JPH08165993A - スクロール型流体装置 - Google Patents
スクロール型流体装置Info
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- JPH08165993A JPH08165993A JP6310584A JP31058494A JPH08165993A JP H08165993 A JPH08165993 A JP H08165993A JP 6310584 A JP6310584 A JP 6310584A JP 31058494 A JP31058494 A JP 31058494A JP H08165993 A JPH08165993 A JP H08165993A
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- type fluid
- fluid device
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0215—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
- F04C18/0223—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving with symmetrical double wraps
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/0021—Systems for the equilibration of forces acting on the pump
-
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- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2230/00—Manufacture
- F04C2230/60—Assembly methods
- F04C2230/605—Balancing
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2240/00—Components
- F04C2240/80—Other components
- F04C2240/807—Balance weight, counterweight
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 軸貫通型両歯スクロール流体装置に対し、回
転系をバランスさせる構成を改良して機械効率を向上さ
せ、更に、油戻しを確実にして信頼性を向上させる。 【構成】 ケーシング2 内の上部に駆動機構4 を、下部
にスクロール機構3 を夫々備えた軸貫通型両歯スクロー
ル流体装置において、駆動機構4 からスクロール機構3
に延びるクランク軸8 におけるスクロール機構3 の上下
両側にバランスウエイト20a,20b を設ける。下側固定ス
クロール11の下面にクランク軸8 の下端を支持すると共
に該下側固定スクロール11との間で高圧導入空間B を形
成する軸支持部材21を取付ける。各スクロール10,11
に、この高圧導入空間B と吐出側空間A とを連通させる
貫通孔10e,11e を形成する。
転系をバランスさせる構成を改良して機械効率を向上さ
せ、更に、油戻しを確実にして信頼性を向上させる。 【構成】 ケーシング2 内の上部に駆動機構4 を、下部
にスクロール機構3 を夫々備えた軸貫通型両歯スクロー
ル流体装置において、駆動機構4 からスクロール機構3
に延びるクランク軸8 におけるスクロール機構3 の上下
両側にバランスウエイト20a,20b を設ける。下側固定ス
クロール11の下面にクランク軸8 の下端を支持すると共
に該下側固定スクロール11との間で高圧導入空間B を形
成する軸支持部材21を取付ける。各スクロール10,11
に、この高圧導入空間B と吐出側空間A とを連通させる
貫通孔10e,11e を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクロール型流体装置
に係り、特に、回転系をバランスさせるための構成の改
良に関する。
に係り、特に、回転系をバランスさせるための構成の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平3−23720
2号公報に開示されているようなスクロール型流体装置
が知られている。この種のスクロール型流体装置の構成
ついて図4に基いて説明すると、ケーシング(a) 内の下
部にモータ部(b) が、上部に圧縮機構部(c) が夫々配置
され、モータ部(b) のロータ(d) に連結されたクランク
軸(e) が圧縮機構部(c) 内に延びている。
2号公報に開示されているようなスクロール型流体装置
が知られている。この種のスクロール型流体装置の構成
ついて図4に基いて説明すると、ケーシング(a) 内の下
部にモータ部(b) が、上部に圧縮機構部(c) が夫々配置
され、モータ部(b) のロータ(d) に連結されたクランク
軸(e) が圧縮機構部(c) 内に延びている。
【0003】また、上記圧縮機構部(c) は、鏡板(f1)の
前面にラップ(f2)が立設され、この前面同士が互い対向
して配置された一対の固定スクロール(f),(f) と、各固
定スクロール(f),(f) の間に配置され、鏡板(g1)の両面
に、固定スクロール(f),(f)のラップ(f2),(f2) に噛合
して作用室(h),(h) を形成するラップ(g2),(g2) が形成
された旋回スクロール(g) とを備えている。また、各ス
クロール(f),(f),(g)の中心部には貫通孔(f3),(f3),(g
3)が夫々形成されており、クランク軸(e) は、その偏心
部(e1)が旋回スクロール(g) の貫通孔(g3)内に位置する
ように各貫通孔(f3),(f3),(g3)に挿通されている。ま
た、ケーシング(a) の底部にはクランク軸(e) 及び旋回
スクロール(g) の各摺動部分に供給される潤滑油が貯留
されている。
前面にラップ(f2)が立設され、この前面同士が互い対向
して配置された一対の固定スクロール(f),(f) と、各固
定スクロール(f),(f) の間に配置され、鏡板(g1)の両面
に、固定スクロール(f),(f)のラップ(f2),(f2) に噛合
して作用室(h),(h) を形成するラップ(g2),(g2) が形成
された旋回スクロール(g) とを備えている。また、各ス
クロール(f),(f),(g)の中心部には貫通孔(f3),(f3),(g
3)が夫々形成されており、クランク軸(e) は、その偏心
部(e1)が旋回スクロール(g) の貫通孔(g3)内に位置する
ように各貫通孔(f3),(f3),(g3)に挿通されている。ま
た、ケーシング(a) の底部にはクランク軸(e) 及び旋回
スクロール(g) の各摺動部分に供給される潤滑油が貯留
されている。
【0004】そして、装置の駆動時には、モータ部(b)
の駆動に伴ってクランク軸(e) が回転し、偏心部(e1)の
偏心回転運動により旋回スクロール(g) が固定スクロー
ル(f),(f) に対して旋回運動して作用室(h),(h) を収縮
して流体を圧縮するようになっている。
の駆動に伴ってクランク軸(e) が回転し、偏心部(e1)の
偏心回転運動により旋回スクロール(g) が固定スクロー
ル(f),(f) に対して旋回運動して作用室(h),(h) を収縮
して流体を圧縮するようになっている。
【0005】また、クランク軸(e) の回転時に偏心部(e
1)の偏心回転運動に伴って発生する遠心力を相殺するた
めに、クランク軸(e) における圧縮機構部(c) の下側位
置にはバランスウエイト(i) が設けられており、また、
圧縮機構部(c) を中心としてクランク軸(e) に生じるモ
ーメントを相殺するために、クランク軸(e) の下端部に
はカウンタウエイト(j) が設けられている。つまり、こ
れら各ウエイト(i),(j) は、共に圧縮機構部(c) の下側
で且つモータ部(b) を挟むように配置されていた。
1)の偏心回転運動に伴って発生する遠心力を相殺するた
めに、クランク軸(e) における圧縮機構部(c) の下側位
置にはバランスウエイト(i) が設けられており、また、
圧縮機構部(c) を中心としてクランク軸(e) に生じるモ
ーメントを相殺するために、クランク軸(e) の下端部に
はカウンタウエイト(j) が設けられている。つまり、こ
れら各ウエイト(i),(j) は、共に圧縮機構部(c) の下側
で且つモータ部(b) を挟むように配置されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな構成にあっては、カウンタウエイト(j) と圧縮機構
