JPH08109620A - 浮消波堤 - Google Patents
浮消波堤Info
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- JPH08109620A JPH08109620A JP6274390A JP27439094A JPH08109620A JP H08109620 A JPH08109620 A JP H08109620A JP 6274390 A JP6274390 A JP 6274390A JP 27439094 A JP27439094 A JP 27439094A JP H08109620 A JPH08109620 A JP H08109620A
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- 238000005192 partition Methods 0.000 claims description 7
- 238000000638 solvent extraction Methods 0.000 claims description 6
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A10/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
- Y02A10/11—Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters
Landscapes
- Revetment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、浮力室をそなえるようにした浮消
波堤に関し、特に短波長域での消波性能の悪化を少なく
しながら長波長域までの使用を可能とし、しかも反射波
の発生を小さくできるようにしたものである。 【構成】 堤体2の両側の側部浮力室の下端部を連結す
る下部浮力室5をそなえるとともに、上記両側の側部浮
力室の上端を連結する水平多孔板8と同側部浮力室の前
端を連結する前部垂直多孔板7とが設けられて、これら
の多孔板7,8により、入射波1に伴う反射波の発生が
抑制される。また、水平多孔板8と内底板9との間に形
成される水平流路aと、内底板9と下部浮力室5との間
に形成される蛇行流路bとにそれぞれ沿う水の動きによ
り、入射波1のエネルギーが消費され、これにより長波
長域までの使用が可能になる。
波堤に関し、特に短波長域での消波性能の悪化を少なく
しながら長波長域までの使用を可能とし、しかも反射波
の発生を小さくできるようにしたものである。 【構成】 堤体2の両側の側部浮力室の下端部を連結す
る下部浮力室5をそなえるとともに、上記両側の側部浮
力室の上端を連結する水平多孔板8と同側部浮力室の前
端を連結する前部垂直多孔板7とが設けられて、これら
の多孔板7,8により、入射波1に伴う反射波の発生が
抑制される。また、水平多孔板8と内底板9との間に形
成される水平流路aと、内底板9と下部浮力室5との間
に形成される蛇行流路bとにそれぞれ沿う水の動きによ
り、入射波1のエネルギーが消費され、これにより長波
長域までの使用が可能になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮力室をそなえるよう
にした浮消波堤に関する。
にした浮消波堤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の浮消波堤としては、図3に示すよ
うなものがあり、その堤体02が入射波01の進行方向と直
角をなす方向へ配置される。そして堤体02は係留索03を
介し、図示しないシンカーウェイトによって係留され
る。このような浮消波堤によれば、養殖漁場の整備,海
洋レクリエーション基地の造成等のための静穏水域を提
供することができる。また、このような浮消波堤では海
水交換が可能であり、その設置や撤去作業が短期間で安
価に実現できるという利点がある。
うなものがあり、その堤体02が入射波01の進行方向と直
角をなす方向へ配置される。そして堤体02は係留索03を
介し、図示しないシンカーウェイトによって係留され
る。このような浮消波堤によれば、養殖漁場の整備,海
洋レクリエーション基地の造成等のための静穏水域を提
供することができる。また、このような浮消波堤では海
水交換が可能であり、その設置や撤去作業が短期間で安
価に実現できるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な従来の浮消波堤では、海象条件の穏やかな内海(消波
対象とする波周期が5〜6秒以下と短い領域)でしか利
用されていない。しかしながら、日本の沿岸域では外海
からの長い波長の波の侵入する水域が多いため、利用水
域は、しだいに沖合へ展開されてきており、より長い周
期の波に経済的に対応できる浮消波堤が望まれている。
な従来の浮消波堤では、海象条件の穏やかな内海(消波
対象とする波周期が5〜6秒以下と短い領域)でしか利
用されていない。しかしながら、日本の沿岸域では外海
からの長い波長の波の侵入する水域が多いため、利用水
域は、しだいに沖合へ展開されてきており、より長い周
期の波に経済的に対応できる浮消波堤が望まれている。
【0004】一方、短い周期の海象で稼動している浮消
波堤においては、漁船等の小型船舶が付近を航行できな
くなるという不具合が生じており、これは、浮消波堤に
進入してくる入射波と浮消波堤から発生する反射波との
相互干渉によって、乱れた大きな波が生まれることに起
因する。本発明は、上述の問題点の解消をはかろうとす
るものであり、短波長域での消波性能の悪化を少なくし
ながら長波長域までの使用を可能とし、しかも反射波の
発生を小さくできるようにした浮消波堤を提供すること
を目的とする。
波堤においては、漁船等の小型船舶が付近を航行できな
くなるという不具合が生じており、これは、浮消波堤に
進入してくる入射波と浮消波堤から発生する反射波との
相互干渉によって、乱れた大きな波が生まれることに起
因する。本発明は、上述の問題点の解消をはかろうとす
るものであり、短波長域での消波性能の悪化を少なくし
ながら長波長域までの使用を可能とし、しかも反射波の
発生を小さくできるようにした浮消波堤を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明の浮消波堤は、堤体の両側でそれぞれ水面を
貫通するように設けられた側部浮力室と、これらの側部
浮力室の下端部を連結するように配設された下部浮力室
とをそなえるとともに、上記両側の側部浮力室の上端を
相互に連結するように水面よりも上方で水平に設けられ
た水平多孔板と、上記両側の側部浮力室の前端を連結す
るようにして垂直に配設された前部垂直多孔板とをそな
え、上記水平多孔板との間に水面に沿う水平流路を形成
すべく同水平多孔板よりも下方の水面下に配設された内
底板と、上記前部垂直多孔板と平行に上記内底板から下
方へ垂設された複数の上部案内板と、これらの上部案内
板の相互間に隙間をあけて挿入されるように上記下部タ
ンクの上面から起立した複数の下部案内板とが設けられ
て、上記の上部案内板と下部案内板との間に蛇行流路が
形成されたことを特徴としている。
め、本発明の浮消波堤は、堤体の両側でそれぞれ水面を
貫通するように設けられた側部浮力室と、これらの側部
浮力室の下端部を連結するように配設された下部浮力室
とをそなえるとともに、上記両側の側部浮力室の上端を
相互に連結するように水面よりも上方で水平に設けられ
た水平多孔板と、上記両側の側部浮力室の前端を連結す
るようにして垂直に配設された前部垂直多孔板とをそな
え、上記水平多孔板との間に水面に沿う水平流路を形成
すべく同水平多孔板よりも下方の水面下に配設された内
底板と、上記前部垂直多孔板と平行に上記内底板から下
方へ垂設された複数の上部案内板と、これらの上部案内
板の相互間に隙間をあけて挿入されるように上記下部タ
ンクの上面から起立した複数の下部案内板とが設けられ
て、上記の上部案内板と下部案内板との間に蛇行流路が
形成されたことを特徴としている。
【0006】また、本発明の浮消波堤は、上記前部垂直
多孔板と上記下部浮力室の前端に立設された下部案内板
との間に、上記水平流路の前端に接続される前部垂直流
路と上記蛇行流路の前端に接続される蛇行前端流路とを
仕切るための前部内側多孔板が設けられたことを特徴と
している。
多孔板と上記下部浮力室の前端に立設された下部案内板
との間に、上記水平流路の前端に接続される前部垂直流
路と上記蛇行流路の前端に接続される蛇行前端流路とを
仕切るための前部内側多孔板が設けられたことを特徴と
している。
【0007】さらに、本発明の浮消波堤は、上記両側の
側部浮力室の後端を連結するように垂直に配設された垂
直背板をそなえ、同垂直背板と上記下部浮力室の後端に
立設された下部案内板との間に、上記水平流路の後端に
接続される後部垂直流路と上記蛇行流路の後端に接続さ
れる蛇行後端流路とを仕切るための後部内側仕切り板が
設けられたことを特徴としている。
側部浮力室の後端を連結するように垂直に配設された垂
直背板をそなえ、同垂直背板と上記下部浮力室の後端に
立設された下部案内板との間に、上記水平流路の後端に
接続される後部垂直流路と上記蛇行流路の後端に接続さ
れる蛇行後端流路とを仕切るための後部内側仕切り板が
設けられたことを特徴としている。
【0008】
【作用】上述の本発明の浮消波堤では、両側の側部浮力
室の上端を相互に連結する水平多孔板と、同側部浮力室
の前端を連結する前部垂直多孔板とにより、入射波が崩
れて渦に変換されるようになり、これに伴い堤体からの
反射波が大幅に減少するようになる。また、上記水平多
孔板と、同水平多孔板と平行に水面下に配設された内底
板との間に水面に沿う水平流路が形成されるので、入射
波が到来すると、堤体内部における自由表面としての水
面に沿い前後に激しく運動する流れを生じるようにな
り、これに伴い入射波のエネルギーを消費させる作用が
行なわれる。
室の上端を相互に連結する水平多孔板と、同側部浮力室
の前端を連結する前部垂直多孔板とにより、入射波が崩
れて渦に変換されるようになり、これに伴い堤体からの
反射波が大幅に減少するようになる。また、上記水平多
孔板と、同水平多孔板と平行に水面下に配設された内底
板との間に水面に沿う水平流路が形成されるので、入射
波が到来すると、堤体内部における自由表面としての水
面に沿い前後に激しく運動する流れを生じるようにな
り、これに伴い入射波のエネルギーを消費させる作用が
行なわれる。
【0009】さらに、上記内底板から下方へ垂設された
複数の上部案内板と、下部タンクの上面から起立した複
数の下部案内板との間で蛇行流路が形成されるので、堤
体が入射波を受けると、上記蛇行流路内で水流が往復す
る振動と堤体の横揺れとの連成作用を生じるようにな
り、これにより入射波のエネルギーを消費させることが
できる。
複数の上部案内板と、下部タンクの上面から起立した複
数の下部案内板との間で蛇行流路が形成されるので、堤
体が入射波を受けると、上記蛇行流路内で水流が往復す
る振動と堤体の横揺れとの連成作用を生じるようにな
り、これにより入射波のエネルギーを消費させることが
できる。
【0010】また、上記水平流路の前端に接続される前
部垂直流路と上記蛇行流路の前端に接続される蛇行前端
流路とが前部内側多孔板で仕切られることにより、上記
の水平流路および蛇行流路にそれぞれ沿う水流の動きが
適切に行なわれるようになる。さらに、上記水平流路の
後端に接続される後部垂直流路と上記蛇行流路の後端に
接続される蛇行後端流路とが後部内側仕切り板で仕切ら
れることにより、上記の水平流路および蛇行流路に沿う
水流の動きが一層適切に行なわれるようになる。
部垂直流路と上記蛇行流路の前端に接続される蛇行前端
流路とが前部内側多孔板で仕切られることにより、上記
の水平流路および蛇行流路にそれぞれ沿う水流の動きが
適切に行なわれるようになる。さらに、上記水平流路の
後端に接続される後部垂直流路と上記蛇行流路の後端に
接続される蛇行後端流路とが後部内側仕切り板で仕切ら
れることにより、上記の水平流路および蛇行流路に沿う
水流の動きが一層適切に行なわれるようになる。
【0011】
【実施例】以下図面により本発明の一実施例としての浮
消波堤について説明すると、図1はその横断面図(図2
のA−A断面図)であり、図2は図1のB−B断面図で
ある。
消波堤について説明すると、図1はその横断面図(図2
のA−A断面図)であり、図2は図1のB−B断面図で
ある。
【0012】図1,2に示すように、入射波1の消波の
ための浮体としての堤体2が、シンカー付き係留索3を
介し係留されるようになっており、同堤体2の両側には
水面を貫通するように側部浮力室4,4が設けられてい
る。そして、これらの側部浮力室4,4の下端部を連結
するように下部浮力室5が設けられるとともに、両側の
側部浮力室4,4の上端を相互に連結するように水面よ
りも上方で水平多孔板8が水平に配設されている。ま
た、両側の側部浮力室4,4の前端を連結するように前
部垂直多孔板7が配設されている。
ための浮体としての堤体2が、シンカー付き係留索3を
介し係留されるようになっており、同堤体2の両側には
水面を貫通するように側部浮力室4,4が設けられてい
る。そして、これらの側部浮力室4,4の下端部を連結
するように下部浮力室5が設けられるとともに、両側の
側部浮力室4,4の上端を相互に連結するように水面よ
りも上方で水平多孔板8が水平に配設されている。ま
た、両側の側部浮力室4,4の前端を連結するように前
部垂直多孔板7が配設されている。
【0013】さらに、水平多孔板8との間に水面に沿う
水平流路aを形成できるように、同水平多孔板8よりも
下方の水面下に内底板9が配設されている。そして、前
部垂直多孔板7と平行に内底板9から下方へ突出した複
数の上部案内板9aと、これらの上部案内板9aの相互
間に隙間をあけて挿入されるように下部浮力室5の上面
から起立した複数の下部案内板10とが設けられ、これら
の上部案内板9aと下部案内板10との間に蛇行流路bが
形成されている。
水平流路aを形成できるように、同水平多孔板8よりも
下方の水面下に内底板9が配設されている。そして、前
部垂直多孔板7と平行に内底板9から下方へ突出した複
数の上部案内板9aと、これらの上部案内板9aの相互
間に隙間をあけて挿入されるように下部浮力室5の上面
から起立した複数の下部案内板10とが設けられ、これら
の上部案内板9aと下部案内板10との間に蛇行流路bが
形成されている。
【0014】また、前部垂直多孔板7と下部浮力室5の
前端に立設された下部案内板10aとの間に、水平流路a
の前端に接続される前部垂直流路cと蛇行流路bの前端
に接続される蛇行前端流路dとを仕切るための前部内側
多孔板11が設けられている。
前端に立設された下部案内板10aとの間に、水平流路a
の前端に接続される前部垂直流路cと蛇行流路bの前端
に接続される蛇行前端流路dとを仕切るための前部内側
多孔板11が設けられている。
【0015】さらに、両側の側部浮力室4,4の後端を
連結するように垂直に配設された垂直背板12が設けられ
るほか、同垂直背板12と下部浮力室5の後端に立設され
た下部案内板10bとの間に、水平流路aの後端に接続さ
れる後部垂直流路eと蛇行流路bの後端に接続される蛇
行後端流路fとを仕切るための後部内側仕切り板13が設
けられている。
連結するように垂直に配設された垂直背板12が設けられ
るほか、同垂直背板12と下部浮力室5の後端に立設され
た下部案内板10bとの間に、水平流路aの後端に接続さ
れる後部垂直流路eと蛇行流路bの後端に接続される蛇
行後端流路fとを仕切るための後部内側仕切り板13が設
けられている。
【0016】本実施例の浮消波堤は上述のように構成さ
れているので、両側の側部浮力室4,4の上端を相互に
連結する水平多孔板8と、同側部浮力室4.4の前端を
連結する前部垂直多孔板7とにより、入射波1が崩れて
渦に変換されるようになり、これに伴い堤体1からの反
射波が大幅に減少するようになる。なお、図5は本発明
の浮消波堤の反射率を従来のものと比較して示すグラフ
である。
れているので、両側の側部浮力室4,4の上端を相互に
連結する水平多孔板8と、同側部浮力室4.4の前端を
連結する前部垂直多孔板7とにより、入射波1が崩れて
渦に変換されるようになり、これに伴い堤体1からの反
射波が大幅に減少するようになる。なお、図5は本発明
の浮消波堤の反射率を従来のものと比較して示すグラフ
である。
【0017】また、水平多孔板8と、同水平多孔板8と
平行に水面下に配設された内底板9との間に水面に沿う
水平流路aが形成されるので、入射波1が到来すると、
堤体2の内部における自由表面としての水面に沿い前後
に激しく運動する流れを生じるようになり、これに伴い
入射波1のエネルギーを消費させる作用が行なわれる。
平行に水面下に配設された内底板9との間に水面に沿う
水平流路aが形成されるので、入射波1が到来すると、
堤体2の内部における自由表面としての水面に沿い前後
に激しく運動する流れを生じるようになり、これに伴い
入射波1のエネルギーを消費させる作用が行なわれる。
【0018】さらに、内底板9から下方へ垂設された複
数の上部案内板9aと、下部タンク5の上面から起立し
た複数の下部案内板10との間に、蛇行流路aが形成され
るので、堤体2が入射波1を受けると、蛇行流路a内に
沿い水流が往復する振動と堤体2の横揺れとの連成作用
を生じるようになり、これにより入射波1のエネルギー
を消費させることができる。
数の上部案内板9aと、下部タンク5の上面から起立し
た複数の下部案内板10との間に、蛇行流路aが形成され
るので、堤体2が入射波1を受けると、蛇行流路a内に
沿い水流が往復する振動と堤体2の横揺れとの連成作用
を生じるようになり、これにより入射波1のエネルギー
を消費させることができる。
【0019】また、水平流路aの前端に接続される前部
垂直流路cと蛇行流路bの前端に接続される蛇行前端流
路dとが、前部内側多孔板11で仕切られることにより、
水平流路aおよび蛇行流路bにそれぞれ沿う水流の動き
が適切に行なわれるようになる。さらに、水平流路aの
後端に接続される後部垂直流路eと蛇行流路bの後端に
接続される蛇行後端流路fとが、後部内側仕切り板13で
仕切られることにより、水平流路aおよび蛇行流路bに
沿う水流の動きが一層適切に行なわれるようになる。
垂直流路cと蛇行流路bの前端に接続される蛇行前端流
路dとが、前部内側多孔板11で仕切られることにより、
水平流路aおよび蛇行流路bにそれぞれ沿う水流の動き
が適切に行なわれるようになる。さらに、水平流路aの
後端に接続される後部垂直流路eと蛇行流路bの後端に
接続される蛇行後端流路fとが、後部内側仕切り板13で
仕切られることにより、水平流路aおよび蛇行流路bに
沿う水流の動きが一層適切に行なわれるようになる。
【0020】このようにして本実施例の浮消波堤によれ
ば、入射波1を崩して渦に変換したり、入射波1のエネ
ルギーを十分に消費させたりして、堤体2を透過する波
の高さ(透過波高)を入射波高に比べて著しく低下させ
ることができるようになり、図4に示すような透過係数
(=透過波高/入射波高)と波長/堤体幅とのグラフか
ら明らかなように、実線図示の従来型のものと比べて破
線図示の本発明による新型式のものでは、大幅に消波性
能が高められるようになって、透過係数を0.5以下とす
る実用域のための設計上の範囲を拡張し得るのである。
ば、入射波1を崩して渦に変換したり、入射波1のエネ
ルギーを十分に消費させたりして、堤体2を透過する波
の高さ(透過波高)を入射波高に比べて著しく低下させ
ることができるようになり、図4に示すような透過係数
(=透過波高/入射波高)と波長/堤体幅とのグラフか
ら明らかなように、実線図示の従来型のものと比べて破
線図示の本発明による新型式のものでは、大幅に消波性
能が高められるようになって、透過係数を0.5以下とす
る実用域のための設計上の範囲を拡張し得るのである。
【0021】すなわち、図4から明らかなように、短波
長域での消波性能の悪化を少なくしながら、長波長域ま
での使用が可能になるのである。また、図5について述
べたように本実施例の浮消波堤では入射波の反射率を低
下させることができる。したがって反射波の大幅な減少
により、反射波と入射波との干渉による乱れた波の発生
も少なくなり、このようにして浮消波堤の付近を航行す
る船舶への悪影響を無くすことができる。
長域での消波性能の悪化を少なくしながら、長波長域ま
での使用が可能になるのである。また、図5について述
べたように本実施例の浮消波堤では入射波の反射率を低
下させることができる。したがって反射波の大幅な減少
により、反射波と入射波との干渉による乱れた波の発生
も少なくなり、このようにして浮消波堤の付近を航行す
る船舶への悪影響を無くすことができる。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の浮消波堤
によれば次のような効果が得られる。 (1) 両側の側部浮力室の上端を相互に連結する水平多孔
板と、同側部浮力室の前端を連結する前部垂直多孔板と
により、入射波が崩れて渦に変換されるようになり、こ
れに伴い堤体からの反射波が大幅に減少するようにな
る。したがって、この浮消波堤の付近を航行する船舶へ
の悪影響が無くなる。 (2) 上記水平多孔板と、同水平多孔板と平行に水面下に
配設された内底板との間に、水面に沿う水平流路が形成
されるので、堤体内部における自由表面としての水面に
沿い前後に激しく運動する流れを生じるようになり、こ
れに伴い入射波のエネルギーを消費させるようになる。 (3) 上記内底板から下方へ垂設された複数の上部案内板
と、下部タンクの上面から起立した複数の下部案内板と
の間に、蛇行流路が形成されるので、堤体が入射波を受
けると、上記蛇行流路に沿い水流が往復する振動と堤体
の横揺れとの連成作用を生じるようになり、これにより
入射波のエネルギーを消費させることができる。 (4) 上記水平流路の前端に接続される前部垂直流路と上
記蛇行流路の前端に接続される蛇行前端流路とが前部内
側多孔板で仕切られることにより、上記の水平流路およ
び蛇行流路にそれぞれ沿う水流の動きが適切に行なわれ
るようになる。 (5) 上記水平流路の後端に接続される後部垂直流路と上
記蛇行流路の後端に接続される蛇行後端流路とが後部内
側仕切り板で仕切られることにより、上記の水平流路お
よび蛇行流路に沿う水流の動きが一層適切に行なわれる
ようになる。 (6) 上記各項により、堤体への入射波の透過率を大幅に
低下させることができ、短波長域での消波性能の悪化を
少なくしながら、長波長域までの使用が可能になる。
によれば次のような効果が得られる。 (1) 両側の側部浮力室の上端を相互に連結する水平多孔
板と、同側部浮力室の前端を連結する前部垂直多孔板と
により、入射波が崩れて渦に変換されるようになり、こ
れに伴い堤体からの反射波が大幅に減少するようにな
る。したがって、この浮消波堤の付近を航行する船舶へ
の悪影響が無くなる。 (2) 上記水平多孔板と、同水平多孔板と平行に水面下に
配設された内底板との間に、水面に沿う水平流路が形成
されるので、堤体内部における自由表面としての水面に
沿い前後に激しく運動する流れを生じるようになり、こ
れに伴い入射波のエネルギーを消費させるようになる。 (3) 上記内底板から下方へ垂設された複数の上部案内板
と、下部タンクの上面から起立した複数の下部案内板と
の間に、蛇行流路が形成されるので、堤体が入射波を受
けると、上記蛇行流路に沿い水流が往復する振動と堤体
の横揺れとの連成作用を生じるようになり、これにより
入射波のエネルギーを消費させることができる。 (4) 上記水平流路の前端に接続される前部垂直流路と上
記蛇行流路の前端に接続される蛇行前端流路とが前部内
側多孔板で仕切られることにより、上記の水平流路およ
び蛇行流路にそれぞれ沿う水流の動きが適切に行なわれ
るようになる。 (5) 上記水平流路の後端に接続される後部垂直流路と上
記蛇行流路の後端に接続される蛇行後端流路とが後部内
側仕切り板で仕切られることにより、上記の水平流路お
よび蛇行流路に沿う水流の動きが一層適切に行なわれる
ようになる。 (6) 上記各項により、堤体への入射波の透過率を大幅に
低下させることができ、短波長域での消波性能の悪化を
少なくしながら、長波長域までの使用が可能になる。
【図1】本発明の一実施例としての浮消波堤を示す横断
面図(図2のA−A断面図)である。
面図(図2のA−A断面図)である。
【図2】図1のB−B断面図である。
【図3】従来の浮消波堤を示す横断面図である。
【図4】本発明の浮消波堤の消波性能を従来のものと比
較して示すグラフである。
較して示すグラフである。
【図5】本発明の浮消波堤の反射率を従来のものと比較
して示すグラフである。
して示すグラフである。
1 入射波 2 堤体 3 係留索 4 側部浮力室 5 下部浮力室 7 前部垂直多孔板 8 水平多孔板 9 内底板 9a 上部案内板 10,10a,10b 下部案内板 11 前部内側多孔板 12 垂直背板 13 後部内側仕切り板 a 水平流路 b 蛇行流路 c 前部垂直流路 d 蛇行前端流路 e 後部垂直流路 f 蛇行後端流路
Claims (3)
- 【請求項1】 堤体の両側でそれぞれ水面を貫通するよ
うに設けられた側部浮力室と、これらの側部浮力室の下
端部を連結するように配設された下部浮力室とをそなえ
るとともに、上記両側の側部浮力室の上端を相互に連結
するように水面よりも上方で水平に設けられた水平多孔
板と、上記両側の側部浮力室の前端を連結するようにし
て垂直に配設された前部垂直多孔板とをそなえ、上記水
平多孔板との間に水面に沿う水平流路を形成すべく同水
平多孔板よりも下方の水面下に配設された内底板と、上
記前部垂直多孔板と平行に上記内底板から下方へ垂設さ
れた複数の上部案内板と、これらの上部案内板の相互間
に隙間をあけて挿入されるように上記下部タンクの上面
から起立した複数の下部案内板とが設けられて、上記の
上部案内板と下部案内板との間に蛇行流路が形成された
ことを特徴とする、浮消波堤。 - 【請求項2】 請求項1に記載の浮消波堤において、上
記前部垂直多孔板と上記下部浮力室の前端に立設された
下部案内板との間に、上記水平流路の前端に接続される
前部垂直流路と上記蛇行流路の前端に接続される蛇行前
端流路とを仕切るための前部内側多孔板が設けられたこ
とを特徴とする、浮消波堤。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の浮消波堤にお
いて、上記両側の側部浮力室の後端を連結するように垂
直に配設された垂直背板をそなえ、同垂直背板と上記下
部浮力室の後端に立設された下部案内板との間に、上記
水平流路の後端に接続される後部垂直流路と上記蛇行流
路の後端に接続される蛇行後端流路とを仕切るための後
部内側仕切り板が設けられたことを特徴とする、浮消波
堤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6274390A JPH08109620A (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 浮消波堤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6274390A JPH08109620A (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 浮消波堤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08109620A true JPH08109620A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17541008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6274390A Withdrawn JPH08109620A (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 浮消波堤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08109620A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111335249A (zh) * | 2020-02-13 | 2020-06-26 | 浙江万里学院 | 一种山区防洪蓄水输运分配系统 |
-
1994
- 1994-10-13 JP JP6274390A patent/JPH08109620A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111335249A (zh) * | 2020-02-13 | 2020-06-26 | 浙江万里学院 | 一种山区防洪蓄水输运分配系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |