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JPH0775560B2 - 検体中の目的核酸の検出法 - Google Patents

検体中の目的核酸の検出法

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Publication number
JPH0775560B2
JPH0775560B2 JP63231737A JP23173788A JPH0775560B2 JP H0775560 B2 JPH0775560 B2 JP H0775560B2 JP 63231737 A JP63231737 A JP 63231737A JP 23173788 A JP23173788 A JP 23173788A JP H0775560 B2 JPH0775560 B2 JP H0775560B2
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JP
Japan
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nucleic acid
stranded
double
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primer
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JP63231737A
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明男 山根
智 中上
健一 三好
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Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
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Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP89900899A priority patent/EP0348529B1/en
Priority to PCT/JP1988/001316 priority patent/WO1989006285A1/ja
Priority to DE3853993T priority patent/DE3853993T2/de
Publication of JPH01252300A publication Critical patent/JPH01252300A/ja
Priority to US07/945,573 priority patent/US5601976A/en
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 技術分野 本発明は、いわゆるハイブリダイゼーション法を用いな
いで特定の遺伝子の塩基配列を検出する方法に関する。
より詳細には、検出すべき核酸配列に相補的な官能基を
有する1対のプライマーを用いて、核酸配列に相補的な
プライマーの伸長反応を行って得られるプライマーの伸
長生成物同士で形成された二本鎖部分を有する核酸配列
を、固相担体に固定化した後、検出する方法に関する。
先行技術 遺伝子の分子生物学の急速な進歩に伴い、特定の遺伝子
の塩基配列を検出することはきわめて重要なものとなっ
てきている。例えば、遺伝病の出生前診断、癌の分子レ
ベルでの診断あるいはウイルスのような病原体の検出に
おいて遺伝子の検出を行うことは重大な意義がある。
このような遺伝子の検出を行うには、一般的にはハイブ
リダイゼーションと呼ばれる方法が使われる(B.D.Hame
sおよびS.J.Higgins:Nucleic acid hybidization,a pra
ctical approach.IRL Press,1985)。この方法は、標的
配列と相補的な塩基配列をもつ単鎖あるいは二本鎖を放
射性あるいは非放射性の標識物質で標識し、そののち標
的配列との相補性を利用して結合させて、すなわちハイ
ブリダイズさせて、標的配列を検出する方法である。こ
の場合、一般的には、標的物質を担体に固定するドット
ハイブリダイゼーション法〔DNA,,327−331,(198
5)〕あるいはサザンハイブリダイゼーション法〔Molec
ular Cloning,p382,Cold Spring Harbor(1982)〕等が
行われる。しかしながら、これらの方法は煩雑で手間が
かかり、機械化の努力もされているにもかかわらず、未
だに多数の試料をルーチン作業として分析することは不
可能である。これらの問題を解消するためにプローブを
担体に固定するハイブリダイゼーション法が工夫されて
いるが〔例えば、T.R.Gingerasら:Nucleic Acids Res.1
