JPH08195194A - 密閉鉛蓄電池用セパレータ - Google Patents
密閉鉛蓄電池用セパレータInfo
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- JPH08195194A JPH08195194A JP7023375A JP2337595A JPH08195194A JP H08195194 A JPH08195194 A JP H08195194A JP 7023375 A JP7023375 A JP 7023375A JP 2337595 A JP2337595 A JP 2337595A JP H08195194 A JPH08195194 A JP H08195194A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Cell Separators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗張力、剛性、吸液性が大きいばかりでな
く、電解液注液後の反発力の低下の減少した極板群の組
立作業や電池特性の向上した密閉鉛蓄電池用セパレータ
を提供する。 【構成】 フィブリル状合成繊維0.5〜10wt.
%、平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜25mmのモ
ノフィラメント状耐酸性ガラス繊維10〜20wt.
%、下記式で求めた平均繊維径1μm以下の耐酸性ガラ
ス繊維(耐酸性グラスウール)70〜94wt.%とを
配合し、比表面積1m2 /g以上を有する。 記 R=4/Sg×Ss 但、Rはガラス繊維の平均繊維径 Sgはガラスの比重 SsはBET法で求めたガラス繊維の比表面積
く、電解液注液後の反発力の低下の減少した極板群の組
立作業や電池特性の向上した密閉鉛蓄電池用セパレータ
を提供する。 【構成】 フィブリル状合成繊維0.5〜10wt.
%、平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜25mmのモ
ノフィラメント状耐酸性ガラス繊維10〜20wt.
%、下記式で求めた平均繊維径1μm以下の耐酸性ガラ
ス繊維(耐酸性グラスウール)70〜94wt.%とを
配合し、比表面積1m2 /g以上を有する。 記 R=4/Sg×Ss 但、Rはガラス繊維の平均繊維径 Sgはガラスの比重 SsはBET法で求めたガラス繊維の比表面積
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解液含浸型の密閉鉛
蓄電池用セパレータに関する。
蓄電池用セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】出願人は、先に、特公昭62−3370
0号公報において、繊維をガラス繊維(耐酸性グラスウ
ール)を主体とし、これに濾水度350cc以下のフィ
ブリル状合成繊維を約10wt.%混合抄造して成る抗
張力を著しく増大し、而も良好な保液性を有する抄紙型
の密閉鉛蓄電池用セパレータを開示した。
0号公報において、繊維をガラス繊維(耐酸性グラスウ
ール)を主体とし、これに濾水度350cc以下のフィ
ブリル状合成繊維を約10wt.%混合抄造して成る抗
張力を著しく増大し、而も良好な保液性を有する抄紙型
の密閉鉛蓄電池用セパレータを開示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記従来
のセパレータは、正,負極板に介在させて極板群として
組み立て、電槽内に収容し、所定の加圧力で固定して密
閉鉛蓄電池を組み立て、その使用に当たり、電解液を注
入したときに反発力が著しく低下し、極板との密着性が
低下するため、電池性能の低下の原因となっていた。上
記の従来の不都合に鑑み、電解液の注液後でも反発力の
低下を可及的に抑制し、極板に対する密着性を良好に維
持し、電池性能の向上をもたらすセパレータの開発が望
まれる。
のセパレータは、正,負極板に介在させて極板群として
組み立て、電槽内に収容し、所定の加圧力で固定して密
閉鉛蓄電池を組み立て、その使用に当たり、電解液を注
入したときに反発力が著しく低下し、極板との密着性が
低下するため、電池性能の低下の原因となっていた。上
記の従来の不都合に鑑み、電解液の注液後でも反発力の
低下を可及的に抑制し、極板に対する密着性を良好に維
持し、電池性能の向上をもたらすセパレータの開発が望
まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の従来の
不都合を解消し、上記の要望を満足した密閉鉛蓄電池用
袋状セパレータを提供するもので、下記数式で求めた平
均繊維径約1μm以下のウール状耐酸性ガラス繊維(耐
酸性グラスウール)を75〜94wt.%、濾水度35
0cc以下のフィブリル状合成繊維を0.5〜10w