部(c) との距離が比較的大きいために、回転系を十分に
バランスさせることが難しく、このバランスを得るため
には、カウンタウエイト(j) を大型にせねばならなかっ
た。このため、装置の駆動時には、ケーシング(a) 内に
おいて大型のカウンタウエイト(j) が旋回運動すること
になり、これがケーシング(a) 内の流体を撹拌すること
により撹拌損失が大きくなって圧縮効率の向上を阻害す
る要因となっていた。
うな構成にあっては、カウンタウエイト(j) と圧縮機構
部(c) との距離が比較的大きいために、回転系を十分に
バランスさせることが難しく、このバランスを得るため
には、カウンタウエイト(j) を大型にせねばならなかっ
た。このため、装置の駆動時には、ケーシング(a) 内に
おいて大型のカウンタウエイト(j) が旋回運動すること
になり、これがケーシング(a) 内の流体を撹拌すること
により撹拌損失が大きくなって圧縮効率の向上を阻害す
る要因となっていた。
【0007】また、このカウンタウエイト(j) はクラン
ク軸(e) の下端部に設けられているために、ケーシング
(a) の底部に貯留されている潤滑油に浸漬する場合もあ
り、このような状況では、この潤滑油がクランク軸(e)
の回転に対する大きな抵抗となって、装置の機械効率が
著しく低下してしまうことになる。
ク軸(e) の下端部に設けられているために、ケーシング
(a) の底部に貯留されている潤滑油に浸漬する場合もあ
り、このような状況では、この潤滑油がクランク軸(e)
の回転に対する大きな抵抗となって、装置の機械効率が
著しく低下してしまうことになる。
【0008】尚、これらの問題は、上述したような一対
の固定スクロール間に旋回スクロールを備えた所謂両歯
型のスクロール型流体装置に限らず、固定スクロールと
旋回スクロールとを1個づつ備えた所謂片歯型のスクロ
ール流体装置においても同様に生じる。
の固定スクロール間に旋回スクロールを備えた所謂両歯
型のスクロール型流体装置に限らず、固定スクロールと
旋回スクロールとを1個づつ備えた所謂片歯型のスクロ
ール流体装置においても同様に生じる。
【0009】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、スクロール型流体装置に対し、回転系をバラン
スさせる構成を改良することにより、圧縮効率及び機械
効率を向上させることを目的とする。
あって、スクロール型流体装置に対し、回転系をバラン
スさせる構成を改良することにより、圧縮効率及び機械
効率を向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、スクロール型流体装置に対し、バラン
スウエイトの配設位置を圧縮機構の両側に設定すること
で、カウンタウエイトを廃し、且つ個々のバランスウエ
イトを小型にした。
めに、本発明は、スクロール型流体装置に対し、バラン
スウエイトの配設位置を圧縮機構の両側に設定すること
で、カウンタウエイトを廃し、且つ個々のバランスウエ
イトを小型にした。
【0011】具体的に請求項1記載の発明は、図1に示
すように、鏡板(10a,11a),(12a) に渦巻状のラップ(10
b,11b),(12b,12c) が立設され、各ラップ(10b,11b),(12
b,12c) 同士が噛合して作用室(13),(14) を形成すると
共に、相対的な旋回運動が可能に配置された少なくとも
一対のスクロール(10,11),(12)を備えた圧縮機構(3)
と、上記一対のスクロール(10,11),(12)に相対的な旋回
運動を行わせるように、一部に偏心部(8b)が形成され、
該偏心部(8b)が圧縮機構(3) に連係された駆動軸(8) を
有する駆動機構(4) とがケーシング(2) 内に収容され、
上記駆動軸(8) の回転による偏心部(8b)の偏心回転に伴
って一対のスクロール(10,11),(12)が相対的な旋回運動
を行い、流体を、作用室(13),(14) に導入した後、該作
用室(13),(14) の内部容積を収縮して圧縮するようにし
たスクロール型流体装置を前提としている。そして、上
記駆動軸(8) を圧縮機構(3) に貫通させ、駆動軸(8) に
おける駆動機構(4) の配設されている側とは反対側の一
端を圧縮機構(3) から突出させる。また、該駆動軸(8)
に、偏心部(8b)の偏心回転によって発生する遠心力を相
殺するためのバランスウエイト(20a),(20b) を、駆動軸
(8) の延長方向における圧縮機構(3) の両側位置に設け
た構成としている。
すように、鏡板(10a,11a),(12a) に渦巻状のラップ(10
b,11b),(12b,12c) が立設され、各ラップ(10b,11b),(12
b,12c) 同士が噛合して作用室(13),(14) を形成すると
共に、相対的な旋回運動が可能に配置された少なくとも
一対のスクロール(10,11),(12)を備えた圧縮機構(3)
と、上記一対のスクロール(10,11),(12)に相対的な旋回
運動を行わせるように、一部に偏心部(8b)が形成され、
該偏心部(8b)が圧縮機構(3) に連係された駆動軸(8) を
有する駆動機構(4) とがケーシング(2) 内に収容され、
上記駆動軸(8) の回転による偏心部(8b)の偏心回転に伴
って一対のスクロール(10,11),(12)が相対的な旋回運動
を行い、流体を、作用室(13),(14) に導入した後、該作
用室(13),(14) の内部容積を収縮して圧縮するようにし
たスクロール型流体装置を前提としている。そして、上
記駆動軸(8) を圧縮機構(3) に貫通させ、駆動軸(8) に
おける駆動機構(4) の配設されている側とは反対側の一
端を圧縮機構(3) から突出させる。また、該駆動軸(8)
に、偏心部(8b)の偏心回転によって発生する遠心力を相
殺するためのバランスウエイト(20a),(20b) を、駆動軸
(8) の延長方向における圧縮機構(3) の両側位置に設け
た構成としている。
【0012】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
のスクロール型流体装置において、各バランスウエイト
(20a),(20b) を、駆動軸(8) の偏心部(8b)の偏心方向と
は逆方向で、且つ該偏心部(8b)から等距離を存した位置
に夫々配置すると共に、互いに同重量で形成した構成と
している。
のスクロール型流体装置において、各バランスウエイト
(20a),(20b) を、駆動軸(8) の偏心部(8b)の偏心方向と
は逆方向で、且つ該偏心部(8b)から等距離を存した位置
に夫々配置すると共に、互いに同重量で形成した構成と
している。
【0013】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載のスクロール型流体装置において、駆動機構
(4) をケーシング(2) 内の上部に、圧縮機構(3) をケー
シング(2) 内の下部に夫々配置し、ケーシング(2) 内の
底部に、圧縮機構(3) を潤滑するための潤滑油が貯留さ
れた油溜め(2a)を設ける。また、圧縮機構(3) の下面
に、該下面との間で作用室(14)の吐出側と連通する吐出
空間(B) を形成する吐出空間形成部材(21),(22) を取付
け、圧縮機構(3) よりも下側のバランスウエイト(20b)
を、この吐出空間(B) 内部に位置させた構成としてい
る。
は2記載のスクロール型流体装置において、駆動機構
(4) をケーシング(2) 内の上部に、圧縮機構(3) をケー
シング(2) 内の下部に夫々配置し、ケーシング(2) 内の
底部に、圧縮機構(3) を潤滑するための潤滑油が貯留さ
れた油溜め(2a)を設ける。また、圧縮機構(3) の下面
に、該下面との間で作用室(14)の吐出側と連通する吐出
空間(B) を形成する吐出空間形成部材(21),(22) を取付
け、圧縮機構(3) よりも下側のバランスウエイト(20b)
を、この吐出空間(B) 内部に位置させた構成としてい
る。
【0014】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
のスクロール型流体装置において、圧縮機構(3) よりも
上側の空間(A) を作用室(13)の吐出側に連通させ、圧縮
機構(3) に、一端が上記上側の空間(A) に開口し、他端
が吐出空間(B) を回避して油溜め(2a)に開口する油戻し
通路(23)が設けた構成としている。
のスクロール型流体装置において、圧縮機構(3) よりも
上側の空間(A) を作用室(13)の吐出側に連通させ、圧縮
機構(3) に、一端が上記上側の空間(A) に開口し、他端
が吐出空間(B) を回避して油溜め(2a)に開口する油戻し
通路(23)が設けた構成としている。
