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JPH08132075A - アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法 - Google Patents

アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法

Info

Publication number
JPH08132075A
JPH08132075A JP6302938A JP30293894A JPH08132075A JP H08132075 A JPH08132075 A JP H08132075A JP 6302938 A JP6302938 A JP 6302938A JP 30293894 A JP30293894 A JP 30293894A JP H08132075 A JPH08132075 A JP H08132075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonia
ammonium ions
adsorbent
catalyst
solution containing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6302938A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Takaoka
陽一 高岡
Isao Akeda
功 明田
Masanori Tomonari
雅則 友成
Katsuichi Chiba
勝一 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Sangyo Kaisha Ltd filed Critical Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP6302938A priority Critical patent/JPH08132075A/ja
Publication of JPH08132075A publication Critical patent/JPH08132075A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】アンモニアおよび/またはアンモニウムイオン
を含有した水溶液を迅速に、かつ、効率よく酸化する方
法を提供すること。 【構成】アンモニアおよび/またはアンモニウムイオン
を吸着する吸着剤と半導体触媒とからなる触媒体に、ア
ンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した
水溶液を接触させ、該半導体触媒にそのバンドギャップ
以上のエネルギーを持つ波長の光を照射して、アンモニ
アおよび/またはアンモニウムイオンを酸化することを
特徴とするアンモニアおよび/またはアンモニウムイオ
ンを含有した水溶液の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンモニアおよび/ま
たはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法に
関する。さらに詳細には、半導体触媒が有する光触媒機
能を利用したアンモニアおよび/またはアンモニウムイ
オンを含有した水溶液の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生活排水、灌漑排水または産業排水に
は、アンモニアやアンモニウムイオンを含む場合があ
る。アンモニアやアンモニウムイオンは悪臭の原因物質
であり、排水の富栄養化を引き起こす原因物質であり、
排水の汚染となる原因物質であるため、アンモニアやア
ンモニウムイオンを影響の少ない物質に変換してアンモ
ニアやアンモニウムイオンの量を減らす手段が必要にな
っている。
【0003】さらに、魚類、貝類、両生類、水生爬虫類
又は甲殻類などの水生生物の飼育用水槽においては、水
生生物の排泄物や餌に起因するアンモニアの濃度が時間
とともに増大する。アンモニアが高濃度になると水生生
物の生育もしくは飼育に害を及ぼすため、アンモニアを
害の少ない物質に変換してアンモニアの量を減らす手段
が必要になっている。
【0004】アンモニアやアンモニウムイオンの削減手
段としては、半導体触媒が有する光触媒機能を利用し
て、アンモニアやアンモニウムイオンを亜硝酸イオン、
硝酸イオンに酸化する手段が提案されている。(Sol
ar Energy、Vol.52、No.6、P45
9〜466、1994,Monatshefte fu
