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JPH08175147A - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

Info

Publication number
JPH08175147A
JPH08175147A JP32321394A JP32321394A JPH08175147A JP H08175147 A JPH08175147 A JP H08175147A JP 32321394 A JP32321394 A JP 32321394A JP 32321394 A JP32321394 A JP 32321394A JP H08175147 A JPH08175147 A JP H08175147A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frictional force
control
pressure
vehicle height
detecting means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32321394A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Akatsu
洋介 赤津
Hideo Tohata
秀夫 戸畑
Takeshi Kimura
健 木村
Michito Hirahara
道人 平原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP32321394A priority Critical patent/JPH08175147A/ja
Publication of JPH08175147A publication Critical patent/JPH08175147A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】経時変化による油圧シリンダ等の懸架装置の摩
擦力の増加による推力不足を補正し、初期性能を維持し
車体を一定な状態に維持可能とする。 【構成】車両が停車しており車高が目標車高に維持され
ているときに、現時点での圧力指令値Pzn に所定の加
算値ΔPを加算してこれを検出用圧力指令値PPとし、
ストローク検出値Hn が基準値Hβよりも大きくなるま
で加算値ΔPを順次加算して出力し、ストローク検出値
n が基準値Hβを越えたときの検出用圧力指令値PP
と圧力指令値Pzn との差と、油圧シリンダ15nのロ
ッド受圧面積Aとを乗算した値を摩擦力Fcとし、予め
形成して記憶している摩擦力Fcと上下加速度ゲインK
m及びバネ上速度ゲインKsとの対応を表す特性図を参
照して、検出した摩擦力Fcに応じた制御ゲインKm及
びKsを求め、以後、姿勢変化抑制処理では、求めた制
御ゲインに基づいて圧力指令値Pzn を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車体の姿勢変化状態
に基づいて車輪と車体との間に介装されたアクチュエー
タを制御することにより、車体の姿勢変化を抑制するよ
うにしたサスペンション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のサスペンション制御装置として
は、例えば、本出願人が先に提案した、特開平1−95
925号公報(以下、第1従来例という。)に記載され
た、車体の上下加速度に基づいてアクチュエータを制御
するもの、或いは、特開平5−319066号公報(以
下、第2従来例という。)に記載された、制御輪前方の
路面情報を推定し、その推定情報に基づいてアクチュエ
ータを予見制御するサスペンション制御装置等が知られ
ている。
【0003】この第1従来例のサスペンション制御装置
では、例えば、車体の各輪上部に車体の上下方向の状態
変化を検出する上下加速度センサを配設し、また、車体
の適所に車速を検出する車速センサを配設し、これら各
検出値と、上下加速度センサの上下加速度検出値を積分
処理して算出したバネ上速度と、予め乗心地が最大限向
上するように設定した各制御ゲインとをもとに車体の上
下方向の状態変化に対する制御力を算出し、算出した制
御力をもとに各アクチュエータを制御することによっ
て、制御力に応じた推力を各アクチュエータから発生さ
せ、車体の姿勢変化を抑制するようになされている。
【0004】また、第2従来例のサスペンション制御装
置では、前輪位置に配設したストロークセンサ及び上下
加速度センサに基づいて前輪側の路面変位の微分値を算
出し、これを車速センサからの車速検出値に基づいて遅
延処理した微分値と、予め乗心地が最大限向上するよう
に設定した各制御ゲインとをもとに予見制御力を算出
し、この予見制御力に基づいて後輪側のアクチュエータ
を制御することによって、路面凹凸による影響が車体側
の伝達されることを防止するようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1従来例及び第2従来例に示すサスペンション制御装置
において使用するアクチュエータとしての流体圧シリン
ダでは、圧力室に高圧液体を作用させてピストンロッド
を伸縮することにより車体の姿勢変化を抑制するように
なされているため、圧力室のシール部材として液漏れを
防止するシール部材を使用しており、このシール部材の
経時変化、或いは、アクチュエータ以外の懸架装置の摺
動部の経時変化等によって、車体と車輪との相対運動が
起こりにくくなり、サスペンションの全体的な摩擦力が
設計時の初期状態よりも増加することがある。そのた
め、初期状態の摩擦力に応じて設定した各制御ゲインと
各センサの検出値とをもとに算出した制御力に基づきア
クチュエータを制御した場合には、摩擦力が増加し車体
と車輪との相対運動が起こりにくくなっているために、
わずかな制御力ではアクチュエータが作動しなったり、
或いは、等価減衰力が増加する等によって、制御効果が
充分発揮できず、摩擦力が小さかった初期状態に比べて
乗心地が悪化するという未解決の課題がある。
【0006】そこで、この発明は、上記従来の未解決の
課題に着目してなされたものであり、経時変化により摩
擦力が変化した場合でも制御効果が低下することなく、
初期性能を維持することの可能なサスペンション制御装
置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に関わるサスペンション制御装置は、図1
の基本構成図に示すように、各車輪と車体との間に介装
され入力される制御信号に応じて車体の姿勢変化を抑制
する制御力を個別に発生することが可能なアクチュエー
タと、車体の姿勢変化状態又は該車体の姿勢変化をもた
らす要因を検出する変化状態検出手段と、該変化状態検
出手段の検出状態と所定の制御ゲインとをもとに前記制
御信号を形成する制御信号形成手段とを備えたサスペン
ション制御装置において、停車時における車高非変動状
態を検出する非変動状態検出手段と、該非変動状態検出
手段で車高非変動状態を検出したとき前記アクチュエー
タの摩擦力を検出する摩擦力検出手段と、該摩擦力検出
手段の検出値に応じて前記制御ゲインを設定する制御ゲ
イン設定手段とを備えることを特徴としている。
【0008】また、請求項2に関わるサスペンション制
御装置は、上記請求項1に記載の摩擦力検出手段は、車
高変動を検出する車高変動検出手段を有し前記非変動状
態検出手段で車高非変動状態を検出したとき、前記車高
変動検出手段で予め設定した所定変動量の車高変動が生
じたことを検出するまで前記制御信号を変化させ、当該
制御信号の変化量に基づいて前記アクチュエータの摩擦
力を検出することを特徴としている。
【0009】また、請求項3に関わるサスペンション制
御装置は、上記請求項1又は2に記載の摩擦力検出手段
は、車両の走行距離を検出する走行距離検出手段を有
し、該走行距離検出手段の検出値に基づき予め設定した
所定の走行距離毎に前記アクチュエータの摩擦力の検出
を行うことを特徴としている。さらに、請求項4に関わ
るサスペンション制御装置は、図2の基本構成図に示す
ように、各車輪と車体との間に介装され入力される制御
信号に応じて車体の姿勢変化を抑制する制御力を個別に
発生することが可能なアクチュエータと、車体の姿勢変
化状態又は該車体の姿勢変化をもたらす要因を検出する
変化状態検出手段と、該変化状態検出手段の検出状態と
所定の制御ゲインとをもとに前記制御信号を形成する制
御信号形成手段とを備えたサスペンション制御装置にお
いて、車両の走行距離を検出する走行距離検出手段と、
該走行距離検出手段の検出値に応じて摩擦力を推定する
摩擦力推定手段と、該摩擦力推定手段の検出値に応じて
前記制御ゲインを設定する制御ゲイン設定手段とを備え
ることを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1に関わるサスペンション制御装置は、
摩擦力検出手段によってサスペンション制御装置の摩擦
力を検出し、検出した摩擦力に応じて制御ゲイン設定手
段により制御ゲインを設定し、設定した制御ゲインと変
化状態検出手段で検出した検出状態とをもとに制御信号
形成手段により制御信号を形成することによって、例え
ば、経時変化等によってサスペンション制御装置に摩擦
変動が生じた場合でも、例えば、起動時等に摩擦力を検
出して摩擦力に応じて制御ゲインを設定することによっ
て現時点での摩擦力に応じた制御ゲインに基づいて制御
信号を形成してアクチュエータを制御することにより、
変化状態検出手段の検出状態に応じた推力を確実に発生
させる。
【0011】また、請求項2に関わるサスペンション制
御装置は、非変動状態検出手段で車両停車時の車高非変
動状態を検出したときアクチュエータが停止した状態に
あると判断し、その後、停止状態にあるアクチュエータ
を該アクチュエータの静摩擦力に抗して動かすべく制御
信号を変化させる。これに伴い車高が変化し、車高変動
検出手段で予め設定した所定変動量の車高変動が生じた
ことを検出したとき、アクチュエータの静摩擦力に相当
する制御信号変化があったとみなし、前記制御信号の変
化量をもとにアクチュエータの摩擦力を推定し、推定さ
れた摩擦力に応じた的確な制御ゲインを設定する。
【0012】また、請求項3に関わるサスペンション制
御装置は、走行距離検出手段の検出値に基づいて所定の
走行距離毎にアクチュエータの摩擦力検出を行うことに
よって、一般に摩擦力は急激に変化することはなく、ま
た、走行距離に応じて摩擦力は変化するので、摩擦力が
変化するであろう走行距離毎に摩擦力検出を行うことに
より、摩擦力の変化に応じた的確な時期に摩擦力推定を
行い、摩擦力に応じた的確な制御ゲインを設定する。
【0013】さらに、請求項4に関わるサスペンション
制御装置は、走行距離検出手段で検出した走行距離検出
値に応じて摩擦力推定手段によって摩擦力を推定し、推
定した摩擦力に応じて制御ゲインを設定することによ
り、容易に摩擦力の推定を行うことができ、走行距離に
伴う摩擦力の変化に応じて的確な制御ゲインを設定する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3は本発明の第1実施例におけるサスペンショ
ン制御装置の概略構成図である。図中、11FL〜11
RRは、それぞれ車体側部材12と各車輪13FL〜1
3RRを個別に指示する車輪側部材14との間に介挿さ
れた能動型サスペンションであって、それぞれアクチュ
エータとしての油圧シリンダ15FL〜15RRと、こ
れら油圧シリンダ15FL〜15RRと並列に介装され
たコイルスプリング16FL〜16RRと、油圧シリン
ダ15FL〜15RRに対する作動油圧を、後述する制
御装置31からの指令値に応動して制御する圧力制御弁
17FL〜17RRとを備えている。
【0015】また、油圧シリンダ15FL〜15RRの
それぞれは、それらのシリンダチューブ15aが車輪側
部材14に取付けられ、ピストンロッド15bが車体側
部材12に取付けられ、シリンダチューブ15a内の貫
通孔を有するピストン15cによって画成される上下圧
力室のピストン15cに対する受圧面積差によって圧力
制御弁17FL〜17RRから供給される作動油圧に応
じた推力からなる制御力を発生する。また、コイルスプ
リング16FL〜16RRのそれぞれは、車体の静荷重
を支持するものであり、静荷重を支えるのみの低ばね定
数のものでよい。
【0016】圧力制御弁17FL〜17RRのそれぞれ
は、入力ポート17i、戻りポート17o及び制御圧ポ
ート17cを有すると共に、制御圧ポート17cと入力
ポート17i及び戻りポート17oとを遮断状態に、又
は、制御圧ポート17cと入力ポート17i及び戻りポ
ート17oの何れか一方とを連通させる連通状態に切換
えるスプールを有し、このスプールの両端に供給圧と制
御圧とがパイロット圧として供給され、さらに供給圧側
に比例ソレノイド17sによって制御されるポペット弁
が配設された構成を有し、制御圧ポート17cの圧力P
C が常に比例ソレノイド17sに後述する制御装置31
から供給される励磁電流iFL〜iRRに応じた圧力となる
ように制御される。
【0017】ここで、励磁電流iFL〜iRRと制御圧ポー
ト17cから出力される制御油圧P C との関係は、図4
に示すように、励磁電流iFL〜iRRが最小電流値iMIN
であるとき最小制御油圧PMIN を出力し、この状態から
励磁電流iFL〜iRRが正方向に増加すると、これに所定
の比例ゲインK1 を持って制御油圧PC が増加し、最大
電流値iMAX のときに後述する油圧源23からの設定ラ
イン圧に相当する最高制御油圧PMAX を出力する。この
図3で、iN は中立励磁電流、PN は中立制御油圧であ
る。
【0018】そして、圧力制御弁17FL〜17RRの
入力ポート17i及び戻りポート17oがそれぞれ供給
側配管21及び戻り側配管22を介して油圧源23に接
続され、制御圧ポート17cが油圧配管24を介して油
圧シリンダ15FL〜15RRの圧力室に接続されてい
る。なお、図3において、25は供給側配管21の途中
に接続した高圧側アキュムレータ、26は油圧シリンダ
15FL〜15RR内の圧力室に絞り27を介して連通
されたばね下振動吸収用アキュムレータである。
【0019】一方、車体には、図3に示すように、各車
輪13FL〜13RRに対応する位置にそれぞれ、バネ
上加速度を検出する上下加速度センサ28FL〜28R
Rが配設されている。これら上下加速度センサ28FL
〜28RRのそれぞれは、図4に示すように、例えば、
上下加速度が零のときに零の電圧を出力し、上向きの加
速度が生じたときにこれに応じて正の電圧でなる上下加
速度検出値ZG を出力し、下向きの加速度が生じたとき
に、これに応じて負の電圧でなる上下加速度検出値ZG
を出力し、これら上下加速度センサ28FL〜28RR
の検出値ZGFL〜ZGRR は、制御装置31に供給され
る。
【0020】また、車体側部材12と車輪側部材14と
の間には、これら間の相対距離を検出するストロークセ
ンサ52FL〜52RRが配設され、例えば、車体側部
材12と車輪側部材14との相対変位に応じたインダク
タンス変化によってアナログ電圧でなるストローク検出
値HFL〜HRRを出力する。そして、図6に示すように、
例えば、車高が予め設定した目標車高Hs に一致すると
きに、零の中立電圧Vsを、目標車高Hsより高い車高
を検出した場合には、その偏差に応じた正の電圧を、目
標車高Hsより低い車高を検出した場合には、その偏差
に応じた負の電圧でなるストローク検出値HFL〜HRR
出力するように構成され、これらストロークセンサ52
FL〜52RRの検出値HFL〜HRRは、制御装置31に
供給される。
【0021】ここで、上下加速度センサ28FL〜28
RR及びストロークセンサ52FL〜52RRが変化状
態検出手段に対応している。制御装置31は、図7に示
すように、マイクロコンピュータ42と、このマイクロ
コンピュータ42から出力される圧力指令値PzFL〜P
RRをD/A変換したアナログ電圧VFL〜VRRが入力さ
れる制御弁駆動回路44FL〜44RRとを備えてい
る。
【0022】マイクロコンピュータ42は、少なくとも
入力インタフェース回路42a、出力インタフェース回
路42b、演算処理装置42c及び記憶装置42dを有
し、入力インタフェース回路42aには、上下加速度セ
ンサ28FL〜28RRからの上下加速度検出値ZGFL
〜ZGRR 、車速センサ30からの車速検出値V及びスト
ロークセンサ52FL〜52RRからのストローク検出
値HFL〜HRRがそれぞれA/D変換器41GFL〜41
GRR、41V、及び41HFL〜41HRRを介して
入力される。
【0023】そして、出力インタフェース回路42bか
ら出力される圧力指令値PzFL〜PzRRがD/A変換器
43FL〜43RRでアナログ電圧VFL〜VRRに変換さ
れて、制御弁駆動回路44FL〜44RRに供給され
る。演算処理装置42cは、入力インタフェース回路4
2aを介して、ストロークセンサ52FL〜52RRの
ストローク検出値HFL〜HRR及び車速センサ30からの
車速検出値Vを読み込み、これら検出値に基づいて図9
に示す摩擦力算出処理を行い、算出した摩擦力に応じて
所定の制御ゲインを設定すると共に、入力インタフェー
ス回路42aを介して読み込んだ上下加速度センサ28
FL〜28RRからの上下加速度検出値ZGFL 〜ZGRR
と設定した所定の制御ゲインとをもとに各輪に対する制
御圧を図8に示す姿勢変化抑制処理に基づいて算出し、
求めた制御圧を圧力制御弁17FL〜17RRに対する
圧力指令値PzFL〜PzRRとして出力インタフェース回
路42bを介してD/A変換器43FL〜43RRに出
力する。
【0024】記憶装置42dは、ROM、RAM、EP
−ROM等の不揮発性メモリ等で構成され、前記演算処
理装置42cの演算処理に必要なプログラムを予め記憶
していると共に、演算処理装置42cの演算結果を逐次
記憶する。また、制御弁駆動回路44FL〜44RRの
それぞれは、例えばフローティング型の定電流回路で構
成され、入力される、圧力指令値PzFL〜PzRRをD/
A変換したアナログ電圧VFL〜VRRに応じた励磁電流i
FL〜iRRを各圧力制御弁17FL〜17RRの比例ソレ
ノイド17sに供給する。
【0025】次に、上記実施例の動作を演算処理装置4
2cの処理手順を示すフローチャートに基づいて説明す
る。なお、演算処理装置42cでは、起動時には、予め
記憶装置42dに記憶されている後述の上下加速度ゲイ
ンKm及び上下速度ゲインKsを読み込み、これを初期
値として演算処理装置42cが備えるバッファ等の所定
の記憶領域に一時記憶するものとする。また、各輪に対
する圧力指令値Pzn の算出は、例えば、前左輪側、前
右輪側、後左輪側、後右輪側の順に、各油圧シリンダに
対して同一処理を行うので、ここでは、n=FL〜RR
として、ある油圧シリンダ15nについて処理を行う場
合について説明する。
【0026】図8は、演算処理装置42cでの第1実施
例における姿勢変化抑制処理の処理手順を示したもので
あり、例えば、所定時間毎、例えば、20msec毎に
起動されるタイマ割り込み処理で実行され、まず、ステ
ップS1で、上下加速度センサ28nからの上下加速度
検出値ZGnを読み込み、次いで、ステップS2に移行
し、例えば、ステップS1で読み込んだ上下加速度検出
値ZGnに対してローパスフィルタ処理を行う等によっ
て、バネ上速度X′1nを算出する。
【0027】次いで、ステップS3に移行し、後述の摩
擦力算出処理において設定し、所定の記憶領域に記憶し
た上下加速度ゲインKm及びバネ上速度ゲインKsを読
み込み、ステップS4に移行して、下記(1)式に基づ
いて、振動抑制圧Pf1nを算出する。 Pf1n=Km・ZGn+Ks・X′1n ……(1) 次いで、ステップS5で、後述の車高調整圧設定処理に
おいて設定し、所定の記憶領域に記憶している車高調整
圧Phn を読み込み、下記(2)式に基づいて圧力指令
値Pzn を算出し、所定の記憶領域に更新記憶する。な
お、式中のFNは、静荷重をもつ中立圧である。
【0028】 Pzn =FN −Pf1n+Phn ……(2) そして、ステップS6に移行し、ステップS5で算出し
た圧力指令値Pzn を出力インタフェース回路42bを
介してD/A変換器43nに出力する。図9は、摩擦力
算出処理の処理手順を示すフローチャートである。この
摩擦力算出処理は、車速センサ30からの車速検出値V
がV=0であり車高が目標車高値にHsに維持されてい
るときに行われるものとし、例えば、起動時、或いは、
停車時等に少なくとも一回実行されるようになされてい
る。
【0029】そして、摩擦力算出処理では、まず、ステ
ップS11において、車速センサ30からの車速検出値
Vを読み込み、次いで、ステップS12に移行して、車
速検出値VがV=0であるか否かを判定し、V=0であ
る場合にはステップS13に移行し、V=0でない場合
には摩擦力算出不可能であるものとしてステップS25
に移行する。
【0030】前記ステップS13では、摩擦力算出中で
あるか否かを表す検出中フラグFがF=1であるか否か
を判定し、F=1である場合には摩擦力検出中であるも
のとしてステップS21に移行し、F=1でない場合に
は摩擦力検出中でないものとしてステップS14に移行
する。このステップS14では、メインプログラム等の
上位プログラムに対して摩擦力検出開始通知を行う。摩
擦力検出開始通知が行われると、上位プログラムでは、
摩擦力検出終了通知が行われるまで、姿勢変化抑制処理
及び車高調整圧設定処理を実行しない。
【0031】次いで、ステップS15に移行し、前述の
姿勢変化抑制処理において所定の記憶領域に記憶してい
る圧力指令値Pzn を読み込み、ステップS16で、こ
の圧力指令値Pzn を検出用圧力指令値PPn として設
定する。そして、ステップS17に移行して、検出用圧
力指令値PPn に予め設定した所定の加算値ΔPを加算
した値を新たに検出用圧力指令値PPn とし(PPn
PPn +ΔP)、ステップS18で検出中フラグFをF
=1に設定した後、ステップS19に移行して、検出用
圧力指令値PPn を出力インタフェース回路42bを介
してD/A変換器43nに出力する。そして、ステップ
S11に戻る。
【0032】一方、前記ステップS21では、検出用圧
力指令値PPn の出力に伴う車高変化が発生するのに充
分な所定時間、例えば、2秒程度待機し、所定時間経過
したときストロークセンサ52nのストローク検出値H
n を読み込む。次いで、ステップS22に移行して、ス
トローク検出値Hn が予め設定した基準値Hβよりも大
きくなったか、Hn >Hβであるか否かを判定し、Hn
>Hβであるとき検出用圧力指令値PPn に応じた圧力
増加分が摩擦力を越えたために車高変化が生じたものと
してステップS23に移行し、Hn >Hβでないとき摩
擦力は圧力増加分よりも大きいものとしてステップS1
7に移行する。
【0033】そして、ステップS23では、下記(3)
式に基づいて摩擦力Fcを算出する。ここで、Aは、油
圧シリンダ15nのロッド受圧面積である。 Fc=(PPn −Pzn )・A ……(3) 次いでステップS24に移行し、ステップS23で算出
した摩擦力Fcに基づいて制御ゲインの設定を行う。こ
の制御ゲインの設定では、予め形成して記憶装置42d
の所定の記憶領域に記憶している、図10(a)に示す
上下加速度ゲインKmと摩擦力Fcとの対応を表す特性
図と、図10(b)に示すバネ上速度ゲインKsと摩擦
力Fcとの対応を表す特性図とを参照し、ステップS2
3で算出した摩擦力Fcに対応する上下加速度ゲインK
m及びバネ上速度ゲインKsを求める。そして、求めた
上下加速度ゲインKm及びバネ上速度ゲインKsを所定
の記憶領域に更新記憶し、ステップS25に移行する。
【0034】ここで、図10(a)及び(b)の特性図
は、予めチューニング等によってサスペンション制御装
置の摩擦力の違いにおける最適な制御ゲインを求めて形
成したものであり、上下加速度ゲインKmは仮想的にバ
ネ上の質量が増加したように車体の動きをゆったりとさ
せる効果をもたらし、バネ上速度ゲインKsはバネ上共
振での車体の動きを抑える効果をもたらすものであり、
摩擦力が増加し、バネ上とバネ下とが相対的に動きにく
くなったとき、上下加速度ゲインKmは摩擦力の増加に
伴い増加するように、バネ上速度ゲインKsは摩擦力の
増加に伴い減少するように設定されている。
【0035】このステップS25では、上位プログラム
に対して摩擦力検出終了通知を行い、次いで、ステップ
S26で、検出用圧力指令値PPn の増加分を所定の記
憶領域に記憶されている車高調整圧Phn に加算し、こ
れを車高調整圧Phn の増加分として更新記憶し、ステ
ップS27で検出中フラグFをF=0にリセットし、摩
擦力算出処理を終了する。上位プログラムでは、摩擦力
検出終了通知が行われると、姿勢変化抑制処理及び車高
調整圧設定処理を所定のタイマ割り込みで再開する。
【0036】ここで、図8のステップS5が制御信号形
成手段に対応し、図9のステップS12が非変動状態検
出手段に対応し、ステップS22が車高変動検出手段に
対応し、ステップS23が摩擦力検出手段に対応し、ス
テップS24が制御ゲイン設定手段に対応している。図
11は、車高調整圧設定処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【0037】この車高調整圧設定処理は、車高を目標車
高値に維持するための制御圧を設定するものであり、姿
勢変化抑制処理よりも高い優先順位で実行され、まず、
ステップS31において、ストロークセンサ52nのス
トローク検出値Hn を読み込み、次いでステップS32
で、ストローク検出値Hn と目標車高値Hsとの差が予
め設定した所定値Hαよりも小さいか否かを判定し、|
n −Hs|<Hαである場合には、車高調整の必要は
ないと判断して処理を終了し、|Hn −Hs|<Hαで
ない場合には、車高調整が必要であると判断してステッ
プS33に移行する。このステップS33では、ストロ
ーク検出値Hn が目標車高値Hsより大きいか否かを判
定し、Hn >Hsであるときには、車高を低下させる必
要があると判断してステップS34に移行し、ステップ
S34で予め設定された所定の車高調整圧記憶領域に記
憶されている前回の車高調整圧Phn (j−1)から予
め設定された所定値ΔHを減算した値を新たな車高調整
圧Phn (j)(=Phn(j−1)−ΔH)として設
定し、次いで、ステップS35でこれを車高調整圧記憶
領域に更新記憶し処理を終了する。
【0038】一方、ステップS33で、Hn >Hsでな
い場合には、車高を上昇させる必要があると判断してス
テップS36に移行し、ステップS36で所定の車高調
整圧記憶領域に記憶されている前回の車高調整圧Phn
(j−1)に予め設定された所定値ΔHを加算した値を
新たな車高調整圧Phn (j)(=Phn (j−1)+
ΔH)として設定し、ステップS35に移行してこれを
車高調整圧記憶領域に更新記憶し処理を終了する。
【0039】そして、上述の制御装置31での処理を模
式的に表すと図12のように示すことができる。次に、
上記第1実施例の動作を図13に示すタイムチャートに
基づいて説明する。このタイムチャートは演算処理装置
42cを起動してから、摩擦力算出処理を実行し、摩擦
力算出後、目標車高値Hsとなるまでの圧力指令値Pz
n (図13(a))及びストローク検出値Hn (図13
(b))の経時変化の概略を表したものである。
【0040】例えば、今、車両が平坦な路面に停止して
いるものとし、この状態から時点t0でイグニッション
スイッチをオン状態とさせたものとすると、制御装置3
1が作動して予め記憶装置42dに記憶されている上下
加速度ゲインの初期値及びバネ上速度ゲインの初期値を
読み込み、演算処理装置42cの所定の記憶領域に記憶
すると共に、起動時の所定の処理を実行して、車高を目
標車高値Hsに制御する。
【0041】そして、このとき、車速VがV=0である
ことから、演算処理装置42cでは、時点t1で図9の
摩擦力算出処理を実行開始し、まず、上位プログラムに
対して摩擦力検出開始通知を行い、これによって、上位
プログラムは姿勢変化抑制処理及び車高調整圧設定処理
を停止する。そして、所定の記憶領域に記憶されている
現在の圧力指令値Pzn を読み込み、これを検出用圧力
指令値PPn =Pznとして設定し、この検出用圧力指
令値PPn に所定の加算値ΔPを加算してこれを検出用
圧力指令値PPn (=P0 +ΔP)として更新記憶する
と共に圧力指令値として出力インタフェース回路42b
を介して出力し、これによって、油圧シリンダ15nの
内圧が上昇する。
【0042】このとき、油圧シリンダ15n又は懸架装
置等の摩擦力が初期状態と比べて変動している場合に
は、ストローク検出値Hn が目標車高値Hsとほぼ同等
のまま変化しないので、再度加算値ΔPを検出用圧力指
令値PPn に加算して出力し、油圧シリンダ15nの内
圧をさらに上昇させる。そして、この操作をストローク
検出値Hn が基準値Hβを越えるまで繰り返し行うこと
によって、図13に示すように、時点t1からt2の間
は、圧力指令値Pzn はΔPづつ徐々に増加している
が、摩擦力が増加しているために車高はほとんど変化せ
ず、時点t2で圧力指令値Pzn の増加量に応じた制御
力が油圧シリンダ15n等の摩擦力を越えたとき、スト
ローク検出値Hn が急に変化し、ストローク検出値Hn
が基準値Hβを越えることによって、演算処理装置42
cでは、検出用圧力指令値PPn の加算値ΔPによる増
加量、すなわち、PPn −Pzn の圧力増加量を求め、
前記(3)式に基づいて、PPn −Pzn の圧力増加量
と油圧シリンダ15nのロッド受圧面積Aとを乗算し、
これを摩擦力Fcとする。
【0043】そして、図10(a)及び(b)に示す上
下加速度ゲインKmと摩擦力Fcとの対応を表す特性図
及びバネ上速度ゲインKsと摩擦力Fcとの対応を表す
特性図を参照して、算出した摩擦力Fcに対応する上下
加速度ゲインKm及びバネ上速度ゲインKsを求めて所
定の上下加速度ゲイン及びバネ上速度ゲイン記憶領域に
更新記憶し、その後、上位プログラムに対して摩擦力検
出終了通知を行い、圧力増加量を所定の記憶領域に記憶
されている車高調整圧Phn に加算してこれを前回の車
高調整圧Phn として更新記憶する。
【0044】これによって、上位プログラムは姿勢変化
抑制処理及び車高調整圧設定処理を所定のタイマ割り込
みで実行し、このとき、摩擦力算出処理によって車高が
目標車高値Hsよりも高い状態に位置されているので車
高調整圧設定処理においては、摩擦力算出処理によって
更新された車高調整圧Phn を所定値ΔHづつ低く設定
することにより、徐々に車高を下げて目標車高値Hsに
近づくように車高調整圧Phn を設定し、このとき、車
両の上下方向の姿勢変化がないものとすると、上下加速
度センサ28nからの上下加速度検出値ZGnが略零とな
り振動抑制圧Pf1nは略零となるので、圧力指令値Pz
n は中立圧Fnと車高調整圧Phn とから形成されるこ
とになり、図13に示すように、時点t2以後、圧力指
令値Pz n を徐々に小さく設定していくことによって車
高Hn が徐々に低下し、時点t3で、目標車高値Hsと
等しくなる。
【0045】そして、この後、演算処理装置42cで
は、所定のタイミングで、車高調整圧設定処理、姿勢変
化抑制処理を実行し、上下加速度センサ28nからの上
下加速度検出値ZGnを読み込んで、これをローパスフィ
ルタ処理してバネ上速度X′1を算出し、これら上下加
速度検出値ZGn及びバネ速度Z′1 と、摩擦力算出処理
によって求められ所定の記憶領域に記憶されている上下
加速度ゲインKm及びバネ上速度ゲインKsとをもと
に、上記(1)式に基づいて振動抑制圧Pf1nを算出す
る。また、車高調整圧設定処理によってストロークセン
サ52nのストローク検出値Hn を読み込み、これらス
トローク検出値Hn と目標車高値Hsとが同等であるか
否かを判定し、目標車高値Hsよりも車高が高い場合に
は車高調整圧Phn を低く、目標車高値Hsよりも車高
が低い場合には車高調整圧Phn を高く設定し、車高調
整圧の前回値を更新している。
【0046】そして、このように設定した車高を目標車
高値Hsに維持する車高調整圧Ph n と上下方向の振動
を抑制する振動抑制圧Pf1nと中立圧Fn(n=FL〜
RR)とを加算して圧力指令値Pzn を算出し、これを
出力インタフェース回路42bを介してそれぞれD/A
変換器43nに出力し、これによって、油圧シリンダ1
5nの内圧が圧力指令値Pzn に応じて上昇又は減少す
ることによって車高が上昇又は減少され、車高が目標車
高値Hsに一定に維持される。
【0047】したがって、このとき、姿勢変化抑制処理
において設定される圧力指令値Pz n は、現時点での摩
擦力に応じた制御ゲインに基づいて設定された値とな
り、摩擦力の変動を考慮した圧力指令値が出力されるの
で、経時劣化等によって摩擦力変動が生じ、車体と車輪
との間の相対運動が起こりにくくなった場合でも、必要
とする推力を確実に発生させることができる。よって、
制御効果を充分発揮することができ、初期状態に比べて
乗心地が悪化することはなく、初期性能が低下すること
はない。
【0048】また、例えば、摩擦力算出処理中に車両が
発進した場合には、摩擦力算出処理を終了して、姿勢変
化抑制処理及び車高調整圧設定処理を実行し、初期設定
時の各制御ゲインに基づいて振動抑制圧Pf1 の算出を
行い、次に、車両が停車し車速VがV=0となったとき
に摩擦力算出処理を実行し、現時点での摩擦力に応じた
制御ゲインを設定し、以後、この制御ゲインに基づいて
振動抑制圧Pf1 の算出を行う。よって、車両が車高変
動が生じる走行中は摩擦力算出処理を行わず、的確な摩
擦力を検出することのできる停車状態のときに摩擦力検
出を行うことによって、高精度な摩擦力を検出すること
ができる。
【0049】また、摩擦力算出処理においては、例え
ば、摩擦力に応じた補正力を推力に加算して補正する場
合等では、補正力は上下加速度検出値ZGnの大きさに関
わらず一定であるが、この場合、検出した摩擦力に応じ
て制御ゲインを設定するようになされているので、上下
加速度検出値ZGnに応じて補正された的確な振動抑制圧
Pf1 を設定することができる。
【0050】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。この第2実施例は、第1実施例では、上下加速度セ
ンサ28FL〜28RRの上下加速度検出値ZGFL 〜Z
GRR に基づいて姿勢変化抑制制御を行っていたのに変え
て、ストロークセンサ52FL〜52RRのストローク
検出値HFL〜HRRに基づいて姿勢変化抑制制御を行うよ
うにしたものであり、その構成は、図14及び図15に
示すように、図3及び図7に示す第1実施例の構成図に
おいて、上下加速度センサ28FL〜28RR及びA/
D変換器41GFL〜41GRRを削除したほかは、第
1実施例と同様である。
【0051】そして、演算処理装置42cでは、変化状
態検出手段としてのストロークセンサ52FL〜52R
Rからのストローク検出値HFL〜HRRに基づいて図11
に示す車高調整圧設定処理を上記第1実施例と同様に実
行すると共に、図16に示す姿勢変化抑制処理及び図9
の摩擦力算出処理を実行する。この第2実施例における
摩擦力算出処理は、ステップS24の制御ゲイン設定処
理における設定する制御ゲインが異なる他は上記第1実
施例と同様であり、第2実施例では、ステップS24の
制御ゲイン設定処理において、摩擦力Fcに基づいて減
衰力制御ゲインCとバネ力制御ゲインKとを設定するよ
うになされている。そして、上記第1実施例と同様に、
例えば、起動時、或いは停車時等の車速VがV=0であ
り、車高が基準車高値Hsに維持されているときに実行
され、車速VがV=0のときに、圧力指令値Pzn を所
定値ΔP毎に徐々に増加させ(ステップS14〜ステッ
プS19)、ストローク検出値Hn が所定の基準値Hβ
より大きくなったとき(ステップS22)の圧力指令値
Pzn の増加量をもとに摩擦力Fcを算出している。
【0052】そして、ステップS24で、予め形成して
記憶装置42dに記憶している図17(a)に示すバネ
力制御ゲインKと摩擦力Fcとの対応を表す特性図と、
図17(b)に示す減衰力制御ゲインCと摩擦力Fcと
の対応を表す特性図とを参照し、算出した摩擦力Fcに
対応するバネ力制御ゲインKと減衰力制御ゲインCとを
求め、所定の記憶領域に更新記憶する。そして、圧力指
令値Pzn の増加量を所定の記憶領域に記憶されている
車高調整圧Phn に加算して更新記憶し、処理を終了す
る。
【0053】ここで、図17(a)及び(b)に示すバ
ネ力制御ゲインKと摩擦力Fcとの対応、減衰力制御ゲ
インCと摩擦力Fcとの対応を表す特性図は、予めチュ
ーニング等によってサスペンション制御装置の摩擦力の
違いにおける最適な制御ゲインを求めて形成したもので
あり、バネ力制御ゲインK及び減衰力制御ゲインCは、
摩擦力Fcの増加に応じて共に増加するように設定され
ている。
【0054】図16は、第2実施例における姿勢変化抑
制処理の処理手順を示すフローチャートであり、まず、
ステップS41で、ストロークセンサ52FL〜52R
Rからのストローク検出値HFL〜HRRを読み込み、次い
で、ステップS42に移行して、読み込んだストローク
検出値HFL〜HRRを、例えば、ハイパスフィルタ処理す
る等によって微分処理し、ストローク速度SFL〜SRR
算出する。
【0055】次いで、ステップS43に移行し、摩擦力
算出処理において設定し所定の記憶領域に記憶している
バネ力制御ゲインKと減衰力制御ゲインCとを読み込
み、次いで、ステップS44に移行して、下記(4)式
に基づいて、振動抑制圧Pf2nを算出する。 Pf2n=K・Hn +C・Sn ……(4) 次いで、ステップS45で、車高調整圧設定処理におい
て設定し所定の記憶領域に記憶している車高調整圧Ph
n を読み込み、下記(5)式に基づいて圧力指令値Pz
n を算出し、所定の記憶領域に更新記憶する。なお、式
中のFN は、静荷重をもつ中立圧である。
【0056】 Pzn =FN −Pf2n+Phn ……(5) そして、ステップS46に移行し、ステップS45で算
出した圧力指令値Pz n を出力インタフェース回路42
bを介してD/A変換器43nに出力する。ここで、ス
テップS45が制御信号形成手段に対応している。な
お、車高調整圧設定処理は、図11に示す上記第1実施
例の車高調整圧設定処理と同様である。そして、第2実
施例における演算処理装置31での処理を模式的に表し
たものが図18である。
【0057】したがって、例えば、車両が平坦な路面に
停車している状態からイグニッションスイッチはオン状
態とし、演算処理装置42cが起動して所定の初期処理
を行い、車高が目標車高値Hsに維持されているものと
する。このとき、車速検出値VがV=0であるので、摩
擦力算出処理が実行され、上位プログラムに対して摩擦
力検出開始通知を行い、これによって上位プログラム
は、姿勢変化抑制処理及び車高調整圧設定処理の実行を
停止し、現在設定されている圧力指令値Pzn を検出用
圧力指令値PPとし、これに所定の加算値ΔPを順次加
算してストローク検出値Hn が基準値Hβより大きくな
るまで、加算値ΔPづつ圧力指令値Pzn を高くしてい
く。
【0058】そして、ストローク検出値Hn がHn >H
βとなったとき、検出用圧力指令値PPの増加量が、摩
擦力よりも大きくなったものとして、検出用圧力指令値
PPから圧力指令値Pzn を減算した圧力増加量を求
め、前記(3)式に基づきこの圧力増加量に油圧シリン
ダ15nのロッド受圧面積Aを乗算して摩擦力Fcを算
出する。そして、この摩擦力Fcに応じたバネ力制御ゲ
インKと減衰力制御ゲインCとを図17に示す特性図か
らそれぞれ求め、所定の記憶領域に更新記憶する。
【0059】そして、上位プログラムに対して摩擦力検
出終了通知を行い、また、検出用圧力指令値PPn の圧
力増加量を車高調整圧Phn に加算してこれを車高調整
圧Phn として更新記憶する。これによって、演算処理
装置42cでは、姿勢変化抑制処理及び車高調整圧設定
処理を所定時間毎のタイマ割り込みで実行し、このと
き、車高が摩擦力算出処理によって、目標車高Hsより
も高く設定されているので、車高調整圧設定処理では、
摩擦力算出処理によって補正された車高調整圧Phn
所定値ΔPづつ徐々に減少させることによって、車高を
徐々に低下させて目標車高値Hsに維持する。
【0060】このとき、姿勢変化抑制処理では、摩擦力
に応じて設定されたバネ力制御ゲインKと減衰力制御ゲ
インCとをもとに振動抑制圧Pf2nを設定しており、例
えば、この後、車両が発進して段差を乗り越える等によ
って車両に上下方向の振動が発生し、これによりストロ
ーク検出値Hn が変化すると、その変化と、各制御ゲイ
ンとをもとに振動抑制圧Pfn とを算出し、例えば、ス
トローク検出値Hn が増加すると、推力を減少させる振
動抑制圧Pf2nを設定し、逆にストローク検出値Hn
減少すると、推力を増加させる振動抑制圧Pf2nを設定
する。
【0061】このとき、例えば、経時変化等によって、
油圧シリンダ15n等の摩擦力に変動が生じ、車輪と車
体との間の相対運動が起こりにくくなっている場合で
も、振動抑制圧Pf2nの算出は、摩擦力算出処理によっ
て算出した現時点での摩擦力に応じて設定した摩擦力を
考慮した制御ゲインをもとに行うようになされているの
で、姿勢変化を抑制するために必要とするストローク検
出値Hn に応じた推力を確実に発生させることができ
る。
【0062】よって、摩擦力変動が生じた場合でも、制
御効果を充分発揮することができ、確実に車両を一定に
保持することができ、初期状態に比べて乗心地が悪化す
ることはなく、初期性能を確実に維持することができ
る。また、この第2実施例においても、摩擦力算出処理
中に車両が発進した場合には、摩擦力算出処理を行わな
いので、車高変動の影響を受けずに高精度な摩擦力を検
出することができる。また、摩擦力算出処理において
は、算出した摩擦力に応じて制御ゲインを設定するよう
になされているので、ストローク検出値Hn に応じて補
正された的確な振動抑制圧Pf2 を設定することができ
る。
【0063】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。この第3実施例は、制御輪前方の路面情報を推定
し、その推定情報に基づいて予見制御を行うようにした
ものであり、その構成は、図3及び図7に示す第1実施
例の構成図と同一である。そして、演算処理装置42c
では、上下加速度センサ28FL〜28RRからの上下
加速度検出値ZGFL 〜ZGRR と、ストロークセンサ52
FL〜52RRからのストローク検出値HFL〜HRRとを
もとに上記第1実施例と同様に図11に示す車高調整圧
設定処理を実行すると共に、図19に示す姿勢変化抑制
処理を実行し、また、図9の摩擦力算出処理を実行して
算出した摩擦力Fcに基づいて上下加速度ゲインKm及
びバネ上速度ゲインKs、減衰力制御ゲインCP 及びバ
ネ力制御ゲインKP を設定する。
【0064】ここで、上下加速度センサ28FL〜28
RR及びストロークセンサ52FL〜52RRが変化状
態検出手段に対応している。この第3実施例における摩
擦力算出処理では、図9に示す摩擦力算出処理に基づい
て上記第1実施例と同様にして摩擦力の算出を行うが、
ステップS24の制御ゲイン設定処理では、図10
(a)に示す上下加速度ゲインKmと摩擦力Fcとの対
応を表す特性図、図10(b)に示すバネ上速度ゲイン
Ksと摩擦力Fcとの対応を表す特性図、図20(a)
に示す減衰力制御ゲインCP と摩擦力Fcとの対応を表
す特性図及び図20(b)に示すバネ力制御ゲインKP
と摩擦力Fcとの対応を表す特性図をそれぞれ参照し
て、ステップS23で算出した摩擦力Fcに対応する上
下加速度ゲインKm、バネ上速度ゲインKs、バネ力制
御ゲインKP 及び減衰力制御ゲインCP を求めている。
【0065】ここで、図10に示す上下加速度ゲインK
m及びバネ上速度ゲインKsのそれぞれと摩擦力Fcと
の対応を表す特性図は上記第1実施例と同様にして予め
形成されて記憶装置42cに記憶されており、同様に、
図20に示すバネ力制御ゲインKP 及び減衰力制御ゲイ
ンCP のそれぞれと摩擦力Fcとの対応を表す特性図
も、予め、サスペンションの摩擦力の違いにおける最適
な制御ゲインをチューニング等によって求めて形成し、
記憶装置42cのに記憶されている。そして、演算処理
装置42cでは、これら特性図に基づき上下加速度ゲイ
ンKm、バネ上速度ゲインKs、バネ力制御ゲインKP
及び減衰力制御ゲインCP を設定すると、これらを所定
の記憶領域に更新記憶する。そして、以下、上記第1実
施例と同様に、上位プログラムに対して摩擦力検出終了
通知を行い、検出用圧力指令値PP n の増加量を車高調
整圧Phに加算して更新記憶し、処理を終了する。
【0066】次に、図19に示す第3実施例における姿
勢変化抑制処理の処理手順について説明すると、この姿
勢変化抑制処理では、所定時間TS 毎、例えば、20m
sec毎のタイマ割り込み処理によって実行され、ま
ず、ステップS51で、車速センサ30からの車速検出
値Vを読み込み、次いで、ステップS52に移行し、前
輪側のストロークセンサ52FL及び52FRのストロ
ーク検出値HFL及びHFRを読み込む。
【0067】ここで、ストロークセンサ52nから出力
されるストローク検出値Hn は、バネ下及びバネ上間の
相対変位を表すので、前輪側のストローク検出値HFL
びH FRは、前輪13FL及び13FRのバネ下変位をX
0FL ,X0FR 、バネ上変位をX1FL ,X1FR とすると、
FL=X0FL −X1FL ,HFL=X0FR −X1FR と表すこ
とができる。
【0068】次いで、ステップS53に移行し、バネ上
の上下加速度を検出する上下加速度センサ28FL及び
28FRの上下加速度検出値ZGFL 及びZGFR を読み込
み、ステップS54に移行して、上下加速度検出値Z
GFL 及びZGFR に対して、例えば、カットオフ周波数を
0.2Hz付近に設定したローパスフィルタ処理を行う
ことによって積分処理してバネ上変位の微分値X′1FL
及びX′1FR を算出し、また、ストロークセンサ52F
L及び52FRのストローク検出値HFL及びHFRに対し
て、例えば、カットオフ周波数を20Hz付近に設定し
たハイパスフィルタ処理を行うことによって、微分処理
してストローク速度SFL及びSFRを算出し、これらを所
定の記憶領域に格納する。
【0069】そして、ステップS55に移行し、算出し
たストローク速度SFL及びSFRとバネ上変位の微分値
X′1FL 及びX′1FR とを加算して、路面変位の微分値
X′0F L 及びX′0FR を算出する。ここで、ストローク
センサ52nから出力されるストローク検出値Hn は、
バネ下及びバネ上間の相対変位を表すので、このストロ
ーク検出値Hn を微分したストローク速度Sn はバネ下
変位の微分値X′0nからバネ上変位の微分値X′1nを減
算した値となるため、これらと上下加速度検出値ZGn
積分したバネ上変位の微分値X′1nとを加算することに
より、バネ上変位の微分値X′1nを相殺して路面変位に
追従した真の路面変位の微分値X′0nを得ることができ
る。
【0070】次いで、ステップS56に移行し、下記
(6)式の演算を行って、前輪13FL及び13FRが
通過した路面に後輪13FL及び13FRが到達するま
での遅延時間τを算出する。ここで、Lはホイールベー
ス、τS は制御系の遅れ時間であって、油圧系の応答遅
れτ1 と、コントローラの演算むだ時間τ2 とフィルタ
処理による位相遅れτ3 との加算値で表される。
【0071】 τ=(L/V)−τS ……(6) 次いで、ステップS57で、ステップS55で算出した
路面変位の微分値X′ 0FL 及びX′0FR と、ステップS
56で算出した遅延時間τとを記憶装置42dに形成し
たシフトレジスタ領域の先頭位置に格納すると共に、前
回までに格納されている路面変位の微分値X′0FL 及び
X′0FR 及び遅延時間τとを順次シフトする。このと
き、遅延時間τについてはシフトする際に、各シフト位
置の遅延時間τからサンプリング時間TS を減算した値
を新たな遅延時間τとして更新し格納する。
【0072】次いで、ステップS58で摩擦力算出処理
によって設定し所定の記憶領域に記憶している減衰力制
御ゲインCP 及びバネ力制御ゲインKP を読み込み、ス
テップS59に移行して、シフトレジスタ領域に格納さ
れている最古すなわち、遅延時間τが零となった路面変
位の微分値X′0FL 及びX′0FR を読み出し、これらを
もとに下記(7)及び(8)式の演算を行って、後輪の
圧力制御弁17RL及び17RRに対する予見制御圧P
PRL 及びPPRR を算出すると共に、読み出した最古の路
面変位の微分値X′0FL 及びX′0FR 及びこれに対する
遅延時間τをシフトレジスタ領域から消去する。
【0073】ここで、CP はサスペンションの減衰力制
御ゲインC以下となるように設定した予見制御の減衰力
制御ゲイン、KP はサスペンションのバネ力制御ゲイン
K以下となるように設定したバネ力制御ゲイン、fはカ
ットオフ周波数、sはラプラス演算子である。 PPRL =−〔CP +{1/(2・π・f+s)}〕・KP 〕・X′0FL ……(7) PPRR =−〔CP +{1/(2・π・f+s)}〕・KP 〕・X′0FR ……(8) 次いで、ステップS60に移行して、上下加速度センサ
28FL〜28RRからの上下加速度検出値ZGFL 〜Z
GRR をもとに、振動抑制圧Pf1nを算出する。
【0074】この振動抑制圧Pf1nの算出は、図8に示
す上記第1実施例の姿勢変化抑制処理のステップS1〜
ステップS4の処理と同様に行っており、上下加速度セ
ンサ28nからの上下加速度検出値ZGnを読み込んでこ
れに対してローパスフィルタ処理を行う等によって、バ
ネ上速度X′1nを算出し、摩擦力算出処理において設定
し、所定の記憶領域に記憶した上下加速度ゲインKm及
びバネ上速度ゲインKsを読み込み、前記(1)式に基
づいて、振動抑制圧Pf1nを算出する。
【0075】そして、ステップS61に移行して、上記
第1実施例と同様に図11に示す車高調整圧設定処理に
よって設定し所定の記憶領域に記憶している車高調整圧
Ph n を読み込み、下記(9)〜(12)式の演算を行
って、圧力指令値Pzn を算出する。なお、式中のFN
は静荷重をもつ中立圧である。
【0076】 PzFL=FN +FhFL+Pf1FL ……(9) PzFR=FN +FhFR+Pf1FR ……(10) PzRL=FN +FhRL+Pf1RL +PPRL ……(11) PzRR=FN +FhRR+Pf1RR +PPRR ……(12) そして、ステップS62で、ステップS61で算出した
圧力指令値Pzn を出力インタフェース回路42bを介
してD/A変換器43nに出力し、処理を終了してメイ
ンプログラムに戻る。
【0077】ここで、ステップS61が制御信号形成手
段に対応している。したがって、例えば、今、車両が平
坦な良路で目標車高を維持して停車している状態からイ
グニッションスイッチをオン状態とすると、演算処理装
置42cが起動して所定の初期処理を実行して車高を目
標車高値Hsに維持し、この状態では、車速検出値Vが
V=0であることから、演算処理装置42cでは、上記
第1実施例と同様に、図9の摩擦力算出処理に基づいて
摩擦力の算出を行い、ストローク検出値Hn が所定の基
準値Hβより大きくなるまで、加算値ΔPづつ検出用圧
力指令値PPn を上昇させ、基準値Hβより大きくなっ
たときの検出用圧力指令値PPn から圧力指令値Pzn
を減算して圧力指令値の増加量を算出し、この増加量と
油圧シリンダ15nのロッド受圧面積Aとを乗算し、摩
擦力Fcを算出する。そして、図10及び図20の特性
図を参照して、算出した摩擦力Fcに対応する上下加速
度ゲインKm及びバネ上速度ゲインKs、減衰力制御ゲ
インCP及びバネ力制御ゲインKP を求め、これを所定
の記憶領域に更新記憶する。
【0078】そして、上位プログラムに対して摩擦力検
出終了通知を行い、また、検出用圧力指令値PPn の増
加量を車高調整圧Phn に加算してこれを車高調整圧P
nとして所定の記憶領域に更新記憶する。上位プログ
ラムでは、摩擦力検出開始通知が行われたときから、摩
擦力検出終了通知が行われるまでの間は、姿勢変化抑制
処理及び車高調整圧設定処理を実行せず、摩擦力検出終
了通知が行われると、姿勢変化抑制処理及び車高調整圧
設定処理を所定時間毎のタイマ割り込みで実行する。
【0079】これによって、図11の車高調整圧設定処
理に基づき処理を実行するが、このとき、車高は摩擦力
算出処理によって、目標車高値Hsよりも高く維持され
ているので、車高調整圧設定処理では、所定の記憶領域
に記憶している前回の車高調整圧Phn を所定圧ΔH分
減少させてこれを車高調整圧Phn として設定して所定
の記憶領域に更新記憶し、図19の姿勢変化抑制処理を
実行する。
【0080】この場合、車両が平坦な良路で停車してい
るが、摩擦力算出処理によって車高が高く設定されてい
ることから、前輪側に配設されたストロークセンサ52
FL及び52FRのストローク検出値HFL及びHFRは正
の電圧値となり、このとき車体側部材12に揺動が生じ
ないので上下加速度センサ28FL及び28FRの上下
加速度検出値ZGFL ,ZGFR は略零となっている。
【0081】よって、ストローク検出値HFL,HFRを微
分処理して得られるストローク速度SFL,SFRは略零、
また、上下加速度検出値ZGFL ,ZGFR を積分処理して
得られるバネ上変位の微分値X′1FL ,X′1FR は略零
となり、これらを加算して得られる真の路面変位の微分
値X′0nも略零となる。このように、平坦な路面で停車
している状態では、演算処理装置42cで所定のサンプ
リング時間Ts 毎に実行されて順次シフトレジスタ領域
に格納される路面変位の微分値X′0FL ,X′0FR が零
の状態を継続するので、遅延時間τが経過した後の路面
変位の微分値X′0FL ,X′0FR も零となり、よって、
前記(7)及び(8)式で算出される予見制御圧PPRL
及びPPRR も零となる。
【0082】また、上下加速度検出値ZGnが略零となる
ことから、振動抑制圧Pf1nが零となるので、圧力指令
値Pzn は、中立圧FN と車高調整圧設定処理で設定し
た車高調整圧Phn との和に対応した値となり、これら
が、出力インタフェース回路42b及びD/A変換器4
3nを介して制御弁駆動回路44nに出力される。この
ため、制御減駆動回路44nで圧力指令値Pzn に対応
した指令電流inに変換されて各圧力制御弁17nに供
給される。この結果、圧力制御弁17nから目標車高H
sに維持するために必要な圧力が油圧シリンダ15nに
出力され、これら油圧シリンダ15nで車体側部材12
及び車輪側部材14間のストロークを目標車高Hsに維
持する推力を発生する。
【0083】これによって、車高が圧力指令値の変化分
ΔHに応じた分だけ低下し、この操作を繰り返し行うこ
とによって車高が徐々に低下し、目標車高値Hsと等し
くなったとき、車高調整圧Phn が零として設定され、
車高が目標車高値Hsに維持される。このとき、例え
ば、摩擦力算出処理中に、車両が発進した場合には、車
速検出値VがV=0でなくなることによって、摩擦力算
出処理を終了し、上位プログラムに対して摩擦力検出終
了通知を行い、現在の検出用圧力指令値PPn と圧力指
令値Pzn との差を所定の記憶領域に更新記憶されてい
る車高調整圧Phn として更新記憶し、車高調整圧設定
処理及び姿勢変化抑制処理を開始する。
【0084】そして、この状態から、車両が発進し平坦
な良路を定速走行をしているものとすると、ストローク
検出値Hn 及び上下加速度検出値ZGnが略零となること
から、圧力指令値Pzn は、中立圧FN に応じた値とな
り、車両は目標車高を維持した状態であり、この状態か
ら、例えば、前左右輪13FL及び13FRが同時に路
面がステップ状に上昇する段差でなる所謂ランプステッ
プ路を通過する状態となると、前左右輪の打差乗り上げ
によって前輪13FL及び13FRがバウンドし、これ
によって、ストロークセンサ52FL〜52FRのスト
ローク検出値H FL及びHFRが零から正方向に急増すると
共に、車体側部材12の上方向の加速度が発生、前左右
輪の上下加速度センサ28FL,28FRの上下加速度
検出値Z GFL 及びZGFR が正方向に増加する。
【0085】そして、これらストローク検出値HFL,H
FRと、上下加速度検出値ZGFL 及びZGFR とをもとに真
の路面形状に応じた路面変位の微分値X′0FL ,X′
0FR を算出する。そして、前記(6)式に基づいて前輪
13FL及び13FRが通過した路面に後輪13RL及
び13RRが到達するまでの遅延時間τを算出し、これ
と路面変位の微分値X′0FL ,X′0FR とをシフトレジ
スタ領域の先頭位置に格納すると共に、前回までの零の
路面変位の微分値X′0FL ,X′0FR と遅延時間τとを
順次一つずつシフトし、このとき、各遅延時間τからサ
ンプリング時間T S を減算した値を新たな遅延時間とし
て更新する。
【0086】この時点では、シフトレジスタ領域に格納
されている前回までの各路面変位の微分値X′0FL
X′0FR は零であるので後輪に対する予見制御圧は零の
状態を維持し、また、後左右輪の上下加速度検出値Z
GRL 及びZGRR はほとんど変化しないことから後輪側の
圧力指令値PzRL及びPzRRは変化しないが、前輪13
FL及び13FRのストロークセンサ52FL及び52
FRのストローク検出値H FL及びHFLが目標車高値Hs
よりも高くなることから、車高調整圧PhFL及びPhFR
が減少し、また、前左右輪の上下加速度検出値ZGFL
びZGFR が正方向に増加することから、振動抑制圧Pf
1FL 及びPf1FR が負の値となり、これによって、前輪
側は、圧力指令値PzFL及びPzFRが減少することか
ら、油圧シリンダ15FL及び15FRの推力が低下さ
れ、前輪側のストロークを減少させることにより、前輪
13FL及び13FRの段差乗り上げによる車体側部材
12の揺動を抑制する。
【0087】そして、上下加速度検出値ZGnとストロー
ク検出値Hn とに応じて、車高調整圧Phn と振動抑制
圧Pf1nと中立圧FN とから圧力指令値Pzn が算出さ
れて、この圧力指令値Pzn に応じて推力が制御されて
車体の振動を抑制し、その後、前輪13FL及び13F
Rがランプステップ路を通過し終わると、前輪13FL
及び13FRについては目標車高を維持するための中立
圧FN に応じた圧力指令値が設定され、後輪13RL,
13RRについては、遅延時間τが零となる時点、すな
わち、後輪13RL,13RRがランプステップ路を通
過する時点で、前輪13FL,13FRが段差乗り上げ
時の路面変位の微分値X′0FL ,X′0F R が読み出さ
れ、これらに基づいて前記(7)及び(8)式に基づい
て予見制御圧PPRL 及びPPRR を算出し、予見制御圧P
PRL 及びPPRR と車高調整圧設定処理で設定した車高調
整圧PhRL,PhRRと、中立圧FN との和で形成される
圧力指令値PzRL,PzRRが出力されることから、油圧
シリンダ15RL,15RRの推力が低下され、路面凹
凸による影響が車体に殆ど伝達されずに、良好な乗心地
を確保することができる。
【0088】このとき、予見制御圧算出時の式中の、減
衰力制御ゲインCP 及びバネ力制御ゲインKP は、停車
時に摩擦力設定処理に基づいて設定したこの時点での摩
擦力Fcに応じて設定したゲインであるので、例えば、
経時変化等によって、油圧シリンダ15n或いは、懸架
装置等の摩擦力が、初期時よりも増加している場合で
も、現在の摩擦力に応じた制御ゲインによって圧力指令
値が設定されるようになされているので、必要とする推
力を確実に発生させることができる。よって確実に姿勢
変化を抑制し、経時劣化による乗心地の低下を確実に防
止することができ、初期性能を維持することができる。
【0089】また、車高変動が生じない停車状態である
ときに摩擦力検出を行うようになされているので、より
高精度に摩擦力の検出を行うことができ、よって、的確
な制御ゲインを設定することにより、初期性能を確実に
維持することができる。なお、上記第3実施例において
は、路面情報を前輪の運動情報から路面情報を得て、こ
の路面情報をもとに後輪側の圧力制御を行う場合につい
て説明したが、これに限らず、例えば、前輪13FL及
び13FRの前方位置の下面に路面と対向して例えば超
音波距離センサ、或いは、レーザ距離計等を配設しこれ
ら距離センサの検出値をもとに路面情報を推定し、前後
輪双方に対して予見制御を行うようにすることも可能で
ある。
【0090】また、上記第3実施例においては、第1実
施例で算出した上下加速度検出値Z Gnに基づく振動抑制
圧Pf1 と中立圧FN と車高調整圧Phと予見制御圧P
pとをもとに圧力指令値Pzを設定する場合について説
明したが、摩擦力算出処理において、図17の特性図に
基づいて、上下加速度ゲインKm及びバネ上速度ゲイン
Ksに変えて、バネ力制御ゲインK及び減衰力制御ゲイ
ンCを摩擦力に応じて設定するようにし、ストローク検
出値Hn をもとに第2実施例と同様に振動抑制圧Pf2
を算出し、振動抑制圧Pf2 と中立圧FN と車高調整圧
Phと予見制御圧Ppとをもとに圧力指令値Pzを設定
するようにすることも可能である。
【0091】また、上記第3実施例においては、摩擦力
Fcに応じてバネ力制御ゲインKP及び減衰力制御ゲイ
ンCP を共に設定する場合について説明したが、バネ力
制御ゲインKP 、或いは、減衰力制御ゲインCP の何れ
か一方のみを摩擦力Fcに応じて設定するようにするこ
とも可能である。なお、上記各実施例においては、車速
VがV=0のときに摩擦力算出処理を実行するようにな
されているが、摩擦力は一般的に急激に変化することは
ないので、例えば、起動時に一回、或いは、走行距離メ
ータ等の走行距離検出手段を配設し、この走行距離メー
タの検出値に基づいて、起動時及び所定の走行距離毎、
例えば、100km毎等に定期的に行うようにすること
も可能であり、また、例えば、摩擦力変化が生じるであ
ろう走行距離を予め実験等で求めておき、この走行距離
毎に摩擦力算出処理を行うことにより、必要時に効果的
に各制御ゲインを摩擦力に応じた値に設定することがで
きる。
【0092】また、上記各実施例においては、摩擦力算
出処理においては、圧力指令値の変化に伴う車高の変化
によって、摩擦力Fcを算出するようにした場合につい
て説明したが、これに限らず、摩擦力を検出することが
できればよく、例えば、一般に、経時劣化による懸架装
置全体の摩擦力増加と走行距離とは関連が深いことか
ら、例えば、車両の適所に走行距離を検出する走行距離
検出手段として、例えば走行距離メータを配設し、この
走行距離メータの検出値から摩擦力Fcを推定するよう
にすることも可能である。具体的には、例えば、予め走
行距離Dと摩擦力Fcとの関係を実験等によって求め、
図21に示すように走行距離Dが増加するに応じて摩擦
力Fcが増加するように設定した特性図を形成して記憶
装置42dに格納しておき、起動時等、車速センサ30
の車速検出値VがV=0のときに走行距離メータから走
行距離Dを読み込み、この走行距離Dに応じた摩擦力F
cを図21の特性図から求め、求めた摩擦力Fcに応じ
て各制御ゲインを設定する(制御ゲイン設定手段)。そ
して、姿勢変化抑制処理では、設定した制御ゲインに基
づいて所定の処理を行って圧力指令値を算出する。この
場合、摩擦力の推定を即座に行うことができるので、車
高調整圧設定処理等の処理を停止する必要はなく短時間
で容易に行うことができる。この場合も、走行距離メー
タの検出値をもとに所定の走行距離毎に摩擦力推定を行
うようにすることによって、より効果的に制御ゲインの
設定を行うことができる。また、所定の走行距離毎に限
らず、走行中、適宜摩擦力を推定し、制御ゲインを修正
するようにしても良い。
【0093】また、上記各実施例においては、車体の姿
勢制御を上下方向の加速度に基づいて行う場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、
横方向の加速度を検出する横方向加速度センサ、或い
は、前後方向の加速度を検出する前後方向加速度センサ
等を車両の適所に配設し、これら各検出値に基づいてロ
ール、ピッチ、バウンスを抑制する制御圧を算出し、こ
れらを圧力指令値Pznに加減算してトータル制御を行
うようにすることも可能である。
【0094】また、車体の姿勢変化状態は、前記加速度
により直接的に検出するものに限らず、運転者によるア
クセルやブレーキ操作、或いは、路面の凹凸等、車体の
姿勢変化をもたらす要因から間接的に検出しても良い。
また、上記各実施例においては、制御弁として圧力制御
弁17FL〜17RRを適用しているがこれに限らず、
他の流量制御形サーボ弁等を適用することができる。
【0095】また、上記各実施例においては、作動流体
として作動油を適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、圧縮率の少ない流体であれ
ば任意の作動流体を適用し得る。また、上記各実施例に
おいては、車高調整を行うアクチュエータとして油圧シ
リンダを適用した場合について説明したが、これに限定
されるものではなく、エアサスペンションを適用するこ
ともでき、要は、車体を上下させる推力を発生し得るア
クチュエータであればよい。
【0096】また、上記各実施例においては、制御装置
31をマイクロコンピュータ42で構成した場合につい
て説明したが、これに限らず、シフトレジスタ、演算回
路等の電子回路を組み合わせて構成するようにしてもよ
い。また、上記各実施例においては、摩擦力算出処理を
車高が目標車高値Hsに維持されている状態から行う場
合について説明したが、車高が一定に安定している状態
であれば、摩擦力算出処理を実行することが可能であ
る。
【0097】また、上記各実施例においては、摩擦力算
出処理では、圧力指令値Pzn を増加させて、車高が基
準値Hβを越えたときの圧力指令値の増加量をもとに摩
擦力を推定する場合について説明したが、圧力指令値P
n を減少させて車高が基準値よりも小さくなったとき
の圧力指令値の減少量をもとに摩擦力を推定することも
可能である。
【0098】また、上記各実施例においては、車速Vが
V=0であるとき車高非変動状態であるものと判定する
ようになされているが、例えば、ドアスイッチの情報等
に基づいてドアが開状態であり乗降中であるか否かを検
出するようにすることによって、より高精度に摩擦力を
検出することも可能である。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のサスペ
ンション制御装置は、摩擦力検出手段によってサスペン
ション制御装置の摩擦力を検出し、検出した摩擦力に応
じて制御ゲイン設定手段により制御ゲインを設定し、設
定した制御ゲインと変化状態検出手段で検出した検出状
態とをもとに制御信号形成手段により制御信号を形成す
ることによって、例えば、経時変化等によってサスペン
ション制御装置に摩擦変動が生じた場合でも、例えば、
起動時等に摩擦力を検出して摩擦力に応じて制御ゲイン
を設定することによって現時点での摩擦力に応じた制御
ゲインに基づいて制御信号を形成してアクチュエータを
制御することにより、変化状態検出手段の検出状態に応
じた推力を確実に発生させることができ、初期性能を維
持することができる。
【0100】また、請求項2のサスペンション制御装置
は、非変動状態検出手段で車高非変動状態を検出したと
き、摩擦力検出手段により制御信号を変化させ、アクチ
ュエータの静摩擦力に相当する制御信号の変化量をもと
にアクチュエータの摩擦力を推定し、この摩擦力に応じ
た制御ゲインを設定することにより、的確な制御ゲイン
を設定することができる。
【0101】また、請求項3に関わるサスペンション制
御装置は、走行距離検出手段の検出値に基づいて所定の
走行距離毎にアクチュエータの摩擦力検出を行うことに
よって、一般に摩擦力は急激に変化することはなく、ま
た、走行距離に応じて摩擦力は変化するので、摩擦力が
変化するであろう走行距離毎に摩擦力検出を行うことに
より、摩擦力の変化に応じた的確な時期に摩擦力検出を
行い、摩擦力に応じた的確な制御ゲインを容易に設定す
ることができる。
【0102】さらに、請求項4に関わるサスペンション
制御装置は、走行距離検出手段で検出した走行距離検出
値に応じて摩擦力推定手段によって摩擦力を推定し、推
定した摩擦力に応じて制御ゲインを設定することによ
り、容易に摩擦力の推定を行うことができ、走行距離に
伴う摩擦力の変化に応じて的確な制御ゲインを設定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるサスペンション制御装置の概略
構成を示す基本構成図である。
【図2】本発明に係わるサスペンション制御装置の概略
構成を示す基本構成図である。
【図3】第1実施例におけるサスペンション制御装置の
一例を示す構成図である。
【図4】圧力制御弁の励磁電流と制御油圧との関係を示
す特性図である。
【図5】本発明に適用した上下加速度センサの上下加速
度と出力電圧との関係を示す特性図である。
【図6】本発明に適用したストロークセンサのストロー
クと出力電圧との関係を示す特性図である。
【図7】第1実施例における制御装置の一例を示すブロ
ック図である。
【図8】第1実施例における姿勢変化抑制処理の処理手
順の一例を示すフローチャートである。
【図9】摩擦力算出処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図10】(a)は摩擦力と上下加速度ゲインとの対応
を表す特性図、(b)は摩擦力とバネ上速度ゲインとの
対応を表す特性図である。
【図11】車高調整圧設定処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図12】第1実施例における制御装置の処理概要を表
す説明図である。
【図13】第1実施例の動作説明に供する説明図であ
る。
【図14】第2実施例におけるサスペンション制御装置
の一例を示す構成図である。
【図15】第2実施例における制御装置の一例を示すブ
ロック図である。
【図16】第2実施例における姿勢変化抑制処理の処理
手順の一例を示すフローチャートである。
【図17】(a)は摩擦力とバネ力制御ゲインとの対応
を表す特性図、(b)は摩擦力と減衰力制御ゲインCと
の対応を表す特性図である。
【図18】第2実施例における制御装置の処理概要を表
す説明図である。
【図19】第3実施例における姿勢変化抑制処理の処理
手順の一例を示すフローチャートである。
【図20】(a)は摩擦力と予見制御の減衰力制御ゲイ
ンとの対応を表す特性図、(b)は摩擦力と予見制御の
バネ力制御ゲインとの対応を表す特性図である。
【図21】走行距離と摩擦力との対応を表す特性図であ
る。
【符号の説明】
11FL〜11RR 能動型サスペンション 12 車体側部材 13FL〜13RR 車輪 14 車輪側部材 15FL〜15RR 油圧シリンダ 17FL〜17RR 圧力制御弁 28FL〜28RR 上下加速度センサ 30 車速センサ 31 制御装置 42 マイクロコンピュータ 52FL〜52RR ストロークセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平原 道人 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各車輪と車体との間に介装され入力され
    る制御信号に応じて車体の姿勢変化を抑制する制御力を
    個別に発生することが可能なアクチュエータと、車体の
    姿勢変化状態又は該車体の姿勢変化をもたらす要因を検
    出する変化状態検出手段と、該変化状態検出手段の検出
    状態と所定の制御ゲインとをもとに前記制御信号を形成
    する制御信号形成手段とを備えたサスペンション制御装
    置において、停車時における車高非変動状態を検出する
    非変動状態検出手段と、該非変動状態検出手段で車高非
    変動状態を検出したとき前記アクチュエータの摩擦力を
    検出する摩擦力検出手段と、該摩擦力検出手段の検出値
    に応じて前記制御ゲインを設定する制御ゲイン設定手段
    とを備えることを特徴とするサスペンション制御装置。
  2. 【請求項2】 前記摩擦力検出手段は、車高変動を検出
    する車高変動検出手段を有し前記非変動状態検出手段で
    車高非変動状態を検出したとき、前記車高変動検出手段
    で予め設定した所定変動量の車高変動が生じたことを検
    出するまで前記制御信号を変化させ、当該制御信号の変
    化量に基づいて前記アクチュエータの摩擦力を検出する
    ことを特徴とする上記請求項1記載のサスペンション制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記摩擦力検出手段は、車両の走行距離
    を検出する走行距離検出手段を有し、該走行距離検出手
    段の検出値に基づき予め設定した所定の走行距離毎に前
    記アクチュエータの摩擦力の検出を行うことを特徴とす
    る上記請求項1又は2に記載のサスペンション制御装
    置。
  4. 【請求項4】 各車輪と車体との間に介装され入力され
    る制御信号に応じて車体の姿勢変化を抑制する制御力を
    個別に発生することが可能なアクチュエータと、車体の
    姿勢変化状態又は該車体の姿勢変化をもたらす要因を検
    出する変化状態検出手段と、該変化状態検出手段の検出
    状態と所定の制御ゲインとをもとに前記制御信号を形成
    する制御信号形成手段とを備えたサスペンション制御装
    置において、車両の走行距離を検出する走行距離検出手
    段と、該走行距離検出手段の検出値に応じて摩擦力を推
    定する摩擦力推定手段と、該摩擦力推定手段の検出値に
    応じて前記制御ゲインを設定する制御ゲイン設定手段と
    を備えることを特徴とするサスペンション制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009040163A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Toyota Motor Corp 車両の制振制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009040163A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Toyota Motor Corp 車両の制振制御装置

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