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JPH077195B2 - ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法

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Publication number
JPH077195B2
JPH077195B2 JP61184504A JP18450486A JPH077195B2 JP H077195 B2 JPH077195 B2 JP H077195B2 JP 61184504 A JP61184504 A JP 61184504A JP 18450486 A JP18450486 A JP 18450486A JP H077195 B2 JPH077195 B2 JP H077195B2
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JP
Japan
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silver halide
silver
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color
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JP61184504A
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哲 久世
重治 小星
一博 小林
政雄 石川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP61184504A priority Critical patent/JPH077195B2/ja
Publication of JPS6340149A publication Critical patent/JPS6340149A/ja
Publication of JPH077195B2 publication Critical patent/JPH077195B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/407Development processes or agents therefor
    • G03C7/413Developers

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、透明支持体を有するハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法に関し、さらに詳しくは、長期に亘
り連続処理を行っても、かぶりの発生がなく安定な処理
特性が維持できる透明支持体を有するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の処理方法に関する。
[発明の背景] 感光材料の処理は基本的には発色現像と脱銀の2工程か
らなり、脱銀は漂白と定着工程又は漂白定着工程からな
っている。この他には付加的な処理工程としてリンス処
理、安定処理ないし水洗代替安定処理等が加えられる。
発色現像において、露光されたハロゲン化銀は還元され
て銀になると同時に酸化された芳香族第1級アミン現像
主薬はカプラーと反応して色素を形成する。この過程
で、ハロゲン化銀の還元によって生じたハロゲンイオン
が現像液中に溶出し蓄積する。又別にはハロゲン化銀写
真感光材料中に含まれる抑制剤等の成分も発色現像液中
に溶出し蓄積される。脱銀工程では現像により生じた銀
は酸化剤により漂白され、次いで全ての銀塩は定着剤に
より可溶性銀塩として、写真感光材料中より除去され
る。なお、この漂白工程と定着工程をまとめて同時に処
理する一浴漂白定着処理方法も知られている。
通常、発色現像液には、その保存性を増すために亜硫酸
塩、又は亜硫酸塩とヒドロキシルアミンの水溶性塩が添
加されている。このうち前者のように、亜硫酸塩を単独
に使用したものではかぶりの発生が著しいため、後者の
ように亜硫酸塩とヒドロキシルアミンの水溶性塩を併用
することにより、現像液の保存性を著しく増加させ、か
つ経時した現像液によるかぶりの発生を低下させること
が行われている。
しかしながらヒドロキシルアミンには次のような欠点な
いし不都合がみられる。
即ち、第一にヒドロキシルアミンは人体に害があること
が報告されている[例えば、P.G.Stecher,「The Merck
Index An Encyclopedia of Chemical and Drugs」(ザ
・メルク・インデックス・アン・エンサイクロペディア
・オブ・ケミカル・アンド・ドラッグス)8th.Ed.(195
3年)]。
そして、第二に、毒物劇物取締法に於いてもヒドロキシ
ルアミン塩を取り扱い販売するには毒物劇物の一般販売
業の登録及び取り扱い責任者の設置が必要であり、取り
扱いが極めて不便なものである。
第三に、ヒドロキシルアミンは一種の黒白現像剤であ
り、ハロゲン化銀に対して銀現像性を有している。この
ため、ハロゲン化銀カラー写真感光材料のハロゲン化銀
の利用効率が悪く、目的の色素濃度を得るにはハロゲン
化銀やカプラーをより多く感光材料中に用いなければな
らない必然性があり、経済的には極めて不利益な存在と
なっている。
さらに、第四に、ヒドロキシルアミンは発色現像液中に
重金属イオン(例えば、鉄イオンとか銅イオン等)が混
入した際には分解して、アンモニアとなり、カラー感光
材料にかぶりを生じる欠点を有している。発色現像液は
その経済性及び公害的観点から、近年、低補充化される
傾向にあり、さらにコスト低減の目的から炭酸カリウム
等の原材料のグレードの低下も行われつつあり、これら
のために発色現像液中に蓄積される前記重金属イオンの
量は益々増加しつつある。このためヒドロキシルアミン
の分解に起因する該第四の問題である「かぶりの発生」
はさらに厳しい状況となりつつある。
そこで、上記第一〜第四の問題を有するヒドロキシルア
ミンに代る保恒剤が、近年数多く提案されており、例え
ば2-アニリノエタノール(米国特許3,823,017号参照)
及びジヒドロキシルアルケン(米国特許3,615,503参
照)等が提案されてきている。しかしながら、これら2-
アニリノエタノール及びジヒドロキシルアルケンは、い
ずれも化合物の安定性が不十分であり、かつかぶりの防
止効果は極めて小さい。
一方、近年カメラを小型化して携帯性を高めるためにフ
ィルムの画像サイズを小さくすることが行われている
が、これを行うとプリント画像の悪化を招くことはよく
知られている。即ち、カラー写真感光材料の画面サイズ
が小さくなると、同じ大きさのプリントを作るのに引伸
し倍率が大きくなることから、それだけプリントされた
画像の粒状やシャープさが劣るからである。従ってカメ
ラを小型化しても良好なプリントを得るためにフィルム
の粒状性、解像力、鮮鋭性を改良することが必要であ
る。
この画質改良技術としてDIRカプラー(Development Inh
ibitor Releasing Coupler)(ディベロップメント・イ
ンヒビター・リリーシング・カプラー)、別名現像抑制
剤放出型カプラーが、例えば米国特許3,227,554号やPho
to,Sci.Eng.,13,74,214(1969)等で、知られてきてい
る。
しかしながら、これらDIRカプラーを使用した際には最
高濃度部程、現像抑制剤が放出され、現像銀の表面に吸
着しており、つづく銀漂白工程で現像銀に漂白剤が作用
しにくく、脱銀不良を生じやすい欠点を有している。
特に、近年、漂白液及び漂白定着液はその経済性及び公
害防止の観点から低補充化されてきており、これら漂白
能を有する処理液中に、感光材料に付着して持ち込まれ
る発色現像液成分の蓄積量がより多くなる傾向にあり、
脱銀不良は益々著しくなりつつある。
[発明の目的] そこで、本発明は、前記第一〜第四の欠点ないし不都合
を有するヒドロキシルアミンに代る保恒剤を明らかにす
ると共に、画像改良技術としてDIRカプラーを用いたと
きに生じる脱銀不良の問題をも併せ解決することができ
るハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を明らか
にすることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する本発明のハロゲン化銀カラー写真感
光材料の処理方法は、透明支持体を有するハロゲン化銀
カラー写真感光材料を発色現像液を用いて処理するハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、該感
光材料が下記一般式[I]又は(D−1)で表されるDI
R化合物を含有すると共にハロゲン化銀乳剤層の少なく
とも1層が0.5モル%以上の沃化銀を含む平板状ハロゲ
ン化銀粒子を含有し、かつ前記発色現像液が下記一般式
[A]で表される化合物を含有することを特徴とする。
一般式[A] (式中、R及びR′はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5
の未置換アルキル基又は置換アルキル基を示す。ただ
し、RとR′が同時に水素原子であることはなく、また
RとR′は結合されて>N−と共に含窒素複素環を形成
してもよい。) 一般式[I] A1−Z1 (式中、A1はp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の
酸化体とカプリングし得るカプラー成分、Z1はp−フェ
ニレンジアミン系発色現像主薬との反応により離脱し、
ハロゲン化銀の現像を抑制する成分を示す。) 一般式(D−1) AY)m (式中、Aはカプリング成分を表し、mは1又は2を表
し、Yはカプリング成分Aのカプリング位と結合し、p
−フェニレンジアミン系発色現像主薬の酸化体との反応
により離脱する基で拡散性の大きい現像抑制剤もしくは
現像抑制剤を放出できる化合物となる基を表す。) [発明の作用] 本発明者等は前記目的を達成すべく鋭意研究を行った結
果、前記第一〜第四の欠点ないし不都合を有するヒドロ
キシルアミンに代る保恒剤としてアルキルヒドロキシル
アミンが極めて有効であることを見出した。そして、該
アルキルヒドロキシルアミンの研究を行っていく中で、
従来のいわゆるヒドロキシルアミンと比べ、アルキルヒ
ドロキシルアミンは感光材料中に残留しやすく、この残
留したアルキルヒドロキシルアミンはDIRカプラーに起
因する脱銀性能の劣化をも改良すると共に、ハロゲン化
銀として平板状ハロゲン化銀を用いた感光材料の処理に
おいてその効果が大きいことを見出し本発明に至ったも
のである。
以下本発明について詳述する。
先ず、前記一般式[A]について説明する。
R及びR′は同時に水素原子ではない。それぞれアルキ
ル基または水素原子を表すが、R及びR′で表されるア
ルキル基は同一でも異なってもよく、それぞれ炭素数1
〜5のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n-プロ
ピル基、iso-プロピル基、ブチル基等)が好ましく、本
発明においてはとりわけ炭素数1〜3のアルキル基が好
ましい。R及びR′のアルキル基は置換基を有するもの
も含み、置換基としては、アミノ基、アルコキシ基(例
えばメトキシ基等)、スルホン酸基、カルボン酸基、水
酸基等が挙げられ、これらについては、例えば米国特許
3,287,125号、同3,293,034号、同3,287,124号等に記載
があるヒドロキシルアミン類が挙げられる。
また、RとR′とは、結合して>N-と共に含窒素複素環
を形成してもよく、例えばピペリジンやモルホリンの如
き複素環を形成してもよい。
以下に、一般式[A]で表される好ましい具体的例示化
合物を示す。
[例示化合物] これら一般式[A]で表される本発明の化合物は、有機
酸及び無機酸の塩として用いられてもよく、例えば塩酸
塩、硫酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リ
ン酸塩、酢酸塩等の塩の形で用いられてもよい。
上記の一般式[A]で表される化合物の中でもとりわけ
(I-1),(I-2),(I-8),(I-10)及び(I-20)
が、本発明の目的の効果の点から好ましく用いられる。
発色現像液中の、一般式[A]で表される本発明の化合
物の濃度は、通常、保恒剤として用いられるヒドロキシ
ルアミンと同程度の濃度、例えば0.1g/l〜50g/lが好ま
しく、さらに好ましくは0.5g/l〜30g/lであり、特に好
ましくは1g/l〜20g/lである。
一般式[A]で表される本発明の化合物を発色現像液中
に含有せしめる方法は任意であり、直接添加してもよい
し、発色現像補充液中に添加してもよいし、前浴を設
け、この前浴から感光材料によって持込ませてもよい
