ΔV(図9の例では0.8
Ω×0.9A=0.72V)により可聴帯域のノイズを
発生し、音声品質に重大な劣化をもたらすという問題も
あった。
の送信時には電源ラインに約1Vの電圧低下を生じ、バ
ースト性負荷9へ印加する負荷電圧VB は約2Vに低下
し、この電圧低下による誤動作や、最悪の場合には動作
不能の状態が発生する。また図9に示したように、携帯
電話機の送信時と受信時とでは、負荷電流IBの変動に
基づく負荷電圧VB の変動分ΔV(図9の例では0.8
Ω×0.9A=0.72V)により可聴帯域のノイズを
発生し、音声品質に重大な劣化をもたらすという問題も
あった。
【0014】図11は電力増幅器(PA)への給電方法
を説明する図である。通常バースト性負荷である電力増
幅器(PA)13への負荷電流の供給を制御するため、
図11に示すように、電源制御用FET7と直列にもう
1つのバースト制御用FET14を設け、バースト制御
部15Aによりバースト制御用FET14のオンオフを
制御している。この場合電力増幅器13への供給電圧V
PAには、FET2個分の電圧低下により上記の約1Vよ
りさらに大きな電圧低下が生じ、電力増幅器13の出力
電力の低下や歪みが発生するという問題が生じた。一般
に、デジタル方式のセルラ電話では、線形変調方式が採
用されており、振幅成分を保存する線形電力増幅が必要
である。しかし供給電圧が低下すると、線形電力増幅が
困難となり出力側に歪みが発生する。
を説明する図である。通常バースト性負荷である電力増
幅器(PA)13への負荷電流の供給を制御するため、
図11に示すように、電源制御用FET7と直列にもう
1つのバースト制御用FET14を設け、バースト制御
部15Aによりバースト制御用FET14のオンオフを
制御している。この場合電力増幅器13への供給電圧V
PAには、FET2個分の電圧低下により上記の約1Vよ
りさらに大きな電圧低下が生じ、電力増幅器13の出力
電力の低下や歪みが発生するという問題が生じた。一般
に、デジタル方式のセルラ電話では、線形変調方式が採
用されており、振幅成分を保存する線形電力増幅が必要
である。しかし供給電圧が低下すると、線形電力増幅が
困難となり出力側に歪みが発生する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る無線装置の
電源制御回路は、電池及びその他の外部電源の供給され
る無線装置の電源制御回路において、前記電池と無線装
置の負荷との間に設けられその導通状態が制御される半
導体スイッチ素子と、前記無線装置の送信回路が作動状
態になったか否かに対応して前記半導体スイッチ素子の
導通状態を変更させる制御信号を出力する制御信号出力
手段と、前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電
圧又はバイアス電流を供給すると共に、前記制御信号出
力手段の出力する制御信号に基づき、前記半導体スイッ
チ素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を変更
してその導通状態を制御する半導体スイッチ制御手段と
を備えたものである。
電源制御回路は、電池及びその他の外部電源の供給され
る無線装置の電源制御回路において、前記電池と無線装
置の負荷との間に設けられその導通状態が制御される半
導体スイッチ素子と、前記無線装置の送信回路が作動状
態になったか否かに対応して前記半導体スイッチ素子の
導通状態を変更させる制御信号を出力する制御信号出力
手段と、前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電
圧又はバイアス電流を供給すると共に、前記制御信号出
力手段の出力する制御信号に基づき、前記半導体スイッ
チ素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を変更
してその導通状態を制御する半導体スイッチ制御手段と
を備えたものである。
【0016】
【作用】本発明においては、電池及びその他の外部電源
の供給される無線装置の電源制御回路において、前記電
池と無線装置の負荷との間にその導通状態が制御される