55373−5390〕、このような液相−固相間のハイブリダ
イゼーションには限界があり、感度等の点で実際に応用
できる方法とはなり得ていない。これらの液相−固相間
のハイブリダイゼーションの欠点を克服するためにサン
ドイッチ型の液相−液相ハイブリダイゼーションが工夫
されている〔例えば、Ann−Christine Syvaenenら:、N
ucleic Acids Res.14,5037−5048(1986)、特開昭62−
229068号公報〕。しかしながら、これらの方法も、プロ
ーブを大過剰に使う事から来る高バックグラウンドや感
度の点で、満足のいくものとはなり得ていない。
また、感度を向上させるために、特定の核酸配列を増幅
する方法が開発されているが(特開昭62−281号公
報)、この方法においてもハイブリダイゼーションの操
作は必要であって、煩雑さを減じることになっていな
い。
〔発明の概要〕
要 旨 本発明は、上記問題点を解決し、特定の塩基配列を容易
にしかも感度よく検出する方法を与えることを目的と
し、検出すべき核酸配列に相補的な官能基を有する1対
のプライマーを用いて、該核酸配列に相補的なプライマ
ーの伸長反応を行って得られるプライマーの伸長生成物
同士で形成された、二本鎖部分を有する核酸配列を、固
相担体に固定化した後、検出する方法を提供することに
よってこの問題を解決しようとするものである。
従って、本発明による、検体中の少くとも一つの目的核
酸の検出方法は、下記の工程(イ)〜(リ)を実施する
こと、を特徴とするものである。
(イ)少なくとも一つの目的核酸(以下、核酸(I)と
いう)存在の有無を検知しようとする検体を用意するこ
と。
(ロ)核酸(I)が二本鎖の場合は各鎖に対して相補的
であり、核酸(I)が一本鎖の場合は核酸(I)および
核酸(I)と相補的な核酸の各鎖に対して相補的であ
り、かつ核酸(I)よりは短いが核酸(I)と特異的に
ハイブリダイズするのに充分な長さの一対の一本鎖核酸
であって、その一方に検出可能な標識からなる官能基が
導入され、他方に固相担体と結合可能な部位からなる官
能基が導入されている核酸(以下、核酸(I)という)
を用意すること。
(ハ)工程(イ)の検体を、核酸(I)が一本鎖核酸で
あればそのままで、これが二本鎖核酸であれば一本鎖に
してから次の工程に供すること。
(ニ)前の工程で得られる一本鎖核酸に核酸(I)をハ
イブリダイズさせ、単位核酸の存在下で該一本鎖を鋳型
として鎖長を伸長させて二本鎖核酸を形成させるか、必
要に応じて、該二本鎖核酸を一本鎖にした後に合成核酸
鎖同士をハイブリダイズさせ、上記両官能基を有する二
本鎖核酸を得ること。
(ホ)工程(ニ)で得られる二本鎖核酸を一本鎖にする
こと。
(ヘ)工程(ホ)で得られる一本鎖核酸を用いて、工程
(ニ)の操作を行うか、工程(ニ)および(ホ)の操作
を順次段階的に繰り返し行い、最終的に工程(ニ)に相
当する段階で終了して検出可能な標識および固相担体と
結合可能な部位からなる両官能基を有する二本鎖核酸を
得ること。
(ト)工程(ニ)または(ヘ)の産物である両官能基を
有する二本鎖核酸を、該固相担体と結合可能な部位から
なる官能基を利用して、該検体中において固相担体と結
合させること。
(チ)工程(ト)で得られる固相担体を洗浄して、固相
担体に結合していない核酸を除去すること。
(リ)工程(チ)で得られる固相担体を、該標識からな
る官能基を利用する検出操作に付して、固相担体に結合
している核酸の有無を、検出すべき核酸に対応するもの
として検出すること。
効 果 本発明による核酸配列の検出法は、前記で定義したよう
に、ポリメラーゼなどを用いて二種類の標識物で標識さ
れた検出対象の複製物(核酸配列)を得、該標識物の一
方を固相担体の固定用に、他方を検出のための標識とし
て目的の遺伝子を検出することからなり、いわゆるハイ
ブリダイゼーションという煩雑な操作を必要とせず、現
在、他の分野例えば抗原抗体反応の分野で利用されてい
る装置を容易に本法に応用することができる。その結
果、一度に多検体を分析することができる。
そして、核酸のハイブリダイゼーションやゲル電気泳動
での核酸の分離を必要としないため、核酸を含む試料は
粗精製の状態でよく、試料の調製も容易で、装置を用い
て行うことができる。
また、本発明ではハイブリダイゼーションを行わないで
プライマーによる伸長反応を行うために、分析時間を大
幅に短縮することができる。さらに、本測定法において
あらかじめ用意しておく標識物質としては、標識化プラ
イマーあるいは標識化モノヌクレオチドでいずれも化学
的に大量合成でき、従来のハイブリダイゼーション法の
ように天然のDNAフラグメントを酵素等を使って標識す
る必要はない。
さらに、それぞれの検出しようとする試料中において、
目的核酸(I)の塩基配列が微妙に(一塩基以上)異な
る場合も、ポリメラーゼ等の反応条件を適当に調節する
ことにより、プライマーが目的核酸に完全に相補的であ
