JPH0818353A - 演算増幅回路 - Google Patents
演算増幅回路Info
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- JPH0818353A JPH0818353A JP6153150A JP15315094A JPH0818353A JP H0818353 A JPH0818353 A JP H0818353A JP 6153150 A JP6153150 A JP 6153150A JP 15315094 A JP15315094 A JP 15315094A JP H0818353 A JPH0818353 A JP H0818353A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】演算増幅器に発生するオフセットを補正回路の
調整にとくに手間を掛けることなく補償して増幅信号値
に生じる誤差を減少させる。 【構成】主増幅器10と, それに入力信号Viを与える増幅
状態とその2入力を同電位に接続するリセット状態とを
指定する主スイッチ手段20と, 主増幅器10の出力信号を
受けそれと逆方向に演算増幅する補助増幅器30と, その
出力信号値を保持して主増幅器10に帰還する保持手段40
と, これと補助増幅器30との間を接続または分離する補
助スイッチ手段50とを設け、まずリセット状態で補助ス
イッチ手段50を接続状態にして保持手段40にオフセット
補償信号値を保持させた上で、次の増幅状態で補助スイ
ッチ手段50を分離状態にして補償信号値を主増幅器10に
与えた状態でその出力から増幅信号Voを取り出すことに
より、オフセット誤差をほぼ主増幅器10のゲイン分の1
に減少させる。
調整にとくに手間を掛けることなく補償して増幅信号値
に生じる誤差を減少させる。 【構成】主増幅器10と, それに入力信号Viを与える増幅
状態とその2入力を同電位に接続するリセット状態とを
指定する主スイッチ手段20と, 主増幅器10の出力信号を
受けそれと逆方向に演算増幅する補助増幅器30と, その
出力信号値を保持して主増幅器10に帰還する保持手段40
と, これと補助増幅器30との間を接続または分離する補
助スイッチ手段50とを設け、まずリセット状態で補助ス
イッチ手段50を接続状態にして保持手段40にオフセット
補償信号値を保持させた上で、次の増幅状態で補助スイ
ッチ手段50を分離状態にして補償信号値を主増幅器10に
与えた状態でその出力から増幅信号Voを取り出すことに
より、オフセット誤差をほぼ主増幅器10のゲイン分の1
に減少させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は信号の演算増幅の際に不
可避的に発生するいわゆるオフセットを減少させるため
の演算増幅回路に関する。
可避的に発生するいわゆるオフセットを減少させるため
の演算増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、演算増幅器はアナログな
信号の増幅,多くは差動増幅のために広く用いられ、最
近は集積回路に組み込まれるケースが非常に多くなって
おり、バイポーラトランジスタで構成される場合と,M
OSトランジスタで構成される場合とがあるが、いずれ
の場合でも構成トランジスタの特性の不揃い等の原因で
その増幅出力の信号値に固有のふつうは一定の誤差であ
るいわゆるオフセットが若干とも必ず発生する。このた
め、オフセットが許容できない用途では従来からその補
正回路を追加する必要があり、とくに集積回路ではそれ
を外付け接続するために補正端子を導出する必要があ
る。図5は演算増幅器に外付けの補正回路を接続する代
表的な例を簡略に示すものである。
信号の増幅,多くは差動増幅のために広く用いられ、最
近は集積回路に組み込まれるケースが非常に多くなって
おり、バイポーラトランジスタで構成される場合と,M
OSトランジスタで構成される場合とがあるが、いずれ
の場合でも構成トランジスタの特性の不揃い等の原因で
その増幅出力の信号値に固有のふつうは一定の誤差であ
るいわゆるオフセットが若干とも必ず発生する。このた
め、オフセットが許容できない用途では従来からその補
正回路を追加する必要があり、とくに集積回路ではそれ
を外付け接続するために補正端子を導出する必要があ
る。図5は演算増幅器に外付けの補正回路を接続する代
表的な例を簡略に示すものである。
【0003】図5において、入力信号Viを出力信号Voに
増幅する演算増幅器70は図の例では反転増幅用であり、
通例のように入力信号Viを入力抵抗71を介しその反転入
力に与え、かつこの反転入力と出力の間に帰還抵抗72を
接続して両抵抗の抵抗値比により増幅度を設定するよう
になっており、その非反転入力は図の例では抵抗73を介
して基準電位, 例えば接地電位を受けている。この演算
増幅回路に図の左側の部分に示す補正回路80を接続する
ため演算増幅器70の反転入力から補正端子Tcが導出され
ている。補正回路80は反転入力に与えるオフセット補正
用の電圧ないし電流を発生するもので、例えば図示のよ
うに正の電圧を受ける調整抵抗81による設定電圧を抵抗
82を介して補正端子Tcに与えるようになっている。
増幅する演算増幅器70は図の例では反転増幅用であり、
通例のように入力信号Viを入力抵抗71を介しその反転入
力に与え、かつこの反転入力と出力の間に帰還抵抗72を
接続して両抵抗の抵抗値比により増幅度を設定するよう
になっており、その非反転入力は図の例では抵抗73を介
して基準電位, 例えば接地電位を受けている。この演算
増幅回路に図の左側の部分に示す補正回路80を接続する
ため演算増幅器70の反転入力から補正端子Tcが導出され
ている。補正回路80は反転入力に与えるオフセット補正
用の電圧ないし電流を発生するもので、例えば図示のよ
うに正の電圧を受ける調整抵抗81による設定電圧を抵抗
82を介して補正端子Tcに与えるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、オフセットの