t.%及び平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜25m
mのモノフィラメント状耐酸性ガラス繊維を5〜20w
t.%を混合抄造し、比表面積1m2 /g以上の抄紙に
成形して成る密閉鉛蓄電池用セパレータ。 記 R=4/Sg×Ss 但、Rはガラス繊維の平均繊維径 Sgはガラスの比重 SsはBET法で求めたガラス繊維の比表面積
不都合を解消し、上記の要望を満足した密閉鉛蓄電池用
袋状セパレータを提供するもので、下記数式で求めた平
均繊維径約1μm以下のウール状耐酸性ガラス繊維(耐
酸性グラスウール)を75〜94wt.%、濾水度35
0cc以下のフィブリル状合成繊維を0.5〜10w
t.%及び平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜25m
mのモノフィラメント状耐酸性ガラス繊維を5〜20w
t.%を混合抄造し、比表面積1m2 /g以上の抄紙に
成形して成る密閉鉛蓄電池用セパレータ。 記 R=4/Sg×Ss 但、Rはガラス繊維の平均繊維径 Sgはガラスの比重 SsはBET法で求めたガラス繊維の比表面積
【0005】
【作用】平均繊維径約1μm以下の耐酸性ガラス繊維を
70〜94wt.%にフィブリル状合成繊維を0.5〜
10wt.%混合することにより、抗張力、剛性が向上
するので、電池の組み立て作業が容易となると共に良好
な保液性をもたらし、また一方、セパレータの比表面積
を1m2 /g以上とすることにより、良好な吸液性、保
液性を維持するばかりでなく、更にこれに加え、平均繊
維径9〜20μm、繊維長5〜25mmのモノフィラメ
ント状耐酸性ガラス繊維を5〜20wt.%混合されて
いるので、電解液注液後のセパレータの反発力の低下が
抑制され、極板との良好な密着性を維持し、電池性能が
向上する。
70〜94wt.%にフィブリル状合成繊維を0.5〜
10wt.%混合することにより、抗張力、剛性が向上
するので、電池の組み立て作業が容易となると共に良好
な保液性をもたらし、また一方、セパレータの比表面積
を1m2 /g以上とすることにより、良好な吸液性、保
液性を維持するばかりでなく、更にこれに加え、平均繊
維径9〜20μm、繊維長5〜25mmのモノフィラメ
ント状耐酸性ガラス繊維を5〜20wt.%混合されて
いるので、電解液注液後のセパレータの反発力の低下が
抑制され、極板との良好な密着性を維持し、電池性能が
向上する。
【0006】この場合、フィブリル状合成繊維の濾水度
を350cc以下とするときは、吸液性、保液性の良好
なセパレータが確保されて好ましい。また、フィブリル
状合成繊維の材料として、アクリル系繊維を使用すると
きは、剛性、弾力性、耐酸性等に優れるので、その単独
又はこれとポリエチレン、ポリプロピレンなどの曲げ疲
労性等に優れた特性を有するオレフィン系繊維との混合
のフィブリル状合成繊維を用いることが好ましい。
を350cc以下とするときは、吸液性、保液性の良好
なセパレータが確保されて好ましい。また、フィブリル
状合成繊維の材料として、アクリル系繊維を使用すると
きは、剛性、弾力性、耐酸性等に優れるので、その単独
又はこれとポリエチレン、ポリプロピレンなどの曲げ疲
労性等に優れた特性を有するオレフィン系繊維との混合
のフィブリル状合成繊維を用いることが好ましい。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。本発明の
電解液含浸型の密閉鉛蓄電池用セパレータは、3種類の
繊維から成る。即ち、4/(Sg×Ss)(但、Ssは
BET法で求めたガラス繊維の比表面積、Sgはガラス
の比重を表わす。)の式で求めた。平均繊維径約1μm
以下の耐酸性ガラス繊維(耐酸性グラスウール)を主体
とし、これに10μm以下のフィブリル状合成繊維を1
0wt.%以下混合することは、先に開示した上記のセ
パレータと変わりはないが、更に、これに、モノフィラ
メント状耐酸性ガラス繊維を5〜20wt.%混合する
ことを特徴とする。耐酸性グラスウールは、平均繊維径
が約1μm以下のものを70〜94wt.%の範囲配合
することにより、図1に示すように、セパレータ全体の
比表面積は、1m2 /g以上となる。これにより、良好
な吸液性、保液性を保持することができる。平均繊維径
約1μmを越える場合、具体的には、1.2μmを越え
る場合には、上記の比表面積は1m2 /g未満となり不
適である。一般には、平均繊維径0.3〜1μmの範囲
のグラスウールが使用され、平均繊維径0.3μm未満
の場合には、製造困難となる。尚、グラスウールは、平
均繊維径が1μm以下であれば、2種以上のグラスウー
ルを混合使用することも可能である。フィブリル状合成
繊維の濾水度は、350cc以下が好ましく、400c
c以上では、上記の添加量の範囲では、充分な引張力と
剛性が得られ難い。フィブリル状合成繊維の材質は、ポ
リアクリロニトリル系繊維単独又は塩化ビニルなどのモ
ノマーとの共重合体から成るアクリル系繊維が好まし
い。該アクリル繊維は、耐酸性、靭性に優れているの
で、上記の目的を達成するために特に適している。ま
た、フィブリル状アクリル系繊維は、抗張力、剛性を維
持するために0.5〜5wt.%の配合が必要であり、
所望により、これに更にオレフィン系繊維を少量併用す
ることで、U字状に折り曲げ加工する場合に該オレフィ
ン系繊維の優れた曲げ疲労性、接着性のために、折り曲
げ加工性を補うことができる。
電解液含浸型の密閉鉛蓄電池用セパレータは、3種類の
繊維から成る。即ち、4/(Sg×Ss)(但、Ssは
BET法で求めたガラス繊維の比表面積、Sgはガラス
の比重を表わす。)の式で求めた。平均繊維径約1μm
以下の耐酸性ガラス繊維(耐酸性グラスウール)を主体
とし、これに10μm以下のフィブリル状合成繊維を1
0wt.%以下混合することは、先に開示した上記のセ
パレータと変わりはないが、更に、これに、モノフィラ
メント状耐酸性ガラス繊維を5〜20wt.%混合する
ことを特徴とする。耐酸性グラスウールは、平均繊維径
が約1μm以下のものを70〜94wt.%の範囲配合
することにより、図1に示すように、セパレータ全体の
比表面積は、1m2 /g以上となる。これにより、良好
な吸液性、保液性を保持することができる。平均繊維径
約1μmを越える場合、具体的には、1.2μmを越え
る場合には、上記の比表面積は1m2 /g未満となり不
適である。一般には、平均繊維径0.3〜1μmの範囲
のグラスウールが使用され、平均繊維径0.3μm未満
の場合には、製造困難となる。尚、グラスウールは、平
均繊維径が1μm以下であれば、2種以上のグラスウー
ルを混合使用することも可能である。フィブリル状合成
繊維の濾水度は、350cc以下が好ましく、400c
c以上では、上記の添加量の範囲では、充分な引張力と
剛性が得られ難い。フィブリル状合成繊維の材質は、ポ
リアクリロニトリル系繊維単独又は塩化ビニルなどのモ
ノマーとの共重合体から成るアクリル系繊維が好まし
い。該アクリル繊維は、耐酸性、靭性に優れているの
で、上記の目的を達成するために特に適している。ま
た、フィブリル状アクリル系繊維は、抗張力、剛性を維
持するために0.5〜5wt.%の配合が必要であり、
所望により、これに更にオレフィン系繊維を少量併用す
ることで、U字状に折り曲げ加工する場合に該オレフィ
ン系繊維の優れた曲げ疲労性、接着性のために、折り曲
げ加工性を補うことができる。
【0008】本発明によれば、上記特定の耐酸性グラス
ウールを主体とし、これに上記の配合量のフィブリル状
合成繊維に、特に平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜
25mmのモノフィラメント状耐酸性ガラス繊維を5〜
20wt.%を配合し、混抄することにより、電解液の
注液によって生ずる反発力の低下が少ない而も吸液性、
保液性の良い本発明の密閉鉛蓄電池用セパレータが得ら
れる。耐酸性グラスウール及び該モノフィラメント状耐
熱性ガラス繊維の材質は、一般に含アルカリ珪酸塩ガラ
ス(Cガラス)が使用される。また、そのモノフィラメ
ント状耐酸性グラス繊維の平均繊維径を9〜20μmの
範囲とする理由は、9μm未満では、注液後のセパレー
タの反発力の低下を抑制する効果が減少するため好まし
くない。一方、20μmを越えると、シート内の均質度
が低下すると共にセパレータをU字状にの折り曲げる場
合、その加工性が低下するため好ましくない。また、該
モノフィラメント状耐酸性ガラス繊維の繊維長は、モノ
フィラメント状の各繊維が互いに交叉することで、セパ
レータの反発力低下抑制効果が高まるが、抄造時の均質
な地合構成の観点より25mm以下が好ましく、25m
mを越えると、均質度が著しく低下し好ましくない。一
方、その繊維長が5mm未満となると、該繊維が互いに
交叉する頻度が低下し、抄造シート中に独立して存在す
る比率が高まり、反発力低下抑制効果をもたらさないセ
パレータとなり好ましくない。要するに、上記の特定範
囲の平均繊維径、繊維長を備えたモノフィラメント状耐
酸性ガラス繊維の配合量は、5〜20wt.%の範囲が
好ましく、5wt.%未満では、注液されたセパレータ
の反発力低下抑制効果を実質上生じない。また、20w
t.%を越えると、抄造時のセパレータシートの均質度
が低下し、均質なセパレータを製造することが困難とな
る。
ウールを主体とし、これに上記の配合量のフィブリル状
合成繊維に、特に平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜
25mmのモノフィラメント状耐酸性ガラス繊維を5〜
20wt.%を配合し、混抄することにより、電解液の
注液によって生ずる反発力の低下が少ない而も吸液性、
保液性の良い本発明の密閉鉛蓄電池用セパレータが得ら
れる。耐酸性グラスウール及び該モノフィラメント状耐