る場合とそうでない場合を区別することができる。つま
り、ハイブリダイゼーション法等によらないで容易に点
突然変異をも検出することができる。
そして、それぞれ官能基の異なる標識物質で標識された
複数のプライマーを使用すれば、同時に一種類以上の目
的核酸(I)に対する伸長反応を行う事ができ、それぞ
れの標識物質の官能基を利用する検出操作を行う事によ
って、同時に多数の目的核酸の存在の有無を調べる事が
できる。
〔発明の具体的説明〕 検出原理 本発明による少くとも一つの目的核酸の検出法は前記の
工程(イ)〜(リ)を含んでなるが、この方法は、
(i)検体中の目的核酸(核酸(I)という)からそれ
と相補性の核酸を検体中でつくって(この核酸を合成核
酸という)、それについて検出を行うこと、(ii)検体
中の合成核酸を固相担体に固定して、合成核酸上の標識
を利用して検出を行うこと、(iii)上記の(ii)を行
うために、核酸(I)(二本鎖の場合は各鎖、一本鎖の
場合は原鎖およびこれに相補的な核酸鎖)と相補的で核
酸(I)よりは短いが核酸(I)と特異的にハイブリダ
イズするのに充分な長さの一対の一本鎖核酸について、
その一方に検出可能な標識が、他方に固相担体と結合可
能な部位が導入された核酸(II)を用いて増幅反応を行
うことにより、合成核酸を固相担体と結合可能な部位か
らなる官能基と標識からなる官能基とを導入したものと
して得るが、官能基の導入を合成核酸のみが両官能基を
共に持つけれども共存核酸は両官能基を共に持つことが
ないように行って、固相担体上での検出を選択的なもの
とすること、を基本原理とするものである。
このように、目的核酸の塩基配列を写しとった合成核酸
は、検体中においてそれのみが前記両官能基を持たせて
あるから、すなわち、検体中の共存非目的核酸はこれら
の官能基を全く持たないかあるいは一方だけしか(たと
えば、固相担体への結合部位)持たないようにしてある
から、検体を固相担体と接触させてから該固相担体を洗
浄すると、担体との結合部位を持たない共存核酸は洗い
流され、一方このような部位を持つ共存核酸は固相担体
に結合しているけれどもこれは標識を持たないので、核
酸結合固相担体について検出操作を実施しても検出され
ることなく目的核酸のみが検出されて、上記の選択検出
が可能となる。なお、検体中に目的核酸が存在しなけれ
ば、合成核酸は生成せず、固相担体に結合する標識付き
核酸も無いところから、検出結果は検体には目的核酸不
在と出る。
このような選択検出性を実現すべき前記両官能基の導入
は、上記両官能基を有するプライマー(前記の核酸(I
I))を使用して、たとえば目的核酸がDNAであればそれ
を一本鎖にしてからDNAポリメラーゼにより、目的核酸
がRNAであれば逆転写酵素によって、プライマーから鎖
長を伸長させ、DNAとした後に遺伝子増幅を行って、該
合成核酸鎖を両官能基を持つものとして得ること、によ
って行うことができる。このように得られる両官能基を
持つ合成核酸鎖の具体例を挙げれば、目的核酸(I)が
二本鎖DNAであるときに一方の鎖について、固相担体へ
の結合部位を持つプライマー(核酸(II))をハイブリ
ダイズさせ、そこへ単位核酸としてのdATP、dTTP、dGT
P、dCTP等(詳細後記)の少なくとも一種の存在下にDNA
ポリメラーゼを働かせて該プライマーの鎖長を伸長さ
せ、原DNA鎖と合成核酸鎖との二本鎖とし、上記二本鎖D
NAの他方について検出可能な標識を持つプライマー(核
酸(II))をハイブリダイズさせ、上記と同様に伸長反
応を行って二本鎖構造体をつくり両二本鎖構造体から原
DNA由来の鎖を除去して合成鎖を遊離させ、両合成鎖を
ハイブリダイズさせて、プライマーから供給された両官
能基を持つ二本鎖としたもの、あるいは目的核酸(I)
が一本鎖DNAであるときにはそれについて、上記と同様
に固相担体と結合可能な部位(または検出可能な標識)
を持つプライマー(核酸(II))をハイブリダイズさ
せ、伸長反応を行って原DNA鎖と合成核酸鎖との二本鎖
とし、生成した合成核酸鎖について、検出可能な標識
(または固相担体と結合可能な部位)を持つプライマー
(核酸(II))をハイブリダイズさせ、同様に伸長反応
を行って両官能基を持つ二本鎖としたもの、さらには遊
離させた各合成核酸鎖についてプライマーの付加および
(または)鎖長の伸長ないし合成鎖の形成を行って、合
成鎖からなる二本鎖の増幅を行ったもの等がある。
なお、合成核酸の一方には固相担体との結合部位をも持
たせてある訳であるが、この場合の「固相担体との結合
部位」は必ずしも固相担体と直結しうる部位でなくても
よい。すなわち、合成核酸側の該部位と固相担体側の結
合部位との間に介在して両者の結合を可能ないし促進し
うる物質(「捕捉用試薬」(詳細後記)を介して固相担
体との結合が実現しうるようなものであってもよい。こ
の捕捉用試薬は、合成核酸側の固相担体との結合部位に
あらかじめ結合させておいてもよく、固相担体側の該結