補正回路を上述のように外付けにしたのでは当然ながら
回路を集積化した効果が低下し、オフセット補正を要す
る多数の演算増幅回路を組み込む必要がある場合は集積
化する目的そのものが怪しくなって来る。また、集積化
しない場合でも各演算増幅回路ごとに補正回路に発生さ
せる電圧や電流を実際のオフセット値に合わせて設定す
る必要があるので、その際の調整に手間が少なからず掛
かってしまう問題がある。
補正回路を上述のように外付けにしたのでは当然ながら
回路を集積化した効果が低下し、オフセット補正を要す
る多数の演算増幅回路を組み込む必要がある場合は集積
化する目的そのものが怪しくなって来る。また、集積化
しない場合でも各演算増幅回路ごとに補正回路に発生さ
せる電圧や電流を実際のオフセット値に合わせて設定す
る必要があるので、その際の調整に手間が少なからず掛
かってしまう問題がある。
【0005】かかる問題点に鑑みて、本発明はオフセッ
ト補正回路を集積回路に外付けする必要がなく、かつ補
正回路の調整のためにとくに手間を要しない演算増幅回
路を提供することを目的とするものである。
ト補正回路を集積回路に外付けする必要がなく、かつ補
正回路の調整のためにとくに手間を要しない演算増幅回
路を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では入力信号を演
算増幅する主増幅器に対し、それに入力信号を与える増
幅状態とその2入力を同電位に接続するリセット状態と
を指定する主スイッチ手段と, 主増幅器の出力信号を受
けそれと逆方向に演算増幅する補助増幅器と,補助増幅
器の出力信号の値を保持して主増幅器の入力側に帰還す
る保持手段と,保持手段に対する補助増幅器の出力信号
の賦与状態と分離状態とを指定する補助スイッチ手段と
を設け、リセット状態では補助スイッチ手段を賦与状態
におき、増幅状態では補助スイッチ手段を分離状態にお
いて主増幅器の出力を増幅信号として取り出すことによ
って上述の目的を達成する。
算増幅する主増幅器に対し、それに入力信号を与える増
幅状態とその2入力を同電位に接続するリセット状態と
を指定する主スイッチ手段と, 主増幅器の出力信号を受
けそれと逆方向に演算増幅する補助増幅器と,補助増幅
器の出力信号の値を保持して主増幅器の入力側に帰還す
る保持手段と,保持手段に対する補助増幅器の出力信号
の賦与状態と分離状態とを指定する補助スイッチ手段と
を設け、リセット状態では補助スイッチ手段を賦与状態
におき、増幅状態では補助スイッチ手段を分離状態にお
いて主増幅器の出力を増幅信号として取り出すことによ
って上述の目的を達成する。
【0007】なお、上記構成にいう主増幅器と補助増幅
器の演算増幅の方向は例えば前者が反転増幅のとき後者
に非反転増幅の動作をさせるものとする。また、両者の
入力信号や主増幅器の出力信号を受ける入力以外の入力
を相互に接続して一定電位を共通に賦与するのが両者の
関連動作を正確にする上で望ましい。さらに、保持手段
は最も簡単にはキャパシタとすることでもよいが、その
保持動作を確実にするにはこれを補助増幅器の出力信号
を受けるキャパシタと,その充電電圧を受けて同じ電圧
値を出力する演算増幅器を用いるホールド回路とから構
成するのがよい。いずれの場合でも、主スイッチにより
本発明回路のリセット状態と増幅状態とを所定の短い周
期で反復指定するのが動作状態中の保持手段の保持値を
正確にする上で非常に有利である。
器の演算増幅の方向は例えば前者が反転増幅のとき後者
に非反転増幅の動作をさせるものとする。また、両者の
入力信号や主増幅器の出力信号を受ける入力以外の入力
を相互に接続して一定電位を共通に賦与するのが両者の
関連動作を正確にする上で望ましい。さらに、保持手段
は最も簡単にはキャパシタとすることでもよいが、その
保持動作を確実にするにはこれを補助増幅器の出力信号
を受けるキャパシタと,その充電電圧を受けて同じ電圧
値を出力する演算増幅器を用いるホールド回路とから構
成するのがよい。いずれの場合でも、主スイッチにより
本発明回路のリセット状態と増幅状態とを所定の短い周
期で反復指定するのが動作状態中の保持手段の保持値を
正確にする上で非常に有利である。
【0008】本発明の有利な実施態様では保持手段に単
一のキャパシタを用い、これを補助増幅器の一方の入力
と出力との間に接続し、かつ主増幅器の出力と補助増幅
器の他方の入力との間に補助スイッチ手段を挿入するこ
とによって回路の全体構成の簡略化を図る。本発明の別
の有利な実施態様では、主増幅器の入力信号を受けるべ
き入力側にサンプリングスイッチ手段を挿入するととも
に、1個のサンプルホールド回路を主増幅器を利用し
て,例えばその入力と出力の間にキャパシタを接続する
ことにより構成して、サンプリングスイッチ手段を本発
明回路の増幅状態の間にオンのサンプリング指定状態か
らオフのホールド指定状態に切り換えることにより増幅
信号を主増幅器自体にサンプルホールドさせておき、こ
れを必要に応じた適宜なタイミングで取り出し得るよう
にする。
一のキャパシタを用い、これを補助増幅器の一方の入力
と出力との間に接続し、かつ主増幅器の出力と補助増幅
器の他方の入力との間に補助スイッチ手段を挿入するこ
とによって回路の全体構成の簡略化を図る。本発明の別
の有利な実施態様では、主増幅器の入力信号を受けるべ
き入力側にサンプリングスイッチ手段を挿入するととも
に、1個のサンプルホールド回路を主増幅器を利用し
て,例えばその入力と出力の間にキャパシタを接続する
ことにより構成して、サンプリングスイッチ手段を本発
明回路の増幅状態の間にオンのサンプリング指定状態か
らオフのホールド指定状態に切り換えることにより増幅
信号を主増幅器自体にサンプルホールドさせておき、こ
れを必要に応じた適宜なタイミングで取り出し得るよう
にする。
【0009】本発明のさらに異なる有利な実施態様で
は、主増幅器の入力信号を受ける入力から入力端子を,
出力から出力端子をそれぞれ導出しておいて、入力端子
に入力信号を受ける入力抵抗を,入力端子と出力端子の
間に帰還抵抗をそれぞれ外付け接続することにより、本
発明回路に賦与すべき増幅率を所望値に指定,ないしは
随時変更できるようにする。また、主増幅器の入力信号
用以外の入力および補助増幅器の主増幅器の出力信号を
受ける入力以外の入力の前述の相互接続点からも電位端
子を導出しておき、指定増幅率に適した一定の電位を外
部から賦与できるようにしておくのが便利である。な
お、かかる態様では主増幅器の一対の入力の相互間に抵
抗を固定接続し、かつ主スイッチ手段を単純なオンオフ
動作形にしておき、本発明回路に対しそのオンにより増
幅状態を,オフによりリセット状態をそれぞれ指定でき
るようにするのが有利である。
は、主増幅器の入力信号を受ける入力から入力端子を,
出力から出力端子をそれぞれ導出しておいて、入力端子
に入力信号を受ける入力抵抗を,入力端子と出力端子の
間に帰還抵抗をそれぞれ外付け接続することにより、本
発明回路に賦与すべき増幅率を所望値に指定,ないしは
随時変更できるようにする。また、主増幅器の入力信号
用以外の入力および補助増幅器の主増幅器の出力信号を
受ける入力以外の入力の前述の相互接続点からも電位端
子を導出しておき、指定増幅率に適した一定の電位を外
部から賦与できるようにしておくのが便利である。な
お、かかる態様では主増幅器の一対の入力の相互間に抵
抗を固定接続し、かつ主スイッチ手段を単純なオンオフ
動作形にしておき、本発明回路に対しそのオンにより増
幅状態を,オフによりリセット状態をそれぞれ指定でき
るようにするのが有利である。
【0010】
【作用】本発明は演算増幅回路の動作状態を入力信号に
対する増幅状態と, いわばその準備用のリセット状態と
に分け、まずリセット状態では主増幅器のオフセットを
補償するための信号値を補助増幅器に発生させて保持手
段により保持しておき、これに続く増幅状態では主増幅
器にこの補償用の信号保持値によりオフセットを補償し
ながら正規の増幅作用を行なわせてそれからオフセット
誤差のごく少ない増幅信号を取り出すようにするもので
ある。
対する増幅状態と, いわばその準備用のリセット状態と
に分け、まずリセット状態では主増幅器のオフセットを
補償するための信号値を補助増幅器に発生させて保持手
段により保持しておき、これに続く増幅状態では主増幅
器にこの補償用の信号保持値によりオフセットを補償し
ながら正規の増幅作用を行なわせてそれからオフセット
誤差のごく少ない増幅信号を取り出すようにするもので
ある。
【0011】このため前項の構成にいうように本発明の
演算増幅回路では、入力信号を演算増幅すべき主増幅器
に付随して主スイッチ手段をまず設けて、これに増幅状
態とリセット状態とを指定させながら,増幅状態では主
増幅器に入力信号を与えるがリセット状態では2入力を
同電位接続して信号入力を完全になくすようにする。ま
た、主増幅器の出力信号を受けてそれと逆方向に演算増
幅する補助増幅器と,その出力信号の信号値を保持する
保持手段と, それへの補助増幅器の出力信号の賦与状態
と分離状態を指定する補助スイッチ手段とを設ける。
演算増幅回路では、入力信号を演算増幅すべき主増幅器
に付随して主スイッチ手段をまず設けて、これに増幅状
態とリセット状態とを指定させながら,増幅状態では主
増幅器に入力信号を与えるがリセット状態では2入力を
同電位接続して信号入力を完全になくすようにする。ま
た、主増幅器の出力信号を受けてそれと逆方向に演算増
幅する補助増幅器と,その出力信号の信号値を保持する
保持手段と, それへの補助増幅器の出力信号の賦与状態
と分離状態を指定する補助スイッチ手段とを設ける。
【0012】このように構成された本発明回路では、リ
セット状態では補助スイッチ手段を賦与状態にして補助
増幅器の出力信号値を保持手段に与え,保持値を主増幅
器の入力側に帰還,制御原理上は負帰還することにより
主増幅器がもつオフセットを補償しておき、次の増幅状
態では補助スイッチ手段を分離状態にして保持手段に保
持値をそのまま維持させることにより主増幅器のオフセ
ットを補償した状態でその出力を増幅信号として取り出
すようにする。
セット状態では補助スイッチ手段を賦与状態にして補助
増幅器の出力信号値を保持手段に与え,保持値を主増幅
器の入力側に帰還,制御原理上は負帰還することにより
主増幅器がもつオフセットを補償しておき、次の増幅状
態では補助スイッチ手段を分離状態にして保持手段に保
持値をそのまま維持させることにより主増幅器のオフセ
ットを補償した状態でその出力を増幅信号として取り出
すようにする。
【0013】従って、本発明では主増幅器のオフセット
を原理的には完全に補償できるが、実際には補助増幅器
にもオフセットがあるために若干の誤差が発生する。い
ま、主増幅器と補助増幅器がもつオフセットをそれぞれ
δmとδaとし,主増幅器の増幅率ないしはゲインをGm
とすると、増幅信号のオフセット誤差の本発明による減
少率は後述のようにほぼδa /Gmδm となり、δm とδ
a が同じ程度であるとするとこの減少率は1/Gmとな
る。これからわかるよう、本発明では主増幅器のゲイン
Gmを利用してオフセット誤差を減少させることができ、
例えばゲインGmを100とすると増幅信号のオフセット誤
差は従来の約1%に減少する。
を原理的には完全に補償できるが、実際には補助増幅器
にもオフセットがあるために若干の誤差が発生する。い
ま、主増幅器と補助増幅器がもつオフセットをそれぞれ
δmとδaとし,主増幅器の増幅率ないしはゲインをGm
とすると、増幅信号のオフセット誤差の本発明による減
少率は後述のようにほぼδa /Gmδm となり、δm とδ
a が同じ程度であるとするとこの減少率は1/Gmとな
る。これからわかるよう、本発明では主増幅器のゲイン
Gmを利用してオフセット誤差を減少させることができ、
例えばゲインGmを100とすると増幅信号のオフセット誤
差は従来の約1%に減少する。
【0014】
【実施例】以下、図を参照して本発明の若干の実施例を
説明する。図1〜図4は本発明のそれぞれ異なる実施例
を示す演算増幅回路の回路図であり、いずれにも対応す
る部分に同じ符号が付けられている。なお、これら実施
例のいずれでも便宜上から主増幅器が反転増幅形であ