半導体スイッチ素子が設けられ、制御信号出力手段は前
記無線装置の送信回路が作動状態になったか否かに対応
して前記半導体スイッチ素子の導通状態を変更させる制
御信号を出力し、半導体スイッチ制御手段は前記半導体
スイッチ素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流
を供給すると共に、送信回路が作動状態になったときに
前記制御信号出力手段から出力される制御信号に基づ
き、前記半導体スイッチ素子のゲートソース間電圧を増
加させて半導体スイッチ素子のオン抵抗を低い抵抗値に
保持するように、半導体スイッチ素子を駆動するバイア
ス電圧又はバイアス電流を変更してその導通状態を制御
するので、無線装置の送信回路の作動時には、負荷に流
れる消費電流が受信回路のみの作動時の数倍に増加して
も、電源ラインの電圧低下が少く抑えられ、その結果無
線装置の電源電圧が低い場合にも、従来のように送信用
電力増幅器の出力電力の低下や歪みの発生がなくなっ
た。
の供給される無線装置の電源制御回路において、前記電
池と無線装置の負荷との間にその導通状態が制御される
半導体スイッチ素子が設けられ、制御信号出力手段は前
記無線装置の送信回路が作動状態になったか否かに対応
して前記半導体スイッチ素子の導通状態を変更させる制
御信号を出力し、半導体スイッチ制御手段は前記半導体
スイッチ素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流
を供給すると共に、送信回路が作動状態になったときに
前記制御信号出力手段から出力される制御信号に基づ
き、前記半導体スイッチ素子のゲートソース間電圧を増
加させて半導体スイッチ素子のオン抵抗を低い抵抗値に
保持するように、半導体スイッチ素子を駆動するバイア
ス電圧又はバイアス電流を変更してその導通状態を制御
するので、無線装置の送信回路の作動時には、負荷に流
れる消費電流が受信回路のみの作動時の数倍に増加して
も、電源ラインの電圧低下が少く抑えられ、その結果無
線装置の電源電圧が低い場合にも、従来のように送信用
電力増幅器の出力電力の低下や歪みの発生がなくなっ
た。
【0017】
【実施例】図1は本発明に係る無線装置の電源制御回路
の構成例を示す図である。図1において、1〜5、7及
び8は図5と同一のものであり、6は切換スイッチ、1
3は送信回路用の電力増幅器(以下PAと記す)、14
はバースト制御用FET、15はバースト制御ドライ
バ、16は負電圧発生器、17は制御部、18は電池1
及び外部別電源2により給電される無線装置であり、例
えば移動端末等である。図1の回路を構成する素子のう
ち図5と同一のものの説明は重複するので省略し、図5
と異なる素子とその関係する部分について説明する。F
ETドライバ5の出力は切換スイッチ6の一方の入力端
子aに接続され、切換スイッチ6の他方の入力端子bに
は負電圧発生器16の出力が接続され、その出力端子c
は電源切換用FET7のゲートGに接続される。
の構成例を示す図である。図1において、1〜5、7及
び8は図5と同一のものであり、6は切換スイッチ、1
3は送信回路用の電力増幅器(以下PAと記す)、14
はバースト制御用FET、15はバースト制御ドライ
バ、16は負電圧発生器、17は制御部、18は電池1
及び外部別電源2により給電される無線装置であり、例
えば移動端末等である。図1の回路を構成する素子のう
ち図5と同一のものの説明は重複するので省略し、図5
と異なる素子とその関係する部分について説明する。F
ETドライバ5の出力は切換スイッチ6の一方の入力端
子aに接続され、切換スイッチ6の他方の入力端子bに
は負電圧発生器16の出力が接続され、その出力端子c
は電源切換用FET7のゲートGに接続される。
【0018】負電圧発生器16は、本来送信回路が作動
中に、PA13のバイアス電圧用に使用されるものであ
り、GaAs FETを用いたPA13には必ず使用さ
れるものである。本発明はこの無線装置18の送信回路
用PA13が作動するときに使用される負電圧を電源切
換用FET7やバースト制御用FET14のゲートバイ
アスに用いる点に大きな特徴がある。負電圧発生器16
は、送信状態信号により所定の負電圧(例えば電池1の
電源電圧が+3Vの場合には、−3V程度の負電圧)を
発生し、この負電圧を切換スイッチ6の入力端子b、P
A13及びバースト制御ドライバ15へ供給する。バー
スト制御ドライバ15は、制御部17からの制御に基づ
き、負のバイアス電圧をバースト制御用FET14のゲ
ートSへ供給する。
中に、PA13のバイアス電圧用に使用されるものであ
り、GaAs FETを用いたPA13には必ず使用さ
れるものである。本発明はこの無線装置18の送信回路
用PA13が作動するときに使用される負電圧を電源切
換用FET7やバースト制御用FET14のゲートバイ
アスに用いる点に大きな特徴がある。負電圧発生器16
は、送信状態信号により所定の負電圧(例えば電池1の
電源電圧が+3Vの場合には、−3V程度の負電圧)を
発生し、この負電圧を切換スイッチ6の入力端子b、P
A13及びバースト制御ドライバ15へ供給する。バー
スト制御ドライバ15は、制御部17からの制御に基づ
き、負のバイアス電圧をバースト制御用FET14のゲ
ートSへ供給する。
【0019】制御部17は、電圧検出器4の出力信号
(即ち外部別電源2から電源電圧が供給されているか否
かを示す信号)と、受信状態信号及び送信状態信号(即
ち無線装置18が受信状態か送信状態かを示す信号)と
を入力し、別記の論理処理を行った結果の制御信号を、
切換スイッチ6へ供給して切換制御を行うと共に、バー
スト制御ドライバ15へ供給してバースト制御用FET
14のゲート電圧値の制御を行なわせる。
(即ち外部別電源2から電源電圧が供給されているか否
かを示す信号)と、受信状態信号及び送信状態信号(即
ち無線装置18が受信状態か送信状態かを示す信号)と
を入力し、別記の論理処理を行った結果の制御信号を、
切換スイッチ6へ供給して切換制御を行うと共に、バー
スト制御ドライバ15へ供給してバースト制御用FET
14のゲート電圧値の制御を行なわせる。
【0020】図1の回路の動作について説明する。まず
制御部17が論理処理を行うための動作状態は下記の4
つであり、それぞれの動作状態について説明する。 1A:電池1の出力のみが供給される場合の受信状態、 1B:外部別電源2の出力が供給される場合の受信状
態、 2A:電池1の出力のみが供給される場合の送信状態、 2B:外部別電源2が供給される場合の送信状態、
制御部17が論理処理を行うための動作状態は下記の4
つであり、それぞれの動作状態について説明する。 1A:電池1の出力のみが供給される場合の受信状態、 1B:外部別電源2の出力が供給される場合の受信状
態、 2A:電池1の出力のみが供給される場合の送信状態、 2B:外部別電源2が供給される場合の送信状態、
【0021】まず1A又は1Bの状態、即ち無線装置1
8の受信回路のみが動作している着呼を待っている状態
では、制御部17は、切換スイッチ6にその入力端子a
と出力端子cとを接続させる制御信号を出力し、バース
ト制御ドライバ15にはバースト制御用FET14をオ
フさせる制御信号を出力する。この状態で1Aの場合、
即ち電池1の出力のみが無線装置18に接続されている
場合には、FETドライバ5の出力するほぼ接地電位の
Lowレベル信号が切換スイッチ6の入出力端子a,c
を介して電源切換用FET7のゲートSに供給されるの
で、前記説明の通り電源切換用FET7はオンとなり不
図示の受信回路へ電力を供給する。
8の受信回路のみが動作している着呼を待っている状態
では、制御部17は、切換スイッチ6にその入力端子a
と出力端子cとを接続させる制御信号を出力し、バース
ト制御ドライバ15にはバースト制御用FET14をオ
フさせる制御信号を出力する。この状態で1Aの場合、
即ち電池1の出力のみが無線装置18に接続されている
場合には、FETドライバ5の出力するほぼ接地電位の
Lowレベル信号が切換スイッチ6の入出力端子a,c
を介して電源切換用FET7のゲートSに供給されるの
で、前記説明の通り電源切換用FET7はオンとなり不
図示の受信回路へ電力を供給する。
【0022】またこの状態で1Bの場合、即ち外部別電
源2の出力が接続されている場合には、FETドライバ
5の出力するHighレベル信号が切換スイッチ6の入