熱性ガラス繊維の材質は、一般に含アルカリ珪酸塩ガラ
ス(Cガラス)が使用される。また、そのモノフィラメ
ント状耐酸性グラス繊維の平均繊維径を9〜20μmの
範囲とする理由は、9μm未満では、注液後のセパレー
タの反発力の低下を抑制する効果が減少するため好まし
くない。一方、20μmを越えると、シート内の均質度
が低下すると共にセパレータをU字状にの折り曲げる場
合、その加工性が低下するため好ましくない。また、該
モノフィラメント状耐酸性ガラス繊維の繊維長は、モノ
フィラメント状の各繊維が互いに交叉することで、セパ
レータの反発力低下抑制効果が高まるが、抄造時の均質
な地合構成の観点より25mm以下が好ましく、25m
mを越えると、均質度が著しく低下し好ましくない。一
方、その繊維長が5mm未満となると、該繊維が互いに
交叉する頻度が低下し、抄造シート中に独立して存在す
る比率が高まり、反発力低下抑制効果をもたらさないセ
パレータとなり好ましくない。要するに、上記の特定範
囲の平均繊維径、繊維長を備えたモノフィラメント状耐
酸性ガラス繊維の配合量は、5〜20wt.%の範囲が
好ましく、5wt.%未満では、注液されたセパレータ
の反発力低下抑制効果を実質上生じない。また、20w
t.%を越えると、抄造時のセパレータシートの均質度
が低下し、均質なセパレータを製造することが困難とな
る。
【0009】次に、本発明の更に具体的な実施例を比較
例及び従来例と共に説明する。下記表1に示す3種の繊
維を、その表1に示す夫々の配合割合で、硫酸によって
pH3とした水中に投入し、これらを混合分散機により
20分撹拌した後、抄造を行い、厚さ1.0mmの夫々
のセパレータを得た。
例及び従来例と共に説明する。下記表1に示す3種の繊
維を、その表1に示す夫々の配合割合で、硫酸によって
pH3とした水中に投入し、これらを混合分散機により
20分撹拌した後、抄造を行い、厚さ1.0mmの夫々
のセパレータを得た。
【0010】
【表1】
【0011】上記の夫々のセパレータについて、下記の
試験方法により注液後の反発力保持率、抗張力、剛性、
吸液率を測定した。 試験方法: (1)注液後反発力保持率: 乾燥後セパレータ試料100×100mm10枚、3
組を採取し、これらをPE袋に入れる。 ロードセルを備えた横型圧縮試験器にPE袋を入れた
試料(10枚1組)をセットし、乾燥状態で20Kg/
100cm2 の圧力まで加圧する。 直ちに試料を入れたPE袋に飽和量注水し、圧力を2
0分後に読み取る。 注液20分後の圧力平均値から次式により注液後反発
保持率(%)を求める。 注液後反発保持率(%)=(注液20分後圧力平均値)
÷(20Kg/100cm2 )×100 (2)抗張力:JIS C 2313による。 (3)剛性:JIS P 8125による。 (4)吸液率:乾燥後セパレータ試料100×100m
m10枚を重ねてPE袋に入れ、ロードセルを備えた横
型圧縮試験器にセットした後、PE袋内に飽和量注水
し、余剰の水を排除した後、試料が吸収した水の体積を
求め、次式により吸液率を求める。 吸液率(%)=(試料が吸収した水の体積)÷(20K
g/100cm2 加圧時の試料体積)×100 上記の測定結果を下記表2に示す。
試験方法により注液後の反発力保持率、抗張力、剛性、
吸液率を測定した。 試験方法: (1)注液後反発力保持率: 乾燥後セパレータ試料100×100mm10枚、3
組を採取し、これらをPE袋に入れる。 ロードセルを備えた横型圧縮試験器にPE袋を入れた
試料(10枚1組)をセットし、乾燥状態で20Kg/
100cm2 の圧力まで加圧する。 直ちに試料を入れたPE袋に飽和量注水し、圧力を2
0分後に読み取る。 注液20分後の圧力平均値から次式により注液後反発
保持率(%)を求める。 注液後反発保持率(%)=(注液20分後圧力平均値)
÷(20Kg/100cm2 )×100 (2)抗張力:JIS C 2313による。 (3)剛性:JIS P 8125による。 (4)吸液率:乾燥後セパレータ試料100×100m
m10枚を重ねてPE袋に入れ、ロードセルを備えた横
型圧縮試験器にセットした後、PE袋内に飽和量注水
し、余剰の水を排除した後、試料が吸収した水の体積を
求め、次式により吸液率を求める。 吸液率(%)=(試料が吸収した水の体積)÷(20K
g/100cm2 加圧時の試料体積)×100 上記の測定結果を下記表2に示す。
【0012】
【表2】
【0013】該表1及び表2から明らかなように、本発
明のセパレータは全て、抗張力、剛性、吸液率を良好に
維持した状態で、注液後の反発力保持率が従来例に比し
著しく向上することが認められる。これは、全てモノフ
ィラメント状耐酸性ガラス繊維の所定量の添加によりも
たらされることが分かる。また、比較例1は、フィブリ
ル状アクリル系繊維を添加していないので、抗張力、剛
性において著しく低くなり、極板群の組み立て作業に不