合部位に結合させておいてもよい。
また、ポリメラーゼによるプライマーの延伸反応は、別
々の官能基(標識)をもつそれぞれ別々のプライマーを
用いて、同一検体中複数個の目的核酸(I)に対して同
時に検出を行うこともできる。
検出の実際 a.核 酸 本発明でいう検出すべき核酸とは、検出しようとする塩
基配列を含むものであって、DNAでもRNAでもよい。この
ような核酸は大腸菌、ビールスおよび高等動植物などあ
らゆる生命体から調製することができる。また、上記核
酸を、本検出法に用いる場合、核酸は精製されていて
も、されていなくてもよい。
b.プライマーおよびその伸長反応 (i)プライマー(核酸(II)) 本発明でいうプライマーは、検出しようとする上記核酸
(I)が二本鎖の場合は各鎖に対して、核酸(I)が一
本鎖の場合は該鎖およびこれと相補的な核酸の各鎖(DN
Aの場合は変性などの手段により二本鎖核酸配列を一本
鎖とし、RNAの場合は前記のように逆転写酵素等でDNAと
する。)と特異的に相補鎖を形成する一組の一本鎖核酸
であってその3′末端にモノヌクレオチドが順次付加さ
れるもので(3′末端の水酸基が不可欠である)、一組
の一本鎖核酸のうちの一方に検出可能な標識が、他方に
固相担体と結合可能な部位が導入されたものである。一
般に、プライマーとはオリゴデオキシリボヌクレオチド
のことをさすが、天然から得られる長鎖のDNAフラグメ
ントから調整してもよい。目的核酸(核酸(I))と特
異的にハイブリダイズするのに充分な長さのものである
べきである。
点突然変異を検出しようとする場合は、点突然変異を起
した目的核酸と特異的にハイブリダイズするのに充分な
長さを有し、かつ完全に相補的なプライマー及び点突然
変異を起してない該核酸と特異的にハイブリダイズする
のに充分な長さを有し、かつ完全に相補的なプライマー
の二種を用いる。これらのプライマーはいずれもオリゴ
デオキシリボヌクレオチドである。
なお、ここでいうプライマーの標識物質または固相担体
と結合可能な部位は、プライマーの伸長反応を妨げない
位置であればどこでもよいが、好ましくは5′末端であ
る。
標識物質としては、非放射性、放射性物質のどちらを用
いてもよい。
非放射性の標識物質としては、例えば後記実験例で示し
たビチオンのほかに、2,4−ジニトロフェニル基、フル
オレセインおよびその誘導体〔フルオレセインイソチオ
シアネート(FITC)〕、ローダミンおよびその誘導体
〔例えば、テトラメチルローダミンイソチオシネート
(TRITC)、テキサスレッド等〕、4−フルオロ−7−
ニトロベンゾフラン(NBDF)およびダンシルなどの螢光
物質あるいは化学発光物質などがあり、いずれも公知手
段(特開昭59−93098号、特開昭59−93099号各公報参
照)により、標識化を行うことができる。
また、放射性物質で標識する場合は、例えば131I、
133I、14C、3H、35S、32P等の放射性同位元素を用いて
公知の手段により標識物質を導入することができる。
一方、固相担体と結合可能な部位は、該担体と選択的に
反応可能なものであれば何んであってもよい。その一例
としては、上記非放射性標識物質をそのまま用いること
がでるが、その場合、検出に用いるべき標識物質とは、
同一のものであってはいけない。好ましい一具体例とし
ては、ビオチン、あるいはフルオレッセインなどの螢光
物質または2,4−ジニトロフェニル基などのハプテンを
あらかじめプライマーに導入しておくことができる。な
お、ここでいう固相担体は、後記に定義したものであ
る。
プライマーのこれらによる標識化は、プライマーがオリ
ゴデオキシリボヌクレオチドの場合、オリゴデオキシリ
ボヌクレオチドの化学合成の後でまたは、同時に化学的
に行われる(特開昭59−93098、特開昭59−93099号各公
報)。
またプライマーが天然フラグメントの場合にも化学的に
標識することができる〔L.E.Orgel等、Nucleic Acids R
es.14,5591−5603,(1986)〕。
ii)プライマーの伸長反応 上記プライマー(互いに異るプライマーであって、一方
が固相担体と結合可能な部位を有し、他方が標識物質が
導入されたもの)を用いた伸長反応は4種類のデオキシ
リボヌクレオチド三リン酸であるデオキシアデノシン三
リン酸、デオキシグアノシン三リン酸、デオキシシチジ
ン三リン酸およびチミジン三リン酸のうち少くとも1種
を基質としてプライマーにとりこませることにより行う
ことができる。この伸長反応にはE.コーリDNAポリメラ
ーゼI、E.コーリ DNAポリメラーゼIのクレノー断
片、T4 DNAポリメラーゼ、あるいは逆転写酵素が使用
できる。特に、高温で伸長反応を行える耐熱酵素を用い
ればプライマーによる標的配列認識の特異性を高めるこ
ともできる〔F.F.Chehabら:Nature329,293−294(198
7)〕。
また、より高感度の検出が求められる時、特に検出対象
