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JPH08177877A - 多板クラッチ - Google Patents

多板クラッチ

Info

Publication number
JPH08177877A
JPH08177877A JP32489294A JP32489294A JPH08177877A JP H08177877 A JPH08177877 A JP H08177877A JP 32489294 A JP32489294 A JP 32489294A JP 32489294 A JP32489294 A JP 32489294A JP H08177877 A JPH08177877 A JP H08177877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
tubular portion
flywheel
annular
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32489294A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Mizukami
裕司 水上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP32489294A priority Critical patent/JPH08177877A/ja
Publication of JPH08177877A publication Critical patent/JPH08177877A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハブフランジのの軸方向位置決めをする際に
ドリブンプレートの磨耗を減らす。 【構成】 乾式多板クラッチ1において、ハブフランジ
6は、軸方向に沿って伸びる複数の外歯18aを外周面
に有する第2筒状部13を含み、トランスミッションの
入力軸3に軸方向に移動可能に係合する。ドリブンプレ
ート8は、第2筒状部13の外歯18aに対して軸方向
に相対移動可能にかつ相対回転不能に係合する複数の突
起27を内周部に有する。クラッチカバー組立体10
は、フライホイール2に固定可能であり、両プレート
7,8のフライホイール2側と反対側に配置されてい
る。ロケートプレート51は 第2筒状部13に取り付
けられ、ドリブンプレート8の突起27に対して軸方向
に当接可能な環状部を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多板クラッチに、特
に、出力側回転体に対して軸方向に移動可能に係合する
出力側部材を有する多板クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レース用自動車などに使用され
る多板クラッチは、フライホイールに固定される第1筒
状部と、第1筒状部の内周側に配置された第2筒状部を
有しシャフトに連結されるハブフランジと、前記第1筒
状部および第2筒状部にそれぞれ係合するドライブプレ
ートおよびドリブンプレートと、両プレートをフライホ
イール側に押圧または押圧解除するための押圧機構とを
備えている。押圧機構は、プレッシャープレートとそれ
を付勢するためのダイアフラムスプリング等からなり、
フライホイールに固定されて、両プレートのフライホイ
ール側と反対側に配置されている。ハブフランジは、第
2筒状部の外周面にスプラインを、また内周部にスプラ
イン溝を有している。外周スプラインはドリブンプレー
トに係合し、内周のスプライン溝はシャフトのスプライ
ン歯に係合している。
【0003】また、ハブフランジの外周スプラインに
は、半径方向に延びる複数のピン取付孔が設けてあり、
その孔にロールピンが装着されている。ロールピンのス
プラインの溝に露出した部分が、隣接する2個のドリブ
ンプレートの歯の軸方向間に入り込んでいる。ここで、
ドリブンプレートおよびドライブプレートプレートは、
軸方向において移動範囲がフライホイールとプレッシャ
プレートで限定されている。このように移動範囲の制限
されたドリブンプレートに対し、前述のようにロールピ
ンを介してハブフランジが軸方向に係合することで、ハ
ブフランジの軸方向の位置が所定範囲内に制限される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、ロー
ルピンは複数箇所に設けられているだけなので、ドリブ
ンプレートに対する面圧が大きくなり、ドリブンプレー
トに磨耗が生じる。本発明の目的は、ハブフランジのの
軸方向位置決めをする際に軸方向移動制限部材に当接す
る他の部材の磨耗を減らすことにある。
【0005】
【諜題を解決するための手段】本発明に係る多板クラッ
チは、回転フライホイールから出力側回転体にトルクを
伝達および遮断するためのものである。多板クラッチ
は、入力側部材と出力側部材と複数の第1環状摩擦板と
複数の第2環状摩擦板と押圧機構と環状の軸方向移動制
限部材とを備えている。入力側部材は、回転フライホイ
ールに固定される第1筒状部を含む。出力側部材は、第
1筒状部の内周側に配置されて軸方向に沿って伸びる複
数の第1歯部を外周面に有する第2筒状部を含み、出力
側回転体に相対回転不能にかつ軸方向に移動可能に係合
する。複数の第1環状摩擦板は、第1筒状部と第2筒状
部との間に配置され、外周部が第1筒状部に軸方向に相
対移動可能にかつ相対回転不能に係合する。複数の第2
環状摩擦板は、第1環状摩擦板と軸方向に交互に配置さ
れ、第2筒状部の第1歯部に対して軸方向に相対移動可
能にかつ相対回転不能に係合する複数の第2歯部を内周
部に有する。押圧機構は、回転フライホイールに固定可
能であり、両環状摩擦板のフライホイール側と反対側に
配置され、両環状摩擦板をフライホイール側に押圧およ
び押圧解除するための機構である。軸方向移動制限部材
は、第2筒状部に取り付けられ、第2環状摩擦板の第2
歯部に対して軸方向に当接可能な環状部を有する。
【0006】第2筒状部は第2歯部の歯面に円周溝を有
しており、軸方向移動制限部材は前記円周溝内に挿入さ
れているのが好ましい。軸方向移動制限部材は互いに連
結された複数の弧状部材からなるのが好ましい。前記複
数の弧状部材同士をを連結するともに前記第2筒状部に
固定された固定部材をさらに備えているのが好ましい。
【0007】
【作用】本発明に係る多板クラッチでは、押圧機構によ
り両環状摩擦板が互いに圧接されると、入力側回転体か
ら入力側部材に入力されたトルクが、両環状摩擦板を介
して出力側部材に伝達される。このトルクは、出力側部
材から出力側回転体に出力される。
【0008】第2環状摩擦板および第1環状摩擦板は、
回転フライホイールと押圧機構との軸方向間に配置され
て軸方向の動きが制限されている。そのため、出力側部
材に取付けた軸方向移動制限部材の環状部が第2環状摩
擦板の第2歯部に軸方向に当接することで、出力側部材
の軸方向への移動が制限される。ここでは、軸方向移動
制限部材の環状部が第2環状摩擦板に当接することによ
って、第2歯部に対する面圧が従来より低くなってい
る。その結果、第2環状摩擦板が磨耗しにくい。
【0009】軸方向移動制限部材が第2筒状部の円周溝
内に挿入されている場合は、着脱が容易である。軸方向
移動制限部材が互いに連結された複数の弧状部材からな
る場合は、第2筒状部への着脱が容易である。固定部材
をさらに備えている場合は、弧状部材同士の着脱と軸方
向移動制限部材全体の第2筒状部への着脱が同時に行わ
れて作業効率が良い。
【0010】
【実施例】第1実施例 図1は本発明の一実施例による自動車用乾式多板クラッ
チ1の断面図、図2は図1の一部切り欠きII矢視部分図
である。図1のO−Oが乾式多板クラッチ1の回転軸線
であり、図2のR1 方向がエンジン回転方向である。
【0011】乾式多板クラッチ1は、エンジン(図示せ
ず)のフライホイール2からトランスミッションの入力
軸3にトルクを伝達および遮断するための装置である。
この乾式多板クラッチ1は、主に、入力側部材であるフ
ライホイールリング5(第1筒状部)と、出力側部材で
あるハブフランジ6と、フライホイールリング5とハブ
フランジ6との間に配置された複数のドライブプレート
7および複数のドリブンプレート8からなる摩擦板群9
と、両プレート7,8を圧接および圧接解除するための
クラッチカバー組立体10とを備えている。
【0012】ハブフランジ6は、中心に配置されたボス
11と、ボス11から一体に外周側に広がるフランジ1
2と、フランジ12の外周に一体に設けられた第2筒状
部13とを有している。ボス11の中心にはスプライン
孔11aが形成されており、このスプライン孔11aが
トランスミッションの入力軸3のスプライン歯に噛み合
っている。これにより、ハブフランジ6はトランスミッ
ションの入力軸3に対して相対回転不能にかつ軸方向に
移動自在になっている。ハブフランジ6のフランジ12
には、円周方向に間隔を隔てて複数の円形空気通路開口
14が設けられている。図1から明らかなように、空気
通路開口14により、フランジ12の両側のクラッチ内
部空間60,61が導通している。第2筒状部13はフ
ランジ12から軸方向両側に突出している。第2筒状部
13の外周には軸方向に延びる外歯18a(第1歯部)
が形成されている。言い換えると、第2筒状部13は軸
方向に延びる多数の係合溝18bを円周方向に間隔を隔
てて備えている。外歯18aには軸方向に孔18cが貫
通している。第2筒状部13の軸方向両側に突出してい
る部分には、それぞれ複数の空気通路孔19,20が設
けられている。空気通路孔19,20は、それぞれ、第
2筒状部13をほぼ半径方向に貫通しており、半径方向
外側の端部が係合溝18bの底部に開口している。図2
から明らかなように、空気通路孔19は第2筒状部13
の円周方向に等間隔を隔てた複数箇所に形成されてい
る。
【0013】第2筒状部13の半径方向外側にはフライ
ホイールリング5が同心に配置されている。フライホイ
ールリング5は、図1において左側の端部がエンジンの
フライホイール2に複数のボルト22(中心線のみ図
示)で固定される。フライホイールリング5は内歯23
aを備え、軸方向に延びる多数の係合溝23bを円周方
向に間隔を隔てて備えている。図1及び図3に示すよう
に、フライホイールリング5の外周面の軸方向に間隔を
隔てた複数箇所(例えば3箇所)には、空気通路溝24
が設けられている。図1に示すように、空気通路溝24
はドリブンプレート8の半径方向外側に設けられてい
る。図3から明らかなように、空気通路溝24は、フラ
イホイールリング5の軸方向に間隔を隔てた各位置にお
いて(すなわち同一円周上において)、円周方向に間隔
を隔てた複数箇所に設けられている。個々の空気通路溝
24はフライホイールリング5の円周方向に沿って円弧
状に延びており、その底部は複数の係合溝23bの底面
に開口している。すなわち、個々の空気通路溝24はフ
ライホイールリング5の外周面に開口するとともに、複
数の係合溝23bの底部空間に連通している。空気通路
溝24が円周方向に長く延びていることで、フライホイ
ールリング5が軽量化されている。
【0014】フライホイールリング5の内側とハブフラ
ンジ6の第2筒状部13との間には、摩擦板群9が配置
されている。摩擦板群9は、軸方向にはフライホイール
2の摩擦面と環状のプレッシャープレート(後述)との
間に配置されている。摩擦板群9は、互いに軸方向に交
互に並ぶ状態で配置されている4枚のドライブプレート
7と3枚のドリブンプレート8とからなる。ドライブプ
レート7及びドリブンプレート8は乾式の環状摩擦板で
あり、いずれも、トランスミッションの入力軸3と同心
に配置されている。ドライブプレート7は外周部に放射
状の突起26を備え、突起26はフライホイールリング
5の係合溝23bに相対回転不能にかつ軸方向に摺動自
在に係合している。ドリブンプレート8は放射状の突起
27(第2歯部)を内周部に備えており、突起27は第
2筒状部13の係合溝18bに相対回転不能にかつ軸方
向に摺動自在に係合している。ドリブンプレート8の表
面には、複数の浅い溝8aが放射状に設けられている。
各溝8aはドリブンプレート8の内周から外周まで延び
ており、空気通路孔19,20とほぼ一直線状になるよ
うに配置されている。
【0015】クラッチカバー組立体10は、クラッチカ
バー28と、クラッチカバー28内に配置された環状の
プレッシャープレート29と、プレッシャープレート2
9をフライホイール2側に付勢するためのダイアフラム
スプリング30と、ダイアフラムスプリング30をクラ
ッチカバー28に支持させる支持機構31とを主に備え
ている。
【0016】クラッチカバー28は前述のボルト22に
よりフライホイールリング5の端面に固定されている。
クラッチカバー28は、アルミニウムを主とした金属製
であり、軽量化されている。プレッシャープレート29
は、最もクラッチカバー28側に配置されたドライブプ
レート7の図1右側に配置されている。プレッシャープ
レート29は、放射状の突起32を外周部に備え、突起
32が係合溝23に相対回転不能にかつ軸方向に摺動自
在に係合している。プレッシャープレート29の背面
(ドリブンプレート8と反対側の面)の内周寄りの部分
には、半円形断面を有する環状隆起部33が一体に設け
られている。
【0017】図2に示すように、ダイアフラムスプリン
グ30は、環状部30aと環状部30aの内周から半径
方向内方へ延びる複数のレバー部30bとから構成され
ている。レバー部30bは円周方向に等間隔を隔てて設
けてあり、隣接するレバー部30bの間にスリットが形
成されるとともに、各スリットの半径方向外側の部分
に、円周方向幅が比較的広い切り欠き30cが形成され
ている。
【0018】支持機構31は、図1および図4に示すよ
うに、ダイアフラムスプリング30の環状部30aの内
周部を支持する1対の第1ワイヤリング35,第2ワイ
ヤリング36と、ワイヤリング35,36をクラッチカ
バー28に固定する複数のボルト37とを主に備えてい
る。1対のワイヤリング35,36は鋼製である。ワイ
ヤリング35,36はダイアフラムスプリング30に沿
って円周方向に延びており、それぞれ外周部にリング本
体38、39を備えている。リング本体38,39は、
それぞれ、ダイアフラムスプリング30に当接する部分
が半円形等の凸形断面を有している。第1ワイヤリング
35のリング本体38がダイアフラムスプリング30に
対してクラッチカバー28側(図1の右側)から当接
し、第2ワイヤリング36のリング本体39がダイアフ
ラムスプリング30に対してハブフランジ6側(図1の
左側)から当接している。リング本体38の内周側で図
1の右側には環状に延びる薄い着座部40が一体に形成
されている。着座部40には、軸方向に延びる複数の脚
部41が円周方向に間隔を隔てて一体に形成されてい
る。また、リング本体39の内周側で図1の左側には環
状に延びる薄い環状部42が一体に形成されている。環
状部42には、軸方向に延びる複数の突部43が円周方
向に間隔を隔てて一体に設けられている。突部43はリ
ング本体39の内周にも連続している。脚部41と突部
43とは互いに接近する方に突出しており、図1に示す
組立状態では、脚部41はダイアフラムスプリング30
の切り欠き30cを通って先端面が突部43に着座して
いる。
【0019】前述のクラッチカバー28の内側端面に
は、第1ワイヤリング35の着座部40背面ならびに内
周面及び外周面が着座する切り欠きが設けてあり、ワイ
ヤリング35はこの切り欠きに着座した状態で、ボルト
37により固定されている。第1ワイヤリング35にお
いて各脚部41とそれに連続する着座部40の部分に
は、ボルト37が通されるボルト挿通孔(ねじを備えて
いない孔)が設けてあり、これと同心のボルト挿通孔が
クラッチカバー28にも設けてある。第2ワイヤリング
36の突部43とそれに連続する環状部42の部分には
ねじ孔が設けてあり、このねじ孔にボルト37のねじ部
が固定されている。
【0020】以上に説明したように、複数のボルト37
によりワイヤリング35,36はクラッチカバー28に
固定されている。そして、これらのワイヤリング35,
36に支持されたダイヤフラスプリング30はその環状
部30aの外周部がプレッシャープレート29の隆起部
33に当接し、プレッシャープレート29をフライホイ
ール2側(図1の左側)に付勢する。
【0021】ダイアフラムスプリング30の内周部に隣
接させてレリーズベアリング50が配置されている。レ
リーズベアリング50が、ダイアフラムスプリング30
のレバー部30b先端をフライホイール2側に押すと、
ダイアフラムスプリング30の環状部30a外周がプレ
ッシャープレート29から離れる。この結果、クラッチ
連結が解除される。
【0022】上述の構造では、ハブフランジ6はトラン
スミッションの入力軸3に対して軸方向に移動自在であ
り、従って、ハブフランジ6の軸方向移動を制限する必
要がある。そのために、図1、図2および図5に示すよ
うに、ハブフランジ6の第2筒状部13には、環状のロ
ケートプレート51が取付けられている。ロケートプレ
ート51は、3枚の弧状プレート52が互いに連結して
なる。各弧状プレート52は、環状部分の円周方向両端
から径方向内側に伸びる連結部52aを有している。連
結部52aは環状部分より薄くなっており、孔が形成さ
れている。各弧状プレート52は第2筒状部13の歯底
に形成された円周溝56内に嵌入されている。この状態
で、各弧状プレート52の連結部52aは、隣接する連
結部52aと重なった状態でボルト53によって外歯1
8a部分に固定されている。このようにして、弧状プレ
ート52の環状部分が2枚の第2ドリブンプレート8の
突起27間に配置されている。
【0023】前述のフライホイール2及びプレッシャー
プレート29は、ドライブプレート7及びドリブンプレ
ート8の軸方向の移動範囲を制限している。このように
軸方向位置の制限された2枚のドリブンプレート8の突
起27の間にロケートプレート51が位置することによ
り、ハブフランジ6の軸方向の位置も所定範囲内に限定
される。
【0024】次に動作を説明する。クラッチ接続状態で
は、レリーズベアリング50はダイアフラムスプリング
30をフライホイール2側に押圧しておらず、ダイアフ
ラムスプリング30自らの弾性力がプレッシャープレー
ト29を摩擦板群9側に押し付けている。これにより、
ドライブプレート7とドリブンプレート8が互いに圧接
し、フライホイール2からフライホイールリング5に入
力されたトルクが、ドライブプレート7及びドリブンプ
レート8を介してハブフランジ6に伝達され、さらに、
ハブフランジ6からトランスミッションの入力軸3へ出
力される。
【0025】クラッチを遮断する場合、レリーズベアリ
ング50によりダイアフラムスプリング30のレバー部
30bの先端をフライホイール2側へ押し、ダイアフラ
ムスプリング30の環状部30a外周部をプレッシャー
プレート29から離れる方向に移動させる。これによ
り、ドライブプレート7とドリブンプレート8の圧接が
解放され、クラッチが遮断される。
【0026】ハブフランジ6はロケートプレート51に
よって、ドライブプレート7及びドリブンレート8と係
合し、軸方向の位置決めをされている。すなわち、ロケ
ートプレート51が2枚のドリブンプレート8の突起2
7に軸方向から当接する。上述の構造では、ロケートプ
レート51の環状部分が全周にわたってドリブンプレー
ト8の突起27に当接する。すなわち、突起27に当接
する面積が従来より大幅に増えている。そのため、突起
27への面圧が低くなっている。その結果、ドリブンプ
レート8の突起27が磨耗しにくい。従来は3本のピン
がドリブンプレートのピンに当接していたので、ドリブ
ンプレートへの面圧が高く、磨耗しやすかった。
【0027】ロケートプレート51は3枚の弧状プレー
ト52から構成されているため、第2筒状部13の円周
溝56への着脱が容易である。また、ボルト53によっ
て、ロケートプレート51同士の着脱とロケートプレー
ト51全体の第2筒状部13への着脱が同時に行われて
作業効率が良い。ロケートプレート51は環状であるた
めに第2筒状部13から脱落しにくい。 第2実施例 図8〜図10を用いてロケートプレート151およびそ
の取り付け部分を説明する。
【0028】ロケートプレート151は、3枚の弧状プ
レート152が互いに連結してなる環状の部材である。
各弧状プレート152は、環状部分の円周方向両端から
径方向内側に伸びる連結部152aを有している。この
連結部152aは前記実施例の連結部52aよりさらに
内周側に伸びている。各弧状プレート152は第2筒状
113の歯底に形成された円周溝156内に嵌入されて
いる。円周溝156は連結部152aに対応する3か所
が内周側に貫通している。この状態で、各弧状プレート
152の連結部154は、隣接する連結部154と重な
った状態でボルト153によって第2筒状部113より
内周側に固定されている。このようにして、弧状プレー
ト152の環状部分が2枚の第2ドリブンプレートの突
起間に配置されている。
【0029】この実施例では前記実施例の効果に加え、
以下の効果を有している。ボルト153が第2筒状部1
13より径方向内方に配置されているため、ロケートプ
レート151によりハブフランジ106の慣性モーメン
ト増大が押さえられている。ハブフランジ106の慣性
モーメントが小さくなることによって、クラッチの接続
操作や遮断操作に対する応答性が高くなる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る多板クラッチでは、出力側
部材に取付けた軸方向移動制限部材の環状部が第2環状
摩擦板の第2歯部に軸方向に当接することで、出力側部
材の軸方向への移動が制限される。ここでは、軸方向移
動制限部材の環状部が第2環状摩擦板に当接することに
よって、第2歯部に対する面圧が低くなっている。その
結果、第2環状摩擦板が磨耗しにくい。
【0031】軸方向移動制限部材が第2筒状部の円周溝
内に挿入されている場合は、着脱が容易である。軸方向
移動制限部材が互いに連結された複数の弧状部材からな
る場合は、第2筒状部への着脱が容易である。固定部材
をさらに備えている場合は、弧状部材同士の着脱と軸方
向移動制限部材全体の第2筒状部への着脱が同時に行わ
れて作業効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例の自動車用乾式多板
クラッチの断面図。
【図2】図1の一部切り欠きII矢視部分図。
【図3】図1のIII 矢視図。
【図4】ワイヤリングの分解斜視部分図。
【図5】ハブフランジとロケートプレートを示す、図1
のV矢視図。
【図6】弧状プレートの平面図。
【図7】ボルトの正面図。
【図8】第2実施例のハブフランジの縦断面図。
【図9】第2実施例における、図5に相当する図。
【図10】第2実施例における、図6に相当する図。
【符号の説明】
1 乾式多板クラッチ 2 フライホイール 3 トランスミッションの入力軸 5 フライホイールリング 6 ハブフランジ 7 ドライブプレート 8 ドリブンプレート 10 クラッチカバー組立体 13 第2筒状部 13a スリット 18a 外歯 27 突起 51,151 ロケートプレート 52,152 弧状プレート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転フライホイールから出力側回転体にト
    ルクを伝達および遮断するための多板クラッチであっ
    て、 前記回転フライホイールに固定される第1筒状部を含む
    入力側部材と、 前記第1筒状部の内周側に配置されて軸方向に沿って伸
    びる複数の第1歯部を外周面に有する第2筒状部を含
    み、前記出力側回転体に相対回転不能にかつ軸方向に移
    動可能に係合する出力側部材と、 前記第1筒状部と前記第2筒状部との間に配置され、外
    周部が前記第2筒状部に軸方向に相対移動可能にかつ相
    対回転不能に係合する複数の第1環状摩擦板と、 前記第1環状摩擦板と軸方向に交互に配置され、前記第
    1筒状部の前記第1歯部に対して軸方向に相対移動可能
    にかつ相対回転不能に係合する複数の第2歯部を内周部
    に有する複数の第2環状摩擦板と、 前記回転フライホイールに固定可能であり、前記両環状
    摩擦板の前記フライホイール側と反対側に配置され、前
    記両環状摩擦板を前記フライホイール側に押圧および押
    圧解除するため押圧機構と、 前記第2筒状部に取り付けられ、前記第2環状摩擦板の
    前記第2歯部に対して軸方向に当接可能な環状部を有す
    る軸方向移動制限部材と、を備えた多板クラッチ。
  2. 【請求項2】前記第2筒状部は第2歯部の歯面に円周溝
    を有しており、 前記軸方向移動制限部材は前記円周溝内に挿入されてい
    る、請求項1に記載の多板クラッチ。
  3. 【請求項3】前記軸方向移動制限部材は互いに連結され
    た複数の弧状部材からなる、請求項1または2に記載の
    多板クラッチ。
  4. 【請求項4】前記複数の弧状部材同士を連結するともに
    前記第2筒状部に固定された固定部材をさらに備えてい
    る、請求項3に記載の多板クラッチ。
JP32489294A 1994-12-27 1994-12-27 多板クラッチ Pending JPH08177877A (ja)

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