し、更に感光材料のバッキング層等に含有せしめた本発
明化合物を溶出蓄積させてもよい。
上記の他、本発明に用いられる発色現像液の詳細につい
ては後述する。
本発明において用いられるDIR化合物は発色現像主薬の
酸化体と反応して現像抑制剤又は現像抑制剤プレカーサ
ーを放出することができる化合物であり、非拡散性DIR
化合物であっても拡散性DIR化合物であってもよい。
このようなDIR化合物の代表的なものとしては、活性点
から離脱したときに現像抑制作用を有する化合物を形成
し得る基をカプラーの活性点に導入せしめたDIRカプラ
ーがあり、例えば英国特許935,454号、米国特許3,227,5
54号、同4,095,984号、同4,149,886号等に記載されてい
る。
上記のDIRカプラーは、発色現像主薬の酸化体とカプリ
ング反応した際に、カプラー母核は色素を形成し、一
方、現像抑制剤を放出する性質を有する。また本発明で
は米国特許3,652,345号、同3,928,041号、同3,958,993
号、同3,961,959号、同4,052,213号、特開昭53−110529
号、同54−13333号、同55−161237号等に記載されてい
るような発色現像主薬の酸化体とカプリング反応したと
きに、現像抑制剤を放出するが、色素は形成しない化合
物も含まれる。
さらにまた、特開昭54−145135号、同56−114946号及び
同57−154234号に記載のある如き発色現像主薬の酸化体
と反応したときに、母核は色素あるいは無色の化合物を
形成し、一方、離脱したタイミング基が分子内求核置換
反応あるいは脱離反応によって現像抑制剤を放出する化
合物である所謂タイミングDIR化合物も本発明に含まれ
る。
また特開昭58−160954号、同58−162949号に記載されて
いる発色現像主薬の酸化体と反応したときに、完全に拡
散性の色素を生成するカプラー母核に上記の如きタイミ
ング基が結合しているタイミングDIR化合物をも含むも
のである。
本発明によれば、DIR化合物は下記一般式〔I〕及び/
又は(D−1)で表すことができ、このうち最も好まし
いDIR化合物は拡散性0.34以上の下記一般式(D−1)
で表される化合物である。
一般式(I) A1−Z1 式中、A1はp-フェニレンジアミン系発色現像主薬の酸化
体とカプリングし得るカプラー成分(化合物)であり、
例えばアシルアセトアニリド類、アシル酢酸エステル類
等の閉鎖ケトメチレン化合物、ピラゾロン類、ピラゾロ
トリアゾール類、ピラゾリノベンズイミダゾール類、イ
ンダゾロン類、フェノール類、ナフトール類等の色素形
成カプラー及びアセトフェノン類、インダノン類、オキ
サゾロン類等の実質的に色素を形成しないカプリング成
分である。
また上記式中のZ1は、p-フェニレンジアミン系発色現像
主薬との反応により離脱し、ハロゲン化銀の現像を抑制
する成分(化合物)であり、好ましい化合物としてはベ
ンズトリアゾール、3-オクチルチオ‐1,2,4-トリアゾー
ル等のような複素環化合物及び複素環式メルカプト化合
物(複素環式メルカプト基としては、i-フェニルテトラ
ゾリルチオ基等がある。)がある。
上記複素環式基としては、テトラゾリル基、チアジアゾ
リル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、オキサゾ
リル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基等を挙げるこ
とができる。具体的には、1-フェニルテトラゾリル基、
1-エチルテトラゾリル基、1-(4-ヒドロキシフェニル)
テトラゾリル基、1,3,4-チアゾリル基、5-メチル‐1,3,
4-オキサジアゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベンゾオ
キサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、4H-1,2,4-トリ
アゾリル基等がある。
なお、上記一般式〔I〕中、Z1はA1の活性点に結合して
いる。
以下に、一般式[I]で表されるDIR化合物の代表的具
体例を記載するが、本発明はこれにより限定されるもの
ではない。
〔例示化合物〕
本発明において拡散性DIR化合物とは、カラー現像主薬
の酸化体との反応により離脱する、現像抑制剤又は現像
抑制剤を放出する化合物の拡散性が後記評価法による拡
散性で0.34以上のものであり、拡散性が0.40以上のもの
が好ましい。拡散性は下記の方法により評価する。
透明支持体上に下記組成の層を有する感光材料試料
(I)及び(II)を作製する。
試料(I):縁感性ハロゲン化銀乳剤層を有する試料 縁感性に分光増感した沃臭化銀(沃化銀6モル%、平均
粒径0.48μm)及び下記のカプラーを銀1モル当り、0.
07モル含有するゼラチン塗布液を塗布銀量が1.1g/m2
ゼラチン付量が3.0g/m2になるように塗布し、その上に
保護層として化学増感及び分光増感を施していない沃臭
化銀(沃化銀2モル%、平均粒径0.08μm)を含有する
ゼラチン塗布液を塗布銀量が0.1g/m2、ゼラチン付量が
0.8g/m2になるように塗布する。
試料(II):上記試料(I)の保護層から沃臭化銀を除
いたもの。
各層には上記の他にゼラチン硬化剤や界面活性剤を含有
させてある。
試料(I)、(II)をウエッジを用いて白色露光後、下
記の処理方法に従って処理する。現像液には試料(II)
の感度を60%(対数表示で、−△log E=0.22)に抑制
する量の各種現像抑制剤を添加したものと、現像抑制剤
を添加していないものとを用いる。
処理工程(38℃) 発色現像 2分40秒 漂白 6分30秒 水洗 3分15秒 定着 6分30秒 水洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通りで
ある。
[発色現像液] 4-アミノ‐3-メチル‐N-エチル‐N-(β‐ヒドロキシエ
チル)‐アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロトリ酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1とし、50%硫酸及び水酸化カリウムを用
いてpH10.06に調整する。
[漂白液] エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0ml 水を加えて1とし、アンモニア水を用いてpH=6.0に
調整する。
[定着液] チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
[安定液] ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(小西六写真工業社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
現像抑制剤未添加の時の試料(I)の感度をSoとし、試
料(II)の感度をSo′とし、現像抑制剤添加の時の試料
(I)の感度をSIとし、試料(II)の感度をSIIとする
と、 試料(I)の減感度 △S=So−SI 試料(II)の減感度 △So=So′−SII 拡散性=△S/△Soと表される。
但し、感度は全て、かぶり濃度+0.3の濃度点の露光量
の逆数の対数(−log E)とする。
この方法により求めた数種の現像抑制剤の拡散性を次の
表に例示する。
拡散性DIR化合物は例えば以下のような一般式で表され
る化合物より選ぶことができる。
一般式(D−1) AY)m 式中Aはカプリング成分を表し、mは1または2を表
し、Yはカプリング成分Aのカプリング位と結合しp−
フェニレンジアミン系発色現像主薬の酸化体との反応に
より離脱する基で拡散性の大きい現像抑制剤もしくは現
像抑制剤を放出できる化合物となる基を表す。
Aはp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の酸化体と
カプリング反応する性質をもっていればよく必ずしもカ
プリングによって色素を作る必要はない。
拡散性DIR化合物の一般式(D−1)においてYは好ま
しくは下記一般式(D−2)〜(D−19)で表される。
一般式(D−2) 一般式(D−3) 一般式(D−4) 一般式(D−5) 一般式(D−6) 一般式(D−7) 一般式(D−8) 一般式(D−9) 上記一般式(D−2)〜(D−7)において、Rd1は水
素原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ基、
ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、チアゾリジニ
リデンアミノ基、アリールオキシカルボニル基、アシル
オキシ基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル
基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、ニトロ基、アミ
ノ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、スルファモ
イル基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、ヒドロキ
シ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ
基、アルキルスルホニル基もしくはアリールオキシカル
ボニルアミノ基を表す。一般式(D−2)〜(D−5)
及び(D−7)において、nは0、1または2を表し、
nが2のとき各Rd1は同じでも異なってもよく、n個のR
d1に含まれる炭素数の合計は0〜10である。又一般式
(D−6)におけるRd1に含まれる炭素数は0〜15であ
る。
上記一般式(D−6)のXは酸素原子、硫黄原子又はセ
レン原子を表す。
一般式(D−8)においてRd2はアルキル基、アリール
基もしくはヘテロ環基を表す。
一般式(D−9)においてRd3は水素原子、アルキル
基、アリール基、もしくはヘテロ環基を表し、Rd4は水
素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アシ
ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリール
オキシカルボニルアミノ基、アルカンスルホンアミド
基、シアノ基、ヘトロ環基、アルキルチオ基もしくはア
ミノ基を表す。
Rd1、Rd2、Rd3もしくはRd4がアルキル基を表すとき、こ
のアルキル基は置換基を有するものを含み、置換もしく
は無置換、直鎖もしくは分岐鎖のいずれであってもよい
し、環状アルキル基であってもよい。置換基としてはハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、カル
バモイル基、ヒドロキシ基、アルカンスルホニル基、ア
リールスルホニル基、アミノ基、アルキルチオ基もしく
はアリールチオ基などである。
Rd1、Rd2、Rd3もしくはRd4がアリール基を表すとき、ア
リール基は置換基を有する物を包含する。置換基として
は、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコ
キシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ
基、スルファモイル基、ヒドロキシ基、カルバモイル
基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシ
ルアミノ基、シアノ基もしくはウレイド基などが挙げら
れる。
Rd1、Rd2、Rd3もしくはRd4がヘテロ環基を表すとき、こ
のヘテロ環基は置換基を有するものを包含し、ヘテロ原
子として窒素原子、酸素原子、イオウ原子を含む5員ま
たは6員環の単環もしくは縮合環が好ましく、例えばピ
リジル基、キノリル基、フリル基、ベンゾチアゾリル
基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、
トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、イミド基、オ
キサジン基など及びこれらの基に前記アリール基につい
て列挙した置換基が置換したものから選ばれる。
一般式(D−6)及び(D−8)における、Rd2に含ま
れる炭素数は0〜15である。
上記一般式(D−9)において、Rd3およびRd4に含まれ
る炭素数の合計は0〜15である。
一般式(D−10) −TIME−INHIBIT 式中、TIME基はAのカプリング位と結合し、カラー現像
主薬との反応により開裂できる基であり、カプラーより
開裂した後INHIBIT基を適度に抑制して放出できる基で
ある。INHIBIT基は現像抑制剤となる基(例えば前記一
般式(D−2)〜(D−9)で表される基)である。
一般式(D−10)において−TIME−INHIBIT基は好まし
くは下記一般式(D−11)〜(D−19)で表される。
一般式(D−11) 一般式(D−12) 一般式(D−13) 一般式(D−14) 一般式(D−15) 一般式(D−16) 一般式(D−17) 一般式(D−18) 一般式(D−19) 一般式(D−11)〜(D−15)及び(D−18)におい
て、Rd5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アル
ケニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アニリノ基、アシルアミノ基、ウレイド
基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基、スルファ
モイル基、カルバモイル基、アリール基、カルボキシ
基、スルホ基、ヒドロキシ基、アルカンスルホニル基を
表し、 一般式(D−11)〜(D−13)、(D−15)、(D−1
8)において、Rd5同士が結合して縮合環を形成してもよ
く、一般式(D−11)、(D−14)、(D−15)及び
(D−19)において、Rd6はアルキル基、アルケニル
基、アラルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環基また
はアリール基を表し、 一般式(D−16)及び(D−17)においてRd7は水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、シクロ
アルキル基、ヘテロ環基またはアリール基を表し、 一般式(D−19)におけるRd8およびRd9はそれぞれ水素
原子またはアルキル基(好ましくは炭素数1〜4のアル
キル基)を表し、 一般式(D−11)、(D−15)〜(D−18)におけるk
は0、1または2の整数を表し、 一般式(D−11)〜(D−13)、(D−15)、(D−1
8)におけるlは1〜4の整数を表し、 一般式(D−16)におけるmは1または2の整数を表
し、mが2のとき各Rd7は同じでも異なってもよく、 (D−19)におけるnは2〜4の整数を表し、n個のRd
8及びRd9はそれぞれ同じでも異なってもよく、 一般式(D−16)〜(D−18)におけるBは酸素原子ま
たは (R6はすでに定義したのと同じ意味を表す。)を表し、 一般式(D−16)における は単結合であっても、二重結合であってもよいことを表
し、単結合の場合はmは2であり、二重結合の場合はm
は1であり、INHIBIT基は一般式(D−2)〜(D−
9)で定義した一般式と炭素数以外は同じ意味を表す。
INHIBIT基は一般式(D−2)〜(D−7)における一
分子中のRd1に含まれる炭素数は合計して0〜32であ
り、一般式(D−8)におけるRd2に含まれる炭素数は
1〜32であり、一般式(D−9)におけるRd3およびRd4
に含まれる炭素数の合計は0〜32である。
Rd5、Rd6及びRd7がアルキル基を表すとき置換基を有す
るものを包含し、鎖状もしくは環状いずれであってもよ
い。置換基としては、Rd1〜Rd4がアルキル基のときに列
挙した置換基が挙げられる。
Rd5、Rd6及びRd7がアリール基を表すときアリール基は
置換基を有するものを包含し、置換基としてはRd1〜Rd4
がアリール基のときに列挙した置換基が挙げられる。
一般式(D−1)においてAで表されるカプリング成分
のうちイエロー色画像形成カプラー残基としては、ピバ
ロイルアセトアニリド型、ベンゾイルアセトアニリド
型、マロンジエステル型、マロンジアミド型、ジベンゾ
イルメタン型、ベンゾチアゾリルアセトアミド型、マロ
ンエステルモノアミド型、ベンゾチアゾリルアセテート
型、ベンズオキサゾリルアセトアミド型、ベンズオキサ
ゾリルアセテート型、マロンジエステル型、ベンズイミ
ダゾリルアセトアミド型、もしくはベンズイミダゾリル
アセテート型のカプラー残基、米国特許3,841,880号に
含まれるヘテロ環置換アセトアミドもしくはヘテロ環置
換アセテートから導かれるカプラー残基又は米国特許3,
770,446号、英国特許1,459,171号、西独特許(OLS)2,5
03,009号、特開昭50−139738号もしくはリサーチディス
クロージャー15737号に記載のアシルアセトアミド類か
ら導かれるカプラー残基又は、米国特許4,046,574号に
記載のヘテロ環型カプラー残基などが挙げられる。
Aで表されるカプリング成分のうちマゼンタ色画像形成
カプラー残基としては5−オキソ−2−ピラゾリン核、
ピラゾロ−〔1,5−a〕ベンズイミダゾール核又はシア
ノアセトフェノン型カプラー残基を有するカプラー残基
が好ましい。
Aで表されるカプリング成分のうちシアン色画像形成カ
プラー残基としてはフェノール核またはα−ナフトール
核を有するカプラー残基、インダゾロン系又はピラゾロ
トリアゾール系カプラー残基が好ましい。
さらに、カプラーが現像主薬の酸化体とカプリングし現
像抑制剤又はそれを放出できる化合物を離脱せしめた
後、実質的に画像色素を形成しなくてもDIRカプラーと
しての効果は同じである。Aで表されるこの型のカプリ
ング成分としては米国特許4,052,213号、同4,088,491
号、同3,632,345号、同3,958,993号又は同3,961,959号
等に記載のカプリング成分などが挙げられる。
本発明で用いられる好ましい拡散性DIR化合物としては
次に示すような化合物があるが、これらに限定されるも
のではない。
本発明のDIR化合物は、感光性ハロゲン化銀乳剤層及び
/又は非感光性の写真構成層に添加することができる
が、感光性ハロゲン化銀乳剤層に添加するのが好まし
い。
本発明のDIR化合物は同一層に2種以上含んでもよい。
また同じDIR化合物を異なる2つの以上の層に含んでも
よい。
これらのDIR化合物を本発明に係わるハロゲン化銀乳剤
中又は他の写真構成層塗布液中に含有せしめるには、該
DIR化合物がアルカリ可溶性である場合には、アルカリ
性溶液として添加してもよく、油溶性である場合には、
例えば米国特許第2,322,027号、同第2,801,170号、同第
2,801,171号、同第2,272,191号および同第2,304,940号
各明細書に記載の方法に従ってDIR化合物を高沸点溶媒
に、必要に応じて低沸点溶媒を作用して溶解し、微粒子
状に分散してハロゲン化銀乳剤に添加するのが好まし
い。このとき必要に応じて2種以上のDIR化合物を混合
して用いてもさしつかえない。さらに本発明において好
ましいDIR化合物の添加方法を詳述するならば、1種ま
たは2種以上の該DIR化合物を有機酸アミド類、カルバ
メート類、エステル類、ケトン類、尿素誘導体、エーテ
ル類、炭化水素類等、特にジ‐n-ブチルフタレート、ト
リークレジルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、ジ−イソオクチルアゼレート、ジ−n-ブチルセバケ
ート、トリ−n-ヘキシルホスフェート、N,N-ジ−エチル
−カプリルアミドブチル、N,N-ジエチルラウリルアミ
ド、n-ペンタデシルフェニルエーテル、ジ−オクチルフ
タレート、n-ノニルフェノール、3-ペンタデシルフェニ
ルエチルエーテル、2,5-ジ‐sec-アミルフェニルブチル
エーテル、モノフェニル−ジ−o-クロロフェニルホスフ
ェートあるいはフッ素パラフィン等の高沸点溶媒、およ
び/または酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、プロピオン酸ブチル、シクロヘキサノール、
ジエチレングリコールモノアセテート、ニトロメタン、
四塩化炭素、クロロホルム、シクロヘキサンテトラヒド
ロフラン、メチルアルコール、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、ジオキサン、メチルエチルケトン等の
低沸点溶媒に溶解し、アルキルベンゼンスルホン酸およ
びアルキルナフタレンスルホン酸の如きアニオン系界面
活性剤および/またはソルビタンセスキオレイン酸エス
テルおよびソルビタンモノラウリル酸エステルの如きノ
ニオン系界面活性剤および/またはゼラチン等の親水性
バインダーを含む水溶液と混合し、高速回転ミキサー、
コロイドミルまたは超音波分散装置等で乳化分散し、ハ
ロゲン化銀乳剤に添加される。
この他、上記DIR化合物はラテックス分散法を用いて分
散してもよい。ラテックス分散法およびその効果は、特
開昭49−74538号、同51−59943号、同54−32552号各公
報やリサーチ・デイスクロージャー1976年8月、No.148
50、77〜79頁に記載されている。
適当なラテックスは、例えばスチレン、アクリレート、
n-ブチルアクリレート、n-ブチルメタクリレート、2-ア
セトアセトキシエチルメタクリレート、2-(メタクリロ
イルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムメトサルフ
ェート、3-(メタクリロイルオキシ)プロパン‐1-スル
ホン酸ナトリウム塩、N-イソプロピルアクリルアミド、
N-〔2-(2-メチル‐4-オキソペンチル)〕アクリルアミ
ド、2-アクリルアミド‐2-メチルプロパンスルホン酸等
のようなモノマーのホモポリマー、コポリマーおよびタ
ーポリマーである。
上記のDIR化合物は、米国特許3,227,554号、同3,615,50
6号、同3,617,291号、同3,632,345号、同3,928,041号、
同3,933,500号、同3,938,996号、同3,958,993号、同3,9
61,959号、同4,046,574号、同4,052,213号、同4,063,95
0号、同4,095,984号、同4,149,886号、同4,234,678号、
英国特許2,072,363号,同2,070,266号、リサーチ・ディ
スクロージャー21228号(1981年)、特開昭50−81144
号、同50−81145号、同51−13239号、同51−64927号、
同51−104825号、同51−105819号、同52−65433号、同5
2−82423号、同52−117627号、同52−130327号、同52−
154631号、同53−7232号、同53−9116号、同53−29717
号、同53−70821号、同53−103472号、同53−110529
号、同53−135333号、同53−143223号、同54−13333
号、同54−49138号、同54−114241号、同57−35858号、
同54−145135号、同55−161237号、同56−114946号、同
57−154234号、同57−56837号及び特願昭57−44831号、
同57−45809号等に記載された方法によって合成するこ
とができる。
本発明のDIR化合物は、前記の如く感光性ハロゲン化銀
乳剤層及び/又は非感光性の写真構成層に添加すること
ができるが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層の少なくと
も1層に含有させることである。例えば青感光性ハロゲ
ン化銀乳剤、緑感光性ハロゲン化銀乳剤及び赤感光性ハ
ロゲン化銀乳剤を有する通常の多層カラー写真感光材料
に適用する場合には、これらの1層あるいは2層以上に
含有させればよい。
次に本発明の処理法を適用するハロゲン化銀カラー写真
感光材料について詳述する。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀
は少なくとも0.5モル%の沃化銀粒子を含むのが好まし
いが、カラー感光材料の感度と写真特性及び本発明の発
色現像性能を最大に発揮するためには、沃化銀は写真特
性及び発色現像性の点から2モル%〜15モル%が好まし
く、特に好ましくは3モル%〜8モル%の沃化銀を含む
ことである。
以下、本発明に好ましく用いられる平板状ハロゲン化銀
粒子について説明する。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は粒子径が粒子厚みの
5倍以上のものが好ましい。該平板状ハロゲン化銀粒子
は特開昭58−113930号、同58−113934号、同58−127921
号及び同58−108532号等に記載された一般的な合成法で
合成されることができ、本発明においては色ステイン及
び画質等への効果の点から粒子径が粒子厚みの3倍以
上、好ましくは3〜100倍、特に好ましくは5〜30倍の
ものが用いられるのがよい。さらに粒子径0.3μm以上
が好ましく、0.5〜6μmのものが特に好ましく用いら
れる。これら平板状ハロゲン化銀粒子は少なくとも一層
のハロゲン化銀乳剤中に少なくとも50重量%含まれる際
に本発明の目的の効果をより好ましく奏し、そのほとん
ど全てが前記の平板状ハロゲン化銀粒子である際には、
とりわけ特に好ましい効果を奏する。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子がコアシェル粒子であ
る場合には特に有用である。
一般に、平板状ハロゲン化銀粒子は2つの平行な面を有
する平板状であり、従って本発明における「厚み」とは
平板状ハロゲン化銀粒子を構成する2つの平行な面の距
離で表される。
平板状ハロゲン化銀粒子のハロゲン組成としては、臭化
銀及び沃臭化銀であることが好ましく、特に沃化銀含量
が3〜10モル%である沃臭化銀であることが好ましい。
次に本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製法について述
べる。
平板状ハロゲン化銀粒子の製法としては、当業界で知ら
れた方法を適宜、組合せることによりなし得る。
例えば、pBr1.3以下の比較的高pAg値の雰囲気中で平板
状ハロゲン化銀粒子が重量で40%以上存在する種晶を形
成し、同程度のpBr値に保ちつつ銀及びハロゲン溶液を
同時に添加しつつ種晶を成長させることにより得られ
る。
この粒子成長過程において、新たな結晶核が発生しない
ように銀及びハロゲン溶液を添加することが望ましい。
平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、温度調節、溶剤の
種類や量の選択、粒子成長時に用いる銀塩、及びハロゲ
ン化物の添加速度等をコントロールすることにより調整
できる。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製造時に、必要に応
じてハロゲン化銀溶剤を用いることにより、粒子サイ
ズ、粒子の形状(直径/厚み比等)、粒子のサイズ分
布、粒子の成長速度をコントロールできる。ハロゲン化
銀溶剤の使用量は反応溶液の1×10-3〜1.0重量%、特
に1×10-2〜1×10-1重量%が好ましい。
例えばハロゲン化銀溶剤の使用量の増加とともにハロゲ
ン化銀粒子サイズ分布を単分散化し、成長速度を速める
ことができる。一方、ハロゲン化銀溶剤の使用量ととも
にハロゲン化銀粒子の厚みが増加する傾向もある。
用いられるハロゲン化銀溶剤としては、アンモニア、チ
オエーテル、チオ尿素類を挙げることができる。チオエ
ーテルに関しては、米国特許3,271,157号、同3,790,387
号、同3,574,628号等を参考にすることができる。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製造時に、粒子成長
を速めるために添加する、銀塩溶液(例えばAgNO3水溶
液)とハロゲン化物溶液(例えばKBr水溶液)の添加速
度、添加量、添加濃度を上昇させる方法が好ましく用い
られる。
これらの方法に関しては例えば英国特許1,335,925号、
米国特許3,672,900号、同3,650,757号、同4,242,445
号、特開昭55−142329号、同55−158124号等の記載を参
照することができる。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要により化学増
感をすることができる。該化学増感法については一般的
増感法を参照できるが、特に省銀の観点から、本発明の
平板状ハロゲン化銀粒子は金増感又は硫黄増感、或はこ
れらの併用が好ましい。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する層中には、
該平板状ハロゲン化銀粒子が該層の全ハロゲン化銀粒子
に対して重量比で40%以上、特に60%以上存在すること
が好ましい。
平板状ハロゲン化銀粒子を含有する層の厚さは0.5μm
〜5.0μm、特に1.0μm〜3.0μmであることが好まし
い。
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する層のその他
の構成、例えばバインダー、硬化剤、かぶり防止剤、ハ
ロゲン化銀の安定化剤、界面活性剤、分光増感色素、染
料、紫外線吸収剤等について特に制限はなく、例えば、
Research Disclosure176巻、22〜28頁(1978年12月)の
記載を参照することができる。
次に、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する層よ
りも外側(表面側)に存在するハロゲン化銀乳剤層(以
下、上位ハロゲン化銀乳剤層と記す)の構成について述
べる。
上位ハロゲン化銀乳剤層に用いられるハロゲン化銀粒子
は、通常の直接X線フィルムに用いられる高感度ハロゲ
ン化銀粒子が好ましく用いられる。
ハロゲン化銀粒子の形状としては、球形、又は多面体
状、或はこれら2つ以上の混合であることが好ましい。
特に球状粒子及び/又は直径/厚み比が5以下である多
面体粒子が全体の60%以上(重量比)であることが好ま
しい。
平均粒子サイズとしては0.5μm〜3μmであることが
好ましく、必要に応じてアンモニア、チオエーテル、チ
オ尿素等の溶剤を用いて成長させることができる。
ハロゲン化銀粒子は金増感法又は他の金属による増感
法、又は還元増感法、又は硫黄増感法或はこれらの2つ
以上の組合せによる増感法により高感度化されているこ
とが好ましい。
上位乳剤層のその他の構成については平板状ハロゲン化
銀粒子を含有する層と同様特に制限はなく、前記、Rese
arch Disclosure176巻の記載を参考にすることができ
る。
本発明の処理が適用されるハロゲン化銀カラー写真感光
材料は上記に限らず、以下に示されるような平板状ハロ
ゲン化銀粒子を含むものであってもよい。
例えば、特開昭58−113930号には上層にアスペクト比が
8:1以上の平板状ハロゲン化銀粒子を含む乳剤量を有す
る2層構成の色素形成性ユニットを有する多層カラー写
真感光材料が、特開昭58−113934号には緑感性層及赤感
性層にアスペクト比が8:1以上の平板ハロゲン化銀状粒
子の沃臭化銀又は臭化銀乳剤を用いた多層カラー写真感
光材料が、また特開昭58−113927号には中心領域が環状
領域よりも沃化銀含有率が低いアスペクト比が8:1以上
の平板状ハロゲン化銀粒子を有する多層カラー写真感光
材料が、更にまた、特開昭59−55426号にはアスペクト
比が3:1以上の平板状ハロゲン化銀粒子及特定の増感色
素を含有するカラー用にも適用できるハロゲン化銀写真
感光材料が、更に特願昭60−111696号にはアスペクト比
が3:1以上であって、主として(111)面から成る平板状
ハロゲン化銀粒子を含むハロゲン化銀カラー写真感光材
料が開示されており、これらのハロゲン化銀カラー写真
感光材料についても本発明の処理方法が適用できる。
また本発明の乳剤に特開昭53−103725号等に記載のエピ
タキシー接合ハロゲン化銀粒子を含有させることも好ま
しいことである。
本発明に特に好ましく用いられるハロゲン化銀粒子は、
実質的に単分散性のものであり、これは、酸性法、中性
法またはアンモニア法等のいずれの調製法により得られ
たものでもよい。
尚、単分散性乳剤の粒度分布は殆ど正規分布をなすので
標準偏差が容易に求められる。これから関係式 によって分布の広さ(%)を定義すれば、分布の広さは
20%以下の単分散性があるものが好ましく、より好まし
くは10%以下である。
本発明においては種粒子を酸性法でつくり、更に、成長
速度の速いアンモニア法により成長させ、所定の大きさ
まで成長させる方法でもよい。ハロゲン化銀粒子を成長
させる場合に反応釜内のpH、pAg等をコントロールし、
例え特開昭54−48521号に記載されているようなハロゲ
ン化銀粒子の成長速度に見合った量の銀イオンとハライ
ドイオンを逐次同時に注入混合することが好ましい。
本発明に係わるハロゲン化銀粒子の調製は以上のように
して行われるのが好ましい。該ハロゲン化銀粒子を含有
する組成物を、本明細書においてハロゲン化銀乳剤とい
う。
これらのハロゲン化銀乳剤は、活性ゼラチン;硫黄増感
剤例えばアリルチオカルバミド、チオ尿素、シスチン等
の硫黄増感剤;セレン増感剤;還元増感剤例えば第1ス
ズ塩、二酸化チオ尿素、ポリアミン等;貴金属増感剤例
えば金増感剤、具体的にはカリウムオーリチオシアネー
ト、カリウムクロロオーレート、2-オーロチオ‐3-メチ
ルベンゾチアゾリウムクロライド等あるいは例えばルテ
ニウム、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム等の
水溶性塩の増感剤、具体的にはアンモニウムクロロパラ
デート、カリウムクロロプラチネートおよびナトリウム
クロロパラデート(これらの或る種のものは量の大小に
よって増感剤あるいはかぶり抑制剤等として作用す
る。)等により単独であるいは適宜併用(例えば金増感
剤と硫黄増感剤の併用、金増感剤とセレン増感剤との併
用等)して化学的に増感されてもよい。
本発明に係わるハロゲン化銀乳剤は、含硫黄化合物を添
加して化学熟成し、この化学熟成する前、熟成中、又は
熟成後、少なくとも1種のヒドロキシテトラザインデン
およびメルカプト基を有する含窒素ヘテロ環化合物の少
なくとも1種を含有せしめてもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀は、各々所望の感光波
長域に感光性を付与するために、増感色素をハロゲン化
銀1モルに対して5×10-8〜3×10-3モル添加して光学
増感させてもよい。増感色素としては種々のものを用い
ることができ、また各々増感色素を1種又は2種以上組
合せて用いることができる。
また本発明に係わる赤感性ハロゲン化銀乳剤層、青感性
ハロゲン化銀乳剤層及び緑感性ハロゲン化銀乳剤層には
それぞれカプラー、即ち、発色現像主薬の酸化体と反応
して色素を形成し得る化合物を含有させることができ
る。
本発明に使用できるイエローカプラーとしては、閉鎖ケ
トメチレン化合物さらにいわゆる2当量型カプラーと称
される活性点−o−アリール置換カプラー、活性点−o
−アシル置換カプラー、活性点ヒダントイン化合物置換
カプラー、活性点ウラゾール化合物置換カプラーおよび
活性点コハク酸イミド化合物置換カプラー、活性点フッ
素置換カプラー、活性点塩素あるいは臭素置換カプラ
ー、活性点−o−スルホニル置換カプラー等が有効なイ
エローカプラーとして用いることができる。用い得るイ
エローカプラーの具体例としては、米国特許2,875,057
号、同3,265,506号、同3,408,194号、同3,551,155号、
同3,582,322号、同3,725,072号、同3,891,445号、西独
特許1,547,868号、西独出願公開2,219,917号、同2,261,
361号、同2,414,006号、英国特許1,425,020号、特公昭5
1−10783号、特開昭47−26133号、同48−73147号、同51
−102636号、同50−6341号、同50−123342号、同50−13
0442号、同51−21827号、同50−87650号、同52−82424
号、同52−115219号、同58−95346号等に記載されたも
のを挙げることができる。
また本発明において使用できるマゼンタカプラーとして
は、ピラゾロン系、ピラゾロトリアゾール系、ピラゾリ
ノベンツイミダゾール系、インダゾロン系の化合物を挙
げることができる。これらのマゼンタカプラーはイエロ
ーカプラーと同様4当量型カプラーだけでなく、2当量
型カプラーであってもよい。併用できるマゼンタカプラ
ーの具体例としては米国特許2,600,788号、同2,983,608
号、同3,062,653号、同3,127,269号、同3,311,476号、
同3,419,391号、同3,519,429号、同3,558,319号、同3,5
82,322号、同3,615,506号、同3,834,908号、同3,891,44
5号、西独特許1,810,464号、西独特許出願(OLS)2,40
8,665号、同2,417,945号、同2,418,959号、同2,424,467
号、特公昭40−6031号、特開昭51−20826号、同52−589
22号、同49−129538号、同49−74027号、同50−159336
号、同52−42121号、同49−74028号、同50−60233号、
同51−26541号、同53−55122号、特願昭55−110943号等
に記載されたものを挙げることができる。
本発明によって処理されるハロゲン化銀カラー写真感光
材料は、その赤感性ハロゲン化銀乳剤層にウレイド基を
有するフェノール系シアンカプラーが含まれることが好
ましく、該カプラーは下記一般式〔IV〕又は一般式
〔V〕で表される化合物であることが好ましい。
一般式〔IV〕 一般式〔V〕 (式中、R1はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
ル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Yは で表される基であり(但しR2はアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を
表し、R3は水素原子もしくはR2で表される基を表す。R2
とR3は同じでも異なっていてもよく、互いに結合して5
〜6員のヘテロ環を形成してもよい。)、Zは水素原子
又は芳香族第1級アミン系発色現像主薬の酸化体とのカ
プリング反応により離脱しうる基を表す。) 以下、上記一般式〔IV〕及び一般式〔V〕について詳述
する。
前記一般式〔IV〕及び一般式〔V〕において、Yは、 で表される基である。ここでR1及びR2は各々アルキル
基、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチ
ル、エチル、t-ブチル、ドデシルの各基等)、アルケニ
ル基好ましくは炭素数2〜20のアルケニル基(アリル
基、ヘプタデセニル基等)、シクロアルキル基、好まし
くは5〜7員環のもの(例えばシクロヘキシル等)、ア
リール基(例えばフェニル基、トリル基、ナフチル基
等)、ヘテロ環基、好ましくは窒素原子、酸素原子もし
くはイオウ原子を1〜4個含む5員〜6員環基(例えば
フリル基、チエニル基、ベンゾチアゾリル基等)を表
す。R3は水素原子もしくはR2で表される基を表す。R2
R3と互いに結合して5〜6員のヘテロ環を形成してもよ
い。なお、R1及びR2には任意の置換基を導入することが
でき、例えば炭素数1〜10のアルキル基(例えばメチ
ル、i-プロピル、i-ブチル、t-ブチル、t-オクチル
等)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル等)、ハ
ロゲン原子(フッ素、塩素、臭素等)、シアノ、ニト
ロ、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、
ブタンスルホンアミド、p-トルエンスルホンアミド
等)、スルファモイル基(メチルスルファモイル、フェ
ニルスルファモイル等)、スルホニル基(例えばメタン
スルホニル、p-トルエンスルホニル等)、フルオロスル
ホニル基、カルバモイル基(例えばジメチルカルバモイ
ル、フェニルカルバモイル等)、オキシカルボニル基
(例えばエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル
等)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル等)、ヘ
テロ環(例えばピリジル基、ピラゾリル基等)、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基等を挙げる
ことができる。
一般式〔IV〕及び一般式〔V〕において、R1は一般式
〔IV〕及び一般式〔V〕で表されるシアンカプラー及び
該シアンカプラーから形成されるシアン色素に耐拡散性
を付与するのに必要なバラスト基を表す。好ましくは炭
素数4〜30のアルキル基、アリール基、アルケニル基、
シクロアルキル基またはヘテロ環基である。例えば直鎖
又は分岐のアルキル基(例えばt-ブチル、n-オクチル、
t-オクチル、n-ドデシル等)、5員もしくは6員環ヘテ
ロ環基等が挙げられる。
一般式〔IV〕及び一般式〔V〕において、Zは水素原子
又はN-ヒドロキシアルキル置換‐p-フェニレンジアミン
誘導体発色現像主薬の酸化体とのカプリング反応時に離
脱可能な基を表す。例えば、ハロゲン原子(例えば塩
素、臭素、フッ素等)、置換又は未置換のアルコキシ
基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキ
シ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スル
ホンアミド基等が挙げられ、更に具体的な例としては米
国特許3,741,563号、特開昭47−37425号、特公昭48−36
894号、特開昭50−10135号、同50−117422号、同50−13
0441号、同51−108841号、同50120343号、同52−18315
号、同53−105226号、同54−14736号、同54−48237号、
同55−32071号、同55−65957号、同56−1938号、同56−
12643号、同56−27147号、同59−146050号、同59−1669
56号、同60−24547号、同60−35731号、同60−37557号
等に記載されているものを挙げることができる。
本発明においては一般式〔IV〕で表されるシアンカプラ
ーが好ましい。
一般式〔IV〕 一般式〔IV〕において、R4は置換、未置換のアリール基
(特に好ましくはフェニル基)である。該アリール基が
置換基を有する場合の置換基としては、−SO2R5、ハロ
ゲン原子(フッ素、塩素臭素等)、−CF3、−NO2、−C
N、−COR5、−COOR5、−SO2OR5 から選ばれる少なくとも1つの置換基が包含される。
ここで、R5はアルキル基、好ましくは炭素数1〜20のア
ルキル基(例えばメチル、エチル、t-ブチル、ドデシル
の各基等)、アルケニル基好ましくは炭素数2〜20のア
ルケニル基(アリル基、ヘプタデセニル基等)、シクロ
アルキル基、好ましくは5〜7員環のもの(例えばシク
ロヘキシル等)、アリール基(例えばフェニル基、トリ
ル基、ナフチル基等)を表し、R6は水素原子もしくはR5
で表される基である。
一般式〔IV〕で表される本発明のシランカプラーの好適
な化合物は、R4が置換ないし未置換のフェニル基であ
り、フェニル基への置換基としてシアノ、ニトロ、−SO
2R7(R7はアルキル基)ハロゲン原子、トリフルオロメ
チルであるような化合物である。
一般式〔VI〕において、Z及びR1は各々一般式〔IV〕及
び〔V〕と同様の意味を有している。R1で表されるバラ
スト基の好ましい例は、下記一般式〔VII〕で表される
基である。
一般式〔VII〕 式中、Jは酸素原子、硫黄原子又はスルホニル基を表
し、Kは0〜4の整数を表し、lは0又は1を示し、K
が2以上の場合2つ以上存在するR9は同一でも異なって
いてもよく、R8は炭素数1〜20の直鎖又は分岐、及びア
リール基等の置換したアルキレン基を表し、R9は一価の
基を表し、好ましくは水素原子、ハロゲン原子(例えば
クロム、ブロム)、アルキル基、好ましくは直鎖又は分
岐の炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、t-ブチ
ル、t-ペンチル、t-オクチル、ドデシル、ペンタデシ
ル、ベンジル、フェネチル等の各基)、アリール基(例
えばフェニル基)、複素環基(例えば含有チッ素複素環
基)アルコキシ基、好ましくは直鎖又は分岐の炭素数1
〜20のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、t-ブ
チルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ、ドデシル
オキシ等の各基)、アリールオキシ基(例えばフェノキ
シ基)、ヒドロキシ基、アシルオキシ基、好ましくはア
ルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ
基(例えばアセトオキシ基、ベンゾイルオキシ基)、カ
ルボキシ、アルキルオキシカルボニル基、好ましくは炭
素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルカルボニル基、好
ましくはフェノキシカルボニル基、アルキルチオ基、好
ましくは炭素数1〜20のアシル基、好ましくは炭素数1
〜20の直鎖又は分岐のアルキルカルボニル基、アシルア
ミノ基、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアル
キルカルボアミド基、ベンゼンカルボアミド基、スルホ
ンアミド基、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐の
アルキルスルホンアミド基又はベンゼンスルホンアミド
基、カルバモイル基、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又
は分岐のアルキルアミノカルボニル基又はフェニルアミ
ノカルボニル基、スルファモイル基、好ましくは炭素数
1〜20の直鎖又は分岐のアルキルアミノスルホニル基又
はフェニルアミノスルホニル基等を表す。
次に一般式〔IV〕又は〔V〕で表される本発明のシアン
カプラーの具体的な化合物例を示すが、これらに限定さ
れない。
〔例示化合物〕
これら本発明のシアンカプラーは公知の方法によって合
成することができ、例えば米国特許3,222,176号、同3,4
46,622号、同3,996,253号、英国特許1,011,940号、特開
昭47−21139号、同56−56134号、同57−204543号、同57
−204544号、特願昭56−131309号、同56−131311号、同
56−131312号、同56−131313号、同56−131314号、同56
−130459号、特開昭60−24547号、同60−35731号、同60
−37557号等に記載の合成法によって合成することがで
きる。
一般式〔IV〕及び/又は〔V〕で表される本発明のシア
ンカプラーは1種又は2種以上を組合せ使用してもよ
く、一般式〔IV〕と〔V〕の併用の場合、(一般式〔I
V〕で表される本発明のシアンカプラー):(一般式
〔V〕で表される本発明のシアンカプラー)=1:9〜9:1
でよい。そして本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀
乳剤層中に含有させるには従来の添加法を採用でき、そ
の添加量は、通常ハロゲン化銀1モル当り約0.005〜2
モル、好ましくは0.01〜1モルの範囲である。
赤感性ハロゲン化銀乳剤層が2以上の層に分離されて構
成される(その分離された赤感性ハロゲン化銀乳剤層の
間に非感光性中間層が存してもよい。)場合、例えば互
いに感度を異にする2以上の赤感性ハロゲン化銀乳剤層
に構成された場合、該赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少な
くとも1層が本発明のシアンカプラーを含有すればよい
が、好ましくは全ての赤感性ハロゲン化銀乳剤層が本発
明のシアンカプラーを含有することである。
さらに本発明において併用できるシアンカプラーとして
は、例えばフェノール系、ナフトール系カプラー等を挙
げることができる。そしてこれらのシアンカプラーはイ
エローカプラーと同様4当量型カプラーだけでなく、2
当量型カプラーであってもよい。併用できるシアンカプ
ラーの具体例としては米国特許2,369,929号、同2,434,2
72号、同2,474,293号、同2,521,908号、同2,895,826
号、同3,034,892号、同3,311,476号、同3,458,315号、
同3,476,563号、同3,583,971号、同3,591,383号、同3,7
67,411号、同3,772,002号、同3,933,494号、同4,004,92
9号、西独特許出願(OLS)2,414,830号、同2,454,329
号、特開昭48−59838号、同51−26034号、同48−5055
号、同51−146827号、同52−69624号、同52−90932号、
同58−95346号、特公昭49−11572号等に記載のものを挙
げることができる。
本発明のハロゲン化銀乳剤層、その他の写真構成層中に
はカラードマゼンタ又はカラードシアンカプラー、ポリ
マーカプラー等のカプラーを併用してもよい。カラード
マゼンタ又はカラードシアンカプラーについては本出願
人による特願昭59−193611号の記載を、またポリマーカ
プラーについては本出願人による特願昭59−172151号の
記載を各々参照できる。
本発明に使用できる上記カプラーの添加量は限定的では
ないが、銀1モル当り1×10-3〜5モルが好ましく、よ
り好ましくは1×10-2〜5×10-1モルである。
上記のシアンカプラー等をハロゲン化銀乳剤中に含有せ
しめるには、前記DIR化合物等の本発明の抑制剤放出化
合物の添加法を参照できる。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には他に各種
の写真用添加剤を含有せしめることができる。例えばリ
サーチ・デイスクロージャー誌17643号に記載されてい
るかぶり防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、色汚染防止
剤、蛍光増白剤、色画像褐色防止剤、帯電防止剤、硬膜
剤、界面活性剤、可塑剤、湿潤剤等を用いることができ
る。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料において、乳
剤を調製するために用いられる親水性コロイドには、ゼ
ラチン、誘導体ゼラチン、ゼラチンと他の高分子とのグ
ラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、ヒ
ドロキシエチルセルロース誘導体、カルボキシメチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、澱粉誘導体、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルイミダゾール、ポリアクリル
アミド等の単一あるいは共重合体の合成親水性高分子等
の任意のものが包含される。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体とし
ては、透明支持体、例えばガラス板、セルロースアセテ
ート、セルロースナイトレート又はポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム
等が挙げられ、その他バライタ紙やポリエチレン被覆紙
等の反射支持体であってもよい。これらの支持体は感光
材料の使用目的に応じて適宜選択される。
本発明において用いられるハロゲン化銀乳剤層及びその
他の写真構成層の塗設には、デイッピング塗布、エアー
ドクター塗布、カーテン塗布、ホッパー塗布等種々の塗
布方法を用いることができる。また米国特許2,761,791
号、同2,941,898号に記載の方法による2層以上の同時
塗布法を用いることもできる。
本発明の感光材料において、目的に応じて適当な厚さの
中間層を設けることは任意であり、更にフィルター層、
カール防止層、保護層、アンチハレーション層等の種々
の層を構成層として適宜組合せて用いることができる。
これらの構成層には結合剤として前記のような乳剤層に
用いることのできる親水性コロイドを同様に用いること
ができ、またその層中には前記の如き乳剤層中に含有せ
しめることができる種々の写真用添加剤を含有せしめる
ことができる。
本発明においてはハレーション防止用の黒色コロイド銀
分散層が用いられることが好ましい。該黒色コロイド銀
分散層はカラー感光材料の支持体面からの入射光あるい
は乳剤面からの入射光に対し可視光(特に赤光)に対し
て十分な高い光学濃度を持っていることが必要である。
またカラー感光材料の乳剤面からの入射光に対しては十
分に低い反射率を持っていることが必要である。
反射率や銀漂白工程からみれば十分に微粒子のコロイド
銀であることが望ましいが、吸収が黄〜黄緑色となり赤
光に対する光学濃度が上がらないために、ある程度粗粒
子とならざるをえず、そのためにこの銀粒子を核にした
物理現象が起きやすくハロゲン化銀乳剤層との境界の銀
漂白性が悪くなり脱銀不良となるものと考えられる。中
でもハロゲン化銀乳剤層が少なくとも5モル%の沃化銀
粒子を含むハロゲン化銀を有する場合、特に支持体に最
も近いハロゲン化銀乳剤層が少なくとも5モル%の沃化
銀粒子を含有する場合に銀漂白性が低下する現象が顕著
となり易いが、本発明の方法はこれに対しても有効であ
る。
次に本発明に用いられる発色現像液について説明する。
本発明に用いられる発色現像液の発色現像主薬として
は、p-フェニレンジアミン系発色現像主薬が好ましく、
特に有用な芳香族第1級アミン発色現像剤は少なくとも
1つの水溶性基を有するアミノ基を有した芳香族第1級
アミン発色現像剤であり、特に好ましくは下記一般式
〔VIII〕で示される化合物である。
一般式〔VIII〕 式中、Ri1は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基
を表わし、このアルキル基は直鎖または分岐の炭素数1
〜5のアルキル基を表わし、置換基を有していてもよ
い。Ri2及びRi3は水素原子またはアルキル基またはアリ
ール基を表わすが、これらの基は置換基を有していても
よく、アルキル基の場合アリール基が置換したアルキル
基が好ましい。そしてRi2及びRi3の少なくとも1つは水
酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、スルホ
ンアミド基等の水溶性基が置換したアルキル基または
(CH2 qpRi4である。このアルキル基は更に置換基
を有していてもよい。
なお、Ri4は水素原子またはアルキル基を表し、アルキ
ル基としては直鎖または分岐の炭素数1〜5のアルキル
基を表し、p及びqは1〜5の整数を表す。
p-フェニレンジアミン系発色現像主薬の中でもアルキル
スルホンアミドアルキル基を芳香核上及び/又はアミノ
窒素に結合したp-フェニレンジアミン系発色現像主薬が
好ましい。
本発明において、特に好ましいp-フェニレンジアミン系
発色現像主薬は芳香核又はアミノ窒素に結合したアルキ
ルスルホンアミドアルキル置換基を少なくとも1個有す
るものであり、具体的には、下記の例示化合物が代表例
として包含される。
[例示化合物] これらの発色現像主薬は有機酸及び無機酸の塩として用
いることができ、例えば塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩、p-ト
ルエン硫酸塩、亜硫酸塩、酸塩、ベンゼンジスルホン
酸塩等の塩の型で使用される。
本発明の発色現像液はpHが9.9以上で使用するのが好ま
しく、より好ましくは10.10以上、特に好ましくは10.20
以上であり、上限は写真乳剤のかぶり性と関係するが、
pH13以下で使用されることが好ましい。そして、最も好
ましくは10.2〜11.0の範囲で使用される。
上記発色現像主薬の水に対する溶解度は著しく高いた
め、その使用量は処理液1当り、1.5×10-2モル以上
で使用することが好ましく、より好ましくは1.5×10-2
〜15×10-2モルの範囲で使用される。
発色現像液のpH調整に用いるアルカリ剤としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、メタ硼酸ナトリウム、
硼砂、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウ
ム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
これら本発明に好ましく用いられるアルキルスルホンア
ミドアルキル置換‐p-フェニレンジアミン及びその誘導
体は、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イアティー73巻、3100頁(1951年)等に記載の方法で容
易に合成できる。
本発明の発色現像液に使用して好ましい化合物としては
亜硫酸塩がある。亜硫酸塩としては亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カ
リウム等があり、0.1〜40g/lの範囲で使用することが好
ましく、更に好ましくは0.5〜10g/lの範囲で使用するこ
とである。
本発明において用いられる発色現像液には、更に通常添
加されている種々の成分、例えば水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム等のアルカリ剤、アルカリ金属亜硫酸塩、
アルカリ金属亜硫酸水素塩、アルカリ金属チオシアン酸
塩、アルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコール、
水軟化剤、濃厚化剤および現像促進剤等を任意に含有さ
せることもできる。
前記発色現像液に添加される上記以外の添加剤として
は、例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム等の臭化物、
沃化アルカリ、ニトロベンゾイミダゾール、メルカプト
ベンゾイミダゾール、5-メチル−ベンゾトリアゾール、
1-フェニル‐5-メルカプトテトラゾール等の現像促進剤
を始めとして、ステイン防止剤、スラッジ防止剤、保恒
剤、重層効果促進剤、キレート剤等がある。
本発明の写真感光材料の処理方法については、発色現像
後、漂白定着処理を行いさらに水洗代替安定処理又は水
洗を行う方法、発色現像後、漂白と定着を分離して行
い、さらに水洗代替安定処理又は水洗を行う方法;ある
いは水洗代替安定処理(又は水洗)の後で安定化処理を
行う方法が好ましい。
漂白工程の漂白液もしくは漂白定着液に用いられる漂白
剤としては、アミノポリカルボン酸または酸、クエン
酸等の有機酸で鉄、コバルト、銅等の金属イオンを配位
したものが一般に知られている。そして上記のアミノポ
リカルボン酸の代表的な例としては次のものを挙げるこ
とができる。
エチレンジアミンテトラ酢酸 ジエチレントリアミンペンタ酢酸 プロピレンジアミンテトラ酢酸 ニトリロトリ酢酸 イミノジ酢酸 グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 エチレンジアミンテトラプロピオン酸 エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナトリウム塩 ニトリロトリ酢酸ナトリウム塩 本発明に用いる漂白液及び漂白定着液は、pH0.2から9.5
で使用でき、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.0以
上で用いられる。処理の温度は20℃〜80℃で使用される
が、望ましくは30℃以上で使用する。
本発明に用いる漂白液は、前記の如き漂白剤(有機酸第
2鉄錯塩が好ましい)とともに種々の添加剤を含むこと
ができる。添加剤としては、特にアルカリハライドまた
はアンモニウムハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナ
トリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウム、沃化カ
リウム、沃化ナトリウム、沃化アンモニウム等を含有さ
せることが望ましい。また硼酸塩、酸塩、酢酸塩、炭
酸塩、燐酸塩等のpH緩衝剤、トリエタノールアミン等の
可溶化剤、アセチルアセトン、ホスホノカルボン酸、ポ
リリン酸、有機ホスホン酸、オキシカルボン酸、ポリカ
ルボン酸、アルキルアミン類、ポリエチレンオキサイド
類等の通常漂白液に添加することが知られているものを
適宜添加することができる。
本発明に用いる漂白定着液又は定着液に含ませるハロゲ
ン化銀定着剤としては通常の定着処理に用いられるよう
なハロゲン化銀と反応して水溶性の錯塩を形成する化合
物、例えばチオ硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チ
オ硫酸アンモニウムの如きチオ硫酸塩、チオシアン酸カ
リウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモ
ニウムの如きチオシアン酸塩、チオ尿素、チオエーテ
ル、高濃度の臭化物、ヨウ化物等がその代表的なもので
ある。これらの定着剤は5g/l以上、好ましくは50g/l以
上、より好ましくは70g/l以上溶解できる範囲の量で使
用できる。
なお本発明に用いる漂白定着液又は定着液には漂白液の
場合と同様に、硼酸、硼砂、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナト
リウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸
化アンモニウム等の各種の塩からなるpH緩衝剤を単独で
あるいは2種以上組合せて含有せしめることができる。
さらにまた、各種の蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活
性剤や防ばい剤を含有せしめることもできる。またヒド
ロキシアミン、ヒドラジン、亜硫酸塩、異性重亜硫酸
塩、アルデヒドやケトン化合物の重亜硫酸付加物等の保
恒剤、アセチルアセトン、ホスホノカルボン酸、ポリリ
ン酸、有機ホスホン酸、オキシカルボン酸、ポリカルボ
ン酸、ジカルボン酸及びアミノポリカルボン酸等の有機
キレート剤あるいはニトロアルコール、硝酸塩等の安定
剤、アルカノールアミン等の可溶化剤、有機アミン等の
ステイン防止剤、その他の添加剤や、メタノール、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒
を適宜含有せしめることができる。
本発明の処理液を用いる処理方法では、発色現像後直ち
に漂白もしくは漂白定着することが最も好ましい処理方
式であり、発色現像に続く工程の処理液の比重が、1.1
以上であることが好ましいが、発色現像後水洗又はリン
ス及び停止等の処理を行った後、漂白もしくは漂白定着
処理してもよく、又漂白促進剤を含ませた前浴を漂白も
しくは漂白定着に先立つ処理液として用いてもよい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の発色現像以
外の処理、例えば漂白定着(又は漂白、定着)、更に必
要に応じて行われる水洗又は水洗代替安定化、ホルマリ
ンや活性剤を含有する最終安定液による処理等の各種処
理工程の処理温度については20℃〜80℃が好ましく、更
に好ましくは40℃以上で行われる。
本発明においては特開昭58−14834号、同58−105145
号、同58−134634号及び同58−18631号並びに特願昭58
−2709号及び同59−89288号等に示されるような水洗代
替安定化処理を行うことが好ましい。
水洗代替安定液は通常の安定化処理ではなく水洗代替処
理であり、上記の他、特開昭58−134636号等に記載のよ
うな画像安定化処理をさし、実質的に水洗処理をなくす
ためのものである。従って処理浴の名称は必ずしも安定
化処理でなくてもよい。
安定液にはカラー画像を安定化させる機能の処理と水洗
ムラ等の汚染を防止する水切り浴的機能の安定液もあ
る。他にはカラー画像を着色する着色調整液や、帯電防
止剤を含んだ帯電防止液もこれらの安定液に含まれる。
安定液には前浴から漂白ないし定着成分が持ち込まれる
ときには、これらを中和化、脱塩及び不活性化し色素の
保存性を劣化させない工夫がされる。
このような安定液に含まれる成分としては鉄イオンとの
キレート安定度定数が6以上(特に好ましくは8以上)
であるキレート剤がある。これらのキレート剤は、有機
カルボン酸キレート剤、有機リン酸キレート剤、ポリヒ
ドロキシ化合物、無機リン酸キレート剤等があり、なか
でも好ましいキレート剤としては、エチレンジアミンジ
オルトヒドロキシフェニル酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒド
ロキシエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジアミノプロ
パノール四酢酸、エチレンジアミンテトラキスメチレン
ホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、1-ヒド
ロキシエチリデン‐1,1−ジホスホン酸、1,1-ジホスホ
ノエタン‐2−カルボン酸、2-ホスホノブタン‐1,2,4
−トリカルボン酸、1-ヒドロキシ‐1−ホスホノプロパ
ン‐1,2,3−トリカルボン酸、カテコール‐3,5−ジスル
ホン酸、ピロリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナト
リウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムがあり、本発明の
効果のために特に好ましくはジエチレントリアミン五酢
酸、1-ヒドロキシエチリデン‐1,1−ジホスホン酸やこ
れらの塩である。これらの化合物は一般に安定液1に
ついて約0.1g〜10gの濃度、更に好ましくは、安定液1
について約0.5g〜5gの濃度で使用される。
安定液に添加される化合物としては、アンモニウム化合
物がある。これらは各種の無機化合物のアンモニウム塩
によって供給されるが、具体的には水酸化アンモニウ
ム、臭化アンモニウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモ
ニウム、次亜リン酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、亜リン酸アンモニウム、フッ化アンモニウム、酸性
フッ化アンモニウム、フルオロホウ酸アンモニウム、ヒ
酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、フッ化水素ア
ンモニウム、硫酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウ
ム、ヨウ化アンモニウム、硝酸アンモニウム、五ホウ酸
アンモニウム、酢酸アンモニウム、アジピン酸アンモニ
ウム、ラウリルトリカルボン酸アンモニウム、安息香酸
アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、クエン酸ア
ンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸アンモニウ
ム、ギ酸アンモニウム、リンゴ酸水素アンモニウム、シ
ュウ酸水素アンモニウム、フタル酸水素アンモニウム、
酒石酸水素アンモニウム、乳酸アンモニウム、リンゴ酸
アンモニウム、マレイン酸アンモニウム、シュウ酸アン
モニウム、フタル酸アンモニウム、ピクリン酸アンモニ
ウム、ピロリジンジチオカルバミン酸アンモニウム、サ
ルチル酸アンモニウム、コハク酸アンモニウム、スルフ
ァニル酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム、チオグリ
コール酸アンモニウム、2,4,6-トリニトロフェノールア
ンモニウム等である。これらのアンモニウム化合物の添
加量は安定液1当り0.05〜100gの範囲で使用され、好
ましくは0.1〜20gの範囲で用いられる。
安定液に添加される化合物としては、酢酸、硫酸、塩
酸、硝酸、スルファニル酸、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化アンモニウム等のpH調整剤、安息香酸
ソーダ、ヒドロキシ安息香酸ブチル、抗生物質、テヒド
ロ酢酸、ソルビン酸カリウム、サイアペンタゾール、オ
ルト−フェニルフェノール、5-クロロ−2-メチル−4-イ
ソチアゾリン−3-オン、2-オクチル−4-イソチアゾリン
−3-オン、1,2-ベンツイソチアゾリン−3-オンの他特願
昭59−146325号(第26〜30頁)記載の防バイ剤、水溶性
金属塩等の保恒剤、エチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリビニルピロリドン(PVP K-15、ビスコ
ールK-17等)等の分散剤、ホルマリン等の硬膜剤、蛍光
増白剤等が挙げられる。なお、これらの添加化合物の中
でも特願昭58−58693号明細書に記載されるアンモニウ
ム化合物は画像被膜中にpH保存にとって最適な弱酸性に
調整する働きをする。アンモニウム化合物とともに用い
られる化合物としては酸があり、硫酸、塩酸等が用いら
れる。
とりわけ本発明においては、前記防バイ剤を含有した水
洗代替安定液が特に好ましく用いられる。
安定液のpH値は0.1〜10に調整され、好ましくは2〜
9、より好ましくはpH4〜8.5で処理される。また、安定
化処理工程は多段槽とし、補充液は最終段槽から補充
し、順次前段槽にオーバーフローする逆流方式にするこ
とが補充量を少なくできて好ましい。安定化処理の後に
は水洗処理を全く必要としないが、極く短時間での少量
水洗によるリンス、表面洗浄等が必要に応じて行われる
ことがある。
定着ないし漂白定着処理工程に続き、実質的に水洗工程
を経ずに直接安定化処理を行うときは、定着ないし漂白
定着浴と安定化浴の間に銀回収のための短時間の銀回収
や溜水によるリンス等が設けられることがある。なお安
定化処理の後、界面活性剤を含有する水切り浴等を設け
てもよいが、好ましくは、銀回収浴、リンスおよび水切
り浴等は設けないことである。これらの付加処理はスプ
レーや塗りつけ処理をすることもある。
本発明が適用される感光材料はフィルム用であり、該ネ
ガ用安定液には写真画像保存性改良のため、アルデヒド
誘導体が添加されることがある。
前記ネガ用安定液には必要に応じて各種の添加剤、例え
ば、シロキサン誘導体等の水滴ムラ防止剤、硼酸、クエ
ン酸、燐酸、酢酸、あるいは水酸化ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、クエン酸カリウム等のpH調整剤、カリ明ば
ん、クロ明ばん等の硬膜剤、メタノール、エタノール、
ジメチルスルホキシド等の有機溶媒、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等の調湿剤、その他色調剤
等処理効果を改善、拡張するための添加剤が加えられる
ことがある。
また前記ネガ用安定液は前記した安定液と同様向流流路
長を長くするため2つ以上の区画に仕切られてもよい。
また補充液の作り方や補充量は前記安定液の場合と同様
でよい。
本発明に係わる処理方法は、カラーネガフィルム、カラ
ーポジフィルム、スライド用カラー反転フィルム、映画
用カラー反転フィルム、TV用カラー反転フィルムに適用
する。特に沃化銀を0.5モル%以上含有する沃臭化銀又
は塩沃臭化銀で総塗布銀量が25mg/dm2以上、更に30〜15
0mg/dm2、特に35〜100mg/dm2である高感度カラーフィル
ムの処理に最も適している。
[発明の効果] 本発明によれば、前記本発明の目的を達成でき、長期に
わたり連続処理を行っても、かぶりの発生がなく安定な
処理を可能ならしめることができ、DIRカプラー使用時
にも脱銀性能が良好であり、特に、粒状性等の画質が改
良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法を
提供できる。
[実施例] 以下、実施例によって本発明の詳細を説明するが、これ
により本発明の実施態様が限定されるものではない。
参考例1 トリアセテートフィルムベース上にハレーション防止層
及びゼラチン層を設けこの上に赤感性ハロゲン化銀乳剤
層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、黄色コロイド銀を含有
するフィルター層及び青感性ハロゲン化銀乳剤層を総体
の銀量が100cm2当り62mgになるよう塗布した。上記の乳
剤層は沃化銀のモル%が約4.8%の沃臭化銀であり、こ
の際、青感性ハロゲン化銀乳剤層には黄色カプラーとし
てα‐(4-ニトロフェノキシ)‐α‐ピバリル‐5-[γ
‐(2,4-ジ‐t-アミノフェノキシ)ブチルアミド]‐2-
クロロアセトアニリドを用い、緑感性ハロゲン化銀乳剤
層には、マゼンタカプラーとして1-(2,4,6-トリクロロ
フェニル)‐3-{[α‐(2,4-ジ‐t-アミルフェノキ
シ)‐アセトアミド]ベンズアミド}‐3-ピラゾロン及
び1-(2,4,6-トリクロロフェニル)‐3-{[α‐(2,4-
ジ‐t-アミルフェノキシ)‐アセトアミド]ベンズアミ
ド}‐4-(4-メトキシフェニルアゾ)‐5-ピラゾロンを
用い、赤感性ハロゲン化銀乳剤層にはシアンカプラーと
して下記(C−i)を用い、各乳剤層にはそれぞれ増感
色素、硬膜剤等の通常の添加剤を加えた。但し、赤感性
ハロゲン化銀乳剤層及び緑感性ハロゲン化銀乳剤層には
表1に示す本発明に係わるDIR化合物をハロゲン感光材
料銀1モル当0.4×10-2モル添加し、該フィルム試料を
使用して実験を行った。
シアンカプラー(C−i) この試料をKS−7型感光計(小西六写真工業社製)を用
いて白色段階露光を与えた前記フィルム試料を次の工程
に従って処理を行った。
処理工程(38℃) 槽数 処理時間 発色現像 1槽 3分15秒 漂 白 1槽 3分15秒 定 着 1槽 3分10秒 水洗代替安定 2槽 1分20秒 (カスケード) 清 浄 1槽 30秒 使用した発色現像液の組成は、次の通りである。
炭酸カリウム 28g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.2g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン誘導体(表1記載) 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.0g 4-アミノ‐3-メチル‐N-エチル‐N-(β‐ヒドロキシエ
チル)アニリン硫酸塩 4.8g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1とし、水酸化カリウムまたは20%硫酸を
用いてpH10.06に調整する。
使用した発色現像補充液の組成は、次の通りである。
炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 1.0g 亜硫酸カリウム 4.3g 臭化ナトリウム 0.9g ヒドロキシルアミン誘導体(表1記載) 3.0g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.5g 4-アミノ‐3-メチル‐N-エチル‐N-(β‐ヒドロキシエ
チル)アニリン硫酸塩 5.5g 水酸化カリウム 1.4g 水を加えて1とし、水酸化カリウムまたは20%硫酸を
用いてpH10.12に調整する。
使用した漂白液及び漂白補充液の組成は、次の通りであ
る。
エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 100g 臭化アンモニウム 140g 水を加えて1とし、氷酢酸及びアンモニア水を用いて
pH5.8に調整する。
使用した水洗代替定着液及び該定着補充液の組成は、次
の通りである。
チオ硫酸アンモニウム 180g 無水亜硫酸ナトリウム 12g 水酸化カリウム 1g 炭酸ナトリウム 8g 水を加えて1とし、濃アンモニア水または酢酸を用い
て、pH7.0に調整する。
使用した安定液及び安定補充液は、次の通りである。
2-エチル‐4-イソチアゾリン‐3-オン 0.1g エチレングリコール 1g 水を加えて1とする。
使用した清浄液及び清浄補充液は、次の通りである。
水を加えて1とする。
前記処理液を用いてランニングテストを行った。各補充
液の補充量は、発色現像及び安定がフィルム試料1m2
たり600ml、漂白がフィルム試料1m2あたり300ml、定着
及び清浄がフィルム試料1m2あたり700mlでランニング
テストを行った。このランニングテストは漂白補充液の
総補充量が漂白処理槽のタンクボリュームの3倍量にな
るまで非連続的に処理を行った。ランニングテスト終了
後の処理済の各フィルム試料の未露光部透過グリーン濃
度をサクラ光電濃度計PDA-65(小西六写真工業社製)を
用いて測定した。
さらに処理後のフィルム試料の最高濃度部における残留
銀量を蛍光X線法にて測定した。結果をまとめて表1に
示す。
上記表1より、DIR化合物を使用する際には脱銀性能が
悪化し、さらにヒドロキシルアミン類を未使用の際には
未露光部透過グリーン濃度、つまりかぶりが上昇する欠
点があり、さらに従来よりカラー現像液に多用されてい
るヒドロキシルアミンを使用したのでは、充分な脱銀性
能又は良好な未露光部透過グリーン濃度(Mかぶり)を
得ることができないことが判る。さらにまた本発明に係
わるDIR化合物及びヒドロキシルアミン類を組合せて用
いたときのみ脱銀性能及び未露光部透過グリン濃度(M
かぶり)の両方の性能が、ともに良好であることが判
る。
参考例2 参考例1の実験No.6に用いた試料において、各感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層の沃化銀含有率のみを0.1モル%、
0.5モル%、2.1モル%、3.1モル%、7.9モル
%、14.9モル%、30モル%と変化させたことのみ異
なる試料〜を作製し、参考例1と同じく露光・ラン
ニング処理を行い、未露光部透過グリーン濃度及び残留
銀量を測定したところ、 グリーン濃度 残留銀量(mg/dm2) … 0.60 0.3 … 0.57 0.3 … 0.55 0.4 … 0.53 0.4 … 0.52 0.4 … 0.52 0.7 … 0.52 1.2 (但し、は最高濃度部のグリーン濃度が不充分であっ
た。)の結果が得られた。
この結果から明らかなように、本発明の処理を行うハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料は、現像かぶりを抑制する
観点から、その感光性層の沃化銀含有率が0.5モル%以
上が好ましく、中でも2モル%以上15モル%以下がよ
く、特に3モル%以上モル8モル%以下が好ましいこと
が判る。
参考例3 参考例1の実験No.16において、その処理に用いた発色
現像液及び補充液の発色現像主薬[4-アミノ‐3-メチル
‐N-エチル‐N-(β‐ヒドロキシエチル)アニリン硫酸
塩]を下記Noの例示化合物 …(1) …(2) …(3) …(6) に代えたことのみ異ならせ、参考例1と同じく露光・ラ
ンニング処理を行い、未露光部の透過グリーン濃度及び
粒状性(RMS)を測定したところ、前者の現像かぶりに
ついては …0.53 …0.52 …0.53 …0.53 の結果が得られ、後者の粒状性については …49 …47 …49 …51 の結果が得られた。尚、参考例1の実験No.16の粒状性
は56であった。
但し、粒状性(RMS)は、色画像濃度が1.0の色画像の、
円形走査アパーチャー口径が25μmのミクロデンシトメ
ーターで走査したときに生じる濃度値の変動の標準偏差
の1000倍値を比較することによって行った。
参考例4 参考例1の実験No.6に用いた試料において、赤感性ハロ
ゲン化銀乳剤層のシアンカプラーを例示化合物(C−
1),(C−3),(C−8)に代えたことのみ異
なる試料を作製し、参考例1と同じく露光・ランニング
処理を行い、未露光部の透過グリーン濃度及びシアンス
テインの発生状況を測定したところ、前者の現像かぶり
については …0.50 …0.50 …0.49 の結果であり、後者のシアンステインについては、前者
試料No.6については僅かながらも認められた(0.02)
が、当該、及びのいずれとも全く認められなかっ
た。
参考例5 参考例1の実験No.6に用いた試料において、ヒドロキシ
ルアミン誘導体及びDIR化合物を、 (I−2)+(D′−2) (I−8)+(D′−13) (I−2)+(D′−25) (I−20)+(D′−40) (I−10)+(D−1) (I−2)+(D−7) の如く変化させたことのみ異ならせた試料を作成し、参
考例1と同じく露光・ランニング処理を行い、未露光部
の透過グリーン濃度及び最高濃度部の残留銀量を測定し
たところ、 グリーン濃度 残留銀量(mg/dm2) … 0.54 0.4 … 0.55 0.5 … 0.54 0.4 … 0.54 0.4 … 0.54 0.5 … 0.55 0.6 の結果であった。
実施例1 平板状ハロゲン化銀乳剤を特開昭58−113934号(実施例
乳剤2、3、4)を参考に作成し、下記の写真材料を自
作した。
ポリエチレンテレフタレートフィルム支持体上に、下記
に示すような組成の各層からなる多層カラー感光材料試
料を作成した。
第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀を含むゼラチン層 第2層:中間層 2,5-ジ‐t-オクチルハイドロキノンの乳化分散物を含む
ゼラチン層 第3層:第1赤感性乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:3.5モル% 平均粒径0.3μmの単分
散球状粒子)・・・銀塗布量0.8g/m2 沃臭化銀(沃化銀:3モル% 平均粒子厚み0.2μm、平
均粒子径 4.0μm平板状粒子)・・・銀塗布量0.8g/m2 増感色素I・・・銀 1モルに対して 6×10-5モル 増感色素II・・・銀 1モルに対して 1.5×10-5モル シアンカプラー(例示化合物C-1)・・・銀 1モルに対
して 0.044モル 第4層:第2赤感性乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:7モル% 平均粒径1.0μmの球状粒
子)・・・銀塗布量2.0g/m2 増感色素I・・・銀 1モルに対して 3.5×10-5モル 増感色素II・・・銀 1モルに対して 1.0×10-5モル シアンカプラー(例示化合物C−1)・・・銀 1モルに
対して 0.020モル 第5層:中間層 第2層と同じ 第6層:第1緑感性乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:4.2モル% 平均粒径 0.34μmの球
状の多分散乳剤)・・・銀塗布量1.8g/m2 増感色素III・・・銀 1モルに対して 3.3×10-5モル 増感色素IV・・・銀 1モルに対して 1.1×10-5モル 参考例1のマゼンタカプラー・・・銀 1モルに対して12
g 第7層:第2緑感性乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:4.2モル% 平均粒子厚み0.25μm、
平均粒子径 6.0μm平板状粒子)・・・銀塗布量1.8g/m
2 増感色素III・・・銀 1モルに対して 2.65×10-5モル 増感色素IV・・・銀 1モルに対して 0.89×10-5モル 参考例1のマゼンタカプラー・・・銀 1モルに対して0.
02モル 第8層:イエローフィルター層 ゼラチン水溶液中に黄色コロイド銀と、2,5-ジ‐t-オク
チルハイドロキノンの乳化分散物とを含むゼラチン層 第9層:第1青感性乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:5.6モル% 平均粒径 0.3μmの球状
粒子) 参考例1のイエローカプラー・・・銀 1モルに対して0.
25モル 第10層:第2青感性乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:6モル% 平均粒径 0.76μmの球状
粒子)・・・銀塗布量1.21g/m2 参考例1のイエローカプラー・・・銀 1モルに対して0.
06モル 第11層:第1保護層 沃臭化銀(沃化銀:1モル% 平均粒径 0.07μm)・・
・銀塗布量0.5g 紫外線吸収剤の乳化分散物を含むゼラチン層第12層:第
2保護層 トリメチルメタクリレート粒子(直径 1.5μm)を含む
ゼラチン層 各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤や界面活性
剤を添加した。
増感色素I:アンヒドロ‐5,5′‐ジクロロ‐3,3-ジ‐
(γ‐スルホプロピル)‐9-エチル−チアカルボシアニ
ンヒドロキサイド・ピリジウム塩 増感色素II:アンヒドロ‐9-エチル‐3,3′‐ジ‐(γ‐
スルホプロピル)‐4,5,4′,5′‐ジベンゾチアカルボ
シアニンヒドロキサイド・トリエチルアミン塩 増感色素III:アンヒロ‐9-エチル‐5,5′‐ジクロロ‐
3,3′‐ジ‐(γ‐スルホプロピル)オキサカルボシア
ニン・ナトリウム塩 増感色素IV:アンヒドロ‐5,6,5′,6′‐テトラジクロロ
‐1,1′‐ジエチル‐3,3′‐ジ‐{β−〔β−(γ‐ス
ルホプロポキシ)エトキシ〕}エチルイミダゾロカルボ
シアニンヒドロキサイド・ナトリウム塩 上記の如くして作成した試料を用いて参考例1の実験N
o.6と同様に露光・ランニング処理した(No.30)。その
結果、下記のように平板状ハロゲン化銀粒子を用いたと
きに本発明の効果は従来の写真材料に比べ著しく大きい
ことが確認できた。
グリーン濃度 残留銀量(mg/dm2) 実験No.6 0.52 0.4 実験No.30 0.50 0.2 参考例6 参考例1で用いたDIR化合物の代わりに例示化合物(II
−2)、(II−5)、(III−1)、(III−3)をそれ
ぞれ用いて、他は参考例1と同じ実験を行った。
その結果、未露光部の透過グリーン濃度は0.02程度悪化
したが、脱銀性能は同じであり、実技性能的には問題な
かった。
実施例2 実施例1で用いたフィルム試料中の赤感性ハロゲン化銀
乳剤層または緑感性ハロゲン化銀乳剤層には実施例1と
同じく本発明に係わるDIR化合物をハロゲン化銀1モル
当り0.4×10-2モル添加したものと、未添加の試料を作
成した。さらに、これら試料の第3層と第7層中のハロ
ゲン化銀粒子をハロゲン化銀組成と銀量は同じにした平
板状粒子または単分散球状粒子(平均粒径0.3μm)を
それぞれ用いた実験用試料を作成し、実験に用いた。
また、発色現像液中のヒドロキシルアミン誘導体は下記
表A記載の如く変化させ、実験を行った。
結果を、まとめて以下の表Aに示す。
上記の表Aより特定のDIR化合物、特定のヒドロキシル
アミン誘導体および平板状ハロゲン化粒子が組み合わさ
れて用いられる際に、本発明の効果が顕著であることが
分かる。
フロントページの続き (72)発明者 石川 政雄 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−153437(JP,A) 特開 昭53−32035(JP,A) 特開 昭59−197037(JP,A) 特開 昭63−5341(JP,A) 米国特許3823017(US,A) 米国特許3615563(US,A) 米国特許3227554(US,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明支持体を有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料を発色現像液を用いて処理するハロゲン化銀
    カラー写真感光材料の処理方法において、該感光材料が
    下記一般式[I]又は(D−1)で表されるDIR化合物
    を含有すると共にハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層
    が0.5モル%以上の沃化銀を含む平板状ハロゲン化銀粒
    子を含有し、かつ前記発色現像液が下記一般式[A]で
    表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化
    銀カラー写真感光材料の処理方法。 一般式[A] (式中、R及びR′はそれぞれ水素原子、炭素数1〜5
    の未置換アルキル基又は置換アルキル基を示す。ただ
    し、RとR′が同時に水素原子であることはなく、また
    RとR′は結合されて>N−と共に含窒素複素環を形成
    してもよい。) 一般式[I] A1−Z1 (式中、A1はp−フェニレンジアミン系発色現像主薬の
    酸化体とカプリングし得るカプラー成分、Z1はp−フェ
    ニレンジアミン系発色現像主薬との反応により離脱し、
    ハロゲン化銀の現像を抑制する成分を示す。) 一般式(D−1) AY)m (式中、Aはカプリング成分を表し、mは1又は2を表
    し、Yはカプリング成分Aのカプリング位と結合し、p
    −フェニレンジアミン系発色現像主薬の酸化体との反応
    により離脱する基で拡散性の大きい現像抑制剤もしくは
    現像抑制剤を放出できる化合物となる基を表す。)
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