の塩基配列の量が少ない時は、核酸配列の増幅法を用い
ることができる〔特開昭62−281号公報)。すなわち、
上記記載の標識プライマーおよび標識モノヌクレオチド
三リン酸を使えば、容易に二種類の官能基(固相担体と
結合可能な部位または検出に用いる標識物質)を持たせ
た標的塩基配列を増幅して得ることができる。
また、プライマーの伸長反応が正しく目的の位置で始ま
るためには、プライマーと鋳型(すなわち目的核酸
(I))との間での相補性の度合、プライマーの長さ、
反応温度、などの因子を考慮しなければならない。一般
に、プライマーの長さが短い場合や、相補性の度合が低
い場合は、反応をより低い温度にしなければならないこ
とはいうまでもない。
また、プライマーの伸長反応をより正しい目的の位置で
行わせるためには、最初のプライマー(核酸(II))の
伸長反応以降に、得られる二本鎖核酸について、これを
一本鎖にした後、目的核酸(I)の、核酸(II)とハイ
ブリダイズする塩基部分より5′側の塩基部分と相補的
で、該塩基部分より短いが該塩基部分と特異的にハイブ
リダイズするのに充分な長さの一本鎖核酸(核酸(II
I))を用いてさらに新たな伸長反応を行うこともでき
る(特願昭63−149157号)。
さらに、本法を用いて点突然変更などを検出する場合
は、上記に増してプライマーの伸長条件を考慮しなけれ
ばならない。たとえばプライマーと目的核酸(I)との
間で形成した二本鎖(完全に相補的である場合とそうで
ない場合)の安定性に差を出すために反応液にDMSOを加
えたり、競合プライマー(目的核酸(I)中の点突然変
異を調べる場合、正常の塩基配列に完全に相補的なプラ
イマーと点突然変異を起した塩基配列に完全に相補的な
プライマーの2種を混合してプライマーの伸長反応を行
う。この時、目的核酸(I)中の塩基配列が正常であれ
ば後者のプライマーが競合プライマーであり、逆に目的
核酸(I)中の塩基配列に点突然変異を生じている場合
は前者が競合プライマーとなる。)を加えて伸長反応を
行う必要がある。
c.固相担体 本発明でいう固相担体は、反応に使用する溶媒およびす
べての試薬に対して不活性でかつ何らかの方法で該溶液
と分離できるものであれば何んでもよい。そのようなも
のとしては、例えば、ミクロタイターウェル、ポリスチ
レンボール、アガロースビーズ、ポリアクリルビーズな
どを用いることができる。
上記固相担体は、あらかじめ前記のプライマー伸長反応
により生じた二本鎖構造体(固相担体と結合可能な部位
と標識物質とが導入されているもの)を捕捉するための
捕捉用試薬を導入しておくことにより、固定化を容易に
かつ選択的に行うことができる。
この様な捕捉用試薬としては、上記の二本鎖構造体中に
存在する固相担体と結合可能な部位と選択的に反応する
ものであればよく、好ましくは温和な条件下で反応可能
なものがよい。また、両者間の結合様式としては、特異
的な結合が生じるものであれば、共有結合、非共有結合
を問わない。好ましくは捕捉用試薬の活性を最大限保持
できる結合法が良い。これら捕捉用試薬の一具体例とし
ては、ストレプトアビジン、抗体などが使われる。
例えば、ビチオン標識複製物を捕捉するにはストレプト
アビジンを結合した担体を、フルオレッセインや2,4−
ジニトロフェニル基の標識物に対してはそれぞれの抗体
を担体上に結合したものを、用いることができる。
d.検出方法 前記記載の方法に従って調製された固相担体と上記工程
(イ)〜(ヘ)で調製された両官能基具備核酸とを混合
して両者を結合させてから、該担体と結合しなかった目
的の塩基配列以外の核酸および検体に含まれる核酸以外
の不純物を適当な溶媒で洗浄する。ここでいう適当な溶
媒とは、核酸および標識物質などすべての試薬が安定に
保たれなければならないことはもちろんのこと、固相担
体と合成核酸、固相担体と捕捉用試薬、捕捉用試薬と合
成核酸あるいは標識と合成核酸、との結合を切りはなす
ような条件であってはならない。また、二本鎖部分を有
する核酸配列中の両官能基が相補鎖の別々の鎖上に存在
する場合は、その相補鎖が解離するような条件であって
はならない。
また洗浄方法は、固定用担体の性質によって異なり、抗
原−抗体反応の分野で一般的に使われている方法に従え
ば良い。
このような洗浄操作によって、目的の検出対象核酸(核
酸(I))の複製物(合成核酸)のみを選択的に担体に
固定することができる。
次に、担体に固定された標識物質を有する合成核酸は、
担体に固定したままあるいは溶液中に遊離した形で、検
出することができる。遊離した形で検出するには、たと
えば、標識物質と捕捉用試薬との間の結合を切りはな
す、あるいは標識物質と合成核酸との間の結合を切りは
なす、などの方法がある〔Herman,T.M.等、Anal.Bioche
mistry 156,48−55(1986)〕。また、両官能基が合成
核酸の相補鎖の別々の鎖上に存在する場合は、熱変性あ
るいは既知の他の方法によって二本鎖を分離し、検出用