r Chemie、Vol.123、P333〜33
9、1992など)。この手段は、酸化チタンなどの半
導体触媒にそのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ
波長の光を照射すると、半導体触媒の光励起により伝導
帯に電子を、価電子帯に正孔を生じるが、この光励起し
て生じた電子の持つ強い還元力や正孔の持つ強い酸化力
を利用して、アンモニアやアンモニウムイオンを酸化す
るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体触媒が有する光
触媒機能を利用する前記手段では、アンモニアやアンモ
ニウムイオンの酸化速度が遅く、効率が悪いという問題
がある。特に、アンモニアやアンモニウムイオンを含有
した水溶液のpHが9以下の範囲ではアンモニアやアン
モニウムイオンの酸化速度が著しく遅い。このため、ア
ンモニアやアンモニウムイオンを酸化するには、大量の
半導体触媒が必要となり、また、大規模な半導体触媒処
理槽が必要になるなどの問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、半導体触
媒が有する光触媒機能による酸化反応に着目し、アンモ
ニアやアンモニウムイオンをより迅速に、かつ、より効
率よく酸化する方法を種々検討した結果、(1)アンモ
ニアおよび/またはアンモニウムイオンを吸着する吸着
剤と半導体触媒とからなる触媒体を用いることにより、
半導体触媒が有する光触媒機能を効率よく活用すること
ができること、(2)前記(1)の方法は、アンモニア
やアンモニウムイオンの酸化が起こり難いpHが9以下
の範囲のアンモニアおよび/またはアンモニウムイオン
を含有した水溶液をも迅速に、かつ、効率よく処理する
ことができることなどを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、アンモニアおよび/
またはアンモニウムイオンを含有した水溶液を迅速に、
かつ、効率よく酸化する方法を提供することにある。
【0008】本発明は、アンモニアおよび/またはアン
モニウムイオンを吸着する吸着剤と半導体触媒とからな
る触媒体に、アンモニアおよび/またはアンモニウムイ
オンを含有した水溶液を接触させ、該半導体触媒にその
バンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を照射
して、アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを
酸化することを特徴とするアンモニアおよび/またはア
ンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法である。
【0009】アンモニアおよび/またはアンモニウムイ
オンを吸着する吸着剤と半導体触媒とからなる触媒体
は、該吸着剤と該半導体触媒とが少なくとも一部分接触
した状態を維持したものであり、たとえば、吸着剤を
半導体触媒の表面に担持したり、吸着剤と半導体触媒
とを混合したり、あるいは、吸着剤が有する層間や細
孔の内部に半導体触媒を挿入したり、吸着剤の表面に
半導体触媒を担持したりして得ることができる。本発明
においては、光触媒機能を効率良く活用することができ
る触媒体を簡便に得ることができることから、前記、
の方法が好ましい。
【0010】本発明において、吸着剤としては、陽イオ
ン交換能を有する物質、たとえば、アルミノシリケー
ト、メタロシリケート、アルミノホスフェートなどのゼ
オライト、ケイ素、タングステン、ニオブなどの金属の
酸化物、含水酸化物あるいは水酸化物、ケイ素酸化物─
アルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物─チタン酸化
物などの金属複合酸化物、モリブドリン酸などのヘテロ
ポリ酸またはその塩、ヒドロキシアパタイトなどのリン
酸塩、スメクタイト、モンモリロナイト、バーミキュラ
イト、雲母などの粘土鉱物、チタン酸塩、ニオブ酸塩、
リン酸塩などの無機層状化合物などの無機イオン交換体
やイオン交換樹脂などの有機イオン交換体を用いること
ができる。本発明においては、アンモニアやアンモニウ
ムイオンに対して適度な吸着力を持ち、しかも、イオン
交換速度が速い吸着剤が好ましく、このような吸着剤と
しては粘土鉱物や金属の酸化物、含水酸化物あるいは水
酸化物や金属複合酸化物が挙げられる。本発明において
は、吸着剤として、特に、モンモリロナイトやケイ素酸
化物が好ましい。本発明においてケイ素酸化物とは、ケ
イ素の酸化物のほか、ケイ素の含水酸化物、水酸化物も
包含する。
【0011】また、半導体触媒としては、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化鉄、チタン酸ストロ
ンチウム、硫化モリブデン、硫化カドミウムなどの公知
の半導体を、単一または2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。さらに、前記の半導体触媒の光触媒機能
を向上させるために、半導体触媒の表面またはその内部
に、白金、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、ルテニ
ウム、鉄、バナジウムなどの金属あるいはそれらの金属
の化合物を担持あるいは含有してもよい。本発明におい
ては、高い光触媒機能を有し、化学的に安定であり、か
つ、無害である酸化チタンが好ましい。この酸化チタン
とは、酸化チタンのほか、含水酸化チタン、水和酸化チ
タン、メタチタン酸、オルトチタン酸、水酸化チタンな
どと一般に呼ばれているものを含み、それらの結晶型は
問わない。
【0012】本発明において、アンモニアおよび/また
はアンモニウムイオンを吸着する吸着剤を半導体触媒の
表面に担持するには、半導体触媒の分散液に微粒子の吸
着剤を添加したり、吸着剤となる物質を添加し、必要に
応じて中和あるいは加水分解したりした後、濾過し、必
要に応じて洗浄し、乾燥あるいは焼成する方法が好まし
い。半導体触媒の表面に担持する吸着剤としては、陽イ
オン交換能を有する等電点の低い物質、たとえば、ケイ
素、タングステン、ニオブ等の金属の酸化物、含水酸化
物あるいは水酸化物、ケイ素酸化物─アルミニウム酸化
物、アルミニウム酸化物─チタン酸化物などの金属複合
酸化物が好ましい。特に、前記の吸着剤として、ケイ素
酸化物が最も好ましい。吸着剤の担持量は、触媒体の使
用場面に応じて適宜設定できるが、吸着剤と半導体触媒
との合量に対する吸着剤の量として好ましくは0.1〜
70重量%、より好ましくは1〜50重量%、さらに好
ましくは1〜40重量%である。吸着剤の担持量が、前
記の0.1重量%より少ないとアンモニアおよび/また
はアンモニウムイオンを多量に吸着し難いため好ましく
ない場合があり、また、前記の70重量%より多いと半
導体触媒によるアンモニアおよび/またはアンモニウム
イオンの酸化が進み難い場合があるため好ましくない。
本発明において、担持するとは、半導体触媒の表面に吸
着剤を存在させるという意味であり、表面処理する、被
覆する、被着する、吸着するなどの表現を含む。
【0013】本発明において、アンモニアおよび/また
はアンモニウムイオンを吸着する吸着剤と半導体触媒と
を混合するには、吸着剤と半導体触媒とを乾式あるいは
湿式で混合し、必要に応じて成形したり、必要に応じて
得られた混合物や成形物を焼成したりする。本発明にお
いては、吸着剤と半導体触媒とをそれぞれ分散液とした
後、それらを混ぜ合わせ、次いで、濾過し、必要に応じ
て洗浄し、乾燥あるいは焼成する方法が好ましい。半導
体触媒と混合する吸着剤としては、陽イオン交換能を有
する物質、たとえば、スメクタイト、モンモリロナイト
などの粘土鉱物やケイ素、タングステン、ニオブなどの
金属の酸化物、含水酸化物あるいは水酸化物、ケイ素酸
化物─アルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物─チタ
ン酸化物などの金属複合酸化物が好ましい。特に、前記
の吸着剤として、モンモリロナイトまたはケイ素酸化物
が最も好ましい。吸着剤と半導体触媒との混合率は、触
媒体の使用場面に応じて適宜設定できるが、吸着剤と半
導体触媒との合量に対する吸着剤の量としては好ましく
は10〜90重量%、より好ましくは10〜70重量%
である。吸着剤の混合率は、前記の吸着剤の担持量とは
異なり、10重量%より少ないとアンモニアおよび/ま
たはアンモニウムイオンを多量に吸着し難いため好まし
くない場合があり、また、90重量%より多いと半導体
触媒によるアンモニアおよび/またはアンモニウムイオ
ンの酸化が進み難い場合があるため好ましくない。
【0014】本発明においては、前記の触媒体に、アン
モニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水
溶液を接触させ、該触媒体に含有した半導体触媒にその
バンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を照射
する。
【0015】本発明において、アンモニアおよび/また
はアンモニウムイオンを含有した水溶液は、アンモニ
ア、水酸化アンモニウム、アンモニア錯塩(アンミン錯