都合となることが分かる。一方、比較例から明らかなよ
うに、フィブリル状アクリル系繊維が5wt.%を越え
ると、従来のセパレータに比し吸液率が低下することが
分かる。
明のセパレータは全て、抗張力、剛性、吸液率を良好に
維持した状態で、注液後の反発力保持率が従来例に比し
著しく向上することが認められる。これは、全てモノフ
ィラメント状耐酸性ガラス繊維の所定量の添加によりも
たらされることが分かる。また、比較例1は、フィブリ
ル状アクリル系繊維を添加していないので、抗張力、剛
性において著しく低くなり、極板群の組み立て作業に不
都合となることが分かる。一方、比較例から明らかなよ
うに、フィブリル状アクリル系繊維が5wt.%を越え
ると、従来のセパレータに比し吸液率が低下することが
分かる。
【0014】また、フィブリル状合成繊維は、少なくと
も0.5wt.%添加すれば、セパレータとして必要な
抗張力、剛性が付与されること、モノフィラメント状耐
酸性ガラス繊維の配合量は、5〜20wt.%の範囲、
平均繊維径1μm以下の耐酸性グラスウールの添加量
は、75〜94wt.%の範囲でなければ、上記の全て
の特性を満足しないこと、また、グラスウールの平均繊
維径1μm以下でなければ、即ちセパレータの比表面積
が1m2 /g以下でなければ、保液率が著しく低下する
こと、特に、モノフィラメント状の耐酸性ガラス繊維を
上記の特定のものを使用し、電池性能が従来に比し向上
することなどが認められる。
も0.5wt.%添加すれば、セパレータとして必要な
抗張力、剛性が付与されること、モノフィラメント状耐
酸性ガラス繊維の配合量は、5〜20wt.%の範囲、
平均繊維径1μm以下の耐酸性グラスウールの添加量
は、75〜94wt.%の範囲でなければ、上記の全て
の特性を満足しないこと、また、グラスウールの平均繊
維径1μm以下でなければ、即ちセパレータの比表面積
が1m2 /g以下でなければ、保液率が著しく低下する
こと、特に、モノフィラメント状の耐酸性ガラス繊維を
上記の特定のものを使用し、電池性能が従来に比し向上
することなどが認められる。
【0015】
【発明の効果】このように本発明によるときは、濾水度
350cc以下のフィブリル状合成繊維を0.5〜5w
t.%と平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜25mm
のモノフィラメント状耐酸性ガラス繊維を5〜20w
t.%と平均繊維径1μm以下の耐酸性グラスウールを
75〜94wt.%を配合することで1m2 /g以上の
比表面積を有するセパレータに構成したので、該セパレ
ータは、従来の密閉形鉛蓄電池用セパレータに比較して
電池組立に必要な抗張力、剛性値が極めて大きく且つ吸
液性の充分な電解液注液後の反発力低下の抑制されたセ
パレータとなることから極板に対する密着性の向上をも
たらす等の効果を有し、従って、密閉形鉛蓄電池に適用
した場合、電池組立性の向上、電池寿命の延長等の効果
を奏する。
350cc以下のフィブリル状合成繊維を0.5〜5w
t.%と平均繊維径9〜20μm、繊維長5〜25mm
のモノフィラメント状耐酸性ガラス繊維を5〜20w
t.%と平均繊維径1μm以下の耐酸性グラスウールを
75〜94wt.%を配合することで1m2 /g以上の
比表面積を有するセパレータに構成したので、該セパレ
ータは、従来の密閉形鉛蓄電池用セパレータに比較して
電池組立に必要な抗張力、剛性値が極めて大きく且つ吸
液性の充分な電解液注液後の反発力低下の抑制されたセ
パレータとなることから極板に対する密着性の向上をも
たらす等の効果を有し、従って、密閉形鉛蓄電池に適用
した場合、電池組立性の向上、電池寿命の延長等の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グラスウールの平均繊維径と比表面積との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記数1で求めた平均繊維径約1μm以
下のウール状耐酸性ガラス繊維(耐酸性グラスウール)
を75〜94wt.%、濾水度350cc以下のフィブ
リル状合成繊維を0.5〜10wt.%及び平均繊維径
9〜20μm、繊維長5〜25mmのモノフィラメント
状耐酸性ガラス繊維を5〜20wt.%を混合抄造し、
比表面積1m2 /g以上の抄紙に成形して成る密閉鉛蓄
電池用セパレータ。 【数1】R=4/Sg×Ss 但、Rはガラス繊維の平均繊維径 Sgはガラスの比重 SsはBET法で求めたガラス繊維の比表面積 - 【請求項2】 フィブリル状合成繊維は、アクリル系繊
維の単独又はアクリル系繊維とオレフィン系繊維の混合
から成る請求項1又は2記載の密閉鉛蓄電池用セパレー
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023375A JPH08195194A (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | 密閉鉛蓄電池用セパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023375A JPH08195194A (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | 密閉鉛蓄電池用セパレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08195194A true JPH08195194A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=12108803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7023375A Pending JPH08195194A (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | 密閉鉛蓄電池用セパレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08195194A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002008621A (ja) * | 2000-06-21 | 2002-01-11 | Nippon Muki Co Ltd | 密閉型鉛蓄電池用セパレータ |
KR20030045510A (ko) * | 2001-12-04 | 2003-06-11 | 김호 | 축전지용 격리판의 제조방법 |
US7144633B2 (en) | 2002-07-29 | 2006-12-05 | Evanite Fiber Corporation | Glass compositions |
US7160824B2 (en) | 2002-07-29 | 2007-01-09 | Evanite Fiber Corporation | Glass compositions |
JP2013206571A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 液式鉛蓄電池用セパレータ及び液式鉛蓄電池 |
JP2018010803A (ja) * | 2016-07-14 | 2018-01-18 | 日立化成株式会社 | 鉛蓄電池用セパレーター |
US10177360B2 (en) | 2014-11-21 | 2019-01-08 | Hollingsworth & Vose Company | Battery separators with controlled pore structure |
-
1995
- 1995-01-18 JP JP7023375A patent/JPH08195194A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US7160824B2 (en) | 2002-07-29 | 2007-01-09 | Evanite Fiber Corporation | Glass compositions |
US8012629B2 (en) | 2002-07-29 | 2011-09-06 | Hollingsworth & Vose Company | Batteries containing bismuth glass compositions |
US8211575B2 (en) | 2002-07-29 | 2012-07-03 | Hollingsworth & Vose Company | Batteries containing bismuth glass compositions |
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JP2013206571A (ja) * | 2012-03-27 | 2013-10-07 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 液式鉛蓄電池用セパレータ及び液式鉛蓄電池 |
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US11239531B2 (en) | 2014-11-21 | 2022-02-01 | Hollingsworth & Vose Company | Battery separators with controlled pore structure |
JP2018010803A (ja) * | 2016-07-14 | 2018-01-18 | 日立化成株式会社 | 鉛蓄電池用セパレーター |
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