出力端子a,cを介してそのゲートGに供給されるの
で、電源切換用FET7はオフとなり、外部別電源2の
出力がダイオード8を介して不図示の受信回路へ供給さ
れる。そして1A又は1Bの状態では、バースト制御ド
ライバ15がバースト制御用FET14をオフさせ、送
信回路用のPA13を動作させないので、バースト性電
流は流れず、非バースト性負荷のみに給電される消費電
流の値は小さい。
源2の出力が接続されている場合には、FETドライバ
5の出力するHighレベル信号が切換スイッチ6の入
出力端子a,cを介してそのゲートGに供給されるの
で、電源切換用FET7はオフとなり、外部別電源2の
出力がダイオード8を介して不図示の受信回路へ供給さ
れる。そして1A又は1Bの状態では、バースト制御ド
ライバ15がバースト制御用FET14をオフさせ、送
信回路用のPA13を動作させないので、バースト性電
流は流れず、非バースト性負荷のみに給電される消費電
流の値は小さい。
【0023】次に2A又は2Bの状態、即ち無線装置1
8の送信回路が動作する着呼、発呼の状態では、2Aと
2Bとで別の動作をする。2Aの状態では、負電圧発生
器16の出力する負電圧(この例では−3Vの負電圧)
は、切換スイッチ6の入力端子bとバースト制御ドライ
バ15とPA13とに供給される。そして制御部17
は、切換スイッチ6に対して、その入力端子bと出力端
子cとを接続させる制御信号を出力し、バースト制御ド
ライバ15に対して、負のバイアス電圧を用いてバース
ト制御用FET14を十分に低いオン抵抗値でオンさせ
る制御信号を出力する。
8の送信回路が動作する着呼、発呼の状態では、2Aと
2Bとで別の動作をする。2Aの状態では、負電圧発生
器16の出力する負電圧(この例では−3Vの負電圧)
は、切換スイッチ6の入力端子bとバースト制御ドライ
バ15とPA13とに供給される。そして制御部17
は、切換スイッチ6に対して、その入力端子bと出力端
子cとを接続させる制御信号を出力し、バースト制御ド
ライバ15に対して、負のバイアス電圧を用いてバース
ト制御用FET14を十分に低いオン抵抗値でオンさせ
る制御信号を出力する。
【0024】従って電源切換用FET7のゲートGに
は、負電圧発生器16から出力され切換スイッチ6の入
出力端b,cを介して、−3Vの負電圧が供給される。
この電源切換用FET7のソース電圧は、ほぼ電源電圧
の+3Vであり、いまゲート電圧に−3Vが供給される
と、ゲートソース間電圧VGSは6Vになる。これに比較
して、1Aの状態では、電源切換用FET7のゲートG
には、FETドライバ5から切換スイッチ6の入出力端
a,cを介してほぼ接地電位(0V)が供給されるか
ら、ゲートソース間電圧VGSは3Vである。図10のF
ETの例では、VGS=3Vのオン抵抗は0.6Ω以上で
あるが、VGS=6Vのオン抵抗は0.18Ωになるとい
うように、−3Vの負電圧を用いてVGSをほぼ2倍とす
ることにより電源制御用FET7のオン抵抗を大幅に低
減することができる。
は、負電圧発生器16から出力され切換スイッチ6の入
出力端b,cを介して、−3Vの負電圧が供給される。
この電源切換用FET7のソース電圧は、ほぼ電源電圧
の+3Vであり、いまゲート電圧に−3Vが供給される
と、ゲートソース間電圧VGSは6Vになる。これに比較
して、1Aの状態では、電源切換用FET7のゲートG
には、FETドライバ5から切換スイッチ6の入出力端
a,cを介してほぼ接地電位(0V)が供給されるか
ら、ゲートソース間電圧VGSは3Vである。図10のF
ETの例では、VGS=3Vのオン抵抗は0.6Ω以上で
あるが、VGS=6Vのオン抵抗は0.18Ωになるとい
うように、−3Vの負電圧を用いてVGSをほぼ2倍とす
ることにより電源制御用FET7のオン抵抗を大幅に低
減することができる。
【0025】送信回路が動作する2Aの状態では、バー
スト制御用FET14のオン抵抗の低減も同様に行われ
る。図2は図1のバースト制御用FETのゲート電圧と
電力増幅器の出力を説明する図である。バースト制御ド
ライバ15は、制御部17からの制御信号に基づき、バ
ースト制御用FET14のゲートGに供給するゲート電
圧VG を、図2に示すように、オン時には−3V、オフ
時には+3Vに制御する。バースト制御用FET14の
ソース電圧は、ほぼ電源電圧の+3Vであるから、オン
時にゲート電圧を−3Vにすると、ゲートソース間電圧
は6Vとなる。そして従来の負電圧を使用しない装置
で、ゲート電圧をほぼ接地電位とし、ゲートソース間電
圧が3Vである場合に比較すると、図10で説明したよ
うに、バースト制御用FET14のオン抵抗も大幅に低
減される。
スト制御用FET14のオン抵抗の低減も同様に行われ
る。図2は図1のバースト制御用FETのゲート電圧と
電力増幅器の出力を説明する図である。バースト制御ド
ライバ15は、制御部17からの制御信号に基づき、バ
ースト制御用FET14のゲートGに供給するゲート電
圧VG を、図2に示すように、オン時には−3V、オフ
時には+3Vに制御する。バースト制御用FET14の
ソース電圧は、ほぼ電源電圧の+3Vであるから、オン
時にゲート電圧を−3Vにすると、ゲートソース間電圧
は6Vとなる。そして従来の負電圧を使用しない装置
で、ゲート電圧をほぼ接地電位とし、ゲートソース間電
圧が3Vである場合に比較すると、図10で説明したよ
うに、バースト制御用FET14のオン抵抗も大幅に低
減される。
【0026】このように2Aの状態では、2つの直列に
接続されるFETのオン抵抗がいずれも大幅に低減され
るので、バースト性負荷電流を供給しても電源ラインに
おける電圧低下が少く、充分なる負荷電圧をPA13に
印加できる。その結果、PA13は線形電力増幅による
無線送信が可能になり、歪も発生しない。このPA13
の出力状態は図2に示される。
接続されるFETのオン抵抗がいずれも大幅に低減され
るので、バースト性負荷電流を供給しても電源ラインに
おける電圧低下が少く、充分なる負荷電圧をPA13に
印加できる。その結果、PA13は線形電力増幅による
無線送信が可能になり、歪も発生しない。このPA13
の出力状態は図2に示される。
【0027】2Bの状態、即ち外部別電源が供給される
場合の送信状態では、制御部17は、前記2Aの場合と
同様に、バースト制御ドライバ15に制御信号を出力
し、バースト制御用FET14をきわめて低いオン抵抗
値でオンさせるほか、電源切換用FET7をオフさせる
ため、切換スイッチ6にその入力端子aと出力端子cと
を接続させる制御信号を出力する。その結果FETドラ
イバ5の出力するHighレベル信号が切換スイッチ6
の入出力端子a,cを通って電源切換用FET7に供給
され、1Bの場合と同様に、電源切換用FET7はオフ
となる。そして外部別電源2の出力がダイオード8及び
バースト制御用FET14を通って十分なる負荷電圧と
してPA13へ供給され、PA13は線形電力増幅によ
る無線送信が可能なる。
場合の送信状態では、制御部17は、前記2Aの場合と
同様に、バースト制御ドライバ15に制御信号を出力
し、バースト制御用FET14をきわめて低いオン抵抗
値でオンさせるほか、電源切換用FET7をオフさせる
ため、切換スイッチ6にその入力端子aと出力端子cと
を接続させる制御信号を出力する。その結果FETドラ
イバ5の出力するHighレベル信号が切換スイッチ6
の入出力端子a,cを通って電源切換用FET7に供給
され、1Bの場合と同様に、電源切換用FET7はオフ
となる。そして外部別電源2の出力がダイオード8及び
バースト制御用FET14を通って十分なる負荷電圧と
してPA13へ供給され、PA13は線形電力増幅によ
る無線送信が可能なる。
【0028】なお前記実施例においては、無線装置の負
荷の消費電流値の大小を、無線装置の送信回路が作動状
態になったか否かの2つの動作状態に対応させて捕捉
し、この2つの動作状態に応じて電池1と負荷との間に
設けられたFETスイッチ素子の導通状態を変更制御す
る場合の例を示したが、本発明の半導体スイッチ素子の
導通状態を変更制御する状態は、前記2つに限定される
ものではない。
荷の消費電流値の大小を、無線装置の送信回路が作動状
態になったか否かの2つの動作状態に対応させて捕捉
し、この2つの動作状態に応じて電池1と負荷との間に
設けられたFETスイッチ素子の導通状態を変更制御す
る場合の例を示したが、本発明の半導体スイッチ素子の
導通状態を変更制御する状態は、前記2つに限定される
ものではない。
【0029】例えば無線装置の送信出力が制御可能な場
合には、大出力で送信することも、小出力で送信するこ
ともあり、このような場合には負荷の消費電流値も送信
出力の大小に応じて変化する。従ってこのような場合に
は、前記無線装置の送信回路が作動状態になったか否か
と、さらに作動状態のときの送信出力が大出力か小出力
かのそれぞれの作動状態に対応して、前記半導体スイッ
チ素子の導通状態をそれぞれ変更させる複数の制御信号
を出力し、この複数の制御信号に基づき半導体スイッチ
素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を前記そ
れぞれの作動状態に対応して変更するようにしてもよ
い。
合には、大出力で送信することも、小出力で送信するこ
ともあり、このような場合には負荷の消費電流値も送信
出力の大小に応じて変化する。従ってこのような場合に
は、前記無線装置の送信回路が作動状態になったか否か
と、さらに作動状態のときの送信出力が大出力か小出力
かのそれぞれの作動状態に対応して、前記半導体スイッ
チ素子の導通状態をそれぞれ変更させる複数の制御信号
を出力し、この複数の制御信号に基づき半導体スイッチ
素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を前記そ
れぞれの作動状態に対応して変更するようにしてもよ
い。
【0030】また前記実施例において、電池と無線装置
の負荷との間に設けられ、その導通状態が制御される半
導体スイッチ素子としてFET素子の場合の例を示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の
半導体スイッチ素子、例えばサイリスタ(SCR)素子
等を用いてよい。
の負荷との間に設けられ、その導通状態が制御される半
導体スイッチ素子としてFET素子の場合の例を示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の
半導体スイッチ素子、例えばサイリスタ(SCR)素子
等を用いてよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電池及び
その他の外部電源の供給される無線装置の電源制御回路
において、その導通状態が制御される半導体スイッチ素
子は前記電池と無線装置の負荷との間に設けられ、制御
信号出力手段は前記無線装置の送信回路が作動状態にな
ったか否かに対応して、前記半導体スイッチ素子の導通
状態を変更させる制御信号を出力し、半導体スイッチ制
御手段は前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電
圧又はバイアス電流を供給すると共に、前記制御信号出
力手段の出力する制御信号に基づき、前記半導体スイッ
チ素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を変更
してその導通状態を制御するようにしたので、無線装置
の送信回路の動作時には、負荷に流れる消費電流が受信
回路のみの作動時の数倍に増加しても、電源ラインの電
圧低下が少く抑えられれ、その結果無線装置の電源電圧
が低い場合にも、従来のように送信用電力増幅器の出力
電力の低下や歪の発生がなくなるという効果が得られ
る。
その他の外部電源の供給される無線装置の電源制御回路
において、その導通状態が制御される半導体スイッチ素
子は前記電池と無線装置の負荷との間に設けられ、制御
信号出力手段は前記無線装置の送信回路が作動状態にな
ったか否かに対応して、前記半導体スイッチ素子の導通
状態を変更させる制御信号を出力し、半導体スイッチ制
御手段は前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電
圧又はバイアス電流を供給すると共に、前記制御信号出
力手段の出力する制御信号に基づき、前記半導体スイッ
チ素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を変更
してその導通状態を制御するようにしたので、無線装置