塩)、アンモニウム塩、第四アンモニウム化合物などの
化合物が溶解した状態の水溶液である。半導体触媒に照
射する光は、その半導体触媒の公知のバンドギャップ以
上のエネルギーを持つ波長の光を含む光であればよい。
たとえば、半導体触媒として酸化チタンを用いる場合で
は、酸化チタンのバンドギャップは約3.0eVである
から、3.0eV以上のエネルギー、すなわち約400
nm以下の波長の光を用いる。このような光としては、
太陽光や蛍光灯、ブラックライト、キセノンランプ、水
銀灯、殺菌灯などの光を用いることができる。本発明に
おいては、半導体触媒に照射する光の量や照射時間など
は、アンモニアやアンモニウムイオンの含有濃度や処理
水溶液の量などによって、適宜設定できる。本発明は、
どのようなpH範囲のアンモニアおよび/またはアンモ
ニウムイオンを含有した水溶液にも適用できるが、特に
酸化の難しいpHが9以下の範囲、さらにはpHが5〜
9の範囲の水溶液に好適である。
【0016】
【実施例】
実施例1 比表面積が308m2 /gである酸化チタンを用いて1
00重量%に調整した酸化チタンスラリーに水酸化ナト
リウム水溶液を添加して、該酸化チタンスラリーのpH
を10に調整した。次いで、前記の酸化チタンスラリー
を加熱して、75℃に昇温した後、その温度を保持しな
がら、攪拌下、水ガラスを添加した。水ガラスの添加量
は、水ガラスをSiO2 に換算して、SiO2 と酸化チ
タンのTiO2 の合量に対して、1重量%とした。引き
続き、酸化チタンスラリーを加熱して、85℃に昇温し
た後、その温度を保持しながら30分間熟成した。その
後、酸化チタンスラリーに硝酸水溶液を添加して、該酸
化チタンスラリーのpHを4.5に調整した後、濾過
し、洗浄し、乾燥して、吸着剤(水酸化ケイ素)を担持
した半導体触媒(酸化チタン)からなる触媒体(試料
A)を得た。
【0017】実施例2 実施例1において、水ガラスをSiO2 に換算して10
重量%添加すること以外は、実施例1と同様に処理し
て、吸着剤(水酸化ケイ素)を担持した半導体触媒(酸
化チタン)からなる触媒体(試料B)を得た。
【0018】実施例3 実施例1において、水ガラスをSiO2 に換算して20
重量%添加すること以外は、実施例1と同様に処理し
て、吸着剤(水酸化ケイ素)を担持した半導体触媒(酸
化チタン)からなる触媒体(試料C)を得た。
【0019】実施例4 実施例1において、水ガラスをSiO2 に換算して40
重量%添加すること以外は、実施例1と同様に処理し
て、吸着剤(水酸化ケイ素)を担持した半導体触媒(酸
化チタン)からなる触媒体(試料D)を得た。
【0020】比較例1 実施例1において、水ガラスを添加しないこと以外は、
実施例1と同様に処理して、比較試料Eを得た。
【0021】実施例5 比表面積が308m2 /gである酸化チタンを用いて1
00重量%に調整した酸化チタンスラリーと、40重量
%のモンモリロナイト(半井化学社製)のスラリーとを
混合した。モンモリロナイトの添加量は、モンモリロナ
イトと酸化チタンのTiO2 換算量の合量に対して、1
0重量%とした。引き続き、混合スラリーを濾過し、次
いで、200℃の温度で3時間焼成して、吸着剤(モン
モリロナイト)と半導体触媒(酸化チタン)とを混合し
てなる触媒体(試料F)を得た。
【0022】実施例6 実施例5において、モンモリロナイトを20重量%添加
すること以外は、実施例5と同様に処理して、吸着剤
(モンモリロナイト)と半導体触媒(酸化チタン)とを
混合してなる触媒体(試料G)を得た。
【0023】実施例7 実施例5において、モンモリロナイトを30重量%添加
すること以外は、実施例5と同様に処理して、吸着剤
(モンモリロナイト)と半導体触媒(酸化チタン)とを
混合してなる触媒体(試料H)を得た。
【0024】比較例2 実施例5において、モンモリロナイトを添加しないこと
以外は、実施例5と同様に処理して、比較試料Iを得
た。
【0025】実施例8 比表面積が308m2 /gである酸化チタンを用いて1
00重量%に調整した酸化チタンスラリーと、40重量
%のコロイダルシリカ(AEROSIL 200、日本
アエロジル社製)のスラリーとを混合した。コロイダル
シリカの添加は、コロイダルシリカと酸化チタンのTi
2 換算量の合量に対して、20重量%とした。引き続
き、混合スラリーを濾過し、次いで、500℃の温度で
3時間焼成して、吸着剤(コロイダルシリカ)と半導体
触媒(酸化チタン)とを混合してなる触媒体(試料J)
を得た。
【0026】実施例9 実施例8において、コロイダルシリカを30重量%添加
すること以外は、実施例8と同様に処理して、吸着剤
(コロイダルシリカ)と半導体触媒(酸化チタン)とを
混合してなる触媒体(試料K)を得た。
【0027】実施例10 実施例8において、コロイダルシリカを50重量%添加
すること以外は、実施例8と同様に処理して、吸着剤
(コロイダルシリカ)と半導体触媒(酸化チタン)とを
混合してなる触媒体(試料L)を得た。
【0028】実施例11 実施例8において、コロイダルシリカを70重量%添加
すること以外は、実施例8と同様に処理して、吸着剤
(コロイダルシリカ)と半導体触媒(酸化チタン)とを
混合してなる触媒体(試料M)を得た。
【0029】比較例3 実施例8において、コロイダルシリカを添加しないこと
以外は、実施例8と同様に処理して、比較試料Nを得
た。
【0030】実施例12 実施例8において、焼成温度を200℃とすること以外
は、実施例8と同様に処理して、吸着剤(コロイダルシ
リカ)と半導体触媒(酸化チタン)とを混合してなる触
媒体(試料O)を得た。
【0031】比較例4 実施例8において、コロイダルシリカを添加しないこ
と、焼成温度を200℃とすること以外は、実施例8と
同様に処理して、比較試料Pを得た。
【0032】前記の実施例および比較例で得た試料(A
〜P)のアンモニアおよび/またはアンモニウムイオン
を含有した水溶液の処理試験を行った。すなわち、NH
4 +およびNH3 の合計濃度が1.67mmol/lの
液(pH=7.0)250mlに触媒体試料を1g入
れ、分散させた。次に、触媒体に含有した半導体触媒
に、100W高圧水銀ランプから放射した紫外線を照射
して、半導体触媒にバンドギャップ以上のエネルギーを
持つ波長の光を照射した。なお、照射面積は137.4
cm2 であり、また、半導体触媒に照射される平均光量
は41mW/cm2であった。紫外線を5時間照射し続
けた後のNO3 - の生成量を測定して、触媒体の活性を
比較した。
【0033】この結果を表1および表2に示す。これら
の表1および表2から明らかなように、アンモニアおよ
び/またはアンモニウムイオンを吸着する吸着剤と半導
体触媒とからなる触媒体を用いる本発明は、アンモニア
やアンモニウムイオンの酸化速度が著しく速い。これ
は、アンモニアやアンモニウムイオンが吸着剤に捕捉さ
れ、吸着したアンモニアやアンモニウムイオンが濃度勾
配を駆動力として半導体触媒の表面に移動し、半導体触
媒の有する光触媒機能により酸化されるため、酸化反応
がより効率よく起こるためと推察される。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明は、アンモニアおよび/またはア
ンモニウムイオンを吸着する吸着剤と半導体触媒とから
なる触媒体に、アンモニアおよび/またはアンモニウム
イオンを含有した水溶液を接触させ、該半導体触媒にそ
のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を照
射して、アンモニアおよび/またはアンモニウムイオン
を酸化する、アンモニアおよび/またはアンモニウムイ
オンを含有した水溶液の処理方法であって、アンモニア
やアンモニウムイオンを迅速に、かつ、効率よく酸化す
ることができるため、生活排水、灌漑排水、産業排水な
どの各種排水、水生生物の飼育用水槽の水、プール用水
などのアンモニアやアンモニウムイオンを含有した水溶
液の浄化に有用である。特に、本発明は、pHが9以下
の範囲のアンモニアおよび/またはアンモニウムイオン
を含有した水溶液の処理に好適であり、産業用途ばかり
でなく一般家庭用のアンモニアおよび/またはアンモニ
ウムイオンを含有した水溶液の浄化に有用である。
【0037】本発明においては、前記の触媒体の形態と
して、吸着剤を半導体触媒の表面に担持したものや吸着
剤と半導体触媒を混合したものが、アンモニアやアンモ
ニウムイオンをより迅速に、かつ、より効率よく酸化す
ることができるため、特に好ましく、各種排水の浄化、
水生生物の飼育用水槽の水やプール用水などの高度処理
に好適である。
【0038】また、本発明においては、前記の吸着剤と
して、モンモリロナイトまたはケイ素酸化物が、アンモ
ニアやアンモニウムイオンの吸着容量が大きく、吸着速
度が速いため、アンモニアおよび/またはアンモニウム
イオンをより迅速に、かつ、より効率よく酸化すること
ができ、各種排水の浄化、水生生物の飼育用水槽の水や
プール用水などの高度処理に好適である。
【0039】本発明における特に好ましい実施態様とし
ては、アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを
吸着する吸着剤としてケイ素酸化物を用い、このケイ素
酸化物を半導体触媒の表面に担持してなる触媒体を用い
る、アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含
有した水溶液の処理方法が挙げられる。また、本発明に
おける特に好ましい実施態様としては、アンモニアおよ
び/またはアンモニウムイオンを吸着する吸着剤として
モンモリロナイトまたはケイ素酸化物を用い、これらの
吸着剤と半導体触媒とを混合してなる触媒体を用いる、
アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有し
た水溶液の処理方法が挙げられる。これらの好ましい実
施態様では、アンモニアおよび/またはアンモニウムイ
オンをより迅速に、かつ、より効率よく酸化することが
できるため、生活排水、灌漑排水、産業排水などの各種
排水、水生生物の飼育用水槽の水、プール用水などのア
ンモニアやアンモニウムイオンを含有した水溶液の浄化
に最適である。特に、pHが9以下の範囲のアンモニア
および/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液の
処理に最適であり、産業用途ばかりでなく一般家庭用の
アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有し
た水溶液の浄化に最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/02 J (72)発明者 千葉 勝一 滋賀県草津市西渋川二丁目3番1号 石原 産業株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニアおよび/またはアンモニウム
    イオンを吸着する吸着剤と半導体触媒とからなる触媒体
    に、アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含
    有した水溶液を接触させ、該半導体触媒にそのバンドギ
    ャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を照射して、ア
    ンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを酸化する
    ことを特徴とするアンモニアおよび/またはアンモニウ
    ムイオンを含有した水溶液の処理方法。
  2. 【請求項2】 触媒体がアンモニアおよび/またはアン
    モニウムイオンを吸着する吸着剤を半導体触媒の表面に
    担持してなる触媒体である、請求項1に記載のアンモニ
    アおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液
    の処理方法。
  3. 【請求項3】 触媒体がアンモニアおよび/またはアン
    モニウムイオンを吸着する吸着剤と半導体触媒とを混合
    してなる触媒体である、請求項1に記載のアンモニアお
    よび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処
    理方法。
  4. 【請求項4】 アンモニアおよび/またはアンモニウム
    イオンを含有した水溶液のpHが9以下の範囲であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアンモニアおよび/ま
    たはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法。
  5. 【請求項5】 吸着剤がモンモリロナイトまたはケイ素
    酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のアンモ
    ニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶
    液の処理方法。
JP6302938A 1994-11-10 1994-11-10 アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法 Pending JPH08132075A (ja)

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JP6302938A Pending JPH08132075A (ja) 1994-11-10 1994-11-10 アンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含有した水溶液の処理方法

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