[go: up one dir, main page]

JPH0780969B2 - エチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

エチレン系重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH0780969B2
JPH0780969B2 JP62322480A JP32248087A JPH0780969B2 JP H0780969 B2 JPH0780969 B2 JP H0780969B2 JP 62322480 A JP62322480 A JP 62322480A JP 32248087 A JP32248087 A JP 32248087A JP H0780969 B2 JPH0780969 B2 JP H0780969B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
ethylene
catalyst
group
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62322480A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01163206A (ja
Inventor
愼一 秋元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP62322480A priority Critical patent/JPH0780969B2/ja
Publication of JPH01163206A publication Critical patent/JPH01163206A/ja
Publication of JPH0780969B2 publication Critical patent/JPH0780969B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエチレン系重合体の製造方法に関し、さらに詳
しくは高温溶液重合によって、線状低密度ポリエチレン
をはじめとするエチレン系重合体の効率のよい製造方法
に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来から、線状低密度ポリオレフィンの製造方法として
は、高圧イオン法,気相重合法,懸濁重合法,高温溶液
重合法が知られている。これらの方法のうち、高圧イオ
ン法および気相重合法は、高級α−オレフィンの使用に
難点があり、また懸濁重合法は、低密度品の製造に問題
がある。従って、線状低密度ポリオレフィンの製造方法
としては、高温溶液重合法が優れているということがで
きる。
一般に、溶液重合法では、生成重合体が溶媒中に溶解し
ており、重合系内の液粘度が高くなるため、装置の運転
上、できるだけ高温(155℃以上)で重合を行うことが
望ましい。しかし、従来の公知の方法で使用される触媒
は、いずれも高温下における活性が不充分であり、これ
までの高温溶液重合によって得られる共重合体の物性
は、未だ満足すべきものに至っていない。
活性の向上のため、高温溶液重合用触媒として担持型触
媒が開発されているが(特公昭59-52643号公報参照)、
その製造工程は複雑であり、また、調製した触媒から不
要のチタン成分を除去するため、洗浄工程を必要とする
ものが大部分であった。そのため、触媒の製造設備を必
要としたり、多量の洗浄溶剤を必要としていた。
高温で高い活性を有する触媒を容易に得ることを目的と
して従来、若干の提案がなされてきた。そのうち特公昭
46-31968号および同50-39117号公報には、予め触媒を調
製することなく、比較的高い活性を達成させうる触媒系
が報告されている。しかし、そのいずれの場合にも未だ
充分に高い活性を発現しうるものはなく、さらに生成し
た重合体に対して色相の変化を招く等の新たな欠点の原
因となるものであった。
特開昭60-42405号公報には、活性の改善をはかるため、
活性化在としてアルコールを用いることが提案されてい
る。しかし、アルコールは少量の添加では効果を発揮せ
ず、わずかでも過剰に添加した場合には触媒毒として作
用し、活性をなくしてしまう。このように、アルコール
が効果を示す範囲は非常に狭い。このことは、触媒の原
料費の増加や安定運転に支障をきたす原因ともなる。
そこで、本発明者は、高温でも充分に高い活性を有し、
煩雑な調製工程を必要とせず、しかも生成重合体中の残
存成分を洗浄除去する必要のない触媒系を開発し、さら
にその触媒系を用いて効率よく線状低密度エチレン系重
合体をはじめとするエチレン系重合体を製造しうる方法
を開発すべく、鋭意研究を重ねた。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、高温溶液重合用触媒として、特定の有機チタ
ン化合物と、有機マグネシウム化合物,有機アルミニウ
ム化合物及びエーテル化合物の反応生成物とからなる触
媒を用い、生成重合体が反応媒体に溶解する加熱条件下
で重合を行うことにより、上記の問題点が解決されるこ
とを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成し
たものである。
すなわち、本発明は、反応媒体中で触媒の存在下にエチ
レンを単独重合あるいは他のα−オレフィンと共重合し
てエチレン系重合体を製造するにあたり、 (A)一般式Ti(OR1)nX1 4-n 〔式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基,炭素数6〜18
のシクロアルキル基または炭素数6〜18のアリール基を
示し、X1はハロゲン原子を示す。また、nは0≦n≦4
を満たす実数である。〕 で表わされるチタン化合物と (B)(a)一般式MgR2R3 〔式中、R2は炭素数1〜18のアルキル基または炭素数6
〜18のアリール基を示し、R3は炭素数1〜18のアルキル
基,炭素数1〜18のアルコキシ基,炭素数6〜18のアリ
ール基またはハロゲン原子を示す。〕 で表わされる有機マグネシウム化合物, (b)一般式R4 mAlX2 3-m 〔式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20
のアリール基,炭素数1〜20のアルコキシ基または炭素
数6〜20のアリールオキシ基を示し、X2はハロゲン原子
を示す。また、mは0<m≦3を満たす実数である。な
お、mが複数のときは各R4は同じでも異なってもよ
い。〕 で表わされる有機アルミニウム化合物および (c)一般式R5OR6 〔式中、R5およびR6はそれぞれ炭素数1〜18のアルキル
基または炭素数6〜18のアリール基を示す。〕 で表わされるエーテル化合物 の反応生成物 とからなる触媒を用いるとともに、生成重合体が反応媒
体に溶解する加熱条件下で重合あるいは共重合を行うこ
とを特徴とするエチレン系重合体の製造方法を提供する
ものである。
本発明の方法においては、上記のような(A)及び
(B)成分からなる触媒を用いて重合を行うが、遷移金
属成分(A)として一般式 Ti(OR1)nX1 4-n ……(I) 〔式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基,炭素数6〜18
のシクロアルキル基または炭素数6〜18のアリール基を
示し、X1はハロゲン原子を示す。また、nは0≦n≦4
を満たす実数である。〕 で表わされるチタン化合物を含有する。ここで、前記の
一般式(I)で表わされるチタン化合物は、nが0であ
る場合には、一般式TiX1 4 〔式中、X1は前記と同じである。〕 で表わされるテトラハロゲン化チタン、具体的には例え
ばTiCl4,TiBr4,TiI4であり、nが1である場合には、一
般式Ti(OR1)X1 3 〔式中、R1及びX1は前記と同じである〕 で表わされるチタン化合物、具体的には例えば、(CH3O)
TiCl3,(C2H5O)TiCl3,(C3H7O)TiCl3,(n-C4H9O)TiCl3等あ
るいはX1が臭素または沃素である対応するトリハロゲン
化アルコキシチタン、またはトリクロロシクロヘキソキ
シチタン等のトリハロゲン化シクロアルキルオキシチタ
ンあるいはトリクロロフェノキシチタン等のトリハロゲ
ン化アリールオキシチタンであり、nが2である場合に
は、一般式Ti(OR1)2X1 2〔式中、R1及びX1は前記と同じ
である〕で表わされるチタン化合物、具体的には例え
ば、(CH3O)2TiCl2,(C2H5O)2TiCl2,(C3H7O)2TiCl2,(n-C4
H9O)2TiCl2等あるいはX1が臭素または沃素である対応す
るジハロゲン化ジアルコキシチタンまたはジクロロジシ
クロヘキソキシチタン等のジハロゲン化ジシクロアルキ
ルオキシチタンあるいはジクロロジフェノキシチタン等
のジハロゲン化ジアリールオキシチタンであり、nが3
である場合には、一般式(Ti(OR1)3X1 〔式中、R1及びX1は前記と同じである〕 で表わされるチタン化合物、具体的には例えば、(CH3O)
3TiCl,(C2H5O)3TiCl,(C3H7O)3TiCl,(n-C4H9O)3TiCl 等あるいはX1が臭素または沃素である対応するモノハロ
ゲン化トリアルコキシチタン、またはモノクロロトリシ
クロヘキソキシチタン等のモノハロゲン化トリシクロア
ルキルオキシチタンあるいはモノクロロトリフェノキシ
チタン等のモノハロゲン化トリアリールオキシチタンで
あり、nが4である場合には、一般式Ti(OR1)4 〔式中、R1は前記と同じである〕 で表わされるチタン化合物、具体的には例えばテトラメ
トキシチタン,テトラエトキシチタン,テトラ−n−プ
ロポキシチタン,テトライソプロポキシチタン,テトラ
−n−ブトキシチタン,テトライソブトキシチタン等の
テトラアルコキシチタンあるいはテトラシクロヘキソキ
シチタン等のテトラシクロアルキルオキシチタン、テト
ラフェノキシチタン等のテトラアリールオキシチタンが
挙げられる。これらのうち、前記の一般式 Ti(OR1)4で表わされるテトラアルコキシチタンおよびTi
X4で表わされるテトラハロゲン化チタンが好ましく、特
にテトラ−n−ブトキシチタン及びテトラクロロチタン
が好ましい。これら各種のチタン化合物は、単独で使用
しても、また、前記の二種以上を混合して使用してもよ
い。
本発明の方法に用いる触媒において、(B)成分は上記
のように(a),(b)および(c)成分の反応生成物
である。ここで、(a)成分は一般式MgR2R3 〔式中、R2およびR3は前記と同じである。〕 で表わされる有機マグネシウム化合物であり、具体的に
は例えばジエチルマグネシウム,ジブチルマグネシウ
ム,ブチルオクチルマグネシウム,ジアミルマグネシウ
ム,ジヘキシルマグネシウム,ジオクチルマグネシウ
ム,エチルブチルマグネシウム,ブチルイソプロピルマ
グネシウム等のジアルキルマグネシウム,ジフェニルマ
グネシウム等のジアリールマグネシウム,エチルフェニ
ルマグネシウム等のアルキルアリールマグネシウム、ブ
チルマグネシウムイソプロポキシド等のアルキルマグネ
シウムアルコキシド、フェニルマグネシウムプロポキシ
ド等のアリールマグネシウムアルコキシド、ブチルマグ
ネシウムクロリド,アミルマグネシウムクロリド等のア
ルキルマグネシウムハライド、フェニルマグネシウムク
ロリド等のアリールマグネシウムハライド等が挙げられ
る。これらのうち、特にジブチルマグネシウム,ジヘキ
シルマグネシウム,ブチルオクチルマグネシウム等が好
ましい。有機マグネシウム化合物は単独で使用しても、
また、前記の二種以上を混合して用いてもよい。
また、(b)成分は一般式R4 mAlX2 3-m 〔式中、R4,X2およびmが前記と同じである。〕 で表わされる有機アルミニウム化合物であり、例えば一
般式R4 3Al,R4 2AlX2,R4AlX2 2,R4 2AlOR7,R4Al(OR7)X2,(OR
7)3Al(ただし、R7は炭素数1〜20のアルキル基または
炭素数6〜20のアリール基を示す。)あるいはR4 3Al2X2
3で表わされる化合物が挙げられる。これらの化合物
は、さらに具体的には、トリエチルアルミニウム,トリ
プロピルアルミニウム,トリブチルアルミニウム,トリ
アミルアルミニウム,トリオクチルアルミニウム,ジエ
チルアルミニウムモノクロリド,ジプロピルアルミニウ
ムモノクロリド,ジイソプロピルアルミニウムモノクロ
リド,ジイソブチルアルミニウムモノクロリド,ジオク
チルアルミニウムモノクロリド、エチルアルミニウムジ
クロリド,イソプロピルアルミニウムジクロリド,ブチ
ルアルミニウムジクロリド,オクチルアルミニウムジク
ロリド,アルミニウムトリエトキシド,アルミニウムト
リイソプロポキシド,アルミニウムトリイソブトキシ
ド,ジエチルアルミニウムモノエトキシド,ジプロピル
アルミニウムモノエトキシド,モノエチルモノエトキシ
ドアルミニウムクロリド,モノエチルモノイソプロポキ
シアルミニウムクロリド,エチルアルミニウムセスキク
ロリド,プロピルアルミニウムセスキクロリド,ブチル
アルミニウムセスキクロリド等である。これらの有機ア
ルミニウム化合物のうち、例えばジエチルアルミニウム
モノクロリド,ジイソプロピルアルミニウムモノクロリ
ド,ジイソブチルアルミニウムモノクロリド,ジオクチ
ルアルミニウムモノクロリド,エチルアルミニウムジク
ロリド,イソプロピルアルミニウムジクロリド,エチル
アルミニウムセスキクロリド等が好ましく、特に、R4 2A
lX2で表わされる化合物、例えばジエチルアルミニウム
モノクロリドおよびR4 3Al2X2 3で表わされる化合物、例
えばエチルアルミニウムセスキクロリドが好ましい。
次に、(c)成分は、一般式R5OR6 〔式中、R5およびR6は前記と同じである。〕 で表わされるエーテル化合物であり、具体的にはジアル
キルエーテル,ジアリールエーテルあるいはアルキルア
リールエーテルである。これらのエーテル化合物の具体
例としては、例えばジエチルエーテル,ジ−n−プロピ
ルエーテル,ジイソプロピルエーテル,ジ−n−ブチル
エーテル,ジ−n−アミルエーテル,ジイソアミルエー
テル,ジネオペンチルエーテル,ジ−n−ヘキシルエー
テル,ジ−n−オクチルエーテル,メチルn−ブチルエ
ーテル,メチルt−ブチルエーテル,メチルイソアミル
エーテル,エチルイソブチルエーテル,エチルn−ブチ
ルエーテル,アニソール,フェネトール等が挙げられ、
これらのうちメチルt−ブチルエーテル,アニソールあ
るいはメチルn−ブチルエーテルが好ましい。
本発明の方法に用いる触媒の(B)成分は、上記の
(a),(b)及び(c)成分の反応生成物である。こ
の反応生成物は、(a),(b)及び(c)成分を混合
することによって得られるが、これら三成分の添加順序
には特別の制約はなく、三成分を同時に混合してもよ
く、また、(a)と(b)を反応させた後(c)を加え
ても、(a)と(c)を反応させた後(b)を加えて
も、(b)と(c)を反応させた後(a)を加えてもよ
い。
混合割合としては、前述の(A)チタン化合物に対して
(a)を、(a)/(A)(Mg/Tiの原子比)=0.1〜3
0、好ましくは0.5〜20とする。この範囲を外れると、触
媒活性の低下を招く傾向がある。また、(b)/(A)
(Al/Tiの原子比)=1〜120、好ましくは5〜80とす
る。Al/Tiの原子比が1未満であると、触媒の活性が低
く、逆に120を超えても、添加量に相当する活性の向上
が認められない。さらに前記の範囲では、得られるエチ
レン系重合体の物性、特にフィルム成形性が悪化する。
さらに(c)/(A)(エーテル化合物中のOとTiの原
子比)=0.1〜200、好ましくは0.2〜100とする。この割
合があまり小さいと、活性が低下する傾向がある。
反応系に触媒を添加する場合(A)及び(B)成分は、
同時に添加しても、いずれか一方から順次添加してもよ
いが、(a)〜(c)成分を反応させて調製した(B)
成分と(A)成分を接触させるべきである。(B)成分
の調製過程で(A)成分と(a)成分を接触させ、その
後に(b),(c)成分を加えたり、あるいは(b)と
(A)成分を接触後、(a),(c)成分を加えても充
分な活性は得られない。
(A)及び(B)成分からなる触媒は、必要に応じて不
活性溶媒を用いて溶液として使用することもできる。使
用しうる不活性溶媒としては、例えば炭素数5〜18の脂
肪族炭化水素,脂環式炭化水素,芳香族炭化水素等が挙
げられ、具体的にはn−あるいはi−ペンタン,ヘキサ
ン,ヘプタン,オクタン,ノナン,デカン,テトラデカ
ンまたはシクロヘキサン,さらにはベンゼン,トルエ
ン,キシレン等が挙げられる。また、この不活性溶媒と
して、前記の各種の炭化水素を単独で使用することがで
きる。これらのうち好ましい不活性溶媒としては、例え
ばn−ヘキサンを挙げることができる。
本発明の方法を実施する場合には、反応器中に(A)及
び(B)成分を別々に導入するか、または予め混合調製
した後、反応器中に導入し、次いでエチレンおよび、必
要に応じてα−オレフィンを供給して重合を開始させ
る。
本発明において、単量体はエチレン単独でもよいが、他
のα−オレフィンをコモノマーとして用いてもよい。α
−オレフィンとしては、例えば炭素数3〜18の直鎖状ま
たは分枝鎖モノオレフィンあるいは芳香核で置換された
α−オレフィンが挙げられる。使用しうるα−オレフィ
ンは、具体的には例えばプロピレン,ブテン−1,ヘキセ
ン−1,オクテン−1,ノネン−1,デセン−1,ウンデセン−
1,ドデセン−1等の直鎖モノオレフィン、3−メチルブ
テン−1;3−メチルペンテン−1;4−メチルペンテン−1;
2−エチルヘキセン−1;2,2,4−トリメチル−ペンテン−
1等の分枝鎖モノオレフィンあるいはスチレン等の芳香
族核で置換されたモノオレフィンである。
重合反応は、反応媒体中で行われ、生成重合体が反応媒
体に溶解する加熱条件下で連続式または回分式で行うこ
とができる。反応媒体としては、前記の脂肪族炭化水
素,脂環式炭化水素,芳香族炭化水素等の不活性溶媒を
用いることができる。
反応温度は、生成重合体が反応媒体に溶解する温度、通
常140℃以上、特に180〜220℃、すなわち生成重合体溶
液の液粘度が低下して装置運転上に好ましい温度とす
る。
その他の重合条件は、所望の重合体の物性,使用単量体
の種類等により一義的に決定することはできないが、通
常、触媒濃度は、チタン濃度で0.001〜10ミリモル/l、
好ましくは0.01〜1.0ミリモル/lである。また、反応圧
力は通常10〜150kg/m2、特に20〜70kg/m2とするのが好
ましい。重合反応系中に水素等の分子量調節剤を存在さ
せてもよい。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく
説明する。
実施例1 乾燥した内容1の撹拌機付き重合反応器内を充分にア
ルゴンで置換した後、乾燥したn−ヘキサン400mlと1
−オクテン100mlを仕込み、185℃まで昇温した。
アニソール0.94ミリモル/l,エチルアルミニウムセスキ
クロリド1.9ミリモル/lおよびジヘキシルマグネシウム
0.47ミリモル/lをこの順序で触媒調製器に投入して混合
した後、更にテトラブトキシチタン0.094ミリセル/lを
加えて混合し、次いでエチレンガスと同時に上記の重合
反応器に導入し、全圧を40kg/cm2Gに保ちながら190℃
で5分間重合を行い、密度0.913g/cm2のエチレン−1−
オクテン共重合体106.2gを得た。
実施例2 アニソールに代えてメチルt−ブチルエーテル0.47ミリ
モル/lを加え、実施例1と同様の方法で共重合を行い、
密度0.914g/cm3のエチレン−1−オクテン共重合体110.
9gを得た。
比較例1 アニソールを加えなかったこと以外は、実施例1と同様
の方法で重合を行い、密度0.919g/cm3のエチレン−1−
オクテン共重合体89.8gを得た。
エーテル化合物を加えない場合、重合体の密度は増加
し、収量は低下していることがわかる。
比較例2 1−オクテンの添加量を150mlとしたこと以外は、比較
例1と同様の方法で重合を行い、密度0.913g/cm3の共重
合体82.9gを得た。
この例から、エーテル化合物無添加で、実施例1と同様
の密度の共重合体を得るには、1−オクテンの使用量を
1.5倍にする必要があることが分かった。
実施例3 メチルt−ブチルエーテルの添加量を0.094ミリモル/l
としたこと以外は、実施例2と同様の方法で共重合を行
い、密度0.915g/cm3のエチレン−1−オクテン共重合体
113.3gを得た。
実施例4 アニソールに代えてメチルn−ブチルエーテル0.47ミリ
モル/lを加えたこと以外は、実施例1と同様の方法で共
重合を行い、密度0.913g/cm3のエチレン−1−オクテン
共重合体115.7gを得た。
実施例5 テトラブトキシチタンに代えてテトライソプロポキシチ
タン0.094ミリモル/lを加えたこと以外は、実施例2と
同様の方法で重合を行い、密度0.915g/cm3のエチレン−
1−オクテン共重合体105.8gを得た。
上記の実施例1〜5および比較例1〜2の重合条件およ
び重合結果を第1表に示す。
実施例6 1の連続重合反応容器に接続した触媒供給ライン中
に、乾燥したn−ヘキサンを7.5l/時間,エチルアルミ
ニウムセスキクロリドを1.65ミリモル/時間,ジヘキシ
ルマグネシウムを0.79ミリモル/時間及びアニソールを
0.83ミリモル/時間の割合で導入して完全混合した後、
さらにテトラブトキシチタンを0.17ミリモル/時間の割
合で触媒供給ラインに導入した。同時に重合反応容器内
にエチレンを700g/時間,水素を0.02g/時間,1−オクテ
ンを600g/時間の割合で連続供給し、反応温度185℃、反
応圧力70kg/cm2Gの条件で平均滞留時間0.11時間で重合
反応を行い、1時間当たり666gのエチレン−1−オクテ
ン共重合体を得た。
実施例7 アニソールに代えてメチルt−ブチルエーテルを0.41ミ
リモル/時間使用した以外は、実施例6と同様にして1
時間当たり649gのエチレン−1−オクテン共重合体を得
た。
比較例3 エーテル化合物を重合反応器内に供給しなかったこと以
外は、実施例6と全く同様にして、1時間当たり551gの
エチレン−1−オクテン共重合体を得た。
実施例6及び7並びに比較例3の重合条件と重合結果を
第2表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、様々なエチレン系重合体を効率
よく製造することができる。特に、線状低密度エチレン
系重合体を少ないコモノマー使用量で高温にて効率よく
製造することができ、高い重合体収率を達成することが
できる。また、本発明の方法に使用する触媒は高い活性
を有し、活性向上のために添加量を増加する必要もな
く、重合体中の触媒残量を著しく低減することができ
る。そのため、脱灰処理を行わずとも高品質の重合体
(共重合体)を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を説明するフローチャートであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応媒体中で触媒の存在下にエチレンを単
    独重合あるいは他のα−オレフィンと共重合してエチレ
    ン系重合体を製造するにあたり、 (A)一般式Ti(OR1)nX1 4-n 〔式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18
    のシクロアルキル基または炭素数6〜18のアリール基を
    示し、X1はハロゲン原子を示す。また、nは0≦n≦4
    を満たす実数である。〕 で表わされるチタン化合物と (B)(a)一般式MgR2R3 〔式中、R2は炭素数1〜18のアルキル基または炭素数6
    〜18のアリール基を示し、R3は炭素数1〜18のアルキル
    基,炭素数1〜18のアルコキシ基,炭素数6〜18のアリ
    ール基またはハロゲン原子を示す。〕 で表わされる有機マグネシウム化合物, (b)一般式R4 mAlX2 3-m 〔式中、R4は炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20
    のアリール基,炭素数1〜20のアルコキシ基または炭素
    数6〜20のアリールオキシ基を示し、X2はハロゲン原子
    を示す。また、mは0<m≦3を満たす実数である。な
    お、mが複数のときは各R4は同じでも異なってもよ
    い。〕 で表わされる有機アルミニウム化合物および (c)一般式R5OR6 〔式中、R5およびR6はそれぞれ炭素数1〜18のアルキル
    基または炭素数6〜18のアリール基を示す。〕 で表わされるエーテル化合物 の反応生成物 とからなる触媒を用いるとともに、生成重合体が反応媒
    体に溶解する加熱条件下で重合あるいは共重合を行うこ
    とを特徴とするエチレン系重合体の製造方法。
JP62322480A 1987-12-19 1987-12-19 エチレン系重合体の製造方法 Expired - Fee Related JPH0780969B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62322480A JPH0780969B2 (ja) 1987-12-19 1987-12-19 エチレン系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62322480A JPH0780969B2 (ja) 1987-12-19 1987-12-19 エチレン系重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01163206A JPH01163206A (ja) 1989-06-27
JPH0780969B2 true JPH0780969B2 (ja) 1995-08-30

Family

ID=18144101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62322480A Expired - Fee Related JPH0780969B2 (ja) 1987-12-19 1987-12-19 エチレン系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0780969B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001342213A (ja) * 2000-03-30 2001-12-11 Sumitomo Chem Co Ltd オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01163206A (ja) 1989-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS61296007A (ja) オレフイン重合体の製造法
JPH075656B2 (ja) 触媒成分及び重合用触媒系
JPH075654B2 (ja) 触媒成分及び重合用触媒系
EP0250225B1 (en) Catalyst component for polymerization of olefin
US4198315A (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins
JPH0780969B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JPS6354722B2 (ja)
JPH0655785B2 (ja) オレフイン重合用触媒成分の製造方法
JPH0118927B2 (ja)
JP4001477B2 (ja) ポリオレフィンのmwdを調整するチーグラー・ナッタ触媒、製造方法、使用方法そしてそれを用いて製造したポリオレフィン
JP2554690B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法及び触媒
JPH0247484B2 (ja) Echirenkyojugotainoseizohoho
JP2509281B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JPH0118926B2 (ja)
US4243785A (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins
EP0137224A1 (en) Solid catalyst component for olefin polymerization
JPS6339605B2 (ja)
JPH0737492B2 (ja) エチレン共重合体の製造方法
EP1306391A1 (en) Ziegler-Natta catalyst for tuning MWD of polyolefin, method of making, method of using and polyolefins made therewith
JPS649324B2 (ja)
JP2511200B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JPH0788404B2 (ja) エチレン共重合体の製造方法
JP3444648B2 (ja) オレフィン類重合用固体触媒成分および触媒
JPH0358370B2 (ja)
JPH0455205B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees