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JPH0816221B2 - 止水剤の製造方法 - Google Patents

止水剤の製造方法

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JPH0816221B2
JPH0816221B2 JP62204253A JP20425387A JPH0816221B2 JP H0816221 B2 JPH0816221 B2 JP H0816221B2 JP 62204253 A JP62204253 A JP 62204253A JP 20425387 A JP20425387 A JP 20425387A JP H0816221 B2 JPH0816221 B2 JP H0816221B2
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JP
Japan
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water
cement
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meth
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俊介 田沢
勝彦 栗原
秀夫 石田
恵二 森
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日東化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は止水剤の製造方法に関する。
詳しくは、水溶性の重合性単量体(以下、モノマーと
いう),レドックス系触媒およびアルカリ性水硬性セメ
ントを水性媒体の存在下で組合せてなる止水剤の製造方
法の改良に関する。
本発明の方法で得られる止水剤組成物は、水不溶性の
弾性ゲル体を形成し、地盤の安定化、地盤内の湧水・漏
水の防止などの一般の土木建築工事用のほか、ケーブル
管・下水道管などの管路施設における浸入水または漏水
防止用に好適に用いられる。
〔従来の技術〕 水溶性モノマーを用いた地盤安定化ないし止水剤薬液
としては、従来よりアクリルアミド系,メチロールアク
リルアミド系,(メタ)アクリル酸塩系などが知られて
おり、最近ではポリエチレングリコールの(ジ)(メ
タ)アクリル酸エステル類を主体とした各種の組成物が
提案されている。(特公昭57−15631号,特開昭61−231
081号,特開昭62−22882号,米国特許4,295,762号な
ど). また、特開昭62−34977号公報には水硬性セメントを
併用することが提案されている。
これら水溶性モノマーを重合させ、ゲル化させる触媒
としては還元剤と酸化剤とを組合せたレドックス系触媒
が用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、基剤であるポリエチレングリコールの(ジ)
(メタ)アクリル酸エステル類、レドックス系触媒の還
元剤成分およびアルカリ性水硬性セメントを混合して得
られるA液とレドックス系触媒の酸化剤成分を含むB液
とを混合して止水剤を得る方法には次のような問題点が
ある。
1) A液にアルカリ性水硬性セメントを混合すると、
セメントを添加してからB液と混合するまでの経過時間
が15分を超えると薬液はゲル化しなくなる。
2) 水溶性モノマーとアルカリ性水硬性セメントを含
む薬液は、セメントを添加した直後は影響は小さいが、
時間が経過するにつれて薬液のゲル化時間が遅延する傾
向を示す。
3) このようなことから、安定したゲル化時間が得ら
れないと共に、 4) 大容量の薬液を調製して注入するような場合に
は、注入の初期と後期とでゲル化時間に差を生じ確実な
施工を行うことが困難となる。
本発明者らは、アルカリ性水硬性セメントを用いた場
合でも、一定したゲル化時間が得られ、ゲル化しなくな
るようなことのない、高強度のゲル体を形成し得る止水
剤の製造方法を提供するために種々研究を行い、以下に
示す方法によって目的を達し得ることを見出し、本発明
を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は「水溶性の重合性単量体、レドッ
クス系触媒およびアルカリ性水硬性セメントを水性媒体
の存在下で組み合わせてなる止水剤を製造するにあた
り、前記水溶性の重合性単量体として下記の式(1)で
表されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸
エステル(以下、成分−Aという)の少なくとも一種も
しくは成分−Aと共重合し得る単量体成分と成分−Aと
の混合物、レドックス系触媒の還元剤成分およびアルカ
リ性水硬性セメントを含んでなる薬液−Aと、レドック
ス系触媒の酸化剤成分を含んでなる薬液−Bとを、それ
ぞれ別々に調製し、得られた薬液−Aを調製後15分以内
に薬液−Bと混合することを特徴とする止水剤の製造方
法。
式(1): CH2=C(R1)−CO−O−(−CH2−CH2
O−)m−CO−C(R2)=CH2, (式(1)中、R1およびR2は水素原子またはメチル基
を、また、mは2〜50の整数を示す。)」を要旨とす
る。
以下、本発明について説明する。
本発明における止水剤の基剤としての水溶性モノマー
は、ポリエチレングリコール(以下、PEGという)の
(ジ)(メタ)アクリル酸エステル類が用いられる。
PEGジ(メタ)アクリル酸エステル類(以下、成分−
Aという)は、PEGのジアクリレートまたはジメタクリ
レートであり、以下、PEGジ(メタ)アクリレートと記
載する。成分−Aは、式(1): CH2=C(R)-CO-O-(-CH-CH-O-)m-CO-C(R)=CH2, (式(1)中、R1およびR2は水素原子またはメチル基
を、また、mは2〜50の整数を示す)で示され、その具
体例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト,PEG#350ジ(メタ)アクリレート,(#数値は,−
(−CH2−CH2−O−)m−の平均分子量を意味する。以
下、同じ),PEG#600ジ(メタ)アクリレート,PEG#100
0ジ(メタ)アクリレート,PG#2000ジ(メタ)アクリレ
ートなどを挙げることができる。
本発明において、成分−Aはエチレンオキサイドの平
均付加モル数が2〜50の範囲のものが用いられる。付加
モル数が2未満の場合には、得られるゲルの強度が低下
するので好ましくなく、一方、50を超えるとゲル化物の
架橋が充分に行われないので好ましくない。
本発明において用いられるPEGモノ(メタ)アクリル
酸エステル類(以下、成分−Bという)は、PEGのモノ
アクリレートまたはモノメタアクリレートであり、以
下、PEGモノ(メタ)アクリレートと記載する。成分−
Bは、式(2): CH2=C(R3)−CO−O−(−CH2−CH2−O−)n−H,
(式(2)中、R3は水素原子またはメチル基を、また、
nは2以上の整数を示す)で示される化合物であり、そ
の具体例としては、ジエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート,トリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート,テトラエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート,PEG#350モノ(メタ)アクリレート,PEG#6
00モノ(メタ)アクリレート,PEG#1000モノ(メタ)ア
クリレート,PEG#2000モノ(メタ)アクリレート,PEG#
6000モノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができ
る。
本発明において成分−Bは、水溶性を失わない範囲で
エチレンオキサイド付加モル数が2以上のものを用いれ
ばよい。また、水溶性を失わないものであれば、ポリプ
ロピレングリコールモノアクリレート,メトキシポリエ
チレングリコールモノメタクリレート,エチルジエチレ
ングリコールアクリレート,メチルトリエチレングリコ
ールアクリレートなどを添加してもよい。
本発明における止水剤の基剤としては、成分−A単独
または、成分−Aと成分−Bとの混合物(混合比…成分
−A:100〜0.1重量部に対して成分−B:0〜99.9重量部)
を用いることができ、成分−Aまたは成分−Bは、それ
ぞれ式(1)または式(2)で示される化合物の単独ま
たは混合物を用いることができる。
これら基剤は3〜60重量%濃度の水溶液として用いる
のが好ましい。
また、本発明の特徴を失わない程度であれば、成分−
Aと共重合し得る単量体成分として、アニオン性または
カチオン性モノマーや水溶性モノビニルまたはジビニル
化合物の各単独または混合物を添加してもよい。
アニオン性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸お
よびその塩,2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸およびその塩などを挙げることができる。塩と
しては、ナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属塩、
アンモニウム塩またはカチオン性モノマーとの塩、ある
いはそれらを複合塩として用いることができる。
カチオン性モノマーとしては、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート,その塩およびその第4級化物、
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,その塩お