の送信回路の動作時には、負荷に流れる消費電流が受信
回路のみの作動時の数倍に増加しても、電源ラインの電
圧低下が少く抑えられれ、その結果無線装置の電源電圧
が低い場合にも、従来のように送信用電力増幅器の出力
電力の低下や歪の発生がなくなるという効果が得られ
る。
【図1】本発明に係る無線装置の電源制御回路の構成例
を示す図である。
を示す図である。
【図2】図1のバースト制御用FET14のゲート電圧
とPA13の出力を説明する図である。
とPA13の出力を説明する図である。
【図3】TDMA方式の多重通信を説明する図である。
【図4】携帯電話機の送信時のバースト性負荷電流を説
明する図である。
明する図である。
【図5】従来の携帯電話機の電源制御回路の構成例を示
す図である。
す図である。
【図6】PチャネルFETの動作特性を説明する図であ
る。
る。
【図7】電力増幅器の電源電圧と消費電流との関係を説
明する図である。
明する図である。
【図8】電源ラインに存在する各種インピーダンスを説
明する図である。
明する図である。
【図9】負荷電流と負荷電圧の変動を説明する図であ
る。
る。
【図10】PチャネルFETのVGSとrDS(ON)の特
性例を示す図である。
性例を示す図である。
【図11】電力増幅器への給電方法を説明する図であ
る。
る。
1 電池 2 外部別電源 3a,3b フューズ 4 電圧検出器 5 FETドライバ 6 切換スイッチ 7 電源切換用FET 8 ダイオード 13 電力増幅器(PA) 14 バースト制御用FET 15 バースト制御ドライバ 16 負電圧発生器 17 制御部 18 無線装置
Claims (4)
- 【請求項1】 電池及びその他の外部電源の供給される
無線装置の電源制御回路において、 前記電池と無線装置の負荷との間に設けられ、その導通
状態が制御される半導体スイッチ素子と、 前記無線装置の送信回路が作動状態になったか否かに対
応して、前記半導体スイッチ素子の導通状態を変更させ
る制御信号を出力する制御信号出力手段と、 前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電圧又はバ
イアス電流を供給すると共に、前記制御信号出力手段の
出力する制御信号に基づき、前記半導体スイッチ素子を
駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を変更してその
導通状態を制御する半導体スイッチ制御手段とを備えた
ことを特徴とする無線装置の電源制御回路。 - 【請求項2】 電池及びその他の外部電源の供給される
無線装置の電源制御回路において、 前記電池と無線装置の負荷との間に設けられ、その導通
状態が制御される半導体スイッチ素子と、 前記無線装置の送信回路が作動状態になったか否かに対
応して、前記半導体スイッチ素子の導通状態を変更させ
る制御信号を出力する制御信号出力手段と、 前記無線装置の送信回路が作動状態になったときに負電
圧を発生し、該負電圧を半導体スイッチ制御手段に供給
する負電圧発生手段と、 前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電圧又はバ
イアス電流を供給すると共に、前記制御信号出力手段の
出力する制御信号に基づき、前記負電圧発生手段から供
給される負電圧によるバイアス電圧又はバイアス電流に
変更してその導通状態を制御する半導体スイッチ制御手
段とを備えたことを特徴とする無線装置の電源制御回
路。 - 【請求項3】 電池及びその他の外部電源の供給される
無線装置の電源制御回路において、 前記電池と無線装置の非バースト性負荷との間に設けら
れ、その導通状態が制御される第1の半導体スイッチ素
子と、 前記第1の半導体スイッチ素子の出力端と無線装置の送
信回路を含むバースト性負荷との間に設けられ、その導
通状態が制御される第2の半導体スイッチ素子と、 前記その他の外部電源と前記第1の半導体スイッチ素子
の出力端との間に設けられたダイオードと、 前記無線装置の送信回路を含むバースト性負荷が駆動状
態になったか否かに対応して、前記第1及び第2の半導
体スイッチ素子の導通状態を変更させる制御信号を出力
する制御信号出力手段と、 前記無線装置のバースト性負荷が駆動状態のときに負電
