JPH078897B2 - プロピレンブロツク共重合体の製造法 - Google Patents
プロピレンブロツク共重合体の製造法Info
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- JPH078897B2 JPH078897B2 JP60092339A JP9233985A JPH078897B2 JP H078897 B2 JPH078897 B2 JP H078897B2 JP 60092339 A JP60092339 A JP 60092339A JP 9233985 A JP9233985 A JP 9233985A JP H078897 B2 JPH078897 B2 JP H078897B2
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- propylene
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- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、高剛性かつ高衝撃強度で流動性の良いプロピ
レンブロック共重合体を、高活性でしかも低結晶性成分
の副生を減少させて提供する重合方法に関するものであ
る。
レンブロック共重合体を、高活性でしかも低結晶性成分
の副生を減少させて提供する重合方法に関するものであ
る。
先行技術 結晶性ポリプロピレンは、剛性、耐熱性に優れた特性を
有する反面、耐衝撃強度、特に低温における耐衝撃強度
が弱いという問題があった。
有する反面、耐衝撃強度、特に低温における耐衝撃強度
が弱いという問題があった。
この点を改良する方法として、プロピレンとエチレンま
たはその他のオレフィンを段階的に重合させてブロック
共重合体を生成させる方法はすでに公知である(特公昭
43−11230号、特公昭44−16668号、特公昭44−20621
号、特公昭49−24593号、特公昭49−30264号、特開昭48
−25781号、特開昭50−115296号、特開昭53−35789号、
特開昭54−110072号公報など)。
たはその他のオレフィンを段階的に重合させてブロック
共重合体を生成させる方法はすでに公知である(特公昭
43−11230号、特公昭44−16668号、特公昭44−20621
号、特公昭49−24593号、特公昭49−30264号、特開昭48
−25781号、特開昭50−115296号、特開昭53−35789号、
特開昭54−110072号公報など)。
しかしながら、プロピレンとエチレンを二段もしくは多
段で重合させた場合は、耐衝撃性が改良される反面、生
成物は共重合部分を含むため、低結晶性の重合体が大量
に副生するという問題を生ずる。そこで、副生する低結
晶性成分を減少させる数多くの試みがなされてきた。
段で重合させた場合は、耐衝撃性が改良される反面、生
成物は共重合部分を含むため、低結晶性の重合体が大量
に副生するという問題を生ずる。そこで、副生する低結
晶性成分を減少させる数多くの試みがなされてきた。
一方、オレフィン立体規則性触媒として三塩化チタン型
触媒は周知のものであるが、これは活性が低いので生成
重合体中の触媒残査含量が多く、従って脱触工程が必要
である。
触媒は周知のものであるが、これは活性が低いので生成
重合体中の触媒残査含量が多く、従って脱触工程が必要
である。
無脱触が可能な迄に活性を大幅に増大させる方法とし
て、固体触媒成分にマグネシウム化合物を導入する手法
が広く知られている(特公昭39−12105号、特公昭47−4
1676号、特公昭47−46269号公報など)。しかし、これ
らの方法により、オレフィンの重合を行なった場合は、
活性は高いけれども副生する低結晶性成分が多く、従っ
てこの提案もそれ自体では実用価値が低いと思われる。
て、固体触媒成分にマグネシウム化合物を導入する手法
が広く知られている(特公昭39−12105号、特公昭47−4
1676号、特公昭47−46269号公報など)。しかし、これ
らの方法により、オレフィンの重合を行なった場合は、
活性は高いけれども副生する低結晶性成分が多く、従っ
てこの提案もそれ自体では実用価値が低いと思われる。
そこで、低結晶性成分の副生を抑制することを目的とし
て、固体触媒成分や重合添加剤として種々の電子供与体
を用いる方法が提案された(特開昭47−9842号、特開昭
50−12590号、特開昭51−57789号公報など)。そして、
これらの触媒系を用いてプロピレンブロック共重合体を
製造する手法について提案がなされている(特開昭52−
98045号、特開昭53−88049号公報など)。しかし、これ
らの方法では、副生する低結晶性成分が実用上満足のい
くレベルにまでは減少していないようである。
て、固体触媒成分や重合添加剤として種々の電子供与体
を用いる方法が提案された(特開昭47−9842号、特開昭
50−12590号、特開昭51−57789号公報など)。そして、
これらの触媒系を用いてプロピレンブロック共重合体を
製造する手法について提案がなされている(特開昭52−
98045号、特開昭53−88049号公報など)。しかし、これ
らの方法では、副生する低結晶性成分が実用上満足のい
くレベルにまでは減少していないようである。
さらに、これを改良することを目的として、重合添加剤
として主にフェニル基あるいはビニル基を含有するケイ
素化合物を用いるという提案がされている(特開昭58−
83016号公報)。
として主にフェニル基あるいはビニル基を含有するケイ
素化合物を用いるという提案がされている(特開昭58−
83016号公報)。
しかしながら、この手法では、従来の三塩化チタン型触
媒に比べて生成エチレン/プロピレンゴム部分あるいは
ポリエチレン部分の分子量が小さいので次の問題点が避
け難いと思われる。
媒に比べて生成エチレン/プロピレンゴム部分あるいは
ポリエチレン部分の分子量が小さいので次の問題点が避
け難いと思われる。
(1) 生成するゴムが重合体から抽出され易くて副生
低結晶性成分となり、特にゴム部分の生成割合が多い場
合は生成重合体にべたつきがあって、重合体が凝集、固
着等を起こして運転トラブルを生じる。
低結晶性成分となり、特にゴム部分の生成割合が多い場
合は生成重合体にべたつきがあって、重合体が凝集、固
着等を起こして運転トラブルを生じる。
(2) 低温耐衝撃性の向上効果が少ない。
(3) 重合体全体のMFRを三塩化チタン型触媒の場合
と同一にすると、必然的に結晶性ポリプロピレン部分の
分子量が大きくなり、この結果としてスパイラルフロー
即ちポリマーの金型内での流動性が悪化する。
と同一にすると、必然的に結晶性ポリプロピレン部分の
分子量が大きくなり、この結果としてスパイラルフロー
即ちポリマーの金型内での流動性が悪化する。
発明の概要 要旨 本発明者らは前述のような問題点を解決すべく鋭意研究
した結果、特定の重合添加剤と特定の重合方法を組み合
わせることにより、前述の問題点を解決して本発明に到
達した。
した結果、特定の重合添加剤と特定の重合方法を組み合
わせることにより、前述の問題点を解決して本発明に到
達した。
すなわち、本発明によるプロピレンブロック共重合体の
製造法は、下記触媒成分(A)〜(C)の接触生成物か
らなる触媒の存在下に下記重合工程(1)および(2)
を実施して、エチレン含量が3〜50重量%であるプロピ
レンブロック共重合体を得ること、を特徴とするもので
ある。
製造法は、下記触媒成分(A)〜(C)の接触生成物か
らなる触媒の存在下に下記重合工程(1)および(2)
を実施して、エチレン含量が3〜50重量%であるプロピ
レンブロック共重合体を得ること、を特徴とするもので
ある。
触媒成分 (A) ハロゲン化マグネシウムおよびハロゲン化チタ
ンを必須成分とする固体触媒成分。
ンを必須成分とする固体触媒成分。
(B) 有機アルミニウム化合物。
(C) 一般式R1R2Si(OR3)2またはR1Si(OR3)3で
表わされる有機ケイ素化合物(式中、R1は炭素数5〜12
の環状脂肪族炭化水素基であり、R2は炭素数1〜12の環
状あるいは鎖状の脂肪族炭化水素基であり、R3は炭素数
4以下の鎖状脂肪族炭化水素基である)。
表わされる有機ケイ素化合物(式中、R1は炭素数5〜12
の環状脂肪族炭化水素基であり、R2は炭素数1〜12の環
状あるいは鎖状の脂肪族炭化水素基であり、R3は炭素数
4以下の鎖状脂肪族炭化水素基である)。
重合工程 (1) プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物
を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
重合量は、全重合量の50〜95重量%に相当する量であ
る)。
を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
重合量は、全重合量の50〜95重量%に相当する量であ
る)。
(2) プロピレン/エチレン混合物を、一段もしくは
多段に重合させてエチレン含量20〜100重量%のプロピ
レン・エチレン共重合体を得る工程。
多段に重合させてエチレン含量20〜100重量%のプロピ
レン・エチレン共重合体を得る工程。
効果 本発明による方法でプロピレンブロック共重合体を製造
することにより、高活性で、しかも低結晶成分の副生を
抑制して、プロピレン/エチレン共重合部分および(ま
たは)ポリエチレン部分の分子量が増大した、高剛性、
高衝撃強度のプロピレンブロック共重合体を製造するこ
とに成功した。
することにより、高活性で、しかも低結晶成分の副生を
抑制して、プロピレン/エチレン共重合部分および(ま
たは)ポリエチレン部分の分子量が増大した、高剛性、
高衝撃強度のプロピレンブロック共重合体を製造するこ
とに成功した。
また、本発明による方法では、共重合部分の割合が多い
場合にも重合体粉末のべたつきが無く、その結果、重合
体紛末の凝集、固着などによる運転トラブルが防止でき
るようになった。
場合にも重合体粉末のべたつきが無く、その結果、重合
体紛末の凝集、固着などによる運転トラブルが防止でき
るようになった。
されに、結晶性ポリプロピレン部分の分子量を低下させ
ることが可能となり、スパイラルフロー即ちポリマーの
金型内での流動性を向上させ得るようになった。
ることが可能となり、スパイラルフロー即ちポリマーの
金型内での流動性を向上させ得るようになった。
発明の具体的説明 触媒成分 本発明による触媒成分は、特定の三成分、(A)、
(B)および(C)からなるものである。
(B)および(C)からなるものである。
固体触媒成分(A) 本発明に用いられる固体触媒成分(A)は、ハロゲン化
マグネシウムおよびハロゲン化チタンを必須成分として
含有するものである。
マグネシウムおよびハロゲン化チタンを必須成分として
含有するものである。
ハロゲン化マグネシウムとしては、塩化マグネシウム、
臭化マグネシウムおよびヨウ化マグネシウムを用いるこ
とができる。好ましくは塩化マグネシウムであり、さら
に実質的に無水であることが望ましい。
臭化マグネシウムおよびヨウ化マグネシウムを用いるこ
とができる。好ましくは塩化マグネシウムであり、さら
に実質的に無水であることが望ましい。
ハロゲン化チタンとしては、チタンの塩化物、臭化物お
よびヨウ化物を用いることができる。好ましくは塩化物
であり、四塩化チタン、三塩化チタンなどを例示するこ
とができるが、特に好ましくは四塩化チタンである。ま
た、一般式 Ti(OR)nCl4-n(Rはアルキル基)で表わされるような
アルコキシ基含有チタン化合物も用いることができる。
よびヨウ化物を用いることができる。好ましくは塩化物
であり、四塩化チタン、三塩化チタンなどを例示するこ
とができるが、特に好ましくは四塩化チタンである。ま
た、一般式 Ti(OR)nCl4-n(Rはアルキル基)で表わされるような
アルコキシ基含有チタン化合物も用いることができる。
本発明の固体触媒成分を調製するにあたり、各種の電子
供与体を添加してもよく、また好ましくもある。電子供
与体としては、含酸素化合物、含窒素化合物および含イ
オウ化合物が挙げられる。
供与体を添加してもよく、また好ましくもある。電子供
与体としては、含酸素化合物、含窒素化合物および含イ
オウ化合物が挙げられる。
含酸素化合物としては、カルボン酸エステル、カルボン
酸ハライドおよびケトンが挙げられ、含窒素化合物とし
てはアミン、ニトリルおよびニトロ化合物が挙げられ
る。また含イオウ化合物としては、スルホン酸エステ
ル、スルホン酸ハライドなどを挙げることができる。
酸ハライドおよびケトンが挙げられ、含窒素化合物とし
てはアミン、ニトリルおよびニトロ化合物が挙げられ
る。また含イオウ化合物としては、スルホン酸エステ
ル、スルホン酸ハライドなどを挙げることができる。
カルボン酸エステルとしては脂肪族および芳香族のカル
ボン酸エステルがあり、脂肪族カルボン酸エステルとし
て、酢酸エチル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセ
ロソルブ、メタクリル酸メチル、シュウ酸ジエチル、マ
レイン酸ジブチルなどを例示することができる。芳香族
カルボン酸エステルとしては、安息香酸エチル、p-トル
イル酸メチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジヘプチル
などを例示することができる。
ボン酸エステルがあり、脂肪族カルボン酸エステルとし
て、酢酸エチル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセ
ロソルブ、メタクリル酸メチル、シュウ酸ジエチル、マ
レイン酸ジブチルなどを例示することができる。芳香族
カルボン酸エステルとしては、安息香酸エチル、p-トル
イル酸メチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジヘプチル
などを例示することができる。
カルボン酸ハライドとしては、アセチルクロリド、ベン
ゾイルクロリド、ベンゾイルブロミド、フタロイルクロ
リド、フタロイルブロミド、などを例示することができ
る。
ゾイルクロリド、ベンゾイルブロミド、フタロイルクロ
リド、フタロイルブロミド、などを例示することができ
る。
ケトンとしてはジケトンが好ましく、脂肪族鎖状ジケト
ンとしては、2,5-ヘキサンジオン、アセチルアセトン、
シス‐1,2-ジアセチルエチレン、3-クロルアセチルアセ
トン、3,4-ヘキサンジオンなどを例示することができ
る。脂肪族環状ジケトンとしては、1,4-シクロヘキサン
ジオン、1,2-シクロヘキサンジオン、1,3-シクロヘキサ
ンジオン、ジメドン、カンファーキノン、α‐アセチル
‐γ‐ブチロラクトン、N-アセチル‐ε‐カプロタム、
α‐アセチル‐α‐メチル‐γ‐ブチロラクトンなどを
例示することができる。芳香族ジケトンとしては、o-ア
セチルアセトフェノン、o-ベンゾイルアセトフェノン、
o-ベンゾイルベンゾフェノン、1,8-ジアセチルナフタレ
ン、1,8-ジベンゾイルナフタレン、3-フェニルアセチル
アセトン、1-フェニル‐1,2-プロパンジオン、ベンゾイ
ルアセトン、ベンゾイルトリフルオルアセトン、2-アセ
チル‐1-テトラロン、β‐ナフトキノン、フェナントラ
キノンなどを例示することができる。
ンとしては、2,5-ヘキサンジオン、アセチルアセトン、
シス‐1,2-ジアセチルエチレン、3-クロルアセチルアセ
トン、3,4-ヘキサンジオンなどを例示することができ
る。脂肪族環状ジケトンとしては、1,4-シクロヘキサン
ジオン、1,2-シクロヘキサンジオン、1,3-シクロヘキサ
ンジオン、ジメドン、カンファーキノン、α‐アセチル
‐γ‐ブチロラクトン、N-アセチル‐ε‐カプロタム、
α‐アセチル‐α‐メチル‐γ‐ブチロラクトンなどを
例示することができる。芳香族ジケトンとしては、o-ア
セチルアセトフェノン、o-ベンゾイルアセトフェノン、
o-ベンゾイルベンゾフェノン、1,8-ジアセチルナフタレ
ン、1,8-ジベンゾイルナフタレン、3-フェニルアセチル
アセトン、1-フェニル‐1,2-プロパンジオン、ベンゾイ
ルアセトン、ベンゾイルトリフルオルアセトン、2-アセ
チル‐1-テトラロン、β‐ナフトキノン、フェナントラ
キノンなどを例示することができる。
アミンとしてはジアミンが好ましく、テトラメチレンジ
アミン、1,4-シクロヘキシルジアミン、イソホロンジア
ミン、4-アミノピペリジン、α,α′‐ジアミノ‐o-キ
シレン、α,α′‐ジアミノ‐m-キシレン、α,α‐ジ
アミノ‐p-キシレン、o-アミノアニリン、m-アミノアニ
リンなどを例示することができる。
アミン、1,4-シクロヘキシルジアミン、イソホロンジア
ミン、4-アミノピペリジン、α,α′‐ジアミノ‐o-キ
シレン、α,α′‐ジアミノ‐m-キシレン、α,α‐ジ
アミノ‐p-キシレン、o-アミノアニリン、m-アミノアニ
リンなどを例示することができる。
ニトリル化合物ではジニトリルが好ましく、マロンジニ
トリル、コハク酸ジニトリル、1,4-シクロヘキシルジニ
トリル、アゾビス‐2-シアノプロパン、テトラメチルコ
ハク酸ニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリ
ル、ジチアノンなどを例示することができる。
トリル、コハク酸ジニトリル、1,4-シクロヘキシルジニ
トリル、アゾビス‐2-シアノプロパン、テトラメチルコ
ハク酸ニトリル、フタロニトリル、イソフタロニトリ
ル、ジチアノンなどを例示することができる。
ニトロ化合物としては、芳香族あるいは脂肪族のモノお
よびジニトロ化合物が挙げられ、またこれらに置換基の
ついたものも挙げることができる。芳香族ニトロ化合物
では、ニトロベンゼン、o-ニトロトルエン、o-ジニトロ
ベンゼン、m-ジニトロベンゼン、p-ジニトロベンゼン、
2,3-ジニトロトルエン、3,4-ジニトロトルエン、o-ニト
ロフェノール、m-ニトロフェノール、o-ニトロアニリ
ン、m-ニトロアニリン、o-ニトロベンゾニトリル、o-ニ
トロアセトフェノン、o-ニトロベンゾフェノン、m-ニト
ロベンゾフェノン、1,8-ジニトロナフタレン、2,3-ジニ
トロナフタレン、1,5-ジニトロナフタレンなどを例示す
ることができる。脂肪族ニトロ化合物では、2-ニトロ‐
n-ブタン、ニトロシクロヘキサン、1,2-ジニトロエチレ
ン、1-ニトロ‐2-アセチルエチレン、1-ニトロ‐2-アミ
ノエチレン、1,2-ジニトロシクロヘキサン、1-ニトロ‐
2-アセチルシクロヘキサン、1-ニトロ‐2-シアノシクロ
ヘキサンなどを例示することができる。
よびジニトロ化合物が挙げられ、またこれらに置換基の
ついたものも挙げることができる。芳香族ニトロ化合物
では、ニトロベンゼン、o-ニトロトルエン、o-ジニトロ
ベンゼン、m-ジニトロベンゼン、p-ジニトロベンゼン、
2,3-ジニトロトルエン、3,4-ジニトロトルエン、o-ニト
ロフェノール、m-ニトロフェノール、o-ニトロアニリ
ン、m-ニトロアニリン、o-ニトロベンゾニトリル、o-ニ
トロアセトフェノン、o-ニトロベンゾフェノン、m-ニト
ロベンゾフェノン、1,8-ジニトロナフタレン、2,3-ジニ
トロナフタレン、1,5-ジニトロナフタレンなどを例示す
ることができる。脂肪族ニトロ化合物では、2-ニトロ‐
n-ブタン、ニトロシクロヘキサン、1,2-ジニトロエチレ
ン、1-ニトロ‐2-アセチルエチレン、1-ニトロ‐2-アミ
ノエチレン、1,2-ジニトロシクロヘキサン、1-ニトロ‐
2-アセチルシクロヘキサン、1-ニトロ‐2-シアノシクロ
ヘキサンなどを例示することができる。
スルホン酸エステルとしては、ベンゼンスルホン酸n-ブ
チル、ベンゼンスルホン酸エチル、m-ベンゼンジスルホ
ン酸ジn-ブチル、o-ベンゼンジスルホン酸ジエチル、シ
クロヘキサンスルホン酸エチル、エタンスルホン酸イソ
ブチル、o-ニトロベンゼンスルホン酸イソブチル、o-ア
セチルベンゼンスルホン酸エチルなどを例示することが
できる。
チル、ベンゼンスルホン酸エチル、m-ベンゼンジスルホ
ン酸ジn-ブチル、o-ベンゼンジスルホン酸ジエチル、シ
クロヘキサンスルホン酸エチル、エタンスルホン酸イソ
ブチル、o-ニトロベンゼンスルホン酸イソブチル、o-ア
セチルベンゼンスルホン酸エチルなどを例示することが
できる。
スルホン酸ハライドとしては、ベンゼンスルホニルクロ
リド、ベンゼンスルホニルブロミド、m-ベンゼンジスル
ホニルクロリド、o-ベンゼンジスルホニルクロリド、シ
クロヘキサンスルホニルクロリド、エタンスルホニルク
ロリド、o-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、m-ベン
ゾイルベンゼンスルホニルクロリドなどを例示すること
ができる。
リド、ベンゼンスルホニルブロミド、m-ベンゼンジスル
ホニルクロリド、o-ベンゼンジスルホニルクロリド、シ
クロヘキサンスルホニルクロリド、エタンスルホニルク
ロリド、o-ニトロベンゼンスルホニルクロリド、m-ベン
ゾイルベンゼンスルホニルクロリドなどを例示すること
ができる。
以上の電子供与体の中で特に好ましいものは、カルボン
酸ハライド、スルホン酸ハライド、およびニトロ化合物
であり、具体的にはフタロイルクロリド、ベンゼンスル
ホニルクロリド、m-ベンゼンジスルホニルクロリド、o-
ベンゼンジスルホニルクロリド、0-ニトロベンゼンスル
ホニルクロリド、o-ジニトロベンゼン、1,8-ジニトロナ
フタレンなどである。
酸ハライド、スルホン酸ハライド、およびニトロ化合物
であり、具体的にはフタロイルクロリド、ベンゼンスル
ホニルクロリド、m-ベンゼンジスルホニルクロリド、o-
ベンゼンジスルホニルクロリド、0-ニトロベンゼンスル
ホニルクロリド、o-ジニトロベンゼン、1,8-ジニトロナ
フタレンなどである。
固体触媒成分の調製にあたり、まず塩化マグネシウムの
予備処理を行なうことが望ましい。これは、粉砕あるい
は溶解・析出という手法を用いて実施することができ
る。塩化マグネシウムの粉砕はボールミルあるいほ振動
ミルを用いて行なうことができる。塩化マグネシウムの
溶解は、溶媒に炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素を
用い、溶解促進剤にアルコール、リン酸エステル、ある
いはチタンアルコキシドなどを用いて実施することがで
きる。溶解した塩化マグネシウムの析出は、貧溶媒、無
機ハロゲン化物、あるいはエステル等の電子供与体ある
いはメチルハイドロジエンポリシロキサンなどを添加す
ることにより実施することができる。塩化マグネシウム
のこのような予備処理の詳細については特開昭53-45688
号、同54-31092号、同57-180612号、同58-5309号および
同58-5310号各公報を参照することができる。
予備処理を行なうことが望ましい。これは、粉砕あるい
は溶解・析出という手法を用いて実施することができ
る。塩化マグネシウムの粉砕はボールミルあるいほ振動
ミルを用いて行なうことができる。塩化マグネシウムの
溶解は、溶媒に炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素を
用い、溶解促進剤にアルコール、リン酸エステル、ある
いはチタンアルコキシドなどを用いて実施することがで
きる。溶解した塩化マグネシウムの析出は、貧溶媒、無
機ハロゲン化物、あるいはエステル等の電子供与体ある
いはメチルハイドロジエンポリシロキサンなどを添加す
ることにより実施することができる。塩化マグネシウム
のこのような予備処理の詳細については特開昭53-45688
号、同54-31092号、同57-180612号、同58-5309号および
同58-5310号各公報を参照することができる。
予備処理された塩化マグネシウムとハロゲン化チタンと
電子供与体(使用した場合)との接触の順序は、ハロゲ
ン化チタンと電子供与体の錯体を形成させてから、この
錯体と塩化マグネシウムとを接触させることによって
も、また塩化マグネシウムとハロゲン化チタンを接触さ
せてから電子供与体と接触させることによっても、塩化
マグネシウムと電子供与体とを接触させてからハロゲン
化チタンと接触させることによってもよい。
電子供与体(使用した場合)との接触の順序は、ハロゲ
ン化チタンと電子供与体の錯体を形成させてから、この
錯体と塩化マグネシウムとを接触させることによって
も、また塩化マグネシウムとハロゲン化チタンを接触さ
せてから電子供与体と接触させることによっても、塩化
マグネシウムと電子供与体とを接触させてからハロゲン
化チタンと接触させることによってもよい。
接触の方法としては、ボールミル、振動ミルなどの粉砕
接触でもよし、あるいはハロゲン化チタンの液相中に塩
化マグネシウムまたは塩化マグネシウムの電子供与対処
理物を添加してもよい。
接触でもよし、あるいはハロゲン化チタンの液相中に塩
化マグネシウムまたは塩化マグネシウムの電子供与対処
理物を添加してもよい。
三成分ないし四成分接触後、あるいは各成分接触の中間
段階で、不活性溶媒による洗浄を行なってもよい。
段階で、不活性溶媒による洗浄を行なってもよい。
このようにして生成した固体触媒成分のハロゲン化チタ
ン含有量は、1〜20重量%、電子供与体(使用した場
合)とハロゲン化チタンのモル比は0.05〜2.0、程度で
ある。
ン含有量は、1〜20重量%、電子供与体(使用した場
合)とハロゲン化チタンのモル比は0.05〜2.0、程度で
ある。
有機アルミニウム化合物(B) 本発明に用いられる有機アルミニウム化合物(B)とし
ては、トリアルキルアルミニウムが好ましい。トリアル
キルアルミニウムとしては、例えば、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリi-ブチルアルミ
ニウム、トリn-ヘキシルアルミニウムなどが挙げられ
る。特に好ましいのは、トリエチルアルミニウムであ
る。また、アルキルアルミニウムハライドやアルキルア
ルミニウムアルコキシドなどの有機アルミニウム化合物
を併用することもできる。
ては、トリアルキルアルミニウムが好ましい。トリアル
キルアルミニウムとしては、例えば、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリi-ブチルアルミ
ニウム、トリn-ヘキシルアルミニウムなどが挙げられ
る。特に好ましいのは、トリエチルアルミニウムであ
る。また、アルキルアルミニウムハライドやアルキルア
ルミニウムアルコキシドなどの有機アルミニウム化合物
を併用することもできる。
重合において用いられる有機アルミニウム化合物(B)
と固体触媒成分(A)中のハロゲン化チタンとのモル比
は、10〜1000の範囲が通常用いられる。
と固体触媒成分(A)中のハロゲン化チタンとのモル比
は、10〜1000の範囲が通常用いられる。
有機ケイ素化合物(C) 本発明に用いられる(C)成分は、一般式R1R2Si(O
R3)2またはR1Si(OR3)3で表わされる有機ケイ素化
合物である。式中、R1は炭素数5〜12の環状脂肪族炭化
水素基であり、R2は炭素数1〜12の環状あるいは鎖状の
脂肪族炭化水素基であり、R3は炭素数4以下の鎖状脂肪
族炭化水素基である。以下は、化合物(C)の具体例を
構造式で示したものである。
R3)2またはR1Si(OR3)3で表わされる有機ケイ素化
合物である。式中、R1は炭素数5〜12の環状脂肪族炭化
水素基であり、R2は炭素数1〜12の環状あるいは鎖状の
脂肪族炭化水素基であり、R3は炭素数4以下の鎖状脂肪
族炭化水素基である。以下は、化合物(C)の具体例を
構造式で示したものである。
使用される有機ケイ素化合物と有機アルミニウム化合物
とのモル比は、通常0.01〜1.0、好ましくは0.02〜0.5、
程度である。
とのモル比は、通常0.01〜1.0、好ましくは0.02〜0.5、
程度である。
重合工程 前記触媒成分の存在下に行なう本発明の重合工程は、少
なくとも工程(1)および工程(2)の二段階よりな
る。工程(1)および工程(2)はいずれを先に実施し
てもよいが、この順序((1)→(2))で実施するこ
とが工業的に有利である。
なくとも工程(1)および工程(2)の二段階よりな
る。工程(1)および工程(2)はいずれを先に実施し
てもよいが、この順序((1)→(2))で実施するこ
とが工業的に有利である。
触媒の形成 前記触媒成分(A)、(B)および(C)を、一時にあ
るいは段階的に、重合系内であるいは重合系外で、接触
させることによって、本発明での触媒が形成される。
るいは段階的に、重合系内であるいは重合系外で、接触
させることによって、本発明での触媒が形成される。
重合工程(1) 重合工程(1)は、プロピレン単独あるいはプロピレン
/エチレン混合物を前記触媒成分(A)、(B)および
(C)を有する重合系に供給して、一段あるいは多段に
重合させて、プロピレン単独重合体またはエチレン含量
7重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、、のプロピ
レン・エチレン共重合体を、全重量の50〜95重量%、好
ましくは60〜90重量%、に相当する量形成させる工程で
ある。
/エチレン混合物を前記触媒成分(A)、(B)および
(C)を有する重合系に供給して、一段あるいは多段に
重合させて、プロピレン単独重合体またはエチレン含量
7重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、、のプロピ
レン・エチレン共重合体を、全重量の50〜95重量%、好
ましくは60〜90重量%、に相当する量形成させる工程で
ある。
重合工程(1)でプロピレン・エチレン共重合体中のエ
チレン含量が7重量%を越えると、最終共重合体の嵩密
度が低下し、低結晶性重合体の副生量が大幅に増大す
る。また、重合割合が上記範囲の下限未満では、やはり
低結晶性重合体の副生量が増加する。一方、重合割合が
上記範囲の上限を越えると、ブロック共重合体の目的で
ある耐衝撃強度の向上効果が現われなくなると共に、本
発明の触媒成分固有の効果であるスパイラルフローの改
良効果も現われなくなる。
チレン含量が7重量%を越えると、最終共重合体の嵩密
度が低下し、低結晶性重合体の副生量が大幅に増大す
る。また、重合割合が上記範囲の下限未満では、やはり
低結晶性重合体の副生量が増加する。一方、重合割合が
上記範囲の上限を越えると、ブロック共重合体の目的で
ある耐衝撃強度の向上効果が現われなくなると共に、本
発明の触媒成分固有の効果であるスパイラルフローの改
良効果も現われなくなる。
重合工程(1)での重合温度は30〜90℃、好ましくは50
〜80℃、程度であり、重合圧力は通常1〜50kg/cm2 Gの
範囲である。重合工程(1)においては、水素などの分
子量調節剤を用いてMFRを制御して、最終共重合体の溶
融時流動性を高めておくのが好ましい。
〜80℃、程度であり、重合圧力は通常1〜50kg/cm2 Gの
範囲である。重合工程(1)においては、水素などの分
子量調節剤を用いてMFRを制御して、最終共重合体の溶
融時流動性を高めておくのが好ましい。
重合工程(2) 重合工程(2)はプロピレン/エチレン混合物を、さら
に導入して、1段もしくは多段に重合させて、エチルン
含量20〜100重量%、好ましくは30〜100重量%、特に好
ましくは75〜95重量%、のプロピレン・エチレン共重合
体を全重合体の5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%
に相当する量形成させる工程である。
に導入して、1段もしくは多段に重合させて、エチルン
含量20〜100重量%、好ましくは30〜100重量%、特に好
ましくは75〜95重量%、のプロピレン・エチレン共重合
体を全重合体の5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%
に相当する量形成させる工程である。
重合工程(2)の重合割合が5重量%未満あるいはプロ
ピレン・エチレン共重合体中のエチレン含量が20重量%
未満の場合には、耐衝撃性(特に低温耐衝撃性)が悪く
なり、スパイラルフローの改良効果も小さくなる。一
方、重合割合が50重量%を越えると、低結晶性重合体の
副生量が大幅に増加し、かつ重合溶剤粘度が著しく高く
なるなどの運転上の問題が生じる。
ピレン・エチレン共重合体中のエチレン含量が20重量%
未満の場合には、耐衝撃性(特に低温耐衝撃性)が悪く
なり、スパイラルフローの改良効果も小さくなる。一
方、重合割合が50重量%を越えると、低結晶性重合体の
副生量が大幅に増加し、かつ重合溶剤粘度が著しく高く
なるなどの運転上の問題が生じる。
重合工程(2)では、他のコモノマーを共存させても良
い。例えば、1−ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン等の
α‐オレフィンを用いることができる。
い。例えば、1−ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン等の
α‐オレフィンを用いることができる。
重合工程(2)の重合温度は、30〜90℃、好ましくは50
〜80℃、程度である。重合圧力は、1〜50kg/cm2 Gの範
囲が通常用いられる。
〜80℃、程度である。重合圧力は、1〜50kg/cm2 Gの範
囲が通常用いられる。
重合工程(1)から重合工程(2)に移る際に、プロピ
レンガスまたはプロピレン/エチレン混合ガスと水素ガ
スをパージして次の工程に入ることが好ましい。
レンガスまたはプロピレン/エチレン混合ガスと水素ガ
スをパージして次の工程に入ることが好ましい。
重合工程(2)で分子量調節剤は、目的に応じて用いて
も用いなくても良い。すなわち、最終重合体の耐衝撃性
を高めたい場合には、分子量調節剤の実質的不存在下に
この工程を実施することが好ましい。
も用いなくても良い。すなわち、最終重合体の耐衝撃性
を高めたい場合には、分子量調節剤の実質的不存在下に
この工程を実施することが好ましい。
重合様式 本発明による共重合体の製造法は、回分式、連続式、半
回分式のいずれの方法によっても実施可能である。この
際、ヘプタン、ヘキサン等の不活性炭化水素溶媒中で重
合を行なう方法、使用する単量体自信を媒質として重合
を行なう方法、媒質を使用せずにガス状の単量体中で重
合を行なう方法、さらには、これらを組み合わせて重合
を行なう方法などがある。
回分式のいずれの方法によっても実施可能である。この
際、ヘプタン、ヘキサン等の不活性炭化水素溶媒中で重
合を行なう方法、使用する単量体自信を媒質として重合
を行なう方法、媒質を使用せずにガス状の単量体中で重
合を行なう方法、さらには、これらを組み合わせて重合
を行なう方法などがある。
また、固体触媒を本重合に供する前に、予備重合を本重
合よりも温和な条件下で行なうこともできる(特開昭55
−71712号、特開昭56−57814号公報など)。
合よりも温和な条件下で行なうこともできる(特開昭55
−71712号、特開昭56−57814号公報など)。
実験例 実施例−1 (1) 固体触媒成分の調製 窒素置換した500ml内容積のガラス製三ツ口フラスコ
(温度計、撹拌棒付き)に、75mlの精製ヘプタン、75ml
のチタンテトラブトキシド、10gの無機塩化マグネシウ
ムを加える。その後、フラスコを90℃に昇温し、2時間
かけて塩化マグネシウムを完全に溶解させる。次に、フ
ラスコを40℃まで冷却し、メチルハイドロジェンポリシ
ロキサン15mlを添加することにより、塩化マグネシウム
・チタンテトラブトキシド錯体を析出させる。これを精
製ヘプタンで洗浄した後、四塩化ケイ素8.7mlとフタロ
イルクロリド2.0gを加え、50℃で2時間保持する。この
後、精製ヘプタンで洗浄し、さらに四塩化チタン25mlを
加えて25℃で2時間保持する。これを精製ヘプタンで洗
浄して、固体触媒成分を得た。
(温度計、撹拌棒付き)に、75mlの精製ヘプタン、75ml
のチタンテトラブトキシド、10gの無機塩化マグネシウ
ムを加える。その後、フラスコを90℃に昇温し、2時間
かけて塩化マグネシウムを完全に溶解させる。次に、フ
ラスコを40℃まで冷却し、メチルハイドロジェンポリシ
ロキサン15mlを添加することにより、塩化マグネシウム
・チタンテトラブトキシド錯体を析出させる。これを精
製ヘプタンで洗浄した後、四塩化ケイ素8.7mlとフタロ
イルクロリド2.0gを加え、50℃で2時間保持する。この
後、精製ヘプタンで洗浄し、さらに四塩化チタン25mlを
加えて25℃で2時間保持する。これを精製ヘプタンで洗
浄して、固体触媒成分を得た。
固体触媒成分中のチタン含量は2.7重量%であった。
(2) 重合 内容積200リットルの撹拌式オートクレーブをプロピレ
ンで十分置換した後、十分に脱水、脱酸素したn-ヘプタ
ン63リットルを導入し、トリエチルアルミニウム6.5g、
前記固体触媒3.2g、および2-トリエトキシシリルノルボ
ルナン2.0gを、55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
ンで十分置換した後、十分に脱水、脱酸素したn-ヘプタ
ン63リットルを導入し、トリエチルアルミニウム6.5g、
前記固体触媒3.2g、および2-トリエトキシシリルノルボ
ルナン2.0gを、55℃でプロピレン雰囲気下で導入した。
第一段重合は、オートクレーブを75℃に昇温した後、気
相部水素濃度を2.5体積%に調節しながらプロピレンを9
kg/時間のフィード速度で導入することにより実施し
た。
相部水素濃度を2.5体積%に調節しながらプロピレンを9
kg/時間のフィード速度で導入することにより実施し
た。
220分後、プロピレンの導入を停止し、90分間重合を継
続させた。その後、気相部プロピレンを0.2kg/cm2 Gの
圧力まで系外に放出した。
続させた。その後、気相部プロピレンを0.2kg/cm2 Gの
圧力まで系外に放出した。
第二段重合は、オートクレーブを60℃に降温した後、プ
ロピレンを0.53kg/時間、エチレンを3.00kg/時間のフィ
ード速度にて100分間導入することにより実施した。
ロピレンを0.53kg/時間、エチレンを3.00kg/時間のフィ
ード速度にて100分間導入することにより実施した。
第二段重合終了後、残存モノマーを系外に放出し、さら
に過・乾燥を行なって、33.9kgの共重合体粉末を得
た。また、液の濃縮により、非晶質重合体351gを得
た。重合結果を表−1、品質評価結果を表−2にそれぞ
れ示した。
に過・乾燥を行なって、33.9kgの共重合体粉末を得
た。また、液の濃縮により、非晶質重合体351gを得
た。重合結果を表−1、品質評価結果を表−2にそれぞ
れ示した。
表−1のMFRの測定は、ASTM-D−1238に準じて行なっ
た。工程(2)のMFRは、工程(1)および製品のMFRか
ら次式にて計算した。
た。工程(2)のMFRは、工程(1)および製品のMFRか
ら次式にて計算した。
a log MFR1+(1−a)log MFR2=log MFRA a:工程(1)で生成した重合体が全重合体に占める割
合。
合。
MFR1:工程(1)で生成した重合体のMFR測定値。
MFRA:製品ボリマーのMFR測定値。
MFR2:上式より計算される、工程(2)で生成した重合
体のMFR値。
体のMFR値。
製品中のエチレン含量は、IR測定により求めた。
表−1のAPP副生率とは、非晶質重合体の副生割合を表
わすインデックスであって、以下の計算式により求めた
ものである。
わすインデックスであって、以下の計算式により求めた
ものである。
表−2の物性測定を行なうに先立ち、まず共重合体粉末
を押出機によりペレット化し、射出成形機により厚さ4m
mのシートを作成して、測定用試料とした。
を押出機によりペレット化し、射出成形機により厚さ4m
mのシートを作成して、測定用試料とした。
造粒時の添加剤は、2,6-ジ第三ブチルフェノールがポリ
マーに対して0.10重量%、RA1010(チバガイギー社製)
が0.05重量%、カルシウムステアレートが0.10重量%、
PTBBA−Al(シエル化学製)が0.10重量%であった。
マーに対して0.10重量%、RA1010(チバガイギー社製)
が0.05重量%、カルシウムステアレートが0.10重量%、
PTBBA−Al(シエル化学製)が0.10重量%であった。
曲げ弾性率は、ASTM−D−790に準じて測定した。
アイゾット衝撃強度(0℃)はASTM−D−256(ノッチ
付)に準じて測定した。
付)に準じて測定した。
スパイラルフローは、名機SJ型(インラインスクリュー
型)射出形成機を用いて、断面2mm×8mmの金型にて下記
条件で測定した。
型)射出形成機を用いて、断面2mm×8mmの金型にて下記
条件で測定した。
成形温度:240℃ 射出圧力:800kg/cm2 射出時間:6秒 金型温度:40℃ 射出率:50g/sec 実施例2〜4 実施例1の固体触媒成分の調製において、フタロイルク
ロリドのかわりに表1に示した各々の化合物を同量用い
る他は実施例1を繰返した。重合結果を表1、品質評価
結果を表2にそれぞれ示した。
ロリドのかわりに表1に示した各々の化合物を同量用い
る他は実施例1を繰返した。重合結果を表1、品質評価
結果を表2にそれぞれ示した。
実施例5〜7、比較例1〜2 実施例1を繰返したが、重合に用いる有機ケイ素化合物
を2-トリエトキシシリルノルボルナンから表1に示した
種々の化合物を同量用いることに変えて実施した。重合
結果を表1、品質評価結果を表2に示した。
を2-トリエトキシシリルノルボルナンから表1に示した
種々の化合物を同量用いることに変えて実施した。重合
結果を表1、品質評価結果を表2に示した。
比較例3 実施例1において、第一段重合でプロピレンの供給時間
を250分、第二段重合でプロピレンとエチレンのフィー
ド速度をそれぞれ1kg/時間、供給時間をそれぞれ35分と
した以外は、同様な実験を行なった。重合結果を表1、
品質評価結果を表2に示した。
を250分、第二段重合でプロピレンとエチレンのフィー
ド速度をそれぞれ1kg/時間、供給時間をそれぞれ35分と
した以外は、同様な実験を行なった。重合結果を表1、
品質評価結果を表2に示した。
実施例8 実施例1において、第一段重合でプロピレンの供給時間
を200分とし、第二段重合でプロピレンとエチレンの供
給時間を150分とした以外は、同様な実験を行なった。
重合結果を表1、品質評価結果を表2に示した。
を200分とし、第二段重合でプロピレンとエチレンの供
給時間を150分とした以外は、同様な実験を行なった。
重合結果を表1、品質評価結果を表2に示した。
比較例4 実施例1において、第一段重合でプロピレンの供給時間
を50分とし、第二段重合でプロピレンとエチレンの供給
時間を200分とした以外は、同様な実験を行なった。そ
の結果、重合系の粘度が高くなり過ぎ、共重合体粉末を
得ることができなかった。
を50分とし、第二段重合でプロピレンとエチレンの供給
時間を200分とした以外は、同様な実験を行なった。そ
の結果、重合系の粘度が高くなり過ぎ、共重合体粉末を
得ることができなかった。
実施例9〜11 重合に用いる有機ケイ素化合物を2-トリエトキシシリル
ノルボルナンから同量の表3に示す種々の化合物に代え
た以外は実施例1と同様に行った。
ノルボルナンから同量の表3に示す種々の化合物に代え
た以外は実施例1と同様に行った。
重合結果は表3に示される通りであり、品質評価結果は
表4に示される通りである。
表4に示される通りである。
比較例5 (1) 固体触媒成分の製造 特開昭58−83016号実施例1の触媒合成と同様に実験を
行い、固体触媒成分を得た。固体触媒成分中のチタン含
量は2.3重量%であった。
行い、固体触媒成分を得た。固体触媒成分中のチタン含
量は2.3重量%であった。
(2) 重合 前記固体触媒を用い、重合添加剤としてフェニルトリエ
トキシシランを用いること以外は実施例1と同様に重合
を行なった。重合結果は表3に示される通りであり、品
質評価結果は表4に示される通りである。
トキシシランを用いること以外は実施例1と同様に重合
を行なった。重合結果は表3に示される通りであり、品
質評価結果は表4に示される通りである。
実施例12 (1) 固体触媒成分の製造 比較例5と同様に行なった。
(2) 重合 実施例1と同様に、2-トリエトキシシリルノルボルナン
を使用して行なった。重合結果は表3に示される通りで
あり、品質評価結果は表4に示される通りである。
を使用して行なった。重合結果は表3に示される通りで
あり、品質評価結果は表4に示される通りである。
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。
理解を助けるためのものである。
フロントページの続き (72)発明者 丹羽 隆司 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−83016(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】下記触媒成分(A)〜(C)の接触生成物
からなる触媒の存在下に下記重合工程(1)および
(2)を実施して、エチレン含量が3〜50重量%である
プロピレンブロック共重合体を得ることを特徴とする、
プロピレンブロック共重合体の製造法。 触媒成分 (A) ハロゲン化マグネシウムおよびハロゲン化チタ
ンを必須成分とする固体触媒成分。 (B) 有機アルミニウム化合物。 (C) 一般式R1R2Si(OR3)2またはR1Si(OR3)3で
表わされる有機ケイ素化合物(式中、R1は炭素数5〜12
の環状脂肪族炭化水素基であり、R2は炭素数1〜12の環
状あるいは鎖状の脂肪族炭化水素基であり、R3は炭素数
4以下の鎖状脂肪族炭化水素基である)。 重合工程 (1) プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物
を一段あるいは多段に重合させて、プロピレン単独重合
体またはエチレン含量7重量%以下のプロピレン・エチ
レン共重合体を形成させる工程(ただし、この工程での
重合量は、全重合量の50〜95重量%に相当する量であ
る)。 (2) プロピレン/エチレン混合物を、一段もしくは
多段に重合させて、エチレン含量20〜100重量%のプロ
ピレン・エチレン共重合体を得る工程。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60092339A JPH078897B2 (ja) | 1985-05-01 | 1985-05-01 | プロピレンブロツク共重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60092339A JPH078897B2 (ja) | 1985-05-01 | 1985-05-01 | プロピレンブロツク共重合体の製造法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11283796A Division JP2749558B2 (ja) | 1996-05-07 | 1996-05-07 | プロピレンブロック共重合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61252218A JPS61252218A (ja) | 1986-11-10 |
JPH078897B2 true JPH078897B2 (ja) | 1995-02-01 |
Family
ID=14051634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60092339A Expired - Lifetime JPH078897B2 (ja) | 1985-05-01 | 1985-05-01 | プロピレンブロツク共重合体の製造法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JPH078897B2 (ja) |
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JPH01240507A (ja) * | 1988-03-18 | 1989-09-26 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | プロピレンブロック共重合体の製造法 |
EP0350170B2 (en) * | 1988-06-17 | 2001-09-12 | Mitsui Chemicals, Inc. | Process for polymerising olefins and polymerisation catalyst therefor |
KR920002488B1 (ko) * | 1988-06-17 | 1992-03-26 | 미쓰이 세끼유 가가꾸 고오교오 가부시끼가이샤 | 올레핀의 중합방법 및 중합용 촉매 |
JPH072799B2 (ja) * | 1988-12-16 | 1995-01-18 | 住友化学工業株式会社 | 高立体規則性a―オレフィン重合体の製造方法 |
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JPS588301A (ja) * | 1981-07-08 | 1983-01-18 | Hitachi Ltd | 多重化制御装置 |
JPS5883006A (ja) * | 1981-11-13 | 1983-05-18 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | オレフインの重合方法 |
JPS5883016A (ja) * | 1981-11-13 | 1983-05-18 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | プロピレンブロツク共重合体の製法 |
US4442276A (en) * | 1982-02-12 | 1984-04-10 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Process for polymerizing or copolymerizing olefins |
JPS59172507A (ja) * | 1983-03-23 | 1984-09-29 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | ポリプロピレンの製造方法 |
JPH07651A (ja) * | 1993-06-11 | 1995-01-06 | Toray Ind Inc | シートカッター |
-
1985
- 1985-05-01 JP JP60092339A patent/JPH078897B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS61252218A (ja) | 1986-11-10 |
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