り, 補助増幅器が非反転増幅形であるするが、本発明で
は両増幅器に互いに逆方向の演算増幅をさせれば足り、
従って主増幅器の方を非反転増幅形とし, 補助増幅器の
方を反転増幅形としても両者の動作上の電位を適宜に選
定しさえすればなんら支障は生じない。
説明する。図1〜図4は本発明のそれぞれ異なる実施例
を示す演算増幅回路の回路図であり、いずれにも対応す
る部分に同じ符号が付けられている。なお、これら実施
例のいずれでも便宜上から主増幅器が反転増幅形であ
り, 補助増幅器が非反転増幅形であるするが、本発明で
は両増幅器に互いに逆方向の演算増幅をさせれば足り、
従って主増幅器の方を非反転増幅形とし, 補助増幅器の
方を反転増幅形としても両者の動作上の電位を適宜に選
定しさえすればなんら支障は生じない。
【0015】図1において、主増幅器10は入力信号Viを
反転入力の方に受ける反転増幅形であり、通例のように
入力抵抗11に対する帰還抵抗12の抵抗値比により設定さ
れた増幅率で増幅動作を行なう演算増幅器であって、そ
の非反転入力には所定の基準電圧Vrが賦与されている。
その入力側に挿入された主スイッチ手段20は切り換え動
作の電子スイッチであり、図示の状態で入力信号Viを主
増幅器10に与える増幅状態を指定し、図とは反対の状態
で主増幅器10の両入力を入力抵抗11を介し同じ電位に接
続するリセット状態を指定する。
反転入力の方に受ける反転増幅形であり、通例のように
入力抵抗11に対する帰還抵抗12の抵抗値比により設定さ
れた増幅率で増幅動作を行なう演算増幅器であって、そ
の非反転入力には所定の基準電圧Vrが賦与されている。
その入力側に挿入された主スイッチ手段20は切り換え動
作の電子スイッチであり、図示の状態で入力信号Viを主
増幅器10に与える増幅状態を指定し、図とは反対の状態
で主増幅器10の両入力を入力抵抗11を介し同じ電位に接
続するリセット状態を指定する。
【0016】補助増幅器30は主増幅器10とは逆方向の非
反転増幅動作を行なう演算増幅器であって、主増幅器10
の出力をその非反転入力に受け、その反転入力は図の例
では主増幅器10の非反転入力と接続されて同じ基準電圧
Vrを共通に受けている。図の左上部に一点鎖線で囲んで
示された保持手段40はこの実施例では補助増幅器30の出
力信号を受けるキャパシタ41と, その充電電圧を受けて
同じ電圧値を出力するホールド動作の演算増幅器42から
構成され、その保持信号値を別の帰還抵抗13を介して主
増幅器10の反転入力に与える。この演算増幅器42による
ホールド回路は主増幅器10がバイポーラトランジスタを
用いる電流動作形のときキャパシタ41の充電状態を保全
する役目を果たす。この保持手段40と補助増幅器30の出
力側との間に挿入された補助スイッチ手段50はオンオフ
動作の電子スイッチであり、そのオンで補助増幅器30の
出力信号を保持手段40に与える賦与状態を指定し、オフ
で保持手段40の補助増幅器30からの分離状態を指定す
る。
反転増幅動作を行なう演算増幅器であって、主増幅器10
の出力をその非反転入力に受け、その反転入力は図の例
では主増幅器10の非反転入力と接続されて同じ基準電圧
Vrを共通に受けている。図の左上部に一点鎖線で囲んで
示された保持手段40はこの実施例では補助増幅器30の出
力信号を受けるキャパシタ41と, その充電電圧を受けて
同じ電圧値を出力するホールド動作の演算増幅器42から
構成され、その保持信号値を別の帰還抵抗13を介して主
増幅器10の反転入力に与える。この演算増幅器42による
ホールド回路は主増幅器10がバイポーラトランジスタを
用いる電流動作形のときキャパシタ41の充電状態を保全
する役目を果たす。この保持手段40と補助増幅器30の出
力側との間に挿入された補助スイッチ手段50はオンオフ
動作の電子スイッチであり、そのオンで補助増幅器30の
出力信号を保持手段40に与える賦与状態を指定し、オフ
で保持手段40の補助増幅器30からの分離状態を指定す
る。
【0017】以上のように構成された本発明の演算増幅
回路では、主スイッチ手段20によりリセット状態と増幅
状態とを交互に所定周期で反復指定するのがよく、リセ
ット状態では補助スイッチ手段50を賦与状態におき、増
幅状態ではこれを分離状態において主増幅器10の出力か
ら増幅信号Voを取り出すようにする。まず、リセット状
態について説明すると、主増幅器10には入力がないから
オフセットがなければその出力信号値は基準電圧Vrにな
るはずであるが、実際には最大でも数mVと僅かではある
がオフセットδm が入力側にあり、これが主増幅器10の
ゲインGmにより増幅されるので出力電圧値は基準電圧Vr
からGmδm だけずれて来る。このずれは補助増幅器30に
よりそのゲインGaだけ逆の方向に増幅されて保持手段40
を介して主増幅器10の入力側にオフセットδm を補償す
るよう負帰還される。
回路では、主スイッチ手段20によりリセット状態と増幅
状態とを交互に所定周期で反復指定するのがよく、リセ
ット状態では補助スイッチ手段50を賦与状態におき、増
幅状態ではこれを分離状態において主増幅器10の出力か
ら増幅信号Voを取り出すようにする。まず、リセット状
態について説明すると、主増幅器10には入力がないから
オフセットがなければその出力信号値は基準電圧Vrにな
るはずであるが、実際には最大でも数mVと僅かではある
がオフセットδm が入力側にあり、これが主増幅器10の
ゲインGmにより増幅されるので出力電圧値は基準電圧Vr
からGmδm だけずれて来る。このずれは補助増幅器30に
よりそのゲインGaだけ逆の方向に増幅されて保持手段40
を介して主増幅器10の入力側にオフセットδm を補償す
るよう負帰還される。
【0018】しかし、補助増幅器30側にもオフセットδ
a があり、これもそのゲインGaだけ増幅されて負帰還さ
れる信号値に加わって来る。そこで、このリセット状態
での主増幅器10の出力信号値の基準電圧Vrからのずれを
仮にeとすると、これと補助増幅器30のオフセットδa
の和e+δa がゲインGaだけ増幅されて保持手段40に与
えられ、これが主増幅器10の入力側に帰還されてそのオ
フセットδm とともにゲインGmだけ増幅されてずれeに
なるのであるから、次式が成立する。
a があり、これもそのゲインGaだけ増幅されて負帰還さ
れる信号値に加わって来る。そこで、このリセット状態
での主増幅器10の出力信号値の基準電圧Vrからのずれを
仮にeとすると、これと補助増幅器30のオフセットδa
の和e+δa がゲインGaだけ増幅されて保持手段40に与
えられ、これが主増幅器10の入力側に帰還されてそのオ
フセットδm とともにゲインGmだけ増幅されてずれeに
なるのであるから、次式が成立する。
【0019】e=−GmGa (e+δa)−Gmδm この式をeについて解くと次式が得られる。 e=−δa G/(1+G) −δm Gm/(1+G) ただしG=GmGaであり、この系全体のゲインGは非常に
大きく、さらに上式中の第2項は第1項よりずっと小さ
いから、実用的にはごく簡単に、 e=−δa としても差し支えない。
大きく、さらに上式中の第2項は第1項よりずっと小さ
いから、実用的にはごく簡単に、 e=−δa としても差し支えない。
【0020】次に、増幅状態では補助スイッチ手段50を
分離状態におき、かつ主増幅器10に入力信号Viを与えて
基準電圧Vrとの差を増幅させるが、この際にもリセット
状態から引き続いて保持手段40に保持されている信号値
が主増幅器10の入力側に与えられるので、それに対応す
る上式によるずれeがこの増幅状態でも主増幅器10の出
力信号に重複することになり、このずれeが本発明の演
算増幅回路による増幅信号Voに生じるオフセット誤差と
して残る。
分離状態におき、かつ主増幅器10に入力信号Viを与えて
基準電圧Vrとの差を増幅させるが、この際にもリセット
状態から引き続いて保持手段40に保持されている信号値
が主増幅器10の入力側に与えられるので、それに対応す
る上式によるずれeがこの増幅状態でも主増幅器10の出
力信号に重複することになり、このずれeが本発明の演
算増幅回路による増幅信号Voに生じるオフセット誤差と
して残る。
【0021】この本発明回路のオフセット誤差eないし
δa の値をオフセット補償をしない場合と比較すると、
補償なしの時は主増幅器10のオフセットδm が前述のよ
うにゲインGmにより増幅されて出力信号値にGmδm だけ
のずれが発生するはずであるから、前の作用の項で述べ
たように本発明による増幅信号Voのオフセット誤差の減
少率rはほぼ次式で表せる。
δa の値をオフセット補償をしない場合と比較すると、
補償なしの時は主増幅器10のオフセットδm が前述のよ
うにゲインGmにより増幅されて出力信号値にGmδm だけ
のずれが発生するはずであるから、前の作用の項で述べ
たように本発明による増幅信号Voのオフセット誤差の減
少率rはほぼ次式で表せる。
【0022】r=δa /Gmδm = (δa/δm)・1/Gm これからわかるように、補助増幅器30側にオフセットδ
a がなけれは誤差は0になるが、δa は主増幅器10側の
δm とふつう同程度なのでr=1/Gmとしてよい。このよ
うに主増幅器10のゲインGmが高いほど増幅信号Voのオフ
セット誤差を減少させ得るのは本発明の一つの利点であ
る。
a がなけれは誤差は0になるが、δa は主増幅器10側の
δm とふつう同程度なのでr=1/Gmとしてよい。このよ
うに主増幅器10のゲインGmが高いほど増幅信号Voのオフ
セット誤差を減少させ得るのは本発明の一つの利点であ
る。
【0023】なお、前述のように増幅信号Voに生じるオ
フセット誤差eが補助増幅器30側のオフセットδa とほ
ぼ等しくなる理由は、主増幅器10側のオフセットδm が
補助増幅器30と保持手段40によってほぼ完全に補償され
るに対し、補助増幅器30側のオフセットδa の方にはと
くに補償手段がなくほぼそのまま残ってしまうためと考
えられる。また、この図1の実施例のように保持手段40
にホールド動作の演算増幅器42を組み込む場合はそのオ
フセットも実際には加わって来るが、この演算増幅器42
の増幅率は1であってそのオフセットは主増幅器10の入
力側にそのまま加えられるので、主増幅器10のオフセッ
トδm とともに補助増幅器30によりほぼ完全に補償され
るものとしてよい。
フセット誤差eが補助増幅器30側のオフセットδa とほ
ぼ等しくなる理由は、主増幅器10側のオフセットδm が
補助増幅器30と保持手段40によってほぼ完全に補償され
るに対し、補助増幅器30側のオフセットδa の方にはと
くに補償手段がなくほぼそのまま残ってしまうためと考
えられる。また、この図1の実施例のように保持手段40
にホールド動作の演算増幅器42を組み込む場合はそのオ
フセットも実際には加わって来るが、この演算増幅器42
の増幅率は1であってそのオフセットは主増幅器10の入
力側にそのまま加えられるので、主増幅器10のオフセッ
トδm とともに補助増幅器30によりほぼ完全に補償され
るものとしてよい。
【0024】図2に示す実施例では保持手段としてのキ
ャパシタ41を例えば図のように補助増幅器30の反転入力
と出力の間に接続して、補助増幅器30に出力値の保持機
能をもたせることにより回路構成を簡易化する。また、
これに対応して補助スイッチ手段50を主増幅器10の出力
側と補助増幅器30の入力側, 図示の例ではその非反転入
力との間に挿入する。他の部分の回路構成は図1と同じ
であり、この実施例の回路動作および増幅信号Voのオフ
セット誤差を減少させる効果もほぼ同様であるから重複
を避けるため説明を省略する。
ャパシタ41を例えば図のように補助増幅器30の反転入力
と出力の間に接続して、補助増幅器30に出力値の保持機
能をもたせることにより回路構成を簡易化する。また、
これに対応して補助スイッチ手段50を主増幅器10の出力
側と補助増幅器30の入力側, 図示の例ではその非反転入
力との間に挿入する。他の部分の回路構成は図1と同じ
であり、この実施例の回路動作および増幅信号Voのオフ
セット誤差を減少させる効果もほぼ同様であるから重複
を避けるため説明を省略する。
【0025】次の図3の実施例では主増幅器10によりサ
ンプルホールド回路を構成し、それから増幅信号Voを随
時ないしは適宜なタイミングで読み出せるようにする。
このため、図1の主増幅器10用の帰還抵抗12のかわりに
キャパシタ14を増幅信号Voのホールド用に接続するとと
もに、主増幅器10の入力側に, 例えば図のように入力抵
抗60に直列にサンプリングスイッチ手段60を挿入する。
他の部分の回路構成は図1と同じである。
ンプルホールド回路を構成し、それから増幅信号Voを随
時ないしは適宜なタイミングで読み出せるようにする。
このため、図1の主増幅器10用の帰還抵抗12のかわりに
キャパシタ14を増幅信号Voのホールド用に接続するとと
もに、主増幅器10の入力側に, 例えば図のように入力抵
抗60に直列にサンプリングスイッチ手段60を挿入する。
他の部分の回路構成は図1と同じである。
【0026】サンプリングスイッチ手段60は単純なオン
オフ形の電子スイッチでよく、図のような挿入位置では
常時はオンの状態にしておき、主スイッチ手段20が図の
切換位置にある増幅状態の期間内にオンのサンプリング
指定状態からオフのホールド指定状態に切り換わるよう
に動作させる。このホールド指定状態では主スイッチ手
段20の状態は任意であってよいが、補助スイッチ手段50
を分離状態にしておくのが望ましい。増幅信号Voは主増
幅器10をこのサンプルホールド状態にした後に適宜なタ
イミングで読み取ることができる。
オフ形の電子スイッチでよく、図のような挿入位置では
常時はオンの状態にしておき、主スイッチ手段20が図の
切換位置にある増幅状態の期間内にオンのサンプリング
指定状態からオフのホールド指定状態に切り換わるよう
に動作させる。このホールド指定状態では主スイッチ手
段20の状態は任意であってよいが、補助スイッチ手段50
を分離状態にしておくのが望ましい。増幅信号Voは主増
幅器10をこのサンプルホールド状態にした後に適宜なタ
イミングで読み取ることができる。
【0027】さらに、図4の実施例では集積回路の中に
組み込まれた主増幅器10の増幅率を外部から所望値に設
定できるようにする。このため、主増幅器10の入力信号
Viを受ける反転入力から入力端子Tiを, その出力から出
力端子Toをそれぞれ導出しておき、細線で示すように入
力抵抗11を入力端子Tiに, 帰還抵抗12を入力端子Tiと出
力端子Toの間にそれぞれ外付け接続し、両抵抗の抵抗値
比により主増幅器10の増幅率を所望値に設定できるよう
にする。また、図の例では主増幅器10の非反転入力と補
助増幅器30の反転入力の相互接続点からも電位端子Tpを
導出しておき、これに主増幅器10の増幅率の設定値に適
合した値の基準電圧Vrの電位を外部から賦与できるよう
になっている。
組み込まれた主増幅器10の増幅率を外部から所望値に設
定できるようにする。このため、主増幅器10の入力信号
Viを受ける反転入力から入力端子Tiを, その出力から出
力端子Toをそれぞれ導出しておき、細線で示すように入
力抵抗11を入力端子Tiに, 帰還抵抗12を入力端子Tiと出
力端子Toの間にそれぞれ外付け接続し、両抵抗の抵抗値
比により主増幅器10の増幅率を所望値に設定できるよう
にする。また、図の例では主増幅器10の非反転入力と補
助増幅器30の反転入力の相互接続点からも電位端子Tpを
導出しておき、これに主増幅器10の増幅率の設定値に適
合した値の基準電圧Vrの電位を外部から賦与できるよう
になっている。
【0028】この実施例でも図1と同じ切り換え形の主
スイッチ手段20を用いてもよいが、図示の例では主増幅
器10の両入力の相互間に抵抗15を接続するとともに、単
純なオンオフ形の主スイッチ手段21を用いてそのオンに
より増幅状態を, オフによりリセット状態をそれぞれ指
定するようになっている。その他の部分の回路構成は図
1と同じである。主スイッチ手段21がオフのリセット状
態では、主増幅器10の両入力が抵抗15を介して同電位接
続されているので、この図4の実施例の動作は主増幅器
10の増幅率が外部回路により設定されている点を除いて
図1の実施例ととくに異なるところはない。
スイッチ手段20を用いてもよいが、図示の例では主増幅
器10の両入力の相互間に抵抗15を接続するとともに、単
純なオンオフ形の主スイッチ手段21を用いてそのオンに
より増幅状態を, オフによりリセット状態をそれぞれ指
定するようになっている。その他の部分の回路構成は図
1と同じである。主スイッチ手段21がオフのリセット状
態では、主増幅器10の両入力が抵抗15を介して同電位接
続されているので、この図4の実施例の動作は主増幅器
10の増幅率が外部回路により設定されている点を除いて
図1の実施例ととくに異なるところはない。
【0029】以上説明したいずれの実施例でも主スイッ
チ手段20や21によりリセット状態と動作状態を所定の短
い周期で反復指定するのが保持手段40の信号保持値を正
確に維持する上で有利であり、この反復周波数は例えば
100kHz程度に設定するのがよい。反復周波数をこのよ
うに高く設定すれば、保持手段40内のキャパシタ41を数
〜数十pFの小さな静電容量で済ませることができる。
チ手段20や21によりリセット状態と動作状態を所定の短
い周期で反復指定するのが保持手段40の信号保持値を正
確に維持する上で有利であり、この反復周波数は例えば
100kHz程度に設定するのがよい。反復周波数をこのよ
うに高く設定すれば、保持手段40内のキャパシタ41を数
〜数十pFの小さな静電容量で済ませることができる。
【0030】
【発明の効果】以上述べたとおり本発明の演算増幅回路
では、主増幅器に付随する主スイッチ手段により回路の
増幅状態とリセット状態とを指定しながら、リセット状
態では主増幅器の出力信号を受ける補助増幅器にオフセ
ット補償用信号を作らせて保持手段にその信号値を保持
させておき、増幅状態では補助スイッチ手段により保持
手段を補助増幅器から分離した上で保持信号値を主増幅
器の入力側に帰還させることによって、次の効果を上げ
ることができる。
では、主増幅器に付随する主スイッチ手段により回路の
増幅状態とリセット状態とを指定しながら、リセット状
態では主増幅器の出力信号を受ける補助増幅器にオフセ
ット補償用信号を作らせて保持手段にその信号値を保持
させておき、増幅状態では補助スイッチ手段により保持
手段を補助増幅器から分離した上で保持信号値を主増幅
器の入力側に帰還させることによって、次の効果を上げ
ることができる。
【0031】(a) 主増幅器のオフセットを補助増幅器と
保持手段により補償して増幅信号に生じるオフセット誤
差を原理上はほぼ完全になくすことができる。実際には
補助増幅器にもオフセットがあってその影響が補償し切
れずに残るが、従来と比べて増幅信号のオフセット誤差
をほぼ主増幅器のゲイン分の1に, 例えば1%程度にま
で減少させることができる。
保持手段により補償して増幅信号に生じるオフセット誤
差を原理上はほぼ完全になくすことができる。実際には
補助増幅器にもオフセットがあってその影響が補償し切
れずに残るが、従来と比べて増幅信号のオフセット誤差
をほぼ主増幅器のゲイン分の1に, 例えば1%程度にま
で減少させることができる。
【0032】(b) 主増幅器がもつオフセットをその大き
さに応じて補助増幅器と保持手段が自動的に補償して呉
れるので、従来のようにオフセット補償回路を一々調整
するような余分な手間を一切省くことができる。 (c) 演算増幅回路を集積回路に組み込む場合でもオフセ
ット補償付きの本発明回路を単に組み込むだけでよいの
で、従来のようにオフセット補償回路を外付け接続する
際に必要であったいわばむだな実装スペースや余分な手
間を一切なくすことができる。
さに応じて補助増幅器と保持手段が自動的に補償して呉
れるので、従来のようにオフセット補償回路を一々調整
するような余分な手間を一切省くことができる。 (c) 演算増幅回路を集積回路に組み込む場合でもオフセ
ット補償付きの本発明回路を単に組み込むだけでよいの
で、従来のようにオフセット補償回路を外付け接続する
際に必要であったいわばむだな実装スペースや余分な手
間を一切なくすことができる。
【0033】(d) 増幅信号のオフセット誤差は主増幅器
のゲインが高いほど減少するので、本発明を実施するこ
とによりオフセット誤差が小さくしかも高ゲインの演算
増幅回路を容易に構成することができる。 なお、保持手段用に補助増幅器の入出力間にキャパシタ
を接続し,主増幅器と補助増幅器の間に補助スイッチ手
段を挿入する本発明の実施態様は、回路構成を最も簡易
化できる効果を有し、主増幅器の入力側にサンプリング
スイッチ手段を挿入し,かつ主増幅器によりサンプルホ
ールド回路を構成する実施態様は、増幅状態中にサンプ
リングスイッチ手段によりサンプリング状態からホール
ド状態に移した後にサンプルホールドされた増幅信号を
主増幅器から所望のタイミングで随時取り出せる利点を
備える。
のゲインが高いほど減少するので、本発明を実施するこ
とによりオフセット誤差が小さくしかも高ゲインの演算
増幅回路を容易に構成することができる。 なお、保持手段用に補助増幅器の入出力間にキャパシタ
を接続し,主増幅器と補助増幅器の間に補助スイッチ手
段を挿入する本発明の実施態様は、回路構成を最も簡易
化できる効果を有し、主増幅器の入力側にサンプリング
スイッチ手段を挿入し,かつ主増幅器によりサンプルホ
ールド回路を構成する実施態様は、増幅状態中にサンプ
リングスイッチ手段によりサンプリング状態からホール
ド状態に移した後にサンプルホールドされた増幅信号を
主増幅器から所望のタイミングで随時取り出せる利点を
備える。
【0034】さらに、主増幅器の入出力から入力端子お
よび出力端子を導出し,入力端子に入力入力抵抗を,入
力端子と出力端子の間に帰還抵抗をそれぞれ外付け接続
する実施態様は、集積回路に組み込まれた演算増幅回路
の増幅率を外部から所望値にとくに正確に設定し,ある
いは必要に応じて随時変更できる効果を有し、さらに主
増幅器の両入力間に抵抗を固定接続する態様は、主スイ
ッチ手段にごく簡単なオンオフ形のものを用いて演算増
幅回路に対して増幅状態とリセット状態を指定できる利
点がある。
よび出力端子を導出し,入力端子に入力入力抵抗を,入
力端子と出力端子の間に帰還抵抗をそれぞれ外付け接続
する実施態様は、集積回路に組み込まれた演算増幅回路
の増幅率を外部から所望値にとくに正確に設定し,ある
いは必要に応じて随時変更できる効果を有し、さらに主
増幅器の両入力間に抵抗を固定接続する態様は、主スイ
ッチ手段にごく簡単なオンオフ形のものを用いて演算増
幅回路に対して増幅状態とリセット状態を指定できる利
点がある。
【図1】本発明による演算増幅回路の第1実施例を示す
回路図である。
回路図である。
【図2】本発明による演算増幅回路の第2実施例を示す
回路図である。
回路図である。
【図3】本発明による演算増幅回路の第3実施例を示す
回路図である。
回路図である。
【図4】本発明による演算増幅回路の第4実施例を示す
回路図である。
回路図である。
【図5】従来の演算増幅回路の例を示す回路図である。
10 主増幅器 20,21 主スイッチ手段 30 補助増幅器 40 保持手段 41 オフセット補償用信号値を保持するキャパシ
タ 50 補助スイッチ手段 Vi 増幅すべき入力信号 Vo 増幅信号
タ 50 補助スイッチ手段 Vi 増幅すべき入力信号 Vo 増幅信号
Claims (7)
- 【請求項1】入力信号を演算増幅する主増幅器と、これ
に入力信号を与える増幅状態とその2入力を同電位接続
するリセット状態を指定制御する主スイッチ手段と、主
増幅器から出力信号を受けて主増幅器と逆の方向に演算
増幅する補助増幅器と、補助増幅器の出力信号値を保持
して主増幅器の入力側に帰還する保持手段と、保持手段
への補助増幅器の出力信号の賦与状態と分離状態とを指
定する補助スイッチ手段とを備え、リセット状態で補助
スイッチ手段を賦与状態にし、増幅状態では補助スイッ
チ手段を分離状態にして主増幅器の出力から増幅信号を
取り出すようにしたことを特徴とする演算増幅回路。 - 【請求項2】請求項1に記載の回路において、保持手段
として補助増幅器の一方の入力と出力との間に接続され
たキャパシタを用い、主増幅器の出力と補助増幅器の他
方の入力の間に補助スイッチ手段を挿入するようにした
ことを特徴とする演算増幅回路。 - 【請求項3】請求項1に記載の回路において、主増幅器
の入力信号を受ける入力側にサンプリングスイッチ手段
を挿入するとともに主増幅器によりサンプルホールド回
路を構成し、増幅状態の間にサンプリングスイッチ手段
をオンのサンプリング指定状態からオフのホールド指定
状態に切り換えた後に主増幅器によりサンプルホールド
された増幅信号をその出力から取り出し得るようにした
ことを特徴とする演算増幅回路。 - 【請求項4】請求項1に記載の回路において、主増幅器
の入力信号を受ける入力から入力端子を,その出力から
出力端子をそれぞれ導出し、入力端子に入力信号を受け
る入力抵抗を,入力端子と出力端子の間に帰還抵抗をそ
れぞれ外付け接続できるようにしたことを特徴とする演
算増幅回路。 - 【請求項5】請求項4に記載の回路において、主増幅器
の一対の入力の間に抵抗を接続し、主スイッチ手段によ
って主増幅器に入力信号を与える増幅状態と主増幅器か
ら入力信号を遮断するリセット状態を指定制御するよう
にしたことを特徴とする演算増幅回路。 - 【請求項6】請求項1に記載の回路において、保持手段
が補助増幅器の出力信号を受けるキャパシタとその充電
電圧を受けて同じ電圧値を出力するホールド動作の演算
増幅器回路とから構成されることを特徴とする演算増幅
回路。 - 【請求項7】請求項1に記載の回路において、主増幅器
と補助増幅器のそれぞれ入力信号と主増幅器の出力信号
を受ける以外の入力を相互に接続して共通の一定電位を
賦与するようにしたことを特徴とする演算増幅回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6153150A JPH0818353A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 演算増幅回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6153150A JPH0818353A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 演算増幅回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0818353A true JPH0818353A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15556118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6153150A Pending JPH0818353A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 演算増幅回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0818353A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004093311A1 (ja) * | 2003-04-17 | 2004-10-28 | Fujitsu Limited | 差電圧増幅回路 |
US7084700B2 (en) | 2003-04-17 | 2006-08-01 | Fujitsu Limited | Differential voltage amplifier circuit |
US7253679B2 (en) | 2005-03-09 | 2007-08-07 | Fujitsu Limited | Operational amplifier and method for canceling offset voltage of operational amplifier |
US7342443B2 (en) | 2006-02-16 | 2008-03-11 | Fujitsu Limited | Operational amplifier |
JP2008205544A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Toko Inc | オフセット補正回路 |
JP2010004193A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Mitsumi Electric Co Ltd | 半導体集積回路装置及びオフセットキャンセル設定システム |
US8513938B2 (en) | 2011-02-23 | 2013-08-20 | Fujitsu Semiconductor Limited | Reference voltage circuit and semiconductor integrated circuit |
US8786358B2 (en) | 2010-03-19 | 2014-07-22 | Spansion Llc | Reference voltage circuit and semiconductor integrated circuit |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP6153150A patent/JPH0818353A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004093311A1 (ja) * | 2003-04-17 | 2004-10-28 | Fujitsu Limited | 差電圧増幅回路 |
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JP2008205544A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Toko Inc | オフセット補正回路 |
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