圧を発生し、該負電圧を半導体スイッチ制御手段に供給
する負電圧発生手段と、 前記第1及び第2の半導体スイッチ素子を駆動するバイ
アス電圧又はバイアス電流を供給すると共に、前記制御
信号出力手段の出力する制御信号に基づき、前記負電圧
発生手段から供給される負電圧によるバイアス電圧又は
バイアス電流に変更して前記第1及び第2の半導体スイ
ッチ素子の導通状態をそれぞれ制御する半導体スイッチ
制御手段とを備えたことを特徴とする無線装置の電源制
御回路。 - 【請求項4】 電池及びその他の外部電源の供給される
無線装置の電源制御回路において、 前記電池と無線装置の負荷との間に設けられ、その導通
状態が制御される半導体スイッチ素子と、 前記無線装置の送信回路が作動状態になったか否か及び
作動状態のときの送信出力が大出力か小出力かのそれぞ
れの状態に対応して、前記半導体スイッチ素子の導通状
態をそれぞれ変更させる複数の制御信号を出力する制御
信号出力手段と、 前記半導体スイッチ素子を駆動するバイアス電圧又はバ
イアス電流を供給すると共に、前記制御信号出力手段の
出力する複数の制御信号に基づき、前記半導体スイッチ
素子を駆動するバイアス電圧又はバイアス電流を前記そ
れぞれの状態に対応して変更し、その導通状態を制御す
る半導体スイッチ制御手段とを備えたことを特徴とする
無線装置の電源制御回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7008785A JPH08204796A (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 無線装置の電源制御回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7008785A JPH08204796A (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 無線装置の電源制御回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08204796A true JPH08204796A (ja) | 1996-08-09 |
Family
ID=11702530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7008785A Pending JPH08204796A (ja) | 1995-01-24 | 1995-01-24 | 無線装置の電源制御回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08204796A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998042080A1 (en) * | 1997-03-18 | 1998-09-24 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Power interface circuit for a tdma transmitter |
-
1995
- 1995-01-24 JP JP7008785A patent/JPH08204796A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998042080A1 (en) * | 1997-03-18 | 1998-09-24 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Power interface circuit for a tdma transmitter |
AU740807B2 (en) * | 1997-03-18 | 2001-11-15 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Power interface circuit for a TDMA transmitter |
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