よびその第4級化物、ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリルアミド,その塩およびその第4級化物、ジエチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド,その塩およ
びその第4級化物などを挙げることができる。
塩としては、塩酸,硫酸など無機酸の塩、あるいはア
ニオン性モノマーとの塩を、また、第4級化物としては
メチルクロライド,ジメチル硫酸等による第4級化物、
あるいはそれらの複合塩として用いることができる。
水溶性モノビニル化合物としては、(メタ)アクリル
アミド,メチロール(メタ)アクリルアミドなどが、ま
た、ジビニル化合物としては、メチレンビスアクリルア
ミド,エチレン尿素ビスアクリルアミド,1,3−ジ(アク
リルアミドメチル)−2−イミダゾリドン,ヘキサヒド
ロ−1,3,5−トリアクリロイル−S−トリアジン,グリ
セロールジアクリレートなどが挙げられる。
本発明において使用するレドックス系触媒の還元剤成
分としては、硫酸第一鉄、亜硫酸水素カリウム,亜硫酸
水素ナトリウム,亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸リチ
ウム,亜硫酸カリウム,亜硫酸ナトリウム,亜硫酸アン
モニウム、チオ硫酸ナトリウム,ロンガリット、硫酸第
一鉄と第三級アミンまたはアルカリ性物質の存在下で安
定な錯体を形成するキレート剤−たとえば、酒石酸・ク
エン酸・リンゴ酸・乳酸などのオキシ酸またはそのアル
カリ金属塩,コハク酸,ニトリロ三酢酸などを組み合せ
たもの、また、各種のアミン類、たとえば、ジメチルア
ミノプロピオニトリル,ジメチルアミノエタノール,ジ
メチルアミノプロパノール,トリエタノールアミン,ニ
トリロトリスプロピオンアミド,トリエチルアミン、ト
リメチルアミン,N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミンなどの第三級アミン、ジエタノールアミン,モル
ホリン,ピペラジンなどの第二級アミン、トリエチレン
テトラミン,テトラエチレンペンタミンなどのポリエチ
レンポリアミン、ポリエチレンイミン、ポリアクリルア
ミドのジメチルアミノエチル化物,ポリジメチルアミノ
エチルメタクリレートなどの高分子アミン等が挙げら
れ、トリエタノールアミン,硫酸第一鉄,硫酸第一鉄と
キレート化剤との組合せなどが好適に用いられる。これ
らの還元剤成分は、一種または二種以上を混合して用い
ることができる。
レドックス系触媒の酸化剤成分としては、過硫酸アン
モニウム,過硫酸ナトリウム,過硫酸カリウム,過塩素
酸アンモニウム,過塩素酸ナトリウム,過塩素酸カリウ
ム,過酸化水素などが挙げられるが、特に過硫酸塩が好
適に用いられる。
レドックス系触媒の使用量は目的とするゲル化時間に
応じて適宜決めればよいが、本発明におけるレドックス
系触媒の使用量は、薬液−A,−B両液が混合されてから
15分以内の時間でゲル化し得る量とするのがよく、たと
えば、温度20〜25℃で数秒ないし15分以内のゲル化時間
を得るには通常、水溶性モノマー100重量部に対して、
0.1〜100重量部の範囲の量の触媒を使用すればよい。
ゲル化時間が15分を超えるような触媒量では、セメン
トを含む薬液−Bと、水溶性モノマーを含む薬液−Aと
が混合されたとき、アルカリ性水硬性セメントの量によ
ってはゲル化しない。
本発明において用いるアルカリ性の水硬性セメントと
しては、普通ポルトランドセメント・早強ポルトランド
セメント・超早強ポルトランドセメント・中庸熱ポルト
ランドセメント・高酸化鉄型ポルトランドセメント・白
色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント
類、高炉セメント・シリカセメント・フライアッシュセ
メント・メーソンリーセメントなどの混合セメント類、
アルミナセメント・超速硬性セメント(ジェトセメン
ト)・コロイドセメント・膨張セメント・油井用セメン
ト・グラウト用セメント・ヘドロ固化剤・有害物固化処
理用セメント・高硫酸塩スラグセメントなどの特殊セメ
ント類などを挙げることができ、これらの一種または二
種以上を混合して用いることができる。これらの粒度と
しては、粒子の分散性や施工時における注入装置閉塞ト
ラブルの防止を考慮すると、平均粒径が100μm以下で
あるものが好ましい。
本発明におけるアルカリ性の水硬性セメントの使用量
は、薬液−Aおよび薬液−Bで用いられる水の合計量10
0重量部に対して10〜200重量部、好ましくは50〜150重
量部の範囲とする。
10重量部未満では、ゲル体の強度を増大させる効果が
小さく、一方、200重量部を超えるとゲル体の強度は大
きくなるが、薬液の流動性が悪化してポンプによる取扱
いが困難となるので好ましくない。
薬液−Bの粘度は、B型粘度計による測定値として10
00cps以下、好ましくは800cps以下、更に好ましくは400
cps以下に調製するのがよい。粘度が1000cpsを超えると
ポンプによる取扱いが困難で薬液の混合が充分行われ