【0015】請求項5記載の発明は、上記請求項3また
は4記載のスクロール型流体装置において、吐出空間形
成部材(21),(22) の上面に、駆動軸(8) の下端部を回転
自在に載置した構成としている。
は4記載のスクロール型流体装置において、吐出空間形
成部材(21),(22) の上面に、駆動軸(8) の下端部を回転
自在に載置した構成としている。
【0016】
【作用】上記の構成により、本発明では以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、流体の
圧縮動作としては、装置の駆動時には、一対のスクロー
ル(10,11),(12)が相対的な旋回運動を行い、流体を各ス
クロール(10,11),(12)のラップ(10b,11b),(12b,12c) 間
に形成された作用室(13),(14) に導入し、圧縮した後、
該作用室(13),(14) から吐出する。このような駆動時に
おいて、圧縮機構(3) の両側位置に設けられたバランス
ウエイト(20a),(20b) の配設位置や重量を適当に設定す
れば、この各バランスウエイト(20a),(20b) により、駆
動軸(8) の偏心部(8b)の偏心回転によって発生する遠心
力が相殺される。このため、個々のバランスウエイト(2
0a),(20b) 重量を大幅に低減しながらも上記遠心力を良
好に相殺することができる。
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、流体の
圧縮動作としては、装置の駆動時には、一対のスクロー
ル(10,11),(12)が相対的な旋回運動を行い、流体を各ス
クロール(10,11),(12)のラップ(10b,11b),(12b,12c) 間
に形成された作用室(13),(14) に導入し、圧縮した後、
該作用室(13),(14) から吐出する。このような駆動時に
おいて、圧縮機構(3) の両側位置に設けられたバランス
ウエイト(20a),(20b) の配設位置や重量を適当に設定す
れば、この各バランスウエイト(20a),(20b) により、駆
動軸(8) の偏心部(8b)の偏心回転によって発生する遠心
力が相殺される。このため、個々のバランスウエイト(2
0a),(20b) 重量を大幅に低減しながらも上記遠心力を良
好に相殺することができる。
【0017】請求項2記載の発明では、各バランスウエ
イト(20a),(20b) を共通化することができ、このバラン
スウエイト(20a),(20b) の設計が容易になり、また、製
作作業も簡略になる。
イト(20a),(20b) を共通化することができ、このバラン
スウエイト(20a),(20b) の設計が容易になり、また、製
作作業も簡略になる。
【0018】請求項3記載の発明では、下側のバランス
ウエイト(20b) が位置されている吐出空間(B) は、作用
室(14)の吐出側に連通されているために高圧空間となっ
ている一方、油溜め(2a)は、この吐出空間(B) よりもい
くらか低圧の空間となっている。このため、各空間の差
圧により、吐出空間(B) 内の潤滑油の油面は、油溜め(2
a)での油面よりも下がっている。つまり、下側のバラン
スウエイト(20b) 周辺部での油面が低くなっているの
で、該バランスウエイト(20b) が潤滑油に浸漬すること
が抑制され、潤滑油が駆動軸(8) の回転に対する抵抗と
なることが回避できる。
ウエイト(20b) が位置されている吐出空間(B) は、作用
室(14)の吐出側に連通されているために高圧空間となっ
ている一方、油溜め(2a)は、この吐出空間(B) よりもい
くらか低圧の空間となっている。このため、各空間の差
圧により、吐出空間(B) 内の潤滑油の油面は、油溜め(2
a)での油面よりも下がっている。つまり、下側のバラン
スウエイト(20b) 周辺部での油面が低くなっているの
で、該バランスウエイト(20b) が潤滑油に浸漬すること
が抑制され、潤滑油が駆動軸(8) の回転に対する抵抗と
なることが回避できる。
【0019】請求項4記載の発明では、圧縮機構(3) の
上側に達した潤滑油は油戻し通路(23)によって油溜め(2
a)に回収されることになる。この回収動作に関し、油戻
し通路(23)は空間(A),(B) の連通通路とは別に設けられ
ているため、空間(B) から空間(A) へ流れる吐出ガスの
流れに妨げられることなく油溜め(2a)に回収される。
上側に達した潤滑油は油戻し通路(23)によって油溜め(2
a)に回収されることになる。この回収動作に関し、油戻
し通路(23)は空間(A),(B) の連通通路とは別に設けられ
ているため、空間(B) から空間(A) へ流れる吐出ガスの
流れに妨げられることなく油溜め(2a)に回収される。
【0020】請求項5記載の発明では、吐出空間形成部
材(21),(22) に駆動軸(8) のスラスト軸受け及びマフラ
ー機構を兼用させることができる。
材(21),(22) に駆動軸(8) のスラスト軸受け及びマフラ
ー機構を兼用させることができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。本例に係るスクロール型流体装置は冷凍機用の圧縮
機として用いられ、冷媒ガスを圧縮して吐出するもので
ある。
る。本例に係るスクロール型流体装置は冷凍機用の圧縮
機として用いられ、冷媒ガスを圧縮して吐出するもので
ある。
【0022】図1に示すように、このスクロール型流体
装置(1) は、密閉ケーシング(2) を有し、その内部にお
ける下部には、冷媒ガスを吸入圧縮して吐出するための
圧縮機構としてのスクロール機構(3) が、また上部に
は、スクロール機構(3) を駆動するための駆動機構(4)
が夫々収容されている。また、ケーシング(2) の側壁で
スクロール機構(3) に対応した位置には、冷媒ガスを吸
入するための吸入管(5)が側方に向けて突設されてお
り、ケーシング(2) の上面には、圧縮された冷媒ガスを
外部に吐出するための吐出管(6) が夫々突設されてい
る。
装置(1) は、密閉ケーシング(2) を有し、その内部にお
ける下部には、冷媒ガスを吸入圧縮して吐出するための
圧縮機構としてのスクロール機構(3) が、また上部に
は、スクロール機構(3) を駆動するための駆動機構(4)
が夫々収容されている。また、ケーシング(2) の側壁で
スクロール機構(3) に対応した位置には、冷媒ガスを吸
入するための吸入管(5)が側方に向けて突設されてお
り、ケーシング(2) の上面には、圧縮された冷媒ガスを
外部に吐出するための吐出管(6) が夫々突設されてい
る。
【0023】駆動機構(4) は、電動モータ(7) に駆動軸
としてのクランク軸(8) が連結されて成る。電動モータ
(7) は、ケーシング(2) の内壁面に固定されたステータ
(7a)と、該ステータ(7a)に挿入されたロータ(7b)とから
構成されている。ロータ(7b)には、クランク軸(8) の上
部が挿入されており、また、このクランク軸(8) の下部
は、スクロール機構(3) を貫通してケーシング(2) の下
端部近傍まで延びていて、該クランク軸(8) の下端部は
給油ポンプ(8a)に構成され、該給油ポンプ(8a)がケーシ
ング(2) の下部の油溜め(2a)に貯留された潤滑油に浸漬
されている。また、クランク軸(8) には給油ポンプ(8a)
によって汲み上げられた潤滑油をスクロール機構(3) に
供給するための図示しない給油路が貫通形成されてい
る。
としてのクランク軸(8) が連結されて成る。電動モータ
(7) は、ケーシング(2) の内壁面に固定されたステータ
(7a)と、該ステータ(7a)に挿入されたロータ(7b)とから
構成されている。ロータ(7b)には、クランク軸(8) の上
部が挿入されており、また、このクランク軸(8) の下部
は、スクロール機構(3) を貫通してケーシング(2) の下
端部近傍まで延びていて、該クランク軸(8) の下端部は
給油ポンプ(8a)に構成され、該給油ポンプ(8a)がケーシ
ング(2) の下部の油溜め(2a)に貯留された潤滑油に浸漬
されている。また、クランク軸(8) には給油ポンプ(8a)
によって汲み上げられた潤滑油をスクロール機構(3) に
供給するための図示しない給油路が貫通形成されてい
る。
【0024】スクロール機構(3) は、上下一対の固定ス
クロール(10),(11) を備えている。各固定スクロール(1
0),(11) は、ケーシング(2) に一体的に形成されてい
る。上側の固定スクロール(10)は、円板状の鏡板(10a)
の下面に、渦巻状(インボリュート状)に形成したラッ
プ(10b) が立設されて成っている。また、この上側の固
定スクロール(10)の鏡板(10a) の中央部にはクランク軸
(8) を挿通するための中心孔(10c) が形成されている。