標識物質を含む鎖を溶液中に遊離させることができる。
また、二種類の異なる標識物で標識したプライマーを用
いて増幅反応を行った時、その増幅配列中に制限酵素の
部位が存在する場合は、担体に固定したあと、制限酵素
を用いて検出用標識を含む断片を固相担体から遊離させ
ることができる。
一方、増幅配列中に制限酵素の切断部位がない場合は検
出用標識物質を含む断片を固定用担体から遊離させるこ
とはできず、この方法を用いて増幅配列中に特定の制限
酵素の切断部位が存在するかどうかを調べることができ
る。
標識物質の実際の検出は、使用する標識物質に応じて一
般的手法を用いればよい。たとえば、標識物質がラジオ
アイソトープであればそのまま活性を測定すれば良い
し、たとえばビオチンであればアビジン−もしくはスト
レプトアビジン−酵素結合体を用いて基質と反応させ、
色的又は螢光的手段により検出可能な成分を得ることが
できる。また、たとえば、標識物質が螢光であれば、そ
のまま螢光光度計を用いて強度を測定することができ
る。
さて、上記記載の方法において実際の試料を測定するに
は以下の点が重要である。
第一は、プライマーの伸長反応における非特異的伸長反
応である。これは、プライマーが目的とした塩基配列以
外のところに結合して伸長反応を起したものであるが、
このような非特異的伸長反応を防止するには一般的に考
察されているように、プライマーのGC含量や長さを検出
対象ごとに十分検討しなければならない。なお、非特異
的伸長反応は反応温度を高くすることで十分解消するこ
とができ、耐熱DNAポリメラーゼ(NEB)を使用すること
によっても改善される。
第二番目は、未反応の標識物が担体に固定された捕捉用
試薬と結合して本来の検出すべき標識化複製物(合成核
酸)との反応を妨げることである。この問題を解決する
ためには、第一に、担体に固定された捕捉用試薬の捕捉
能を大きくすることがあげられる。第二には、未反応の
標識物を系外に除く事であるが、これは、標識化プライ
マーと検出対象となる複製物(合成核酸)の性質の差を
利用して簡易ゲル過法等で分離することもできる〔Ma
niatisら:Molecular Cloning p.466(1982)〕。しかし
ながら、それらの方法は機械化という事から考えると必
ずしも好ましい方法とは言えない。そのような点から、
未反応の標識物の残存量をできるだけ少なくするような
反応条件を選ぶ事が重要である。たとえば、固相担体と
結合可能な部位が導入された一種のプライマーを用い、
単位核酸(モノヌクレオチド三リン酸)を基質として伸
長反応を起う場合にはプライマーの量が担体の捕捉能を
超えない程度にしなければならない。
また、ある程度複製物生成の効率が低下しても、プライ
マーの量を必要以上に使わないようにする。しかしなが
ら、未反応の標識物の残存量を少くするような反応条件
は、捕捉用試薬が導入された担体の捕捉能が十分である
場合は必要ない。
〔実験例〕
実施例1 この例は、大腸菌β−ガラクトシダーゼ遺伝子の検出方
法を示すものである。
大腸菌JM103(ファルマシア社)ではβ−ガラクトシダ
ーゼ遺伝子の一部が欠失しており、その部分に相当する
プライマーを用いて伸長反応を行えば、欠失株(ここで
はJM103)と野性株(ここではHB101(BRL社)とを区別
することが可能である。そこで以下に示す方法を用いて
野性株と欠失株を識別する実験を行った。
大腸菌の遺伝子はRaymond L.等の方法〔Recombinant DN
A Techniques.p.45−46,Addison−Wesley Publishing C
ompany(1983)〕に従ってJM103とHB101から抽出した。
プライマーの構造は以下に示すように5′末端にビオチ
ン(Bio)を導入したもので、自動DNA合成機NS−1(島
津)を用いてアミノ化オリゴヌクレオチドを合成し、ピ
オチンのコハク酸イミドエステルを用いてビオチン化し
た(特開昭59−93098号および特開昭59−93099号各公
報)。
(Bio)−GGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTA 制限酵素EcoRIで消化した大腸菌DNAをポリメラーゼ反応
液〔全体で50μ。10%DMSO、0.05μgプライマー、67
mM Tris−HCl pH8.8、6.7mM MgCl2、6.6mM 硫酸ア
ンモニウム、10mM β−メルカプトエタノール、6.7μ
M EDTA、20μM dATP、20μM dGTP、20μM TT
P、1μM〔α−32P〕dCTP(NEG−013H〕に加えた。こ
れを95℃で7分間加熱したのち、室温で5分置き、耐熱
DNAポリタラーゼ(0.5U。ニューイングランドバイオラ
ブ社)を加えて50℃で10分間反応させた。
固体用担体であるストレプトアビジン−アガロース(BR
L)は、洗浄液(0.01Mリン酸バッファー、pH7.2、0.15M
NaCl)で二回洗浄した。次に、上記伸長反応混合物
(50μ)と0.02Mリン酸バッファーpH7.2、0.3M NaCl
(50μ)を混合し、前処理したストレプトアビジン−
アガロースに加え、室温で30分放置した。反応後、洗浄
液(200μ)で5回洗浄し、ストレプトアビジン−ア
ガロースに固定された放射活性を測定した。その結果、
β−ガラクトシダーゼ遺伝子に関して野性型であるHB10
1と、欠失型であるJM103とを識別することができた。
実施例2 この例は、正常のβ−グロビン遺伝子とβ−グロビンの
鎌状赤血球貧血対立遺伝子とを識別する方法を示すもの
である。
正常および鎌状赤血球貧血のβ−グロビン遺伝子は、い
ずれもBamHI断片をプラスミドpBR322に挿入したpBR322
−HβPstおよびpBR322−HβSを使用した〔R.B.Walla
ceら:DNA ,7−15,(1984)〕。プライマーは以下に示
す構造のもので、それぞれ互いに異なる鎖に相補的で、
一方は、ポリヌクレオチドキナーゼ及び〔γ−32P〕ATP
で5′末端を標識し、他方は実施例1と同様にして合成
し、ビチオン化した。32 P−5′TTCTGACACAACTGTGTTCACTAGC3′−プライマー
A (Bio)−5′ACCACCAACTTCATCCACGTTCACC3′−プライ
マーB 制限酵素EcoRIで消化したプラスミド(pBR322−HβPst
あるいはpBR322−HβS)10ngを耐熱DNAポリメラーゼ
反応液〔50μ。10% DMSO、0.3μg プライマー
A、0.3μg プライマーB、ニューイングランドバイ
オラブ社の操作書に従って67mM Tris−HCl pH8.8、6.
7mM MgCl2、6.6mM硫酸アンモニウム、10mM β−メル
カプトエタノール、6.7μM EDTA、33μM dATP、33
μM dGTP、33μM dCTP、33μM dTTP〕に加えた。
この混合液を95℃で7分間加熱し、室温にもどして5分
間アニーリングした。つぎに、耐熱DNAポリメラーゼ
(ニューイングランドバイオラブ社)0.5Uを加え、55℃
で1回目の伸長反応を5分間行った。以後、91℃で1分
の変性+室温で5分間のアニーリング+55℃で5分間の
伸長反応、のサイクルを20回繰り返した。次に、実施例
1と同様にして調製したストレプトアビジン−アガロー
ス(50μ)に、上記反応混合物(25μ)、水(75μ
)および0.02Mリン酸バッファーpH7.2、0.3M NaCl
(100μ)を加え、室温でゆっくり混ぜながら30分間
反応させた。洗浄液(200μ)で5回洗浄した。つぎ
にストレプトアビジン−アガロースを等量ずつ二つのチ
ューブに分けた。その一方に制限酵素DdeIの反応液〔10
mM Tris−HCl(pH7.5)、7mM MgCl2、150mM NaCl、7
mM メルカプトエタノール、100μg/ml、子牛血清アル
ブミン〕100μを加え、制限酵素DdeI(東洋紡、10U/
μ)5μを加え、37℃でゆっくりと混合しながら5
時間反応させた。反応後、洗浄液(200μ)で5回洗
浄した。プラスミドpBR322−HβPstおよびpBR322−H
βSそれぞれについて、DdeI消化前および消化後の担体
に残留する放射活性を測定して、DdeI消化による放射活
性の減少を調べた。その結果、DdeI消化による放射活性
の残留度は、pBR322−HβPstの場合40%、pBR322−H
βSの場合92%であって、両者を識別することができ
た。
実施例3 この例は、一検体中の2種類の遺伝子を同時に検出する
方法を示すものである。
目的とする遺伝子としてヒトのβ−クロビン遺伝子とヒ
トパピローマウィルス16(HPV−16)を選んだ。β−グ
ロビン遺伝子を増幅するためのプライマーとして、β−
グロビン遺伝子の二本鎖にそれぞれ相補的でビオチン標
識にしたBio−NH−CAACTTCATCCACGTTCAAC(Bio−PG1)
とEITC(エオシンイソチオシアネート)で蛍光標識した
EITC−NH−ACACAACTGTGTTCACTAGC(EITC−PG2)を使用
した。また、HPV−16のE6遺伝子を増幅するためのプラ
イマーとしてビオチン標識したBio−NH−TGAGCAATTAAAT
GACAGC(Bio−PVO1)とFITCで蛍光標識したFITC−NH−T
GTGCTTTGTACGCACAAC(FITC−PVO2)を使用した。また検
出するサンプルとしては正常のヒトの胎盤の遺伝子およ
びCaski細胞(ATCC:CRL1550)を使用した。前者はヒト
グロビン遺伝子を持っているが、パピローマウィルスの
遺伝子は存在しない。後者はヒト由来の細胞で当然、ヒ
トのβ−グロビン遺伝子をもっているが、ヒトパピロー
マウィルス16の遺伝子が増幅されて存在していることも
明らかにされている{The EMBO Journal ,139−144
(1987)}。
反応1:ヒトの胎盤の遺伝子(1μg)とプライマー{Bi
o−PVO1(300ng)、FITC−PVO2(300ng)、Bio−PG1(3
00ng)、EITC−PG2(300ng)を反応液{67mM Tris・HCl
pH8.8,6.7mM MgCl2,16.6mM (NH4)2SO4・10mM メルカ
プトエタノール、6.7mM EDTA,200μM dATP,200μM dGT
P,200μM dCTP,200μM TTP,10%DMSO}に加え(全液量:
49μl)、95℃で5分間変性した。55℃で1分間アニー
リングしたのち、Taqポリメラーゼ(NEB社,20/μl;1μ
l)を加えて70℃で2分間伸長反応を行った。次に92℃
で1分間変性し、55℃で1分間アニーリングした。この
変性、アニーリングおよび伸長反応を25回繰り返した。
反応2:Caki細胞より得られたDNA(1μg)を使用して
反応1と同様のプライマーでまったく同様に伸長反応を
行った。
ストレプトアビジンアガロースの調製: ストレプトアビジンアガロース(BRL社)は洗浄液(10m
M Tris・Hcl pH7.5,1mM EDTA pH8.0,0.1M NaHclO4で2
回洗浄したのち、これにサケ遺伝子(1μg)を加えて
前処理とした。反応液1または反応液2の20μlを前処
理したストレプトアビジンアガロース(50μl)に加え
室温で15分間放置した。これを先の洗浄液(500μl)
で2回洗浄したのち、1M NaHClO4(500μl)で2回洗
浄した。次に、先の洗浄液(500μl)で2回洗浄し、1
0mM Tris・HCl pH7.5,1mM EDTA pH8.0,50mM NaCl(500
μl)で3回洗浄した。これに100mM NaOH(50μl)を
加えてDNAを変性して上澄を得、さらに10mM Tris pH7.
5,1mM EDTA pH8.0,50mM NaCl溶液(450μl)を加えて
蛍光を測定した。FITCの蛍光測定は励起波長489nm、発
光波長520nmで行い、EITCに関しては励起波長520nm、発
光波長540nmで蛍光を測定した。以下にそれぞれの螢光
強度を相対強度で示した。
この結果より正常のヒト胎盤DNA中にはβ−グロビン遺
伝子のみが存在し、Caski細胞ではβ−グロビン遺伝子
とヒトパピローマ遺伝子の両方が存在することが判定で
きた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程(イ)〜(リ)を実施すること
    を特徴とする、検体中の少なくとも一つの目的核酸の検
    出法。 (イ)少なくとも一つの目的核酸(以下、核酸(I)と
    いう)存在の有無を検知しようとする検体を用意するこ
    と。 (ロ)核酸(I)が二本鎖の場合は各鎖に対して相補的
    であり、核酸(I)が一本鎖の場合は核酸(I)および
    核酸(I)と相補的な核酸の各鎖に対して相補的であ
    り、かつ核酸(I)よりは短いが核酸(I)と特異的に
    ハイブリダイズするのに充分な長さの一対の一本鎖核酸
    であって、その一方に検出可能な標識からなる官能基が
    導入され、他方に固相担体と結合可能な部位からなる官
    能基が導入されている核酸(以下、核酸(II)という)
    を用意すること。 (ハ)工程(イ)の検体を、核酸(I)が一本鎖核酸で
    あればそのままで、これが二本鎖核酸であれば一本鎖に
    してから次の工程に供すること。 (ニ)前の工程で得られる一本鎖核酸に核酸(II)をハ
    イブリダイズさせ、単位核酸の存在下で該一本鎖を鋳型
    として鎖長を伸長させて二本鎖核酸を形成させるか、必
    要に応じて、該二本鎖核酸を一本鎖にした後に合成核酸
    鎖同士をハイブリダイズさせ、上記両官能基を有する二
    本鎖核酸を得ること。 (ホ)工程(ニ)で得られる二本鎖核酸を一本鎖にする
    こと。 (ヘ)工程(ホ)で得られる一本鎖核酸を用いて、工程
    (ニ)の操作を行うか、工程(ニ)および(ホ)の操作
    を順次段階的に繰り返し行い、最終的に工程(ニ)に相
    当する段階で終了して検出可能な標識および固相担体と
    結合可能な部位からなる両官能基を有する二本鎖核酸を
    得ること。 (ト)工程(ニ)または(ヘ)の産物である両官能基を
    有する二本鎖核酸を、該固相担体と結合可能な部位から
    なる官能基を利用して、該検体中において固相担体と結
    合させること。 (チ)工程(ト)で得られる固相担体を洗浄して、固相
    担体に結合していない核酸を除去すること。 (リ)工程(チ)で得られる固相担体を、該標識からな
    る官能基を利用する検出操作に付して、固相担体に結合
    している核酸の有無を、検出すべき核酸に対応するもの
    として検出すること。
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