ず、そのため不均一なゲル体が生成するので好ましくな
い。
本発明においては、薬液−B100あたりセメント150k
g以上を添加したとき、薬液−Bの粘度が上昇しポンプ
による取扱いが困難となることを防止する目的で減水剤
を添加することが好ましい。
本発明において用いられる減水剤としては、ポリアル
キルアリルスルホン酸塩,リグニンスルホン酸塩,ポリ
カルボン酸塩,メラミンホルマリン樹脂スルホン酸塩,
ポリオール複合体,オキシカルボン酸塩,クレオソート
油スルフォン酸縮合物などが挙げられる。これらは一種
または二種以上を混合して用いることができる。
減水剤の使用量は、セメント100重量部に対して0.1〜
10重量部、好ましくは0.1〜2重量部の範囲である。0.1
重量部未満ではスラリー粘度を低下させる効果が小さ
く、一方、10重量部を超えて使用しても粘度を低下させ
る効果はそれほど増大しないので経済的でない。
本発明においては、その他の添加剤として水溶性高分
子物質および高分子系ラテックスの1種または2種以上
を使用することができる。
水溶性高分子物質としては例えば,澱粉,ゼラチン,
にかわ,トラガカントガム,寒天,アラビアゴムなどの
天然高分子、メチルセルロース,エチルセルロース,ヒ
ドロキシエチルセルロース,カルボキシメチルセルロー
ス,またはそのアルカリ金属塩,アルギン酸塩などの変
性天然高分子、ポリビニルアルコール,ポリビニルピロ
リドン,アクリル酸またはメタクリル酸のポリマーまた
はこれらのアルカリ金属塩、ポリアクリルアミド,ポリ
エチレンオキサイドなどが挙げられる。
高分子系ラテックスとしては、天然ゴムラテックス;
スチレン−ブタジエンゴム(SBR),ニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR),クロロプレン,メタクリル酸メチル
−ブタジエンゴムなどの合成ゴムラテックス;アクリル
酸エステル系,酢酸ビニル系,エチレン−酢酸ビニル共
重合系,塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合系などの合
成樹脂エマルジョンなど各種の水性ポリマーディスパー
ジョン類を挙げることができる。
これらは、薬液を適度の粘度に保ちセメント粒子を分
散させ沈降を防止するために用いられる。また、薬液−
Aと−Bとが混合されると混合液の粘度が低下し、ゲル
化時間が短い場合はセメント粒子の沈降が少なくて問題
はないが、ゲル化時間が長い場合はセメント粒子が沈降
し不均一なゲル体が形成されるので、これを防止するた
めに薬液−Aにも添加すると、防水・止水性能ならびに
接着性を更に向上させることができる。
水溶性高分子物質の使用量は、アルカリ性水硬性セメ
ント100重量部に対して0.05〜5重量部、好ましくは0.1
〜1重量部の範囲がよい。
0.05重量部未満では粘度が低くてセメント粒子の分散
性が悪く、ゲル体が不均一となり安定した強度が得られ
ない。5重量部を超えるとセメント粒子の分散性は良く
なるが、粘度が高くなり過ぎて、注入が困難となるので
好ましくない。
高分子系ラテックスの使用量は、アルカリ性水硬性セ
メント100重量部に対して、固形分として1〜30重量
部、好ましくは5〜20重量部の範囲がよい。1重量部未
満では、地下埋設物との接着性を向上させる効果が小さ
く、一方、30重量部を超えて使用しても、その効果はそ
れ程向上しないので不経済である。
本発明の薬液には、金属防錆剤や鉄筋コンクリート用
防錆剤を添加することができる。
本発明の薬液には、金属防錆剤や鉄筋コンクリート用
防錆剤を添加することができる。
本発明における薬液の調製方法は、混合・攪拌装置の
所定の量比で各種原材料を仕込み、水を添加して攪拌・
混合・混練する。
上記材料は、粉末状でも液状でも、また、あらかじめ
混合または溶解したものを用いてもよく、これらの添加
順序はいずれでもよい。
本発明における薬液の調製に際しては、それぞれ使用
する原材料の取扱いに適した装置を選択すればよく、ま
た、回分式,連続式いづれの方式を採ることもでき、限
定されるものではない。
いづれの場合でも、薬液−Aが薬液−Bと混合されて
薬液−Aに含まれる水溶性モノマーがレドックス触媒に
よって重合ゲル化するまでに、水溶性モノマーがアルカ
リ性水硬性セメントと接触している時間が15分を超えな
いようにする。
多量の薬液を要する場合には、連続方式とすることが
好ましい。その実施態様としては、調製された薬液−A
の滞留時間が15分を超えないよう、薬液−Aを調製する
装置への原材料供給量と調製された薬液−Aの抜き出し
量とをバランスさせながら原材料供給と調製された薬液
−Aの抜き出しとを並行させる。
セメントの供給用装置としては、粉体定量供給装置と
して公知のものを用いればよい。
薬液−Aと薬液−Bとの混合用装置としては、攪拌
槽,Y字管,管路混合器または先端部に混合装置を設けた
注入管など通常の薬液注入工法で使用されるものを用い
ることができる。
なお、薬液−Bは常法によって調製すればよい。ま
た、薬液−Aには酸性ないし弱アルカリ性を示すI型,I
I型,III型など各種の無水石膏、α型,β型半水石膏、
高炉スラグ、フライアッシュ、煙霧状シリカなど強アル
カリ性を示さない水硬性セメントを添加してもよい。
〔本発明の効果〕
本発明の方法によって薬液のゲル化時間を安定させる
ことができ、強度の大きいゲル体を形成させることがで
きる。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的に
説明する。
実施例−1〜12,比較例−1〜4. 1) 薬液の調製: ・A1液…水溶性モノマー(成分−A,成分−B,その他)お
よびレドックス系触媒の還元剤をそれぞれ表−1に示す
量比で混合し、水を加えて600とした。
・薬液−A…原材料供給口と薬液の抜き出し口を備えた
攪拌調合槽(容量:5)に、10/分の速度で前記A1
を、また、スクリュー式定量供給器を用いて10kg/分の
速度でアルカリ性水硬性セメントを同時並行的に供給し
スラリー状の薬液−Aを調製した。
・薬液−B…レドックス系触媒の酸化剤としての過硫酸
カリウム12kgに水を加えて600とし、これにそれぞれ
表−1に示す量比のセメントを加えてスラリー状の薬液
−Bを調製した。
2) 薬液の混合と評価項目: 別々に調製して得られた薬液−Aと薬液−Bとは、温
度20〜25℃において、それぞれの調合槽からプランジャ
ー・ポンプを用いて抜き出し、先端部に管路混合器
(径:12mm,長さ:1200mm;流体混合用エレメント32個内
装)を設けた二重管式注入管に送って混合した。
混合して得られた薬液のゲル化時間およびゲル体の圧
縮強度(ゲル化1日後)を測定し、結果を表−1に示し
た。
表−1中の<抜き出し経過時間>は、A1液を調製して
からアルカリ性水硬性セメントを配合して薬液−Aの調
製を開始するまでの経過時間を示す。
表−1中の×印は、“ゲル化時間”欄では、薬液を混
合して180分以上経過してもゲル化しなかったことを、
また、“ゲル体の圧縮強度”欄では、強度が得られなか
ったことを、それぞれ示す。
実施例−1〜12. 薬液−Aの調合槽にA1液とセメントを同時にそれぞれ
前記の速度で供給した。原料の供給を開始してから表−
1中の“滞留時間”欄に示す信号の間は薬液−Aの抜き
出しをせずに原料供給だけを行い、“滞留時間”が経過
した時点で原料供給を継続しながら薬液−Aの抜き出し
を開始し、これ以降は前記の方法によって原料の供給と
薬液−Aの抜き出しとを並行させながら、抜き出した薬
液−Aを薬液−Bと混合した。
その結果は表−1に示されるように、アルカリ性水硬
性セメントを配合して薬液−Aの調製を開始するまでの
A1液の状態での経過時間が60分に達した場合でも、薬液
−Aを調製してから薬液−Bと混合するまでの経過時間
が15分以内であれば、いづれの場合にも、薬液のゲル化
時間およびゲル体の圧縮強度は安定した値を示した。
実施例−13〜14.および比較例−1〜2. 薬液−Aの調合槽にA1液と普通ポルトランドセメント
を同時にそれぞれ前記の速度で25秒間だけ供給し、得ら
れた薬液−Aを槽内でそれぞれ5〜60分間滞留させてか
ら前記の方法によって抜き出し、薬液−Bと混合した。
その結果は表−1に示されるように、薬液−Aの滞留
時間が15分間以内であれば、薬液のゲル化時間および形
成されたゲル体の圧縮強度は、止水剤として用い得る値
を示した。
これに対して、薬液−Aの滞留時間が15分間を超える
とゲル化が大幅に遅延し、更に、滞留時間が30分間以上
になると両液を混合してから180分後でもゲル化せず、
1日経過後でも強度が得られなかった(比較例−1〜
2)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性の重合性単量体、レドックス系触媒
    およびアルカリ性水硬性セメントを水性媒体の存在下で
    組み合わせてなる止水剤を製造するにあたり、前記水溶
    性の重合性単量体として下記の式(1)で表されるポリ
    エチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル(以
    下、成分−Aという)の少なくとも一種もしくは成分−
    Aと共重合し得る単量体成分と成分−Aとの混合物、レ
    ドックス系触媒の還元剤成分およびアルカリ性水硬性セ
    メントを含んでなる薬液−Aと、レドックス系触媒の酸
    化剤成分を含んでなる薬液−Bとを、それぞれ別々に調
    製し、得られた薬液−Aを調製後15分以内に薬液−Bと
    混合することを特徴とする止水剤の製造方法。 式(1): CH2=C(R)-CO-O-(-CH-CH-O)m-CO-C(R
    )=CH2, (式(1)中、R1およびR2は水素原子またはメチル基
    を、また、mは2〜50の整数を示す。)
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