クロール(10),(11) を備えている。各固定スクロール(1
0),(11) は、ケーシング(2) に一体的に形成されてい
る。上側の固定スクロール(10)は、円板状の鏡板(10a)
の下面に、渦巻状(インボリュート状)に形成したラッ
プ(10b) が立設されて成っている。また、この上側の固
定スクロール(10)の鏡板(10a) の中央部にはクランク軸
(8) を挿通するための中心孔(10c) が形成されている。
【0025】下側の固定スクロール(11)は、上述した上
側の固定スクロール(10)と略対称形状で成っている。つ
まり、円板状の鏡板(11a) の上面に、渦巻状(インボリ
ュート状)に形成したラップ(11b) が立設されて成って
いる。また、この下側の固定スクロール(11)の鏡板(11
a) の中央部は、クランク軸(8) を挿通するための中心
孔(11c) が形成されている。
側の固定スクロール(10)と略対称形状で成っている。つ
まり、円板状の鏡板(11a) の上面に、渦巻状(インボリ
ュート状)に形成したラップ(11b) が立設されて成って
いる。また、この下側の固定スクロール(11)の鏡板(11
a) の中央部は、クランク軸(8) を挿通するための中心
孔(11c) が形成されている。
【0026】このようにして形成された各固定スクロー
ル(10),(11) が、各ラップ(10b),(11b) が互いに向き合
って配置されている。
ル(10),(11) が、各ラップ(10b),(11b) が互いに向き合
って配置されている。
【0027】そして、この上下各固定スクロール(10),
(11) の間には旋回スクロール(12)が配設されている。
この旋回スクロール(12)は、円板状の鏡板(12a) の上下
両面に、渦巻状(インボリュート状)に形成したラップ
(12b),(12c) が夫々立設されて成っており、相対する固
定スクロール(10),(11) のラップ(10b),(11b) と夫々互
いに噛合して配置されている。そして、旋回スクロール
(12)の鏡板(12a) の上面側では、旋回スクロール(12)の
上面側ラップ(12b) の内周側及び外周側の壁面が、上側
固定スクロール(10)のラップ(10b) の外周側及び内周側
の壁面に渦巻方向の複数箇所で夫々噛合しており、これ
ら噛合部間に冷媒ガスを圧縮するための作用室(13)が形
成されている。一方、旋回スクロール(12)の鏡板(12a)
の下面側では、旋回スクロール(12)の下面側ラップ(12
c) と下側固定スクロール(11)のラップ(11b) との間で
同様にして冷媒ガスを圧縮するための作用室(14)が形成
されている。
(11) の間には旋回スクロール(12)が配設されている。
この旋回スクロール(12)は、円板状の鏡板(12a) の上下
両面に、渦巻状(インボリュート状)に形成したラップ
(12b),(12c) が夫々立設されて成っており、相対する固
定スクロール(10),(11) のラップ(10b),(11b) と夫々互
いに噛合して配置されている。そして、旋回スクロール
(12)の鏡板(12a) の上面側では、旋回スクロール(12)の
上面側ラップ(12b) の内周側及び外周側の壁面が、上側
固定スクロール(10)のラップ(10b) の外周側及び内周側
の壁面に渦巻方向の複数箇所で夫々噛合しており、これ
ら噛合部間に冷媒ガスを圧縮するための作用室(13)が形
成されている。一方、旋回スクロール(12)の鏡板(12a)
の下面側では、旋回スクロール(12)の下面側ラップ(12
c) と下側固定スクロール(11)のラップ(11b) との間で
同様にして冷媒ガスを圧縮するための作用室(14)が形成
されている。
【0028】また、この旋回スクロール(12)の中心部に
はクランク軸(8) の偏心部(8b)を挿通するための中心孔
(12d) が形成されており、この中心孔(12d) の縁部に
は、ラップ(12b),(12c) と略同じ高さ寸法を有し、且つ
上下各端面が各固定スクロール(10),(11) の内面に近接
するように設定されて上下に延びるボス部(12e) が形成
されている。また、クランク軸(8) の偏心部(8b)は、そ
の軸心(P) がクランク軸(8) の軸心(Q) に対して僅かに
偏心されている。このため、駆動機構(4) の駆動により
クランク軸(8) が回転すると旋回スクロール(12)がクラ
ンク軸(8) の軸心(Q) 回りに公転駆動して作用室(13),
(14) を収縮するようになっている。
はクランク軸(8) の偏心部(8b)を挿通するための中心孔
(12d) が形成されており、この中心孔(12d) の縁部に
は、ラップ(12b),(12c) と略同じ高さ寸法を有し、且つ
上下各端面が各固定スクロール(10),(11) の内面に近接
するように設定されて上下に延びるボス部(12e) が形成
されている。また、クランク軸(8) の偏心部(8b)は、そ
の軸心(P) がクランク軸(8) の軸心(Q) に対して僅かに
偏心されている。このため、駆動機構(4) の駆動により
クランク軸(8) が回転すると旋回スクロール(12)がクラ
ンク軸(8) の軸心(Q) 回りに公転駆動して作用室(13),
(14) を収縮するようになっている。
【0029】また、この作用室(13),(14) と密閉ケーシ
ング(2) の内部空間(A),(B) とを連通させる吐出孔(10
d),(11d) が前記各固定スクロール(10),(11) に夫々形
成されている。詳しくは、上側固定スクロール(10)に形
成されている吐出孔(10d) は、一端が上側の作用室(13)
の中心部に、また、他端が上側固定スクロール(10)上側
のケーシング内部空間(A) に夫々開口しており、上側の
作用室(13)において圧縮された冷媒ガスを上側のケーシ
ング内部空間(A) に吐出するようになっている。また、
下側固定スクロール(11)に形成されている吐出孔(11d)
は、一端が下側の作用室(14)の中心部に、また、他端が
下側固定スクロール(11)下側のケーシング内部空間(B)
に夫々開口しており、下側の作用室(14)において圧縮さ
れた冷媒ガスを下側のケーシング内部空間(B) に吐出す
るようになっている。
ング(2) の内部空間(A),(B) とを連通させる吐出孔(10
d),(11d) が前記各固定スクロール(10),(11) に夫々形
成されている。詳しくは、上側固定スクロール(10)に形
成されている吐出孔(10d) は、一端が上側の作用室(13)
の中心部に、また、他端が上側固定スクロール(10)上側
のケーシング内部空間(A) に夫々開口しており、上側の
作用室(13)において圧縮された冷媒ガスを上側のケーシ
ング内部空間(A) に吐出するようになっている。また、
下側固定スクロール(11)に形成されている吐出孔(11d)
は、一端が下側の作用室(14)の中心部に、また、他端が
下側固定スクロール(11)下側のケーシング内部空間(B)
に夫々開口しており、下側の作用室(14)において圧縮さ
れた冷媒ガスを下側のケーシング内部空間(B) に吐出す
るようになっている。
【0030】また、各固定スクロール(10),(11) には、
下側の作用室(14)から下側のケーシング内部空間(B) に
吐出された冷媒ガスを上側のケーシング内部空間(A) に
導くための貫通孔(10e),(11e) が夫々形成されている。
下側の作用室(14)から下側のケーシング内部空間(B) に
吐出された冷媒ガスを上側のケーシング内部空間(A) に
導くための貫通孔(10e),(11e) が夫々形成されている。
【0031】また、クランク軸(8) と各スクロール(1
0),(11),(12)との間には前記給油路から潤滑油が供給さ
れるようになっている。
0),(11),(12)との間には前記給油路から潤滑油が供給さ
れるようになっている。
【0032】また、旋回スクロール(12)の外周縁部に
は、旋回スクロール(12)の自転を阻止して所定の公転運
動を行わせるための図示しない自転防止部材としてのオ
ルダムリング(15)が配設されている(図3参照)。
は、旋回スクロール(12)の自転を阻止して所定の公転運
動を行わせるための図示しない自転防止部材としてのオ
ルダムリング(15)が配設されている(図3参照)。
【0033】そして、本例の特徴とする構成の1つは、
本装置の回転系をバランスさせるためのバランスウエイ
ト(20)にある。このバランスウエイト(20)は、駆動機構
(4)の回転時にクランク軸(8) の偏心部(8b)によって生
じる遠心力を相殺させるためのものであって、クランク
軸(8) におけるスクロール機構(3) よりも上側に配置さ
れた上側バランスウエイト(20a) と下側に位置された下
側バランスウエイト(20b) とから成っている。つまり、
この一対のバランスウエイト(20a),(20b) がスクロール
機構(3) を挟み込むように配置されている。
本装置の回転系をバランスさせるためのバランスウエイ
ト(20)にある。このバランスウエイト(20)は、駆動機構
(4)の回転時にクランク軸(8) の偏心部(8b)によって生
じる遠心力を相殺させるためのものであって、クランク
軸(8) におけるスクロール機構(3) よりも上側に配置さ
れた上側バランスウエイト(20a) と下側に位置された下
側バランスウエイト(20b) とから成っている。つまり、
この一対のバランスウエイト(20a),(20b) がスクロール
機構(3) を挟み込むように配置されている。
【0034】また、これら各バランスウエイト(20a),(2
0b) はクランク軸(8) の偏心部(8b)の偏心方向とは逆方
向に位置され、且つ該偏心部(8b)からの距離が夫々等距
離に設定され、且つ互いに同重量に設定されている。そ
して、この各バランスウエイト(20a),(20b) 個々の重量
としては、偏心部(8b)における偏心方向に膨出した部分
の重量によって発生する遠心力の約半分の遠心力を得る
ことができる重量に夫々設定され、これによってクラン
ク軸(8) の回転時に偏心部(8b)回りに発生する遠心力を
相殺するようになっている。
0b) はクランク軸(8) の偏心部(8b)の偏心方向とは逆方
向に位置され、且つ該偏心部(8b)からの距離が夫々等距
離に設定され、且つ互いに同重量に設定されている。そ
して、この各バランスウエイト(20a),(20b) 個々の重量
としては、偏心部(8b)における偏心方向に膨出した部分
の重量によって発生する遠心力の約半分の遠心力を得る
ことができる重量に夫々設定され、これによってクラン
ク軸(8) の回転時に偏心部(8b)回りに発生する遠心力を
相殺するようになっている。
【0035】次に、本例のその他の特徴部分について説
明する。先ず、クランク軸(8) の下端部を支持する構成
について説明する。下側固定スクロール(11)の下面に
は、逆ハット型の断面形状で成る吐出空間形成部材を構
成する軸支持部材(21)が取付けられており、この軸支持
部材(21)と下側固定スクロール(11)の下面との間に、下
側の作用室(14)の吐出側が開口する吐出空間としての上
記空間(B) を形成している。また、この軸支持部材(21)
は、上記貫通孔(11e) の下端が空間(B) 内に位置するよ
うに、その上端部が貫通孔(11e) の位置よりも外周側に
おいて下側の固定スクロール(11)の下面に取付けられて
いる。詳しくは、図2に示すように、軸支持部材(21)の
縦壁部(21a) は、ケーシング(2) と同心円上に配置され
た略円筒状であって、ケーシング(2) の内壁面との間に
所定間隔を存した位置に配置されており、貫通孔(11e)
の配置部に対向した部分のみが外周側に膨出された膨出
部(21b) に形成されていて、この貫通孔(11e) の下端開
口を空間(B) 内に位置させている。
明する。先ず、クランク軸(8) の下端部を支持する構成
について説明する。下側固定スクロール(11)の下面に
は、逆ハット型の断面形状で成る吐出空間形成部材を構
成する軸支持部材(21)が取付けられており、この軸支持
部材(21)と下側固定スクロール(11)の下面との間に、下
側の作用室(14)の吐出側が開口する吐出空間としての上
記空間(B) を形成している。また、この軸支持部材(21)
は、上記貫通孔(11e) の下端が空間(B) 内に位置するよ
うに、その上端部が貫通孔(11e) の位置よりも外周側に
おいて下側の固定スクロール(11)の下面に取付けられて
いる。詳しくは、図2に示すように、軸支持部材(21)の
縦壁部(21a) は、ケーシング(2) と同心円上に配置され
た略円筒状であって、ケーシング(2) の内壁面との間に
所定間隔を存した位置に配置されており、貫通孔(11e)
の配置部に対向した部分のみが外周側に膨出された膨出
部(21b) に形成されていて、この貫通孔(11e) の下端開
口を空間(B) 内に位置させている。
【0036】また、この軸支持部材(21)の中心部には、
クランク軸(8) よりも大径に形成された円形の開口(21
c) が形成されており、この開口(21c) の下端縁には、
該開口(21c) を下側から閉塞するようなスラストプレー
ト(22)が取付けられている。そして、このスラストプレ
ート(22)の上面にクランク軸(8) が載置されて、該クラ
ンク軸(8) がスラスト方向に支持されている。
クランク軸(8) よりも大径に形成された円形の開口(21
c) が形成されており、この開口(21c) の下端縁には、
該開口(21c) を下側から閉塞するようなスラストプレー
ト(22)が取付けられている。そして、このスラストプレ
ート(22)の上面にクランク軸(8) が載置されて、該クラ
ンク軸(8) がスラスト方向に支持されている。
【0037】このような構成であるために、軸支持部材
(21)と下側固定スクロール(11)の下面との間で形成され
る空間(B) は、下側の吐出孔(11d) によって作用室(14)
に連通され、且つ各固定スクロール(10),(11) に形成さ
れた貫通孔(10e),(11e) によって上側のケーシング内部
空間(A) に連通された空間となり、所謂マフラーとして
の機能を果たすように構成されている。また、軸支持部
材(21)と下側固定スクロール(11)との接続部分及び軸支
持部材(21)とスラストプレート(22)との接続部分には僅
かな隙間が形成されており、軸支持部材(21)の内部空間
(B) と油溜め(2a)とは、この隙間により連通されてい
る。このため、軸支持部材(21)の内部空間(B) に高圧の
冷媒ガスが導入された場合、この圧力が上記隙間から油
溜め(2a)に導入されることになるが、ここでの圧力損失
により、油溜め(2a)の圧力は軸支持部材(21)の内部空間
(B) の圧力よりも低く設定されるようになっている。
(21)と下側固定スクロール(11)の下面との間で形成され
る空間(B) は、下側の吐出孔(11d) によって作用室(14)
に連通され、且つ各固定スクロール(10),(11) に形成さ
れた貫通孔(10e),(11e) によって上側のケーシング内部
空間(A) に連通された空間となり、所謂マフラーとして
の機能を果たすように構成されている。また、軸支持部
材(21)と下側固定スクロール(11)との接続部分及び軸支
持部材(21)とスラストプレート(22)との接続部分には僅
かな隙間が形成されており、軸支持部材(21)の内部空間
(B) と油溜め(2a)とは、この隙間により連通されてい
る。このため、軸支持部材(21)の内部空間(B) に高圧の
冷媒ガスが導入された場合、この圧力が上記隙間から油
溜め(2a)に導入されることになるが、ここでの圧力損失
により、油溜め(2a)の圧力は軸支持部材(21)の内部空間
(B) の圧力よりも低く設定されるようになっている。
【0038】また、各固定スクロール(10),(11) には、
油戻し通路(23),(23) が形成されている。この油戻し通
路(23),(23) は、図2及び図3に示すように、各固定ス
クロール(10),(11) における上記軸支持部材(21)の縦壁
部(21a) よりも外周側位置において上下に貫通形成され
ている。つまり、この油戻し通路(23),(23) は、上端が
上側のケーシング内部空間(A) に開放されている一方、
下端がケーシング底部の油溜め(2a)に開放されている。
即ち、この油戻し通路(23),(23) は、上記軸支持部材(2
1)と下側固定スクロール(11)の下面との間に形成されて
いる空間(B) に開放されない通路として形成されてい
る。
油戻し通路(23),(23) が形成されている。この油戻し通
路(23),(23) は、図2及び図3に示すように、各固定ス
クロール(10),(11) における上記軸支持部材(21)の縦壁
部(21a) よりも外周側位置において上下に貫通形成され
ている。つまり、この油戻し通路(23),(23) は、上端が
上側のケーシング内部空間(A) に開放されている一方、
下端がケーシング底部の油溜め(2a)に開放されている。
即ち、この油戻し通路(23),(23) は、上記軸支持部材(2
1)と下側固定スクロール(11)の下面との間に形成されて
いる空間(B) に開放されない通路として形成されてい
る。
【0039】次に、上述の如く構成されたスクロール型
流体装置(1) の圧縮動作について説明する。電動モータ
(7) が駆動されると、クランク軸(8) が軸心(Q) を中心
として回動する。この際、偏心部(8b)は、クランク軸
(8) の軸心(Q) に対して公転運動する。これに伴い、偏
心部(8b)が挿通されている旋回スクロール(12)は固定ス
クロール(10),(11) に対して公転運動する。また、自転
防止部材により旋回スクロール(12)は自転することがな
い。これにより、旋回スクロール(12)の鏡板(12a) の上
下両面側では相対するラップ(10b),(12b) 、(11b),(12
c) の夫々の噛合箇所が、中心部に向って移動する。こ
の移動に伴い、各作用室(13),(14) は中心部に向って渦
巻状に移動しながら収縮される。これら一連の動作によ
って低圧の冷媒ガスは吸入管(5) から作用室(13),(14)
に流入され、圧縮されて高圧となって、作用室(13),(1
4) の中心部に達する。そして、上側の作用室(13)で圧
縮された冷媒ガスは、上側の吐出孔(10d) から上側のケ
ーシング内部空間(A) に導出された後、吐出管(6) から
吐出される。一方、下側の作用室(14)で圧縮された冷媒
ガスは、下側の吐出孔(11d) から軸支持部材(21)の内部
空間(B) に吐出され、この空間(B) から各固定スクロー
ル(10),(11) に形成された貫通孔(10e),(11e) を通過し
て上側のケーシング内部空間(A) に導出され、吐出管
(6) から吐出される。
流体装置(1) の圧縮動作について説明する。電動モータ
(7) が駆動されると、クランク軸(8) が軸心(Q) を中心
として回動する。この際、偏心部(8b)は、クランク軸
(8) の軸心(Q) に対して公転運動する。これに伴い、偏
心部(8b)が挿通されている旋回スクロール(12)は固定ス
クロール(10),(11) に対して公転運動する。また、自転
防止部材により旋回スクロール(12)は自転することがな
い。これにより、旋回スクロール(12)の鏡板(12a) の上
下両面側では相対するラップ(10b),(12b) 、(11b),(12
c) の夫々の噛合箇所が、中心部に向って移動する。こ
の移動に伴い、各作用室(13),(14) は中心部に向って渦
巻状に移動しながら収縮される。これら一連の動作によ
って低圧の冷媒ガスは吸入管(5) から作用室(13),(14)
に流入され、圧縮されて高圧となって、作用室(13),(1
4) の中心部に達する。そして、上側の作用室(13)で圧
縮された冷媒ガスは、上側の吐出孔(10d) から上側のケ
ーシング内部空間(A) に導出された後、吐出管(6) から
吐出される。一方、下側の作用室(14)で圧縮された冷媒
ガスは、下側の吐出孔(11d) から軸支持部材(21)の内部
空間(B) に吐出され、この空間(B) から各固定スクロー
ル(10),(11) に形成された貫通孔(10e),(11e) を通過し
て上側のケーシング内部空間(A) に導出され、吐出管
(6) から吐出される。
【0040】そして、このような圧縮動作において、各
バランスウエイト(20a),(20b) はクランク軸(8) と一体
的に回転し、該クランク軸(8) の偏心部(8b)の回転に伴
って発生する遠心力を良好に相殺し、本装置の回転系の
バランスを保っている。
バランスウエイト(20a),(20b) はクランク軸(8) と一体
的に回転し、該クランク軸(8) の偏心部(8b)の回転に伴
って発生する遠心力を良好に相殺し、本装置の回転系の
バランスを保っている。
【0041】このように、本例の構成では、バランスウ
エイト(20a),(20b) をスクロール機構(3) の両側で、ク
ランク軸(8) の偏心部(8b)から等距離に設置し、且つ互
いに同重量に設定することにより、個々のバランスウエ
イト(20a),(20b) 重量を大幅に低減しながらも上記遠心
力を良好に相殺することができる。つまり、本例の構成
によれば、従来のように、大型のカウンタウエイトを設
ける必要がないので、このカウンタウエイトの旋回運動
によって発生していた撹拌損失を大幅に低減でき、圧縮
効率の向上を図ることができる。
エイト(20a),(20b) をスクロール機構(3) の両側で、ク
ランク軸(8) の偏心部(8b)から等距離に設置し、且つ互
いに同重量に設定することにより、個々のバランスウエ
イト(20a),(20b) 重量を大幅に低減しながらも上記遠心
力を良好に相殺することができる。つまり、本例の構成
によれば、従来のように、大型のカウンタウエイトを設
ける必要がないので、このカウンタウエイトの旋回運動
によって発生していた撹拌損失を大幅に低減でき、圧縮
効率の向上を図ることができる。
【0042】また、本例の構成では、軸支持部材(21)の
内部空間(B) が高圧状態であるのに対し、油溜め(2a)は
空間(B) よりも比較的低圧の空間となっているので、こ
の圧力差により、軸支持部材(21)の内部空間(B) への潤
滑油の導入が抑制されている。つまり、この空間(B) 内
部では局部的に油面が下がった状態となっており、この
油面が下がった部分に上記下側バランスウエイト(20b)
が設置されていることになる。このため、このバランス
ウエイト(20b) が潤滑油に浸漬することが抑制され、従
来のように、ウエイトが潤滑油に浸漬しながら回転して
クランク軸(8)の回転に対する抵抗が大きくなるといっ
た状況の発生が回避でき、装置の機械効率の向上を図る
ことができる。
内部空間(B) が高圧状態であるのに対し、油溜め(2a)は
空間(B) よりも比較的低圧の空間となっているので、こ
の圧力差により、軸支持部材(21)の内部空間(B) への潤
滑油の導入が抑制されている。つまり、この空間(B) 内
部では局部的に油面が下がった状態となっており、この
油面が下がった部分に上記下側バランスウエイト(20b)
が設置されていることになる。このため、このバランス
ウエイト(20b) が潤滑油に浸漬することが抑制され、従
来のように、ウエイトが潤滑油に浸漬しながら回転して
クランク軸(8)の回転に対する抵抗が大きくなるといっ
た状況の発生が回避でき、装置の機械効率の向上を図る
ことができる。
【0043】また、この圧縮動作の際、給油ポンプ(8a)
によって汲み上げられた潤滑油は給油路を通ってクラン
ク軸(8) の周囲の軸受け部分に供給され、各スクロール
(10),(11),(12)に対するクランク軸(8) の回転が円滑に
行われるように潤滑されている。そして、この潤滑油の
一部は上側固定スクロール(10)の上面にまで達し、ま
た、冷媒ガスと共に上側のケーシング内部空間(A) に導
入されてこの空間(A) において冷媒ガスから分離された
潤滑油も上側固定スクロール(10)の上面に達する。そし
て、これらの潤滑油は、各固定スクロール(10),(11) に
形成された油戻し通路(23)から油溜め(2a)に回収され
る。この回収動作において、油戻し通路(23)は、その上
端が高圧の上側のケーシング内部空間(A) に開口されて
いる一方、下端が油溜め(2a)に開口されているので、作
用室(14)からの吐出ガスの流れに邪魔されることなく潤
滑油の自重によって円滑に油溜め(2a)に回収される。こ
のように、冷媒ガスの流通路と、潤滑油の回収通路とを
個別に設け、潤滑油の回収動作が妨げられることがない
ようにしたために、油溜めにおける油上がりが確実に抑
制される。
によって汲み上げられた潤滑油は給油路を通ってクラン
ク軸(8) の周囲の軸受け部分に供給され、各スクロール
(10),(11),(12)に対するクランク軸(8) の回転が円滑に
行われるように潤滑されている。そして、この潤滑油の
一部は上側固定スクロール(10)の上面にまで達し、ま
た、冷媒ガスと共に上側のケーシング内部空間(A) に導
入されてこの空間(A) において冷媒ガスから分離された
潤滑油も上側固定スクロール(10)の上面に達する。そし
て、これらの潤滑油は、各固定スクロール(10),(11) に
形成された油戻し通路(23)から油溜め(2a)に回収され
る。この回収動作において、油戻し通路(23)は、その上
端が高圧の上側のケーシング内部空間(A) に開口されて
いる一方、下端が油溜め(2a)に開口されているので、作
用室(14)からの吐出ガスの流れに邪魔されることなく潤
滑油の自重によって円滑に油溜め(2a)に回収される。こ
のように、冷媒ガスの流通路と、潤滑油の回収通路とを
個別に設け、潤滑油の回収動作が妨げられることがない
ようにしたために、油溜めにおける油上がりが確実に抑
制される。
【0044】尚、本例では、冷凍機用の圧縮機について
説明したが、本発明のスクロール型流体装置(1) は真空
ポンプや膨張機などに用いてもよい。
説明したが、本発明のスクロール型流体装置(1) は真空
ポンプや膨張機などに用いてもよい。
【0045】また、本例では、ケーシング(2) 内の下側
にスクロール機構(3) を備えたものについて説明した
が、ケーシング(2) 内の上側にスクロール機構(3) を備
えたものにおいて、その上下両側にバランスウエイト(2
0a),(20b) を配置するようにしてもよい。
にスクロール機構(3) を備えたものについて説明した
が、ケーシング(2) 内の上側にスクロール機構(3) を備
えたものにおいて、その上下両側にバランスウエイト(2
0a),(20b) を配置するようにしてもよい。
【0046】また、本発明は、一対の固定スクロールの
間に旋回スクロールを備えたものに限らず、一対の旋回
スクロールの間に固定スクロールを備えたものに対して
も適用可能である。
間に旋回スクロールを備えたものに限らず、一対の旋回
スクロールの間に固定スクロールを備えたものに対して
も適用可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、駆動軸に、偏心部の偏心回転によって
発生する遠心力を相殺するためのバランスウエイトを、
駆動軸の延長方向における圧縮機構の両側位置に設けた
ために、バランスウエイトの配設位置や重量を適当に設
定すれば、この各バランスウエイトにより、駆動軸の偏
心部の偏心回転によって発生する遠心力が相殺される。
このため、従来のカウンタウエイトを廃しながら個々の
バランスウエイト重量を大幅に低減して上記遠心力を良
好に相殺することができる。従って、従来のように、大
型のカウンタウエイトを設ける必要がないので、このカ
ウンタウエイトの旋回運動によって発生していた撹拌損
失を大幅に低減でき、圧縮効率の向上を図ることができ
る。
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、駆動軸に、偏心部の偏心回転によって
発生する遠心力を相殺するためのバランスウエイトを、
駆動軸の延長方向における圧縮機構の両側位置に設けた
ために、バランスウエイトの配設位置や重量を適当に設
定すれば、この各バランスウエイトにより、駆動軸の偏
心部の偏心回転によって発生する遠心力が相殺される。
このため、従来のカウンタウエイトを廃しながら個々の
バランスウエイト重量を大幅に低減して上記遠心力を良
好に相殺することができる。従って、従来のように、大
型のカウンタウエイトを設ける必要がないので、このカ
ウンタウエイトの旋回運動によって発生していた撹拌損
失を大幅に低減でき、圧縮効率の向上を図ることができ
る。
【0048】請求項2記載の発明によれば、各バランス
ウエイトを、駆動軸の偏心部の偏心方向とは逆方向で、
且つ該偏心部から等距離を存した位置に夫々配置すると
共に、互いに同重量で形成したために、各バランスウエ
イトを共通化することができ、このバランスウエイトの
設計が容易になり、また、製作作業も簡略になる。この
ため、上述した請求項1記載の発明に係る効果を得るた
めの構成を実現することができる。
ウエイトを、駆動軸の偏心部の偏心方向とは逆方向で、
且つ該偏心部から等距離を存した位置に夫々配置すると
共に、互いに同重量で形成したために、各バランスウエ
イトを共通化することができ、このバランスウエイトの
設計が容易になり、また、製作作業も簡略になる。この
ため、上述した請求項1記載の発明に係る効果を得るた
めの構成を実現することができる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、吐出空間と
油溜めとの差圧により、吐出空間内の潤滑油の油面を油
溜めでの油面よりも下げることができ、圧縮機構よりも
下側のバランスウエイトが潤滑油に浸漬することが抑制
され、潤滑油が駆動軸の回転に対する抵抗となることが
回避できて、装置の機械効率の向上を確実に行うことが
できる。
油溜めとの差圧により、吐出空間内の潤滑油の油面を油
溜めでの油面よりも下げることができ、圧縮機構よりも
下側のバランスウエイトが潤滑油に浸漬することが抑制
され、潤滑油が駆動軸の回転に対する抵抗となることが
回避できて、装置の機械効率の向上を確実に行うことが
できる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、圧縮機構下
側空間からの吐出ガス流れに妨げられずに潤滑油の回収
が円滑に行え、冷凍システムへの油上がりが確実に抑制
でき、信頼性が向上する。
側空間からの吐出ガス流れに妨げられずに潤滑油の回収
が円滑に行え、冷凍システムへの油上がりが確実に抑制
でき、信頼性が向上する。
【0051】請求項5記載の発明によれば、吐出空間形
成部材の上面に、駆動軸の下端部を回転自在に載置した
ことで、吐出空間形成部材に駆動軸のスラスト軸受けを
兼用させることができ、請求項3及び4記載の発明に係
る効果を確保しながら部品点数の低減を図ることができ
る。
成部材の上面に、駆動軸の下端部を回転自在に載置した
ことで、吐出空間形成部材に駆動軸のスラスト軸受けを
兼用させることができ、請求項3及び4記載の発明に係
る効果を確保しながら部品点数の低減を図ることができ
る。
【図1】実施例に係る軸貫通タイプの両歯スクロール型
流体装置の断面図である。
流体装置の断面図である。
【図2】図1におけるII-II 線に対応した位置における
断面図である。
断面図である。
【図3】図1におけるIII-III 線に対応した位置におけ
る断面図である。
る断面図である。
【図4】従来例における図1相当図である。
(1) スクロール型流体装置 (2) 密閉ケーシング (3) スクロール機構(圧縮機構) (4) 駆動機構 (8) クランク軸(駆動軸) (8b) 偏心部 (10),(11) 固定スクロール (12) 旋回スクロール (10a),(11a),(12a) 鏡板 (10b),(11b),(12b),(12c) ラップ (13),(14) 作用室 (20a),(20b) バランスウエイト (21) 軸支持部材 (22) スラストプレート (23) 油戻し通路 (A) 上側ケーシング内部空間 (B) 下側ケーシング内部空間(吐出空
間)
間)
Claims (5)
- 【請求項1】 鏡板(10a,11a),(12a) に渦巻状のラップ
(10b,11b),(12b,12c) が立設され、各ラップ(10b,11b),
(12b,12c) 同士が噛合して作用室(13),(14)を形成する
と共に、相対的な旋回運動が可能に配置された少なくと
も一対のスクロール(10,11),(12)を備えた圧縮機構(3)
と、 上記一対のスクロール(10,11),(12)に相対的な旋回運動
を行わせるように、一部に偏心部(8b)が形成され、該偏
心部(8b)が圧縮機構(3) に連係された駆動軸(8) を有す
る駆動機構(4) とがケーシング(2) 内に収容され、 上記駆動軸(8) の回転による偏心部(8b)の偏心回転に伴
って一対のスクロール(10,11),(12)が相対的な旋回運動
を行い、流体を、作用室(13),(14) に導入した後、該作
用室(13),(14) の内部容積を収縮して圧縮するようにし
たスクロール型流体装置において、 上記駆動軸(8) は、圧縮機構(3) を貫通し、駆動機構
(4) の配設されている側とは反対側の一端が圧縮機構
(3) から突出されており、 該駆動軸(8) には、偏心部(8b)の偏心回転によって発生
する遠心力を相殺するためのバランスウエイト(20a),(2
0b) が、駆動軸(8) の延長方向における圧縮機構(3) の
両側位置に設けられていることを特徴とするスクロール
型流体装置。 - 【請求項2】 各バランスウエイト(20a),(20b) は、駆
動軸(8) の偏心部(8b)の偏心方向とは逆方向で、且つ該
偏心部(8b)から等距離を存した位置に夫々配置されてい
ると共に、互いに同重量で形成されていることを特徴と
する請求項1記載のスクロール型流体装置。 - 【請求項3】 駆動機構(4) はケーシング(2) 内の上部
に、圧縮機構(3) はケーシング(2) 内の下部に夫々配置
されており、ケーシング(2) 内の底部には、圧縮機構
(3) を潤滑するための潤滑油が貯留された油溜め(2a)が
設けられており、 圧縮機構(3) の下面には、該下面との間で作用室(14)の
吐出側と連通する吐出空間(B) を形成する吐出空間形成
部材(21),(22) が取付けられており、圧縮機構(3) より
も下側のバランスウエイト(20b) は、この吐出空間(B)
内部に位置されていることを特徴とする請求項1または
2記載のスクロール型流体装置。 - 【請求項4】 圧縮機構(3) よりも上側の空間(A) は、
作用室(13)の吐出側に連通しており、圧縮機構(3) に
は、一端が上記上側の空間(A) に開口し、他端が吐出空
間(B) を回避して油溜め(2a)に開口する油戻し通路(23)
が設けられていることを特徴とする請求項3記載のスク
ロール型流体装置。 - 【請求項5】 吐出空間形成部材(21),(22) の上面に
は、駆動軸(8) の下端部が回転自在に載置されているこ
とを特徴とする請求項3または4記載のスクロール型流
体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6310584A JPH08165993A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | スクロール型流体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6310584A JPH08165993A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | スクロール型流体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08165993A true JPH08165993A (ja) | 1996-06-25 |
Family
ID=18007009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6310584A Withdrawn JPH08165993A (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | スクロール型流体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08165993A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1333179A3 (en) * | 2002-02-05 | 2004-01-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Scroll compressor |
WO2006067844A1 (ja) | 2004-12-22 | 2006-06-29 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | スクロール圧縮機 |
EP1830067A1 (en) * | 2004-12-22 | 2007-09-05 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Scroll compressor |
JP2009264322A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | スクロール圧縮機 |
JP2013181516A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Mitsubishi Electric Corp | スクロール圧縮機 |
FR3011592A1 (ja) * | 2013-10-08 | 2015-04-10 | Danfoss Commercial Compressors | |
KR102083967B1 (ko) * | 2018-09-05 | 2020-03-03 | 엘지전자 주식회사 | 압축기 |
CN113494450A (zh) * | 2020-04-07 | 2021-10-12 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 涡旋压缩机 |
-
1994
- 1994-12-14 JP JP6310584A patent/JPH08165993A/ja not_active Withdrawn
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1333179A3 (en) * | 2002-02-05 | 2004-01-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Scroll compressor |
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JP4793267B2 (ja) * | 2004-12-22 | 2011-10-12 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
EP3096017A1 (en) * | 2004-12-22 | 2016-11-23 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Scroll compressor |
EP1830067A1 (en) * | 2004-12-22 | 2007-09-05 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Scroll compressor |
EP1818540A4 (en) * | 2004-12-22 | 2009-03-11 | Mitsubishi Electric Corp | SPIRAL COMPRESSOR |
EP1818540A1 (en) * | 2004-12-22 | 2007-08-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Scroll compressor |
US7766633B2 (en) | 2004-12-22 | 2010-08-03 | Mitsubishi Electric Corporation | Scroll compressor having a slider with a flat surface slidable and fitted in a notch part of a main shaft |
EP1830067A4 (en) * | 2004-12-22 | 2010-12-22 | Mitsubishi Electric Corp | SPIRAL COMPRESSOR |
US7909592B2 (en) | 2004-12-22 | 2011-03-22 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Scroll compressor |
WO2006067844A1 (ja) | 2004-12-22 | 2006-06-29 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | スクロール圧縮機 |
JP2009264322A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | スクロール圧縮機 |
JP2013181516A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Mitsubishi Electric Corp | スクロール圧縮機 |
FR3011592A1 (ja) * | 2013-10-08 | 2015-04-10 | Danfoss Commercial Compressors | |
WO2015052605A1 (en) * | 2013-10-08 | 2015-04-16 | Danfoss Commercial Compressors S.A. | A scroll compressor |
US20160238006A1 (en) * | 2013-10-08 | 2016-08-18 | Danfoss Commercial Compressors S.A. | A scroll compressor |
US10788037B2 (en) | 2013-10-08 | 2020-09-29 | Danfoss Commercial Compressors S.A. | Scroll compressor |
KR102083967B1 (ko) * | 2018-09-05 | 2020-03-03 | 엘지전자 주식회사 | 압축기 |
WO2020050618A1 (en) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | Lg Electronics Inc. | Compressor |
US11486397B2 (en) | 2018-09-05 | 2022-11-01 | Lg Electronics Inc. | Compressor |
US11566623B2 (en) | 2018-09-05 | 2023-01-31 | Lg Electronics Inc. | Compressor |
CN113494450A (zh) * | 2020-04-07 | 2021-10-12 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 涡旋压缩机 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |