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JPH0811086B2 - 劇場ホール用椅子 - Google Patents

劇場ホール用椅子

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Publication number
JPH0811086B2
JPH0811086B2 JP14100993A JP14100993A JPH0811086B2 JP H0811086 B2 JPH0811086 B2 JP H0811086B2 JP 14100993 A JP14100993 A JP 14100993A JP 14100993 A JP14100993 A JP 14100993A JP H0811086 B2 JPH0811086 B2 JP H0811086B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chair
seat portion
fixed
movable
seat
Prior art date
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Expired - Fee Related
Application number
JP14100993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06319628A (ja
Inventor
福司 川上
毅 境
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP14100993A priority Critical patent/JPH0811086B2/ja
Publication of JPH06319628A publication Critical patent/JPH06319628A/ja
Publication of JPH0811086B2 publication Critical patent/JPH0811086B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は劇場ホール内の音響特
性の向上を図ることができる劇場ホール用椅子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般の劇場ホール用椅子は、座り心地や
意匠上の見地から各部にクツシヨン等弾力性のある部材
を多く用いたり、脚部を除く各部を織物等で覆う等の構
成となっている。
【0003】ところで、このような劇場ホール用椅子に
おいては、椅子に観客が着席した場合と椅子が空席であ
る場合とで吸音力が異なり、着席時の方が観客の衣装等
によって吸音力が大となるため、劇場内の残響特性を空
席時と満席時において大きく異ならせてしまうという欠
点があった。例えば図9は、通常の椅子を設置した劇場
において空席時と満席時の残響特性を測定した結果を示
す図である。この図から明らかなように、劇場内におけ
る音の残響時間は、空席時より満席時の方が短い。した
がって、従来構造の椅子を設置した劇場内においては、
空席時に行うリハーサル演奏と満席時に行う本番演奏と
で演奏音に違いが生じ、演奏者が本番演奏時にとまどう
等の不都合が生じていた。
【0004】そこで本出願人は、実公昭62−512号
公報において、上記問題を改善しうる劇場ホール用椅子
を提案した。この椅子は図10に示すように、座部1の
上面1Aおよび背もたれ部2の背もたれ面2Aが吸音性
を有する材質で構成される一方、座部1の枠体3および
背もたれ部2の背面板4は音を反射する材質で構成され
ている。また、枠体3の下面および背面板4には、多数
の孔3A…,4A…がそれぞれ形成されるとともに、枠
体3と背面板4の内面側にはそれぞれ、同様の孔5A
…,6A…を有する遮蔽板5,6が摺動可能に配置され
ており、図示の空席状態では、遮蔽板6の孔6Aと背面
板4の孔4A、遮蔽板5の孔5Aと枠体3の孔3Aがそ
れぞれ合致するようになっている。
【0005】一方、この椅子に観客が着席した場合に
は、前記座部1が軸線7を中心として前方に傾動し、座
部1内の遮蔽板5がパイプ8に固定された部材9によっ
て突き動かされ、孔3A…と孔5A…がずれる。同時
に、軸10に固定されたアーム11の一端が枠体3に押
されて回動し、このアーム11の他端が遮蔽板6を突き
動かして孔4A…と孔6A…がずれるようになってい
る。
【0006】上記構成からなる椅子では、空席時に吸音
面1A,2Aが露出するとともに、孔3Aと5A、孔4
Aと5Aが合致して開き、椅子全体としての吸音性が大
きくなる。一方、着席時には吸音面1A,2Aが人体で
覆い隠され、同時に孔3Aと5A,孔4Aと6Aが閉じ
て吸音性が大幅に低下し、これにより劇場内における音
響特性を空席時と着席時とで略一定に保つことができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の劇場
ホール用椅子は、観客着席時によって覆い隠されない部
分、すなわち背もたれ等の後面側に、多数の孔5A,6
Aを有する遮蔽板5,6を設け、観客着席に伴なう座部
等への押圧力を別途リンク機構等を介在させて間接的に
後面側に伝達し、もって前記遮蔽板5,6を動かすとい
う構成をもっているため、駆動力伝達が直接的でなく構
造も複雑になり製造コストが高くなるとともに、遮蔽板
5,6を円滑に動作させる必要からこれらを内蔵する部
分等の形状に対する制約があり、椅子としての意匠自由
度が低い等の欠点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するためになされたもので、着席時に人体で覆い隠
される部分の少なくとも一部に、空席状態で互いに離間
し着席状態では互いに接合される可動部と固定部を設
け、これら可動部と固定部の当接面の少なくとも一部を
吸音性に構成した椅子である。
【0009】
【作用】この劇場ホール用椅子は、着席時には、観客着
席に伴なう押圧で直接的に可動部が固定部に押し付けら
れて、これらの当接し合う部分に設けられた吸音面が閉
塞され、椅子としての吸音力が低下し、総合的な吸音力
は略々観客が有する吸音力のみに依存するようになる。
また、空席時には、可動部が固定部から離間し、これら
の当接面が露呈するので、椅子単体としての吸音力が増
大する。
【0010】
【実施例】図1および図2は、この発明に係わる劇場ホ
ール用椅子の第1実施例を示す図である。図中符号20
は椅子の支持体で、この支持体20は、上端にひじ掛け
部21が形成され床面に直立固定された一対の側板22
と、これら側板22の後側縁に掛け渡された背面板23
と、各側板22の中央部間に略水平に固定された下面板
24とから構成されている。なお、これら側板22、背
面板23、下面板24は全て音を反射する反射性材質で
成形されている。
【0011】背面板23の前面には、ポリウレタン,グ
ラスウール等の弾力性と吸音性を有する材料からなるク
ッション体25が固定され、その表面に装飾用のクロス
26が被せられて背もたれ部27が形成されている。同
様に、下面板24の上面にもクッション体28およびク
ロス29からなる固定座部30が設けられており、これ
ら背もたれ部27および固定座部30の表面は吸音性と
なっている。
【0012】一方、固定座部30の上には、芯板31の
両面にクッション材32を固定し、さらにクロス33で
全体を覆ってなる可動座部34が配置され、その後端部
は、固定座部30の後端部近傍において各側板22間に
掛け渡された水平軸35により上下回動可能に支持され
ている。また、この可動座部34には図示しない付勢手
段が設けられ、空席時には図示のように背もたれ部27
には達しない位置まで跳ね上げられている。
【0013】一方、各側板22の内面側には、着席時に
人体の腰および太股と対向する位置に、それぞれ前記同
様にクッション体をクロスで覆った吸音部36が形成さ
れ、各側板の内面側の他の部分は音を反射する反射性ク
ッション体37が固定されている。
【0014】上記構成からなる劇場ホール用椅子におい
ては、空席時に可動座部34が固定座部30から跳ね上
がった位置に支持され、可動座部34の吸音性下面と固
定座部30の吸音性上面とが露呈されており、椅子全体
としての吸音力が大きい。一方、この椅子に観客が着席
すると、図2に示すように可動座部34が固定座部30
に押し付けられ、可動座部34の下面と固定座部30の
上面が閉塞されるとともに、背もたれ部27の前面と、
可動座部34の上面、各側板22の吸音部36が人体に
より覆い隠される。したがって、着席時の椅子全体の吸
音力をB、空席時の吸音力をAとすると、その関係は次
式のように表される。
【0015】B=A+−− ただし、 :椅子に当接していない人体表面の吸音力 :背もたれ部27,可動座部34,側板吸音部36の
各表面のうち、着席時に人体で覆い隠される部分の吸音
力 :可動座部34,固定座部30の表面の着席時に当接
しあう部分の吸音力
【0016】したがって、上式において=+に設
定することにより、劇場内における空席時と着席時の音
響特性を略一定とすることができる。特にこの例では、
の部分の面積および吸音力を大きく設定できるため、
=+の実現が容易である。
【0017】またこの例では、椅子の座部を固定座部3
0および可動座部34で構成し、可動座部34を回動可
能とした単純な構造なので、遮蔽板を摺動可能に内蔵し
た従来例よりも製造コストが安く、動作も確実である。
同時に、従来例に比して背もたれ部27と座部30の形
状に対する制約が少なく、例えば曲面の多い形状なども
採用でき、意匠の自由度が大きいという利点が得られ
る。さらに可動座部34は空席時に跳ね上がった状態に
保たれているので、着席の際にはこの可動座部34の回
動によりクッション効果が得られ、座り心地が良い。
【0018】次に、図3および図4はこの発明の第2実
施例を示し、この例では、下面板40および固定座部4
1の前後方向の幅が前記実施例よりも小さくされるとと
もに、可動座部42は各側板22の前端中央部間で掛け
渡された水平軸43により上下回動自在に支持されてい
る。前記可動座部42は、前端部下面に突出部44Aを
有する平板状の芯材44に、突出部44Aを除いてクッ
ション体45およびクロス46を固定したものである。
さらに可動座部42には付勢手段(図示略)が付設され、
空席時には直立状態まで跳ね上げられ、一方、着席時に
は図4のように可動座部42が後方に回動し、その後端
部下面が固定座部41の上面に密着するようになってい
る。その他の部分は前記第1実施例と同様である。
【0019】この例の椅子においては、前記実施例と同
様に吸音力調節効果が得られるうえ、可動座部42が後
方に向けて回動する構成なので、着席時には椅子の前に
立って腰を降ろすだけで、手を使わずに可動座部42を
円滑に回動させることができる利点が得られる。
【0020】またこの例では、空席時に可動座部42が
側板22の前端縁に沿って直立するので、劇場内で前方
に設置された椅子との間の通路空間を、前記実施例より
も広く取ることができる。
【0021】次に、図5および図6はこの発明の第3実
施例を示し、この例では、固定座部50の前方に下面板
51を備えた可動座部52が並べて配置され、この可動
座部52の後端上部と固定座部50の前端上部が水平軸
53で上下回動可能に連結されており、これらの当接面
は吸音面となっている。また、可動座部52は図示しな
い付勢手段により空席時は直立位置まで跳ね上げられて
いる。そして、観客が着席すると可動座部52が回動
し、固定座部50の前端面に可動座部52の後端面が密
着する。その他の構成は前記各実施例と同様である。
【0022】この例においても前記実施例と同様の音響
特性調節効果が得られる。またこの椅子では空席時に、
可動座部52が各側板22の前端に沿って、ひじ掛け部
21の高さまで起立するので、第2実施例と同様に通路
スペースを広く取れるうえ、見掛け上コンパクトになる
利点がある。
【0023】次に、図7および図8はこの発明の第4実
施例を示し、この例では座部60が、下面板24の上面
に固定された固定座部61と、この固定座部61上に配
置され略同じ大きさの可動座部62とから構成され、こ
れら固定座部61と可動座部62の間には可動座部62
を一定距離持ち上げるスプリング等の付勢手段63…が
複数介装されている。なお、前記可動座部62および固
定座部61は全面に亙って吸音性を有する。
【0024】一方、背もたれ部65は、背面板23に固
定された固定背部66と、複数のスプリング67を介し
てこの固定背部66と平行に間隙を空けて支持された可
動背部68とから構成されており、これらも全面に亙っ
て吸音性を有する。そして、観客が着席すると、可動座
部62の下面は固定座部61に、可動背部68の後面は
固定背部66の前面に密着するようになっている。な
お、可動座部62と固定座部61、可動背部68と固定
背部66の離間量は、それぞれの対向面で所定の吸音力
が得られるように設定されている。
【0025】この例においても、前記各実施例と同様の
吸音性調節効果が得られるとともに、スプリング63
…,64…の弾性力によって、着席時のクッション効果
に優れるという利点がある。なお、この発明は以上の実
施例のみに限らず、各部の形状を変更したり、各実施例
の特徴点を組み合わせたものとしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この劇場ホール用
椅子は、着席時には、観客着席に伴なう押圧で直接的に
可動部が固定部に押し付けられて、これらの当接し合う
部分に設けられた吸音面が閉塞され椅子としての吸音力
が低下し、総合的な吸音力は略々観客が有する吸音力の
みに依存させることが可能となり、椅子による不要な残
響時間の減少等を防止できると共に、空席時には、可動
部が固定部から離間してこれらの当接し合う部分に設け
られた吸音面が露呈するので、椅子単体として任意に吸
音力を増大させることができ、空席時の椅子自体に、着
席時観客と椅子が全体として有していた吸音力(主に観
客の人体がもたらしていた吸音力)と同等程度の吸音力
を具備させることができる。
【0027】これにより、劇場等での空席時と着席時の
残響時間の減少を可及的に小とした状態でかつ両者を略
々同一の状態に保つことが可能となる。また、固定部と
可動部との当接を観客の着席により直接的に行なう単純
な構造なので、製造コストが安く動作も確実である。同
時に、従来に比して各部の形状に対する制約が少なく、
例えば曲面の多い形状なども採用でき、意匠の自由度が
大きいという利点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の劇場ホール用椅子の第1実施例を示
す空席時の縦断面図である。
【図2】同第1実施例の着席時の縦断面図である。
【図3】この発明の第2実施例を示す図1と同様の図で
ある。
【図4】同第2実施例を示す図2と同様の図である。
【図5】この発明の第3実施例を示す図1と同様の図で
ある。
【図6】同第3実施例を示す図2と同様の図である。
【図7】この発明の第4実施例を示す図1と同様の図で
ある。
【図8】同第4実施例を示す図2と同様の図である。
【図9】一般的な劇場内の残響特性の測定結果を示すグ
ラフである。
【図10】従来の劇場ホール用椅子の一例を示す縦断面
図である。
【符号の説明】 20 支持体 21 ひじ掛け部 22 側板 23 背面板 24 下面板 27 背もたれ部 30 固定座部 34 可動座部 35 水平軸 36 側板の吸音部 40 下面板 41 固定座部 42 可動座部 43 水平軸 50 固定座部 51 下面板 52 可動座部 53 水平軸 61 固定座部 62 可動座部 63 付勢手段 66 固定背部 67 付勢手段 68 可動背部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着席時に人体で覆い隠される部分の少なく
    とも一部に、空席状態で互いに離間し着席状態では互い
    に接合される可動部と固定部を設け、これら可動部と固
    定部の当接面の少なくとも一部を吸音性に構成したこと
    を特徴とする劇場ホール用椅子。
JP14100993A 1993-06-11 1993-06-11 劇場ホール用椅子 Expired - Fee Related JPH0811086B2 (ja)

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2840586B1 (fr) * 2002-06-05 2004-08-20 Airbus Siege pour aeronef
DE102017204886A1 (de) * 2017-03-23 2018-09-27 Airbus Operations Gmbh Passagiersitz mit einem manuell erweiterbaren Sitzelement und Passagierkabinenbereich

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JPH06319628A (ja) 1994-11-22

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